(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023123050
(43)【公開日】2023-09-05
(54)【発明の名称】レンズユニット
(51)【国際特許分類】
G02B 7/02 20210101AFI20230829BHJP
【FI】
G02B7/02 A
G02B7/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022026893
(22)【出願日】2022-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】平岡 通明
【テーマコード(参考)】
2H044
【Fターム(参考)】
2H044AA03
2H044AA10
2H044AA19
2H044AD01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】車載カメラの温度環境が繰り返し変化する場合でも、光学性能を維持するレンズユニットを提供する。
【解決手段】レンズユニット10は、複数のレンズと、金属製の鏡筒と、鏡筒の内面に一体成形され、複数のレンズを光軸方向に並べて保持する樹脂製のレンズ保持部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のレンズと、
金属製の鏡筒と、
前記鏡筒の内面に一体成形され、前記複数のレンズを光軸方向に並べて保持する樹脂製のレンズ保持部と、を備える、
レンズユニット。
【請求項2】
前記レンズ保持部は、前記鏡筒の内面から内側に突出する突起部を含み、
前記レンズは、同一円周上に等間隔に配置された複数の前記突起部に保持される、
請求項1に記載のレンズユニット。
【請求項3】
前記鏡筒は端部を含む第1部分と前記第1部分とは異なる端部を含む第2部分で挟まれた第3部分を含み、
前記第3部分の内径は、前記第1部分及び前記第2部分の内径より小さく、
前記レンズ保持部は、前記鏡筒の内面に沿った筒状である、
請求項1または2に記載のレンズユニット。
【請求項4】
前記レンズ保持部は黒色の樹脂である、
請求項1から3のいずれか1項に記載のレンズユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車載カメラは温度変化が大きい等の過酷な環境で使用される。車載カメラには、広温度帯域に対応する高信頼性のレンズユニットが求められる。車載カメラに使用されるレンズは、例えば、樹脂製のレンズ枠に圧入したレンズを鏡胴に収めたレンズユニットを提供する技術が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のような従来技術では、複数のレンズのうち一部のレンズを樹脂製のレンズ枠に圧入し、金属製の鏡筒でレンズ枠を保持するレンズユニットが提供されていた。鏡筒とレンズ枠やレンズ等との間には、レンズ枠やレンズ等を鏡筒の目標位置まで挿入するためのクリアランスが設けられる。しかし、車載カメラの温度環境が繰り返し変化する場合、このクリアランスによって、レンズ位置が変化するという課題がある。
【0005】
上記のような従来技術の課題に鑑みてなされた本開示の目的は、車載カメラの温度環境が繰り返し変化する場合でも、光学性能を維持するレンズユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一実施形態にかかるレンズユニットは、複数のレンズと、金属製の鏡筒と、前記鏡筒の内面に一体成形され、前記複数のレンズを光軸方向に並べて保持する樹脂製のレンズ保持部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示の実施形態によれば、車載カメラの温度環境が繰り返し変化する場合でも、光学性能を維持するレンズユニットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態のレンズユニットの断面図である。
【
図2】第1実施形態に係る鏡筒及びレンズ保持部の断面図である。
【
図3】第1実施形態に係る鏡筒及びレンズ保持部の対物側の正面図及び結像面側の正面図である。
