(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023123688
(43)【公開日】2023-09-05
(54)【発明の名称】表示デバイス及びセンサ電子機器ユニットの通信のためのシステム
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20230829BHJP
A61B 5/1459 20060101ALI20230829BHJP
【FI】
A61B5/00 C
A61B5/1459
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023104446
(22)【出願日】2023-06-26
(62)【分割の表示】P 2021148500の分割
【原出願日】2017-03-28
(31)【優先権主張番号】62/315,976
(32)【優先日】2016-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.アンドロイド
2.iOS
(71)【出願人】
【識別番号】504016422
【氏名又は名称】デックスコム・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・アール・ウェーデキンド
(72)【発明者】
【氏名】ダグラス・ウィリアム・バーネット
(72)【発明者】
【氏名】アディチャ・マンダパカ
(72)【発明者】
【氏名】ゼベディア・エル・マックダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・シー・シンプソン
(72)【発明者】
【氏名】アルトゥーロ・ガルシア
(57)【要約】
【課題】方法及び装置は、分析物監視システム内の表示デバイス及びセンサ電子機器ユニットの間の通信のために提供される。
【解決手段】分析物監視システムは、分析物レベルを示す測定を行うように構成される、センサを含むことができる。センサは、センサ電子機器ユニットに通信的に結合することができる。センサ電子機器ユニットは、1つ以上の通信プロトコルを使用して、表示デバイスに分析物レベルを示すデータを伝送するように構成されることができる。さらに、センサ電子機器ユニットは、複数のモードで動作し、また、表示デバイスから受信されるコマンドに応答して、モード間を切り換えるように構成されることができる。また、関連するシステム、方法、及び製造物も説明される。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析物監視システムであって、
分析物レベルを示す測定値を取るように構成されたセンサと、
前記センサに通信的に結合されたセンサ電子機器ユニットであって、
前記センサから前記分析物レベルを示す測定値を受信し、推定した分析物値を算出し、
通常電力モード及び低電力モードで動作し、
前記通常電力モードのときに、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを伝送し、また、
前記低電力モードにおいて、第2の通信プロトコルを使用してコマンドを受信するように構成された、センサ電子機器ユニットと、
表示デバイスであって、
前記第2の通信プロトコルを使用して前記センサ電子機器ユニットに前記コマンドを伝送し、
前記第1の通信プロトコルを使用して前記センサ電子機器ユニットから分析物レベルを示すデータを受信するように構成された、表示デバイスと、を備え、
前記センサ電子機器ユニットが、前記コマンドに応答して、前記低電力モードから前記通常電力モードに切り換え、また、前記第1の通信プロトコルを使用した通信のために、前記表示デバイスに無線で接続するように構成される、分析物監視システム。
【請求項2】
前記低電力モードが、シェルフモードである、請求項1に記載の分析物監視システム。
【請求項3】
前記コマンドが、ウェイクアップコマンドである、請求項1または2に記載の分析物監視システム。
【請求項4】
分析物監視システムであって、
分析物レベルを示す測定値を取るように構成されたセンサと、
前記センサに通信的に結合されたセンサ電子機器ユニットであって、
前記センサから前記分析物レベルを示す測定値を受信し、推定した分析物値を算出し、
通常電力モード及び低電力モードで動作し、
前記通常電力モードのときに、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを伝送し、また、
前記通常電力モードにおいて、第2の通信プロトコルを使用してコマンドを受信するように構成された、センサ電子機器ユニットと、
表示デバイスであって、
前記第1の通信プロトコルを使用して前記センサ電子機器ユニットから分析物レベルを示すデータを受信し、また、
前記第2の通信プロトコルを使用して前記センサ電子機器ユニットにコマンドを伝送するように構成された、表示デバイスと、を備え、
前記システムが、前記コマンドに応答して、前記センサ電子機器ユニットに、前記通常電力モードから前記低電力モードに切り換えさせ、また、前記第1の通信プロトコルを通じた通信のために、前記センサ電子機器ユニットから前記表示デバイスを無線で接続解除させるように構成される、分析物監視システム。
【請求項5】
前記低電力モードが、シェルフモードである、請求項4に記載の分析物監視システム。
【請求項6】
前記コマンドが、スリープコマンドである、請求項4または5に記載の分析物監視システム。
【請求項7】
分析物監視システムであって、
分析物レベルを示す測定値を取るように構成されたセンサと、
前記センサに通信的に結合されたセンサ電子機器ユニットであって、
前記分析物レベルを示す測定値を受信し、
前記受信した測定値を処理し、また、
予め定義された時間に、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを伝送するように構成された、センサ電子機器ユニットと、
表示デバイスであって、
前記第1の通信プロトコルを使用して、前記センサ電子機器ユニットによって送信された分析物レベルを示すデータを受信し、また、
少なくとも前記予め定義された時間の前に、第2の通信プロトコルを使用して前記センサ電子機器ユニットから分析物レベルを示すデータを取り出すように構成される、表示デバイスと、を備える、分析物監視システム。
【請求項8】
前記センサ電子機器ユニットによる前記受信した測定値の前記処理が、前記測定値に少なくとも部分的に基づいて、推定した分析物レベルを算出することを含む、請求項7に記載の分析物監視システム。
【請求項9】
分析物監視システムであって、
分析物レベルを示す測定値を取るように構成されたセンサと、
前記センサに通信的に結合されたセンサ電子機器ユニットであって、
前記分析物レベルを示す測定値を受信し、
前記受信した測定値を処理し、また、
予め定義された時間に、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを伝送するように構成された、センサ電子機器ユニットと、
表示デバイスであって、
前記第1の通信プロトコルを使用して、前記センサ電子機器ユニットによって送信された分析物レベルを示すデータを受信し、
第2の通信プロトコルを介して、前記センサが測定値を取ることを停止させるコマンドメッセージを伝送し、また、
前記第2の通信プロトコルを介して、前記センサ電子機器ユニットに前記第1の通信プロトコルを使用した前記分析物レベルを示すデータの前記伝送を停止させるよう要求する要求メッセージをさらに伝送するように構成された、表示デバイスと、を備える、分析物監視システム。
【請求項10】
前記センサ電子機器ユニットによる前記受信した測定値の前記処理が、前記測定値に少なくとも部分的に基づいて、推定した分析物値を算出することを含む、請求項9に記載の分析物監視システム。
【請求項11】
前記コマンドメッセージが、前記センサに測定値を取ることを停止させる命令を前記センサ電子機器ユニットに提供する、請求項9または10に記載の分析物監視システム。
【請求項12】
前記表示デバイスが、前記第2の通信プロトコルを使用して前記センサによって前記測定値を取ることを開始し、前記第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータの前記伝送を開始するようにさらに構成される、請求項9~11のいずれかに記載の分析物監視システム。
【請求項13】
分析物監視システムであって、
分析物レベルを示す測定値を取るように構成されたセンサと、
前記センサに通信的に結合されたセンサ電子機器ユニットであって、
前記センサから前記分析物レベルを示す測定値を受信し、推定した分析物値を算出し、
第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを伝送し、また、
第2の通信プロトコルを使用してコマンドを受信するように構成された、センサ電子機器ユニットと、
表示デバイスであって、
前記第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを受信し、また、
前記第2の通信プロトコルを使用して前記センサ電子機器ユニットにデータ要求コマンドを伝送するように構成された、表示デバイスと、を備え、前記センサ電子機器ユニットが、前記データ要求コマンドに応答して、前記第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを送信する、分析物監視システム。
【請求項14】
前記センサ電子機器ユニットが、前記センサ電子機器ユニットのバッテリ残量を測定するようにさらに構成される、請求項13に記載の分析物監視システム。
【請求項15】
前記バッテリ残量が所定の閾値よりも低くなったときに、前記表示デバイスが、前記第2の通信プロトコルを使用して前記センサ電子機器ユニットに前記データ要求コマンドを伝送するようにさらに構成される、請求項14に記載の分析物監視システム。
【請求項16】
前記センサ電子機器ユニットが、前記第2の通信プロトコルを通じて1つ以上のコマンドを選択的に受信し、また、前記第1の通信プロトコルを通じてデータを選択的に伝送するように構成される、請求項13に記載の分析物監視システム。
【請求項17】
前記センサ電子機器ユニットが、所定の時間間隔で分析物レベルを示すデータを送信するようにさらに構成される、請求項13に記載の分析物監視システム。
【請求項18】
前記データ要求コマンドに応答して、前記第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを前記送信することが、前記センサ電子機器ユニットが前記所定の時間間隔で分析物レベルを示すデータを送信することを妨げない、請求項17に記載の分析物監視システム。
【請求項19】
前記バッテリ残量が前記所定の閾値よりも低くなったときに、前記表示デバイスが、無線周波数場を使用して前記センサ電子機器ユニットに電力を伝送し、それによって、電力を前記センサ電子機器ユニットに提供して、前記第2の通信プロトコルを通じて分析物レベルを示すデータを送信する、請求項13~15のいずれかに記載の分析物監視システム。
【請求項20】
前記バッテリ残量が所定の閾値よりも低くなったときに、前記センサ電子機器ユニットが、分析物レベルを示すデータをパッシブタグに記憶するようにさらに構成され、前記表示デバイスが、前記第2の通信プロトコルを使用して前記パッシブタグを読み出すようにさらに構成される、請求項14に記載の分析物監視システム。
【請求項21】
前記センサ電子機器ユニットが、前記データ要求コマンドに応答して、前記第2の通信プロトコルを使用して暗号解読キーをさらに送信し、前記暗号解読キーが、前記データ要求コマンドに応答して、前記第1の通信プロトコルを使用して送信された前記分析物レベルを示すデータを解読するために使用される、請求項13に記載の分析物監視システム。
【請求項22】
分析物監視システムであって、
分析物レベルを示す測定値を取るように構成されたセンサと、
前記センサに通信的に結合されたセンサ電子機器ユニットであって、
前記センサから前記分析物レベルを示す測定値を受信し、推定した分析物値を算出し、
第1の通信プロトコルを使用して前記分析物レベルを示す推定したデータを伝送し、また、
第2の通信プロトコルを使用してコマンドを受信するように構成された、センサ電子機器ユニットと、
表示デバイスであって、
前記第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを受信し、また、
前記第2の通信プロトコルを使用して前記センサ電子機器ユニットにデータ要求コマンドを伝送するように構成された、表示デバイスと、を備え、前記センサ電子機器ユニットが、前記第1の通信プロトコルを使用して前記分析物レベルを示すデータの一部分を送信し、また、前記データ要求コマンドに応答して、前記第2の通信プロトコルを使用して前記分析物レベルを示すデータの別の一部分を送信する、分析物監視システム。
【請求項23】
前記センサ電子機器ユニットが、前記センサ電子機器ユニットのバッテリ残量を測定するようにさらに構成される、請求項22に記載の分析物監視システム。
【請求項24】
前記測定されたバッテリ残量が所定の閾値よりも低くなったときに、前記センサ電子機器ユニットが、分析物レベルを示すデータの伝送を中止するようにさらに構成される、請求項22または23に記載の分析物監視システム。
【請求項25】
前記測定されたバッテリ残量が所定の低電力モード閾値よりも低くなったときに、前記センサ電子機器ユニットが、前記低電力モードを利用するようにさらに構成される、請求項23に記載の分析物監視システム。
【請求項26】
前記測定されたバッテリ残量が所定の通常電力モード閾値を超えたときに、前記センサ電子機器ユニットが、前記通常電力モードを利用するようにさらに構成される、請求項23~25のいずれかに記載の分析物監視システム。
【請求項27】
前記第2の通信プロトコルが、近距離無線通信及び無線周波数識別のうちの少なくとも1つを利用する、請求項22に記載の分析物監視システム。
【請求項28】
前記センサ電子機器ユニットが、前記測定値に少なくとも部分的に基づいて、推定した分析物レベルを算出するようにさらに構成される、請求項22に記載の分析物監視システム。
【請求項29】
前記表示デバイスが、前記測定値に少なくとも部分的に基づいて、推定した分析物値を算出するようにさらに構成される、請求項22に記載の分析物監視システム。
【請求項30】
デバイス認証プロシージャが完了した後に、前記表示デバイスが、前記センサ電子機器ユニットに組み込まれたパッシブタグから、較正または製造情報を読み出すようにさらに構成される、請求項22に記載の分析物監視システム。
【請求項31】
前記パッシブタグから読み出された前記情報の少なくとも一部分が暗号化される、請求項30に記載の分析物監視システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の参照による組み込み
出願データシートに特定されるありとあらゆる優先権の主張またはそれに対するあらゆる補正は、37 CFR 1.57の下に参照により本明細書に組み込まれる。本出願は、2016年3月31日に出願された米国仮出願第62/315,976号の利益を主張する。前述の出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれ、本明細書において明示的に本明細書の一部をなす。
【0002】
本出願は、一般に、分析物監視システムのセンサ電子機器ユニットと表示デバイスとの間の通信のためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
分析物モニタは、組織上に載置して、感知領域内の分析物を検出するように構成されることができる。例えば、限定されないが、分析物モニタは、グルコース、乳酸、コレステロール、ヘモグロビン、及び/または他の血液もしくは体液成分の濃度を測定する、センサを含むことができる。
【0004】
いくつかの事例において、真性糖尿病(糖尿病としても知られる)のある人物は、分析物モニタを使用することができる。真性糖尿病は、I型糖尿病等の、人物の膵臓が充分なインスリンを作成することができない障害、及び/またはII型糖尿病等の、インスリンが人物に有効になり得ない障害である。糖尿病状態において、罹患者は、高血糖を患う場合があり、これは、微小血管の劣化と関連し得る腎不全、皮膚潰瘍、または眼の硝子体への出血等の一連の生理的障害を生じさせ得る。低血糖等の低血糖反応は、インスリンの不注意な過剰摂取、またはインスリンもしくはグルコース低下剤の通常投薬後の極端な運動もしくは不十分な食物摂取によって誘発され得る。
【0005】
いくつかの事例において、糖尿病患者は、自己監視式血中グルコース(「SMBG」)モニタ等の分析物モニタを担持することができ、これは、典型的に、不快な指穿刺法を利用する場合がある。快適さ及び/または便利の欠如のため、糖尿病患者は、典型的に、1日に2~4回だけ自分のグルコースレベルを測定する。残念なことに、こうした時間間隔は、あまりに離れて分散されるため、糖尿病患者は、自分が高血糖または低血糖状態であることを知るのが手遅れになる可能性があり、ときには危険な副作用を生じさせ得る。実際に、糖尿病患者は、SMBG値を適時に取れなくなる恐れがあるだけでなく、糖尿病患者は、従来の方法に基づいて自分の血中グルコース値が上昇しているのか、または低下しているのかが分からなくなる恐れもある。
【0006】
結果的に、様々な分析物モニタは、血中グルコース値を連続的に検出する及び/または定量化するための、非侵襲性の、経皮性の(例えば、経皮的な)、及び/または埋め込み可能な電気化学的センサを含むように開発されている。これらの、ならびに他の種類のデバイスは、一般に、未処理または処理済のデータを、ディスプレイを含み得る遠隔デバイスに伝送して、センサをホストしているユーザに情報を提示することを可能にする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書で明確に述べられる態様の特徴のいずれかを、本明細書で特定される他の全ての態様及び実現形態に適用可能である。さらに、ある態様の特徴のいずれかを、本明細書で説明される他の態様と部分的または全体的に独立して組み合わせることができ、例えば、1つ、2つ、または3つ以上の態様を全体的または部分的に組み合わせることが可能であり得る。さらに、ある態様の特徴のいずれかを、他の態様に対して任意選択的とすることができる。ある方法の任意の態様を、別の態様のシステムまたは装置によって実行することができ、あるシステムの任意の態様を、別の態様の方法を実行するように構成することができる。
【0008】
いくつかの実現形態では、センサ電子機器ユニットと1つ以上の表示デバイスとの間の通信のために、複数の通信プロトコルを使用することができる。センサ電子機器ユニット間の通信は、有線及び/または無線通信プロトコルに基づくことができ、これは、
図3~4を参照して本開示の後半で、ならびに本開示の全体を通して他の場所で論じられる。例えば、限定されないが、第1の通信プロトコルは、BLUETOOTH(登録商標)またはBluetooth低エネルギー(BLE)無線通信プロトコル等の無線通信を利用することができ、これは、2.4~2.485GHzの無線通信周波数範囲を使用する。第2の通信プロトコルは、近距離無線通信(「NFC」)または無線周波数識別(「RFID」)等の無線周波数(「RF」)場を利用することができる。NFCは、13.56MHzの周波数を有するRF場とすることができる。RFIDは、限定されないが、120~150kHz、13.56MHz、433MHz、865~868MHz、902~928MHz、2450~5800MHz、3.1~10GHz等の、周波数帯域の範囲で動作することができる。
【0009】
いくつかの実現形態において、第2の通信プロトコルは、表示デバイスによって使用されて、センサ電子機器ユニットと通信することができる。いくつかの事例において、これらの通信は、コマンド/要求、データの伝送、及び/または他の通信を含むことができる。
【0010】
いくつかの実現形態において、表示デバイスは、第2の通信プロトコルを利用して、センサ電子機器ユニットに1つ以上のアクションを行わせることができる。いくつかの事例において、これらのアクションは、アクションキューに組み合わせることができる。故に、本開示の様々な実現形態において説明されるアクションは、一連のアクションに組み合わせて行うことができる。これらの様々なアクション及びそれらの機能ユニットは、
図5C、
図6A~Bを参照して本開示の後半で、ならびに本開示の全体を通して他の場所で論じられる。
【0011】
いくつかの実現形態において、1つのアクションは、ウェイクアクションとすることができ、表示デバイスは、第2の通信プロトコルを使用して、コマンド/要求及び/またはデータを送信し、シェルフモード、アイドルモード、及び/または任意の低電力モードから、センサ電子機器ユニットをウェイクアップさせる。いくつかの事例において、センサ電子機器ユニットは、そのウェイクアップ後に、第1の通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニットをウェイクアップさせるために使用した表示デバイスとペアリングし、通信することができる。同様に、第2の通信プロトコルを使用して、シェルフモード、アイドルモード、低電力モード、通常モード、高速モード、及び/またはセンサ電子機器ユニットに望ましくなり得る任意のモードに変更する等の、センサ電子機器ユニットの動作モードを変更することができる。
【0012】
いくつかの実施形態では、分析物レベルを測定するための検体センサを含み、センサ電子機器ユニットに通信的に結合された、分析物レベル監視システムが提供される。センサ電子機器ユニットは、センサから分析物測定データを受信するように構成され、また、測定データに基づいて、データを処理して、推定した分析物値を算出するようにさらに構成することができる。センサ電子機器ユニットはまた、複数の通信プロトコルを使用して、表示デバイスと通信するように、及び複数の動作モードで動作するようにも構成される。例えば、限定されないが、動作モードとしては、通常電力モード及び低電力モードを挙げることができる。表示デバイスは、複数の通信プロトコルのうちの少なくとも1つを使用して、センサ電子機器ユニットにコマンドを通信するように構成される。例えば、コマンドは、1つ以上のコマンドを含むことができ、該コマンドは、センサ電子機器ユニットが受信すると、センサ電子機器ユニットに、記憶モード等の低電力モードから通常電力モードに切り換えさせ、及び/またはコマンドを通信するために使用した通信プロトコルとは異なる通信プロトコルを使用して、表示デバイスに無線で接続させる。代替的に、センサ電子機器ユニットは、通常電力モードから低電力モードに切り換えることができ、及び/または第2の通信プロトコルを使用して通信されたコマンドに応答して、第1の通信プロトコルを使用して表示デバイスとの通信のための接続を終了することができる。センサ電子機器ユニットは、例えば通常電力モードで動作している間に、複数の通信プロトコルのうちの少なくとも1つを使用して、表示デバイスに、分析物測定データまたは推定した分析物値等の、分析物レベルを示すデータを通信することができる。これらの実施形態のうちのいくつかにおいて、表示デバイスは、分析物測定データを処理して、推定した分析物値を算出するように構成される。
【0013】
他の実施形態において、分析物監視システムは、分析物レベルを測定するための、及びセンサ電子機器ユニットに通信的に結合された、検体センサを備える。センサ電子機器ユニットは、センサから分析物測定データを受信するように構成され、また、測定データに基づいて、データを処理して、推定した分析物値を算出するようにさらに構成することができる。センサ電子機器ユニットはまた、複数の通信プロトコルを使用して、表示デバイスと通信するようにも構成される。センサ電子機器ユニットは、第1の通信プロトコルを使用して、表示デバイスに分析物測定データまたは推定した分析物値を通信することができる。これらの実施形態のうちのいくつかにおいて、表示デバイスは、分析物測定データを処理して、推定した分析物値を算出するように構成される。表示デバイスはまた、第2の通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニットにコマンドを通信するようにも構成される。例えば、センサ電子機器ユニットがコマンドを受信すると、センサ電子機器ユニットは、分析物測定を行うことを中止することができ、さらに、分析物測定データまたは推定した分析物値を送信することを中止することができる。
【0014】
いくつかの実施形態では、分析物レベルを測定するための検体センサを含み、センサ電子機器ユニットに通信的に結合された、分析物レベル監視システムが提供される。センサ電子機器ユニットは、センサから分析物測定データを受信するように構成され、また、測定データに基づいて、データを処理して、推定した分析物値を算出するようにさらに構成することができる。センサ電子機器ユニットはまた、複数の通信プロトコルを使用して、表示デバイスと通信するようにも構成される。センサ電子機器ユニットは、第1の通信プロトコルを使用して、予め定義された時間に、表示デバイスに分析物測定データまたは推定した分析物値を通信することができる。センサ電子機器ユニットは、第2の通信プロトコルを使用して、予め定義された時間の直前から、表示デバイスに分析物測定データまたは推定した分析物値を通信するようにさらに構成することができる。これらの実施形態のうちのいくつかにおいて、表示デバイスは、分析物測定データを処理して、推定した分析物値を算出するように構成される。
【0015】
他の実施形態において、分析物監視システムは、分析物レベルを測定するための、及びセンサ電子機器ユニットに通信的に結合された、検体センサを備える。センサ電子機器ユニットは、センサから分析物測定データを受信するように構成され、また、測定データに基づいて、データを処理して、推定した分析物値を算出するようにさらに構成されることができる。センサ電子機器ユニットはまた、複数の通信プロトコルを使用して、表示デバイスと通信するようにも構成される。センサ電子機器ユニットは、第1の通信プロトコルを使用して、表示デバイスに分析物測定データまたは推定した分析物値を通信することができる。これらの実施形態のうちのいくつかにおいて、表示デバイスは、分析物測定データを処理して、推定した分析物値を算出するように構成される。表示デバイスはまた、第2の通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニットにコマンドを通信するようにも構成される。例えば、コマンドは、1つ以上の命令を含むことができ、該命令は、センサ電子機器ユニットが受け取ると、センサ電子機器ユニットに、第2の通信プロトコルを使用して送信したデータ要求コマンドに応答して、第1の通信プロトコルを使用して、分析物測定データまたは推定した分析物値を伝送させる。代替的に、分析物データまたは値の一部分は、第1の通信プロトコルを使用して通信することができ、分析物データまたは値の別の一部分は、異なる通信プロトコルを使用して通信することができる。
【0016】
いくつかの実現形態において、1つのアクションは、較正アクションとすることができ、表示デバイスは、第2の通信プロトコルを使用して、コマンド/要求及び/またはデータを送信し、較正データをセンサ電子機器ユニットに伝送して、センサ電子機器ユニットを較正する。この較正データは、指穿刺を通してユーザによって取得され、表示デバイスに入力されるデータを含むことができる。較正データは、センサ電子機器ユニットによって使用され、分析物センサの生の測定値(例えば、電流、電圧、抵抗、ゲート論理、その他)を、推定したグルコース値(「EGV」)、推定した血中グルコースレベル、血中グルコースレベル、及び/または任意の他の分析物測定値もしくは分析物測定値の推定等の、分析物測定値を示すデータに変換する、その較正機能を較正することができる。
【0017】
いくつかの実現形態において、1つのアクションは、クローンアクションとすることができ、表示デバイスは、第2の通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニットのクローンを作成するコマンド/要求及び/またはデータを送信することができる。例えば、限定されないが、2つのセンサ電子機器ユニットを、クローン作成アクションで使用することができる。表示デバイスは、第2の通信プロトコルを使用して、コマンド/要求を第1のセンサ電子機器ユニットに送信し、第1の通信プロトコルまたは第2の通信プロトコルを通じて、第1のセンサ電子機器ユニットの記憶データ(例えば、ホワイトリスト、ボンディングリスト、較正データ、分析物測定値、生のセンサ測定値、その他)の一部分または全部を表示デバイスに送信することができる。表示デバイスは、次いで、第2の通信プロトコルを使用して、次いで、第1のセンサ電子機器ユニットから取得したデータの第2のセンサ電子機器ユニットへの転送を開始することができる。
【0018】
いくつかの実現形態において、1つのアクションは、データ検索アクションとすることができ、表示デバイスは、第2の通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニットに第1の通信プロトコル及び/または第2の通信プロトコルを使用してデータを表示デバイスに送信させるコマンド/要求及び/またはデータを送信することができる。例えば、限定されないが、NFC対応またはRFID対応の表示デバイスは、
図7A~Eを参照して本開示の後半で、及び本開示の全体を通して他の場所で説明されるように、スケジュールされた通信または特定のタイミングに従う通信等の、通常の通信の確立を変更することができる。例えば、限定されないが、ユーザは、センサ電子機器ユニットに、スケジュールされた伝送の前に、センサ情報を伝送させたい場合がある。この伝送は、ユーザ/ホストが低血糖状態の兆候を感じることに起因し得、または、ユーザが、センサデータのバックログをバルク転送で表示デバイスに伝送させたい場合がある。
【0019】
いくつかの実現形態において、1つのアクションは、設定されたホワイト/ボンディングリストアクションであり、表示デバイスは、第2の通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニット内の第1の通信プロトコルのホワイトリストまたはボンディングリストを設定する、調整する、及び/または操作するコマンド/要求及び/またはデータを送信する。ホワイトリスト及びボンディングリストは、
図5C、
図6A~B、
図9A~Fを参照して本開示の後半で、ならびに本開示の全体を通して他の場所で論じられる。このアクションは、表示デバイスをホワイトリストもしくはボンディングリストに加えること、ホワイトリストもしくはボンディングリストから表示デバイスを削除すること、ならびに/またはホワイトリスト及び/もしくはボンディングリストを再編成することを含むことができる。いくつかの実現形態において、表示デバイスを加えることは、第2の通信プロトコルを通じて、その表示デバイスを第1の通信プロトコルのセンサ電子ユニットのホワイトリストに加えるコマンド(複数可)を伝送することができ、コマンド(複数可)はまた、そのホワイトリスト上のその表示デバイス及び他の表示デバイスの位置を指定することもでき、また、ホワイトリスト以外の他の表示デバイスをシフトことができる。
【0020】
いくつかの実現形態において、1つのアクションは、センサセッションの開始または停止とすることができ、表示デバイスは、第2の通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニットにセンサ測定及び/または伝送を開始または停止させるコマンド/要求及び/またはデータを送信する。
【0021】
いくつかの実現形態では、複数の通信プロトコル(例えば、第1及び第2の通信プロトコル)を使用して、データ及び/またはコマンドを送信することができる。例えば、限定されないが、特定の種類の通信を第1の通信プロトコルを通じて伝送することができ、特定の種類の通信を第2の通信プロトコルを通じて伝送することができる。例示として、限定されないが、全てのコマンドを第2の通信プロトコルを通じて送信されることができ、全てのデータを第1の通信プロトコルを通じて送信することができる。いくつかの実現形態において、通信は、第1の通信プロトコルと第2の通信プロトコルの間で分けることができる。例えば、限定されないが、ある通信プロトコルを通じて、暗号化されたデータ/情報を送信することができ、一方で、別の通信プロトコルを通じて、暗号解読キー及び/または他のセキュリティ情報を送信することができ、よって、表示デバイスは、両方の通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニットから通信を読み出すことができる。いくつかの実現形態において、通信は、複数の通信プロトコルの間で分けることができ、よって、完全なメッセージは、複数の通信プロトコルからのデータ/情報を含む。
【0022】
いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニットは、バッテリ残量に基づいて、通信プロトコルを調整することができる。例えば、限定されないが、第2の通信プロトコルを使用して、電力切れ及び/または低電力のセンサ電子機器ユニットからデータを復元することができる。いくつかの事例において、センサ電子機器ユニットは、バッテリ残量が所定の閾値よりも低下したときに、データ測定及び/または伝送を中止することができる。次いで、1つ以上の通信プロトコル(例えば、第2の通信プロトコル)を使用して、センサ電子機器モジュールに給電し、さらに、センサ電子機器モジュールに記憶されたデータを復元することができる。いくつかの事例において、センサ電子機器ユニットは、そのバッテリ残量が所定の閾値よりも低下したときに、パッシブタグ上へデータをロードすることができる。
【0023】
いくつかの事例において、表示デバイスは、NFCを使用して、無線伝送を介して(例えば、BLUETOOTH(登録商標)またはBLE無線プロトコルを使用して)、センサ電子機器ユニットから表示デバイスへの給電及び/または通信を開始することができる。このようなことは、センサ電子機器ユニットのバッテリ残量が少ない、またはバッテリが切れたときに望ましくなり得る。これは、保健従事者が使用して、患者データを処理することができ、及び/または任意のユーザが使用して、電力切れ間近の、もしくは電力が切れたセンサ電子機器ユニットから、またはセンサ電子機器ユニットが故障した場合に、データを引き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
以下、開示される態様は、開示される態様を例示し、かつ限定しないように提供される添付図面と併せて説明され、同じ記号は、同じ要素を表す。本明細書で説明される対象事項の1つ以上の実現形態の詳細が、添付図面及び下の説明に記載される。他の特徴、態様、及び利点は、説明、図面、及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。以下の図面の関連する寸法は、一定の比率で描かれていない場合があることに留意されたい。
【0025】
【
図1A】センサ電子機器ユニット、センサ、及びセンサ電子機器ユニットに接続することができる複数の表示デバイスを有する、例示的な連続分析物監視システムを表す図である。
【
図1B】製造からユーザによる使用までの、センサ電子機器ユニットの例示的な開始を示す、例示的なフローチャートである。
【
図1C】2つの異なる通信チャネルによって通信している例示的な表示デバイス及びセンサ電子機器ユニットを例示する図である。
【
図2A】センサ電子機器ユニットが、複数の通信チャネルを使用して、複数の表示デバイスに通信的に結合された、例示的なシステムのブロック図である。
【
図2B】例示的なセンサ電子機器ユニットが2つの例示的な表示デバイスに通信的に結合された、例示的なシステムを例示する図である。
【
図3】例示的なセンサ電子機器ユニットの機能ブロック図である。
【
図4A】例示的な表示デバイスの機能ブロック図である。
【
図4B】例示的なセンサ電子機器ユニットと例示的な表示デバイスと間の例示的なアドバタイジング/接続シーケンスである。
【
図5A】各通信プロトコルが異なる範囲を有する、例示的なセンサ電子機器ユニットの例示的な通信プロトコルの例示的な範囲を例示する図である。
【
図5B】各通信プロトコルが異なる範囲を有する、例示的な表示デバイスの例示的な通信プロトコルの例示的な範囲を例示する図である。
【
図5C】例示的な表示デバイスの例示的な機能ユニットを例示する、例示的な機能ブロック図を例示する図である。
【
図6A】ユーザが例示的な表示デバイスからNFC機能を選択することができる、例示的なインターフェースを例示する図である。
【
図6B】NFCを通じて例示的なアクションキューのアクションを行うための例示的なインターフェースを例示する図である。
【
図6C】RF場通信プロトコルを使用して、例示的なセンサ電子機器ユニットを低電力モードからウェイクさせる、例示的なタイミング図である。
【
図6D】RF場通信プロトコルを使用して、例示的なセンサ電子機器ユニットをウェイクさせるプロセスを例示する、例示的なフローチャートである。
【
図6E】低電力モードに入る例示的なセンサ電子機器ユニットの例示的なタイミング図である。
【
図7A】例示的なセンサ電子機器ユニットの例示的な第1の通信プロトコルの例示的なタイミング図である。
【
図7B】
図7Aの第1の通信プロトコルの通信の間に生じ得る信号処理を示す、例示的なセンサ電子機器ユニットの例示的なタイミング図である。
【
図7C】
図7Bの例示的なタイミング図から第1の通信プロトコルを使用して通信を開始するための、第2の通信プロトコルを使用した、例示的なセンサ電子機器ユニットからの例示的な伝送を例示する図である。
【
図7D】例示的なセンサセッションを停止する第2の通信プロトコルを通じた伝送を示す、例示的なタイミング図である。
【
図7E】センサセッションを開始する第2の通信プロトコルを通じた伝送のタイミングを示す、例示的なタイミング図である。
【
図8】どのように一方の通信プロトコルを使用して、もう一方の通信プロトコルを使用した通信のためのペアリングを容易にすることができるのかを示す、例示的なフローチャートである。
【
図9A】2つ以上の通信プロトコルを使用することによって、例示的なセンサ電子機器ユニット及び例示的な表示デバイスをペアリングするために使用することができる、例示的なホワイトリスト及び例示的なボンディングリストを例示する図である。
【
図9B】
図9Aに例示される例示的なホワイトリスト及び例示的なボンディングリストに反映されるように、第2の通信プロトコルを使用して例示的なセンサ電子機器ユニットに接続する、複数の例示的な表示デバイスを例示する図である。
【
図9C】第2の通信プロトコルを使用して例示的なセンサ電子機器ユニット及び例示的な表示デバイスがペアリング解除されたときに更新される、通信プロトコルの例示的なホワイトリスト及び例示的なボンディングリストを例示する図である。
【
