IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オーロラ イノベーション インコーポレイティッドの特許一覧

特開2023-123599準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号の結合
<>
  • 特開-準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号の結合 図1
  • 特開-準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号の結合 図2a
  • 特開-準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号の結合 図2b
  • 特開-準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号の結合 図3
  • 特開-準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号の結合 図4
  • 特開-準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号の結合 図5
  • 特開-準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号の結合 図6
  • 特開-準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号の結合 図7
  • 特開-準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号の結合 図8
  • 特開-準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号の結合 図9
  • 特開-準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号の結合 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023123599
(43)【公開日】2023-09-05
(54)【発明の名称】準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号の結合
(51)【国際特許分類】
   G01S 17/34 20200101AFI20230829BHJP
   G01S 7/481 20060101ALI20230829BHJP
   G01S 17/931 20200101ALI20230829BHJP
【FI】
G01S17/34
G01S7/481 A
G01S17/931
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023099569
(22)【出願日】2023-06-16
(62)【分割の表示】P 2022553116の分割
【原出願日】2021-03-03
(31)【優先権主張番号】62/985,724
(32)【優先日】2020-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/993,436
(32)【優先日】2020-03-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/142,868
(32)【優先日】2021-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】520390450
【氏名又は名称】オーロラ・オペレイションズ・インコーポレイティッド
【氏名又は名称原語表記】AURORA OPERATIONS, INC.
【住所又は居所原語表記】280 North Bernardo Avenue,Mountain View, CA 94043, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】バーバー・ゼブ
(72)【発明者】
【氏名】レイベル・ランディー・アール
(72)【発明者】
【氏名】カドレック・エミル
(57)【要約】      (修正有)
【課題】光学分野における光検出および距離測定(LIDAR)に関するものであって、車両の運転を支援するための準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレントビーム結合のためのシステムおよび方法に関する。
【解決手段】光検出および距離測定(LIDAR)動作のための信号処理システムは、増幅器と増幅器に結合されたスプリッターを含む。増幅器は、複数の位相にそれぞれ関連する複数の光信号を受信し、複数の光信号を使用して複数の増幅された光信号を生成するように構成される。スプリッターは、複数の増幅された光信号を受信し、複数の位相に従って複数の増幅された光信号を結合して複数の出力にわたって光信号を生成するように構成される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の位相にそれぞれ関連する複数の光信号を受信し、前記複数の光信号を使用して複数の増幅された光信号を生成するように構成される増幅器と、
前記増幅器に結合されたスプリッター-前記スプリッターは、前記複数の増幅された光信号を受信し、複数の出力にわたって光信号を生成するように、前記複数の位相に従って前記複数の増幅された光信号を結合するように構成される-と、を含むLIDAR動作のための信号処理システム。
【請求項2】
前記複数の位相のうちの第1位相は、前記複数の位相のうちの第2位相とは異なる請求項1に記載のLIDAR動作のための信号処理システム。
【請求項3】
前記複数の増幅された光信号は、それぞれ共通または実質的に共通の振幅に関連する請求項1に記載のLIDAR動作のための信号処理システム。
【請求項4】
前記増幅器は、前記複数の光信号のうち、それぞれの1つの信号を受信するようにそれぞれ構成される複数のサブ増幅器を含む請求項1に記載のLIDAR動作のための信号処理システム。
【請求項5】
前記スプリッターは、前記複数のサブ増幅器のうち、それぞれの1つにそれぞれ結合された複数のスプリッターコンポーネントを含み、
前記複数のスプリッターコンポーネントは、前記複数の増幅された光信号のうち、それぞれの1つの信号を受信するようにそれぞれ構成される請求項4に記載のLIDAR動作のための信号処理システム。
【請求項6】
前記複数の出力のカウントは、前記複数のサブ増幅器のカウントに対応する請求項4に記載のLIDAR動作のための信号処理システム。
【請求項7】
前記複数の光信号は、それぞれ準-連続波信号に対応し、
前記スプリッターは、前記複数の増幅された光信号を使用して前記複数の出力のうちの出力で結合された光信号を生成するようにさらに構成される請求項1に記載のLIDAR動作のための信号処理システム。
【請求項8】
前記スプリッターは、第1信号を生成するように第1セットの逆位相(Out-of-Phase)信号を結合し、
第2信号を生成するように第2セットの逆位相信号を結合し、
前記第1信号および前記第2信号を結合して結合された光信号を生成するようにさらに構成される請求項7に記載のLIDAR動作のための信号処理システム。
【請求項9】
前記スプリッターは、
前記複数の出力のうちの前記出力で前記結合された信号を生成することに応答し、前記複数の出力のうち、他の出力で複数の信号を除去するようにさらに構成される請求項7に記載のLIDAR動作のための信号処理システム。
【請求項10】
前記光信号の振幅は、前記増幅された複数の光信号の結合された振幅に対応する請求項1に記載のLIDAR動作のための信号処理システム。
【請求項11】
信号処理システムを含み、前記信号処理システムは、
複数の光信号を受信し、複数の位相にそれぞれ関連する複数の位相シフトされた光信号を生成するように構成される位相シフターと、
前記複数の位相シフトされた光信号を受信し、前記複数の位相シフトされた光信号を使用して複数の増幅された光信号を生成するように構成される増幅器と、
前記増幅器に結合されたスプリッター-前記スプリッターは、前記複数の増幅された光信号を受信し、複数の出力にわたって光信号を生成するように前記複数の位相に従って前記複数の増幅された光信号を結合するように構成される-と、を含むLIDARシステム。
【請求項12】
前記複数の位相のうちの第1位相は、前記複数の位相のうちの第2位相とは異なる請求項11に記載のLIDARシステム。
【請求項13】
前記複数の増幅された光信号は、それぞれ共通または実質的に共通の振幅に関連する請求項11に記載のLIDARシステム。
【請求項14】
前記増幅器は、前記複数の位相シフトされた光信号のうち、それぞれの1つの信号を受信するようにそれぞれ構成される複数のサブ増幅器を含む請求項11に記載のLIDARシステム。
【請求項15】
前記スプリッターは、前記複数のサブ増幅器のうち、それぞれの1つにそれぞれ結合された複数のスプリッターコンポーネントを含み、
前記複数のスプリッターコンポーネントは、前記複数の増幅された光信号のうち、それぞれの1つの信号を受信するようにそれぞれ構成される請求項14に記載のLIDARシステム。
【請求項16】
前記複数の出力のカウントは、前記複数のサブ増幅器のカウントに対応する請求項14に記載のLIDARシステム。
【請求項17】
前記スプリッターは、前記複数の増幅された光信号を使用して前記複数の出力のうちの出力で結合された光信号を生成するようにさらに構成される請求項11に記載のLIDARシステム。
【請求項18】
前記スプリッターは、
第1信号を生成するように第1セットの逆位相信号を結合し、
第2信号を生成するように第2セットの逆位相信号を結合し、
前記第1信号および前記第2信号を結合して結合された光信号を生成するようにさらに構成される請求項17に記載のLIDARシステム。
【請求項19】
前記スプリッターは、
前記複数の出力のうちの前記出力で前記結合された光信号を生成することに応答し、前記複数の出力のうち、他の出力で複数の信号を除去するようにさらに構成される請求項17に記載のLIDARシステム。
【請求項20】
請求項11に記載のLIDARシステムと、
前記光信号を使用して自律走行車両の動作を制御するように構成される1つ以上のプロセッサと、を含む自律走行車両制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願についての相互参照
本出願は、2020年3月5日付に出願された米国臨時特許出願第62/985、724号、2020年3月23日付に出願された米国臨時特許出願第62/993、436号および2021年1月6日付に出願された米国臨時特許出願第17/142、868号の利益およびその優先権を主張し、これらのそれぞれの全体の開示内容は、参照として本明細書に含まれる。
