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特開2023-123803甘味受容体(T1R2/T1R3)以外も甘味応答せしめる甘味組成物
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023123803
(43)【公開日】2023-09-05
(54)【発明の名称】甘味受容体(T1R2/T1R3)以外も甘味応答せしめる甘味組成物
(51)【国際特許分類】
   A23L 27/00 20160101AFI20230829BHJP
【FI】
A23L27/00 E
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023110182
(22)【出願日】2023-07-04
(62)【分割の表示】P 2020509367の分割
【原出願日】2019-03-29
(31)【優先権主張番号】P 2018069160
(32)【優先日】2018-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018230083
(32)【優先日】2018-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100135943
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 規樹
(72)【発明者】
【氏名】大栗 弾宏
(72)【発明者】
【氏名】藤江 彬子
(72)【発明者】
【氏名】横尾 芳明
(72)【発明者】
【氏名】朝見 陽次
(72)【発明者】
【氏名】長尾 浩二
(57)【要約】      (修正有)
【課題】低カロリーでありながら、本質的にショ糖の甘味に近い甘味を呈する飲食品、および甘味物質をスクリーニングする方法を提供する。
【解決手段】(a)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質、(b)ナトリウム源、および(c)天然に存在する良味質の高甘味度甘味物質を含み、前記成分(b)の量がナトリウムとして11.5~46mg/100mlであり、前記成分(c)の量が甘味閾値以上である飲食品等を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質、
(b)ナトリウム源、および
(c)天然に存在する良味質の高甘味度甘味物質
を含み、
前記成分(b)の量がナトリウムとして11.5~46mg/100mlであり、前記成分(c)の量が甘味閾値以上である飲食品。
【請求項2】
甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子が、GLUT、SGLTおよびKir6.1/SUR1複合体から選択される、請求項1に記載の飲食品。
【請求項3】
成分(a)が非カロリー性甘味料である、請求項1または2に記載の飲食品。
【請求項4】
非カロリー性甘味料が、非カロリー性の、ヘキソース、ペントース、テトロース、末端糖がアルドースまたはケトースである多糖、糖アルコール、およびその組み合わせから選択される、請求項3に記載の飲食品。
【請求項5】
非カロリー性甘味料が、エリスリトール、D-アルロース、ソルビトール、D-キシロース、キシリトール、D-リボース、D-タガトースおよびその組合せから選択される、請求項4に記載の飲食品。
【請求項6】
成分(a)がカロリー性甘味料である、請求項1または2に記載の飲食品。
【請求項7】
カロリー性甘味料が、ショ糖、ブドウ糖、果糖およびその組合せから選択される、請求項5に記載の飲食品。
【請求項8】
成分(c)が、レバウジオシドD、レバウジオシドM、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、グリチルリチン、ソーマチン、モネリン、モグロシド、ルブソシド、クルクリン、マビンリン、ブラゼイン、ペンタジン、フィロズルチン、ヘルナンズルチン、ミラクリン、Siraitia grosvenorii植物含有甘味成分、Glycyrrhiza glabra植物含有甘味成分、Rubus suavissimus S. Lee植物含有甘味成分、Hydrangea macrophylla var. thunbergii植物含有甘味成分、Sclerochiton ilicifolius植物含有甘味成分、Thaumataococcus daniellii Benth植物含有甘味成分、Dioscoreophyllum volkensii植物含有甘味成分、Curculigo latifolia植物含有甘味成分、Richadella dulcifica植物含有甘味成分、Pentadiplandra brazzeana植物含有甘味成分、Capparis masaikai植物含有甘味成分、Lippia dulcis植物含有甘味成分およびそれらの誘導体、およびその組合せから選択される、請求項1~7のいずれか一項に記載の飲食品。
