(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023122924
(43)【公開日】2023-09-05
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230829BHJP
【FI】
A63F7/02 320
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022026701
(22)【出願日】2022-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏男
【テーマコード(参考)】
2C333
【Fターム(参考)】
2C333AA11
2C333BA03
2C333CA50
(57)【要約】
【課題】キャラクタを用いた演出の興趣を向上させた遊技機を提供する。
【解決手段】演出基準線を用いてキャラの位置関係を把握可能とする演出を備える。
【選択図】
図9-11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技が可能な遊技機であって、
表示手段と、
演出を実行可能な演出実行手段と、を備え、
前記演出実行手段は、前記表示手段において特定演出を実行可能であり、
前記特定演出は、第1キャラクタと第2キャラクタを表示する第1シーンと、該第1キャラクタと該第2キャラクタのうち少なくとも該第1キャラクタを表示する第2シーンと、該第1キャラクタが行う攻撃に対応する特定表示を表示する第3シーンと、を含む複数のシーンで構成されており、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタが前記第2キャラクタの方向を向いているとともに、該第2キャラクタが該第1キャラクタの方向を向いており、
前記演出実行手段は、前記第1シーンにおける仮想空間内で前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを直線で結んだときの該第1キャラクタから見て左右いずれかの領域を特定領域とした場合に、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを前記特定領域からの視点で表示可能であり、
前記第1シーンの後の前記第2シーンにおいて、前記第1キャラクタを前記特定領域からの視点で表示可能であり、
前記第2シーンの後の前記第3シーンにおいて、前記特定表示を前記特定領域からの視点で表示可能である、遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技を行うことが可能なパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、キャラクタ同士が対決するバトル演出が実行される遊技機が提案されている。例えば、特許文献1には、バトルモードにおいて味方キャラクタと敵キャラクタとが対戦する演出が実行される遊技機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-77523号公報(
図41)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたような演出が実行される遊技機に関しては、キャラクタを用いた演出の興趣を向上させる余地がある。
【0005】
この発明は、上記の実状に鑑みてなされたものであり、キャラクタを用いた演出の興趣を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
遊技が可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(画像表示装置5)と、
演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記表示手段において特定演出(第1バトルA1演出)を実行可能であり、
前記特定演出は、第1キャラクタと第2キャラクタを表示する第1シーン(第1バトルA1(1)シーン)と、該第1キャラクタと該第2キャラクタのうち少なくとも該第1キャラクタを表示する第2シーン(第1バトルA1(7)シーン)と、該第1キャラクタが行う攻撃に対応する特定表示(第1味方ビーム画像BA)を表示する第3シーン(第1バトルA1(13)シーン)と、を含む複数のシーンで構成されており、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタが前記第2キャラクタの方向を向いているとともに、該第2キャラクタが該第1キャラクタの方向を向いており(第1バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており)、
前記演出実行手段は、前記第1シーンにおける仮想空間内で前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを直線で結んだときの該第1キャラクタから見て左右いずれかの領域を特定領域(
図9-9(2)に示すように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線を基準としてz≧0の演出正視点領域)とした場合に、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAと敵CXが表示されており)、
前記第1シーンの後の前記第2シーンにおいて、前記第1キャラクタを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA1(7)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAが表示されており)、
前記第2シーンの後の前記第3シーンにおいて、前記特定表示を前記特定領域からの視点で表示可能である(第1バトルA1(13)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方ビーム画像BAが表示されている)
ことを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、第1シーンで仮定した特定領域を基準として、第2シーンにおいて第1キャラクタを特定領域側から描写するように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を容易に認識させることができる。そして、第3シーンにおいて第1キャラクタが行う攻撃に対応する特定表示も特定領域側から描写するように表示することによって、第1キャラクタと特定表示とが関連していることと、特定表示と第2キャラクタの位置関係とを遊技者に容易に認識させることができる。
【0008】
尚、本発明は、本発明の請求項に記載された発明特定事項のみを有するものであってもよいし、本発明の請求項に記載された発明特定事項とともに該発明特定事項以外の構成を有するものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。
【
図2】パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。
【
図3】遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8-1】特徴部152Fにおけるパチンコ遊技機1の正面図である。
【
図8-4】当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。
【
図8-5】演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【
図8-6】演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【
図8-7】始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
【
図8-8】特別図柄通常処理を示すフローチャートである。
【
図8-9】小当り開放前処理を示すフローチャートである。
【
図8-10】小当り開放中処理を示すフローチャートである。
【
図8-11】小当り終了処理を示すフローチャートである。
【
図9-3】(1)及び(2)は、表示結果判定テーブルを示す説明図であり、(3)及び(4)は、大当り種別判定テーブルを示す説明図であり、(5)は、小当り経由大当り種別判定テーブルを示す説明図である。
【
図9-4】変動パターン判定テーブルを示す説明図である。
【
図9-5】変動パターン判定テーブルを示す説明図である。
【
図9-6】変動パターン判定テーブルを示す説明図である。
【
図9-8】三次元画像処理の描画方法を示す説明図である。
【
図9-9】(1)は、仮想三次元空間における視点とオブジェクトとの関係を示す説明図であり、(2)は、仮想三次元空間におけるy軸の正方向からxz平面を垂直に見たときのxz平面図である。
【
図9-10】SPリーチ:第1バトルA1演出に発展以降の各演出の実行タイミングを示すタイムチャートである。
【
図9-11】SPリーチ:第1バトルA1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-12】SPリーチ:第1バトルA1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-13】SPリーチ:第1バトルA1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-14】SPリーチ:第1バトルA1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-15】SPリーチ:第1バトルA1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-16】SPリーチ:第1バトルA1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-17】SPリーチ:第1バトルA1(S)演出に発展以降の各演出の実行タイミングを示すタイムチャートである。
【
図9-18】SPリーチ:第1バトルA1(S)演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-19】SPリーチ:第1バトルA1(S)演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-20】SPリーチ:第1バトルA1(S)演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-21】SPリーチ:第1バトルA1(S)演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-22】SPリーチ:第1バトルA1(S)演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-23】SPリーチ:第1バトルA1(S)演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-24】SPリーチ:第1バトルA2演出に発展以降の各演出の実行タイミングを示すタイムチャートである。
【
図9-25】SPリーチ:第1バトルA2演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-26】SPリーチ:第1バトルA2演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-27】SPリーチ:第1バトルA2演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-28】SPリーチ:第1バトルA2演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-29】SPリーチ:第1バトルA2演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-30】SPリーチ:第1バトルA2演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-31】仮想三次元空間における視点とオブジェクトとの関係を示す説明図である。
【
図9-32】SPリーチ:チャレンジ演出に発展以降の各演出の実行タイミングを示すタイムチャートである。
【
図9-33】SPリーチ:チャレンジ演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-34】SPリーチ:第2バトル演出(第2バトルA1演出、第2バトルB1演出、第2バトルC1演出)に発展以降の各演出の実行タイミングを示すタイムチャートである。
【
図9-35】SPリーチ:第2バトルA1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-36】SPリーチ:第2バトルA1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-37】SPリーチ:第2バトルB1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-38】SPリーチ:第2バトルB1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-39】SPリーチ:第2バトルC1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-40】SPリーチ:第2バトルC1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す説明図である。
【
図9-41】分割方式に関する演出態様の具体例を示す説明図である。
【
図9-42】頭上空間に関する演出態様の具体例を示す説明図である。
【
図9-43】スキップカットに関する演出態様の具体例を示す説明図である。
【
図9-44】スキップカットに関する演出態様の具体例を示す説明図である。
【
図9-45】スキップカットに関する演出態様の具体例を示す説明図である。
【
図9-46】変動開始時演出決定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9-47】カットイン予告演出の実行有無決定テーブルを示す説明図である。
【
図9-48】カットイン予告演出に関する演出態様の具体例を示す説明図である。
【
図9-49】複数視点設置法に関する演出態様の具体例を示す説明図である。
【
図9-50】見上げ視点設置法に関する演出態様の具体例を示す説明図である。
【
図9-51】斜め視点設置法に関する演出態様の具体例を示す説明図である。
【
図9-52】遠近強調ショットに関する演出態様の具体例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
【0011】
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
【0012】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
【0013】
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
【0014】
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
【0015】
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(ElectroLuminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
【0016】
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
【0017】
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
【0018】
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
【0019】
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
【0020】
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
【0021】
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
【0022】
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(
図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
【0023】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
【0024】
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(
図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
【0025】
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
【0026】
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
【0027】
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
【0028】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
【0029】
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
【0030】
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
【0031】
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
【0032】
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
【0033】
遊技盤2の所定位置(
図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
【0034】
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
【0035】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
【0036】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(
図2参照)により検出される。
【0037】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(
図2参照)により検出される。
【0038】
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
【0039】
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
【0040】
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
【0041】
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
【0042】
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
【0043】
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
【0044】
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
【0045】
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
【0046】
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
【0047】
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
【0048】
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
【0049】
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
【0050】
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
【0051】
本実施形態では、特別図柄の変動表示の表示結果が「大当り」となったことに基づいて、時短状態に制御されるものとする。しかしながら、このような形態に限らず、特別図柄の変動表示の表示結果が「大当り」となったこと以外の契機に基づいて、時短状態に制御されてもよい。
【0052】
例えば、特別図柄の変動表示の表示結果として「時短付きはずれ」を設けてもよい。時短付きはずれ図柄が停止表示された場合に、時短制御が第1所定回数行われる時短状態B(例えば、時短回数7回のチャンスタイム)に制御される。また、低確状態で大当りに制御されることなく500回の変動を行った場合に、時短制御が第2所定回数行われる時短状態C(例えば、時短回数99回の遊タイム)に制御される。ただし、時短状態Cの終了後に、低確状態で大当りに制御されることなく再び500回の変動を行った場合であっても、これに基づいて再び時短状態Cに制御されることはない。
【0053】
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
【0054】
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
【0055】
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
【0056】
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
【0057】
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
【0058】
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
【0059】
(演出の進行など) パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
【0060】
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
【0061】
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
【0062】
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
【0063】
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
【0064】
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
【0065】
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
【0066】
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
【0067】
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
【0068】
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
【0069】
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
【0070】
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
【0071】
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば
図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
【0072】
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
【0073】
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(ReadOnlyMemory)101と、RAM(RandomAccessMemory)102と、CPU(CentralProcessingUnit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Outputport)105とを備える。
【0074】
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
【0075】
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
【0076】
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
【0077】
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
【0078】
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
【0079】
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
【0080】
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
【0081】
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
【0082】
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
【0083】
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
【0084】
表示制御部123は、VDP(VideoDisplayProcessor)、CGROM(CharacterGeneratorROM)、VRAM(VideoRAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
【0085】
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
【0086】
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
【0087】
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
【0088】
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
【0089】
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
【0090】
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
【0091】
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
【0092】
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
【0093】
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。
図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
【0094】
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
【0095】
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
【0096】
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
【0097】
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
【0098】
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
【0099】
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
【0100】
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
【0101】
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
【0102】
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
【0103】
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、
図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
【0104】
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
【0105】
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
【0106】
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
【0107】
図5は、特別図柄プロセス処理として、
図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
【0108】
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、
図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
【0109】
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
【0110】
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特
図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
【0111】
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
【0112】
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
【0113】
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
【0114】
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
【0115】
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
【0116】
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
【0117】
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
【0118】
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
【0119】
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
【0120】
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
【0121】
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
【0122】
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
【0123】
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、
図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。
図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
【0124】
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
【0125】
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
【0126】
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
【0127】
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
【0128】
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
【0129】
図7は、演出制御プロセス処理として、
図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
【0130】
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
【0131】
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
【0132】
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
【0133】
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
【0134】
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
【0135】
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
【0136】
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
【0137】
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
【0138】
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
【0139】
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
【0140】
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
【0141】
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
【0142】
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
【0143】
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0144】
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0145】
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
【0146】
(特徴部152Fに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部152Fについて説明する。特徴部152Fについては、次のように大当りの当選確率のような遊技者にとって有利度が異なる設定値を設定手段により設定可能なパチンコ遊技機を対象とした技術を説明する。遊技制御用マイクロコンピュータ100(CPU103)は、大当りの当選確率の設定値として、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちのいずれかの設定値を設定可能な設定手段としての機能も有する。
【0147】
まず、設定値について説明する。本例で説明するパチンコ遊技機1は、遊技場側の者(遊技場の店員等)による所定のスイッチ等の操作手段等を用いた設定変更操作により設定値に応じた大当りの当選確率が変わる構成とされている。
【0148】
例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100(CPU103)において、設定変更操作に応じてパチンコ遊技機1に設定する大当りの当選確率を変更可能とする設定変更処理が実行される。これにより、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブルを用いることにより、大当りの当選確率を変更可能とする設定変更処理が実行される。設定値は例えば1~6の6段階(複数段階)からなり、大当りの当選確率が設定値1<設定値2<設定値3<設定値4<設定値5<設定値6の順に高くなる。すなわち、設定値として設定値1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、設定値2<設定値3<設定値4<設定値5<設定値6の順番で有利度が段階的に高くなる。なお、設定値は、複数段階設けられていればよく、6段階に限定されるものではない。このように大当りの当選確率を変更可能とすることに応じて出球率(単位時間あたりの出球数(賞球数))が変化するため、設定値を変更することは出玉率を変更することであるとも言える。
【0149】
例えば、本実施の形態のパチンコ遊技機は、電源投入時の設定変更操作による設定値の選択に応じて大当りの当選確率が変わる。6段階の設定値のうち、例えば設定値4~6は、大当りの当選確率が高い高設定と呼ばれ、例えば設定値1~3は、大当りの当選確率が低い低設定と呼ばれる場合がある。
【0150】
また、大当りの種別の選択確率も、大当りの当選確率と同様に、設定値1~設定値6の設定により変更可能としてもよい。変動パターン種別の選択確率も、大当りの当選確率と同様に、設定値1~設定値6の設定により変更可能としてもよい。変動パターンの選択確率も、大当りの当選確率と同様に、設定値1~設定値6の設定により変更可能としてもよい。
【0151】
特徴部152Fについては、複数の設定値のうちのいずれかの設定値を設定可能なパチンコ遊技機において、大当り遊技状態に制御されているときに、保留記憶バッファとしてのRAM122に当り(大当りまたは小当り)に制御されると判定された保留情報が記憶されている保留連が実行される場合がある。具体的に、保留連とは、大当りが発生したときに存在している保留情報において、将来的に当りとなる保留情報があり、大当り遊技状態の終了後に、大当り発生時に存在していた保留情報の範囲内で次の当りが連続的に発生する保留情報範囲内での連続的な当り(保留内連荘)をいう。なお、小当りの場合は、V入賞の発生に基づいて小当り経由大当りとなるので、小当りの保留情報は、将来的に大当りとなる当りの保留記憶情報である言える。このような、保留連が実行される場合には、保留連であることを報知する報知演出が実行される場合がある。
【0152】
図8-1は、特徴部152Fにおけるパチンコ遊技機1の正面図である。特徴部152Fにおけるパチンコ遊技機1においては、
図1に示すパチンコ遊技機1の正面図と同様の構成については符号および説明を省略し、異なる部分について説明する。
【0153】
打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域においては、遊技球が流下する流下経路のうちの第1経路が、正面から見て画像表示装置5よりも左側の領域に主に設けられ、遊技球が流下する流下経路のうち第1経路とは異なる第2経路が、正面から見て画像表示装置5よりも右側の領域に主に設けられている。
【0154】
第1経路に遊技球を流下させるために画像表示装置5の左側領域(左側遊技領域)に遊技球を打込むことが左打ちと呼ばれる。第2経路に遊技球を流下させるために画像表示装置5の右側領域(右側遊技領域)に遊技球を打込むことが右打ちと呼ばれる。第1経路は、遊技領域の左側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、左打ち経路と呼ばれてもよい。また、第2経路は、遊技領域の右側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、右打ち経路と呼ばれてもよい。
【0155】
なお、第1経路と第2経路とは、別の経路により構成されてもよく、一部が共有化された経路であってもよい。左遊技領域と右遊技領域とは、たとえば、遊技領域内における画像表示装置5の端面や遊技釘の配列等により区分けされていればよい。
【0156】
打球操作ハンドル30の操作に応じて打球発射装置から発射されて遊技領域に打込まれた遊技球は、左遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、右遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。また、遊技球は、右遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、左遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。
【0157】
遊技領域のうちの左遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、第1始動入賞口が形成された入賞球装置6Aが設けられている。入賞球装置6Aは、画像表示装置5の下方に配置されている。入賞球装置6Aには、第1始動入賞口へ進入した遊技球を検出するための第1始動口スイッチ22Aが設けられている。
【0158】
遊技領域のうちの右遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、通過ゲート41、可変入賞球装置6B、および、V判定入賞装置87が設けられている。可変入賞球装置6Bは、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口を有する。また、それぞれに進入した遊技球を検出するためのスイッチとして、通過ゲート41の内部にはゲートスイッチ21が、第2始動入賞口の内部には第2始動口スイッチ22Bが、V判定入賞装置87の内部にはV入賞スイッチ87a、V判定入賞スイッチ15aおよびV判定排出スイッチ15bが、それぞれ設けられている。
【0159】
左遊技領域では、入賞口構造物のうち第1始動入賞口に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、第1始動入賞口に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を左打ちすればよい。また、右遊技領域では、入賞口構造物のうち第2始動入賞口、および通過ゲート41に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、第2始動入賞口、および通過ゲート41に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
【0160】
通過ゲート41は、遊技球が進入(通過)可能なゲート構造物である。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄が変動表示する。普通図柄については後述する。左遊技領域では、入賞口構造物のうち第1始動入賞口に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、第1始動入賞口に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を左打ちすればよい。また、右遊技領域では、入賞口構造物のうち第2始動入賞口、および通過ゲート41に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、第2始動入賞口、および通過ゲート41に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
【0161】
V判定入賞装置87は、小当りが発生したときに大当りを発生させるための条件となる遊技球のV入賞を判定するための装置である。
【0162】
V判定入賞装置87は、透明の部材で形成され、内部を遊技球が通過する様子が視認可能である。V判定入賞装置87は、上部に、前後方向に遊技球が通過可能な幅が設けられ、右から左に向かって傾斜し左右方向に延在した通路の両側(手前側と奥側)に壁部が設けられ、その通路に沿って遊技球が誘導される誘導路が形成されている。導路の中央部には、小当りとなったときに所定期間(たとえば、0.1秒間×10回の開放期間+1秒間の閉鎖期間(インターバル期間)×9回+終了期間1秒間)に亘り開放と閉鎖とが繰返されることにより、開放されている所定期間内に合計約10個数以上の遊技球が入賞可能な開口部としての作動口が形成されている。V判定入賞装置87における遊技球の通路には、誘導される遊技球を減速させるための減速手段としての突起が壁部の両側に交互に複数突出する態様で設けられることにより、右打ち時において、V判定入賞装置87上部の作動口上の通路に遊技球がゆっくりと流れるような構造(以下減速構造という)が形成されている。
【0163】
小当り遊技状態においては、V判定入賞装置87内への10個の遊技球の進入が検出されるまで、または、所定期間が経過するまでの比較的長期間に亘り、V判定入賞装置87の開放制御が実行される。V判定入賞装置87において、誘導路における作動口が形成されていない部分は、固定部873とよばれる固定された通路をなす。作動口を開閉可能な位置には、作動口上を前後方向に進退移動可能な可動部872が設けられている。
【0164】
可動部872は、ソレノイド22により駆動され、作動口を開閉するための進退動作が可能である。可動部872の状態により作動口が閉鎖された状態においては、遊技球が可動部872および固定部873の上面を誘導路として通過可能となり、当該誘導路上を右端から左端に誘導されて左端から落下する。可動部872の動作状態により作動口が開放された状態においては、誘導路において作動口が開口するので、誘導路に誘導される遊技球が作動口からV判定入賞装置87の内部に落下可能となる。
【0165】
V判定入賞装置87(作動口)の内部においては、作動口から進入した遊技球が入賞可能な入賞領域として、特定領域としてのV入賞領域870がV判定入賞装置87の底部における左右方向の中央部に設けられ、さらに、作動口から進入した遊技球のすべてを傾斜した経路によりV入賞領域870上に誘導する傾斜路が設けられている。V入賞領域870は、遊技球が進入可能なV入賞口を有し、V入賞口から進入した遊技球を下方へ誘導可能である。
【0166】
V入賞領域870の入賞口(V入賞口)最上端には、V入賞領域870を開放状態と閉鎖状態とのいずれかの状態に切替え可能な板状態の開閉部材(図示省略)が設けられている。開閉部材は、ソレノイド22により駆動され、V入賞口を開閉するための進退動作が可能である。開閉部材の状態によりV入賞口が開放された状態においては、V入賞領域870上に誘導された遊技球がV入賞領域870内に落下可能な状態となる。一方、開閉部材の状態によりV入賞口が閉鎖された状態においては、V入賞領域870上に誘導された遊技球が開閉部材上を通過して、V入賞領域870の下流側近傍に開口する態様で設けられ、遊技を下方へ誘導可能な入賞球領域(図示省略)内に落下可能な状態となる。
【0167】
具体的に、V判定入賞装置87のV入賞領域870は、基本的に開放状態とされており、V判定入賞装置87の作動口が開放される小当り遊技状態において、1個の遊技球がV入賞領域870内に進入して入賞すると、その遊技球がV入賞領域870に設けられたV入賞スイッチ87aにより検出される。小当り遊技状態において、1個の遊技球がV入賞スイッチ87aにより検出されると、開閉部材が閉鎖状態に制御され、以降にV入賞領域870上に誘導された遊技球は、入賞球領域内に進入することとなる。入賞球領域内に進入した遊技球は、入賞球領域に設けられたV判定入賞スイッチ15aにより検出される。これにより、V判定入賞装置87内に進入した遊技球は、1個の遊技球がV入賞スイッチ87aにより検出され、その後の遊技球がV判定入賞スイッチ15aにより検出される。
【0168】
小当り遊技状態において開放されたV判定入賞装置87は、V入賞スイッチ87aおよびV判定入賞スイッチ15aにより検出された球の合計個数が10個に達すると、作動口が閉鎖され、遊技球が進入不可能な状態とされる。V入賞領域870と入賞球領域とは、下方において合流する構成とされており、その合流された排出通路を通り、V判定入賞装置87内に進入した遊技球は、遊技盤2内部の所定の排出路に排出される。排出通路には、排出される遊技球を検出可能なV判定排出スイッチ15bが設けられ、当該スイッチにより排出されるすべての遊技球が検出される。
【0169】
小当りが発生してV判定入賞装置87の作動口が開放されたときにおいて、V入賞領域870に遊技球が入賞して所定の有効期間中にV入賞スイッチ87aで遊技球が検出されると、大当りの発生条件が成立し、大当り遊技状態に制御される。このようなV入賞領域870への遊技球の入賞がV入賞と呼ばれる。パチンコ遊技機1では、前述のように小当りが発生してV判定入賞装置87の作動口が開放される期間中においては、特殊な操作を要することなく平均的に合計10個程度の遊技球がV判定入賞装置87内に進入可能なように構造設計および制御設計がされており、さらに、V判定入賞装置87内に遊技球が進入可すると、遊技球が必ず(100%)V入賞領域870に進入するように構造設計がされている。また、パチンコ遊技機1では、小当りが発生したときに、遊技者が容易に遊技球をV判定入賞装置87に打込むことができるように、右打ちを指示する右打ち促進報知が実行される。
【0170】
したがって、小当りが発生したときには、V判定入賞装置87の作動口の開放期間中に、遊技者が遊技球を発射しない場合、および、遊技者が左打ちをする場合を除き、右打ちをすれば、必ず(100%)遊技球がV入賞領域870に進入して大当りが発生することとなる。
【0171】
なお、この実施の形態では、V判定入賞装置87に遊技球の減速構造を設けた例を示した。しかし、このような減速構造を設けず、V判定入賞装置87における遊技球の誘導路のうちの一部に遊技球を落下させることが可能となる作動口を設け、小当り遊技状態の期間中に10個程度の遊技球をV入賞領域870に進入させるために、作動口を10回開放させる構成を用いてもよい。
【0172】
右遊技領域では、可変入賞球装置6BおよびV判定入賞装置87に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、これら可変入賞球装置6BおよびV判定入賞装置87に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
【0173】
なお、左遊技領域に打分けられた遊技球が可変入賞球装置6B、および、V判定入賞装置87のいずれかに進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は右遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。
【0174】
遊技領域の下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、右打ちされた遊技球が、右遊技領域に植設された遊技釘によって誘導される。また、特別可変入賞球装置7は、遊技釘の植設状態により、左遊技領域からは遊技球が進入しないように構成されている。
【0175】
特別可変入賞球装置7は、前面が長方形の扉で覆われた大入賞口を備えており、大当りが発生すると、ソレノイドによって、底辺を軸として扉が前方に傾動し、大入賞口が現れる(開口する)。特別可変入賞球装置7の内部には、進入した遊技球を検出するためのカウントスイッチ23が設けられている。特別可変入賞球装置7へは、右遊技領域に遊技球を打込んだ場合にのみ、大入賞口への遊技球の入賞が可能となるように、遊技釘やその他の構造物によって入賞ルートが制限されている。なお、左遊技領域および右遊技領域のいずれに遊技球を打込んだ場合であっても、大入賞口へ入賞できるようにしてもよい。
【0176】
なお、上記の実施形態では、大入賞口を備える特別可変入賞球装置7と、V入賞を判定するためのV判定入賞装置87と、が異なる装置である例を示したが、このような形態に限らず、大入賞口を備える特別可変入賞球装置7と、V入賞を判定するためのV判定入賞装置87と、が共通の装置であってもよい。
【0177】
例えば、大入賞口を備える特別可変入賞球装置7の内部にV入賞を判定するためのV判定入賞装置87が備えられてもよい。この場合、大入賞口に進入した遊技球が、そのままV判定入賞装置87に進入する。
【0178】
大当りは、第1特別図柄表示装置4Aに大当り図柄(大当り表示結果)が導出表示されたとき、および、第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄(大当り表示結果)が導出表示されたときのそれぞれで発生する。第1始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づく抽選により大当りとする決定がされたときに、第1特別図柄表示装置4Aに大当り図柄が導出表示される。第2始動入賞口に遊技球が入賞したことに基づく抽選により大当りとする決定がされたときに、第2特別図柄表示装置4Bに大当り図柄が導出表示される。
【0179】
大当りは、小当り遊技状態となることによってV判定入賞装置87の作動口が開放しているときに進入した遊技球が、V入賞領域870に進入した場合にも発生する。以下、遊技球がV入賞領域870に進入してV入賞スイッチ87aで検出されることをV入賞と呼ぶ。小当りとは、所定の価値付与として、V判定入賞装置87の作動口が開放する当りであり、V入賞を条件として大当りが発生可能となる。V判定入賞装置87において、作動口が開放する遊技状態を「小当り遊技状態」と呼ぶ。そして、小当り遊技状態において、遊技球がV入賞したことに基づいて発生する大当りを、「小当り経由の大当り」と呼ぶ。これに対し、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の変動表示の表示結果に基づいて大当り遊技状態となることを、「特別図柄による大当り」と称する。
【0180】
大当り遊技状態は、所定の価値付与として、遊技者にとって有利な特定遊技状態(有利状態)であり、特別可変入賞球装置7が開放状態と閉鎖状態とを所定回数繰返す繰返し継続制御が行われる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置7が開放(大入賞口が開放)されている状態が、ラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。
【0181】
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、特別可変入賞球装置7の開放が再度行われる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
【0182】
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件(第1実行条件)または第2始動条件(第2実行条件)が成立(たとえば、遊技球が始動入賞領域としての第1始動入賞口または第2始動入賞口を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示(確定表示)させることである。
【0183】
また、第1始動入賞口および第2始動入賞口のような始動領域に遊技球が進入したにもかかわらず未だ開始条件が成立していない変動表示について、所定の上限数の範囲内で未だ開始条件が成立していない変動表示に関する情報を記憶することが保留記憶と呼ばれる。また、このような保留記憶という用語は、保留記憶された情報を示す(特定する)場合にも用いられる。保留記憶は、始動記憶または始動入賞記憶とも呼ばれる。
【0184】
第1特別図柄については、第1始動入賞口への遊技球の進入に基づく保留記憶としての第1保留記憶に基づいて変動表示が実行される。第2特別図柄については、第2始動入賞口への遊技球の進入に基づく保留記憶としての第2保留記憶に基づいて変動表示が実行される。このような第1保留記憶または第2保留記憶が存在している状態で大当りが発生した場合、大当り発生前に存在していた保留記憶は、そのまま維持され、大当たり遊技状態の終了後において変動表示のために用いられる。
【0185】
第2始動入賞口への第2始動入賞が発生したときには、第1始動入賞の保留記憶があっても、当該第2始動入賞に基づく第2特別図柄の変動表示の方が優先して実行される。このように第2特別図柄の変動表示は、第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される(以下、適宜、「特2優先消化」と称する。)。
【0186】
なお、上記の実施形態では、特2優先消化が実行される例を示したが、このような形態に限らず、特2優先消化が実行されなくてもよい。
【0187】
例えば、(A)第1特別図柄の変動表示が、第2特別図柄の変動表示よりも優先して実行されてもよく(以下、適宜、「特1優先消化」と称する。)、(B)第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄の変動表示と、が同時に実行されてもよい(以下、適宜「特1特2同時消化」と称する。)。
【0188】
第1特別図柄表示装置4Aおよび第2特別図柄表示装置4Bの上方には、第2始動入賞口に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2保留表示器25Bが設けられている。第2保留表示器25Bは、有効始動入賞がある毎に点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示装置4Bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
