(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023123104
(43)【公開日】2023-09-05
(54)【発明の名称】出力装置及びトレーニング用具
(51)【国際特許分類】
A63B 23/04 20060101AFI20230829BHJP
A63B 21/05 20060101ALI20230829BHJP
A63B 23/00 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
A63B23/04 A
A63B21/05
A63B23/00 F
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022026981
(22)【出願日】2022-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】000005935
【氏名又は名称】美津濃株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】川端 洋明
(72)【発明者】
【氏名】小田桐 和弘
(72)【発明者】
【氏名】上遠野 美和
(57)【要約】
【課題】使用者あるいは第3者に対し、伸縮装置の伸縮運動に関する情報を出力するための出力装置及びトレーニング用具を提供する。
【解決手段】出力装置10は、伸縮装置20の第1部1に取り付けられる第3部11と、伸縮装置20の第2部2の移動に追随して第1方向Zに第3部11に対して相対的に移動可能である第4部12とを備える。第4部12は、第1方向Zに移動する第2部2によって押圧される第3部分12aを有している。第3部11は、第1方向Zにおいて第3部分12aと対向して配置されている第1部分11aを有している。第3部11の第1部分11aと第4部12の第3部分12aとの間の第1方向Zの距離が第1距離L1である第1状態と、上記距離が第1距離よりも短い第2距離である第2状態とを繰り返し切り替え可能である。出力装置10は、第4部12に固定されており、第1状態と第2状態との間の切り替えが行われたときに外部に信号を出力する出力部13をさらに備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部と、第1方向に前記第1部に対して相対的に移動可能である第2部とを含む伸縮装置に取り付けられる装置であって、
前記第1部に取り付けられる第3部と、
前記第2部の前記移動に追随して前記第1方向に前記第3部に対して相対的に移動可能である第4部とを備え、
前記第4部は、前記第1方向に移動する前記第2部によって押圧される被押圧部を有し、
前記第3部は、前記第1方向において前記被押圧部と対向して配置されている第1対向部を有し、
前記第3部の前記第1対向部と前記第4部の前記被押圧部との間の前記第1方向の距離が第1距離である第1状態と、前記距離が前記第1距離よりも短い第2距離である第2状態とを繰り返し切り替え可能であり、
前記第3部及び前記第4部の一方に固定されており、前記第1状態と前記第2状態との間の切り替えが行われたときに信号を出力する出力部をさらに備える、出力装置。
【請求項2】
前記出力部は、
負荷と、
前記負荷の通電状態を切り替えるスイッチと、
前記通電状態の変化を検出し、前記変化を検出した時に外部機器に前記信号を送信する送信部とを含み、
前記スイッチは、前記第3部及び前記第4部の一方に固定されており、
前記スイッチは、前記第1状態においては前記第3部及び前記第4部の他方に接触せず、前記第2状態において前記第3部及び前記第4部の他方に接触することにより前記負荷に通電するように設けられている、請求項1に記載の出力装置。
【請求項3】
前記出力部は、前記負荷と前記スイッチを介して電気的に接続されており、電池を収容するための電池収容部をさらに含む、請求項2に記載の出力装置。
【請求項4】
前記出力部は、前記電池収容部に収容されている前記電池をさらに含む、請求項3に記載の出力装置。
【請求項5】
前記第4部は、前記第1状態では前記第1方向と直交する第2方向において前記第3部と対向せず、前記第2状態では前記第2方向において前記第3部と対向する第2対向部を有し、
前記スイッチは、前記第2対向部に固定されている、請求項2~4のいずれか1項に記載の出力装置。
【請求項6】
前記出力部は、前記第4部に固定されている計数部を含み、
前記計数部は、被押圧部と、前記被押圧部が押圧された回数を表示する表示部とを有し、
前記第3部は、前記第1状態においては前記被押圧部を押圧せず、前記第2状態においては前記被押圧部を押圧するように設けられている、請求項1に記載の出力装置。
【請求項7】
前記第2距離は、前記第4部が前記第3部に対して相対的に移動可能な前記第1方向の最大距離よりも短い、請求項1~6のいずれか1項に記載の出力装置。
【請求項8】
前記第3部と前記第4部との間に配置されており、前記第1方向に弾性変形する少なくとも1つの弾性部をさらに備え、
前記少なくとも1つの弾性部により、前記第2状態から前記第1状態への切り替えが行われる、請求項1~7のいずれか1項に記載の出力装置。
【請求項9】
前記第3部及び前記第4部は、前記第2部が通されるための空間部の周りに同心円状に設けられており、
前記少なくとも1つの弾性部は、複数の弾性部であり、
前記複数の弾性部は、前記空間部を挟むように配置されている、請求項8に記載の出力装置。
【請求項10】
前記出力部は、前記信号として光を出射するように設けられている、請求項1~9のいずれか1項に記載の出力装置。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の出力装置と、
