(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023123233
(43)【公開日】2023-09-05
(54)【発明の名称】管理方法、管理装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20230829BHJP
【FI】
G06Q30/02 350
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022027186
(22)【出願日】2022-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】森井 理博
(72)【発明者】
【氏名】西田 実穂
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB02
(57)【要約】
【課題】複数のWebサイトに分散する購買確率の高いデータを収集でき、複数のデータを互いに関連付けた分析ができ、購買モデルの構築が可能な管理方法等を提供する。
【解決手段】管理方法は、クローリングを行うことによって対象ユーザを含む1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページに関するWebページ情報を取得するクローリング部12によって取得されたWebページ情報を取得する取得ステップ(ステップS2)と、対象ユーザが所定のアクションを行った場合、取得ステップで取得された1以上のWebページ情報に係る1以上のWebページのうち所定のアクションに係る1以上の特定Webページに記載されているキーワードのスコアを算出する算出ステップ(ステップS12)とを含む。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クローリングを行うことによって対象ユーザを含む1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページに関するWebページ情報を取得するクローリング部によって取得された前記Webページ情報を取得する取得ステップと、
前記対象ユーザが所定のアクションを行った場合、前記取得ステップで取得された1以上の前記Webページ情報に係る1以上の前記Webページのうち前記所定のアクションに係る1以上の特定Webページに記載されているキーワードのスコアを算出する算出ステップとを含む、
管理方法。
【請求項2】
前記Webページ情報は、前記Webページを識別するためのWebページ識別情報を含む、
請求項1に記載の管理方法。
【請求項3】
前記クローリング部は、前記クローリングを行うことによって、前記1以上のユーザのそれぞれに関するユーザ情報を取得し、
前記取得ステップでは、前記クローリング部によって取得された前記ユーザ情報を取得する、
請求項1または2に記載の管理方法。
【請求項4】
前記ユーザ情報は、前記1以上のユーザのそれぞれを識別するためのユーザ識別情報を含む、
請求項3に記載の管理方法。
【請求項5】
前記ユーザ情報は、セキュアな情報である、
請求項3または4に記載の管理方法。
【請求項6】
前記クローリング部は、Java Script(登録商標)によって記述されかつ前記Webページを含むWebサイトに埋め込まれかつ前記Webページ情報を送信する送信プログラムと、前記送信プログラムから前記Webページ情報を受信する受信部とを有する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項7】
前記所定のアクションは、CV(Conversion)に至るアクションである、
請求項1から6のいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項8】
前記算出ステップでは、前記1以上の特定Webページに記載されている前記キーワードの個数が多い程前記スコアが高くなるように、前記スコアを算出する、
請求項1から7のいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項9】
前記算出ステップでは、前記1以上の特定Webページに記載されている前記キーワードの個数と、前記1以上のWebページ情報に係る前記1以上のWebページに記載されている前記キーワードの個数とを用いて、前記スコアを算出する、
請求項1から8のいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項10】
前記1以上のユーザは、複数のユーザであり、
前記複数のユーザのうち前記対象ユーザ以外のユーザは、前記対象ユーザと同様の属性のユーザである、
請求項1から9のいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項11】
前記属性は、年代、性別、および居住地域の少なくとも1つを含む、
請求項10に記載の管理方法。
【請求項12】
クローリングを行うことによって対象ユーザを含む1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページに関するWebページ情報を取得するクローリング部によって取得された前記Webページ情報を取得する取得部と、
前記対象ユーザが所定のアクションを行った場合、前記取得部によって取得された1以上の前記Webページ情報に係る1以上の前記Webページのうち前記所定のアクションに係る1以上の特定Webページに記載されているキーワードのスコアを算出する算出部とを備える、
管理装置。
【請求項13】
請求項1から11のいずれか1項に記載の管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、管理方法、管理装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、マーケティングに用いられる情報を管理する管理方法等が知られている。たとえば、管理方法等の一例として、特許文献1には、ユーザが閲覧したWebページのうち商品に関するWebページに含まれる情報であるページ情報を抽出し、ページ情報に含まれる商品についての情報である商品情報を抽出し、ページ情報に含まれる情報の要約である要約情報を生成し、商品情報と要約情報とに対して所定の統計解析処理を実行する購買行動分析装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の購買行動分析装置では、複数のWebに分散して存在する購買確率の高い個人の「特徴量」に関するデータを収集し、多面的な分析により購買モデルを構築することが困難である。
【0005】
そこで、本開示は、複数のWebサイトに分散する購買確率の高いデータを収集でき、複数のデータを互いに関連付けた分析ができ、購買モデルの構築が可能な管理方法等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る管理方法は、クローリングを行うことによって対象ユーザを含む1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページに関するWebページ情報を取得するクローリング部によって取得された前記Webページ情報を取得する取得ステップと、前記対象ユーザが所定のアクションを行った場合、前記取得ステップで取得された1以上の前記Webページ情報に係る1以上の前記Webページのうち前記所定のアクションに係る1以上の特定Webページに記載されているキーワードのスコアを算出する算出ステップとを含む。
【0007】
