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特開2023-123314下位アドレス記憶方法を用いたリングネットワークを利用してハンドオーバーを行うパケット転送システム
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  • 特開-下位アドレス記憶方法を用いたリングネットワークを利用してハンドオーバーを行うパケット転送システム 図1
  • 特開-下位アドレス記憶方法を用いたリングネットワークを利用してハンドオーバーを行うパケット転送システム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023123314
(43)【公開日】2023-09-05
(54)【発明の名称】下位アドレス記憶方法を用いたリングネットワークを利用してハンドオーバーを行うパケット転送システム
(51)【国際特許分類】
   H04L 45/74 20220101AFI20230829BHJP
   H04W 36/10 20090101ALI20230829BHJP
【FI】
H04L45/74
H04W36/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022027354
(22)【出願日】2022-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】512243225
【氏名又は名称】龍野 秀雄
(72)【発明者】
【氏名】龍野 秀雄
【テーマコード(参考)】
5K030
5K067
【Fターム(参考)】
5K030HA08
5K030HC01
5K030HC09
5K030HD03
5K030HD09
5K030JA11
5K030KA04
5K030MB13
5K030MD10
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067JJ39
(57)【要約】      (修正有)
【課題】無線システムのハンドオーバーを低コストで高速に実現するパケット転送システムを提供する。
【解決手段】移動端末からの移動先基地局経由の最初のパケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置(ノード装置)に到着した場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスが消去下位アドレス記憶メモリに記憶されている場合に、そのままとし、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスが消去下位アドレス記憶メモリに記憶されてない場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶し、前記パケットを左回りリング前方に送出し、そのパケットがノード装置に到着し、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリにそのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスが記憶されている場合には、その下位アドレスを消去する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に一つの基地局を収容し、前記基地局配下の移動端末が前記リングネットワークの、右回りリングから到着するOAMパケット以外のMACパケットの通過を遮断する前記リングネットワークの頂点装置とゲートウェイまたはルータを介して接続されたサーバとの間でMACパケットを主体に通信するネットワークの移動端末の基地局間移動を可能とするパケット転送システムであって、
サーバ方向からのパケットが前記ルータに到着した場合、そのパケットの宛先MACアドレスが重複下位アドレスのアドレステーブルに記憶されている場合には、前記パケットに重複下位アドレスの旨のビットと重複下位アドレスの識別ビットを付与して、そのパケットのコピーパケットを送出し、かつ、そのコピーパケットの応答パケットが到着するまで、待機させ、到着後は、パケット待機せずにパケット送出する構成であり、そのパケットが頂点装置から右回りリングに送出され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、前記パケットに重複下位アドレスの旨のビットが付与されている場合で、かつ、コピーパケットビットが付与されている場合で、かつ、そのパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスが消去下位アドレス記憶メモリに記憶されている場合には、そのアドレス位置に閉塞ビットを重複下位アドレスの識別ビットと共に記憶して、そのパケットをコピーして、コピーパケットを右回りリング前方に送出し、元のパケットをリング外に送出し、そのリング外に送出されたパケットの応答パケットが到着した場合に、前記閉塞ビットのみを削除し、そのパケットをルータに向かわせ、上記以外で前記パケットに重複下位アドレスの旨のビットが付与されている場合で、かつ、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、その下位アドレスメモリの前記下位アドレスを消去して、その下位アドレスを消去下位アドレスメモリに記憶し、その下位アドレス位置に閉塞ビットと重複下位アドレス識別ビットを記憶して、前記パケットをコピーして、コピーパケットを右回りリング前方に送出し、元のパケットをリング外に送出し、そのパケットの応答パケットが到着した場合に、前記閉塞ビットのみを削除し、そのパケットをルータに向かわせ、右回りリングから到着したパケットに重複下位アドレスの旨のビットが付与されており、かつ、コピーパケットのビットが付与されていない場合で、そのパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスが消去下位アドレスメモリに記憶されており、かつ、その下位アドレス位置に閉塞ビットが記憶されていない場合で、かつ、そのパケットの重複下位アドレス識別ビットがその下位アドレス位置に記憶されている重複下位アドレス識別ビットと一致する場合に、そのパケットをリング外に送出し、上記以外は右回りリング前方に送出し、