ガススプリングとして構成されている前記伸縮装置とを備え、
前記第1部は、前記ガススプリングのシリンダであり、
前記第2部は、前記ガススプリングのロッドと、前記シリンダの外部において前記ロッドに取り付けられており、前記ロッドに対して拡幅されている拡幅部とを含み、
前記第4部は、前記第1方向において前記第3部と前記拡幅部との間に配置されており、
前記第1状態では、前記拡幅部が前記第4部の前記被押圧部と前記第1方向に間隔を空けて配置され、前記第2状態では、前記拡幅部が前記被押圧部を前記第3部側に押圧する、トレーニング用具。
【請求項12】
前記伸縮装置が最も伸びている状態から前記伸縮装置が最も縮んでいる状態に至る前に、前記第1状態から前記第2状態への切り替えが実現される、請求項11に記載のトレーニング用具。
【請求項13】
前記第1方向が上下方向に沿うように前記伸縮装置を支持する支持部をさらに備え、
前記拡幅部は、使用者が臀部を乗せるように設けられている座部を含む、請求項11又は12に記載のトレーニング用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出力装置及びトレーニング用具に関する。
【背景技術】
【0002】
使用者の往復運動に追随して伸縮する伸縮装置を備えるトレーニング用具が知られている。
【0003】
特許第6665146号(特許文献1)に記載のトレーニング用具は、使用者のスクワット運動に追随して伸縮するガススプリングを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記トレーニング用具は、使用者あるいは第3者に対し、伸縮装置の伸縮運動に関する情報を出力する装置を備えていない。
【0006】
本発明の主たる目的は、使用者あるいは第3者に対し、伸縮装置の伸縮運動に関する情報を出力するための出力装置及びトレーニング用具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る出力装置は、第1部と、第1方向に第1部に対して相対的に移動可能である第2部とを含む伸縮装置に取り付けられる装置である。本発明に係る出力装置は、伸縮装置の第1部に取り付けられる第3部と、伸縮装置の第2部の移動に追随して第1方向に第3部に対して相対的に移動可能である第4部とを備える。第4部は、第1方向に移動する第2部によって押圧される被押圧部を有している。第3部は、第1方向において被押圧部と対向して配置されている第1対向部を有している。第3部の第1対向部と第4部の被押圧部との間の第1方向の距離が第1距離である第1状態と、距離が第1距離よりも短い第2距離である第2状態とを繰り返し切り替え可能である。上記出力装置は、第3部及び第4部の一方に固定されており、第1状態と第2状態との間の切り替えが行われたときに外部に信号を出力する出力部をさらに備える。
【0008】
上記出力装置において、出力部は、負荷と、負荷の通電状態を切り替えるスイッチと、通電状態の変化を検出し、変化を検出した時に外部機器に信号を送信する送信部とを含んでいてもよい。スイッチは、第3部及び第4部の一方に固定されている。スイッチは、第1状態においては第3部及び第4部の他方に接触せず、第2状態において第3部及び第4部の他方に接触することにより負荷に通電するように設けられている。
【0009】
上記出力装置において、出力部は、負荷とスイッチを介して電気的に接続されており、電池を収容するための電池収容部をさらに含んでいてもよい。
【0010】
上記出力装置において、出力部は、電池収容部に収容されている電池をさらに含んでいてもよい。
【0011】
上記出力装置において、第4部は、第1状態では第1方向と直交する第2方向において第3部と対向せず、第2状態では第2方向において第3部と対向する第2対向部を有していてもよい。スイッチは、第2対向部に固定されている。
【0012】
上記出力装置において、出力部は、第4部に固定されている計数部を含んでいてもよい。計数部は、被押圧部と、被押圧部が押圧された回数を表示する表示部とを有している。第3部は、第1状態においては被押圧部を押圧せず、第2状態においては被押圧部を押圧するように設けられている。
【0013】
上記出力装置において、好ましくは、上記第2距離は第4部が第3部に対して相対的に移動可能な第1方向の最大距離よりも短い。
【0014】
上記出力装置は、第3部と第4部との間に配置されており、第1方向に弾性変形する少なくとも1つの弾性部をさらに備えていてもよい。少なくとも1つの弾性部により、第2状態から第1状態への切り替えが行われる。
【0015】
上記出力装置において、第3部及び第4部は、第2部が通されるための空間部の周りに同心円状に設けられていてもよい。少なくとも1つの弾性部は、複数の弾性部である。複数の弾性部は、空間部を挟むように配置されている。
【0016】
上記出力装置において、出力部は、信号として光を出射するように設けられていてもよい。
【0017】
本発明に係るトレーニング用具は、上記出力装置と、ガススプリングとして構成されている伸縮装置とを備える。第1部は、ガススプリングのシリンダである。第2部は、ガススプリングのロッドと、シリンダの外部においてロッドに取り付けられており、ロッドに対して拡幅されている拡幅部とを含む。第4部は、第1方向において第3部と拡幅部との間に配置されている。第1状態では、拡幅部が第4部の被押圧部と第1方向に間隔を空けて配置され、第2状態では、拡幅部が被押圧部を第3部側に押圧する。
【0018】
上記トレーニング用具では、伸縮装置が最も伸びている状態から伸縮装置が最も縮んでいる状態に至る前に、第1状態から第2状態への切り替えが実現されてもよい。
【0019】