【背景技術】
【0002】
光検出および距離測定のためのニーモニック(Mnemonic)のライダー(LIDAR)と呼ばれ、時には、レーザーレーダー(Laser RADAR、Radio-wave Detection and Ranging)とも呼ばれるレーザーを用いる距離の光学検出は、高度測定から、イメージング、衝突回避に至るまで様々な応用分野で使用される。LIDARは、RADARのような従来のマイクロ波距離測定システム(Microwave Ranging System)よりも小さいビームの大きさでより微細なスケール範囲(Scale Range)の解像度を提供する。距離の光学検出は、オブジェクト(Object)についての光パルスの往復移動時間(Round Trip Travel Time)に基づく直接距離測定と、送信されたチャープ(Chirped)光信号とオブジェクトから散乱してリターンされた信号との間の周波数差に基づくチャープ検出と、自然信号から区別可能な単一周波数位相変化のシーケンスに基づく位相エンコーディング検出(Phase-Encoded Detection)を含む様々な他の技術で達成され得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示内容の様々な実施形態は、概括的に光学分野における光検出および距離測定(LIDAR)に関するものであって、より具体的には、車両の運転を支援するための準-連続波(Quasi-Continuous Wave、Quasi-CW)LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレントビーム結合のためのシステムおよび方法に関する。
【0004】
一実施形態において、本開示内容は、光検出および距離測定(LIDAR)の動作のための信号処理システムに関する。一部の実施形態において、前記信号処理システムは、複数の位相にそれぞれ関連する複数の光信号を受信し、前記複数の光信号を使用して複数の増幅された光信号を生成するように構成される増幅器を含む。一部の実施形態において、前記信号処理システムは、前記増幅器に結合された、前記複数の増幅された光信号を受信し、前記複数の位相に従って前記複数の増幅された光信号を結合して複数の出力にわたって光信号を生成するように構成されるスプリッター(Splitter)を含む。
【0005】
他の実施形態において、本開示内容は、信号処理システムを含むLIDARシステムに関する。一部の実施形態において、前記信号処理システムは、複数の光信号を受信し、複数の位相にそれぞれ関連する複数の位相シフトされた光信号を生成するように構成される位相シフターを含む。一部の実施形態において、前記信号処理システムは、複数の位相シフトされた光信号を受信し、前記複数の位相シフトされた光信号を使用して複数の増幅された光信号を生成するように構成される増幅器を含む。一部の実施形態において、前記信号処理システムは、前記増幅器に結合されるが、前記複数の増幅された光信号を受信し、前記複数の位相に従って前記複数の増幅された光信号を結合して複数の出力にわたって光信号を生成するように構成されるスプリッターを含む。
【0006】
また他の実施形態において、本開示内容は、LIDAR動作のための信号処理システムを含む自律走行車両制御システムに関する。一部の実施形態において、前記信号処理システムは、複数の光信号を受信し、複数の位相にそれぞれ関連する複数の位相シフトされた光信号を生成するように構成される位相シフターを含む。一部の実施形態において、前記信号処理システムは、前記複数の位相シフトされた光信号を受信し、前記複数の位相シフトされた光信号を使用して複数の増幅された光信号を生成するように構成される増幅器を含む。一部の実施形態において、前記信号処理システムは、前記増幅器に結合された、前記複数の増幅された光信号を受信し、前記複数の位相に従って前記複数の増幅された光信号を結合して複数の出力にわたって光信号を生成するように構成されるスプリッターを含む。一部の実施形態において、前記信号処理システムは、前記光信号を使用して自律走行車両の動作を制御するように構成される1つ以上のプロセッサを含む。
【0007】
他の実施形態、特徴、および利点は、本開示内容を行うために考慮される最良のモードを含む多数の特定の実施形態を単純に例示することによって、以下の詳細の説明からたしかに明らかである。他の実施形態は、また、他のおよび異なる特徴および利点を有し得、これらのいくつかの詳細は、本開示内容の趣旨および範囲から逸脱しない様々な自明な側面で修正することができる。したがって、図面および説明は、本質的に例示的なものと見なされるべきであり、限定的なものと見なされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
添付の図面において、実施形態は、限定的な方法ではなく、例示的な方法で示されており、同様の参照番号は、同様の要素を指す。
【0009】
図1】一部の実施形態による自律走行車両のためのシステム環境の例を示すブロック図である。
【0010】
図2a】一部の実施形態による車両の動作のための例示的な準-連続波(Quasi-CW)LIDARシステムを示すブロック図である。
【0011】
図2b】一部の実施形態による車両の動作のための例示的な準-連続波LIDARシステムを示すブロック図である。
【0012】
図3】一部の実施形態による準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたったコヒーレント信号結合のためのコヒーレント信号発生器アーキテクチャーの例示的な環境を示すブロック図である。
【0013】
図4】例示的な実施形態による図3のコヒーレント信号発生器の出力チャンネル312a~312dで測定された準-連続波の波形を示す時間ベースのグラフである。
【0014】
図5】例示的な実施形態による図3のコヒーレント信号発生器のSOA308a~308dから出力された電力の合計を示す時間ベースのグラフである。
【0015】
図6】一部の実施形態によるすべての光を出力チャンネルに指向させるように構成されるときの図3のコヒーレント信号発生器アーキテクチャーの例示的な環境を示すブロック図である。
【0016】
図7】一部の実施形態によるすべての光を出力チャンネルに指向させるように構成されるときの図3のコヒーレント信号発生器アーキテクチャーの例示的な環境を示すブロック図である。
【0017】
図8】一部の実施形態によるすべての光を出力チャンネルに指向させるように構成されるときの図3のコヒーレント信号発生器アーキテクチャーの例示的な環境を示すブロック図である。
【0018】
図9】一部の実施形態によるすべての光を出力チャンネルに指向させるように構成されるときの図3のコヒーレント信号発生器アーキテクチャーの例示的な環境を示すブロック図である。
【0019】
図10】一部の実施形態による準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたったコヒーレント信号結合のためのコヒーレント信号発生器アーキテクチャーの例示的な環境を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
LIDARシステムは、光信号(「ビーム」とも呼ばれる)を提供するためのレーザーソース、連続波(CW)変調、または準-連続波(Quasi-CW)変調を用いて光信号の位相および/または周波数を変調するための1つ以上の変調器、変調された信号を増幅して当該信号が特定の範囲まで送信されるようにする増幅器、および/または増幅された信号を与えられた視野内の環境に調整するための光学装置(例えば、ミラースキャナ)を含み得る。
【0021】
連続波変調を用いるLIDARシステムにおいて、変調器は、レーザー光を連続的に変調する。例えば、変調サイクルが10秒である場合、入力信号は、10秒全体にわたって変調される。代わりに、準-連続波変調を用いるLIDARシステムにおいて、変調器は、活性部分と不活性部分の両方を有するようにレーザー光を変調する。例えば、10秒サイクルの場合、変調器は、レーザー光を8秒間のみ変調(「活性部分」とも呼ばれる)するが、2秒間は、レーザー光を変調しない(「不活性部分」とも呼ばれる)。これにより、LIDARシステムは、変調器が連続した信号を提供する必要がないため、2秒間の消費電力を削減できる。
【0022】
自動車の応用に使用される周波数変調連続波(Frequency Modulated Continuous Wave、FMCW)LIDARにおいては、FMCW測定および信号処理方法が使用される準-連続波変調を用いてLIDARシステムを動作させることが有利であるが、光信号が常にオン状態(on-state)(例えば、イネーブル状態、電源供給された状態、送信中の状態など)であることはない。一部の実施形態において、準-連続波変調は、1%以上~最大50%のデューティサイクル(Duty Cycle)を有し得る。オフ状態(off-state)のエネルギー(例えば、ディスエーブル状態、電源オフ状態など)が実際の測定時間中に消費できる場合、より長い時間範囲内のすべてのエネルギーのコヒーレント統合のための信号対雑音比(SNR)の増加および/または信号処理要件の減少があり得る。
【0023】
一部の実施形態において、エルビウム-ドープされた光ファイバー増幅器(EDFA)を使用してコヒーレント信号発生器(例えば、図2aのコヒーレント信号発生器206および図2bのコヒーレント信号発生器206)を具現できる。コヒーレントビーム発生器にEDFAを使用することにより、光利得および/またはエネルギーが保存および出力できる準-連続波変調を具現するシステムの場合、EDFAについての入力をパルス化するだけでも、信号がEDFAからより短いバーストで提供し得る。
【0024】
一部の実施形態において、半導体光増幅器(SOA)を使用してコヒーレント信号発生器(例えば、図2aのコヒーレント信号発生器206および図2bのコヒーレント信号発生器206)を具現できる。コヒーレント信号発生器にSOAを使用することによって、高レベルの統合を実現できる。例えば、多数のSOAを縮小して(Scaled-Down)単一の半導体チップに配置し得、これは速度(例えば、待機時間減少)および消費電力(例えば、電力がSOAの間でより効率的にルーティングできる)を改善するだけでなく、製造工程も改善することができる。すなわち、コヒーレント信号発生器(「信号処理システム」とも呼ばれる)を単一の半導体チップに縮小するということは、半導体チップ(例えば、シリコン)のサイズがより小さくなり、コヒーレント信号発生器の性能に影響を与える製造上の欠陥の可能性を減らすことができることを意味する。