図9D】通信プロトコルを使用して、例示的な表示デバイスを別の通信プロトコルの例示的なホワイトリストに追加し、その同じ例示的なホワイトリストから異なる例示的な表示デバイスを削除することができる、例示的な実現形態を例示する図である。
【
図9E】第2の通信プロトコルを使用して、
図9Bに例示される例示的なホワイトリストを再順序付けする一実施例を例示する図である。
【
図9F】第2の通信プロトコルを使用して、第1の通信プロトコルの例示的なボンディングリスト上の例示的な表示デバイスを、その第1の通信プロトコルの例示的なホワイトリストに移動させる一実施例を例示する図である。
【
図9G】例示的なセンサ電子機器ユニットと、
図9A~Fの例示的なホワイトリストの例示的な表示デバイスとの間の通信のための、例示的な逐次通信ウインドウのグラフを例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本明細書で開示される新しいシステム、装置、及び方法の様々な態様は、添付図面を参照して下でより完全に説明される。しかしながら、本開示は、多くの異なる形態で具現化することができ、また、本開示の全体を通して提示される任意の特定の構造または機能に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの態様は、本開示が綿密で完全となるように、及び本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように提供される。本明細書の教示に基づいて、当業者は、本開示の範囲が、任意の他の態様とは独立に実施されるのか、組み合わせて実施されるのかにかかわらず、本明細書で開示される新しいシステム、装置、及び方法のあらゆる態様を網羅することを意図することを認識されたい。例えば、装置は、本明細書に記載される任意の数の態様を使用して、装置を実装することができ、または方法を実施することができる。加えて、本開示の範囲は、本明細書に記載される本開示の様々な態様に加えて、またはそれ以外の他の構造、機能、または構造及び機能を使用して実践される、そのような装置または方法を網羅することを意図する。本明細書で開示される任意の態様を、請求項の1つ以上の要素によって実施することができることを理解されたい。
【0027】
特定の態様が本明細書で説明されるが、これらの態様の数多くの変形及び置換が本開示の範囲内に含まれる。好ましい態様のいくつかの利益及び利点に言及するが、本開示の範囲は、特定の利益、用途、及び/または目的に限定されることを意図しない。詳細な説明及び図面は、限定するものではなく、本開示を単に例示するものであり、本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその等価物によって定義されている。
【0028】
上で言及したように、(下でさらに詳細に述べられる)分析物の1つの例である血中グルコース値の連続監視は、快適さ及び便利さを改善することによって、ならびに人物の悪化状態または医学的に危険な状態が見過ごされる機会を少なくすることによって、従来の監視システム及び方法を改善することができる。したがって、本明細書で説明される様々な実現形態は、分析物を連続的に監視する、及びセンサ電子機器ユニットと表示デバイスとの間で通信するシステム及び方法を対象とする。
【0029】
いくつかの実現形態において、システムは、ホストの分析物を連続的に測定するために提供され、該システムは、実質的に連続的にホストの分析物の濃度を測定するように構成された連続分析物センサ(及び/または任意の他のセンサ)と、分析物濃度測定値を受信し、該分析物測定値を表示デバイスに通信するために連続分析物センサに動作的及び/または通信的に結合されたセンサ電子機器ユニットとを含むことができる。具体的には、センサ電子機器ユニットは、生のセンサデータ、変換されたセンサデータ、及び/または任意の他のセンサデータもしくは該センサ電子機器ユニットから導出されるデータ、例えば予測もしくは傾向データを含むセンサ情報を生成するために、連続分析物センサによって測定される分析物濃度と少なくとも部分的に関連付けられたプロセスデータ及び/またはデータストリームを処理するように構成された電子機器を含むことができる。センサ電子機器ユニットは、ホスト、介護者、その他に提示するための異なる表示デバイス用に修正されたセンサ情報を異なる表示デバイスが受信することができるように、それぞれの表示デバイス用にカスタマイズされるセンサ情報を生成するようにさらに構成することができる。
【0030】
センサ電子機器ユニットと1つ以上の表示デバイスとの間の通信は、例えば、どのくらい頻繁に、及び/またはどのくらい長くセンサ電子機器ユニットが表示デバイスにアドバタイズするか、センサ電子機器ユニットが表示デバイスにアドバタイズした順序、その他を含む、アドバタイジング及び通信プロトコルを介して制御することができる。センサ電子機器ユニットは、センサ電子機器ユニットと1つ以上の表示デバイスとの間のそのような通信を達成する、無線トランシーバ等の、アドバタイジング及び通信プロトコルに従って動作する通信ユニットを備えることができる。アドバタイジング及び接続部プロトコルによって達成される制御は、限定されないが通信のタイミング及び順序等の、通信に影響を与え得る変数またはパラメータを変動または調整することによって達成することができる。
【0031】
本明細書で使用される場合、「分析物」という用語は、広義の用語であり、その通常の、かつ慣例的な意味が当業者に示されるものであり(かつ特別な、またはカスタマイズされた意味に限定されるものではなく)、さらに、分析することができる生体液(例えば、血液、間質液、脳脊髄液、リンパ液、または尿)中の物質または化学成分を指すが、これらに限定されない。分析物としては、自然発生物質、人工物質、代謝物質、及び/または反応生成物を挙げることができる。いくつかの実現形態において、センサヘッド、デバイス、及び方法による測定のための分析物は、分析物である。しかしながら、他の分析物も同様に企図され、アカルボキシプロトロンビン、アシルカルニチン、アデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ、アデノシンデアミナーゼ、アルブミン、アルファ-フェトプロテイン、アミノ酸プロファイル(アルギニン(クレブス回路)、ヒスチジン/ウロカニン酸、ホモシステイン、フェニルアラニン/チロシン、トリプトファン)、アンドレノステンジオン、アンチピリン、アラビニトールエナンチオマー、アルギナーゼ、ベンゾイルエクゴニン(コカイン)、ビオチニダーゼ、ビオプテリン、C-反応性タンパク質、カルニチン、カルノシナーゼ、CD4、セルロプラスミン、ケノデオキシコール酸、クロロキン、コレステロール、コリンエステラーゼ、抱合型1-βヒドロキシコール酸、コルチゾール、クレアチンキナーゼ、クレアチンキナーゼMMアイソザイム、シクロスポリンA、d-ペニシラミン、デ-エチルクロロキン、デヒドロエピアンドロステロンサルフェート、DNA(アセチル化多型、アルコール脱水素酵素、α1-抗トリプシン、嚢胞性線維症、デュシェンヌ型/ベッカー型筋ジストロフィー、分析物-6-リン酸デヒドロゲナーゼ、ヘモグロビンA、ヘモグロビンS、ヘモグロビンC、ヘモグロビンD、ヘモグロビンE、ヘモグロビンF、Dパンジャブ、β-サラセミア、B型肝炎ウイルス、HCMV、HIV-1、HTLV-1、レーベル遺伝性視神経症、MCAD、RNA、PKU、三日熱マラリア原虫、性分化、21-デオキシコルチゾール)、デスブチルハロファントリン、ジヒドロプテリジン還元酵素、ジフテリア/破傷風抗毒素、赤血球アルギナーゼ、赤血球プロトポルフィリン、エステラーゼD、脂肪酸/アシルグリシン、遊離β-ヒト絨毛性ゴナドトロピン、遊離赤血球ポルフィリン、遊離チロキシン(FT4)、遊離トリ-ヨードチロニン(FT3)、フマリルアセトアセターゼ、ガラクトース/gal-1-リン酸塩、ガラクトース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ、ゲンタマイシン、アナライト-6-リン酸デヒドロゲナーゼ、グルタチオン、グルタチオンペリオキシダーゼ、グリココール酸、グリコシル化ヘモグロビン、ハロファントリン、ヘモグロビン変異体、ヘキソサミニダーゼA、ヒト赤血球炭酸脱水酵素I、17-α-ヒドロキシプロゲステロン、ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ、免疫反応性トリプシン、乳酸塩、鉛、リポタンパク質((a)、B/A-1、β)、リゾチーム、メフロキン、ネチルマイシン、フェノバルビトン、フェニトイン、フィタン酸/プリスタン酸、プロゲステロン、プロラクチン、プロリダーゼ、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、キニン、逆位トリ-ヨードチロニン(rT3)、セレン、血清膵臓リパーゼ、シソマイシン、ソマトメジンC、特異的抗体(アデノウイルス、抗核抗体、抗ゼータ抗体、アルボウイルス、オーエスキー病ウイルス、デング熱ウイルス、メジナ虫、単包条虫、赤痢アメーバ、エンテロウイルス、ランブル鞭毛虫(Giardia duodenalisa)、ヘリコバクターピロリ、B型肝炎ウイルス、ヘルペスウイルス、HIV-1、IgE(アトピー性疾患)、インフルエンザウイルス、ドノバンリーシュマニア、レプトスピラ、麻疹/流行性耳下腺炎/風疹、らい菌、肺炎マイコプラズマ、ミオグロビン、回旋糸状虫、パラインフルエンザウイルス、熱帯熱マラリア原虫、ポリオウイルス、緑膿菌、呼吸系発疹ウイルス、リケッチア(ツツガムシ病)、マンソン住血吸虫、トキソプラズマ原虫、梅毒トレポネーマ(Trepenoma pallidium)、クルーズ/ランゲルトリパノソーマ、水疱性口炎ウイルス(vesicular stomatis virus)、バンクロフト糸状虫、黄熱病ウイルス)、特異的抗原(B型肝炎ウイルス、HIV-1)、スクシニルアセトンスルファドキシン、テオフィリン、チロトロピン(TSH)、チロキシン(T4)、チロキシン結合グロブリン、微量元素、トランスフェリン、UDP-ガラクトース-4-エピメラーゼ、尿素、ウロポルフィリノーゲンIシンターゼ、ビタミンA、白血球、及び亜鉛プロトポルフィリンが挙げられるが、これらに限定されない。血液または間質液中に天然に存在する塩、糖、タンパク質、脂質、ビタミン、及びホルモンもまた、特定の実現形態において分析物を構成し得る。分析物は、生体液中に天然に存在し得、例えば、代謝産物、ホルモン、抗原、抗体等である。あるいは、分析物は、体内に導入され得、例えば、撮像のための造影剤、放射性同位体、化学薬剤、フルオロカーボン系合成血液、または薬物もしくは薬学的組成物であり、インスリン、エタノール、大麻(マリファナ、テトラヒドロカンナビノール、ハシッシュ)、吸入剤(亜酸化窒素、亜硝酸アミル、亜硝酸ブチル、塩化炭化水素、炭化水素)、コカイン(クラックコカイン)、興奮剤(アンフェタミン、メタンフェタミン、Ritalin、Cylert、Preludin、Didrex、PreState、Voranil、Sandrex、Plegine)、抑制剤(バルビツール酸塩、メタカロン、Valium、Librium、Miltown、Serax、Equanil、Tranxene等の精神安定剤)、幻覚剤(フェンシクリジン、リセルグ酸、メスカリン、ペヨーテ、シロシビン)、麻薬(ヘロイン、コデイン、モルヒネ、アヘン、メペリジン、Percocet、Percodan、Tussionex、Fentanyl、Darvon、Talwin、Lomotil)、デザイナードラッグ(フェンタニル、メペリジン、アンフェタミン、メタンフェタミン、及びフェンシクリジンの類似体、例えば、Ecstasy)、タンパク質同化ステロイド、ならびにニコチンが挙げられるが、これらに限定されない。薬物及び薬学的組成物の代謝産物もまた、企図される分析物である。例えば、アスコルビン酸、尿酸、ドーパミン、ノルアドレナリン、3-メトキシチラミン(3MT)、3,4-ジヒドロキシフェニル酢酸(DOPAC)、ホモバニリン酸(HVA)、5-ヒドロキシトリプタミン(5HT)、及び5-ヒドロキシインドール酢酸(FHIAA)等の、神経化学物質及び体内で生成される他の化学物質等の分析物もまた、分析することができる。
【0032】
センサ電子機器ユニットは、ユーザのセンサ(例えば、分析物センサ)のデータを通信し、記憶するように構成された電子機器を含むことができる。センサ電子機器ユニットは、表示デバイス(例えば、モバイルデバイス、特殊な医療用受信機)に、または本開示において説明される他の表示デバイスのうちのいずれかに接続することができる。いずれの事例においても、表示デバイスは、ユーザがセンサ測定値を監視するために使用することができるデバイスとすることができる。
【0033】
いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニットは、表示デバイスのリスト(例えば、ホワイトリスト)から1つを検索する、該1つにアドバタイズする、及び/または表示デバイスと無線で通信しようとするように構成することができる。このリストは、メモリに記憶することができ、また、少なくとも部分的にそれらの表示デバイスまたはセンサ電子機器ユニットとペアリング及び/または結合することが許可されるデバイスの種類を反映する表示デバイス情報を含むことができる。例えば、限定されないが、いくつかの事例において、ホワイトリスト上の表示デバイスまたはデバイスの種類(例えば、デバイス(例えば、特殊な受信機、モバイルデバイス、その他)のモデル、型式、または分類)のみを、センサ電子機器ユニットに接続することができる。ホワイトリスト上にない表示デバイスからの、またはその種類がホワイトリスト上にない表示デバイスからの接続要求は、無視または拒否することができ、その表示デバイスは、センサ電子機器ユニットへの接続を許可しないことができる。
【0034】
この実施例において、ホワイトリスト上の表示デバイスは、センサ電子機器ユニットによって伝送されるアドバタイジング信号に応答することができる。センサ電子機器ユニットがこの応答を受信すると、表示デバイスを示す識別子によってホワイトリストを更新することができる。いくつかの実現形態において、表示デバイスは、ある所定の時間にわたる停止状態の後に、例えば、センサ電子機器ユニットと表示デバイスとの間でいかなる通信もなかった後に、ホワイトリストから削除することができる。別のリスト(例えば、ボンディングリスト)を利用して、センサ電子機器ユニットとペアリングすることができる表示デバイスのボンディングまたはペアリング情報のリストを維持することができる。例示として、限定されないが、ホワイトリストにおけるペアリングまたはボンディング/包含に応じて、表示デバイス識別子もまたボンディングリストに記憶することができる。したがって、センサ電子機器ユニットは、ボンディングリストからペアリング情報を引き出すことができるので、それ故に、ボンディングリストを利用するときに、表示デバイスをセンサ電子機器ユニットに再ペアリングすることを回避することができる。例えば、限定されないが、(例えば、ある所定量にわたる停止状態、明確な削除、及び/または新しいデバイスのペアリングのため)ホワイトリストから表示デバイスが削除されたとしても、その表示デバイスの識別子をボンディングリストに記憶しておくことができる。このようにして、センサ電子機器ユニットがアドバタイジング信号に対する応答を表示デバイスから受信すると、ボンディングリストにアクセスして、表示デバイスが以前にセンサ電子機器ユニットにボンディングされたかどうかをチェックすることができる。ボンディングされていた場合は、認証に従事することなくデータ接続を確立することができる。
【0035】
いくつかの実現形態において、無線通信の検索及び/または試みは、所定の及び/またはプログラム可能な順序で(例えば、徐々に、及び/または漸増的に)生じ得る。例えば、限定されないが、第1の表示デバイスとの通信及び/または該デバイスへのアラーム発信の試みに失敗した場合、この失敗は、第2の表示デバイスとの通信及び/または該デバイスへのアラーム発信の試みをトリガーする。センサ電子機器ユニットは、単一の表示デバイスに拘束され得ないことに留意されたい。むしろ、センサ電子機器ユニットは、直接的に、系統的に、(例えば、ブロードキャスティングを介して)同時に、規則的に、定期的に、ランダムに、オンデマンドで、クエリに応答して、アラートもしくはアラームに基づいて、及び/または同類のもので、複数の異なる表示デバイスと通信するように構成することができる。
【0036】
センサ情報(例えば、データ、測定値、その他)は、センサ情報を表示する前に表示デバイスによる処理を必要としない、処理及び/または変換されたセンサ情報を含むことができる。しかしながら、いくつかの表示デバイスは、センサ情報をそこに表示することを可能にするように構成された表示命令(例えば、センサ情報を表示し、また随意に、センサ情報を得るためにセンサ電子機器ユニットにクエリを行うように構成された命令を備えるソフトウェアプログラミング)を含むソフトウェアを備えることができる。いくつかの実現形態において、表示デバイスは、製造業者において表示命令でプログラムされ、また、表示デバイスの盗用を回避するためにセキュリティ及び/または認証を含むことができる。いくつかの実現形態において、表示デバイスは、ダウンロード可能なプログラム(例えば、ダウンロード可能なインターネットを介したJava Script(登録商標)、ならびに/またはアプリを作成及び/もしくは所有及び/もしくはライセンスするエンティティから、ならびに/またはAPPLE,INC.もしくはGOOGLE INC.等によるアプリストアから、または他の企業からダウンロードされたモバイルアプリケーション)を介してセンサ情報を示すように構成され、よって、プログラムのダウンロードをサポートする任意の表示デバイス(例えば、限定されないが、Java(登録商標)アプレットまたはモバイルアプリケーションをサポートする任意の表示デバイス)を、表示可能なセンサ情報(例えば、モバイルデバイス、スマートフォン、タブレット、パーソナルデジタルアシスタント、パーソナルコンピュータ、及び同類のもの)を表示するように構成することができる。
【0037】
いくつかの実現形態において、特定の表示デバイスは、センサ電子機器ユニットと直接無線通信することができるが、中間ネットワークハードウェア、ファームウェア、及び/またはソフトウェアを直接無線通信内に含むことができる。いくつかの実現形態では、リピータ(例えば、BLUETOOTH(登録商標)またはBLEリピータ)を使用して、伝送されたセンサ情報を、センサ電子機器ユニットのテレメトリモジュールの直近の範囲よりも遠く離れた場所に再伝送することができる。いくつかの実現形態では、表示デバイス(例えば、BLUETOOTH(登録商標)またはBLE表示デバイス)を使用して、伝送されたセンサ情報を、場合によりテキストメッセージ等の異なるフォーマットで、表示デバイスに再伝送することができる。特定の実現形態において、センサ電子機器ユニットは、1つ以上の表示デバイスにセンサ情報を伝送し、センサ電子機器ユニットから伝送されたセンサ情報が、センサ情報の中間処理を伴わずに、表示デバイスによって受信される。
【0038】
いくつかの実現形態において、1つ以上の表示デバイスは、センサ情報についてセンサ電子機器ユニットにクエリを行うように構成され、表示デバイスは、限定されないがクエリに応答する等をして、オンデマンド様式で、センサ電子機器ユニットにセンサ情報を要求する。いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニットは、定期的に、系統的に、規則的に、不規則的に、または非定期的に(例えば、1分、2分、5分、もしくは10分、またはそれ以上毎に)、1つ以上の表示デバイスにセンサ情報を伝送するように構成することができる。いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニットは、(例えば、1つ以上のアラート状態によってトリガーされた)トリガーされたアラートと関連付けられたデータパッケージを伝送するように構成することができる。しかしながら、上で説明したデータ伝送のステータスの任意の組み合わせを、ペアリングしたセンサ電子機器ユニット及び表示デバイス(複数可)の任意の組み合わせによって実施することができる。例えば、限定されないが、1つ以上の表示デバイスは、センサ電子機器ユニットのデータベースにクエリを行うように、及び、1つ以上のアラーム状態を満たすことによってトリガーされたアラーム情報を受信するように構成することができる。加えて、センサ電子機器ユニットは、センサ情報を1つ以上の表示デバイス(例えば、先の例で説明したような、同じまたは異なる表示デバイス)に伝送するように構成することができ、表示デバイスは、それらがどのようにセンサ情報を得るのかに関して、異なって機能する。
【0039】
いくつかの実現形態において、下でより詳細に説明されるように、表示デバイスは、センサ電子機器ユニットのメモリのデータベースへの直接のクエリ及び/またはそこからのデータコンテンツの構成されたもしくは構成可能なパッケージに対する要求を含む、特定の種類のデータコンテンツについて、センサ電子機器ユニットのメモリに記憶されたデータのクエリ/要求を行うように構成することができ、すなわち、センサ電子機器ユニットに記憶されたデータは、センサ電子機器ユニットが通信している表示デバイスに基づいて、構成すること、クエリを行うこと、及び/または予めパッケージ化することができる。いくつかの追加または代替の実現形態において、センサ電子機器ユニットは、表示デバイスが特定の伝送を受信するものであるというセンサ電子ユニットの知識に基づいて、センサ情報を発生させることができる。加えて、いくつかの表示デバイスは、較正情報の手動入力、較正情報の自動配信、及び/または表示デバイスに組み込まれた統合型基準分析物モニタ等を通して、較正情報を取得し、較正情報をセンサ電子機器ユニットに無線で伝送することができる。米国特許出願公開第2006/0222566号、同第2007/0203966号、同第2007/0108245号、及び同第2005/0154271号(これらの全てが、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)は、表示デバイスに組み込まれた統合型基準分析物モニタ、及び/または本明細書で開示される実現形態によって実施することができる他の較正方法を提供するためのシステム及び方法を説明する。
【0040】
全般に、複数の表示デバイス(例えば、カスタム分析物監視デバイス、携帯電話、タブレット、スマートウォッチ、基準分析物モニタ、薬物送達デバイス、医療用デバイス、及びパーソナルコンピュータ)は、センサ電子機器ユニットと無線で通信するように構成することができる。1つ以上の表示デバイスは、センサ電子機器ユニットによって無線で通信されるセンサ情報の少なくともいくつかを示すように構成することができる。センサ情報としては、例えば、限定されないが、分析物濃度値、変化率情報、傾向情報、アラート情報、センサ診断情報、較正情報、温度指示値、または音等の非視覚的情報、その他等の、生データ及び/または変換されたセンサデータ等のセンサデータが挙げられ得る。
【0041】
本開示の全体を通して説明される特徴は、現在利用できるシステム及び方法と比較して、いくつかの利点を有する。以下、そうした利点を全般的に説明する。例えば、当該技術分野では、センサ電子機器ユニットと表示デバイスとの間の通信プロトコルを使用した通信の改善されたシステム及び方法に対する必要性が存在する。いくつかの事例において、通信プロトコルの使用は、CGMシステムの過剰な電力、プロセッサ機能、及び/または他のリソースを消費し得る。この課題は、BLUETOOTH(登録商標)またはBLE等のいくつかの通信プロトコルにおいて使用され得る、反復的なペアリング、同期化、及び/またはハンドシェーキングプロシージャによって悪化し得る。故に、CGMシステムの電力、プロセッサ機能、及び/または他のリソースを効果的に利用する、改善された通信に対する必要性が存在する。
【0042】
いくつかの事例において、CGMシステムの反復的なペアリング、同期化、及び/またはハンドシェーキングプロシージャはまた、過剰な通信トラフィックを生じさせることもあり得る。この通信トラフィックは、通信チャネル及び/またはデータ線を拘束すること等によって、ネットワークに負担をかけること、及び/またはネットワークリソース(例えば、通信チャネル、データ線、電力、処理能力、その他)を消耗させることがあり得、干渉、電力の消費、プロセッサ時間の利用、その他を生じさせる。いくつかの事例において、過剰な通信トラフィックは、ネットワーク減速、ネットワーク障害、及び/またはより多くのエネルギーコスト等のネットワークを動作させるコストの増加、または追加的なハードウェアの利用(例えば、プロセッサ、通信線、冷却、その他)につながり得る。故に、CGMシステムの改善された通信に対する必要性が存在する。
【0043】
具体的には、特定のCGMシステムが反復的なハンドシェーキング/認証を行って、データ(例えば、EGVデータ)をいくつかのプロトコル(例えば、BLUETOOTH(登録商標)等の無線通信)と交換するので、これらのCGMシステムは、センサ電子機器ユニットのバッテリ残量を圧迫し得る。加えて、多数の表示デバイスは、(例えば、同じアドバタイズメントウインドウ中に)センサ電子機器ユニットと接続するために競合し得るので、反復的なハンドシェーキング/認証は、望ましくない干渉につながり得る。この干渉は、接続障害につながり、最終的には、望ましくないデータドロップにつながり得る。故に、第2の通信プロトコル(例えば、NFCまたはRFID等のRF場)を利用することで、CGMシステムが、オンデマンドで、センサ電子機器ユニットを表示デバイスに対してより効率的にペアリングすることを可能にする。
【0044】
いくつかの事例において、センサ電子機器ユニットと表示デバイスとの間の通信プロトコルを使用した相互作用は、ユーザにとって非直感的であり得、及び/または煩雑であり得る。例えば、限定されないが、ユーザは、センサ電子機器ユニット、表示デバイス、及び/または通信プロトコルを利用する他のデバイスをペアリング及び/またはペアリング解除するために、多数のメニューを通してナビゲートし、多数のデバイスを構成し得る。別の非限定的な例として、センサ電子機器ユニット及び/または表示デバイスが較正及び/または構成される初期化プロトコルは、ユーザにとって煩雑であり得る多数のメニューのナビゲーションが必要であり得る。あまりに多くのステップを有することは、ユーザエクスペリエンスを損ない得、及び/またはユーザが、CGMシステムを効果的に使用すること、及び/または該ユーザの医療レジメンに忠実に従うことを妨げ得る。故に、強化された有用性を可能にするCGMシステムの改善された通信に対する必要性が存在する。
【0045】
いくつかの事例において、トランシーバのための表示デバイスのユーザ認証は、時間がかかることがあり得、及び/またはユーザにとって煩雑であり得る。しかしながら、そのような認証は、未許可のデバイスがセンサ電子機器ユニットに対してデータ及び/またはコマンドを受信及び/または送信することを防止することによって、セキュリティをユーザに提供することができる。あまりに多くの認証スキームステップを有することは、ユーザエクスペリエンスを損ない得、及び/または、さらに、ユーザが、システムを効果的に使用すること、及び/または該ユーザの医療レジメンに忠実に従うことを妨げ得る。故に、表示デバイスとセンサ電子機器ユニットとの間のユーザ認証を改善する必要性が存在する。
【0046】
いくつかの事例において、通信プロトコルを通じた通信は、障害を生じさせ得、及び/または別様にはセキュリティ問題につながり得る。例えば、限定されないが、デバイスは、表示デバイスの認証を盗むことができ、及び/または表示デバイスとしてセンサ電子機器ユニットに通信することができる。このようなセキュリティの課題は、未許可の人が、個人情報を受信すること、及び/またはユーザのCGMシステムを制御することを可能にすることができ、場合により、障害を生じさせる。故に、高度な通信システム及び/またはセキュリティを改善する方法に対する必要性が存在する。
【0047】
いくつかの事例において、BLUETOOTH(登録商標)またはBLE等のいくつかの通信プロトコルは、センサ電子機器ユニットからのエネルギーを使用して、メッセージを送信する。その結果、センサ電子機器ユニットが電力を使い果たすと(例えば、センサ電子機器ユニットのバッテリが切れると)、またはBLUETOOTH(登録商標)またはBLE等の無線通信を通じたデータ転送を防止し得るセンサ電子機器ユニットの故障/不良(例えば、無線プロトコルのエラー)が生じると、センサ電子機器ユニットからデータを得ることが困難になり得る。そのようなデータを取り出すことは、ユーザが以前にセンサ電子機器からデータにアクセスしていなかった(例えば、データがユーザの表示デバイスに伝送されなかった)ときに、及び/または追加的なコピーを所望するときに望ましくなり得る。保健従事者もまた、患者に適切な処置を提供するために、同様にこのデータをダウンロードすることを所望し得る。故に、センサ電子機器ユニットがもはやいくつかの通信プロトコルに給電するためのエネルギーを有しないときに、または故障したときに、センサ電子機器ユニットからデータを抽出するためのシステム及び方法に対する必要性が存在する。
【0048】
いくつかの事例において、通信は、予め定義された時間間隔であり得る。例えば、センサ電子機器ユニットは、5分、10分、15分、20分毎にしか、または任意の他の予め定義された期間にしか、表示デバイスに通信することができない。別の例として、センサ電子機器ユニットは、新しいデバイスへの接続を許可するために、5分、10分、15分、20分毎にしか、または任意の他の予め定義された期間でしか、ホワイトリストからデバイスを消去することができない。ユーザは、予め定義された期間以外に、表示デバイスをセンサ電子機器ユニットとペアリングすることを所望し得、または表示デバイスとセンサ電子機器ユニットとの間で通信を送信/受信することを所望し得る。故に、通信ユーザが、オンデマンドでペアリング及び/または通信することを可能にするシステム及び方法に対する必要性が存在する。これらの及びさらなる利点は、本明細書で開示される実現形態によって容易に明らになるであろう。
【0049】
図1Aは、センサ電子機器ユニット6と、連続分析物センサ8と、センサ電子機器ユニット6に接続することができる複数の表示デバイス20A~Eとを有する、例示的な連続分析物監視システム1を表す図である。連続分析物監視システム1は、分析物センサシステム4と、表示デバイス20A~Eとを含むことができる。分析物センサシステム4は、特定の本開示の態様に従って、ホスト2及び複数の表示デバイス20A~Eに動作的に接続することができる。いくつかの事例において、表示デバイス20A~Eは、本開示の全体を通して説明される機能を行う、及び/または構造を有する、アプリとも称される、モバイルアプリケーション(例えば、アプリを作成及び/もしくは所有及び/もしくはライセンスするエンティティから、ならびに/またはAPPLE,INC.もしくはGOOGLE INC.等によるアプリストアから、またはその他からダウンロードされたモバイルアプリケーション)等の、ソフトウェアアプリケーションを動作させることができる。
【0050】
表示デバイス20Eは、代替的に、または表示デバイスであることに加えて、分析物センサシステム4と協調的に作用して薬剤をホスト2に送達することができる、薬剤送達デバイスとすることができる。例示として、限定されないが、表示デバイス20Eは、インスリン送達ポンプ、インスリン送達ペン、または薬剤送達のための他のデバイスとすることができる。分析物センサシステム4は、センサ電子機器ユニット6と、センサ電子機器ユニット6と関連付けることができる連続分析物センサ8とを含むことができる。センサ電子機器ユニット6は、無線通信信号または有線通信信号を介して、複数の表示デバイス20A~Eのうちの1つ以上と直接無線通信することができる。下でさらに詳細に論じるように、表示デバイス20A~Eはまた、互いの間で、及び/または互いを通して分析物センサシステム4に通信することもできる。分析物センサシステム4から表示デバイス20A~Eへの無線通信信号は、アップリンク信号12を含むことができる。表示デバイス20A~Eから分析物センサシステム4への無線通信信号は、ダウンリンク信号14を含むことができる。無線通信信号はまた、表示デバイス20A~Eのうちの2つ以上の間とすることもできる。例示として、クロスリンク信号16は、表示デバイス20Aと表示デバイス20Cとの間の信号通信とすることができる。
【0051】
センサ電子機器ユニット6は、センサ情報を処理し、及び/または1つ以上の表示デバイス20A~Eに対してセンサデータを送信及び/または受信するように構成されるセンサ電子機器を含むことができる。
図1Aは、表示デバイス20A~Eを例示するが、
図2Aを参照して本開示で論じられるように、連続分析物監視システム1は、表示デバイス20A~Nのうちの任意の番号を有することができる。表示デバイス20は、本開示の全体を通して使用されるときに、表示デバイス20A~Nのうちのいずれか1つを表す。特定の実現形態において、センサ電子機器ユニット6は、連続分析物センサのデータの処理及び/または較正と関連付けられた予測的アルゴリズムを含む、連続分析物センサ8からのデータの測定及び処理と関連付けられた電子回路を含むことができる。センサ電子機器ユニット6は、連続分析物センサ8に対して一体的とする(例えば、取り外し可能に取り付ける)、または取り外し可能とすることができ、これらの間で物理的な接続を達成する。センサ電子機器ユニット6は、分析物レベル測定を可能にするハードウェア、ファームウェア、及び/またはソフトウェアを含むことができる。例えば、限定されないが、センサ電子機器ユニット6は、ポテンショスタットと、連続分析物センサ8に電力を提供するための電源と、信号処理及びデータ記憶に有用な他の構成要素と、それ自体から1つ以上の表示デバイス20A~Nにデータを伝送するためのテレメトリモジュールとを含むことができる。電子機器は、印刷回路基板(「PCB」)または同類のものに固定することができ、また、様々な形態をとることができる。例えば、電子機器は、特定用途向け集積回路(「ASIC」)、マイクロコントローラ、及び/またはプロセッサ等の、集積回路(「IC」)の形態をとることができる。センサ分析物データを処理するためのシステム及び方法の実施例は、本明細書で、ならびに米国特許第7,310,544号及び同第6,931,327号、ならびに米国特許出願公開第2005/0043598号、同第2007/0032706号、同第2007/0016381号、同第2008/0033254号、同第2005/0203360号、同第2005/0154271号、同第2005/0192557号、同第2006/0222566号、同第2007/0203966号、及び同第2007/0108245号でより詳細に説明されており、これらの全ては、全ての目的に対して参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
【0052】
表示デバイス20A~Nは、(例えば、それらのそれぞれの選好に基づいて、表示デバイス20A~Nのうちの1つ以上に伝送されるデータパッケージで)センサ電子機器ユニット6によって伝送されたセンサ情報に対して、薬剤送達を表示し、アラーム発信し、及び/またはそれに基づくように構成することができる。表示デバイス20A~Nの各々は、センサ情報をユーザ(例えば、ホスト2または介護者/医療専門家)に表示し、及び/またはユーザからの入力を受信するためのタッチスクリーンディスプレイ等のディスプレイを含むことができる。いくつかの実現形態において、表示デバイス20A~Nは、タッチスクリーンディスプレイの代わりに、またはそれに加えて、センサ情報を表示デバイス20A~Nのユーザに通信し、及び/またはユーザ入力を受信するための、音声ユーザインターフェース等の他の種類のユーザインターフェースを含むことができる。いくつかの実現形態において、表示デバイス20A~Nのうちの1つ、いくつか、または全ては、(例えば、それぞれの表示デバイス20A~Nに伝送されるデータパッケージで)センサ電子機器ユニット6から通信されるときに、センサ情報の較正及びリアルタイム表示に必要とされるいかなる追加的な予測的処理も伴わずに、センサ情報を表示または別様には通信するように構成することができる。
【0053】
いくつかの実現形態において、表示デバイス20Aは、センサ電子機器ユニット6から受信する分析物値(例えば、数値、及び増加傾向または減少傾向等の方向)と関連付けられた特定の種類の表示可能なセンサ情報を表示するように特別に設計された、特殊な医療用受信機とすることができる。いくつかの実現形態において、表示デバイス20Cは、アンドロイドまたはiOSオペレーティングシステムに基づく携帯電話、パームトップコンピュータ、及び同類のもの等のハンドヘルドデバイスとすることができ、表示デバイス20Cは、比較的大きいディスプレイを有することができ、また、(例えば、現在及び/または履歴データを含む)連続センサデータのグラフィカル表現を表示するように構成することができる。他の表示デバイスとしては、タブレット(例えば、表示デバイス20D)、スマートウォッチ(例えば、ディスプレイ20B)、薬剤送達デバイス(例えば、表示デバイス20E)、血中グルコースメーター、及び/またはデスクトップもしくはラップトップコンピュータ等の、他のハンドヘルドデバイスを挙げることができる。
【0054】
上で暗に言及したように、異なる表示デバイス20A~Nは、異なるユーザインターフェースを提供することができるので、データパッケージのコンテンツ(例えば、表示されるデータの量、フォーマット、及び/または種類、アラーム、及び同類のもの)は、特定の表示デバイス及び/または表示デバイスの種類毎にカスタマイズすること(例えば、製造業者によって、及び/またはユーザによって、異なってプログラムすること)ができる。故に、いくつかの実現形態において、表示デバイス20A~Nのうちの1つ以上は、センサ電子機器ユニット6と直接的または間接的に無線通信して、センサ情報と関連付けられた、複数の異なる種類及び/またはレベルの表示及び/または機能を使用可能にすることができ、これは、本明細書の他の場所でより詳細に説明される。
【0055】
連続分析物センサ8は、例えば、限定されないが、皮下、経皮性(例えば、経皮的)、または血管内デバイスとすることができる。いくつかの実現形態において、連続分析物センサ8は、複数の断続的血液サンプルを分析することができるが、連続分析物センサ8は、酵素的、化学的、物理的、電気化学的、分光光度的、偏光測定的、熱量測定的、イオン泳動的、放射測定的、免疫化学的、及び同類のものを含む、任意の分析物測定方法を使用するように構成することができる。
【0056】
連続分析物センサ8は、侵襲性、最小侵襲性、及び非侵襲性の検知技術(例えば、蛍光モニタリング)を含む、任意の既知の方法を使用して、ホスト2において測定された分析物の濃度を示すデータストリームを提供することができる。いくつかの実現形態において、このデータストリームは、典型的には、生データ信号とすることができ、これは、測定された分析物の有用な値を、ホスト2または介護者(例えば、親、親類、保護者、教師、医師、看護師、及び/またはホスト2の健康に関心がある任意の他の個人)等のユーザに提供するために使用される、較正された及び/またはフィルタリングされたデータストリームに変換することができる。本明細書で説明されるデバイス及び方法は、分析物の濃度を検出し、分析物の濃度を表す出力信号を提供することができる任意のデバイスに適用することができることを理解されたい。