上記トレーニング用具は、第1方向が上下方向に沿うように伸縮装置を支持する支持部をさらに備えていてもよい。拡幅部は、使用者が臀部を乗せるように設けられている座部であってもよい。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、使用者あるいは第3者に対し、伸縮装置の伸縮運動に関する情報を出力するための出力装置及びトレーニング用具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】実施の形態1に係る出力装置及びトレーニング用具を説明するための斜視図である。
【
図3】
図1に示される出力装置の第1状態を説明するための断面図である。
【
図4】
図3に示される出力装置の第1状態において、
図3とは異なる断面を示す図である。
【
図5】
図1に示される出力装置の第2状態を説明するための断面図である。
【
図6】
図5に示される出力装置の第2状態において、
図5とは異なる断面を示す図である。
【
図7】実施の形態2に係る出力装置を説明するための断面図である。
【
図8】実施の形態3に係る出力装置を説明するための正面図である。
【
図9】
図8に示される出力装置を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、特に言及しない限り、以下の図面において同一または対応する部分には同一の参照符号を付し、その説明を繰り返さない。
【0023】
<トレーニング用具の構成>
まず、
図1を参照して、本発明の一実施の形態に係るトレーニング用具100の構成について説明する。トレーニング用具100は、スクワット運動に用いられる。
【0024】
図1に示されるように、トレーニング用具100は、出力装置10と、伸縮装置20と、支持部30とを備えている。出力装置10は、伸縮装置20の伸縮運動に伴い第1状態又は第2状態に切り替えられ、かつ切り替えが行われたときに信号を外部に出力する。信号は、トレーニング用具100の使用者、第3者、及びこれらの者により使用される通信機器の少なくともいずれかに、上記切り替えが行われたことを報知し得る任意の信号である。信号は、使用者又は第3者に直接感知される音又は光などであってもよいし、外部通信機器に有線又は無線通信により伝送される電気信号であってもよい。出力装置10の構成例は、後述する。トレーニング用具100は、例えばスクワット運動に用いられる椅子である。トレーニング用具100において、伸縮装置20は、例えば第1方向Zが上下方向に沿うように配置されている。
【0025】
なお、トレーニング用具100は、第1方向Zへの往復運動を伴う任意のトレーニングに用いられる器具であればよい。トレーニング用具100において、伸縮装置20は、例えば第1方向Zが水平方向に沿うように配置されていてもよい。
【0026】
図1に示されるように、伸縮装置20は、第1部1と、第2部2とを備える。第2部2は、第1方向Zに第1部1に対して相対的に移動可能である。第2部2が第1部1に対して第1方向Zに移動することにより、伸縮装置20の第1方向Zの長さ、すなわち第1部1及び第2部2の第1方向Zの長さの和が伸縮する。伸縮装置20は、第2部2を第1部1の外側へ付勢する弾性部をさらに備える。
【0027】
伸縮装置20は、例えばガススプリングを有している。第1部1は、ガススプリングのシリンダを成している。第2部2は、ガススプリングのロッド2a、及び拡幅部2bを含む。伸縮装置20がガススプリングを有している場合、シリンダ1aの内部に封入されたガスが上記弾性部として作用する。
【0028】
なお、説明の便宜のため、各図面において、伸縮装置20の詳細な構造は図示されていない。伸縮装置20は、一般的なガススプリングと同様の構造を有していればよい。また、伸縮装置20は、ガススプリングに限られず、コイルバネを有していてもよい。
【0029】
図1に示されるように、シリンダ1aの下端は、支持部30に接続されている。シリンダ1aの上端には、ロッド2aが通されている開口部1bが形成されている。シリンダ1aには、開口部に連なっており、ロッド2aの第1方向Zの少なくとも一部を収容する空間が形成されている。
【0030】
ロッド2aの中心軸は、第1方向Zに沿っている。ロッド2aの第1方向Zの一部は、シリンダ1aの内部に収容されている。ロッド2aの第1方向Zの残部は、シリンダ1aの外部に配置されている。ロッド2aは、シリンダ1aの開口部1bに通されている。
【0031】
図1に示されるように、拡幅部2bは、シリンダ1aの外部においてロッド2aに取り付けられている。拡幅部2bは、ロッド2aとともに、シリンダ1aに対して第1方向Zに移動可能である。拡幅部2bは、ロッド2aに対して拡幅されている。ロッド2aの中心軸に対する径方向において、拡幅部2bの最大幅はロッド2aの最大幅よりも広い。拡幅部2bは、ロッド2aとともに第1方向Zのシリンダ1a側に移動するときに、後述する出力装置10の近位部12の第3部分12aに接触し、第3部分12aを押圧するように設けられている。
【0032】
図1に示されるように、拡幅部2bは、例えば座部2b1及び押圧部2b2を有する。座部2b1は、使用者の臀部を載せるためのものである。座部2b1は、ロッド2aの上端部に固定されている。
【0033】
押圧部2b2は、例えば座部2b1に固定されている。押圧部2b2は、座部2b1の下面からシリンダ1a側に突出している。押圧部2b2は、拡幅部2bがロッド2aとともに第1方向Zのシリンダ1a側に移動するときに、出力装置10の近位部12の第3部分12aに接触し、第3部分12aを押圧するように設けられている。
【0034】
