(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023123322
(43)【公開日】2023-09-05
(54)【発明の名称】バッファ装置
(51)【国際特許分類】
B65H 19/16 20060101AFI20230829BHJP
B65H 37/04 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
B65H19/16
B65H37/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022063334
(22)【出願日】2022-04-06
(31)【優先権主張番号】202210170645.4
(32)【優先日】2022-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522138696
【氏名又は名称】河南富▲馳▼科技有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】516114396
【氏名又は名称】鴻富錦精密電子(鄭州)有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】500080546
【氏名又は名称】鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HON HAI PRECISION INDUSTRY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】66,Chung Shan Road,Tu-Cheng New Taipei,236(TW)
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲エン▼ ▲艶▼芳
(72)【発明者】
【氏名】李 海▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 俊
【テーマコード(参考)】
3F064
3F108
【Fターム(参考)】
3F064AA03
3F064BB07
3F108AA07
3F108GA09
3F108HA05
(57)【要約】
【課題】生産効率を向上させることが可能なバッファ装置を提供する。
【解決手段】本願発明に係るバッファ装置は、キャリアテープテーブルにおける貫通孔が設けられたキャリアテープをバッファリングするためのものであり、キャリアテープテーブルは、前記キャリアテープを外部設備に牽引して加工し、バッファ装置は、キャリアテープをバッファリングするために用いられ、キャリアテープテーブルに設けられ、且つ開口部が設けられたバッファボックスと、互いに連接されているバッファ駆動体及び歯車を含むバッファユニットとを備え、キャリアテープは、開口部内に位置し、歯車は、バッファボックスの内部に配置され、歯車の円周方向には、複数のギアが設けられており、バッファ駆動体は、歯車を駆動して回動させることにより、ギアを貫通孔内にセットして、歯車は、キャリアテープを動かしてバッファボックス内に移動させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャリアテープテーブルにおける貫通孔が設けられたキャリアテープをバッファリングするためのバッファ装置であって、
前記キャリアテープテーブルは、前記キャリアテープを外部設備に牽引して加工し、
前記バッファ装置は、
前記キャリアテープをバッファリングするために用いられ、前記キャリアテープテーブルに設けられ、且つ開口部が設けられたバッファボックスと、
互いに連接されているバッファ駆動体及び歯車を含むバッファユニットと、を備え、
前記キャリアテープは、前記開口部内に位置し、前記歯車は、前記バッファボックスの内部に配置され、前記歯車の円周方向には、複数のギアが設けられており、
前記バッファ駆動体は、前記歯車を駆動して回動させることにより、前記ギアを前記貫通孔内にセットして、
前記歯車は、前記キャリアテープを動かして前記バッファボックス内に移動させることを特徴とするバッファ装置。
【請求項2】
前記バッファボックスは、互いに連通して設けられた第1の部分と第2の部分とを含み、前記開口部は、前記第1の部分に設けられ、前記第1の部分と前記第2の部分とは、水平方向に沿って設けられ、
前記歯車は、前記キャリアテープを動かして前記第1の部分を経由して前記第2の部分に保存させるためのものであることを特徴とする請求項1に記載のバッファ装置。