【0057】
いくつかの実現形態において、連続分析物センサ8は、ホスト2のグルコース濃度を測定することができ、そのうちの1つが、埋め込み可能な連続グルコースセンサを利用するものとして下で説明される。例えば、限定されないが、連続分析物センサ8は、米国特許第6,001,067号及び米国特許出願公開第2005/0027463-A1号を参照して説明されるような、埋め込み可能なグルコースセンサとすることができる。別の実現形態において、連続分析物センサ8は、米国特許出願公開第2006/0020187-A1号を参照して説明されるような、経皮的グルコースセンサとすることができる。さらに他の実現形態において、連続分析物センサ8は、米国特許出願公開第2007/0027385-A1号、2006年10月4日に出願された同時係属の米国特許出願公開第2008/0119703-A1号、2007年3月26日に出願された同時係属の米国特許出願公開第2008/0108942-A1号、及び2007年2月14日に出願された同時係属の米国特許出願第2007/0197890-A1号で説明されるように、ホストの血管内に、または対外に埋め込むように構成することができる。1つの代替の実現形態において、連続分析物センサ8は、例えばSay他に対する米国特許第6,565,509号で説明されるような、経皮的センサを備えることができる。別の代替の実現形態において、連続分析物センサ8は、例えば、Bonnecaze他に対する米国特許第6,579,690号またはSay他に対する米国特許第6,484,046号を参照して説明されるような、皮下センサを備えることができる。別の代替の実現形態において、連続分析物センサ8は、例えばColvin他に対する米国特許第6,512,939号を参照して説明されるような、補充可能な皮下センサを備えることができる。別の代替の実現形態において、連続分析物センサ8は、例えばSchulman他に対する米国特許第6,477,395号を参照して説明されるような、血管内センサを備えることができる。別の代替の実現形態において、連続分析物センサ8は、例えばMastrototaro他に対する米国特許第6,424,847号を参照して説明されるような、血管内センサを備えることができる。上述した特許及び特許出願の各々は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0058】
図1Bは、製造からユーザによる使用までの、センサ電子機器ユニット6の例示的な開始を示す例示的なフローチャートを例示する。センサ電子機器ユニット6は、例示的な方法50を含む所定のライフサイクルを有することができる。ブロック52において、センサ電子機器ユニット6を工場設定で製造することができる。いくつかの事例において、製造は、回路の製作、組み立て、試験、較正、その他を含むことができる。ブロック54において、センサ電子機器ユニット6が製造されると、次いで、それをシェルフモード及び/または任意の低電力モードにすることができ、これは、
図6Eを参照して、ならびに本開示の全体を通して他の場所でさらに説明される。このシェルフモード及び/または任意の低電力モードは、センサ電子機器ユニット6が使用される前に消費する電力を少なくすることを可能にすることができる。ブロック56において、センサ電子機器ユニット6がシェルフモードであるときに、ユーザに輸送することができる。非限定的な例示的な例として、センサ電子機器ユニット6は、出荷されるとき、倉庫に配置されるとき、及び/またはユーザによって起動にされる前に、シェルフモードとすることができる。センサ電子機器ユニット6をシェルフモード及び/または任意の低電力モードにする場合のある他の事例があり、それらは、本開示の全体を通して説明される。
【0059】
ブロック58において、センサ電子機器ユニット6を起動させ、使用することが望ましいときに、センサ電子機器ユニット6をシェルフモード及び/または任意の低電力モードからウェイクさせることができる。例えば、限定されないが、いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6は、連続分析物センサ8に接続されているかどうかを定期的にチェックすることができる。この定期的なチェックは、電極間にわたる電流及び/または電圧を検知することを含むことができる。いくつかの事例において、例示的な例として、限定されないが、定期的なチェックは、5分毎、10分毎、15分毎、または任意の所望の分数毎等の所定の時間間隔で、及び/または所定のカウント数の後に生じさせることができる。連続分析物センサ8に対する接続を少なくとも部分的に示す電流及び/または電圧に変化(例えば、電流及び/もしくは電圧の増加、ならびに/または特定の期間及び/もしくはカウントにわたる変化)があった場合に、センサ電子機器ユニット6をウェイクアップさせることができる。特定の事例では、電流、電圧、カウント数、時間、その他がその所定の閾値を超えた(または、適切なときに、閾値よりも低くなった)ときに、センサ電子機器ユニット6をウェイクアップさせるように、電流、電圧、カウント数、時間、その他に対して所定の閾値を使用することができる。いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニット6が加速度計を有する場合は、ウェイクアップを極めて素早く生じさせることができる。例えば、限定されないが、シェルフモードである間、センサ電子機器ユニット6は、5分毎に、またはそれよりも長い間隔で電流のチェックを行うことができる。加速度計が運動を検出した場合に、センサ電子機器ユニット6をウェイクアップさせて、電流をチェックする間隔を低減させることができる。電流がウェイクアップ閾値未満のままであり、特定の期間にわたっていかなる運動も検出されなかった場合に、センサ電子機器ユニット6をシェルフモードに戻すことができる。好都合には、加速度計は、シェルフ寿命に影響を及ぼすことなく、極めて短いウォームアップ時間を促進することができる。運動は、センサ電子機器ユニット6を使用する準備をしているユーザを示すことができる。
【0060】
ブロック60において、センサ電子機器ユニット6をウェイクアップさせた後に、センサ電子機器ユニット6の連続分析物センサ8を初期化することができる。初期化は、センサ電子機器ユニット6及び/または連続分析物センサ8がソフトウェアを実行する、較正する、診断を実行する、その他を行う、ウォームアップ期間の一部とすることができる。
【0061】
ブロック62において、センサ電子機器ユニット6を1つ以上の表示デバイス20A~Nとペアリングすることができる。表示デバイスとペアリングするために、センサ電子機器ユニット6は、最初に、アドバタイズして(例えば、接続について表示デバイスにブロードキャストして)、表示デバイスとペアリングすることができる。センサ電子機器ユニット6によるアドバタイジングは、限定されないが、BLUETOOTH(登録商標)(例えば、BLUETOOTH(登録商標)低エネルギー(「BLE」)、クラシックBLUETOOTH(登録商標)、デュアルモードBLUETOOTH(登録商標)、その他)、IBEACONS(登録商標)、ZIGBEE(登録商標)、Wi-Fi、誘導無線データ伝送、無線伝送、無線周波数識別情報(「RFID」)、近距離無線通信(「NFC」)等の通信プロトコル、及び/または本開示で所望及び/または言及される任意の他の通信プロトコルを使用することを含むことができる。本明細書において使用するとき、BLUETOOTH(登録商標)に対する任意の参照は、BLE、クラシックBLUETOOTH(登録商標)、デュアルモードBLUETOOTH(登録商標)、及び/または任意の他のBLUETOOTH(登録商標)プロトコルを含むことができる。アドバタイズメントを受信する任意の表示デバイス20A~Nは、接続要求をセンサ電子機器デバイス6に送信することができる。センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20A~Nは、次いで、適切なステップを続けて、使用する通信プロトコル(例えば、認証、接続、暗号化/暗号解読、データ交換、その他)を使用して、ペアリングすることができる。
【0062】
ブロック64において、1つ以上の表示デバイス20A~N及びセンサ電子機器ユニット6がペアリングされると、ユーザは、連続分析物センサ8及び/またはセンサ電子機器ユニット6を較正することができる。いくつかの事例において、ユーザは、指穿刺を使用して、自分の血中グルコースレベルを示す測定値を取ることができる。ユーザは、そうした測定値を1つ以上の表示デバイス20A~Nに入力することができ、該表示デバイスは、通信プロトコルを使用してデータをセンサ電子機器ユニット6に伝送することができ、測定値を使用して、連続分析物センサ8を較正することができる。例えば、限定されないが、測定値は、連続分析物センサ8及び/またはセンサ電子機器ユニット6によって使用することができる較正機能に組み込んで、連続分析物センサ8によって取った測定値または(例えば、電流及び/または電圧測定値)を、限定されないがmmol/Lまたはmg/dLの単位を有する測定値等の、血中グルコースレベルを示す測定値に変換することができる。いくつかの事例において、較正機能は、1つ以上の表示デバイス20A~Nでは使用することができるが、連続分析物センサ8及び/またはセンサ電子機器ユニット6では使用することができない。そのような一事例において、生データ(例えば、電圧、電流、カウント)は、表示デバイス20A~Nに送信することができ、血中グルコースレベルを示す測定値に変換することができる。較正後に、センサ電子機器ユニット6は、伝送サイクルに進むことができ、接続された表示デバイス20A~N及び/または任意の他の所望のデバイスと通信することができる。
【0063】
ブロック66において、伝送サイクル中にセンサ電子機器ユニット6を1つ以上の表示デバイス20A~Nに接続し、通信を伝送/受信することができ、センサ電子機器ユニット6は、関連データ(例えば、分析物データ)を1つ以上の表示デバイス20A~Nに送信する。例示的な説明として、限定されないが、センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20A~Nは、以下のプロシージャを使用して、伝送サイクル中に接続することができる。センサ電子機器ユニット6は、所望に応じて5分毎、10分毎、15分毎、または任意の所望の分数毎等の所定の時間間隔で、定期的にアドバタイズすることができる。アドバタイズメントウインドウは、いずれかの場所で7秒~22秒とすることができる。いくつかの事例において、アドバタイズメントウインドウの持続時間は、より長く開いて、複数の表示デバイス20A~N(例えば、受信機及び/またはモバイルデバイス)を接続し、ならびに/またはデータ及び/もしくはコマンド/要求を交換することを可能にすることができる。任意の所与の間隔の持続時間は、存在する表示デバイス20A~Nの各々の種類に依存することができる。
【0064】
この伝送サイクルは、センサ電子機器ユニット6のバッテリの制約によって影響を及ぼされ得る。アドバタイジング間隔または持続時間等のアドバタイジングパラメータを修正することが、センサ電子機器ユニット6の総バッテリ残量に直接影響を与え得る。試験を通して、これらのパラメータ(例えば、アドバタイズメント間隔及び持続時間)を調整して、異なる表示デバイス20A~Nを接続するためにかかる時間を最適化することができる。いくつかの事例において、これらのパラメータは、例えばアドバタイズメント間隔及び持続時間を設定するために過去の接続性能を監視することによって、動作を最適に変化させるためにスマートに調整することができる。そうすることによって、表示デバイス20A~Nをできる限り速く接続することで、表示デバイス20A~Nが近くにあるときに、アドバタイジングの全体の平均時間を低減させることができる。
【0065】
上で述べたように、いくつかの事例において、連続分析物監視システム1は、動作的及び/または通信的に連続分析物センサ8に結合されたセンサ電子機器ユニット6を備えることができる。センサ電子機器ユニット6は、連続分析物センサ8から(生及び/または処理)データを受信することができる。また、上で述べたように、センサ電子機器ユニット6は、限定されないがBLUETOOTH(登録商標)を含む無線通信等の通信プロトコルを使用して、1つ以上の表示デバイス20A~Nに通信することができる。この通信プロトコルを通して、センサ電子機器ユニット6は、限定されないが受信したセンサ情報に少なくとも部分的に基づくデータを含むデータを、1つ以上の表示デバイス20A~Nに送信することができる。1つ以上の表示デバイス20A~Nもまた、データ、コマンド、及び/または他の通信をセンサ電子機器ユニット6に送信することができる。
【0066】
いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6及び1つ以上の表示デバイス20A~NがBLUETOOTH(登録商標)等の無線通信を使用して接続する場合、センサ電子機器ユニット6は、周辺デバイスの役割を果たすことができ、該周辺デバイスは、ユーザが使用する中央デバイスに接続し、いくつかの事例ではそれをサポートするように構成される、補助デバイスである。この状態では、表示デバイス20A~Nは、中央デバイスの役割を果たすことができる。この設定において、中央デバイスは、周辺デバイスの接続をスキャンする役割を担うことができる。例示として、十分明瞭にするために(あるときには当該技術分野で使用される)この用語を使用して、周辺デバイス(例えば、センサ電子機器ユニット6)は、それを接続に利用することができることをアドバタイズし、中央デバイス(例えば、表示デバイス20A~N)によって行われた接続要求を受け入れることができる。いくつかの実現形態において、周辺デバイスは、1つの伝送ウインドウ内に所定数の接続(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、またはそれ以上の接続)を超える接続を提供することができない。周辺デバイスが、5分毎、10分毎、15分毎、または任意の所望の分数毎等の定期的にデータを要求することを可能にするために、中央デバイスは、適時の様態でスキャン、接続、データ交換、及び最終的に接続解除を行うことができる。周辺デバイスは、接続内でタイムアウトを実施して、中央デバイスが、予想よりも長く接続されたままになることを防止することができる。周辺デバイスは、接続するために、上で説明したようなホワイトリストを使用して、特定の中央デバイスまたは種類のデバイスが接続することを可能にする。これは、接続可能であるとしてアドバタイズしている場合であっても、異なる中央デバイスに対して使用可能にされているホワイトリスト特徴のため、中央デバイスが接続を拒否され得ることを意味することができる。
【0067】
いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニット6は、複数の通信チャネルを使用して、1つ以上の表示デバイス20A~Nと通信することができる。
図1Cは、2つ以上の異なる通信チャネル106、108を通じて、表示デバイス20と通信しているセンサ電子機器ユニット6を例示する。上で述べたように、表示デバイス20は、本開示の全体を通して使用されるとき、表示デバイス20A~Nのうちのいずれか1つを表す。
【0068】
センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20は、通信チャネル106、108を通じて、複数の通信プロトコルを通じて通信することができる。本明細書において使用するとき、通信プロトコルは、限定されないが、BLUETOOTH(登録商標)、IBEACONS(登録商標)、ZIGBEE(登録商標)、Wi-Fi、誘導無線データ伝送、無線周波数、RFID、NFC、GSM(登録商標)、赤外線、イーサネット(登録商標)ケーブル、同軸ケーブル、ユニバーサルシリアルバス(「USB」)、ファイアワイヤ、データ線、ワイヤ、ならびに/または当該技術分野で既知の任意の有線及び/もしくは無線接続等の有線及び無線技術が挙げられる、2つ以上の電子機器の間で情報を伝送するように構成された任意の通信システムを含むことができる。いくつかの事例において、通信プロトコルは、BLUETOOTH(登録商標)によって使用されるような無線通信を利用することができる。無線通信は、
図5A及びBの参照を含む、本開示の全体を通してさらに説明される。いくつかの事例において、通信プロトコルは、NFCまたはRFIDによって使用されるような、電磁無線波(例えば、アンテナループ間の電子誘導)及び/または無線周波数(「RF」)場を利用することができる。無線通信及びRF場は、
図5A及びBの参照を含む、本開示の全体を通してさらに説明される。そして、特定の通信プロトコルが実施例を参照して論じられる場合は、他の通信プロトコルも同様に使用することができるものと理解されたい。
【0069】
例示的な例として、通信チャネル106は、限定されないがNFCまたはRFID等の、RF場を利用することができる。通信チャネル108は、BLUETOOTH(登録商標)等の無線通信を利用することができる。通信チャネル106がNFCであり、または、及び通信チャネル108がBLUETOOTH(登録商標)である事例において、NFCまたはRFIDは、限定されないが、雑踏の中で殆ど干渉がないこと、使い易いこと、近接したときに自動的にペアリングすること、電力使用量が少ないこと、その他が挙げられる、BLUETOOTH(登録商標)に勝るいくつかの利点を提供することができる。同様に、BLUETOOTH(登録商標)は、データ伝送が高速であること、範囲が広いこと、多数の異なるデバイスと自律的に通信すること、伝送が自動的にスケジュールされること、その他等の、NFCまたはRFIDに勝る利点を有することができる。
【0070】
いくつかの実現形態において、本開示において説明されるように、センサ電子機器ユニット6と表示デバイス20との間のデータ、コマンド、ステータス、及び/またはその他の通信は、通信プロトコルの範囲またはデータ転送の速度等の状況に応じて、通信チャネル106、108等の異なる通信プロトコルを通じて伝送することができる。いくつかの事例では、多数の通信プロトコルを通じた通信を同時に及び/または逐次的に使用して、追加的なセキュリティ、有用性、及び/または他の望ましい利点を提供することができる。使用する多数の通信プロトコルの各々は、個別に利用することができる、及び異なる用途における異なる利点のための、異なる特徴を有することができる。
【0071】
図2Aは、センサ電子機器ユニット6が、複数の通信チャネル106A~N、108A~Nを使用して、複数の表示デバイス20A~Nに通信的に結合される、例示的なシステムのブロック図を例示する。本明細書において使用するとき、表示デバイス20A~N及び通信チャネル106A~N、108A~Nの「N」は、センサ電子機器ユニット6に一度に接続することができる表示デバイスの数を少なくとも部分的に示すことができる。例えば、NがBである場合、Bは、2つの表示デバイス(例えば、表示デバイス20A、B)をセンサ電子機器ユニット6に接続することができ、また、通信チャネル106A~B、108A~Bを通じてセンサ電子機器ユニット6と通信することができることを、少なくとも部分的に示すことができる。NがCである場合、Cは、少なくとも3つの表示デバイス(例えば、表示デバイス20A、B、C)が、通信106A~C、108A~Cを通じて通信することができることを少なくとも部分的に示すことができる。同様に、Nは、任意の数の表示デバイスを少なくとも部分的に示すことができる。いくつかの事例において、このセンサ電子機器ユニット6に接続することができる表示デバイスの数は、センサ電子機器ユニット6を製造及び/または構成する際に予め定めることができる。例えば、2つまたは3つの表示デバイスを多くの例示的な構成でセンサ電子機器ユニット6に接続することができるが、この数に制限されず、より多く接続することができる。いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6に接続することができる表示デバイスの数は、通信プロトコル及び/または通信プロトコルのエネルギー消費によって制限され得る。例えば、限定されないが、BLUETOOTH(登録商標)のいくつかのバージョンは、最大で7つの表示デバイスに制限され得る。
【0072】
いくつかの事例において、通信チャネル106A~Nのうちの1つ以上は、互いに同じ通信プロトコルを利用することができる。いくつかの事例において、通信チャネル106A~Nのうちの1つ以上は、互いに異なる通信プロトコルを利用することができる。同様に、いくつかの事例において、通信チャネル108A~Nのうちの1つ以上は、互いに同じ通信プロトコルを利用することができ、または通信チャネル108A~Nのうちの1つ以上は、互いに異なる通信プロトコルを利用することができる。また、いくつかの事例において、通信チャネル106A~Nのうちのいずれかは、通信チャネル108A~Nのうちのいずれかと同じ通信プロトコルを利用することができる。同様に、いくつかの事例において、通信チャネル106A~Nのうちのいずれかは、通信チャネル108A~Nのいずれかと異なる通信プロトコルを利用することができる。すなわち、異なる通信プロトコルの任意の種類の順列を、センサ電子機器ユニット6と表示デバイス20A~Nとの間の通信チャネル106A~N、108A~Nとして使用できることが認識される。非限定的な例として、通信チャネル106A~Nはそれぞれ、BLUETOOTH(登録商標)のような無線通信等の第1の通信プロトコルを使用することができ、通信チャネル108A~Nは、NFCまたはRFIDのようなRF場等の第2の異なる通信プロトコルを使用することができる。表示デバイス20A~Nの各々の間の通信もまた、無線通信(例えば、BLUETOOTH(登録商標))またはRF場(例えば、NFCまたはRFID)を含む、本開示において説明される通信プロトコルのうちのいずれかを使用することができる。
【0073】
図2Bは、例示的なセンサ電子機器ユニット6が2つの例示的な表示デバイス20A、Cに通信的に結合され、表示デバイス20A及び表示デバイス20Cが互いに通信するように構成された、例示的なシステムを例示する。表示デバイス20A、Cは、多くの実現形態において、特にCGMシステムの場合に、ユーザが、特殊な表示デバイスとしての表示デバイス20A、及びモバイルデバイスとすることができるもうひとつの表示デバイス20Cを有することができるので、特に例示的である。しかしながら、表示デバイス20A、Cは、単なる実施例として例示され、表示デバイス20A~Nのうちのいずれかを含む任意の他の表示デバイスを代わりに使用することができる。表示デバイス20A、Cは、通信チャネル259を通して互いに通信することができる。通信チャネル259を通じて、表示デバイス20A、Cは、本開示において説明される任意の通信プロトコルを利用することができる。例示的な例として、限定されないが、表示デバイス20A、Cは、NFCまたはRFID等のRF場を使用して互いに通信することができる。例えば、NFCまたはRFIDを使用して、表示デバイス20A、Cは、互いにデータ(例えば、推定した血中グルコースレベル、ペアリング情報、センサ電子機器ユニット6に関する情報、較正情報、タイミング情報(例えば、時間同期、タイムスタンプを有するEGVデータ、その他)、生センサデータ、システムステータス情報、検出された不良、アラート、クロッキング情報、デバイスの製造ID、ならびに/または本開示において説明される任意の他のデータ及び/もしくは情報)、コマンド/要求(例えば、データ要求、同期要求、ペアリング要求)、その他を互いに伝送することができる。いくつかの事例では、センサ電子機器ユニット6に関する情報を伝送して、表示デバイス20A、Cのうちの一方が、表示デバイス20A、Cのうちのもう一方のセンサ電子機器ユニット6へのペアリングを容易にすることを可能にすることができる。この情報は、表示デバイス20A、Cのうちのもう一方を、BLUETOOTH(登録商標)を含む無線通信を利用する通信等の別の通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニット6とペアリングすることを可能にするために使用することができる。例えば、限定されないが、ペアリング情報は、表示デバイス20A、Cの間で直接的に、またはサーバ(例えば、ネットワーク、クラウド、その他)を介して、送信することができる。例示として、限定されないが、ユーザは、表示デバイス20Aをセンサ電子機器ユニット6とペアリングすることができる。その後に、センサ電子機器ユニット6のペアリング情報(例えば、タイミング情報、暗号化鍵、認証情報、アドバタイジングパラメータ、アドレス、製造/モデル、名前、GAP、IRK、及び/またはペアリングのための任意の他の関連情報)を、表示デバイス20Aから表示デバイス20Cに直接送信することができ、または表示デバイス20Aがそのペアリング情報をサーバに送信することができ、次いで、表示デバイス20Cがアクセスすることができる。故に、表示デバイス20Cは、表示デバイス20Aによってアップロードされたペアリング情報をダウンロードすることができる。次いで、ペアリング情報によって、表示デバイス20Cをセンサ電子機器ユニット6とより容易にペアリングすることができる。いくつかの事例において、表示デバイス20Cは、モバイルアプリケーション(例えば、アプリを作成及び/もしくは所有及び/もしくはライセンスするエンティティから、ならびに/またはAPPLE,INC.もしくはGOOGLE INC.等によるアプリストアから、または他の企業からダウンロードされたモバイルアプリケーション)に署名することによって、ペアリング情報をダウンロードすることができる。サインインした後に、このモバイルアプリケーションは、サーバと通信し、ペアリング情報を取得することができ、よって、表示デバイス20Cをセンサ電子機器ユニット6と接続することができる。好都合には、表示デバイス20A、Cがこのように通信することを可能にすることで、ペアリング情報を迅速かつ効率的に共有することを可能にすることができ、表示デバイス20A及び/または表示デバイス20Cとセンサ電子機器ユニット6との間の通信トラフィックを低減させることができる。さらには、表示デバイス20A、Cが互いの及び/またはセンサ電子機器ユニット6の範囲内に入っていないときに、表示デバイス20A、Cが、(例えば、サーバを介して)情報を更新及び/または受信することを可能にすることができる。この情報を更新及び/または受信する能力を有することは、複数の表示デバイス20A、Cがセンサ電子機器ユニット6に接続されないときであっても、該表示デバイスを更新された状態に保つ際に有利であり得る。そのような表示デバイス20A、Cの間でのペアリング情報の転送は、医療従事者がユーザに対してシステムをセットアップすることを可能にする際に有利であり得る。例えば、限定されないが、医療従事者は、表示デバイス20Aのセットアップ中に患者の表示デバイス20Aのペアリング情報を送信することができる、表示デバイス20Cを有することができる。これは、特に患者が、幼児、高齢者、障害者であるときに、または別様には表示デバイス20Aをセットアップすることができないときに、医療従事者が、表示デバイス20Aの患者の使用を容易にすることを可能にすることができる。別の非限定的な例として、ユーザは、表示デバイス20Cの使用を望む場合があり、また、表示デバイス20Aを使用してペアリング情報を送信する。
【0074】
推定した血中グルコースレベルは、表示デバイス20A、Cの間で送信して、センサ電子機器ユニット6のユーザに関する情報の視認を容易にすることができる。例えば、限定されないが、表示デバイス20Aは、ユーザの表示デバイスとすることができる。表示デバイス20Cは、医療従事者が所有する表示デバイスとすることができる。NFCまたはRFID等のRF場を使用して、表示デバイス20Aから表示デバイス20Cへのデータ伝送は、保健従事者が、患者の血中グルコースレベルの反応を分析し、治療を提供することを可能にする、過去データを含むことができる。好都合には、NFCまたはRFIDは、ペアリングを必要とすることなく、そのようなデータを転送する安全な方式を可能にすることができる。また、医師は、最終的に複数の表示デバイスからデータを取り出すこと、または該医師がBLUETOOTH(登録商標)等の無線通信を使用して接続することができる複数の表示デバイスを有することができるので、NFCまたはRFIDを使用する能力は、医師が、(例えば、アドバタイジングしないこと及び/または再認証する必要がないことによって)該医師の表示デバイスのバッテリを節約することを可能にすることができ、また、従事者が周辺の別のデバイスに誤って接続しないことを可能にすることができる。他の用途では、表示デバイス20A~Bのうちの一方が過去データをもう一方に送信することを可能にするために、NFCまたはRFIDを介して送信されるデータをバックフィルの目的で使用することができる。いくつかの事例において、現在データはまた、NFCまたはRFIDを介して、表示デバイス20A~Bの間で送信することもできる。当業者は、Wi-Fiまたは本開示において説明される任意の他の通信プロトコル等の、他の通信プロトコルも同様に使用して、データを転送することができることを認識されたい。
【0075】
いくつかの実現形態では、通信プロトコル(例えば、NFC、RFID、Wi-Fi、BLUETOOTH(登録商標)、及び/または本開示において説明され、または当該技術分野で既知の任意の他の通信プロトコル)を使用して、表示デバイス20A、Cに対するアラートを同期させることができる。例えば、限定されないが、ユーザが表示デバイス20A、Cのうちの一方に対するアラートまたは通信に確認応答するときに、そのような確認応答を表示デバイス20A、Cのうちのもう一方で視認できるように、Wi-Fiを使用することができる。好都合には、これは、複数のユーザ及びデバイスを、センサ電子機器ユニット6のユーザの治療に関して協調させることを可能にすること、ならびに/または多数のユーザ及び/もしくは多数のデバイスを使用する単一のユーザに対する過剰なアラート及び通信を防止することができる。
【0076】
図3は、例示的なセンサ電子機器ユニット6の機能ブロック図を例示する。センサ電子機器ユニット6は、コントローラ301、メモリ302、電源303、及び/または動作ユニット304を含むことができ、それぞれを、互いに、ならびに互いの構成要素及び/または副構成要素に動作的及び/または通信的に結合することができる。コントローラ301は、センサ電子機器ユニット6によって行われる様々な動作を制御することができる。いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニット6は、例示的なプロセス、方法、及び/もしくはシステム、ならびに/または本開示の全体を通してセンサ電子機器ユニット6を参照して説明される実質的に類似するプロセス、方法、及び/もしくはシステムを行うように構成することができる。
【0077】
コントローラ301は、メモリ302に動作的及び/または通信的に結合することができ、該メモリとしては、限定されないが、揮発性、不揮発性、リードオンリーメモリ(「ROM」)、及び/またはランダムアクセスメモリ(「RAM」)が挙げられ、また、コントローラ301に命令及びデータを提供することができる。メモリ302の一部分はまた、不揮発性ランダムアクセスメモリ(「NVRAM」)も含むことができる。コントローラ301は、メモリ302内に記憶されたプログラム命令に基づいて、論理及び/または算術演算を行うことができる。コントローラ301は、1つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)及び他の周辺機器を含むことができる。メモリ302内の命令は、本明細書で説明される方法を実施するように実行することができる。例えば、メモリ302は、そこに記憶された複数の命令を有する非一時的コンピュータ可読記憶媒体とすることができ、該命令は、センサ電子機器ユニット6を動作させるために、処理装置(例えば、コントローラ301)によって実行することができる。動作ユニット304は、本開示において説明される様々な動作を行うように、コントローラ301に結合することができる。いくつかの実現形態では、動作ユニット304内のユニットのうちの1つ以上を含むこと、またはいずれも含まないことができる。本開示の全体を通して、様々なコントローラ及び/またはプロセッサに対して参照が行われる。いくつかの実現形態では、単一のコントローラ(例えば、コントローラ301)が、説明される様々なコントローラ及び/またはプロセッサとしての役割を果たすことができる。他の実現形態では、異なるコントローラまたはプロセッサを使用することができる。コントローラ301は、電力信号、制御信号、センサ信号、質問信号、ステータス信号、データ信号、電気信号、及び/または離散もしくはアナログ信号を含む任意の他の望ましい信号等の信号を送信及び/または受信することができる。コントローラ301は、動作ユニット304を協調させる及び/または管理すること、及び/または(例えば、同期的または非同期的に)タイミングを設定すること、オン/オフすること、パワーバジェットを制御すること、ネットワーク命令及び/または更新を受信及び/または送信すること、ファームウェアを更新すること、質問信号を送信すること、ステータスを受信及び/または送信すること、及び/またはセンサ電子機器ユニット6の特徴を動作させるための任意の動作を行うことができる。
【0078】
動作ユニット304は、センサ電子機器ユニット6の機能を行う様々なユニットを含むことができる。例えば、限定されないが、そのような動作ユニット304のユニットは、コミュニケータ305、データ記憶装置306、データマネージャ307、信号プロセッサ308、及び/またはオペレーティングシステム310を含むことができる。
【0079】
いくつかの実現形態において、コミュニケータ305は、センサ電子機器ユニット6及び/またはその中の任意の構成要素(例えば、動作ユニット304)を、1つ以上の表示デバイス(例えば、本開示において説明される表示デバイス20A~N及び/または任意の他の表示デバイス)に通信的に結合することができる。コミュニケータ305は、本開示において説明される任意の有線及び/または無線接続等の有線及び/または無線接続を通じて、通信を送信/受信するように構成することができる。例えば、限定されないが、コミュニケータ305は、通信チャネルを通じてデータを送信及び/または受信するように構成された通信プロトコルを利用することができる。例えば、限定されないが、そのような通信プロトコルとしては、BLUETOOTH(登録商標)、IBEACON(登録商標)、ZIGBEE(登録商標)、Wi-Fi、誘導無線データ伝送、無線周波数、無線伝送、RF場、RFID、NFC、GSM(登録商標)、赤外線、イーサネット(登録商標)ケーブル、同軸ケーブル、USB、ファイアワイヤ、データ線、ワイヤ、ならびに/または当該技術分野で既知の任意の有線及び/もしくは無線接続が挙げられる。例えば、限定されないが、コミュニケータ305は、アンテナ、インダクタ、信号線、接地線、及び/またはデータを送信/受信するために使用される任意の他の電子機器を含むことができる。NFC、RFID、及び/または実質的に類似する技術の事例において、コミュニケータ305は、リーダ、ライタ、及び/またはタグを含むことができる。
【0080】
コミュニケータ305は、ステータス、コマンド、及び/または他のデータ/情報を送信及び/または受信するように構成することができる。例えば、限定されないが、コミュニケータ305は、センサ電子機器ユニット6のデータ記憶装置306、データマネージャ307、信号プロセッサ308、オペレーティングシステム310、動作ユニット304、コントローラ301、メモリ302、電源303、ならびに/または任意の他の構成要素及び/もしくは副構成要素から、ステータス、コマンド、及び/またはデータ/情報を伝送することができる。
【0081】
データ記憶装置306は、一時的及び/または永続的にデータを記憶する(例えば、記録する)ように構成することができる。データ記憶装置306は、記憶デバイスを含むことができ、該記憶デバイスは、限定されないが電気的(例えば、半導体、フローティングゲートトランジスタ、ハードディスク、フラッシュメモリ、RAM、ROM、エンタープライズ記憶装置、クラウド、分散記憶デバイス、その他)、光記憶装置(例えば、写真、マイクロフォーム、ホログラフィック、光ディスク、光磁気ドライブ、3D光データ記憶装置、ホログラフィックデータ記憶装置)、化学物質(例えば、有機物、タンパク質、シナプス、レセプタ、化学的コンセントレーション、その他)、熱力学(例えば、相変化材料、蓄熱デバイス、その他)、光化学物質(例えば、フィルム、その他)、機械的(例えば、スイッチ)、磁気記憶装置(例えば、磁気テープ、ワイヤ、その他)、その他等の、異なる媒体を使用してデータを記憶することができる。データ記憶装置306はまた、コントローラ301、電源303、メモリ302、及び/または動作ユニット304内のユニットを含む、センサ電子機器ユニット6の任意の構成要素からのデータに少なくとも部分的に基づく任意のデータ及び/または情報も記憶することができる。
【0082】
データマネージャ307は、センサ電子機器ユニット6のデータ記憶装置309、メモリ302、及び/または任意の構成要素(例えば、コントローラ301、電源303、及び/または動作ユニット304内のユニット)のデータを分析及び/または管理するように構成することができる。データマネージャ307をそのようなデータに対して使用することができる動作としては、限定されないが、圧縮、解凍、ソート、分類、指示、最適化、デフラグ、削除、安全な消去、安全化、操作、識別、コピー、ペースト、書き込み保護(例えば、一時的書き込み保護または永久的書き込み保護)、バックアップ、認証、その他が挙げられる。データマネージャ307はまた、伝送関連のエラー、データのフォーマット、デバイス関連のエラーコード、無効なデータ、重複データ点の識別及び/もしくは修復、ならびに/またはデータに対する他のプロセスを含む、エラー監視、エラー訂正、及び/またはデータ妥当性検査も行うことができる。
【0083】
信号プロセッサ308は、非限定的な例として、データ記憶装置306に記憶された、及び/またはデータマネージャ307によって管理されるデータを含む、センサ電子機器ユニット6の任意のデータを処理するように構成することができる。信号プロセッサ308は、本開示において提示されるデータの任意の分析、ならびに他の分析及び/またはプロセスを行うことができる。
【0084】