なお、拡幅部2bにおいて、座部2b1が押圧部を成していてもよい。拡幅部2bが座部2b1とは別に押圧部2b2を有している場合には、座部2b1が押圧部を成している場合と比べて、拡幅部2bが出力装置10の近位部12の第3部分12aに接触する位置が、シリンダ1aからより離れた位置になる。拡幅部2bが出力装置10の近位部12の第3部分12aに接触する位置は、例えば座部2b1に対する押圧部2b2の第1方向Zへの突出幅に応じて、適宜調整可能である。
【0035】
支持部30は、トレーニング用具100が設置される設置面に対して伸縮装置20を支持している。
【0036】
(実施の形態1)
<出力装置の構成>
次に、
図2~
図6を参照して、実施の形態1に係る出力装置10の構成について説明する。
【0037】
図2に示されるように、出力装置10には、ロッド2aが貫通するための空間部S1が形成されている。空間部S1は、伸縮装置20の第2部2のうち、拡幅部2bを通さず、ロッド2aのみを通すように設けられている。出力装置10は、空間部S1の中心軸C周りに環状に設けられている。以下では、中心軸Cに対する径方向を単に径方向とよび、中心軸Cに対する周方向を単に周方向とよぶ。
【0038】
図3~
図6に示されるように、出力装置10は、中心軸Cが第1方向Zに沿うように伸縮装置20に取り付けられて使用される。
【0039】
図3~
図6に示されるように、出力装置10は、遠位部11(第3部)と、近位部12(第4部)と、出力部13と、複数の弾性部14とを備える。遠位部11は、伸縮装置20のシリンダ1aに取り付けられるように設けられている。遠位部11は、近位部12よりも伸縮装置20の座部2b1から遠くに配置される。近位部12は、伸縮装置20の伸縮動作に追随して、第1方向Zに遠位部11に対して相対的に移動するように設けられている。これにより、出力装置10は、
図3及び
図4に示される第1状態と、
図5及び
図6に示される第2状態とを切り替え可能である。近位部12が遠位部11に対して相対的に移動可能な第1方向Zの最大距離は、例えば伸縮装置20の第1部1が第2部2に対して相対的に移動可能な第1方向Zの最大距離と同等、あるいはそれよりも長い。
【0040】
図3~
図6に示されるように、遠位部11は、シリンダ1aの開口部1bの周囲に嵌め合わされるように設けられている。遠位部11は、第1部分11a及び第2部分11bを有している。第1部分11aは、開口部1bが形成されているシリンダ1aの上面と接するように設けられている。第1部分11aは、第1方向Zと交差する方向に延びている。第2部分11bは、シリンダ1aの側面と接するように設けられている。第2部分11bは、第1部分11aの外周端部に接続されており、該外周端部から第1方向Zに沿って下方に延びている。
【0041】
図3~
図6に示されるように、第1部分11aには、ロッド2aが通されるための貫通孔11cが形成されている。貫通孔11cの孔径は、ロッド2aの外径と同等あるいはそれよりも大きい。好ましくは、貫通孔11cの孔径は、ロッド2aの外径よりも大きい。このようにすれば、ロッド2aが遠位部11と摺動しないため、遠位部11の摩損を抑制できる。
【0042】
図4及び
図6に示されるように、遠位部11は、複数の弾性部14の各々の下端と接続されている接続部11dをさらに有している。接続部11dは、第2部分11bの外周面から上記径方向の外側に向かって突出している。遠位部11は、複数の弾性部14を介して近位部12と接続されている。
【0043】
図2~
図6に示されるように、近位部12は、第3部分12a及び第4部分12bを有している。第3部分12aは、第1部分11aと第1方向Zに間隔を空けて並んで配置されている。第3部分12aは、トレーニング用具100において第1方向Zに移動する第2部2の押圧部2b2によって押圧される被押圧部である。遠位部11の第1部分11aは、第1方向Zにおいて被押圧部と対向して配置されている第1対向部である。第4部分12bは、第3部分12aの外周端部と接続されており、該外周端部から下方に延びている。
【0044】
図2~
図6に示されるように、第3部分12aには、ロッド2aが通されるための貫通孔12cが形成されている。貫通孔12cの孔軸は、貫通孔11cの孔軸と同軸上に配置されている。貫通孔12cの孔径は、ロッド2aの外径と同等あるいはそれよりも大きい。好ましくは、貫通孔12cの孔径は、ロッド2aの外径よりも大きい。このようにすれば、ロッド2aが遠位部11と摺動しないため、遠位部11の摩損を抑制できる。
【0045】
図2~
図6に示されるように、より好ましくは、近位部12は、貫通孔12cの内周面から内側に突出している複数の凸部12dをさらに有する。複数の凸部12dの各々は、貫通孔12cの周方向において互いに間隔を空けて配置されている。複数の凸部12dの各々の当該周方向の間隔は、例えば互いに等しい。複数の凸部12dの各々は、例えば貫通孔12cの中心を挟んで互いに対向している。複数の凸部12dの各々の貫通孔12cの周方向の幅は、貫通孔12cの中心に向かうにつれて徐々に狭くなっている。複数の凸部12dの各々の平面形状は、例えば半円形状である。平面視において複数の凸部12dの各々に内接する円の直径は、ロッド2aの外径と同等である。ロッド2aは複数の凸部12dの各々の先端部と接するため、近位部12がロッド2aに対して正確に位置決めされ得る。他方、近位部12においてロッド2aと摺動する部分は複数の凸部12dの各々の先端部に限られるため、貫通孔12cの内周面全体がロッド2aの外周面と摺動する場合と比べて、近位部12の摩損が抑制され得る。好ましくは、複数の凸部12dを構成する材料は、自己潤滑性を有する樹脂材料である。
【0046】
図3及び
