(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023123357
(43)【公開日】2023-09-05
(54)【発明の名称】振動発生装置
(51)【国際特許分類】
H02N 2/04 20060101AFI20230829BHJP
B06B 1/06 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
H02N2/04
B06B1/06 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023006244
(22)【出願日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】P 2022026377
(32)【優先日】2022-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】加賀山 健司
【テーマコード(参考)】
5D107
5H681
【Fターム(参考)】
5D107BB08
5D107CC05
5D107DD03
5D107DD12
5D107FF05
5D107FF07
5D107FF10
5H681BB13
5H681DD23
5H681DD37
5H681DD53
5H681DD65
5H681GG02
5H681GG18
(57)【要約】
【課題】ノイズの外部への漏洩を抑えた振動発生装置を実現する。
【解決手段】
振動発生装置10は、筐体20、振動部材30、および、錘40を備える。筐体20は、第1面と、第1面に対向する第2面と、第1面と第2面とを接続する枠体21とを有する。振動部材30は、筐体20内に配置され、圧電素子を備え、圧電素子を用いて振動を発生する。錘40は、筐体20内に配置される。振動部材30は、筐体20の第1面と第2面に直交する方向に振動可能に、第2面の少なくとも一部に接続して筐体20に配置される。錘40は、振動部材30の第1面側の端面に接続し、筐体20から離間して配置される。錘40は、金属を用いて形成され、振動部材30と第1面との間に配置される上面部41と、振動部材30と枠体21との間に配置される側面部42、43と、を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面と前記第1面に対向する第2面と前記第1面と前記第2面とを接続する枠体とを有する筐体と、
前記筐体内に配置され、圧電素子を備え、前記圧電素子を用いて振動を発生する振動部材と、
前記筐体内に配置された錘と、
を備え、
前記振動部材は、前記筐体の前記第1面と前記第2面とに直交する方向に振動可能に、前記第2面の少なくとも一部に接続して前記筐体に配置され、
前記錘は、前記振動部材の前記第1面側の端面に接続し、前記筐体から離間して配置され、
前記錘は、
金属を用いて形成され、
前記振動部材と前記第1面との間に配置される第1部分と、
前記振動部材と前記枠体との間に配置される第2部分と、
を備える、
振動発生装置。
【請求項2】
前記第2部分は、前記振動部材を間に挟んで配置される、
請求項1に記載の振動発生装置。
【請求項3】
前記第1部分は、前記圧電素子のグランド用電極に接続する、
請求項1または請求項2に記載の振動発生装置。
【請求項4】
前記振動部材は、一方向に長い長尺形であり、
前記第2部分は、前記振動部材の長尺方向に沿って配置される、
請求項1または請求項2に記載の振動発生装置。
【請求項5】
前記第2部分は、前記振動部材の前記長尺方向の全面に沿う、
請求項4に記載の振動発生装置。
【請求項6】
前記錘は、前記振動部材の短尺方向に沿って配置される第3部分を備える、
請求項5に記載の振動発生装置。
【請求項7】
前記第1部分は前記長尺方向の中央位置に接続する、
請求項4に記載の振動発生装置。
【請求項8】
前記第1部分は、前記振動部材の前記第1面側の全面を覆う、
請求項4に記載の振動発生装置。
【請求項9】
前記錘における前記振動部材に当接する部分は、前記長尺方向の両端部分よりも重い、
請求項4に記載の振動発生装置。
【請求項10】
前記振動部材は、それぞれが前記長尺方向を有する形状で板状の複数の個別振動体と、複数の支持体とを備え、
前記複数の個別振動体と前記複数の支持体とは、筐体の上下方向において交互に配置され、
前記上下方向における隣り合う支持体の一方は、前記長尺方向の中心に配置され、他方は、前記長尺方向の両端に配置される、
請求項4に記載の振動発生装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保持者に振動を与える振動発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、振動発生装置が記載されている。特許文献1の振動発生装置は、弾性材、圧電セラミック材、ウエイト材、および、ケースを備える。弾性材、圧電セラミック材、および、ウエイト材は、ケース内に収容されている。
【0003】
ウエイト材は、板バネ状の弾性材によって両端が指示されている。弾性材には、圧電セラミック材が固定されている。
【0004】
