(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023123642
(43)【公開日】2023-09-05
(54)【発明の名称】画像制御プログラム、画像制御装置及び画像制御方法
(51)【国際特許分類】
G09G 5/00 20060101AFI20230829BHJP
G06F 3/04817 20220101ALI20230829BHJP
G06F 3/14 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
G09G5/00 530T
G09G5/00 550H
G06F3/04817
G06F3/14 360A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023102212
(22)【出願日】2023-06-22
(62)【分割の表示】P 2018163041の分割
【原出願日】2018-08-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(72)【発明者】
【氏名】巽 恭子
(72)【発明者】
【氏名】八木 静孝
(72)【発明者】
【氏名】陳 佳▲き▼
(72)【発明者】
【氏名】福本 喬彦
(57)【要約】 (修正有)
【課題】画像の切り替えの前と後でそれぞれ表示形式が異なり、且つ、同一対象を示す注目すべき記号がそれぞれに存在する場合において、画像の切り替えを行っても、ユーザが同一対象を示す記号を見失いにくくなる画像制御プログラム等を提供する。
【解決手段】第1の表示形式をとる第1の画像であって、所定の対象を示す記号を表示する当該第1の画像を表示部に表示させる第1処理と、第1の表示形式とは異なる第2の表示形式をとる第2の画像であって、所定の対象と同一の対象を示す記号を表示する当該第2の画像を表示部に表示させる第2処理と、第1の画像から第2の画像に切り替える間に表示される遷移画像であって、所定の対象と同一の対象を示す記号を強調して表示する当該遷移画像を表示部に表示させる遷移処理を実行する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
第1の表示形式をとる第1の画像であって、所定の対象を示す記号を表示する当該第1の画像を表示部に表示させる第1処理と、
前記第1の表示形式とは異なる第2の表示形式をとる第2の画像であって、前記所定の対象と同一の対象を示す記号を表示する当該第2の画像を前記表示部に表示させる第2処理と、
前記第1の画像から前記第2の画像に切り替える間に表示される遷移画像であって、前記所定の対象と同一の対象を示す記号を強調して表示する当該遷移画像を前記表示部に表示させる遷移処理と、
を実行させることを特徴とする画像制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、画像を切り替えて表示する表示制御に関する技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル機器は、ユーザの入力操作による設定内容に従ってユーザの要望に沿ったサービスを提供する。このとき、ユーザの入力操作やサービスの提供は、デジタル機器が備える表示部の画像を切り替えながら行われるのが一般的である。
【0003】
ところが、画像の切り替えの前と後でそれぞれ表示形式が異なり、且つ、同一対象を示す注目すべき記号がそれぞれに存在する場合において、瞬時に画像の切り替えを行ってしまうと、ユーザは同一対象を示す記号を見失ってしまうおそれがある。これに対して、特許文献1には記号を拡大して表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、画像の切り替えの前と後でそれぞれ表示形式が異なり、且つ、同一対象を示す注目すべき記号がそれぞれに存在する場合について考慮されておらず、ユーザが画像の切り替えに際して同一対象を示す記号を見失ってしまう問題が解決できない。
【0006】