電源303は、限定されないが、リチウム、リチウムイオン、ニッケル-カドミウム、ニッケル金属水素、ニッケル-水素、炭素-亜鉛、銀-酸化物、亜鉛-炭素、亜鉛-空気、酸化水銀、アルカリ、または当該技術分野で既知の任意の他の種類のバッテリを含む、1つ以上のバッテリを含むことができる。特定のバッテリは、無線で(例えば、共振回路及び/または共振タンク回路によって)、及び/または外部電源にプラグインすること等によって、再充電することができる。電源303はまた、太陽光、風、水、原子力、水素、ガソリン、天然ガス、化石燃料、機械エネルギー、蒸気、及び/または任意の電源を電気に変換するコンセント及び電子機器デバイスを含む、任意のエネルギー供給元とすることができる。電源303は、利用可能な電力量を監視するセンサ(図示せず)を有することができる。例えば、限定されないが、バッテリが使用される場合、センサは、バッテリ残量を測定することができる。センサは、センサ電子機器ユニット6のバッテリ残量を検出及び/または概算することができる。いくつかの実現形態において、バッテリ残量のセンサは、バッテリユニットの充電、静電容量、化学組成、または電位を能動的に測定することができる。いくつかの事例において、センサは、1ヵ月、2ヵ月、3ヵ月、4ヵ月、5ヵ月、6ヵ月、またはそれ以上等の、センサ電子機器ユニット6の寿命を概算するタイマーとすることができる。バッテリの使用量または残量の概算時間またはパーセンテージは、1つ以上の表示デバイス及び/またはセンサ電子機器ユニット6に表示することができる。いくつかの事例において、センサは、バッテリの使用量(例えば、カウント、パワーバジェット、電圧消費、電流消費、概算した漏出量、その他)を追跡し、バッテリ使用量を経時的に合計することができる。動作の合計は、保持すること、ならびに合計バッテリバジェット(例えば、カウント、パワーバジェット、電圧バジェット、電流バジェット、その他)と比較して、バッテリの残量及び/または使用寿命を概算することができる。
【0085】
オペレーティングシステム310は、メモリ302、コントローラ301、電源303、動作ユニット304内のユニット、ならびに/またはセンサ電子機器ユニット6の任意のソフトウェア、ハードウェア、及び/もしくは特徴を管理するように構成することができる。例えば、限定されないが、オペレーティングシステム310は、センサ電子機器ユニット6のハードウェアリソースを管理するために、デバイスドライバを含むことができる。
【0086】
センサ電子機器ユニット6の上述した構成要素のいずれかは、ソフトウェア及び/またはハードウェアにインスタンス化することができる。例えば、ユニットは、ハードウェアの部分(複数可)とすることができ、及び/またはコンピュータ上で動作するコードのユニット/モジュールとすることができる。ハードウェアは、プロセッサ、回路論理、その他を含むことができる。
【0087】
図4Aは、例示的な表示デバイス20の機能ブロック図を例示する。上で述べたように、表示デバイス20は、本開示の全体を通して使われるとき、表示デバイス20A~Nのうちのいずれか1つを表す。いくつかの実現形態において、表示デバイス20は、例示的なプロセス、方法、及び/もしくはシステム、ならびに/または本開示の全体を通して表示デバイスを参照して説明される実質的に類似するプロセス、方法、及び/もしくはシステムを行うように構成することができる。
【0088】
コントローラ401は、メモリ402に動作的及び/または通信的に結合することができ、該メモリとしては、限定されないが、揮発性、不揮発性、ROM、及び/またはRAMが挙げられ、コントローラ401に命令及びデータを提供することができる。メモリ402の一部分はまた、NVRAMも含むことができる。コントローラ401は、メモリ402内に記憶されたプログラム命令に基づいて、論理及び算術演算を行うことができる。コントローラ401は、1つ以上のプロセッサ(例えば、マイクロプロセッサ)及び他の周辺機器を含むことができる。メモリ402内の命令は、本明細書で説明される方法を実施するように実行することができる。例えば、メモリ402は、そこに記憶された複数の命令を有する非一時的コンピュータ可読記憶媒体とすることができ、該命令は、表示デバイス20を動作させるために、処理装置(例えば、コントローラ401)によって実行することができる。動作ユニット404は、本開示において説明される様々な動作を行うように、コントローラ401に結合することができる。いくつかの実現形態では、動作ユニット404内のユニットのうちの1つ以上を含むこと、またはいずれも含まないことができる。本開示の全体を通して、様々なコントローラ及び/またはプロセッサに対して参照が行われる。いくつかの実現形態では、単一のコントローラ(例えば、コントローラ401)が、説明される様々なコントローラ及び/またはプロセッサとしての役割を果たすことができる。他の実現形態では、異なるコントローラまたはプロセッサを使用することができる。コントローラ401は、電力信号、制御信号、センサ信号、質問信号、ステータス信号、データ信号、電気信号、及び/または離散もしくはアナログ信号を含む任意の他の望ましい信号等の信号を送信及び/または受信することができる。コントローラ401は、動作ユニット404を協調させる及び/または管理すること、及び/または(例えば、同期的または非同期的に)タイミングを設定すること、オン/オフすること、パワーバジェットを制御すること、ネットワーク命令及び/または更新を受信及び/または送信すること、ファームウェアを更新すること、質問信号を送信すること、ステータスを受信及び/または送信すること、及び/または表示デバイス20の特徴を動作させるための任意の動作を行うことができる。
【0089】
動作ユニット404は、表示デバイス20の機能を行う様々なユニットを含むことができる。例えば、限定されないが、そのような動作ユニット404のユニットは、コミュニケータ405、データ記憶装置406、データマネージャ407、信号プロセッサ408、ユーザインターフェース409、及び/またはオペレーティングシステム410を含むことができる。
【0090】
いくつかの実現形態において、コミュニケータ405は、表示デバイス20及び/またはその中の任意の構成要素(例えば、動作ユニット404)を、1つ以上のセンサ電子機器ユニット(例えば、センサ電子機器ユニット6)に通信的に結合することができる。コミュニケータ405は、本開示において説明される任意の有線及び/または無線接続等の有線及び/または無線接続を通じて、通信を送信/受信するように構成することができる。例えば、限定されないが、コミュニケータ405は、通信チャネルを通じてデータを送信及び/または受信するように構成された通信プロトコルを利用することができる。例えば、限定されないが、そのような通信プロトコルとしては、BLUETOOTH(登録商標)、IBEACON(登録商標)、ZIGBEE(登録商標)、Wi-Fi、誘導無線データ伝送、無線伝送、RF場、無線周波数、RFID、NFC、GSM(登録商標)、赤外線、イーサネット(登録商標)ケーブル、同軸ケーブル、USB、ファイアワイヤ、データ線、ワイヤ、ならびに/または当該技術分野で既知の任意の有線及び/もしくは無線接続が挙げられる。例えば、限定されないが、コミュニケータ405は、アンテナ、インダクタ、信号線、接地線、及び/またはデータを送信/受信するために使用される任意の他の電子機器を含むことができる。NFC、RFID、及び類似する技術の事例において、コミュニケータ405は、リーダ、ライタ、及び/またはタグを含むことができる。
【0091】
コミュニケータ405は、ステータス、コマンド、及び/または他のデータ/情報を送信及び/または受信するように構成することができる。例えば、限定されないが、コミュニケータ405は、センサ電子機器ユニット20のデータ記憶装置406、データマネージャ407、信号プロセッサ408、オペレーティングシステム410、動作ユニット404、コントローラ401、メモリ402、電源403、ならびに/または任意の他の構成要素及び/もしくは副構成要素から、ステータス、コマンド及び/またはデータ/情報を伝送することができる。
【0092】
データ記憶装置406は、一時的及び/または永続的にデータを記憶する(例えば、記録する)ように構成することができる。データ記憶装置406は、記憶デバイスを含むことができ、該記憶デバイスは、限定されないが電気的(例えば、半導体、フローティングゲートトランジスタ、ハードディスク、フラッシュメモリ、RAM、ROM、エンタープライズ記憶装置、クラウド、分散記憶デバイス、その他)、光記憶装置(例えば、写真、マイクロフォーム、ホログラフィック、光ディスク、光磁気ドライブ、3D光データ記憶装置、ホログラフィックデータ記憶装置)、化学物質(例えば、有機物、タンパク質、シナプス、レセプタ、化学的コンセントレーション、その他)、熱力学(例えば、相変化材料、蓄熱デバイス、その他)、光化学物質(例えば、フィルム、その他)、機械的(例えば、スイッチ)、磁気記憶装置(例えば、磁気テープ、ワイヤ、その他)、その他等の、異なる媒体を使用してデータを記憶することができる。データ記憶装置406はまた、コントローラ401、電源403、メモリ402、及び/または動作ユニット404内のユニットを含む、表示デバイス20の任意の構成要素からのデータに少なくとも部分的に基づいて、任意のデータ及び/または情報も記憶することもできる。
【0093】
データマネージャ407は、表示デバイス20のデータ記憶装置406、メモリ402、及び/または任意の構成要素(例えば、コントローラ401、電源403、及び/または動作ユニット404内のユニット)のデータを分析及び/または管理するように構成することができる。データマネージャ407をそのようなデータに対して使用することができる動作としては、限定されないが、圧縮、解凍、ソート、分類、指示、最適化、デフラグ、削除、安全な消去、安全化、操作、識別、コピー、ペースト、書き込み保護(例えば、一時的書き込み保護または永久的書き込み保護)、バックアップ、認証、その他が挙げられる。データマネージャ407はまた、伝送関連のエラー、データのフォーマット、デバイス関連のエラーコード、無効なデータ、重複データ点の識別及び/もしくは修復、ならびに/またはデータに対する他のプロセスを含む、エラー監視、エラー訂正、及び/またはデータ妥当性検査も行うことができる。
【0094】
信号プロセッサ408は、非限定的な例として、データ記憶装置406に記憶された、及び/またはデータマネージャ407によって管理されるデータを含む、表示デバイス20の任意のデータを処理するように構成することができる。信号プロセッサ408は、本開示において提示されるデータの任意の分析、ならびに他の分析及び/またはプロセスを行うことができる。
【0095】
ユーザインターフェース409は、ユーザが表示デバイス20と通信するように構成することができる。例えば、限定されないが、ユーザインターフェース409としては、タッチパネル、ボタン、キーパッド/キーボード、ポート(例えば、USB、DVI、ディスプレイポート、E-Sata、ファイアワイヤ、PS/2、シリアル、VGA、SCSI、オーディオポート、HDMI(登録商標)、PCMCIAポート、メモリカードポート(例えば、SD及びminiSD)、及び/またはコンピュータ可読媒体のためのポート)、マウス、ローラーボール、コンソール、バイブレータ、オーディオトランスデューサ、ならびに/または無線で結合するか、ワイヤを通して結合するかにかかわらず、ユーザがデータ及び/またはコマンドを入力及び/または受信するための任意のインターフェース(限定されないが、本開示において説明される無線または有線接続のうちのいずれかを含む)が挙げられる。ユーザインターフェース409は、限定されないが、LCD、LEDディスプレイ、LED LCDディスプレイ、IPS、陰極線管、プラズマディスプレイ、HDパネル、4Kディスプレイ、レティナディスプレイ、有機LEDディスプレイ、タッチスクリーン、サーフェス、カンバス、ならびに/または視覚的表現について従来技術において既知の任意のディスプレイ、テレビ、モニタ、パネル、及び/もしくはデバイス等の、ディスプレイを含むことができる。
【0096】
電源403は、限定されないが、リチウム、リチウムイオン、ニッケル-カドミウム、ニッケル金属水素、ニッケル-水素、炭素-亜鉛、銀-酸化物、亜鉛-炭素、亜鉛-空気、酸化水銀、アルカリ、または当該技術分野で既知の任意の他の種類のバッテリを含む、1つ以上のバッテリを含むことができる。特定のバッテリは、無線で(例えば、共振回路及び/または共振タンク回路によって)、及び/または外部電源にプラグインすること等によって、再充電することができる。電源403はまた、太陽光、風、水、原子力、水素、ガソリン、天然ガス、化石燃料、機械エネルギー、蒸気、及び/または任意の電源を電気に変換するコンセント及び電子機器デバイスを含む、任意のエネルギー供給元とすることができる。電源403は、利用可能な電力量を監視するセンサ(図示せず)を有することができる。例えば、限定されないが、バッテリが使用される場合、センサは、バッテリ残量を測定することができる。センサは、表示デバイス20のバッテリ残量を検出及び/または概算することができる。いくつかの実現形態において、バッテリ残量のセンサは、バッテリユニットの充電、静電容量、化学組成、または電位を能動的に測定することができる。いくつかの事例において、センサは、1ヵ月、2ヵ月、3ヵ月、4ヵ月、5ヵ月、6ヵ月、またはそれ以上等の、表示デバイス20の寿命を概算するタイマーとすることができる。センサは、次いで、バッテリの使用量または残量の概算時間またはパーセンテージを表示することができる。いくつかの事例において、センサは、バッテリの使用量(例えば、カウント、パワーバジェット、電圧消費、電流消費、概算した漏出量、その他)を追跡し、バッテリ使用量を経時的に合計することができる。動作の合計は、保持すること、ならびに合計バッテリバジェット(例えば、カウント、パワーバジェット、電圧バジェット、電流バジェット、その他)と比較して、バッテリの残量及び/または使用寿命を概算することができる。
【0097】
オペレーティングシステム410は、メモリ402、コントローラ401、電源403、動作ユニット404内のユニット、ならびに/または表示デバイス20の任意のソフトウェア、ハードウェア、及び/もしくは特徴を管理するように構成することができる。例えば、限定されないが、オペレーティングシステム410は、表示デバイス20のハードウェアリソースを管理するために、デバイスドライバを含むことができる。
【0098】
表示デバイス20の上述した構成要素のいずれかは、ソフトウェア及び/またはハードウェアにインスタンス化することができる。例えば、ユニットは、ハードウェアの部分(複数可)とすることができ、及び/またはコンピュータ上で動作するコードのユニット/モジュールとすることができる。ハードウェアは、プロセッサ、回路論理、その他を含むことができる。
【0099】
図4Bは、例示的なセンサ電子機器ユニット6と表示デバイス20との間の例示的なアドバタイジング/接続シーケンスである。
図4Bに例示されるアドバタイジング/接続と関連して行われる様々なタスクは、非一時的コンピュータ可読媒体に具現化された命令を実行するプロセッサ/コントローラによって行うことができる。例えば、プロシージャと関連して行われるタスクは、センサ電子機器ユニット6及び/または表示デバイス20等の1つ以上のコンピューティングデバイスに組み込まれた、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせによって行うことができる。プロシージャは、任意の数の追加または代替のタスクを含むことができることを認識されたい。
図4Bに示されるタスクは、例示された順序で行われない場合があり、プロシージャは、本明細書で詳細に説明されない追加的な機能を有するより総合的なプロシージャまたはプロセスに組み込むことができる。
【0100】
下で説明される実施例において、分析物値は、連続分析物センサ8からの1つ以上の測定値に基づくグルコース値とすることができる。しかしながら、分析物値は、本明細書で説明される任意の他の分析物値とすることができることを理解されたい。センサ電子機器ユニット6と表示デバイス20間の無線データ通信は、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305(例えば、コミュニケータ305)と表示デバイス20のコミュニケータ405(例えば、コミュニケータ405)との間の2つの連続する無線通信セッション間の持続時間に対応し得る、「T間隔」で示される更新間隔によって区切られた時間に、定期的に起こり得る。代替的に、更新間隔は、最近測定されたグルコース値を取得し、送信する期間とすることができる。アドバタイズメント信号の伝送、データ接続(例えば、通信チャネル)の確立、認証、及びデータの要求及び送信は、各々が更新間隔のT間隔内で「T起動」で示される起動時間または期間(タイミングとも称される)の間持続する、無線通信セッション中に生じ得る。例えば、2つの連続する無線通信セッション間において、通信ユニットは、「T停止」で示される停止期間にわたって停止またはスリープモードに入って、バッテリ残量を節約すること、及び/またはピークの電圧要件を低減させることができる。
【0101】
図4Bは、2つのそのような無線通信セッション、すなわち、第1の無線通信セッション410及び第2の無線通信セッション420の一実施例を例示する。各無線通信セッション410、420は、センサ電子機器ユニット6が表示デバイス20とのデータ接続を確立することから始まる。表示デバイス20とのデータ接続を確立するために、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータユニット305は、第1の無線通信セッション420中に、一連のアドバタイズメント信号412を伝送することができる。各アドバタイズメント信号は、表示デバイス20のコミュニケータ405がセンサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305とのデータ接続を確立するためのインビテーションとみなすことができる。下でさらに詳細に論じるように、いくつかの実現形態において、アドバタイズメント信号412は、アドバタイジングビーコンとして具現化することができる。いくつかの実現形態では、指示された、または目標のアドバタイジングを特定の表示デバイス20または種類のデバイスに行うことができるように、アドバタイズメント信号412自体が、アドバタイジングパラメータを有することができることに留意されたい。
【0102】
いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6を初めてオンにすることだけができるので、及び/または現在、表示デバイス20とペアリングされていない場合があるので、センサ電子機器ユニット44をオンにするときに、センサ電子機器ユニット6は、初期システムセットアップに従事することができる。典型的には、表示デバイス20のユーザは、新しい及び/または一度も使用されたことのないセンサ電子機器ユニット6を識別することができ、該ユニットは、ユーザインターフェース409を使用して表示デバイス20で動作するアプリケーション(例えば、ダウンロード可能なインターネットを介したJava Script(登録商標)、ならびに/またはアプリを作成及び/もしくは所有及び/もしくはライセンスするエンティティから、ならびに/またはAPPLE,INC.もしくはGOOGLE INC.等によるアプリストアから、または他の企業からダウンロードされたモバイルアプリケーション)を介して、新しい/未ペアリングのセンサ電子機器ユニット6と関連付けられた識別情報(例えば、シリアル番号)を入力することによって表示デバイス20とペアリングすることができる。第1の無線通信セッション410中に、第1のデータ接続プロセスとすることができる、認証プロシージャをデータ接続プロセス414の一部として行うことができる。いくつかの実施形態において、情報は、例えばパッシブNFCタグを読み出すために表示デバイス20のNFCリーダを使用して、センサ電子機器ユニット6に組み込まれたパッシブタグまたはコミュニケータ305から取得することができる。例えば、限定されないが、パッシブNFCタグは、連続分析物センサ8またはセンサ電子機器ユニット6と関連付けられた識別情報を含む較正または製造情報等のデータを記憶することができる。いくつかの事例において、表示デバイス20は、認証プロシージャの完了後に、(例えば、コミュニケータ405を介して)パッシブタグから情報を読み出すように構成される。いくつかの事例において、パッシブタグに記憶された情報の少なくとも一部分は、暗号化される。いくつかの実施形態において、タグは、センサ電子機器モジュール6の基部に配置することができる。そのような実施形態において、パッシブタグに記憶された情報(例えば、センサまたはセンサ電子機器モジュールに関連する情報)は、表示デバイス20によって最初に読み出すことができる。続いて、表示デバイスは、無線プロトコル(例えば、NFCまたはBLE)を介して、取り込んだ情報をセンサ電子機器モジュール6または他の表示デバイスに伝送することができる。
【0103】
センサ電子機器ユニット6とのデータ接続を確立するために、表示デバイス20は、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305によって伝送されたアドバタイズメント信号を受信するまで、連続的または定期的にリッスンすることができる。センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305がアドバタイズメント信号412の伝送を開始すると、表示デバイス20について1つ、2つ、またはそれ以上のアドバタイズメント信号を取り込み、アドバタイズメント信号のうちの少なくとも1つを受信し、アドバタイズメント信号のうちの少なくとも1つに応答することができる。いくつかの事例において、アドバタイジングの延長は、エネルギー及び/またはセンサ電子機器ユニット6のバッテリ残量を消費し得る。いくつかの実現形態において、表示デバイス20がアドバタイズメント信号を受信し、例えば肯定応答を介して、そのアドバタイズメント信号に応答すると、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305は、追加的なアドバタイズメント信号の送信することを停止することができる。他の実現形態において、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305は、表示デバイス20から応答を受信した後であっても、追加的なアドバタイズメント信号を送信し続けることができ、よって、別の表示デバイス(例えば、表示デバイス20A~Nのうちの1つ以上)が、追加的なアドバタイズメント信号のうちの少なくとも1つを受信し、及び/またはそれに応答することができる。表示デバイス20によるアドバタイズメント信号の受信に成功した後に、表示デバイス20及びセンサ電子機器ユニット6は、データ接続プロセス414に従事することができる。
【0104】
データ接続プロセス414中に、表示デバイス20は、センサ電子機器ユニット6にチャレンジ値を要求することができ、センサ電子機器ユニット6は、それに応答してチャレンジ値を表示デバイス20に送信することができる。チャレンジ値を受信すると、表示デバイス20は、センサ電子機器ユニット6及び/またはセンサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305と関連付けられたチャレンジ値及び識別情報に基づいて、ハッシュ値を算出することができ、そして、ハッシュ値をセンサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305に送信する。センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305は、表示デバイス20からハッシュ値を受信し、ハッシュ値から識別情報を復号化し、そして、受信した識別情報が、センサ電子機器ユニット6のメモリ(例えば、メモリ302)に、センサ電子機器ユニット6の製造中等の、以前に記憶された、センサ電子機器ユニット6及び/またはセンサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305と関連付けられた識別情報に一致することを検証することができる。検証に応じて、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305は、表示デバイス20に対する認証の成功を確認する信号を送信することができる。認証されると、センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20は、情報を交換して、データをどのように交換するのか(例えば、特定の周波数、タイムスロットの割り当て、暗号化、その他)を決定することができる。
【0105】
データ接続プロセス414の完了の後、センサ電子機器ユニット6及び現在接続されている表示デバイス20は、第1のデータ通信416に従事することができ、その間、表示デバイス20は、センサ電子機器ユニット6に所望の情報(例えば、分析物測定データ、制御情報、識別情報、及び/または命令)を要求すること、及び/またはそこから受信することができる。第1のデータ通信416が完了したときに、(例えば、確立した通信チャネルを閉じることによって)データ接続を終了することができ、そして、コミュニケータ305及び/またはコントローラ301をスリープまたは停止モード(例えば、低電力モードまたはシェルフモード)にさせることによって、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305及び/またはコントローラ301を停止することができる。いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305は、スリープモード(例えば、低い電力またはシェルフモード)中に、完全に、または実質的に完全に電力遮断することができる。いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305は、通常の電流/電力のごくわずか(例えば、1~50%)だけを使用する低電力モードにすることができる。
図6C~Dを参照して下で、ならびに本開示の全体を通して他の場所でさらに論じられるように、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305は、例えば、NFCまたはRFID等のRF場を使用する通信プロトコルによってウェイクアップさせることができ、これは、表示デバイス20にオンデマンド要求を出す。
【0106】
各無線通信セッションの持続時間に対応する起動期間T
起動は、2つの連続する無線通信セッションの間の期間に対応する、ごくわずかな更新間隔T
間隔とすることができる。例えば、T
間隔は、約200~20秒とすることができ、T
起動は、20~40秒とすることができる。そのため、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305は、5分のT
間隔のうちの10パーセント(例えば、30秒)だけにわたって完全に給電することができる。これは、電力の消費及びピークの電圧需要を大幅に低減させることができる。いくつかの事例において、そのコミュニケータ305は、伝送していないときに、完全に電力を遮断するのではなく、低電力モードに入ることができる。停止時間または期間T
停止の後に、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305が再度電源投入されたときに、第2の無線通信セッション420を開始することができ、
図4Bに示されるように、第2の一連のアドバタイズメント信号422の伝送を開始し、表示デバイス20のコミュニケータ405との第2のデータ接続プロセス424及び第2のデータ通信プロセス426に従事する。しかしながら、第1のデータ接続プロセス414とは異なり、上で説明したように、第1の無線通信セッション410中に、センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20のペアリングまたはボンディングに成功しているので、第2のデータ接続プロセス424は、認証プロシージャを含む必要はない。このプロセスは、新しいデータ接続及び通信を所定の間隔で完了しながら、続けることができる。センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305がスリープモードにある各停止期間T
停止の全部または一部の間に、センサ電子機器ユニット6のコントローラ401は、分析物センサ及びセンサ測定回路を使用して、1つ以上の分析物値の測定値(複数可)を取ることができる。例えば、限定されないが、コントローラ401またはセンサ電子機器ユニット6は、多数の分析物値の測定値を取り、該測定値を平均して、次の無線通信セッションにおいて伝送される単一の平均された分析物値を発生させることができる。
【0107】
新しい通信チャネルを連続的に再確立して、各更新間隔T間隔中に、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305を部分的または全体的に電力遮断することを可能にすることは、大幅な電力の節約を提供することができる。例えば、新しい通信チャネルを再確立し、コミュニケータ305を電力遮断するサイクルは、センサ電子機器ユニット6が、バッテリの交換を伴わずに、1ヵ月、3ヵ月、6ヵ月、1年、その他にわたって動作することを可能にすることができる。いくつかの実現形態において、バッテリ交換は、実際のバッテリの電力切れ、またはある所定のレベルのバッテリ残量の関数とすることができることに留意されたい。さらに、更新間隔T間隔中に、グルコースデータ点をグローバルに伝送するのではなく、所望の表示デバイスだけ、例えば表示デバイス20及び/または任意の表示デバイス20A~Nと特定のデータ接続(例えば、通信チャネル)を確立することは、グルコース測定値の無許可の使用及び妨害を防止することができる。いくつかの実現形態において、多数の表示デバイス(例えば、表示デバイス20A~N)のサブセットだけを、グルコース測定値及び/またはアラーム状態等の異なるデータを受信するように構成することができる。例えば、限定されないが、表示デバイス識別子(複数可)に加えて、ホワイトリストをポピュレートする特定の表示デバイス(複数可)に送信されるデータの種類を示す、データの種類の識別子でホワイトリストをポピュレートすることができる。例えば、限定されないが、特定の表示デバイス(複数可)は、グルコース測定データ及び/または血中グルコースレベルが低い等のアラーム状態を受信する表示デバイスを示す、データ種類識別子を有することができる。他の実現形態において、センサ電子機器ユニット6は、選好またはプロファイル情報と共に予めプログラムすることができ、これは、どのような種類(複数可)のデータがどのような表示デバイス(複数可)に送信されるのかを決定するためにアクセスすることができる。したがって、センサ情報を交換する前に、センサ電子機器ユニット6は、ホワイトリスト(またはいくつかの実現形態では、ボンディングリスト)及び/または選好/プロファイル情報にアクセスして、どのような種類(複数可)のデータを表示デバイスに送信するべきかを決定することができる。さらに他の実現形態において、センサ電子機器ユニット6と表示デバイス20との間の最初の通信で、表示デバイス20は、センサ電子機器ユニット6に種類情報(例えば、表示デバイスが受信するべき情報の種類)を伝送することができる。これは、センサ電子機器ユニット6と通信している表示デバイス20A~Nの全てがアラームを発行することを防止し、それによって、ユーザを混乱及び/または失望させることを防止するといった利点を有する。加えて、安全な双方向通信チャネルを確立することによって、特定のグルコース測定値または較正もしくは構成情報の通信に対する要求は、センサ電子機器ユニット6と表示デバイス20との間で、必要に応じて/要求に基づいて伝送することができる。
【0108】
また、いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305は、更新間隔T間隔毎のデータ通信にわたって起動させないことができる。代わりに、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305は、センサ電子機器ユニット6と表示デバイス20との間の通信が更新間隔T間隔毎よりも少ない頻度で生じるように、例えば、第2、第3、または第4の更新間隔T間隔毎に起動させることができる。そうすることで、電力の消費をさらに低減させることができる。起動はまた、センサ情報にも依存することができる。例えば、センサ電子機器ユニット6のコミュニケータ305は、データが、電流の変化率、電流の高値、電流の低値、以前に交換した値からの絶対差、以前に交換した値とのパーセンテージ差、及び同類のもの等の、特定の閾値を満たす場合にだけ起動すればよい。いくつかの実現形態において、特定の固定更新間隔をスキップする代わりに、各間隔の長さを、センサ情報または他の基準に基づいて変動させることができる。例えば、限定されないが、センサ情報が低いグルコース値を示した場合、及び/または低血糖反応が検出された場合は、より頻繁に指示値を取り、及び/または伝送するように、更新間隔値を、通常のより長い更新間隔値から短くすることができる。
【0109】
いくつかの実現形態では、更新間隔T間隔、起動期間T起動、及び(例えば、第2、第3、または第4の更新間隔毎に)トランシーバを起動させる頻度F起動、のうちの1つ以上を変動可能とすることができる。特定の実現形態において、上で識別したパラメータは、1つ以上の基準に基づいて、(例えば、表示デバイス20のユーザインターフェースを使用して変数の値を入力することによって)ユーザが構成することができ、及び/またはセンサ電子機器ユニット6または表示デバイス20によって自動的に変動させることができる。この基準としては、(i)監視されるセンサ電子機器ユニット6の(例えば、電源303を使用する)バッテリ電力、(ii)現在測定されている、以前に測定された、及び/または予測されたグルコース濃度が所定の閾値を満たす、または超えていること、(iii)現在測定されている、以前に測定された、及び/または予測されたグルコース濃度に基づく、ホストのグルコース濃度の傾向、(iv)現在測定されている、以前に測定された、及び/または予測されたグルコース濃度が所定の閾値を満たす、または超えることに基づく、ホストのグルコース濃度の変化率、(vi)現在測定されている、以前に測定された、及び/または予測されたグルコース濃度に基づいて、ホストが高血糖である、または低血糖に近いと判定されるかどうか、(vii)ユーザが入力したホストの活動(例えば、運動または睡眠)、(viii)センサセッションを開始してからの時間(例えば、新しいセンサを使用したとき)、(ix)センサ電子機器ユニット6及び/もしくは表示デバイス20によって検出された1つ以上のエラー、ならびに/または(x)表示デバイス20の種類(例えば、表示デバイス20を、ホワイトリストまたはボンディングリストに接続する、またはポピュレートすることができる)、を挙げることができる。
【0110】
本明細書で説明されるT間隔、T起動、F起動、及び/または他の構成アイテムは、任意のプロファイルに記憶することができる通信プロトコルプロファイルの一部を形成することができ、該デバイスは、基本的な通信プロトコルを実装して、センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20のうちの1つ以上において分析物測定値を通信するためのプロトコルのカスタマイズされた使用を可能にする。
【0111】
いくつかの実現形態において、通信プロトコルは、異なる範囲及び/または異なる認証プロトコルを有することができる。
図5Aは、各通信プロトコルが異なる範囲を有する、2つの通信プロトコルを有する例示的なセンサ電子機器ユニット6の例示的な通信プロトコルの例示的な範囲を例示する。上で説明されるように、通信プロトコルとしては、本開示において説明されるものを含む、当該技術分野で既知の任意の通信プロトコルを挙げることができる。例えば、限定されないが、範囲506は、限定されないがNFCまたはRFID等のRF場の範囲を少なくとも部分的に示すことができる。例を挙げると、NFCが範囲506を有する場合、範囲506は、10センチメートル以下等の、センチメートル単位になり得る。範囲が狭いため、多くの事例において、NFCは、NFC通信プロトコルを使用した、デバイス間の単純な、及び/または自動的な接続を有することができる。NFC対応のデバイスとしては、NFCカードエミュレーション、NFCリーダ/ライタ、及び/またはNFCピアツーピアによって動作するデバイスを挙げることができる。NFCは、106~424のキロビット/秒の範囲の速度で、またはその時々に通信プロトコル規格が更新されたときの任意の他の速度でデータを転送することができる。いくつかの事例において、NFCは、13.56MHzで通信する。いくつかの事例において、NFCを使用する伝送の開始デバイスは、受信デバイスに給電することができるRF場を発生させることができる。多くの事例では、セキュリティ及び簡潔さのため、NFCが望ましい。しかしながら、NFC通信プロトコルは、範囲が制限され得る。NFCは、あるときには、当業者によって、RFIDファミリーの技術のサブセット及び/または派生物として含まれるものとみなされる。一般に、RFID技術は、最大2000フィートの範囲を有するものを含む、可変の範囲を有することができる。RFIDシステムは、質問機信号を伝送し、さらにパッシブタグから認証応答も受信するアクティブリーダデバイスを有する、アクティブリーダパッシブタグ(「ARPT」)とすることができる。いくつかの事例において、RFIDシステムは、アクティブタグが質問機信号によってアクティブリーダーからアウェイクされる、アクティブリーダアクティブタグ(「ARAT」)とすることができる。RFIDは、限定されないが、120~150kHz、13.56MHz、433MHz、865~868MHz、902~928MHz、2450~5800MHz、3.1~10GHz等の、周波数帯域の範囲で動作することができる。本明細書において使用するとき、RF場を使用する通信プロトコルは、13.56MHz、120~150kHz、13.56MHz、433MHz、865~868MHz、902~928MHz、2450~5800MHz、3.1~10GHzの周波数範囲において動作する他のRF場を含む、NFCまたはRFID以外の他のRF場を含むことができる。NFCまたはRFIDは、単なる例示的な例に過ぎない。
【0112】
範囲508は、第2の通信プロトコルを少なくとも部分的に示すことができる。例えば、限定されないが、第2の通信プロトコルは、BLUETOOTH(登録商標)等の無線通信を利用することができる。例示的な例として、限定されないが、第2の通信プロトコルがBLUETOOTH(登録商標)である場合、範囲508は、約30フィートになり得る。いくつかの事例において、BLUETOOTH(登録商標)は、一方のデバイスがもう一方のデバイスを検出し、デバイスがペアリング及び/または認証されるプロシージャ等の、ユーザが手動でセットアップするデバイス間の接続を有することができる。BLUETOOTH(登録商標)は、2.4~2.485GHzのISM帯域、またはその時々にBLUETOOTH(登録商標)規格が更新されたときの任意の周波数で伝送することができる。BLUETOOTH(登録商標)バージョンは、最高800キロビット/秒等の、比較的速いデータ転送速度を有することができる。多くの事例では、その速度及び範囲に関して、BLUETOOTH(登録商標)が望ましい。しかしながら、接続性、エネルギー消費、過剰なハンドシェーク、パケットドロップ、セキュリティ、その他の課題が存在し得る。本明細書において使用するとき、無線通信は、2.4~2.485GHzの周波数範囲で動作する他の無線通信を含む、BLUETOOTH(登録商標)以外の他の無線通信プロトコルを含むことができる。BLUETOOTH(登録商標)は、単なる例示的な例として使用されているに過ぎない。