【0189】
第2保留表示器25Bのさらに上方には、第1始動入賞口に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第1保留表示器25Aが設けられている。第1保留表示器25Aは、有効始動入賞がある毎に点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示装置4Aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
【0190】
パチンコ遊技機1においては、遊技状況に応じて、遊技者が左遊技領域を狙う「左打ち」と右遊技領域を狙う「右打ち」とを使い分けるように遊技球を発射することにより、変化に富んだ遊技を楽しむことができるように遊技状態および演出状態が制御される。以下に、遊技者がパチンコ遊技機1において遊技を開始してからの遊技の流れについて説明する。
【0191】
遊技者は、パチンコ遊技機1に着席して最初に遊技を開始するときに、まず左打ちによって第1始動入賞口に遊技球が入賞するように遊技を行う。そして、第1特別図柄の変動表示が実行され、表示結果が大当り(特別図柄による大当り)となれば、左打ちから右打ちに切替えて、開放される特別可変入賞球装置7を狙い遊技を行う。大当り遊技状態が終了した後は、画像表示装置5の画面上で遊技者に右打ちによって遊技を行うことを促す右打ち促進報知が行われる。具体的には、画像表示装置5の画面上で「右を狙え」等の表示が行われる。
【0192】
大当り遊技状態中は、開口した特別可変入賞球装置7を右打ちにより狙う遊技を行う。大当り遊技状態中は、右打ち促進報知が行われる。大当り遊技状態の終了後は、後述する時短状態となれば、引き続き右打ちにより遊技を行う。大当り遊技終了後、時短状態となっていれば時短状態が開始されることを報知する時短報知が画像表示装置5の画面上で行われる。また、時短状態中には、右打ち促進報知も行われる。大当り遊技状態の終了後に時短状態とならなければ、大当り遊技状態中に実行される右打ち促進報知が終了することにより、右打ちから左打ちに切替えて第1始動入賞口に遊技球が入賞するように遊技を行う。なお、時短状態とならなかった場合には、画像表示装置5の画面上で遊技者に左打ちに戻して遊技を行うことを促す左打ち促進報知(左打ち報知とも呼ばれる)が行われるようにしてもよい。
【0193】
大当り遊技終了後の時短状態中は、右打ちにより第2始動入賞口を有する可変入賞球装置6Bを狙い遊技を行う。第2始動入賞口に遊技球が入賞し、表示結果が大当り(特別図柄による大当り)となれば、右打ちのまま特別可変入賞球装置7を狙い遊技を行う。また、第2始動入賞口に遊技球が入賞し、表示結果が小当り表示結果となれば、小当り遊技状態においてV判定入賞装置87の作動口が開放されるので、右打ちのままV判定入賞装置87を狙い遊技を行う。小当り遊技状態の開始時には、画像表示装置5の画面上で小当り遊技状態が開始されることを報知する小当り開始報知が行われる。また、小当り遊技状態に制御されるときには、特定のタイミング(遊技状況に応じて、小当りに応じてV判定入賞装置87の作動口が開放される前に実行される小当り表示の開始タイミング、または、小当り表示が実行されるよりも前の所定のタイミング。)で、右打ち促進報知も行われる。
【0194】
小当り遊技状態によりV判定入賞装置87の作動口が開状態のときに、遊技球が、作動口からV判定入賞装置87の内部に落下し、V入賞領域870に進入して検出されて、V入賞が発生した場合に、小当り経由の大当りが発生する。V入賞が発生したときには、画像表示装置5の画面上でV入賞が発生したことを報知するV入賞報知が行われる。また、小当り遊技状態の終了時は、画像表示装置5の画面上で小当り遊技状態が終了したことを報知する小当り終了報知が行われる。そして、小当り終了後に、大当り遊技状態となって特別可変入賞球装置7が開放されるので、遊技者は、右打ちのまま特別可変入賞球装置7を狙い遊技を行う。
【0195】
また、小当り遊技状態においてV判定入賞装置87を狙い遊技を行ったときに、遊技球がV入賞領域870に進入せず、V入賞領域870以外の非特定領域に進入した場合には、大当りが発生しない。このように小当り遊技状態中にV入賞が発生しなかったときには、画像表示装置5の画面上でV入賞に失敗したことを報知するV入賞失敗報知が行われる。また、小当り遊技状態の終了時には、画像表示装置5の画面上で小当り遊技状態が終了したことを報知する小当り終了報知が行われる。そして、小当り遊技状態の終了後、時短状態が継続しているときに、遊技者は、引続き右打ちのまま可変入賞球装置6Bを狙い遊技を行う。時短状態が終了した場合は、右打ちから左打ちに切替えて第1始動入賞口に遊技球が入賞するように遊技を行う。時短状態の終了時には、画像表示装置5の画面上で時短が終了したことを報知する時短終了報知と、遊技者に左打ちに戻して遊技を行うことを促す左打ち促進報知とが行われる。
【0196】
図8-2は、当り種別表を示す図である。当り種別表には、当りの種別ごとに、大当り発生条件、大当り後の制御状態(遊技状態)、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、大当りにおける各ラウンドの開放時間が示されている。この実施の形態では、大当り種別として、図柄15R時短大当り、図柄4R時短大当り、小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りが設けられている。小当り経由の大当りの括弧内は、特別可変入賞球装置7が開放する回数を示している。
【0197】
小当りは、可変入賞球装置6Bに設けられた第2始動入賞口に遊技球が入賞し、第2特別図柄の表示結果が小当り図柄になった場合に発生する。特別図柄の表示結果を小当り図柄にするか否かの判定は、乱数抽選によって事前に行われる(特別図柄の小当り判定)。小当りが発生すると、小当り遊技状態となり、開放回数が10回で開放時間が0.1秒という開放パターンでV判定入賞装置87の作動口が開放する。小当り遊技状態の終了後の遊技制御状態(後述する大当り確率、小当り確率、ベース)は、小当り前と同じである。小当りにおいては、小当り遊技状態中にV判定入賞装置87内のV入賞領域870に入賞した遊技球に対して賞球が払出される。小当り遊技状態中には、約10個の入賞球が生じる得ることが設定されており、その入賞球に応じて、約30個の賞球が払出され得ることが設定されている。
【0198】
V判定入賞装置87の作動口が開放中に、作動口へ遊技球を入賞させ、遊技球がV判定入賞装置87の内部のV入賞領域870に進入(V入賞)した場合は、大当りが発生する。このような小当りを経由した大当りは、小当り経由大当りと呼ばれる。小当り経由大当りには、大当りでのラウンド数が異なる小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りが含まれる。16(15)R時短大当りとなり得るように紐付けられた小当りは、第1小当りと呼ばれる。9(8)R時短大当りとなり得るように紐付けられた小当りは、第2小当りと呼ばれる。5(4)R時短大当りとなり得るように紐付けられた小当りは、第3小当りと呼ばれる。
【0199】
一方、小当りを経由せずに、特別図柄の変動表示により直接的に発生する大当りは、図柄大当りと呼ばれる。図柄大当りとしては、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に基づいて直接発生する図柄15R時短大当り、および、図柄4R時短大当りがある。
【0200】
このように、大当りとしては、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に基づいて直接発生する図柄大当りと、第2特別図柄の変動表示に基づく小当りを経由してV入賞により発生する小当り経由大当りとが含まれる。図柄大当りおよび小当り経由大当りの各大当りは、大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される大当りであり、時短大当りという名称が付けられている。本実施形態における遊技者にとって有利な有利状態には、特別可変入賞球装置7が開放することも含まれる。
【0201】
図柄15R時短大当りは、大入賞口が15回(15R)開放される大当りである。図柄4R時短大当りは、大入賞口が4回(4R)開放される大当りである。小当り経由16(15)R時短大当りは、V判定入賞装置87が1回(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が15回(15R)開放される大当りであり、16ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は、15回であり、遊技者は、大入賞口の開放に関して、図柄15R時短大当りと同様の大当り種別と感じる。小当り経由9(8)R時短大当りは、V判定入賞装置87が(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が8回(8R)開放される大当りである。小当り経由5(4)R時短大当りは、V判定入賞装置87が1回(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が4回(4R)開放される大当りであり、5ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は、4回であり、遊技者は、大入賞口の開放に関して、図柄4R時短大当りと同様の大当り種別と感じる。
【0202】
図柄4R時短大当り後の時短状態は、第2特別図柄の変動表示回数が1回という終了条件と、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が5回という終了条件との2つの終了状態が設定されている。このような、第2特別図柄の変動表示回数が1回という時短の終了条件の回数は、V判定入賞装置87に進入した遊技球が100%の割合でV入賞領域870に進入することを考慮して設定されている。第2特別図柄の変動表示では、約1/7という割合で小当りが発生する。よって、第2特別図柄の変動表示回数が1回という終了条件は、第2特別図柄の変動表示が実行されるときに、約1/7という割合で、小当り経由の大当りを発生させる可能性がある回数としている。
【0203】
第2特別図柄の変動表示回数が1回という時短の終了条件の回数は、次のような理由で設定されている。図柄4R時短大当りの場合には、基本的に第2特別図柄の変動表示が1回実行完了するまで時短状態(電サポ状態含む)を継続させるが、第2特別図柄を変動表示させるには、右打ちをして遊技球を通過ゲート41に進入させて可変入賞球装置6Bを開状態にし、その状態で遊技球を可変入賞球装置6Bに入賞させる必要があり、そのような可変入賞球装置6Bへ遊技球を入賞させるまでに時間がかかってしまい、保留記憶されていた第1特別図柄が先に変動表示される場合がある。
【0204】
したがって、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が5回という終了条件は、時短状態の開始直後において、第2特別図柄の変動表示開始条件が成立する前に、大当り遊技状態前に最大4個記憶可能な第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまっても、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の1回分の変動表示を確実に実行可能にするための条件である。このようにすることで、時短状態開始直後において第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまうことで、時短状態において、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の変動表示が行われなくなってしまうのを防ぐことができる。
【0205】
図柄4R時短大当り以外の大当り後は、第2特別図柄の変動表示回数が7回という終了条件と、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が11回という終了条件との2つの終了状態が設定されている。このような、時短状態の終了条件の7回という回数は、V判定入賞装置87に進入した遊技球が100%の割合でV入賞領域870に進入することを考慮して設定されている。第2特別図柄の変動表示では、約1/7という割合で小当りが発生する。よって、第2特別図柄の変動表示回数が7回という終了条件は、第2特別図柄の変動表示が実行されるときに、図柄4R時短大当りと比べて、小当り経由の大当りを発生させる可能性が大幅に高くなる回数としている。これにより、小当り経由の大当りの発生に遊技者を注目させることができるとともに、小当り経由の大当りの発生についての遊技者の期待感を高めることができる。
【0206】
また、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が11回という終了条件は、時短状態の開始直後において、第2特別図柄の変動表示開始条件が成立する前に、大当り遊技状態前に最大4個記憶可能な第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまっても、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の7回分の変動回数の変動表示を確実に実行可能にするためである。このようにすることにより、時短状態開始直後において第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまうことで、時短状態において、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の変動回数が減少してしまうことを防ぐことができる。
【0207】
この実施の形態においては、通常状態である低ベース状態においては、第1始動入賞口が第1経路から入賞可能に設けられているので、第1経路を遊技球が流下した方が、第2経路を遊技球が流下するよりも、始動入賞の点で遊技者にとって有利である。一方、大当り遊技状態のような有利状態では、開放される特別可変入賞球装置7が第2経路から入賞可能に設けられているので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り時入賞の点で遊技者にとって有利である。また、小当り遊技状態のような特定状態では、開放されるV判定入賞装置87が第2経路から入賞可能に設けられているので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り発生の点で遊技者にとって有利である。
【0208】
なお、このような有利さの比較に限らず、たとえば、その他の入賞口(たとえば、別の可変入賞口(始動入賞用であっても、非始動入賞用であってもよい)が第1経路と第2経路とに設けられており、通常状態としての低ベース状態では第1経路の方が第2経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすく、高ベース状態、大当り遊技状態、および、小当り遊技状態のようなその他の状態では、第2経路の方が第1経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすいというような、その他の観点から、通常状態においては第1経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利であり、その他の遊技状態では第2経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利である構成を採用してもよい。
【0209】
図8-3は、各乱数を示す説明図である。
図8-3においては、乱数の種別、更新範囲、用途、および、加算条件が示されている。各乱数は、以下のように使用される。
【0210】
(1)ランダムR:大当りにするか否か、および、小当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダム1は、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1:大当りの種類(種別、図柄15R時短大当り、図柄4R時短大当り、小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(3)ランダム2:変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ランダム3:変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4:普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)。
【0211】
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、図柄15R時短大当り、図柄4R時短大当り、小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りという複数の種別が含まれている。したがって、当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて、大当りとする決定がされたとき、または、小当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。ただし、小当り経由の大当りの場合は、V入賞が発生しなければ、決定された大当りは無効となる。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。また、小当りの種別とすることが決定されるときに、同時に小当り図柄が決定される。したがって、ランダム1は、小当り図柄決定用乱数でもある。
【0212】
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。
【0213】
この実施の形態では、変動パターンが、リーチを伴なわない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、リーチを伴なう変動パターン種別であるリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
【0214】
図8-4は、第1特図当り判定テーブル、第2特図当り判定テーブル、および、各種大当り種別判定テーブルを示す説明図である。これらテーブルは、ROM101に記憶されている。
【0215】
図8-4(A)は、第1特図当り判定テーブルを示す説明図である。第1特図当り判定テーブルは、第1特別図柄について大当り判定をするためのデータテーブルであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。
図8-4(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
【0216】
第1特別図柄の大当り確率は、設定値に応じて異なっている。設定1では1/199、設定2では1/190、設定3では1/180、設定4では1/170、設定5では1/160、設定6では1/150となっている。よって、設定1<設定2<設定3<設定4<設定5<設定6の順で大当り確率が高い。
【0217】
図8-4(B)は、第2特図当り判定テーブルを示す説明図である。第2特図当り判定テーブルは、第2特別図柄について大当り判定および小当り判定をするためのデータテーブルであって、ランダムRと比較される大当り判定値、および、小当り判定値が設定されているテーブルである。
図8-4(B)における上段が大当り判定テーブル部であり、
図8-4(B)における下段が、小当り判定テーブル部である。
図8-4(B)上段に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す、
図8-4(B)下段に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。
【0218】
第2特別図柄の大当り確率は、設定値に応じて異なっている。設定1では1/199、設定2では1/190、設定3では1/180、設定4では1/170、設定5では1/160、設定6では1/150となっている。よって、設定1<設定2<設定3<設定4<設定5<設定6の順で大当り確率が高い。それに対し、第2特別図柄の小当り確率は、設定値によらず1/7.35に設定されている。なお、第1特別図柄に小当りを設けてもよい。このような場合には、第2特別図柄よりも第1特別図柄の方が小当りの当選確率が低くすることが望ましい。例えば、第1特別図柄による小当り確率を1/100とすればよい。
【0219】
CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞(第1始動入賞)、または、第2始動入賞口への始動入賞(第2始動入賞)が検出されると、所定のタイミングで、乱数回路124のカウント値(ランダムR)を抽出する。第1始動入賞については、抽出値を第1特図当り判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第1特別図柄に関して大当りにすることに決定する。第2始動入賞については、抽出値を第2特図当り判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して大当りにすることに決定する。そして、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致しないときは、抽出値を第2特図当り判定テーブルに設定された小当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの小当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して小当りにすることに決定する。小当りにすることに決定することは、小当り経由の大当りにすることに仮決定(小当り中にV入賞が生じなければ大当りに制御されないため、仮決定と記載する)することも意味する。
【0220】
なお、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示による停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第2特別図柄の変動表示による停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
【0221】
図8-4(C),(D),(E)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。
図8-4(C)は、第1特別図柄により大当りと判定されたときの図柄大当りの大当り種別を決定するために用いる第1特図大当り種別判定テーブルである。
図8-4(D)は、第2特別図柄により大当りと判定されたときの図柄大当りの大当り種別を決定するために用いる第2特図大当り種別判定テーブルである。
【0222】
図8-4(C)の第1特図大当り種別判定テーブルには、大当り種別判定用のランダム2の値と比較される数値であって、「図柄15R時短大当り」と「図柄4R時短大当り」とのそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。
図8-4(D)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「図柄15R時短大当り」に対応した大当り判定値が設定されている。
【0223】
また、
図8-4(C),(D)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。たとえば、「8R時短大当り」に対応した判定値は、大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「15R時短大当り」に対応した判定値は、大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
【0224】
このような各種の大当り種別判定テーブルを用いて、CPU103は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
【0225】
図8-4(E)の小当り経由大当り種別判定テーブルには、大当り種別判定用のランダム2の値と比較される数値であって、「小当り経由16(15)R時短大当り」と「小当り経由9(8)R時短大当り」と「小当り経由5(4)R時短大当り」とのそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。ただし、小当り経由大当り種別判定テーブルで決定される大当り種別は、第1小当り(16(15)R時短大当りとなるもの)、第2小当り(9(8)R時短大当りとなるもの)、第3小当り(5(4)R時短大当りとなるもの)のそれぞれに紐付けられた仮の大当り種別であり、小当り遊技状態においてV入賞が発生しなければ無効となる。
【0226】
図8-5および
図8-6は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
図8-5および
図8-6においては、演出制御コマンドについて具体的なコマンドデータと、コマンドの名称およびコマンドの指定内容との関係が示されている。遊技制御用マイクロコンピュータ100においては、
図8-5および
図8-6に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用CPU120へ送信する。
【0227】
図8-5および
図8-6のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5において変動表示される変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。複数の変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU120は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置において特別図柄の変動表示に対応した演出を開始するように制御する。
【0228】
コマンド8C01(H)~8C06(H)は、はずれ表示結果、大当り種別、小当り種別ごとの大当り表示結果、および小当り表示結果を含む表示結果を示す表示結果指定コマンドである。
【0229】
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定する図柄確定指定コマンドである。
【0230】
コマンドA001~A005(H)は、大当りの種別ごとに大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドである。
【0231】
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大入賞口開放後指定コマンドである。
【0232】
コマンドA301~A305(H)は、大当りの種別ごとに大当り遊技状態の終了を指定する当り終了指定コマンドである。
【0233】
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
【0234】
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であることを指定する通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が第1時短状態(高ベース状態)であることを指定する第1時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は、遊技状態が第2時短状態(高ベース状態)であることを指定する第2時短状態指定コマンドである。
【0235】
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が第2保留記憶数を示す。
【0236】
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶数を減算する場合には、減算後の保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するが、これに限らず、第1保留記憶数および第2保留記憶数のそれぞれについて、保留記憶数を1減算することを指定する保留記憶数減算指定コマンドを用いてもよい。
【0237】
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、小当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
【0238】
コマンドC401(H)は、第1小当りを開始することを指定するコマンドである。コマンドC402(H)は、第2小当りを開始することを指定するコマンドである。コマンドC403(H)は、第3小当りを開始することを指定するコマンドである。コマンドC501(H)は、第1小当りを終了することを指定するコマンドである。コマンドC502(H)は、第2小当りを終了することを指定するコマンドである。コマンドC503(H)は、第3小当りを終了することを指定するコマンドである。コマンドC601(H)は、V入賞があったことを指定するV入賞指定コマンドである。コマンドC602(H)は、V判定入賞装置87への入賞球(V入賞球とV入賞球以外の入賞球との両方を含む)を検出したことを指定するV入賞球検出指定コマンドである。
【0239】
遊技制御用マイクロコンピュータ100においては、RAM102に、第1特別図柄の保留記憶情報を記憶するための第1保留記憶バッファが設けられている。第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
【0240】
第2特別図柄については、RAM102に、第2特別図柄の保留記憶情報を記憶するための第2保留記憶バッファが設けられている。第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
【0241】
第1始動入賞口への入賞に基づいて、CPU103は、乱数回路124およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタのそれぞれから乱数値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第1始動入賞口への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第1保留記憶バッファに保存(記憶)される。また、第2始動入賞口への入賞に基づいて、CPU103は、乱数回路124およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタのそれぞれから乱数値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第2始動入賞口への入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第2保留記憶バッファに保存(記憶)される。
【0242】
このように保留記憶バッファに始動入賞に関する情報が記憶されることを「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)は、始動入賞時において抽出して保留記憶バッファに予め格納しておくのではなく、特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。
【0243】
図8-7は、S101の一部の処理として実行される始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU103は、まず、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを確認する(S1211)。第1始動口スイッチ22Aがオン状態でなければ、S1221に移行する。第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば、CPU103は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S1221に移行する。
【0244】
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1213)。次いで、CPU103は、乱数回路124やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S1214)。S1214の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
【0245】
次いで、CPU103は、検出した第1特別図柄の始動入賞に基づく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時に予め判定する入賞時演出処理を実行する(S1215)。
【0246】
この実施の形態では、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞が発生し、当該始動入賞時に得られた各種データが保留記憶情報として記憶された後、変動表示の開始条件が成立すると、変動表示を開始するタイミングにおいて、特別図柄通常処理(S110)で、当該保留記憶情報に基づき、変動表示を開始する特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)について、変動表示結果を大当り表示結果とするか否かの決定、および、大当り種別の決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、および、大当り種別判定値に基づいて行う。そして、変動パターン設定処理(S111)において変動パターン(変動パターン種別の決定も含む)の決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された変動パターン種別判定値、および、変動パターン判定値に基づいて行う。
【0247】
一方、このような決定とは別に、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞に基づく変動表示が開始される前のタイミング、具体的には、遊技球が第1始動入賞口または第2始動入賞口に始動入賞したタイミング(保留記憶情報が記憶されたタイミング)で、その始動入賞時に得られた各種データを記憶した保留記憶情報を先読みし、その先読みした保留記憶情報に基づいて、予め大当りとなるか否かの決定、小当りとなるか否かの決定、大当りの種別の決定、および、変動パターン種別の決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、大当り種別判定値、および、変動パターン種別判定値に基づいて先読み判定する入賞時演出処理を実行する。そのようにすることによって、演出制御用CPU120では、演出図柄の変動表示が実行されるよりも前に予め変動表示結果を予測し、始動入賞時の各種判定結果に基づいて、演出図柄の変動表示中に大当りとなること(大当りとなる可能性)を予告する先読み予告等の先読み演出を実行することが可能である。
【0248】
そして、CPU103は、入賞時演出処理の判定結果に基づいて、図柄指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1216)とともに、変動種別コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1217)。また、CPU103は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1218)とともに、第1保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1219)。
【0249】
S1216,S1217の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態等の遊技状態)にかかわらず、第1始動入賞口に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方が、演出制御用CPU120に送信される。
【0250】
また、この実施の形態では、S1216~S1219の処理が実行されることによって、第1始動入賞口への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび第1保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
【0251】
次いで、CPU103は、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを確認する(S1221)。第2始動口スイッチ22Bがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば、CPU103は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S1222)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
【0252】
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1223)。次いで、CPU103は、乱数回路124やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S1224)。S1224の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
【0253】
次いで、CPU103は、検出された第2特別図柄の始動入賞について、S1215で説明したような入賞時演出処理と同様の入賞時演出処理を実行する(S1225)。そして、CPU103は、入賞時演出処理の判定結果に基づいて図柄指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1226)とともに、変動種別コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1227)。また、CPU103は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1228)とともに、第2保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S1229)。
【0254】
S1226,S1227の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態等の遊技状態)にかかわらず、第2始動入賞口に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方を演出制御用CPU120に対して送信する。
【0255】
また、この実施の形態では、S1226~S1229の処理が実行されることによって、第2始動入賞口への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第2始動入賞指定コマンドおよび第2保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
【0256】
図8-8は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるかどうかを確認する(S51)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には、処理を終了する。
【0257】
S51で保留記憶バッファに保留記憶データがない場合には、客待ちデモ指定コマンドを送信するための処理(S80)を行った後、処理を終了する。一方、S51で第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには、CPU103は、第2保留記憶バッファの方に保留記憶データがあるか否か確認する(S52)。第2保留記憶バッファに保留記憶データがあれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S54)。一方、第2保留記憶バッファに保留記憶データがなければ、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S53)。
【0258】
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の変動表示が行われる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄の変動表示が行われる。
【0259】
S52~S54の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶のデータが1つでも存在すれば、その第2保留記憶のデータに基づいた第2特別図柄表示装置4Bの変動表示が、第1保留記憶のデータに基づいた第1特別図柄表示装置4Aの変動表示に優先して実行される。
【0260】
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM102の保留記憶バッファに格納する(S55)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM102の乱数バッファに格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読出してRAM102の乱数バッファに格納する。
【0261】
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける保存領域の内容を消去する。
【0262】
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。
【0263】
よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
【0264】
また、CPU103は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(S59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU103は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う。
【0265】
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
【0266】
次いで、CPU103は、乱数バッファからランダムR(大当り判定用乱数)を読出し、大当り判定モジュールを実行する(S61)。この場合、CPU103は、始動口スイッチ通過処理のS1214や始動口スイッチ通過処理のS1224で抽出し保留記憶バッファや乱数バッファに格納した大当り判定用乱数を読出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値や小当り判定値と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
【0267】
大当り判定の処理では、第1特別図柄については
図8-4(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、第2特別図柄については
図8-4(B)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S61のY)、S71に移行する。大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
【0268】
S61で大当りとすることに決定した場合には(S61のY)、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(S71)。
【0269】
次に、特別図柄ポインタが「第1」を示しているか否かを判定する(S72)。特別図柄ポインタが「第1」のときは、
図8-4(C)の第1特図大当り種別判定テーブルを選択し(S73)、S75に進む。一方、特別図柄ポインタが「第1」を示していない場合(「第2」を示している場合)は、
図8-4(D)の第2特図大当り種別判定テーブルを選択し(S74)、S75に進む。
【0270】
S75では、S73またはS74で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別を大当りの種別に決定し(S75)、S81に進む。
【0271】
また、S61で大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S61のN)、特別図柄ポインタに設定されているデータが「第2」を示すデータであるか否かを確認することにより、大当り判定対象が第2特別図柄の変動表示であるか否か確認する(S76)。S76で特別図柄ポインタに設定されているデータが「第2」を示すデータでない(第1特別図柄の変動表示である)ときは、後述するS82に進む。一方、S76で特別図柄ポインタに設定されているデータが「第2」を示すデータである(第2特別図柄の変動表示である)ときは、
図8-4(B)の第2特図当り判定テーブルを使用して、大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの小当り判定値に一致するか否かを判定することより、小当り判定の処理を行う(S77)。すなわち、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が
図8-4(B)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると(S77のY)、第2特別図柄に関して小当りとすることに決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(S77Y)、小当りであることを示す小当りフラグをセットする(S78)。
【0272】
小当りフラグをセットした後は、
図8-4(E)の小当り経由大当り種別判定テーブルを選択し(S79)、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別を小当り経由大当りの種別として決定する(S80)。そして、S81に移行する。一方、S77で小当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの小当り判定値にも一致しなければ(S77のN)、後述するS82に移行する。
【0273】
S81では、S75またはS80で決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに記憶し(S81)、S82に進む。たとえば、大当り種別が「図柄15R時短大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして大当り種別バッファに「01」が設定され、大当り種別が「図柄4R時短大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして大当り種別バッファに「02」が設定される。一方、大当り種別が「小当り経由16(15)R時短大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして大当り種別バッファとは別の仮大当り種別バッファに「03」が設定される。大当り種別が小当り経由9(8)R時短大当りの場合には大当り種別を示すデータとして仮大当り種別バッファに「04」が設定される。大当り種別が小当り経由5(4)R時短大当りの場合には大当り種別を示すデータとして仮大当り種別バッファに「05」が設定される。これらのうち、小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りを示すデータは、小当り遊技状態においてV入賞が生じなければ大当りが発生せずに無効となるデータあり、仮設定される。
【0274】
S82では、特別図柄の停止図柄を設定する(S78)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「-」を特別図柄の停止図柄に設定する。小当りフラグがセットされている場合には、S80で選択決定した小当り種別に応じた小当り図柄となる「1」、「5」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、S75で選択決定した大当り種別に応じた大当り図柄となる「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S111)に対応した値に更新する(S79)。
【0275】
図8-9は、小当り開放前処理(S118)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU103は、小当りの開放態様に基づき、ソレノイド22を制御することで可動部872を開放状態に動作させ、V判定入賞装置87の作動口の開放動作を開始させる(S411)。次に、CPU103は、小当り遊技状態が開始されることを示す小当り開始指定コマンドを演出制御用CPU120へ送信する(S412)。次に、CPU103は、小当りの開放状態におけるV入賞領域870への入賞個数を当該開放状態の終了条件として用いるために、計数手段としてのV判定入賞個数カウンタをセットする(S413)。具体的に、S413では、V判定入賞個数カウンタのカウンタ値を「10」にセットし、V入賞個数をダウンカウントするための設定をする。そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り開放中処理(S119)に対応した値に更新する(S414)。
【0276】
図8-10は、特別図柄プロセス処理における小当り開放中処理(S119)を示すフローチャートである。小当り開放中処理において、CPU103は、小当り開放制御タイマを-1減算更新する(S430)。次に、後述するS435でV入賞個数を計数するV判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっているか否かを確認する(S431)。V判定入賞個数カウンタは、
図8-9のS413により「10」にセットされ、10個のV入賞球を計数すると、計数値が「0」となる。S430でV判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっているときは、S441に進む。一方、S430でV判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっていないときは、小当り開放制御タイマがタイムアウト(タイマ値=0)したか否かを確認する(S432)。
【0277】
S432で小当り開放制御タイマがタイムアウトしているときは、S441に進む。一方S432で小当り開放制御タイマがタイムアウトしていないときは、小当りの開放態様に基づき、小当り開放制御タイマの計時値に対応してソレノイド22を制御することで可動部872を開放状態に動作させ、V判定入賞装置87の作動口を開閉させるための処理を行う(S433)。
【0278】
次に、V判定入賞装置87内部で開放状態となっているV入賞領域870にV入賞口から遊技球が進入したことにより発生するV入賞が検出されたか否かを判定するために、V入賞スイッチ87aがオン状態となっているか否かを判定する(S434)。S434でオン状態となっているときは、V入賞が検出されたときであり、V入賞が検出されたときにセットされるV入賞フラグをセットする(S435)。そして、V入賞球検出指定コマンドを送信するための処理をする(S436)。これにより、演出制御用CPU120は、V入賞球が検出されたことを認識することができ、V入賞個数を認識することが可能となる。次に、ソレノイドを駆動することにより開閉部材を動作させ、V入賞領域870のV入賞口を開放状態から閉鎖状態に変化させ(S437)、S439に進む。これにより、V判定入賞装置87内に進入した遊技球の1個目がV入賞すると、V入賞領域870のV入賞口が閉鎖状態にされ、その後に、V判定入賞装置87内に進入した遊技球は、すべて入賞球領域に誘導され、V判定入賞スイッチ15aにより検出される。
【0279】
一方、S434でオン状態となっていないときは、V入賞が検出されていないときであり、V判定入賞スイッチ15aがオン状態となっているか否かを判定する(S438)。S438でオン状態となっているときはS439に進み、S438でオン状態となっていないときは処理を終了する。
【0280】
S439では、
図8-9のS413により「10」にセットされたV判定入賞個数カウンタの計数値を「-1」するダウンカウントを行い(S439)、V判定入賞球検出指定コマンドを送信するための処理をする(S440)。これにより、演出制御用CPU120は、V入賞球が検出された後、判定入賞装置87内に進入したV入賞球が検出されたことを認識することができ、判定入賞装置87内に進入した遊技球の個数を認識することが可能となる。
【0281】
S431でV判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっているときは、小当りのV入賞個数が上限値に到達したことにより小当りの開放終了条件が成立したときであり、また、S432で小当り開放制御タイマがタイムアウトしたときは、小当りの開放制御が終了したことにより小当りの開放終了条件が成立したときである。これらのときに、CPU103は、ソレノイド22を制御することで可動部872を閉鎖状態に動作させ、V判定入賞装置87の作動口を閉鎖する(S441)。V判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になったときは、小当りの開放態様に応じたV判定入賞装置87の開放途中であっても、V判定入賞個数カウンタの計数値に応じてV判定入賞装置87が強制的に閉鎖される。小当り開放制御タイマがタイムアウトしたときは、V判定入賞装置87が小当りの開放態様における小当りの開放制御の終了に応じて閉鎖される。
【0282】
次に、V判定入賞装置87の閉鎖後のV入賞有効期間である特定期間に相当するデータをV入賞有効期間タイマにセットし(S442)、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り終了処理(S120)に対応した値に更新し(S443)、処理を終了する。これにより、V判定入賞装置87の閉鎖後のV入賞有効期間である特定期間の計時が開始される。なお、このようにV入賞有効期間である特定期間が設定されていることにより、V入賞領域を遊技球が何かの拍子に通常通過する時間より遅れて通過した場合であっても、遊技球を検出することができる。また、特定期間が設定されているので、不正にV入賞領域へ入賞させようとした者がいたとしてもその期間しか検出されないので、不正を防ぐこともできる。
【0283】
図8-11は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(S120)を示すフローチャートである。小当り終了後処理において、CPU103は、V入賞有効期間タイマを-1減算更新し(S441)、V入賞有効期間タイマがタイムアウト(タイマ値=0)したか否かを確認する(S442)。
【0284】
S442でV入賞有効期間タイマがタイムアウトしていないときは、すでにV入賞が検出されたときにS434またはS445でセットされるV入賞フラグがセットされているか否かを判定する(S443)。V入賞フラグがセットされていれば処理を終了する。一方、V入賞フラグがセットされていなければ、V入賞有効期間中にV入賞領域870に遊技球が進入したことにより発生するV入賞が検出されたか否かを判定するために、V入賞スイッチ87aがオン状態となっているか否かを判定する(S444)。S444でオン状態となっていないときは、処理を終了する。一方、S444でオン状態となっているときは、V入賞有効期間中にV入賞が検出されたときであり、V入賞が検出されたことを示すV入賞フラグをセットする(S445)。そして、V入賞指定コマンドを送信するための処理をし(S446)、処理を終了する。これにより、演出制御用CPU120は、V入賞が発生したことを認識することができる。
【0285】
S442でV入賞有効期間タイマがタイムアウトしているときは、小当り終了指定コマンドを送信するための処理をする(S447)。これにより、演出制御用CPU120は、小当りが終了したことを認識することができる。次いで、ソレノイド22の状態を変化させることにより、開閉部材を開動作させてV入賞領域870(V入賞口)を開放状態に復帰させる制御が行われる(S447A)。次に、CPU103は、V入賞フラグがセットされているか否かを判定する(S448)。S448でV入賞フラグがセットされていれば、大当りとすることが決定され、大当りフラグをセットする(S449)。
【0286】
前述したように、小当り遊技状態において、後述する右打ち促進報知にしたがって右打ちをすれば、略100%の確率でV判定入賞装置87内に遊技球を進入させることができ、V判定入賞装置87内に進入した遊技球は必ずV入賞領域870にV入賞することにより、略100%の確率で、V入賞フラグがセットされる(
図8-10のS435)ことに基づいて、S449で大当りフラグがセットされて、大当り遊技状態に制御される。
【0287】
次いで、CPU103は、S81で大当り仮種別バッファに記憶した小当り経由の大当り種別を示すデータを、V入賞の発生により正規に大当りとなることが決まったことに応じて、当該データを大当り種別バッファに正式に記憶させる(S450)。そして、その時点でセットされていた時短フラグを一旦リセットする(S451)。
【0288】
次いで、CPU103は、S450で記憶されたデータに対応する大当り種別に応じて、大当り開始3指定コマンド、大当り開始4指定コマンド、または大当り開始5指定コマンドを送信する(S452)。これにより、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態が開始することを認識することができる。次に、大入賞口制御タイマに、大当り表示時間(大当りが発生したことをたとえば、画像表示装置5において報知する時間)に相当する値を設定する(S453)。
【0289】