圧電セラミック材に交流(高周波)の駆動信号を印加することで、圧電セラミック材は、収縮伸長する。弾性材は、圧電セラミック材の収縮伸長によって振動を発生する。この振動がケースに伝わることで、振動発生装置は、外部から感じされる振動を発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の振動発生装置のように交流(高周波)の駆動信号を用いると、この駆動信号によるノイズがケース外部に漏洩してしまう。このようなノイズは、外部の電子機器等に悪影響を与えてしまう。
【0007】
したがって、本発明の目的は、ノイズの外部漏洩を抑えた振動発生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の振動発生装置は、筐体、振動部材、および、錘を備える。筐体は、第1面と、第1面に対向する第2面と、第1面と第2面とを接続する枠体とを有する。振動部材は、筐体内に配置され、圧電素子を備え、圧電素子を用いて振動を発生する。錘は、筐体内に配置される。振動部材は、筐体の第1面と第2面に直交する方向に振動可能に、第2面の少なくとも一部に接続して筐体に配置される。錘は、振動部材の第1面側の端面に接続し、筐体から離間して配置される。錘は、金属を用いて形成され、振動部材と第1面との間に配置される第1部分と、振動部材と枠体との間に配置される第2部材と、を備える。
【0009】
この構成では、錘が、筐体における振動部材の第1面側と枠体側に配置される。錘が金属を用いていることで、振動部材の圧電素子への駆動信号によるノイズが発生しても、錘によって遮蔽され、外部への漏洩は抑制される。
【発明の効果】
【0010】
この発明によれば、ノイズの外部への漏洩を抑えた振動発生装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、第1の実施形態に係る振動発生装置の外観斜視図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態に係る振動発生装置の平面図、各種断面図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態に係る個別振動体の外観斜視図、平面図、側面図、側面断面図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態に係る錘の外観斜視図、平面図、側面図、各種断面図である。
【
図5】
図5(A)、
図5(B)は、振動部材の振動状態をイメージ化した側面断面図である。
【
図6】
図6は、第2の実施形態に係る振動発生装置の平面図である。
【
図7】
図7は、第2の実施形態に係る錘の外観斜視図である。
【
図8】
図8は、第2の実施形態に係る振動発生装置の平面図である。
【
図9】
図9は、第3の実施形態に係る錘の外観斜視図である。
【
図10】
図10は、第4の実施形態に係る錘の外観斜視図、平面図、側面図、各種断面図である。
【
図11】
図11は、第5の実施形態に係る錘の外観斜視図、平面図、側面図、各種断面図である。
【
図12】
図12は、第6の実施形態に係る振動発生装置の平面図および側面断面図である。
【
図13】
図13は、第6の実施形態に係る錘の平面図および側面断面図である。
【
図14】
図14は、第7の実施形態に係る振動発生装置の平面図および側面断面図である。
【
図15】
図15は、第8の実施形態に係る振動発生装置の平面図、各種断面図である。
【
図16】
図16(A)は、第9の実施形態に係る振動発生装置の振動部材の斜視図であり、
図16(B)は、振動部材の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る振動発生装置について、図を参照して説明する。
図1は、第1の実施形態に係る振動発生装置の外観斜視図である。
図2は、第1の実施形態に係る振動発生装置の平面図、各種断面図である。
図2に示す平面図は、筐体の上蓋を省略した状態での平面図である。
図3は、第1の実施形態に係る個別振動体の外観斜視図、平面図、側面図、側面断面図である。なお、
図3に示す側面断面図は、構造を分かり易くするため、誇張して(特に厚み方向を誇張して)、記載している。
図4は、第1の実施形態に係る錘の外観斜視図、平面図、側面図、各種断面図である。
【0013】
図1、
図2に示すように、振動発生装置10は、筐体20、振動部材30、錘40、および、配線ケーブル50を備える。
【0014】
(筐体20の構造)
筐体20は、絶縁性の素材からなる。例えば、筐体20は、ABS、Peek、PA等の絶縁性樹脂から構成され、非磁性材料からなる。筐体20は、例えば、長尺方向に約60cm、短尺方向および高さ方向に約20cmである。なお、筐体20の寸法、すなわち、振動発生装置10の寸法はこれに限るものではない。
【0015】
筐体20は、直方体である。なお、ここでの直方体は厳密な直方体を意味するのではなく、角部、稜部が丸みを帯びていたり、面取りされていても良い。すなわち、筐体20は、長尺方向(図のX軸方向)と、短尺方向(図のY軸方向)と、高さ方向(図のZ軸方向)を有する形状であればよい。
【0016】
筐体20は、枠体21、下蓋22、および、上蓋23を備える。枠体21は、高さ方向の両端が開口している。すなわち、枠体21は、上方の開口と下方の開口とを有する。下蓋22は、枠体21の下方の開口を塞ぎ、枠体21に固定される。上蓋23は、枠体21の上方の開口を塞ぎ、枠体21に固定される。これにより、筐体20は、直方体の内部空間を有する。上蓋23における下蓋22に対向する面であって枠体21が接続する面が、本発明の「第1面」に対応し、下蓋22における上蓋23に対向する面であって枠体21が接続する面が、本発明の「第2面」に対応する。
