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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023123137
(43)【公開日】2023-09-05
(54)【発明の名称】静電検出装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20230829BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20230829BHJP
   H01H 36/00 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
G06F3/041 512
G06F3/044 124
G06F3/041 430
H01H36/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022027022
(22)【出願日】2022-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】村田 健二
【テーマコード(参考)】
5G046
【Fターム(参考)】
5G046AB03
5G046AC24
5G046AD22
5G046AD23
(57)【要約】
【課題】基板を共用化できる静電検出装置を提供する。
【解決手段】静電検出装置5は、ユーザの身体を接触又は接近させるタッチ操作を検出する複数の電極6と、複数の電極6の静電容量の変化に基づきタッチ操作を判定する静電検出モジュール7とを備えている。静電検出装置5は、複数の電極6の各々が静電検出モジュール7のどのポート10に接続されるのかを設定するのに用いる複数のランド部16を有する基板17を備えている。複数のランド部16に対し、接続部15を選択的に接続することにより、複数の電極6を組み分けして、組ごとの電極群をタッチ操作の検出単位とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの身体を接触又は接近させるタッチ操作を検出する複数の電極と、前記複数の電極の静電容量の変化に基づき前記タッチ操作を判定する静電検出モジュールとを備えている静電検出装置であって、
前記複数の電極の各々が前記静電検出モジュールのどのポートに接続されるのかを設定するのに用いる複数のランド部が設けられた基板と、
前記ランド部に選択的に接続されることにより、前記複数の電極を組み分けして、組ごとの電極群を前記タッチ操作の検出単位とする接続部と
を備えている静電検出装置。
【請求項2】
前記複数の電極ごとに設けられ、組をなす前記ポートに対して各々延びる複数の接続配線と、
前記複数の接続配線のうち、隣同士の前記接続配線の組を接続する複数の連結配線とを備え、
前記ランド部は、前記連結配線の各々に設けられた複数の第1ランド部と、前記接続配線の各々に設けられた複数の第2ランド部とを有する
請求項1に記載の静電検出装置。
【請求項3】
前記接続部は、ゼロオーム抵抗である
請求項1又は請求項2に記載の静電検出装置。
【請求項4】
前記基板は、前記静電検出モジュールが実装されている
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の静電検出装置。
【請求項5】
前記静電検出モジュールは、
前記複数の電極の静電容量を、前記ポートを介して検出する静電検出部と、
前記静電検出部の検出信号に基づき前記タッチ操作を判定するとともに、前記タッチ操作の判定結果として判定信号を出力する信号処理部と
を備えている請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の静電検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電極の静電容量の変化からタッチ操作を検出する静電検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電極の静電容量を検出することによって、静電センサに対して指等で操作が行われているか否かを判定する入力装置が周知である(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の入力装置は、電極を複数備えるとともに、これら電極の各々の静電容量の変化に基づき、複数の電極の各々に対する操作を判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-182318号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、電極が複数の入力装置は、仕様に応じて、必要となる電極数が異なることがある。