また、ROM101に記憶されている大当りの開放パターンデータを参照し、大当り種別に応じて、開放回数(たとえば、15回、8回、または、4回)、開放時間(たとえば、29秒)、インターバル時間(ラウンド間の大入賞口閉鎖時間)等の開放態様を示す開放パターンデータをRAM102に形成される所定の記憶領域にセットする(S454)。このようなデータのうち、開放回数のデータは、開放回数を計数するための開放回数カウンタにセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大当り開放前処理(S114)に対応した値に更新し(S455)、処理を終了する。これにより、小当り遊技状態においてV入賞が生じたときには、大当り遊技状態に移行する。
【0290】
S448でV入賞フラグがセットされていなければ、大当り遊技状態が発生しないので、S81で大当り仮種別バッファに記憶した小当り経由の大当り種別を示すデータを消去し(S456)、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(S110)に対応した値に更新し(S457)、処理を終了する。これにより、小当り遊技状態においてV入賞が生じなかったときには、大当り遊技状態に移行しない。
【0291】
[特徴部06TMに関する説明]
次に、特徴部06TMに関して、
図9-1~
図9-52を用いて説明する。本実施形態では、スーパーリーチを伴う変動パターンにおいて、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行うことにより表示結果を報知するバトル演出を実行可能である。このバトル演出において、画像表示装置5の画面に表示されるバトルの様子を写す視点の位置にバリエーションを持たせることによって、バトル演出の演出効果を向上させることを可能としている。
【0292】
[大当り種別テーブル]
図9-1は、大当り種別テーブルを示す図である。大当り種別テーブルには、大当りの種別ごとに、大当り発生条件、大当り後の制御状態(遊技状態)、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、大当りにおける各ラウンドの開放時間が示されている。本実施形態では、大当り種別として、図柄10R時短大当り、図柄3R時短大当り、小当り経由10(9)R時短大当り、および、小当り経由3(2)R時短大当りが設けられている。小当り経由の大当りの括弧内は、特別可変入賞球装置7(大入賞口)が開放する回数を示している。
【0293】
小当りは、可変入賞球装置6Bに設けられた第2始動入賞口に遊技球が入賞し、第2特別図柄の表示結果が小当り図柄になった場合に発生する。特別図柄の表示結果を小当り図柄にするか否かの判定は、乱数抽選によって事前に行われる(特別図柄の小当り判定)。小当りが発生すると、小当り遊技状態となり、開放回数が10回で開放時間が0.1秒という開放パターンでV判定入賞装置87の作動口が開放する。小当り遊技状態の終了後の遊技制御状態(後述する大当り確率、小当り確率、ベース)は、小当り前と同じである。小当りにおいては、小当り遊技状態中にV判定入賞装置87内のV入賞領域870に入賞した遊技球に対して賞球が払出される。小当り遊技状態中には、約10個の入賞球が生じる得ることが設定されており、その入賞球に応じて、賞球が払出され得ることが設定されている。
【0294】
V判定入賞装置87の作動口が開放中に、作動口へ遊技球を入賞させ、遊技球がV判定入賞装置87の内部のV入賞領域870に進入(V入賞)した場合は、大当りが発生する。このような小当りを経由した大当りは、小当り経由大当りと呼ばれる。小当り経由大当りには、大当りでのラウンド数が異なる「小当り経由10(9)R時短大当り」、および、「小当り経由3(2)R時短大当り」が含まれる。
【0295】
本例では、「10(9)R時短大当り」となり得るように紐付けられた小当りは、「第1小当り」と呼ばれる。「3(2)R時短大当り」となり得るように紐付けられた小当りは、「第2小当り」と呼ばれる。
【0296】
一方、小当りを経由せずに、特別図柄の変動表示により直接的に発生する大当りは、図柄大当りと呼ばれる。図柄大当りとしては、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に基づいて直接発生する「図柄10R時短大当り」、および、「図柄3R時短大当り」がある。以下、「図柄10R時短大当り」を適宜「図柄10R大当り」と称し、「図柄3R時短大当り」を適宜「図柄3R大当り」と称する。
【0297】
このように、大当りとしては、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に基づいて直接発生する図柄大当りと、第2特別図柄の変動表示に基づく小当りを経由してV入賞により発生する小当り経由大当りとが含まれる。図柄大当りおよび小当り経由大当りの各大当りは、大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される大当りであり、時短大当りという名称が付けられている。本実施形態における遊技者にとって有利な有利状態には、特別可変入賞球装置7が開放することも含まれる。以下、「図柄10R時短大当り」や「小当り経由10(9)時短大当り」を適宜「10R大当り」と称する。
【0298】
図柄10R時短大当りは、大入賞口が10回(10R)開放される大当りである。図柄3R時短大当りは、大入賞口が3回(3R)開放される大当りである。小当り経由10(9)R時短大当りは、V判定入賞装置87が1回(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が9回(9R)開放される大当りであり、10ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は9回であり、遊技者は、大入賞口の開放に関して、図柄10R時短大当りと同様の大当り種別と感じる。小当り経由3(2)R時短大当りは、V判定入賞装置87が1回(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が2回(2R)開放される大当りであり、3ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は2回であり、遊技者は、大入賞口の開放に関して、図柄3R時短大当りと同様の大当り種別と感じる。
【0299】
図柄3R時短大当り後の時短状態は、第2特別図柄の変動表示回数が1回という終了条件と、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が5回という終了条件(不図示)との2つの終了状態が設定されている。このような、第2特別図柄の変動表示回数が1回という時短の終了条件の回数は、V判定入賞装置87に進入した遊技球が100%の割合でV入賞領域870に進入することを考慮して設定されている。第2特別図柄の変動表示では、約1/7という割合で小当りが発生する。よって、第2特別図柄の変動表示回数が1回という終了条件は、第2特別図柄の変動表示が実行されるときに、約1/7という割合で、小当り経由の大当りを発生させる可能性がある回数としている。
【0300】
第2特別図柄の変動表示回数が1回という時短の終了条件の回数は、次のような理由で設定されている。図柄3R時短大当りの場合には、基本的に第2特別図柄の変動表示が1回実行完了するまで時短状態(電サポ状態含む)を継続させるが、第2特別図柄を変動表示させるには、右打ちをして遊技球を通過ゲート41に進入させて可変入賞球装置6Bを開状態にし、その状態で遊技球を可変入賞球装置6Bに入賞させる必要があり、そのような可変入賞球装置6Bへ遊技球を入賞させるまでに時間がかかってしまい、保留記憶されていた第1特別図柄が先に変動表示される場合がある。
【0301】
したがって、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が5回という終了条件は、時短状態の開始直後において、第2特別図柄の変動表示開始条件が成立する前に、大当り遊技状態前に最大4個記憶可能な第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまっても、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の1回分の変動表示を確実に実行可能にするための条件である。このようにすることで、時短状態開始直後において第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまうことで、時短状態において、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の変動表示が行われなくなってしまうのを防ぐことができる。
【0302】
また、図柄10R時短大当りと、小当り経由10(9)R時短大当りと、小当り経由3(2)R時短大当りとの大当り後は、第2特別図柄の変動表示回数が7回という終了条件と、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が11回という終了条件(不図示)との2つの終了状態が設定されている。このような、時短状態の終了条件の7回という回数は、V判定入賞装置87に進入した遊技球が100%の割合でV入賞領域870に進入することを考慮して設定されている。第2特別図柄の変動表示では、約1/7という割合で小当りが発生する。よって、第2特別図柄の変動表示回数が7回という終了条件は、第2特別図柄の変動表示が実行されるときに、図柄3R時短大当りと比べて、小当り経由の大当りを発生させる可能性が大幅に高くなる回数としている。これにより、小当り経由の大当りの発生に遊技者を注目させることができるとともに、小当り経由の大当りの発生についての遊技者の期待感を高めることができる。
【0303】
また、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が11回という終了条件は、図柄3R時短大当りの場合と同様の理由により、時短状態の開始直後において、第2特別図柄の変動表示開始条件が成立する前に、大当り遊技状態前に最大4個記憶可能な第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまっても、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の7回分の変動回数の変動表示を確実に実行可能にするためである。
【0304】
この実施の形態においては、通常状態である低ベース状態においては、第1始動入賞口が第1経路から入賞可能に設けられているので、第1経路を遊技球が流下した方が、第2経路を遊技球が流下するよりも、始動入賞の点で遊技者にとって有利である。一方、大当り遊技状態のような有利状態では、開放される特別可変入賞球装置7が第2経路から入賞可能に設けられているので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り時入賞の点で遊技者にとって有利である。また、小当り遊技状態のような特殊状態では、開放されるV判定入賞装置87が第2経路から入賞可能に設けられているので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り発生の点で遊技者にとって有利である。
【0305】
なお、このような有利さの比較に限らず、たとえば、その他の入賞口(たとえば、別の可変入賞口(始動入賞用であっても、非始動入賞用であってもよい))が第1経路と第2経路とに設けられており、通常状態としての低ベース状態では第1経路の方が第2経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすく、高ベース状態、大当り遊技状態、および、小当り遊技状態のようなその他の状態では、第2経路の方が第1経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすいというような、その他の観点から、通常状態においては第1経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利であり、その他の遊技状態では第2経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利である構成を採用してもよい。
【0306】
[乱数値]
図9-2は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。
図9-2に示すように、本実施形態では、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1~MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
【0307】
尚、本実施形態では各乱数値MR1~MR5をそれぞれ
図9-2に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1~MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
【0308】
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
【0309】
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の可変表示態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
【0310】
[表示結果判定テーブル]
図9-3(1)及び(2)は、第1特別図柄用の表示結果判定テーブル及び第2特別図柄用の表示結果判定テーブルを示す説明図である。これらテーブルは、ROM101に記憶されている。
【0311】
図9-3(1)は、第1特別図柄用の表示結果判定テーブル(以下、適宜「[第1特別図柄用]表示結果判定テーブル」と称する。)を示す説明図である。[第1特別図柄用]表示結果判定テーブルは、第1特別図柄について大当り判定をするためのデータテーブルであって、乱数値MR1と比較される大当り判定値(不図示)が設定されているテーブルである。
図9-3(1)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
本例では、第1特別図柄の大当り確率は1/199となっている。
【0312】
図9-3(2)は、第2特別図柄用の表示結果判定テーブル(以下、適宜「[第2特別図柄用]表示結果判定テーブル」と称する。)を示す説明図である。[第2特別図柄用]表示結果判定テーブルは、第2特別図柄について大当り判定および小当り判定をするためのデータテーブルであって、乱数値MR1と比較される大当り判定値(不図示)、および、小当り判定値(不図示)が設定されているテーブルである。
図9-3(2)における、上段が大当り判定テーブル部であり、下段が小当り判定テーブル部である。この上段に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示し、下段に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。
【0313】
本例では、第2特別図柄の大当り確率は、1/199となっている。また、第2特別図柄の小当り確率は、1/7.35に設定されている。なお、第1特別図柄に小当りを設けてもよい。このような場合には、第2特別図柄よりも第1特別図柄の方が小当りの当選確率が低くすることが望ましい。例えば、第1特別図柄による小当り確率を1/100とすればよい。
【0314】
CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞(第1始動入賞)、または、第2始動入賞口への始動入賞(第2始動入賞)が検出されると、所定のタイミングで、乱数回路104のカウント値(乱数値MR1)を抽出する。第1始動入賞については、抽出値を[第1特別図柄用]表示結果判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第1特別図柄に関して大当りにすることに決定する。第2始動入賞については、抽出値を[第2特別図柄用]表示結果判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して大当りにすることに決定する。
【0315】
そして、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致しないときは、抽出値を[第2特別図柄用]表示結果判定テーブルに設定された小当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの小当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して小当りにすることに決定する。小当りにすることに決定することは、小当り経由の大当りにすることに仮決定(小当り中にV入賞が生じなければ大当りに制御されないため、仮決定と記載する)することも意味する。
【0316】
なお、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示による停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第2特別図柄の変動表示による停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
【0317】
[大当り種別判定テーブル]
図9-3(3)、(4)、(5)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。
図9-3(3)は、第1特別図柄により大当りと判定されたときの図柄大当りの大当り種別を決定するために用いる第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルである。
図9-3(4)は、第2特別図柄により大当りと判定されたときの図柄大当りの大当り種別を決定するために用いる第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルである。
図9-3(5)は、第2特別図柄により小当りと判定されたときの小当り経由大当りの大当り種別を決定するために用いる第2特別図柄用の小当り経由大当り種別判定テーブルである。
【0318】
図9-3(3)の第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル(以下、適宜「[第1特別図柄用]大当り種別判定テーブルと称する。)には、大当り種別判定用の乱数値MR2の値と比較される数値であって、「図柄10R時短大当り」と「図柄3R時短大当り」とのそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。
【0319】
また、
図9-3(3)には、「図柄10R時短大当り」と「図柄3R時短大当り」とのそれぞれに対応した大当り後に実行される時短制御の回数も示されている。「図柄10R時短大当り」は時短制御回数が7回であり、「図柄3R時短大当り」は時短制御回数が1回である。
【0320】
本例では、[第1特別図柄用]大当り種別判定テーブルにおいては、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~8までが「図柄10R時短大当り」に割り当てられており(3%)、9~299までが「図柄3R時短大当り」に割り当てられている(97%)。
【0321】
図9-3(4)の第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル(以下、適宜「[第2特別図柄用]大当り種別判定テーブルと称する。)には、大当り種別判定用の乱数値MR2の値と比較される数値であって、「図柄10R時短大当り」に対応した大当り判定値が設定されている。
【0322】
また、
図9-3(4)には、「図柄10R時短大当り」に対応した大当り後に実行される時短制御の回数も示されている。「図柄10R時短大当り」は時短制御回数が7回である。
【0323】
本例では、[第2特別図柄用]大当り種別判定テーブルにおいては、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~299までが「図柄10R時短大当り」に割り当てられている(100%)。
【0324】
図9-3(5)の第2特別図柄用の小当り経由大当り種別判定テーブル(以下、適宜「[第2特別図柄用]小当り経由大当り種別判定テーブルと称する。)には、大当り種別判定用の乱数値MR2の値と比較される数値であって、「小当り経由10(9)R時短大当り」と「小当り経由3(2)R時短大当り」のそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。
【0325】
また、
図9-3(5)には、「小当り経由10(9)R時短大当り」と「小当り経由3(2)R時短大当り」とのそれぞれに対応した大当り後に実行される時短制御の回数も示されている。「小当り経由10(9)R時短大当り」は時短制御回数が7回であり、「小当り経由3(2)R時短大当り」は時短制御回数が7回である。
【0326】
本例では、[第2特別図柄用]小当り経由大当り種別判定テーブルにおいては、MR2の判定値の範囲0~299のうち、0~149までが「小当り経由10(9)R時短大当り」に割り当てられており(50%)、150~299までが「小当り経由3(2)R時短大当り」に割り当てられている(50%)。
【0327】
[変動パターン判定]
ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
【0328】
ここでは、通常状態と時短状態における変動パターン判定について説明する。具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用される[はずれ用]変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「大当り」又は「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される[大当り用]、[大当り/小当り用]変動パターン判定テーブルとが、予め用意されている。本実施形態では、時短状態に制御されているときに発生した始動入賞に基づく変動表示における[小当りの発生]は、実質的な[大当りの発生]であるので、時短状態や通常状態(時短状態の最終変動が実行されているときに発生した保留記憶を消化する通常状態)を含む右打ち状態において、「大当り」について記載しているときは「小当り経由の大当り」も含むものとする。これにより、最終表示結果が「小当り」である場合の変動パターンであっても、「直大当り」、「SP-a1大当り」等と称する。
【0329】
[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいては、「非リーチはずれ」の変動パターン、「ノーマルリーチはずれ」の変動パターン、スーパーリーチを伴う変動パターン(後述する「SP-A10はずれ」、「SP-A11はずれ」、「SP-A20はずれ」、「SP-A21はずれ」、「SP-Bはずれ」、「SP-a1はずれ」、「SP-a2はずれ」、「SP-b1はずれ」、「SP-b2はずれ」、「SP-c1はずれ」、「SP-c2はずれ」の変動パターン)に対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
【0330】
[大当り用]変動パターン判定テーブルにおいては、「ノーマルリーチ大当り」の変動パターン、スーパーリーチを伴う変動パターン(後述する「SP-A10大当り」、「SP-A11大当り」、「SP-A20大当り」、「SP-A21大当り」、「SP-B大当り」、「SP-a1大当り」、「SP-a2大当り」、「SP-b1大当り」、「SP-b2大当り」、「SP-c1大当り」、「SP-c2大当り」の変動パターン)に対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
【0331】
<非リーチはずれ、短縮非リーチはずれ>
本実施形態において、最終表示結果が「はずれ」となる変動パターンのうち「非リーチはずれ」の変動パターン、または、「短縮非リーチはずれ」の変動パターンでは、リーチ状態が成立せずに最終表示結果が「はずれ」であることが報知される。「短縮非リーチはずれ」の変動パターンの変動表示期間は、「非リーチはずれ」の変動パターンの変動表示期間よりも短く設定されている。
【0332】
<直大当り>
本実施形態において、最終表示結果が「大当り」となる変動パターンのうち「直大当り」の変動パターンでは、リーチ状態が成立せずに最終表示結果が「大当り」であることが報知される。具体的には、飾り図柄の変動表示が開始された後に、リーチ状態が成立することなく、表示結果が「大当り」となることを示す飾り図柄の組合せ(例えば、「222」、「777」等)が停止表示されることにより、最終表示結果が「大当り」であることが報知される。
【0333】
<ノーマルリーチはずれ>
本実施形態において、最終表示結果が「はずれ」となる変動パターンのうち「ノーマルリーチはずれ」の変動パターンでは、リーチ状態が成立した後に、所定の契機(プッシュボタン31Bの操作、所定期間経過等)で表示結果が「はずれ」であることに対応した飾り図柄の組合せ(例えば、「323」、「545」等)が表示されることにより最終表示結果が「はずれ」であることが報知される。
【0334】
<ノーマルリーチ大当り>
本実施形態において、最終表示結果が「大当り」となる変動パターンのうち「ノーマルリーチ大当り」の変動パターンでは、リーチ状態が成立した後に、所定の契機(プッシュボタン31Bの操作、所定期間経過等)で表示結果が「大当り」であることに対応した飾り図柄の組合せ(例えば、「222」、「777」等)が表示されることにより最終表示結果が「大当り」であることが報知される。
【0335】
<スーパーリーチはずれ/大当り>
本実施形態において、スーパーリーチを伴う変動パターン(「スーパーリーチはずれ」、「スーパーリーチ大当り」)では、「大当り」に当選しているか否かを報知するスーパーリーチ演出が実行されることによって、最終表示結果が確定停止される。
【0336】
<スーパーリーチ演出:第1バトル演出>
本実施形態において、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち「SP-A」を伴う変動パターン(「SP-A10はずれ」、「SP-A10大当り」、「SP-A11はずれ」、「SP-A11大当り」、「SP-A20はずれ」、「SP-A20大当り」、「SP-A21はずれ」、「SP-A21大当り」の変動パターン)では、リーチ状態が成立した後にスーパーリーチに発展し、第1味方キャラクタと敵キャラクタがバトルを行うことにより「大当り」に当選しているか否かを報知するスーパーリーチ演出(以下、適宜「バトル演出」、「バトルSP」、「第1バトルSP」、「第1バトルSP-A」と称する。)が実行される。
【0337】
ここで、最終表示結果が「はずれ」となる場合には、第1味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する演出(敗北演出)が実行される。一方、最終表示結果が「大当り」となる場合には、第1味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する演出(勝利演出)が実行される。
【0338】
(第1バトル演出における攻撃アクション)
本実施形態において、「SP-A」を伴う変動パターンのうち「SP-A10」と「SP-A11」を伴う変動パターンでは、第1バトル演出において各キャラクタの最後の攻撃アクションとしてビームを放つ演出態様が採用されている。
【0339】
また、「SP-A」を伴う変動パターンのうち「SP-A20」と「SP-A21」を伴う変動パターンでは、第1バトル演出において各キャラクタの最後の攻撃アクションとしてパンチをする演出態様が採用されている。
【0340】
(第1バトル演出における助っ人キャラクタの有無)
本実施形態において、「SP-A」を伴う変動パターンのうち「SP-A10」と「SP-A20」を伴う変動パターンでは、第1バトル演出において第1味方キャラクタと敵キャラクタのみが登場する演出態様が採用されている。
【0341】
また、「SP-A」を伴う変動パターンのうち「SP-A11」と「SP-A21」を伴う変動パターンでは、第1バトル演出において第1味方キャラクタと敵キャラクタに加えて第1味方キャラクタの助っ人キャラクタである第4味方キャラクタが登場する演出態様が採用されている。
【0342】
本実施形態では、「SP-A10」や「SP-A11」を伴う変動パターン(「SP-A10はずれ/大当り」、「SP-A11はずれ/大当り」の変動パターン)を、適宜「第1バトルA1」、「第1バトルA1演出」、「第1バトルSP-A1」と称する。
【0343】
また、「SP-A20」や「SP-A21」を伴う変動パターン(「SP-A20はずれ/大当り」、「SP-A21はずれ/大当り」の変動パターン)を、適宜「第1バトルA2」、「第1バトルA2演出」、「第1バトルSP-A2」と称する。
【0344】
<スーパーリーチ演出:第2バトル演出>
本実施形態において、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち「SP-a」、「SP-b」、「SP-c」を伴う変動パターン(「SP-a1はずれ」、「SP-a1大当り」、「SP-a2はずれ」、「SP-a2大当り」、「SP-b1はずれ」、「SP-b1大当り」、「SP-b2はずれ」、「SP-b2大当り」、「SP-c1はずれ」、「SP-c1大当り」、「SP-c2はずれ」、「SP-c2大当り」の変動パターン)では、リーチ状態が成立した後にスーパーリーチに発展し、味方キャラクタ(第1味方キャラクタ、第2味方キャラクタ、又は、第3味方キャラクタの何れか)と敵キャラクタXがバトルを行うことにより「大当り」に当選しているか否かを報知するスーパーリーチ演出(以下、適宜「第2バトル演出」、「短縮バトル演出」、「第2バトルSP」、「短縮バトルSP」、「第2バトルSP-a」、「第2バトルSP-b」、「第2バトルSP-c」と称する。)が実行される。
【0345】
ここで、最終表示結果が「はずれ」となる場合には、味方キャラクタ(第1味方キャラクタ、第2味方キャラクタ、又は、第3味方キャラクタの何れか)が敵キャラクタに敗北する演出(敗北演出)が実行される。一方、最終表示結果が「大当り」となる場合には、味方キャラクタ(第1味方キャラクタ、第2味方キャラクタ、又は、第3味方キャラクタの何れか)が敵キャラクタに勝利する演出(勝利演出)が実行される。
【0346】
(バトル演出における攻撃アクション)
本実施形態において、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち「SP-a1」、「SP-b1」、「SP-c1」を伴う変動パターンでは、バトル演出において各キャラクタの最後の攻撃アクションとしてビームを放つ演出態様が採用されている。
【0347】
また、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち「SP-a2」、「SP-b2」、「SP-c2」を伴う変動パターンでは、バトル演出において各キャラクタの最後の攻撃アクションとしてパンチをする演出態様が採用されている。
【0348】
本実施形態では、「SP-a1」を伴う変動パターン(「SP-a1はずれ/大当り」の変動パターン)を、適宜「第2バトルA1」、「第2バトルA1演出」、「第2バトルSP-a1」と称する。
【0349】
また、「SP-a2」を伴う変動パターン(「SP-a2はずれ/大当り」の変動パターン)を、適宜「第2バトルA2」、「第2バトルA2演出」、「第2バトルSP-a2」と称する。
【0350】
本実施形態では、「SP-b1」を伴う変動パターン(「SP-b1はずれ/大当り」の変動パターン)を、適宜「第2バトルB1」、「第2バトルB1演出」、「第2バトルSP-b1」と称する。
【0351】
また、「SP-b2」を伴う変動パターン(「SP-b2はずれ/大当り」の変動パターン)を、適宜「第2バトルB2」、「第2バトルB2演出」、「第2バトルSP-b2」と称する。
【0352】
本実施形態では、「SP-c1」を伴う変動パターン(「SP-c1はずれ/大当り」の変動パターン)を、適宜「第2バトルC1」、「第2バトルC1演出」、「第2バトルSP-c1」と称する。
【0353】
また、「SP-c2」を伴う変動パターン(「SP-c2はずれ/大当り」の変動パターン)を、適宜「第2バトルC2」、「第2バトルC2演出」、「第2バトルSP-c2」と称する。
【0354】
<スーパーリーチ演出:チャレンジ演出>
本実施形態において、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち「SP-Bはずれ」、「SP-B大当り」の変動パターンでは、リーチ状態が成立した後に変動表示結果が「はずれ」となることを示す飾り図柄の組み合わせが一旦停止表示(仮はずれ報知)され、その後、スーパーリーチに発展し、第1味方キャラクタが走った後にジャンプキックをする攻撃アクションを行うことにより大当りに当選しているか否かを報知するスーパーリーチ演出(以下、適宜「チャレンジ演出」、「チャレンジSP」と称する。)が実行される。
【0355】
ここで、最終表示結果が「はずれ」である場合には、第1味方キャラクタがチャレンジに失敗する演出(失敗演出)が実行される。一方、最終表示結果が「大当り」である場合には、第1味方キャラクタがチャレンジに成功する演出(成功演出)が実行される。
【0356】
<[通常状態用]変動パターン判定テーブル>
図9-4は、通常状態における変動パターン判定テーブルである。
図9-4(1)に示すように、通常状態での[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~900までが「非リーチはずれ」の変動パターン、901~950までが「ノーマルリーチはずれ」の変動パターン、951~970までが「SP-A10はずれ」の変動パターン、971~978までが「SP-A11はずれ」の変動パターン、979~986までが「SP-A20はずれ」の変動パターン、987~990までが「SP-A21はずれ」の変動パターン、991~997までが「SP-Bはずれ」の変動パターンに割り当てられている。
【0357】
本実施形態では、「非リーチはずれ」の変動表示期間が5000(ms)、「ノーマルリーチはずれ」の変動表示期間が20000(ms)、「SP-A10はずれ」の変動表示期間が75000(ms)、「SP-A11はずれ」の変動表示期間が85000(ms)、「SP-A20はずれ」の変動表示期間が85000(ms)、「SP-A21はずれ」の変動表示期間が95000(ms)、「SP-Bはずれ」の変動表示期間が50000(ms)に設定されている。
【0358】
図9-4(2)に示すように、通常状態での[大当り用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~50までが「ノーマルリーチ大当り」の変動パターン、51~250までが「SP-A10大当り」の変動パターン、251~500までが「SP-A11大当り」の変動パターン、501~750までが「SP-A20大当り」の変動パターン、751~950までが「SP-A21大当り」の変動パターン、951~997までが「SP-B大当り」の変動パターンに割り当てられている。
【0359】
本実施形態では、「ノーマルリーチ大当り」の変動表示期間が25000(ms)、「SP-A10大当り」の変動表示期間が80000(ms)、「SP-A11大当り」の変動表示期間が90000(ms)、「SP-A20大当り」の変動表示期間が90000(ms)、「SP-A21大当り」の変動表示期間が100000(ms)、「SP-B大当り」の変動表示期間が55000(ms)に設定されている。
【0360】
<[時短状態用]変動パターン判定テーブル>
図9-5及び
図9-6は、時短状態における変動パターン判定テーブルである。
図9-5(A)は、時短状態のラッシュモードのうち後述するAモードにおける変動パターン判定テーブルである。
図9-5(B)は、時短状態のラッシュモードのうち後述するBモードにおける変動パターン判定テーブルである。
図9-6(C)は、時短状態のラッシュモードのうち後述するCモードにおける変動パターン判定テーブルである。
【0361】
<[時短状態(ラッシュモード:Aモード)用]変動パターン判定テーブル>
図9-5(A):(A1)に示すように、時短状態(ラッシュモード:Aモード)での[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~700までが「短縮非リーチはずれ」の変動パターン、701~900までが「SP-a1はずれ」の変動パターン、901~997までが「SP-a2はずれ」の変動パターンに割り当てられている。
【0362】
本実施形態では、「短縮非リーチはずれ」の変動表示期間が3000(ms)、「SP-a1はずれ」の変動表示期間が30000(ms)、「SP-a2はずれ」の変動表示期間が33000(ms)に設定されている。
【0363】
また、
図9-5(A):(A2)に示すように、時短状態(ラッシュモード:Aモード)での[大当り/小当り用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~100までが「直大当り」の変動パターン、101~500までが「SP-a1大当り」の変動パターン、501~997までが「SP-a2大当り」の変動パターンに割り当てられている。
【0364】
本実施形態では、「直大当り」の変動表示期間が5000(ms)、「SP-a1大当り」の変動表示期間が33000(ms)、「SP-a2大当り」の変動表示期間が36000(ms)に設定されている。
【0365】
<[時短状態(ラッシュモード:Bモード)用]変動パターン判定テーブル>
図9-5(B):(B1)に示すように、時短状態(ラッシュモード:Bモード)での[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~700までが「短縮非リーチはずれ」の変動パターン、701~900までが「SP-b1はずれ」の変動パターン、901~997までが「SP-b2はずれ」の変動パターンに割り当てられている。
【0366】
本実施形態では、「短縮非リーチはずれ」の変動表示期間が3000(ms)、「SP-b1はずれ」の変動表示期間が30000(ms)、「SP-b2はずれ」の変動表示期間が33000(ms)に設定されている。
【0367】
また、
図9-5(B):(B2)に示すように、時短状態(ラッシュモード:Bモード)での[大当り/小当り用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~100までが「直大当り」の変動パターン、101~500までが「SP-b1大当り」の変動パターン、501~997までが「SP-b2大当り」の変動パターンに割り当てられている。
【0368】
本実施形態では、「直大当り」の変動表示期間が5000(ms)、「SP-b1大当り」の変動表示期間が33000(ms)、「SP-b2大当り」の変動表示期間が36000(ms)に設定されている。
【0369】
<[時短状態(ラッシュモード:Cモード)用]変動パターン判定テーブル>
図9-6(C):(C1)に示すように、時短状態(ラッシュモード:Cモード)での[はずれ用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~700までが「短縮非リーチはずれ」の変動パターン、701~900までが「SP-c1はずれ」の変動パターン、901~997までが「SP-c2はずれ」の変動パターンに割り当てられている。
【0370】
本実施形態では、「短縮非リーチはずれ」の変動表示期間が3000(ms)、「SP-c1はずれ」の変動表示期間が30000(ms)、「SP-c2はずれ」の変動表示期間が33000(ms)に設定されている。
【0371】
また、
図9-6(C):(C2)に示すように、時短状態(ラッシュモード:Cモード)での[大当り/小当り用]変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲1~997のうち、1~100までが「直大当り」の変動パターン、101~500までが「SP-c1大当り」の変動パターン、501~997までが「SP-c2大当り」の変動パターンに割り当てられている。
【0372】
本実施形態では、「直大当り」の変動表示期間が5000(ms)、「SP-c1大当り」の変動表示期間が33000(ms)、「SP-c2大当り」の変動表示期間が36000(ms)に設定されている。
【0373】
(スーパーリーチ演出の実行期間)
図9-4に示したように、通常状態に制御されているときに、スーパーリーチを伴う変動パターンが選択された場合の変動表示期間は、50000(ms)以上となっている。一方で、
図9-5及び
図9-6に示したように、時短状態に制御されているときに、スーパーリーチを伴う変動パターンが選択された場合の変動表示期間は、36000(ms)以下となっている。従って、通常状態に実行されるスーパーリーチ演出の実行期間よりも、時短状態に実行されるスーパーリーチ演出の実行期間の方が短くなっている。
【0374】
(スーパーリーチ演出の大当り期待度)
図9-4(1)に示したように、通常状態において、表示結果が「はずれ」であるときに、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち、「SP-A10はずれ」が選択される割合は、(970-951+1)/997=約2%であり、「SP-A11はずれ」が選択される割合は、(978-971+1)/997=約0.8%であり、「SP-A20はずれ」が選択される割合は、(986-979+1)/997=約0.8%であり、「SP-A21はずれ」が選択される割合は、(990-987+1)/997=約0.4%であり、「SP-Bはずれ」が選択される割合は、(997-990+1)/997=約0.7%である。
【0375】
一方で、
図9-4(2)に示したように、通常状態において、表示結果が「大当り」であるときに、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち、「SP-A10大当り」が選択される割合は、(250-51+1)/997=約20%であり、「SP-A11大当り」が選択される割合は、(500-251+1)/997=約25%であり、「SP-A20大当り」が選択される割合は、(750-501+1)/997=約25%であり、「SP-A21大当り」が選択される割合は、(950-751+1)/997=約20%であり、「SP-B大当り」が選択される割合は、(997-951+1)/997=約4.7%である。
【0376】
このように、通常状態において、「SP-A10」を伴う変動パターンのうち、「SP-A10はずれ」が選択される割合は、(970-951+1)/997=約2%であり、「SP-A10大当り」が選択される割合は、(250-51+1)/997=約20%であるので、「SP-A10」を伴う変動パターンに基づく第1バトルA1演出(助っ人キャラS:なし)が実行された場合の大当り発生率は、20/(2+20)=約90%である。
【0377】
また、通常状態において、「SP-A11」を伴う変動パターンのうち、「SP-A11はずれ」が選択される割合は、(978-971+1)/997=約0.8%であり、「SP-A11大当り」が選択される割合は、(500-251+1)/997=約25%であるので、「SP-A11」を伴う変動パターンに基づく第1バトルA1演出(助っ人キャラS:あり)が実行された場合の大当り発生率は、25/(0.8+25)=約96%である。
【0378】
また、通常状態において、「SP-A20」を伴う変動パターンのうち、「SP-A20はずれ」が選択される割合は、(986-979+1)/997=約0.8%であり、「SP-A20大当り」が選択される割合は、(750-501+1)/997=約25%であるので、「SP-A20」を伴う変動パターンに基づく第1バトルA2演出(助っ人キャラS:なし)が実行された場合の大当り発生率は、25/(0.8+25)=約96%である。
【0379】
また、通常状態において、「SP-A21」を伴う変動パターンのうち、「SP-A21はずれ」が選択される割合は、(990-987+1)/997=約0.4%であり、「SP-A21大当り」が選択される割合は、(950-751+1)/997=約20%であるので、「SP-A21」を伴う変動パターンに基づく第1バトルA2演出(助っ人キャラS:あり)が実行された場合の大当り発生率は、20/(0.4+20)=約98%である。
【0380】
また、通常状態において、「SP-B」を伴う変動パターンのうち、「SP-Bはずれ」が選択される割合は、(997-990+1)/997=約0.7%であり、「SP-B大当り」が選択される割合は、(997-951+1)/997=約4.7%であるので、「SP-B」を伴う変動パターンに基づくチャレンジ演出が実行された場合の大当り発生率は、4.7/(0.7+4.7)=約87%である。
【0381】
従って、本例では、通常状態においてスーパーリーチを伴う変動パターンが選択された場合、チャレンジ演出[87%]<第1バトルA1演出(助っ人キャラS:なし)[90%]<第1バトルA1演出(助っ人キャラS:あり)[96%]=第1バトルA2演出(助っ人キャラS:なし)[96%]<第1バトルA2演出(助っ人キャラS:あり)[98%]の関係で大当り期待度が高くなっている。
【0382】
図9-5(A):(A1)に示したように、時短状態(ラッシュモード:Aモード)において、表示結果が「はずれ」であるときに、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち、「SP-a1はずれ」が選択される割合は、(900-701+1)/997=約20%であり、「SP-a2はずれ」が選択される割合は、(997-901+1)/997=約10%である。
【0383】
一方で、
図9-5(A):(A2)に示したように、時短状態(ラッシュモード:Aモード)において、表示結果が「大当り」であるときに、スーパーリーチを伴う変動パターンのうち、「SP-a1大当り」が選択される割合は、(500-101+1)/997=約40%であり、「SP-a2大当り」が選択される割合は、(997-501+1)/997=約50%である。
【0384】
このように、時短状態(ラッシュモード:Aモード)において、「SP-a1」を伴う変動パターンのうち、「SP-a1はずれ」が選択される割合は、(900-701+1)/997=約20%であり、「SP-a1大当り」が選択される割合は、(500-101+1)/997=約40%であるので、「SP-a1」を伴う変動パターンに基づく第2バトルA1演出が実行された場合の大当り発生率は、40/(20+40)=約67%である。
【0385】
また、時短状態(ラッシュモード:Aモード)において、「SP-a2」を伴う変動パターンのうち、「SP-a2はずれ」が選択される割合は、(997-901+1)/997=約10%であり、「SP-a2大当り」が選択される割合は、(997-501+1)/997=約50%であるので、「SP-a2」を伴う変動パターンに基づく第2バトルA2演出が実行された場合の大当り発生率は、50/(10+50)=約83%である。
【0386】
従って、本例では、時短状態(ラッシュモード:Aモード)においてスーパーリーチを伴う変動パターンが選択された場合、第2バトルA1演出[67%]<第2バトルA2演出[83%]の関係で大当り期待度が高くなっている。以下、時短状態(ラッシュモード:Bモード)および時短状態(ラッシュモード:Cモード)に制御されているときについても同様であるので、説明を省略する。
【0387】
[演出モード]
次に、本実施形態における遊技フローを説明する。本例では、遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御されており、後述する第1フラグ及び第2フラグがセットされていないときの演出モードを[通常モード]としており、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)又は通常状態(低確/低ベース状態)のいずれかに制御されており、後述する第1フラグがセットされているときの演出モードを[チャレンジモード]としており、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)又は通常状態(低確/低ベース状態)のいずれかに制御されており、後述する第2フラグがセットされているときの演出モードを[ラッシュモード]としている。
【0388】
[遊技フロー]
以下に、本実施形態における遊技フローを説明する。
(1)遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御されており、後述する第1フラグ及び第2フラグがセットされていないとき、演出モードを[通常モード]としている。
【0389】
(2)前述した(1)の状態で、表示結果が「大当り」となる変動表示が実行されると、大当り遊技状態に制御される。本実施形態では、第1特別図柄の大当り種別として「図柄3R時短大当り」と「図柄10R時短大当り」とがある。
【0390】
(3)前述した(2)大当り種別が「図柄3R時短大当り」である場合の大当りが終了すると、演出制御用CPU120は、(3A-I)第1フラグがセットされ、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されて、1回の可変表示が実行されるときと、(3A-II)第1フラグがセットされ、遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御されて、(3A-I)のときに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)が実行されるときにおける、演出モードを[チャレンジモード]としている。
【0391】
(3)の状態で、全ての表示結果が「はずれ」となる、時短状態における1回の可変表示と、このときに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)とが実行されると、(1)の状態に制御される。本例では、(3)の状態から(1)の状態に制御される場合に、(1A)の状態(演出モードが[通常モード])に制御される。
【0392】
(4)後述する(5)大当り種別が「3R大当り」、又は、「10R大当り」である場合の大当りが終了すると、演出制御用CPU120は、(4A-I)第2フラグがセットされ、遊技状態が時短状態(低確/高ベース状態)に制御されて、7回の可変表示が実行されるときと、(4A-II)第2フラグがセットされ、遊技状態が通常状態(低確/低ベース状態)に制御されて、(4A-I)のときに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)が実行されるときにおける、演出モードを[ラッシュモード]としている。
【0393】
(4)の状態で、全ての表示結果が「はずれ」となる、時短状態における7回の可変表示と、このときに発生した始動入賞に対応する保留記憶(実行が保留(本例では最大4個)されている可変表示)とが実行されると、(1)の状態に制御される。
【0394】
(5)演出モードが[チャレンジモード]である場合((3)参照)、又は、演出モードが[ラッシュモード]である場合((4)参照)に、いずれかの変動表示において表示結果が「大当り」又は「小当り」となると、大当り遊技状態(小当り経由の大当り遊技状態を含む)に制御される。
【0395】
[ラッシュモードにおける演出モード]
本実施形態では、ラッシュモードに制御されるときの演出モードとして、「Aモード」と、「Bモード」と、「Cモード」とが設けられている。「Aモード」は、主にキャラAが登場する演出モードであり、「Bモード」は、主にキャラBが登場する演出モードであり、「Cモード」は、主にキャラCが登場する演出モードである。
【0396】
本実施形態では、ラッシュモードをいずれの演出モードで遊技するかを遊技者が選択することが可能である。例えば、大当りラウンド遊技の最終ラウンド(3R大当りなら3ラウンド目、10R大当りなら10ラウンド目)において、画像表示装置5に大当り最終ラウンド遊技画像が表示される。この大当り最終ラウンド遊技画像には、画面左部に第1選択部(Aモード)と、画面中央部に第2選択部(Bモード)と、画面右部に第3選択部(Cモード)と、が設けられている。遊技者が操作部を操作することによって、この大当り最終ラウンド遊技画像の第1選択部~第3選択部に示されたいずれかの演出モードを選択することが可能となっている。
【0397】
[表示制御部の具体的構成]
図9-7 は、表示制御部123を示す構成図である。表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)1500、CGROM(Character Generator ROM)160、VRAM(Video RAM)170、駆動回路180が含まれる。VDP1500内の描画回路1510は、演出制御用CPU120からCPUインタフェース1520を介して入力される表示制御指令がCGROM160から画像データを読み出す指令であった場合には、CGバスインタフェース1530を介してCGROM160から必要な画像データを読み出してデコーダ1550へ出力する。CGROM160には、MPEG2(Moving Picture Experts Group phase 2)方式等で符号化(データ圧縮)された画像データが格納されている。デコーダ1550は、CGROM160から読み出された画像データを伸張して、伸張後の画像データを素材データRAM1560に書き込む。
【0398】
描画回路1510は、描画素材データRAM1560に記憶された画像データを用いて、1フレームの画像を画像表示装置5に表示するためのフレーム画像データを生成してVRAM170の描画領域に書き込む。この実施の形態では、必要に応じて、ポリゴンの集合で形成される表示対象のオブジェクトが仮想三次元空間に配置され、そのオブジェクトに対してテクスチャマッピングが実行され、レンダリング処理によって、オブジェクトを仮想スクリーンに投影して得られる画像に応じたフレーム画像データが生成される。駆動回路180は、描画領域内のフレーム画像データにもとづくR(赤)、G(緑)、B(青)の画像信号及び同期信号を画像表示装置5に出力する。画像表示装置5は、例えば、多の画素(ピクセル)を駆動するドットマトリクス方式による画面表示を行う。
【0399】
なお、VDP1500は、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics C
ontroller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。また、CGROM160は、例えば書き換え不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書き換え可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
【0400】
[仮想三次元空間におけるオブジェクト画像の描画]
次に、仮想三次元空間に配置されたオブジェクトを用いた演出画像の表示態様について
図9-8を参照して説明する。
図9-8に示すように、オブジェクトの画像を描画する場合には、VDP1500が、ポリゴンの集合で形成される表示対象のオブジェクトOBを仮想三次元(x,y,z)空間に配置して、そのオブジェクトに対してテクスチャマッピングを行う。
【0401】
そして、テクスチャマッピングが行われたオブジェクトのレンダリング処理によって得られる画像を画像表示装置5に表示させる。具体的には、オブジェクトOBを所定の視点EYから見たと仮定した場合において、その視点EYから所定距離離れた位置に配置された仮想スクリーンSCにオブジェクトOBを投影して得られる画像IMを演算処理によって求め、この画像IMを、駆動回路180を制御して画像表示装置5に表示させる。なお、本実施形態では、仮想スクリーンSCに投影される画像IMは、透視投影により描画される。
【0402】
[仮想三次元空間のオブジェクトを用いた演出の具体例(1)]
図9-9(1)は、仮想三次元空間に配置されるオブジェクトの一例である。この例では、オブジェクトとして、第1味方キャラクタCA(以下、適宜「味方CA」、「第1味方CA」、「第1キャラCA」と称する)と、敵キャラクタCX(以下、適宜「敵CX」、「敵キャラCX」と称する)と、木BG1と、ビルBG2が、仮想三次元空間の所定座標にそれぞれ配置されている。以下の説明では、第1味方CA及び敵CXを「キャラクタ」と総称し、木BG1及びビルBG2を「背景物」と総称する場合がある。
【0403】
以下の説明において、仮想三次元空間の座標を規定するためのx軸は、第1味方CAと敵CXとを結ぶ直線(キャラクタが並んでいる方向)である。y軸は、x軸と直交する軸であって各オブジェクトの高さ方向と並行な軸である。また、z軸は、x軸及びy軸と直交する軸である。
【0404】
本実施形態では、第1味方CAが敵CXを見ている方向がx軸の正方向であり、その反対方向(敵CXが第1味方CAを見ている方向)がx軸の負方向である。また、遊技者側の方向がz軸の正方向であり、その反対方向(遊技機側の方向)がz軸の負方向である。
【0405】
[演出基準線]
本実施形態では、第1味方CAと敵CXとを結ぶ直線(キャラクタが並んでいる方向)であるx軸を「演出基準線」と称する。以下では、演出基準線を、適宜「演出基準軸」、「基準線」、「基準軸」と称する。本実施形態では、演出基準線は、第1味方CAと敵CXとを結ぶ直線(キャラクタが並んでいる方向)であるが、これは、(A)第1味方CAと敵CXとが向かい合っているパターン、(B)第1味方CAと敵CXとが向かい合っていないパターンの何れも含むものとする。
【0406】
(A)の場合、第1味方CAと敵CXの視線を結んだ直線が演出基準線となり、(B)の場合、第1味方CAと敵CXの身体の中心部を結んだ直線が演出基準線となる。なお、演出基準線は、各キャラクタを結ぶ直線であるので、キャラクタが配置されている場所を貫通して無限遠に伸びる線である。
【0407】
この演出基準線は、第1味方CAと敵CXとを結ぶ直線であるので、第1味方CAと敵CXが移動した場合には、演出基準線(x軸)も第1味方CAと敵CXとの位置に対応して移動する。即ち、第1味方CAと敵CXが移動した場合には、演出基準線(x軸)に対応してy軸およびz軸も移動する。
【0408】
例えば、SP演出において、第1味方CAと敵CXの位置が、最初に設定されたx軸方向以外の方向(y軸方向やz軸方向)に移動するものとする。具体的には、第1味方CAがy軸の負方向、且つ、z軸の正方向に移動し(
図9-9(1)において、木BG1のうち遊技者側から見て最も左端に配置された木が生えている地面の位置A)、敵CXがy軸の正方向、且つ、z軸の負方向に移動し(