【
図4】第2実施形態に係る鏡筒及びレンズ保持部の断面図である。
【
図5】第3実施形態のレンズユニットの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明するが、本開示はこれらに限定されるものではない。また、図示の便宜上、図面の寸法比率は説明のものと必ずしも一致しない。以下の図面に示す構成要素において、同じ構成要素には同じ符号をつける。
【0010】
本発明を備えたレンズユニットの第1の実施形態について、
図1を参照して説明する。本実施形態のレンズユニット10は、鏡筒11、レンズ保持部12、鏡筒11に収めた複数のレンズ、ホルダ13等を含んで構成される。
【0011】
鏡筒11は、少なくとも1つ以上のレンズを収める。鏡筒11は、樹脂に比べて温度変化による膨張または収縮が小さい金属製である。金属とは、例えば、アルミニウム、ステンレスである。鏡筒11は、ホルダ13と締結するための形状を有してよい。
【0012】
鏡筒11は、対物側の端部を含む第1部分と、結像面側の端部を含む第2部分とで挟まれた第3部分を含んでよい。第3部分の内径は、第1部分及び第2部分の内径より小さくてよい。
【0013】
レンズ保持部12は、少なくとも1つ以上のレンズを保持する。レンズ保持部12は、レンズの側面と当接してレンズを保持する。レンズ保持部12は、樹脂製である。樹脂とは、例えば、PPS(Poly Phenylene Sulfide)、PBT(Poly Butylene Terephthalate)、PC(Poly Carbonate)等でよい。樹脂は、ガラス繊維を混ぜてよい。レンズ保持部12は、鏡筒11の内面に沿った筒状であってよい。レンズ保持部12は、鏡筒11の内面に一体成形(インサート成型)される。レンズ保持部12は、対物側及び結像面側から金型に装填した鏡筒11に樹脂を流し込むことで、鏡筒11と一体形成される。レンズ保持部12は、射出成形可能な厚みであればよい。レンズ保持部12は、黒色の樹脂を用いてよい。黒色の樹脂製のレンズ保持部12を用いることで、金属製のレンズ保持部を用いた場合に必要な、反射防止のためのレンズ保持部の内面への黒塗りが不要となる。黒色の樹脂製のレンズ保持部12は、入射光の反射を低減させることができる。
【0014】
鏡筒11に収められる複数のレンズは、本実施形態においては、物体側から順に、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5の5枚構成である。第1~5レンズL1~L5は、レンズユニット10の光軸Z1の方向に沿って並ぶ。第1~5レンズL1~L5は、レンズユニット10の結像面側に接続するイメージセンサ(図示しない)の結像面に、被写体像を結像する。また、第1~5レンズL1~L5の全部または一部は、ガラス製であってよい。
【0015】
レンズユニット10は、上記第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、及び第5レンズL5の5枚構成のレンズ以外にも、任意の枚数、かつ、任意の素材からなる複数のレンズを搭載してよい。
【0016】
レンズユニット10の光軸Z1は、少なくともレンズユニット10を組み立てた段階において、鏡筒11の中心軸とほぼ一致する。
【0017】
レンズユニット10は、第1~5レンズL1~L5の他、第1押え環15、第2押え環16、スペーサ17a、スペーサ17b、アパーチャ18a、アパーチャ18b、及びアパーチャ18cを備える。
【0018】
第1押え環15は、金属製であってよい。第1押え環15は、鏡筒11に対して第1レンズL1の前面を押える環状の押さえ部材である。第1レンズL1の前面とは、物体側の面である。第1押え環15は、レンズL1~L2を第1レンズL1の前面から押さえることで、鏡筒11の内部に固定する。
【0019】
第2押え環16は、金属製であってよい。第2押え環16は、鏡筒11に対して第5レンズL5の後面を押える環状の押さえ部材である。第5レンズL5の後面とは、結像面側
の面である。第2押え環16は、レンズL3~L5を第5レンズL5の後面から押さえることで、鏡筒11の内部に固定する。
【0020】