この場合、入力装置は、必要となる電極数に応じて、異なる基板のパターンが必要となることがある。しかし、基板パターンが増えてしまった場合、歩留まりによるコスト増の懸念や、品番管理が必要となるなどの課題が生じる可能性があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決する静電検出装置は、ユーザの身体を接触又は接近させるタッチ操作を検出する複数の電極と、前記複数の電極の静電容量の変化に基づき前記タッチ操作を判定する静電検出モジュールとを備えている構成であって、前記複数の電極の各々が前記静電検出モジュールのどのポートに接続されるのかを設定するのに用いる複数のランド部が設けられた基板と、前記ランド部に選択的に接続されることにより、前記複数の電極を組み分けして、組ごとの電極群を前記タッチ操作の検出単位とする接続部とを備えている。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、基板を共用化できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態の車両の運転席を示す斜視図である。
図2】入力装置及び静電検出装置の概略構成図である。
図3】静電検出装置の基板構成を示す概要図である。
図4】タッチ操作の機能数を「4」としたときの基板構成の概要図である。
図5】タッチ操作の検出数を「6」としたときの基板構成の概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の一実施形態を説明する。
[入力装置1の具体例]
図1に示すように、車両の運転席には、車載機器の入力インターフェースとして入力装置1が設けられている。入力装置1は、運転席に設けられた操作パネル2を身体でタッチ操作することによって、車載機器の作動状態を切り替えるタッチパネル式である。タッチ操作は、ユーザの身体を接触又は接近させる操作を含む。車載機器は、車内を空調するエアーコンディショナー装置、カーオーディオを作動させるカーオーディオ装置、シート状態を調整するシート調整装置などである。操作パネル2は、車載機器がエアーコンディショナー装置の場合、ヒーターコントロールパネルである。
【0009】
[静電検出装置5の構成]
図2に示すように、入力装置1は、静電容量の変化によって操作パネル2へのタッチ操作を検出する静電検出装置5を備えている。静電検出装置5は、操作パネル2のタッチ操作を検出する複数の電極6と、複数の電極6の静電容量の変化に基づきタッチ操作を判定する静電検出モジュール7とを備えている。本例の場合、電極6の検出方式は、例えば、自己容量型の静電容量式センサであることが好ましい。図2の場合、第1電極6A、第2電極6B、第3電極6C、及び第4電極6Dが図示されている。
【0010】
静電検出モジュール7は、静電検出部8及び信号処理部9を備えている。静電検出部8は、複数の電極6の静電容量を、ポート10を介して検出する。すなわち、静電検出部8は、ポート10を介して電極6の静電容量を監視し、検出した静電容量の値に応じた検出信号S1を信号処理部9に出力する。信号処理部9は、静電検出部8の検出信号S1に基づきタッチ操作を判定するとともに、タッチ操作の判定結果として判定信号S2を出力する。信号処理部9は、この判定信号S2を、車載機器の制御装置11に出力する。
【0011】
制御装置11は、静電検出モジュール7から判定信号S2を入力すると、判定信号S2に基づき、車載機器のアクチュエータ12を制御する。具体的には、制御装置11は、操作パネル2に対するタッチ操作に応じた作動状態を車載機器がとるように、アクチュエータ12を制御する。このようにして、操作パネル2へのタッチ操作によって、エアーコンディショナー装置、カーオーディオ装置などの車載機器の作動状態が、操作パネル2へのタッチ操作に応じて適宜切り替えられる。
【0012】