【0025】
したがって、本開示内容は、車両用LIDARシステムの動作を支援するための準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたったコヒーレント信号生成(例えば、結合、併合、追加、ミキシングなど)のためのシステムおよび方法に関する。
【0026】
様々な例示的な実施形態において、以下の構文で説明するように、コヒーレント信号発生器は、1つ以上の位相シフターおよび/または1つ以上のスプリッター(例えば、50/50スプリッター)を含み得る。コヒーレント信号発生器は、1つ以上のビームスプリッター(例えば、50/50ビームスプリッターなど)を介してコヒーレント信号発生器の1つ以上の出力チャンネルにそれぞれ結合されるSOAなどの多重サブ増幅器を含む増幅器を含み得る。各サブ増幅器は、固定された出力電力を有する連続波(例えば、最大95%のデューティサイクル)を提供し得る。コヒーレント信号発生器は、(1つ以上のスプリッターを使用して)サブ増幅器の一部または全部の出力電力をコヒーレント結合して結合された出力電力を生成させ、結合された出力電力を出力チャンネルのうち、1つに送信することができる。例えば、コヒーレント信号発生器がそれぞれ100mWの出力電力を生成する8つのサブ増幅器を含む場合、コヒーレント信号発生器は、8つのサブ増幅器の出力電力を結合して800mWの結合された出力電力を生成し、結合された出力電力を出力チャンネルのうち、1つに送信する。
【0027】
電力結合は、すべてのサブ増幅器間の光学的位相関係の特定の設定によって制御できる。位相は、コヒーレント信号発生器のすべてのサブ増幅器から結合された出力電力(例えば、それぞれ100mWを生成する8つのサブ増幅器から生成/結合される800mWの出力電力)を1つの出力チャンネルに、コヒーレント信号発生器のサブ増幅器のうち、一部から結合された出力電力(例えば、それぞれ100mWを生成するコヒーレント信号発生器の8つのサブ増幅器のうち、2つのサブ増幅器から生成/結合される200mWの出力電力)を1つの出力チャンネルに、またはこれらの間の任意の組み合わせである結合された出力電力を提供するように設定(例えば、構成、プログラム、初期化)され得る。位相は、サブ増幅器のうち、任意のサブ増幅器の出力電力(例えば、100mW)を出力チャンネルのうち、任意の出力チャンネルに供給するように設定され得る。
【0028】
位相設定は、急速に変更される可能性があるため、一部の実施形態において、CNCネットワークのアーキテクチャーは、すべてのサブ増幅器から結合された全体出力電力(例えば、8つのサブ増幅器ネットワークで800mW)がそれぞれの出力チャンネル(例えば、8つのチャンネル)に順次送信されることによって、各出力チャンネルから提供される時間に一連のパルスを生成する。一部の実施形態において、コヒーレント信号発生器のすべての出力チャンネルから提供される総平均電力は、一定に維持されるが、出力チャンネル間の電力分布は、時間によって変化し得る。
【0029】
本明細書に記載の様々な例示的な実施形態は、以下の特徴のうち、1つ以上を含み得る。(1)コヒーレント信号発生器の(入力から出力までの)一部または全部の経路は、温度にわたって安定した動作を保証するために長さ整合(Length-Matched)され得る。(2)1つ以上のスプリッターのサブ増幅器のうち、一部または全部の出力電力は、コヒーレント信号発生器の1つ以上の出力チャンネルで高いコントラストを得るためにほぼ同じであり得る。(3)1つ以上のスプリッターは、低損失および/または50/50に非常に近い分割比を有し得る。(4)コヒーレント信号発生器は、誤った経路への結合が最小化される1つ以上の導波管交差を含み得る。コヒーレント信号発生器は、安定した動作を維持するために、各レイヤーの分岐部の半分に1つ以上の低速静的位相シフターを含み得る。(5)コヒーレント信号発生器は、開発目的および/または安定した動作を保証するために、1つ以上のスプリッターの分岐に沿って選択された地点および/または出力チャンネルにタップフォトダイオードを含み得る。(6)コヒーレント信号発生器は、コヒーレント検出のための1つ以上の変調器の前にレーザーソースからのタップを含み得る。(7)コヒーレント信号発生器は、1つ以上のサブ増幅器の前に1つ以上の位相シフターを含み得る。(8)コヒーレント信号発生器は、1つ以上のサブ増幅器の後に1つ以上の位相シフターを含み得る。(9)コヒーレント信号発生器は、スイッチングを効率的かつ迅速に実施するのに十分な速さ(例えば、100ns未満の上昇時間)の1つ以上のサブ増幅器の後に1つ以上の位相シフターを含み、サブ増幅器の利得によって損失が補償される利益を提供し得る。
【0030】
一部の実施形態において、1つ以上のスプリッターは、マルチモード干渉(MMI)構造体またはカプラーに置き換えることができる。一部の実施形態において、バイナリスイッチネットワークが1つ以上のスプリッター(またはMMI構造体またはカプラー)の後ろで出力をはるかに多くの出力チャンネルに分割することに使用できる。
【0031】
以下の説明において、説明の目的として本開示内容の完全な理解を提供するために多数の特定の具体的な内容が提示される。しかし、本開示内容は、このような特定の具体的な内容なしに実施できることは当業者に明らかであろう。他の場合、本開示内容を不要に曖昧にすることを避けるために広く知られた構造および装置がブロック図の形で示される。
1.自律走行車両のためのシステム環境
【0032】
図1は、一部の実施形態による自律走行車両のためのシステム環境の一例を示すブロック図である。
【0033】
図1を参照すると、本明細書に開示された様々な技術が具現できる例示的な自律走行車両100が示される。例えば、車両100は、エネルギーソース106によって動力の供給を受け、ドライブトレイン108に動力を供給できる原動機104を含むパワートレイン102と、方向制御装置112、パワートレイン制御装置114、およびブレーキ制御装置116を含む制御システム110と、を含み得る。車両100は、人および/または貨物を輸送することができ、様々な環境で移動できる車両を含む任意の数の異なるタイプの車両として具現でき、前述の構成要素102~116は、これらの構成要素が使用される車両のタイプによって大きく異なり得ることが理解するであろう。
【0034】
単純化のために、以下で説明する実施形態は、自動車、バン、トラック、バスなどの車輪型陸上車両に焦点を合わせる。これらの実施形態において、原動機104は(何よりも)1つ以上の電気モーターおよび/または内燃機関を含み得る。エネルギーソースは、例えば、(例えば、ガソリン、ディーゼル、水素などを提供する)燃料システム、バッテリーシステム、太陽電池パネルまたは他の再生可能なエネルギーソース、および/または燃料電池システムを含み得る。ドライブトレイン108は、原動機104の出力を車両動作に変換するための変速機および/または任意の他の機械的駆動コンポーネントとホイールおよび/またはタイヤだけでなく、車両を制御可能に停止または減速するように構成される1つ以上のブレーキおよび車両100の軌跡を制御するのに適切な方向またはステアリングコンポーネント(例えば、車両100の1つ以上のホイールがほぼ垂直な軸を中心にピボットして車両の縦軸に対するホイールの回転面の角度を変更させるラックおよびピニオンステアリング連結装置)を含み得る。一部の実施形態において、(例えば、電気/ガスハイブリッド車両の場合)、パワートレインとエネルギーソースの組み合わせが使用でき、場合によっては(例えば、個々のホイールまたは車軸専用の)、多重電気モーターが原動機として使用できる。
【0035】
方向制御装置112は、車両100が望む軌跡に沿うことができるように、方向またはステアリングコンポーネントからフィードバックを制御および受信するための1つ以上のアクチュエーターおよび/またはセンサーを含み得る。パワートレイン制御装置114は、パワートレイン102の出力を制御するように、例えば、原動機104の出力を制御し、ドライブトレイン108で変速機のギアを制御するなどの制御を行うことによって、車両100の速度および/または方向を制御するように構成され得る。ブレーキ制御装置116は、車両100を減速または停止させる1つ以上のブレーキ、例えば、車両のホイールに結合されたディスクまたはドラムブレーキを制御するように構成され得る。
【0036】
オフロード車両、全地形(all-terrain)車両または軌道車両、建設装備などを含むが、これらに限定されない他の車両タイプは、必ず他のパワートレイン、ドライブトレイン、エネルギーソース、方向制御装置、パワートレイン制御装置およびブレーキ制御装置を使用する。さらに、一部の実施形態において、コンポーネントの一部は、例えば、車両の方向制御装置が主に1つ以上の原動機の出力を変更して処理される場合に結合できる。したがって、本明細書に開示された実施形態は、自律走行車輪型陸上車両における本明細書に説明された技術の特定の応用に限定されない。
【0037】
車両100についての様々なレベルの自律走行制御は、1つ以上のプロセッサ122および1つ以上のメモリ124を含み得、それぞれのプロセッサ122は、メモリ124に格納されたプログラムコード命令語126を行うように構成された車両制御システム120で行われ得る。プロセッサは、例えば、グラフィックス処理装置(GPU(s))および/または中央処理装置(CPU(s))を含み得る。
【0038】
センサー130は、車両の動作を制御するのに使用するために車両の周辺環境から情報を収集するのに適切な様々なセンサーを含み得る。例えば、センサー130は、レーダーセンサー134、LIDARセンサー136、3Dポジショニングセンサー138-例えば、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、またはGPS(地球位置システム)、GLONASS(Globalnaya Navigazionnaya Sputnikovaya Sistema、またはGlobal Navigation Satellite System)、BeiDou Navigation Satellite System(BDS)、Galileo、Compassなどの衛星航法システムのうち、任意のもの-を含み得る。3Dポジショニングセンサー138は、衛星信号を用いて地球上の車両位置を決定するために使用できる。センサー130は、カメラ140および/または慣性計測装置(IMU)142を含み得る。カメラ140は、モノグラフィックまたはステレオグラフィックカメラであり得、静止画および/または動画を記録することができる。IMU142は、3つの方向で車両の線形および回転運動を検出できる多重ジャイロスコープおよび加速度計を含み得る。ホイールエンコーダのような1つ以上のエンコーダ(図示せず)を使用して車両100の1つ以上のホイールの回転をモニタリングすることができる。それぞれのセンサー130は、センサーデータを他のセンサー130のデータ速度とは異なるデータ速度で出力できる。