また、本開示の一態様に係る管理装置は、クローリングを行うことによって対象ユーザを含む1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページに関するWebページ情報を取得するクローリング部によって取得された前記Webページ情報を取得する取得部と、前記対象ユーザが所定のアクションを行った場合、前記取得部によって取得された1以上の前記Webページ情報に係る1以上の前記Webページのうち前記所定のアクションに係る1以上の特定Webページに記載されているキーワードのスコアを算出する算出部とを備える。
【0008】
また、本開示の一態様に係るプログラムは、上記の管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本開示の管理方法等によれば、複数のWebサイトに分散する購買確率の高いデータを収集でき、複数のデータを互いに関連付けた分析ができ、購買モデルの構築が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る管理装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、
図1の管理装置のWebページ情報を取得する際の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、Webページ情報等の送信の流れの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、Webページ情報等の送信の流れの他の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、Webページ情報等の一例を示す表である。
【
図7】
図7は、
図1の管理装置のスコアを算出する際の動作の一例を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、
図1の管理装置のスコアの算出を説明するための図である。
【
図9】
図9は、属性情報の送信の流れの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施の形態2に係る管理装置の情報処理を説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下で説明する実施の形態は、いずれも本開示の一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、ステップ、ステップの順序等は、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0012】
(実施の形態)
図1は、実施の形態に係る管理装置10の機能構成を示すブロック図である。
図1を参照して、管理装置10の機能構成について説明する。
【0013】
図1に示すように、管理装置10は、マーケティングに用いられる情報を管理する装置である。具体的には、たとえば、管理装置10は、データドリブンマーケティングに用いられる情報を管理する装置である。管理装置10は、クローリング部12と、取得部13と、記憶部14と、算出部16と、出力部18とを備えている。たとえば、管理装置10は、プロセッサ、メモリ、および通信モジュール等によって実現される。
【0014】
クローリング部12は、クローリングを行うことによって、対象ユーザを含む1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページに関するWebページ情報を取得する。たとえば、Webページ情報は、Webページを識別するためのWebページ識別情報を含んでいる。たとえば、Webページ識別情報は、WebページのURL(Uniform Resource Locator)、暗号化された識別コード等である。また、たとえば、Webページ情報は、Webページの内容を示す情報を含んでいる。たとえば、Webページの内容を示す情報は、Webページに記載されているワード、画像、レイアウト等である。
【0015】
たとえば、クローリング部12は、1以上のユーザのそれぞれがWebページを閲覧する度に、当該Webページに関するWebページ情報を取得する。Webページを閲覧とは、1つのWebページの閲覧だけでなく、複数のWebページの閲覧を含む。つまり、クローリング部12は、1つのWebページ毎にWebページ情報を取得しても良いし、複数のWebページのWebページ情報を取得しても良い。
【0016】
たとえば、クローリング部12は、クローリングを行うことによって、1以上のユーザのそれぞれに関するユーザ情報を取得する。たとえば、ユーザ情報は、1以上のユーザのそれぞれを識別するためのユーザ識別情報を含んでいる。たとえば、ユーザ識別情報は、1以上のユーザのそれぞれのユーザID、ブラウザ情報等である。また、たとえば、ユーザ情報は、1以上のユーザのそれぞれの属性を含んでいる。たとえば、当該属性は、年代、性別、居住地域、興味、および年収の少なくとも1つを含んでいる。
【0017】
たとえば、1以上のユーザのそれぞれがWebページを閲覧する前にユーザ情報を入力している場合、クローリング部12は、クローリングを行うことによって、1以上のユーザのそれぞれに関するユーザ情報を取得できる。
【0018】
たとえば、クローリング部12は、1以上のユーザのそれぞれがWebページを閲覧する度に、当該Webページに関するWebページ情報とともに当該ユーザに関するユーザ情報を取得する。
【0019】
たとえば、ユーザ情報は、セキュアな情報である。つまり、たとえば、ユーザ情報は、セキュリティソフト等によって保護されている。
【0020】
本実施の形態では、クローリング部12は、送信プログラム20と、受信部22とを有している。
【0021】
送信プログラム20は、プログラム言語によって記述され、かつ1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページを含むWebサイトに埋め込まれ、かつWebページ情報を送信する。プログラム言語の一例は、Java Script(登録商標)である。
【0022】
たとえば、送信プログラム20は、1以上のユーザのそれぞれがWebページを閲覧する度に、当該Webページに関するWebページ情報を送信する。
【0023】
たとえば、送信プログラム20は、1以上のユーザのそれぞれがWebページを閲覧する度に、当該Webページに関するWebページ情報とともに当該ユーザに関するユーザ情報を送信する。
【0024】
受信部22は、送信プログラム20からWebページ情報を受信する。たとえば、受信部22は、送信プログラム20がWebページ情報を送信する度に、Webページ情報を受信する。
【0025】
たとえば、受信部22は、送信プログラム20からユーザ情報を受信する。たとえば、受信部22は、送信プログラム20がユーザ情報を送信する度に、ユーザ情報を受信する。
【0026】
取得部13は、クローリング部12によって取得されたWebページ情報を取得する。たとえば、取得部13は、クローリング部12によってWebページ情報が取得される度に当該Webページ情報を取得する。
【0027】
たとえば、取得部13は、クローリング部12によって取得されたユーザ情報を取得する。たとえば、取得部13は、クローリング部12によってユーザ情報が取得される度に当該ユーザ情報を取得する。
【0028】
なお、たとえば、管理装置10は、クローリング部12を備えていなくてもよく、取得部13は、管理装置10の外部に設けられているクローリング部12と通信等を行い、管理装置10の外部に設けられているクローリング部12からWebページ情報およびユーザ情報を取得してもよい。
【0029】
記憶部14は、取得部13によって取得されたWebページ情報を記憶する。たとえば、記憶部14は、取得部13によってWebページ情報が取得される度に当該Webページ情報を記憶し、Webページ情報を蓄積する。
【0030】