【請求項9】
総エネルギー量が0~5Kcal/100mlである、請求項1~5および8のいずれか一項に記載の飲食品。
【請求項10】
総エネルギー量TEが0<TE≦24Kcal/100mlである、請求項1、2、6~8のいずれか一項に記載の飲食品。
【請求項11】
成分(c)と成分(a)の量比が、1:100000~1:5である、請求項1~10のいずれか一項に記載の飲食品。
【請求項12】
飲食品全体に対する成分(a)の配合割合が0.5~10%であり、成分(c)の配合割合が20~550ppmである、請求項1~10のいずれか一項に記載の飲食品。
【請求項13】
成分(a)が、ブドウ糖、ショ糖、果糖、エリスリトール、D-アルロース、ソルビトール、D-キシロース、キシリトール、D-タガトースおよびD-リボースから選択される1以上の甘味物質を含み、成分(c)がレバウジオシドD、レバウジオシドMおよびモグロシドVから選択される1以上の甘味物質を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の飲食品。
【請求項14】
甘味物質をスクリーニングする方法であって、甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤または甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤の存在下における、候補物質による味覚応答を評価する工程を含む、方法。
【請求項15】
前記味覚関連分子が、GLUT、SGLTおよびKir6.1/SUR1複合体から選択され、阻害剤が、ラクチゾール、ギムネマ酸、フロリジン、フロレチン、ファセンチン、STF31、WZB117、BAY-876、サイトカラシンB、ソタグリフロジン、イプラグリフロジン、エンパグリフロジン、カナグリフロジン、ダパグリフロジン、セルグリフロジン、トホグリフロジンおよびルセオグリフロジンから選択される、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本質的にショ糖に近い甘味を有する甘味飲食品、特に低カロリーの甘味飲食品、当該飲食品の製造方法、本質的にショ糖に近い甘味を付与するための甘味料組成物、本質的にショ糖に近い甘味を有する甘味物質のスクリーニング方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトは五種の感覚器官を有しており、味覚はヒトの感覚器官の一つである。味を受容する味覚受容器は味蕾と呼ばれ、舌の先端を中心に広い範囲で存在する茸状乳頭と、舌の奥の限定された範囲に存在する有郭乳頭および葉状乳頭とに存在している。味蕾は細長い味細胞と呼ばれる細胞と、基底細胞とから構成される細胞集合体である。味細胞は微線毛を舌面に向かって出し、細胞底部では味蕾に進入する味神経線維とシナプスを作る。我々が普段感じている味は、味細胞からの刺激が味覚情報として味神経を経て脳に送られ認知される。甘味の味覚受容体としてはT1R2およびT1R3が知られている。T1R2およびT1R3はヘテロ二量体を形成することが報告されている(非特許文献1~3)。
【0003】
味覚についての研究は様々行われているが、未だに判明していないことが多い分野である。日常我々が経験する食物の味は種々あるが、おいしい食物と思われるものは各種の味が適当に混合され、それらがよく調和されているものである。食物の味は単独で味わわれることもあるが、種々の味の混合味として味わわれることが多く、各種の味は互いに関連し合っている。
【0004】
一方、近年では飲食品に対し、良好な味覚に加え低カロリーが求められるようになってきた。これは肥満や糖尿病などの成人病が問題視されることと関りがある。
しかしながら、飲食品を低カロリーにするためには糖濃度を低く抑える必要がある。
【0005】