上記以外で、前記パケットに重複下位アドレスの旨のビットが付与されていない場合で、かつ、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットをリング外に送出し、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットを右回りリング前方に送出する手段と、
前記移動端末からの基地局経由のMACパケットが前記リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、
前記パケットが移動先基地局経由の最初のパケットである場合に、または最初のパケットでない場合にかかわらず、
前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスが消去下位アドレス記憶メモリに記憶されてない場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶し、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスが消去下位アドレス記憶メモリに記憶されている場合には、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットを付与して、前記パケットを左回りリングで頂点装置を介してサーバに向かわせ、
前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスが記憶されている場合、その下位アドレスメモリの前記下位アドレスを消去して、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを消去下位アドレス記憶メモリに記憶して、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットを付与して、前記パケットを左回りリングで頂点装置を介して前記サーバに向かわせ、
前記パケットが前記ルータに到着した場合、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットが付与されている場合には、そのパケットの送信元MACアドレスを重複下位アドレスのアドレステーブルに重複下位アドレスの識別ビット共に記憶する手段と
を備えることを特徴とするパケット転送システム。











【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MACアドレスの下位アドレス記憶方法を用いたイーサネットパケットを転送するリングネットワークを利用してハンドオーバーを行うパケット転送システムに関する。
【背景技術】
【0002】
アドレス記憶方法の従来例としては、特許文献1の特開2000-151617「テーブル作成検索装置」がある。この従来例は、MACアドレスの記憶回路に関するもので、行列アドレスとMACアドレスデータエリアとインデックスエリアを持つRAM等で構成される第1のテーブルと行列アドレスとMACアドレスデータエリアとインデックスエリアを持つRAM等で構成される第2のテーブルからなる。この従来例は、下位ビット列(例えば16ビット)で第1のテーブルのメモリを指定した位置AにMACアドレス48ビット全体を記憶する。その位置Aに既に他のMACアドレスが記憶されている場合には、、第2のテーブルのメモリの空きアドレス位置Bに記録し、その記録したアドレス位置Bを前記第1テーブルのアドレス位置Aのインデックスエリアに記憶する。これは記録エリアをネスティングで指定する方法である。
【0003】
また、アドレス記憶方法の従来技術としては、特許文献2の特開2004-15592「MACアドレスポインタ構造、MACアドレスの並べ替え方法」がある。この従来例は、下位ビット列で指定されるエントリーテーブルの同じアドレス位置に複数のMACアドレスを記憶する方法である。もし、空きエリアが無ければ、MACアドレスの前記下位ビット列と違う下位ビット列で指定されるエントリーテーブルにMACアドレスを記憶する。
【0004】
リング形ネットワークの従来例としては特許文献3のようにマスタスイッチとスレーブスイッチを用いたリングネットワークが一般的である。このリングネットワークはマスタスイッチの一方のリングポートがフレームを通過させないブロックポートになっていて、フラッディングによる輻輳を防止している。リングネットワークに障害が発生した場合には、マスタスイッチから出てマスタスイッチに戻る監視フレームが届かなくなり、代わりに障害点のスレーブスイッチから障害通知フレームがマスタスイッチに届くので、マスタスイッチは、マスタスイッチのブロックポートのブロックを解除してフレームを通過させる。また、障害点の一方のスレーブスイッチの障害伝送路側にブロックポートを設定し、リングネットワークの障害回復後もリングネットワークの動作を維持する。
【0005】
また、無線ネットワークにおけるハンドオーバーの従来例としては、特許文献4がある。この先行技術は、ATMセルを転送する制御局から基地局を介して移動端末と通信するネットワークのハンドオーバーを、制御局から移動元の基地局を経由した移動端末までの遅延D1と移動先の基地局を介して移動端末までの遅延D2の差(D1-D2>0)の場合間、制御局から移動端末への送出ATMセルの基地局切り換え場合にATMセルを制御局で遅延させて、切り換えることで実行して、ATMセルの順序逆転を防止する方法である。
【0006】
また、別のハンドオーバー方法の例として、特許文献5がある。この先行技術は、移動端末とサーバ間にある基地局、ゲートウェイ経由の切り換え前の基地局経由のコネクションと切り換え先基地局経由のコネクションを持ち、コネクション経由のパケットがコネクション切り換え時に断時間を少なくする方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000-151617 号公報
【特許文献2】特開2004-15592 号公報
【特許文献3】再表2008-068813 号公報
【特許文献4】特開2001-128212 号公報
【特許文献5】再表2017-195497 号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来のアドレス記憶法としての従来例特開2000-151617はネスティングでMACアドレスを記憶しているため、記憶アドレス先をたどるのに場合間がかかる問題がある。また、本質的MACアドレス48ビット全体を記憶しているので記憶エリアが大きくなる問題がある。