【0113】
同様に、
図5Bは、各通信プロトコルが異なる範囲を有する、例示的な表示デバイス20の例示的な通信プロトコルの例示的な範囲を例示する。範囲556、558は、それぞれ、範囲506、508と実質的に類似し得る。上で述べたように、RF場(例えば、NFCまたはRFID)または無線通信(例えば、BLUETOOTH(登録商標))を使用するもの等の、様々な通信プロトコルを使用することができる。
【0114】
図5Cは、表示デバイス20の特定の機能ユニットを例示する、例示的な機能ブロック図を例示する。これらの機能ユニットは、ソフトウェア及び/またはハードウェアにおいてインスタンス化することができる。例えば、ユニットは、ハードウェアの部分(複数可)とすることができ、及び/またはコンピュータ上で動作するコードのユニット/モジュールとすることができる。ハードウェアは、プロセッサ、回路論理、その他を含むことができる。
【0115】
ウェイクユニット654は、ウェイキングアクションを実施することができ、ユーザは、表示デバイス20を使用して、例えば、限定されないが(例えば、
図4B、
図6C~Dを参照し、ならびに本開示の全体を通して他の場所で説明されるような)低電力モード及び/またはシェルフモードから、センサ電子機器ユニット6をウェイクアップさせることができる。いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6をウェイクアップさせることは、ウェイクアップコマンドをセンサ電子機器ユニット6に送信することを含むことができる。
【0116】
ペアリングユニット655を使用して、表示デバイス20とセンサ電子機器ユニット6とをペアリングすることができ、無線通信(例えば、BLUETOOTH(登録商標))及び/または本開示において説明される任意の他の通信プロトコルを介して通信するように構成することができる。いくつかの事例において、表示デバイス20及びセンサ電子機器ユニット6がその通信プロトコルによって以前にペアリングされていなかった場合、ペアリングユニット655は、ペアリングするためのコマンド、初期セットアップ情報、タイミング情報、アドバタイジングパラメータ、デバイス情報、周波数、シーケンス、暗号化/暗号解読情報、及び/または他のパラメータ、のうちの1つ以上を含むことができる。この機能及びその他は、後で
図8を参照して本開示の全体を通して他の場所で論じられる。表示デバイス20がセンサ電子機器ユニット6とペアリングされている場合、ペアリングユニット655は、表示デバイス20を、ホワイト/ボンディングリストに追加すること(未追加である場合)、表示デバイス20にアドバタイジングすること、接続すること、認証すること、データを交換すること、その他を含むことができる。
【0117】
較正ユニット656を使用して、センサ電子機器ユニット6を較正することができる。例えば、限定されないが、ユーザは、指穿刺を通して自分の血中グルコースレベルを測定することができる。このユーザは、そのデータを表示デバイス20に(例えば、ユーザインターフェース409を通してフィールド(図示せず)の中へ)入力し、NFCまたはRFID等のRF場通信プロトコルを通じて、そのデータに少なくとも部分的に基づく情報をセンサ電子機器ユニット6に送信することができる。好都合には、ユーザが正しい指示値を有するように、該ユーザが速やかに新しい較正パラメータを調整すること、及び/または追加することを所望し得る場合に、較正を時間依存とすることができる。好都合には、NFCまたはRFID等のRF場を使用する較正は、オンデマンドで、及びペアリングプロシージャに従うことを必要とせずに達成することができる。
【0118】
データ取り出しユニット657を使用して、センサ電子機器ユニット6にデータの取り出しを要求することができる。いくつかの事例において、データ取り出しは、データを要求するために使用される通信プロトコル以外の、別の通信プロトコルを通じてデータを送信するためのコマンドを含むことができる。どのようなデータを送信するか(例えば、最後の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個以上のデータ点)、データの種類(例えば、センサデータまたは電子機器ユニットのログ)、データのタイムフレーム(例えば、タイムスタンプを含む)、その他と共に、データの要求を含むことができる。例示的な例として、センサ電子機器ユニット6にデータの送信を要求するために表示デバイス20によって使用される第2の通信プロトコルは、NFCまたはRFID等のRF場を利用することができる。データを転送するために使用される第2の通信プロトコルは、BLUETOOTH(登録商標)等の無線通信とすることができる。好都合には、RF場の代わりに無線通信を通じてデータを送信することは、より高速な転送速度及びより長い距離にわたる転送を可能にすることができる。例えば、表示デバイス20上のデータを取り出すことが望ましい場合、ユーザは、その表示デバイス20を使用して、NFCまたはRFID等のRF場を使用したセンサ電子機器ユニット6から表示デバイス20へのデータ転送を開始し、次いで、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を通じてデータを転送しながら、さらに離れることができる。データがNFCを通じて転送された場合は、より長い時間がかかり、及び/またはユーザがセンサ電子機器ユニット6に近付けたままにしておかなければならない場合がある。データ転送中に、さらに離れることを含む、動き回る柔軟性を有することは、医療従事者がユーザ及び他の患者を治療するときに有利になり得る。
【0119】
いくつかの事例において、データを送信するコマンドは、NFCを通じてデータを送信するように要求するコマンドとすることができる。そのようなものは、セキュリティが重要である(例えば、ユーザがデータを近くのデバイスだけに送信したい)とき、センサ電子機器に殆どまたは全くバッテリ残量がないとき、及び/またはユーザによって所望される任意の状況のときに望ましくなり得る。いくつかの実現形態において、いつデータ転送にNFCを使用するのかを決定することは、少量のデータだけしか転送されないときにNFCを使用する等の、表示デバイス20またはセンサ電子機器ユニット6によって決定することができる。
【0120】
ホワイト/ボンディングリスト設定ユニット658を使用して、ホワイト/ボンディングリストを設定することができる。無線伝送通信プロトコル等のいくつかの通信プロトコルにおいて、接続された装置を管理するためにセンサ電子機器ユニット6によって使用することができる、1つ以上のホワイトリスト及び/またはボンディングリストを有することができる。ホワイトリストの役割は、センサ電子機器ユニット6をペアリングすることができるデバイスのリスト及び/または該デバイスのペアリング情報(例えば、タイミング情報、暗号化鍵、認証情報、アドバタイジングパラメータ、アドレス、製造/モデル、名前、一般アクセスプロファイル(「GAP」)、識別情報解決鍵(「IRK」)、その他)を含むことができる。いくつかの事例において、ホワイトリストは、センサ電子機器ユニット6のメモリに記憶し、更新することができる。いくつかの実現形態において、ホワイトリストには、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれ以上のスロット等の、所定の数のスロットが存在し得る。ホワイトリストにおいて列記される表示デバイスは、センサ電子機器ユニット6との通信のために接続することができる。例えば、限定されないが、表示デバイス20は、ホワイトリストに追加することができ、その後に、表示デバイス20からのペアリング情報を、センサ電子機器ユニット6によってボンディングリストから引き出すことができる。表示デバイス20が接続されると、ホワイトリストを更新して、その特定の表示デバイス20、及びそのホワイトリスト上の他の表示デバイスが接続することを可能にする。
【0121】
ボンディングリストは、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、またはそれ以上のスロット等の、所定の数のスロットを含むことができる。ボンディングリストは、メモリに記憶することができ、また、いくつかの事例では、センサ電子機器ユニット6上の、または表示デバイス(例えば、表示デバイス20)上のアプリケーションによって保持することができる。ボンディングリストは、所定の数の表示デバイスに関する認証及び/またはペアリング情報(例えば、タイミング情報、暗号化鍵、認証情報、アドバタイジングパラメータ、アドレス、製造/モデル、名前、GAP、IRK、その他)を含むことができる。その情報がボンディングリスト上にある表示デバイスは、ホワイトリスト上にある場合、またはない場合がある。
【0122】
いくつかの事例において、表示デバイス20は、ホワイトリスト上にない場合がある。ユーザが現在その表示デバイス20を使用しているので、その表示デバイス20を配置することが該ユーザにとって望ましく、好都合である場合がある。例えば、限定されないが、ユーザが受信機を使用しているが、次いで、スマートフォンを使用し、受信機を他の場所に置いておきたい場合、ユーザは、素早くスマートフォンをホワイトリストに追加することを所望し得る。本開示において
図9Aを参照して後で説明されるように、いくつかの事例において、ホワイト/ボンディングリスト設定ユニット658は、表示デバイス20のペアリング情報と共に、表示デバイス20をセンサ電子機器ユニット6のホワイトリストに追加するためのコマンドを送信することを含むことができる。この情報は、ホワイトリスト内の任意の空きスロットに追加することができる。いくつかの実現形態において、本開示において
図9Cを参照して後で論じるように、ホワイト/ボンディングリスト設定ユニット658は、ホワイトリストから表示デバイス20を削除することを含むことができ、よって、センサ電子機器ユニット6は、該表示デバイスと通信せず、センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20は、不注意に接続しない。例えば、ユーザは、(表示デバイス20を含む)複数の表示デバイスを有することができ、また、該表示デバイスの全てに対して同じアラートを通知したくない場合がある。
【0123】
いくつかの事例において、本開示において
図9Dを参照して後で論じるように、センサ電子機器ユニット6は、連続的な順序等の(例えば、第1のスロットから始まり、n番目のスロットまで進む)特定の順序で、そのホワイトリスト上の各表示デバイス20と通信することができる。そのような一事例において、いくつかのスロットは、表示デバイス20が、同じホワイトリスト内の他のスロットよりも比較的速く接続し、情報を受信することを可能にする。例えば、限定されないが、ホワイトリスト上のいくつかのスロットは、5分毎の代わりに20毎等の、他のスロットのときよりも低い頻度でだけ、デバイスが接続することを可能にする。また、ホワイトリスト内の異なるスロットは、例えば、限定されないが接続の信頼性に影響を与え得る、該スロットと関連付けられた異なるパラメータを有することができる。故に、表示デバイス20をセンサ電子機器デバイスのホワイトリストに追加するためのコマンド、及び望ましい任意の他の関連付けられるデータ(例えば、ペアリング情報)と共に、ホワイト/ボンディングリスト設定ユニット658は、表示デバイス20をホワイトリスト内の特定のスロットに追加する要求を含むことができる。例えば、限定されないが、表示デバイス20は、第1のスロットに追加されるように要求することができる。好都合には、これは、表示デバイス20が、好ましい信頼性及び接続、ならびに/またはいくつかの状況における、データのより高速な受信を有することを可能にする。
【0124】
いくつかの事例において、表示デバイス20をホワイトリストに追加することは、ホワイトリスト内の他の表示デバイスに影響を及ぼし得る。ホワイトリスト内の要求されたスロットが空いている場合は、表示デバイス20の情報(例えば、ペアリング情報)を単純にその空きスロットに追加することができる。しかしながら、他の状況が存在し得る。例えば、限定されないが、表示デバイス20が、既に埋まっているスロットに追加するように要求する場合、ホワイト/ボンディング設定リストユニット658は、既に占有しているその表示デバイスによって行われるべき命令を含むことができる。いくつかの事例において、本開示において
図9Dを参照して後で論じるように、ホワイト/ボンディングリスト設定ユニット658は、新しい表示デバイス20の所望のスロットを占有している表示デバイスを削除するための要求を含むことができる。このようにして、既に占有している表示デバイスをホワイトリストから(及びいくつかの事例では、ボンディングリストからも)削除することができる。他の事例では、本開示において
図9Eを参照して後で論じるように、ホワイト/ボンディングリスト設定ユニット658は、表示デバイスをその後の指定されたスロットにシフトし、最後のスロット内の表示デバイスを削除する要求を含むことができる。例えば、限定されないが、それぞれが埋まっている1~3の番号を付した3つのスロットがホワイトリスト内にある事例において、ホワイト/ボンディングリストユニット658は、ペアリング表示デバイスをスロット1に追加するための要求を含むことができる。以前のホワイトリストのコンテンツを保持する一時的なホワイトリストをメモリ内に作製することができる。その場合、以前のスロット1からの情報をスロット2に入れることができ、そして、以前のスロット2からの情報をスロット3に入れることができる。よって、以前のスロット3からの情報は、ホワイトリストに追加することができない。
【0125】
いくつかの事例において、ホワイト/ボンディングリスト設定ユニット658はまた、どの表示デバイスをホワイトリストから削除するべきかを示すこともできる。先の実施例において、ホワイト/ボンディングリスト設定ユニット658は、現在の表示デバイスをスロット1に追加し、スロット2にある以前の表示デバイスを削除し、それに応じてデバイスをシフトするための要求を含むことができる。その状況では、新しい表示デバイスがスロット1に追加され、スロット1にある以前の表示デバイスがスロット2に追加され、スロット3の表示デバイスは、そのままである。
【0126】
ホワイト/ボンディングリスト設定ユニット658はまた、ホワイトリストの任意の数の再順序付けも含むことができる。いくつかの事例において、ホワイトリストは、任意の新しいデバイスを追加することなく再順序付けすることができる。好都合には、これは、ユーザが、自分の選好を動的に調整することを可能にする。こうした状況において、ホワイト/ボンディングリスト設定ユニット658は、どのようにホワイトリストを再順序付けするのか、及び/または各デバイスをどこに進めるべきかをセンサ電子機器ユニット6に指示する1つ以上の要求を含むことができる。いくつかの事例において、表示デバイス20がセンサ電子機器ユニット6のホワイトリスト(例えば、センサ電子機器6から表示デバイス20への、ホワイトリスト及び/またはホワイトリストの構造の以前の交換)に関する情報を前もって有する場合、これは、各スロットのコンテンツをどの別のスロットに送信するのかをセンサ電子機器ユニット6に知らせる、センサ電子機器ユニット6に伝送されるホワイトリストマップ(例えば、どのようにホワイトリストを再順序付けするのかを示すビットマップ及び/またはポインタ)を含むことができる。ホワイトリストマップは、ホワイトリスト上に現在列記されている表示デバイスのどのスロットを進めるべきかを少なくとも部分的に示す、ポインタまたはアドレスを含むことができる。例えば、ホワイトリストマップ内の各エントリ(例えば、ベクトルまたはマトリックス)は、ホワイトリストのスロットに対応することができる。そのホワイトリストマップ内の各エントリは、ホワイトリスト内の現在のエントリが、更新されたホワイトリスト内の移動するべきスロットのアドレスを、少なくとも含むことができる。他の実現形態において、ホワイト/ボンディングリスト設定ユニット658は、その以前のホワイトリストを置き換えるためにセンサ電子機器ユニット6によって使用される、全く新しいホワイトリストを含むことができる。
【0127】
ボンディングリストは、別々のアクションとして、またはホワイト/ボンディングリストユニット658に含むように設定することができる。ボンディングリストを設定することは、ボンディングリストに対してアイテムを追加する、または削除するためのコマンドを含むことができる。典型的に、ボンディングリストの順序は、ユーザに対する影響を有しないが、ユーザは、ボンディングリストの(例えば、表示デバイス及び/またはスロット番号によって識別される)特定のスロットに対して特定の表示デバイスを追加及び/または削除するためのコマンドを含む、ホワイトリストに関して上で説明した方法に類似する方法で、ボンディングリストの順序を変更すること、及び/またはボンディングリストを再順序付けすることができる。ボンディングリストは、ホワイトリストよりも多いスロットを含む(例えば、より多くのデバイスを記憶する)ことができる。
【0128】
動作モードユニット659は、動作モードを設定することを含むことができる。動作モードユニット659は、センサ電子機器ユニット6を、シェルフモード、低電力モード、通常動作、起動、スリープ、伝送、アイドル、バッテリ管理(例えば、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送の代わりに、NFCまたはRFID等のRF場を使用する通信プロトコルの使用等によって、エネルギー消費を低減させるようにエネルギー効率を良くする)、ならびに/または所望される任意のモード及び/もしくはステータスに進めるための要求を含むことができる。
【0129】
クローンユニット649は、センサ電子機器ユニット6をクローン化することを含むことができる。クローニングは、センサ電子機器ユニット6の1つ以上のパラメータを受信及び/または送信して、第2のセンサ電子機器ユニットを構成することを含むことができる。例示的な例として、いくつかの事例において、ユーザは、センサ電子機器ユニット6のデータ及び/または構成(例えば、ペアリング情報、較正データ、タイミング、ホワイトリスト、ボンディングリスト、その他)を、別の第2のセンサ電子機器ユニットに転送することによって、センサ電子機器ユニット6を完全にクローン化したい場合がある。別の例示的な例として、センサ電子機器ユニット6のデータ及び/または構成のサブセットだけを転送する場合がある。そのようなものは、ユーザがセンサ電子機器ユニット6の特定の態様をクローン化したいだけであるときに望ましくなり得る。いくつかの事例において、ペアリング情報は、その情報がデバイス固有であり、また、ユニット間で変化し得るので、センサ電子機器ユニット6と第2のセンサ電子機器ユニットとの間で転送されない場合がある。これらの事例のうちのいずれかにおいて、クローンユニット649は、通信プロトコルを使用して、第2のセンサ電子機器ユニットにセンサ電子機器ユニット6の1つ以上のパラメータを転送することができる。
【0130】
例示的な例として、いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20は、通常、無線伝送(例えば、BLUETOOTH(登録商標))等の第1の通信プロトコルを利用して、データを転送することができる。NFCまたはRFID等のRF場を利用する第2の通信プロトコルがセンサ電子機器ユニット6で使用される場合、クローンユニット649は、第2の通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニット6から表示デバイス20上へデータ及び/または構成を転送することができる。表示デバイス20は、メモリのデータ及び/または構成を記憶することができる。いくつかの事例において、この転送は、センサ電子機器ユニット6が依然として低バッテリ残量である間に、及び/またはセンサ電子機器ユニット6のバッテリが切れて、NFC等の第2の通信プロトコルも使用して転送に給電した後に生じ得る。いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6のバッテリが切れる前に、センサ電子機器ユニット6は、センサ電子機器ユニット6のデータ及び/または構成を、受動転送を容易にすることができるNFCタグにアップロードすることができる。いくつかの実現形態では、第2の通信プロトコルを使用して、クローニングを開始することができるが、第1の通信プロトコルを使用して、一方の表示デバイスからもう一方に実際にデータを転送することができる。例示的な例として、第1の通信プロトコルは、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送とすることができる。表示デバイス20は、NFCまたはRFID等のRF場を利用することができる第2の通信プロトコルを介して、センサ電子機器ユニット6のクローニングを開始することができる。次いで、センサ電子機器ユニット6は、第1の通信プロトコルを介して、そのデータ及び/または構成を第2のセンサ電子機器ユニットまたは表示デバイス20のいずれかに転送することができる。データ及び/または構成が表示デバイス20に転送される場合、表示デバイス20は、その後に、第1もしくは第2の通信プロトコル等の通信プロトコル、または本開示において説明される任意の他の通信プロトコルを介して、第2のセンサ電子機器ユニットにデータ及び/または構成を転送することができる。その後に、表示デバイス20は、データ及び/または構成を第2のセンサ電子機器ユニットに送信することができる。いくつかの事例において、この第2のセンサ電子機器ユニットは、データ及び/または構成を使用して、センサ電子機器ユニット6に実質的に類似して(例えば、実質的に類似するペアリング、構成、較正、その他によって)、それ自体をセットアップすることができる。
【0131】
図6Aは、ユーザが表示デバイス20から
図5Cに例示される機能ユニットに対応する機能を選択することができる、例示的なインターフェース620を例示する。インターフェース620は、
図5Cの参照を含む、本開示の全体を通して説明される機能を行う、及び/または構造を有するモバイルアプリケーション(例えば、アプリを作成及び/もしくは所有及び/もしくはライセンスするエンティティから、ならびに/またはAPPLE,INC.もしくはGOOGLE INC.等によるアプリストアから、または他の企業からダウンロードされたモバイルアプリケーション)の一部とすることができる。インターフェース620は、表示デバイス20を使用してユーザと相互作用するために、視覚、音声、及び/または触覚の要素を含むことができる。インターフェース620は、ユーザインターフェース409(
図4Aに例示される)上にインスタンス化することができる。ユーザは、表示デバイス20の様々な機能にアクセスするために、インターフェース620を使用することができる。
【0132】
いくつかの事例において、インターフェース620は、情報を表示する、及び/またはユーザ相互作用を可能にする、複数のパネルを有することができる。例えば、限定されないが、パネル610は、センサ電子機器ユニット(例えば、センサ電子機器ユニット6)の情報を示すフィールドを含むことができる。いくつかの事例において、フィールドを選択することによって、ユーザは、センサ電子機器ユニットを選択して、センサ機能を使用することができる。センサ電子機器ユニットは、シリアル番号、エイリアス、名前、コード、及び/または所望の任意の識別子によって識別することができる。いくつかの実現形態において、識別子は、手動で入力すること、及び/または利用可能な(例えば、以前に入力した、検出した、及び/またはペアリングした)センサ電子機器ユニットのリストから選択することができる。パネル611は、パネル610において識別されるセンサ電子機器ユニットのステータスを説明することができる。いくつかの非限定的な例として、ステータスは、シェルフモード、低電力モード、通常動作、起動、スリープ、伝送、アイドル、低バッテリ、及び/または任意のステータス説明、のうちの1つ以上を含むことができる。これらのステータスは、センサ電子機器ユニットがそのようなステータスを送信するサーバ(例えば、ネットワーク、クラウド、その他)を通して、他の通信プロトコル(例えば、無線伝送、または本開示において説明される通信プロトコルのうちのいずれか)を通して、及び/または(例えば、無線伝送、RF場、及び/または本開示において説明される任意の他の通信プロトコルを介した)センサ電子機器ユニットからのステータス情報を含む以前の伝送を通して、インターフェース620によって取り出し、表示することができる。パネル612は、パネル610に表示されるセンサ電子機器ユニットに対する、表示デバイス20のペアリングステータスを説明することができる。非限定的な例として、ペアリング解除というステータスは、センサ電子機器ユニットが通信プロトコル(例えば、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送及び/または本開示において説明される任意の他の通信プロトコル)を通じて、表示デバイス20とペアリングされていないことを示すことができる。他の例としては、ペアリング済(例えば、センサ電子機器ユニットが、本開示において説明される通信プロトコルを通じて、表示デバイス20とペアリングされている)、アドバタイジング、ホワイトリスト上、ボンディングリスト上、及び/または任意の他のペアリングステータス、を挙げることができる。
【0133】
パネル613は、インターフェース620上にユーザが選択可能なフィールドを含むことができ、選択されたときに、表示デバイス20に、対応するアクションを開始させることができる。パネル613は、パネル610に表示されるセンサ電子機器ユニットに関してユーザがとることができるアクションを含むことができる。そうしたアクションとしては、ウェイクユニット654に少なくとも部分的に対応する機能を実施するウェイクアクションとすることができるアクション614、ペアリングユニット655に少なくとも部分的に対応する機能を実施するペアリングアクションとすることができるアクション615、較正ユニット656に少なくとも部分的に対応する機能を実施する較正アクションとすることができるアクション616、データ取り出しユニット657に少なくとも部分的に対応する機能を実施するデータ取り出しアクションとすることができるアクション617、ホワイト/ボンディングリスト設定ユニット658に少なくとも部分的に対応する機能を実施するホワイト/ボンディングリスト設定アクションとすることができるアクション618、動作モードユニット659に少なくとも部分的に対応する機能を実施する動作モードアクションとすることができるアクション619、及びクローンユニット649に少なくとも部分的に対応する機能を実施するクローンアクションとすることができるアクション609、を挙げることができる。
ユーザは、そうしたアクション614、615、616、617、618、619、609をキュー630(
図6Bに例示される)に追加することができ、メモリに記憶されたアクションのリストを構成することができる。次いで、そうしたアクションを行うために、キュー上のアクションを使用して、適切なコマンド、データ/情報、その他を伝送することができる。これらのアクションは、インターフェース620を通して該アクションを選択することによって(例えば、タッチ画面上のオプションをタッチすること、クリックすること、押すこと、その他によって、またはキーボード、マウス、及び/もしくは任意の他の装置を使用して入力することによって)キュー630に追加することができる。当業者は、以前に列記されたもの以外の他のアクションもまた、アクション613に含むことができることを認識されたい。ユーザがパネル613から選択した1つ以上のアクションを伝送することを望むとき、ユーザは、ボタン634を選択することができ、次いで、伝送のためにインターフェース640を開くことができる。
図6Bは、1つのそのようなインターフェースを例示する。
【0134】
図6Bは、NFCを通じてアクションキュー630のアクションを行うための例示的なインターフェース640を例示する。アクションキュー630は、アクション613(例えば、アクション614、615、616、617、618、619、609のうちの1つ以上)及び/または他のアクションから選択されるアクションで構成することができる。この例示的な実施例において、命令は、NFCを介して、表示デバイス20からセンサ電子機器ユニット6に伝送されるが、無線伝送、RF場、及び/または本開示において説明される任意の他の通信プロトコルを含む、他の通信プロトコルを使用することができる。グラフィック632は、ユーザに命令を示し、表示デバイス20をセンサ電子機器ユニット6の近くに保持するようユーザに命じることができる。いくつかの事例において、こうした命令は、センサ電子機器ユニット6に対して表示デバイス20をタップし、及び/または表示デバイス20をセンサ電子機器ユニットの近くに保持するようユーザに命じることができる。表示デバイス20がセンサ電子機器デバイス6の範囲内に配置されると、次いで、センサ電子機器ユニット6が、アクションキュー630内のアイテムを行うことができる。いくつかの事例において、表示デバイス20はまた、例えば現在表示デバイス20がNFCを介して接続されていることを示すためのプロンプトも表示することができる。
A.ウェイクアップ及び低電力モードへの移行
【0135】
いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニット6は、製造後に、シェルフモード等の低電力モードで配置されて、バッテリ残量を維持することができる。この配置は、(例えば、
図1Bを参照して説明されるように)出荷のために工場において行うことができ、及び/またはユーザがセンサ電子機器ユニット6のバッテリを維持したい場合は該ユーザによって行うことができる。ユーザがセンサ電子機器ユニット6の使用を開始することに決めると、センサ電子機器ユニット6は、その通常動作モードで配置されることができる。いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6は、ユーザインターフェースを有しない場合があり、及び/またはウェイクアップさせるコマンドを開始することができる表示デバイス(例えば、表示デバイス20)に接続するために能動的に伝送していない場合があるので、センサ電子機器ユニット6をウェイクアップさせることは困難であり得る。
【0136】
上で論じたように、いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6は、センサ電子機器ユニット6に通信的及び/または動作的に結合される連続分析物センサ8の起動を使用して、センサ電子機器ユニット6を低電力モードからウェイクアップさせることができる。センサ電子機器ユニット6は、電極によって連続分析物センサ8に取り付けることができ、該電極は、電流(または電圧)をセンサ電子機器ユニット6と電極との間に流すことを可能にする。センサ電子機器ユニット6が連続分析物センサ8への取り付けを示す電流(または電圧)を検出すると、センサ電子機器ユニット6を低電力モードからウェイクアップさせることができる。しかしながら、このセンサ電子機器ユニット6をウェイクアップさせる方式は、いくつかの状況において欠点を有し得る。例えば、限定されないが、ユーザは、自分の指が電極間にわたって接触することによって、及び/または別様にはセンサ電子機器ユニット6の電極間にわたる電流の変化を生じさせることによって、センサ電子機器ユニット6を意図せずにウェイクアップさせてしまい得る。いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6はまた、電極間の電流を常時検知しない場合がある。むしろ、5分毎、10分毎、15分毎、またはそれ以上の分数毎等の、定期的にしか感知を行わない場合がある。そのような事例では、センサ電子機器ユニット6がその電極間にわたる電流を検出し、低電力モードからウェイクアップする前に、ユーザは、かなりの時間待たなければならない場合がある。これは、不十分なユーザエクスペリエンスをもたらし得る。
【0137】
いくつかの事例において、低電力モードのセンサ電子機器ユニット6は、通信のための電磁無線波を使用して、表示デバイス20と関連付けられたRF場からその動作電力を引き出すことができる。例えば、限定されないが、NFCまたはRFID等の通信プロトコルは、表示デバイス20によって使用されて、RF場を作成することができ、該RF場は、表示デバイス20が、低電力モードのセンサ電子機器ユニット6と通信することを可能にすることができる。好都合には、この通信プロトコル(例えば、NFCまたはRFID)は、表示デバイス20によって使用されて、センサ電子機器ユニット6をその低電力モードからウェイクアップさせることができる。センサ電子機器ユニット6をウェイクアップさせる以下の説明は、ウェイクユニット654を利用するアクション614の一部とすることができる。いくつかの実現形態において、アクション614は、アクションキュー630の一部とすることができ、複数のアクション(例えば、アクション613内のアクション)を行うことができる。
【0138】
図6Cは、RF場を使用して、センサ電子機器ユニット6を低電力モードからウェイクさせる、例示的なタイミング図を例示する。例示的なタイミング図は、センサ電子機器ユニット6のタイミング図である。センサ電子機器ユニット6は、最初に、期間602において低電力モード(例えば、シェルフモード及び/または任意の他の低電力モード)とすることができ、電力の消費は、少なくとも1つの他の電力モード(例えば、通常動作モード)と比較して、より少ない状態である。本開示の全体を通して(例えば、
図1B、5Cを参照して)論じられるように、低電力モードは、センサ電子機器ユニット6の出荷中及び/または休眠期間中に使用することができる。伝送604は、センサ電子機器ユニット6が低電力モードであるときに、NFCまたはRFID等のRF場を利用する通信プロトコルを使用して行うことができる。伝送604は、表示デバイス20を使用して、センサ電子機器ユニット6に送信することができる。いくつかの実現形態において、伝送604は、アクション614等のウェイクアクションを含むことができ、及び/またはアクション614もまた、伝送604を含むことができる。伝送604は、コマンド(複数可)、データ、ステータス(複数可)、及び/または任意の他の所望の伝送を含むことができる。ウェイクアクションはまた、アクション613の任意のアクション等の他のアクションを含むこと、及び/または該アクションと組み合わせて行うこともできる。例えば、限定されないが、コマンドは、センサ電子機器ユニット6を、ウェイクアップさせること(例えば、アクション614)、ならびに/またはユーザのグルコース測定値を示す測定値の受信及び/もしくはセンサ電子機器ユニット6と表示デバイス20との間のデータの伝送を可能にする動作モード等の、通常動作モード(例えば、アクション659)に進めることを要求する命令を含むことができる。いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6は、通常動作モードの表示デバイス20にアドバタイズすることができる。このアドバタイジングは、センサ電子機器ユニット6が低電力モードからウェイクした直後に、または実質的に直後に開始することができる。
【0139】
いくつかの実現形態において、他のコマンドは、センサ電子機器ユニット6に、連続分析物センサ8からのデータ及び/もしくは電流/電圧の読み出し、ならびに/または表示デバイス20へのデータ、ステータス、コマンドの送信、その他等のタスクを行うよう命じることができる。コマンドはまた、動作モードの変更、測定回路の較正、センサ回路のオン/オフ、定義されたパラメータもしくは事前設定の調整、その他に関するコマンドも含むことができる。これらのコマンドはまた、アクション613に関して説明される任意のコマンドも含むことができる。いくつかの事例において、伝送604は、エネルギー(例えば、NFCを介して給電するために伝送されるエネルギー)を含むことができ、該エネルギーを使用して、コマンドの、及び/またはコマンドを行うために所望される任意のステップの受信に給電するために、センサ電子機器ユニット6に送達される表示デバイス20から給電することができる。例えば、限定されないが、伝送604は、センサ電子機器ユニット6がウェイクアップコマンドを受信し、その電力使用量を増加させることができるように、(例えば、NFCを介して)電子機器ユニット6に送信される、センサ表示デバイス20からのエネルギーを含むことができる。いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6によって受信した電力は、センサ電子機器ユニット6を、低電力モードから通常電力モードへ進めることを可能にすることができる。該センサ電子機器ユニットが通常電力モードになると、次いで、それ自体の動作に給電することができる。いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6によって受信されるエネルギーは、低電力モードからより高い電力モードへの全ての移行(例えば、センサ電子機器ユニット6がとる全てのアクション/ステップ)に給電することができる。いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6によって受信されるエネルギーは、通常電力モードへの全ての移行に給電しないが、低電力モードからより高い電力モードに変化させるためのコマンドを受信するように、センサ電子機器ユニット6に十分に給電することができる。
【0140】
伝送604においてセンサ電子機器ユニット6に送信される表示デバイス20からのデータは、表示デバイス20に関するデータ(例えば、シリアル番号、認証、セキュリティ情報、製造/モデル、その他)を含むことができる。いくつかの事例において、このデータ(単独、または送信されたコマンド、ステータス、その他との組み合わせ)は、他の通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニット6と表示デバイス20との間のペアリングを容易にすることができる。ステータスは、表示デバイスのステータス、及び/または表示デバイスの機能に関する任意の情報(例えば、準備完了、スタンバイ、動作中のエラー、その他)を含むことができる。伝送604の間、その後、またはその間及びその後の両方で、期間606において、センサ電子機器ユニット6を通常動作に進めることができる。期間606は、伝送604から時間遅延608の後に生じさせることができる。時間遅延608は、所定の遅延(例えば、5秒、4秒、3秒、2秒、1秒、またはそれ以下)とすることができる。