図3に示すように、静電検出装置5は、複数の電極6の各々が静電検出モジュール7のどのポート10に接続されるのかを設定するのに用いる複数のランド部16が設けられた基板17を備えている。また、静電検出装置5は、ランド部16に選択的に接続されることにより、複数の電極6を組み分けして、組ごとの電極群をタッチ操作の検出単位とする接続部15を備えている。接続部15は、例えば、ゼロオーム抵抗18である。また、基板17には、静電検出モジュール7が実装されている。
【0013】
静電検出装置5は、接続配線21及び連結配線22を備えている。接続配線21は、複数の電極6ごとに設けられ、組をなすポート10に対して各々延びる配線である。接続配線21は、接続配線21及び連結配線22の接続点23とポート10とを繋ぐ分岐線24を含む。連結配線22は、複数の接続配線21のうち、隣同士の接続配線21の組を接続する配線である。接続配線21及び連結配線22は、ともに複数設けられている。
【0014】
本例の場合、接続配線21は、紙面の上から順に、第1接続配線21A~第12接続配線21Lの12本ある。具体的には、接続配線21は、第1電極6A及び第1ポート10Aを繋ぐ第1接続配線21Aと、第2電極6B及び第2ポート10Bを繋ぐ第2接続配線21Bと、第3電極6C及び第3ポート10Cを繋ぐ第3接続配線21Cとを有する。接続配線21は、第4電極6D及び第4ポート10Dを繋ぐ第4接続配線21Dと、第5電極6E及び第5ポート10Eを繋ぐ第5接続配線21Eと、第6電極6F及び第6ポート10Fを繋ぐ第6接続配線21Fとを有する。接続配線21は、第7電極6G及び第7ポート10Gを繋ぐ第7接続配線21Gと、第8電極6H及び第8ポート10Hを繋ぐ第8接続配線21Hと、第9電極6I及び第9ポート10Iを繋ぐ第9接続配線21Iとを有する。接続配線21は、第10電極6J及び第10ポート10Jを繋ぐ第10接続配線21Jと、第11電極6K及び第11ポート10Kを繋ぐ第11接続配線21Kと、第12電極6L及び第12ポート10Lを繋ぐ第12接続配線21Lとを有する。
【0015】
また、連結配線22は、紙面の上から順に、第1連結配線22A~第11連結配線22Kの11本ある。具体的には、連結配線22は、第1接続配線21A及び第2接続配線21Bを繋ぐ第1連結配線22Aと、第2接続配線21B及び第3接続配線21Cを繋ぐ第2連結配線22Bと、第3接続配線21C及び第4接続配線21Dを繋ぐ第3連結配線22Cとを有する。連結配線22は、第4接続配線21D及び第5接続配線21Eを繋ぐ第4連結配線22Dと、第5接続配線21E及び第6接続配線21Fを繋ぐ第5連結配線22Eと、第6接続配線21F及び第7接続配線21Gを繋ぐ第6連結配線22Fとを有する。連結配線22は、第7接続配線21G及び第8接続配線21Hを繋ぐ第7連結配線22Gと、第8接続配線21H及び第9接続配線21Iを繋ぐ第8連結配線22Hと、第9接続配線21I及び第10接続配線21Jを繋ぐ第9連結配線22Iとを有する。連結配線22は、第10接続配線21J及び第11接続配線21Kを繋ぐ第10連結配線22Jと、第11接続配線21K及び第12接続配線21Lを繋ぐ第11連結配線22Kとを有する。
【0016】
ランド部16は、連結配線22の各々に設けられた複数の第1ランド部16aと、接続配線21の各々に設けられた複数の第2ランド部16bとを有する。本例の場合、第2ランド部16bは、各接続配線21の分岐線24に設けられている。第1ランド部16aは、接続部15の接続有無により、隣同士の接続配線21の連結有無を設定する。第2ランド部16bは、接続部15の接続有無により、接続配線21の有効無効を設定する。
【0017】
次に、本実施形態の静電検出装置5の作用について説明する。
[タッチ操作の機能数を「4」に設定する場合]
図4は、操作パネル2のタッチ操作の検出単位数を「4」、すなわちタッチ操作の機能数(タッチ箇所)を「4」と設定するときの具体図である。この場合、第1連結配線22A、第2連結配線22B、第4連結配線22D、第5連結配線22E、第7連結配線22G、第8連結配線22H、第10連結配線22J、及び第11連結配線22Kの各々の第1ランド部16aに、接続部15(本例の場合、ゼロオーム抵抗18)を取り付ける。また、第2接続配線21B、第5接続配線21E、第8接続配線21H、第11接続配線21Kの各々の第2ランド部16bに、接続部15(本例の場合、ゼロオーム抵抗18)と取り付ける。ゼロオーム抵抗18は、例えば、実装装置(図示略)によって基板17に取り付け固定される。
【0018】