【0017】
(振動部材30の構造)
振動部材30は、複数の個別振動体31と複数の支持体32とを備える。複数の個別振動体31は、同じ形状である。
【0018】
図3に示すように、個別振動体31は、長尺方向(図のX軸方向)、短尺方向(図のY軸方向)、厚み方向(図のZ軸方向)を有する板状(以下、このような形状を長尺の板状と称する。)である。個別振動体31は、圧電素子311、弾性板312、接着材319を備える。
【0019】
圧電素子311は、例えば、PZTを主材料とした非磁性材料からなる。圧電素子311は、長尺の板状である。
【0020】
より具体的に、圧電素子311は、長尺の板状の複数の圧電素子3111を積層した構造からなる。圧電素子311には、信号用電極3112とグランド用電極3113とが形成されている。信号用電極3112とグランド用電極3113とは、複数の圧電素子3111の平板面(厚み方向に直交する面)に形成されている。信号用電極3112とグランド用電極3113とは、長尺方向に離間して、並んで形成されている。
【0021】
複数の圧電素子3111に形成される各層の信号用電極3112は、圧電素子311の長尺方向の一方端に形成された電極によって、互いに接続される。複数の圧電素子3111に形成される各層のグランド用電極3113は、圧電素子311の長尺方向の他方端に形成された電極によって、互いに接続される。
【0022】
この際、圧電素子311における上面では、グランド用電極3113が、長尺方向の中心位置を跨ぐ形状で形成される。
【0023】
このように、圧電素子311は、バイモルフ駆動される複数の圧電素子3111が複数層積層された構造を備える。
【0024】
なお、圧電素子311は、単体の圧電素子3111のみで形成してもよい。この際、圧電素子3111は、ユニモルフ駆動であってもバイモルフ駆動であってもよい。しかしながら、圧電素子311が単体の圧電素子3111を複数積層することによって、圧電素子3111の単体をユニモルフ駆動やバイモルフ駆動で用いるよりも効果的に振動を発生できる。
【0025】
弾性板312は、例えば、ガラス、ガラスエポキシ等の硬度が高い非磁性材料からなる。弾性板312は、長尺の板状である。弾性板312の平面面積(厚み方向に視た(Z軸方向に視た)面積)は、圧電素子311の平面面積よりも大きい。
【0026】
弾性板312は、圧電素子311の下面に配置される。弾性板312と圧電素子311とは、それぞれの平板面が平行になり、対向するように配置される。
【0027】
弾性板312は、接着材319によって圧電素子311に接着される。接着材319は、絶縁性を有し、圧電素子311で発生する応力が弾性板312に伝搬することを可能な限り抑制しない材料であることが好ましい。
【0028】
この構成において、図示は省略しているが、信号用電極3112には配線ケーブル50の信号用線路が接続し、グランド用電極3113には配線ケーブル50のグランド用線路が接続する。そして、これら信号用線路とグランド用線路とによって、信号用電極3112とグランド用電極3113との間で電位差を生じる交流(高周波)の駆動信号が供給される。
【0029】
圧電素子311は、この駆動信号の振幅の変化(印加電圧の変化)に応じて収縮伸長し、弾性板312に対して応力を発生する。弾性板312の長尺方向の両端が固定されてれば、この応力によって、弾性板312の平板面(厚み方向に直交する面)は、この平板面に直交する方向に振動する。このようにして、個別振動体31は、平板面に直交する方向への振動を可能にする。
【0030】
このような振動が可能な複数の個別振動体31は、筐体20の高さ方向に沿って積層される。この際、複数の個別振動体31の平板面は、筐体20の高さ方向に直交し、複数の個別振動体31は高さ方向に視て重なる。
【0031】
さらに、積層方向に隣り合う個別振動体31の間には、支持体32が配置される。この際、積層方向に隣り合う支持体32の長尺方向の位置は異なる。
【0032】
支持体32は、非磁性材料からなる基材層と粘着材層とから構成される。支持体32は、例えば、両面テープのように、基材はPET等の樹脂材料でよいが、Cu、Ti、Al等の非磁性金属や、ガラスやガラエポなどの比較的硬度の高い非金属材料でもよい。また、支持体32は、両面テープのように粘着剤を用いて個別振動体31と接続するが、接着剤を用いた接着もしくは、金属溶着などの工法を用いてもよい。この場合、振動時に磁性が発現しないような材料を選択すればよい。
【0033】
複数の個別振動体31と複数の支持体32との積層状態は、より具体的には、
図2に示すような構造である。筐体20の下蓋22の表面(内部空間側の面)には、長尺方向に距離をおいて一層目の支持体32が固定される。これらの一層目の支持体32に対して、一層目の個別振動体31が配置される。一層目の支持体32は、一層目の個別振動体31の長尺方向の両端に接続する。
【0034】
二層目の支持体32は、一層目の個別振動体31の長尺方向の中心位置に接続する。なお、この中心位置は、厳密な中心でなくてもよい。二層目の個別振動体31は、二層目の支持体32に対して配置される。この際、二層目の個別振動体31の中心領域が二層目の支持体32に接続する。
