(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023123066
(43)【公開日】2023-09-05
(54)【発明の名称】極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置
(51)【国際特許分類】
D05B 65/02 20060101AFI20230829BHJP
【FI】
D05B65/02 C
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022026921
(22)【出願日】2022-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】522071496
【氏名又は名称】宏澄精密工業有限公司
【氏名又は名称原語表記】Hongcheng Precision Industry Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】No. 883-1, Sec. 3, Zhongshan Rd., Guosheng Vil., Changhua City, Changhua County 500, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】江 ▲いぇん▼宏
【テーマコード(参考)】
3B150
【Fターム(参考)】
3B150FH02
3B150FH06
3B150FH08
(57)【要約】
【課題】如何なるメーカーのミシン型番の駆動部材にも適用してリニア駆動を行い、縫製の品質を大幅に高める極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置を提供する。
【解決手段】極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置は、糸切り盤台10、接合杆カッターセット20、固定ブレード部材30および蓋バネ片40を含む。バネエリア44前端の弾性湾曲段441末端には弾性押止端442が成形され、可動ブレード部材27の押圧区293に蓄積したバネエネルギーを押さえて対応し、可動ブレード29を固定ブレード34に向かって横向きに移動させて良好な切断力を形成させる。また孔台12の糸挿入孔13に対応する位置の縦方向の厚みは0.5mmであり、ミシン糸70と切断部71の間を極短糸で切り出し、極短糸は布生地本体に予め有する弾力によって内部に縮み、縫製品の糸切断後の表面に良好な平面性を形成し、縫製布地表面に長過ぎる糸を残さない。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
糸切り盤台と、接合杆カッターセットと、固定ブレード部材と、蓋バネ片とを含む、極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置であって、
前記糸切り盤台は、スライド溝区を設け、スライド溝区の予め定めた位置には孔台を設け、孔台の予定位置には糸挿入孔を有し、糸挿入孔一側には固定カッター台を有し、固定カッター台一側には結合部を有し、スライド溝区の内部予定位置には複数の組立孔を有し、且つスライド溝区一側端には第一枢設台および第二枢設台を有し、そのうち第一枢設台および第二枢設台は第一弾性組立部材および第二弾性組立部材をそれぞれ設置し、
前記接合杆カッターセットは、糸切り盤台のスライド溝区にリニアスライドし、接合杆カッターセットは駆動つまみおよび可動ブレードを含み、そのうち可動ブレード一側は側面案内凸を成形し、側面案内凸の底面は案内斜面を成形し、可動ブレード最上面には押圧区を成形し、
前記可動ブレードは、糸切り盤台の糸挿入孔でリニアスライドし、接合杆カッターセットは第二弾性組立部材に対応する係合溝を成形し、且つ接合杆カッターセットは第一弾性組立部材に対応する押止面を成形し、係合溝を第一弾性組立部材に嵌合し、且つ押止面で第二弾性組立部材を押さえ、駆動つまみは外からの力で接合杆カッターセットを駆動し、可動ブレードが糸挿入孔表面方向に対してリニアスライド切断し、且つ第一弾性組立部材および第二弾性組立部材によって接合杆カッターセットを弾力復位させ、