本願発明は、こうした事情に鑑み、画像の切り替えの前と後でそれぞれ表示形式が異なり、且つ、同一対象を示す注目すべき記号がそれぞれに存在する場合において、画像の切り替えを行っても、ユーザが同一対象を示す記号を見失いにくくすることができる画像制御プログラム等を提供することを課題の一例とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、コンピュータに、第1の表示形式をとる第1の画像であって、所定の対象を示す記号を表示する当該第1の画像を表示部に表示させる第1処理と、前記第1の表示形式とは異なる第2の表示形式をとる第2の画像であって、前記所定の対象と同一の対象を示す記号を表示する当該第2の画像を前記表示部に表示させる第2処理と、前記第1の画像から前記第2の画像に切り替える間に表示される遷移画像であって、前記所定の対象と同一の対象を示す記号を強調して表示する当該遷移画像を前記表示部に表示させる遷移処理と、を実行させることを特徴とする。
【0008】
請求項7に記載の発明は、第1の表示形式をとる第1の画像であって、所定の対象を示す記号を表示する当該第1の画像を表示部に表示させる第1処理手段と、前記第1の表示形式とは異なる第2の表示形式をとる第2の画像であって、前記所定の対象と同一の対象を示す記号を表示する当該第2の画像を前記表示部に表示させる第2処理手段と、前記第1の画像から前記第2の画像に切り替える間に表示される遷移画像であって、前記所定の対象と同一の対象を示す記号を強調して表示する当該遷移画像を前記表示部に表示させる遷移処理手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項8に記載の発明は、画像制御装置による画像制御方法であって、第1の表示形式をとる第1の画像であって、所定の対象を示す記号を表示する当該第1の画像を表示部に表示させる第1処理工程と、前記第1の表示形式とは異なる第2の表示形式をとる第2の画像であって、前記所定の対象と同一の対象を示す記号を表示する当該第2の画像を前記表示部に表示させる第2処理工程と、前記第1の画像から前記第2の画像に切り替える間に表示される遷移画像であって、前記所定の対象と同一の対象を示す記号を強調して表示する当該遷移画像を前記表示部に表示させる遷移処理工程と、を含むことを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態における表示制御装置100の構成例を示すブロック図である。
【
図2】実施例における車載装置200の構成例を示すブロック図である。
【
図3】実施例における俯瞰画像から平面画像への画像切り替え時の画像遷移例を示す図である。
【
図4】実施例における俯瞰画像から平面画像への画像切り替え時における視点位置の変化例を示す図である。
【
図5】実施例における地点検索結果画像から全体経路画像への画像切り替え時の画像遷移例を示す図である。
【
図6】実施例における全体経路画像から平面画像への画像切り替え時の画像遷移例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本願発明を実施するための形態について、
図1を用いて説明する。
【0012】
図1に示すように、表示制御装置100は第1処理手段101、第2処理手段102、遷移処理手段103を備える。
【0013】
第1処理手段101は、第1の表示形式をとる第1の画像であって、所定の対象を示す記号を表示する当該第1の画像を表示部に表示させる。
【0014】
第2処理手段102は、前記第1の表示形式とは異なる第2の表示形式をとる第2の画像であって、前記所定の対象と同一の対象を示す記号を表示する当該第2の画像を前記表示部に表示させる。
【0015】
遷移処理手段103は、前記第1の画像から前記第2の画像に画像を切り替える間に表示される遷移画像であって、前記所定の対象と同一の対象を示す記号を強調して表示する当該遷移画像を前記表示部に表示させる。
【0016】
表示制御装置100によれば、第1の表示形式をとる第1の画像から第2の表示形式をとる第2の画像に切り替える間に、所定の対象を示す記号を強調表示する遷移画像が表示されることからユーザが記号を見失いにくくすることができる。
【実施例0017】
次に、上述した実施形態に対応する実施例について説明する。なお、以下に説明する実施例は、本願発明を、車載装置200に適用した場合の実施例である。
【0018】
[1.車載装置200の構成]
図2を用いて、本実施例における車載装置200の構成について説明する。