図9-9(1)において、ビルBG2のうち遊技者側から見て最も右端に配置されたビルの屋上の位置X)ものとする。このとき、位置Aと位置Xとを結ぶ直線が新たな演出基準線(x軸)となり、このx軸に対応してy軸とz軸も新たに設定される。
【0409】
なお、演出基準線を設定するときのキャラクタとして、第1味方CAと敵CXとのパターンの例を示したが、このような形態に限らず、他のキャラクタの組合せのパターンについても適用することが可能である。
【0410】
[演出正視点領域、演出負視点領域]
本実施形態では、仮想三次元空間に含まれる領域として、「演出正視点領域」と、「演出負視点領域」とがある。
図9-9(2)は、仮想三次元空間においてy軸の正方向からxz平面を垂直に見た図(以下、適宜「視点説明図」、「xz平面図」と称する。)である。
図9-9(2)に示すように、演出基準線を含むxy平面(x,y,0)(x,yは任意)を境に、z≧0の領域を「演出正視点領域」と称し、z<0の領域を「演出負視点領域」と称する。演出正視点領域はz≧0の領域であるので、演出正視点領域は、z=0の領域、即ち、xy平面(x,y,0)(x,yは任意)も含まれる。
【0411】
図9-9(1)の例では、仮想三次元空間において、第1味方CAは、座標(x1,0,0)、敵CXは、座標(x2,0,0)に、それぞれ配置されているものとする。ここで、x1<x2であるものとする。また、木BG1とビルBG2は、キャラクタを挟んで対向する位置に配置されている。
【0412】
図9-9(1)に示されるカメラOEの位置(以下、適宜「視点」、「演出視点」、「視点の位置」、「演出視点の位置」と称する。)は、オブジェクトのレンダリング処理を行う際の視点の位置に対応している。
図9-9(1)において、カメラOEの位置が、第1味方CA及び敵CXの両方をやや上方から俯瞰する位置に設定されている。本実施形態では、カメラOEの位置は、
図9-9(1)に示した位置に限らず、x軸の正方向及び負方向、y軸の正方向及び負方向、並びに、z軸の正方向及び負方向の何れの方向にも移動させることが可能である。
【0413】
視点が演出正視点領域内に設定された場合には、仮想スクリーンSCが、両方のキャラクタと視点との間に設定され、生成された画像IMには、第1味方CA及び敵CXの両方が含まれることになる(後述する
図9-11(1)の第1バトルA1演出を参照)。このように、視点が演出正視点領域内に設定された場合を、適宜「正視点」、「演出正視点」と称する。
【0414】
また、視点が演出負視点領域内に設定された場合には、仮想スクリーンSCが、両方のキャラクタと視点との間に設定され、生成された画像IMには、第1味方CA及び敵CXの両方が含まれることになる(後述する
図9-29の第1バトルA2演出を参照)。このように、視点が演出負視点領域内に設定された場合を、適宜「負視点」、「演出負視点」と称する。
【0415】
表示制御部123は、視点の切替に対応して仮想スクリーンSCの位置を切り替えることにより、画面に表示される画像、すなわちキャラクタを俯瞰する角度を変化させることが可能である(後述する
図9-11~
図9-16の第1バトルA1演出、及び、
図9-25~
図9-30の第1バトルA2演出を参照)。
【0416】
なお、視点について、視点の座標は変化させることなく仮想スクリーンSCの位置(視点からの視線の方向,オブジェクトの投影位置)のみを変化させるようにしてもよい。
【0417】
[飾り図柄、小図柄、SP中図柄]
演出制御用CPU120は、特別図柄の変動表示が開始されたことに対応して、飾り図柄の変動表示を画面中央領域で開始させるとともに、小図柄の変動表示を画面左上領域で開始させる。また、スーパーリーチを伴う変動パターンである場合、飾り図柄に対応したSP中図柄の変動表示を画面右上領域で実行させる。
【0418】
そして、特別図柄の変動表示が終了して表示結果が導出表示されたことに対応して、スーパーリーチを伴う変動パターンでない場合、表示結果となる飾り図柄の組合せを画面中央領域に確定停止させるとともに、表示結果となる小図柄の組合せを画面左上領域に確定停止させる。また、スーパーリーチを伴う変動パターンである場合、表示結果となるSP中図柄の組合せを画面右上領域に確定停止させるとともに、表示結果となる小図柄の組合せを画面左上領域に確定停止させる。
【0419】
演出制御用CPU120は、変動パターンがスーパーリーチ(SPリーチ)の変動パターンである場合、リーチ状態が成立した後、SPリーチに発展するタイミング(バトル演出やチャレンジ演出に移行するタイミング)で、リーチ態様となった飾り図柄の組合せを非表示とするか又は縮小表示させる。なお、小図柄に関しては、SPリーチの発展前後において画面左上領域で表示態様を変化させることなく継続して変動表示させている。
【0420】
[SP演出に関連する演出画像(シーン、カット、場面)]
本実施形態では、各種SP演出に対応した演出画像であって、画像表示装置5に表示される演出画像を、適宜「[SP演出の名称](表示順に対応した番号)画像」と称する。例えば、第1バトルA1演出の1番目の演出画像を「第1バトルA1(1)画像」と称し、チャレンジ演出の2番目の演出画像を「チャレンジ(2)画像」等と称する。なお、(表示順に対応した番号)とは、便宜的に付けた番号であり、この番号通りに演出画像が表示されてもよいし、されなくてもよい。また、ここで示した番号に対応した演出画像の途中に他の演出画像が表示されてもよいし、されなくてもよい。
【0421】
本実施形態では、これらの各種画像が表示されているときを「シーン」、「カット」、「場面」等と称し、例えば、「第1バトルA1(1)画像」が表示されている場合を「第1バトルA1(1)シーン」、「第1バトルA1(1)カット」「第1バトルA1(1)場面」等と称し、「チャレンジ(2)画像」が表示されている場合を「チャレンジ(2)シーン」、「チャレンジ(2)カット」、「チャレンジ(2)場面」等と称する。
【0422】
本実施形態では、SP演出の最小構成単位を「シーン」(「カット」、「場面」等)とし、1つ以上の「シーン」の固まりをSP演出の「パート」、「ブロック」、又は「期間」等と称する。SP演出のパートとして、「前段パート」、「中盤パート」、「後段パート」、「最終パート」、「導入パート」、「前半パート」、又は「後半パート」等の何れかが設けられており、各種SP演出に応じてSP演出のパートを構成する「シーン」が異なる。
【0423】
なお、このような形態に限らず、「シーン」を1つ以上の「カット」や「場面」の固まりとし、「パート」を1つ以上の「シーン」の固まりとしてもよい。
【0424】
[特定角度ルール]
本実施形態では、SP演出に係る演出画像においてキャラクタを所定の角度で映し出した場合、次の演出画像において当該キャラクタを映し出すときの角度(以下、適宜「表示角度」と称する。)を、所定の角度から特定角度以上変化させるものとする特定角度ルールを採用している。例えば、SP演出に係る演出画像においてキャラクタをn°で映し出した場合、次の演出画像において当該キャラクタを映し出すときの角度がn±m°(例えば、m≧S(m:特定角度、m>0、S:定数))となるような構図で演出画像のシーンが構成されている。
【0425】
本実施形態では、特定角度を「30°」とし、直前の演出画像で表示されていたキャラクタの表示角度から30°以上変化した表示角度で、次の演出画像において当該キャラクタを映し出す。
【0426】
なお、上記の実施形態では、特定角度を「30°」とする例を示したが、このような形態に限らず、特定角度を「30%」とは異なる倍率としてもよい。例えば、特定角度mは、m>0であればよいので、m=1°でもm=90°でもよい。但し、特定角度の値が極端に小さいと次の演出画像においてキャラクタの表示角度が変化したことを遊技者が認識することが困難となってしまうので、特定角度mは、少なくとも「30°以上」の値に設定されることが望ましい。
【0427】
[特定倍率ルール]
本実施形態では、SP演出に係る演出画像においてキャラクタを所定の表示サイズで映し出した場合、次の演出画像において当該キャラクタを映し出すときの表示サイズを、所定の表示サイズから特定倍率以上変化させるものとする特定倍率ルールを採用している。例えば、SP演出に係る演出画像においてキャラクタをk%で映し出した場合、次の演出画像において当該キャラクタを映し出すときの表示サイズがk±L%(例えば、L≧T(L:特定倍率、L>0、T:定数))となるような構図で演出画像のシーンが構成されている。
【0428】
本実施形態では、特定倍率を「20%」とし、直前の演出画像で表示されていたキャラクタの表示サイズから20%以上変化した表示サイズで、次の演出画像において当該キャラクタを映し出す。
【0429】
なお、上記の実施形態では、特定倍率を「20%」とする例を示したが、このような形態に限らず、特定倍率を「20%」とは異なる倍率としてもよい。例えば、特定倍率Lは、L>0であればよいので、L=1でもL=100でもよい。但し、特定倍率の値が極端に小さいと次の演出画像においてキャラクタの表示サイズが変化したことを遊技者が認識することが困難となってしまうので、特定倍率Lは、少なくとも「20%以上」の値に設定されることが望ましい。
【0430】
[第1バトルA1演出の演出例]
図9-10は、SPリーチ:第1バトルA1演出に発展以降の各演出の実行タイミングを示すタイムチャートである。図中の「T」はタイミングを示す。
図9-11~
図9-16は、SPリーチ:第1バトルA1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す図である。演出制御用CPU120は、SPリーチの変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示を実行し、リーチ状態の成立後に、SPリーチ演出として、第1味方CAと敵CXとがバトルを行う第1バトルA1演出を実行する。
【0431】
図9-11~
図9-16に示す図では、演出例の説明のために、便宜的に、xz平面図を画像表示装置5の右方に示している。画像表示装置5の画面において表示されている演出図に対応した画像IMが生成されたときの、xz平面図内における第1味方CAの位置と、敵CXと、視点(カメラ)の位置が示されている。
【0432】
先ず、
図9-11(1)に示すように、演出制御用CPU120は、SPリーチに発展するタイミングで、第1味方CAと敵CXとがバトルを行う第1バトルA1演出を開始する(
図9-10:T1)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(1)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0433】
第1バトルA1(1)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE1)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左、敵CXが右、木BG1がキャラクタよりも手前、ビルBG2がキャラクタよりも奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0434】
このとき、
図9-11(V1)に示すように、正視点(OE1)は、座標(0,0,z1)(z1>0)に配置されており、z1の絶対値は第1味方CAと敵CXとの距離よりも遙かに大きな値であるものとする。即ち、正視点(OE1)は、キャラクタ(第1味方CA、敵CX)から大きく離れた位置に配置されているので、第1味方CAと敵CXをそれぞれ実質的に約90°の角度で映し出す画像を生成している。
【0435】
なお、背景画像である木BG1やビルBG2に関しても、同様に視点の位置に応じた角度で表示されている。本例では、木BG1やビルBG2や道路をそれぞれ実質的に約90°の角度で映し出す画像を生成している。以下では、背景画像(木BG1、ビルBG2、道路)を映し出す角度について、各キャラクタを映し出す角度と同様であるので省略する場合がある。
【0436】
本例では、第1バトルA1(1)画像において表示されている第1味方CAの表示サイズと、敵CXの表示サイズと、をそれぞれ基準サイズ(100%)とする。
【0437】
本例では、第1バトルA1演出において、味方キャラ(第1味方CA等)が画像表示装置5に表示されているとき、味方キャラ(第1味方CA等)の顔面部の特定箇所(本例では、目、鼻先)は、敵キャラ(敵CX)を向いている。また、敵CXが画像表示装置5に表示されているとき、敵CXの顔面部の特定箇所(本例では、目、鼻先)は、味方キャラ(第1味方CA等)を向いている。これは、後述する第1バトルA1(S)演出、第1バトルA2演出、第2バトルA1演出、第2バトルA2演出、第2バトルB1演出、第2バトルB2演出、第2バトルC1演出、及び第2バトルC2演出においても同様であるので、以下では説明を省略する。
【0438】
次いで、
図9-11(2)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAのみが映し出される演出を実行する(
図9-10:T2)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(2)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0439】
第1バトルA1(2)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE2)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左上、木BG1が左下、ビルBG2が右上に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0440】
このとき、
図9-11(V2)に示すように、正視点(OE2)は、座標(x2,y2,z2)(z2>0)に配置されており、正視点(OE2)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が60°となっているので、第1味方CAを60°の角度で映し出す画像を生成している。このとき、背景画像(木BG1、ビルBG2、道路)も60°の角度で映し出されている。また、第1味方CAの表示サイズは120%の表示サイズで表示されている。
【0441】
また、
図9-11(2)に示すように、第1バトルA1(2)画像において、第1味方CAが向いていない方向の背景画像(本例では、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域よりも、第1味方CAが向いている方向の背景画像(本例では、木、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域の方が、広くなるように第1味方CAが表示されている。即ち、第1味方CAの後方の背景画像の表示領域よりも、第1味方CAの前方の背景画像の表示領域の方が、広くなっている。
【0442】
このように、第1味方CAが向いている方向の背景画像を第1味方CAが向いていない方向の背景画像よりも広く(大きく)表示させることによって、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、画像表示装置5に表示されている第1味方CAの視線の先に画像表示装置5に表示されていない別のキャラクタである敵CXがいることを遊技者に容易に認識させることができるので、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができる。
【0443】
次いで、
図9-11(3)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと敵CXが映し出される演出を実行する(
図9-10:T3)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(3)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0444】
第1バトルA1(3)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE3)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左、敵CXが右、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0445】
このとき、
図9-11(V3)に示すように、正視点(OE3)は、座標(x3,y3,z3)(z3>0)に配置されており、正視点(OE3)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が15°となっているので、第1味方CAを15°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAの表示サイズは150%の表示サイズで表示されており、敵CXの表示サイズは200%の表示サイズで表示されている。
【0446】
また、
図9-11(3)に示すように、第1バトルA1(3)画像において、第1味方CAの前面部(本例では、前頭部、顔面部、胴体・手・足を含む体の前面部等)と、敵CXの背面部(本例では、後頭部、胴体・手・足を含む体の背面部等)と、が表示されている。そして、第1味方CAの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、敵CXの背面部のうち頭部(後頭部)の方が、表示領域が大きくなるように表示されている。
【0447】
このように、第1味方CAの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、敵CXの背面部のうち頭部(後頭部)の方を、表示領域が大きくなるように表示させることによって、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、遊技者に各キャラクタの位置関係を容易に認識させることができ、前面部が表示されている第1味方CAの表情を遊技者に好適に認識させることができる。
【0448】
次いで、
図9-11(4)に示すように、演出制御用CPU120は、敵CXのみが映し出される演出を実行する(
図9-10:T4)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(4)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0449】
第1バトルA1(4)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE4)に基づいて生成された画像であり、敵CAが右上、木BG1が右下、ビルBG2が左上に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0450】
このとき、
図9-11(V4)に示すように、正視点(OE4)は、座標(x4,y4,z4)(z4>0)に配置されており、正視点(OE4)から敵CXに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が60°となっているので、敵CXを60°の角度で映し出す画像を生成している。このとき、背景画像(木BG1、ビルBG2、道路)も60°の角度(敵CXを60°の角度で映し出すときの60°)で映し出されている。また、敵CXの表示サイズは120%の表示サイズで表示されている。
【0451】
また、
図9-11(4)に示すように、第1バトルA1(4)画像において、敵CXが向いていない方向の背景画像(本例では、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域よりも、敵CXが向いている方向の背景画像(本例では、木、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域の方が、広くなるように敵CXが表示されている。即ち、敵CXの後方の背景画像の表示領域よりも、敵CXの前方の背景画像の表示領域の方が、広くなっている。
【0452】
このように、敵CXが向いている方向の背景画像を敵CXが向いていない方向の背景画像よりも広く(大きく)表示させることによって、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、画像表示装置5に表示されている敵CXの視線の先に画像表示装置5に表示されていない別のキャラクタである第1味方CAがいることを遊技者に容易に認識させることができるので、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができる。
【0453】
次いで、
図9-12(5)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと敵CXが映し出される演出を実行する(
図9-10:T5)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(5)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0454】
第1バトルA1(5)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE5)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左、敵CXが右、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0455】
このとき、
図9-12(V5)に示すように、正視点(OE5)は、座標(x5,y5,z5)(z5>0)に配置されており、正視点(OE5)から敵CXに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が15°となっているので、敵CXを15°の角度で映し出す画像を生成している。また、敵CXの表示サイズは150%の表示サイズで表示されており、第1味方CAの表示サイズは200%の表示サイズで表示されている。
【0456】
また、
図9-12(5)に示すように、第1バトルA1(5)画像において、敵CXの前面部(本例では、前頭部、顔面部、胴体・手・足を含む体の前面部等)と、第1味方CAの背面部(本例では、後頭部、胴体・手・足を含む体の背面部等)と、が表示されている。そして、敵CXの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、第1味方CAの背面部のうち頭部(後頭部)の方が、表示領域が大きくなるように表示されている。
【0457】
このように、敵CXの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、第1味方CAの背面部のうち頭部(後頭部)の方を、表示領域が大きくなるように表示させることによって、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、遊技者に各キャラクタの位置関係を容易に認識させることができ、前面部が表示されている敵CXの表情を遊技者に好適に認識させることができる。
【0458】
以上の第1バトルA1(1)画像~第1バトルA1(5)画像までが表示される一連の演出を、第1バトルA1演出の前段パートとする。以下では、第1バトルA1演出の前段パートを、適宜「第1バトルA1演出(前段パート)」、「第1バトルA1演出:前段パート」、「第1バトルA1(前段)」、「第1バトルA1SP(前段)」、「バトル(前段)」、「SP(前段)」等と称する。
【0459】
次いで、
図9-12(6)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAのみが映し出される演出を実行する(
図9-10:T6)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(6)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0460】
第1バトルA1(6)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE6)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが中央、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0461】
このとき、
図9-12(V6)に示すように、正視点(OE6)は、座標(x6,y6,z6)(z6>0)に配置されており、正視点(OE6)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が90°(直角)となっているので、第1味方CAを90°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAの表示サイズは250%の表示サイズで表示されている。
【0462】
次いで、
図9-12(7)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと敵CXが映し出される演出を実行する(
図9-10:T7)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(7)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0463】
第1バトルA1(7)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE7)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左、敵CXが右、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0464】
このとき、
図9-12(V7)に示すように、正視点(OE7)は、座標(x7,y7,z7)(z7>0)に配置されており、正視点(OE7)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が15°となっているので、第1味方CAを15°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAの表示サイズは150%の表示サイズで表示されており、敵CXの表示サイズは200%の表示サイズで表示されている。
【0465】
また、
図9-12(7)に示すように、第1バトルA1(7)画像において、第1味方CAの前面部(本例では、前頭部、顔面部、胴体・手・足を含む体の前面部等)と、敵CXの背面部(本例では、後頭部、胴体・手・足を含む体の背面部等)と、が表示されている。そして、第1味方CAの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、敵CXの背面部のうち頭部(後頭部)の方が、表示領域が大きくなるように表示されている。
【0466】
このとき、第1味方CAは、敵CXに対してセリフを喋るアクション(本例では、口を動かし、手を動かすアクション)を行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「絶対に」)が表示されている。このとき、敵CXは、第1味方CAのセリフを聞くアクション(本例では、直前のポーズから変わらずに手を腰に置いたままのポージング)を行っている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから第1味方CAのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「絶対に」)を再生出力させる。
【0467】
このように、第1味方CAの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、敵CXの背面部のうち頭部(後頭部)の方を、表示領域が大きくなるように表示させるとともに、セリフを喋る第1味方CAの前面部が表示されることによって、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、遊技者に各キャラクタの位置関係を容易に認識させることができ、前面部が表示されている第1味方CAのセリフや表情を遊技者に好適に認識させることができる。
【0468】
次いで、
図9-12(8)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAのみが映し出される演出を実行する(
図9-10:T8)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(8)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0469】
第1バトルA1(8)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE8)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが中央、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0470】
このとき、
図9-12(V8)に示すように、正視点(OE8)は、座標(x8,y8,z8)(z8>0)に配置されており、正視点(OE8)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が45°となっているので、第1味方CAを45°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAの表示サイズは250%の表示サイズで表示されている。
【0471】
このとき、第1味方CAは、敵CXに対してセリフを喋るアクション(本例では、口を動かし、手を動かすアクション)を継続して行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「負けるか!」)が表示されている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから第1味方CAのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「負けるか!」)を再生出力させる。
【0472】
次いで、
図9-13(9)に示すように、演出制御用CPU120は、敵CXのみが映し出される演出を実行する(
図9-10:T9)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(9)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0473】
第1バトルA1(9)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE9)に基づいて生成された画像であり、敵CXが中央、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0474】
このとき、
図9-13(V9)に示すように、正視点(OE9)は、座標(x9,y9,z9)(z9>0)に配置されており、正視点(OE9)から敵CXに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が90°(直角)となっているので、敵CXを90°の角度で映し出す画像を生成している。また、敵CXの表示サイズは250%の表示サイズで表示されている。
【0475】
次いで、
図9-13(10)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと敵CXが映し出される演出を実行する(
図9-10:T10)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(10)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0476】
第1バトルA1(10)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE10)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左、敵CXが右、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0477】
このとき、
図9-13(V10)に示すように、正視点(OE10)は、座標(x10,y10,z10)(z10>0)に配置されており、正視点(OE10)から敵CXに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が15°となっているので、敵CXを15°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAの表示サイズは200%の表示サイズで表示されており、敵CXの表示サイズは150%の表示サイズで表示されている。
【0478】
また、
図9-13(10)に示すように、第1バトルA1(10)画像において、敵CXの前面部(本例では、前頭部、顔面部、胴体・手・足を含む体の前面部等)と、第1味方CAの背面部(本例では、後頭部、胴体・手・足を含む体の背面部等)と、が表示されている。そして、敵CXの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、第1味方CAの背面部のうち頭部(後頭部)の方が、表示領域が大きくなるように表示されている。
【0479】
このとき、敵CXは、第1味方CAに対してセリフを喋るアクション(本例では、口を動かし、手を動かすアクション)を行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「この俺に」)が表示されている。このとき、第1味方CAは、敵CXのセリフを聞くアクション(本例では、ファイティングポーズのポージング)を行っている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから敵CXのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「この俺に」)を再生出力させる。
【0480】
このように、敵CXの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、第1味方CAの背面部のうち頭部(後頭部)の方を、表示領域が大きくなるように表示させるとともに、セリフを喋る敵CXの前面部が表示されることによって、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、遊技者に各キャラクタの位置関係を容易に認識させることができ、前面部が表示されている敵CXのセリフや表情を遊技者に好適に認識させることができる。
【0481】
次いで、
図9-13(11)に示すように、演出制御用CPU120は、敵CXのみが映し出される演出を実行する(
図9-10:T11)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(11)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0482】
第1バトルA1(11)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE11)に基づいて生成された画像であり、敵CXが中央、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0483】
このとき、
図9-13(V11)に示すように、正視点(OE11)は、座標(x11,y11,z11)(z11>0)に配置されており、正視点(OE11)から敵CXに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が45°となっているので、敵CXを45°の角度で映し出す画像を生成している。また、敵CXの表示サイズは250%の表示サイズで表示されている。
【0484】
このとき、敵CXは、第1味方CAに対してセリフを喋るアクション(本例では、口を動かし、手を動かすアクション)を継続して行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「勝てるものか!」)が表示されている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから第1味方CAのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「勝てるものか!」)を再生出力させる。
【0485】
以上の第1バトルA1(6)画像~第1バトルA1(11)画像までが表示される一連の演出を、第1バトルA1演出の中盤パートとする。以下では、第1バトルA1演出の中盤パートを、適宜「第1バトルA1演出(中盤パート)」、「第1バトルA1演出:中盤パート」、「第1バトルA1(中盤)」、「第1バトルA1SP(中盤)」等と称する。
【0486】
次いで、
図9-14(12)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAのみが映し出される演出を実行する(
図9-10:T12)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(12)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0487】
第1バトルA1(12)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE12)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが中央、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0488】
このとき、
図9-14(V12)に示すように、正視点(OE12)は、座標(x12,y12,z12)(z12>0)に配置されており、正視点(OE12)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が45°となっているので、第1味方CAを45°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAの表示サイズは250%の表示サイズで表示されている。
【0489】
このとき、第1味方CAは、敵CXに対して攻撃を行うアクション(本例では、両手でビームを放つアクション)を行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「くらえ!」)が表示されている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから第1味方CAのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「くらえ!」)を再生出力させる。
【0490】
次いで、
図9-14(13)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAから放たれた技(本例では、第1味方ビーム画像BA)のみが映し出される演出を実行する(
図9-10:T13)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(13)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0491】
第1バトルA1(13)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE13)に基づいて生成された画像であり、第1味方ビーム画像BAが左上から右下にかけて配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0492】
このとき、
図9-14(V13)に示すように、正視点(OE13)は、座標(x13,y13,z13)(z13>0)に配置されており、正視点(OE13)から第1味方ビーム画像BAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が45°となっているので、第1味方ビーム画像BAを45°の角度で映し出す画像を生成している。
【0493】
次いで、
図9-14(14)に示すように、演出制御用CPU120は、敵CXのみが映し出される演出を実行する(
図9-10:T14)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(14)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0494】
第1バトルA1(14)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE14)に基づいて生成された画像であり、敵CXが中央、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0495】
このとき、
図9-14(V14)に示すように、正視点(OE14)は、座標(x14,y14,z14)(z14>0)に配置されており、正視点(OE14)から敵CXに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が45°となっているので、敵CXを45°の角度で映し出す画像を生成している。また、敵CXの表示サイズは250%の表示サイズで表示されている。
【0496】
このとき、敵CXは、第1味方CAに対して攻撃を行うアクション(本例では、両手でビームを放つアクション)を行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「そんなものか!」)が表示されている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから敵CXのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「そんなものか!」)を再生出力させる。
【0497】
次いで、
図9-14(15)に示すように、演出制御用CPU120は、敵CXから放たれた技(本例では、敵ビーム画像BX)のみが映し出される演出を実行する(
図9-10:T15)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(15)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0498】
第1バトルA1(15)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE15)に基づいて生成された画像であり、敵ビーム画像BXが右上から左下にかけて配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0499】
このとき、
図9-14(V15)に示すように、正視点(OE15)は、座標(x15,y15,z15)(z15>0)に配置されており、正視点(OE15)から敵ビーム画像BXに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が45°となっているので、敵ビーム画像BXを45°の角度で映し出す画像を生成している。
【0500】
次いで、
図9-15(16)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと敵CXが映し出される演出を実行する(
図9-10:T16)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(16)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0501】
第1バトルA1(16)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE16)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左、敵CXが右、木BG1がキャラクタよりも手前、ビルBG2がキャラクタよりも奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0502】
このとき、
図9-15(V16)に示すように、正視点(OE16)は、座標(0,0,z16)(z16>0)に配置されており、z16の絶対値は第1味方CAと敵CXとの距離よりも遙かに大きな値であるものとする。即ち、正視点(OE16)は、キャラクタ(第1味方CA、敵CX)から大きく離れた位置に配置されているので、第1味方CAと敵CXをそれぞれ実質的に約90°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAと敵CXの表示サイズはそれぞれ100%の表示サイズで表示されている。
【0503】
このとき、第1味方CAと敵CXは、お互いに対して攻撃を行うアクション(本例では、両手でビームを放つアクション)を行っている。
【0504】
次いで、
図9-15(17)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAのみが映し出される演出を実行する(
図9-10:T17)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(17)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0505】
第1バトルA1(17)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE17)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが中央、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0506】
このとき、
図9-15(V17)に示すように、正視点(OE17)は、座標(x17,y17,z17)(z17>0)に配置されており、正視点(OE17)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が90°(直角)となっているので、第1味方CAを90°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAの表示サイズは250%の表示サイズで表示されている。このとき、第1味方CAは、敵CXに対して攻撃を行うアクション(本例では、両手でビームを放つアクション)を行っている。
【0507】
次いで、
図9-15(18)に示すように、演出制御用CPU120は、敵CXのみが映し出される演出を実行する(
図9-10:T18)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(18)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0508】
第1バトルA1(18)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE18)に基づいて生成された画像であり、敵CXが中央、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0509】
このとき、
図9-15(V18)に示すように、正視点(OE18)は、座標(x18,y18,z18)(z18>0)に配置されており、正視点(OE18)から敵CXに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が90°(直角)となっているので、敵CXを90°の角度で映し出す画像を生成している。また、敵CXの表示サイズは250%の表示サイズで表示されている。このとき、敵CXは、第1味方CAに対して攻撃を行うアクション(本例では、両手でビームを放つアクション)を行っている。
【0510】
次いで、
図9-15(19)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAから放たれた第1味方ビーム画像BAと敵CXから放たれた敵ビーム画像BXが映し出される演出を実行する(
図9-10:T19)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(19)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0511】
第1バトルA1(19)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE19)に基づいて生成された画像であり、第1味方ビーム画像BAが左、敵ビーム画像BXが右に配置された画像である。
【0512】
このとき、
図9-15(V19)に示すように、正視点(OE19)は、座標(0,0,z19)(z19>0)に配置されており、第1味方ビーム画像BAと敵ビーム画像BXをそれぞれ実質的に約90°の角度で映し出す画像を生成している。
【0513】
このとき、演出制御用CPU120は、操作部(プッシュボタン31B)を操作するよう遊技者に促す操作促進表示BTを画面中央に表示させている。本例では、操作促進表示BTは、「押せ!!」という文字と下向きの矢印とが付加されることにより形成される。ここで、操作促進表示BTの背景には第1味方CAと敵CXとが表示されていることから、遊技者は、操作部の操作によって第1味方CAが勝利することを期待して操作部を操作する。
【0514】
以上の第1バトルA1(12)画像~第1バトルA1(19)画像までが表示される一連の演出を、第1バトルA1演出の後段パートとする。以下では、第1バトルA1演出の後段パートを、適宜「第1バトルA1演出(後段パート)」、「第1バトルA1演出:後段パート」、「第1バトルA1(後段)」、「第1バトルA1SP(後段)」等と称する。
【0515】
この状態で、遊技者が操作部を操作すると、表示結果が「大当り」の場合、
図9-16(20A)に示す勝利演出に進み、表示結果が「はずれ」の場合、
図9-16(20B)に示す敗北演出に進む。
【0516】
図9-16(20A)に示すように、特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合(変動パターンが「SP-A10大当り」の変動パターンである場合)、遊技者が操作部を操作すると、演出制御用CPU120は、勝利演出を実行する(
図9-10:T20)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(20A)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0517】
第1バトルA1(20A)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE20A)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左、敵CXが右、木BG1が右下、ビルBG2が左上に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0518】
このとき、
図9-16(V20A)に示すように、正視点(OE20A)は、座標(x20A,y20A,z20A)(z20A>0)に配置されている。また、第1味方CAの表示サイズは150%、敵CXの表示サイズは120%の表示サイズで表示されている。
【0519】
このとき、第1味方CAは敵CXに勝利したアクション(本例では、拳を突き上げるアクション)を行っており、敵CXは第1味方CAに敗北したアクション(本例では、倒れているポージング)を行っている。
【0520】
図9-16(20B)に示すように、特別図柄の可変表示結果が「はずれ」となる場合(変動パターンが「SP-A10はずれ」の変動パターンである場合)、遊技者が操作部を操作すると、演出制御用CPU120は、敗北演出を実行する(
図9-10:T20)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(20B)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0521】
第1バトルA1(20B)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE20B)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左、敵CXが右、木BG1が左下、ビルBG2が右上に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0522】
このとき、
図9-16(V20B)に示すように、正視点(OE20B)は、座標(x20B,y20B,z20B)(z20B>0)に配置されている。また、第1味方CAの表示サイズは120%、敵CXの表示サイズは150%の表示サイズで表示されている。
【0523】
このとき、第1味方CAは敵CXに敗北したアクション(本例では、倒れているポージング)を行っており、敵CXは第1味方CAに勝利したアクション(本例では、腕組みしたポージング)を行っている。
【0524】
以上の第1バトルA1(20A)画像または第1バトルA1(20B)画像が表示されてから変動表示が終了するまでの一連の演出を、第1バトルA1演出の最終パートとする。以下では、第1バトルA1演出の最終パートを、適宜「第1バトルA1演出(最終パート)」、「第1バトルA1演出:最終パート」、「第1バトルA1(最終)」、「第1バトルA1SP(最終)」等と称する。
【0525】
以上の、
図9-11(1)に示したように、第1バトルA1(1)画像において、第1味方CAは、角度:約90°、且つ、表示サイズ:100%で表示されている。
【0526】
次いで、
図9-11(2)に示したように、第1バトルA1(2)画像において、第1味方CAは、角度:60°=(90-30)°、且つ、表示サイズ:120%=(100+20)%で表示されている。
【0527】
次いで、
図9-11(3)に示したように、第1バトルA1(3)画像において、第1味方CAは、角度:15°=(60-45)°、且つ、表示サイズ:150%=(120+30)%で表示されている。
【0528】
このように、連続するシーンである第1バトルA1(1)画像~第1バトルA1(3)画像の何れのシーンにおいても、予め定められたルールに基づいた第1味方CAの角度と表示サイズで第1味方CAが表示されることによって、第1バトルA1演出が進行することで生じるキャラクタの位置関係やSP演出のストーリーに関する混乱を防ぐことができる。
【0529】
[第1バトルA1演出において助っ人キャラが登場するパターンの演出例]
図9-17は、SPリーチ:第1バトルA1演出(助っ人キャラS:あり)に発展以降の各演出の実行タイミングを示すタイムチャートである。図中の「T」はタイミングを示す。
図9-18~
図9-23は、SPリーチ:第1バトルA1演出(助っ人キャラS:あり)に発展以降に対応する演出の具体例を示す図である。演出制御用CPU120は、SPリーチの変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示を実行し、リーチ状態の成立後に、SPリーチ演出として、第1味方CAと敵CXとがバトルを行う第1バトルA1演出(助っ人キャラS:あり)を実行する。以下では、第1バトルA1演出(助っ人キャラS:あり)を、適宜「第1バトルA1(S)演出」と称する。
【0530】
図9-18~
図9-23に示す図では、演出例の説明のために、便宜的に、xz平面図を画像表示装置5の右方に示している。画像表示装置5の画面において表示されている演出図に対応した画像IMが生成されたときの、xz平面図内における各キャラクタの位置と、視点(カメラ)の位置とが示されている。
【0531】
図9-18~
図9-20における演出画像や視点の位置については、前述した
図9-11~
図9-13と同様であるので説明を省略する。
【0532】
本例では、
図9-18(1)~
図9-19(5):第1バトルA1(S1)画像~第1バトルA1(S5)画像までが表示される一連の演出を、第1バトルA1(S)演出の前段パートとする。以下では、第1バトルA1(S)演出の前段パートを、適宜「第1バトルA1(S)演出(前段パート)」、「第1バトルA1(S)演出:前段パート」、「第1バトルA1(S)(前段)」、「第1バトルA1(S)SP(前段)」等と称する。
【0533】
また、
図9-19(6)~
図9-20(11):第1バトルA1(S6)画像~第1バトルA1(S11)画像までが表示される一連の演出を、第1バトルA1(S)演出の第1中盤パートとする。以下では、第1バトルA1(S)演出の第1中盤パートを、適宜「第1バトルA1(S)演出(第1中盤パート)」、「第1バトルA1(S)演出:第1中盤パート」、「第1バトルA1(S)(第1中盤)」、「第1バトルA1(S)SP(第1中盤)」等と称する。
【0534】
次いで、
図9-21(12)に示すように、演出制御用CPU120は、助っ人キャラCS(以下、適宜「助っ人CS」と称する。)が登場することを報知する演出を実行する(
図9-17:T12)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(S12)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0535】
第1バトルA1(S12)画像は、助っ人CSが登場することを報知する「仲間参戦」の文字を含む画像である。
【0536】
次いで、
図9-21(13)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと助っ人CSとが映し出される演出を実行する(
図9-17:T13)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(S13)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0537】
第1バトルA1(S13)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OES13)に基づいて生成された画像であり、助っ人CSが中央、第1味方CAが左、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0538】
このとき、