前記固定ブレード部材は、糸切り盤台の固定カッター台内に設け、前記固定ブレード部材は糸挿入孔一端に対応する案内弧面を設け、案内弧面一端には固定ブレードを有し、そのうち固定ブレードと可動ブレード互は相対切断位置を形成し、可動ブレードの位置移動に依る固定ブレードと相対する糸挿入孔の位置には両刃切断作動状態が形成され、可動ブレードの位置移動後の案内弧面は可動ブレードの案内斜面が相対してガイドスライド移動を提供し、固定ブレード部材別端には結合端を設け、結合端は糸切り盤台の結合部に対応し、結合部および結合端は結合部材によってネジ止め結合され、
前記蓋バネ片は、糸切り盤台の複数の組立孔はそれぞれ貫通孔に対応させ、各貫通孔および組立孔を結合部材によってネジ固定し、蓋バネ片が接合杆カッターセットを覆い、更に駆動つまみおよび糸挿入孔が露出し、そのうち蓋バネ片の駆動つまみに対応する位置には制限ブロック面が成形され、駆動つまみは常態時において、制限ブロック面でブロックされ、蓋バネ片には可動ブレードに対応して伸びるバネエリアを設け、バネエリア前端には下向きにやや湾曲した弾性湾曲段が成形され、弾性湾曲段末端には弾性押止端が成形され、弾性押止端は可動ブレード部材を押さえる押圧区に対応し、可動ブレードの押圧区とバネエリアの弾性押止端を介して縦方向に弾性押圧されると、可動ブレードにバネエネルギーが蓄えられ、可動ブレードを弾力圧力から解放させると、短距離衝撃力が形成され、可動ブレード部材の可動ブレードが固定ブレードへ横方向に移動した時、固定ブレードと共に大きな切断作用力を起こすことを特徴とする極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【請求項2】
前記糸切り盤台のスライド溝区は、下向きコの字形の第一溝道、第二溝道および接合溝部を含み、接合杆カッターセットは起動パーツおよび可動ブレード部材を含み、起動パーツは第一溝道に対応して配置し、且つ可動ブレード部材は第二溝道に対応配置し、起動パーツと可動ブレード部材の相対端部位置には相互に連結する嵌合組立端および嵌合組立溝を設け、嵌合組立端および嵌合組立溝は接合溝部に配置することを特徴とする請求項1記載の極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【請求項3】
前記接合杆カッターセットの駆動つまみ後端面には駆動面を設けることを特徴とする請求項1記載の極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【請求項4】
前記糸切り盤台の複数の組立孔は、第一組立孔および第二組立孔を含み、蓋バネ片は第一組立孔および第二組立孔に対応させる第一貫通孔および第二貫通孔を穿設し、第一組立孔および第二組立孔並びに第一貫通孔および第二貫通孔を第一結合部材および一第二結合部材でそれぞれ相互に固定することを特徴とする請求項1記載の極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【請求項5】
前記糸切り盤台の第一枢設台および第二枢設台は凹み台形態で、それぞれスライド溝区と連通し、第一枢設台の予定位置には第一組立部を成形し、第一組立部一側には第一位置限定部を成形し、且つ第二枢設台予定位置には第二組立部を成形し、第二組立部一側には第二位置限定部を成形することを特徴とする請求項1記載の極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【請求項6】
前記第一弾性組立部材は、第一組立部材、第一ワッシャーおよび第一バネ部材を含み、第一バネ部材中心箇所は第一枢設孔を設け、第一枢設孔は第一組立部材を取付けた後、第一組立部材を糸切り盤台の第一組立部に組み立てるのに用い、第一ワッシャーは第一組立部と第一バネ部材の間に挟み、第一バネ部材は両端に弾性端を有し、それは第一位置限定端および第一嵌合端にそれぞれ分かれ、そのうち第一位置限定端は糸切り盤台の第一位置限定部を仕切って押さえ、第一嵌合端は接合杆カッターセットの押止面を押さえ、
第二弾性組立部材は第二組立部材、第二ワッシャーおよび第二バネ部材を含み、第二バネ部材中心は第二枢設孔を形成し、第二組立部材を取付けた後第二組立部材を糸切り盤台の第二組立部に組み立てるのに用い、第二ワッシャーは第二組立部と第二バネ部材の間に挟み、第二バネ部材は両端に弾性端を有し第二位置限定端および第二嵌合端にそれぞれ分かれ、そのうち第二位置限定端は糸切り盤台の第二位置限定部を押さえ、且つ第二嵌合端は接合杆カッターセットの係合溝を押さえることを特徴とする請求項1または5記載の極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【請求項7】