古来より甘味料の中心として主要な地位を占めてきた砂糖(ショ糖、スクロースとも称する)に対し、その代替品としてこれまで様々な甘味料が開発されており、多くの種類の甘味料が食品に使用できる。甘味料は、大別すると、糖質系甘味料と非糖質系甘味料の2種類に分けられる。糖質系甘味料は、ショ糖、でん粉由来の糖、その他の糖、糖アルコールなどに分けられ、非糖質系甘味料は、天然甘味料と合成甘味料など、或は、低甘味度甘味料と高甘味度甘味料に分けられる。
【0006】
飲食品のショ糖(甘味度1.0)を低カロリーの甘味料に代替えする場合、或は、新設計する場合、ショ糖の一部または全部を、糖質系甘味料および/または非糖質系甘味料から選ばれる群からなるショ糖以外の甘味料、または、低甘味度甘味料および/または高甘味度甘味料から選ばれる群からなるショ糖以外の甘味料に置換できる。しかし、糖質系甘味料の甘味度はおおよそ0.1~1.5程度と低いため、一般には、甘味度がショ糖の数百倍ある高甘味度の非糖質系甘味料が主として用いられる。しかし、高甘味度甘味料の呈する甘さは独特の後引きがあるものが多く、これが良好な味覚の提供を妨げている。そこで、ショ糖の一部または全てを高甘味度甘味料で代替し、高甘味度甘味料の甘味質をショ糖様に改善した高甘味度甘味料含有低カロリー飲料(スクラロース等の高甘味度甘味料を配合した飲料において、ブランデーアブソリュートまたはワインリースオイルを配合)が開発されている(特許文献1)。
【0007】
甘味受容の分子機構については、甘味受容体(T1R2/T1R3ヘテロ二量体)において、甘味阻害剤であるラクチゾールが、ヒトT1R3のトランスメンブレンドメインに作用して、甘味物質の甘味の伝達を阻害することが明らかとなっている(非特許文献4、5)。一方、糖輸送体のSGLT1(sodium-glucose cotransporter 1)やGLUTs(glucose transporters)が、マウスの味細胞に発現していることが明らかとなっており(非特許文献6)、マウスにおいて、二糖が味細胞に発現している酵素で分解されて単糖となり、味細胞の糖輸送体で受容されるというT1R非依存的な経路の存在が示唆されている(非特許文献7)。
しかし、ヒトにおいて、甘味受容体(T1R2/T1R3ヘテロ二量体)以外の経路で、ヒトが甘味料の甘味を感じる/知覚するか否か、またその経路に非カロリー性甘味料が作用するか否かについては、未だ明らかにされていない。
【0008】
味の相互作用のひとつである対比効果の例として、お汁粉に食塩を添加すると甘味が増す現象が古くから知られている。この現象に着目して塩味と甘味との相互作用について報告した例は存在するが、甘味と塩味との相互作用にはある程度強い甘味(15%溶液)とある程度濃い塩濃度(0.1~0.2%)を要すると結論付けられている(非特許文献8)。
【0009】
また、特許文献2には、D-プシコース、クエン酸ナトリウム、アセスルファムK、スクラロース等を所定量配合したウコンエキス入り飲料が、特許文献3には、D-プシコース、ステビア、クエン酸ナトリウム等を所定量配合したコーラ飲料が、特許文献4には、D-プシコース、サッカリンナトリウム等を所定量配合した液状甘味料が、特許文献5には、グルコン酸ナトリウム、エリスリトール、ステビア等を所定量配合した飲料が、特許文献6には、無糖ダイエットコーラ濃縮物、レバウジオシドM、D-プシコース、エリスリトール等を所定量配合したコーラ濃縮物が、特許文献7には、安息香酸ナトリウム、レバウジオシドM、D-プシコース、エリスリトール等を所定量配合したダイエットコーラ飲料が、特許文献8には、ソーマチン、ステビア甘味物質、エリスリトール、塩化ナトリウムを所定量配合した甘味製剤が、特許文献9には、RebXとエリスリトールを所定量配合した酸性化水がそれぞれ記載されているが、いずれの文献にも、上記飲料等の甘味質をショ糖と比較したことは記載されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特許第4548836号公報
【特許文献2】特開2015-23803号公報
【特許文献3】特開2012-70708号公報
【特許文献4】特開2016-54651号公報
【特許文献5】特開2000-300190号公報
【特許文献6】特表2017-532027号公報
【特許文献7】特表2016-518143号公報
【特許文献8】特開平8-89207号公報
【特許文献9】特表2015-502404号公報