【0035】
三層目の支持体32は、二層目の個別振動体31の長尺方向の両端にそれぞれ接続する。なお、この接続位置は両端付近であってもよい。これらの三層目の支持体32に対して、三層目の個別振動体31が配置される。三層目の個別振動体31の両端が三層目の支持体32に接続する。
【0036】
四層目の支持体32は、三層目の個別振動体31の長尺方向の中心位置に接続する。四層目の個別振動体31は、四層目の支持体32に対して配置される。この際、四層目の個別振動体31の中心領域が四層目の支持体32に接続する。
【0037】
五層目の支持体32は、四層目の個別振動体31の長尺方向の両端にそれぞれ接続する。これらの五層目の支持体32に対して、五層目の個別振動体31が配置される。五層目の個別振動体31の両端が五層目の支持体32に接続する。
【0038】
このような構成では、
図5(A)、
図5(B)に示すように振動が生じる。
図5(A)、
図5(B)は、振動部材の振動状態をイメージ化した側面断面図である。それぞれの個別振動体31は、複数の個別振動体31の積層方向、言い換えれば、下蓋22と上蓋23との対向面(第1面および第2面)に直交する方向に振動する。なお、ここでの「直交」は、完全な直交でなくてよく、誤差を含んでいてもよい。
【0039】
そして、積層方向に隣り合う個別振動体31は、変位方向が逆になるように駆動される。例えば、隣り合う一方の個別振動体31が下方向に変位する場合、他方の個別振動体31は上方向に変位する。このような駆動状態で、上述のように、複数の支持体32が積層方向において個別振動体31の両端、個別振動体31の中心に交互に接続する構造であると、それぞれの変位が積算され、振動部材30としての最大変位量は大きくなる。これにより、振動部材30は、より大きな振動を発生できる。
【0040】
(錘40の構造)
図4に示すように、錘40は、上面部41、側面部42、および、側面部43を備える。上面部41、側面部42、および、側面部43は、それぞれに板状である。上面部41が、本発明の「第1部分」に対応し、側面部42、側面部43が、本発明の「第2部分」に対応する。上面部41、側面部42、および、側面部43の厚みは同じであってもよく、側面部42、および、側面部43の厚みが同じで、これらと上面部41の厚みとが異なっていてもよい。
【0041】
側面部42と側面部43とは、同じ形状であり、互いに対向して配置される。上面部41は、側面部42と側面部43の長尺方向の中心を含む位置に接続する。上面部41における側面部42、43の長尺方向の長さは、側面部42、43よりも短い。すなわち、上面部41は、側面部42、43の長尺方向の中心を含み、長尺方向の一部に接続する。
【0042】
この際、上面部41は、側面部42と側面部43の上端の辺に接続する。上面部41の平板面は、側面部42の平板面および側面部43の平板面に直交する。
【0043】
錘40は、例えば、Cuを用いる。錘40は、非磁性であればよく、TiやAl等の非磁性金属を用いることも可能である。しかしながら、錘40の比重は、可能な限り高いことが好ましい。
【0044】
(振動発生装置10の具体的な構造)
このような構成の錘40は、
図1、
図2に示すように、振動部材30を覆うように配置される。より具体的には、錘40の上面部41は、振動部材30の上面(本発明の「第1面側の端面」)に載置され、振動部材30に固定される。錘40の側面部42は、振動部材30の長尺方向に沿った一方の側面に近接し、一方の側面に沿って配置される。錘40の側面部43は、振動部材30の長尺方向に沿った他方の側面に近接し、他方の側面に沿って配置される。この際、側面部42および側面部43は、振動発生装置10を側面視して、振動部材30の略全体に重なるように配置される。
【0045】
このような構成で、振動部材30で振動を発生すると、錘40が振動部材30と同じ変位量を得られる。この錘40の変位によって発生した慣性力は、振動部材30を通じて筐体20に伝搬する。これにより、
図5(A)、
図5(B)に示すように、筐体20が振動し、外部に振動を提供できる。例えば、振動発生装置10を握った人の手に振動すなわち所定の触覚を提示できる。
【0046】
そして、この構成では、振動部材30の両側面、上面の一部は、金属からなる錘40によって覆われている。これにより、振動部材30に供給された駆動信号によるノイズは、錘40によって遮蔽される。したがって、振動発生装置10は、ノイズの外部漏洩を抑制できる。
【0047】
なお、振動部材30に圧電素子を用いなければ、ノイズの発生を抑制可能な構造は存在する。
【0048】
一方で、例えば、医療診察用のMRI等の強力な磁場環境で用いられる場合、振動発生装置10には、非磁性な構造が必要とされる。しかしながら、ノイズを発生させること無く、非磁性な構造を実現することは難しかった。これに対し、本実施形態の構成を用いることで、振動発生装置10は、非磁性な構成を実現しながら、ノイズの外部漏洩を抑制できる。
【0049】
また、上述の構成において、グランド用電極3113は、振動部材30の長尺方向の中心位置を含む形状で形成されている。したがって、錘40の上面部41は、振動部材30の上面のグランド用電極3113に固定される。このため、上面部41とグランド用電極3113との固定に導電性部材を用いれば、上面部41とグランド用電極3113とを電気的に接続できる。これにより、錘40は、振動発生装置10のグランド電位に接続(接地)できる。よって、振動発生装置10は、ノイズの外部漏洩を、より効果的に抑制できる。