【請求項3】
第1の取付板、第2の取付板及び移動駆動体を含む移動ユニットをさらに備え、
前記第1の取付板は、前記バッファボックスの外壁に連結され且つ前記第2の取付板を弾性的に連結し、
前記移動駆動体は、前記第1の取付板と第2の取付板とにそれぞれ連接され、且つ前記第1の取付板を駆動して前記第2の取付板に対して移動させるとともに、前記バッファボックスを動かして移動させることを特徴とする請求項1に記載のバッファ装置。
【請求項4】
前記バッファユニットは、バッファ移動機構をさらに備え、
前記バッファ移動機構は、バッファ移動駆動体、取付ブロック及び回動ホルダを含み、前記バッファ移動駆動体は、前記バッファボックスの外壁に設けられ、且つ前記取付ブロックと前記バッファ駆動体とにそれぞれ連接され、
前記取付ブロックは、前記回動ホルダに連接され、前記歯車は、回動できるように前記回動ホルダに連接され、
前記バッファ移動駆動体は、前記取付ブロック及び前記回動ホルダを駆動して移動させるとともに、前記歯車を前記キャリアテープに対して近づけるか又は遠ざけることを特徴とする請求項1に記載のバッファ装置。
【請求項5】
テープ押さえユニットをさらに備え、
前記テープ押さえユニットは、テープ押さえ駆動体、取付ブロック、第1の連接ロッド及び第2の連接ロッドを含み、
前記テープ押さえ駆動体は、前記バッファボックスの外壁に設けられ且つ前記取付ブロックに連接され、
前記取付ブロックは、前記第1の連接ロッドに回動可能に連接され、前記第2の連接ロッドは、前記第1の連接ロッド及び前記バッファボックスに回動可能に連接され、
前記第1の連接ロッドには、前記キャリアテープの位置を規制するための押さえバーが設けられており、前記テープ押さえ駆動体は、前記取付ブロックを駆動して移動させ、
前記取付ブロックは、前記第1の連接ロッドを連れ回して回動させることにより、前記押さえバーを前記キャリアテープに近づけるか又は遠ざけることを特徴とする請求項1に記載のバッファ装置。
【請求項6】
前記取付ブロックには、押圧ホイールが設けられており、前記テープ押さえ駆動体は、前記押さえバーが前記キャリアテープから離れるように駆動するとともに、前記押圧ホイールが前記キャリアテープに押さえつけるように駆動することを特徴とする請求項5に記載のバッファ装置。
【請求項7】
前記テープ押さえユニットは、連接ブロック及びガイドブロックをさらに含み、前記ガイドブロックは、前記バッファボックスの外壁に設けられ、前記連接ブロックは、前記テープ押え駆動体及び前記取付ブロックに連接され、且つ前記ガイドブロック内に穿設されることを特徴とする請求項5に記載のバッファ装置。
【請求項8】
前記連接ブロックには、位置規制片が設けられており、前記バッファボックスの外壁には、ストッパが設けられており、
前記テープ押さえ駆動体は、前記連接ブロックを駆動して移動させて、前記位置規制片を前記ストッパまで移動させることにより、前記連接ブロックが移動する距離を規制し、且つ前記第1の連接ロッドの回動幅を規制することを特徴とする請求項7に記載のバッファ装置。
【請求項9】
前記バッファボックスは、第1の幅を有し、前記キャリアテープは、第2の幅を有し、前記第1の幅は、前記第2の幅以上であることを特徴とする請求項1に記載のバッファ装置。
【請求項10】
隣り合う前記貫通孔の間には、第1のピッチを有し、隣り合う前記ギアの間には、第2のピッチを有し、前記第1のピッチと前記第2のピッチとは、等しいことを特徴とする請求項1に記載のバッファ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製品加工分野に関し、特にバッファ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
生産過程においては、キャリアテープの末端を他方のマテリアルトレイのキャリアテープの先頭に突き合わせる必要がある。しかし、現在、通常、マテリアルトレイ上のキャリアテープの加工が終ろうとする時に、使用中のマテリアルトレイをジッタして末端を見つけ、その後にドッキングを行う。この過程において時間が迫っており、エラーが発生し易い。また、マテリアルトレイにおけるキャリアテープの加工が完了した後に、設備を停止させて突き合せたりする必要がある。