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<図1>
  • 特開-マッサージユニット及びマッサージ機 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023000123
(43)【公開日】2023-01-04
(54)【発明の名称】マッサージユニット及びマッサージ機
(51)【国際特許分類】
   A61H 7/00 20060101AFI20221222BHJP
【FI】
A61H7/00 322B
A61H7/00 322F
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021100758
(22)【出願日】2021-06-17
(71)【出願人】
【識別番号】000136491
【氏名又は名称】株式会社フジ医療器
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福永 武央
【テーマコード(参考)】
4C100
【Fターム(参考)】
4C100AD01
4C100AD02
4C100BA02
4C100BB05
4C100BC12
4C100BC13
4C100BC14
4C100CA03
4C100DA05
4C100DA06
(57)【要約】
【課題】簡単な構成を有するとともに、被施療者の身体の広い範囲を押圧することができる。
【解決手段】被施療者の身体を施療するマッサージユニットであって、ベース部材と、前記ベース部材に配置される複数の押圧部と、前記ベース部材に配置されて前記被施療者の身体を施療する施療子と、前記押圧部を駆動する押圧部アクチュエータと、を有する。前記複数の押圧部は、前記被施療者の身体の上部の左側部及び右側部をそれぞれ押圧する一対の上部押圧部材と、前記被施療者の身体の前記上部よりも下側である下部の左側部及び右側部をそれぞれ押圧する一対の下部押圧部材と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被施療者の身体を施療するマッサージユニットであって、
ベース部材と、
前記ベース部材に配置される複数の押圧部と、
前記ベース部材に配置されて前記被施療者の身体を施療する施療子と、
前記押圧部を駆動する押圧部アクチュエータと、を有し、
前記複数の押圧部は、
前記被施療者の身体の上部の左側部及び右側部をそれぞれ押圧する一対の上部押圧部材と、
前記被施療者の身体の前記上部よりも下側である下部の左側部及び右側部をそれぞれ押圧する一対の下部押圧部材と、を有するマッサージユニット。
【請求項2】
前記一対の上部押圧部材及び前記一対の下部押圧部材の少なくとも一方は、空気による膨張及び収縮を反復可能であり、
前記押圧部アクチュエータは、空気を供給する空気供給部を有する請求項1に記載のマッサージユニット。
【請求項3】
前記施療子は、前記一対の上部押圧部材と、前記一対の下部押圧部材とで囲まれた領域に配置される請求項1又は請求項2に記載のマッサージユニット。
【請求項4】
前記施療子は、前記被施療者の身体を押圧し、前記ベース部材に固定されている請求項1から請求項3のいずれかに記載のマッサージユニット。
【請求項5】
前記上部押圧部材は、前記被施療者の身体の肩部を側方から押圧し、
前記下部押圧部材は、前記被施療者の身体の腰部を側方から押圧する請求項1から請求項4のいずれかに記載のマッサージユニット。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載のマッサージユニットと、
前記マッサージユニットを内部に配置したマットと、を有するマッサージ機。
【請求項7】
請求項1から請求項5のいずれかに記載のマッサージユニットと、
前記被施療者の身体を支持する椅子形状の身体支持部と、を有し、
前記マッサージユニットは、前記身体支持部に配置される、マッサージ機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マッサージユニット及びマッサージユニットを用いたマッサージ機に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2001-70382号公報には、マットに配置されたエアバッグでマットに横たわっている被施療者の身体を施療する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-70382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開2001-70382号公報に記載のマッサージ機では、被施療者の身体の広い範囲を施療するためには、多くのエアバッグが必要であり、マッサージ機の構成が複雑になる。また、多くのエアバッグに空気を送る構成とするため、配管が煩雑になるとともに空気の供給量が多くなる可能性がある。
【0005】