前記糸切り盤台の孔台の糸挿入孔に対応する位置表面は、弧形曲面を形成し、接合杆カッターセットの可動ブレードは弧形曲面位置に対応し、また孔台と対応する弧形曲面を成形することを特徴とする請求項1記載の極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【請求項8】
前記糸切り盤台の孔台の糸挿入孔に対応する位置の縦方向の厚みは、0.5mmであることを特徴とする請求項1記載の極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置に関する。特に、可動ブレード部材の可動ブレードが糸挿入孔に面し、更に固定ブレードとリニアスライド切断を行う。バネエリア前端の弾性湾曲段の末端には弾性押止端が成形され、可動ブレード部材の押圧区に蓄積したバネエネルギーを押さえて対応し、可動ブレードを固定ブレードに向けて横方向に移動する時、良好な切断力が形成される。同時に孔台の糸挿入孔に対応する位置の縦方向厚み(H)は0.5mmであり、ミシン糸と切断部の間を極短糸で切り出し、極短糸は布生地本体に予め有する弾力によって内部に縮み、縫製品の糸切断後の表面に良好な平面性を形成し、縫製布地表面に長過ぎる糸を残さない。更に如何なるメーカーのミシン型番に設置した駆動部材にも適用してリニア駆動を行う。
【背景技術】
【0002】
公知のミシン技術は裁縫用機器の技術であり、ミシン糸で布地を縫うために用いる。ミシンにはミシン糸を切断するための糸切り構造が配置され、ユーザーがミシン糸を切断する時、ミシンの針が布地を離れるのを制御し、その時ミシンは糸切り構造を駆動しミシン糸を切る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の主な課題は、如何なるメーカーのミシン型番の駆動部材にも適用してリニア駆動を行い、縫製の品質を大幅に高める極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置は以下を含む。
糸切り盤台は、スライド溝区を設け、スライド溝区の予め定めた位置には孔台を設ける。孔台内予定位置には糸挿入孔を穿設し、スライド溝区内の予定位置には複数の組立孔を穿設する。スライド溝区一側末端には第一枢設台および第二枢設台を成形する。第一枢設台および第二枢設台は第一弾性組立部材および第二弾性組立部材をそれぞれ設置する。
接合杆カッターセットは糸切り盤台のスライド溝区内でリニアスライド配置され、接合杆カッターセットは駆動つまみおよび可動ブレードを含む。可動ブレードは糸切り盤台の糸挿入孔でリニアスライドし、接合杆カッターセットは第二弾性組立部材に対応する係合溝を成形し、且つ接合杆カッターセットは第一弾性組立部材に対応する押止面を成形し、係合溝を第一弾性組立部材に嵌合し、且つ押止面で第二弾性組立部材を押さえる。また駆動つまみは外からの力で接合杆カッターセットを駆動し、可動ブレードが糸挿入孔表面方向に対してリニアスライド切断し、且つ第一弾性組立部材および第二弾性組立部材によって接合杆カッターセットを弾力復位させる。
蓋バネ片は、糸切り盤台の複数の組立孔に対応する貫通孔にそれぞれ対応させ、各貫通孔および組立孔を結合部材でそれぞれネジ固定し、蓋バネ片が接合杆カッターセットを覆う。更に駆動つまみおよび糸挿入孔が露出し、また蓋バネ片は駆動つまみに対応する位置に制限ブロック面を設ける。
【発明の効果】
【0005】
本発明の極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置は、可動ブレード部材の可動ブレードが糸挿入孔に面し、更に固定ブレードとリニアスライド切断を行う。バネエリア前端の弾性湾曲段末端には弾性押止端が成形され、可動ブレード部材の押圧区に蓄積したバネエネルギーを押さえて対応し、可動ブレードを固定ブレードに向けて横方向に移動する時、良好な切断力が形成される。孔台の糸挿入孔に対応する位置の縦方向厚み(H)は0.5mmであり、ミシン糸と切断部の間を極短糸で切り出し、極短糸は布生地本体に予め有する弾力によって内部に縮み、縫製品の糸切断後の表面に良好な平面性を形成し、縫製布地表面に長過ぎる糸を残さない。公知技術の欠点を改善し、如何なるメーカーのミシン型番に設置した駆動部材にも適用してリニア駆動を行う。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本発明の一実施例による極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置の立体図の一例である。