この方式は、生産効率が低い問題を起こす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、生産効率を向上させることが可能なバッファ装置を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本願発明の一実施形態に係るバッファ装置は、キャリアテープテーブルにおける貫通孔が設けられたキャリアテープをバッファリング(一時保存)するためのものであり、前記キャリアテープテーブルは、前記キャリアテープを外部設備に牽引して加工し、前記バッファ装置は、前記キャリアテープをバッファリングするために用いられ、前記キャリアテープテーブルに設けられ、且つ開口部が設けられたバッファボックスと、互いに連接されているバッファ駆動体及び歯車を含むバッファユニットとを備え、前記キャリアテープは、前記開口部内に位置し、前記歯車は、前記バッファボックスの内部に配置され、前記歯車の円周方向には、複数のギアが設けられており、前記バッファ駆動体は、前記歯車を駆動して回動させることにより、前記ギアを前記貫通孔内にセットして、前記歯車は、前記キャリアテープを動かして前記バッファボックス内に移動させる。前記バッファボックス内にバッファリングされるキャリアテープにより、キャリアテープを突き合わせる時間を増加させることができ、突き合せの精度が向上するとともに、設備を停止することなく生産効率が向上された。
【0005】
また、本発明の幾つかの態様において、前記バッファボックスは、互いに連通して設けられた第1の部分と第2の部分とを含み、前記開口部は、前記第1の部分に設けられ、前記第1の部分と前記第2の部分とは、水平方向に沿って設けられ、前記歯車は、前記キャリアテープを動かして前記第1の部分を経由して前記第2の部分に保存させるためのものである。
【0006】
また、本発明の幾つかの態様において、前記バッファ装置は、第1の取付板、第2の取付板及び移動駆動体を含む移動ユニットをさらに備え、前記第1の取付板は、前記バッファボックスの外壁に連結され且つ前記第2の取付板を弾性的に連結し、前記移動駆動体は、前記第1の取付板と第2の取付板とにそれぞれ連接され、且つ前記第1の取付板を駆動して前記第2の取付板に対して移動させるとともに、前記バッファボックスを動かして移動させる。
【0007】
また、本発明の幾つかの態様において、前記バッファユニットは、バッファ移動機構をさらに備え、
前記バッファ移動機構は、バッファ移動駆動体、取付ブロック及び回動ホルダを含み、前記バッファ移動駆動体は、前記バッファボックスの外壁に設けられ、且つ前記取付ブロックと前記バッファ駆動体とにそれぞれ連接され、
前記取付ブロックは、前記回動ホルダに連接され、前記歯車は、回動できるように前記回動ホルダに連接され、
前記バッファ移動駆動体は、前記取付ブロック及び前記回動ホルダを駆動して移動させるとともに、前記歯車を前記キャリアテープに対して近づけるか又は遠ざける。
【0008】
また、本発明の幾つかの態様において、テープ押さえユニットをさらに備え、
前記テープ押さえユニットは、テープ押さえ駆動体、取付ブロック、第1の連接ロッド及び第2の連接ロッドを含み、
前記テープ押さえ駆動体は、前記バッファボックスの外壁に設けられ且つ前記取付ブロックに連接され、
前記取付ブロックは、前記第1の連接ロッドに回動可能に連接され、前記第2の連接ロッドは、前記第1の連接ロッド及び前記バッファボックスに回動可能に連接され、
前記第1の連接ロッドには、前記キャリアテープの位置を規制するための押さえバーが設けられており、前記テープ押さえ駆動体は、前記取付ブロックを駆動して移動させ、
前記取付ブロックは、前記第1の連接ロッドを連れ回して回動させることにより、前記押さえバーを前記キャリアテープに近づけるか又は遠ざける。
【0009】
また、本発明の幾つかの態様において、前記取付ブロックには、押圧ホイールが設けられており、前記テープ押さえ駆動体は、前記押さえバーが前記キャリアテープから離れるように駆動するとともに、前記押圧ホイールが前記キャリアテープに押さえつけるように駆動する。
【0010】
また、本発明の幾つかの態様において、前記テープ押さえユニットは、連接ブロック及びガイドブロックをさらに含み、前記ガイドブロックは、前記バッファボックスの外壁に設けられ、前記連接ブロックは、前記テープ押え駆動体及び前記取付ブロックに連接され、且つ前記ガイドブロック内に穿設される。
【0011】
また、本発明の幾つかの態様において、前記連接ブロックには、位置規制片が設けられており、前記バッファボックスの外壁には、ストッパが設けられており、
前記テープ押さえ駆動体は、前記連接ブロックを駆動して移動させて、前記位置規制片を前記ストッパまで移動させることにより、前記連接ブロックが移動する距離を規制し、且つ前記第1の連接ロッドの回動幅を規制する。