【0141】
NFCまたはRFIDが使用される場合、伝送604は、「タップして開始」による開始を使用して送信することができる。具体的には、NFCが使用される場合、NFCは、数センチメートル単位(例えば、10センチメートル以下)である範囲を有することができ、ユーザは、表示デバイス20をセンサ電子機器ユニット6に近付けて、及び/またはタッチして、伝送604を送信することができる。そのような物理的相互作用は、直感的であり得る物理的な開始をユーザに提供することによって有利であり得る。本開示の全体を通して説明されるように、「タップして開始」による開始は、様々な場合において望ましくなり得る。例示として、限定されないが、「タップして開始」による開始を使用して、センサ電子機器ユニット6を低電力モードからウェイクアップさせることができる。これはまた、一般に、所望されるときに、センサ電子機器ユニット6の電力モードを(例えば、シェルフ、モード、通常動作、高電力モード、その他に)変更するために使用するもできる。いくつかの事例では、NFCを使用して、表示デバイス20とセンサ電子機器ユニット6との間で、コマンド、データ、較正情報、その他を伝送することができる。望ましくは、一般に、または「タップして開始」の開始においてNFCを使用することは、ユーザが、(例えば、BLUETOOTH(登録商標)のように)ペアリング及び/または認証のための多数のステップを経由することをせずに、センサ電子機器ユニット6の設定を変更することを可能にするために有利であり得る。NFCのそのような使用はまた、信頼性の高いデータ及びコマンド伝送を可能にすることもでき、また、BLUETOOTH(登録商標)等の他の通信プロトコルの伝送タイミングを待つことを必要とせずに、オンデマンドで行うこともできる。
【0142】
いくつかの実現形態において、期間606における通常動作は、伝送604のプロトコルの通信を利用することを含むことができる。いくつかの実現形態において、期間606における通常動作は、無線伝送を利用する通信プロトコル等の第2の通信プロトコル使用することを含むことができる。いくつかの実現形態において、この第2の通信プロトコルは、第1の通信プロトコルと同じ通信プロトコルでない場合がある。例示的な例として、この第2の通信プロトコルとしては、BLUETOOTH(登録商標)を挙げることができる。いくつかの実施例では、第2の通信プロトコルを介してデータを伝送した後に、センサ電子機器ユニット6を低電力モードに戻すことができる。
【0143】
図6Dは、
図6Cにおいて説明されるプロセスを例示する例示的なフローチャートを例示する。いくつかの事例において、表示デバイス20のユーザは、自分の表示デバイス20を実質的にオンデマンドでセンサ電子機器ユニット6にペアリングすることを所望するときに、方法620を使用することを所望し得る。例えば、限定されないが、いくつかのホワイトリストは、20分毎等の所定の間隔でだけしか、表示デバイス20を接続させない場合がある。そのタイミングを待つ代わりに、ユーザは、実質的に直ちに表示デバイス20をセンサ電子機器ユニット6に接続することを所望し得る。例示として、ユーザは、使用するために利用可能な他のいかなる表示デバイスもない非常事態の間、表示デバイス20をホワイトリストに直ちに追加したい場合がある。センサ電子機器ユニット6は、ユーザの、または他の誰か(例えば、ユーザの保護下の誰か)の分析物測定値を検知することができる。故に、ユーザは、非常事態中の支援を容易にするために、方法620を使用して、表示デバイス20をセンサ電子機器ユニット6にオンデマンドでペアリングすることができる。別の例示的な例として、保健従事者は、保健従事者が巡回するときに、表示デバイス20を患者のセンサ電子機器ユニット6に直ちにペアリングしたい場合がある。保健従事者は、ホワイトリストの所定の時間間隔にわたる待ち時間を有しない場合があるので、保健従事者は、方法620を適切に使用して、ユーザのセンサ電子機器ユニット6と直ちに接続する場合がある。別の例示的な例として、ユーザは、単に、センサ電子機器ユニット6を表示デバイス20に接続するために所定の時間間隔を待つことが不都合であると感じる場合がある。故に、そのようなユーザは、方法620を使用して、表示デバイス20をセンサ電子機器ユニット6に実質的にオンデマンドで接続することを所望し得る。
【0144】
ブロック622において、センサ電子機器ユニット6は、低電力モードで動作することができる。ブロック624において、センサ電子機器ユニット6は、第1の通信プロトコルを使用して信号を受信することができる。例示的な例として、第2の通信プロトコルは、センサ電子機器ユニット6及び/または表示デバイス20によって、NFCまたはRFID等のRF場を利用することができる。この伝送は、限定されないが、第1の通信プロトコルのペアリング、動作モードの変更、測定回路の較正、センサ回路のオン/オフ、定義されたパラメータまたは事前設定の調整、その他のためのコマンド等の、コマンドを含むことができる。伝送はまた、限定されないがアクション613等の、任意のアクションも含むことができる。例示として、限定されないが、この伝送は、表示デバイス20を使用してユーザによってキューに入れられる複数のアクションを含むことができる。いくつかの事例において、こうしたアクションとしては、動作モードアクション(例えば、アクション619)、ペアリングアクション(例えば、アクション615)、及び/またはホワイト/ボンディングリスト設定アクション(例えば、アクション618)、のうちの1つ以上が挙げられる。好都合には、動作モードアクションは、センサ電子機器ユニット6を、低電力モードから、通常動作モード等の異なる動作モードに切り換えることを可能にする。ペアリングアクションは、表示デバイス20が、第2の通信プロトコルを使用してセンサ電子機器ユニット6と通信して、第1の通信プロトコルを使用してセンサ電子機器ユニット6にペアリングすることを可能にすることができる。例えば、限定されないが、NFCまたはRFID等のRF場を使用する第2の通信プロトコルを使用して、無線伝送(例えば、BLUETOOTH(登録商標))を使用する等の、第1の通信プロトコルを使用した通信のために、その第1の通信プロトコルのペアリング情報を交換することによって、センサ電子機器ユニット6を表示デバイス20とペアリングすることができる。本明細書において説明されるように、ホワイトリスト設定アクションを使用して、第1の通信プロトコルのためのセンサ電子機器ユニット6のホワイトリストの順序を所望に応じて変更することができる。いくつかの事例において、このアクションは、どのようにホワイトリストを再順序付けするのかにおける命令、ホワイトリストを変更するためのポインタ、新しいホワイトリストのコピー、及び/または本開示において説明される(例えば、
図5C、6Aを参照して上で説明されるような)ホワイトリストを設定する任意の他の方式を含むことができる。また、本開示で説明される他のアクションも使用することができる。好都合には、これは、接続をセットアップする際のユーザフレキシビリティ及び便利さを可能にする。いくつかの実現形態において、表示デバイス20は、ユーザの利用パターン(例えば、1日の特定の時間及び/または特定の状況におけるアクション614、615、616、617、618、619、609のうちの1つ以上の使用により、表示デバイス20が、1日の同じ時間及び/または状況においてアクション614、615、616、617、618、619、609のうちの同じアクションを開始することを学習することに基づく)及び/または表示デバイス20の必要性(例えば、欠損データを取り出すこと)等に少なくとも部分的に基づいて、キューに入れるアクションを自律的に決定することができる。
【0145】
次に、ブロック626において、センサ電子機器ユニット6は、低電力モードから所望の動作モードに変更することができる。例示的な例として、限定されないが、通常動作モード、較正モード、ブラインドモード(例えば、全部または一部のデータが表示デバイス20に表示されないモード)、及び/または任意の望ましいモード等の、様々な動作モードを使用することができる。いくつかの事例において、ブロック626では、所望の動作モードを通常動作モードとすることができる。
【0146】
ブロック628において、センサ電子機器ユニット6は、次いで、限定されないがBLUETOOTH(登録商標)及び/または本開示において説明される任意の他の通信プロトコル等の無線伝送を含む、第1の通信プロトコルを使用して通信することができる。センサ電子機器ユニット6は、第2の通信プロトコルによってペアリング情報等の情報を既に受信しているので、この第1の通信プロトコルを使用して通信するときに、さらなるユーザ相互作用を伴わずに通信することができる。
【0147】
いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニット6をシェルフモード等の低電力モードからウェイクアップさせる代わりに、ユーザは、別の動作モードのセンサ電子機器ユニット6を低電力モードにすることを所望し得る。例えば、限定されないが、ユーザは、週1回または月毎にだけグルコース監視したい場合がある。いくつかのセンサ電子機器ユニット6は、所定の(または制限された)バッテリ残量を有する場合があるので、センサ電子機器ユニット6を低電力モードにすることは、センサ電子機器ユニット6をさらに数日間使用することを可能にすることができる。
【0148】
図6Eは、低電力モードに入るセンサ電子機器ユニット6の例示的なタイミング図を例示する。期間652において、センサ電子機器ユニット6は、通常動作、または低電力モードよりも多くの電力/エネルギーを使用する任意の動作を有することができる。通常動作において、センサ電子機器ユニット6は、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を含む、本開示において述べられる任意の通信プロトコル等の1つ以上の通信プロトコルを使用して通信することができる。いくつかの実現形態において、伝送654は、センサ電子機器ユニット6に低電力モードにするように命じるコマンド及び/または低電力開始コマンド等のコマンドを使用して、期間656中に、センサ電子機器ユニット6を低電力モードにすることができる。期間656は、伝送654から時間遅延658の後に生じさせることができる。時間遅延658は、所定の遅延(例えば、5秒、4秒、3秒、2秒、1秒、またはそれ以下)とすることができる。伝送654は、本開示において説明される任意の通信プロトコルを使用して行うことができる。例示的な例として、伝送654は、NFCまたはRFID等の通信のためのRF場を使用して、またはBLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を使用して行うことができる。NFCが使用される場合、NFCは、数センチメートル単位(例えば、10センチメートル以下)である範囲を有することができるので、ユーザは、表示デバイス20をセンサ電子機器ユニット6に近付けて、及び/またはタッチして、伝送654を送信することができる。そのような物理的相互作用は、直感的であり得る物理的な開始をユーザに提供することによって有利であり得る。表示デバイス20は、センサ電子機器ユニット6から遠く離れている場合があり、及び/または既にBLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を通じてセンサ電子機器ユニット6と通信している場合があるので、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を使用することが有利であり得る。
【0149】
いくつかの実現形態において、低電力モードは、シェルフモード、またはより少ない電力を使用する他の電力モードとすることができる。例えば、限定されないが、
図1B、6Aを参照して述べられるように、低電力モードは、伝送回路(例えば、BLUETOOTH(登録商標)無線)、測定回路、センサ回路、プロセッサ、その他、のうちの1つ以上をオフにするモードとすることができる。また、リフレッシュ、アドバタイズメント、測定値の分析、及び/またはセンサ電子機器ユニット6の任意の他の定期的な動作の頻度を低減させることもできる。センサ電子機器ユニット6は、後に、
図6C~Dに関して説明されるプロセスと実質的に類似するプロセスでウェイクアップさせることができる。
【0150】
本開示において
図6A~Bを参照して述べたように、ウェイクアクション(例えば、アクション614及び/または本開示において説明される他のウェイキングアクション)は、アクション613のうちの1つ以上等の、他のアクションと組み合わせて行うことができる。これらのアクションは、アクションキュー630等のキューにおいて行うことができる。例えば、限定されないが、センサ電子機器ユニット6をウェイクアップさせることは、アクション614、615、616、617、618、619、609のうちの任意の1つ以上と組み合わせることができる。
B.非同期通信
【0151】
いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6によって送信される通信は、限定されないが
図6C、6Eを参照して説明される通信パターン等の、特定の通信パターンに従うことができる。しかしながら、いくつかの事例において、ユーザは、その通信パターンのタイミングに従っていない通信を送信/受信することを所望し得る。一例として、限定されないが、アクション617等のデータ取り出しアクションは、通信パターンから外れた状態で、センサ電子機器ユニット6からデータを取り出すために、表示デバイス20によって使用することができる。本開示において述べたように、データ取り出しアクション(例えば、アクション617及び/または本開示において説明される他のウェイキングアクション)は、アクション613のうちの1つ以上等の、他のアクションと組み合わせて行うことができる。これらのアクションは、アクションキュー630等のキューにおいて行うことができる。
【0152】
図7Aは、センサ電子機器ユニット6の例示的な第1の通信プロトコルの例示的なタイミング図を例示する。測定線704は、センサ電子機器ユニット6が実質的に常に測定値を受信することができることを例示する。測定線704は、アナログ及び/またはデジタル測定値を表すことができる。デジタル測定値の事例において、測定線704の実線は、離散的なデジタルデータ測定値の反復的な受信を表すことができる。
【0153】
通信線702は、センサ電子機器ユニット6が、取った測定値を示す通信を1つ以上の表示デバイス20A~Nに送信する、第1の通信プロトコルのタイミングを例示する。これらの時間に、センサ電子機器ユニット6はまた、通信を受信することもできる。例えば、限定されないが、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送は、通信線702に関する第1の通信プロトコルとして使用されて、センサ電子機器ユニット6から表示デバイス20に血中グルコース測定値を示すデータを送信することができる。通信は、時間708、710、712、714に生じさせる等の、定期的に生じさせることができる。
【0154】
いくつかの実現形態において、各逐次的な時間708、710、712、714の間の時間は、所望に応じて5分、10分、15分、20分以上とすることができる。時間708、710、712、714の各々において、センサ電子機器ユニット6は、通信線702に沿って通信を送信することができる。非限定的な例として、時間708において、センサ電子機器ユニット6と表示デバイス20との間の通信ウインドウは、立ち上がりエッジ716によって開始することができる。センサ電子機器ユニット6は、次いで、通信ウインドウが開かれるエッジ718上の所定の時間量にわたって、通信を能動的に送信/受信することができる。例えば、限定されないが、所定の時間量は、10秒、15秒、20秒、25秒、30秒、35秒、40秒、または任意の所望の秒数とすることができる。通信ウインドウは、次いで、立ち下がりエッジ720によって閉じることができる。いくつかの事例において、時間量は、伝送されるデータの量及び/またはそのデータの伝送時間に、少なくとも部分的に関連し得る。
【0155】
例示的な例として、限定されないが、時間708、710、712、714、及び該時間の関係は、通信が生じる頻度を示すことができ、該頻度は、ユーザ定義の設定及び/または活動に基づく所定の伝送頻度に基づいて変動可能とすることができる。例えば、限定されないが、ユーザが自分の血中グルコースレベルに関して非常に規則的及び/または頻繁なデータ点を有することを所望するときには、2つの連続する測定値伝送の間(例えば、時間708と時間710との間、時間710及び時間712との間、及び/または時間712と時間714との間)に5分以下の期間を使用することができる。そのような規則的及び/または頻繁なデータ点は、ユーザが自分の活動における傾向を分析することができるように、該ユーザが、歩行、労働、日常的な運動、ドライブ、その他等の通常の動作を経験するときに望ましくなり得る。別の非限定的な例として、ユーザが多くのデータ点を所望しないときには、2つの連続する測定値伝送の間(例えば、時間708と時間710との間、時間710及び時間712との間、及び/または時間712と時間714との間)に20分以上の期間を使用することができる。例えば、限定されないが、ユーザの血中グルコースレベルは、比較的正常であり得、または安定し得る。測定データを頻繁に伝送しないことによって、ユーザは、センサ電子機器ユニット6及び/または連続分析物センサ8の寿命を延ばすことができる。別の非限定的な例として、2つの連続する測定値伝送の間の(例えば、時間708と時間710との間、時間710及び時間712との間、及び/または時間712と時間714との間)期間は、活動及び/または条件に基づいて、動的及び/または可変とすることができる。例えば、高血糖または低血糖イベントを少なくとも部分的に示す条件等の、臨床的にリスクの大きい状況が検出された場合には、より短い期間を使用することができる。そのような状況において、センサ電子機器ユニット6及び/または表示デバイス20は、ユーザの血中グルコースレベルが低血糖グルコースレベルの閾値を下回ったとき、または高血糖グルコースレベルの閾値を上回ったときを検出することができる。そのような事例において、センサ電子機器ユニット6は、2つの連続する測定値伝送の間の期間が低減されるように、その接続確立頻度を増加させることができる。別の例として、睡眠中に低血糖状態を有するといった糖尿病患者のリスクが存在し得るので、センサ電子機器ユニット6及び/または表示デバイス20は、いつユーザが睡眠をとっているのかを検出し、より頻繁に測定データを伝送することができる。連続的な測定値伝送の間の期間はまた、食事の時間中により頻繁に送信する等の、所定の予定に関して可変とすることもできる。いくつかの事例において、連続的な測定値伝送の間の期間は、ユーザが表示デバイス20をセンサ電子機器ユニット6までタップする(または十分に近接させる)ことができるように、NFCまたはRFIDを通じたそのような連続的な測定値伝送の間にコマンド及び期間を送信することによって設定することができる。好都合には、これは、ユーザが、オンデマンドで測定値伝送の頻度を設定することを可能にする。
【0156】
図7Bは、
図7Aの第1の通信プロトコルの通信の間に生じ得る信号処理を示す、センサ電子機器ユニット6の例示的なタイミング図を例示する。例えば、限定されないが、センサ電子機器ユニット6は、通信線702上の通信等の通信の間に、測定データに対する信号処理を定期的に行うことができる。信号処理ライン722は、信号処理のタイミングを例示する。例示的な例として、限定されないが、通信ウインドウは、
図7Aに関して説明されるように時間708、710において開くことができる。時間708と710との間に、信号プロセッサ(例えば、信号プロセッサ308に実質的に類似するプロセッサ)は、時間724、726及び/または他の予め定義された時間において信号処理を行うことができる。そのような信号処理は、本開示において説明される任意の信号処理を含むことができる。いくつかの事例において、信号処理は、データ集約演算を含むことができ、最後の通信以降に取った測定値をコンパイルし、処理して、例えば分析物測定値の傾向、血中グルコースの測定値、ならびに/またはセンサ電子機器ユニット6のユーザの血中グルコースレベル及び/もしくは健康状態の他の指示を決定する。いくつかの事例では、変換機能を使用して、測定した未処理のデータを、推定したグルコース値等の処理済データに変換することができる。信号処理はまた、ユーザの状態(例えば、正常、低血糖、高血糖)を決定し、何らかの健康上の懸念がある場合に、アラーム及び/または通知を開始することもできる。
【0157】
図7Cは、
図7Bの例示的なタイミング図から第1の通信プロトコルを使用して通信を開始するための、第2の通信プロトコルを使用した、センサ電子機器ユニット6からの例示的な伝送を例示する。例えば、限定されないが、伝送732は、通信線706に対して、限定されないがNFCまたはRFIDを含む、RF場を利用する通信プロトコル等の第2の通信プロトコルを利用することができる。伝送732は、そのタイミングが通信線702によって表される、第1の通信プロトコルに沿った(例えば、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を利用する)通信を開始するためのコマンドをさらに含むことができる。伝送732における他の伝送は、アクション617等のデータ取り出しアクションと関連付けられた伝送を含むことができる。その通信は、時間遅延736の後に生じさせることができ、該時間遅延は、所定の遅延(例えば、5秒、4秒、3秒、2秒、1秒、またはそれ以下)とすることができる。例えば、限定されないが、波形734は、追加的な通信ウインドウ開口を表すことができる。いくつかの実現形態において、この追加的な通信ウインドウ開口は、伝送732の前にセンサ電子機器ユニット6のユニットによって処理されるときに、集約した測定値を送信することができる。例示として、限定されないが、時間724において開始された処理によって集約処理したデータは、伝送732に応答して、伝送734中に送信することができる。伝送734は、伝送732から時間遅延736の後に生じさせることができる。好都合には、いくつかの実現形態において、伝送734は、通信線706上のスケジュールの通信ウインドウ開口を変更及び/またはシフトすることなく生じさせることができる。この通信のスケジュールを変更及び/またはシフトしない能力は、ユーザが、通信スケジュールが変更された場合のように、次の通信のための通信タイミング全体(例えば、時間710と時間708との間の期間)にわたって待つことを必要とすることなく、データを受信/送信することを可能にすることができる。
【0158】
他の実現形態において、伝送734の代わりに、データの伝送は、第2の通信プロトコルを使用して通信を利用することができる。例えば、限定されないが、表示デバイス20は、伝送732をセンサ電子機器ユニット6に送信して、最近のデータを送信することができる。次いで、センサ電子機器ユニット6は、第2の通信プロトコルを使用して、表示デバイス20にデータを返すことができる。
C.センサセッションの開始または停止
【0159】
いくつかの事例において、ユーザは、新しいセンサセッションを開始すること、及び/または以前のセンサセッションを終了することを所望し得る。例えば、限定されないが、いくつかの事例において、連続分析物センサ8は、ユーザにおける使用量について特定の寿命を有し得る。例示的な例として、限定されないが、ユーザは、1日、2日、3日、4日、5日、6日、7日、8日、9日、10日、14日以上、または連続分析物センサ8を変更する前に、連続分析物センサ8を構築して機能させた任意の時間にわたって、連続分析物センサ8を使用し得る。例えば、限定されないが、連続分析物センサ8が機能することができる時間量は、センサセッションと称することができる。センサセッションを開始または停止することは、アクション613のうちの1つ以上等の、他のアクションと組み合わせて行うことができる。これらのアクションは、アクションキュー630等のキューにおいて行うことができる。
【0160】
例示的な背景として、センサ電子機器ユニット6の構成要素は、定期的に交換され得る。例えば、限定されないが、連続分析物センサ8は、センサ電子機器ユニット6に取り付けられ得、連続分析物センサ8を定期的に(例えば、7~30日毎に)交換することが望ましくなり得る。センサ電子機器ユニット6は、連続分析物センサ8よりもはるかに長く給電されるように、及び/または起動するように構成されることができ、センサ電子機器ユニット6は、その電源(例えば、バッテリ及び/または電源303)の残量がなくなるまで、1ヵ月、2ヵ月、3ヵ月、4ヵ月、5ヵ月、6ヵ月以上にわたって電力を有することができる。これらの構成要素を交換することは、困難であり得、また、訓練を受けた人員による支援に対する時間及び金銭的コストを含み、高コストであり得る。交換可能である場合、バッテリを含む、そのような構成要素の交換を低減させることは、ユーザにとってのセンサ電子機器ユニット6の便利さを大幅に向上させる。
【0161】
いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニット6は、初めて使用する(またはいくつかの事例において、バッテリを交換した後に再起動した)ときに、連続分析物センサ8に接続することができる。表示デバイス20及びセンサ電子機器ユニット6は、最初に、センサ電子機器ユニット6を最初に使用する、または再起動する(例えば、バッテリを交換した)ときに、通信を確立することができる。表示デバイス20及びセンサ電子機器ユニット6が通信を確立すると、表示デバイス20及びセンサ電子機器ユニット6は、例えばバッテリまたはセンサ電子機器ユニット6全体が交換されるまで、いくつかのセンサ(例えば、連続分析物センサ8)の寿命にわたって定期的及び/または連続的に通信することができる。センサが交換されるたびに、通信プロトコル(例えば、本開示において説明される任意の通信プロトコル)を介して、センサ電子機器ユニット6と表示デバイス20との間で新しいセンサの通知を送信/交換することができる。
【0162】
いくつかの実現形態に従って、センサ電子機器ユニット6は、連続分析物センサ8からセンサ測定値を収集及び/または処理し、センサ測定値を表すセンサ情報を表示デバイス20に定期的に送信することができる。測定値は、連続分析物センサ8の寿命(例えば、1~30日以上の範囲)を通じて収集し、伝送することができる。いくつかの事例において、測定値は、しばしば、血中グルコースレベル等の分析物レベルを適切に監視するのに十分に伝送することができる。センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20の無線周波数(「RF」)回路を連続的に通信させるのではなく、センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20は、それらの間で通信チャネルを規則的及び/または定期的に確立することができる。したがって、センサ電子機器ユニット6は、所定の時間間隔で表示デバイス20と無線で通信することができる。所定の時間間隔の持続時間は、データを頻繁に伝送し過ぎることによってセンサ電子機器ユニット6が望ましくない量のエネルギー/電力を消費しないよう、十分長くなるように、それでも、実質的にリアルタイムでセンサ情報(例えば、測定された分析物値)を、ユーザに出力するための表示デバイスのうちの1つ以上に提供するのに十分な頻度になるように選択することができる。本明細書において説明されるように、このデータの伝送は、所望に応じて、所定の時間間隔で、及び/または不規則的/非定期的に生じさせることができる。
【0163】
ユーザは、新しいセンサ(例えば、連続分析物センサ8)をセンサ電子機器ユニット6に接続した後に、センサセッションを開始することを所望し得る。新しいセンサセッションを開始する際に、センサ電子機器ユニット6(そして、いくつかの事例において、表示デバイス20)は、新しいセンサが使用されていること、及びそのセンサを初期化し、較正することができることを認識する。同様に、ユーザは、ユーザがセンサを交換することを所望するときに、センサを停止することを所望し得る。また、いくつかの事例において、ユーザは、センサに対する接続/接続解除の間、センサセッションを開始/終了しない場合がある。代わりに、非限定的な例として、ユーザは、センサ電子機器ユニット6、センサ(例えば、連続分析物センサ8)、及び/または表示デバイス20の間の不十分な接続の後に、ユーザセッションを開始/停止して、特定の時間までデータ収集を同期させ、データの収集を停止し、及び/または再接続することを所望し得る。そのような能力を有することで、ユーザが、より迅速にデータを取得すること、及び/またはより良好なユーザエクスペリエンスを有することを可能にすることができる。いくつかの事例において、センサがデータをもはや集めていない、及び/またはセンサが不良データを収集している場合に、センサセッションを停止することが望ましくなり得る。この時点でセンサセッションを停止することは、不良データがセンサ電子機器ユニット6によって処理され続けるのを防止すること、ならびに/または表示デバイス20が、いかなるデータも収集されていないこと、及び/もしくは不良データが収集されていることをユーザに警告することを防止することができる。
【0164】
しかしながら、いくつかの実現形態において、開始/停止センサセッションは、ユーザにとって直感的でなくなり得、及び/または面倒であり得る。例えば、限定されないが、
図7Aに戻ると、通信線702は、第1の通信プロトコルのタイミングを例示し、センサ電子機器ユニット6は、通信ウインドウを開き、また、表示デバイス20が取った測定値を示す通信を送信/受信することができる。例えば、限定されないが、第1の通信プロトコルは、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を利用することができ、これを使用して、血中グルコース測定値を示すデータを送信することができる。通信ウインドウは、時間708、710、712、714等に生じさせる等の、定期的に開くことができる。この例において、ユーザがセンサセッションを開始または停止を所望する場合、ユーザは、第1の通信プロトコルとは異なる第2の通信プロトコルを使用することができる。第2の通信プロトコルは、NFCまたはRFID等のRF場を作成する通信プロトコルを含むことができる。
【0165】
図7Dは、
図7Aにおいて参照されるセンサセッション等のセンサセッションを停止させる第2の通信プロトコルを通じた伝送を示す、例示的なタイミング図を例示する。この例示的な実施例において、伝送742は、通信線706に沿って、NFCまたはRFIDを含むRF場を作成する通信プロトコル等の、第2の通信プロトコルを利用することができる。伝送742は、測定を停止する、及び/または無線伝送(例えばBLUETOOTH(登録商標)を通じたデータの送信を停止するコマンドまたは命令を含むことができる。伝送742の受信は、通信線702上の第1の通信プロトコルに沿った測定及び通信を停止すること(例えば、通信線702を通じた通信を閉じること)ができる。いくつかの実現形態において、伝送742の後には、第1の通信プロトコルに沿った測定及び通信の停止前に遅延が存在し得る。この遅延は、時間遅延746とすることができ、ユーザによって、またはセンサ電子機器ユニット6及び/または表示デバイス20によって自動的に設定される所定の遅延(例えば、5秒、4秒、3秒、2秒、1秒、または1秒未満)とすることができる。時間遅延746の後に、測定線704上の測定をオフにすることができる。
【0166】
図7Eは、センサセッションを開始する第2の通信プロトコルを通じた伝送のタイミングを示す、例示的なタイミング図を例示する。この例示的な実施例において、伝送752は、通信線706に沿って、NFCまたはRFIDを含むRF場を作成する通信プロトコル等の、第2の通信プロトコルを利用することができる。伝送752の受信は、通信線702に沿った第1の通信プロトコルに沿った測定及び通信を開始することができる。いくつかの実現形態において、伝送752の後には、第1の通信プロトコルに沿った測定及び通信の開始前に遅延が存在し得る。この遅延は、時間遅延756とすることができ、ユーザによって、またはセンサ電子機器ユニット6及び/または表示デバイス20によって自動的に設定される所定の遅延(例えば、5秒、4秒、3秒、2秒、1秒、または1秒未満)とすることができる。時間遅延756の後に、測定線704上の測定をオンにすることができる。
D.多数の通信プロトコルを使用したペアリング
【0167】
いくつかの実現形態において、1つの通信プロトコルを使用して、別の通信プロトコルを使用したペアリングを開始することができる。そのようなペアリングは、アクション615の一部として、及び/または別々のアクションとして行うことができる。本開示において述べたように、ペアリングアクション(例えば、本開示において説明されるアクション615及び/または他のペアリングアクション)はペアリングユニット655によって、及び、他のアクション(例えば1つ以上のアクション613)と組み合わせて行うことができる。これらのアクションは、アクションキュー630等のキューにおいて行うことができる。そのようなペアリング能力は、ユーザエクスペリエンスを向上させる際に有利であり得る。例えば、限定されないが、いくつかの通信プロトコルは、莫大なペアリング及び/または認証プロシージャを有する。非限定的な例として、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送は、ハンドシェーキングプロシージャを利用することができ、デバイス(例えば、表示デバイス20)は、認証情報を送信し、また、利用可能なデバイスのリストから選択される。プロシージャがあまりに多くのステップを有することは、ユーザエクスペリエンスを損ない得、さらに、過剰な通信によって、バッテリ残量及び帯域幅を消耗させ得る。
【0168】
背景として、また、非限定的な例として、表示デバイス20は、12桁の16進値として表すことができる固有の48ビットのアドレス等の、固有のアドレスを有し得る。アドレスまたはアドレスの一部分は、BLUETOOTH(登録商標)等の同じ無線伝送によって、他のデバイスの識別子として使用することができ、そのような他のデバイスもまた、通信の接続のためのアドレスも有することができる。BLUETOOTH(登録商標)デバイスはまた、ディスプレイ内で見られるように該デバイスに提供される、ユーザフレンドリな名前も有することができる。
【0169】
この例示的背景において、BLUETOOTH(登録商標)及び実質的に類似する無線伝送プロトコルの場合、BLUETOOTH(登録商標)を使用する接続プロセスは、多数のステップを有し得る。第1のステップは、問い合わせとすることができ、初めて接続する2つのBLUETOOTH(登録商標)デバイス(例えば、例示として、第1のデバイス及び第2のデバイス)は、問い合わせを行ってもう一方を発見する。第1のデバイスは、要求を送信することができ、第2のデバイスは、そのアドレス及び場合により他の情報(例えば、そのユーザフレンドリな名前または任意の所望の情報)に関して要求に応答する。問い合わせ要求は、第1のデバイスのアドレスを含むことができ、またはアドレス情報を別々の伝送において送信することができる。次のステップは、ページングプロセスであり、デバイスが問い合わせステップで取得したアドレスを使用して、接続を形成する。次のステップは、接続ステップであり、デバイスを実際に接続する。
【0170】
いくつかの事例において、初期接続中に、認証プロセスを使用して2つのデバイスをペアリングすることができ、ユーザは、第1及び第2のデバイスの間の接続の妥当性検査を行う。認証の流れは、デバイスのユーザインターフェースに応じて変動し得る。あるときには、ペアリングは、ボタンのクリック、数字コードの入力、共通ピンの入力、及び英数字列の入力、その他とすることができる。
【0171】
BLUETOOTH(登録商標)ペアリングプロセスは、非常に多くのステップを伴い、また、ユーザに情報を入力するように、または他のアクションをとるようにプロンプトし得るので、ユーザエクスペリエンスを損ない得る。ユーザが自分のデバイス上で自分のグルコースレベルをより容易に監視することができるように、このCGMデバイスをペアリングするためのプロシージャを単純化する必要がある。また、センサ電子機器ユニット6は、ユーザインターフェースを有しない場合があり、無線伝送(例えば、BLUETOOTH(登録商標))等のいくつかの通信プロトコルを通じて、ユーザがペアリングを開始することをより困難にする。多くの事例において、BLUETOOTH(登録商標)等の通信プロトコルによって、ユーザは、表示デバイス20のユーザインターフェースを使用して、ペアリングを開始すること、及び/または確認することができる。NFCまたはRFID等のRF場によって、ユーザは、単に、表示デバイスをセンサ電子機器ユニット6の実質的に隣に配置することができる。このNFCまたはRFIDの能力は、センサ電子機器ユニット6がユーザインターフェースを有しないときに有利であり得る。
【0172】
図8は、どのように一方の通信プロトコルを使用して、もう一方の通信プロトコルを使用した通信のためのペアリングを容易にすることができるのかを示す、例示的なフローチャートである。プロセス800は、CGMシステムと共に使用されるセンサ電子機器ユニット6及び/または表示デバイス20によって行うことができる。
【0173】
ブロック802において、第1のデバイス(例えば、センサ電子機器ユニット6または表示デバイス20)は、第2の通信プロトコルを使用して、アドレス、ペアリング情報(例えば、タイミング情報、暗号化鍵、認証情報、アドバタイジングパラメータ、アドレス、製造/モデル、名前、GAP、IRK、その他)、コマンド、及び/または他の情報を、第2のデバイス(例えば、センサ電子機器ユニット6または表示デバイス20)に送信することができる。いくつかの事例において、第2の通信プロトコルは、NFCまたはRFID等のRF場を利用することができる。具体的には、NFCまたはRFIDは、それらがデータ及び/または情報を、あるときには数秒または一瞬で、自動的に伝送することができるので有利であり得る。ある範囲にあるときに、アドレス、ペアリング、及び/または他の情報を、デバイスから別のデバイスに送信することができる。好都合には、制限された範囲のNFC通信は、具体的には、その範囲内でだけデバイスがNFCを介して通信することができるので、さらなるセキュリティを可能にすることができる。いくつかの事例において、NFC通信は、128ビットもしくは256ビットの鍵、及び/または高度暗号化規格(「AES」)、RSA、データ暗号化規格(「DES」)、トリプルDES、及び同類のもの等の規格に準拠する他の暗号化アルゴリズム等のアルゴリズムを使用して暗号化することができる。
【0174】