図5に示されるように、近位部12は、後述する出力部13の各構成部品を保持している。近位部12は、後述するスイッチ13bを保持している保持部12eをさらに有している。
図3に示されるように、保持部12eは、第1状態では遠位部11と上記径方向において対向せず、第2状態では遠位部11と上記径方向において対向する。
【0047】
図4及び
図6に示されるように、近位部12は、複数の弾性部14の各々をガイドするする複数のガイド部12fと、複数の弾性部14の各々の上端と接続されている複数の接続部12gとをさらに有している。複数のガイド部12fの各々は、複数の弾性部14の各々の径方向及び周方向の位置を決めている。各弾性部14がコイルバネである場合、各ガイド部12fは、例えばコイルバネの内側を貫通するように設けられている。各ガイド部12fは、例えば上記径方向において遠位部11よりも外側に配置されている。各ガイド部12fは、上記周方向において保持部12eと間隔を空けて配置されている。各接続部12gは、ガイド部12fの外周面から上記径方向の外側に向かって突出している。
【0048】
図3及び
図5に示されるように、出力部13は、負荷13a、スイッチ13b、電池収容部13c、及び電池型通信部13dを主に含む。
【0049】
負荷13aは、電力を消費する任意の部品であればよいが、例えば発光ダイオード(LED)である。負荷13aは、出力装置10の外部に向けて光を出射するように配置されている。
図3及び
図5に示されるように、負荷13aは、例えば上記径方向において第3部分12aよりも外側に位置する近位部12の上部に保持されており、上方に向けて光を出射するように配置されている。
【0050】
スイッチ13bは、負荷13aの通電状態を切り替える。スイッチ13bは、近位部12の保持部12eに保持されている。スイッチ13bは、第1状態においては遠位部11に接触せず、第2状態において遠位部11に接触することにより負荷13aに通電するように設けられている。
【0051】
具体的には、スイッチ13bは、第1状態においては遠位部11によって押圧されず、第2状態において遠位部11によって押圧される操作部13b1と、負荷13aと電気的に接続されている第1接点(図示しない)と、電池収容部13cと電気的に接続されている第2接点とを有している。操作部13b1が押圧されていないときには、第1接点は第2接点と電気的に切断されている。操作部13b1が押圧されたときには、第1接点は第2接点と電気的に接続される。操作部13b1は、例えば板バネを含む。
【0052】
スイッチ13bは、例えば遠位部11に対して第1方向Zに相対的に移動している間、遠位部11によって押圧された状態が維持されるように設けられている。例えば、トレーニング用具100が用いられるスクワット運動での下降フェーズ(詳細は後述する)において、スイッチ13bが遠位部11と初めて接触した位置から下降する間、スイッチ13bは遠位部11によって押圧された状態が維持される。異なる観点から言えば、スイッチ13bは、伸縮装置20の伸縮動作において出力装置10の他の部品と干渉せず、当該伸縮動作を妨げない。
【0053】
なお、スイッチ13bは、遠位部11に固定されていてよい。この場合、スイッチ13bは、第1状態においては近位部12に接触せず、第2状態において近位部12に接触することにより負荷13aに通電するように設けられていればよい。
【0054】
図3及び
図5に示されるように、電池収容部13cは、電池型通信部13dを着脱可能に収容する。電池収容部13cは、電池を出し入れするための開口部が形成されている本体部と、本体部の開口部に着脱される蓋部13c1とを有している。電池収容部13cの本体部は、電池の正極と接続される正極端子と電池の負極と接続される負極端子とを有している。電池収容部13cの本体部は、近位部12に固定されている。電池収容部13cの本体部は、近位部12と一体として設けられていてもよい。電池収容部13cの開口部は、近位部12の第4部分12bに形成されており、上記径方向の外側を向いている。
【0055】
電池収容部13cは、例えば上記径方向において遠位部11よりも外側に配置されている。電池収容部13cは、例えば上記径方向において空間部S1に対してスイッチ13bとは反対側に配置されている。電池収容部13cは、例えば第1方向Zにおいて負荷13aと重なっている。
【0056】
本実施の形態では、電池収容部13cに収容される電池は、電池型通信部13dである。電池型通信部13dは、電池規格に準じた電池と同等の形状及び寸法を有している。電池型通信部13dの寸法は、例えば単三形又は単四形であるが、これらに制限されない。電池型通信部13dは、内部電池及び送信部(図示しない)を含む。電池型通信部13dの送信部は、負荷13aの通電状態の変化を検出し、当該変化を検出した時に外部機器に無線信号を送信する。外部機器は、例えば、携帯電話もしくはスマートフォンなどの携帯端末、又は通信機能を備えたパーソナルコンピュータなどの情報処理端末である。外部機器は、トレーニング用具100の使用者の所有物であってもよいが、該使用者の近親者の所有物であってもよい。前者の場合、使用者自身が、出力装置10から出力された信号に基づいてトレーニング用具100を用いたトレーニングの管理を行える。後者の場合、近親者が、出力装置10から出力された信号に基づいて使用者の安否確認を行える。
【0057】
複数の弾性部14の各々は、第1方向Zに弾性変形可能である。複数の弾性部14の各々は、第1方向Zにおいて、遠位部11の接続部11dと近位部12の接続部12gとの間に挟まれている。複数の弾性部14の各々は、例えばコイルバネである。複数の弾性部14の各々は、例えば空間部S1を挟んで互いに対向して配置されている。複数の弾性部14の各々は、互いに同等の構造を有している。