【0009】
また、従来アドレス記憶方法としての従来例特開2004-15592は、下位ビット列で指定されるMACアドレスのエントリーテーブル位置に空きが無ければ違う下位ビット列のエントリーテーブル位置にMACアドレスを記憶すると記載されているが、その場合には、MACアドレスを記憶する位置を選択する場合に、2つの下位ビット列で指定されるエントリーテーブル位置を検索しなければならないこと、および、同じエントリーテーブルの同じアドレス位置に、複数の記憶アドレスがあるので、それら複数のアドレス比較をする必要があり、検索に場合間がかかる問題がある。
下位ビット列によるMACアドレスの検索は高速になるが、基本的に下位ビット列位置にMACアドレス全体を記憶する方法は、正確記憶であるが、48ビット全体を記憶しなければならないので、記憶アドレス数が少ない問題がある。
従来のリングネットワークである特許文献3は、MACアドレス48ビットを用いるMACアドレステーブルを使用するため、記憶できるMACアドレス数が少ない欠点がある。
【0010】
従来のハンドオーバーの特許文献4は、制御局から移動端末までの切り換え前の経路と切り換え後の経路の遅延場合間差を求める必要があり、制御が複雑である上に遅延場合間は制御局から移動端末までの往復場合間の半分としてしか測定できないので遅延場合間測定の正確性に欠ける問題がある。
【0011】
また、従来のハンドオーバーの特許文献5は、サーバと移動端末間に2つのコネクションを設けて切り換えているので、2つのコネクションの識別が必要になり、ハンドオーバー制御が複雑になる欠点がある。
【0012】
本発明の目的は、従来のMACアドレステーブルを用いないアドレス記憶方法を示し、それを用いたリングネットワークを利用した手軽なハンドオーバーおよび移動端末の近距離移動を実現する方法を示すことにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上記従来技術の問題点を鑑みて成されたもので、その解決手段は、
リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に一つの基地局を収容し、前記基地局配下の移動端末が前記リングネットワークの、右回りリングから到着するOAMパケット以外のMACパケットの通過を遮断する前記リングネットワークの頂点装置とゲートウェイまたはルータを介して接続されたサーバとの間でMACパケットを主体に通信するネットワークの移動端末の基地局間移動を可能とするパケット転送システムであって、
サーバ方向からのパケットが前記ルータに到着した場合、そのパケットの宛先MACアドレスが重複下位アドレスのアドレステーブルに記憶されている場合には、前記パケットに重複下位アドレスの旨のビットと重複下位アドレスの識別ビットを付与して、そのパケットのコピーパケットを送出し、かつ、そのコピーパケットの応答パケットが到着するまで、待機させ、到着後はパケット待機せずに送出する構成であり、そのパケットが頂点装置から右回りリングに送出され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、前記パケットに重複下位アドレスの旨のビットが付与されている場合で、かつ、コピーパケットビットが付与されている場合で、かつ、そのパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスが消去下位アドレス記憶メモリに記憶されている場合には、そのアドレス位置に閉塞ビットを重複下位アドレスの識別ビットと共に記憶して、そのパケットをコピーして、コピーパケットを右回りリング前方に送出し、元のパケットをリング外に送出し、そのパケットの応答パケットが到着した場合に、前記閉塞ビットのみを削除し、そのパケットをルータに向かわせ、上記以外で前記パケットに重複下位アドレスの旨のビットが付与されている場合で、かつ、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、その下位アドレスメモリの前記下位アドレスを消去して、その下位アドレスを消去下位アドレスメモリに記憶し、その下位アドレス位置に閉塞ビットと重複下位アドレス識別ビットを記憶して、前記パケットをコピーして、コピーパケットを右回りリング前方に送出し、元のパケットをリング外に送出し、そのパケットの応答パケットが到着した場合に、前記閉塞ビットのみを削除し、そのパケットをルータに向かわせ、右回りリングから到着したパケットに重複下位アドレスの旨のビットが付与されており、かつ、コピーパケットのビットが付与されていない場合で、そのパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスが消去下位アドレスメモリに記憶されており、かつ、その下位アドレス位置に閉塞ビットが記憶されていない場合で、かつ、そのパケットの重複下位アドレス識別ビットがその下位アドレス位置に記憶されている重複下位アドレス識別ビットと一致する場合に、そのパケットをリング外に送出し、上記以外は右回りリング前方に送出し、
上記以外で、前記パケットに重複下位アドレスの旨のビットが付与されていない場合で、かつ、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されている場合には、前記パケットをリング外に送出し、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスがリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶されていない場合には、前記パケットを右回りリング前方に送出する手段と、
前記移動端末からの基地局経由のMACパケットが前記リングネットワークのパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、
前記パケットが移動先基地局経由の最初のパケットである場合に、または最初のパケットでない場合にかかわらず、