【
図2】本発明の一実施例による極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置の分解立体図の一例である。
【
図3】本発明の一実施例による極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置の俯瞰図の一例である。
【
図4】本発明の一実施例による極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置の蓋バネ片を外した後、接合杆カッターセットが糸切り盤台に相対した立体図の一例である。
【
図5】本発明の一実施例において蓋バネ片を外した後に表れた接合杆カッターセットを糸切り盤台に相対させた別角度立体図の一例である。
【
図6】本発明の一実施例において蓋バネ片を外した後に表れた接合杆カッターセットが外力で作動した作動立体図の一例である。
【
図7】本発明の一実施例において蓋バネ片を外した後に表れた接合杆カッターセットが外力で作動した作動俯瞰図の一例である。
【
図8】如何なるメーカーのミシン型番の駆動部材でもリニア駆動を行う本発明の一実施例による接合杆カッターセットの駆動つまみの指示図の一例である。
【
図9】本発明の一実施例による接合杆カッターセットの駆動前の局部断面図の一例で、可動ブレードが糸挿入孔内部のミシン糸に相対して切断される。
【
図10】本発明の一実施例による接合杆カッターセットの駆動後の局部断面図の一例で、可動ブレードが糸挿入孔内部のミシン糸に相対して切断される。
【
図11】本発明の別の一実施例を示す図の一例である。
【
図13】本発明のいくつかの実施例の構造ブロックダイアグラムの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第一実施形態)
図1~
図11に示すとおり、極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置は、以下を含む。
【0008】
糸切り盤台10は、スライド溝区11を設け、スライド溝区11の予め定めた位置には孔台12を設ける。孔台12内部の予定位置には糸挿入孔13を設け、孔台12の糸挿入孔13に対応する位置の縦方向厚み(H)は0.5mmである。糸挿入孔13の一側には固定カッター台101を設置し、固定カッター台101の一側には結合部102を設置し、孔台12の糸挿入孔13に対応する位置表面は弧形曲面121を形成し、スライド溝区11内の予定位置には第一組立孔14および第二組立孔15をそれぞれ穿設し、スライド溝区11一側の末端には第一枢設台16および第二枢設台17を成形する。
【0009】
第一枢設台16および第二枢設台17は凹み台形状でスライド溝区11と連通し、第一枢設台16の予定位置には第一組立部161を成形し、第一組立部161の一側には第一位置限定部162を成形する。更に第二枢設台17の予定位置には第二組立部171を成形し、第二組立部171の一側には第二位置限定部172を成形する。
【0010】
第一組立部161および第二組立部171には弾性組立部材18および第二弾性組立部材19がそれぞれ組み立てられて設置される。第一弾性組立部材18は第一組立部材181、第一ワッシャー182および第一バネ部材183を含み構成される。第一バネ部材183の中心箇所に第一枢設孔184を設け、第一枢設孔184は第一組立部材181を配置した後、第一組立部材181を糸切り盤台10の第一組立部161に組み立てるために用い、第一ワッシャー182は第一組立部161と第一バネ部材183の間に挟まれ、第一バネ部材183は両端に弾性端を有し、それぞれ第一位置限定端185および第一嵌合端186に分けられる。第一位置限定端185は糸切り盤台10の第一位置限定部162を押さえ、且つ第一嵌合端186は接合杆カッターセット20の押止面26を押さえる。
【0011】
第二弾性組立部材19は第二組立部材191、第二ワッシャー192および第二バネ部材193を含む。第二バネ部材193の中心は第二枢設孔194を形成し、第二枢設孔194は第二組立部材191を配置した後、第二組立部材191を糸切り盤台10の第二組立部171に設置するために用い、第二ワッシャー192は第二組立部171と第二バネ部材193の間に挟まれて設置され、第二バネ部材193は両端に弾性端を有し第二位置限定端195および第二嵌合端196にそれぞれ分けられる。第二位置限定端195は糸切り盤台10の第二位置限定部172を制限して押さえ、且つ第二嵌合端196は接合杆カッターセット20の係合溝23を押さえる。