これにより、第1電極6A~第3電極6Cの電極群、第4電極6D~第6電極6Fの電極群、第7電極6G~第9電極6Iの電極群、及び、第10電極6J~第12電極6Lの電極群の各々が、タッチ操作の検出単位となる。このようにして、タッチ操作の機能数が「4」に設定されることにより、操作パネル2の操作エリアが4つに区分けされる。
【0019】
また、タッチ操作の機能数が「4」のとき、静電検出モジュール7は、複数のポート10のうち、4つの電極群に対して各々対応するポート10が有効となるように、アプリケーション(ソフトウェア)が設定される。タッチ操作の機能数が「4」の場合、第2ポート10B、第5ポート10E、第8ポート10H、及び第11ポート10Kの各々が有効とされ、それ以外のポート10が無効とされる。
【0020】
これにより、静電検出部8は、第1電極6A~第3電極6Cの電極群の静電容量を、第2ポート10Bを介して入力する。静電検出部8は、第4電極6D~第6電極6Fの電極群の静電容量を、第5ポート10Eを介して入力する。静電検出部8は、第7電極6G~第9電極6Iの電極群の静電容量を、第8ポート10Hを介して入力する。静電検出部8は、第10電極6J~第12電極6Lの電極群の静電容量を、第11ポート10Kを介して入力する。以上のようにして、静電検出部8は、タッチ操作の機能数が「4」に設定された各電極群から静電容量を検出する。
【0021】
[タッチ操作の機能数を「6」に設定する場合]
図5は、操作パネル2のタッチ操作の検出単位数を「6」、すなわちタッチ操作の機能数(タッチ箇所)を「6」と設定するときの具体図である。この場合、第1連結配線22A、第3連結配線22C、第5連結配線22E、第7連結配線22G、第9連結配線22I、及び第11連結配線22Kの各々の第1ランド部16aに、接続部15(本例の場合、ゼロオーム抵抗18)を取り付ける。また、第1接続配線21A、第3接続配線21C、第5接続配線21E、第7接続配線21G、第9接続配線21I、及び第11接続配線21Kの各々の第2ランド部16bに、接続部15(本例の場合、ゼロオーム抵抗18)を取り付ける。ゼロオーム抵抗18は、例えば、実装装置(図示略)によって基板17に取り付け固定される。
【0022】
これにより、第1電極6A及び第2電極6Bの電極群、第3電極6C及び第4電極6Dの電極群、第5電極6E及び第6電極6Fの電極群、第7電極6G及び第8電極6Hの電極群、第9電極6I及び第10電極6Jの電極群、及び、第11電極6K及び第12電極6Lの電極群の各々が、タッチ操作の検出単位となる。このようにして、タッチ操作の機能数が「6」に設定されることにより、操作パネル2の操作エリアが6つに区分けされる。
【0023】
また、タッチ操作の機能数が「6」のとき、静電検出モジュール7は、複数のポート10のうち、6つの電極群に対して各々対応するポート10が有効となるように、アプリケーション(ソフトウェア)が設定される。タッチ操作の機能数が「6」の場合、第1ポート10A、第3ポート10C、第5ポート10E、第7ポート10G、第9ポート10I及び第11ポート10Kの各々が有効とされ、それ以外のポート10が無効とされる。
【0024】
これにより、静電検出部8は、第1電極6A及び第2電極6Bの電極群の静電容量を、第1ポート10Aを介して入力する。静電検出部8は、第3電極6C及び第4電極6Dの電極群の静電容量を、第3ポート10Cを介して入力する。静電検出部8は、第5電極6E及び第6電極6Fの電極群の静電容量を、第5ポート10Eを介して入力する。静電検出部8は、第7電極6G及び第8電極6Hの電極群の静電容量を、第7ポート10Gを介して入力する。静電検出部8は、第9電極6I及び第10電極6Jの電極群の静電容量を、第9ポート10Iを介して入力する。静電検出部8は、第11電極6K及び第12電極6Lの電極群の静電容量を、第11ポート10Kを介して入力する。以上のようにして、静電検出部8は、タッチ操作の機能数が「6」に設定された各電極群から静電容量を検出する。
【0025】
同様に、必要とするタッチ操作の機能数に応じて、接続部15の配置パターンを選択することにより、機能数を適宜設定することが可能となる。このため、1つの共通の静電検出装置5(具体的には、操作パネル2や基板17)を用いて、機能数が異なる複数種類の静電検出装置5を提供することが可能となる。よって、部品共用化によって部品コストの削減に繋げることが可能となる。
【0026】
[実施形態の効果]