本発明は、簡単な構成を有するとともに、被施療者の身体の広い範囲を押圧することができるマッサージユニットおよびマッサージ機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明のマッサージユニットは、被施療者の身体を施療するマッサージユニットであって、ベース部材と、前記ベース部材に配置される複数の押圧部と、前記ベース部材に配置されて前記被施療者の身体を施療する施療子と、前記押圧部を駆動する押圧部アクチュエータと、を有する。前記複数の押圧部は、前記被施療者の身体の上部の左側部及び右側部をそれぞれ押圧する一対の上部押圧部材と、前記被施療者の身体の前記上部よりも下側である下部の左側部及び右側部をそれぞれ押圧する一対の下部押圧部材と、を有する。
【0007】
また、本発明のマッサージ機は、上記構成のマッサージユニットと、前記マッサージユニットを内部に配置したマットと、を有する。
【0008】
また、本発明のマッサージ機は、上記構成のマッサージユニットと、前記被施療者の身体を支持する椅子形状の身体支持部と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明にかかるマッサージユニットおよびマッサージ機によると、簡単な構成を有するとともに、被施療者の身体の広い範囲を押圧することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、第1実施形態にかかるマッサージ機の正面図である。
図2図2は、マッサージ機のII-II線で切断したの断面図である。
図3図3は、マッサージユニットの概略構成を示すブロック図である。
図4】押圧部アクチュエータの配管部を示す図である。
図5】被施療者の身体が第1位置にあるときのマッサージ機及び被施療者の身体を示す概略図である。
図6】被施療者の身体が第2位置にあるときのマッサージ機及び被施療者の身体Bdを示す概略図である。
図7】押圧部アクチュエータの動作状態を示すタイミングチャートである。
図8】被施療者の身体が第3位置にあるときのマッサージ機及び被施療者の身体を示す概略図である。
図9】被施療者の身体が第4位置にあるときのマッサージ機及び被施療者の身体を示す概略図である。
図10】押圧部アクチュエータの動作状態を示すタイミングチャートである。
図11】第2実施形態のマッサージ機の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態にかかるマッサージ機Aの正面図である。図2は、マッサージ機AのII-II線で切断したの断面図である。図3は、マッサージユニット100の概略構成を示すブロック図である。以下の説明において、マッサージ機A上に横たわった被施療者の頭部側を「上方U」といい、脚部側を「下方D」という。さらに、マッサージ機Aに仰臥位で横たわった被施療者を基準として、「右方R」及び「左方L」を定義する。また、所定の方向に「沿って延びる」とは、厳密に所定の方向に延びる場合に加えて、厳密な方向に対して、45°未満の範囲で傾いた方向に延びる場合も含む。また、本明細書において、別段の説明がされていな場合において、被施療者の身体Bdとは、被施療者の上半身を指すものとする。さらに、マッサージ機Aのマットを正面から見た方向を「前方F」と定義する。
【0012】
<マッサージ機A>
図1に示すように、マッサージ機Aは、上部に仰臥位で横たわった被施療者の身体を揉みほぐす(以下、施療と称する)。図1に示すように、マッサージ機Aは、マッサージユニット100と、マット200とを有する。マット200は、例えば、平面視長方形状である。しかしながらこれに限定されず、楕円形状、多角形状等、被施療者が身体Bdを横たえることができる形状を広く採用することができる。
【0013】
マット200は、中央部に身体保持部201を有する。身体保持部201は、マット200の短手方向の中央で、マット200の長手方向に沿う領域である。被施療者は、身体保持部201に身体を横たえることができる。また、マット200は、身体保持部201の上方Uには、被施療者の頭部を支持する枕部202を有する。
【0014】
さらに、マット200は、身体保持部201の左右に、被施療者の身体の側部を押圧する側部施療部203を有する(図2参照)。側部施療部203は、マット200の前面が前方Fに膨らんだ部分であり、側部施療部203には、マッサージユニット100の後述する押圧部20が収納される。
【0015】
<マッサージユニット100>
次に、マッサージユニット100の詳細について図面を参照して説明する。図1図3に示すように、マッサージユニット100は、ベース部材10と、押圧部20と、押圧部アクチュエータ30と、施療子40と、制御部50と、を有する。マッサージユニット100の制御機構に関する部分は、マット200の内部に収容される。
【0016】
<制御部50>
図3に示すように、制御部50は、マッサージユニット100を制御する。制御部50は、処理部51と、記憶部52とを有する。処理部51は、例えばCPU、MPU等の演算回路を含む。また、処理部51は、処理結果に基づいて、マッサージユニット100を制御する。
【0017】
記憶部52は、ROM、RAM等の半導体メモリー、フラッシュメモリー等の可搬性を有するメモリー素子およびハードディスク等の記憶媒体を含む、または、メモリー素子又は記憶媒体が接続された回路である。
【0018】