糸切り盤台10のスライド溝区11は、下向きのコの字形を呈する第一溝道112、第二溝道113および接合溝部111を含む。
【0012】
接合杆カッターセット20は糸切り盤台10のスライド溝区11内でリニアスライド配置され、接合杆カッターセット20は駆動つまみ24および可動ブレード29を含み、可動ブレード29の一側には側面案内凸291を設け、側面案内凸291の底面は案内斜面292を成形し、且つ可動ブレード29の最上面には押圧区293を成形する。可動ブレード29は糸切り盤台10の糸挿入孔13にリニアスライド対応し、可動ブレード29が対応する孔台12には対応断面配置するための弧形曲面121が成形され、接合杆カッターセット20には第二弾性組立部材19に対応する係合溝23が成形される。接合杆カッターセット20には、第一弾性組立部材18に対応する押止面26が更に成形され、係合溝23に第一弾性組立部材18が嵌合され、且つ押止面26が第二弾性組立部材19を押さえる。
【0013】
駆動つまみ24の後端面に駆動面25が設けられ、駆動面25は外からの力で接合杆カッターセット20を駆動する。可動ブレード29が糸挿入孔13表面の方向に対してリニアスライド切断し、且つ第一弾性組立部材18および第二弾性組立部材19によって接合杆カッターセット20を弾力復位させる。
【0014】
接合杆カッターセット20は更に起動パーツ21および可動ブレード部材27を含む。起動パーツ21は糸切り盤台10の第一溝道112に対応配置し、且つ可動ブレード部材27は第二溝道113に対応配置する。起動パーツ21と可動ブレード部材27の相対端部位置には相互に連結する嵌合組立端22および嵌合組立溝28を設ける。嵌合組立端22および嵌合組立溝28は接合溝部111に配置され、可動ブレード部材27と起動パーツ21は、嵌合組立端22および嵌合組立溝28で、分離して分解したり連結して組立たてたりでき、可動ブレード部材27は可動ブレード29の消耗の際、単品で交換できる。
【0015】
固定ブレード部材30は、糸切り盤台10の固定カッター台101内に設けられる。固定ブレード部材30に糸挿入孔13の一端に対応する案内弧面33を設け、案内弧面33一端に固定ブレード34を設け、固定ブレード34と可動ブレード29は相対切断位置を形成する。可動ブレード29の位置移動に依る固定ブレード34と相対する糸挿入孔13の位置には両刃切断作動状態が形成され、可動ブレード29の位置移動後の案内弧面33では可動ブレード29の案内斜面292が相対し、ガイドスライド移動が提供される。固定ブレード部材30の別端には結合端31を設け、結合端31は糸切り盤台10の結合部102に対応し、結合部102および結合端31は結合部材32によってネジ止め結合される。
【0016】
蓋バネ片40には、糸切り盤台10の第一組立孔14および第二組立孔15に対応する第一貫通孔41および第二貫通孔42が穿設される。第一組立孔14および第二組立孔15並びに第一貫通孔41および第二貫通孔42には第一結合部材45および第二結合部材46が各々相対してネジ固定され、蓋バネ片40が接合杆カッターセット20を覆う。更に駆動つまみ24および糸挿入孔13が露出し、蓋バネ片40の駆動つまみ24に対応する位置には制限ブロック面43が成形され、駆動つまみ24は常態時において、制限ブロック面43でブロックされている。
蓋バネ片40は可動ブレード29に対応するバネエリア44を有し、可動ブレード部材27は糸切り盤台10とバネエリア44の間に納置され、リニアスライドを行う。バネエリア44前端には下向きにやや湾曲した形態の弾性湾曲段441が成形される。弾性湾曲段441の末端には弾性押止端442が成形され、可動ブレード部材27を押さえる押圧区293に対応する。可動ブレード29が押圧区293とバネエリア44の弾性押止端442を介して縦方向に弾性押圧されると、可動ブレード29にバネエネルギーが蓄えられ、可動ブレード29がバネ押止から解放されると、短距離衝撃力を発生し、可動ブレード部材27の可動ブレード29が固定ブレード34へ横方向に移動した時、固定ブレード34と共に大きな切断作用力を起こす。
【0017】
図8~