図9-21(V13)に示すように、正視点(OES13)は、座標(xS13,yS13,zS13)(zS13>0)に配置されており、正視点(OES13)から助っ人CSに向かって伸びる直線と、助っ人CSを通りx軸と並行な直線とのなす角が45°となっているので、助っ人CSを45°の角度で映し出す画像を生成している。また、助っ人CSと第1味方CAの表示サイズはそれぞれ250%の表示サイズで表示されている。
【0539】
このとき、助っ人CSは、第1味方CAと敵CXとのバトルに割り込んできたときの登場アクション(本例では、手を動かすポージング)を行っている。また、第1味方CAは、敵CXに対してセリフを喋るアクション(本例では、口を動かし、手を動かすアクション)を行っているものの、本例では、第1味方が喋ろうした瞬間に助っ人CSが登場した場面であるので、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示は表示されていない。
【0540】
このとき、第1バトルA1(S13)画像において、助っ人CSが登場したことを報知するために画像の中央部に助っ人CSが表示されている一方で、第1味方CAは身体の一部(本例では、身体の右側)が隠れた状態で画像の左部に表示されている。このため、第1バトルA1(S13)画像では、助っ人CSよりも第1味方CAの方が演出画像の視認性は低下した状態となっている。
【0541】
次いで、
図9-21(14)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと助っ人CSとが映し出される演出を実行する(
図9-17:T14)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(S14)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0542】
第1バトルA1(S14)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OES14)に基づいて生成された画像であり、助っ人CSが中央、第1味方CAが左、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0543】
このとき、
図9-21(V14)に示すように、正視点(OES14)は、座標(xS14,yS14,zS14)(zS14>0)に配置されており、正視点(OES14)から助っ人CSに向かって伸びる直線と、助っ人CSを通りx軸と並行な直線とのなす角が45°となっているので、助っ人CSを45°の角度で映し出す画像を生成している。また、助っ人CSと第1味方CAの表示サイズはそれぞれ250%の表示サイズで表示されている。
【0544】
このとき、助っ人CSは、敵CXに対してセリフを喋るアクション(本例では、口を動かし、手を動かすアクション)を行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「俺もいるぜ!」)が表示されている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから助っ人CSのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「俺もいるぜ!」)を再生出力させる。また、第1味方CAは、敵CXに対してセリフを喋ろうとしていたが喋るのを止めたアクション(本例では、口を閉じ、手を動かすアクション)を行っている。
【0545】
このとき、第1バトルA1(S14)画像において、喋るアクションを行っている助っ人CSは画像の中央部に表示されている一方で、第1味方CAは身体の一部(本例では、身体の右側)が隠れた状態で画像の左部に表示されている。このため、第1バトルA1(S14)画像では、助っ人CSよりも第1味方CAの方が演出画像の視認性は低下した状態となっている。
【0546】
次いで、
図9-21(15)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと助っ人CSが映し出される演出を実行する(
図9-17:T15)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(S15)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0547】
第1バトルA1(S15)画像は、後述する第2演出基準線を基準とした演出正視点領域に含まれる正視点(OES15)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左、助っ人CSが右、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0548】
このとき、
図9-21(V15)に示すように、正視点(OES15)は、座標(xS15,yS15,zS15)に配置されており、正視点(OES15)から助っ人CSに向かって伸びる直線と、後述するx2軸とのなす角が15°となっているので、助っ人CSを15°の角度で映し出す画像を生成している。また、助っ人CSの表示サイズは180%の表示サイズで表示されており、第1味方CAの表示サイズは230%の表示サイズで表示されている。
【0549】
本例では、第1味方CAと助っ人CSとを結ぶ直線(キャラクタが並んでいる方向)をx2軸とし、「第2演出基準線」と称する。このx2軸(第2演出基準線)はx軸と同じ平面内にあるものとする。
【0550】
本実施形態では、正視点(OES15)は、x2軸(第2演出基準線)を基準とした演出正視点領域にも配置されているものとする。このような形態に限らず、x軸(演出基準線)を基準とした演出正視点領域、又は、x2軸(第2演出基準線)を基準とした演出正視点領域の何れかに配置されていてもよい。
【0551】
このとき、助っ人CSは、第1味方CAに対してセリフを喋るアクション(本例では、口を動かし、手を動かすアクション)を行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「一緒に戦ってやる!」)が表示されている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから助っ人CSのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「一緒に戦ってやる!」)を再生出力させる。
【0552】
また、
図9-21(15)に示すように、第1バトルA1(S15)画像において、助っ人CSの前面部(本例では、前頭部、顔面部、胴体・手・足を含む体の前面部等)と、第1味方CAの背面部(本例では、後頭部、胴体・手・足を含む体の背面部等)と、が表示されている。そして、助っ人CSの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、第1味方CAの背面部のうち頭部(後頭部)の方が、表示領域が大きくなるように表示されている。
【0553】
このように、助っ人CSの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、第1味方CAの背面部のうち頭部(後頭部)の方を、表示領域が大きくなるように表示させることによって、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、遊技者に各キャラクタの位置関係を容易に認識させることができ、前面部が表示されている助っ人CSの表情を遊技者に好適に認識させることができる。
【0554】
次いで、
図9-22(16)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと助っ人CSが映し出される演出を実行する(
図9-17:T16)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(S16)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0555】
第1バトルA1(S16)画像は、第2演出基準線を基準とした演出正視点領域に含まれる正視点(OES16)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左、助っ人CSが右に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。このときの視点である正視点(OE16)は、演出基準線(x軸)を基準としたxyz空間のz≦0の領域に設置されているものの、このシーンにおいて前述した第2演出基準線を基準とした演出正視点領域と演出負視点領域のうち演出正視点領域に設置されているので、正視点と称している。
【0556】
このとき、
図9-22(V16)に示すように、正視点(OES16)は、座標(xS16,yS16,zS16)に配置されており、正視点(OES16)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x2軸とのなす角が15°となっているので、第1味方CAを15°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAの表示サイズは180%の表示サイズで表示されており、助っ人の表示サイズは230%の表示サイズで表示されている。本例では、正視点(OES16)は、x2軸(第2演出基準線)を基準とした演出正視点領域に配置されているものとする。
【0557】
このとき、第1味方CAは、助っ人CSに対してセリフを喋るアクション(本例では、口を動かし、手を動かすアクション)を行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「やってやろう!」)が表示されている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから助っ人CSのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「やってやろう!」)を再生出力させる。
【0558】
また、
図9-21(16)に示すように、第1バトルA1(S16)画像において、第1味方CAの前面部(本例では、前頭部、顔面部、胴体・手・足を含む体の前面部等)と、助っ人CSの背面部(本例では、後頭部、胴体・手・足を含む体の背面部等)と、が表示されている。そして、第1味方CAの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、助っ人CSの背面部のうち頭部(後頭部)の方が、表示領域が大きくなるように表示されている。
【0559】
このように、第1味方CAの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、助っ人CSの背面部のうち頭部(後頭部)の方を、表示領域が大きくなるように表示させることによって、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、遊技者に各キャラクタの位置関係を容易に認識させることができ、前面部が表示されている第1味方CAの表情を遊技者に好適に認識させることができる。
【0560】
以上の
図9-21(12)~
図9-22(16):第1バトルA1(S12)画像~第1バトルA1(S16)画像までが表示される一連の演出を、第1バトルA1(S)演出の第2中盤パートとする。以下では、第1バトルA1(S)演出の第2中盤パートを、適宜「第1バトルA1(S)演出(第2中盤パート)」、「第1バトルA1(S)演出:第2中盤パート」、「第1バトルA1(S)(第2中盤)」、「第1バトルA1(S)SP(第2中盤)」等と称する。
【0561】
次いで、
図9-22(17)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと助っ人CSが映し出される演出を実行する(
図9-17:T17)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(S17)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0562】
第1バトルA1(S17)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OES17)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAと助っ人Sが中央、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0563】
このとき、
図9-22(V17)に示すように、正視点(OES17)は、座標(xS17,yS17,zS17)(zS17>0)に配置されており、正視点(OES17)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が45°となっているので、第1味方CAを45°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAの表示サイズは250%の表示サイズで表示されている。助っ人CSに関しても角度および表示サイズについては同様である。
【0564】
このとき、第1味方CAと助っ人CSは、敵CXに対して攻撃を行うアクション(本例では、両手でビームを放つアクション)を行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「くらえ!」)が表示されている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから第1味方CAと助っ人CSのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「くらえ!」)を再生出力させる。
【0565】
次いで、
図9-22(18)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと助っ人CSから放たれた技(本例では、第4味方ビーム画像BS)のみが映し出される演出を実行する(
図9-17:T18)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(S18)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0566】
第1バトルA1(S18)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OES18)に基づいて生成された画像であり、第4味方ビーム画像BSが左上から右下にかけて配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0567】
このとき、
図9-22(V18)に示すように、正視点(OES18)は、座標(xS18,yS18,zS18)(zS18>0)に配置されており、正視点(OES18)から第4味方ビーム画像BSに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が45°となっているので、第4味方ビーム画像BAを45°の角度で映し出す画像を生成している。
【0568】
次いで、
図9-22(19)における演出画像や視点の位置については、前述した
図9-14(14)と同様であるので説明を省略する。
【0569】
次いで、
図9-23(20)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと助っ人CSが映し出される演出を実行する(
図9-17:T20)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(S20)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0570】
第1バトルA1(S20)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OES20)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAと助っ人CSが左、敵CXが右、木BG1がキャラクタよりも手前、ビルBG2がキャラクタよりも奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0571】
このとき、
図9-23(V20)に示すように、正視点(OES20)は、座標(0,0,zS20)(zS20>0)に配置されており、zS20の絶対値は第1味方CA(助っ人CS)と敵CXとの距離よりも遙かに大きな値であるものとする。即ち、正視点(OES20)は、キャラクタ(第1味方CA、助っ人CS、敵CX)から大きく離れた位置に配置されているので、第1味方CAと助っ人CSと敵CXをそれぞれ実質的に約90°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAと助っ人CSと敵CXの表示サイズはそれぞれ100%の表示サイズで表示されている。
【0572】
このとき、第1味方CAおよび助っ人CSと、敵CXとは、お互いに対して攻撃を行うアクション(本例では、両手でビームを放つアクション)を行っている。
【0573】
次いで、
図9-23(21)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと助っ人CSが映し出される演出を実行する(
図9-17:T21)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(S21)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0574】
第1バトルA1(S21)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OES21)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAと助っ人CSが左、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0575】
このとき、
図9-23(V21)に示すように、正視点(OES21)は、座標(xS21,yS21,zS21)(zS21>0)に配置されており、正視点(OES21)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が90°(直角)となっているので、第1味方CAを90°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAと助っ人CSの表示サイズは250%の表示サイズで表示されている。このとき、第1味方CAと助っ人CSは、敵CXに対して攻撃を行うアクション(本例では、両手でビームを放つアクション)を行っている。
【0576】
次いで、
図9-23(22)における演出画像や視点の位置については、前述した
図9-15(18)と同様であるので説明を省略する。
【0577】
次いで、
図9-23(23)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと助っ人CSから放たれた第4味方ビーム画像BSと敵CXから放たれた敵ビーム画像BXが映し出される演出を実行する(
図9-17:T23)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(S23)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0578】
第1バトルA1(S23)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OES23)に基づいて生成された画像であり、第4味方ビーム画像BSが左、敵ビーム画像BXが右に配置された画像である。
【0579】
このとき、
図9-23(V23)に示すように、正視点(OES23)は、座標(0,0,zS23)(zS23>0)に配置されており、第4味方ビーム画像BSと敵ビーム画像BXをそれぞれ実質的に約90°の角度で映し出す画像を生成している。
【0580】
このとき、演出制御用CPU120は、操作部(プッシュボタン31B)を操作するよう遊技者に促す操作促進表示BTを画面中央に表示させている。本例では、操作促進表示BTは、「押せ!!」という文字と下向きの矢印とが付加されることにより形成される。ここで、操作促進表示BTの背景には第1味方CAおよび助っ人CSと、敵CXとが表示されていることから、遊技者は、操作部の操作によって第1味方CAおよび助っ人CSが勝利することを期待して操作部を操作する。
【0581】
以上の
図9-22(17)~
図9-23(23):第1バトルA1(S17)画像~第1バトルA1(S23)画像までが表示される一連の演出を、第1バトルA1(S)演出の後段パートとする。以下では、第1バトルA1(S)演出の後段パートを、適宜「第1バトルA1(S)演出(後段パート)」、「第1バトルA1(S)演出:後段パート」、「第1バトルA1(S)(後段)」、「第1バトルA1(S)SP(後段)」等と称する。
【0582】
この状態で、遊技者が操作部を操作すると、表示結果が「大当り」の場合、勝利演出(
図9-16(20A)と同様であるので不図示)に進み、表示結果が「はずれ」の場合、敗北演出(
図9-16(20B)と同様であるので不図示)に進む。
【0583】
[第1バトルA2演出の演出例]
図9-24は、SPリーチ:第1バトルA2演出に発展以降の各演出の実行タイミングを示すタイムチャートである。図中の「T」はタイミングを示す。
図9-25~
図9-30は、SPリーチ:第1バトルA2演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す図である。演出制御用CPU120は、SPリーチの変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示を実行し、リーチ状態の成立後に、SPリーチ演出として、第1味方CAと敵CXとがバトルを行う第1バトルA2演出を実行する。
【0584】
図9-25~
図9-30に示す図では、演出例の説明のために、便宜的に、xz平面図を画像表示装置5の右方に示している。画像表示装置5の画面において表示されている演出図に対応した画像IMが生成されたときの、xz平面図内における各キャラクタの位置と、視点(カメラ)の位置とが示されている。
【0585】
図9-25~
図9-27における演出画像や視点の位置については、前述した
図9-11~
図9-13と同様であるので説明を省略する。
【0586】
本例では、
図9-25(1)~
図9-26(5):第1バトルA2(1)画像~第1バトルA2(5)画像までが表示される一連の演出を、第1バトルA2演出の前段パートとする。以下では、第1バトルA2演出の前段パートを、適宜「第1バトルA2演出(前段パート)」、「第1バトルA2演出:前段パート」、「第1バトルA2(前段)」、「第1バトルA2SP(前段)」等と称する。
【0587】
また、
図9-26(6)~
図9-27(11):第1バトルA2(6)画像~第1バトルA2(11)画像までが表示される一連の演出を、第1バトルA2演出の中盤パートとする。以下では、第1バトルA2演出の中盤パートを、適宜「第1バトルA2演出(中盤パート)」、「第1バトルA2演出:中盤パート」、「第1バトルA2(中盤)」、「第1バトルA2SP(中盤)」等と称する。
【0588】
次いで、
図9-28(12)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAのみが映し出される演出を実行する(
図9-24:T12)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA2(12)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0589】
第1バトルA2(12)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEA12)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが中央、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0590】
このとき、
図9-28(V12)に示すように、正視点(OEA12)は、座標(x12,y12,z12)(z12>0)に配置されており、正視点(OEA12)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が45°となっているので、第1味方CAを45°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAの表示サイズは250%の表示サイズで表示されている。
【0591】
このとき、第1味方CAは、敵CXに対して攻撃を行うアクション(本例では、パンチの前に拳を握るアクション)を行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「くらえ!」)が表示されている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから第1味方CAのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「くらえ!」)を再生出力させる。
【0592】
次いで、
図9-28(13)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAの技(本例では、第1味方CAを含む第1味方パンチ画像PA)が映し出される演出を実行する(
図9-24:T13)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA2(13)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0593】
第1バトルA2(13)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEA13)に基づいて生成された画像であり、第1味方パンチ画像PAが左上から右下にかけて、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0594】
このとき、
図9-28(V13)に示すように、正視点(OEA13)は、座標(x13,y13,z13)(z13>0)に配置されており、正視点(OEA13)から第1味方パンチ画像PAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が45°となっているので、第1味方パンチ画像PAを45°の角度で映し出す画像を生成している。
【0595】
次いで、
図9-28(14)に示すように、演出制御用CPU120は、敵CXのみが映し出される演出を実行する(
図9-24:T14)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA2(14)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0596】
第1バトルA2(14)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEA14)に基づいて生成された画像であり、敵CXが中央、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0597】
このとき、
図9-28(V14)に示すように、正視点(OEA14)は、座標(x14,y14,z14)(z14>0)に配置されており、正視点(OEA14)から敵CXに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が45°となっているので、敵CXを45°の角度で映し出す画像を生成している。また、敵CXの表示サイズは250%の表示サイズで表示されている。
【0598】
このとき、敵CXは、第1味方CAに対して攻撃を行うアクション(本例では、パンチの前に拳を握るアクション)を行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「そんなものか!」)が表示されている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから敵CXのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「そんなものか!」)を再生出力させる。
【0599】
次いで、
図9-28(15)に示すように、演出制御用CPU120は、敵CXの技(本例では、敵CXを含む敵パンチ画像PX)が映し出される演出を実行する(
図9-24:T15)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA2(15)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0600】
第1バトルA2(15)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OE15)に基づいて生成された画像であり、敵パンチ画像PXが右上から左下にかけて、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0601】
このとき、
図9-28(V15)に示すように、正視点(OE15)は、座標(x15,y15,z15)(z15>0)に配置されており、正視点(OE15)から敵パンチ画像PXに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が45°となっているので、敵パンチ画像PXを45°の角度で映し出す画像を生成している。
【0602】
次いで、
図9-29(16)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと敵CXが映し出される演出を実行する(
図9-24:T16)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA2(16)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0603】
第1バトルA2(16)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEA16)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左、敵CXが右、木BG1がキャラクタよりも手前、ビルBG2がキャラクタよりも奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0604】
このとき、
図9-29(V16)に示すように、正視点(OEA16)は、座標(0,0,z16)(z16>0)に配置されており、z16の絶対値は第1味方CAと敵CXとの距離よりも遙かに大きな値であるものとする。即ち、正視点(OEA16)は、キャラクタ(第1味方CA、敵CX)から大きく離れた位置に配置されているので、第1味方CAと敵CXをそれぞれ実質的に約90°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAと敵CXの表示サイズはそれぞれ100%の表示サイズで表示されている。
【0605】
このとき、第1味方CAと敵CXは、お互いに対して攻撃を行うアクション(本例では、走りながらパンチをするアクション)を行っている。
【0606】
次いで、
図9-29(17)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと敵CXが映し出される演出を実行する(
図9-24:T17)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA2(17)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0607】
第1バトルA2(17)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEA17)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左上、敵CXが右下、木BG1が左下、ビルBG2が右上に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0608】
このとき、
図9-29(V17)に示すように、正視点(OEA17)は、座標(x17,y17,z17)(z17>0)に配置されており、正視点(OEA17)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が60°となっているので、第1味方CAを60°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAの表示サイズは120%、敵CXの表示サイズは150%で表示されている。
【0609】
このとき、第1味方CAと敵CXは、お互いに対して攻撃を行うアクション(本例では、走りながらパンチをするアクション)を行っており、第1味方CAと敵CXの距離は、直前の構図(
図9-29(16)参照)のときよりも近づいている。
【0610】
次いで、
図9-29(18)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと敵CXが映し出される演出を実行する(
図9-24:T18)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA2(18)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0611】
第1バトルA2(18)画像は、演出負視点領域に含まれる負視点(OEA18)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが右、敵CXが左、木BG1がキャラクタよりも奥、ビルBG2がキャラクタよりも手前に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0612】
このとき、
図9-29(V18)に示すように、負視点(OEA18)は、座標(0,0,z18)(z18<0)に配置されており、z18の絶対値は第1味方CAと敵CXとの距離よりも遙かに大きな値であるものとする。即ち、負視点(OEA18)は、キャラクタ(第1味方CA、敵CX)から大きく離れた位置に配置されているので、第1味方CAと敵CXをそれぞれ実質的に約90°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAと敵CXの表示サイズはそれぞれ110%の表示サイズで表示されている。
【0613】
このとき、第1味方CAと敵CXは、お互いに対して攻撃を行うアクション(本例では、走りながらパンチをするアクション)を行っており、第1味方CAと敵CXの距離は、直前の構図(
図9-29(17)参照)のときよりも近づいている。
【0614】
次いで、
図9-29(19)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAと敵CXが映し出される演出を実行する(
図9-24:T19)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA2(19)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0615】
第1バトルA2(19)画像は、演出負視点領域に含まれる負視点(OEA19)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが右下、敵CXが左上、木BG1が右上、ビルBG2が左(下)に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0616】
このとき、
図9-29(V19)に示すように、負視点(OEA19)は、座標(x19,y19,z19)(z19<0)に配置されており、負視点(OEA19)から敵CXに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が60°となっているので、敵CXを60°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAの表示サイズは150%、敵CXの表示サイズは130%で表示されている。
【0617】
このとき、第1味方CAと敵CXは、お互いに対して攻撃を行うアクション(本例では、走りながらパンチをするアクション)を行っており、第1味方CAと敵CXの距離は、直前の構図(
図9-29(18)参照)のときよりも近づいている。
【0618】
そして、本実施形態では、第1バトルA2(16)画像~第1バトルA2(19)画像が繰り返し表示される。本例では、第1バトルA2(16)画像~第1バトルA2(19)画像が表示される一連の演出を1セットとした場合(以下、この一連の演出を「セット演出」、「周期演出」と称する。)、合計で4セットのセット演出が実行される。また、セット演出の実行期間(以下、適宜「セット周期」と称する。)は、セット演出が実行される毎に段々と短くなる。本例では、1セット目のセット周期よりも2セット目のセット周期の方が短く、2セット目のセット周期よりも3セット目のセット周期の方が短く、3セット目のセット周期よりも4セット目のセット周期の方が短い。
【0619】
また、第1バトルA2(16)場面→第1バトルA2(17)場面→第1バトルA2(18)場面→第1バトルA2(19)場面と進むにつれて、第1味方CAと敵CXの距離が縮まるとともに、Pセット目の第1バトルA2(19)場面→P+1セット目の第1バトルA2(16)場面と進むときにも、第1味方CAと敵CXの距離が縮まる。従って、セット演出が進行するにつれて、第1味方CAと敵CXの距離は縮まっていく。
【0620】
このように、セット演出では、キャラクタを映し出す視点が、演出正視点領域内の正視点と、演出負視点領域内の負視点とで交互に切り替わるものの、第1バトルA2(16)シーン~第1バトルA2(19)シーンは、何れのシーンでも第1味方CAと敵CXがお互いに対して攻撃(走りながらパンチ)を行っているシーンであるので、視点が正視点と負視点とで交互に切り替わったとしても、各キャラクタの位置関係を遊技者が混乱してしまうことは極めて少ない。
【0621】
次いで、
図9-30(20)に示すように、演出制御用CPU120は、4セット目のセット演出が終了すると、第1味方CAと敵CXが映し出される演出を実行する(
図9-24:T20)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA2(20)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0622】
第1バトルA2(20)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEA20)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左、敵CXが右、木BG1がキャラクタよりも手前、ビルBG2がキャラクタよりも奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0623】
このとき、
図9-30(V20)に示すように、正視点(OEA20)は、座標(0,0,z20)(z20>0)に配置されており、z20の絶対値は第1味方CAと敵CXとの距離よりも遙かに大きな値であるものとする。即ち、正視点(OEA20)は、キャラクタ(第1味方CA、敵CX)から大きく離れた位置に配置されているので、第1味方CAと敵CXをそれぞれ実質的に約90°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAと敵CXの表示サイズはそれぞれ100%の表示サイズで表示されている。
【0624】
このとき、第1味方CAと敵CXは、お互いに対して攻撃を行うアクション(本例では、走りながらパンチをするアクション)を行っており、お互いの拳がぶつかり合う距離まで近づいている。
【0625】
次いで、
図9-30(21)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方パンチ画像PAと敵パンチ画像PXが映し出される演出を実行する(
図9-24:T21)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA2(21)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0626】
第1バトルA1(21)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEA21)に基づいて生成された画像であり、第1味方パンチ画像PAが左、敵パンチ画像PXが右に配置された画像である。
【0627】
このとき、
図9-30(V21)に示すように、正視点(OEA21)は、座標(0,0,z21)(z21>0)に配置されており、第1味方パンチ画像PAと敵パンチ画像PXをそれぞれ実質的に約90°の角度で映し出す画像を生成している。
【0628】
このとき、演出制御用CPU120は、操作部(プッシュボタン31B)を操作するよう遊技者に促す操作促進表示BTを画面中央に表示させている。本例では、操作促進表示BTは、「押せ!!」という文字と下向きの矢印とが付加されることにより形成される。ここで、操作促進表示BTの背景には第1味方パンチ画像PAと敵パンチ画像PXとが表示されていることから、遊技者は、操作部の操作によって第1味方CAが勝利することを期待して操作部を操作する。
【0629】
以上の第1バトルA2(12)画像~第1バトルA2(21)画像までが表示される一連の演出を、第1バトルA2演出の後段パートとする。以下では、第1バトルA2演出の後段パートを、適宜「第1バトルA2演出(後段パート)」、「第1バトルA2演出:後段パート」、「バトル後段」、「SP後段」等と称する。
【0630】
この状態で、遊技者が操作部を操作すると、表示結果が「大当り」の場合、勝利演出(
図9-16(20A)と同様であるので不図示)に進み、表示結果が「はずれ」の場合、敗北演出(
図9-16(20B)と同様であるので不図示)に進む。
【0631】
このように、第1バトルA2(中盤)の第1バトルA2(6)画像~第1バトルA2(8)画像において、演出正視点領域に設置された正視点から見た第1味方CAが表示されている。そして、第1バトルA2(後段)には、演出正視点領域に設置された正視点から見た第1味方CAと敵CXが表示されている第1バトルA2(16)場面や第1バトルA2(17)場面と、演出負視点領域に設置された負視点から見た第1味方CAと敵CXが表示されている第1バトルA2(18)場面や第1バトルA2(19)場面と、が含まれている。また、第1バトルA2(後段)では、第1バトルA2(16)場面→第1バトルA2(17)場面→第1バトルA2(18)場面→第1バトルA2(19)場面の一連のセット演出が連続して4回実行され、セット演出が実行されるにつれて第1味方CAと敵CXの距離が縮まっている。
【0632】
[ブラックアウト演出]
本実施形態では、画像表示装置5の画面全体の視認性を低下させるブラックアウト画像を表示させるブラックアウト演出を実行可能である(不図示)。このブラックアウト演出は、演出画像において視点が正視点から負視点に切り替わるときや、演出のストーリーが切り替わるとき等で実行可能である。
【0633】
ブラックアウト演出が実行され、ブラックアウト画像が表示されると、それまで画像表示装置5に表示されていた演出画像の視認性を一時的に低下させることができる。その後に視点やストーリーが切り替わった演出画像が表示されても、遊技者は直前まで視認していた演出画像の視点やストーリーがリセットされているので、混乱せずに演出画像を視認することができる。
【0634】
[回想演出]
本実施形態では、バトル演出の所定のタイミングで、味方キャラの回想シーンを表示させる回想演出を実行可能である(不図示)。回想シーンでは、バトル演出の前段の後に回想画像が画像表示装置5に表示される。
【0635】
回想画像は、当該バトル演出とは異なる時間や場所において起きたことを描写している画像であり、例えば、味方キャラの過去の生い立ちを描写している場合や、味方キャラと敵キャラとの過去の因縁を描写している場合がある。
【0636】
この回想画像は、回想シーンの前に表示されていたときの通常の演出画像とは表示色(色調、色彩)が異なり、例えば、回想シーンの前に表示されていたときの演出画像の表示色はカラーである一方で、回想シーンの回想画像の表示色はモノクロである。また、回想画像は、演出負視点領域に含まれる負視点に基づいて生成された画像であり、味方キャラの位置が、回想シーンの前に配置されていた初期位置から異なる位置に変更されている。
【0637】
[拡大キャラ演出]
本実施形態では、バトル演出において、キャラクタの近傍に当該キャラクタに対応した拡大キャラを表示させる拡大キャラ演出を実行可能である(不図示)。本例では、バトル演出の前段パート~後段パートにおいて、キャラクタの上半身部分を拡大した画像である拡大キャラ画像を、当該キャラクタの後方に表示させることが可能である。
【0638】
この拡大キャラ画像は、キャラクタ本体よりも視認性の低い表示態様で表示されており、例えば、拡大キャラ画像は、キャラクタ本体よりも透過度の高い態様の画像である。なお、拡大キャラ画像の表示色はカラーである一方で、キャラクタ本体の表示色はモノクロであってもよい。
【0639】
[背景画像の表示態様]
本実施形態では、SP演出において表示されている背景画像の表示態様を、背景画像の種類に応じて異ならせてもよい。
【0640】
例えば、SP演出(バトル演出、チャレンジ演出)において表示されている背景画像のうち、正視点から見たキャラクタの奥側に配置されている背景画像(ビルBG2)は、正視点から見たキャラクタの手前側に配置されている背景画像(木BG1)よりも、視認性の低い表示態様で表示させることが可能である。
【0641】
具体的には、正視点から見たキャラクタの奥側に配置されている背景画像(ビルBG2)は淡い表示色で表示され、正視点から見たキャラクタの手前側に配置されている背景画像(木BG1)は濃い表示色で表示される。ここで、本実施形態における色の濃淡とは、白色に近いほど淡く、黒色に近いほど濃いものとし、明度や彩度の組合せ(トーン)によって決定される。
【0642】
[仮想三次元空間のオブジェクトを用いた演出の具体例(2)]
図9-31は、仮想三次元空間に配置されるオブジェクトの一例である。この例では、オブジェクトとして第1味方CAと、木BG1と、ビルBG2が、仮想三次元空間の所定座標にそれぞれ配置されている。以下の説明では、第1味方CAを「キャラクタ」と総称し、木BG1及びビルBG2を「背景物」と総称する場合がある。
【0643】
以下の説明において、仮想三次元空間の座標を規定するためのx軸は、第1味方CAの進行方向に並行な直線(キャラクタが進んでいる方向)である。y軸は、x軸と直交する軸であって各オブジェクトの高さ方向と並行な軸である。また、z軸は、x軸及びy軸と直交する軸である。
【0644】
本実施形態では、第1味方CAが進んでいる方向がx軸の正方向であり、その反対方向(第1味方CAの進行方向とは逆の方向)がx軸の負方向である。また、遊技者側の方向がz軸の正方向であり、その反対方向(遊技機側の方向)がz軸の負方向である。
【0645】
[演出基準線]
本実施形態では、第1味方CAの進行方向に並行な直線(キャラクタが進んでいる方向)であるx軸を「演出基準線」と称する。この演出基準線は、第1味方CAの進行方向に並行な直線であるので、第1味方CAの進行方向が移動(変化)した場合には、演出基準線(x軸)も第1味方CAの進行方向に対応して移動する。即ち、第1味方CAの進行方向が移動(変化)した場合には、演出基準線(x軸)に対応してy軸およびz軸も移動する。
【0646】
本実施形態では、前述した2つのキャラクタを結ぶ直線を演出基準線とした場合と同様に、仮想三次元空間に含まれる領域として、「演出正視点領域」と、「演出負視点領域」とがある。演出基準線を含むxy平面(x,y,0)(x,yは任意)を境に、z≧0の領域を「演出正視点領域」と称し、z<0の領域を「演出負視点領域」と称する。演出正視点領域はz≧0の領域であるので、演出正視点領域は、z=0の領域、即ち、xy平面(x,y,0)(x,yは任意)も含まれる。
【0647】
[チャレンジ演出の演出例]
図9-32は、SPリーチ:チャレンジ演出に発展以降の各演出の実行タイミングを示すタイムチャートである。図中の「T」はタイミングを示す。
図9-33は、SPリーチ:チャレンジ演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す図である。演出制御用CPU120は、SPリーチの変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示を実行し、リーチ状態の成立後に、SPリーチ演出として、第1味方CAがチャレンジを行うチャレンジ演出を実行する。
【0648】
図9-33に示す図では、演出例の説明のために、便宜的に、xz平面図を画像表示装置5の右方に示している。画像表示装置5の画面において表示されている演出図に対応した画像IMが生成されたときの、xz平面図内における第1味方CAの位置と、視点(カメラ)の位置が示されている。
【0649】
先ず、
図9-33(1)に示すように、演出制御用CPU120は、SPリーチに発展するタイミングで、第1味方CAがチャレンジを行うチャレンジ演出を開始する(
図9-32:T1)。このとき、演出制御用CPU120は、チャレンジ(1)画像を画像表示装置5に表示させる。チャレンジ(1)画像は、チャレンジ演出の名称である「パワフルチャレンジ」の文字を含む画像である。
【0650】
以上の
図9-33(1):チャレンジ(1)画像が表示される演出を、チャレンジ演出の導入パートとする。以下では、チャレンジ演出の導入パートを、適宜「チャレンジ演出(導入パート)」、「チャレンジ演出:導入パート」、「チャレンジ(導入)」、「チャレンジSP(導入)」等と称する。
【0651】
次いで、
図9-33(2)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAのみが映し出される演出を実行する(
図9-32:T2)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像であるチャレンジ(2)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0652】
チャレンジ(2)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEB2)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが中央、木BG1が左下、ビルBG2が右上に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0653】
このとき、
図9-33(V2)に示すように、正視点(OEB2)は、座標(x2,y2,z2)(z2>0)に配置されており、正視点(OEB2)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が60°となっているので、第1味方CAを60°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAの表示サイズは120%の表示サイズで表示されている。
【0654】
このとき、第1味方CAは、走るアクションを行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「うおおおお!」)が表示されている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから第1味方CAのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「うおおおお!」)を再生出力させる。
【0655】
以上の
図9-33(2):チャレンジ(2)画像が表示される演出を、チャレンジ演出の前段パートとする。以下では、チャレンジ演出の前段パートを、適宜「チャレンジ演出(前段パート)」、「チャレンジ演出:前段パート」、「チャレンジ(前段)」、「チャレンジSP(前段)」等と称する。
【0656】
次いで、
図9-33(3)に示すように、演出制御用CPU120は、第1味方CAのみが映し出される演出を実行する(
図9-32:T3)。このとき、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像であるチャレンジ(3)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0657】
チャレンジ(3)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEB3)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが中央、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0658】
このとき、
図9-33(V3)に示すように、正視点(OEB3)は、座標(x3,y3,z3)(z3>0)に配置されており、正視点(OEB3)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が45°となっているので、第1味方CAを45°の角度で映し出す画像を生成している。また、第1味方CAの表示サイズは150%の表示サイズで表示されている。
【0659】
このとき、第1味方CAは、ジャンプキックするアクションを行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「いっけー!」)が表示されている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから第1味方CAのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「いっけー!」)を再生出力させる。
【0660】
以上の
図9-33(3):チャレンジ(3)画像が表示される演出を、チャレンジ演出の後段パートとする。以下では、チャレンジ演出の後段パートを、適宜「チャレンジ演出(後段パート)」、「チャレンジ演出:後段パート」、「チャレンジ(後段)」、「チャレンジSP(後段)」等と称する。
【0661】
この状態で、所定の期間が経過したタイミング(
図9-32:T4)で、表示結果が「大当り」の場合、成功演出(不図示)に進み、表示結果が「はずれ」の場合、失敗演出(不図示)に進む。
【0662】
このように、第1味方CAのみが登場するチャレンジ演出において、第1味方CAの進行方向に並行な直線(キャラクタが進んでいる方向)であるx軸を演出基準線として、チャレンジ(前段)において、演出正視点領域に設置された正視点(OE2)から見た第1味方CAが表示されており、チャレンジ(後段)において、演出正視点領域に設置された正視点(OE3)から見た第1味方CAが表示されている。
【0663】
このような構成によれば、チャレンジ(後段)において、チャレンジ(前段)で設定された演出正視点領域を基準とした正視点(OEB3)から見た第1味方CAが表示されることによって、遊技者に第1味方CAが何れの方向に移動しているかを適確に認識させることができる。
【0664】
[第2バトルA1演出の演出例]
図9-34は、SPリーチ:第2バトルA1演出に発展以降の各演出の実行タイミングを示すタイムチャートである(第2バトルB1演出および第2バトルC1演出のタイムチャートと共通)。図中の「T」はタイミングを示す。
図9-35及び
図9-36は、SPリーチ:第2バトルA1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す図である。演出制御用CPU120は、SPリーチの変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示を実行し、リーチ状態の成立後に、SPリーチ演出として、第1味方CAと敵CXがバトルを行う第2バトルA1演出を実行する。
【0665】
図9-35及び
図9-36に示す図では、演出例の説明のために、便宜的に、xz平面図を画像表示装置5の右方に示している。画像表示装置5の画面において表示されている演出図に対応した画像IMが生成されたときの、xz平面図内における第1味方CAの位置と、敵CXの位置と、視点(カメラ)の位置とが示されている。
【0666】
図9-35(1)及び(2)における演出画像や視点の位置については、前述した
図9-11(1)及び(2)と同様であるので説明を省略する。また、
図9-35(3)における演出画像や視点の位置については、前述した
図9-11(4)と同様であるので説明を省略する。また、
図9-35(4)及び
図9-36(5)における演出画像や視点の位置については、前述した
図9-15(16)及び(19)と同様であるので説明を省略する。
【0667】
図9-35及び
図9-36に示す演出図を、適宜順番に「第2バトルA1(1)画像」、「第2バトルA1(2)画像」、「第2バトルA1(3)画像」、「第2バトルA1(4)画像」、「第2バトルA1(5)画像」と称する。
【0668】
[第2バトルB1演出の演出例]
図9-34は、SPリーチ:第2バトルB1演出に発展以降の各演出の実行タイミングを示すタイムチャートである(第2バトルA1演出および第2バトルC1演出のタイムチャートと共通)。図中の「T」はタイミングを示す。
図9-37及び
図9-38は、SPリーチ:第2バトルB1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す図である。演出制御用CPU120は、SPリーチの変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示を実行し、リーチ状態の成立後に、SPリーチ演出として、第2味方CBと敵CXがバトルを行う第2バトルB1演出を実行する。
【0669】
図9-37及び
図9-38に示す図では、演出例の説明のために、便宜的に、xz平面図を画像表示装置5の右方に示している。画像表示装置5の画面において表示されている演出図に対応した画像IMが生成されたときの、xz平面図内における第2味方CBの位置と、敵CXの位置と、視点(カメラ)の位置とが示されている。
【0670】