たとえば、記憶部14は、取得部13によって取得されたユーザ情報を記憶する。たとえば、記憶部14は、取得部13によってWebページ情報とともにユーザ情報が取得される度にWebページ情報とともにユーザ情報を記憶し、Webページ情報とともにユーザ情報を蓄積する。
【0031】
算出部16は、対象ユーザが所定のアクションを行った場合、取得部13によって取得された1以上のWebページ情報に係る1以上のWebページのうち所定のアクションに係る1以上の特定Webページに記載されているキーワードのスコアを算出する。
【0032】
たとえば、所定のアクションに係る1以上の特定Webページは、対象ユーザが所定のアクションを行ったときに閲覧していたWebページを含むWebサイトに含まれる1以上のWebページのうち対象ユーザが所定のアクションを行う以前に閲覧していた1以上のWebページである。
【0033】
たとえば、所定のアクションは、対象ユーザが閲覧しているWebページにおいて行われる。たとえば、Webページには、対象ユーザが所定のアクションを行うためのボタン等が含まれ、対象ユーザは、当該ボタン等をクリックすることによって、所定のアクションを行う。
【0034】
たとえば、所定のアクションは、CV(Conversion/顧客転換)に至るアクション、すなわち単なるWeb閲覧者から顧客へと転換したとみなすアクションである。換言すれば、たとえば、所定のアクションは、Webページを単に閲覧するだけでなく、Webページオーナや広告主に対して購買に関し主体的な行動を起こすアクションである。所定のアクションの具体例としては、商品の購入、商品のカタログの送付要求、商品についての問い合わせ、イベント等への申し込み、または特定のページへの遷移等である。
【0035】
たとえば、所定のアクションは、商品の購入であり、算出部16は、対象ユーザがWebページにおける商品を購入するためのボタンをクリックした場合等に対象ユーザが所定のアクションを行ったと判定する。つまり、算出部16は、見込み顧客から顧客への転換することを示す商品の購入を、所定のアクションと判定している。また、たとえば、所定のアクションは、商品のカタログの送付要求であり、算出部16は、対象ユーザがWebページにおける商品のカタログの送付要求をするためのボタンをクリックした場合等に対象ユーザが所定のアクションを行ったと判定する。つまり、算出部16は、単なるWeb閲覧者から見込み顧客への転換することを示す商品のカタログの送付要求を、所定のアクションと判定している。商品の購入及び商品のカタログの送付要求を所定のアクションの一例として説明したが、所定のアクションは、単なるWeb閲覧者から顧客への転換することを示すアクションであれば良く、商品の比較情報の取得、商品の詳細情報の所定時間以上の閲覧などであっても良い。商品の購入を例にすると、ユーザは、商品に対して無関心の状態、商品を認知した状態、商品に興味を持っている状態、商品の購入を検討している状態、商品の購入直前、及び商品の購入の状態に変化していく。いずれかの状態間の変化に関わる行動を所定のアクションとしてすれば良い。なお、商品の購入に限らず、サブスクリプションサービスの契約、セミナーの申込など、顧客転換の目的に依存しない。所定のアクションは、管理装置10の作成者により予め設定されていても良いし、管理装置10の利用者により設定できるようにしても良い。管理装置10の利用者の設定履歴、又は管理装置10の全利用者の設定履歴などに基づいて、動的に変更されても良い。
【0036】
たとえば、算出部16は、記憶部14に記憶されている1以上のWebページ情報に基づいて、1以上の特定Webページに含まれるキーワードを抽出する。たとえば、キーワードは、対象ユーザが所定のアクションを行うのに寄与しそうなワードである。具体的には、たとえば、キーワードは、商品の特徴を示すワードである。
【0037】
たとえば、Webページ情報がWebページのURLを含んでいる場合、算出部16は、1以上の特定WebページのURLから1以上の特定Webページにアクセスし、1以上の特定Webページのコンテキスト分析を行い、1以上の特定Webページに含まれるキーワードを抽出する。
【0038】
たとえば、算出部16は、1以上の特定Webページに記載されているキーワードが多い程スコアが高くなるように、スコアを算出する。たとえば、算出部16は、1以上の特定Webページに記載されている「子供」というワードをキーワードとして抽出した場合、1以上の特定Webページに記載されている「子供」というキーワードの比率が高い程、「子供」というキーワードのスコアが高くなるように、「子供」というキーワードのスコアを算出する。
【0039】
また、たとえば、算出部16は、1以上の特定Webページに記載されているキーワードの個数が多い程スコアが高くなるように、スコアを算出する。たとえば、算出部16は、1以上の特定Webページに記載されている「子供」というワードをキーワードとして抽出した場合、1以上の特定Webページに記載されている「子供」というキーワードの個数が多い程、「子供」というキーワードのスコアが高くなるように、「子供」というキーワードのスコアを算出してもよい。
【0040】
たとえば、算出部16は、1以上の特定Webページに記載されているキーワードの個数と、1以上のWebページ情報に係る1以上のWebページに記載されているキーワードの個数とを用いて、キーワードの比率が高い程スコアが高くなるように、スコアを算出する。たとえば、算出部16は、(1以上の特定Webページに記載されているキーワードの個数)/(1以上のWebページに記載されているキーワードの個数)×100によって、キーワードのスコアを算出する。たとえば、1以上の特定Webページに記載されているキーワードの個数が8であり、1以上のWebページに記載されているキーワードの個数が10である場合、算出部16は、8/10×100によって、キーワードのスコアを80点として算出する。なお、算出部16は、(1以上の特定Webページに記載されているキーワードの個数)/(1以上のWebページに記載されているワードの個数)×100によって、キーワードのスコアを算出してもよい。
【0041】
なお、たとえば、算出部16は、1以上の特定Webページに記載されているキーワードを表す文字の大きさに基づいて、スコアを算出してもよい。たとえば、算出部16は、1以上の特定Webページに記載されているキーワードを表す文字の大きさが大きい程スコアが高くなるように、スコアを算出してもよい。また、たとえば、算出部16は、1以上の特定Webページに記載されているキーワードを表す文字の色に基づいて、スコアを算出してもよい。たとえば、算出部16は、1以上の特定Webページに記載されているキーワードを表す文字の色の赤みが強い程スコアが高くなるように、スコアを算出してもよい。
【0042】
たとえば、1以上のユーザは、複数のユーザであり、複数のユーザのうち対象ユーザ以外のユーザは、対象ユーザと同様の属性のユーザである。たとえば、管理装置10は、複数のユーザのそれぞれの属性を取得している外部の装置等から、複数のユーザのそれぞれの属性を取得する。
【0043】
たとえば、当該属性は、年代、性別、および居住地域の少なくとも1つを含んでいる。つまり、たとえば、複数のユーザのうち対象ユーザ以外のユーザは、対象ユーザと同じ年代のユーザである。また、たとえば、複数のユーザのうち対象ユーザ以外のユーザは、対象ユーザと同じ性別のユーザである。また、たとえば、複数のユーザのうち対象ユーザ以外のユーザは、対象ユーザと同じ地域に住んでいるユーザである。
【0044】
出力部18は、算出部16によって算出されたスコアを示すスコア情報を出力する。
【0045】
以上、管理装置10の機能構成について説明した。
【0046】
図2は、
図1の管理装置10のWebページ情報を取得する際の動作の一例を示すフローチャートである。