上記実施形態の静電検出装置5によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)静電検出装置5は、ユーザの身体を接触又は接近させるタッチ操作を検出する複数の電極6と、複数の電極6の静電容量の変化に基づきタッチ操作を判定する静電検出モジュール7とを備えている。静電検出装置5は、複数の電極6の各々が静電検出モジュール7のどのポート10に接続されるのかを設定するのに用いる複数のランド部16が設けられた基板17を備えている。静電検出装置5は、ランド部16に選択的に接続されることにより、複数の電極6を組み分けして、組ごとの電極群をタッチ操作の検出単位とする接続部15を備えている。
【0027】
本例の構成によれば、同じ基板17であっても、基板17のどのランド部16に接続部15を配置するかの組み合わせによって、複数の電極6を組み分けすることが可能となる。よって、基板17を共用化することができる。
【0028】
(2)静電検出装置5は、複数の接続配線21と、複数の連結配線22とを備えている。接続配線21の各々は、電極6ごとに設けられ、組をなすポート10に対して延びている。連結配線22の各々は、複数の接続配線21のうち、隣同士の接続配線21の組を接続する。ランド部16は、連結配線22の各々に設けられた複数の第1ランド部16aと、接続配線21の各々に設けられた複数の第2ランド部16bとを有する。この構成によれば、隣同士の接続配線21を連結配線22で繋ぐ配線構造で済む。また、接続配線21及び連結配線22のどのランド部16に接続部15を配置するかの組み合わせによって、複数の電極6を簡易に組み分けすることができる。
【0029】
(3)接続部15は、ゼロオーム抵抗18である。この構成によれば、ゼロオーム抵抗18は、他のデバイスとともに実装装置(図示略)によって基板17に自動で実装可能である。よって、実装作業を容易とすることができる。
【0030】
(4)基板17は、静電検出モジュール7が実装されている。この構成によれば、静電検出モジュール7及びランド部16がともに設けられた1つの基板17とすることが可能となる。よって、基板数を少なく抑えることに寄与する。
【0031】
(5)静電検出モジュール7は、静電検出部8及び信号処理部9を備えている。静電検出部8は、複数の電極6の静電容量を、ポート10を介して検出する。信号処理部9は、静電検出部8の検出信号S1に基づきタッチ操作を判定するとともに、タッチ操作の判定結果として判定信号S2を出力する。この構成によれば、静電検出モジュール7は、複数の電極6の静電容量を静電検出部8で検出するとともに、静電検出部8の検出信号S1に基づいて信号処理部9でタッチ判定を行うことができる。
【0032】
[他の実施形態]
なお、本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0033】
・ポート10の有効無効は、プログラムのアプリケーションによって設定されることに限らず、例えば配線を結線するなどして、機械的な構成によって設定されてもよい。
・電極6及びポート10を配線の繋ぎ方は、実施例に開示した接続配線21及び連結配線22による配策構造に限定されない。例えば、基板17の表裏面の両方を実装面とする場合、配線を立体的に配策するなどして、電極6を所望のポート10に接続する繋ぎ方をしてもよい。
【0034】
・接続部15は、ゼロオーム抵抗18に限定されず、例えば、ジャンパー線としてもよい。
・静電検出モジュール7及びランド部16は、異なる基板に配置されてもよい。
【0035】
・静電検出装置5の検出方式は、自己容量型に限定されず、例えば、相互容量型としてもよい。また、静電検出装置5の検出方式は、静電容量式に限定されず、例えば、抵抗膜式、光学式、超音波式に変更してもよい。
【0036】
・電極6の配線は、例えば、FFC(フレキシブルフラットケーブル)を含んでいてもよい。
・静電検出装置5は、車載用に限定されず、他の機器や装置に使用されてもよい。
【0037】
・本開示は、実施例に準拠して記述されたが、本開示は当該実施例や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0038】
5…静電検出装置、6…電極、7…静電検出モジュール、8…静電検出部、9…信号処理部、10…ポート、15…接続部、16…ランド部、16a…第1ランド部、16b…第2ランド部、17…基板、18…ゼロオーム抵抗、21…接続配線、22…連結配線、S1…検出信号、S2…判定信号。
図1
図2
図3
図4
図5