【0050】
また、振動発生装置10は、振動部材30が上述の構成を備えることで、振動を効率的に発生できる。したがって、振動発生装置10は、ノイズの外部漏洩を抑制しながら、効率的に振動を発生できる。
【0051】
また、上述の構成では、錘40は、振動部材30の長尺方向の中心位置で接続し、両端側の領域では接続していない。これにより、錘40の重心位置と振動部材30の重心位置との距離が短くなる。したがって、振動発生装置10は、これらの位置差による慣性モーメントを小さくでき、振動を安定させることができる。
【0052】
なお、上述の構成において、筐体20を金属にすることも可能である。筐体20を金属にすることで、ノイズの外部漏洩をさらに抑制できる。しかしながら、筐体20に絶縁性樹脂を用いることで、振動発生装置10の全体質量に対する筐体20の比重(質量比率)を小さくできる。これにより、振動発生装置10の全体質量に対する錘40の比重を大きくでき、外部へ伝搬する振動量を大きくできる。振動発生装置10は、ノイズの外部漏洩を抑制しながら、より効率的、効果的な振動の提示を行うことができる。
【0053】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る振動発生装置について、図を参照して説明する。
図6は、第2の実施形態に係る振動発生装置の平面図である。
図6に示す平面図は、筐体の上蓋を省略した状態での平面図である。
図7は、第2の実施形態に係る錘の外観斜視図である。
【0054】
図6、
図7に示すように、第2の実施形態に係る振動発生装置10Aは、第1の実施形態に係る振動発生装置10に対して、錘40Aの形状において異なる。振動発生装置10Aの他の構成は、振動発生装置10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0055】
振動発生装置10Aは、錘40Aを備える。錘40Aは、第1の実施形態に係る錘40に対して、複数の端面部44を備える点で異なる。錘40Aのその他の構造は、錘40と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0056】
錘40Aは、端面部44を備える。端面部44が本発明の「第3部分」に対応する。端面部44は、側面部42の両端、および、側面部43の両端に接続する。側面部42に接続する端面部44は、側面部42における側面部43に対向する面から側面部43側に突出する形状である。側面部43に接続する端面部44は、側面部43における側面部42に対向する面から側面部42側に突出する形状である。
【0057】
錘40Aを振動部材30に対して配置した場合、端面部44は、振動部材30の長尺方向の両端面にそれぞれ近接し、各端面に沿って配置される。
【0058】
このような構成によって、錘40Aは、振動部材30の端面方向についても、ノイズの外部漏洩を抑制できる。したがって、振動発生装置10Aは、ノイズの外部漏洩をさらに抑制できる。
【0059】
また、
図1に示すように、駆動信号を伝送する配線ケーブル50は、筐体20の端面から外部に引き出される。したがって、筐体20内においても配線ケーブル50は、振動部材30の端面に引き出される。このため、錘40Aの端面部44と振動部材30との間に配線ケーブル50を可能な限り引き回すことによって、配線ケーブル50から放射されるノイズも抑制できる。
【0060】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る振動発生装置について、図を参照して説明する。
図8は、第2の実施形態に係る振動発生装置の平面図である。
図8に示す平面図は、筐体の上蓋を省略した状態での平面図である。
図9は、第3の実施形態に係る錘の外観斜視図である。
【0061】
図8、
図9に示すように、第2の実施形態に係る振動発生装置10Bは、第2の実施形態に係る振動発生装置10Aに対して、錘40Bの形状において異なる。振動発生装置10Bの他の構成は、振動発生装置10Aと同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0062】
振動発生装置10Bは、錘40Bを備える。錘40Bは、第2の実施形態に係る錘40Aに対して、上面部41Bを備える点で異なる。錘40Bのその他の構造は、錘40Aと同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0063】
錘40Bは、上面部41Bを備える。上面部41Bは、側面部42および側面部43の長尺方向の全長に亘って、側面部42と側面部43とに接続する。
【0064】
この構成によって、錘40Bを振動部材30に対して配置した場合、上面部41Bは、振動部材30の上面の全体に沿って近接し配置される。
【0065】
このような構成によって、錘40Bは、振動部材30の上面方向についても、長尺方向の全体に亘って、ノイズの外部漏洩を抑制できる。したがって、振動発生装置10Bは、ノイズの外部漏洩をさらに抑制できる。
【0066】
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に係る振動発生装置について、図を参照して説明する。