いくつかの実現形態において、ブロック802は、暗号化情報を送信することを含むことができる。例えば、限定されないが、暗号化は、第1の通信プロトコルと関連付けられた暗号化(例えば、BLUETOOTH(登録商標)暗号化)とすること、または限定されないが、128ビットもしくは256ビットの鍵、及び/またはAES、RSA、DES、トリプルDES、及び同類のもの等の規格に準拠する他の暗号化アルゴリズム等のアルゴリズムを使用するような、他の暗号化スキームとすることができる。
【0175】
いくつかの実現形態において、ブロック802は、パラメータを送信することを含むことができ、該パラメータは、アドバタイジングの頻度、アドバタイジングのシーケンス(例えば、どのデバイスが、どの順序で、及びどのような信号によってアドバタイズされるか)、ペアリングされる表示デバイス20の種類、及び/または他のペアリング情報を含むことができる。好都合には、これは、表示デバイス20及びセンサ電子機器ユニット6のペアリングを容易にすることができ、また、過剰なアドバタイジングを低減させることができるバッテリ管理を可能にすることができる。
【0176】
同様に、ブロック804で、第2のデバイスは、第2のプロトコルを使用して第1のデバイスからアドレス、ペアリング、コマンド、及び/または他の情報を受信することができる。ペアリング情報としては、タイミング情報、暗号化鍵、認証情報、アドバタイジングパラメータ、アドレス、製造/モデル、名前、GAP、IRK、及び同類のものを挙げることができる。
【0177】
ブロック806において、次いで、第1のデバイスは、いくつかの実現形態においてBLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送とすることができる第1の通信プロトコルを通じた通信のために、第2のデバイスとペアリングすることができる。
【0178】
例示的な実施例として、プロセス800は、「タップして開始」NFCプロトコルの一部とすることができ、表示デバイス20を有するユーザは、表示デバイス20をセンサ電子機器ユニット6にタップする(または十分に近接させる)ことによって、表示デバイス20をCGMシステムのセンサ電子機器ユニット6に接続することができる。このタップは、第2の通信プロトコルとしてNFCまたはRFID等のRF場プロトコルを使用することができる。よって、この第2の通信プロトコルは、表示デバイス20及びセンサ電子機器ユニット6をペアリングして、BLUETOOTH(登録商標)等の第1の通信プロトコルを使用して通信することを容易にすることができる。
【0179】
いくつかの事例において、プロセス800(帯域外ペアリングと称することができる)を使用して、従来の第1の通信プロトコルのペアリングを超えて電力を節約することができる。例えば、限定されないが、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を使用した表示デバイス20のセンサ電子機器ユニット6へのアドバタイジング及び接続は、センサ電子機器ユニット6のバッテリ残量を消耗させ得る。いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6は、接続を試みる表示デバイス20に応じて、異なる時間長にわたって、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を使用してアドバタイズすることができる。非限定的な例として、特殊な受信機のためのBLUETOOTH(登録商標)を使用したアドバタイジング及び接続時間は、モバイルデバイスの場合のアドバタイジング及び接続時間(例えば、20秒)と比較して、より短く(例えば、約7秒)なり得る。結果として、より短い接続時間のため、NFCまたはRFIDがペアリングに使用されるときに、エネルギーの節約を生じさせることができる。
【0180】
例示的な例として、無線伝送(例えば、BLUETOOTH(登録商標))と関連付けられたアドバタイジング及び接続時間ならびに電力消費の代わりに、NFCまたは、を使用して、無線伝送のためのペアリングを開始することができる。「タップして開始」様式で使用する場合、表示デバイス20を接続することは、標準的な無線伝送アドバタイジング及び接続と関連付けられた電力消費を負担することなく(またはその使用をより少なくして)、オンデマンドで接続を確立することができる。
E.ホワイトリスト及び/またはボンディングリストの設定
【0181】
いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニット6のホワイトリスト及び/またはボンディングリストを設定及び/または操作するために、通信プロトコルを通じてアクションをとることができる。NFCが使用される場合、こうしたアクションとしては、アクション618及び/または類似するアクションを挙げることができ、いくつかのアクションは、ホワイト/ボンディングリスト設定ユニット658を利用することができる。ホワイトリスト及びボンディングリストを参照して説明される以下の例示的な例は、アクション618の一部及び/または別々のアクションとすることができ、及び/またはホワイト/ボンディングリスト設定ユニット658を利用することができる。本開示において述べたように、ホワイト/ボンディングリスト設定アクション(例えば、ホワイトリスト及び/またはボンディングリストに対する設定、追加、削除、及び/または操作を行う、本開示において説明されるアクション618及び/または他のアクション)は、アクション613のうちの1つ以上等の、他のアクションと組み合わせて行うことができる。これらのアクションは、アクションキュー630等のキューにおいて行うことができる。
【0182】
図9A~Fは、複数の通信プロトコルを使用したホワイトリスト及び/またはボンディングリストの例示的な操作を例示する。
図9Aは、2つ以上の通信プロトコルを使用することによって、センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20Aをペアリングするために使用することができる、例示的なホワイトリスト906及びボンディングリスト914を例示する。センサ電子機器ユニット6は、プロセス800において説明したように、表示デバイス20Aと通信することができる。プロセス800において説明したように、第2の通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20Aが、アドレス、ペアリング、及び/または他の情報を互いに送信/受信することを可能にすることができる。交換の結果、センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20Aは、限定されないがBLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を使用する第1の通信プロトコル等の、第1の通信プロトコルを使用して通信することができる。
【0183】
無線伝送(例えば、BLUETOOTH(登録商標))接続の場合、表示デバイス20Aは、センサ電子機器ユニット6とペアリングされるときに、センサ電子機器ユニット6のホワイトリスト906に列記することができる。ホワイトリスト906は、スロット908A等の所定の数のスロットを有することができ、表示デバイス20Aからのペアリング情報は、そのスロットに保存することができる。ホワイトリスト906からの情報はまた、ボンディングリスト914に記憶することもできる。例えば、限定されないが、ホワイトリスト906のスロット908Aに記憶された表示デバイス20Aの情報はまた、ボンディングリスト914のスロット910Aに記憶することもできる。
【0184】
図9Bは、
図9Aに例示されるホワイトリスト906及びボンディングリスト914に反映されるように、第2の通信プロトコルを使用して接続する、多数の例示的な表示デバイス20A、Cを例示する。無線伝送(例えば、BLUETOOTH(登録商標))接続の場合、表示デバイス20Cはまた、センサ電子機器ユニット6のホワイトリスト906に列記することもできる。表示デバイス20Cのペアリング情報(例えば、アドレス、製造/モデル、名前、GAP、IRK、その他)は、スロット908Aに記憶された表示デバイス20Aのペアリング情報と異なる、スロット908B等のスロットに記憶することができる。表示デバイス20Cのペアリング情報はまた、スロット910B等のボンディングリスト914内のスロットに記憶することもできる。
【0185】
図9Cは、第2の通信プロトコルを使用してセンサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20Aがペアリング解除されたときに更新される、例示的なホワイトリスト及びボンディングリストを例示する。好都合には、RF場(例えば、NFCまたはRFID)等の第2の通信プロトコルを使用することは、ユーザが、動的にかつオンデマンドで、ホワイトリスト(例えば、ホワイトリスト906)から表示デバイス20A(または表示デバイス20C等の任意の他の表示デバイス)を削除することを可能にする。これは、いくつかの状況において電力の節約をもたらし得る。例示的な例として、センサ電子機器ユニット6は、ホワイトリスト906上の表示デバイスにアドバタイズすることができる。しかしながら、その表示デバイスがもはや範囲内にない場合、及び/またはもはや使用を所望されない場合、センサ電子機器ユニット6は、その接続を行おうとする際に、潜在的に不所望にエネルギーを浪費する。また、好都合には、ホワイトリスト906から第1の表示デバイスを削除することは、そのような接続が望ましくない場合に、その第1の表示デバイスが不注意に接続することを防止することができる。例えば、限定されないが、ユーザは、第2の表示デバイスをセンサ電子機器ユニット6に接続したい場合があり、第1の表示デバイスをセンサ電子機器ユニット6に接続することで、ホワイトリスト906内のその位置に入ることによって、第2の表示デバイスが接続することを防止することができる。
【0186】
例示的な例として、限定されないが、センサ電子機器ユニット6は、
図9A~Bを参照して同じく説明されるように、第2の通信プロトコルを使用して、表示デバイス20Aを、ホワイトリスト906から、結果的にはセンサ電子機器ユニット6とのアクティブ通信から削除することができる。いくつかの実現形態において、表示デバイス20Aは、表示デバイス20Aをスロット908Aから削除するようセンサ電子機器ユニット6に命じるコマンドを、センサ電子機器ユニット6に送信することができる。いくつかの事例において、これは、ホワイトリスト906内に空きスポットを残すことができる。
【0187】
ボンディングリスト914は、ホワイトリスト906から単独で作用することができる。表示デバイス20Aがホワイトリスト906から削除されたからといって、ボンディングリスト914から除去されることを意味しない。ボンディングリスト914は、後で使用するために、表示デバイス20Aのペアリング情報を記憶することができる。いくつかの事例において、ボンディングリスト914がその全ての空きスロットを利用した場合は、ボンディングリスト914の1つ以上のスロット内のペアリング情報を削除することができる。ボンディングリスト914は、センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20A、Cのうちの1つ以上のアプリケーション(例えば、アプリを作成及び/もしくは所有及び/もしくはライセンスするエンティティから、ならびに/またはAPPLE,INC.もしくはGOOGLE INC.等によるアプリストアから、またはその他からダウンロードされたモバイルアプリケーション)に記憶することができる。いくつかの事例において、この削除は、表示デバイス20Aが、第2の通信プロトコルを通じて少なくともコマンド/要求を送信して、ボンディングリスト914から表示デバイス20Aのペアリング情報を削除することによって達成することができる。この削除は、ユーザがセンサ電子機器ユニット6に表示デバイス20Aとそれ以上通信させたくない場合、及び表示デバイス20Aを接続させるリスクを冒したくない場合に所望され得る。ボンディングリスト914から表示デバイス20Aを削除することは、好都合には、メモリからペアリング情報を削除することによって、望ましくない通信/接続のリスクを低減させる。
【0188】
図9Dは、第2の通信プロトコルを使用して、表示デバイス20Dを第1の通信プロトコルのホワイトリスト906に追加し、その同じホワイトリスト906から表示デバイス20Cを削除することができる一実施例を例示する。最初に、表示デバイス20Aのペアリング情報をスロット908Aに記憶することができ、表示デバイス20Cのペアリング情報をスロット908Bに記憶することができ、そして、表示デバイス20C及びセンサ電子機器ユニット6を、第2の通信プロトコルを使用して、通信のためにペアリングすることができる。表示デバイス20Dは、センサ電子機器ユニット6とペアリングして、プロセス800において説明したようにRF場(例えば、NFCまたはRFID)を使用する通信プロトコル等の第2の通信プロトコルを使用することによって、第1の通信プロトコルを通じて通信することができる。いくつかの事例において、表示デバイス20Dをセンサ電子機器ユニット6にペアリングすることで、表示デバイス20Dを、センサ電子機器ユニット6にペアリングされている別の表示デバイスと交換させることができる。これは、ホワイトリスト906内の全てのスロットが埋まっているときに、及び/またはユーザが表示デバイス20Dをセンサ電子機器ユニット6にペアリングすることを所望するときに望ましくなり得る。いくつかの実現形態において、表示デバイス20Dはまた、ホワイトリスト906上の表示デバイス20Cのペアリング情報を表示デバイス20Dのペアリング情報と交換するようセンサ電子機器ユニット6に指示するコマンドを、第2の通信プロトコルを介して、センサ電子機器ユニット6に送信することもできる。いくつかの実現形態において、コマンドは、センサ電子機器ユニット6に、表示デバイス20Dをホワイトリスト906に追加させる命令を含むことができる。いくつかの事例において、表示デバイス20Dの種類(例えば、受信機、モバイルデバイス、その他)に少なくとも部分的に基づいて、センサ電子機器ユニット6は、同じ種類のデバイスのホワイトリスト906上の表示デバイスを交換することができる。いくつかの実現形態において、コマンドは、センサ電子機器ユニット6に、スロット908Bを含むホワイトリスト906の少なくともコンテンツを示す情報を表示デバイス20Dに送信させることができる命令を含むことができる。次いで、センサ電子機器ユニット6は、そのようなホワイトリスト906のコンテンツを示す情報を表示デバイス20Dに送信することができる。次いで、表示デバイス20Dは、ユーザの入力を通して、または自動的に(例えば、デバイスの種類、またはユーザが1日のうちの特定の時間にデバイスを接続解除する等の、学習したパターンに基づいて)、スロット908Bから表示デバイス20Cのペアリング情報を削除し、表示デバイス20Dのペアリング情報を追加することを選択することができる。
図9Dに例示されるように、表示デバイス20Dのペアリング情報は、スロット908B内の表示デバイス20Cのペアリング情報と交換することができる。
【0189】
図9Eは、第2の通信プロトコルを使用して、
図9Bに例示されるホワイトリスト906を再順序付けする一実施例を例示する。いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニット6は、ペアリングした表示デバイス(例えば、任意のペアリングした表示デバイス20A~N)に直列的に通信することができる。換言すれば、最初に、ある表示デバイスに通信し、次いで、逐次的に次の表示デバイスに通信することができる。
【0190】
例示的な例として、
図9Gは、センサ電子機器ユニット6とスロット908A~N内の表示デバイスとの間で通信するための、逐次的な通信ウインドウを例示する。センサ電子機器ユニット6とスロット908A~N内の表示デバイスとの間の通信は、通信ウインドウ972A~N内で生じさせることができる。通信ウインドウ972A~Nはそれぞれ、センサ電子機器ユニット6が、スロット908A~N内のそれぞれの表示デバイスに接続し、そのような表示デバイスと通信することができる期間とすることができる。各通信ウインドウ972A~Nは、(例えば、ユーザによって、またはセンサ電子機器ユニット6によって自動的に)独立に、またはまとめて設定することができる。例えば、通信ウインドウ972A~Nの各々の期間は、いくつかの事例において、独立に設定することができる。他の事例では、複数の通信ウインドウ972A~Nを、同じ期間として設定することができる。他の事例では、通信ウインドウ972A~Nの全てを、同じ期間として設定することができる。これらの事例のいずれかにおいて、期間は、5秒、10秒、15秒、20秒、25秒、30秒、またはそれ以上の秒数とすることができる。期間はまた、表示デバイスに接続するためにかかる時間、接続の重要性、及び/または他の要因に少なくとも部分的に基づいて設定することもできる。例えば、表示デバイスに接続するためにかかる時間、デバイスの種類及び使用する通信プロトコルによって変動し得る。例示として、特殊な受信機は、センサ電子機器ユニット6に接続するように特に構成することができ、モバイルデバイス等の汎用のデバイスよりも高速にペアリング情報を送信/受信することができる。故に、特殊な受信機は、より短い期間で設定された通信ウインドウ972A~Nのうちの1つとすることができる。いくつかの事例において、任意の中断した及び/または失われた通信がある場合に、より長い期間によって、より多くの通信の試行を可能にすることができるので、好ましいデバイスに対応する通信ウインドウ972A~Nのうちの1つの期間をより長くすることができる。
【0191】
センサ電子機器ユニット6は、スロット908A~N内の表示デバイスと逐次的に通信することができるので(センサ電子機器ユニット6が、最初に、スロット908A内の表示デバイスと通信し、次いで、スロット908B内の表示デバイスと通信する、等々)、スロット908A~N内の表示デバイスがメッセージを受信するときの間に時間的な差があり得る。また、センサ電子機器ユニット6とスロット908A~Nの各々の表示デバイスとの間の通信には、信頼性の差(及び/またはロバスト性の差)もあり得る。いくつかの事例において、最初に情報を受信するスロット908A内の表示デバイスを一次表示デバイスに指定することができ、スロット908B内の表示デバイスを二次表示デバイスとすることができ、スロット908C内の表示デバイスを三次表示デバイスとすることができ、等々とすることができる。いくつかの事例では、どの表示デバイスがスロット908A~Nのうちのどれにあるのかという順序を切り換えることが望ましくなり得る。例示的な実施例として、限定されないが、二次表示デバイスを一次表示デバイスに切り換え、結果的に、スロット908Bをスロット908Aに切り換えることが望ましくなり得る。
【0192】
いくつかの事例において、表示デバイス20A~Nのうちの1つ以上は、センサ電子機器ユニット6と通信して、1つ以上の表示デバイス20A~Nの指定を変更することができる。
図9Eに戻ると、非限定的な例として、限定されないが、表示デバイス20Cのペアリング情報を最初にスロット908Bに記憶することができ、そして、表示デバイス20Aのペアリング情報を最初にスロット908Aに記憶することができる。例えば、表示デバイス20Cは、NFCまたはRFID等のRF場を使用する通信プロトコル等の第2の通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニット6と通信することができる。第2の通信プロトコルを通して、表示デバイス20Cは、コマンドをセンサ電子機器ユニット6に送信して、該センサ電子機器ユニットをスロット908Aの方に移動させ、そしてスロット908Aのペアリング情報(例えば、表示デバイス20Aのペアリング情報)を別のスロット(例えばスロット908B)の方に移動させることができる。いくつかの実現形態において、コマンドは、表示デバイス20Cを特定のステータス(例えば、一次、二次、三次、その他)に指定するための要求を含むことができる。故に、次いで、センサ電子機器ユニット6は、要求された特定のステータスにスロット908Aが対応する旨のセンサ電子機器ユニット6の決定に少なくとも部分的に基づいて、表示デバイス20Cをスロット908Bからスロット908Aに切り換え、そして、表示デバイス20Aをスロット908Aからスロット908Bに切り換えることができる。表示デバイス20Cがスロット908Aに切り換えているので、適切な優先権を提供するために、表示デバイス20Aをスロット908Bに切り換えなければならない旨の決定に少なくとも部分的に基づいて、その切り換えを行う際に、センサ電子機器ユニット6はまた、表示デバイス20Aをスロット908Bに切り換えることもできる。いくつかの実現形態において、コマンドは、センサ電子機器ユニット6に、スロット908Bを含むホワイトリスト906の少なくともコンテンツを示す情報を表示デバイス20Cに送信させることができる命令を含むことができる。センサ電子機器ユニット6は、次いで、そのようなホワイトリスト906のコンテンツを示す情報を表示デバイス20Cに送信することができる。次いで、表示デバイス20Cは、ユーザの入力を通して、または自動的に(例えば、デバイスの種類、または1日のうちの特定の時間におけるユーザによる表示デバイスの一次表示デバイスとしての使用等の、学習したパターンに基づいて)、スロット908B及びスロット908Aのペアリング情報を切り換えることを選択することができる。
【0193】
いくつかの実現形態において、ホワイトリスト906を再順序付けするためのコマンドは、本開示の別のコマンド、要求、及び/またはアクションによってペアリングすることができる。例えば、限定されないが、表示デバイスは、ホワイトリスト906に追加することができ、さらに、ホワイトリスト906を再順序付けすることもできる。アクションキュー630等のキューにおいて行うことができる、任意の数のアクションの組み合わせが存在し得る。
【0194】
図9Fは、第2の通信プロトコルを使用して、第1の通信プロトコルのボンディングリスト914上の表示デバイス20Cを、その第1の通信プロトコルのホワイトリスト906に移動させることを例示する。例えば、限定されないが、表示デバイス20Cのペアリング情報は、ボンディングリスト914のスロット910Bに記憶することができる。表示デバイス20Cのペアリング情報は、ホワイトリスト906に列記されない場合がある。
【0195】
NFCまたはRFIDのようなRF場を使用する通信プロトコル等の第2の通信プロトコルを使用することで、表示デバイス20Cは、コマンドをセンサ電子機器ユニット6に送信して、該表示デバイスを、ボンディングリスト914からセンサ電子機器ユニット6の第1の通信プロトコルのホワイトリスト906(例えば、スロット908Bに)に移動させることができる。その第1の通信プロトコルは、いくつかの事例において、BLUETOOTH(登録商標)とすることができる。表示デバイス20Cをボンディングリスト914からホワイトリスト906に移動させることは、いくつかの事例において、ホワイトリスト906が故障したときに、及びボンディングリスト914からの情報を使用してホワイトリスト906をポピュレートすることができるときに使用することができる。例えば、限定されないが、ホワイトリスト906は、故障することがあり得、また、データの破損を有し得、また、表示デバイス20Cを識別し、ペアリングしようとする際にエラーを有し得る。表示デバイス20Cの識別情報及びペアリング情報は、そのような状況において、ボンディングリスト914からホワイトリスト906に移動させて、ユーザが、表示デバイス20Cに接続することを可能にすることができる。
【0196】
図9A~Fにおいて、表示デバイス(例えば、表示デバイス20A、C、D)及びセンサ電子機器ユニット6の描写が、例示の目的でフォームファクタを有する場合であっても、当業者は、そのような表示デバイス及びセンサ電子機器ユニット6のいずれかが、本開示において説明される任意のセンサ電子機器ユニット及び/または表示デバイスを表すことを認識されたい。
F.データ転送
【0197】
いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニット6は、1つの通信プロトコルを使用して、表示デバイス20と通信することができる。しかしながら、別の通信プロトコルは、特定の状況において使用することができる。例えば、いくつかの実現形態において、ユーザは、過去データを、またはセンサ電子機器ユニット6がデータを収集した過去のイベントを分析するために発生させたデータを収集するために、表示デバイス20をセンサ電子機器ユニット6に接続することを所望し得る。そのような過去データを収集するための接続は、所望に応じて一度に、または定期的に行うことができる。例えば、限定されないが、表示デバイス20は、ユーザがリアルタイムでグルコース値を視認することができない場合があるが、センサセッション中にグルコースのアラート及びアラームを受信することができるモードであり得る。データは、後で、別の表示デバイス(例えば、表示デバイス20A~Nのうちの1つ)を使用して、医療専門家によって、またはデータを視認することを所望する任意のユーザによってダウンロードすることができる。別の非限定的な実施例として、ユーザは、以前に使用していた別の表示デバイス(例えば、表示デバイス20A~Nの別の1つ)から、表示デバイス(例えば、表示デバイス20A~Nのうちの1つ)に切り換えることを望み得る。新しく接続した表示デバイスによって、ユーザは、センサ電子機器ユニット6から過去データをダウンロードすることができる。この事例において、過去データをダウンロードする表示デバイスは、センサ電子機器ユニット6が失われたデータを送信するべき期間の少なくとも一部において、タイミング情報をセンサ電子機器ユニット6に提供することができる。別の非限定的な実施例として、センサ電子機器ユニット6は、決定された量の時間/サイクルの後に、表示デバイス20に接続するための伝送を低減させること、及び/または完全に停止することができる。これは、センサ電子機器ユニット6が、電力、プロセッサ使用、及び/または他のリソースを節約することを可能にする。別の非限定的な実施例として、ユーザ及び/または医療プロバイダは、定期的にデータをダウンロードすることを望む場合があり、結果的に、表示デバイス20をセンサ電子機器ユニット6に接続して過去データを収集することを望む場合がある。
【0198】
これらの実施例において、表示デバイス20(または表示デバイス20A~Nのうちの任意の他の1つ)は、典型的に、BLUETOOTH(登録商標)のような無線伝送を使用する通信プロトコル等の1つの通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニット6に対して、データを送信/受信することができ、及び/または別様には通信を送信することができる。次いで、表示デバイス20は、NFC及びRFIDのようなRF場等の別の通信プロトコルを通じて、過去データを受信することができる。表示デバイス20は、最初に、第1の通信プロトコルまたは第2の通信プロトコルのいずれかを通じて、コマンドをセンサ電子機器ユニット6に送信することができる。次いで、センサ電子機器ユニット6は、第2の通信プロトコルを通じて、データを送信することができる。例えば、限定されないが、このデータは、NFC及びRFID等のRF場を使用する通信プロトコルを通じて送信することができる。第2の通信プロトコルはまた、
図8、
図9A~Fを参照して説明したような、本開示において説明されるプロセスに実質的に類似する方式で、第1の通信プロトコルを通じて、通信を再開することもできる。
【0199】
いくつかの実現形態では、NFCまたはRFIDを使用して、表示デバイス20からセンサ電子機器ユニット6にコマンド及び/または要求を伝送することができる。このようなコマンドまたは要求としては、通信プロトコル(例えば、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送または本開示において説明される任意の他の通信プロトコル)のための伝送開始、表示デバイス(例えば、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送または本開示において説明される任意の他の通信プロトコル)とのペアリング、通信プロトコル(例えば、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送または本開示において説明される任意の他の通信プロトコル)のための伝送停止、スリープ、低電力、ウェイクアップ、センサ電子機器ユニット6及び/または連続分析物センサ8の較正、センサセッションの開始もしくは停止、過去データの送信、ならびに/またはアクション613のうちの1つ以上と関連付けられたコマンドを含む望ましい任意のコマンド、を挙げることができる。このようにして、いくつかの事例において、NFCまたはRFID等のRF場を利用する通信プロトコルを使用して、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を通じて、データの転送を開始することができる。このデータは、推定した血中グルコースレベルを示すデータ、血中グルコースレベルを示す過去データ、ペアリング情報、ステータス、モデル番号、エラーログ、通信条件(例えば、以前に失われた通信の数、以前のアドバタイジング間隔/持続時間バジェット、及び/または特定の表示デバイスと関連付けられた接続までの時間の履歴、等の以前の通信または履歴)、その他を含むことができる。
【0200】
いくつかの実現形態では、第1の通信プロトコルが機能していないとき、及び/または何らかの形態の障害が生じたときに、第2の通信プロトコルを使用して、テクニカルサポートを支援する際に有用になるエラー状態に関する情報または任意の種類のデータを転送することができる。例えば、限定されないが、いくつかの実現形態では、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を、第1の通信プロトコルとすることができる。いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6、表示デバイス20、または両方の無線伝送能力は、障害が生じること、または遮断されることがあり得るので、センサ電子機器ユニット6、表示デバイス20、またはどちらも、無線伝送を通じた完全な通信能力を有しない。問題を診断するために、診断及び/またはエラー状態の情報(例えば、エラーログ)を得ることが望ましい場合がある。NFCまたはRFID等のRF場を使用する第2の通信プロトコルを使用して、診断及び/またはエラー状態の情報を取得することができる。第2の通信プロトコルを使用することは、第1の通信プロトコルがその情報を送信することができる場合であっても、第1の通信プロトコルの通信タイミングを待つ代わりに、オンデマンドで、診断及び/またはエラー状態の情報を引き出すことを可能にするという点で有利であり得る。例示的な例として、表示デバイス20は、NFCまたはRFID等のRF場を使用する通信プロトコルを通じて、コマンドをセンサ電子機器ユニット6に送信することができる。次いで、センサ電子機器ユニット6は、その同じ通信プロトコルを使用して、診断及び/またはエラー状態の情報を送信することができる。いくつかの事例において、次いで、表示デバイス20は、セルラー接続、Wi-Fi、または本開示において説明される任意の通信プロトコル等の通信プロトコルを介して、この情報をサーバ(例えば、ネットワーク、クラウド、その他)に転送することができる。
【0201】
いくつかの事例では、センサ電子機器ユニット6のバッテリ残量が少ないまたは切れたときに、センサ電子機器ユニット6からデータを受信することが望ましくなり得る。いくつかの実現形態では、通信プロトコルを使用して、限定されないが、推定した血中グルコースレベルを示すデータ、血中グルコースレベルを示す過去データ、ペアリング情報、ステータス、モデル番号、エラーログ、その他等の、そのデータを取り出すことができる。例えば、限定されないが、NFCまたはRFID等のRF場を使用する通信プロトコルは、表示デバイス20のエネルギーを使用して、その同じ通信プロトコルを通じてセンサ電子機器ユニット6の伝送に給電することができる。例示的な例として、NFCが通信プロトコルである場合、表示デバイス20は、誘導を使用してRF場を作成することができる。センサ電子機器ユニット6は、データを記憶するNFCタグを備えることができる。故に、表示デバイス20は、センサ電子機器ユニット6が殆どまたは全く電力を有しないときであってもNFCタグを読み出すことができるNFCリーダを有することができる。いくつかの実現形態において、表示デバイス20による通信プロトコルの使用は、実際にセンサ電子機器ユニット6のユニットに給電して、データを送信することができる。例示的な例として、限定されないが、NFC通信プロトコルを使用して表示デバイス20によって作成されたRF場の磁気インダクタンスは、誘導充電、または表示デバイス20からセンサ電子機器ユニット6にエネルギーを無線で転送することを可能にすることができる。このエネルギーは、センサ電子機器ユニット6によって使用されて、NFC等のRF場または別の通信プロトコルを使用したデータ転送に給電することができる。いくつかの実現形態において、このエネルギーは、センサ電子機器ユニット6によって使用されて、データを復元するために、センサ電子機器ユニット6の回路(例えば、特定用途向け集積回路(「ASIC」)及び/または他のハードウェア)に給電することができ、及び/または、このエネルギーを使用して、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送プロトコルに給電することができる。次いで、無線伝送プロトコルは、センサ電子機器ユニット6から表示デバイス20にデータを伝送することができる。
【0202】
好都合には、センサ電子機器ユニット6のバッテリ残量が少ないまたは切れた後に、ユーザが、自分のセンサ電子機器ユニット6からそのようなデータを取り出すことを所望する状況が存在し得る。例えば、限定されないが、ユーザは、自分のセンサ電子機器ユニット6を保健プロバイダまたはセンサセッションの末端のサードパーティに送ることができる。その段階において、センサ電子機器ユニット6のバッテリが少なくなる、または切れる場合がある。次いで、保健プロバイダまたはサードパーティは、NFCまたはRFID等のRF場を使用する通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニット6からデータをダウンロードすることができる。いくつかの事例において、保健プロバイダは、センサ電子機器ユニット6によって指示され得、センサ電子機器ユニット6は、保健プロバイダの表示デバイスに、NFCを通じてデータを転送するよう指示することができる。
【0203】
別の非限定的な例として、ユーザは、(例えば、アクション609及び/またはクローンユニット649を使用して)自分のセンサ電子機器ユニット6をクローン化することを所望し得る。好都合には、センサ電子機器ユニット6が電力を使い果たしたまたは電力が少なくなった(例えば、バッテリ残量が殆どまたは全くなくなった)後にユーザがデータを転送する場合、該ユーザは、新しいセンサ電子機器ユニットに切り換える前に、できる限り多くの情報を転送することができる。故に、NFC及びアクション609等のクローンアクションを使用する間、ユーザは、次いで、センサ電子機器ユニット6のバッテリ残量が殆どまたは全くない場合であっても、センサ電子機器ユニット6から表示デバイス20へのデータ転送/情報の転送に給電することができる。
【0204】
別の非限定的な例として、ユーザは、自分の血中グルコースレベルの監視及び自分の装置の保守をおろそかにし得る。センサ電子機器ユニット6のバッテリ残量が殆どまたは全くないときに、ユーザが該センサ電子機器ユニットから自分の情報を得ることを所望する場合、該ユーザは、NFCを使用して、その転送に給電することができる。
【0205】
いくつかの実現形態では、複数の通信プロトコルを使用することができ、いくつかの種類の通信は、1つの種類の通信プロトコルを通じて送信され、他の種類の通信は、別の種類の通信プロトコルを通じて送信される。
【0206】
例示的な例として、限定されないが、NFCを使用して、表示デバイス20からセンサ電子機器ユニット6に全てのコマンド及び/または要求を送信することができる。このようなコマンドまたは要求としては、通信プロトコル(例えば、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送または本開示において説明される任意の他の通信プロトコル)のための伝送開始、表示デバイス20(例えば、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送または本開示において説明される任意の他の通信プロトコル)とのペアリング、通信プロトコル(例えば、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送または本開示において説明される任意の他の通信プロトコル)のための伝送停止、連続分析物センサ8を有するセンサ電子機器ユニット6の較正、過去データの送信、及び/またはアクション613のうちの1つ以上と関連付けられたコマンドを含む望ましい任意のコマンド、を挙げることができる。また、NFCを使用して、その伝送パラメータ、アドバタイジング(例えば、ブロードキャスティング、ビーコン送信、ステルスモード、その他)、タイミング、その他等の、センサ電子機器ユニット6の設定を構成することもできる。好都合には、NFCは、こうしたコマンド及び/または要求を送信するための安全で直感的な方式をユーザに提供することができる。NFCの範囲制限は、未許可の表示デバイスがコマンド及び/または要求をセンサ電子機器ユニット6に送信するリスクを下げることができる。さらに、表示デバイス20をセンサ電子機器ユニット6に近付ける物理的なアクションは、ユーザにとって直感的であり得る。
【0207】
いくつかの実現形態では、無線伝送がより長い範囲及びより高い伝送速度を有することができるので、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を使用して、センサ電子機器ユニット6から表示デバイス20に全てのデータを送信することができる。また、好都合には、無線伝送通信は、表示デバイス20によって自律的に生じさせることができ、さらに、ユーザがセンサ電子機器ユニット6の隣に表示デバイス20を能動的に配置することなく利用することができる。いくつかの事例において、データは、NFCまたはRFID等のRF場を使用する通信プロトコルを通じて送信されたコマンド及び/または要求に応答して伝送することができる。いくつかの実現形態において、特定の種類のデータは、無線伝送ではなくRF場を通じて送信され得る。例示的な例として、限定されないが、いくつかのデータは、より高いセキュリティが考慮され得、また、センサ電子機器ユニット6/連続分析物センサ8の機能に影響を及ぼし得る。そのような情報を送信するためには、無線伝送と異なるプロトコルを使用することが望ましくなり得る。例えば、限定されないが、ユーザは、表示デバイス20からセンサ電子機器ユニット6に較正データを送信することができる。この較正データは、指穿刺等の別の供給源から取った、血中グルコースレベル等の分析物測定値を示すデータを含み得る。このデータを使用して、センサ電子機器ユニット6/連続分析物センサ8からの血中グルコースレベルの指示値を較正することができる。そのようなデータは、さらなるセキュリティを提供するために、及び/または転送をよりユーザフレンドリにするために、NFCを通じて送信することができる。較正データはまた、好都合である及び/または望ましいときに、ユーザが、センサ電子機器ユニット6の較正をオンデマンドで調整または更新することを可能にすることができるので、NFCを通じて送信することにも特に有利であり得る。