【0039】
センサー130の出力は、位置推定(Localization)サブシステム152、計画サブシステム156、知覚(Perception)サブシステム154、および制御サブシステム158を含む一連の制御サブシステム150に提供され得る。位置推定サブシステム152は、車両100の周辺環境内で、そして一般的に一部基準フレーム内で車両100の位置および方向(「ポーズ」とも呼ばれる)を精密に決定するなどの機能を行い得る。自律走行車両の位置は、ラベルが指定された自律走行車両データを生成する一部として同じ環境内の追加車両の位置と比較できる。知覚サブシステム154は、車両100を取り囲む環境内のオブジェクトを検出、追跡、決定および/または識別するなどの機能を行い得る。一部の実施形態による機械学習モデルがオブジェクトの追跡に活用できる。計画サブシステム156は、環境内の静止および移動オブジェクトだけでなく、希望する目的地が与えられた状態で一部の時間フレームにわたって車両100についての軌跡を計画するなどの機能を行い得る。一部の実施形態による機械学習モデルを活用して車両軌跡を計画することができる。制御サブシステム158は、車両100の計画された軌跡を実施するために車両制御システム120の様々な制御装置を制御するのに適切な制御信号を生成するなどの機能を行い得る。機械学習モデルが活用して計画された軌跡を実施するように、自律走行車両を制御する1つ以上の信号を生成し得る
【0040】
車両制御システム120についての図1に示されたコンポーネントの集合は、本質的に単なる例示であることが理解されるであろう。一部の実施形態において、個々のセンサーは、省略されてもよい。追加的または代替的に、一部の実施形態において、冗長化(Redundancy)のためにおよび/または車両の周りの他の領域をカバーするために、図1に示されているタイプの多重センサーが使用でき、他のタイプのセンサーが使用できる。同様に、異なるタイプおよび/または様々な組み合わせの制御サブシステムが他の実施形態で使用できる。また、サブシステム152~158は、プロセッサ122およびメモリ124とは別のものとして例示されているが、一部の実施形態において、サブシステム152~158の機能の一部または全部が1つ以上のメモリ124に常駐し、1つ以上のプロセッサ122によって行われるプログラムコード命令語126で具現でき、これらのサブシステム152~158が一部の場合に同じプロセッサおよび/またはメモリを使用して具現できることを理解するであろう。サブシステムは、様々な専用回路ロジック、様々なプロセッサ、様々なフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、様々な特定用途向け集積回路(ASIC)、様々なリアルタイムコントローラなどを使用して少なくとも部分的に具現でき、前述したように、多重サブシステムは、回路、プロセッサ、センサー、および/または他のコンポーネントを活用できる。また、車両制御システム120の様々なコンポーネントは、様々な方式でネットワーク化できる。
【0041】
一部の実施形態において、車両100は、車両100用の冗長化またはバックアップ制御システムとして使用できる2次車両制御システム(図示せず)をさらに含み得る。一部の実施形態において、2次車両制御システムは、車両制御システム120で不利なイベントが発生した場合に自律走行車両100を完全に動作できるが、他の実施形態において、2次車両制御システムは、限定された機能、例えば、1次車両制御システム120で検出された不利なイベントに応答して車両100の調整された停止を行う機能のみを有し得る。また他の実施形態において、2次車両制御システムは省略されてもよい。
【0042】
一般的に、ソフトウェア、ハードウェア、回路ロジック、センサー、ネットワークなどの様々な組み合わせを含む多数の異なるアーキテクチャーを使用して図1に示されている様々なコンポーネントを具現できる。各プロセッサは、例えば、マイクロプロセッサとして具現でき、各メモリは、主記憶装置および任意の補助レベルのメモリ-例えば、キャッシュメモリ、不揮発性またはバックアップメモリ(例えば、プログラマブルまたはフラッシュメモリ)、リードオンリーメモリなど-を含むランダムアクセスメモリ(RAM)デバイスを表すことができる。また、各メモリは、車両100の他の場所に物理的に位置したメモリ記憶装置、例えば、プロセッサ内のキャッシュメモリおよび大容量記憶装置または他のコンピュータコントローラに格納されるなどの仮想メモリとして使用される任意の格納容量を含むものと見なすことができる。図1に示された1つ以上のプロセッサまたは完全に別のプロセッサを使用して、例えば、エンターテインメントシステムを制御し、ドア、照明、便宜特徴部などを作動させるように自律走行制御の目的を外れた車両100の追加機能を具現できる。
【0043】
また、追加の格納のために、車両100は、1つ以上の大容量記憶装置、例えば、特にリムーバブルディスクドライブ、ハードディスクドライブ、直接アクセス記憶装置(DASD)、光学ドライブ(例えば、CDドライブ、DVDドライブなど)、ソリッドステートストレージドライブ(SSD)、ネットワーク接続された記憶装置、ストレージエリアネットワークおよび/またはテープドライブなどを含み得る。
【0044】
また、車両100は、車両100がユーザーまたはオペレータから多数の入力を受信し、これについての出力を生成するようにする、例えば、1つ以上のディスプレイ、タッチスクリーン、音声および/またはジェスチャインターフェース、ボタンおよび他の触覚制御装置などのユーザーインターフェース164を含み得る。他の方法では、ユーザー入力は、他のコンピュータまたは電子デバイス、例えば、モバイルデバイスのアプリまたはウェブインターフェースを介して受信され得る。
【0045】
さらに、車両100は、1つ以上のネットワーク170(例えば、特に近距離通信網(LAN)、広域通信網(WAN)、無線ネットワーク、および/またはインターネット)との通信に適切なネットワークインターフェース162などの1つ以上のネットワークインターフェースを含み、例えば、車両100がその自律走行制御に使用される環境および他のデータを受信するクラウドサービスなどの中央サービスをはじめとする他のコンピュータおよび電子装置との情報通信を行うことを許容する。1つ以上のセンサー130によって収集されたデータは、追加処理のためにネットワーク170を介してコンピューティングシステム172にアップロードされ得る。一部の実施形態において、タイムスタンプがアップロード前に車両データの各インスタンス(Instance)に追加され得る。
【0046】
図1に示された各プロセッサおよび本明細書に開示されている様々な追加のコントローラおよびサブシステムは、以下に詳細に説明されるように、一般的にオペレーティングシステムの制御下で動作し、様々なコンピュータソフトウェアアプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、モジュール、データ構造などを行うか、またはこれらに依存する。さらに、様々なアプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、モジュールなどもまた、ネットワーク170を介して車両100に結合された他のコンピュータ、例えば、分散型、クラウドベース、またはクライアントサーバコンピューティング環境の1つ以上のプロセッサで行われるため、コンピュータプログラムの機能を具現するのに必要な処理がネットワークを介して多数のコンピュータおよび/またはサービスに割り当てられる。
【0047】
一般的に、本明細書に記載の様々な実施形態を具現するために実行されるルーチンは、オペレーティングシステムの一部として具現されたり、特定のアプリケーション、コンポーネント、プログラム、オブジェクト、モジュール、または命令語のシーケンス、またはこれらのサブセットとして具現されたりしても、ここでは「プログラムコード」と呼ばれる。プログラムコードは、様々なメモリおよび記憶装置内に様々な時間に常駐し、1つ以上のプロセッサによって読み取りおよび実行されるとき、本開示内容の様々な実施形態を具現するステップまたは要素を実行するために必要なステップを行う1つ以上の命令語を含み得る。さらに、実施形態は、完全に機能するコンピュータおよびシステムの文脈で説明され、以下でも説明されるが、本明細書に記載されている様々な実施形態は、様々な形態のプログラム製品として配布することが可能であり、実施形態は、このような配布を実際に行うのに使用される特定のタイプのコンピュータ読み取り可能な媒体とは無関係に具現できることを理解するであろう。
【0048】
コンピュータ読み取り可能な媒体の例としては、特に、揮発性および不揮発性メモリ装置、フロッピーおよびその他のリムーバブルディスク、SSD(Solid State Drive)、ハードディスクドライブ、磁気テープおよび光ディスク(例えば、CD-ROM、DVDなど)のようなタイプの非一時的な媒体(Tangible、Non-Transitory Media)が含まれる。
【0049】
また、以下で説明される様々なプログラムコードは、これが特定の実施形態で具現されるアプリケーションに基づいて識別できる。しかし、以下の任意の特定のプログラム命名法は、単に便宜のために使用されたものであり、したがって、本開示内容は、このような命名法によって識別および/または暗示された任意の特定アプリケーションでのみ使用するように制限されるべきではないことを理解されたい。さらに、コンピュータプログラムがルーチン、手順、方法、モジュール、オブジェクトなどに体系化できる典型的に無限の数の方式とプログラム機能が典型的なコンピュータ内に常駐する様々なソフトウェア層(例えば、オペレーティングシステム、ライブラリ、API、アプリケーション、アプレットなど)中に割り当てられる様々な方式を考慮すると、本開示内容は、本明細書に記載のプログラム機能の特定の体系化および割り当てに限定されないことを理解されたい。
【0050】
図1に示された環境は、本明細書に開示された実施形態を制限するように意図されたものではない。実際に、他の代替ハードウェアおよび/またはソフトウェア環境は、本明細書に開示された実施形態の範囲から逸脱することなく使用できる。
2. 多重出力にわたるコヒーレント信号結合
【0051】
図2aは、一部の実施形態による車両の動作のための例示的な準-連続波LIDARシステムを示すブロック図である。準-連続波LIDARシステム200aは、光信号(ビーム」とも呼ばれる)を提供するためのレーザーソース202を含む。