図9-37(1)及び(2)における演出画像や視点の位置については、第1味方CAの代わりに第2味方CBが表示されているという点を除けば、前述した
図9-11(1)及び(2)と同様であるので説明を省略する。また、
図9-37(3)における演出画像や視点の位置については、前述した
図9-11(4)と同様であるので説明を省略する。
【0671】
また、
図9-37(4)及び
図9-38(5)における演出画像や視点の位置については、第1味方CAの代わりに第2味方CBが表示されているという点と、第1味方ビームBAの代わりに第2味方ビームBBが表示されているという点を除けば、前述した
図9-15(16)及び(19)と同様であるので説明を省略する。
【0672】
図9-37及び
図9-38に示す演出図を、適宜順番に「第2バトルB1(1)画像」、「第2バトルB1(2)画像」、「第2バトルB1(3)画像」、「第2バトルB1(4)画像」、「第2バトルB1(5)画像」と称する。
【0673】
[第2バトルC1演出の演出例]
図9-34は、SPリーチ:第2バトルC1演出に発展以降の各演出の実行タイミングを示すタイムチャートである(第2バトルA1演出および第2バトルB1演出のタイムチャートと共通)。図中の「T」はタイミングを示す。
図9-39及び
図9-40は、SPリーチ:第2バトルC1演出に発展以降に対応する演出の具体例を示す図である。演出制御用CPU120は、SPリーチの変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示を実行し、リーチ状態の成立後に、SPリーチ演出として、第3味方CCと敵CXがバトルを行う第2バトルC1演出を実行する。
【0674】
図9-39及び
図9-40に示す図では、演出例の説明のために、便宜的に、xz平面図を画像表示装置5の右方に示している。画像表示装置5の画面において表示されている演出図に対応した画像IMが生成されたときの、xz平面図内における第3味方CCの位置と、敵CXの位置と、視点(カメラ)の位置とが示されている。
【0675】
図9-39(1)及び(2)における演出画像や視点の位置については、第1味方CAの代わりに第3味方CCが表示されているという点を除けば、前述した
図9-11(1)及び(2)と同様であるので説明を省略する。また、
図9-39(3)における演出画像や視点の位置については、前述した
図9-11(4)と同様であるので説明を省略する。
【0676】
また、
図9-39(4)及び
図9-40(5)における演出画像や視点の位置については、第1味方CAの代わりに第3味方CCが表示されているという点と、第1味方ビームBAの代わりに第3味方ビームBCが表示されているという点を除けば、前述した
図9-15(16)及び(19)と同様であるので説明を省略する。
【0677】
図9-39及び
図9-40に示す演出図を、適宜順番に「第2バトルC1(1)画像」、「第2バトルC1(2)画像」、「第2バトルC1(3)画像」、「第2バトルC1(4)画像」、「第2バトルC1(5)画像」と称する。
【0678】
このように、
図9-35に示したように、時短中に実行される第2バトル演出(第2バトルA1演出)では、第1味方CAと敵CXとが同時に表示される場面として、バトル開始時の場面(
図9-35(1)参照)と、バトルの最後にお互いのキャラクタが技を出し合う場面との2つのシーンがある。
【0679】
一方で、
図9-11~
図9-15に示したように、通常時に実行される第1バトル演出(第1バトルA1演出)では、第1味方CAと敵CXとが同時に表示される場面として、バトル開始時の場面や、バトルの最後にお互いのキャラクタが技を出し合う場面の他に、各キャラクタがにらみ合う場面(
図9-11(3)、
図9-12(5)参照)や、各キャラクタがセリフを喋る場面(
図9-12(7)、
図9-13(10)参照)を含む少なくとも6つのシーンがある。
【0680】
また、通常時に実行される第1バトル演出(第1バトルA1演出)では、第1味方CAが攻撃する場面や、第1味方ビーム画像BAが表示される場面や、敵CXが攻撃する場面や、敵ビーム画像BXが表示される場面がある。一方で、時短中に実行される第2バトル演出(第2バトルA1演出)では、これらの場面はカット(省略)されている。
【0681】
このように、時短中のバトル演出において、第1味方CAと敵CXとが同時に表示されるシーンや、各キャラクタのセリフのシーンや、各キャラクタの攻撃のシーン等をカットすることによって、
図9-4~
図9-6に示したように、通常状態よりも時短状態に制御されているときの方が、SPリーチの変動表示期間を短くすることができ、大当りの発生頻度が高い右打ち中の興趣を向上できる。
【0682】
本実施形態では、通常状態と同様のカメラワークを用いたSP演出を時短状態においても実行可能な例を示したが、このような形態に限らず、通常状態と同様のカメラワークを用いたSP演出を時短状態とは異なる遊技状態においても実行してもよい。
【0683】
例えば、大当り遊技状態において、通常状態と同様のカメラワークを用いたSP演出が実行されてもよい。この場合、大当りラウンド期間に通常状態と同様のカメラワークを用いたSP演出が実行され、最終的に勝利演出に進んだとき、最大ラウンドを獲得していることの報知や保留連していることの報知をしてもよく、最終的に敗北演出に進んだとき、最大ラウンドを獲得していないことの報知や保留連していないことの報知をしてもよい。
【0684】
また、通常状態に制御されているときの、客待ち待機中のデモ演出時等の変動表示に対応していない場面においても、前述したカメラワークを用いたSP演出が実行されてもよい。
【0685】
本実施形態では、SP演出のバトル演出として、各キャラクタが登場し、各キャラクタがセリフを喋り(通常状態のみ)、各キャラクタが同時(同時でなくてもよい)に攻撃アクションを行い、バトルの勝敗が分岐する例を示したが、このような形態に限らず、SP演出のバトル演出として、上記した演出構成とは異なる演出構成を採用してもよい。
【0686】
例えば、SP演出のバトル演出として、以下に示す演出構成を採用してもよい。
(1)味方キャラ又は敵キャラの何れか一方が攻撃アクション(例えば、2人のキャラによるつば競り合い演出)
(1A)味方キャラが攻撃した場合:勝利演出
(1B)敵キャラが攻撃した場合:(2)味方キャラが攻撃を回避できるか否かの演出(例えば、操作部を操作(1回押下)することで回避できるか否かを報知する演出)
(2A)味方キャラが攻撃を回避した場合:勝利演出
(2B)味方キャラが攻撃を回避できなかった場合:(3)味方キャラが立ち上がれるか否かの演出(例えば、操作部を操作(連打)することで立ち上がれるか否かを報知する演出)
(3A)味方キャラが立ち上がれた場合:勝利演出
(3B)味方キャラが立ち上がれなかった場合:敗北演出
【0687】
なお、前述した(2):味方キャラが攻撃を回避できるか否かの演出のときに、敵キャラの攻撃が味方キャラに近づくにつれて、味方キャラの動作量が大きくなるようにしてもよい。
【0688】
例えば、敵キャラの攻撃(ビーム)と味方キャラとの距離が遠いとき、味方キャラの所定部分(髪、服、マント等)の動作量が小さく、敵キャラの攻撃(ビーム)と味方キャラとの距離が近いとき、味方キャラの所定部分(髪、服、マント等)の動作量が大きい。即ち、敵キャラのビームが味方キャラに近づくにつれて、味方キャラの髪やマントがビームの風圧で靡き、その動作量が段々と大きくなる。
【0689】
また、前述した(2):味方キャラが攻撃を回避できるか否かの演出のときに、敵キャラの攻撃が味方キャラに近づくにつれて、味方キャラの表示色や明度を変更してもよい。
【0690】
例えば、敵キャラの攻撃(ビーム)と味方キャラとの距離が遠いとき、味方キャラが通常の表示色で表示され、敵キャラの攻撃(ビーム)と味方キャラとの距離が近いとき、味方キャラが白い表示色で表示される。即ち、敵キャラのビームが味方キャラに近づくにつれて、味方キャラの髪やマントがビームの発光で白く照らされ、味方キャラの表示色が段々と白くなる。
【0691】
また、前述した(2):味方キャラが攻撃を回避できるか否かの演出のときに、敵キャラの攻撃が味方キャラに近づくにつれて、敵キャラの攻撃の速度を変化させてもよい。
【0692】
例えば、敵キャラの攻撃(ビーム)と味方キャラとの距離が遠いとき、敵キャラの攻撃(ビーム)が通常の速度である第1速度で表示され、敵キャラの攻撃(ビーム)と味方キャラとの距離が近いとき、敵キャラの攻撃(ビーム)が第1速度より遅い第2速度で表示される。即ち、敵キャラのビームが味方キャラに近づくにつれて、敵キャラのビームの速度が遅くなり、攻撃を受ける味方キャラがスローモーションのように感じる瞬間を遊技者にも共有することができる。
【0693】
また、この演出構成は、SP演出のバトル演出としての一例に過ぎず、他の演出構成を採用してもよい。例えば、前述した(1A)、(2A)、及び(3A)では、勝利演出(大当り報知)ではなく勝利期待度が上がることを示唆する演出(大当り確定ではない演出)であってもよい。
【0694】
また、この演出構成を特定の遊技状態においてのみ採用してもよい。例えば、通常状態では採用せず、時短状態においてのみ採用してもよい。また、この演出構成における味方キャラと敵キャラを入れ替えたパターンのバトル演出が実行されてもよい。
【0695】
[分割方式]
本実施形態では、画像表示装置5の画面を縦と横に3つに分割した仮想の線(以下、適宜「分割線」と称する。)を設定することが可能であり、分割線を用いて演出画像の構図を構成することを「分割方式」と称する。
【0696】
SP演出に対応した演出画像(例えば、
図9-11(2):第1バトルA1(2)画像)が画像表示装置5に表示されているときに、
図9-41(1)に示すように、キャラクタの頭部の中心が分割線の交点にくるように配置されている場合、第1味方CAの向いている方向である右側のスペースを広く表示させることができ、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、第1味方CAの視線の先に第1味方CAとは異なる別のキャラクタ(例えば、敵CX)がいることを遊技者に容易に認識させることができるので、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができる。
【0697】
また、
図9-41(2)に示すように、キャラクタの頭部の中心が分割線の交点にこないように配置されている場合、第1味方CAの向いている方向である右側のスペースも、第1味方CAの向いていない方向である左側のスペースも中途半端な広さで表示されることとなり、第1味方CAの視線の方向、又は、第1味方CAの視線とは逆の方向の何れの方向に第1味方CAとは異なる別のキャラクタ(例えば、敵CX)がいるのかを遊技者に混乱させてしまう恐れがあるので、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができない。
【0698】
[頭上空間]
本実施形態では、SP演出に対応した演出画像におけるキャラクタの頭上の領域を「頭上空間」と称する。
【0699】
図9-42(1)に示すように、演出画像において頭上空間がある状態で第1味方CAが表示されている場合、第1味方CAをバランスよく配置できるとともに、第1味方CAの向いている方向である右側(右下側)のスペースを広く表示させることができ、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができる。
【0700】
また、
図9-42(2)に示すように、演出画像において頭上空間がない状態で第1味方CAが表示されている場合、第1味方CAの向いている方向である右側(右下側)のスペースを、演出画像において頭上空間がある状態で第1味方CAが表示されている場合よりも広く表示させることができ、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、第1味方CAの視線の先に第1味方CAとは異なる別のキャラクタ(例えば、敵CX)がいることを遊技者に認識させたり、予測させたりすることができる。
【0701】
[スキップカット]
本実施形態では、SPリーチ演出において、視点の位置が固定され、前述した特定角度ルールや特定倍率ルールが採用されずに演出画像(映像)を構成する手法を、「スキップカット」と称する。スキップカットは、同じ位置からの視点で映し出された画像を時間の経過を飛ばしてつなぎ合わせる手法のことである。
【0702】
[スキップカットの演出例]
図9-43~
図9-45は、SPリーチ:第1バトルA1演出に発展以降に対応する演出に対してスキップカットの手法を用いた場合の具体例を示す図である。演出制御用CPU120は、SPリーチの変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示を実行し、リーチ状態の成立後に、SPリーチ演出として、第1味方CAと敵CXとがバトルを行う第1バトルA1演出を、スキップカットを用いて実行する。
【0703】
図9-43~
図9-45に示す図では、演出例の説明のために、便宜的に、xz平面図を画像表示装置5の右方に示している。画像表示装置5の画面において表示されている演出図に対応した画像IMが生成されたときの、xz平面図内における各キャラクタの位置と、視点(カメラ)の位置とが示されている。
【0704】
本例では、
図9-43~
図9-45では、第1バトルA1(J1)画像~第1バトルA1(J7)画像、及び、第1バトルA1(J8A)画像、又は、第1バトルA1(J8B)画像が表示される。これらの画像のうち何れの画像も、演出正視点領域に含まれる正視点(OE1)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左、敵CXが右、木BG1がキャラクタよりも手前、ビルBG2がキャラクタよりも奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0705】
正視点(OE1)は、座標(0,0,z1)(z1>0)に配置されており、z1の絶対値は第1味方CAと敵CXとの距離よりも遙かに大きな値であるものとする。即ち、正視点(OE1)は、キャラクタ(第1味方CA、敵CX)から大きく離れた位置に配置されているので、第1味方CAと敵CXをそれぞれ実質的に約90°の角度で映し出す画像を生成している。また、これらの画像において表示されている第1味方CAの表示サイズと、敵CXの表示サイズと、をそれぞれ基準サイズ(100%)とする。以下では、視点の位置、キャラクタの表示サイズについての説明を省略する。
【0706】
図9-43(1)における演出画像や視点の位置については、前述した
図9-11(1)と同様であるので説明を省略する。
【0707】
次いで、
図9-43(2)における演出画像の各キャラクタについては、前述した
図9-11(3):第1バトルA1(3)画像と同様のポージングをしている場面が、正視点(OE1)から映し出されている。
【0708】
次いで、
図9-43(3)における演出画像の各キャラクタについては、前述した
図9-12(7):第1バトルA1(7)画像と同様のポージングをしている場面が、正視点(OE1)から映し出されている。
【0709】
次いで、
図9-43(4)における演出画像の各キャラクタについては、前述した
図9-13(10):第1バトルA1(10)画像と同様のポージングをしている場面が、正視点(OE1)から映し出されている。
【0710】
次いで、
図9-44(5)における演出画像の各キャラクタについては、前述した
図9-15(16):第1バトルA1(16)画像と同様のポージングをしている場面が、正視点(OE1)から映し出されている。
【0711】
次いで、
図9-44(6)における演出画像の各キャラクタについては、前述した
図9-15(19):第1バトルA1(19)画像と同様のポージングをしている場面が、正視点(OE1)から映し出されている。
【0712】
この状態で、遊技者が操作部を操作すると、表示結果が「大当り」の場合、
図9-45(8A)に示す勝利演出に進み、表示結果が「はずれ」の場合、
図9-45(8B)に示す敗北演出に進む。
【0713】
特別図柄の可変表示結果が「大当り」となる場合(変動パターンが「SP-A10大当り」の変動パターンである場合)、
図9-45(8A)に示すように、遊技者が操作部を操作すると、前述した
図9-16(20A):第1バトルA1(20A)画像と同様のポージングをしている場面が、正視点(OE1)から映し出されている。
【0714】
特別図柄の可変表示結果が「はずれ」となる場合(変動パターンが「SP-A10はずれ」の変動パターンである場合)、
図9-45(8B)に示すように、遊技者が操作部を操作すると、前述した
図9-16(20B):第1バトルA1(20B)画像と同様のポージングをしている場面が、正視点(OE1)から映し出されている。
【0715】
このように、スキップカットを用いて演出画像を構成した場合、
図9-43(2)~(4)に示したように、第1味方CAと敵CXの各キャラクタが何れのタイミングでセリフを喋るアクションを行っているのかが不明確であり、
図9-43(4)及び
図9-44(5)に示したように、お互いに技を出すシーンへと突然移行することで、SP演出のストーリー展開を把握できなくなり、
図9-45(8A)及び(8B)に示したように、何れのキャラクタが倒れている(敗北している)のかが不明確であり、遊技者を混乱させてしまう恐れがある。
【0716】
[変動開始時演出決定処理]
CPU103は、特別図柄の変動表示を開始するときに、表示結果を指定する表示結果指定コマンドと、変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドと、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)と、を演出制御用CPU120に送信する。
【0717】
演出制御用CPU120は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が開始されるときに、保留記憶数が減算されたことを指定する保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)、表示結果(大当り、又は、はずれ、大当りとなる場合の大当り種別等)を指定する表示結果指定コマンド、並びに、特別図柄の変動時間及び演出内容(リーチ及び擬似連等)を指定する変動パターン指定コマンド、という1セットのコマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信したことに基づいて、特別図柄の変動表示が実行されること、並びに、特別図柄の変動時間及び演出内容(リーチ及び擬似連等)を特定可能となっている。
【0718】
また、演出制御用CPU120は、特別図柄の変動表示が終了して表示結果が確定したときに、図柄確定指定コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信したことに基づいて、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が終了して表示結果が導出されたことを特定可能となっている。
【0719】
図9-46は、本実施形態における変動開始時に実行される演出決定処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、
図7に示した演出制御プロセス処理の可変表示開始設定処理(ステップS171)において、
図9-46に示す変動開始時演出決定処理を実行する。具体的には、演出制御用CPU120は、特別図柄の変動表示が開始されることに伴う上記1セットのコマンドを受信すると、当該特別図柄の変動表示に対応した飾り図柄の変動表示を表示結果指定コマンド及び変動パターン指定コマンドに基づいて実行するための演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定するとともに、指定された変動パターンに基づく飾り図柄の変動表示中に実行させる演出(及び実行させない演出)を、
図9-46に示す変動開始時演出決定処理により決定する。
【0720】
先ず、演出制御用CPU120は、演出モードが通常モードであるか否かを判定する(ステップS06TM1010)。演出モードが通常モードでない場合(ステップS06TM1010:NO)、演出制御用CPU120は、そのまま処理を終了する。
【0721】
演出モードが通常モードである場合(ステップS06TM1010:YES)、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンがSP-Aを伴う変動パターン(「SP-A10はずれ」、「SP-A10大当り」、「SP-A11はずれ」、「SP-A11大当り」、「SP-A20はずれ」、「SP-A20大当り」、「SP-A21はずれ」、「SP-A21大当り」)であるか否かを判定する(ステップS06TM1020)。変動パターンがSP-Aを伴う変動パターンでない場合(ステップS03TM1020:NO)には、演出制御用CPU120は、そのまま処理を終了する。
【0722】
変動パターンがSP-Aを伴う変動パターンである場合(ステップS03TM1020:YES)には、演出制御用CPU120は、後述するカットイン予告演出の実行有無を、カットイン予告演出の実行有無を決定するためのテーブル(
図9-47を参照)に基づいて決定し(ステップS06TM1030)、そのまま処理を終了する。
【0723】
[変動開始時演出決定処理において参照されるテーブル]
図9-47は、変動開始時演出決定処理においてカットイン予告演出の実行有無を決定するときに参照されるテーブルの一例である。
【0724】
図9-47は、カットイン予告演出の実行有無決定テーブルの具体例を示す説明図である。
図9-47に示すように、この実施の形態では、表示結果が「はずれ」又は「大当り」の何れであるかに応じて、カットイン予告演出の実行割合が異なるように判定値が割り振られている。
【0725】
表示結果が「はずれ」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「はずれ」である場合)に、90%の割合でカットイン予告演出を実行しないことに決定し、10%の割合でカットイン予告演出を実行することに決定する。
【0726】
表示結果が「大当り」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「はずれ」である場合)に、40%の割合でカットイン予告演出を実行しないことに決定し、60%の割合でカットイン予告演出を実行することに決定する。
【0727】
[カットイン予告演出]
本実施形態では、SP-Aを伴う変動パターンであるときに、SP演出中の所定のタイミングでカットイン予告演出を実行可能である。カットイン予告演出では、第1バトル演出中の第1味方CAの技が表示されているときに、カットイン画像が表示される。カットイン画像には、第1味方CAの一部と「勝機だ」の文字が含まれている。以下、カットイン予告演出を、適宜「カットイン演出」と称する。
【0728】
本実施形態では、カットイン画像に含まれる第1味方CAの構図は、演出正視点領域に設置された正視点(表示角度は任意)から第1味方CAを映し出したときの構図を採用している。
【0729】
<カットイン予告演出の演出例>
図9-48は、カットイン予告演出の具体例を示す図である。本例では、演出制御用CPU120は、SPリーチの変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示を実行し、リーチ状態の成立後に、SPリーチ演出として、第1味方CAと敵CXとがバトルを行う第1バトルA1演出を実行している。
【0730】
図9-48(1)及び(2)における演出画像や視点の位置については、カットイン予告演出に関連する演出画像を除いて前述した
図9-14(12)及び(13)と同様であるので説明を省略する。
【0731】
図9-48(2)に示すように、演出制御用CPU120は、カットイン予告演出を実行し、画像表示装置5の第1バトルA1(13)画像にカットイン画像CIを重畳表示させる。
【0732】
カットイン画像CIは、演出正視点領域に設置された正視点(OE17)から90°の角度で第1味方CAを映し出したときの第1味方CAの顔と、「勝機だ」の文字とが含まれている。
【0733】
[チャンスアップ演出]
本実施形態では、SP演出の所定のタイミングで、大当り期待度を示唆するチャンスアップ演出を実行可能である(不図示)。チャンスアップ演出では、SP演出の所定のタイミングで、画像表示装置5の画面右上部にチャンスアップ画像が表示される。
【0734】
チャンスアップ画像は、SP演出に関連しないキャラクタ(例えば、第1味方CA~第3味方CC、敵CXとは関連しない夢夢ちゃん)と、「大当り期待度は○%だよ」の吹き出しとを含む画像である。以下、SP演出に関連しないキャラクタを適宜「専用キャラ」と称する。
【0735】
このチャンスアップ画像の専用キャラは、SP演出に登場している各キャラクタの視線の向きとは関連せずに遊技者の方を向いている。例えば、SP演出に登場している味方キャラと敵キャラとが向かい合っている場合であっても、専用キャラは遊技者の方を向いている。専用キャラは、SP演出とは関連しないキャラクタであり、遊技者に大当り期待度を示唆するためのキャラクタであるので、遊技者の方を向いて表示される。
【0736】
[複数視点設置法]
本実施形態では、SP演出において、複数(2つ以上)の視点(カメラ)を用いて演出画像を生成する手法である「複数視点設置法」を採用することが可能である。複数視点設置法では、複数の視点(カメラ)を用いて生成された画像を1つの演出画像に収めることで、1つの視点(カメラ)を用いて生成された画像によって構成された演出画像よりも、多くの情報(キャラクタの位置、表情、背景の様子等)を含めることができる。
【0737】
<複数視点設置法の演出例>
図9-49は、複数視点設置法を用いた演出の具体例を示す図である。本例では、演出制御用CPU120は、SPリーチの変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示を実行し、リーチ状態の成立後に、SPリーチ演出として、第1味方CAと敵CXとがバトルを行う第1バトルA1演出を実行している。
【0738】
図9-49(1)に示すように、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の画面左部に第1バトルA1(M1)画像(本例では、第1バトルA1(17)画像における第1味方CAを含む画像)を表示させ、画像表示装置5の画面右部に第1バトルA1(M2)画像(本例では、第1バトルA1(18)画像における敵CXを含む画像)を表示させる。本例では、第1バトルA1(M1)画像と第1バトルA1(M2)画像との境界線が表示されている。
【0739】
第1バトルA1(M1)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEM1)に基づいて生成された画像であり、第1バトルA1(M2)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEM2)に基づいて生成された画像である。
【0740】
このとき、
図9-49(V1)に示すように、正視点(OEM1)は、座標(x17,y17,z17)(z17>0)に配置されており、正視点(OEM1)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が90°(直角)となっているので、第1味方CAを90°の角度で映し出す画像を生成している。また、正視点(OEM2)は、座標(x18,y18,z18)(z18>0)に配置されており、正視点(OEM2)から敵CXに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が90°(直角)となっているので、敵CXを90°の角度で映し出す画像を生成している。
【0741】
このように、1つの演出画像が複数視点設置法によって生成されることによって、1つのシーンにおいて2人のキャラクタの表情を同時に認識できるので、SP演出の興趣を向上できる。
【0742】
上記の実施形態では、2つの視点(カメラ)を用いて生成された画像によって構成された演出画像が表示される例を示したが、このような形態に限らず、3つ以上の視点(カメラ)を用いて生成された画像によって構成された演出画像が表示されてもよい。
【0743】
本実施形態では、複数視点設置法における複数の視点の各視点から描写される演出画像は、同じ時系列で進行している。具体的には、複数視点設置法のうち視点Aから描写された演出画像と、複数視点設置法のうち視点Bから描写された演出画像とは、同じタイミングで描写された演出画像である。
【0744】
[その他の視点設置(カメラワーク)手法]
本実施形態では、演出画像を生成する手法として、上記に示した視点設置手法(カメラワーク)とは異なる視点設置手法を採用することが可能である。例えば、以下に示す(A)~(E)の視点設置手法を採用してもよい。なお、ここに示す視点設置手法は一例に過ぎず、他の視点設置手法が採用されてもよい。
(A)概要説明視点設置法
(B)見上げ視点設置法
(C)見下ろし視点設置法
(D)斜め視点設置法
(E)遠近強調ショット
なお、(B)見上げ視点設置法、(D)斜め視点設置法、(E)遠近強調ショットについては演出例を用いて説明する。
【0745】
<概要説明視点設置法>
本実施形態では、概要説明視点設置法とは、後に続くシーンが編集等によって順番や中身が変更される前にそのシーンが何れの場所で生じたのか、何れのタイミングで生じたのか等を設定するためのショットである。この概要説明視点設置法は、シーン全体の冒頭部で用いられることにで、その効果を高めることができる。
【0746】
<見上げ視点設置法>
本実施形態では、見上げ視点設置法とは、被写体(キャラクタ、オブジェクト等)に対して見上げる状態で映し出すように視点(カメラ)を設置する視点設置手法である。見上げ視点設置法では、キャラクタが大きく見えたり、強く見えたり、優位の状況にいるように見せることができる。また、勇ましさや、脅威なども表現することができる。例えば、味方キャラクタを見上げ視点設置法で映し出した場合、味方キャラクタの強さ、勇ましさ、優位性等を強調することができる。一方で、敵キャラクタを見上げ視点設置法で映し出した場合、敵キャラクタの強さ、脅威、優位性等を強調することができる。
【0747】
図9-50は、見上げ視点設置法を用いた演出の具体例を示す図である。本例では、演出制御用CPU120は、SPリーチの変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示を実行し、リーチ状態の成立後に、SPリーチ演出として、第1味方CAと敵CXとがバトルを行う第1バトルA1演出を実行している。
【0748】
図9-50(1)に示すように、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(U)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0749】
第1バトルA1(U)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEU)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが中央、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0750】
このとき、
図9-50(V1)に示すように、正視点(OEU)は、座標(xU,yU,zU)(yU<0、zU>0)に配置されており、正視点(OEU)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が45°となっているので、第1味方CAを45°の角度で、下から見上げるように映し出す画像を生成している。このとき、第1味方CAは、敵CXに対してセリフを喋るアクション(本例では、口を動かし、手を動かすアクション)を行っている。
【0751】
<見下ろし視点設置法>
本実施形態では、見下ろし視点設置法とは、見上げ視点設置法とは逆に被写体(キャラクタ、オブジェクト等)に対して見下ろす状態で映し出すように視点(カメラ)を設置する視点設置手法である。見下ろし視点設置法では、キャラクタが小さく見えたり、弱く見えたり、劣勢の状況にいるように見せることができる。
【0752】
<斜め視点設置法>
本実施形態では、斜め視点設置法とは、被写体(キャラクタ、オブジェクト等)に対して視点(カメラ)を故意に傾けて、水平にしない状態で映し出すように視点(カメラ)を設置する視点設置手法である。斜め視点設置法では、恐怖や不安を表現することができる。
【0753】
図9-51は、斜め視点設置法を用いた演出の具体例を示す図である。本例では、演出制御用CPU120は、SPリーチの変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示を実行し、リーチ状態の成立後に、SPリーチ演出として、第1味方CAと敵CXとがバトルを行う第1バトルA1演出を実行している。
【0754】
図9-51(1)に示すように、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA1(D)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0755】
第1バトルA1(D)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OED)に基づいて生成された画像であり、第1味方CAが左、敵CXが右、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。
【0756】
このとき、
図9-51(V1)に示すように、正視点(OED)は、座標(xD,yD,zD)(zD>0)に配置されており、正視点(OED)に配置された視点(カメラ)を水平から傾けているので、正視点(OED)から敵CXに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が15°となっているので、敵CXを15°の角度で、水平から傾いたように映し出す画像を生成している。
【0757】
<遠近強調ショット>
本実施形態では、遠近強調ショットとは、被写体(キャラクタ、オブジェクト等)の特定部分に対して視点(カメラ)を極端に近づけて、特定部分を大きく映し出す一方で特定部分以外を小さく映し出すように視点(カメラ)を設置する視点設置手法である。遠近強調ショットでは、特定部分を強調して表現することができる。
【0758】
図9-52は、遠近強調ショットを用いた演出の具体例を示す図である。本例では、演出制御用CPU120は、SPリーチの変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示を実行し、リーチ状態の成立後に、SPリーチ演出として、第1味方CAと敵CXとがバトルを行う第1バトルA2演出を実行している。
【0759】
図9-52(1)に示すように、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA2(E1)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0760】
第1バトルA2(E1)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEE1)に基づいて生成された画像であり、第1味方パンチ画像PAが中央、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。このとき、正視点(OEE1)は遠近強調ショットとなる配置であることに基づいて、第1味方パンチ画像PAのうち拳部分が右に大きく表示されて、第1味方パンチ画像PAのうち拳部分以外が中央に小さく表示される。
【0761】
このとき、
図9-52(V1)に示すように、正視点(OEE1)は、座標(xE1,yE1,zE1)(zE1>0)に配置されており、正視点(OEE1)から第1味方パンチ画像PAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が60°となっているので、第1味方パンチ画像PAを45°の角度で映し出す画像を生成している。
【0762】
また、
図9-52(2)に示すように、演出制御用CPU120は、仮想三次元空間の俯瞰画像である第1バトルA2(E2)画像を画像表示装置5に表示させる。
【0763】
第1バトルA2(E2)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEE2)に基づいて生成された画像であり、敵パンチ画像PXが中央、ビルBG2がキャラクタの奥に配置された奥行きを感じさせる立体的な画像である。このとき、正視点(OEE2)は遠近強調ショットとなる配置であることに基づいて、敵パンチ画像PXのうち拳部分が左下に大きく表示されて、敵パンチ画像PXのうち拳部分以外が中央に小さく表示される。
【0764】
このとき、
図9-52(V2)に示すように、正視点(OEE2)は、座標(xE2,yE2,zE2)(zE2>0)に配置されており、正視点(OEE2)から敵パンチ画像PXに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が60°となっているので、敵パンチ画像PXを60°の角度で映し出す画像を生成している。
【0765】
[パース]
本実施形態では、背景画像の演出画像を生成する手法としてパースを採用している。パースとは、立体感や奥行きを表現する手法であり、画像に現実感を付与することができる手法である。例えば、背景画像(ビルBG2)が画面の手前から奥にかけて配置された場合、手前に配置された背景画像は大きく、奥に配置された背景画像は小さく表示される。
【0766】
(効果1)
図9-9(2)に示したように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定した場合に、
図9-11~
図9-16:第1バトルA1演出に示したように、第1バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており、このときに設定された演出基準線に基づいて演出正視点領域が仮定され、この第1バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXとが表示されており、第1バトルA1(7)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAが表示されており、第1バトルA1(10)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た敵CXが表示されている。
【0767】
このような構成によれば、第1バトルA1演出において、第1バトルA1(1)シーンで仮定した演出正視点領域を基準として、何れのシーンにおいても各キャラクタを演出正視点領域側から描写するように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができるとともに、第1バトルA1演出の興趣を向上できる。
【0768】
(効果2)
図9-11~
図9-16に示したように、第1バトルA1演出は、第1バトルA1(前段)と、第1バトルA1(中盤)とで構成される前半パートと、第1バトルA1(後段)と、第1バトルA1(最終)とで構成される後半パートと、で構成されている。
【0769】
また、
図9-9(2)に示したように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定した場合に、
図9-11~
図9-16:第1バトルA1演出に示したように、前半パートのうちの第1バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており、このときに設定された演出基準線に基づいて演出正視点領域が仮定され、この第1バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXとが表示されており、前半パートのうち第1バトルA1(7)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXとが表示されており、後半パートのうち第1バトルA1(12)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAが表示されている。
【0770】
このような構成によれば、第1バトルA1(1)シーンで仮定した演出正視点領域を基準として、第1バトルA1演出の前半パートと後半パートにおけるいずれのシーンにおいても各キャラクタを演出正視点領域側から描写するように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができるとともに、第1バトルA1演出の興趣を向上できる。
【0771】
(効果3)
図9-4~
図9-6に示したように、通常状態において、第1バトル演出を実行可能であり、時短状態において、第2バトルA1演出を実行可能である。
【0772】
また、
図9-9(2)に示したように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定した場合に、
図9-11~
図9-16:第1バトルA1演出に示したように、第1バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており、このときに設定された演出基準線に基づいて演出正視点領域が仮定され、この第1バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXとが表示されており、第1バトルA1(7)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXとが表示されている。
【0773】
また、
図9-35及び
図9-36:第2バトルA1演出に示したように、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAまたは敵CXの少なくともいずれか一方が表示されている。
【0774】
このような構成によれば、通常状態において、第1バトルA1(1)シーンで仮定した演出正視点領域を基準として、通常状態の第1バトルA1(1)シーンおよび第1バトルA1(7)シーンにおいても、各キャラクタを演出正視点領域側から描写するように表示する第1バトルA1演出が実行されることによって、遊技者にキャラクタの位置関係を適確に認識させることができ、通常状態の後に制御可能な時短状態においても、通常状態と同様に各キャラクタを演出正視点領域側から描写するように表示する第2バトルA1演出が実行されることによって、遊技者にキャラクタの位置関係を適確に認識させることができる。
【0775】
(効果3-1)
上記に示したように、大当り遊技状態において、通常状態と同様のカメラワークを用いたSP演出を実行可能である。この場合、大当りラウンド期間に通常状態と同様のカメラワークを用いたSP演出が実行され、最終的に勝利演出に進んだとき、最大ラウンドを獲得していることの報知や保留連していることの報知をすることが可能であり、最終的に敗北演出に進んだとき、最大ラウンドを獲得していないことの報知や保留連していないことの報知をすることが可能である。
【0776】
このような構成によれば、通常状態や時短状態とは異なる遊技状態においても、通常状態と同様に各キャラクタを演出正視点領域側から描写するように表示する演出が実行されることによって、遊技者にキャラクタの位置関係を適確に認識させることができるとともに、大当り遊技状態の興趣を向上できる。
【0777】
(効果3-2)
図9-11~
図9-16に示したように、第1バトルA1演出において、第1味方CAと敵CXとが登場しており、
図9-35及び
図9-36に示したように、第2バトルA1演出において、第1バトルA1演出と共通の第1味方CAと敵CXとが登場している。
【0778】
このような構成によれば、通常状態におけるSP演出と、時短状態におけるSP演出とにおける演出態様を類似したものにできるので、遊技状態が異なる状態でSP演出が実行されることによって遊技者を混乱させてしまうことを防止できる。
【0779】
(効果3-3)
図9-4に示したように、通常状態に制御されているときに、スーパーリーチを伴う変動パターンが選択された場合の変動表示期間は、50000(ms)以上となっている。一方で、
図9-5及び
図9-6に示したように、時短状態に制御されているときに、スーパーリーチを伴う変動パターンが選択された場合の変動表示期間は、36000(ms)以下となっている。従って、通常状態に実行されるスーパーリーチ演出の実行期間よりも、時短状態に実行されるスーパーリーチ演出の実行期間の方が短くなっている。
【0780】
このような構成によれば、通常状態におけるSP演出では、演出実行期間が長いことにより、より多くの演出を行うことができ、SP演出の興趣を向上できる。一方で、時短状態におけるSP演出では、演出実行期間が短いことにより、SP演出としての興趣を低下させない程度の演出実行期間を確保しつつ、大当りの発生頻度が高い時短状態におけるSP演出の演出効果を高めることができる。
【0781】
なお、通常状態に実行されるスーパーリーチ演出の実行期間よりも、大当り遊技状態に実行されるスーパーリーチ演出の実行期間の方が短くなるような構成を採用してもよい。例えば、大当り遊技状態に実行されるスーパーリーチ演出は、大当りラウンドの1ラウンド目~2ラウンド目(40000ms以下)に実行されるものとしてもよい。
【0782】
(効果3-4)
上記に示したように、時短状態におけるSP演出のバトル演出として、以下に示す演出構成を採用することが可能である。
(1)味方キャラ又は敵キャラの何れか一方が攻撃アクション(例えば、2人のキャラによるつば競り合い演出)
(1A)味方キャラが攻撃した場合:勝利演出
(1B)敵キャラが攻撃した場合:(2)味方キャラが攻撃を避けられるか否かの演出(例えば、操作部を操作(1回押下)することで避けられるか否かを報知する演出)
(2A)味方キャラが攻撃を避けた場合:勝利演出
(2B)味方キャラが攻撃を避けられなかった場合:(3)味方キャラが立ち上がれるか否かの演出(例えば、操作部を操作(連打)することで立ち上がれるか否かを報知する演出)
(3A)味方キャラが立ち上がれた場合:勝利演出
(3B)味方キャラが立ち上がれなかった場合:敗北演出
【0783】
このような構成によれば、SP演出の演出態様の種類が増加することによって、SP演出の興趣が向上できるとともに、大当りの発生頻度が高く、変動表示の消化スピードが速い時短状態におけるSP演出の演出効果を高めることができる。
【0784】
(効果3-5)
図9-35(2)に示すように、第2バトルA1(2)画像において、第1味方CAが向いていない方向の背景画像(本例では、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域よりも、第1味方CAが向いている方向の背景画像(本例では、木、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域の方が、広くなるように第1味方CAが表示されている。即ち、第1味方CAの後方の背景画像の表示領域よりも、第1味方CAの前方の背景画像の表示領域の方が、広くなっている。
【0785】
また、
図9-35(3)に示すように、第2バトルA1(3)画像において、敵CXが向いていない方向の背景画像(本例では、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域よりも、敵CXが向いている方向の背景画像(本例では、木、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域の方が、広くなるように敵CXが表示されている。即ち、敵CXの後方の背景画像の表示領域よりも、敵CXの前方の背景画像の表示領域の方が、広くなっている。
【0786】
このように、キャラクタが向いている方向の背景画像をキャラクタが向いていない方向の背景画像よりも広く(大きく)表示させることによって、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、画像表示装置5に表示されているキャラクタの視線の先に画像表示装置5に表示されていない別のキャラクタがいることを遊技者に容易に認識させることができるので、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができる。
【0787】
また、時短状態における第2バトルA1演出において、この構図をメインとした演出構成が採用されることによって、2人のキャラクタを同時に表示させるカットを省略することができ、時短中のSP演出の変動表示期間を短くすることができる。
【0788】
(効果4)
図9-5及び
図9-6に示したように、Aモードに制御されているときに、第2バトルA1演出を実行可能であり、Bモードに制御されているときに、第2バトルB1演出を実行可能であり、Cモードに制御されているときに、第2バトルC1演出を実行可能である。
【0789】
また、
図9-9(2)に示したように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定した場合に、
図9-35~
図9-36:第2バトルA1演出に示したように、第2バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており、このときに設定された演出基準線に基づいて演出正視点領域が仮定され、この第2バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXとが表示されており、第2バトルA1(4)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXとが表示されている。
【0790】
また、
図9-37及び
図9-38:第2バトルB1演出に示したように、演出正視点領域に設置された視点から見た第2味方CBまたは敵CXの少なくともいずれか一方が表示されている。
【0791】
このような構成によれば、遊技者が選択可能な演出モードのうち、Aモードにおいて、第2バトルA1(1)シーンで仮定した演出正視点領域を基準として、Aモードの第2バトルA1(1)シーンおよび第2バトルA1(4)シーンにおいても、各キャラクタを演出正視点領域側から描写するように表示する第2バトルA1演出が実行可能であることによって、遊技者にキャラクタの位置関係を適確に認識させることができ、Aモードとは異なるBモードにおいても、Aモードと同様に各キャラクタを演出正視点領域側から描写するように表示する第2バトルB1演出が実行可能であることによって、遊技者にキャラクタの位置関係を適確に認識させることができる。
【0792】
(効果4-1)
上記に示したように、ラッシュモードに制御されるときの演出モードとして、「Aモード」と、「Bモード」と、「Cモード」とが設けられている。「Aモード」は、主にキャラAが登場する演出モードであり、「Bモード」は、主にキャラBが登場する演出モードであり、「Cモード」は、主にキャラCが登場する演出モードである。
【0793】
ラッシュモードをいずれの演出モードで遊技するかを遊技者が選択することが可能であり、大当りラウンド遊技の最終ラウンド(3R大当りなら3ラウンド目、10R大当りなら10ラウンド目)において、画像表示装置5に大当り最終ラウンド遊技画像が表示される。この大当り最終ラウンド遊技画像には、画面左部に第1選択部(Aモード)と、画面中央部に第2選択部(Bモード)と、画面右部に第3選択部(Cモード)と、が設けられている。遊技者が操作部を操作することによって、この大当り最終ラウンド遊技画像の第1選択部~第3選択部に示されたいずれかの演出モードを選択することが可能となっている。
【0794】
このような構成によれば、時短状態において、遊技者の好みに応じて登場するキャラクタが異なる演出モードを選択することができるので、時短状態における興趣を向上できるとともに、通常状態においても大当り発生後の時短状態に向けての遊技の動機となり、通常状態における稼働を促進できる。
【0795】
上記の実施形態では、ラッシュモード中の演出モードを選択可能である例を示したが、このような形態に限らず、通常モード中の演出モードを選択可能であってもよい。例えば、通常モードにおいても、ラッシュモードと同様に「Aモード」、「Bモード」、「Cモード」のうちから演出モードを選択可能としてもよい。
【0796】
また、選択できる演出モードとして、前述した演出モードとは異なる演出モードを選択可能な構成にしてもよい。例えば、通常モードやラッシュモードにおいて、以下に示す演出モードを選択可能であってもよい。
(A)デフォルトモード:演出バランスのとれた基本の演出モード
(B)先読みOFFモード:先読み予告演出の発生頻度を低下させた演出モード
(C)色保留チャンスモード:対応表示(アクティブ表示、保留表示)の表示態様の変化頻度を低下させた演出モード
(D)一発告知モード:大当り確定演出の発生頻度を向上させた演出モード
(E)レバブルアップモード:レバブル演出(スティックコントローラ31Aが振動することによって大当り期待度が高いことを示唆する演出)の発生頻度を向上させる演出モード
【0797】
また、演出モードに応じてSP演出の内容が異なる構成を採用してもよく、以下に示す演出モードを選択可能であってもよい。
(F)バトルモード:バトル演出メインで進行する演出モード
(G)チャレンジモード:チャレンジ演出メインで進行する演出モード
(H)ストーリーモード:ストーリー演出(ストーリーリーチ)メインで進行する演出モード
【0798】
(効果4-2)
図9-35~
図9-36に示したように、第2バトルA1演出において、第1味方CAは左、敵CXは右の位置関係にあり、
図9-37及び
図9-38に示したように、第2味方CBは左、敵CXは右の位置関係にある。
【0799】
このような構成によれば、いずれの演出モードにおいても、味方キャラクタと敵キャラクタをそれぞれ共通の表示位置で表示することによって、味方キャラクタと敵キャラクタの位置関係を遊技者に簡潔に認識させることができる。
【0800】
(効果4-3)
上記に示したように、大当りを示唆するSP演出と同様のカメラワークを用いたSP演出を大当りラウンド期間や客待ち待機中に実行可能である。
【0801】
このような構成によれば、様々な場面でカメラワークを用いたSP演出を実行することができるので、興趣を向上できる。
【0802】
(効果4-4)
上記に示したように、SP演出の最小構成単位を「シーン」(「カット」、「場面」等)と称しており、1つ以上の「シーン」の固まりをSP演出の「パート」又は「ブロック」と称している。
【0803】
なお、第1のシーンの後の第2のシーンとは、当該第1のシーンの直後に表示される連続したシーンであってもよいし、当該第1のシーンの後に表示されるものの連続していないシーンであってもよい。また、シーンは、第1のシーン、第2のシーン、第3のシーンに限らず、第4のシーン、第5のシーンまで含んでもよい。
【0804】
このような構成によれば、SP演出の各種演出を構成するときの効率化を図ることができるとともに、SP演出の演出構成を明確にすることができる。
【0805】
(効果4-5)
図9-11~
図9-16:第1バトルA1演出に示したように、第1バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており、このときに設定された演出基準線に基づいて演出正視点領域が仮定され、この第1のシーン(第1バトルA1(1)シーン)において、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXとが表示されており、第1のシーンの後の第2のシーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た敵CXが表示されており、第2のシーンの後の第3のシーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAが表示されている。
【0806】
このような構成によれば、第1バトルA1演出において、第1バトルA1(1)シーンで仮定した演出正視点領域を基準として、何れのシーンにおいても各キャラクタを演出正視点領域側から描写するように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができるとともに、第1バトルA1演出の興趣を向上できる。
【0807】
図9-11~
図9-16に示したように、第1バトルA1演出では、以下に示すように、いずれのパートにおいてもキャラクタの登場バリエーションが網羅されている。第1バトルA1演出のいずれのパートにおいてもキャラクタの登場バリエーションが網羅されている例を以下に示す。第1味方CAのみが表示されている場面を(A)、敵CXのみが表示されている場面を(X)、第1味方CAと敵CXの両方が表示されている場面を(AX)とする。
【0808】
<第1バトルA1演出(前段)>
(A)第1バトルA1(2)シーン
(X)第1バトルA1(4)シーン
(AX)第1バトルA1(1)シーン等
【0809】
<第1バトルA1演出(中盤)>
(A)第1バトルA1(8)シーン
(X)第1バトルA1(11)シーン
(AX)第1バトルA1(7)シーン等
【0810】
<第1バトルA1演出(後段)>
(A)第1バトルA1(12)シーン等
(X)第1バトルA1(14)シーン等
(AX)第1バトルA1(16)シーン等
【0811】
(効果4-6)
図9-9(2)に示したように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定した場合に、
図9-11~
図9-16:第1バトルA1演出に示したように、第1バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており、このときに設定された演出基準線に基づいて演出正視点領域が仮定され、この第1バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXとが表示されている。
【0812】
なお、演出正視点領域が仮定されるシーンである第1バトルA1(1)画像を生成するときの視点である正視点(OE1)は、座標(0,0,z1)(z1>0)とは異なる座標に配置されてもよい。正視点(OE1)は、座標(x1,y1,z1)(z1>0)に配置することが可能である。例えば、y1>0である場合、第1味方CAと敵CXとを頭上から見下ろした状態で描写することとなる。
【0813】