制御部50において、処理部51は、回路単体で演算を行う構成であってもよいし、汎用の演算回路を用いるとともに記憶部52に記憶されている制御プログラムを読み出して実行する構成であってもよい。
【0019】
図3に示すように、制御部50には、押圧部アクチュエータ30が接続されている。また、制御部50には、被施療者又は操作者による操作を受け付ける操作部60が接続される。操作部60は、表示部61と、入力部62とを有する。表示部61は、マッサージユニット100の動作状態を表示するための表示装置を含む。表示装置としては、例えば、液晶パネル、有機ELパネル等の表示パネルを挙げることができる。また、LED等の点灯又は消灯で情報を通知するような構成を備えていてもよい。
【0020】
入力部62は、被施療者又は操作者による入力を受け付ける入力装置を含む。入力装置には、例えば、押しボタン、スライドボタン、ボリュームスイッチ等を挙げることができる。また、上述した、表示部61の表面に取り付けられて、接触によって入力を受け付けるタッチパネルを用いてもよい。
【0021】
<ベース部材10及び押圧部20>
図1に示すように、ベース部材10は、平面視長方形状である。ベース部材10は、マット200の内部に、マット200と長手方向及び短手方向が一致するように配置される。そして、ベース部材10は、マット200の上方U側、つまり、枕部202側にずれて配置される。
【0022】
押圧部20は、ベース部材10に配置される。さらに詳しく述べると、押圧部20は、ベース部材10の上面に配置される。押圧部20は、被施療者の身体Bdを押圧可能な素材で設けられた部材であり、本実施例では、押圧部20は、一対の上部押圧部材21と、一対の下部押圧部材22とを有する。
【0023】
押圧部20は、側部施療部203の内部に収容される(図2参照)。上部押圧部材21及び下部押圧部材22は、側部施療部203の内部で動作し、被施療者の身体Bdを施療する。そのため、以下のマッサージユニット100の説明において、側部施療部203に収容された押圧部20が被施療者の身体Bdを施療するときに、押圧部20が被施療者の身体Bdを施療すると称する場合がある。
【0024】
一対の上部押圧部材21は、被施療者の身体Bdの上部の左側部及び右側部を押圧できるように配置される。つまり、一対の上部押圧部材21は、ベース部材10の上部に左右に離れて配置される。必要に応じて、一対の上部押圧部材21を左側の上部押圧部材21L及び右側の上部押圧部材21Rと区別して示す。
【0025】
本実施形態にかかるマッサージユニット100では、左側の上部押圧部材21Lは、被施療者の身体Bdの左肩部SdLを右方Rに押圧し、右側の上部押圧部材21Rは、被施療者の身体Bdの右肩部SdRを、左方Lに押圧する。
【0026】
一対の下部押圧部材22は、被施療者の身体Bdの一対の上部押圧部材21が押圧する部分よりも下部の左側部及び右側部を押圧できるように配置される。一対の下部押圧部材22は、ベース部材10の一対の上部押圧部材21の下方に左右に離れて配置される。必要に応じて、一対の下部押圧部材22を左側の下部押圧部材22L及び右側の下部押圧部材22Rと区別して示す。
【0027】
本実施形態にかかるマッサージユニット100では、左側の下部押圧部材22Lは、被施療者の身体Bdの左腰部WaLを右方Rに押圧し、右側の下部押圧部材22Rは、被施療者の身体Bdの右腰部WaRを、左方Lに押圧する。
【0028】
つまり、本実施形態にかかるマッサージユニット100において、一対の上部押圧部材21は、被施療者の身体Bdの肩部Sdを押圧する。また、一対の下部押圧部材22は、被施療者の身体Bdの腰部Waを押圧する。しかしながら、これに限定されない。一対の上部押圧部材21は、例えば、腕又は脇を押圧するように配置されてもよい。また、一対の下部押圧部材22は、例えば、脇腹又は臀部を押圧するように配置されてもよい。
【0029】
押圧部20の詳細について説明する。図2に示すように、本実施形態にかかるマッサージユニット100では、上部押圧部材21は、空気を充填及び排出することで、膨張および収縮を反復可能な袋体(いわゆるエアバッグ)の膨縮部材211を有する。
【0030】
上部押圧部材21Rは、2つの膨縮部材211を有する。そして、2つの膨縮部材211は一部が接着されている。そのため、2つの膨縮部材211に空気を充填することで、2つの膨縮部材211は、接着している部分を中心として、扇状に広がる。これにより、上部押圧部材21の膨縮部材211は、ベース部材10の上面と交差する方向に移動する。この動作によって、膨縮部材211は、被施療者の身体Bdの肩部Sdをベース部材10の上面に沿う方向に押すことができる。上部押圧部材21Lも同様である。
【0031】
なお、本実施形態にかかるマッサージユニット100において、上部押圧部材21L、21Rはそれぞれ、2つの膨縮部材211を有する構成としているが、これに限定されない。平面部に配置されている状態で、膨張したときに、平面部に沿って移動する面を有するような形状であれば、1つの膨縮部材で形成されてもよい。また、3つ以上の膨縮部材を有する構成であってもよい。
【0032】