図10は、第4の実施形態に係る錘の外観斜視図、平面図、側面図、各種断面図である。
【0067】
図10に示すように、第4の実施形態に係る振動発生装置は、第1の実施形態に係る振動発生装置10に対して、錘40Cを備える点で異なる。第4の実施形態に係る振動発生装置のその他の構成は、第1の実施形態に係る振動発生装置10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0068】
錘40Cは、重量補助部材42WC、および、重量補助部材43WCを備える。重量補助部材42WCは、側面部42における側面部43側と反対側の面(側面部42の外面)に配置される。重量補助部材42WCは、側面部42の外面から突出する形状である。重量補助部材42WCは、側面部42における長尺方向の中心位置を含み、両端に達しない形状である。側面部42の長尺方向における重量補助部材42WCの長さは、錘40Cの仕様(錘40Cの重量や長尺方向の重量のバランス)に応じて適宜決定される。重量補助部材42WCは、例えば、側面部42と同じ材料からなり、側面部42に一体形成されている。
【0069】
重量補助部材43WCは、側面部43における側面部42側と反対側の面(側面部43の外面)に配置される。重量補助部材43WCは、側面部43の外面から突出する形状である。重量補助部材43WCは、側面部43における長尺方向の中心位置を含み、両端に達しない形状である。側面部43の長尺方向における重量補助部材43WCの長さは、錘40Cの仕様(錘40Cの重量や長尺方向の重量のバランス)に応じて適宜決定される。重量補助部材43WCは、例えば、側面部43と同じ材料からなり、側面部43に一体形成されている。重量補助部材43WCと重量補助部材42WCとは、錘40Cを側面視して重なることが好ましく、重量補助部材43WCの重量と重量補助部材42WCの重量とは、同じであることが好ましい。
【0070】
なお、重量補助部材42WCおよび重量補助部材43WCの高さ方向の位置および長さも、長尺方向の位置および長さと同様に適宜設定できる。
【0071】
このような構成によって、錘40Cは、長尺方向の両端領域に対する中心領域の比重が大きくなる。したがって、錘40Cにおける振動部材30に接続する位置に重心を合わせることができる。
【0072】
これにより、振動はより安定する。したがって、振動発生装置は、より安定した振動を外部に提示できる。
【0073】
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態に係る振動発生装置について、図を参照して説明する。
図11は、第5の実施形態に係る錘の外観斜視図、平面図、側面図、各種断面図である。
【0074】
図11に示すように、第5の実施形態に係る錘40Dは、第4の実施形態に係る錘40Cに対して、重量補助部材42WD、43WDの形状において異なる。錘40Dのその他の構成は、錘40Cと同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0075】
錘40Dは、重量補助部材42WD、および、重量補助部材43WDを備える。重量補助部材42WDは、側面部42の外面に配置され、側面部42の外面から突出する形状である。重量補助部材42WDは、平面視した外形が円弧の柱状である。重量補助部材43WDは、側面部43の外面に配置され、側面部43の外面から突出する形状である。重量補助部材43WDは、平面視した外形が円弧の柱状である。
【0076】
このような構成によって、錘40Dは、長尺方向の両端領域に対する中心領域の比重が大きくなり、特に中心位置に重心が配置し易い。すなわち、錘40Dにおける振動部材30に接続する位置に重心が重なる。
【0077】
これにより、振動はより安定する。したがって、振動発生装置は、より安定した振動を外部に提示できる。
【0078】
[第6の実施形態]
本発明の第6の実施形態に係る振動発生装置について、図を参照して説明する。
図12は、第6の実施形態に係る振動発生装置の平面図および側面断面図である。
図12に示す平面図は、筐体の上蓋を省略した状態での平面図である。
図13は、第6の実施形態に係る錘の平面図および側面断面図である。
【0079】
図12、
図13に示すように、第6の実施形態に係る振動発生装置10Eは、第1の実施形態に係る振動発生装置10に対して、錘40Eの形状において異なる。振動発生装置10Eの他の構成は、振動発生装置10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0080】
振動発生装置10Eは、錘40Eを備える。錘40Eは、第1の実施形態に係る錘40に対して、上面部41Eを備える点で異なる。錘40Eのその他の構造は、錘40と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0081】
錘40Eは、上面部41Eを備える。上面部41Eは、側面部42および側面部43の長尺方向の全長に亘って、側面部42と側面部43とに接続する。上面部41Eは、長尺方向の中心位置を含む重量補助部材41WEを備える。重量補助部材41WEは、上面部41Eの下面に配置され、上面部41Eの下面から突出する形状である。すなわち、上面部41Eにおける長尺方向の中心位置を含む中央領域は、長尺方向の両端を含む領域よりも厚い。