【0012】
また、本発明の幾つかの態様において、前記バッファボックスは、第1の幅を有し、前記キャリアテープは、第2の幅を有し、前記第1の幅は、前記第2の幅以上である。
【0013】
また、本発明の幾つかの態様において、隣り合う前記貫通孔の間には、第1のピッチを有し、隣り合う前記ギアの間には、第2のピッチを有し、前記第1のピッチと前記第2のピッチとは、等しい。
【発明の効果】
【0014】
上記のバッファ装置は、バッファ駆動体により歯車を駆動して回転させる。歯車のギアが貫通孔内に設けられるため、キャリアテープが歯車に伴って連動してバッファボックスに向けて移動される。バッファボックス内に一時保存されたキャリアテープにより、キャリアテープを突き合わせる時間を増やすことができ、突き合わせの正確性が向上するとともに、設備を停止させる必要がなく、生産効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本願発明の一実施形態に係るバッファ装置とキャリアテープテーブルの構成を模式的に示す図である。
【
図2】本願発明の一実施形態における別の視点でのバッファ装置とキャリアテープテーブルの構成を示す模式図である。
【
図3】本願発明の一実施形態におけるバッファ装置の一部の分解図である。
【
図4】本願発明の一実施形態に係るキャリアテープの構成を示す図である。
【
図5】本願発明の一実施形態におけるバッファボックスの分解模式図である。
【
図6】本願発明の一実施形態におけるバッファボックス、移動コンポーネント、バッファユニット及びテープ押さえユニットの構成を示す図である。
【
図7】本願発明の一実施形態における他の視点からのバッファボックス、バッファユニット及びテープ押さえユニットの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本願実施例に係る発明を、図面に合わせて説明するが、当然のことながら、記載された実施例は、ただ本願の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。
【0017】
なお、ある部品が、他の部品に装着されると称される場合、それが他の部品に直接存在してもよいし、中間媒体である部品が存在してもよい。ある部品が他の部品に「配置された」と称される場合、それは他の部品に直接配置されてもよいし、中間媒体である部品が同時に存在してもよい。
【0018】
特に定義されない限り、本明細書において用いられるあらゆる技術用語及び科学用語は、本発明の技術分野に属する当業者が通常理解する意味合いと同義である。本願明細書において使用される用語は、具体的な実施例を記述する目的のみであり、本願を制限することを意図するものではない。本明細書で使用される用語「または/及び」は、1つまたは複数の関連する列挙された項目の任意及びすべての組合せを含む。
【0019】
本発明の実施例に係るバッファ装置は、キャリアテープテーブルにおけるキャリアテープをしばらく預かっておくために用いられる。前記キャリアテープには、貫通孔が設けられ、前記キャリアテープテーブルは、前記キャリアテープを外部の設備に牽引して加工し、バッファボックスとバッファユニットを含む。前記バッファボックスは、前記キャリアテープをバッファリングするためのものであり、前記キャリアテープテーブルに設けられる。前記バッファボックスには開口が設けられ、前記キャリアテープが前記開口内に位置される。前記バッファユニットは、互いに接続されているバッファ駆動体及び歯車を含む。前記歯車は、前記バッファボックス内に設けられる。前記歯車の円周方向には、複数のギアが設けられる。前記バッファ駆動体は、前記歯車を駆動して回転させて、前記ギアが前記貫通孔に配置されるようにする。前記歯車は、前記キャリアテープを動かして前記バッファボックス内まで移動させる。
【0020】
上述のバッファ装置は、バッファ駆動体により歯車を駆動して回転させる。歯車のギアが貫通孔内に設けられるため、キャリアテープが歯車に伴って連動してバッファボックスに向けて移動される。バッファボックス内に一時保存されたキャリアテープにより、キャリアテープを突き合わせる時間を増やすことができ、突き合わせの正確性が向上するとともに、設備を停止させる必要がなく、生産効率が向上する。
【0021】
以下に添付図面を参照して、本発明の幾つかの実施形態を詳細に説明する。
【0022】
図1、
図2、
図3及び