図2に示すように、車載装置200は、制御部211と、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等からなる記憶部212と、キーボード又はリモートコントローラ、タッチパネル等からなる入力部213と、表示ユニット214と、バスライン215と、入出力インターフェース部220と、車速センサ221と、角速度センサ222と、加速度センサ223と、舵角センサ224と、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信部225と、を備えて構成されている。
【0019】
車速センサ221は、例えば車載装置200が搭載されている車両から取得される車速パルス等を用いた速度検出処理等を用いて当該車両の現在速度を検出し、速度データを出力する。角速度センサ222は、当該車両の、例えば方向変化の角速度を検出し、単位時間当たりの角速度データ及び相対方位データを出力する。加速度センサ223は、当該車両の例えば前後方向の加速度を検出し、単位時間当たりの加速度データ等を出力する。舵角センサ224は、当該車両の舵角を検出し、舵角データ等を出力する。GNSS受信部225は、GNSS衛星からの航法電波を受信し、GNSS測位データを出力する。
【0020】
記憶部212は、表示ユニット214に各種画像を表示するためのデータを記憶する。例えば、地図を表示するための地図データや、経路を探索する際に用いる地図情報、道路リンク情報などが格納される。また、記憶部212は、オペレーティングシステムや、アプリケーションプログラム等の各種プログラムを記憶する。特に、記憶部212は、表示ユニット214に画像を切り替えて表示するための表示制御プログラムを記憶している。なお、各種プログラムは、例えば、サーバ装置等からネットワークを介して取得されるようにしても良いし、CD、DVD、USBメモリ等の記録媒体に記録されたものを読み込むようにしても良い。
【0021】
入力部213は、ユーザの入力操作を受け付けて、操作内容を示す操作信号を制御部211に送信する。
【0022】
表示ユニット214は、制御部211の制御下で画像データに基づいて画像を表示する。表示ユニット214は、グラフィックスコントローラ214aと、VRAM(Video RAM)等のメモリからなるバッファメモリ214bと、液晶ディスプレイ等からなるディスプレイ214c等を備えて構成されている。この構成においてグラフィックスコントローラ214aは、バスライン215を介して制御部211から送られる制御データに基づいて、表示ユニット214全体の制御を行う。また、バッファメモリ214bは、即時表示可能な画像データを一時的に記憶する。そして、グラフィックスコントローラ214aから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ214cに画像が表示される。
【0023】
制御部211は、制御部211全体を制御するCPU211aと、制御部211を制御する制御プログラム等が予め記憶されているROM211bと、各種データを一時的に格納するRAM211cと、により構成されている。そして、CPU211aが、ROM211bや記憶部212に記憶された各種プログラムを読み出し実行することにより各種手段として機能する。制御部211又はCPU211aは、「コンピュータ」に対応する。
【0024】
また、制御部211は、車速センサ221、角速度センサ222、加速度センサ223、舵角センサ224及びGNSS受信部225と、バスライン215及び入出力インターフェース部220を介して接続されている。
【0025】
制御部211は、GNSS測位データに基づく衛星測位や、速度データ、角速度データ、相対方位データ、加速度データ、舵角データ等に基づく自立測位、又は、これらを組み合わせたハイブリッド測位等を行い、自車両(「自車」という場合がある)の現在位置(緯度、経度、高度)を示す現在位置情報を取得する。
【0026】
[2.制御部211による画像の切り替え制御]
制御部211は、記憶部212に記憶された地図データ等に基づいて生成した画像データと、画像の切り替えに関する制御データとを表示ユニット214に送信することにより、ディスプレイ214cに表示させる画像の切り替えを制御する。当該制御は、制御部211が表示制御プログラムを実行することにより行われる。以下、
図3―
図6を用いて、ディスプレイ214cに表示させる画像と、制御部211による画像の切り替え制御について説明する。
【0027】
[2.1.俯瞰画像から平面画像への切り替え制御]
まず、
図3、
図4を用いて、ディスプレイ214cに表示する画像を、俯瞰画像から平面画像へ切り替える場合について説明する。