図3は、送信プログラム20等を示す図である。
図4は、Webページ情報等の送信の流れの一例を示す図である。
図5は、Webページ情報等の送信の流れの他の一例を示す図である。
図6は、Webページ情報等の一例を示す表である。
図2から
図6を参照して、管理装置10のWebページ情報を取得する際の動作の一例について説明する。
【0047】
図2に示すように、まず、クローリング部12は、クローリングを行うことによって、対象ユーザを含む1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページに関するWebページ情報等を取得する(クローリングステップ)(ステップS1)。
【0048】
図3に示すように、たとえば、Webサイトに送信プログラム20が埋め込まれている。1以上のユーザのそれぞれがWebサイトにアクセスすると、スクリプト本体がロードされて実行され、1以上のユーザのそれぞれがアクセスしたWebページに関するWebページ情報およびユーザ情報等が、送信プログラム20によって管理装置10が備えるDDM(データドリブンマーケティング)サーバに送信される。また、たとえば、クローラ(受信部22等)は、Webページデータ(Webページ情報等)をクローリングする。DDMサーバは、受信したWebページ情報およびユーザ情報等をDB(データベース)(記憶部14)に記憶する。
【0049】
図4に示すように、たとえば、1以上のユーザのそれぞれがWebサイトにアクセスした場合、送信プログラム20は、1以上のユーザのそれぞれがWebページを閲覧する度に、WebページのURLおよびセッションID等を、訪問通知POSTによってDDMサーバに送信する。たとえば、送信プログラム20は、1以上のユーザのそれぞれがWebサイトにおいて問い合わせ送信のボタンをクリックした場合、所定のアクションが行われたことを示すCV(コンバージョン)情報等を、CV通知POSTによってDDMサーバに送信する。つまり、ここでは、所定のアクションは、商品に関する問い合わせの送信である。DDMサーバは、送信プログラム20から送信されたWebページのURL、セッションID、CV情報、およびWebページが閲覧された日時等を記憶する。
【0050】
図5に示すように、たとえば、送信プログラム20は、1以上のユーザのそれぞれがWebサイトにアクセスした場合、当該Webサイトへの流入元のWebサイトのURL等を示すリファラを取得し、訪問通知POSTによってリファラ等を送信する。DDMサーバは、送信プログラム20から送信されたリファラ等を記憶する。
【0051】
図2に戻って、クローリング部12がWebページ情報等を取得すると、取得部13は、クローリング部12によって取得されたWebページ情報等を取得する(取得ステップ)(ステップS2)。たとえば、取得部13は、クローリング部12によって取得されたWebページ情報およびユーザ情報を取得する。
【0052】
取得部13がWebページ情報等を取得すると、記憶部14は、取得ステップで取得されたWebページ情報等を記憶する(記憶ステップ)(ステップS3)。
【0053】
図6に示すように、たとえば、クローリング部12によって、1以上のユーザのそれぞれのユーザID(UID)、1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebサイトのURL、1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページ、および所定のアクションを行ったか否かを示すCV情報が取得され、記憶部14は、これらの情報を記憶する。
【0054】
以上、管理装置10のWebページ情報を取得する際の動作の一例について説明した。
【0055】
図7は、
図1の管理装置10のスコアを算出する際の動作の一例を示すフローチャートである。
図8は、
図1の管理装置10のスコアの算出を説明するための図である。
図9は、属性情報の送信の流れの一例を示す図である。
図10は、スコア情報の一例を示す表である。
図7から
図10を参照して、管理装置10のスコアを算出する際の動作の一例について説明する。
【0056】
図7に示すように、まず、算出部16は、対象ユーザが所定のアクションを行ったか否かを判定する(ステップS11)。上述したように、たとえば、算出部16は、商品の購入のボタンがクリックされたか否か、商品のカタログの送付要求のボタンがクリックされたか否か、または商品についての問い合わせ送信のボタンがクリックされたか否かを判定することによって、対象ユーザが所定のアクションを行ったか否かを判定する。たとえば、算出部16は、これらのボタンのいずれかがクリックされた場合、対象ユーザが所定のアクションを行ったと判定する。
【0057】
算出部16は、対象ユーザが所定のアクションを行っていない場合(ステップS11でNo)、対象ユーザが所定のアクションを行ったか否かを再び判定する(ステップS11)。
【0058】
算出部16は、対象ユーザが所定のアクションを行った場合(ステップS11でYes)、取得ステップで取得された1以上のWebページ情報に係る1以上のWebページのうち所定のアクションに係る1以上の特定Webページに記載されているキーワードのスコアを算出する(算出ステップ)(ステップS12)。たとえば、算出ステップでは、算出部16は、上述したように、1以上の特定Webページに記載されているキーワードの個数が多い程スコアが高くなるように、スコアを算出する。また、たとえば、算出ステップでは、算出部16は、上述したように、1以上の特定Webページに記載されているキーワードの個数と、1以上のWebページ情報に係る1以上のWebページに記載されているキーワードの個数とを用いて、スコアを算出する。
【0059】
たとえば、算出部16は、上述したように、1以上の特定Webページに記載されているキーワードを抽出する。
図8に示すように、たとえば、算出部16は、1以上の特定Webページに記載されている「子供」というワードをキーワードとして抽出する。算出部16は、キーワードを抽出すると、1以上の特定Webページに記載されているキーワードの個数(
図8のCVを参照)と、1以上のWebページに記載されているキーワードの個数(
図8の全体を参照)とを算出する。つまり、たとえば、算出部16は、1以上の特定Webページに「子供」というキーワードが何個記載されているかを数え、1以上の全体のWebページに「子供」というキーワードが何個記載されているかを数える。たとえば、算出部16は、1以上の特定Webページに記載されているキーワードの個数を、1以上のWebページに記載されているキーワードの個数で除算することによって得られた値を、キーワードのスコアとして算出する。このように、顧客転換前に閲覧されたWebページ情報及び顧客転換後に閲覧されたWebページ情報と、顧客転換後に閲覧されたWebページ情報とを用いて、スコアを算出することにより、顧客転換に寄与するキーワードを容易に推定することができる。つまり、顧客転換に関わる所定のアクションに基づいてスコアを算出することにより、顧客転換前の情報及び顧客転換後の情報の両方を利用することができ、その顧客転換の変化に寄与するキーワードを推定することができる。
【0060】
たとえば、1以上のWebページのそれぞれは、対象ユーザにより閲覧されたWebページ、または対象ユーザ及び対象ユーザと同様の属性のユーザによって閲覧されたWebページである。たとえば、当該属性は、年代、性別、居住地域等である。たとえば、算出部16は、Webページを閲覧したユーザの属性を示す属性情報を取得し、同様の属性のユーザによって閲覧された1以上のWebページを用いて、キーワードのスコアを算出する。算出部16は、記憶部14又は外部サーバなどに記憶される属性情報を取得する。たとえば、算出部16は、所定数以上の同じ属性を有するユーザを同様の属性のユーザと判断しても良い。または、全ての属性を同じ属性と判断する対象にせず、顧客転換の判断対象に応じて全ての属性のうち所定の属性に基づいて、同様の属性のユーザか否か判断されても良い。または、管理装置10の作成者により予め設定されていても良いし、管理装置10の利用者により設定できるようにしても良い。