図10に示すとおり、駆動つまみ24後端の駆動面25は駆動部材50によって起動し、更に補助糸部材60が糸箇所を押さえることで垂直定位の右側駆動モジュールとなり、直線で接合杆カッターセット20を作動させる。起動パーツ21の嵌合組立端22が可動ブレード部材27の嵌合組立溝28を動かし、可動ブレード部材27の可動ブレード29を糸挿入孔13そして固定ブレード34方向へリニアスライドさせて切断する。バネエリア44前端の弾性湾曲段441末端に弾性押止端442を成形することにより、可動ブレード部材27の押圧区293に蓄積されたバネエネルギーに対応し、可動ブレード29を固定ブレード34へ向かって横方向に移動させた時良好な切断力を発生させる。更に孔台12の糸挿入孔13に対応する位置の縦方向厚み(H)は0.5mmであるため、ミシン糸70と切断部71の間を極短糸で切り出し、極短糸は布生地本体に予め有する弾力によって内部に縮み、縫製品の糸切断後の表面に良好な平面性を形成し、縫製布地表面に長過ぎる糸を残さない。
本発明は第一弾性組立部材18および第二弾性組立部材19を有する双復位動力設計であり、糸を切断した後、接合杆カッターセット20を即座に戻して復位させるため、切断復位効率が大幅に短縮される。
(第二実施形態)
【0018】
図11に示すのは、本発明の別の一実施例である。そのうち、駆動部材50Aおよび補助糸部材60Aは、それぞれが糸切り盤台10において上下に配置する回転アーム駆動モジュールとなり、更に可動ブレード部材27の可動ブレード29を固定ブレード34方向へ横向きに移動させ、それは如何なるメーカーのミシンにも適用する。
(第三実施形態)
【0019】
図12に示すのは、本発明の更に別の一実施例である。そのうち、駆動部材50Bは双方対称式形態が糸切り盤台10に横方向に配置する左側駆動モジュールで、更に可動ブレード部材27の可動ブレード29を固定ブレード34へ横方向へ移動させ、それは如何なるメーカーのミシンにも適用する。
【0020】
図13は、本発明のいくつかの実施例の構造ブロックダイアグラムの一例であり、糸切り盤台10は主に接合杆カッターセット20および蓋バネ片40によって良好な駆動を達成する。
【0021】
本発明の実施例による極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置は、メーカーごとに異なる駆動デザインでなければならず、共用することが出来ないという公知の欠点を改善した。本発明は公知の欠点を改め、如何なるメーカーのミシンタイプの駆動部材50としても適用し、リニア駆動を行う。
【符号の説明】
【0022】
10 糸切り盤台
101 固定カッター台
102 結合部
11 スライド溝区
111 接合溝部
112 第一溝道
113 第二溝道
12 孔台
121 弧形曲面
13 糸挿入孔
14 第一組立孔
15 第二組立孔
16 第一枢設台
161 第一組立部
162 第一位置限定部
17 第二枢設台
171 第二組立部
172 第二位置限定部
18 第一弾性組立部材
181 第一組立部材
182 第一ワッシャー
183 第一バネ部材
184 第一枢設孔
185 第一位置限定端
186 第一嵌合端
19 第二弾性組立部材
191 第二組立部材
192 第二ワッシャー
193 第二バネ部材
194 第二枢設孔
195 第二位置限定端
196 第二嵌合端
20 接合杆カッターセット
21 起動パーツ
22 嵌合組立端
23 係合溝
24 駆動つまみ
25 駆動面
26 押止面
27 可動ブレード部材
28 嵌合組立溝
29 可動ブレード
291 側面案内凸
292 案内斜面
293 押圧区
30 固定ブレード部材
31 結合端
32 結合部材
33 案内弧面
34 固定ブレード
40 蓋バネ片
41 第一貫通孔
42 第二貫通孔
43 制限ブロック面
44 バネエリア
441 弾性湾曲段
442 弾性押止端
45 第一結合部材
46 第二結合部材
50 駆動部材
60 補助糸部材
50A 駆動部材
60A 補助糸部材
50B 駆動部材
70 ミシン糸
71 切断部
【手続補正書】
【提出日】2023-08-04
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
糸切り盤台と、接合杆カッターセットと、固定ブレード部材と、蓋バネ片とを含む、極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置であって、