図3は、俯瞰画像から平面画像へ切り替える場合の画像遷移例を示す図であり、
図4は、俯瞰画像から平面画像へ切り替える場合の自車マークを描写する際の視点位置の遷移例を示す図である。
【0028】
図3(A)は、俯瞰画像300Aの一例を示す図であり、
図3(H)は、平面画像300Hの一例を示す図である。また、
図3(B)から
図3(G)は、俯瞰画像300Aから平面画像300Hに画像が切り替わる際、その過程で表示される中間画像300B、300C、300D、300E、300F、300G(以下、まとめて「中間画像300B-300G」という場合がある)の一例をそれぞれ示す図である。
【0029】
俯瞰画像300A及び平面画像300Hは、目的地までの経路をユーザに案内するための経路案内画像であり、それぞれ、車載装置200を搭載する自車を示す自車マーク301A及び自車マーク301Hと、経路302A及び経路302Hを表示する。
【0030】
本実施例では、ユーザは経路案内画像がディスプレイ214cに表示される際の表示モードを2つの表示モードの中から選択することができる。表示モードは俯瞰モードと平面モードがあり、制御部211は俯瞰モードが選択されている場合には、俯瞰画像300Aを表示させ、平面モードが選択されている場合には、平面画像300Hを表示させる。俯瞰画像300Aは、自車マーク301Aに対して後方且つ上方から自車マーク301A及びその周辺を描写した画像であり、一方、平面画像300Hは、自車マーク301Hに対して真上から自車マーク301H及びその周辺を描写した画像であり、それぞれ表示形式が異なる。
【0031】
そして、ユーザが表示モードを俯瞰モードから平面モードに切り替えると、制御部211は俯瞰画像300Aから平面画像300Hに画像を切り替える。このとき、制御部211は、俯瞰画像300Aから直ぐに平面画像300Hに画像を切り替えるのではなく、俯瞰画像300A、中間画像300B、300C、300D、300E、300F、300G、平面画像300Hの順に画像を切り替えて表示させる。
【0032】
中間画像300B、300C、300D、300E、300F、300Gは、それぞれ、自車マーク301B、301C、301D、301E、301F、301Gと、経路302B、302C、302D、302E、302F、302Gを表示する。なお、自車マーク301A、301B、301C、301D、301E、301F、301G、自車マーク301Hをまとめて「自車マーク301」という場合がある。
【0033】
俯瞰画像300A、中間画像300B-300G、平面画像300Hは、それぞれ、自車マーク301及びその周辺を描写する際の視点位置が異なる。
図4は、自車の進行方向に対して側方からそれぞれの視点位置の例を示した図である。すなわち、俯瞰画像300Aは視点位置350Aから描写した図であり、中間画像300Bは視点位置350Bから描写した図であり、中間画像300Cは視点位置350Cから描写した図であり、中間画像300Dは視点位置350Dから描写した図であり、中間画像300Eは視点位置350Eから描写した図であり、中間画像300Fは視点位置350Fから描写した図であり、中間画像300Gは視点位置350Gから描写した図であり、平面画像300Hは視点位置350Hから描写した図である。
【0034】
制御部211は、俯瞰画像300A、中間画像300B、300C、300D、300E、300F、300G、平面画像300Hの順に画像を切り替えて表示させる。換言すれば、制御部211は、自車マーク301を、俯瞰画像300Aに表示される自車マーク301Aのサイズから拡大して表示させ、次いで、平面画像300Hに表示される自車マーク301Hのサイズまで縮小して表示させる。すなわち、俯瞰画像300Aから平面画像300Hに画像が切り替わる際に、自車マーク301が強調表示されることから、画像の切り替えに際してユーザが自車マーク301を見失いにくくすることができる。また、ユーザは、自車マーク301に対して後方の上方(視点位置350A)より徐々に近寄り(視点位置350B)、姿勢を低くしつつ更に近寄り(視点位置350C、視点位置350D)、次いで、自車マーク301の真上に移動し(視点位置350E)、そこから徐々に上方に移動する(視点位置350F、視点位置350G、視点位置350H)ような(鳥になったような)臨場感のある視覚効果を得ることができ、上記の視覚効果によって自車マークが注目すべきアイコンであることが明確になるため、自車マークを見失うことがない。さらには、俯瞰画像300Aから平面画像300Hへの切り替えの際、視点移動効果や拡大効果によって周囲のアイコン等を画面外へ排除させる、または表示をさせないことで、より自車マークに着目させることができる。