図4を参照して分かるように、バッファ装置100は、キャリアテープテーブル200におけるキャリアテープ300を一時保存して、外部設備と協働してキャリアテープ300を加工するためのものである。オプションとして、キャリアテープ300は、マテリアルトレイ400上に設けられる。キャリアテープ300のヘッド部は、キャリアテープテーブル200を経て外部設備に引かれて加工される。オプションとして、キャリアテーブル200には、凹溝201が設けられている。キャリアテープ300は、凹溝201内に設けられている。オプションとして、キャリアテーブル200は、複数のキャリアテープ300を外部設備まで引き出して加工することができる。キャリアテープ300には、貫通孔301が設けられている。貫通孔301は、キャリアテープ300の長手方向に沿って等間隔に設けられている。
【0023】
バッファ装置100は、キャリアテープ300を一時保存するためのバッファボックス10と、バッファボックス10に接続されてキャリアテープ300をバッファボックス10内に保存するためのバッファユニット20と、を備える。一実施形態において、バッファボックス10は、第1の幅を有し、キャリアテープ300は、第2の幅を有する。第1の幅と第2の幅とは、等しい。または、第1の幅は、第2の幅よりも僅かに大きくてもよい。ここで、第1の幅と第2の幅との差は、dとなり、1mm≦d≦2mmである。なお、第1の幅と第2の幅との差dは、1mm、1.2mm、1.4mm、1.6mm、1.8mm、2.0mmのいずれか1つであってもよい。バッファボックス10の幅を制御することで、キャリアテープ300がバッファボックス10内で巻かれたり、折り返したりするのを回避する。
【0024】
図1及び
図5に示すように、一実施例では、バッファボックス10は、連結フレーム11、第1の連接板12及び第2の連接板13を含む。第1の連接板12及び第2の連接板13は、連結フレーム11の両側に設けられる。キャリアテープ300は、第1の連接板12と第2の連接板13との間に設けられる。第1の連接板12と第2の連接板13とが対向する表面の間には第1の幅を有している。さらに、バッファボックス10は、連結フレーム11に連接され且つ第1の連接板12に当接する第1の固定板14と、連結フレーム11に連接され且つ第2の連接板13に当接する第2の固定板15とをさらに備える。バッファユニット20は、第1の固定板14と第2の固定板15とを接続している。一部のバッファユニット20は、第1の固定板14と第2の固定板15との間に設けられている。第1の固定板14と第2の固定板15とが対向する表面の間には、第1の幅を有する。第1の固定板14と第2の固定板15とを設けることで、バッファユニット20の取り付けが容易となる。一実施例では、バッファボックス10は、開口部101が設けられた第1の部分10aと、第1の部分10aと連通する第2の部分10bとを含む。キャリアテープ300は、開口部101を通ってバッファボックス10内に入る。具体的には、キャリアテープ300をバッファする際に、第1の部分10aをキャリアテープ300に近接させてキャリアテープ300を開口部101の中に位置させる。その後、バッファユニット20はキャリアテープ300を駆動して移動させ、キャリアテープ300は開口部101から第1の部分10aに入り、且つ第1の部分10aから第2の部分10bに入り、最終に第2の部分10bに保存される。好ましくは、第1の部分10aと第2の部分10bとは、鉛直方向に沿って延び、かつ、水平方向に設けられているので、キャリアテープ300が第2の部分10bに入り込んだ後、第1の部分10aから落下し難くなり、キャリアテープ300をバッファしやすくなる。また、バッファボックス10は、略L字状の構造であることが好ましい。
【0025】
図6を併せて参照して分かるように、一実施形態では、バッファ装置100は、バッファボックス10に接続されて、キャリアテープ300に対してバッファボックス10を近づけるか又は遠ざけるように動かすための移動ユニット30をさらに備える。移動ユニット30は、第1の取付板31と、第2の取付板32と、移動駆動体33とを含む。第1の取付板31は、連結フレーム11の両側に連接されている。また、第1の取付板31は、固定ブロック34を介して連結フレーム11の両側に連接される。固定ブロック34は、連結フレーム11に連接され、且つ第1の連接板12及び第2の連接板13に接触して連接する。第1の取付板31は、固定ブロック34に取り付けられている。第2の取付板32と第1の取付板31とは、弾性的に接続される。第2の取付板32と第1の取付板31との間には移動空間を有している。好ましくは、第2の取付板32と第1の取付板31とは、緩衝部材35を介して連結されている。