前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスが消去下位アドレス記憶メモリに記憶されてない場合には、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶し、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスが消去下位アドレス記憶メモリに記憶されている場合には、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットを付与して、前記パケットを左回りリングで頂点装置を介してサーバに向かわせ、
前記パケットがパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスが記憶されている場合、その下位アドレスメモリの前記下位アドレスを消去して、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスを消去下位アドレス記憶メモリに記憶して、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットを付与して、前記パケットを左回りリングで頂点装置を介して前記サーバに向かわせ、
前記パケットが前記ルータに到着した場合、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットが付与されている場合には、そのパケットの送信元MACアドレスを重複下位アドレスのアドレステーブルに重複下位アドレスの識別ビット共に記憶する手段と
を備えることを特徴とするパケット転送システムである。
【発明の効果】
【0014】
以上、説明したように、本発明は、従来のMACアドレステーブルに代えて、下位アドレスメモリへの下位アドレス記憶を意味する1ビット記憶方法に適用したリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリと消去下位アドレス記憶メモリをリングネットワークのノード装置に用い、そのノード装置を用いて、移動局のハンドオーバーを行うので、ハンドオーバーが簡単にでき、消費電力およびシステムコストが抑えられ、かつ、高速に通信できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1実施例のイーサーネットパケットを転送する、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリと消去下位アドレス記憶メモリを持つ複数のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置を光伝送路で接続したリングネットワークを移動端末とサーバ間通信で利用するネットワークのハンドオーバーの動作を説明するための図。
図2】本発明の第1実施例のイーサーネットパケットを転送する、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリと消去下位アドレス記憶メモリを持つパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置で用いるリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリの構成例の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の第1実施例を図1により説明する。本実施例は、消去下位アドレス記憶メモリとリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリを持つ複数のパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置とサーバが接続された頂点装置を左回りリングと前記リングと伝送向きが逆の右回りリングの光伝送路で接続した2重リングネットワークの前記頂点装置にルータを介して接続されたサーバと前記パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に帰属する基地局配下の移動端末がイーサーネットパケットを転送するリングネットワークを利用したハンドオーバーの動作例である。前記サーバはインターネット接続サーバまたはコンテンツサーバである。
【0017】
図1において、1は加入者系の左回りリング、2は加入者系の右回りリング、6-1,6-2,6-3はパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置、7はリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ、9は消去下位アドレス記憶メモリ、11は基地局MACアドレスが記憶される補助アドレステーブル、22はルータ、12-1,12-2,12-3は基地局、13-1,13-2,13-3はTCPパケットまたはUDPパケットを受信する移動端末、14は移動端末の移動、20はサーバ、30-1は第1のメモリ、30-2は重複下位アドレスのアドレステーブル、32はモービル制御局である。また、(1)~(44)はパケット、I0,I1,I2,I3,I4はサービスプロバイダーの国内または地域IPアドレスである。またはIPv6アドレスである。パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置はレイヤー2レベルで動作する装置である。図の点線は説明用の引き出し線である。
基地局はTCPパケット通信の中継TCP回路を持つ場合もある。UDPパケットを受信する移動端末はコピービットが付与されたパケットを受信した場合には、応答パケットをサーバに送出する。
【0018】
以下に、図1の動作を説明する。最初に、TCP移動端末13-1,13-2,13-3はARPテーブルにルータ22のIPアドレスI1とリング伝送路インタフェースのMACアドレスr1r2が既に記憶されているものとする。TCP移動端末13-3がパケット(1)Mr1r2a4a2(I0)(Mはイーサネットパケットを示し、r1はルータ22のインタフェースの上位MACアドレス、r2は下位MACアドレスを示し、a4a2はTCP移動端末13-3のMACアドレスである上位MACアドレスa4と下位MACアドレスa2を示し、I0は宛先であるサーバ20のIPアドレスを示す)をパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に送出した例を示す。前記パケットがTCP移動端末13-3から前記パケットがアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到達した場合、そのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2をリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶する。そのパケットは左回り光リング1で(2)Mr1r2a4a2(I0)により図に示すように転送され、頂点装置5に到着する。そのパケットはリング外に送出され、ルータ22に到達する。