下部押圧部材22L、22Rは、上部押圧部材21L、21Rと同様の構成を有する。すなわち、下部押圧部材22L、22Rは、空気の充填及び排気で、膨張及び収縮する膨縮部材221を有する。本実施形態のマッサージユニット100において、膨縮部材221の個数も上部押圧部材21L,21Rと同様2つである。
【0033】
<押圧部アクチュエータ30>
図4は、押圧部アクチュエータ30の配管部32を示す図である。図4には、上部押圧部材21の膨縮部材211及び下部押圧部材22の膨縮部材221も図示している。また、図4では、制御部50から各電磁弁に送信される制御信号を破線で示している。図3図4等に示すように、押圧部アクチュエータ30は、ポンプ31と、配管部32と、上部用切換弁33と、下部用切換弁34と、上部用電磁弁35と、下部用電磁弁36と、を有する。ポンプ31は、空気を供給するための装置であり、空気供給部の一例である。なお、ポンプ31は、空気を供給可能な構成であれば、ポンプ以外であっても構わない。
【0034】
マッサージ機Aにおいて、ポンプ31は、マット200の内部に配置される。図1に示すように、ポンプ31は、マット200の下方D側の端部に配置される。このように配置することで、ポンプ31と被施療者の頭部から遠ざけることができる。これにより、ポンプ31の作動音、振動等を被施療者の耳に届きにくくすることができる。なお、ポンプ31は、マット200の内部に配置されているが、マット200の外部に配置されていてもよい。
【0035】
配管部32は、ポンプ31から空気を供給する配管である。配管部32は、空気を上部押圧部材21の各膨縮部材211及び下部押圧部材22の各膨縮部材221にそれぞれ独立して空気を供給する。配管部32としては、例えば、シリコーンチューブ等の可撓性を有するチューブを広く採用することができる。このような、可撓性のチューブを用いることで、チューブを押しつぶす力がチューブに作用しても、チューブが破損しにくい。これにより、長期間にわたり、安定して押圧部20に空気を供給することができる。
【0036】
図4に示すように、ポンプ31の吐出部は、分岐配管320に接続されており、分岐配管320のそれぞれには、上部用電磁弁35と、下部用電磁弁36が接続される。上部用電磁弁35及び下部用電磁弁36は、それぞれ、制御部50に接続される(図3図4参照)。上部用電磁弁35及び下部用電磁弁36は、制御部50からの指示に基づいて開閉される。
【0037】
上部用電磁弁35の出口側には、上部用切換弁33が接続される。下部用電磁弁36の出口側には、下部用切換弁34が接続される。上部用切換弁33及び下部用切換弁34は、制御部50に接続される。上部用切換弁33及び下部用切換弁34は、制御部50の指示に基づいて動作する。
【0038】
上部用切換弁33には、上部左側配管321L及び上部右側配管321Rが接続されている。上部左側配管321Lは、上部用切換弁33と左側の上部押圧部材21Lとを接続する。上部右側配管321Rは、上部用切換弁33と右側の上部押圧部材21Rとを接続する。上部用切換弁33には、不図示の入力部が設けられており、上部用電磁弁35から供給される空気は、入力部に供給される。上部用切換弁33を切り替えることで、入力部に供給された空気を上部左側配管321L又は上部右側配管321Rに供給する。また、上部用切換弁33を切り替えることで、入力部に供給された空気を上部左側配管321L及び上部右側配管321Rの両方に供給可能となる。
【0039】
下部用切換弁34には、下部左側配管322L及び下部右側配管322Rが接続されている。下部左側配管322Lは、下部用切換弁34と左側の下部押圧部材22Lとを接続する。下部右側配管322Rは、下部用切換弁34と右側の下部押圧部材22Rとを接続する。下部用切換弁34には、不図示の入力部が設けられており、下部用電磁弁36から供給される空気は、入力部供給される。下部用切換弁34を切り替えることで、入力部に供給された空気を下部左側配管322L又は下部右側配管322Rに供給する。また、下部用切換弁34を切り替えることで、入力部に供給された空気を下部左側配管322L及び下部右側配管322Rの両方に供給可能となる。
【0040】
なお、上部押圧部材21の膨縮部材211及び下部押圧部材22の膨縮部材221から排気するときには、大気解放であってもよいし、吸気装置を用いて強制的に空気を吸引するようにしてもよい。
【0041】
本実施形態のマッサージユニット100では、空気圧によって膨張及び収縮を繰り返す膨縮部材を有する押圧部20及び押圧部20に空気を供給するポンプ31を有する押圧部アクチュエータ30を用いている。しかしながら、この構成に限定されるものではない。例えば、押圧部20がクッション等の緩衝材が取り付けられた押圧部材を有し、押圧部材を被施療者の身体Bdに対して接近及び離間させる押圧部アクチュエータを採用してもよい。この時、押圧部アクチュエータは、電動モータ等の電力により押圧部を移動させる構成であってもよいし、空気圧シリンダ等の空気圧を用いて押圧部を移動させる構成であってもよい。
【0042】
なお、ベース部材10において、上部押圧部材21及び下部押圧部材22の固定位置が変更可能であってもよい。このような構成を有することで、身長、肩幅、腹囲等が異なる被施療者に対しても適切な施療が行うことが可能である。また、同じ被施療者であっても、押圧部を変更することで、施療部位を調整することができ、被施療者の利便性を高めることが可能である。