【0035】
[2.2.地点検索結果画像から全体経路画像への切り替え制御]
次に、
図5を用いて、ディスプレイ214cに表示する画像を、地点検索結果画像から全体経路画像へ切り替える場合について説明する。
図5は、地点検索結果画像から全体経路画像へ切り替える場合の画像遷移例を示す図である。
【0036】
図5(A)は、地点検索結果画像400Aの一例を示す図であり、
図5(C)は、全体経路画像400Cの一例を示す図である。また、
図5(B)は、地点検索結果画像400Aから全体経路画像400Cに画像が切り替わる際、その過程で表示される中間画像400Bの一例を示す図である。
【0037】
地点検索結果画像400Aは、設定された検索条件に基づいて地点を検索した結果を示す画像である。地点検索結果画像400Aは、検索された地点のリスト410を含み、リスト410に含まれる何れかの地点が選択された選択状態では、その地点の周辺を示す平面地
図420と平面地
図420内に当該地点を示す地点マーク401Aを表示する。
【0038】
また、地点検索結果画像400Aは、「ここへ行く」ボタン402を含む。そして、制御部211は、ユーザにより「ここへ行く」ボタン402が選択されると、地点検索結果画像400Aから全体経路画像400Cに画像を切り替える。全体経路画像400Cは、「ここへ行く」ボタン402が選択された際に選択状態にあったリスト410内の地点を目的地とする経路全体を地図とともに表示する画像である。なお、全体経路画像400Cは、地点検索結果画像400Aの地点マーク401Aと同じ対象である地点(検索された地点)を示す目的地マーク401Cを含む。
【0039】
このように、地点検索結果画像400Aは、設定された検索条件に基づいて地点を検索した結果をリスト形式で表示するとともに、リスト410内の何れかの地点を示す平面地
図420を表示する画像であり、一方、全体経路画像400Cは、リスト410内の地点を目的地とする経路全体を表示する画像であり、それぞれ表示形式が異なる。
【0040】
また、制御部211は、ユーザにより「ここへ行く」ボタン402が選択された場合に、地点検索結果画像400Aから直ぐに全体経路画像400Cに画像を切り替えるのではなく、地点検索結果画像400A、中間画像400B、全体経路画像400Cの順に画像を切り替えて表示させる。中間画像400Bは、「ここへ行く」ボタン402が選択された際に選択状態にあった地点とその周辺を、地点検索結果画像400Aの平面地
図420よりも拡大して表示する画像である。このとき、ユーザにより選択された地点を示す地点マーク401Bは、地点検索結果画像400Aの地点マーク401Aよりも拡大して表示される。
【0041】
なお、
図5では、地点検索結果画像400Aから全体経路画像400Cに画像を切り替える間に表示する画像として1枚の中間画像400Bを示しているが、中間画像400Bの他にも複数の中間画像を表示し、動画像として滑らかに画面を遷移させてもよい。
【0042】
具体的には、制御部211は、地点検索結果画像400Aに次いで地点検索結果画像400Aの平面地
図420及び地点マーク401Aの周囲を徐々に拡大表示させるために複数の中間画像を順に表示させ、次いで、中間画像400Bを表示させることとしてもよい。また、制御部211は、中間画像400Bに次いで中間画像400Bのマーク401B及びその周辺を示す平面地図を徐々に縮小表示させるために複数の中間画像を順に表示させ、次いで、全体経路画像400Cを表示させることとしてもよい。
【0043】
また、制御部211は、この拡大又は縮小させる表示制御に加え、又は、当該表示制御とは別に、地点検索結果画像400Aから全体経路画像400Cに画像を切り替える間に複数の中間画像を順に表示させることにより、地点を示すマーク(地点マーク401Aの表示形態又は目的地マーク401Cの表示形態のマーク)が、地点検索結果画像400Aにおける地点マーク401Aの位置から、全体経路画像400Cにおける目的地マーク401Cの位置まで移動する表示をさせることとしてもよい。更に、制御部211は、地点検索結果画像400Aにおける地点マーク401Aと、全体経路画像400Cにおける目的地マーク401Cは、共に同じ地点を示すマークではあるがその表示形態が異なることから、地点マーク401Bの表示形態から目的地マーク401Cの表示形態に表示形態を変化させることとする。当該変化の態様としては、マークの表示形態を徐々に変えていく態様の他に、「ここへ行く」ボタン402が選択されたタイミングや、画面遷移の途中でマークが一番拡大された(視点が最も接近した)タイミングでマークの表示形態を切り替える態様をとってもよい。