【0019】
前記パケット(3)Mr1r2a4a2(I0)がルータ22に到着した場合、そのパケットのIPパケットIPI4I0(IPはIPパケットを示し、I4は送信元移動局13-3のIPアドレスを示し、I0はサーバ20の宛先IPアドレスである)をサーバ20に送出する。
【0020】
次に、TCP移動端末13-2がパケット(5)Mr1r2a3a2(I0)(Mはイーサネットパケットを示し、r1はルータ22のインタフェースの上位MACアドレス、r2は下位MACアドレスを示し、a3a2はTCP移動端末13-3のMACアドレスである上位MACアドレスa3と下位MACアドレスa2を示し、I0は宛先であるサーバ20のIPアドレスを示す)をパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に送出した例を示す。前記パケットがTCP移動端末13-2から前記パケットがアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到達した場合、そのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2をリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶する。そのパケットは左回り光リング1で(6)Mr1r2a3a2(I0)により図に示すように転送され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着する。
【0021】
前記パケット(6)Mr1r2a3a2(I0)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されているので、その下位アドレスa2を消去して、その下位アドレスa2を消去下位アドレス記憶メモリ9に記憶し、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットを付与する。前記下位アドレスa2が消去されたことは図では横線をひいて示している。そのパケットは左回りリング1で(7)Mr1r2a3a2(I0)により図に示すように転送され、頂点装置5に到着する。そのパケットはリング外に送出され、ルータ22に到達する。
【0022】
前記パケット(8)Mr1r2a3a2(I0)がルータ22に到着した場合、そのパケットの送信元MACアドレスa3a2と送信元IPアドレスI3を第1のメモリ30-1に記憶し、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットが付与されているので、そのパケットの送信元MACアドレスa3a2を重複下位アドレスのテーブル30-2に記憶し、そのパケットのIPパケット(9)IPI3I0(IPはIPパケットを示し、IP3は送信元移動局13-2のIPアドレスを示し、I0はサーバ20の宛先IPアドレスである)をサーバ20に送出する。
【0023】
次に、TCP移動局13-1がパケット(10)Mr1r2a1a2(I0)(Mはイーサネットパケットを示し、r1はルータ22の宛先MACアドレスの上位アドレスであり、r2は下位アドレスであることを示す。a1a2はTCP移動端末13-1のMACアドレスである上位MACアドレスa1と下位MACアドレスa2を示し、I0は宛先であるサーバ20のIPアドレスを示す)をパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-1に送出した例を示す。前記パケットがTCP移動局13-1からアッド、ドロップおよび通過の装置6-1に到達した場合、そのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2をリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶する。そのパケットは左回りリング1で(11)Mr1r2a1a2(I0)により図に示すように転送され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着する。
【0024】
前記パケット(11)Mr1r2a1a2(I0)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されているので、その下位アドレスa2を消去して、その下位アドレスa2を消去下位アドレス記憶メモリ9に記憶し、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットを付与する。そのパケットは左回りリング1で(12)Mr1r2a1a2(I0)により図に示すように転送され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着する。前記下位アドレスa2を消去したことは図では下位アドレスの標記である文字a2に横線をひいて示してある。
【0025】
前記パケット(12)Mr1r2a1a2(I0)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着した場合、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2が消去下位アドレス記憶メモリ9に記憶されているので、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットを付与し、そのパケットは左回りリング1で(13)Mr1r2a1a2(I0)により図に示すように転送され、頂点装置5を経由して、ルータ22に(14)Mr1r2a1a2(I0)として到着する。
【0026】