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Zhao et al., Cell. 2003;115(3):255-66
【非特許文献2】Li et al., Proc Natl Acad Sci U S A. 2002;99(7):4692-6
【非特許文献3】Fernstrom et al., J Nutr. 2012;142(6):1134S-41S
【非特許文献4】Jiang et al., J Biol Chem. 2005;280(15):15238-46
【非特許文献5】Galindo-Cuspinera and Breslin, Chem Senses. 2006;31(3):221-5
【非特許文献6】Swartz et al., Br J Nutr. 2012;107(5):621-30
【非特許文献7】Sukumaran et al., Proc Natl Acad Sci U S A. 2016;113(21):6035-40
【非特許文献8】Uchida et al., Research bulletin of Otsuma Women's University for Home economics. 2013; 49:71-6
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
低カロリーでありながら、本質的にショ糖の甘味に近い甘味を呈する飲食品の開発が待たれている。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行う中で、甘味受容体(T1R2/T1R3)の阻害剤であるラクチゾールの共存下でも、ヒトが、ブドウ糖や果糖などのカロリー性甘味料のみならず、D-アルロースやエリスリトールなどの非カロリー性甘味料の甘味を感じることを見出し、この知見に基づき、レバウジオシドDなどの天然に存在する良味質の高甘味度甘味物質と、上記のようなT1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質とを配合することにより、適度な甘味を呈しながら、低カロリーで、本質的にショ糖に近い甘味を有する組成物を開発した。そしてさらに研究を続け、ヒトが感知しない程度の低濃度のナトリウムを添加することにより、上記組成物の甘味を増大させるとともに、ショ糖の甘味にさらに近づけることに成功し、本質的にショ糖に近い甘味を呈する組成物を完成した。
【0014】
本発明の一側面は、以下に関する。
[1] (a)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質、
(b)ナトリウム源、および
(c)天然に存在する良味質の高甘味度甘味物質
を含み、
前記成分(b)の量がナトリウムとして11.5~46mg/100mlであり、前記成分(c)の量が甘味閾値以上である飲食品。
[2] 甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子が、GLUT、SGLTおよびKir6.1/SUR1複合体から選択される、[1]に記載の飲食品。
[3] 成分(a)が非カロリー性甘味料である、[1]または[2]に記載の飲食品。
[4] 非カロリー性甘味料が、非カロリー性の、ヘキソース、ペントース、テトロース、末端糖がアルドースまたはケトースである多糖、糖アルコール、およびその組み合わせから選択される、[3]に記載の飲食品。
[5] 非カロリー性甘味料が、エリスリトール、D-アルロース、およびその組合せから選択される、[4]に記載の飲食品。
[5-1] 非カロリー性甘味料が、エリスリトール、D-アルロース、ソルビトール、D-キシロース、キシリトール、D-リボース、D-タガトースおよびその組合せから選択される、[4]に記載の飲食品。
[6] 成分(a)がカロリー性甘味料である、[1]または[2]に記載の飲食品。
[7] カロリー性甘味料が、ショ糖、ブドウ糖、果糖およびその組合せから選択される、[6]に記載の飲食品。
【0015】