スペーサ17aは、レンズ保持部12内において、第3レンズL3と第4レンズL4との間に位置する。スペーサ17aは、第3レンズL3と第4レンズL4の間隔を保つ。スペーサ17aは、金属又は樹脂により形成されてよい。
【0021】
スペーサ17bは、レンズ保持部12内において、第4レンズL4と第5レンズL5の間に位置する。スペーサ17bは、第4レンズL4と第5レンズL5の間隔を保つ。スペーサ17bは、金属又は樹脂により形成されてよい。
【0022】
アパーチャ18aは、レンズ保持部12内において、第1レンズL1と第2レンズL2の間に位置する。アパーチャ18aは、鏡筒11に入射した有効光束以外の不要光線を除去または低減する。アパーチャ18aは、金属又は樹脂により形成されてよい。
【0023】
アパーチャ18bは、レンズ保持部12内において、第2レンズL2と第3レンズL3の間に位置する。アパーチャ18bは、鏡筒11に入射した有効光束以外の不要光線を除去または低減する。アパーチャ18bは、金属又は樹脂により形成されてよい。
【0024】
アパーチャ18cは、レンズ保持部12内において、スペーサ17aと第4レンズL4の間に位置する。アパーチャ18cは、鏡筒11に入射した有効光束以外の不要光線を除去または低減する。アパーチャ18cは、金属又は樹脂により形成されてよい。
【0025】
ホルダ13は、金属製であってよい。ホルダ13は、鏡筒11と締結及び嵌合するための形状を有してよい。
【0026】
第1の実施形態における鏡筒11及びレンズ保持部12の形状について、
図2を参照して説明する。レンズ保持部12の内面は、レンズを保持する突起部14を複数有する。突起部14は、鏡筒11の内面から内側に突出する形状であってよい。突起部14は、光軸Z1方向に延びる形状を有してよい。
【0027】
具体的に説明すると、レンズ保持部12の内面には、第1レンズL1を保持する突起部14a、第2レンズL2を保持する突起部14b、第3レンズL3を保持する突起部14c、第4レンズL4を保持する突起部14d、及び第5レンズL5を保持する突起部14eが形成されている。レンズ保持部12は、鏡筒11の内面を覆うように一体形成されてよい。レンズ保持部12と、突起部14a、突起部14b、突起部14c、突起部14d、及び突起部14eとが一体となって構成されてよい。
【0028】
突起部14aは、第1レンズL1の側面と当接する。第1レンズL1は、少なくとも3つ以上の突起部14aで保持されてよい。複数の突起部14aは、レンズ保持部12の内面で第1レンズL1が配置される位置において、同一円周上に等間隔に配置されてよい。
【0029】
複数の突起部14aを結んだ円の直径は、第1レンズL1の直径より小さくてよい。複数の突起部14aを結んだ円の直径は、第2レンズL2の直径より大きくてよい。第1レンズL1は、レンズ保持部12の複数の突起部14aが設けられた位置に圧入される。突起部14aは、突起部14aの対物側の端から結像面側の端に向かって高くなる傾斜をつけてよい。突起部14aの対物側の端は、第1レンズL1の挿入口であるため、面取りされた形状でよい。
【0030】
突起部14bは、第2レンズL2の側面と当接する。第2レンズL2は、少なくとも3
つ以上の突起部14bで保持されてよい。複数の突起部14bは、レンズ保持部12の内面で第2レンズL2が配置される位置において、同一円周上に等間隔に配置されてよい。
【0031】
複数の突起部14bを結んだ円の直径は、保持する第2レンズL2の直径より小さくてよい。第2レンズL2は、レンズ保持部12の複数の突起部14bが設けられた位置に圧入される。突起部14bは、突起部14bの対物側の端から結像面側の端に向かって高くなる傾斜をつけてよい。突起部14bの対物側の端は、第2レンズL2の挿入口であるため、面取りされた形状でよい。
【0032】
突起部14cは、第3レンズL3の側面と当接する。第3レンズL3は、少なくとも3つ以上の突起部14cで保持されてよい。複数の突起部14cは、レンズ保持部12の内面で第3レンズL3が配置される位置において、同一円周上に等間隔に配置されてよい。
【0033】