【0058】
第1状態及び第2状態の各々において、複数の弾性部14の各々は、自然長よりも縮んだ状態とされている。第1状態において、複数の弾性部14の各々の復元力の和は、近位部12及び出力部13の荷重と等しい。第2状態における複数の弾性部14の各々は、第1状態における複数の弾性部14の各々よりも、自然長に対して縮んでいる。
【0059】
次に、
図3~
図6を参照して、出力装置10の第1状態及び第2状態を説明する。
【0060】
図3及び
図4に示される第1状態では、近位部12の第3部分12aが第1方向Zにおいて第1の位置P1にあり、遠位部11の第1部分11aが第1方向Zにおいて第1の位置P1よりも下方の第2の位置P2にある。第1状態では、拡幅部2bは、第1方向Zにおいて第1の位置P1よりも上方にある。第1状態では、出力装置10の近位部12の第3部分12aが拡幅部2bによって押圧されていない。このときの近位部12の第3部分12aと遠位部11の第1部分11aとの第1方向Zの距離を、第1距離L1とする。出力装置10が第1状態にある間、近位部12の第3部分12aと遠位部11の第1部分11aとの第1方向Zの距離は、第1距離L1に保たれている。他方、第1状態において、拡幅部2bと近位部12の第3部分12aとの間の第1方向Zの距離D1は、伸縮装置20の伸縮運動に応じて変化する。
【0061】
第1状態では、スイッチ13bが遠位部11の第1部分11aにより押圧されていないため、負荷13aは通電されておらず、出力部13は外部に信号を出力しない。
【0062】
図5及び
図6に示される第2状態では、近位部12の第3部分12aが第1方向Zにおいて第1の位置P1よりも下方であって第2の位置P2よりも上方である第3の位置P3にあり、遠位部11の第1部分11aが第2の位置P2にある。第2状態では、出力装置10の近位部12の第3部分12aが拡幅部2bによって押圧されている。第1状態と第2状態との間の切り替えが実現されるときの、近位部12の第3部分12aと遠位部11の第1部分11aとの第1方向Zの距を、第2距離L2とする。第2距離L2は、第1距離L1よりも短い。出力装置10が第2状態にある間、近位部12の第3部分12aと遠位部11の第1部分11aとの第1方向Zの距離は、伸縮装置20の伸縮運動に応じて、第2距離L2以下の範囲内で変化する。
【0063】
トレーニング用具100を用いたスクワット運動では、使用者が腰を落とす局面(下降フェース)及び使用者が腰を上げる局面(上昇フェース)の各々において、第1状態と第2状態との間の切り替えが行われる。トレーニング用具100を用いたスクワット運動の下降フェーズでは、伸縮装置20のロッド2aが最も伸びている状態から第3部分12aが拡幅部2bに接触するまで、スイッチ13bが遠位部11に接触せず、第1状態が実現される。第1状態では、複数の弾性部14の各々が近位部12及び出力部13の荷重を受けているため、自然長に対して縮んでいる。上記下降フェーズでは、拡幅部2bが第3部分12aに接触してから使用者がさらに腰を落とすことにより、スイッチ13bが遠位部11に接触して、第1状態から第2状態への切り替えが実現される。第2状態では、第1状態との対比において、複数の弾性部14の各々が拡幅部2bによる追加の荷重を受けているため自然長に対してさらに縮んでいる。言い換えると、第2状態における複数の弾性部14の各々には、第1状態に戻ろうとする復元力が生じている。上記上昇フェーズでは、スイッチ13bが遠位部11から接触している間、第2状態が維持される。上昇フェーズでは、スイッチ13bが遠位部11から離間するまで使用者が腰を上げることにより、第2状態から第1状態への切り替えが実現される。
【0064】
トレーニング用具100では、伸縮装置20が最も伸びている状態から伸縮装置20が最も縮んでいる状態に至る前に、第1状態から第2状態への切り替えが実現される。言い換えると、第2状態は、ロッド2aがその可動域内の最下点に到達するよりも上方に位置するときに、実現される。異なる観点から言えば、第2距離L2は、近位部12が遠位部11に対して相対的に移動可能な第1方向Zの最大距離よりも短い。なお、トレーニング用具100では、伸縮装置20が最も縮んでいる状態に至ったときに、第1状態から第2状態への切り替えが実現されてもよい。言い換えると、第2状態は、ロッド2aがその可動域内の最下点に到達したときに、実現されてもよい。異なる観点から言えば、第2距離L2は、近位部12が遠位部11に対して相対的に移動可能な第1方向Zの最大距離と等しくてもよい。
【0065】
第2状態では、スイッチ13bが遠位部11の第1部分11aにより押圧されているため、負荷13aは通電され、出力部13は外部に信号を出力する。
【0066】
次に、出力装置10及びトレーニング用具100の効果を説明する。出力装置10は、伸縮装置20の第1部1に取り付けられる遠位部11と第2部2の移動に追随して第1方向Zに遠位部11に対して相対的に移動可能な近位部12とを備え、上述のように第1状態と第2状態とを切り替え可能であり、かつ近位部12に固定されており第1状態と第2状態との間の切り替えが行われたときに信号を出力する出力部13をさらに備える。そのため、出力装置10は、使用者あるいは第3者に、伸縮装置20の伸縮運動に関する情報を出力し得る。
【0067】