[8] 成分(c)が、レバウジオシドD、レバウジオシドM、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、グリチルリチン、ソーマチン、モネリン、モグロシド、ルブソシド、クルクリン、マビンリン、ブラゼイン、ペンタジン、フィロズルチン、ヘルナンズルチン、ミラクリン、Siraitia grosvenorii植物含有甘味成分、Glycyrrhiza glabra植物含有甘味成分、Rubus suavissimus S. Lee植物含有甘味成分、Hydrangea macrophylla var. thunbergii植物含有甘味成分、Sclerochiton ilicifolius植物含有甘味成分、Thaumataococcus daniellii Benth植物含有甘味成分、Dioscoreophyllum volkensii植物含有甘味成分、Curculigo latifolia植物含有甘味成分、Richadella dulcifica植物含有甘味成分、Pentadiplandra brazzeana植物含有甘味成分、Capparis masaikai植物含有甘味成分、Lippia dulcis植物含有甘味成分およびそれらの誘導体、およびその組合せから選択される、[1]~[7]のいずれか一項に記載の飲食品。
[9] 総エネルギー量が0~5Kcal/100mlである、[1]~[5]および[8]のいずれか一項に記載の飲食品。
[10] 総エネルギー量TEが0<TE≦24Kcal/100mlである、[1]、[6]~[8]のいずれか一項に記載の飲食品。
[11] 成分(c)と成分(a)の量比が、1:100000~1:5である、[1]~[10]のいずれか一項に記載の飲食品。
【0016】
[12] 飲食品全体に対する成分(a)の配合割合が0.5~10%であり、成分(c)の配合割合が20~550ppmである、[1]~[10]のいずれか一項に記載の飲食品。
[13] 成分(a)が、ブドウ糖、ショ糖、果糖、エリスリトールおよびD-アルロースから選択される1以上の甘味物質を含み、成分(c)がレバウジオシドD、レバウジオシドMおよびモグロシドVから選択される1以上の甘味物質を含む、[1]~[12]のいずれか一項に記載の飲食品。
[13-1] 成分(a)が、ブドウ糖、ショ糖、果糖、エリスリトール、D-アルロース、ソルビトール、D-キシロース、キシリトール、D-タガトースおよびD-リボースから選択される1以上の甘味物質を含み、成分(c)がレバウジオシドD、レバウジオシドMおよびモグロシドVから選択される1以上の甘味物質を含む、[1]~[12]のいずれか一項に記載の飲食品。
[14] 甘味物質をスクリーニングする方法であって、甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤または甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤の存在下における、候補物質による味覚応答を評価する工程を含む、方法。
[15] 前記味覚関連分子が、GLUT、SGLTおよびKir6.1/SUR1複合体から選択され、阻害剤が、ラクチゾール、ギムネマ酸、フロリジン、フロレチン、ファセンチン、STF31、WZB117、BAY-876、サイトカラシンB、ソタグリフロジン、イプラグリフロジン、エンパグリフロジン、カナグリフロジン、ダパグリフロジン、セルグリフロジン、トホグリフロジンおよびルセオグリフロジンから選択される、[14]に記載の方法。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、以下の1以上の効果を奏する。
(1)ショ糖以外の甘味物質を利用して、本質的にショ糖に近い甘味を呈する飲食品を製造することができる。
(2)飲食品に、カロリーを低く抑えたまま、本質的にショ糖に近い甘味を付与することができる。
(3)本質的にショ糖に近い甘味を付与することができる、ショ糖以外の甘味物質を選定することができる。
(4)ショ糖様の低カロリー甘味料組成物および飲食品を設計できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】ラクチゾールの存在下または非存在下におけるショ糖とスクラロースの甘味強度を比較したグラフである。
図2】ラクチゾールの存在下における各種甘味料の甘味強度の違いを比較したグラフである。
図3-1】各種組成の溶液の官能評価の結果を示したグラフである。
図3-2】各種組成の溶液の官能評価の結果を示したグラフである。
図4】各種組成の飲料の官能評価の結果を示したグラフである。
図5】各種甘味料に対するナトリウムによる甘味増大効果を評価したグラフである。
図6-1】ナトリウムの添加による官能評価結果の変化を示したグラフである。
図6-2】ナトリウムの添加による官能評価結果の変化を示したグラフである。