複数の突起部14cを結んだ円の直径は、保持する第3レンズL3の直径より小さくてよい。第3レンズL3は、レンズ保持部12の複数の突起部14cが設けられた位置に圧入される。突起部14cは、突起部14cの結像面側の端から対物側の端に向かって高くなる傾斜をつけてよい。突起部14cの結像面側の端は、第3レンズL3の挿入口であるため、面取りされた形状でよい。
【0034】
突起部14dは、第4レンズL4の側面と当接する。第4レンズL4は、少なくとも3つ以上の突起部14dで保持されてよい。複数の突起部14dは、レンズ保持部12の内面で第4レンズL4が配置される位置において、同一円周上に等間隔に配置されてよい。
【0035】
複数の突起部14dを結んだ円の直径は、保持する第4レンズL4の直径より小さくてよい。複数の突起部14dを結んだ円の直径は、第3レンズL3の直径より大きくてよい。第4レンズL4は、レンズ保持部12の複数の突起部14dが設けられた位置に圧入される。突起部14dは、突起部14dの結像面側の端から対物側の端に向かって高くなる傾斜をつけてよい。突起部14dの結像面側の端は、第4レンズL4の挿入口であるため、面取りされた形状でよい。
【0036】
突起部14eは、第5レンズL5の側面と当接する。第5レンズL5は、少なくとも3つ以上の突起部14eで保持されてよい。複数の突起部14eは、レンズ保持部12の内面で第5レンズL5が配置される位置において、同一円周上に等間隔に配置されてよい。
【0037】
複数の突起部14eを結んだ円の直径は、保持する第5レンズL5の直径より小さくてよい。複数の突起部14eを結んだ円の直径は、第4レンズL4の直径より大きくてよい。第5レンズL5は、レンズ保持部12の複数の突起部14eが設けられた位置に圧入される。突起部14eは、突起部14eの結像面側の端から対物側の端に向かって高くなる傾斜をつけてよい。突起部14eの結像面側の端は、第5レンズL5の挿入口であるため、面取りされた形状でよい。
【0038】
第1~5レンズL1~L5は、レンズ保持部12の突起部14が設けられた位置に圧入されることで、光軸Z1に対して直交する方向にずれることがないよう保持される。また、第1~5レンズL1~L5は、金属製の鏡筒11に一体形成された樹脂製のレンズ保持部12に保持されるため、鏡筒11と複数レンズL1~L5との間のクリアランスが不必要となり、車載カメラの温度環境が繰り返し変化しても、レンズ位置が変化しにくい。したがって、第1~5レンズL1~L5の光軸Z1は、鏡筒11の中心軸とほぼ一致した状態で維持できる。
【0039】
第1の実施形態における鏡筒11及びレンズ保持部12の形状について、
図3を参照し
て説明する。
図3(A)は、鏡筒11及びレンズ保持部12の対物側の正面図である。
図3(B)は、鏡筒11及びレンズ保持部12の結像面側の正面図である。
【0040】
図3(A)を参照して、鏡筒11及びレンズ保持部12の形状を説明する。突起部14a及び突起部14bの突起の高さは、突起部14aを結んだ円の直径が、突起部14bを結んだ円の直径より大きくなるように決定してよい。第1の実施形態において、鏡筒11の対物側の正面から見た突起部14a及び突起部14bは、均等に配置されているが、これに限られない。
【0041】
図3(B)を参照して、鏡筒11及びレンズ保持部12の形状を説明する。突起部14cのみを結んだ円の直径は、突起部14dを結んだ円の直径より小さくなるように、突起部14c及び突起部14dの突起の高さを変化させてよい。突起部14dを結んだ円の直径は、突起部14eを結んだ円の直径より小さくなるように、突起部14d及び突起部14eの突起の高さを変化させてよい。第1の実施形態において、鏡筒11の結像面側の正面から見た突起部14c、突起部14d、及び突起部14eは、突起部14c及び突起部14d、突起部14d及び突起部14e、突起部14c及び突起部14e同士は、それぞれ均等に配置されているが、これに限られない。
【0042】
本発明の第2の実施形態における鏡筒21及びレンズ保持部22の形状について、
図4を参照して説明する。
【0043】
本実施形態のレンズユニット20は、鏡筒21、レンズ保持部22、鏡筒21に収めた第1~5レンズL1~L5、ホルダ23等を含んで構成される。レンズユニット20は、レンズ保持部22の形状が異なる点で第1の実施形態に係るレンズユニット10と異なる。