【0044】
[2.3.全体経路画像から平面画像への切り替え制御]
次に、
図6を用いて、ディスプレイ214cに表示する画像を、全体経路画像から平面画像へ切り替える場合について説明する。
図6は、全体経路画像から平面画像へ切り替える場合の画像遷移例を示す図である。
【0045】
図6(A)は、全体経路画像500Aの一例を示す図であり、
図6(C)は、平面画像500Cの一例を示す図である。また、
図6(B)は、全体経路画像500Aから平面画像500Cに画像が切り替わる際、その過程で表示される中間画像500Bの一例を示す図である。
【0046】
全体経路画像500Aは、自車の現在位置から設定された目的地までの経路全体を示す画像であり、例えば、
図5(A)の「ここへ行く」ボタン402が選択された際に選択状態にあったリスト410内の地点を目的地とする経路全体を地図とともに表示する画像である。全体経路画像500Aは、自車の現在位置(案内開始位置)を示す現在位置マーク501Aと、「案内開始」ボタン502を含む。
【0047】
そして、制御部211は、ユーザにより「案内開始」ボタン502が選択されると、全体経路画像500Aから平面画像500Cに画像を切り替える。平面画像500Cは、現在位置マーク501A及びその周辺を示す地図を表示する画像である。また、平面画像500Cは、全体経路画像500Aの現在位置マーク501Aと同じ対象である自車の現在位置を示す自車マーク501Cを含む。なお、平面画像500Cは、ユーザにより地図を縮小表示させる操作が行われた場合などを除き、全体経路画像500Aよりも自車位置及びその周辺を含む地図を拡大して表示する。
【0048】
このように、全体経路画像500Aは、自車の現在位置から目的地までの経路全体を表示する画像であり、一方、平面画像500Cは、現在位置マーク501A及びその周辺と、経路の一部を表示する画像であり、それぞれ表示形式が異なる。
【0049】
また、制御部211は、ユーザにより「案内開始」ボタン502が選択された場合に、全体経路画像500Aから直ぐに平面画像500Cに画像を切り替えるのではなく、全体経路画像500A、中間画像500B、平面画像500Cの順に画像を切り替えて表示させる。中間画像500Bは、現在位置マーク501Aとその周辺を、全体経路画像500Aよりも拡大して表示する画像である。このとき、現在位置マーク501Bは、全体経路画像500Aの現在位置マーク501Aよりも拡大して表示される。
【0050】
なお、
図6では、全体経路画像500Aから平面画像500Cに画像を切り替える間に表示する画像として1枚の中間画像500Bを示しているが、中間画像500Bの他にも複数の中間画像を表示し、動画像として滑らかに画面を遷移させてもよい。
【0051】
具体的には、制御部211は、全体経路画像500Aに次いで全体経路画像500Aの平面地図及び現在位置マーク501Aを徐々に拡大表示させるために複数の中間画像を順に表示させ、次いで、中間画像500Bを表示させることとしてもよい。また、制御部211は、中間画像500Bに次いで中間画像500Bの現在位置マーク501B及びその周辺を徐々に縮小表示させるために複数の中間画像を順に表示させ、次いで、中間画像500Bを表示させることとしてもよい。
【0052】
また、制御部211は、この拡大又は縮小する表示制御に加え、又は、当該表示制御とは別に、全体経路画像500Aから平面画像500Cに画像を切り替える間に複数の中間画像を順に表示させることにより、自車を示すマーク(現在位置マーク501Aの表示形態又は自車マーク501Cの表示形態のマーク)が、全体経路画像500Aにおける現在位置マーク501Aの位置から、平面画像500Cにおける自車マーク501Cの位置まで移動する表示をさせることとしてもよい。更に、制御部211は、全体経路画像500Aにおける現在位置マーク501Aと、平面画像500Cにおける自車マーク501Cは、共に自車の現在位置を示すマークではあるがその表示形態が異なることから、現在位置マーク501Bの表示形態から自車マーク501Cの表示形態に表示形態を変化させることとする。当該変化の態様としては、マークの表示形態を徐々に変えていく態様の他に、「案内開始」ボタン502が選択されたタイミングや、画面遷移の途中でマークが一番拡大された(視点が最も接近した)タイミングでマークの表示形態を切り替える態様をとってもよい。