【0082】
このような構成によって、錘40Eは、振動部材30の上面側の全体を覆うとともに、長尺方向の中心位置に重心を配置することができる。これにより、振動発生装置10Eは、より安定した振動を実現し、ノイズの外部漏洩をさらに抑制できる。
【0083】
[第7の実施形態]
本発明の第7の実施形態に係る振動発生装置について、図を参照して説明する。
図14は、第7の実施形態に係る振動発生装置の平面図および側面断面図である。
図14に示す平面図は、筐体の上蓋を省略した状態での平面図である。
【0084】
図14に示すように、第7の実施形態に係る振動発生装置10Fは、第1の実施形態に係る振動発生装置10に対して、導体板60を備える点で異なる。振動発生装置10Fの他の構成は、振動発生装置10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0085】
振動発生装置10Fは、導体板60を備える。導体板60は、例えば、錘40と同様に、非磁性の金属からなる。
【0086】
導体板60は、振動部材30と下蓋22との間に配置される。振動発生装置10Fを平面視して、導体板60は、振動部材30に重なる。導体板60の平面視した形状は、振動部材30の平面視した形状よりも大きいことが好ましい。
【0087】
このような構成によって、振動部材30から下側(下蓋22側)へのノイズは、導体板60によって遮蔽される。これにより、振動発生装置10Fは、下方向へのノイズの漏洩も抑制できる。したがって、振動発生装置10Fは、ノイズの外部漏洩を、さらに抑制できる。
【0088】
[第8の実施形態]
本発明の第8の実施形態に係る振動発生装置について、図を参照して説明する。
図15は、第8の実施形態に係る振動発生装置の平面図、各種断面図である。
図15に示す平面図は、筐体の上蓋を省略した状態での平面図である。
【0089】
図15に示すように、第8の実施形態に係る振動発生装置10Gは、第1の実施形態に係る振動発生装置10に対して、振動部材を複数備える点、錘の形状において異なる。振動発生装置10Gの他の構成は、振動発生装置10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0090】
振動発生装置10Gは、筐体20G、振動部材302、振動部材303、および、錘40Gを備える。筐体20Gは、枠体21、下蓋22、および、上蓋23Gを備える。上蓋23Gは、下蓋22と同様の構造を備える。
【0091】
振動部材302と振動部材303は、複数の個別振動体31と複数の支持体32とをそれぞれに備える。振動部材302と振動部材303は、第1の実施形態に係る振動部材30と同様の構成を備える。
【0092】
振動部材302と振動部材303とは、筐体20Gの高さ方向(
図15のZ軸方向)において距離を空けて配置される。振動部材302は、下蓋22に支持体32を介して固定される。振動部材303は、上蓋23Gに支持体32を介して固定される。
【0093】
錘40Gは、側面部42、側面部43、および、柱体45を備える。側面部42と側面部43とは、同じ形状であり、それぞれの平板面が距離をおいて対向する。柱体45は、側面部42と側面部43の平板面の中央位置を含む位置に配置される。柱体45は、側面部42と側面部43との間に配置され、側面部42と側面部43とに接続する。
【0094】
錘40Gは、振動発生装置10Gを側面視して、振動部材302と振動部材303の略全体に重なるように配置される。この際、錘40Gの柱体45は、振動発生装置10Gの高さ方向において振動部材302と振動部材303との間に配置される。柱体45は、振動部材302の長尺方向の中央位置を含み、振動部材303の長尺方向の中央位置を含むように、振動部材302と振動部材303とに固定される。
【0095】
振動部材302と振動部材303とは、それぞれの振動が加算されるように駆動される。具体的には、振動部材302の長手方向の中央が高さ方向に膨らむとき、振動部材303の長手方向の中央が高さ方向に膨らむように、振動部材302と振動部材303とは駆動される。
【0096】
このような構成により、振動発生装置10Gは、複数の振動部材を備えるので、振動をさらに大きくできる。また、振動部材302と振動部材303の側面が錘40Gによって覆われている。これにより、振動発生装置10Gの側面(最も大きな面)からのノイズの外部漏洩を抑制できる。
【0097】
また、振動部材302は、下蓋22に固定され、振動部材303は、上蓋23Gに固定されるので、振動発生装置10Gは、上下の関係なく、振動を提示できる。すなわち、本実施形態では便宜上、下蓋22、上蓋23Gと説明しているが、実使用においては、それぞれが高さ方向の一方端の蓋、他方端の蓋として扱える。これにより、振動発生装置10Gの使い勝手は、向上する。
【0098】
[第9の実施形態]
本発明の第9の実施形態に係る振動発生装置について、図を参照して説明する。
図16(A)は、第9の実施形態に係る振動発生装置の振動部材の斜視図であり、
図16(B)は、振動部材の側面図である。
【0099】
図16(A)、
図16(B)に示すように、第9の実施形態に係る振動発生装置は、第1の実施形態に係る振動発生装置10に対して、振動部材30Hを備える点で異なる。第9の実施形態に係る振動発生装置の他の構成は、振動発生装置10と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。