図6-3】ナトリウムの添加による官能評価結果の変化を示したグラフである。
図6-4】ナトリウムの添加による官能評価結果の変化を示したグラフである。
図7】種々の濃度のフロリジンの存在下におけるショ糖の甘味強度を比較したグラフである。
図8】フロリジンの存在下における各種甘味料の甘味強度の違いを比較したグラフである。
図9】エリスリトールに対する種々の濃度のナトリウムの添加による味覚応答増大効果を評価したグラフである。
図10】D-アルロースに対する種々の濃度のナトリウムの添加による味覚応答増大効果を評価したグラフである。
図11】ラクチゾールの存在下における各種甘味料の甘味強度の違いを比較したグラフである。
図12】各種甘味料に対するナトリウムによる甘味増大効果を評価したグラフである(n=2~5)。
図13】ラクチゾールとフロリジンの添加によるショ糖の甘味強度を比較したグラフである。
図14】100ppmまたは200ppmの濃度のラクチゾールの存在下における各種甘味料の甘味強度を比較したグラフである。
図15-1】ナトリウムの添加による官能評価結果の変化を示したグラフである。
図15-2】ナトリウムの添加による官能評価結果の変化を示したグラフである。
図15-3】ナトリウムの添加による官能評価結果の変化を示したグラフである。
図15-4】ナトリウムの添加による官能評価結果の変化を示したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を詳細に説明する。以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこの実施の形態のみに限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施をすることができる。
なお、本明細書において引用した全ての文献、および公開公報、特許公報その他の特許文献は、参照として本明細書に組み込むものとする。また、本明細書は、本願優先権主張の基礎となる2018年3月30日に出願された日本国特許出願(特願2018-069160号)および2018年12月7日に出願された日本国特許出願(特願2018-230083号)の明細書及び図面に記載の内容を包含する。
【0020】
1.飲食品
本発明は、第1の態様として、以下の飲食品(以下、「本発明の飲食品A」という)を提供する。
(a)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質、
(b)ナトリウム源、および
(c)天然に存在する良味質の高甘味度甘味物質
を含み、
前記成分(b)の量がナトリウムとして11.5~46mg/100mlであり、前記成分(c)の量が甘味閾値以上である飲食品。
【0021】
本発明において、「甘味受容体」は、甘味物質と接触し、甘味応答に係るシグナルを発生させる生体分子を指す。本発明における甘味受容体としてはT1R2/T1R3二量体(T1R2/T1R3と略す場合もある)が好ましく、特に明示しない限り、本発明における「甘味受容体」はT1R2/T1R3二量体を指す。甘味受容体は天然では味細胞の細胞表面に発現するが、他の細胞で人為的に発現させたものであってもよい。特定の態様において、甘味受容体はヒトの甘味受容体である。
【0022】
本発明において「甘味物質」は、甘味応答を引き起こす任意の物質を意味し、「甘味料」は甘味応答を引き起こす任意の物質または物質群を意味する。ある物質または物質群が甘味応答を引き起こすかどうかは既知であるか、官能評価等により決定することができる。また、甘味応答は典型的には甘味受容体T1R2/T1R3を介して生じることから、例えば、T1R2/T1R3を発現させた細胞を利用した評価系や、T1R2/T1R3を有する動物(例えばげっ歯類)における味覚神経応答モデルを利用した評価系、甘味受容体遺伝的欠損マウスを利用した評価系などにより、ある物質または物質群が甘味応答を引き起こすかどうかを決定することもできる。例えば、細胞を利用した評価系では、T1R2/T1R3を発現させた細胞に試験物質を作用させ、細胞の活性化(例えば、細胞内Ca2+濃度の増大)が検出された場合に、試験物質が甘味物質であると決定することができる(例えば、Masuda et al., PLoS One. 2012;7(4):e35380参照)。一方、味覚神経応答モデルを利用した評価系では、試験物質をT1R2/T1R3に対する阻害剤(例えばグルマリンなど)の存在下または非存在下で動物(例えばマウスなど)の舌に作用させ、阻害剤の存在下における応答が、阻害剤の非存在下における応答に比べ小さい場合、試験物質が甘味物質であると決定することができる(例えば、Yasumatsu et al., BMC Neurosci. 2009;10:152参照)。甘味受容体遺伝的欠損マウスを利用した評価系では、例えば、T1R3KOマウスに試験物質を投与し、その野生型と比べて甘味応答が小さい場合、試験物質が甘味物質であると決定することができる(Damak et al, Science. 2003;301(5634):850-3)。