【0061】
図9に示すように、たとえば、3rdパーティ事業者サーバは、属性情報等を保有している。送信プログラム20は、ユーザがWebサイトにアクセスした場合、3rdパーティデータのAPIを叩くことによって、当該ユーザ(ブラウザ)の3rdパーティIDおよび属性情報を、3rdパーティ事業者サーバから取得する。送信プログラム20は、取得した属性情報等を、管理装置10が備えるDDMサーバに送信する。たとえば、管理装置10は、このようにして属性情報を取得する。
【0062】
図7に戻って、算出部16がスコアを算出すると、出力部18は、算出ステップで算出されたスコアを示すスコア情報を出力する(出力ステップ)(ステップS13)。
【0063】
図10に示すように、たとえば、出力部18は、1以上の対象ユーザのそれぞれについて、ユーザID、年齢、閲覧ページ数、キーワード、およびキーワードのスコア等を示す表を、スコア情報として出力する。
【0064】
以上、管理装置10のスコアを算出する際の動作の一例について説明した。
【0065】
管理装置10では、1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページに関するWebページ情報を容易に取得できるとともに、対象ユーザが所定のアクションを行うのに寄与した寄与度が高いキーワードを容易に推定できる。
【0066】
以上、管理装置10等について説明した。
【0067】
実施の形態に係る管理方法は、クローリングを行うことによって対象ユーザを含む1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページに関するWebページ情報を取得するクローリング部12によって取得されたWebページ情報を取得する取得ステップ(ステップS2)と、対象ユーザが所定のアクションを行った場合、取得ステップで取得された1以上のWebページ情報に係る1以上のWebページのうち所定のアクションに係る1以上の特定Webページに記載されているキーワードのスコアを算出する算出ステップ(ステップS12)とを含む。
【0068】
これによれば、クローリングを行うことによって対象ユーザを含む1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページに関するWebページ情報が取得され、クローリングによって取得されたWebページ情報を取得するので、Webページ情報を容易に取得できる。また、対象ユーザの所定のアクションに係る1以上の特定Webページに記載されているキーワードのスコアを算出するので、対象ユーザが所定のアクションを行うのに寄与したキーワードを容易に推定できる。
【0069】
また、実施の形態に係る管理方法において、Webページ情報は、Webページを識別するためのWebページ識別情報を含む。
【0070】
これによれば、Webページを容易に識別できるので、対象ユーザが所定のアクションを行うのに寄与したキーワードをさらに容易に推定できる。
【0071】
また、実施の形態に係る管理方法において、クローリング部12は、クローリングを行うことによって、1以上のユーザのそれぞれに関するユーザ情報を取得し、取得ステップでは、クローリング部12によって取得されたユーザ情報を取得する。
【0072】
これによれば、1以上のユーザのそれぞれがどのようなユーザであるかを容易に推定できる。
【0073】
また、実施の形態に係る管理方法において、ユーザ情報は、1以上のユーザのそれぞれを識別するためのユーザ識別情報を含む。
【0074】
これによれば、1以上のユーザを容易に識別できる。
【0075】
また、実施の形態に係る管理方法において、ユーザ情報は、セキュアな情報である。
【0076】
これによれば、ユーザ情報のそれぞれが漏洩することを抑制できる。
【0077】
また、実施の形態に係る管理方法において、クローリング部12は、Java Script(登録商標)によって記述されかつ1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページを含むWebサイトに埋め込まれかつWebページ情報を送信する送信プログラム20と、送信プログラム20からWebページ情報を受信する受信部22とを有する。
【0078】
これによれば、より簡単な構成でWebページ情報を容易に取得できる。
【0079】
また、実施の形態に係る管理方法において、所定のアクションは、CVに至るアクションである。
【0080】
これによれば、対象ユーザがCVに至るアクションを行うのに寄与したキーワードを容易に推定できる。具体的には、たとえば、対象ユーザが商品を購入するのに寄与したキーワード、または対象ユーザが商品のカタログの送付要求をするのに寄与したキーワード等を容易に推定できる。
【0081】
また、実施の形態に係る管理方法において、算出ステップでは、1以上の特定Webページに記載されているキーワードの個数が多い程スコアが高くなるように、スコアを算出する。
【0082】
これによれば、対象ユーザが所定のアクションを行うのに寄与したキーワードをさらに容易に推定できる。
【0083】
また、実施の形態に係る管理方法において、算出ステップでは、1以上の特定Webページに記載されているキーワードの個数と、1以上のWebページに記載されているキーワードの個数とを用いて、スコアを算出する。
【0084】
これによれば、対象ユーザが所定のアクションを行うのに寄与したキーワードをさらに容易に推定できる。
【0085】
また、実施の形態に係る管理方法において、1以上のユーザは、複数のユーザであり、複数のユーザのうち対象ユーザ以外のユーザは、対象ユーザと同様の属性のユーザである。
【0086】
これによれば、同様の属性のユーザに対して、対象ユーザが所定のアクションを行うのに寄与したキーワードをさらに容易に推定できる。
【0087】
また、実施の形態に係る管理方法において、上記属性は、年代、性別、および居住地域の少なくとも1つを含む。
【0088】
これによれば、同様の年代のユーザ、同様の性別のユーザ、および同様の居住地域のユーザの少なくとも1つに対して、対象ユーザが所定のアクションを行うのに寄与したキーワードをさらに容易に推定できる。
【0089】
また、実施の形態に係る管理装置10は、クローリングを行うことによって対象ユーザを含む1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページに関するWebページ情報を取得するクローリング部12によって取得されたWebページ情報を取得する取得部13と、対象ユーザが所定のアクションを行った場合、取得部13によって取得された1以上のWebページ情報に係る1以上のWebページのうち所定のアクションに係る1以上の特定Webページに記載されているキーワードのスコアを算出する算出部16とを備える。
【0090】
これによれば、上記の管理方法と同様の作用効果を奏する。
【0091】
また、実施の形態に係るプログラムは、上記の管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0092】
これによれば、上記の管理方法と同様の作用効果を奏する。
【0093】
なお、本開示は、上記の管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが記録された記録媒体として実現されてもよい。たとえば、記録媒体は、非一時的な記録媒体であってもよい。
【0094】