具体的には、出力部13は、負荷13aと、負荷13aの通電状態を切り替えるスイッチ13bと、負荷13aの通電状態の変化を検出し、当該変化を検出した時に外部機器に信号を送信する送信部を含む電池型通信部13dとを含む。このような電池型通信部13dから出力された信号は、伸縮装置20の伸縮回数に関する情報等を含む。外部機器がトレーニング用具100の使用者の所有物である場合には、使用者自身が、出力装置10から出力された信号に基づいてトレーニング用具100を用いたトレーニングを管理できる。他方、外部機器が使用者の近親者の所有物である場合には、近親者が、出力装置10から出力された信号に基づいて使用者の安否を確認できる。出力装置10及びトレーニング用具100は、同居していない近親者が使用者の安否あるいは健康状態の推移などを見守る上で、有用である。
【0068】
また、出力部13の負荷13aが出力装置10の外部から視認可能なLEDであれば、第2状態においてLEDが発光するか否かを確認することにより、使用者が電池型通信部13dのバッテリー残量を容易に確認できる。
【0069】
実施の形態1に係る出力装置10では、電池型通信部13dに代えて、送信部を含まない電池規格に準じた電池が電池収容部13cに収容されてもよい。この場合、出力装置10の出力部13は、第1状態又と第2状態との間の切り替えが行われたときに、負荷13aとしてのLEDから外部へ光を出射できる。
【0070】
(実施の形態2)
図7に示される実施の形態2に係る出力装置40は、実施の形態1に係る出力装置10と基本的に同様の構成を備え同様の効果を奏するが、出力部13が送信部13fをさらに含む点で、出力装置10とは異なる。以下、出力装置40が出力装置10とは異なる点を主に説明する。
【0071】
送信部13fは、負荷13aの通電状態の変化を検出し、当該変化を検出した時に外部機器に信号を送信する。この信号は、例えば無線信号である。なお、送信部13fは、有線で外部機器に接続されており、信号は有線信号であってもよい。
【0072】
出力装置40では、送信部を含む電池型通信部13dのみならず、送信部を含まない電池規格に準じた電池13e(
図7参照)が電池収容部13cに収容された場合にも、送信部13fが負荷13aの通電状態の変化を検出して当該変化を検出した時に外部機器に信号を送信し得る。
【0073】
送信部13fは、出力装置40の任意の場所に固定されていればよいが、例えば近位部12に固定されている。
【0074】
(実施の形態3)
図8及び
図9に示される実施の形態3に係る出力装置50は、実施の形態1に係る出力装置10と基本的に同様の構成を備え同様の効果を奏するが、負荷13a、スイッチ13b、電池収容部13c、及び電池型通信部13dを含む出力部13に代えて、計数部13gを含む出力部13を備えている点で、出力装置10とは異なる。以下、出力装置50が出力装置10とは異なる点を主に説明する。
【0075】
計数部13gは、保持部12eに保持されている。計数部13gは、例えば一般的な機械式の数取機と同様の構造を有している。計数部13gは、被押圧部13g1と、表示部13g2とを有している。被押圧部13g1は、第1状態においては遠位部11によって押圧されず、第2状態において遠位部11によって押圧されるように設けられている。被押圧部13g1は、例えば板バネを含む。表示部13g2は、被押圧部13g1が押圧された回数を表示する。
【0076】
出力装置50の出力部13は、被押圧部13g1が押圧された回数を信号として表示部13g2に出力する。出力装置50によれば、使用者自身が、出力装置50から出力された信号に基づいてトレーニング用具100を用いたトレーニングを管理できる。
【0077】
なお、計数部13gは、電気式の数取機と同様の構造を有していてもよい。この場合、出力部13は、計数部13gに電力を供給するための電池と、当該電池を収容する電池収容部とを有していればよい。さらに、出力装置50の出力部13は、負荷13aをさらに有していてもよい。
【0078】
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態および実施例ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0079】
1 第1部、1a シリンダ、1b 開口部、2 第2部、2a ロッド、2b 拡幅部、2b1 座部、2b2 押圧部、10,40,50 出力装置、11 遠位部(第3部)、11a 第1部分、11b 第2部分、11c,12c 貫通孔、11d,12g 接続部、12 近位部(第4部)、12a 第3部分、12b 第4部分、12d 凸部、12e 保持部、12f ガイド部、13 出力部、13a 負荷、13b スイッチ、13b1 操作部、13c 電池収容部、13c1 蓋部、13d 電池型通信部、13f 送信部、13g 数部、13g1 被押圧部、13g2 表示部、14 弾性部、20 伸縮装置、30 支持部、100 トレーニング用具。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-29
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1部と、第1方向に前記第1部に対して相対的に移動可能である第2部とを含む伸縮装置に取り付けられる装置であって、
前記第1部に取り付けられる第3部と、
前記第2部の前記移動に追随して前記第1方向に前記第3部に対して相対的に移動可能である第4部とを備え、
前記第4部は、前記第1方向に移動する前記第2部によって押圧される被押圧部を有し、
前記第3部は、前記第1方向において前記被押圧部と対向して配置されている第1対向部を有し、
前記第3部の前記第1対向部と前記第4部の前記被押圧部との間の前記第1方向の距離が第1距離である第1状態と、前記距離が前記第1距離よりも短い第2距離である第2状態とを繰り返し切り替え可能であり、
前記第3部及び前記第4部の一方に固定されており、前記第1状態と前記第2状態との間の切り替えが行われたときに信号を出力する出力部をさらに備える、出力装置。