前記糸切り盤台は、スライド溝区を設け、スライド溝区の予め定めた位置には孔台を設け、孔台の予定位置には糸挿入孔を有し、糸挿入孔一側には固定カッター台を有し、固定カッター台一側には結合部を有し、スライド溝区の内部予定位置には複数の組立孔を有し、且つスライド溝区一側端には第一枢設台および第二枢設台を有し、そのうち第一枢設台および第二枢設台は第一弾性組立部材および第二弾性組立部材をそれぞれ設置し、
前記接合杆カッターセットは、糸切り盤台のスライド溝区にリニアスライドし、接合杆カッターセットは駆動つまみおよび可動ブレードを含み、そのうち可動ブレード一側は側面案内凸を成形し、側面案内凸の底面は案内斜面を成形し、可動ブレード最上面には押圧区を成形し、
前記可動ブレードは、糸切り盤台の糸挿入孔でリニアスライドし、前記接合杆カッターセットは第二弾性組立部材に対応する係合溝を成形し、且つ、前記接合杆カッターセットは第一弾性組立部材に対応する押止面を成形し、前記係合溝が、前記第二弾性組立部材に嵌合され、且つ、前記押止面が前記第一弾性組立部材により押さえられ、駆動つまみは外からの力で前記接合杆カッターセットを駆動し、
可動ブレードが糸挿入孔表面方向に対してリニアスライド切断し、且つ第一弾性組立部材および第二弾性組立部材によって接合杆カッターセットを弾力復位させ、
前記固定ブレード部材は、糸切り盤台の固定カッター台内に設け、前記固定ブレード部材は糸挿入孔一端に対応する案内弧面を設け、案内弧面一端には固定ブレードを有し、そのうち固定ブレードと可動ブレード互は相対切断位置を形成し、可動ブレードの位置移動に依る固定ブレードと相対する糸挿入孔の位置には両刃切断作動状態が形成され、可動ブレードの位置移動後の案内弧面は可動ブレードの案内斜面が相対してガイドスライド移動を提供し、固定ブレード部材別端には結合端を設け、結合端は糸切り盤台の結合部に対応し、結合部および結合端は結合部材によってネジ止め結合され、
前記蓋バネ片は、糸切り盤台の複数の組立孔はそれぞれ貫通孔に対応させ、各貫通孔および組立孔を結合部材によってネジ固定し、蓋バネ片が接合杆カッターセットを覆い、更に駆動つまみおよび糸挿入孔が露出し、そのうち蓋バネ片の駆動つまみに対応する位置には制限ブロック面が成形され、駆動つまみは常態時において、制限ブロック面でブロックされ、蓋バネ片には可動ブレードに対応して伸びるバネエリアを設け、バネエリア前端には下向きにやや湾曲した弾性湾曲段が成形され、弾性湾曲段末端には弾性押止端が成形され、弾性押止端は可動ブレード部材を押さえる押圧区に対応し、可動ブレードの押圧区とバネエリアの弾性押止端を介して縦方向に弾性押圧されると、可動ブレードにバネエネルギーが蓄えられ、可動ブレードを弾力圧力から解放させると、短距離衝撃力が形成され、
可動ブレード部材の可動ブレードが固定ブレードへ横方向に移動した時、固定ブレードと共に大きな切断作用力を起こすことを特徴とする極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【請求項2】
前記糸切り盤台のスライド溝区は、下向きコの字形の第一溝道、第二溝道および接合溝部を含み、接合杆カッターセットは起動パーツおよび可動ブレード部材を含み、起動パーツは第一溝道に対応して配置し、且つ可動ブレード部材は第二溝道に対応配置し、起動パーツと可動ブレード部材の相対端部位置には相互に連結する嵌合組立端および嵌合組立溝を設け、嵌合組立端および嵌合組立溝は接合溝部に配置することを特徴とする請求項1記載の極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【請求項3】
前記接合杆カッターセットの駆動つまみ後端面には駆動面を設けることを特徴とする請求項1記載の極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【請求項4】
前記糸切り盤台の複数の組立孔は、第一組立孔および第二組立孔を含み、蓋バネ片は第一組立孔および第二組立孔に対応させる第一貫通孔および第二貫通孔を穿設し、第一組立孔および第二組立孔並びに第一貫通孔および第二貫通孔を第一結合部材および一第二結合部材でそれぞれ相互に固定することを特徴とする請求項1記載の極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【請求項5】
前記糸切り盤台の第一枢設台および第二枢設台は凹み台形態で、それぞれスライド溝区と連通し、第一枢設台の予定位置には第一組立部を成形し、第一組立部一側には第一位置限定部を成形し、且つ第二枢設台予定位置には第二組立部を成形し、第二組立部一側には第二位置限定部を成形することを特徴とする請求項1記載の極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【請求項6】