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2における管理装置10について図面を参照しながら説明する。
【0095】
図11は、本発明の実施の形態2における管理装置10の情報処理を説明する説明図である。
【0096】
本実施の形態において、実施の形態1と同様の構成については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0097】
実施の形態2と実施の形態1との相違点は、クローリングの前後の処理を含む一連のシステムである。
【0098】
図11を参照して、実施の形態2における管理装置10の動作について説明する。
【0099】
図11が示すように、情報処理は選定・設定、クローリングデータ収集、正解データ生成、モデル生成のプロセスを含む。
【0100】
まず、実施の形態2における管理装置10の動作の概要について説明する。
【0101】
まず、管理装置10は、選定および設定を行う。具体的には、管理装置10は、対象商品を選定し、選定した対象商品について、クローリングを行うWebサイト(対象サイト)を設定する。
【0102】
管理装置10は、選定および設定を行うと、クローリングデータを取得する。たとえば、クローリングデータは、設定されたWebサイトに含まれる1以上のWebページのうちユーザが閲覧したWebページに記載されているキーワード(取得キーワード)の個数(件数)と当該ユーザのユーザIDとが紐付けられたデータである。
【0103】
管理装置10は、クローリングデータを取得すると、正解データを生成する。たとえば、正解データは、ユーザIDと、購入結果(CV)と、対象商品と、購入理由とが紐付けられたデータである。
【0104】
管理装置10は、正解データを生成すると、モデルを生成する。たとえば、当該モデルは、クローリングデータを購入結果の観点で評価したモデルであり、キーワードのスコアを示すモデルである。
【0105】
管理装置10は、モデルを生成すると、当該モデルを自社保有データ(0パーティデータまたは1stパーティデータ)および他社保有データ(2ndパーティデータまたは3rdパーティデータ)と連携させる。たとえば、自社保有データは、ユーザID、メールアドレス、電話番号、およびソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のID等を含んでいる。たとえば、SNSの具体例は、LINE等である。たとえば、他社保有データは、ユーザID、ユーザの年齢、性別、およびエリア等を含んでいる。管理装置10は、当該モデルを自社保有データと連携させることによって、対象商品を購入したユーザのメールアドレス等がわかるので、当該ユーザに対して購買アプローチを効率よく行うことができる。つまり、同じユーザに関して、異なる種類の情報を有する複数のデータで補完することにより、算出されたスコアに基づく情報をどのようにユーザに提供するかを判断可能になる。例えば、複数のデータを連携することにより、ユーザの属性を示す情報と、メールアドレスなどのユーザとのコミュニケーションするための情報との両方を有する場合、ユーザの属性に関わる情報を用いて情報の内容を決定でき、情報通知可能な情報を用いて情報を通知することができる。また、管理装置10は、当該モデルを他社保有データと連携させることによって、広告配信の効率化を行うことができる。
【0106】
以上、実施の形態2における管理装置10の動作の概要について説明した。
【0107】
以下、各プロセスの詳細を説明する。
【0108】
<選定・設定プロセス>
選定・設定プロセスでは、購買モデルを生成するターゲット商品を選定し設定する。
【0109】
図11では、一例として、取得したい品番や商品カテゴリ、WebサイトのURLを選定し、設定する。また、取得したい製品番号に対し、製品番号の商品分野や商品の一般名称、各社の商品名等をAI的な手法で付与してもよい。
【0110】
<クローリングデータ収集プロセス>
クローリングデータ収集プロセスは、定期的に登録されたWebサイトからクローリングデータを収集する。登録されたWebサイトは自社サイトや協力企業のサイトである。いずれのWebサイトも、Webサイトの閲覧者に対し、本開示の目的でユーザ情報、閲覧データを収集する同意を得ている。
【0111】
Webには
図3が示すJavaスクリプトが記述されており、Webサイトを閲覧するとスクリプト本体がロードされて実行され、ユーザ情報とWebページデータが管理装置10へ送信される。
【0112】
管理装置10は受信したユーザ情報とWebデータとを関連付けクローリングデータとして記録する。
【0113】
尚、送信するタイミングはユーザがWebを訪問した随時でなく、Webサイトのサーバに蓄積しておき、定期的に管理装置10がWebサイトを巡回して取得してもよい。
【0114】
<正解データ生成プロセス>
管理装置10は、自社サイトを閲覧したユーザの所定のアクションに基づき、ターゲット商品のCV有無を判定する。
図11の例では、ターゲット商品である掃除機、MC-JP830KをCVありと判定している。判定例としては、MC-JP830Kの購入アクション、MC-JP830Kの問い合わせアクション等があればCV有と判定する。CV有と判定されたユーザはターゲット商品の正解データになる。
【0115】
図11の例では、ユーザID100、300が正解データになる。
【0116】
また、正解データには、結婚、引越し等の購入理由が付与されており、購入理由別の正解データが生成されている。
【0117】
<モデル生成プロセス>
モデル生成プロセスでは、コンテキスト分析による購買モデルを生成する。
【0118】
コンテキスト分析とは、消費者の心情や背景を分析し、消費者にふさわしい商品を判定する分析である。コンテキスト分析によれば、たまたま女性用美容家電のサイトを見た男性に女性用美容家電の購買アプローチを掛けることを抑制できる。一方、結婚を控えていたり、誕生日が近い女性のパートナーが居ることが確認できた男性に対しては、パートナーへのプレゼントを探している心情や背景を推定し、適切な購買アプローチを掛けることができる。
【0119】
図11の例であれば、正解データのユーザID100は、購入理由が結婚であり、購入に至ったユーザの心情や背景に結婚があると推定するコンテキスト分析の正解データとして活用する。
【0120】
コンテキスト分析によれば、消費者に寄り添ったマーケティングが可能であり、不適切な商品を提案するブランド棄損のリスクも少ない。また、特定のユーザをターゲティングする事も防げ、ユーザの匿名性も担保できる。
【0121】
一方、CVR(購買転換率)の向上のためには、母集合として一定規模のデータが必要になり、コンテキスト分析を行うマーケティングでは、このデータ収集が課題となる。
【0122】
本開示では、複数のWebページのユーザ情報、閲覧情報を効率的に収集し、収集した情報を、統合したユーザ情報で、多面的に組合せ、分析することで、製品に相応しいユーザの購買モデルを生成する。
【0123】
異なるWebサイトのユーザ情報の統合の手法としては、自社のプラットフォーム上で展開する各種サービスのユーザ情報をプラットフォーマである企業がまとめる手法と、ユーザ自身にまとめて頂く手法がある。後者は、例えば、デジタルマネーのサービスに新規に登録するユーザに対し、他のサービスのユーザ情報の紐づけを行って頂く方式が知られている。
【0124】
以下、モデル生成プロセスを説明する。
【0125】
モデル生成プロセスは、CVに至った正解データのユーザに対し、多面的な分析に基づく属性情報を付加する。
【0126】
属性情報には性別、年代、居住地等、ユーザ個人に紐づく第一属性情報と、複数ユーザをグループとして対象とする第二属性情報がある。
【0127】