【0052】
準-連続波LIDARシステム200aは、光信号を変調するための変調器204および準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号生成(例えば、結合、併合、追加、ミキシングなど)のためのコヒーレント信号発生器206(「信号処理システム」とも呼ばれる)を含む。すなわち、変調器204は、レーザーソース202から光信号を受信し、連続波変調または準-連続波変調を使用して光信号の位相および/または周波数を変調し、変調された信号をコヒーレント信号発生器206の1つ以上の入力チャンネルに提供する。
【0053】
コヒーレント信号発生器206は、受信された変調信号を結合してコヒーレント信号発生器206の複数の出力(例えば、図3の出力チャンネル312a~312d)にわたって連続波信号を生成し、連続波信号をスキャナ208(例えば、振動スキャナ、単一方向スキャナ、Risleyプリズムなど)に供給する。一部の実施形態において、コヒーレント信号発生器206は、異なるデューティサイクルで複数のサブ増幅器(例えば、図3のSOA308a~308d)を動作させることによって連続波信号を生成する。
【0054】
受信された連続信号に基づいて、スキャナ208は、オブジェクト210の光学的検出のための1つ以上の光学素子を駆動するために1つ以上のスキャニング信号を生成する。
【0055】
図2aに示されるように、変調器204は、コヒーレント信号発生器206とは別のものであり得る。
【0056】
準-連続波LIDARシステム200aのコンポーネント(例えば、レーザーソース202、変調器204、コヒーレント信号発生器206、およびスキャナ208)のうち、任意のコンポーネントは、1つ以上の半導体パッケージに含み得る。例えば、レーザーソース202は、第1半導体パッケージにあり得、コヒーレント信号発生器204は、第2半導体パッケージにあり得、スキャナ206は、第3半導体パッケージにあり得る。他の例として、半導体パッケージは、レーザーソース202、変調器204、コヒーレント信号発生器206、およびスキャナ208を含み得る。
【0057】
図2bは、一部の実施形態による車両の動作のための例示的な準-連続波LIDARシステムを示すブロック図である。準-連続波LIDARシステム200bは、レーザーソース202、コヒーレント信号発生器206、およびオブジェクト210の光学的検出のためのスキャナ208を含む。図2bのコヒーレント信号発生器206は、図2aの変調器206の特徴および/または機能を有する。
【0058】
準-連続波LIDARシステム200bのコンポーネント(例えば、レーザーソース202、コヒーレント信号発生器206、およびスキャナ208)のうち、任意のコンポーネントは、1つ以上の半導体パッケージに含まれ得る。
【0059】
図3は、一部の実施形態による準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号結合のためのコヒーレント信号発生器アーキテクチャー(例えば、図2aのコヒーレント信号発生器206および図2bのコヒーレント信号発生器206)の例示的な環境を示すブロック図である。環境300は、光信号(「ビーム」とも呼ばれる)を提供するためのレーザーソース202を含む。環境300は、変調された信号を生成するために連続波変調または準-連続波変調を使用して光信号の位相および/または周波数を変調するための変調器204を含む。
【0060】
環境300は、変調された信号の位相を調整し、変調された信号を増幅器308に提供するための位相シフターネットワーク306を含む。位相シフターネットワーク306は、「位相シフター306a~d」と総称される位相シフター306a、位相シフター306b、位相シフター306c、および位相シフター306dを含む。
【0061】
増幅器308は、「SOA308a~d」と総称されるSOA308a、SOA308b、SOA308c、およびSOA308dなどのサブ増幅器を含む。各サブ増幅器は、増幅された信号を生成する。
【0062】
環境300は、補強および相殺的干渉の原理に基づいて増幅された信号の一部または全部を結合することによって、出力波形を生成するビームスプリッターネットワーク310(「スプリッター310」とも呼ばれる)を含む。ビームスプリッターネットワーク310は、「ビームスプリッター310a~d」と総称されるビームスプリッター310a(図3では、「50/50 310a」として示される)、ビームスプリッター310b(図3では、「50/50 310b」として示される)、ビームスプリッター310c(図3では、「50/50 310c」として示される)、およびビームスプリッター310d(図3では、「50/50 310d」として示される)を含む。
【0063】
環境300は、「出力チャンネル312a~d」と総称される出力チャンネル312a、出力チャンネル312b、出力チャンネル312c、および出力チャンネル312dを含む。図3は、選択された数のコンポーネント(例えば、レーザーソース202、変調器204、位相シフター306a~d、SOA308a~d、およびビームスプリッター310a~d)および出力チャンネル312a~dのみを示しているが、当業者は、環境300が準-連続波LIDAR動作のためのコヒーレント信号結合を容易にするために任意の配列で相互連結された(任意の組み合わせの)任意の数のコンポーネントおよび/または出力チャンネルを含み得ることが理解されるであろう。例えば、8-チャンネルコヒーレント信号発生器アーキテクチャー(例えば、図8に示される)は、8つの位相シフター、8つのSOA、8つの出力チャンネル、および13個のスプリッターを含む。他の例として、16-チャンネルコヒーレント信号発生器は、16個の位相シフター、16個のSOA、16個の出力チャンネル、および26個のスプリッターを含む。
【0064】
レーザーソース202は、変調器204の入力端子に結合され、変調器の出力は、位相シフター306aの入力端子、位相シフター306bの入力端子、位相シフター306cの入力端子および位相シフター306dの入力端子に結合される。
【0065】
位相シフター306aの出力端子は、SOA308aの入力端子に結合され、SOAの出力端子は、ビームスプリッター310bの第1入力端子に結合される。位相シフター306bの出力端子は、SOA308bの入力端子に結合され、SOA308bの出力端子は、ビームスプリッター310aの第1入力端子に結合される。位相シフター306cの出力端子は、SOA308cの入力端子に結合され、SOA308cの出力端子は、ビームスプリッター310aの第2入力端子に結合される。位相シフター306dの出力端子は、SOA308dの入力端子に結合され、SOA308dの出力端子は、ビームスプリッター310bの第2入力端子に結合される。
【0066】
ビームスプリッター310aの第1出力端子は、ビームスプリッター310cの第1入力端子に結合され、ビームスプリッター310cの第1出力端子は、出力チャンネル312a(図3では、「出力312a」として示される」に結合され、ビームスプリッター310cの第2出力端子は、出力チャンネル312b(図3では、「出力312b」として示される)に結合される。
【0067】
ビームスプリッター310aの第2出力端子は、ビームスプリッター310dの第2入力端子に結合され、ビームスプリッター310dの第1出力端子は、出力チャンネル312c(図3では、「出力312c」として示される」に結合され、ビームスプリッター310dの第2出力端子は、出力チャンネル312d(図3では、「出力312d」として示される)に結合される。
【0068】
ビームスプリッター310bの第1出力端子は、ビームスプリッター310cの第2入力端子に結合され、ビームスプリッター310bの第2出力端子は、ビームスプリッター310dの第1入力端子に結合される。
【0069】
半導体パッケージング(図3には、図示せず)は、一部の実施形態において、環境300のコンポーネント(例えば、レーザーソース202、変調器204、位相シフター306a~d、SOA308a~dおよびビームスプリッター310a~d)の一部または全部を含み得る。例えば、第1半導体パッケージングは、変調器204のコンポーネントを含み得、第2半導体パッケージングは、位相シフター306のコンポーネント(例えば、位相シフター306a~d)、増幅器308のコンポーネント(例えば、SOA308a~d)、および/またはビームスプリッターネットワーク310のコンポーネント(例えば、ビームスプリッター310a~d)を含み得る。この配列において、第1半導体パッケージングの1つ以上の出力は、第2半導体パッケージングの1つ以上の入力に結合され得る。
【0070】
他の例として、半導体パッケージングは、変調器204のコンポーネント、位相シフター306のコンポーネント(例えば、位相シフター306a~d)、増幅器308のコンポーネント(例えば、SOA308a~d)および/またはビームスプリッターネットワーク310のコンポーネント(例えば、ビームスプリッター310a~d)を含み得る。この配列において、レーザーソース202は、半導体パッケージングの1つ以上の入力に結合され得る。
【0071】
一部の実施形態において、出力チャンネル312a~312dは、半導体パッケージング上の出力に対応できる。
【0072】
図3をさらに参照すると、異なるデューティサイクルでサブ増幅器(例えば、SOA308a~d)を動作させることによって、増幅器308およびビームスプリッターネットワーク310は、コヒーレント信号発生器の出力チャンネル312a~312dにわたって連続出力波形(例えば、図4の出力波形402a~d)を生成し得る。すなわち、それぞれのSOA308a~dからの連続波電力は(補強および相殺的干渉の原理に基づいて)、ビームスプリッターネットワーク310でコヒーレント合算され、一度にN倍だけの単一出力チャンネルについての出力電力を理想的に増加させることができる(Nは、サブ増幅器の数)。この増加した出力電力は、使用可能なチャンネルの有効数を増加させるスイッチングを提供する異なる出力に様々な異なる時間に指向(例えば、ルーティング、フォーカシングなど)されることができる。導波管の光路長に依存するビームスプリッターネットワーク310の位相は、制御が困難である。一部の実施形態において、ビームスプリッター310a~310dの間の経路のうち、一部または全部が整合されることができる。一部の実施形態において、優れた設計および/またはプロセス制御を介して出力の制御に必要な位相シフター(例えば、位相シフター306a~d)の数を減らすことができる。
【0073】