【0043】
<施療子40>
施療子40は、ベース部材10に配置される。施療子40は、ベース部材10から前方Fに向かって突出する突起状である。施療子40は、ベース部材10に固定されている。さらに詳しく述べると、施療子40は、左側の上部押圧部材21L、右側の上部押圧部材21R、左側の下部押圧部材22L及び右側の下部押圧部材22Rのそれぞれを頂点とする四角形の内部もしくはその近傍(上記四角形の領域を領域Rc1と称する)に配置される。マッサージ機Aのマット200に被施療者が仰臥位で横たわった時に、被施療者の身体Bdの背中を施療する。そのため、施療子40の先端は、被施療者の身体Bdを適切に施療できる程度の曲面状に形成されている。
【0044】
本実施形態のマッサージユニット100において、施療子40は、左側の上部押圧部材21L及び右側の上部押圧部材21Rの間に配置される上部施療子41と、左側の下部押圧部材22L及び右側の下部押圧部材22Rの間に配置される下部施療子42と、を有する。
【0045】
このように配置されることで、被施療者の身体Bdの背面の適切な位置の施療が可能となる。なお、施療子40は、着脱可能であってもよい。また、施療子40は、ベース部材10における位置を変更可能であってもよい。このようにすることで、被施療者の身体Bdの所望の位置を施療することができる。
【0046】
さらに、異なる形状の施療子40を準備しておき、施療方法に合わせて取り替えるようにしてもよい。異なる形状の施療子40としては、例えば、先端の曲面の曲率が異なる形状、畝状の形状などに形成された施療子40を挙げることができる。畝状の施療子40を用いる場合、上下に延びるように配置してもよいし、左右に延びるように配置してもよい。また、これら以外の形状の施療子40を用いてもよい。また、施療子40自体が、ベース部材10に対して移動するようにしてもよい。このとき、施療子40は、揉む、たたく等の動作を行うものであってもよい。また、押圧部20によって被施療者の身体Bdが移動する方向と交差する方向、例えば、上下方向に移動するようにしてもよい。この場合、施療子40は、押圧部20と同期して動作することが好ましい。
【0047】
本実施形態にかかるマッサージ機Aは以上示した構成を有する。
【0048】
<マッサージ機Aの動作について>
次に、マッサージ機Aによる被施療者の身体Bdの施療について図面を参照して説明する。図5は、被施療者の身体Bdが初期位置St0から一方に回転した第1位置St1にあるときのマッサージ機A及び被施療者の身体Bdを示す概略図である。図6は、被施療者の身体Bdが初期位置St0から他方に回転した第2位置St2にあるときのマッサージ機A及び被施療者の身体Bdを示す概略図である。図7は、押圧部アクチュエータ30の動作状態を示すタイミングチャートである。
【0049】
図5及び図6において、第1位置St1に向かうときに被施療者の身体Bdに作用する押圧力をF1とする。また、第2位置St2に向かうときに被施療者の身体Bdに作用する押圧力をF2とする。なお、図5及び図6において、二点鎖線で示す初期位置St0は、施療前の被施療者の身体Bdの位置である。
【0050】
図5及び図6に示すように、施療前のとき、被施療者の身体Bdは、中心がマッサージ機Aの中心に配置される(初期位置St0)。このとき、施療子40は、被施療者の身体Bdの中心部分を押圧している。そして、操作部60が操作されることで、マッサージユニット100が動作する。
【0051】
施療開始とともに、制御部50は、押圧部アクチュエータ30のポンプ31をONにする(図7の時刻t1)。同時刻t1において、制御部50は、上部用電磁弁35を開くとともに、上部左側配管321Lに空気が供給されるように上部用切換弁33を動作させる。これにより、左側の上部押圧部材21Lに空気が供給され、左側の上部押圧部材21Lの膨縮部材211が膨張する。その結果、被施療者の身体Bdの左肩部SdLは、左側の上部押圧部材21Lによって押圧力F1で右方Rに押圧される(図5参照)。
【0052】
さらに同時刻t1において、制御部50は、下部用電磁弁36を開くとともに、下部右側配管322Rに空気が供給されるように下部用切換弁34を動作させる。これにより、右側の下部押圧部材22Rに空気が供給され、右側の下部押圧部材22Rの膨縮部材221が膨張する。その結果、被施療者の身体Bdの右腰部WaRは、右側の下部押圧部材22Rによって押圧力F1で左方Lに押圧される(図5参照)。
【0053】
以上示したようなマッサージユニット100の動作によって、被施療者の身体Bdは、前方F、すなわち、マット200を正面から見て反時計回り方向CCWに回転して、第1位置St1に移動する(図5参照)。被施療者の身体Bdの回転によって、上部施療子41は、被施療者の身体Bdの上部を左方Lに相対移動する。下部施療子42は、被施療者の身体Bdの下部を右方Rに相対移動する。さらに詳しく説明すると、上部施療子41は、被施療者の身体Bdの肩部Sdを左方Lに移動する。また、下部施療子42は、被施療者の身体Bdの腰部Waを右方Rに移動する。
【0054】