第一属性情報は、統合したユーザ情報に基づき、自社のWebサイトで得た情報と、3rdパーティのWebサイトから得た情報をコンバイン、マージして生成する。
【0128】
例えば、3rdパーティの中古車の販売サイトであれば、売買した車種に関する情報、映像コンテンツ配信のサイトであれば、好みのジャンルの映画等の情報が属性情報として取得できる。3rdパーティからの属性情報等を多面的に関連付ける処理はモデルチューニングと呼ばれる。
【0129】
第二属性情報は、正解データの複数ユーザから構成されるグループを対象とする属性情報である。グループは典型的には第一属性情報の同一性、類似性により構成される。例えば、30台、女性、東京エリア等のグループである。
【0130】
第二属性情報は、グループのユーザが閲覧した複数のWebデータを統計的な手法で分析し、グループの傾向としてキーワード抽出とスコア化が行うことにより生成される。
【0131】
統計的な手法としては、例えば、TF-IDFがある。各文書中に含まれる各単語の文書内での重要度を出現頻度に基づき算出する手法である。また、特定の単語セットが共に出現する共起に基づき、キーワード抽出やスコア化を行う手法もある。共起の手法は、文脈全体の意図を踏まえたキーワードを抽出でき、コンテキスト分析で有効な手法の一つとされる。
【0132】
例えば、30台、女性、東京エリアのユーザから構成されるグループが閲覧したWebデータを、TF-IDFで分析し「子供」、「クラブ活動」、「塾」等のキーワードを高スコアで抽出する。
【0133】
また、「子供」、「クラブ活動」のキーワードと共起されるキーワードして「体操服」、「洗濯」等が抽出される。
【0134】
上述したように、選定・設定した製品コードの購買モデルとして、一例として、第一属性は30台、女性、東京エリア、第二属性は「子供」「クラブ活動」「塾」「体操服」「洗濯」をキーワードとして抽出し、抽出結果に基づき購買モデルが構築される。第一属性、第二属性の各要素はそれぞれスコア化されており、スコアに基づき購買モデルを購買化確率に基づきA~D等でクラス分けしても良い。
【0135】
クラス分けにより、購買アプローチのうち費用が掛かるダイレクトメイルはクラスAのみに送付することで、購買確率がより高いユーザに絞ったマーケティングが可能になる。
【0136】
また、ダイレクトメイルの送付がCVに至った確率に基づき、購買モデルのクラス毎に各種購買アプローチの優先順位を設定しても良い。
【0137】
例えば、CVに至った確率に基づき、30台、女性、東京はプレミアムなお客様向けのダイレクトメイルの購買アプローチの優先順位を高く設定し、30台、女性、大阪は、景品付きのキャンペーンの購買アプローチの優先順位を高く設定する等である。
【0138】
上述した本実施形態の管理装置10によれば、複数のWebサイトに分散して残された購買確率の高い情報を、クローリングで集め、データ同士を関連付けた分析をすることができ、多面的でコンテキストな分析を行った購買モデルを生成することができる。
【0139】
上述した本実施の形態の課題を解決する手段を以下、記載する。
【0140】
ネットワークを介して1つ以上のWebサイトと通信し、マーケティングに用いるデータ収集とマーケティングに用いる購買モデルを構築する管理装置であって、
管理装置は、
複数のWebサイトのアドレス情報を記録する記録部と、
購買モデルのターゲットに関する情報を設定する設定部と、
アドレス情報に基づき、Webサイトからユーザ情報と対応する閲覧情報を取得するクローリング部と、
取得したユーザ情報と閲覧情報を蓄積する蓄積部と、
Webサイトに対するユーザの所定のアクションに基づき正解データを生成する正解データ生成部と、
正解データと蓄積したユーザ情報と閲覧情報に基づき、設定されたターゲットに対する購買モデルを生成するモデル生成部とを有し、
正解データ生成部は、所定のアクションが購買に至るかアクションか否かで正解データを生成し、
モデル生成部は、正解データに対応するユーザに対し、複数のWebサイトの閲覧情報に基づきユーザ属性情報を生成し、生成したユーザ属性情報に基づき、購買モデルを生成する、管理装置。
【0141】
また、ユーザの属性情報には、個別のユーザに対応する第一属性情報と、複数のユーザから構成されるグループに対応する第二属性情報を含む、管理装置。
【0142】
また、第一属性情報は、ユーザが閲覧した複数のWebサイトから取得した閲覧情報をコンバイン及び又はマージして生成する、管理装置。
【0143】
また、第二属性情報は、グループが閲覧した複数のWeb情報に対し統計的手法で抽出とスコア化を行った情報である、管理装置。
【0144】
また、生成された購買モデルはユーザの閲覧行動をコンテキスト分析した購買モデルである、管理装置。
【0145】
(他の実施の形態等)
以上、一つまたは複数の態様に係る管理方法等について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、この実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を実施の形態に施したものも、本開示の範囲内に含まれてもよい。
【0146】
なお、上述した実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU(Central Processing Unit)またはプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。ここで、上述した実施の形態の装置等を実現するソフトウェアは、
図2および
図7に示すフローチャートに含まれる各ステップをコンピュータに実行させるプログラムである。
【0147】
なお、以下のような場合も本開示に含まれる。
【0148】
(1)上記の少なくとも1つの装置は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスクユニット、ディスプレイユニット、キーボード、マウスなどから構成されるコンピュータシステムである。そのRAMまたはハードディスクユニットには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、上記の少なくとも1つの装置は、その機能を達成する。ここでコンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
【0149】
(2)上記の少なくとも1つの装置を構成する構成要素の一部または全部は、1個のシステムLSI(Large Scale Integration:大規模集積回路)から構成されているとしてもよい。システムLSIは、複数の構成部を1個のチップ上に集積して製造された超多機能LSIであり、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどを含んで構成されるコンピュータシステムである。前記RAMには、コンピュータプログラムが記憶されている。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、システムLSIは、その機能を達成する。
【0150】
(3)上記の少なくとも1つの装置を構成する構成要素の一部または全部は、その装置に脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されているとしてもよい。ICカードまたはモジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。ICカードまたはモジュールは、上記の超多機能LSIを含むとしてもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、ICカードまたはモジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有するとしてもよい。