第1の取付板31には、第1のスライドレール311が設けられ、第2の取付板32には第1のスライダ321が設けられ、第1のスライダ321は、第1のスライドレール311をスライドすることができる。移動駆動体33の本体部分は、第2の取付板32に連結される。移動駆動体33の駆動軸は、第3の取付板36を介して第1の取付板31に連接されている。移動駆動体33で第1の取付板31を第2の取付板32に対して移動させるように駆動するとともに、バッファボックス10を動かして移動させることにより、キャリアテープ300が開口部101に接近するか又は開口部101から離間する。なお、第1の取付板31が第2の取付板32に対して移動する距離は、緩衝部材35の緩衝距離である。
【0026】
一実施例では、バッファ装置100は、移載手段(図示せず)をさらに備える。キャリアテープテーブル200におけるあるキャリアテープ300がバッファを必要とする場合、移載手段は、バッファボックス10、バッファボックス10に接続されたバッファユニット20及び及び他の部品を当該キャリアテープ300の上方に移動させるように動かす。その後、移動駆動体33により第1の取付板31を駆動して第2の取付板32に対して移動させるとともに、バッファボックス10をキャリアテープ300に近接させて、キャリアテープ300を開口部101に近接させ、その後、バッファユニット20はキャリアテープ300をバッファボックス10の内部にバッファする。バッファユニット20は、マテリアルトレイ400において残りの一部のキャリアテープ300を予めバッファボックス10内に保存し、キャリアテープ300の末端を事前に見つけ易くする。キャリアテープ300の末端を他のマテリアルトレイ400のキャリアテープ300の先頭に突き合わせる際に、バッファボックス10内にバッファリングされたキャリアテープ300が外部の設備に牽引されて加工される。バッファボックス10内にバッファリングされたキャリアテープ300により、キャリアテープ300を突き合わせる時間を増加させることができ、突き合せの精度が向上するとともに、設備を停止させることがなく、生産効率を向上させることができる。
【0027】
図3、
図6及び
図7に示すように、バッファユニット20は、バッファ駆動体21及び歯車22を含む。バッファ駆動体21は、第1の固定板14に固定され、且つ歯車22に接続されて、歯車22を駆動して回動させる。また、バッファ駆動体21は、電気モータを含む。バッファ駆動体21と歯車22とは、同期ベルト20aを介して連接される。
【0028】
歯車22は、バッファボックス10内に設けられ、キャリアテープ300と接触している。また、歯車22は、第1の固定板14と第2の固定板15との間に設けられる。歯車22の円周方向には、貫通孔301内に設けられる複数のギア221が設けられている。隣接するギア221の間には、第2のピッチを有する。隣接する貫通孔301の間には、第1のピッチを有する。第2のピッチは、第1のピッチと等しい。バッファ駆動体21が歯車22を駆動して回動させると、ギア221が貫通孔301内に位置し、歯車22が引き続き回動するとともに、キャリアテープ300を連れ回してバッファボックス10内に移動させる。オプションとして、歯車22は、ラックディスクを含む。
【0029】
一実施例において、バッファユニット20は、バッファ駆動体21及び歯車22をキャリアテープ300に対して近づけるか又は遠ざけるためのバッファ移動機構23を更に備える。バッファ移動機構23は、バッファ移動駆動体231と、取付ブロック232と、回動ホルダ233とを備えている。バッファ移動駆動体231は、第1の固定板14における第2の固定板15から離反する側に取り付けられる。バッファ移動駆動体231の駆動端は、バッファ駆動体21と取付ブロック232とに接続されている。オプションとして、バッファ移動駆動体231の駆動端には、第4の取付板234が設けられている。第4の取付板234は、バッファ駆動体21と取付ブロック232とを連結する。取付ブロック232は、スライドするように第1の固定板14に連接されている。さらに、取付ブロック232には、第2のスライダ232aと、第2のスライドレール232bとを含む。第2のスライドレール232bは、第1の固定板14の第2の固定板15から離反する側に取り付けられる。第2のスライダ232aは、第2のスライドレール232bにおいてスライド可能に設けられる。回動ホルダ233は、取付ブロック232に連接される。歯車22は、回動ホルダ233に回動するように連接されている。
【0030】