そして、被施療者の身体Bdが第1位置St1に到達した後、時刻t2において、制御部50は、上部右側配管321Rに空気が供給されるように上部用切換弁33を動作させる。これにより、右側の上部押圧部材21Rに空気が供給され、右側の上部押圧部材21Rの膨縮部材211が膨張する。その結果、被施療者の身体Bdの右肩部SdRは、右側の上部押圧部材21Rによって押圧力F2で左方Lに押圧される(図6参照)。
【0055】
なお、上部用切換弁33が上部右側配管321Rに空気を供給するように切り替えられたとき、左側の上部押圧部材21Lの膨縮部材211から空気が排出される。これにより、左側の上部押圧部材21Lの膨縮部材211は、収縮して、左肩部SdLに作用していた押圧力F1は除かれる。
【0056】
同時刻t2において、制御部50は、下部左側配管322Lに空気が供給されるように下部用切換弁34を動作させる。これにより、左側の下部押圧部材22Lに空気が供給され、左側の下部押圧部材22Lの膨縮部材221が膨張する。その結果、被施療者の身体Bdの左腰部WaLは、左側の下部押圧部材22Lによって押圧力F2で右方Rに押圧される(図6参照)。
【0057】
なお、下部用切換弁34が下部左側配管322Lに空気を供給するように切り替えられたとき、右側の下部押圧部材22Rの膨縮部材221から空気が排出される。これにより、右側の下部押圧部材22Rの膨縮部材221は、収縮して、右腰部WaRに作用していた押圧力F1は除かれる。
【0058】
以上示したようなマッサージユニット100の動作によって、被施療者の身体Bdは、前方F、すなわち、マット200を正面から見て時計回り方向CWに回転して、第2位置St2に移動する(図6参照)。これにより、上部施療子41は、被施療者の身体Bdの上部を右方Rに相対移動する。下部施療子42は、被施療者の身体Bdの下部を左方Lに相対移動する。さらに詳しく説明すると、上部施療子41は、被施療者の身体Bdの肩部Sdを右方Rに移動する。また、下部施療子42は、被施療者の身体Bdの腰部Waを左方Lに移動する。
【0059】
制御部50は、押圧部アクチュエータ30に対して上述の動作を繰り返すように指示することで、被施療者の身体Bdが、第1位置St1と第2位置St2との間で、時計回り方向CW又は反時計回り方向CCWに反転して回転移動する。これにより、上部施療子41は、被施療者の身体Bdの肩部Sdを左右方向に往復移動する。同様に、下部施療子42は、被施療者の身体Bdの腰部Waを左右方向に往復移動する。その結果、マッサージ機Aにおいて、施療子40が被施療者の身体Bdの肩部Sd及び腰部Waを施療することができる。
【0060】
以上示したような、被施療者の身体Bdを往復回転させる施療動作を第1施療モードMd1とする。第1施療モードMd1では、被施療者の身体Bdが回転方向に移動するため、施療子40は、被施療者の身体Bdにおいて、曲線状に移動する。一方で、施療子40が直線的に移動して施療することを望む施療者もいる。
【0061】
このような場合に備えて、マッサージ機Aでは、施療子40が直線的に移動する第2施療モードMd2で動作可能となっている。次に、第2施療モードMd2の動作について図面を参照して説明する。図8は、被施療者の身体Bdが第3位置St3にあるときのマッサージ機A及び被施療者の身体Bdを示す概略図である。図9は、被施療者の身体Bdが第4位置St4にあるときのマッサージ機A及び被施療者の身体Bdを示す概略図である。図10は、押圧部アクチュエータ30の動作状態を示すタイミングチャートである。
【0062】
施療開始とともに、制御部50は、押圧部アクチュエータ30のポンプ31をONにする(図10の時刻t3)。同時刻t3において、制御部50は、上部用電磁弁35を開くとともに、上部左側配管321Lに空気が供給されるように上部用切換弁33を動作させる。これにより、左側の上部押圧部材21Lに空気が供給され、左側の上部押圧部材21Lの膨縮部材211が膨張する。その結果、被施療者の身体Bdの左肩部SdLは、左側の上部押圧部材21Lによって押圧力F3で右方Rに押圧される(図8参照)。
【0063】
さらに同時刻t3において、制御部50は、下部用電磁弁36を開くとともに、下部左側配管322Lに空気が供給されるように下部用切換弁34を動作させる。これにより、左側の下部押圧部材22Lに空気が供給され、左側の下部押圧部材22Lの膨縮部材221が膨張する。その結果、被施療者の身体Bdの左腰部WaLは、左側の下部押圧部材22Lによって押圧力F3で右方Rに押圧される(図8参照)。
【0064】
以上示したようなマッサージユニット100の動作によって、被施療者の身体Bdは、前方F、すなわち、マット200を正面から見て左方Lに直線的に第3位置St3に移動する(図8参照)。これにより、上部施療子41は、被施療者の身体Bdの上部を左方Lに直線的に相対移動する。また、下部施療子42は、被施療者の身体Bdの下部を左方Lに相対移動する。さらに詳しく説明すると、上部施療子41は、被施療者の身体Bdの肩部Sdを左方Lに移動する。また、下部施療子42は、被施療者の身体Bdの腰部Waを左方Lに移動する。
【0065】