【0151】
(4)本開示は、上記に示す方法であるとしてもよい。また、これらの方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムであるとしてもよいし、コンピュータプログラムからなるデジタル信号であるとしてもよい。
【0152】
また、本開示は、コンピュータプログラムまたはデジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD(Compact Disc)-ROM、DVD、DVD-ROM、DVD-RAM、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、半導体メモリなどに記録したものとしてもよい。また、これらの記録媒体に記録されているデジタル信号であるとしてもよい。
【0153】
また、本開示は、コンピュータプログラムまたはデジタル信号を、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送するものとしてもよい。
【0154】
また、プログラムまたはデジタル信号を記録媒体に記録して移送することにより、またはプログラムまたはデジタル信号をネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより実施するとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0155】
本開示は、マーケティングに用いられる情報を管理する管理方法等に利用できる。
【符号の説明】
【0156】
10 管理装置
12 クローリング部
13 取得部
14 記憶部
16 算出部
18 出力部
20 送信プログラム
22 受信部
【手続補正書】
【提出日】2023-07-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クローリングを行うことによって1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページに関するWebページ情報を取得するクローリング部を用いてマーケティングに用いられる情報を管理する管理装置が行う管理方法であって、
前記クローリング部によって取得された前記Webページ情報を取得する取得ステップと、
前記1以上のユーザの1人である対象ユーザが所定のアクションを行ったか否かを判定し、前記対象ユーザが前記所定のアクションを行った場合、前記取得ステップで取得された1以上の前記Webページ情報に係る1以上の前記Webページのうち前記所定のアクションに係る1以上の特定Webページに記載されているキーワードのスコアを算出する算出ステップとを含む、
管理方法。
【請求項2】
前記Webページ情報は、前記Webページを識別するためのWebページ識別情報を含む、
請求項1に記載の管理方法。
【請求項3】
前記クローリング部は、前記クローリングを行うことによって、前記1以上のユーザのそれぞれに関するユーザ情報を取得し、
前記取得ステップでは、前記クローリング部によって取得された前記ユーザ情報を取得する、
請求項1または2に記載の管理方法。
【請求項4】
前記ユーザ情報は、前記1以上のユーザのそれぞれを識別するためのユーザ識別情報を含む、
請求項3に記載の管理方法。
【請求項5】
前記ユーザ情報は、セキュアな情報である、
請求項3または4に記載の管理方法。
【請求項6】
前記クローリング部は、Java Script(登録商標)によって記述されかつ前記Webページを含むWebサイトに埋め込まれかつ前記Webページ情報を送信する送信プログラムから前記Webページ情報を受信する受信部を有する、
請求項1から5のいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項7】
前記所定のアクションは、CV(Conversion)に至るアクションである、
請求項1から6のいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項8】
前記算出ステップでは、前記1以上の特定Webページに記載されている前記キーワードの個数が多い程前記スコアが高くなるように、前記スコアを算出する、
請求項1から7のいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項9】
前記算出ステップでは、前記1以上の特定Webページに記載されている前記キーワードの個数と、前記1以上のWebページ情報に係る前記1以上のWebページに記載されている前記キーワードの個数とを用いて、前記スコアを算出する、
請求項1から8のいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項10】
前記1以上のユーザは、複数のユーザであり、
前記複数のユーザのうち前記対象ユーザ以外のユーザは、前記対象ユーザと同様の属性のユーザである、
請求項1から9のいずれか1項に記載の管理方法。
【請求項11】
前記属性は、年代、性別、および居住地域の少なくとも1つを含む、
請求項10に記載の管理方法。
【請求項12】
クローリングを行うことによって1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページに関するWebページ情報を取得するクローリング部を用いてマーケティングに用いられる情報を管理する管理装置であって、
前記クローリング部によって取得された前記Webページ情報を取得する取得部と、
前記1以上のユーザの1人である対象ユーザが所定のアクションを行ったか否かを判定し、前記対象ユーザが前記所定のアクションを行った場合、前記取得部によって取得された1以上の前記Webページ情報に係る1以上の前記Webページのうち前記所定のアクションに係る1以上の特定Webページに記載されているキーワードのスコアを算出する算出部とを備える、
管理装置。
【請求項13】
請求項1から11のいずれか1項に記載の管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本開示の一態様に係る管理方法は、クローリングを行うことによって1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページに関するWebページ情報を取得するクローリング部を用いてマーケティングに用いられる情報を管理する管理装置が行う管理方法であって、前記クローリング部によって取得された前記Webページ情報を取得する取得ステップと、前記1以上のユーザの1人である対象ユーザが所定のアクションを行ったか否かを判定し、前記対象ユーザが前記所定のアクションを行った場合、前記取得ステップで取得された1以上の前記Webページ情報に係る1以上の前記Webページのうち前記所定のアクションに係る1以上の特定Webページに記載されているキーワードのスコアを算出する算出ステップとを含む。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
また、本開示の一態様に係る管理装置は、クローリングを行うことによって1以上のユーザのそれぞれが閲覧したWebページに関するWebページ情報を取得するクローリング部を用いてマーケティングに用いられる情報を管理する管理装置であって、前記クローリング部によって取得された前記Webページ情報を取得する取得部と、前記1以上のユーザの1人である対象ユーザが所定のアクションを行ったか否かを判定し、前記対象ユーザが前記所定のアクションを行った場合、前記取得部によって取得された1以上の前記Webページ情報に係る1以上の前記Webページのうち前記所定のアクションに係る1以上の特定Webページに記載されているキーワードのスコアを算出する算出部とを備える。