【0053】
なお、ここまで、俯瞰画像300Aから平面画像300Hに画像を切り替える間に中間画像300B-300Gを表示させたり、地点検索結果画像400Aから全体経路画像400Cに画像を切り替える間に中間画像400Bを表示させたり、全体経路画像500Aから平面画像500Cに画像を切り替える間に中間画像500Bを表示させたりする実施例について説明したが、本願では、画像切り替え前の画像(俯瞰画像300A、地点検索結果画像400A、全体経路画像500A)を表示させる処理を第1処理といい、画像切り替え後の画像(平面画像300H、全体経路画像400C、平面画像500C)を表示させる処理を第2処理といい、画像切り替え間の画像(中間画像300B-300G、中間画像400B、中間画像500B)を表示させる処理を遷移処理という。
【0054】
以上説明したように、本実施例における車両装置200は、制御部211(「第1処理手段」、「第2処理手段」、「遷移処理手段」の一例)が、自車(「所定の対象」の一例)を示す自車マーク301A(「記号」の一例)を表示する俯瞰画像300A(「第1の表示形式をとる第1の画像」の一例)をディスプレイ214c(「表示部」の一例)に表示させる第1処理と、自車を示す自車マーク301H(「所定の対象と同一の対象を示す記号」の一例)を表示する、俯瞰画像300Aとは表示形式が異なる平面画像300H(「第2の表示形式をとる第2の画像」の一例)をディスプレイ214cに表示させる第2処理と、俯瞰画像300Aから平面画像300Hに切り替える間に表示される中間画像300D(「遷移画像」の一例)であって、自車マーク301A、301Hを拡大して表示する中間画像300Dをディスプレイ214cに表示させる遷移処理と、を実行する。
【0055】
したがって、本実施例における車載装置200によれば、俯瞰画像300Aから俯瞰画像300Aとは表示形式が異なる平面画像300Hに画像を切り替える間に、自車を示す自車マーク301を拡大して表示する中間画像300Dが表示されることからユーザが自車マーク301を見失いにくくすることができる。
【0056】
また、本実施例における車両装置200において、制御部211は、遷移処理では、中間画像300B-300Gに含まれる自車マーク301を、俯瞰画像300Aに表示される自車マーク301Aのサイズから拡大して表示させ(自車マーク301B、301C、301D、301E)、次いで、平面画像300Hに表示される自車マーク301Hのサイズまで縮小して表示させる(自車マーク301F、301G)。これにより、画像切り替え前の自車マーク301Aのサイズから徐々に拡大し、次いで、画像切り替え後の自車マーク301Hのサイズまで徐々に縮小することから、画像の切り替えに際して自車マーク301を拡大表示させるにもかかわらずユーザに違和感を与えることを防ぐことができる。
【0057】
更に、本実施例における車両装置200において、
図5の例で説明したように、地点検索結果画像400A(「第1の画像」の一例)及び全体経路画像400C(「第2の画像」の一例)は地図などのマーク以外の背景を含んで表示され、制御部211は、遷移処理では、中間画像400Bに含まれる地点マーク401B(「記号」の一例)を拡大して表示させる際に地図も拡大して表示させ、次いで、中間画像400Bに含まれる地点マーク401Bを縮小して表示させる際に地図も縮小して表示させる。この場合、地点マーク401Bが拡大又は縮小して表示される際、合わせて背景の地図も拡大又は縮小して表示されることから、画像の切り替えに際してユーザに違和感を与えることを防ぐことができる。
【0058】
更にまた、本実施例における車両装置200において、制御部211は、