取付ブロック232がバッファ移動駆動体231で駆動されて第2のスライドレール232bにおいてスライドすることにより、バッファ駆動体21、歯車22は回動ホルダ233とともに移動し、歯車22がキャリアテープ300に対して接近するかまたは離れる。キャリアテープ300をバッファする必要がある場合、歯車22は、キャリアテープ300に接近し、且つギア221を貫通孔301内に設ける。バッファが完了すると、歯車22は、キャリアテープ300から離間するとともに、ギア221を貫通孔301から離脱させる。
【0031】
図3、
図6及び
図7に示すように、一実施例において、バッファ装置100は、テープ押さえユニット40をさらに備える。キャリアテープ300は、キャリアテープテーブル200における歯車22が所在する一端から、テープ押さえユニット40が所在する一端へ移動し、且つキャリアテープテーブル200から外部設備まで延びる。また、第1の固定板14及び第2の固定板15は、第1の方向Xに沿って配置される。第1の方向Xから観察すると、歯車22の回動方向とキャリアテープ300の移動方向とは同じである。また、第1の方向Xから観察すると、キャリアテープ300は、歯車22が所在する端からテープ押さえユニット40が所在する端に向かって移動する際に、歯車22は時計回りに回動する。
【0032】
一実施例では、テープ押さえユニット40は、テープ押さえ駆動体41と、取付ブロック42と、第1の連接ロッド43と、第2の連接ロッド44とを含む。取付ブロック42、第1の連接ロッド43及び第2の連接ロッド44は、バッファボックス10内に設けられている。より詳細には、取付ブロック42、第1の連接ロッド43及び第2の連接ロッド44は、第1の固定板14と第2の固定板15との間に位置している。テープ押え駆動体41は、第1の固定板14に取り付けられる。取付ブロック42は、テープ押え駆動体41に連接されている。第1の連接ロッド43は、回動できるように取付ブロック42に連接される。第2の連接ロッド44は、回転できるように第1の固定板14と第1の連接ロッド43に連接されている。テープ押え駆動体41は、取付ブロック42を駆動して移動させるとともに、第1の連接ロッド43を連れ回して取付ブロック42及び第2の連接ロッド44に対して回動させることにより、第1の連接ロッド43をキャリアテープ300に対して近づけるか又は遠ざける。好ましくは、第1の連接ロッド43には、押えバー431が設けられている。押えバー431は、キャリアテープ300の上方に設けられ、且つキャリアテープ300との間に隙間を有する。これにより、押えバー431がキャリアテープ300に押さえつけて、キャリアテープ300の移動を制限することが防止されるとともに、凹溝201内でのキャリアテープ300の移動を規制することができる。
【0033】
さらに、取付ブロック42には、押圧ホイール421が設けられている。テープ押え駆動体41が取付ブロック42を駆動してキャリアテープ300に向けて移動させるときに、第1の連接ロッド43を連れてキャリアテープ300から離れる方向へ回動させるとともに、押圧ホイール421をキャリアテープ300に接触させて、キャリアテープ300が凹溝201内に位置する場合に、キャリアテープ300を外部設備まで移動させる。これにより、キャリアテープ300の位置ずれに起因して、外部設備の加工に影響を与えることが回避される。
【0034】
移動駆動体33が第1の取付板31を駆動して第2の取付板32に対して移動させるときに、バッファボックス10が連動してキャリアテープ300に近づける。キャリアテープ300が開口部101にセットされると、この際、キャリアテープ300のバッファリングは未だ開始されず、押えバー431がキャリアテープ300の上方に設けられ、キャリアテープ300の位置規制を補助する。残りのキャリアテープ300がバッファリングを要する場合は、テープ押え駆動体41は取付ブロック42を下へと移動するように駆動するとともに、第1の連接ロッド43を連れてキャリアテープ300から離れる方向へ回動し、押えバー431をキャリアテープ300から遠ざけるようにし、且つ押圧ホイール421をキャリアテープ300に接触させる。その後、バッファユニット20は、キャリアテープ300のバッファリングを開始する。
【0035】
一実施例では、テープ押さえユニット40は、さらに、連接ブロック45及びガイドブロック46を含む。ガイドブロック46は、第1の固定板14に設けられる。連接ブロック45は、テープ押え駆動体41及び取付ブロック42に連接され、且つガイドブロック46内に穿設される。テープ押え駆動体41は、連接ブロック45がガイドブロック46内でスライドするように駆動し、且つ取付ブロック42を動かして移動させる。