また、演出正視点領域が仮定されるシーンである第1バトルA1(1)シーンでは、第1味方CAと敵CXとが向かい合っている例を示したが、このような形態に限らず、演出正視点領域が仮定されるシーンである第1バトルA1(1)シーンでは、第1味方CAと敵CXとが向かい合っていなくてもよい。
【0814】
例えば、第1バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAは敵CXを見ているものの、敵CXは第1味方CAを見ていなくてもよい。また、第1バトルA1(1)シーンにおいて、敵CXは第1味方CAを見ているものの、第1味方CAは敵CXを見ていなくてもよい。また、第1バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAも敵CXもお互いとは関係ない方向を見ていてもよい。
【0815】
また、演出正視点領域が仮定されるシーンである第1バトルA1(1)シーンでは、第1味方CAと敵CXとの両方が表示されている例を示したが、このような形態に限らず、演出正視点領域が仮定されるシーンである第1バトルA1(1)シーンでは、第1味方CAと敵CXとの両方が表示されなくてもよい。
【0816】
例えば、演出正視点領域が仮定されるシーンである第1バトルA1(1)シーンでは、第1味方CAのみが表示されてもよい。また、演出正視点領域が仮定されるシーンである第1バトルA1(1)シーンでは、敵CXのみが表示されてもよい。また、演出正視点領域が仮定されるシーンである第1バトルA1(1)シーンでは、第1味方CAと敵CXの何れも表示されなくてもよい。
【0817】
このような構成によれば、演出正視点領域が仮定されるシーンの演出バリエーションを増やすことができ、興趣を向上できる。
【0818】
(効果4-7)
図9-9に示したように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定している。また、
図9-31に示したように、仮想三次元空間において、第1味方CA向いている方向である演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定している。
【0819】
また、演出基準線は、第1味方CAと敵CXとを結ぶ直線(キャラクタが並んでいる方向)であるが、これは、(A)第1味方CAと敵CXとが向かい合っているパターン、(B)第1味方CAと敵CXとが向かい合っていないパターンの何れも含むものとする。なお、演出基準線は、各キャラクタを結ぶ直線であるので、キャラクタが配置されている場所を貫通して無限遠に伸びる線である。
【0820】
このような構成によれば、SP演出が様々な演出構成を採用している場合であっても、適確に演出基準線を設定することができる。
【0821】
(効果4-8)
図9-9(2)に示したように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定した場合に、
図9-11~
図9-16:第1バトルA1演出に示したように、第1バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAは敵CXの方向(右側)を向いており、第1バトルA1(6)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAは敵CXの方向(右側)を向いており、第1バトルA1(17)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAは敵CXの方向(右側)を向いている。
【0822】
このような構成によれば、第1バトルA1演出において、何れのシーンにおいても第1味方CAの向きは一貫して敵CXの方向である右側を向いているように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができるとともに、第1バトルA1演出の興趣を向上できる。
【0823】
なお、第1味方CAの向きは敵CXの方向である右側を向いている例を示したが、このような形態に限らず、第1味方CAの向きは敵CXの方向である右側のうち右下側や右上側を含めるようにしてもよい。また、第1味方CAの向きは、敵CXの方向であれば真上側や真下側を含めるようにしてもよい。
【0824】
(効果4-9)
図9-9に示したように、演出基準線は、第1味方CAと敵CXとを結ぶ直線であるので、第1味方CAと敵CXが移動した場合には、演出基準線(x軸)も第1味方CAと敵CXとの位置に対応して移動する。即ち、第1味方CAと敵CXが移動した場合には、演出基準線(x軸)に対応してy軸およびz軸も移動する。
【0825】
このような構成によれば、キャラクタの位置や向きが変化した場合であっても、そのときのキャラクタの位置や向きに応じて演出基準線および演出正視点領域が設定されるので、キャラクタの位置や向きが変化するSP演出において、最新のキャラクタの位置や向きに対応した演出正視点領域に設置された視点から見たキャラクタを表示させることができ、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができるとともに、SP演出の興趣を向上できる。
【0826】
(効果4-10)
図9-11~
図9-16に示したように、第1バトルA1演出では、何れのシーンにおいても、演出正視点領域に設置された正視点から見たキャラクタが表示されていることによって、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができる。一方で、
図9-25~
図9-27に示したように、第1バトルA2演出では、第1バトルA2(18)シーンや第1バトルA2(19)シーンにおいて、演出負視点領域に設置された負視点から見たキャラクタが表示されていることによって、遊技者にキャラクタの位置関係を混乱させてしまう場合がある。
【0827】
(効果5)
図9-11(2)に示すように、第1バトルA1(2)画像において、第1味方CAが向いていない方向の背景画像(本例では、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域よりも、第1味方CAが向いている方向の背景画像(本例では、木、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域の方が、広くなるように第1味方CAが表示されている。
【0828】
このシーンにおいて、第1味方CAを通りx軸に並行な直線(x軸と共通の直線)をxA軸とし、第1味方CAを通りy軸に並行な直線(第1味方CAから伸びる鉛直方向の直線)をyA軸とし、第1味方CAを通りz軸に並行な直線をzA軸とし、これらのxA軸と、yA軸と、zA軸とで構成される仮想三次元空間をxyz(A)空間と称する。なお、このxyz(A)空間における各軸の正負方向は、
図9-9(1)に示したxyz空間における各軸の正負方向と同様であるものとする。このxyz(A)空間における原点座標(0,0,0)は、第1味方CAの位置となる。
【0829】
このxyz(A)空間において、yA軸を含むyz(A)平面(0,yA,zA)(yA,zAは任意)を境に、xA≧0の領域を「第1味方CAの前方の(背景画像の)表示領域」と称し、xA<0の領域を「第1味方CAの後方の(背景画像の)表示領域」と称する。即ち、
図9-11(2)では、第1味方CAの後方の背景画像の表示領域(xA<0の領域)よりも、第1味方CAの前方の背景画像の表示領域(xA≧0の領域)の方が、広くなっている。
【0830】
このように、第1味方CAが向いている方向の背景画像を第1味方CAが向いていない方向の背景画像よりも広く(大きく)表示させることによって、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、画像表示装置5に表示されている第1味方CAの視線の先に画像表示装置5に表示されていない別のキャラクタである敵CXがいることを遊技者に容易に認識させることができるので、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができる。
【0831】
また、
図9-11(4)に示すように、第1バトルA1(4)画像において、敵CXが向いていない方向の背景画像(本例では、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域よりも、敵CXが向いている方向の背景画像(本例では、木、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域の方が、広くなるように敵CXが表示されている。
【0832】
このシーンにおいて、敵CXを通りx軸に並行な直線(x軸と共通の直線)をxB軸とし、敵CXを通りy軸に並行な直線(敵CXから伸びる鉛直方向の直線)をyB軸とし、敵CXを通りz軸に並行な直線をzB軸とし、これらのxB軸と、yB軸と、zB軸とで構成される仮想三次元空間をxyz(B)空間と称する。なお、このxyz(B)空間における各軸の正負方向は、
図9-9(1)に示したxyz空間における各軸の正負方向と同様であるものとする。このxyz(B)空間における原点座標(0,0,0)は、敵CXの位置となる。
【0833】
このとき、xyz(B)空間において、yB軸を含むyz(B)平面(0,yB,zB)(yB,zBは任意)を境に、xB≦0の領域を「敵CXの前方の(背景画像の)表示領域」と称し、xB>0の領域を「敵CXの後方の(背景画像の)表示領域」と称する。即ち、
図9-11(4)では、敵CXの後方の背景画像の表示領域(xB>0の領域)よりも、敵CXの前方の背景画像の表示領域(xB≦0の領域)の方が、広くなっている。
【0834】
このように、敵CXが向いている方向の背景画像を敵CXが向いていない方向の背景画像よりも広く(大きく)表示させることによって、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、画像表示装置5に表示されている敵CXの視線の先に画像表示装置5に表示されていない別のキャラクタである第1味方CAがいることを遊技者に容易に認識させることができるので、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができる。
【0835】
(効果5-1)
図9-11~
図9-16に示したように、第1バトルA1(1)シーンにおいて、背景画像(木BG1、ビルBG2、道路)は、実質的に90°の角度で映し出されており、第1バトルA1(2)シーンにおいて、背景画像(木BG1、ビルBG2、道路)は、60°の角度で映し出されており、第1バトルA1(4)シーンにおいて、背景画像(木BG1、ビルBG2、道路)は、60°の角度(第1バトルA1(2)シーンのときとは異なる角度)で映し出されている。即ち、第1バトルA1(1)シーンと、第1バトルA1(2)シーンと、第1バトルA1(4)シーンとにおいて、表示されている背景画像が異なっている。
【0836】
このような構成によれば、視点が切り替わるSP演出において、キャラクタ以外の要素の表示角度も変化するので、視点が切り替わったことをより一層明確にすることができる。
【0837】
(効果5-2)
図9-11(2)に示すように、第1バトルA1(2)画像において、第1味方CAが向いていない方向の背景画像(本例では、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域よりも、第1味方CAが向いている方向の背景画像(本例では、木、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域の方が、広くなるように第1味方CAが表示されている。即ち、第1味方CAの後方の背景画像の表示領域よりも、第1味方CAの前方の背景画像の表示領域の方が、広くなっている。
【0838】
また、
図9-11(4)に示すように、第1バトルA1(4)画像において、敵CXが向いていない方向の背景画像(本例では、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域よりも、敵CXが向いている方向の背景画像(本例では、木、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域の方が、広くなるように敵CXが表示されている。即ち、敵CXの後方の背景画像の表示領域よりも、敵CXの前方の背景画像の表示領域の方が、広くなっている。
【0839】
このように、キャラクタが向いている方向の背景画像を当該キャラクタが向いていない方向の背景画像よりも広く(大きく)表示させることによって、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、画像表示装置5に表示されている当該キャラクタの視線の先に画像表示装置5に表示されていない別のキャラクタがいることを遊技者に容易に認識させることができるので、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができる。
【0840】
(効果5-3)
上記の実施形態では、キャラクタが向いている方向の背景画像を当該キャラクタが向いていない方向の背景画像よりも広く(大きく)表示させる場合に、[キャラクタが向いている方向の背景画像の表示領域(面積)]も、[キャラクタが向いていない方向の背景画像の表示領域(面積)]も0でない例を示したが、このような形態に限らない。
【0841】
[キャラクタが向いている方向の背景画像の表示領域(面積)]>[キャラクタが向いていない方向の背景画像の表示領域(面積)]の関係性が成立していればよいので、例えば、[キャラクタが向いている方向の背景画像の表示領域(面積)]:[キャラクタが向いていない方向の背景画像の表示領域(面積)]の比は、100:0でもよく、80:20でもよい。
【0842】
[キャラクタが向いている方向の背景画像の表示領域(面積)]:[キャラクタが向いていない方向の背景画像の表示領域(面積)]の比はが「100:0」である場合とは、キャラクタの後ろに背景画像が表示されていない状態のことである。また、キャラクタの後ろに壁があり、物理的に別のオブジェクト(キャラクタ、物)がいることが想定されない状態も含むものとする。
【0843】
このような構成によれば、キキャラクタが向いていない方向の背景画像がない場合であっても、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、画像表示装置5に表示されている当該キャラクタの視線の先に画像表示装置5に表示されていない別のキャラクタがいることを遊技者に容易に認識させることができるので、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができる。
【0844】
(効果5-4)
図9-11~
図9-16に示したように、第1バトルA1(7)シーンにおいて、セリフを喋る第1味方CAのみが画像表示装置5に表示されているとき、第1味方CAの顔面部の特定箇所(本例では、目、鼻先)は、敵CXを向いている。また、第1バトルA1(11)シーンにおいて、セリフを喋る敵CXのみが画像表示装置5に表示されているとき、敵CXの顔面部の特定箇所(本例では、目、鼻先)は、第1味方CA等を向いている。
【0845】
このような構成によれば、画像表示装置5に表示されていないキャラクタの存在を示唆しながら、セリフを喋っているキャラクタを強調でき、セリフを喋っているキャラクタの表情を遊技者により一層認識させることができる。
【0846】
(効果5-5)
上記に示したように、[キャラクタが向いている方向の背景画像の表示領域(面積)]:[キャラクタが向いていない方向の背景画像の表示領域(面積)]の比は、100:0でもよく、80:20でもよい。そして、[キャラクタが向いている方向の背景画像の表示領域(面積)]と[キャラクタが向いていない方向の背景画像の表示領域(面積)]の比の差分が大きいほど、「画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、画像表示装置5に表示されている当該キャラクタの視線の先に画像表示装置5に表示されていない別のキャラクタがいることを遊技者に認識させ、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができる」という効果をより一層高めることができる。従って、前述した比は、「80:20」よりも「100:0」の方が、前述した効果を向上できる。
【0847】
なお、上記の実施形態では、[キャラクタが向いている方向の背景画像の表示領域(面積)]>[キャラクタが向いていない方向の背景画像の表示領域(面積)]の関係性で演出画像が構成される例を示したが、このような形態に限らず、[キャラクタが向いている方向の背景画像の表示領域(面積)]>[キャラクタが向いていない方向の背景画像の表示領域(面積)]とは異なる関係性で演出画像が構成されてもよい。
【0848】
例えば、[キャラクタが向いている方向の背景画像の表示領域(面積)]<[キャラクタが向いていない方向の背景画像の表示領域(面積)]の関係性で演出画像が構成された場合、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、画像表示装置5に表示されている当該キャラクタの視線の後ろに画像表示装置5に表示されていない別のキャラクタがいることを遊技者に認識させることができるので、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができる。
【0849】
(効果5-6)
図9-41(1)に示したように、演出画像の構成手法として分割方式を用いて、キャラクタの頭部の中心が分割線の交点にくるように配置されている場合、第1味方CAの向いている方向である右側のスペースを広く表示させることができ、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、第1味方CAの視線の先に第1味方CAとは異なる別のキャラクタ(例えば、敵CX)がいることを遊技者に容易に認識させることができるので、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができる。
【0850】
(効果5-7)
図9-42(2)に示したように、演出画像において頭上空間がない状態で第1味方CAが表示されている場合、第1味方CAの向いている方向である右側(右下側)のスペースを、演出画像において頭上空間がある状態で第1味方CAが表示されている場合よりも広く表示させることができ、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、第1味方CAの視線の先に第1味方CAとは異なる別のキャラクタ(例えば、敵CX)がいることを遊技者に認識させたり、予測させたりすることができる。
【0851】
(効果6)
図9-11(1)に示したように、第1バトルA1(1)画像において、第1味方CAは、角度:約90°、且つ、表示サイズ:100%で表示されている。
【0852】
次いで、
図9-11(2)に示したように、第1バトルA1(2)画像において、第1味方CAは、角度:60°=(90-30)°、且つ、表示サイズ:120%=(100+20)%で表示されている。
【0853】
次いで、
図9-11(3)に示したように、第1バトルA1(3)画像において、第1味方CAは、角度:15°=(60-45)°、且つ、表示サイズ:150%=(120+30)%で表示されている。
【0854】
このような構成によれば、連続するシーンである第1バトルA1(1)画像~第1バトルA1(3)画像の何れのシーンにおいても、予め定められたルールに基づいた第1味方CAの角度と表示サイズで第1味方CAが表示されることによって、第1バトルA1演出が進行することで生じるキャラクタの位置関係やSP演出のストーリーに関する混乱を防ぐことができる。
【0855】
(効果6-1)
図9-11に示したように、第1味方CAは、表示サイズ:100%→120%→150%の順で拡大されて表示されており、第1バトルA1演出において、第1味方CAは特定倍率ルールに基づいて表示されている。直前の演出画像で表示されていた第1味方CAの表示サイズから20%以上変化した表示サイズで、次の演出画像において当該第1味方CAが映し出されている。
【0856】
このような構成によれば、共通のキャラクタを異なるシーンで連続して表示するときに、表示サイズを変化させて表示することによって、遊技者に演出内の時間が飛んだように感じさせてしまうことを防止でき、シーンを繋ぐときにメリハリをつけることができる。
【0857】
(効果6-2)
図9-11に示したように、第1味方CAは、表示角度:90°→60°→15°の順で表示されており、第1バトルA1演出において、第1味方CAは特定角度ルールに基づいて表示されている。直前の演出画像で表示されていた第1味方CAの表示角度から30°以上変化した表示サイズで、次の演出画像において当該第1味方CAが映し出されている。
【0858】
このような構成によれば、共通のキャラクタを異なるシーンで連続して表示するときに、表示角度を変化させて表示することによって、遊技者に演出内の時間が飛んだように感じさせてしまうことを防止でき、シーンを繋ぐときにメリハリをつけることができる。
【0859】
(効果6-3)
図9-43~
図9-45に示したように、スキップカットを用いて演出画像を構成した場合、第1味方CAと敵CXの各キャラクタが何れのタイミングでセリフを喋るアクションを行っているのかが不明確であり(
図9-43(2)~(4)参照)、お互いに技を出すシーンへと突然移行することで、SP演出のストーリー展開を把握できなくなり(
図9-43(4)及び
図9-44(5)参照)、何れのキャラクタが倒れている(敗北している)のかが不明確であり(
図9-45(8A)及び(8B)参照)、遊技者を混乱させてしまう恐れがある。従って、特定角度ルールや特定倍率ルールを用いて演出画像を構成することによって、遊技者を混乱させてしまうことを防止できる。
【0860】
(効果7)
図9-9(2)に示したように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定した場合に、
図9-11~
図9-16:第1バトルA1演出に示したように、第1バトルA1(7)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており、このときに設定された演出基準線に基づいて演出正視点領域が仮定されている。
【0861】
第1バトルA1(7)画像において、第1味方CAの前面部(本例では、前頭部、顔面部、胴体・手・足を含む体の前面部等)と、敵CXの背面部(本例では、後頭部、胴体・手・足を含む体の背面部等)と、が表示されている。そして、第1味方CAの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、敵CXの背面部のうち頭部(後頭部)の方が、表示領域が大きくなるように表示されている。
【0862】
このとき、第1味方CAは、敵CXに対してセリフを喋るアクション(本例では、口を動かし、手を動かすアクション)を行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「絶対に」)が表示されている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから第1味方CAのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「絶対に」)を再生出力させる。
【0863】
このように、第1味方CAの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、敵CXの背面部のうち頭部(後頭部)の方を、表示領域が大きくなるように表示させ、セリフを喋る第1味方CAの前面部が表示されることによって、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、遊技者に各キャラクタの位置関係を容易に認識させることができ、前面部が表示されている第1味方CAのセリフや表情を遊技者に好適に認識させることができる。
【0864】
また、第1バトルA1(10)画像において、敵CXの前面部(本例では、前頭部、顔面部、胴体・手・足を含む体の前面部等)と、第1味方CAの背面部(本例では、後頭部、胴体・手・足を含む体の背面部等)と、が表示されている。そして、敵CXの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、第1味方CAの背面部のうち頭部(後頭部)の方が、表示領域が大きくなるように表示されている。
【0865】
このとき、敵CXは、第1味方CAに対してセリフを喋るアクション(本例では、口を動かし、手を動かすアクション)を行っており、画像表示装置5の下部にセリフテロップ表示TL(本例では、「この俺に」)が表示されている。このとき、演出制御用CPU120は、スピーカ8L、8Rから敵CXのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「この俺に」)を再生出力させる。
【0866】
このように、敵CXの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、第1味方CAの背面部のうち頭部(後頭部)の方を、表示領域が大きくなるように表示させ、セリフを喋る敵CXの前面部が表示されることによって、画像表示装置5に表示される映像に立体感を生み出すことができるとともに、遊技者に各キャラクタの位置関係を容易に認識させることができ、前面部が表示されている敵CXのセリフや表情を遊技者に好適に認識させることができる。
【0867】
(効果7-1)
上記の実施形態では、第1キャラクタの前面部のうち特定部分(頭部)よりも、第2キャラクタの背面部のうち特定部分(頭部)の方が、表示領域が大きくなるように表示されている例を示したが、このような形態に限らず、頭部とは異なる部分について適用してもよい。例えば、特定部分は、「腕部」や「脚部」であってもよい。
【0868】
上記の実施形態では、一方のキャラクタの特定部分よりも、他方のキャラクタの特定部分の方が、表示領域が大きくなるように表示されている例を示したが、このような形態に限らず、キャラクタとは異なるオブジェクトの特定部分について適用してもよい。例えば、キャラクタの特定部分と、オブジェクト(岩、壁、爆弾等)の特定部分とにおいて、表示領域の大小を設定してもよい。
【0869】
なお、第1キャラクタと第2キャラクタの距離に応じて、第1キャラクタの前面部のうち特定部分(頭部)と、第2キャラクタの背面部のうち特定部分(頭部)との表示領域の差が異なる。第1キャラクタと第2キャラクタの距離が近いほど、第1キャラクタの前面部のうち特定部分(頭部)と、第2キャラクタの背面部のうち特定部分(頭部)との表示領域の差は小さくなり、第1キャラクタと第2キャラクタの距離が遠いほど、第1キャラクタの前面部のうち特定部分(頭部)と、第2キャラクタの背面部のうち特定部分(頭部)との表示領域の差は大きくなる。
【0870】
このような構成によれば、セリフを話しているキャラクタの前面部とセリフを話していないキャラクタの背面部とを同時に表示することによって、セリフを話しているキャラクタの表情に注目させつつ、2人のキャラクタの位置関係を遊技者に認識させることができる。さらに、セリフを話していないキャラクタの特定部分を、セリフを話しているキャラクタの特定部分より大きく表示することによって遠近感を出し、映像に立体感を与えることができる。
【0871】
(効果7-2)
図9-11~
図9-16:第1バトルA1演出に示したように、第1バトルA1(7)画像において、敵CXの肩越しに第1味方CAの前面部(本例では、前頭部、顔面部、胴体・手・足を含む体の前面部等)が表示されている。また、第1バトルA1(10)画像において、第1味方CAの肩越しに敵CXの前面部(本例では、前頭部、顔面部、胴体・手・足を含む体の前面部等)が表示されている。
【0872】
このような構成によれば、第2キャラクタの肩越しに第1キャラクタが表示されることによって、第2キャラクタの目線の高さで第1キャラクタが表示されるので、第2キャラクタが見ている光景を追体験しているような感覚を与えることができる。
【0873】
なお、上記の実施形態では、第2キャラクタの肩越しに第1キャラクタが表示される例を示したが、このような形態に限らず、第2キャラクタの肩とは異なる部分越しに第1キャラクタが表示されえもよい。例えば、第2キャラクタの頭上越しに第1キャラクタが表示されてもよい。
【0874】
(効果7-3)
図9-11~
図9-16:第1バトルA1演出に示したように、第1バトルA1(7)画像において、第1味方CAは、敵CXに対してセリフを喋るアクション(本例では、口を動かし、手を動かすアクション)を行っている一方で、敵CXは、第1味方CAのセリフを聞くアクション(本例では、直前のポーズから変わらずに手を腰に置いたままのポージング)を行っている。
【0875】
また、第1バトルA1(10)画像において、敵CXは、第1味方CAに対してセリフを喋るアクション(本例では、口を動かし、手を動かすアクション)を行っている一方で、第1味方CAは、敵CXのセリフを聞くアクション(本例では、ファイティングポーズのポージング)を行っている。
【0876】
このような構成によれば、セリフを話しているキャラクタの動作をセリフを話していないキャラの動作よりも増やすことによって、セリフを話しているキャラクタをより一層強調し、遊技者に注目させることができる。
【0877】
(効果8)
図9-31に示したように、仮想三次元空間において、第1味方CAの進行方向に並行な演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定した場合に、
図9-33:チャレンジ演出に示したように、チャレンジ(2)シーンにおいて、第1味方CAが進行方向(右下)に走っており、このときに設定された演出基準線に基づいて演出正視点領域が仮定され、チャレンジ(3)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAが表示されている。
【0878】
このような構成によれば、チャレンジ演出において、チャレンジ(2)シーンで仮定した演出正視点領域を基準として、何れのシーンにおいてもキャラクタを演出正視点領域側から描写するように表示することによって、遊技者にキャラクタが何れの方向に移動しているかを容易に認識させることができるとともに、チャレンジ演出の興趣を向上できる。
【0879】
(効果8-1)
上記の実施形態では、仮想三次元空間において、キャラクタの進行方向に並行な演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定した場合に、SP演出において、演出正視点領域に設置された視点から見たキャラクタが表示される例を示したが、このような形態に限らず、仮想三次元空間において、キャラクタとは異なるオブジェクトの進行方向に並行な演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定した場合に、SP演出において、演出正視点領域に設置された視点から見た当該オブジェクトが表示されてもよい。
【0880】
例えば、仮想三次元空間において、車の進行方向に並行な演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定した場合に、SP演出において、演出正視点領域に設置された視点から見た車が表示されてもよい。
【0881】
このような構成によれば、様々な種類のSP演出において、遊技者にオブジェクトが何れの方向に移動しているかを容易に認識させることができる。
【0882】
(効果9)
図9-9(2)に示したように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定した場合に、
図9-18~
図9-23:第1バトルA1(S)演出に示したように、第1バトルA1(S1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており、このときに設定された演出基準線に基づいて演出正視点領域が仮定され、この第1バトルA1(S1)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXとが表示されており、第1バトルA1(S7)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAが表示されており、第1バトルA1(S14)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た助っ人CSが表示されている。
【0883】
このような構成によれば、第1バトルA1(S)演出において、第1バトルA1(S1)シーンで仮定した演出正視点領域を基準として、何れのシーンにおいても各キャラクタ(第1味方CA、助っ人CS)を演出正視点領域側から描写するように表示することによって、遊技者に各キャラクタの位置関係を容易に認識させることができるとともに、第1バトルA1(S)演出の興趣を向上できる。また、第1バトルA1(S14)シーンにおいて第1味方CAに関連する助っ人CSも演出正視点領域側から描写するように表示することによって、第1味方CAと助っ人CSとが関連していることを遊技者に容易に認識させることができる。
【0884】
(効果9-1)
上記の実施形態では、第3のオブジェクトとして、第1味方CAに関連する助っ人CSが表示される例を示したが、このような形態に限らず、第3のオブジェクトとして、第1味方CAに関連する助っ人CSとは異なるオブジェクトが表示されてもよい。
【0885】
例えば、第3のオブジェクトは、第1味方CAに関連する乗り物(車、バイク等)や武器(剣、銃等)であってもよい。
【0886】
また、第3のオブジェクトは、第1味方CAに関連するオブジェクトに限らず、敵CXに関連するオブジェクトであってもよい。例えば、敵CXに関連するキャラクタ(敵助っ人CY)、乗り物(車、バイク等)、武器(剣、銃等)であってもよい。
【0887】
また、第3のオブジェクトに限らず、第4のオブジェクト、第5のオブジェクトが表示されてもよい。例えば、第3のオブジェクトとして、第1味方に関連する助っ人CS、第4のオブジェクトとして、敵CXに関連する助っ人CYが表示されてもよい。
【0888】
このような構成によれば、第3のオブジェクトが登場するSP演出のバリエーションを増やすことができ、興趣を向上できる。
【0889】
(効果9-2)
図9-18~
図9-23に示したように、助っ人CSが敵CXに対してセリフを喋るシーンである第1バトルA1(S14)画像は、x軸(第1味方CAと敵CXとを結ぶ直線である演出基準線)を基準とした演出正視点領域に含まれる正視点(OES14)に基づいて生成された画像であり、正視点(OES14)は、座標(xS14,yS14,zS14)(zS14>0)に配置されている。
【0890】
このような形態に限らず、上記のようなシーンにおいて、助っ人CSと敵CXとを結ぶ直線を基準とした演出正視点領域を仮定してもよい。助っ人CSと敵CXとを結ぶ直線をxS軸とし、このxS軸を新たに「第3演出基準線」と称する。この場合、第1バトルA1(S14)画像は、xS軸を基準とした第3演出正視点領域に含まれる正視点(OES14)に基づいて生成された画像であってもよい。
【0891】
また、第1味方CAと助っ人CSと敵CXとが登場するシーンにおいて、第1味方CAと敵CXとを結ぶ第1演出基準線と、助っ人CSと敵CXとを結ぶ第3演出基準線と、が仮定された場合、第1演出基準線と第3演出基準線との交点よりも遊技者側の領域を演出正視点領域としてもよい。
【0892】
このような構成によれば、SP演出の途中で他のキャラクタが登場した場合であっても、そのキャラクタに応じた演出正視点領域を設定できるので、遊技者を混乱させてしまうことを防止できる。
【0893】
(効果9-3)
図9-18~
図9-23に示したように、第1バトルA1(S15)画像は、第1味方CAと助っ人CSとを結ぶ第2演出基準線を基準とした演出正視点領域に含まれる正視点(OES15)に基づいて生成された画像である。
【0894】
このような構成によれば、SP演出の途中で他のキャラクタが登場した場合であっても、そのキャラクタに応じた演出正視点領域を設定できるので、遊技者を混乱させてしまうことを防止できる。
【0895】
(効果9-4)
図9-18~
図9-23に示したように、第1バトルA1(S14)画像において、喋るアクションを行っている助っ人CSが画像の中央部に表示されている一方で、第1味方CAは身体の一部(本例では、身体の右側)が隠れた状態で画像の左部に表示されている。このため、第1バトルA1(S14)画像では、助っ人CSよりも第1味方CAの方が演出画像の視認性は低下した状態となっている。
【0896】
このような構成によれば、2人のキャラクタが共通の方向を向いているときに、セリフを話していないキャラクタの視認性を低下させることによって、セリフを喋っているキャラクタを強調することができる。
【0897】
(効果9-5)
上記の実施形態では、第1味方CAに関連する助っ人CSが表示される例を示したが、このような形態に限らず、第1味方CAに関連する他の情報が表示されてもよい。
【0898】
例えば、第1味方CAに関連するHPゲージ(第1味方CAの体力を示唆するオブジェクト)が表示されてもよい。第1味方CAが遊技者から見て左側に配置されている場合、第1味方CAに関連するHPゲージも左側に表示される。また、敵CXからの攻撃を受けてダメージを受けた場合、第1味方CAに関連するHPゲージは左方向に減少する。
【0899】
このような構成によれば、第1味方CAを演出正視点領域側から描写したときの第1味方CAの表示位置に対応して第1味方に関連する情報を表示することによって、第1味方に関連する情報が第1味方CAに関連していることを遊技者に容易に認識させることができる。
【0900】
(効果9-6)
また、第1味方CAに関連する他の情報として、第1味方CAに対応する色(例えば、青色)を設定し、この色のエフェクトが表示されてもよい。この第1味方CAに関連したエフェクトは、第1味方CAの位置や第1味方CAの近傍に配置され、第1味方CAの移動に伴って移動する。
【0901】
このような構成によれば、第1味方CAを演出正視点領域側から描写したときの第1味方CAの表示位置に対応して第1味方に対応した色の情報を表示することによって、第1味方に対応した色の情報が第1味方CAに関連していることを遊技者に容易に認識させることができる。
【0902】
(効果10)
図9-9(2)に示したように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定した場合に、
図9-11~
図9-16:第1バトルA1演出に示したように、第1バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており、このときに設定された演出基準線に基づいて演出正視点領域が仮定され、この第1バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXとが表示されており、第1バトルA1(7)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAが表示されており、第1バトルA1(13)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAの攻撃アクションである第1味方ビーム画像BAが表示されている。
【0903】
このような構成によれば、第1バトルA1演出において、第1バトルA1(1)シーンで仮定した演出正視点領域を基準として、第1バトルA1(7)シーンにおいて第1味方CAを演出正視点領域側から描写するように表示することによって、遊技者に第1味方CAの位置関係を容易に認識させることができる。そして、第1バトルA1(13)シーンにおいて第1味方CAの攻撃アクションに対応する第1味方ビーム画像BAも演出正視点領域側から描写するように表示することによって、第1味方CAと第1味方ビーム画像BAとが関連していることと、第1味方ビーム画像BAと敵CXとの位置関係を遊技者に容易に認識させることができる。
【0904】
(効果10-1)
図9-14(12)及び(13)に示したように、第1味方CAが攻撃する方向(敵CXの方向)と、第1味方ビーム画像BAの進行方向とが一致している。同様に、
図9-14(14)及び(15)に示したように、敵CXが攻撃する方向(第1味方CAの方向)と、敵ビーム画像BXの進行方向とが一致している。
【0905】
このような構成によれば、キャラクタの身体を離れるビームや光線のような攻撃手段であっても、技のみが表示されるシーンにおいて、遊技者に何れのキャラクタが攻撃した技であるのか、また、技の進行方向を容易に認識させることができる。
【0906】
(効果10-1)
上記の実施形態では、キャラクタの技単体でのシーンとしては、1種類の表示角度で表示されるシーンのみであったが、このような形態に限らず、キャラクタの技単体でのシーンとして、複数の表示角度で表示されるシーンが設けられてもよい。
【0907】
例えば、第1バトルA1(13)シーンの後に、第1味方ビームを斜め後ろ側から見た第1味方ビーム単体のシーンを設けてもよい。また、本実施形態では、z=0も演出正視点領域であるので、第1味方ビームを正面側から見た第1味方ビーム単体のシーンを設けてもよい。
【0908】
このような構成によれば、第1味方CAの技に対応した画像を演出正視点領域内の複数角度から表示することによって、この技が敵CXに向かっていることを明確に示しながら、敵CXに向かっていく様子に迫力感を持たせることができる。
【0909】
(効果10-2)
上記に示したように、第1味方CAの攻撃が敵CXに近づくにつれて、敵CXの動作量が大きくなるようにしてもよい。例えば、第1味方CAのビームと敵CXとの距離が遠い場合、敵CXの髪やマントがビームの風圧により靡くときの動作量が小さく、第1味方CAのビームと敵CXとの距離が近い場合、敵CXキャラの髪やマントがビームの風圧により靡くときの動作量が大きい。
【0910】
このような構成によれば、攻撃アクションを行うシーンにおいて、技が敵CXにむかっていくことを明確にしながら、敵CXに向かっていく様子に迫力を持たせ、攻撃アクションを行うシーンを含むSP演出の興趣を向上できる。
【0911】
(効果10-3)
図9-11(1)に示したように、第1味方CAは左、敵CXは右に配置されており、
図9-14(12)及び(13)に示したように、第1味方CAが攻撃する方向(敵CXの右方向)と、第1味方ビーム画像BAの進行方向とが一致している。同様に、
図9-14(14)及び(15)に示したように、敵CXが攻撃する方向(第1味方CAの左方向)と、敵ビーム画像BXの進行方向とが一致している。
【0912】
このような構成によれば、各キャラクタの位置関係と、各キャラクタに対応した攻撃(技)の位置関係とを明確にすることができる。
【0913】
(効果10-4)
上記に示したように、第1味方CAによる攻撃の後に敵CXが攻撃を受けるシーンを設けてもよく、このシーンにおいても、演出正視点領域から見た敵CXが映し出される。このような構成によれば、バトル演出のバリエーションを増やすことができ、SP演出の興趣を向上できる。
【0914】
(効果11)
図9-9(2)に示したように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線(x軸)を基準として、z≧0の領域を演出正視点領域と仮定した場合に、
図9-21~
図9-30:第1バトルA2演出に示したように、第1バトルA2(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており、このときに設定された演出基準線に基づいて演出正視点領域が仮定され、この第1バトルA2(1)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXとが表示されており、第1バトルA2(7)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAが表示されている。
【0915】
そして、第1バトルA2(16)シーンと第1バトルA2(17)シーンは、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXとが表示されており、第1バトルA2(18)シーンと第1バトルA2(19)シーンは、演出負視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXとが表示されている。
図9-29に示したように、第1バトルA2(16)シーン~第1バトルA2(19)シーンを4回繰り返しており、第1バトルA2(16)場面→第1バトルA2(17)場面→第1バトルA2(18)場面→第1バトルA2(19)場面と進むにつれて、第1味方CAと敵CXの距離が縮まっている。
【0916】
このような構成によれば、第1バトルA2演出において、第1バトルA2(1)シーンで仮定した演出正視点領域を基準として、第1バトルA2(2)シーンにおいて第1味方CAを演出正視点領域側から描写するように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を簡潔に把握させることができる。そして、第1バトルA2(16)シーン~第1バトルA2(19)シーン×4回(セット)において第1味方CAと敵CXを演出正視点領域側と演出負視点領域側から連続して描写するように表示することによって、距離が近づいていく第1味方CAと敵CXの位置関係を遊技者に明確にすることができ、迫力のある演出画像を実現できる。
【0917】
(効果11-1)
図9-29に示したように、第1バトルA2(16)シーン~第1バトルA2(19)シーンの一連の演出であるセット演出を実行可能であり、このセット演出を4回繰り返し実行している。第1バトルA2(16)場面→第1バトルA2(17)場面→第1バトルA2(18)場面→第1バトルA2(19)場面と進むにつれて、第1味方CAと敵CXの距離が縮まっている。また、セット周期は、セット演出が実行される毎に段々と短くなっており、1セット目のセット周期よりも2セット目のセット周期の方が短くなっており、2セット目のセット周期よりも3セット目のセット周期の方が短くなっており、3セット目のセット周期よりも4セット目のセット周期の方が短くなっている。
【0918】
このような構成によれば、第1バトルA2演出において、各キャラクタを映し出すときに、演出正視点領域側と演出負視点領域側とから交互に描写するように表示できるともに、演出が進行するにつれて視点の切り替わり速度が速くなるので、第1バトルA2演出における勝敗分岐前の盛り上がりをより一層強調できる。
【0919】
(効果11-2)
図9-29に示したように、セット演出では、キャラクタを映し出す視点が、演出正視点領域内の正視点と、演出負視点領域内の負視点とで交互に切り替わるものの、第1バトルA2(16)シーン~第1バトルA2(19)シーンは、何れのシーンでも第1味方CAと敵CXがお互いに対して攻撃(走りながらパンチ)を行っているシーンであるので、視点が正視点と負視点とで交互に切り替わったとしても、各キャラクタの位置関係を遊技者が混乱してしまうことは極めて少ない。具体的には、視点が正視点と負視点とで交互に切り替わったときに、各キャラクタの位置が入れ替わったように表示されるものの、セット演出内では各キャラクタが攻撃アクションを行い続けていることを遊技者は認識しているので、キャラクタの位置が入れ替わったように感じることは極めて少ない。
【0920】
(効果11-3)
図9-21~
図9-30に示したように、第1バトルA2(1)シーン~第1バトルA2(15)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXの距離は、何れも共通である。そして、第1バトルA2(16)シーン→第1バトルA2(17)シーン→第1バトルA2(18)シーン→第1バトルA2(19)シーンと進むにつれて、第1味方CAと敵CXの距離が縮まるとともに、Pセット目の第1バトルA2(19)場面→P+1セット目の第1バトルA2(16)場面と進むときにも、第1味方CAと敵CXの距離が縮まる。従って、セット演出が進行するにつれて、第1味方CAと敵CXの距離は縮まっていく。
【0921】
このような構成によれば、第1バトルA2演出において、キャラクタ同士が攻撃を行うセット演出が実行されるときの緊張感や期待感をより一層向上できる。
【0922】
(効果11-4)
上記に示したように、画像表示装置5の画面全体の視認性を低下させるブラックアウト画像を表示させるブラックアウト演出を実行可能である。ブラックアウト演出が実行され、ブラックアウト画像が表示されると、それまで画像表示装置5に表示されていた演出画像の視認性を一時的に低下させることができる。その後に視点やストーリーが切り替わった演出画像が表示されても、遊技者は直前まで視認していた演出画像の視点やストーリーがリセットされているので、混乱せずに演出画像を視認することができる。
【0923】
(効果12-1)
上記に示したように、SP演出のバトル演出において、味方キャラ(第1味方CA等)が画像表示装置5に表示されているとき、味方キャラ(第1味方CA等)の顔面部の特定箇所(本例では、目、鼻先)は、敵キャラ(敵CX)を向いている。また、敵CXが画像表示装置5に表示されているとき、敵CXの顔面部の特定箇所(本例では、目、鼻先)は、味方キャラ(第1味方CA等)を向いている。
【0924】
また、本実施形態では、z=0も演出正視点領域であるので、演出正視点領域の正視点(z=0)から見た味方キャラ(第1味方CA等)(即ち、正面側から見た味方キャラ)が画像表示装置5に表示されているとき、味方キャラ(第1味方CA等)の顔面部の特定箇所(鼻先)は、味方キャラ(第1味方CA等)が敵キャラ(敵CX)の方向を向いていることを示すために、バトル演出において敵キャラ(敵CX)が基本的に配置されている「右」を向いている。
【0925】
同様に、演出正視点領域の正視点(z=0)から見た敵キャラ(敵CX)(即ち、正面側から見た敵キャラ)が画像表示装置5に表示されているとき、敵キャラ(敵CX)の顔面部の特定箇所(鼻先)は、敵キャラ(敵CX)が味方キャラ(第1味方CA等)の方向を向いていることを示すために、バトル演出において味方キャラ(第1味方CA等)が基本的に配置されている「左」を向いている。
【0926】
このような構成によれば、キャラクタが正面を向いているとき、そのキャラクタの位置関係が分からなくなってしまう場合がある。しかしながら、キャラクタの特定箇所を演出正視点領域内から描写していることを強調して表示することによって、キャラクタが正面を向いているときでもキャラクタの位置関係を容易に認識させることができる。
【0927】
(効果12-2)
本実施形態では、
図9-9に示した仮想三次元空間において、光源を設けて、オブジェクト(キャラクタ、背景)に対してこの光源から光を照射することによって生じたオブジェクトの発生した影を演出画像に含めてもよい。
【0928】
例えば、演出正視点領域内に光源がある場合、第1バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAの特定箇所(鼻)の(遊技者から見て)右側に影が表示されており、敵CXの特定箇所(鼻)の(遊技者から見て)左側に影が表示されている。そして、第1バトルA1(7)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAの特定箇所(鼻)の(遊技者から見て)右側にも影が表示されており、第1バトルA1(10)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た敵CXの特定箇所(鼻)の(遊技者から見て)左側にも影が表示されている。
【0929】
このような構成によれば、演出正視点領域内からキャラクタを表示したときに生じる影についても、他のシーンで一致させることによって、遊技者にキャラクタの位置関係をより一層容易に認識させることができる。
【0930】
(効果12-3)
図9-9(2)に示したように、演出基準線を含むxy平面(x,y,0)(x,yは任意)を境に、z≧0の領域が「演出正視点領域」であり、z<0の領域が「演出負視点領域」である。また、演出正視点領域はz≧0の領域であるので、演出正視点領域はz=0の領域(xy平面(x,y,0)(x,yは任意))も含まれる。
【0931】
このような構成によれば、演出正視点領域側からのカットを多用するバトル演出において、オブジェクト(キャラクタ等)の正面からのカットも演出画像として含めることができ、バトル演出のバリエーションを増やすことができる。
【0932】
(効果12-4)
図9-11~
図9-16に示したように、第1バトルA1演出の前段パート、中盤パート、及び後段パートの何れのパートにおいても、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXの少なくとも何れか一方が表示されている。また、第1バトルA1演出で表示結果が報知されてから変動表示が終了するまでの最終パートにおいても、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXの少なくとも何れか一方が表示されている。
【0933】
このような構成によれば、第1バトルA1演出において、第1バトルA1演出の前段パートで仮定した演出正視点領域を基準として、何れのシーンにおいても各キャラクタを演出正視点領域側から描写するように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を容易に認識させることができるとともに、第1バトルA1演出の興趣を向上できる。
【0934】
また、
図9-30に示したように、チャレンジ演出の前段パート及び後段パートの何れのパートにおいても、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAが表示されている。このように、SP演出の種類に関わらず演出正視点領域に設置された視点から見たキャラクタが表示されている。
【0935】
(効果12-5)
図9-11~
図9-16、及び、
図9-35~
図9-40に示したように、バトル演出おいて、味方キャラ(第1味方CA、第2味方CB、第3味方CC)は、基本的に画面右方向を向き、敵キャラ(敵CX)は、基本的に画面左方向を向いている(但し、例外として、第1バトルA2演出のように、負視点から描写することによりキャラの向きが入れ替わるシーンが含まれるバトル演出も一部ある)。ここでの画面右方向とは、画面右上方向や画面右下方向を含み、画面左方向とは、画面左上方向や画面左下方向を含む。
【0936】
このような構成によれば、味方キャラと敵キャラの位置が何れのバトル演出においても共通であるので、バトル演出の種類が異なっても味方キャラと敵キャラの位置関係を遊技者に容易に認識させることができる。
【0937】
(効果12-6)
図9-48に示したように、第1バトルA1演出において、カットイン予告演出が実行され、画像表示装置5の第1バトルA1(13)画像にカットイン画像CIが重畳表示されている。カットイン画像CIは、演出正視点領域に設置された正視点(OE17)から90°の角度で第1味方CAを映し出したときの第1味方CAの顔と、「勝機だ」の文字とが含まれている。
【0938】
このような構成によれば、第1バトルA1演出における第1味方CAの向きと、カットイン画像における第1味方CAの向きとを一致させることによって、キャラクタが含まれるカットイン画像が表示されることで生じる違和感を軽減できる。
【0939】
(効果12-7)
図9-49(1)に示したように、画像表示装置5の画面左部に第1バトルA1(M1)画像(本例では、第1バトルA1(17)画像における第1味方CAを含む画像)、画像表示装置5の画面右部に第1バトルA1(M2)画像(本例では、第1バトルA1(18)画像における敵CXを含む画像)が表示されており、画像表示装置5の画面中央部にこれらの画像の境界線が表示されている。
【0940】
第1バトルA1(M1)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEM1)に基づいて生成された画像であり、第1バトルA1(M2)画像は、演出正視点領域に含まれる正視点(OEM2)に基づいて生成された画像である。
【0941】
また、
図9-49(V1)に示したように、正視点(OEM1)は、座標(x17,y17,z17)(z17>0)に配置されており、正視点(OEM1)から第1味方CAに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が90°(直角)となっているので、第1味方CAを90°の角度で映し出す画像を生成している。また、正視点(OEM2)は、座標(x18,y18,z18)(z18>0)に配置されており、正視点(OEM2)から敵CXに向かって伸びる直線と、x軸とのなす角が90°(直角)となっているので、敵CXを90°の角度で映し出す画像を生成している。
【0942】
このように、1つの演出画像が複数視点設置法によって生成されることによって、キャラクタ間の距離が離れたシーンであっても、1つの演出画像において複数のキャラクタの表情や細部をより一層明確に表示できる。また、複数視点設置法で表示された各キャラクタが演出正視点領域内から描写されるように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を容易に認識させることができる。
【0943】
(効果12-8)
上記に示したように、バトル演出の前段パートの後のタイミングで、画像表示装置5に回想画像を表示する回想演出を実行可能であり、回想画像は当該バトル演出とは異なる時間や場所において起きたことを描写している画像である。
【0944】
また、回想シーンの前に表示されていたときの演出画像の表示色はカラーである一方で、回想シーンの回想画像の表示色はモノクロである。また、回想画像は演出負視点領域に含まれる負視点に基づいて生成された画像であり、回想画像において味方キャラの位置が回想シーンの前に配置されていた初期位置から異なる位置に変更されている。
【0945】
このような構成によれば、バトル演出の前段パートの後のタイミングで、演出負視点領域側からキャラクタを表示するときに、演出画像の表示色を前段パートから変更することによって、遊技者の混乱を抑えながら演出負視点領域側からキャラクタを表示することができる。
【0946】
(効果12-9)
上記に示したように、バトル演出の前段パート~後段パートにおいて、キャラクタの上半身部分を拡大した画像である拡大キャラ画像を、当該キャラクタの後方に表示させることが可能である。この拡大キャラ画像は、拡大キャラ画像の前方に表示されているキャラクタ本体よりも透過度の高い態様の画像である。
【0947】