【0044】
第2の実施形態において、鏡筒21の構成は第1の実施形態に係る鏡筒11と同様なので説明を省略する。
【0045】
以下、特記したものを除き、第1の実施形態にかかる構成と同一名称を付した構成は、同一の構成、機能を有するものとして説明を省略する。
【0046】
レンズ保持部22は、レンズを保持する突起部24を複数有する。具体的に説明すると、レンズ保持部22は、第1レンズL1を保持する突起部24a、第2レンズL2を保持する突起部24b、第3レンズL3を保持する突起部24c、第4レンズL4を保持する突起部24d、及び第5レンズL5を保持する突起部24eを有する。
【0047】
レンズ保持部22は、第1~5レンズL1~L5を保持する突起部24のみで構成されてよい。レンズ保持部22は、樹脂の射出成形可能な厚みで形成されていればよい。レンズ保持部22は、対物側及び結像面側から金型に装填した鏡筒21に樹脂を流し込んで形成されてよい。または、レンズ保持部22は、鏡筒21の突起部24を形成する位置付近に樹脂を注入する穴を設け、その穴から樹脂を流し込んで形成されてもよい。レンズ保持部22は、鏡筒21の内面に沿った筒状であるため、後加工で複数の突起部24以外の樹脂を除去して形成されてよい。金属に比べて温度変化による膨張または収縮が大きい樹脂を突起部24のみにすることで、車載カメラの温度環境が繰り返し変化しても、レンズ位置が変化しにくい。
【0048】
本発明の第3の実施形態のレンズユニットについて、
図5を参照して説明する。
【0049】
本実施形態のレンズユニット30は、鏡筒31、レンズ保持部32、レンズ保持部32
に収めた第1~5レンズL1~L5等を含んで構成される。レンズユニット30は、第1の実施形態に係る鏡筒11とホルダ13とが一体となった鏡筒31を備える点で第1の実施形態に係るレンズユニット10と異なる。
【0050】
第3の実施形態において、レンズ保持部32の構成は第1の実施形態に係るレンズ保持部12と同様なので説明を省略する。
【0051】
レンズユニット30は、第1~5レンズL1~L5の他、第1押え環35、第2押え環16、スペーサ17a、スペーサ17b、アパーチャ18a、アパーチャ18b、及びアパーチャ18cを有する。
【0052】
以下、特記したものを除き、第1の実施形態にかかる構成と同一名称を付した構成は、同一の構成、機能を有するものとして説明を省略する。第1押え環35は、第1~2レンズL1~L2を第1レンズL1の前面から押さえることで、鏡筒31の内部に固定する。
【0053】
鏡筒31は、第1の実施形態に係る鏡筒11とホルダ13とが一体となる構造とすることで部品点数を減らすことができる。
【0054】
以上のように、本開示にかかるレンズユニットは、車載カメラの温度環境が繰り返し変化する場合でも、光学性能を維持することができる。
【0055】
本開示の実施形態について、諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。したがって、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部に含まれる機能などは論理的に矛盾しないように変更可能であり、複数の構成部を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。本開示の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
【0056】
本開示のレンズユニットは車載カメラで用いられるレンズユニットとして説明したが、監視カメラ等で用いてもよい。
【符号の説明】
【0057】
10、20、30 レンズユニット
11、21、31 鏡筒
12、22、32 レンズ保持部
13、23 ホルダ
14、14a、14b、14c、14d、14e、24、24a、24b、24c、24d、24e 突起部
15、35 第1押え環
16 第2押え環
17a、17b スペーサ
18a、18b、18c アパーチャ
Z1 光軸
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4 第4レンズ
L5 第5レンズ