【0023】
甘味物質は、構造上の特徴から糖質系甘味料と非糖質系甘味料に、また、甘味度に基づき、低甘味度甘味料と高甘味度甘味料に分けることができる。また、エネルギー(カロリー)に基づき、甘味物質をカロリー性甘味料と非カロリー性甘味料に分けることもできる。
糖質系甘味料としては、限定されずに、ショ糖、乳糖、ブドウ糖、麦芽糖、水あめ、異性化糖、果糖などのデンプン糖、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、キシリトール、パラチニットなどの糖アルコール、ショ糖、パラチノース、フラクトオリゴ糖、カップリングシュガー(R)、乳糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、大豆オリゴ糖、蜂蜜等が挙げられる。また、糖質系甘味料は希少糖を含む。
【0024】
希少糖は、自然界にその存在量が少ない単糖およびその誘導体を指す。例えば、D-グルコース、D-ガラクトース、D-マンノース、D-リボース、D-キシロースおよびL-アラビノース以外の天然に存在するアルドース、D-フラクトース以外の天然に存在するケトース、D-ソルビトール以外の天然に存在する糖アルコールなどが、希少糖に包含される。希少糖の非限定例としては、例えば、D-タガトース、D-ソルボース、D-アルロース(D-プシコース)、L-フラクトース、L-アルロース(L-プシコース)、L-タガトース、L-ソルボース等のケトース、アルトロース、D-アロース等のアルドース、キシリトール、エリスリトール、D-タリトール等の糖アルコールなどが挙げられる。
【0025】
非糖質系甘味料としては、限定されずに、ステビオール配糖体、グリチルリチン、モネリン、ソーマチン、アスパルテーム、サッカリン、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸三ナトリウム、アセスルファムK、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、スクラロース等が挙げられる。
【0026】
低甘味度甘味料は、ショ糖と同程度(例えば、ショ糖の0.1~2倍程度、0.5~1.5倍程度等)の甘味を有する化合物を意味する。低甘味度甘味料の非限定例としては、ショ糖、異性化糖、ブドウ糖、果糖、乳糖、麦芽糖、キシロース、ラクチュロース、フラクトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、カップリングシュガー(R)、パラチノース等の糖類低甘味度甘味料、マルチトール、ソルビトール、エリスリトール、キシリトール、ラクチトール、パラチニット、還元デンプン糖化物等の糖アルコール低甘味度甘味料等が挙げられる。また、低甘味度甘味料は希少糖を含む。
【0027】
高甘味度甘味料は、ショ糖に比べて強い甘味を有する化合物を意味し、天然由来化合物、合成化合物または天然由来化合物および合成化合物の組み合わせを包含する。高甘味度甘味料はショ糖と同量において、ショ糖より5倍以上、10倍以上、50倍以上、100倍以上、500倍以上、1000倍以上、5000倍以上、10000倍以上、50000倍以上、100000倍以上の甘味を呈する。
【0028】