このような構成によれば、キャラクタの表示サイズが比較的小さく、キャラクタの視認性の低いシーンにおいて、キャラクタ本体とともにこのキャラクタ本体とは異なる拡大キャラ画像を同時に表示することによって、2人のキャラクタの位置関係と顔の表情を遊技者に明確に認識させることができる。
【0948】
(効果12-10)
上記に示したように、視点設置手法として、(A)概要説明視点設置法(不図示)、(B)見上げ視点設置法(
図9-50参照)、(C)見下ろし視点設置法(不図示)、(D)斜め視点設置法(
図9-51参照)の手法を用いて演出画像を生成することが可能である。
【0949】
このような構成によれば、(A)概要説明視点設置法を用いて演出画像を生成することが可能であることによって、SP演出の冒頭部において、SP演出に関連する状況(時系列、場所、登場キャラ等)を遊技者に説明することができるので、その後に展開されるSP演出に対する遊技者の理解を深めることができるとともに、SP演出の演出効果をより一層向上できる。
【0950】
また、(B)見上げ視点設置法を用いて演出画像を生成することが可能であることによって、SP演出に登場するキャラクタを大きく見せたり、強く見せたり、優位の状況にいるように見せたりすることができ、勇ましさや、脅威なども表現することができるので、見上げ視点設置法を用いないときよりも各キャラクタに付加要素を追加することができ、SP演出の演出効果をより一層向上できる。
【0951】
また、(C)見下ろし視点設置法を用いて演出画像を生成することが可能であることによって、SP演出に登場するキャラクタを小さく見せたり、弱く見せたり、劣勢の状況にいるように見せたりすることができるので、見下ろし視点設置法を用いないときよりも各キャラクタに付加要素を追加することができ、SP演出の演出効果をより一層向上できる。
【0952】
また、(D)斜め視点設置法を用いて演出画像を生成することが可能であることによって、SP演出において起こっている状況に対して恐怖や不安を表現することができるので、斜め視点設置法を用いないときよりもSP演出に付加要素を追加することができ、SP演出の演出効果をより一層向上できる。
【0953】
(効果12-11)
また、上記に示したように、視点設置手法として、(E)遠近強調ショット(
図9-52参照)の手法を用いて演出画像を生成することが可能である。この遠近強調ショットを用いることによって、被写体(キャラクタ、オブジェクト等)の特定部分に対して視点(カメラ)を極端に近づけて、特定部分を大きく映し出す一方で、特定部分以外を小さく映し出すことが可能である。
【0954】
このような構成によれば、(E)遠近強調ショットを用いて演出画像を生成することが可能であることによって、SP演出において、被写体(キャラクタ、オブジェクト等)の特定部分を強調することができ、SP演出の演出効果をより一層向上できる。
【0955】
(効果12-12)
上記に示したように、正視点から見たキャラクタの奥側に配置されている背景画像(ビルBG2)を淡い表示色で表示することが可能であり、正視点から見たキャラクタの手前側に配置されている背景画像(木BG1)を濃い表示色で表示することが可能である。
【0956】
このような構成によれば、SP演出において表示される演出画像を、より一層奥行きを感じさせる立体的な画像として表示させることができるので、SP演出の演出効果を向上できる。
【0957】
(効果12-13)
上記に示したように、背景画像(木BG1、ビルBG2)が画面の手前から奥にかけて配置された場合、手前に配置された背景画像は大きく、奥に配置された背景画像は小さく表示されている。
【0958】
このような構成によれば、背景画像を含む演出画像を、より一層奥行きを感じさせる立体的な画像として表示させることができるので、背景画像を含む演出画像の演出効果を向上できる。
【0959】
(効果12-14)
上記の実施形態では、各キャラクタを演出正視点領域側から描写するように表示する演出が、通常状態と時短状態とにおいて同様に実行される例を示したが、このような形態に限らず、各キャラクタを演出正視点領域側から描写するように表示する演出が、通常状態と時短状態との組合せとは異なる組合せにおいて同様に実行されてもよい。
【0960】
例えば、各キャラクタを演出正視点領域側から描写するように表示する演出が、以下に示す遊技状態や演出モード等の組合せで同様に実行されてもよい。
・通常状態
・時短状態
・確変状態
・大当り遊技状態
・小当り遊技状態
・各演出モード(Aモード、Bモード、Cモード)
・右打ち中の背景画像(ラッシュモードの背景画像)
・客待ちデモ待機時
【0961】
[その他の変形例]
(1)上記の実施形態では、(i)変動表示の表示結果が「大当り」となったことに基づいて大当り遊技状態に制御する[一種大当り]と、(ii)変動表示の表示結果が「小当り」となったことに基づいて小当り遊技状態に制御してV入賞装置内のV入賞領域に遊技媒体が進入可能な状態とし、V入賞領域に遊技媒体が進入したことに基づいて大当り遊技状態に制御する[二種大当り]と、を備える遊技機である。即ち、上記の実施形態における遊技機は、(i+ii)大当り遊技状態に制御するパターンとして[一種大当り]と[二種大当り]とのパターンを有する[一種+二種混合機]である例を示したが、このような形態に限らず、異なる遊技性を有する遊技機に対して上記の実施形態に示した各種の演出を適用してもよい。
【0962】
(1-1)例えば、[V-ST機]の遊技性を有する遊技機に対して上記の実施形態に示した演出を適用してもよい。[V-ST機]は、大当り遊技状態の1ラウンド目において遊技球が、後述する可変V入賞球装置(Vフタ)に入賞した後に、V入賞口に入賞することによって、大当り遊技の終了後において最大で70回の可変表示に亘って後述する確変制御が実行される遊技性を有する遊技機である。
【0963】
遊技状態として、低確状態、且つ、非時短状態である「通常状態」(以下、適宜「確変制御が実行されない(遊技状態)」と称する。)と、高確状態、且つ、時短状態である「確変状態」(以下、適宜「確変制御が実行される(遊技状態)」と称する。)と、が設けられるものとする。そして、[V-ST機]では、確変状態は、所定回数(例えば、70回)の特図ゲームが実行されたこと、又は、次回の大当り遊技状態が開始されたことのいずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。
【0964】
また、大当り種別として、確変制御が実行されない「通常大当り」と、確変制御が実行される「確変大当り」と、が設けられるものとする。
【0965】
また、大入賞口の内部に可変V入賞球装置(Vフタ)を備えるものとする。可変V入賞球装置の機構は、V判定入賞装置87と同じであるので説明を省略する。可変V入賞球装置(Vフタ)の開放状態には、開放状態となる期間が短いショート開放状態(例えば、0.1秒)と、開放状態となる期間が長いロング開放状態(例えば、15秒)とがある。「通常大当り」は、大当り遊技状態の1ラウンド目において可変V入賞球装置がショート開放状態となり、「確変大当り」は、大当り遊技状態の1ラウンド目において可変V入賞球装置がロング開放状態となるものとする。
【0966】
「通常大当り」による大当り遊技状態は、1ラウンド目~3ラウンド目に大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させる通常開放大当りである。また、「通常大当り」では、1ラウンド目に可変V入賞球装置がショート開放状態となることにより、遊技球をV入賞口に入賞させることは極めて困難であり、確変制御が実行されることが期待できないので、実質的な「通常大当り」となる。例えば、「通常大当り」には、ラウンド数が3ラウンドの「3R通常大当り」と、ラウンド数が10ラウンドの「10R通常大当り」と、がある。
【0967】
「確変大当り」による大当り遊技状態は、1ラウンド目~3ラウンド目/10ラウンド目に大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態に変化させる通常開放大当りである。また、「確変大当り」では、1ラウンド目に可変V入賞球装置がロング開放状態となることにより、遊技球をV入賞口に入賞させることは極めて容易であり、確変制御が実行されることが期待できるので、実質的な確変大当りとなる。例えば、「確変大当り」には、ラウンド数が3ラウンドの「3R確変大当り」と、ラウンド数が10ラウンドの「10R確変大当り」と、がある。
【0968】
このような[V-ST機]の遊技機において、上記の実施形態に示した各種の演出を適用してもよい。
【0969】
例えば、[V-ST機]の遊技機において、大当り遊技状態の各大当りラウンド期間に、1個目の遊技球が大入賞口に入賞したタイミングで、アタッカーランプ発光演出を実行してもよい。この場合、アタッカーランプ発光演出によって、発光するアタッカーランプは、現在実行されている大当りラウンド遊技のラウンド数を示唆するものとする。例えば、第1アタッカーランプ77L1が新たに発光した場合、大当りラウンド遊技のうち1ラウンド目の大当りラウンド遊技が実行されていることが示唆されており、第5アタッカーランプ77L5が新たに発光した場合、大当りラウンド遊技のうち5ラウンド目の大当りラウンド遊技が実行されていることが示唆されている。
【0970】
そして、可変V入賞球装置がロング開放状態となるタイミングで、遊技球が、V入賞領域に進入して検出されて、V入賞が発生した場合に、V入賞が発生したことを報知するV入賞報知演出が行われる。このV入賞報知演出は、画像表示装置5の画面上でV入賞が発生したことを報知する画像V入賞報知演出や、アタッカーパネル77のアタッカーランプを用いてV入賞が発生したことを報知するアタッカーランプV入賞報知演出を含むものとする。
【0971】
例えば、「確変大当り」の大当りラウンド遊技において、1ラウンド目に可変V入賞球装置がロング開放状態となることにより、遊技球がV入賞領域に進入して検出されて、V入賞が発生したときに、V入賞が発生したことを報知するアタッカーランプV入賞報知演出を実行可能である。アタッカーランプV入賞報知演出の演出態様は、
図9-33に示した演出態様と同様であるので説明を省略する。
【0972】
(1-2)また、[V-確変機]の遊技性を有する遊技機に対して上記の実施形態に示した演出を適用してもよい。[V-確変機]では、低確状態である通常状態と、高確状態である確変状態(確変制御が実行される遊技状態)とを設けるものとする。大当り種別として、確変制御が実行されない「通常大当り」と、確変制御が実行される「確変大当り」とが設けられるものとする。[V-確変機]は、大当り遊技状態の1ラウンド目において遊技球が、前述した可変V入賞球装置(Vフタ)に入賞した後に、V入賞口に入賞することによって、大当り遊技の終了後において次回の大当りが発生するまでの期間に亘って確変制御が実行される遊技性を有する遊技機である。
【0973】
このような[V-確変機]の遊技機において、上記の実施形態に示した各種の演出を適用してもよい。
【0974】
(2)上記の実施形態では、SP演出における視点位置は、変動パターン毎に事前に決定されている例を示したが、このような形態に限らず、SP演出における視点位置は、変動パターン毎に事前に決定されていなくてもよい。
【0975】
例えば、SP演出の特定シーンにおける視点位置を変動開始時に決定可能な構成を適用する。この場合、特定シーンにおいて、視点位置が味方キャラの表示角度を0°に近い角度(正面)で表示する位置であるほど、大当り期待度が高くてもよい。
【0976】
(3)上記の実施形態では、キャラクタが登場するバトル演出やチャレンジ演出において、画像表示装置5の画面に表示されるキャラクタの様子を描写する視点の位置にバリエーションを持たせる例を示したが、このような形態に限らず、バトル演出やチャレンジ演出とは異なる演出において、画像表示装置5の画面に表示されるキャラクタの様子を描写する視点の位置にバリエーションを持たせてもよい。
【0977】
例えば、キャラクタ同士が会話を行う会話演出や、キャラクタに関連するストーリーが展開されるストーリー演出や、キャラクタが対応表示(保留表示、アクティブ表示)に作用することによって対応表示を変化させる変化演出や、SP演出に発展することをキャラクタによって示唆するSP発展演出等において、画像表示装置5の画面に表示されるキャラクタの様子を描写する視点の位置にバリエーションを持たせてもよい。
【0978】
(4)上記の実施形態では、1つの演出装置(画像表示装置5)において、キャラクタの様子を描写する視点の位置にバリエーションを持つ演出画像が表示される例を示したが、このような形態に限らず、複数の演出装置(画像表示装置5)において、キャラクタの様子を描写する視点の位置にバリエーションを持つ演出画像が表示されてもよい。
【0979】
例えば、パチンコ遊技機1に、画像表示装置5の左方に画像表示装置5とは異なる第1画像表示装置5Aと、画像表示装置5の右方に画像表示装置5とは異なる第2画像表示装置5Bとを設けることが可能である。そして、画像表示装置5において、キャラクタを第1視点から描写した演出画像が表示されているときに、第1画像表示装置5Aにおいて、キャラクタを第2視点から描写した演出画像が表示され、第2画像表示装置5Bにおいて、キャラクタを第3視点から描写した演出画像が表示されてもよい。
【0980】
(5)上記の実施形態では、画像表示装置5においてキャラクタの様子を描写する視点の位置にバリエーションを持つ演出画像が表示されるときに、この演出画像が表示されることに対応した演出が他の演出装置において実行されてもよい。
【0981】
例えば、画像表示装置5において、キャラクタを第1視点から描写した演出画像が表示されているときに、遊技効果ランプ9を白色に発光させ、キャラクタを第2視点から描写した演出画像が表示されているときに、遊技効果ランプ9を黄色に発光させてもよい。また、味方キャラクタを第1視点から描写した演出画像が表示されているときに、遊技効果ランプ9を青色に発光させ、敵キャラクタを第2視点から描写した演出画像が表示されているときに、遊技効果ランプ9を赤色に発光させてもよい。
【0982】
(6)上記の実施形態では、キャラクタが登場するバトル演出のいずれのパートにおいても、画像表示装置5に表示される演出画像は奥行きを感じさせる立体的な画像である例を示したが、このような形態に限らず、キャラクタが登場するバトル演出の第1パートにおいて、画像表示装置5に表示される演出画像は奥行きを感じさせる立体的な画像である一方で、キャラクタが登場するバトル演出の第2パートにおいて、画像表示装置5に表示される演出画像は奥行きを感じさせない平面的な画像であってもよい。
【0983】
例えば、バトル演出の前段パート及び中盤パートにおいて、画像表示装置5に奥行きを感じさせない平面的な演出画像が表示された後に、バトル演出の後段パートにおいて、画像表示装置5に奥行きを感じさせる立体的な演出画像が表示されてもよい。
【0984】
(7)上記の実施形態では、キャラクタが登場する第1バトルA2演出の後段パートにおいて、負視点から描写した演出画像が表示される例を示したが、このような形態に限らず、キャラクタが登場する第1バトルA2演出の後段パートとは異なるパートにおいて、負視点から描写した演出画像が表示されてもよい。
【0985】
例えば、キャラクタが登場する第1バトルA2演出の前段パートや中盤パートにおいて、負視点から描写した演出画像が表示されてもよい。
【0986】
(8)上記の実施形態では、SP演出において操作促進表示BTが表示されるときに、操作部(プッシュボタン31B)を単一の視点(正面)から描写した画像が用いられる例を示したが、このような形態に限らず、SP演出において操作促進表示BTが表示されるときに、操作部(プッシュボタン31B)を複数の視点から描写した画像が用いられてもよい。
【0987】
例えば、操作促進表示BTが表示される前に操作促進表示BTが表示されることを示唆するボタン予告演出を実行可能なものとする。ボタン予告演出では、(1)操作部(プッシュボタン31B)を正面とは異なる第1視点から描写した画像を含むボタン示唆画像が表示された後に、(2)操作部(プッシュボタン31B)を正面とは異なる第2視点から描写した画像を含むボタン示唆画像が表示される。このような構成によれば、ボタン予告演出で様々な視点から操作部(プッシュボタン31B)を描写した画像を含むボタン示唆画像を表示させた後に、操作促進表示BTを表示させるべきタイミングで、操作部(プッシュボタン31B)を正面から描写した操作促進表示BTを表示させることができる。
【0988】
(9)上記の実施形態では、分割方式において、画像表示装置5を縦と横に3つに分割する例を示したが、このような形態に限らず、分割方式において、画像表示装置5を縦と横に3つとは異なる数に分割してもよい。
【0989】
例えば、分割方式において、画像表示装置5を縦と横に2つに分割してもよいし、5つに分割してもよいし、7つに分割してもよい。
【0990】
(10)上記の実施形態では、演出画像を生成する手法として、以下の(A)~(E)の視点設置手法
(A)概要説明視点設置法
(B)見上げ視点設置法
(C)見下ろし視点設置法
(D)斜め視点設置法
(E)遠近強調ショット
を適用することが可能な例を示したが、これらの視点設置手法は大当り期待度を示唆する演出として実行されてもよい。
【0991】
例えば、味方キャラのみが表示されるシーンにおいて、この味方キャラが見上げ視点設置法で表示されている場合、大当り期待度が高いことを示唆することが可能である。また、敵キャラのみが表示されるシーンにおいて、この敵キャラが遠近強調ショットで表示されている場合、大当り期待度が低いことを示唆することが可能である。また、SP演出の開始時において、概要説明視点設置法で味方キャラと敵キャラとが表示されている場合、大当り期待度が高いことを示唆することが可能である。
【0992】
(11)上記の実施形態では、通常状態におけるSP演出と、時短状態におけるSP演出とにおいて、共通のキャラクタが登場する例を示したが、このような形態に限らず、通常状態におけるSP演出と、時短状態におけるSP演出とにおいて、異なるキャラクタが登場してもよい。
【0993】
例えば、通常状態の第1バトル演出において、第1味方キャラと第1敵キャラとが登場し、時短状態の第2バトル演出において、第2味方キャラと第2敵キャラとが登場してもよい。
【0994】
(12)上記の実施形態では、SP演出で演出正視点領域から見たキャラクタを描写する場合に、何れのシーンでも前後のシーンとは異なる位置に視点が設置されている例を示したが、このような形態に限らず、SP演出で演出正視点領域から見たキャラクタを描写する場合に、何れかのシーンにおいて前後のシーンと共通の位置に視点が設置されてもよい。
【0995】
例えば、第1バトルA1演出において、第1バトルA1(1)シーンにおける演出正視点領域内の正視点(OE1)と、第1バトルA1(1)シーンの直後の第1バトルA1(2)シーンにおける演出正視点領域内の視点(OE2)とが一致していてもよい。
【0996】
以上に説明した[本特徴部06TM]には、以下に示す各構成が含まれる。
【0997】
手段1の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(画像表示装置5)と、
演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記表示手段において特定演出(第1バトルA1演出)を実行可能であり、
前記特定演出は、第1キャラクタ(第1味方CA)と第2キャラクタ(敵CX)を表示する第1シーン(第1バトルA1(1)シーン)と、該第1キャラクタと該第2キャラクタのうち少なくとも該第1キャラクタを表示する第2シーン(第1バトルA1(7)シーン)と、該第1キャラクタと該第2キャラクタのうち少なくとも該第2キャラクタを表示する第3シーン(第1バトルA1(10)シーン)と、を含む複数のシーンで構成されており、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタが前記第2キャラクタの方向を向いているとともに、該第2キャラクタが該第1キャラクタの方向を向いており(第1バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており)、
前記演出実行手段は、前記第1シーンにおける仮想空間内で前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを直線で結んだときの該第1キャラクタから見て左右いずれかの領域を特定領域(
図9-9(2)に示すように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線を基準としてz≧0の演出正視点領域)とした場合に、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAと敵CXとが表示されており)、
前記第1シーンの後の前記第2シーンにおいて、前記第1キャラクタを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA1(7)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAが表示されており)、
前記第2シーンの後の前記第3シーンにおいて、前記第2キャラクタを前記特定領域からの視点で表示可能である(第1バトルA1(10)シーンにおいて、演出正視点領域から見た敵CXが表示されている)
ことを特徴とする。
【0998】
このような構成によれば、第1シーンで仮定した特定領域を基準として、いずれのシーンにおいてもそれぞれのキャラクタを特定領域側から描写するように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を容易に認識させることができる。
【0999】
手段2の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(画像表示装置5)と、
演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記表示手段において特定演出(第1バトルA1演出)を実行可能であり、
前記特定演出は、複数のキャラクタが登場する演出であって、前半パート(第1バトルA1(前段)、(中盤))と後半パート(第1バトルA1(後段)、(最終))とで構成される演出であり、
前記前半パートは、少なくとも第1シーン(第1バトルA1(1)シーン)と第2シーン(第1バトルA1(7)シーン)とを含む複数のシーンで構成されており、
前記第1シーンは、前記複数のキャラクタのうち一方のキャラクタが他方のキャラクタの方向を向いているとともに、該他方のキャラクタが該一方のキャラクタの方向を向いているシーンであり(第1バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており)、
前記演出実行手段は、前記第1シーンにおける仮想空間内で前記一方のキャラクタと前記他方のキャラクタとを直線で結んだときの該一方のキャラクタから見て左右いずれかの領域を特定領域(
図9-9(2)に示すように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線を基準としてz≧0の演出正視点領域)とした場合に、
前記第1シーンにおいて、前記一方のキャラクタと前記他方のキャラクタとを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAと敵CXが表示されており)、
前記第1シーンの後の前記第2シーンにおいて、前記一方のキャラクタと前記他方のキャラクタとのうち少なくともいずれかのキャラクタを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA1(7)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAと敵CXが表示されており)、
前記後半パートにおいて、前記一方のキャラクタと前記他方のキャラクタとのうち少なくともいずれかのキャラクタを前記特定領域からの視点で表示可能である(第1バトルA1(後段):第1バトルA1(12)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAが表示されている)
ことを特徴とする。
【1000】
このような構成によれば、第1シーンで仮定した特定領域を基準として、特定演出の前半パートと後半パートにおけるいずれのシーンにおいてもそれぞれのキャラクタを特定領域側から描写するように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を容易に認識させることができる。
【1001】
手段3の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(画像表示装置5)と、
演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用CPU120)と、
第1状態(通常状態)と、該第1状態の後に制御され、該第1状態よりも遊技者にとって有利な第2状態(時短状態)と、に制御可能な状態制御手段(CPU103)と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1状態において、複数のキャラクタを用いた特定演出(第1バトルA1演出)を実行可能であり、
前記第2状態において、複数のキャラクタを用いた所定演出(第2バトルA1演出)を実行可能であり、
前記特定演出は、少なくとも第1特定シーン(第1バトルA1(1)シーン)と第2特定シーン(第1バトルA1(7)シーン)とを含む複数のシーンで構成されており、
前記所定演出は、少なくとも第1所定シーン(第2バトルA1(1)シーン)と第2所定シーン(第2バトルA1(2)シーン)とを含む複数のシーンで構成されており、
前記第1特定シーンは、複数のキャラクタのうち一方のキャラクタが他方のキャラクタの方向を向いているとともに、該他方のキャラクタが該一方のキャラクタの方向を向いているシーンであり(第1バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており)、
前記第1所定シーンは、複数のキャラクタのうち一方のキャラクタが他方のキャラクタの方向を向いているとともに、該他方のキャラクタが該一方のキャラクタの方向を向いているシーンであり(第2バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており)、
前記演出実行手段は、
前記第1特定シーンにおける仮想空間内で一方のキャラクタと他方のキャラクタとを直線で結んだときの該一方のキャラクタから見て左右いずれかの領域を特定領域(
図9-9(2)に示すように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線を基準としてz≧0の演出正視点領域)とした場合に、
前記第1特定シーンにおいて、一方のキャラクタと他方のキャラクタとを前記第1特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAと敵CXが表示されており)、
前記第1特定シーンの後の前記第2特定シーンにおいて、一方のキャラクタと他方のキャラクタとのうち少なくともいずれかのキャラクタを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA1(7)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAと敵CXが表示されており)、
前記第1所定シーンにおける仮想空間内で一方のキャラクタと他方のキャラクタとを直線で結んだときの該一方のキャラクタから見て左右いずれかの領域を所定領域(
図9-9(2)に示すように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線を基準としてz≧0の演出正視点領域)とした場合に、
前記第1所定シーンにおいて、一方のキャラクタと他方のキャラクタとを前記所定領域からの視点で表示可能であり(第2バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAと敵CXが表示されており)、
前記第1所定シーンの後の前記第2所定シーンにおいて、一方のキャラクタと他方のキャラクタとのうち少なくともいずれかのキャラクタを前記所定領域からの視点で表示可能である(第2バトルA1(2)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAが表示されている)
ことを特徴とする。
【1002】
このような構成によれば、第1状態において第1シーンで仮定した特定領域を基準として、第1状態の第1シーンおよび第2シーンにおいても、各キャラクタを特定領域側から描写するように表示する特定演出が実行されることによって、遊技者にキャラクタの位置関係を適確に認識させることができ、第1状態の後に制御可能な第2状態においても、第1状態と同様に各キャラクタを特定領域側から描写するように表示する特定演出が実行可能であることによって、遊技者にキャラクタの位置関係を適確に認識させることができる。
【1003】
手段4の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(画像表示装置5)と、
演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用CPU120)と、
遊技者が選択可能であって、第1演出モード(Aモード)と、実行される演出の態様が前記第1演出モードとは異なる第2演出モード(Bモード、Cモード)と、に制御可能な演出制御手段と、を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1演出モードにおいて、複数のキャラクタを用いた特定演出(第2バトルA1演出)を実行可能であり、
前記第2演出モードにおいて、複数のキャラクタを用いた所定演出(第2バトルB1演出、第2バトルC1演出)を実行可能であり、
前記特定演出は、少なくとも第1特定シーン(第2バトルA1(1)シーン)と第2特定シーン(第2バトルA1(4)シーン)とを含む複数のシーンで構成されており、
前記所定演出は、少なくとも第1所定シーン(第2バトルB1(1)シーン)と第2所定シーン(第2バトルB1(4)シーン)とを含む複数のシーンで構成されており、
前記第1特定シーンは、複数のキャラクタのうち一方のキャラクタが他方のキャラクタの方向を向いているとともに、該他方のキャラクタが該一方のキャラクタの方向を向いているシーンであり(第2バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており)、
前記第1所定シーンは、複数のキャラクタのうち一方のキャラクタが他方のキャラクタの方向を向いているとともに、該他方のキャラクタが該一方のキャラクタの方向を向いているシーンであり(第2バトルB1(1)シーンにおいて、第2味方CBと敵CXとが向かい合っており)、
前記演出実行手段は、
前記第1特定シーンにおける仮想空間内で一方のキャラクタと他方のキャラクタとを直線で結んだときの該一方のキャラクタから見て左右いずれかの領域を特定領域(
図9-9(2)に示すように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線を基準としてz≧0の演出正視点領域)とした場合に、
前記第1特定シーンにおいて、一方のキャラクタと、他方のキャラクタとを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第2バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAと敵CXが表示されており)、
前記第1特定シーンの後の前記第2特定シーンにおいて、一方のキャラクタと他方のキャラクタのうち少なくともいずれかのキャラクタを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第2バトルA1(4)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第1味方CAと敵CXが表示されており)、
前記第1所定シーンにおける仮想空間内で一方のキャラクタと他方のキャラクタとを直線で結んだときの該一方のキャラクタから見て左右いずれかの領域を所定領域(
図9-9(2)に示すように、仮想三次元空間において、第2味方CBと敵CXとを結ぶ演出基準線を基準としてz≧0の演出正視点領域)とした場合に、
前記第1所定シーンにおいて、一方のキャラクタと、他方のキャラクタとを前記所定領域からの視点で表示可能であり(第2バトルB1(1)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第2味方CBと敵CXが表示されており)、
前記第1所定シーンの後の前記第2所定シーンにおいて、一方のキャラクタと他方のキャラクタのうち少なくともいずれかのキャラクタを前記所定領域からの視点で表示可能である(第2バトルB1(4)シーンにおいて、演出正視点領域に設置された視点から見た第2味方CBと敵CXが表示されている)
ことを特徴とする。
【1004】
このような構成によれば、第1演出モードにおいて第1シーンで仮定した特定領域を基準として、第1シーンおよび第2シーンにおいても各キャラクタを特定領域側から描写するように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を容易に認識させることができ、遊技者が選択可能な第1演出モードと、第2演出モードとのいずれにおいても、第1演出モードと同様に各キャラクタを特定領域側から描写するように表示する特定演出が実行可能であることによって、遊技者にキャラクタの位置関係を適確に認識させることができる。
【1005】
手段5の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(画像表示装置5)と、
演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記表示手段において特定演出(第1バトルA1演出)を実行可能であり、
前記特定演出は、第1キャラクタ(第1味方CA)と第2キャラクタ(敵CX)を表示する第1シーン(第1バトルA1(1)シーン)と、該第1キャラクタと該第2キャラクタのうち該第1キャラクタを表示する第2シーン(第1バトルA1(2)シーン)と、該第1キャラクタと該第2キャラクタのうち該第2キャラクタを表示する第3シーン(第1バトルA1(4)シーン)と、を含む複数のシーンで構成されており、
前記演出実行手段は、前記第1シーンと、前記第2シーンと、前記第3シーンとにおいて、表示態様が異なる背景画像を表示可能であり(第1バトルA1(1)シーン、第1バトルA1(2)シーン、第1バトルA1(4)シーンにおいて、視点の位置が異なることにより背景画像である木BG1、ビルBG2の表示角度が異なり)、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタが前記第2キャラクタの方向を向いているとともに、該第2キャラクタが該第1キャラクタの方向を向いており(第1バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており)、
前記演出実行手段は、前記第1シーンにおける仮想空間内で前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを直線で結んだときの該第1キャラクタから見て左右いずれかの領域を特定領域(
図9-9(2)に示すように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線を基準としてz≧0の演出正視点領域)とした場合に、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAと敵CXが表示されており)、
前記第1シーンの後の前記第2シーンにおいて、前記第1キャラクタを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA1(2)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAが表示されており)、
前記第2シーンの後の前記第3シーンにおいて、前記第2キャラクタを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA1(4)シーンにおいて、演出正視点領域から見た敵CXが表示されており)、
前記第2シーンにおいて、前記第1キャラクタが向いている方向の該第2シーンに対応した背景画像の表示領域の方が、前記第1キャラクタが向いていない方向の該第2シーンに対応した背景画像の表示領域よりも広くなるように前記第1キャラクタを前記表示手段に表示可能であり(第1バトルA1(2)画像において、第1味方CAが向いていない方向の背景画像(本例では、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域よりも、第1味方CAが向いている方向の背景画像(本例では、木、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域の方が、広くなるように第1味方CAが表示されており(即ち、第1味方CAの後方の背景画像の表示領域よりも、第1味方CAの前方の背景画像の表示領域の方が、広くなっており))、
前記第3シーンにおいて、前記第2キャラクタが向いている方向の該第3シーンに対応した背景画像の表示領域の方が、前記第2キャラクタが向いていない方向の該第3シーンに対応した背景画像の表示領域よりも広くなるように前記第2キャラクタを前記表示手段に表示可能である(第1バトルA1(4)画像において、敵CXが向いていない方向の背景画像(本例では、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域よりも、敵CXが向いている方向の背景画像(本例では、木、道路、及びビルを含む背景画像)の表示領域の方が、広くなるように敵CXが表示されている(即ち、敵CXの後方の背景画像の表示領域よりも、敵CXの前方の背景画像の表示領域の方が、広くなっている))
ことを特徴とする。
【1006】
このような構成によれば、各キャラクタが単体で表示されているときに、キャラクタが向いている方向の背景画像を、キャラクタが向いていない方向の背景画像よりも大きくなるように表示することによって、表示手段における画像に立体感を生み出すことができるとともに、表示手段に表示されているキャラクタが向いている方向に当該キャラクタとは異なるキャラクタがいることを、遊技者に予測させることができるので、遊技者にキャラクタの位置関係を容易に認識させることができる。
【1007】
手段6の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(画像表示装置5)と、
演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記表示手段において特定演出(第1バトルA1演出)を実行可能であり、
前記特定演出は、第1キャラクタと第2キャラクタを表示する第1シーン(第1バトルA1(1)シーン)と、該第1キャラクタと該第2キャラクタのうち少なくとも該第1キャラクタを表示する第2シーン(第1バトルA1(2)シーン)と、該第1キャラクタと該第2キャラクタのうち少なくとも該第1キャラクタを表示し、前記第2シーンとは異なる第3シーン(第1バトルA1(3)シーン)と、を含む複数のシーンで構成されており、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタが前記第2キャラクタの方向を向いているとともに、該第2キャラクタが該第1キャラクタの方向を向いており(第1バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており)、
前記演出実行手段は、前記第1シーンにおける仮想空間内で前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを直線で結んだときの該第1キャラクタから見て左右いずれかの領域を特定領域(
図9-9(2)に示すように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線を基準としてz≧0の演出正視点領域)とした場合に、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタを前記特定領域からの第1視点で表示可能であり(第1バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAが表示されており)、
前記第1シーンの後の前記第2シーンにおいて、前記第1キャラクタを前記特定領域からの第2視点で表示可能であり(第1バトルA1(2)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAが表示されており)、
前記第2シーンの後の前記第3シーンにおいて、前記第1キャラクタを前記特定領域からの第3視点で表示可能であり(第1バトルA1(3)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAが表示されており)、
前記第1シーンと、前記第2シーンと、前記第3シーンとにおいて、前記第1キャラクタの表示サイズが異なる(第1バトルA1(1)シーンでは表示サイズ:100%、第1バトルA1(2)シーンでは表示サイズ:120%、第1バトルA1(3)シーンでは表示サイズ:150%、で第1味方CAが表示されている)
ことを特徴とする。
【1008】
このような構成によれば、第1シーンで仮定した特定領域を基準として、いずれのシーンにおいてもそれぞれの第1キャラクタを特定領域側から描写するように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を容易に認識させることができる。また、各シーンにおいて、第1キャラクタの表示サイズを異ならせて表示することによって、特定演出が進行したことによって生じる遊技者の混乱を防止できる。
【1009】
手段7の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(画像表示装置5)と、
音出力手段(スピーカ8L、8R)と、
演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記表示手段において特定演出(第1バトルA1演出)を実行可能であり、
前記特定演出は、第1キャラクタと第2キャラクタを表示する第1シーン(第1バトルA1(7)シーン)と、該第1キャラクタと該第2キャラクタを表示し、前記第1シーンとは異なる第2シーン(第1バトルA1(10)シーン)と、を含む複数のシーンで構成されており、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタが前記第2キャラクタの方向を向いているとともに、該第2キャラクタが該第1キャラクタの方向を向いており(第1バトルA1(7)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており)、
前記演出実行手段は、前記第1シーンにおける仮想空間内で前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを直線で結んだときの該第1キャラクタから見て左右いずれかの領域を特定領域(
図9-9(2)に示すように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線を基準としてz≧0の演出正視点領域)とした場合に、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタの前面部と、前記第2キャラクタの背面部とを前記特定領域からの視点で表示可能であるとともに、該第1キャラクタの前面部のうちの特定部分よりも該第2キャラクタの背面部のうちの特定部分の方が大きくなるように表示可能であり(第1バトルA1(7)シーンにおいて、演出正視点領域から見た、第1味方CAの前面部(本例では、前頭部、顔面部、胴体・手・足を含む体の前面部等)と、敵CXの背面部(本例では、後頭部、胴体・手・足を含む体の背面部等)とが表示されている。そして、第1味方CAの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、敵CXの背面部のうち頭部(後頭部)の方が、表示領域が大きくなるように表示されており)、
前記第1シーンの後の前記第2シーンにおいて、前記第2キャラクタの前面部と、前記第1キャラクタの背面部とを前記特定領域からの視点で表示可能であるとともに、該第2キャラクタの前面部のうちの特定部分よりも該第1キャラクタの背面部のうちの特定部分の方が大きくなるように表示可能であり(第1バトルA1(10)シーンにおいて、演出正視点領域から見た、敵CXの前面部(本例では、前頭部、顔面部、胴体・手・足を含む体の前面部等)と、第1味方CAの背面部(本例では、後頭部、胴体・手・足を含む体の背面部等)とが表示されている。そして、敵CXの前面部のうち頭部(前頭部および顔面部)よりも、第1味方CAの背面部のうち頭部(後頭部)の方が、表示領域が大きくなるように表示されており)、
前記音出力手段は、
前記第1シーンにおいて前記第1キャラクタに対応したセリフ音を出力可能であり(第1バトルA1(7)シーンにおいて、スピーカ8L、8Rから第1味方CAのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「絶対に」)を再生出力させており)、
前記第2シーンにおいて前記第2キャラクタに対応したセリフ音を出力可能である(第1バトルA1(10)シーンにおいて、スピーカ8L、8Rから敵CXのセリフに対応したセリフ音声(本例では、「この俺に」)を再生出力させている)
ことを特徴とする。
【1010】
このような構成によれば、第1シーンで仮定した特定領域を基準として、いずれのシーンにおいてもそれぞれのキャラクタを特定領域側から描写するように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を容易に認識させることができ、セリフ音に対応したキャラクタの前面部と、セリフ音に対応していないキャラクタの背面部を同時に表示することによって、セリフ音に対応しているキャラクタの表情に注目させつつ、キャラクタの位置関係を認識させることができる。また、セリフ音に対応していないキャラクタの背面部側からセリフ音に対応しているキャラクタの前面部を表示することによって、遊技者にその場にいるかのような臨場感を与えることができる。さらにセリフ音に対応していないキャラクタの特定部分をセリフ音に対応しているキャラクタの特定部分より大きく表示することによって、遠近感を出し、映像に立体感を与えることができる。
【1011】
手段8の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(画像表示装置5)と、
演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記表示手段において特定演出(チャレンジ演出)を実行可能であり、
前記特定演出は、特定表示(第1味方CA)を表示する第1シーン(チャレンジ(2)シーン)と、該特定表示を表示するとともに、前記第1シーンと異なる第2シーン(チャレンジ(3)シーン)と、を含む複数のシーンで構成されており、
前記演出実行手段は、
前記第1シーンにおける仮想空間内で前記特定表示を特定方向に移動させることが可能である(チャレンジ(2)シーンにおいて、第1味方CAが進行方向(右下方向)に走っている)とともに、前記第1シーンにおける仮想空間内で前記特定方向に直線を引いたときの前記特定表示から見て左右いずれかの領域を特定領域(
図9-31に示すように、仮想三次元空間において、第1味方CAの進行方向に並行な演出基準線を基準としてz≧0の演出正視点領域)とした場合に、
前記第1シーンにおいて、前記特定表示を前記特定領域からの視点で表示可能であり(チャレンジ(2)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAが表示されており)、
前記第1シーンの後の前記第2シーンにおいて、前記特定表示を前記特定領域からの視点で表示可能である(チャレンジ(3)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAが表示されている)
ことを特徴とする。
【1012】
このような構成によれば、第1シーンで仮定した特定領域を基準として、第1シーンと第2シーンにおいて特定表示を特定領域側から描写するように表示することによって、遊技者に特定表示が何れの方向に移動しているかを容易に認識させることができる。
【1013】
手段9の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(画像表示装置5)と、
演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記表示手段において特定演出(第1バトルA1(S)演出)を実行可能であり、
前記特定演出は、第1キャラクタと第2キャラクタを表示する第1シーン(第1バトルA1(S1)シーン)と、該第1キャラクタと該第2キャラクタのうち少なくとも該第1キャラクタを表示する第2シーン(第1バトルA1(S7)シーン)と、該第1キャラクタと、該第2キャラクタと、該第1キャラクタに関連する第3キャラクタのうち少なくとも該第3キャラクタを表示する第3シーン(第1バトルA1(S14)シーン)と、を含む複数のシーンで構成されており、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタが前記第2キャラクタの方向を向いているとともに、該第2キャラクタが該第1キャラクタの方向を向いており(第1バトルA1(S1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており)、
前記演出実行手段は、前記第1シーンにおける仮想空間内で前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを直線で結んだときの該第1キャラクタから見て左右いずれかの領域を特定領域(
図9-9(2)に示すように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線を基準としてz≧0の演出正視点領域)とした場合に、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA1(S1)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAと敵CXが表示されており)、
前記第1シーンの後の前記第2シーンにおいて、前記第1キャラクタを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA1(S7)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAが表示されており)、
前記第2シーンの後の前記第3シーンにおいて、前記第3キャラクタを前記特定領域からの視点で表示可能である(第1バトルA1(S14)シーンにおいて、演出正視点領域から見た助っ人CSが表示されている)
ことを特徴とする。
【1014】
このような構成によれば、第1シーンで仮定した特定領域を基準として、第2シーンにおいて第1キャラクタを特定領域側から描写するように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を容易に認識させることができる。そして、第3シーンにおいて第1キャラクタに関連する第3キャラクタも特定領域側から描写するように表示することによって、第1キャラクタと第3キャラクタとが関連していることと、第3キャラクタと第2キャラクタの位置関係とを遊技者に容易に認識させることができる。
【1015】
手段10の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(画像表示装置5)と、
演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記表示手段において特定演出(第1バトルA1演出)を実行可能であり、
前記特定演出は、第1キャラクタと第2キャラクタを表示する第1シーン(第1バトルA1(1)シーン)と、該第1キャラクタと該第2キャラクタのうち少なくとも該第1キャラクタを表示する第2シーン(第1バトルA1(7)シーン)と、該第1キャラクタが行う攻撃に対応する特定表示(第1味方ビーム画像BA)を表示する第3シーン(第1バトルA1(13)シーン)と、を含む複数のシーンで構成されており、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタが前記第2キャラクタの方向を向いているとともに、該第2キャラクタが該第1キャラクタの方向を向いており(第1バトルA1(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており)、
前記演出実行手段は、前記第1シーンにおける仮想空間内で前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを直線で結んだときの該第1キャラクタから見て左右いずれかの領域を特定領域(
図9-9(2)に示すように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線を基準としてz≧0の演出正視点領域)とした場合に、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA1(1)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAと敵CXが表示されており)、
前記第1シーンの後の前記第2シーンにおいて、前記第1キャラクタを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA1(7)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAが表示されており)、
前記第2シーンの後の前記第3シーンにおいて、前記特定表示を前記特定領域からの視点で表示可能である(第1バトルA1(13)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方ビーム画像BAが表示されている)
ことを特徴とする。
【1016】
このような構成によれば、第1シーンで仮定した特定領域を基準として、第2シーンにおいて第1キャラクタを特定領域側から描写するように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を容易に認識させることができる。そして、第3シーンにおいて第1キャラクタが行う攻撃に対応する特定表示も特定領域側から描写するように表示することによって、第1キャラクタと特定表示とが関連していることと、特定表示と第2キャラクタの位置関係とを遊技者に容易に認識させることができる。
【1017】
手段11の遊技機は、
遊技が可能な遊技機(パチンコ遊技機1)であって、
表示手段(画像表示装置5)と、
演出を実行可能な演出実行手段(演出制御用CPU120)と、を備え、
前記演出実行手段は、前記表示手段において特定演出(第1バトルA2演出)を実行可能であり、
前記特定演出は、第1キャラクタと第2キャラクタを表示する第1シーン(第1バトルA2(1)シーン)と、該第1キャラクタと該第2キャラクタのうち少なくとも該第1キャラクタを表示する第2シーン(第1バトルA2(7)シーン)と、該第1キャラクタと該第2キャラクタを表示し、前記第1シーンとは異なる第3シーン(第1バトルA2(16)シーン~第1バトルA2(19)シーン×4回)と、を含む複数のシーンで構成されており、
前記第1シーンにおいて、前記第1キャラクタが前記第2キャラクタの方向を向いているとともに、該第2キャラクタが該第1キャラクタの方向を向いており(第1バトルA2(1)シーンにおいて、第1味方CAと敵CXとが向かい合っており)、
前記演出実行手段は、前記第1シーンにおける仮想空間内で前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを直線で結んだときの該第1キャラクタから見て左右いずれかの領域を特定領域(
図9-9(2)に示すように、仮想三次元空間において、第1味方CAと敵CXとを結ぶ演出基準線を基準としてz≧0の演出正視点領域)とした場合に、
前記第1シーンの後の前記第2シーンにおいて、前記第1キャラクタを前記特定領域からの視点で表示可能であり(第1バトルA2(7)シーンにおいて、演出正視点領域から見た第1味方CAが表示されており)、
前記第2シーンの後の前記第3シーンには、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを前記特定領域からの視点で表示可能である第1場面(演出正視点領域から見た第1味方CAと敵CXとが表示されている第1バトルA2(17)シーン)と、前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとを前記仮想空間のうち前記特定領域とは異なる所定領域からの視点で表示可能である第2場面(演出負視点領域から見た第1味方CAと敵CXとが表示されている第1バトルA2(19)シーン)と、があり、
前記演出実行手段は、
前記第3シーンにおいて、前記第1場面と前記第2場面とを連続して表示可能であり(第1バトルA2(16)シーン~第1バトルA2(19)シーンを4回繰り返しており)、
前記第3シーンの方が前記第1シーンよりも前記第1キャラクタと前記第2キャラクタとの距離を短くして表示可能である(第1バトルA2(16)場面→第1バトルA2(17)場面→第1バトルA2(18)場面→第1バトルA2(19)場面と進むにつれて、第1味方CAと敵CXの距離が縮まっている)
ことを特徴とする。
【1018】
このような構成によれば、第1シーンで仮定した特定領域を基準として、第2シーンにおいて第1キャラクタを特定領域側から描写するように表示することによって、遊技者にキャラクタの位置関係を容易に認識させることができる。そして、第3シーンにおいて第1キャラクタと第2キャラクタを特定領域側と特定領域とは異なる領域側から連続して描写するように表示することによって、距離が近づいていく第1キャラクタと第2キャラクタの位置関係を遊技者に明確にすることができ、迫力のある演出画像を実現できる。
【符号の説明】
【1019】
1 パチンコ遊技機
4A 第1特別図柄表示装置
4B 第2特別図柄表示装置
5 画像表示装置
103 CPU
120 演出制御用CPU