前記パケット(14)Mr1r2a1a2(I0)がルータ22に到着した場合、そのパケットの送信元MACアドレスa1a2と送信元IPアドレスI2を第1のメモリ30-1に記憶し、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットが付与されているので、そのパケットの送信元MACアドレスa1a2を重複下位アドレスのアドレステーブル30-2に記憶し、そのパケットの宛先IPアドレスI0に対応する出力ポートを読み出し、そのポートに送出する。そのパケットは(15)IPI2I0(IPはIPアドレスであることを示し、I2は送信元端末13-1のIPアドレス、I0は宛先であるサーバ20のIPアドレスを示す。)により図に示されるように転送してサーバ20に到達する。
【0027】
次に、TCP移動局13-2が基地局12-2通過から基地局12-1配下に移動する際に、その前に、基地局を制御するモービル制御局32から基地局12-1のMACアドレスB1を宛先MACアドレスとする移動局13-2の移動に関する情報を持つ制御パケットが基地局12-1に到着しているので、移動先基地局12-1から移動局13-2の移動許可依頼パケットをサーバ20に送出する。そのパケット(16)Mr1r2a3a2(I0)がルータ22に(19)Mr1r2a3a2(I0)として到着した場合、そのパケットの送信元MACアドレスa3a2と送信元IPアドレスI3を第1のメモリ30-1に記憶し、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットが付与されているので、そのパケットの送信元MACアドレスa3a2を重複下位アドレスのアドレステーブル30-2に記憶し、そのパケットの宛先IPアドレスI0に対応する出力ポートを読み出し、そのポートに送出する。そのパケットは(20)IPI3I0(IPはIPアドレスであることを示し、I3は送信元端末13-2のIPアドレス、I0は宛先であるサーバ20のIPアドレスを示す。)により図に示さるようにサーバ20に送出される。サーバ20はそのパケットにより移動端末13-2の移動先基地局12-1への移動を認証する。
【0028】
サーバ20から移動局13-2の移動許可通知を含むパケット(21)IPI0I3(IPはIPパケットを示し、I0はサーバ20の送信元IPアドレスを示し、I3は移動端末13-2への宛先IPアドレスを示す)がルータ22に到着した場合、そのパケットの宛先IPアドレスI3が第1のメモリ30-1に記憶されているので、そのIPアドレスI3と対のMACアドレスa3a2を読み出し、そのIPパケットの宛先MACアドレスとし、ルータ22のインタフェースMACアドレスr1r2を送信元MACアドレスとしたMACパケットを組み立て、さらに、そのパケットの宛先MACアドレスa3a2が重複下位アドレスのアドレステーブル30-2に重複下位アドレス識別ビットのビット1と共に、記憶されているので、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットと重複下位アドレス識別ビットのビット1を付与して、そのパケット(22)Ma3a2r1r2(I3)を頂点装置5から右回りリング2に送出する。
【0029】
次に、前記頂点装置5に到着したパケット(22)Ma3a2r1r2(I3)が右回り光リング2を転送される手順を記述する。パケット(23)Ma3a2r1r2(I3)は図に示すように転送されてパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着する。パケット(23)Ma3a2r1r2(I3)は通信開始パケットでなく、そのパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスa2が消去下位アドレス記憶メモリ9に記憶されており、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットと重複下位アドレス識別ビットのビット1が付与されているので、そのパケットをリング外に(24)Ma3a2r1r2(I3)として送出する。その際に、消去下位アドレスメモリ9の前記下位アドレス位置に閉塞ビット(図では記号Bと記す)を記憶する。重複下位アドレス識別ビットのビット1も記憶するが、図では記してない。この重複下位アドレス識別ビットのビット1は後から到着するパケットが重複下位アドレスの内、どの下位アドレスかを識別するために用い、そのビットは後から到着するパケットにもルータで付与されている。前記パケット(24)Ma3a2r1r2c(I3)がリング外に送出される際に、そのパケットのコピーパケットを右回りリングに(25)Ma3a2r1r2c(I3)として送出する。
【0030】
パケット(25)Ma3a2r1r2c(I3)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着した場合、そのパケットは通信開始パケットでなく、そのパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスa2が消去下位アドレス記憶メモリ9に記憶されており、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットと重複下位アドレス識別ビットのビット1が付与されているので、そのパケットをリング外に(26)Ma3a2r1r2c(I3)として送出する。その際に、消去下位アドレスメモリ9の前記下位アドレス位置に閉塞ビット(図ではBで表示)を記憶する。前記パケット(26)Ma3a2r1r2c(I3)がリング外に送出される際に、そのパケットのコピーパケットを右回りリングに(27)Ma3a2r1r2c(I3)として送出する。パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2はリング外に(26)Ma3a2r1r2c(I3)として送出した時に、パケットの宛先MACアドレスを図に記してないメモリに一時記憶し、そのパケットの応答パケットが一定時間内にリング外から到着しない場合に、前記コピーパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスを消去下位アドレス記憶メモリ9から削除する。
【0031】