そして、被施療者の身体Bdが第3位置St3に到達した後、時刻t4において、制御部50は、上部右側配管321Rに空気が供給されるように上部用切換弁33を動作させる。これにより、右側の上部押圧部材21Rに空気が供給され、右側の上部押圧部材21Rの膨縮部材211が膨張する。その結果、被施療者の身体Bdの右肩部SdRは、右側の上部押圧部材21Rによって押圧力F4で左方Lに押圧される(図9参照)。
【0066】
同時刻t4において、制御部50は、下部右側配管322Rに空気が供給されるように下部用切換弁34を動作させる。これにより、右側の下部押圧部材22Rに空気が供給され、右側の下部押圧部材22Rの膨縮部材221が膨張する。その結果、被施療者の身体Bdの右腰部WaRは、右側の下部押圧部材22Rによって押圧力F4で左方Lに押圧される(図9参照)。
【0067】
以上示したようなマッサージユニット100の動作によって、被施療者の身体Bdは、前方F、すなわち、マット200を正面から見て右方Rに直線的に第4位置St4に移動する(図9参照)。これにより、上部施療子41は、被施療者の身体Bdの上部を右方Rに相対移動する。また、下部施療子42は、被施療者の身体Bdの下部を右方Rに相対移動する。さらに詳しく説明すると、上部施療子41は、被施療者の身体Bdの肩部Sdを右方Rに移動する。また、下部施療子42は、被施療者の身体Bdの腰部Waを右方Rに移動する。
【0068】
制御部50は、押圧部アクチュエータ30に対して上述の動作を繰り返すように指示することで、被施療者の身体Bdが、第3位置St3と第4位置St4との間で、直線的に往復移動する。これにより、上部施療子41は、被施療者の身体Bdの肩部Sdを左右方向に直線的に往復移動する。同様に、下部施療子42は、被施療者の身体Bdの腰部Waを左右方向に直線的に往復移動する。その結果、マッサージ機Aにおいて、施療子40が被施療者の身体Bdの肩部Sd及び腰部Waを第1施療モードMd1とは異なる第2施療モードMd2で施療することができる。
【0069】
上述のように、マッサージユニット100を動作させることで、押圧部アクチュエータ30で、被施療者の身体Bdの広い範囲を施療することが可能である。なお、本実施形態のマッサージ機Aでは、被施療者の身体Bdを往復回転移動させつつ施療を行う第1施療モードMd1と、直線的に往復移動させつつ施療を行う第2施療モードMd2とが実施可能であるが、施療モードは、これらに限定されない。例えば、第1施療モードMd1及び第2施療モードMd2を組み合わせてもよいし、上部押圧部材21及び下部押圧部材22のそれぞれに、パルス的に空気を供給して、マッサージ効果を追加するようにしてもよい。さらに、複雑な動作モードを採用して、異なる施療を実行させることも可能である。
【0070】
このような、施療モードを追加する場合、例えば、メモリーカード、無線通信等を利用して、動作モードを実行するためのプログラムのアップデートを行うようにしてもよい。
【0071】
<第2実施形態>
図11は、第2実施形態のマッサージ機Bの斜視図である。図11に示すマッサージ機Bは、いす式マッサージ機である。マッサージ機Bは、第1実施形態のマッサージユニット100と同様のマッサージユニット100bを有している。マッサージユニット100bは、マッサージ機Bに取り付け可能な形状である点を除いて、マッサージユニット100と実質上同じ構成である。そのため、マッサージユニット100bの各部は、マッサージユニット100と実質上同じ構成を有するとともに、同様の動作を行う。そのため、マッサージユニット100bの詳細な説明については省略する。
【0072】
マッサージ機Bは、椅子形状の身体支持部300を有する。座部301と、背もたれ部302と、肘掛部303と、足施療部304とを有する。座部301は、被施療者の臀部および腿部を支持する。背もたれ部302は、座部301の後方に配置され、座部301よりも上方に立設される。
【0073】
肘掛部303は、被施療者が座部301に着座した被施療者の腕が載置される。肘掛部303は座部301の左右に対をなして配置される。肘掛部303は、被施療者の腕、すなわち、前腕、手首および手指を施療する腕施療部を有してもよい。足施療部304は、座部301の前方に配置され、座部301よりも下方に垂設される。足施療部304は、足施療部304の上端を支点として、足施療部304の下端側の部分が回動可能に構成されている。足施療部304は、左右両方のふくらはぎおよび足部を施療できてもよい。
【0074】
マッサージ機Bは、マッサージユニット100bを有する。マッサージユニット100bは、背もたれ部302の内部に配置される。そして、マッサージ機Bにおいて、マッサージユニット100bを第1施療モードMd1又は第2施療モードMd2で動作させることで、マッサージ機Bに着座した被施療者の身体に対して施療を行うことができる。なお、マッサージ機Bにおいて、マッサージユニット100bで施療を行う場合、背もたれ部302を立てた状態で実施してもよいし、背もたれ部302の上部を後方に倒したリクライニング状態で実行してもよい。
【0075】
以上に、本発明の実施形態を説明したが、実施形態における各構成およびそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