【0208】
いくつかの実現形態において、伝送は、メッセージをさらに暗号化するために、複数の通信プロトコルに分けることができる。例えば、限定されないが、表示デバイス20から、第1の通信プロトコル(例えば、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送)を通じてコマンドの一部を送信し、第2の通信プロトコル(例えば、NFCまたはRFID等のRF場)を通じてコマンドの一部を送信することができる。例示的な例として、RF場通信プロトコル及び無線伝送が使用される事例において、センサ電子機器ユニット6は、無線伝送を通じてコマンドの一部を受信し、RF場通信プロトコルを通じてコマンドの一部を受信した場合に、命令されたアクションを行うことができる。同様に、センサ電子機器ユニット6から伝送されるデータは、RF場通信プロトコルを通じてデータの一部が送信され、無線伝送を通じてデータの一部が送信されるように、RF場通信プロトコル及び無線伝送に分けることができる。このようにして、表示デバイス20は、RF場通信プロトコル及び無線伝送の両方を使用して、全てのデータを受信する。非限定的な例として、暗号化情報は、NFCまたはRFID等のRF場通信プロトコルを通じて送信することができ、次いで、その暗号化データを使用して、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送プロトコルを介して送信されたデータを解読することができる。
【0209】
いくつかの実現形態において、どのような種類の伝送がどの通信プロトコルを通じて送信されるのかは、センサ電子機器ユニット6のバッテリ残量及び/または利用可能な電力に少なくとも部分的に依存し得る。いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニット6のバッテリ残量が第1の所定の閾値を上回っているときに、通信プロトコルの1つの使用法を使用することができ、一方で、バッテリ残量が第2の所定の閾値(第1の所定の閾値に等しいまたは実質的に等しい値を有し得る、または異なる値を有し得る)を下回った場合には、通信プロトコルの第2の使用法を使用することができる。例示的な例として、限定されないが、第1の所定の閾値は、センサ電子機器ユニット6のバッテリがかなりの残量を有する(例えば、所望に応じて、バッテリ残量を30、40、50、60、またはそれ以上のパーセンテージ、または任意の所定のパーセンテージを上回る)範囲に定義される。バッテリ残量がその第1の所定の閾値を上回っているときに、センサ電子機器ユニット6と表示デバイス20との間の通信は、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送、ならびに/またはBLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送及びNFCまたはRFID等のRF場通信プロトコルの組み合わせを利用することができる。しかしながら、センサ電子機器ユニット6のバッテリ残量が比較的に少なく、第2の所定の閾値を下回った(例えば、バッテリ残量の30%未満)ときに、センサ電子機器ユニット6と表示デバイス20との間の通信には、より少ないエネルギーを利用する、及び/またはエネルギーを節約する通信プロトコル(例えば、NFCまたはRFID等のRF場通信プロトコル)を使用することができる。好都合には、これは、ユーザが、通信プロトコルを通じて、1日あたり特定の数のアクションだけを行うことができるように、バッテリ電力を供給することを可能にすることができる。例えば、1日あたり第1の通信プロトコルによって行われるアクションの数(例えば、1つ、5つ、10個、またはエネルギー消費によって少なくとも部分的に決定される、ユーザによってバジェット決定される任意の数のアクション)の数を超えた場合は、センサ電子機器ユニット6と表示デバイス20との間の通信を第2の通信プロトコルに切り換えることができる。非限定的な例として、第1の通信プロトコルは、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送とすることができ、第2の通信プロトコルは、NFCまたはRFID等のRF場を利用することができる。アクションの数は、1日あたり5つとすることができる。よって、ユーザが、無線伝送を通じて1日に5つの通信を超えた場合、ユーザは、次いで、その後の通信にRF場通信プロトコルを利用する。
【0210】
いくつかの実現形態において、伝送は、1つの通信プロトコルを通じて送信することができるが、第2の通信プロトコルを通じてデータ/情報を使用して、伝送を閲覧することができる。例えば、限定されないが、データは、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニット6から表示デバイス20に送信することができる。しかしながら、そのデータは、センサ電子機器ユニット6がNFCまたはRFID等のRF場通信プロトコルを通じて暗号解読キーを表示デバイス20に送信するまで、表示デバイス20によって視認できないようにすることができる。
【0211】
例示的な例として、限定されないが、センサ電子機器ユニット6は、1つのプロトコルを使用してデータをブロードキャストすること、ビーコンを送信すること、及び/または別様には送信することができる。例えば、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を通じて、その範囲内で、データを任意のデバイスに送信することができる。NFCまたはRFIDのようなRF場を使用する通信プロトコル等の第2の通信プロトコルを使用して、ユーザがその情報を閲覧することができる。例示として、限定されないが、センサ電子機器ユニット6は、センサ電子機器ユニット6のBLUETOOTH(登録商標)の範囲内で、ユーザに関するデータを、BLUETOOTH(登録商標)を通じて、BLUETOOTH(登録商標)対応のデバイスにブロードキャストすることができる。こうしたBLUETOOTH(登録商標)対応のデバイスは、(例えば、コンピュータアプリケーションを使用して)データを受信し、データを記憶することができる。しかしながら、データは、BLUETOOTH(登録商標)対応デバイスが、センサ電子機器ユニット6と通信して、暗号化鍵を受信するために、NFCまたはRFIDを使用して、BLUETOOTH(登録商標)対応デバイスが受信したデータを閲覧することを可能にする暗号化鍵、コマンド、及び/またはデータを受信するまで、BLUETOOTH(登録商標)対応デバイス上で暗号化すること、及び/または視認できないようにすることができる。
【0212】
別の例示的な例として、いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニット6は、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を使用する第1の通信プロトコルを使用するブロードキャストモードとすることができ、センサ電子機器ユニット6の無線は、データの送信だけを行うことができるが、表示デバイス20から該データを受信することができない(例えば、一方向データ伝送)。この事例において、NFCまたはRFID等のRF場を使用する第2の通信プロトコルを使用して、第1の通信プロトコルを通じて双方向通信を開くコマンド等のコマンドを送信することができる。第1の通信プロトコルを通じて双方向通信が開かれると、表示デバイス20は、コマンド及び/または情報をセンサ電子機器ユニット6に送信することができる。例えば、限定されないが、表示デバイス20は、第1の通信プロトコルを通じて、較正データ及び較正コマンドをセンサ電子機器ユニット6に送信することができる。双方向通信が完了すると、センサ電子機器ユニット6は、ブロードキャストモードに戻る。好都合には、センサ電子機器ユニット6がブロードキャストモードである間に、第2の通信プロトコルが双方向通信を開くことを可能にすることは、センサ電子機器ユニット6が、ブロードキャストモードを介してブロードキャストする効率を維持し、それでもなお、表示デバイス20から適時に情報及び/またはコマンドを受信することを可能にする。
【0213】
別の例示的な例として、センサ電子機器ユニット6は、表示デバイス20に送信されたBLUETOOTH(登録商標)ブロードキャスト(例えば、ビーコン送信及び/または一方向通信)等の無線伝送ブロードキャストを使用することができる。このビーコンは、特定のデバイス(例えば、排他的モードで)に排他的に送信することができ、及び/または特定の時間にだけ送信することができる。この排他性は、ビーコンを暗号化することによって、及び/またはビーコンを特定の識別された表示デバイス(例えば、ビーコン内の製造、モデル、IPアドレス、その他を通して識別される)にブロードキャストすることによって達成することができる。例えば、限定されないが、ユーザは、夜間に、昼間とは異なる表示デバイスを使用する場合がある。昼間に、ユーザは、オフィスにおいて仕事を始め、自分がそこで使用するモバイルデバイスを有し得る。これらのモバイルデバイスは、ユーザが自宅にいるときに自分が使用する表示デバイスと異なり得る。いくつかの実現形態において、ビーコンは、ユーザが仕事をしている昼間には、第1のセットの表示デバイスにブロードキャストし、ユーザが仕事を離れる夜間には、第2のセットの表示デバイスにブロードキャストすることができる。いくつかの事例において、これらの無線伝送ブロードキャストは、暗号化して、センサ電子機器デバイスと表示デバイスとの間で、及びその逆に送信されるあらゆるデータ、コマンド、情報、ステータス、その他を安全にすることができる。いくつかの実現形態において、NFCまたはRFID等の別の通信プロトコルを使用し、暗号解読キーを伝送して、暗号化されたデータ、コマンド、情報、ステータス、その他を解読することができる。NFCが使用される場合は、ユーザがデータ、コマンド、情報、ステータス、その他を送信/受信することを所望する表示デバイスを、センサ電子機器ユニット6に近接させることができる。センサ電子機器ユニット6は、表示デバイスに既にビーコン送信している、またはまだビーコン送信を開始していない場合がある。表示デバイス及びセンサ電子機器ユニット6は、暗号解読キー(例えば、静的鍵及び/または動的鍵)を交換することができ、次いで、該暗号解読鍵を使用して、表示デバイスとセンサ電子機器ユニット6との間に送信される伝送(例えば、データ、コマンド、情報、ステータス、通信、その他)を解読することができる。
【0214】
いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6は、ビーコン送信することができ、該ビーコンは、データを送信すること、及び/またはデバイスをその通信範囲内に招待して、接続することができる。いくつかの実現形態において、センサ電子機器ユニット6は、第1の通信プロトコルを使用して、ビーコン送信することができ、次いで、表示デバイス20は、第2の通信プロトコルを使用して、第1の通信プロトコルを使用した通信のために、表示デバイス20をセンサ電子機器ユニット6に接続することができる。例示的な例として、限定されないが、センサ電子機器ユニット6は、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送を使用してビーコン送信することができる。表示デバイス20は、ビーコン送信されたメッセージを受信し、表示デバイス20とペアリングするようプロンプトすることができる。表示デバイス20は、次いで、NFCまたはRFID等のRF場通信プロトコルを使用して、(BLUETOOTH(登録商標)を通じた通信のために、センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20をペアリングすることができる。好都合には、そのようなペアリング機構は、ペアリングプロシージャを単純化することができ、ユーザが、BLUETOOTH(登録商標)ペアリングに関与する複数のステップを回避することを可能にする。また、ペアリングに関するNFCの制限された範囲を利用することによって、さらなるセキュリティも提供することができ、無許可の接続を防止することができる。
【0215】
いくつかの事例において、BLUETOOTH(登録商標)等の第1の通信プロトコルを通じた不十分な接続性は、極めて多くの接続試行データ及びパケットドロップをもたらし得る。同じ接続性の課題を有しない別の第2の通信プロトコルにインテリジェントに切り換えることは、第1の通信プロトコルのタイミングを再同期させるために使用すること、及び/またはデータパケットを送信するために使用することができる。
【0216】
例示的な例として、センサ電子機器ユニット6と表示デバイス20との間の通信のための第1の通信プロトコルは、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送とすることができる。ユーザによって所望されたときに(例えば、センサ電子機器ユニット6及び/または表示デバイス20のユーザが接続性の課題に注目したときに)は、センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20の接続(例えば、ペアリング)を、RF場通信プロトコル(例えば、NFCまたはRFID)等の第2の通信プロトコルを使用することによって再確立することができる。
【0217】
NFCの狭い範囲での単純な開始及び伝送のため、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送が第1の通信プロトコルであり、NFCが第2の通信プロトコルである場合には、NFCが特に有用であり得る。一例として、表示デバイス20は、接続解除するためのコマンドをセンサ電子機器ユニット6に送信することができる。NFCまたはRFID等のRF場通信プロトコルはまた、センサ電子機器ユニット6及び/またはデバイス20によって使用して、認証及び接続のための公開鍵及び/または秘密鍵を交換することができる。
【0218】
いくつかの事例において、失われたデータを送信するために、NFCまたはRFID等のRF場通信プロトコルを使用して、センサ電子機器ユニット6からデバイス20に、またはその逆でデータを送信することができる。例えば、限定されないが、RF場通信プロトコルを通じて、センサ電子機器ユニット6または表示デバイス20のいずれかによって受信したデータパケットは、センサ電子機器ユニット6及び表示デバイス20のもう一方によって送信されたデータパケットと比較することができる。いくつかの事例において、センサ電子機器ユニット6及び/または表示デバイス20は、送信された、受信された、及び/または送信されたが受信されなかったデータパケットのリストを有することができる。センサ電子機器ユニット6及び/または表示デバイス20のいずれかのプロセッサは、送信されたリスト及び受信されたリストを比較すること、または送信されたが受信されなかったリストを処理して、送信されたが受信されなかったデータパケットがどれなのかを決定する。故に、そうした送信されたが受信されなかったデータパケットは、RF場通信プロトコル、または本開示において説明される任意の他の通信プロトコル(例えば、BLUETOOTH(登録商標)等の無線伝送)を通じて、(例えば、センサ電子機器ユニット6から表示デバイス20に、及び/または表示デバイス20からセンサ電子機器ユニット6に)転送することができる。
例示的な分析物監視システム
【0219】
以下の例示的な分析物監視システムが提供される。
【0220】
分析物監視システム1:分析物監視システムであって、分析物レベルを示す測定値を取るように構成されたセンサと、センサに通信的に結合されたセンサ電子機器ユニットであって、センサから分析物レベルを示す測定値を受信し、推定した分析物値を算出し、通常電力モード及び低電力モードで動作し、通常電力モードのときに、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを伝送し、また、低電力モードにおいて、第2の通信プロトコルを使用してコマンドを受信するように構成された、センサ電子機器ユニットと、表示デバイスであって、第2の通信プロトコルを使用してセンサ電子機器ユニットにコマンドを伝送し、第1の通信プロトコルを使用してセンサ電子機器ユニットから分析物レベルを示すデータ受信するように構成された、表示デバイスと、を備え、センサ電子機器ユニットが、コマンドに応答して、低電力モードから通常電力モードに切り換え、また、第1の通信プロトコルを使用した通信のために、表示デバイスに無線で接続するように構成される、分析物監視システム。
【0221】
分析物監視システム2:低電力モードが、シェルフモードである、分析物監視システム1に記載の一実施形態。
【0222】
分析物監視システム3:コマンドが、ウェイクアップコマンドである、分析物監視システム1または2に記載の一実施形態。
【0223】
分析物監視システム4:分析物監視システムであって、分析物レベルを示す測定値を取るように構成されたセンサと、センサに通信的に結合されたセンサ電子機器ユニットであって、センサから分析物レベルを示す測定値を受信し、推定した分析物値を算出し、通常電力モード及び低電力モードで動作し、通常電力モードのときに、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを伝送し、また、通常電力モードにおいて、第2の通信プロトコルを使用してコマンドを受信するように構成された、センサ電子機器ユニットと、表示デバイスであって、第1の通信プロトコルを使用してセンサ電子機器ユニットから分析物レベルを示すデータ受信し、また、第2の通信プロトコルを使用してセンサ電子機器ユニットにコマンドを伝送するように構成された、表示デバイスと、を備え、システムが、センサ電子機器ユニットに、コマンドに応答して、通常電力モードから低電力モードに切り換えさせ、また、第1の通信プロトコルを通じた通信のために、センサ電子機器ユニットから表示デバイスを無線で接続解除するように構成される、分析物監視システム。
【0224】
分析物監視システム5:低電力モードが、シェルフモードである、分析物監視システム4に記載の一実施形態。
【0225】
分析物監視システム6:コマンドが、スリープコマンドである、分析物監視システム4または5に記載の一実施形態。
【0226】
分析物監視システム7:分析物監視システムであって、分析物レベルを示す測定値を取るように構成されたセンサと、センサに通信的に結合されたセンサ電子機器ユニットであって、分析物レベルを示す測定値を受信し、受信した測定値を処理し、また、予め定義された時間に、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを伝送するように構成された、センサ電子機器ユニットと、表示デバイスであって、第1の通信プロトコルを使用してセンサ電子機器ユニットによって送信された分析物レベルを示すデータを受信し、また、少なくとも予め定義された時間の前に、第2の通信プロトコルを使用してセンサ電子機器ユニットから分析物レベルを示すデータを取り出すように構成される、表示デバイスと、を備える、分析物監視システム。
【0227】
分析物監視システム8:センサ電子機器ユニットによる受信した測定値の処理が、測定値に少なくとも部分的に基づいて、推定した分析物レベルを算出することを含む、分析物監視システム7に記載の一実施形態。
【0228】
分析物監視システム9:分析物監視システムであって、分析物レベルを示す測定値を取るように構成されたセンサと、センサに通信的に結合されたセンサ電子機器ユニットであって、分析物レベルを示す測定値を受信し、受信した測定値を処理し、また、予め定義された時間に、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを伝送するように構成された、センサ電子機器ユニットと、表示デバイスであって、第1の通信プロトコルを使用してセンサ電子機器ユニットによって送信された分析物レベルを示すデータを受信し、第2の通信プロトコルを介して、センサが測定値を取ることを停止させるコマンドメッセージを伝送し、また、第2の通信プロトコルを介して、センサ電子機器ユニットに第1の通信プロトコルを使用した分析物レベルを示すデータの伝送を停止させるよう要求する要求メッセージをさらに伝送するように構成された、表示デバイスと、を備える、分析物監視システム。
【0229】
分析物監視システム10:センサ電子機器ユニットによる受信した測定値の処理が、測定値に少なくとも部分的に基づいて、推定した分析物値を算出することを含む、分析物監視システム9に記載の一実施形態。
【0230】
分析物監視システム11:コマンドメッセージが、センサに測定値を取ることを停止させる命令をセンサ電子機器ユニットに提供する、分析物監視システム9または10に記載の一実施形態。
【0231】
分析物監視システム12:表示デバイスが、第2の通信プロトコルを使用してセンサによって測定値を取ることを開始し、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータの伝送を開始するようにさらに構成される、分析物監視システム9、10、または11に記載の一実施形態。
【0232】
分析物監視システム13:分析物監視システムであって、分析物レベルを示す測定値を取るように構成されたセンサと、センサに通信的に結合されたセンサ電子機器ユニットであって、センサから分析物レベルを示す測定値を受信し、推定した分析物値を算出し、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを伝送し、また、第2の通信プロトコルを使用してコマンドを受信するように構成された、センサ電子機器ユニットと、表示デバイスであって、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを受信し、また、第2の通信プロトコルを使用してセンサ電子機器ユニットにデータ要求コマンドを伝送するように構成された、表示デバイスと、を備え、センサ電子機器ユニットが、データ要求コマンドに応答して、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを送信する、分析物監視システム。
【0233】
分析物監視システム14:センサ電子機器ユニットが、センサ電子機器ユニットのバッテリ残量を測定するようにさらに構成される、分析物監視システム13に記載の一実施形態。
【0234】
分析物監視システム15:バッテリ残量が所定の閾値よりも低くなったときに、表示デバイスが、第2の通信プロトコルを使用してセンサ電子機器ユニットにデータ要求コマンドを伝送するようにさらに構成される、分析物監視システム14に記載の一実施形態。
【0235】
分析物監視システム16:センサ電子機器ユニットが、第2の通信プロトコルを通じて1つ以上のコマンドを選択的に受信し、また、第1の通信プロトコルを通じてデータを選択的に伝送するように構成される、分析物監視システム13に記載の一実施形態。
【0236】
分析物監視システム17:センサ電子機器ユニットが、所定の時間間隔で分析物レベルを示すデータを送信するようにさらに構成される、分析物監視システム13に記載の一実施形態。
【0237】
分析物監視システム18:データ要求コマンドに応答して、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを送信することが、センサ電子機器ユニットが所定の時間間隔で分析物レベルを示すデータを送信することを妨げない、分析物監視システム17に記載の一実施形態。
【0238】
分析物監視システム19:バッテリ残量が所定の閾値よりも低くなったときに、表示デバイスが、無線周波数場を使用してセンサ電子機器ユニットに電力を伝送し、それによって、電力をセンサ電子機器ユニットに提供して、第2の通信プロトコルを通じて分析物レベルを示すデータを送信する、分析物監視システム13、14、または15に記載の一実施形態。
【0239】
分析物監視システム20:バッテリ残量が所定の閾値よりも低くなったときに、センサ電子機器ユニットが、分析物レベルを示すデータをパッシブタグに記憶するようにさらに構成され、表示デバイスが、第2の通信プロトコルを使用してパッシブタグを読み出すようにさらに構成される、分析物監視システム14に記載の一実施形態。
【0240】
分析物監視システム21:センサ電子機器ユニットが、データ要求コマンドに応答して、第2の通信プロトコルを使用して暗号解読キーをさらに送信し、暗号解読キーが、データ要求コマンドに応答して、第1の通信プロトコルを使用して送信された分析物レベルを示すデータを解読するために使用される、分析物監視システム13に記載の一実施形態。
【0241】
分析物監視システム22:分析物監視システムであって、分析物レベルを示す測定値を取るように構成されたセンサと、センサに通信的に結合されたセンサ電子機器ユニットであって、センサから分析物レベルを示す測定値を受信し、推定した分析物値を算出し、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示す推定したデータを伝送し、また、第2の通信プロトコルを使用してコマンドを受信するように構成された、センサ電子機器ユニットと、表示デバイスであって、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを受信し、また、第2の通信プロトコルを使用してセンサ電子機器ユニットにデータ要求コマンドを伝送するように構成された、表示デバイスと、を備え、センサ電子機器ユニットが、データ要求コマンドに応答して、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータの一部分を送信し、また、第2の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータの別の一部分を送信する、分析物監視システム。
【0242】
分析物監視システム23:センサ電子機器ユニットが、センサ電子機器ユニットのバッテリ残量を測定するようにさらに構成される、分析物監視システム22に記載の一実施形態。
【0243】
分析物監視システム24:測定されたバッテリ残量が所定の閾値よりも低くなったときに、センサ電子機器ユニットが、分析物レベルを示すデータの伝送を中止するようにさらに構成される、分析物監視システム22または23に記載の一実施形態。
【0244】
分析物監視システム25:測定されたバッテリ残量が所定の低電力モード閾値よりも低くなったときに、センサ電子機器ユニットが、低電力モードを利用するようにさらに構成される、分析物監視システム23に記載の一実施形態。
【0245】
分析物監視システム26:測定されたバッテリ残量が所定の通常電力モード閾値を超えたときに、センサ電子機器ユニットが、通常電力モードを利用するようにさらに構成される、分析物監視システム23、24、または25に記載の一実施形態。
【0246】
分析物監視システム27:第2の通信プロトコルが、近距離無線通信及び無線周波数識別のうちの少なくとも1つを利用する、分析物監視システム22に記載の一実施形態。
【0247】
分析物監視システム28:センサ電子機器ユニットが、測定値に少なくとも部分的に基づいて、推定した分析物レベルを算出するようにさらに構成される、分析物監視システム22に記載の一実施形態。
【0248】
分析物監視システム29:表示デバイスが、測定値に少なくとも部分的に基づいて、推定した分析物値を算出するようにさらに構成される、分析物監視システム22に記載の一実施形態。
【0249】
分析物監視システム30:デバイス認証プロシージャが完了した後に、表示デバイスが、センサ電子機器ユニットに組み込まれたパッシブタグから、較正または製造情報を読み出すようにさらに構成される、分析物監視システム22に記載の一実施形態。
【0250】
分析物監視システム31:パッシブタグから読み出された情報の少なくとも一部分が暗号化される、分析物監視システム30に記載の一実施形態。
【0251】
いくつかの実現形態では、中央演算処理装置(「CPU」)、入力/出力(「I/O」)構成要素、記憶装置、及びメモリを含む構成要素を有するコンピューティングシステムを使用して、監視システム、または特定の構成要素及び/もしくは監視システムの副構成要素を実行することができる。監視システムの実行可能コードモジュールは、コンピュータシステムのメモリに、及び/または他の種類の非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶することができる。いくつかの実現形態において、監視システムは、上で説明したものと異なって構成されることができる。
【0252】
前の節において説明したルーチン、プロセス、方法、及びアルゴリズムの各々は、コンピュータ命令を実行するように構成された1つ以上のコンピュータ、コンピュータプロセッサ、または機械によって実行されるコードモジュールにおいて具現化することができ、それらによって完全にまたは部分的に自動化することができる。コードモジュールは、ハードドライブ、固体メモリ、光ディスク、及び/または同類のもの等の、任意の種類の非一時的コンピュータ可読媒体または有形のコンピュータ記憶デバイスに記憶することができる。システム及びモジュールはまた、無線に基づく媒体及び有線/ケーブルに基づく媒体を含む、種々のコンピュータ可読伝送媒体上の生成されたデータ信号として(例えば、搬送波または他のアナログもしくはデジタル伝搬信号の一部として)伝送することもでき、また(例えば、単一もしくは多重化アナログ信号の一部として、または複数の離散デジタルパケットもしくはフレームとして)様々な形態をとることができる。プロセス及びアルゴリズムは、特定用途向け回路に部分的または全体的に実装することができる。開示されるプロセスの結果及びプロセス工程は、永続的に、または別様には任意の種類で非一時的に記憶することができる。
【0253】
本明細書において使用するとき、モジュールまたはユニットという用語は、本出願の1つ以上の実現形態に従って行うことができる所与の機能ユニットを説明する場合がある。本明細書において使用するとき、モジュールまたはユニットは、任意の形態のハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせを利用して実装される場合がある。例えば、モジュールまたはユニットを形成するために、1つ以上のプロセッサ、コントローラ、ASIC、PLA、PAL、CPLD、FPGA、論理構成要素、ソフトウェアルーチン、または他の機構が実装される場合がある。モジュール、ユニット、回路、プロセッサ、その他は、プリント回路基板(PCB)または同類のものに固定することができ、また、様々な形態をとることができる。実現形態において、本明細書で説明される様々なモジュールは、離散したモジュールとして実装される場合があり、または説明される機能及び特徴は、1つ以上のモジュールの間で部分的または全体的に共有することができる。換言すれば、この説明を読み込んだ後に、当業者には明らかなように、本明細書で説明される様々な特徴及び機能は、任意の所与のアプリケーションにおいて実施することができ、また、様々な組み合わせ及び順列で1つ以上の別々または共有のモジュールにおいて実施することができる。様々な特徴または機能の要素が別々のモジュールとして個別に説明または特許請求することができる場合であっても、当業者は、これらの特徴及び機能を1つ以上の共通のソフトウェア及びハードウェア要素の間で共有することができ、また、そのような説明は、そのような特徴または機能を実施するために別々のハードウェアまたはソフトウェア構成要素を使用することを必要としない、または含意しないことを理解するであろう。
【0254】
上で説明した種々の特徴及びプロセスは、互いに独立に使用することができ、または種々の方法で組み合わせることができる。全ての可能な組み合わせ及び部分的組み合わせは、本開示の範囲内であることが意図される。加えて、特定の方法またはプロセスブロックは、いくつかの実装において省略することができる。本明細書で説明される方法及びプロセスはまた、いかなる特定のシーケンスにも限定されず、それらに関連するブロックまたは状態は、適切である他のシーケンスで行うことができる。例えば、説明されるタスクまたはイベントは、具体的に開示されるもの以外の順序で行うことができ、または多数のものを単一のブロックまたは状態に組み合わせることができる。例示的なブロックまたはイベントは、直列的に、並列的に、または他の何らかの方式で行うことができる。タスクまたはイベントは、開示される例示的な実現形態に追加するか、またはそこから除去することができる。本明細書で説明される例示的なシステム及び構成要素は、説明されるものと異なるように構成されることができる。例えば、要素を、開示された例示的な実現形態に追加する、そこから除去する、またはそれと比較して再配列することができる。
【0255】
とりわけ「~できる(can)」、「~し得る(could)」、「~する可能性がある(might)」、「~する場合がある(may)」、及び同類のもの等の、本明細書で使用される条件付き言語は、一般に、特徴、要素、及び/もしくはステップが、いかなる形であれ1つ以上の実現形態に必要であること、または、著者による入力もしくは指示の有無にかかわらず、これらの特徴、要素、及び/もしくはステップが任意の特定の実現形態に含まれていようと、そこで行われようと、1つ以上の実現形態が、決定するための論理を必然的に含むことを示唆することを意図しない。「備える(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」等の用語は、同義語であり、開放様式で包括的に使用され、追加的な要素、特徴、作用、動作等を排除しない。また、「または(or)」という用語は、例えば要素のリストを接続するために使用されるときに、「または」という用語が、そのリストの中の要素の1つ、いくつか、もしくは全てを意味するように、その包括的な意味合いで使用される(また、その排他的な意味では使用されない)。「X、Y、及びZのうちの少なくとも1つ」という句等の接続的な言語は、別途具体的に提示されない限り、品目、用語等をX、Y、Zのいずれかとすることができることを伝えるために一般に使用されるとして、文脈に従って理解される。したがって、そのような接続的な言語は、一般に、特定の実現形態が、Xの少なくとも1つ、Yの少なくとも1つ、Zの少なくとも1つが存在することを必要とすることを示唆することを意図しない。「約(about)」または「およそ(approximate)」及び同類の用語は、同義語であり、また、用語によって修飾される値が、その範囲を±20%、±15%、±10%、±5%、または±1%とすることができる、その用語と関連付けられた理解される範囲を有することを示すために使用される。「実質的に(substantially)」という用語は、結果(例えば、測定値)が標的値に近いことを示すために使用され、「近い」とは、例えば、結果が値の80%以内、値の90%以内、値の95%以内、または値の99%以内であることを意味することができる。また、本明細書において使用するとき、「定義された」とは、「予め定義された」及び/または別様には予め定められた値、条件、閾値、測定値、及び同類のものを含むことができる。
【0256】
特定の例示的な実現形態を説明してきたが、これらの実現形態は、単なる例として提示されたものであり、本明細書で開示される本発明の範囲を限定することを意図しない。したがって、いかなる上の説明においても、任意の特定の特徴、特性、ステップ、モジュール、またはブロックが必要もしくは不可欠であることを示唆することを意図しない。実際に、本明細書で説明される新しい方法及びシステムは、種々の他の形態で具現化することができ、さらに、本明細書で開示される本発明の趣旨から逸脱することなく、本明細書で説明される方法及びシステムの形態において、種々の省略、置換、及び変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0257】
1 センサ電子機器ユニット
2 ホスト
4 分析物監視システム
6 センサ電子機器ユニット
8 連続分析物センサ
12 アップリンク信号
20a 表示デバイス
20b 表示デバイス
20c 表示デバイス
20d 表示デバイス
20e 表示デバイス
【手続補正書】
【提出日】2023-06-28
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析物監視システムであって、
分析物レベルを示す測定値を取るように構成されたセンサと、
前記センサに通信的に結合されたセンサ電子機器ユニットであって、
前記分析物レベルを示す測定値を受信し、
前記受信した測定値を処理し、また、
予め定義された時間に、第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータを、ホワイトリスト上の表示デバイスに伝送するように構成された、センサ電子機器ユニットと、
前記表示デバイスであって、
前記第1の通信プロトコルを使用して、前記センサ電子機器ユニットによって送信された分析物レベルを示すデータを受信し、
第2の通信プロトコルを介して、前記センサが測定値を取ることを停止させるコマンドメッセージを伝送し、また、
前記第2の通信プロトコルを介して、前記センサ電子機器ユニットに前記第1の通信プロトコルを使用した前記分析物レベルを示すデータの前記伝送を停止させるよう要求する要求メッセージをさらに伝送するように構成され、
前記ホワイトリスト上にない表示装置からの接続要求を無視または拒否するようにさらに構成された、表示デバイスと、を備える、分析物監視システム。
【請求項2】
前記センサ電子機器ユニットによる前記受信した測定値の前記処理が、前記測定値に少なくとも部分的に基づいて、推定した分析物値を算出することを含む、請求項1に記載の分析物監視システム。
【請求項3】
前記コマンドメッセージが、前記センサに測定値を取ることを停止させる命令を前記センサ電子機器ユニットに提供する、請求項1または2に記載の分析物監視システム。
【請求項4】
前記表示デバイスが、前記第2の通信プロトコルを使用して前記センサによって前記測定値を取ることを開始し、前記第1の通信プロトコルを使用して分析物レベルを示すデータの前記伝送を開始するようにさらに構成される、請求項1~3のいずれかに記載の分析物監視システム。
【外国語明細書】