前記パケット(27)Ma3a2r1r2c(I3) がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-1に到達した場合、そのパケットは通信開始パケットでなく、前記パケットの宛先MACアドレスの下位アドレスa2がこの時点で消去下位アドレス記憶メモリ9に記憶されておらず、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットと重複下位アドレス識別ビットのビット1が付与されており、そのパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されているので、その下位アドレスメモリの前記下位アドレスを消去して、その下位アドレスを消去下位アドレス記憶メモリ9に記憶し、そのパケットをリング外に(28)Ma3a2r1r2c(I3)送出する。
【0032】
前記パケット(28)Ma3a2r1r2c(I3)が移動端末13-2に到達した場合、そのパケットは移動許可パケットなので、移動端末13-2はパケット(30)Mr1r2a3a2(I0)を基地局12-1に送出する。そのパケットが基地局12-1に到着した場合、基地局12-1はそのパケットが移動先基地局変更直後のパケットであると判断し、その旨の信号gを付与して、そのパケットをパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-1に送出する。TCP移動局13-2からの前記パケットがアッド、ドロップおよび通過の装置6-1に到達した場合、そのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2が消去下位アドレス記憶メモリ9に記憶されており、その位置に閉塞ビットが記憶されているので、その閉塞ビットを削除して、そのパケットは、左回り光リング1で(31)Mr1r2a3a2g(I0)により図に示すように転送され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に向かう。
【0033】
前記パケット(31)Mr1r2a3a2g(I0)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着した場合、そのパケットは移動先基地局変更直後のパケットで、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されていれば、その記憶下位アドレスa2を消去して、その下位アドレスa2を消去下位アドレス記憶メモリ9に記憶するが記憶されていない状態で、そのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2が消去下位アドレスメモリ9に記憶されているので、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットを付与し、そのパケットは左回り光リング1で(32)Mr1r2a3a2g(I0)により図に示すように転送され、パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着する。
【0034】
前記パケット(32)Mr1r2a3a2g(I0)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着した場合、そのパケットは移動先基地局変更直後のパケットで、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2がリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ7に記憶されていれば、その記憶下位アドレスa2を消去して、その下位アドレスa2を消去下位アドレス記憶メモリ9に記憶するが記憶されていない状態で、そのパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスa2が消去下位アドレスメモリ9に記憶されているので、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットを付与し、そのパケットは左回り光リング1で(33)Mr1r2a3a2g(I0)により図に示すように転送され、頂点装置5を経由してルータ22に到着する。
サーバからルータに到着したパケットをMACパケットに変換し、そのパケットの宛先MACアドレスが重複下位アドレスのアドレステーブル30-2に記憶されている場合、その位置にそのパケット流のコピーパケットの応答パケットを受信した旨の記号(図ではrで表示)がなければ、前記パケットを図にきしてないパケット待機手段で遅延して、そのパケットのコピーパケットをリング側に送出し、そのコピーパケットの応答パケットを受信した場合に、パケット待機手段からパケットを送出する。その時、重複下位アドレスのアドレステーブルにパケット待機終了を意味する前記記号rを書き込むが、図ではパケット(33)Mr1r2a3a2g(I0)により記号rが記憶されたものとしている。
前記コピーパケットは一つのパケット流がリング外に送出される門を開くために送出され、そのパケットが右回りリングからパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置に到着した場合に、そのパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスが消去下位アドレスメモリに記憶されている場合、その下位アドレス位置に閉塞ビットが記憶されていてもいなくても、そのパケットをリング外に送出する。
【0035】
次に、サーバ20からパケット(35)IPI0I3(IPはIPパケットを示し、I0はサーバ20の送信元IPアドレスを示し、I3は移動端末13-2への宛先IPアドレスを示す)がルータ22に到着した場合、そのパケットの宛先MACアドレスa3a2は重複下位アドレスのアドレステーブル30-2に記憶されており、その位置にパケット待機終了の記号rが記憶されているので、そのパケットに重複下位アドレスの旨のビットを記憶して、MACパケット(36)Ma3a2r1r2(I3)を頂点装置5から右回りリング2に送出する。
【0036】