【0100】
振動部材30Hは、第1の実施形態に係る振動部材30に対して、個別振動体31Hの形状、複数の支持体33を備える点で異なる。振動部材30Hの他の構成は、振動部材30と同様であり、同様の箇所の説明は省略する。振動部材30Hは、複数の個別振動体31H、複数の支持体32、および、複数の支持体33を備える。
【0101】
個別振動体31Hは、圧電素子311および弾性板312Hを備える。弾性板312Hの長尺方向の長さは、圧電素子311の長尺方向の長さよりも長い。弾性板312Hは、圧電素子311が配置されてない端部を長尺方向の両端に有する。
【0102】
支持体33は、湾曲形状の板であり、所謂板バネである。
【0103】
複数の個別振動体31Hは、複数の支持体32および複数の支持体33によって、それぞれの平板面が平行になるように、且つ、距離をおいて固定される。
【0104】
一層目の個別振動体31Hの長尺方向の両端は、それぞれに支持体33によって、例えば、筐体の下蓋(図示を省略)に固定される。
【0105】
一層目の個別振動体31Hと二層目の個別振動体31Hとは、長尺方向の中心を含む位置に配置された支持体32によって固定される。
【0106】
二層目の個別振動体31Hと三層目の個別振動体31Hとは、長尺方向の両端に配置された支持体33によって固定される。
【0107】
三層目の個別振動体31Hと四層目の個別振動体31Hとは、長尺方向の中心を含む位置に配置された支持体32によって固定される。
【0108】
四層目の個別振動体31Hと五層目の個別振動体31Hとは、長尺方向の両端に配置された支持体33によって固定される。
【0109】
このように、隣り合う個別振動体31Hを両端で固定(接続)する場合は、板バネの支持体33で固定(接続)し、隣り合う個別振動体31Hを中央で固定(接続)される場合は、直方体の支持体32で固定(接続)する。
【0110】
このように、板バネの支持体33を用いることで、振動部材30Hは、大きな振動を実現できる。この際、支持体33は、個別振動体31Hの振動を吸収しない程度に剛性が高い材料を用いることが好ましい。これにより、振動部材30Hは、さらに大きな振動を実現できる。
【0111】
なお、上述の各実施形態の構成は、適宜組み合わせることができ、それぞれの組合せに応じた作用効果を奏することができる。
【0112】
(1) 第1面と前記第1面に対向する第2面と前記第1面と前記第2面とを接続する枠体とを有する筐体と、
前記筐体内に配置され、圧電素子を備え、前記圧電素子を用いて振動を発生する振動部材と、
前記筐体内に配置された錘と、
を備え、
前記振動部材は、前記筐体の前記第1面と前記第2面とに直交する方向に振動可能に、前記第2面の少なくとも一部に接続して前記筐体に配置され、
前記錘は、前記振動部材の前記第1面側の端面に接続し、前記筐体から離間して配置され、
前記錘は、
金属を用いて形成され、
前記振動部材と前記第1面との間に配置される第1部分と、
前記振動部材と前記枠体との間に配置される第2部分と、
を備える、振動発生装置。
【0113】
(2) 前記第2部分は、前記振動部材を間に挟んで配置される、(1)の振動発生装置。
【0114】
(3) 前記第1部分は、前記圧電素子のグランド用電極に接続する、(1)または(2)の振動発生装置。
【0115】
(4) 前記振動部材は、一方向に長い長尺形であり、
前記第2部分は、前記振動部材の長尺方向に沿って配置される、(1)乃至(3)のいずれかの振動発生装置。
【0116】
(5) 前記第2部分は、前記振動部材の前記長尺方向の全面に沿う、(4)の振動発生装置。
【0117】
(6) 前記錘は、前記振動部材の短尺方向に沿って配置される第3部分を備える、(4)または(5)の振動発生装置。
【0118】
(7) 前記第1部分は前記長尺方向の中央位置に接続する、(4)乃至(6)のいずれかの振動発生装置。
【0119】
(8) 前記第1部分は、前記振動部材の前記第1面側の全面を覆う、(4)乃至(7)のいずれかの振動発生装置。
【0120】
(9) 前記錘における前記振動部材に当接する部分は、前記長尺方向の両端部分よりも重い、(4)乃至(8)のいずれかの振動発生装置。
【0121】
(10) 前記振動部材は、それぞれが前記長尺方向を有する形状で板状の複数の個別振動体と、複数の支持体とを備え、
前記複数の個別振動体と前記複数の支持体とは、筐体の上下方向において交互に配置され、
前記上下方向における隣り合う支持体の一方は、前記長尺方向の中心に配置され、他方は、前記長尺方向の両端に配置される、(4)乃至(9)のいずれかの振動発生装置。
【符号の説明】
【0122】
10、10A、10B、10E、10F、10G:振動発生装置
20:筐体
21:枠体
22:下蓋
23、23G:上蓋
30、30H、302、303:振動部材
31、31H:個別振動体
32:支持体
33:支持体
40、40A、40B、40C、40D、40E:錘
41、41B、41E:上面部
41WE、42WC、42WD、43WC、43WD:重量補助部材
42、43:側面部
44:端面部
45:柱体
50:配線ケーブル
60:導体板
311:圧電素子
312、312H:弾性板
319:接着材
3111:圧電素子
3112:信号用電極
3113:グランド用電極