図6の例で説明したように、遷移処理では、中間画像に含まれる自車を示すマーク(現在位置マーク501Aの表示形態又は自車マーク501Cの表示形態のマーク)が、全体経路画像500A(「第1の画像」の一例)に表示される現在位置マーク501A(「記号」の一例)の位置から、平面画像500C(「第2の画像」の一例)に表示される自車マーク501C(「記号」の一例)の位置まで移動する表示をさせることとしてもよい。この場合、切り替え前の全体経路画像500Aと切り替え後の平面画像500Cとで自車を示すマークの位置が異なる場合であっても、自車を示すマークの位置が瞬時に切り替わるのではなく段階的に切り替わることから、画像の切り替えに際してユーザが自車を示すマークの位置を見失うことを防止できる。
【0059】
更にまた、本実施例における車両装置200において、制御部211は、
図3、4の例で説明したように、第1処理では、自車マーク301の斜め上方である視点位置350A(「第1の視点位置」の一例)から自車マーク301を描写した俯瞰画像300Aを表示させ、遷移処理では、視点位置350Aから自車マーク301に近づいた視点位置350B(「第2の視点位置」の一例)から自車マーク301を描写した中間画像300B、300C、300D、300Eを表示させ、第2処理では、自車マーク301の真上である視点位置350H(「第3の視点位置」の一例)から自車マーク301を描写した平面画像300Hを表示させる。これにより、俯瞰画像300Aから平面画像300Hに画像が切り替わる間に、自車マーク301に対して異なる視点位置から描写した躍動感ある中間画像300B、300C、300D、300Eが表示されることから、自車を示すマークにユーザを注目させることができ、ユーザが当該マークの位置を見失うことを防止できる。
【0060】
更にまた、本実施例における車両装置200において、制御部211は、
図6の例で説明したように、第1処理では、自車の現在位置(「所定の対象」の一例)を示すマーク(「記号」の一例)を
図6の(A)の現在位置マーク501Aの表示形態(「第1の表示形態」の一例)で表示する全体経路画像500Aを表示させ、第2処理では、自車の現在位置を示すマークを
図6の(C)の自車マーク501Cの表示形態(「第2の表示形態」の一例)で表示する平面画像500Cを表示させ、遷移処理では、自車の現在位置を示すマークであって、現在位置マーク501Aの表示形態、又は、自車マーク501Cの表示形態であるマークを拡大して表示する中間画像を表示させることとしてもよい。この場合、切り替え前の全体経路画像500Aと切り替え後の平面画像500Cとで自車の現在位置を示すマークの表示形態が異なる場合であっても、自車の現在位置を示すマークの表示形態が瞬時に切り替わるのではなく段階的に切り替わることから、画像の切り替えに際してユーザが自車の現在位置を示すマークの位置を見失うことを防止できる。
【0061】
[3.変形例]
次に、本実施例の変形例について説明する。なお、以下に説明する変形例は適宜組み合わせることができる。
【0062】
[3.1.変形例1]
上記実施例では、
図5の例で説明したように、制御部211は中間画像400Bに含まれる地点マーク401Bを拡大して表示させる際に背景となる地図も拡大して表示させ、次いで、中間画像400Bに含まれる地点マーク401Bを縮小して表示させる際に背景となる地図も縮小して表示させることとしたが、これに代えて、中間画像400Bに含まれる地点マーク401Bを拡大して表示させる際に背景となる地図を拡大して表示させず、次いで、中間画像400Bに含まれる地点マーク401Bを縮小して表示させる際にも背景となる地図を縮小して表示させないこととしてもよい。すなわち、制御部211は地点マーク401Bのみを拡大して表示させたり、縮小して表示させたりしてもよい。この場合も、地点マーク401Bを拡大して表示する中間画像400Bが表示されることから画像の切り替えに際してユーザが地点マーク401Bを見失いにくくすることができる。
【0063】
[3.2.変形例2]
上記実施例では、
図3の例で説明したように、制御部211は中間画像300B、300C、300D、300Eにおいて自車マーク301を拡大して表示することにより自車マーク301を強調して表示させることとしたが、これに代えて又はこれに加えて、自車マーク301を点滅して表示させる、目立つ色で表示させるなどの強調した表示をさせることとしてもよい。この場合も、自車マーク301が強調して表示されることから、画像の切り替えに際してユーザが自車マーク301を見失いにくくすることができる。
【0064】
[3.3.変形例3]
上記実施例は、本願発明を車載装置200に適用した例であるが、車載装置200以外の携帯端末やゲーム機等で用いられるプログラムでも、表示形態の変化が行われるようなものに適用することができる。