図4は、例示的な実施形態による図3のコヒーレント信号発生器の出力チャンネル312a~312dで測定された準-連続波の波形を示す時間ベースのグラフである。時間ベースのグラフは、出力波形402a、出力波形402b、出力波形402c、および出力波形402bを含み、これらのそれぞれは、一連の動作条件下でコヒーレント信号発生器のコンポーネント(例えば、レーザーソース202、変調器204、位相シフター306a~d、SOA308a~d、およびビームスプリッター310a~dの動作による準-連続波の波形である。
【0074】
例えば、図3を参照すると、レーザーソース202は、400mWの連続波(例えば、最大95%のデューティサイクル)で変調器を駆動する。変調器204は、準-連続波変調を用いて受信された光信号の位相および/または周波数を変調して変調された光信号を生成し、変調された光信号を位相シフター306a~dのそれぞれの入力端子に送信する。プロセッサ(図3には、図示せず)によって制御されるそれぞれの位相シフター306a~dは、シフトされた変調信号を生成するために受信する変調信号の位相をシフト(例えば、調整、修正など)し、シフトされた変調信号を増幅器308に送信する。増幅器308は、タップ309aで100mWに測定される第1増幅信号、タップ309bで100mWに測定される第2増幅信号、タップ309cで100mWに測定される第3増幅信号、およびタップ309dで100mWに測定される第4増幅信号を生成するように、位相シフター306から受信したシフトされた変調信号(4つのコピー)のそれぞれを増幅させる。増幅器308は、増幅された信号(例えば、第1増幅信号、第2増幅信号、第3増幅信号、および第4増幅信号)を出力チャンネル312aで出力波形402a、出力チャンネル312bで出力波形402b、出力チャンネル312cで出力波形402c、および出力チャンネル312dで出力波形402dを生成するビームスプリッターネットワーク310に送信する。
【0075】
ビームスプリッターネットワーク310は、補強および相殺的干渉の原理に基づいて増幅された信号の一部または全部を結合することによって、出力波形412a~412dのそれぞれを生成する。
【0076】
補強干渉において、ビームスプリッターネットワーク310は、2つの波形を結合して2つの波形のそれぞれよりも高い振幅を有する最終波形を生成する。例えば、ビームスプリッターネットワーク310が同じ振幅を有する2つの波形を結合する場合、最終波形は、2つの波形の振幅の2倍である最大振幅を有する。振幅が元の振幅と最大振幅との間にある領域を補強干渉と呼ぶ。補強干渉は、波形が互いに同相であるときに発生する。
【0077】
相殺的干渉において、ビームスプリッターネットワーク310は、2つの波形のそれぞれよりも低い振幅を有する最終波形を生成するように、2つの波形を結合する。例えば、ビームスプリッターネットワーク310が同じ振幅を有する2つの波形を結合する場合、最終波形は、ゼロの最小振幅を有する。この場合、最終波形は、一部の位置で完全に消える。元の振幅と最小振幅との間の領域を相殺的干渉領域と呼ぶ。相殺的干渉は、波形が互いに逆位相(Out-of-Phase)であるときに発生する。
【0078】
図5は、例示的な実施形態による図1のコヒーレント信号発生器のSOA308a~308dから出力された電力の合計を示す時間ベースのグラフである。時間ベースのグラフ500は、出力チャンネル312a(図5では、「Ch1」として示される)における出力波形402a、出力チャンネル312b(図5では、「Ch2」として示される)における出力波形402b、出力チャンネル312c(図5では、「Ch3」として示される)における出力波形402c、および出力チャンネル312d(図5では、「Ch4」として示される)における出力波形402dの間の関係を示す。
【0079】
ビームスプリッター310a~d(例えば、50:50 2×2スプリッター)を含むビームスプリッターネットワーク310によって、光を特定の出力チャンネル312a~312dに誘導するために必要なSOA308a~dの後の光の位相を決定するのは簡単である。それぞれのビームスプリッター310a~dは、式1によって2×2散乱行列(Scattering Matrix)として媒介変数化されることができる。
【式1】
【0080】
【0081】
ネットワーク全体は、拡張できる。例えば、図4のコヒーレント信号発生器(例えば、4×4ネットワーク)は、各レイヤーの2×2スプリッターを記述する2×2サブ行列でそれぞれ構成された2つのレイヤーの4×4散乱行列に媒介変数化されることができる。図3に示される4×4ネットワークについての最終行列は、式2に基づいてもよい。
【式2】
【0082】
【0083】
この散乱行列は、式3によってすべての電力が単一出力チャンネル312a~dに誘導されるようにする入力フィールドの位相を見つけるように反転されることができる。
【式3】
【0084】
【0085】
の場合、最上位出力チャンネル(例えば、出力チャンネル112a)から1つの個別チャンネルの光の4倍が提供されることが好ましい。一部の実施形態において、入力チャンネル上の位相は、図6に示されるように、φ=[0、π/2、π、π/2]Tまたは[0°、90°、180°、90°]である。
【0086】
図6は、すべての光を出力チャンネルに指向させるように構成されるときの一部の実施形態による図3のコヒーレント信号発生器アーキテクチャーの例示的な環境を示すブロック図である。環境600は、ビームスプリッターネットワーク310への入力からすべての出力チャンネル312a~dまでのすべての経路が同じ長さを有すると仮定すると、すべての光を出力チャンネル312aに誘導するための振幅および位相を示す。位相は、相対的であるため、すべての位相を同じ量だけ任意に回転させると、すべての光が同じ出力チャンネルに残ることになる。
【0087】
図6に示されるように、位相シフター306aは、0度に構成され、位相シフター306bは、90度に構成され、位相シフター306cは、180度に構成され、位相シフター306dは、90度に構成され、タップ309aで増幅された信号は、100mWであり、タップ309bで増幅された信号は、100mWであり、タップ309cで増幅された信号は、100mWであり、タップ309dで増幅された信号は、100mWである。このような条件でコヒーレント信号発生器は、出力チャンネル312aで400mW波形(100mW+100mW+100mW+100mW=400mW)を生成し、出力チャンネル312b、312c、312dで0mWを生成する。
【0088】
図7は、すべての光を出力チャンネルに指向させるように構成されるときの一部の実施形態による図3のコヒーレント信号発生器アーキテクチャーの例示的な環境を示すブロック図である。環境700は、ビームスプリッターネットワーク310への入力からすべての出力チャンネル312a~dまでのすべての経路が同じ長さを有すると仮定すると、すべての光を出力チャンネル312bに誘導するための振幅および位相を示す。位相は、相対的であるため、すべての位相を同じ量だけ任意に回転させると、すべての光が同じ出力チャンネルに残ることになる。
【0089】
図7に示されるように、位相シフター306aは、90度に構成され、位相シフター306bは、0度に構成され、位相シフター306cは、90度に構成され、位相シフター306dは、180度に構成され、タップ309aで増幅された信号は、100mWであり、タップ309bで増幅された信号は、100mWであり、タップ309cで増幅された信号は、100mWであり、タップ309dで増幅された信号は、100mWである。このような条件でコヒーレント信号発生器は、出力チャンネル312bで400mW波形(100mW+100mW+100mW+100mW=400mW)を生成し、出力チャンネル312a、312c、312dで0mWを生成する。
【0090】
図8は、すべての光を出力チャンネルに指向させるように構成されるときの一部の実施形態による図3のコヒーレント信号発生器アーキテクチャーの例示的な環境を示すブロック図である。環境800は、ビームスプリッターネットワーク310への入力からすべての出力チャンネル312a~dまでのすべての経路が同じ長さを有すると仮定すると、すべての光を出力チャンネル312cに誘導するための振幅および位相を示す。位相は、相対的であるため、すべての位相を同じ量だけ任意に回転させると、すべての光が同じ出力チャンネルに残ることになる。
【0091】
図8に示されるように、位相シフター306aは、180度に構成され、位相シフター306bは、90度に構成され、位相シフター306cは、0度に構成され、位相シフター306dは、90度に構成され、タップ309aで増幅された信号は、100mWであり、タップ309bで増幅された信号は、100mWであり、タップ309cで増幅された信号は、100mWであり、タップ309dで増幅された信号は、100mWである。このような条件でコヒーレント信号発生器は、出力チャンネル312cで400mW波形(100mW+100mW+100mW+100mW=400mW)を生成し、出力チャンネル312a、312b、312dで0mWを生成する。
【0092】
図9は、すべての光を出力チャンネルに指向させるように構成されるときの一部の実施形態による図3のコヒーレント信号発生器アーキテクチャーの例示的な環境を示すブロック図である。環境900は、ビームスプリッターネットワーク310への入力からすべての出力チャンネル312a~dまでのすべての経路が同じ長さを有すると仮定すると、すべての光を出力チャンネル312dに誘導するための振幅および位相を示す。位相は、相対的であるため、すべての位相を同じ量だけ任意に回転させると、すべての光が同じ出力チャンネルに残ることになる。
【0093】
図9に示されるように、位相シフター306aは、90度に構成され、位相シフター306bは、180度に構成され、位相シフター306cは、90度に構成され、位相シフター306dは、0度に構成され、タップ309aで増幅された信号は、100mWであり、タップ309bで増幅された信号は、100mWであり、タップ309cで増幅された信号は、100mWであり、タップ309dで増幅された信号は、100mWである。このような条件でコヒーレント信号発生器は、出力チャンネル312dで400mW波形(100mW+100mW+100mW+100mW=400mW)を生成し、出力チャンネル312a、312b、312cで0mWを生成する。
【0094】
図10は、一部の実施形態による準-連続波LIDAR動作のための多重出力にわたるコヒーレント信号結合のためのコヒーレント信号発生器アーキテクチャーの例示的な環境を示すブロック図である。環境1000は、光信号を提供するためのレーザーソース202を含む。環境1000は、連続波変調または準-連続波変調を使用して光信号の位相および/または周波数を変調して変調された信号を生成するための変調器204を含む。