前記頂点装置5に到着したパケット(36)Ma3a2r1r2(I6)が右回り光リング2を転送される手順を記述する。パケット(37)Ma3a2r1r2(I3)は図に示すように転送されてパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-3に到着する。パケット(37)Ma3a2r1r2(I3)は通信開始パケットでなく、そのパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスa2が消去下位アドレスメモリ9に記憶されており、その位置に閉塞ビットが記憶されているので、そのパケットを右回りリング前方に(38)Ma3a2r1r2(I3)として送出する。
【0037】
パケット(38)Ma3a2r1r2(I3)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-2に到着した場合、そのパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスa2が消去下位アドレス記憶メモリ9に記憶されており、その下位アドレス位置に閉塞ビットが記憶されているので、そのパケットを右回りリング前方に(39)Ma3a2r1r2(I3)として送出する。
【0038】
右回りリング2に送出された前記パケット(39)Ma3a2r1r2(I3)がパケットのアッド、ドロップおよび通過の装置6-1に到着した場合、そのパケットの宛先MACアドレスの下位アドレスa2が消去下位アドレスメモリ9に記憶されており、その下位アドレス位置に閉塞ビットが記憶されているので、そのパケットをリング外に送出して、パケット(40)Ma3a2r1r2(I3)として、移動局13-2に送る。
【0039】
実施例1はパケットの通過を指定するアドレステーブルを用いないで、消去下位アドレス記憶メモリを用いるので、着信の相手先アドレスを全て記憶しておく場合、リング網またはツリー状リング網配下の全移動端末の送信元MACアドレスを持つ片経路設定パケットをサーバ前の頂点装置まで上げてもアドレステーブルの記憶MACアドレス数はない利点がある。
【0040】
実施例1ではイーサーネットパケット(MACパケット)の送信元MACアドレスの下位アドレスを下位アドレスメモリに記憶する例を示したが、IPv6アドレスのパケットを転送する場合、送信元IPv6アドレスの下位アドレスのMACアドレス部分の下位アドレスを下位アドレスメモリに記憶し、アドレステーブルに送信元IPv6アドレスの下位アドレスのMACアドレス部分を記憶するシステムでもよい。
【0041】
以上述べた実施例1ではリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに送信元MACアドレスの下位アドレスを記憶する例を示したが、これは、その下位アドレスメモリへの下位アドレスの記憶の中に下位アドレスのビット列の全てのビットがビット0のケースが無い場合を前提とした長い下位アドレス記憶である。
実施例1のパケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶することは、その下位アドレスのビット列の中にビット1のビットを少なくとも1つ含む場合に、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリを送信元MACアドレスの下位アドレスでアドレス指定した位置に下位アドレス記憶を意味するビット1を記憶することであっても良い。
または、前記パケットの送信元MACアドレスの下位アドレスをリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリに記憶することは、その下位アドレスのビット列の中にビット1のビットを少なくとも1つ含む場合に、リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリを送信元MACアドレスの下位アドレスの上位部分でアドレス指定した位置から読み出される並列データの各ビットと送信元MACアドレスの下位アドレスの下位部分をデコードした並列データの各ビットとの論理和の並列データのラッチ信号をリング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリの前記アドレス指定位置に記憶することで、送信元MACアドレスの下位アドレスの下位部分のデコードのビット1の位置のビット1を下位アドレス記憶を意味するビット1として挿入記憶することであってもよい。
【0042】
上記下位アドレスメモリの構成法は、電子情報通信学会技術報告(IEICE Technical Report CS2013-28-CS2013-40)の通信方式 vol 113 No,207,Septenber 12-13,2013の「発信端末アドレスのみを持つパケットを双方向に転送するMAC動作形ツリー状リングネットワークの提案」の44ページの3章「データ記憶領域をアドレスとして用いるアドレス記憶法」に開示されている。また、特開2019-097045(アドレス記憶法)にも開示されている。この方法は図2に示すように構成することもできる。
図2は、記憶下位アドレスの消去信号であるビット0書き込み信号(H)の制御により下位アドレスの記憶と下位アドレスの消去を切り換えて動作させている。下位アドレスの記憶/消去はSRAMをMACアドレスの下位アドレスの上位部(17ビット)でアドレス指定した位置の並列データ32ビットをロジック回路に取り込み、MACアドレスの下位アドレスの下位部(5ビット)のデコード信号との演算した結果の32ビット並列データを再び、SRAMに書き込んでいる。ロジック回路は小LSIかFPGAかASICで構成し、外部のSRAMを使用する構成となっている。
消去下位アドレス記憶メモリ(消去下位アドレス記憶メモリ)は重複下位アドレスのみを記憶すればよいので、小容量でよく、例えば、消去下位アドレスの下位部でアドレス指定した位置から消去下位アドレスが読み出される構成でもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 加入者系の左回りリング
2 加入者系の右回りリング
5 頂点装置
6-1,6-2,6-3 パケットのアッド、ドロップおよび通過の装置
7 リング外へのパケット送出を指定する下位アドレスメモリ
9 消去下位アドレス記憶メモリ
12-1,12-2,12-3 基地局
13-1,13-2,13-3 移動局(移動端末)
14 移動局の移動
20 サーバ
22 ルータ
図1
図2