【0076】
本発明にかかるマッサージユニット100(100b)の一例は、被施療者の身体Bdを施療する。マッサージユニット100は、ベース部材10と、ベース部材10に配置される複数の押圧部20と、ベース部材10に配置されて被施療者の身体Bdを施療する施療子40と、押圧部20を駆動する押圧部アクチュエータ30と、を有する。複数の押圧部20は、被施療者の身体Bdの上部の左側部及び右側部をそれぞれ押圧する一対の上部押圧部材21L及び21Rと、被施療者の身体Bdの上部よりも下側である下部の左側部及び右側部をそれぞれ押圧する一対の下部押圧部材22R及び22Lと、を有する。
【0077】
このように構成することで、押圧部アクチュエータ30の動作を制御するだけで、被施療者の身体Bdの広い範囲を施療することが可能である。簡単な構成のマッサージユニット100(100b)で、被施療者の身体Bdの広い範囲の施療が可能である。また、押圧部アクチュエータ30は、被施療者の身体Bdの側面を押圧する簡単な動作であるため、複雑な動作モードで被施療者を移動させて、施療を行うことが可能である。これにより、より複雑な施療が可能である。さらには、簡単な動作で施療を行うため、新たな施療モードを簡単に作成することが可能である。なお、施療モードを、操作部等を用いて、被施療者又は使用者が独自に作成できるようにしてもよい。
【0078】
上記構成において、一対の上部押圧部材21L、21R及び一対の下部押圧部材22L,22Rの少なくとも一方は、空気による膨張及び収縮を反復可能である。押圧部アクチュエータ30は、空気を供給する空気供給部(ポンプ31)を有する。このように構成することで、空気の流量、圧力を調整するだけで、押圧部アクチュエータ30を適切に制御することが可能である。
【0079】
すなわち、簡単な動作で、施療モードを実現することが可能である。なお、上部押圧部材21L、21Rは、いわゆる、エアバッグで構成された膨縮部材211を備えていてもよい。膨縮部材211は、単体であってもよい。また、膨縮部材211を複数個備えていてもよい。また、下部押圧部材22L、22Rは、いわゆる、エアバッグで構成された膨縮部材221を備えていてもよい。膨縮部材221は、単体であってもよい。また、膨縮部材221を複数個備えていてもよい。
【0080】
上記構成において、施療子40は、一対の上部押圧部材21L、21Rと、一対の下部押圧部材22L、22Rとで囲まれた領域Rc1の内部に配置される。このように構成することで、押圧部20で被施療者の身体Bdを動かしたときに、施療子40を被施療者の身体Bdの適切な位置に接触させやすい。そのため、施療が容易である。また、施療モードが変化した場合であっても、施療子40で被施療者の身体Bdを確実に施療することが可能である。
【0081】
上記構成において、施療子40は、被施療者の身体Bdを押圧し、ベース部材10に固定されている。施療子40がベース部材10に固定される構成であるため、施療子40自体を動作させなくてもよい。そのため、マッサージユニット100(100b)の構成を簡略化することができる。なお、施療子40は、ベース部材10に複数個備えられていてもよい。また、施療子40の形状については、突起状であってもよいし、畝状であってもよい。
【0082】
上記構成において、上部押圧部材21は、被施療者の身体Bdの肩部Sdを側方から押圧する。そして、下部押圧部材22は、被施療者の身体Bdの腰部Waを側方から押圧する。このようにすることで、被施療者の身体Bdの固い部分を押圧するため、被施療者が痛み等の不快感を覚えにくい。なお、左側の上部押圧部材21Lは、左肩部SdLを押圧し、右側の上部押圧部材21Rは、右肩部SdRを押圧する。また、左側の下部押圧部材22Lは左腰部WaLを押圧し、右側の下部押圧部材22Rは右腰部WaRを押圧する。
【0083】
本発明にかかるマッサージ機Aの一例は、マッサージユニット100と、マッサージユニット100を内部に配置したマット200と、を有する。
【0084】
本発明にかかるマッサージ機Bの一例は、マッサージユニット100bと、被施療者の身体Bdを支持する椅子形状の身体支持部300と、を有する。マッサージユニット100bは、身体支持部300に配置される。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、被施療者の身体を揉みほぐすマッサージ機のマッサージユニットに利用することができる。
【符号の説明】
【0086】
A マッサージ機
100 マッサージユニット
10 ベース部材
20 押圧部
21 上部押圧部材
211 膨縮部材
22 下部押圧部材
221 膨縮部材
30 押圧部アクチュエータ
31 ポンプ
32 配管部
320 分岐配管
33 上部用切換弁
34 下部用切換弁
35 上部用電磁弁
36 下部用電磁弁
40 施療子
41 上部施療子
42 下部施療子
50 制御部
51 処理部
52 記憶部
60 操作部
61 表示部
62 入力部
200 マット
201 身体保持部
202 枕部
203 側部施療部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11