【0095】
環境1000は、変調された信号の位相を調整し、変調された信号を増幅器1008に提供するための位相シフターネットワークを含む。位相シフター1006は、「位相シフター1006a~h」と総称される位相シフター1006a、位相シフター1006b、位相シフター1006c、位相シフター1006d、位相シフター1006e、位相シフター1006f、位相シフター1006g、および位相シフター1006hを含む。
【0096】
増幅器1008は、「SOA1008a~h」と総称されるSOA1008a、SOA1008b、SOA1008c、SOA1008d、SOA1008e、SOA1008f、SOA1008g、およびSOA1008hなどのサブ増幅器を含む。各サブ増幅器は、増幅された信号を生成する。
【0097】
環境1000は、補強および相殺的干渉の原理に基づいて増幅された信号の一部または全部を結合することによって、出力波形を生成するビームスプリッターネットワーク1010を含む。ビームスプリッターネットワーク1010は、「ビームスプリッター1010a~m」と総称されるビームスプリッター1010a(図10では、「50/50 1010a」として示される)、ビームスプリッター1010b(図10では、「50/50 1010b」として示される)、ビームスプリッター1010c(図10では、「50/50 1010c」として示される)、ビームスプリッター1010d(図10では、「50/50 1010d」として示される)、ビームスプリッター1010e(図10では、「50/50 1010e」として示される)、ビームスプリッター1010f(図10では、「50/50 1010f」として示される)、ビームスプリッター1010g(図10では、「50/50 1010g」として示される)、ビームスプリッター1010h(図10では、「50/50 1010h」として示される)、ビームスプリッター1010i(図10では、「50/50 1010i」として示される)、ビームスプリッター1010j(図10では、「50/50 1010j」として示される)、ビームスプリッター1010k(図10では、「50/50 1010k」として示される)、ビームスプリッター1010l(図10では、「50/50 1010l」として示される)、およびビームスプリッター1010m(図10では、「50/50 1010m」として示される)を含む。
【0098】
環境1000は、「出力チャンネル1012a~h」と総称される出力チャンネル1012a、出力チャンネル1012b、出力チャンネル1012c、出力チャンネル1012d、出力チャンネル1012e、出力チャンネル1012f、出力チャンネル1012g、および出力チャンネル1012hを含む。図10は、選択された数のコンポーネント(例えば、レーザーソース202、変調器204、位相シフター1006a~h、SOA1008a~h、およびビームスプリッター1010a~m)および出力チャンネル1012a~hのみを示すが、当業者は、環境1000が準-連続波LIDAR動作のためのコヒーレント信号結合を容易にするために任意の配列で相互連結された任意の数のコンポーネントおよび/または出力チャンネル(の任意の組み合わせ)を含み得ることが理解されるであろう。
【0099】
前述の説明は、当業者が本明細書に記載の様々な実施形態を実施できるようにするために提供されたものである。これらの実施形態についての様々な変形は、当業者に確実に明確であり、本明細書で定義されている一般的な原理は、他の実施形態に適用できる。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に例示されている実施形態に限定されないが、特許請求の範囲の表現(Language Claims)と一致する全体の範囲に従うように意図されており、単数の要素についての言及は、具体的に明示されない限り、「ただ1つ」を意味するものと意図せず、むしろ「1つ以上」を意味する。具体的に特に明示されない限り、「一部」という用語は、1つ以上を指す。当業者に知られているか、または後に知られるようになる以前の説明全体に記載されている様々な実施形態の要素についてのすべての構造的および機能的均等物は、参照として本明細書に明示的に含まれ、特許請求の範囲に包含されるように意図される。さらに、本明細書に開示されているものは、このような開示が特許請求の範囲に明示的に引用されているかどうかにかかわらず、一般に提供されるように意図されていない。要素が「~のための手段」という句を使用して明示的に言及されていない限り、どんな特許請求の範囲の要素も機能式表現(Means Plus Function)として解釈されるべきではない。
【0100】
開示されたプロセスにおけるブロックの特定の順序または階層構造は、例示的なアプローチの例であると理解される。設計の好みに基づいて、プロセスにおけるブロックの特定の順序または階層構造は、以前の説明の範囲内にとどまりながら再配置できることが理解される。添付された方法の特許請求の範囲は、様々なブロックの要素をサンプル順序で提示し、提示された特定の順序または階層構造に限定されることを意味しない。
【0101】
開示された実施形態の前述の説明は、当業者が開示された主題を構成または使用できるように提供される。これらの実施形態についての様々な変形は、当業者には確実に明確であり、本明細書で定義された一般的な原理は、前述の説明の趣旨または範囲から逸脱することなく他の実施形態に適用できる。したがって、前述の説明は、本明細書に示された実施形態に限定されるように意図されず、本明細書に開示された原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲に付与されるべきである。
【0102】
図示および説明された様々な例は、特許請求の範囲の様々な特徴を説明するための多数の例としてのみ提供される。しかし、任意の与えられた例に関連して図示および説明された特徴は、必ずしも関連する例に限定されず、図示および説明された他の例に使用されるか、またはこれらの例とともに組み合わせられる。また、特許請求の範囲は、いずれかの例によって制限されるものと意図されない。
【0103】
前述した方法の説明およびプロセスの流れ図は、単に例示的な例として提供されており、様々な例のブロックが提示された順序で行われるべきであることを要求または暗示しようとするものではない。当業者によって理解されるように、前述の例において、ブロックの順序は、任意の順序で行われ得る。「以後」、「その後」、「次」などの単語は、ブロックの順序を制限するように意図されず、これらの単語は、単に方法についての説明を通して読者を案内するために使用される。また、例えば、単数形の物品を使用する単数の請求範囲の要素についてのいかなる言及も、当該要素を単数に制限するものと解釈されるべきではない。
【0104】
本明細書に開示された例に関連して説明された様々な例示的なロジックブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムブロックは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはこれらの組み合わせとして具現できる。ハードウェアとソフトウェアのこのような互換性を明確に説明するために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびブロックは、一般的にその機能の観点で前述された。これらの機能がハードウェアとして具現されるか、またはソフトウェアとして具現されるかは、システム全体に課される特定のアプリケーションおよび設計制約条件によって異なる。当業者は、説明された機能をそれぞれの特定アプリケーションについて様々な方式で具現できるが、このような具現の決定は、本開示内容の範囲から逸脱する原因と解釈されるべきではない。
【0105】
本明細書に開示された例に関連して説明された様々な例示的なロジック、ロジックブロック、モジュール、および回路を具現するために使用されるハードウェアは、汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGA、またはその他のプログラム可能なロジックデバイス、離散ゲート、またはトランジスタロジック、離散ハードウェアコンポーネント、または本明細書に説明されている機能を行うように設計されたこれらの任意の組み合わせで具現または行われ得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであり得るが、代わりに、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械(State Machine)であり得る。プロセッサは、また、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアとともに1つ以上のマイクロプロセッサ、または任意の他のこのような構成として具現できる。あるいは、一部のブロックまたは方法は、与えられた機能に特定の回路によって行われ得る。
【0106】
一部の例示的な例において、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせで具現できる。ソフトウェアで具現される場合、前記機能は、非一時的コンピュータ読み取り可能な格納媒体または非一時的プロセッサ読み取り可能な格納媒体に1つ以上の命令語またはコードとして格納できる。本明細書に開示される方法またはアルゴリズムのブロックは、非一時的コンピュータ読み取り可能またはプロセッサ読み取り可能な格納媒体に常駐できるプロセッサ実行可能ソフトウェアモジュールとして具現できる。非一時的コンピュータ読み取り可能またはプロセッサ読み取り可能な格納媒体は、コンピュータまたはプロセッサによってアクセスできる任意の格納媒体であり得る。非限定的な例として、このような非一時的なコンピュータ読み取り可能またはプロセッサ読み取り可能な格納媒体は、RAM、ROM、EEPROM、FLASHメモリ、CD-ROMまたはその他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置またはその他の磁気記憶装置、または命令語またはデータ構造の形で望むプログラムコードを格納するために使用でき、コンピュータによってアクセスできる任意の他の媒体を含み得る。ここで使用されるディスク(Disk)とディスク(Disc)は、コンパクトディスク(Compact Disc、DC)、レーザーディスク(Disc)、光ディスク(Disc)、デジタル多目的ディスク(Digital Versatile Disc、DVD)、フロッピーディスク(Disk)およびブルーレイディスク(Disc)を含み、ここで、ディスク(Disk)は、一般的にデータを磁気的に再生し、ディスク(Disc)は、データをレーザーで光学的に再生する。前記の組み合わせも、非一時的なコンピュータ読み取り可能およびプロセッサ読み取り可能な媒体の範囲内に含まれる。また、方法またはアルゴリズムの動作は、コンピュータプログラム製品に統合できる非一時的プロセッサ読み取り可能な格納媒体および/またはコンピュータ読み取り可能な格納媒体にコードおよび/または命令語の1つまたは任意の組み合わせまたは集合として常駐できる。