前記第一弾性組立部材は、第一組立部材、第一ワッシャーおよび第一バネ部材を含み、
第一バネ部材中心箇所は第一枢設孔を設け、第一枢設孔は第一組立部材を取付けた後、第一組立部材を糸切り盤台の第一組立部に組み立てるのに用い、第一ワッシャーは第一組立部と第一バネ部材の間に挟み、第一バネ部材は両端に弾性端を有し、それは第一位置限定端および第一嵌合端にそれぞれ分かれ、そのうち第一位置限定端は糸切り盤台の第一位置限定部を仕切って押さえ、第一嵌合端は接合杆カッターセットの押止面を押さえ、
第二弾性組立部材は第二組立部材、第二ワッシャーおよび第二バネ部材を含み、第二バネ部材中心は第二枢設孔を形成し、第二組立部材を取付けた後第二組立部材を糸切り盤台の第二組立部に組み立てるのに用い、第二ワッシャーは第二組立部と第二バネ部材の間に挟み、第二バネ部材は両端に弾性端を有し第二位置限定端および第二嵌合端にそれぞれ分かれ、そのうち第二位置限定端は糸切り盤台の第二位置限定部を押さえ、且つ第二嵌合端は接合杆カッターセットの係合溝を押さえることを特徴とする請求項1または5記載の極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【請求項7】
前記糸切り盤台の孔台の糸挿入孔に対応する位置表面は、弧形曲面を形成し、接合杆カッターセットの可動ブレードは弧形曲面位置に対応し、また孔台と対応する弧形曲面を成形することを特徴とする請求項1記載の極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【請求項8】
前記糸切り盤台の孔台の糸挿入孔に対応する位置の縦方向の厚みは、0.5mmであることを特徴とする請求項1記載の極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0004】
極短糸に切断できるミシン糸切り盤台装置は以下を含む。
糸切り盤台は、スライド溝区を設け、スライド溝区の予め定めた位置には孔台を設ける。孔台内予定位置には糸挿入孔を穿設し、スライド溝区内の予定位置には複数の組立孔を穿設する。スライド溝区一側末端には第一枢設台および第二枢設台を成形する。第一枢設台および第二枢設台は第一弾性組立部材および第二弾性組立部材をそれぞれ設置する。
接合杆カッターセットは糸切り盤台のスライド溝区内でリニアスライド配置され、接合杆カッターセットは駆動つまみおよび可動ブレードを含む。可動ブレードは糸切り盤台の糸挿入孔でリニアスライドし、接合杆カッターセットは第二弾性組立部材に対応する係合溝を成形し、且つ接合杆カッターセットは第一弾性組立部材に対応する押止面を成形し、係合溝が、第二弾性組立部材に嵌合され、且つ押止面が、第一弾性組立部材により押さえられる。また駆動つまみは外からの力で接合杆カッターセットを駆動し、可動ブレードが糸挿入孔表面方向に対してリニアスライド切断し、且つ第一弾性組立部材および第二弾性組立部材によって接合杆カッターセットを弾力復位させる。
蓋バネ片は、糸切り盤台の複数の組立孔に対応する貫通孔にそれぞれ対応させ、各貫通
孔および組立孔を結合部材でそれぞれネジ固定し、蓋バネ片が接合杆カッターセットを覆
う。更に駆動つまみおよび糸挿入孔が露出し、また蓋バネ片は駆動つまみに対応する位置
に制限ブロック面を設ける。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
接合杆カッターセット20は糸切り盤台10のスライド溝区11内でリニアスライド配置され、接合杆カッターセット20は駆動つまみ24および可動ブレード29を含み、可動ブレード29の一側には側面案内凸291を設け、側面案内凸291の底面は案内斜面292を成形し、且つ可動ブレード29の最上面には押圧区293を成形する。可動ブレード29は糸切り盤台10の糸挿入孔13にリニアスライド対応し、可動ブレード29が対応する孔台12には対応断面配置するための弧形曲面121が成形され、接合杆カッターセット20には第二弾性組立部材19に対応する係合溝23が成形される。接合杆カッターセット20には、第一弾性組立部材18に対応する押止面26が更に成形され、係合溝23に第二弾性組立部材19が嵌合され、且つ押止面26が第一弾性組立部材18により、押さえられる。