【請求項2】
前記出力部は、
負荷と、
前記負荷の通電状態を切り替えるスイッチと、
前記通電状態の変化を検出し、前記変化を検出した時に外部機器に前記信号を送信する送信部とを含み、
前記スイッチは、前記第3部及び前記第4部の一方に固定されており、
前記スイッチは、前記第1状態においては前記第3部及び前記第4部の他方に接触せず、前記第2状態において前記第3部及び前記第4部の他方に接触することにより前記負荷に通電するように設けられている、請求項1に記載の出力装置。
【請求項3】
前記出力部は、前記負荷と前記スイッチを介して電気的に接続されており、電池を収容するための電池収容部をさらに含む、請求項2に記載の出力装置。
【請求項4】
前記出力部は、前記電池収容部に収容されている前記電池をさらに含む、請求項3に記載の出力装置。
【請求項5】
前記第4部は、前記第1状態では前記第1方向と直交する第2方向において前記第3部と対向せず、前記第2状態では前記第2方向において前記第3部と対向する第2対向部を有し、
前記スイッチは、前記第2対向部に固定されている、請求項2~4のいずれか1項に記載の出力装置。
【請求項6】
前記出力部は、前記第4部に固定されている計数部を含み、
前記計数部は、第2被押圧部と、前記第2被押圧部が押圧された回数を表示する表示部とを有し、
前記第3部は、前記第1状態においては前記第2被押圧部を押圧せず、前記第2状態においては前記第2被押圧部を押圧するように設けられている、請求項1に記載の出力装置。
【請求項7】
前記第2距離は、前記第4部が前記第3部に対して相対的に移動可能な前記第1方向の最大距離よりも短い、請求項1~6のいずれか1項に記載の出力装置。
【請求項8】
前記第3部と前記第4部との間に配置されており、前記第1方向に弾性変形する少なくとも1つの弾性部をさらに備え、
前記少なくとも1つの弾性部により、前記第2状態から前記第1状態への切り替えが行われる、請求項1~7のいずれか1項に記載の出力装置。
【請求項9】
前記第3部及び前記第4部は、前記第2部が通されるための空間部の周りに同心円状に設けられており、
前記少なくとも1つの弾性部は、複数の弾性部であり、
前記複数の弾性部は、前記空間部を挟むように配置されている、請求項8に記載の出力装置。
【請求項10】
前記出力部は、前記信号として光を出射するように設けられている、請求項1~9のいずれか1項に記載の出力装置。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の出力装置と、
ガススプリングとして構成されている前記伸縮装置とを備え、
前記第1部は、前記ガススプリングのシリンダであり、
前記第2部は、前記ガススプリングのロッドと、前記シリンダの外部において前記ロッドに取り付けられており、前記ロッドに対して拡幅されている拡幅部とを含み、
前記第4部は、前記第1方向において前記第3部と前記拡幅部との間に配置されており、
前記第1状態では、前記拡幅部が前記第4部の前記被押圧部と前記第1方向に間隔を空けて配置され、前記第2状態では、前記拡幅部が前記被押圧部を前記第3部側に押圧する、トレーニング用具。
【請求項12】
前記伸縮装置が最も伸びている状態から前記伸縮装置が最も縮んでいる状態に至る前に、前記第1状態から前記第2状態への切り替えが実現される、請求項11に記載のトレーニング用具。
【請求項13】
前記第1方向が上下方向に沿うように前記伸縮装置を支持する支持部をさらに備え、
前記拡幅部は、使用者が臀部を乗せるように設けられている座部を含む、請求項11又は12に記載のトレーニング用具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0075
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0075】
計数部13gは、保持部12eに保持されている。計数部13gは、例えば一般的な機械式の数取機と同様の構造を有している。計数部13gは、第2被押圧部13g1と、表示部13g2とを有している。第2被押圧部13g1は、第1状態においては遠位部11によって押圧されず、第2状態において遠位部11によって押圧されるように設けられている。第2被押圧部13g1は、例えば板バネを含む。表示部13g2は、第2被押圧部13g1が押圧された回数を表示する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0076】
出力装置50の出力部13は、第2被押圧部13g1が押圧された回数を信号として表示部13g2に出力する。出力装置50によれば、使用者自身が、出力装置50から出力された信号に基づいてトレーニング用具100を用いたトレーニングを管理できる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0079
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0079】
1 第1部、1a シリンダ、1b 開口部、2 第2部、2a ロッド、2b 拡幅部、2b1 座部、2b2 押圧部、10,40,50 出力装置、11 遠位部(第3部)、11a 第1部分、11b 第2部分、11c,12c 貫通孔、11d,12g 接続部、12 近位部(第4部)、12a 第3部分(被押圧部)、12b 第4部分、12d 凸部、12e 保持部、12f ガイド部、13 出力部、13a 負荷、13b スイッチ、13b1 操作部、13c 電池収容部、13c1 蓋部、13d 電池型通信部、13f 送信部、13g 数部、13g1 第2被押圧部、13g2 表示部、14 弾性部、20 伸縮装置、30 支持部、100 トレーニング用具。