【0036】
さらに、連接ブロック45には、位置規制片451が設けられる。第1の固定板14には、ストッパ452が設けられる。テープ押え駆動体41は、連接ブロック45を駆動して移動させ、位置規制片451をストッパ452に移動させ、連接ブロック45が移動する距離を規制し、さらに第1の連接ロッド43の回動幅を規制し、第1の連接ロッド43がバッファボックス10の内壁に衝突しないようにする。
【0037】
上記のバッファ装置100は、使用に際して、まず、移載手段によりバッファボックス10とバッファユニット20と移動ユニット30とテープ押さえユニット40とをバッファを要するキャリアテープ300が位置する箇所に移動し、移動駆動体33により第1の取付板31を駆動して第2の取付板32に対して移動させるとともに、バッファボックス10を動かして移動させ、キャリアテープ300を開口部101に設ける。このとき、押えバー431は、キャリアテープ300の上方に設けられ、キャリアテープ300の移動位置を補助して制限する。残りのキャリアテープ300がバッファリングする必要がある場合には、テープ押え駆動体41が取付ブロック42を駆動して下へと移動させるとともに、第1の連接ロッド43を連れてキャリアテープ300から離れる方向へ回動させて、押えバー431をキャリアテープ300から離れるようにし、且つ押圧ホイール421をキャリアテープ300に接触するように動かす。その後、バッファ移動駆動体231により取付ブロック232を駆動して第2のスライドレール232bを摺動させるとともに、バッファ駆動体21、歯車22及び回動ホルダ233を連れて一緒に移動して、歯車22をキャリアテープ300に近接させる。この際、バッファ駆動体21が歯車22を駆動して回転させ、歯車22のギア221が貫通孔301内に設けられ、キャリアテープ300が連動して第1の部分10aに向けて移動し且つ第1の部分10aから第2の部分10bに進入し、最終に第2の部分10bにバッファリングされる。バッファリングが完了すると、バッファユニット20、移動ユニット30及びテープ押さえユニット40は、リセットされる。このとき、外部設備がバッファボックス10内のキャリアテープ300を加工する。バッファボックス10内のキャリアテープ300を加工するのにかかる時間帯において、キャリアテープ300の末端を他のマテリアルトレイ400のキャリアテープ300の先頭に突き合わせるために用いることができる。
【0038】
上記バッファ装置100は、バッファ駆動体21により歯車22を駆動して回動させる。歯車22のギア221が貫通孔301内に設けられるため、キャリアテープ300が連動してバッファボックス10に向かって移動する。バッファボックス10内にバッファリングされたキャリアテープ300によって、キャリアテープ300を突き合わせる時間を増加させ、突き合わせの正確性を向上でき、且つ設備を停止する必要がなく、生産効率が向上される。
【0039】
本技術分野の一般技術者は、以上の実施例が本発明を説明するためになされたもので、本発明を限定するものではなく、本発明の実質的な精神の範囲内にある限り、以上の実施例に対する適切な改善及び変更は、いずれも本願の開示の範囲内に属することを認識すべきである。
【符号の説明】
【0040】
100 バッファ装置
10 バッファボックス
10a 第1の部分
101 開口部
10b 第2の部分
11 連接フレーム
12 第1の連接板
13 第2の連接板
14 第1の固定板
15 第2の固定板
20 バッファユニット
20a 同期ベルト
21 バッファ駆動体
22 歯車
221 ギア
23 バッファ移動機構
231 バッファ移動駆動体
232 取付ブロック
232a 第2のスライダ
232b 第2のスライドレール
233 回動ホルダ
234 第4の取付板
30 移動ユニット
31 第1の取付板
311 第1のスライドレール
32 第2の取付板
321 第1のスライダ
33 移動駆動体
34 固定ブロック
35 緩衝部材
36 第3の取付板
40 テープ押さえユニット
41 テープ押さえ駆動体
42 取付ブロック
421 押圧ホイール
43 第1の連接ロッド
431 押えバー
44 第2の連接ロッド
45 連接ブロック
451 位置規制片
452 ストッパ
46 ガイドブロック
200 キャリアテープテーブル
201 凹溝
300 キャリアテープ
301 貫通孔
400 マテリアルトレイ
X 第1の方向