【0107】
開示された例についての前述の説明は、当業者が本開示内容を構成または使用できるように提供される。これらの例についての様々な変形は、当業者には確実に明確であり、本明細書で定義された一般的な原理は、本開示内容の思想または範囲から逸脱することなく、一部の例に適用できる。したがって、本開示内容は、本明細書に提示された例に限定されるように意図されず、次の特許請求の範囲および本明細書に開示された原理および新規な特徴と一致する最も広い範囲に付与されるべきである。
【0108】
広い範囲を説明する数値範囲およびパラメータが近似値であるにもかかわらず、特定の非限定的な例に記載された数値は、可能な限り正確に報告される。しかし、任意の数値は、本質的に本文書の作成時点でそれぞれのテスト測定値から得られる標準偏差によって必然的に発生する特定のエラーを含む。さらに、文脈上別に明示しない限り、本明細書に提示される数値は、最下位の数字によって与えられる暗黙の精度を有する。したがって、1.1の値は、1.05から1.15までを意味する。「約」という用語は、与えられた値を中心により広い範囲を表すために使用され、文脈上別に明示しない限り、最下位の数字周辺のより広い範囲を意味するが、例えば、「約1.1」は、1.0から1.2までの範囲を意味する。最下位の数字が不明確である場合、「約」という用語は、2倍数を意味する。例えば、「約X」は、0.5Xから2Xまでの範囲の値を意味する。例えば、約100は、50から200までの範囲の値を意味する。また、本明細書に開示されているすべての範囲は、その中に含まれる任意のおよびすべての下位範囲を含むものと理解されるべきである。例えば、正の値パラメータの「10未満」の範囲は、(当該値を含む)0の最小値と10の最大値との間の任意の範囲およびすべての下位範囲、すなわち、0以上の最小値と10以下の最大値を有する任意の範囲およびすべての下位範囲、例えば、1~4の範囲である。
【0109】
本開示内容の一部の実施形態は、自家用自動車の領域(例えば、前面、背面、側面、上部および/または下部)に取り付けられる1つ以上の高解像度ドップラーLIDARシステムに関連して以下で説明されるが、実施形態は、これに限定されない。他の実施形態において、ドップラーコンポーネントが存在するかまたは存在せず、視野が重なったり重なったりしない同じタイプまたは他の高解像度LIDARの1つまたは多重のシステム、または操縦されたりまたは自律走行される小型または大型の陸上、海上または航空車両に取り付けられる1つ以上のこのようなシステムが採用される。他の実施形態において、スキャニング高解像度LIDARは、陸上または海上で一時的または恒久的な固定位置に取り付けられる。
図1
図2a
図2b
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2023-07-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
LIDARシステムであって、
レーザーと、増幅器と、前記増幅器に結合された光ネットワークと、を備え、
前記レーザーは、ビームを出力するように構成され、
前記増幅器は、前記ビームに基づいて生成された複数の位相にそれぞれ関連する複数の光信号を受信し、かつ、前記複数の光信号に基づいて複数の増幅された光信号を生成するように構成され、
前記光ネットワークは、前記複数の増幅された光信号を受信し、かつ、前記複数の増幅された光信号に基づいて光信号を生成し、ここで、前記光信号の振幅は、前記複数の増幅された光信号の結合された振幅に対応する、LIDARシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のLIDARシステムにおいて、
前記複数の位相のうちの第1位相は、前記複数の位相のうちの第2位相とは異なる、LIDARシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のLIDARシステムにおいて、
前記増幅器は、複数のサブ増幅器を含み、
前記複数のサブ増幅器のそれぞれは、前記複数の光信号のうち、それぞれの1つを受信するように構成される、LIDARシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のLIDARシステムにおいて、
前記光ネットワークは、前記複数のサブ増幅器のうちのそれぞれ1つに、それぞれ結合された複数のビームスプリッターを含み、
前記複数のビームスプリッターは、前記複数の増幅された光信号のうち、それぞれの1つを受信するようにそれぞれ構成される、LIDARシステム。
【請求項5】
請求項3に記載のLIDARシステムにおいて、
前記光ネットワークは、前記複数の増幅された光信号に基づいて、複数の出力にわたって光信号を生成するように構成され、
前記複数の出力のカウントは、前記複数のサブ増幅器のカウントに対応する、LIDARシステム。
【請求項6】
請求項5に記載のLIDARシステムにおいて、
前記複数の光信号は、それぞれ準-連続波信号に対応し、
前記光ネットワークは、前記複数の増幅された光信号に基づいて前記複数の出力のうちの出力で結合された光信号を生成するようにさらに構成される、LIDARシステム。
【請求項7】
請求項1に記載のLIDARシステムにおいて、
前記複数の増幅された光信号の数は4以上である、LIDARシステム。
【請求項8】
自律走行車両制御システムであって、
1つ以上のプロセッサを備え、
前記1つ以上のプロセッサは、
レーザーに、ビームを出力させ、
増幅器に、前記ビームに基づいて生成された複数の位相にそれぞれ関連する複数の光信号を受信させ、かつ、前記複数の光信号に基づいて複数の増幅された光信号を生成させ、
光ネットワークに、前記複数の増幅された光信号を受信させ、かつ、前記複数の増幅された光信号に基づいて光信号を生成させ、ここで、前記光信号の振幅は、前記複数の増幅された光信号の結合された振幅に対応し、
前記光信号に基づいて車輌を操作する、
自律走行車両制御システム。
【請求項9】
請求項8に記載の自律走行車両制御システムにおいて、
前記複数の位相のうちの第1位相は、前記複数の位相のうちの第2位相とは異なる、自律走行車両制御システム。
【請求項10】
請求項8に記載の自律走行車両制御システムにおいて、
前記増幅器は、複数のサブ増幅器を含み、
前記1つ以上のプロセッサは、前記複数のサブ増幅器のそれぞれに、前記複数の光信号のうち、それぞれの1つを受信させるように構成される、自律走行車両制御システム。
【請求項11】
請求項10に記載の自律走行車両制御システムにおいて、
前記光ネットワークは、前記複数のサブ増幅器のうちのそれぞれの1つに、それぞれ結合された複数のビームスプリッターを含み、
前記1つ以上のプロセッサは、前記複数のビームスプリッターのそれぞれに、前記複数の増幅された光信号のうち、それぞれの1つを受信させるように構成される、自律走行車両制御システム。
【請求項12】
請求項10に記載の自律走行車両制御システムにおいて、
前記1つ以上のプロセッサは、前記光ネットワークに、前記複数の増幅された光信号に基づいて、複数の出力にわたって光信号を生成させるように構成され、
前記複数の出力のカウントは、前記複数のサブ増幅器のカウントに対応する、自律走行車両制御システム。
【請求項13】
請求項12に記載の自律走行車両制御システムにおいて、
前記複数の光信号は、それぞれ準-連続波信号に対応し、
前記1つ以上のプロセッサは、前記光ネットワークに、前記複数の増幅された光信号に基づいて前記複数の出力のうちの出力で結合された光信号を生成させるように構成される、自律走行車両制御システム。
【請求項14】
請求項8に記載の自律走行車両制御システムにおいて、
前記複数の増幅された光信号の数は4以上である、自律走行車両制御システム。
【請求項15】
自律走行車両であって、
LIDARシステムと、ステアリングシステムとブレーキシステムの少なくとも1つと、車両コントローラと、を備え、
前記LIDARシステムは、レーザーと、増幅器と、前記増幅器に結合された光ネットワークと、を備え、
前記レーザーは、ビームを出力するように構成され、
前記増幅器は、前記ビームに基づいて生成された複数の位相にそれぞれ関連する複数の光信号を受信し、かつ、前記複数の光信号に基づいて複数の増幅された光信号を生成するように構成され、
前記光ネットワークは、前記複数の増幅された光信号を受信し、かつ、前記複数の増幅された光信号に基づいて光信号を生成し、ここで、前記光信号の振幅は、前記複数の増幅された光信号の結合された振幅に対応し、
前記車両コントローラは、1以上のプロセッサを備え、
前記プロセッサは、前記光信号に基づいて、前記ステアリングシステムと前記ブレーキシステムの少なくとも1つを制御するように構成される、自律走行車両。
【請求項16】
請求項15に記載の自律走行車両において、
前記複数の位相のうちの第1位相は、前記複数の位相のうちの第2位相とは異なる、自律走行車両。
【請求項17】
請求項15に記載の自律走行車両において、
前記増幅器は、複数のサブ増幅器を含み、
前記1つ以上のプロセッサは、前記複数のサブ増幅器のそれぞれに、前記複数の光信号のうち、それぞれの1つを受信させるように構成される、自律走行車両。
【請求項18】
請求項17に記載の自律走行車両において、
前記光ネットワークは、前記複数のサブ増幅器のうちのそれぞれの1つに、それぞれ結合された複数のビームスプリッターを含み、
前記1つ以上のプロセッサは、前記複数のビームスプリッターのそれぞれに、前記複数の増幅された光信号のうち、それぞれの1つを受信させるように構成される、自律走行車両。
【請求項19】
請求項17に記載の自律走行車両おいて、
前記1つ以上のプロセッサは、前記光ネットワークに、前記複数の増幅された光信号に基づいて、複数の出力にわたって光信号を生成させるように構成され、
前記複数の出力のカウントは、前記複数のサブ増幅器のカウントに対応する、自律走行車両。
【請求項20】
請求項19に記載の自律走行車両において、
前記複数の光信号は、それぞれ準-連続波信号に対応し、
前記1つ以上のプロセッサは、前記光ネットワークに、前記複数の増幅された光信号に基づいて前記複数の出力のうちの出力で結合された光信号を生成させるように構成される、自律走行車両。
【外国語明細書】