高甘味度甘味料の具体例としては、アスパルテーム、ネオテーム、アドバンテームなどのペプチド系甘味料等、例えばスクラロースなどのショ糖誘導体、例えばアセスルファムK、サッカリン、サッカリンナトリウム、サイクラミン酸ナトリウム、ズルチン、グリチルリチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸三ナトリウム、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン等の合成甘味料(ネオヘスペリジンジヒドロカルコンのように、天然にも存在するが、主に合成物が流通しているものも含む)、例えばソーマチン、モネリン、クルクリン、マビンリン、ブラゼイン、ペンタジン、ヘルナンズルチン、4β-ヒドロキシヘルナンズルチン、ミラクリン、グリチルリチン、ルブソシド、フィロズルチンなどの植物から抽出された甘味料、または高甘味度甘味料成分を含む植物抽出物、例えばStevia rebaudiana(ステビア)抽出物、Siraitia grosvenorii(羅漢果)抽出物、Glycyrrhiza glabra(ヨウカンゾウ)抽出物、Rubus suavissimus S. Lee(甜茶)抽出物、Hydrangea macrophylla var. thunbergii(甘茶)抽出物、Sclerochiton ilicifolius抽出物、Thaumataococcus daniellii Benth(シビレクズウコン)抽出物、Dioscoreophyllum volkensii(セレンディピティベリー)抽出物、Curculigo latifolia(クルクリゴ)抽出物、Richadella dulcifica(ミラクルフルーツ)抽出物、Pentadiplandra brazzeana(ニシアフリカイチゴ)抽出物、Capparis masaikai(マビンロウ)抽出物、Lippia dulcis(スイートハーブメキシカン)抽出物等や当該抽出物中の甘味成分、例えばステビア抽出物およびステビアを酵素処理してブドウ糖を付加した酵素処理ステビア等のステビア誘導体などのステビオール配糖体、羅漢果および羅漢果抽出物を処理することで得られるモグロシド、フィロズルチン配糖体などの植物抽出物から得られる配糖体、Glycyrrhiza glabra植物含有甘味成分(例えば、グリチルリチンなどのトリテルペン配糖体)、Rubus suavissimus S. Lee植物含有甘味成分(例えば、ルブソシドなどのジテルペン配糖体)、Hydrangea macrophylla var. thunbergii植物含有甘味成分(例えば、フィロズルチンなどのジヒドロイソクマリン)、Sclerochiton ilicifolius植物含有甘味成分(例えば、モナチンなどのアミノ酸)、Thaumataococcus daniellii Benth植物含有甘味成分(例えば、ソーマチンなどのタンパク質)、Dioscoreophyllum volkensii植物含有甘味成分(例えば、モネリンなどのタンパク質)、Curculigo latifolia植物含有甘味成分(例えば、クルクリンなどのタンパク質)、Richadella dulcifica植物含有甘味成分(例えば、ミラクリンなどのタンパク質)、Pentadiplandra brazzeana植物含有甘味成分(例えば、ブラゼイン、ペンタジンなどのタンパク質)、Capparis masaikai植物含有甘味成分(例えば、マビンリンなどのタンパク質)、Lippia dulcis植物含有甘味成分(例えば、ヘルナンズルチン、4β-ヒドロキシヘルナンズルチンなどのセスキテルペン)などが挙げられる。
【0029】
ステビオール配糖体としては、ステビオシド、レバウジオシドA(以下、レバウジオシドをRebと略すことがある)、RebB、RebC、RebD、RebM、RebN、RebO、ズルコシドA、ルブソシドなどが挙げられる。モグロシドとしては、モグロシドIV、モグロシドVなどが挙げられる。
カンゾウ抽出物とは、ウラルカンゾウ、チョウカカンゾウまたはヨウカンゾウの根または根茎から得られた、グリチルリチン酸を主成分とするものをいう。カンゾウ抽出物の例としてはカンゾウエキス、グリチルリチン、リコリス抽出物が挙げられる。
ショ糖誘導体は、例えば、ショ糖のOH基またはH基を別の置換基で置換して得られるものを含み、その例としては、ショ糖のハロゲン誘導体(スクラロース)、オキサチアジノンジオキシド誘導体、糖アルコール、アルドン酸、ウロン酸等が挙げられる。
【0030】
カロリー性甘味料は、典型的には、4kcal/gのエネルギーを有する甘味物質を意味する。甘味物質のエネルギーは既知であるか、含有量をHPLC等にて測定し、エネルギー換算係数を乗じて算出することや、カロリーメーター(例えばボンブカロリーメーター等)により物理的燃焼熱を測定し、これを消化吸収率や排泄熱量などで補正すること等により決定することができる。カロリー性甘味料の非限定例としては、例えば、ショ糖、乳糖、ブドウ糖、麦芽糖、水あめ、異性化糖、果糖、等が挙げられる。
【0031】
非カロリー性甘味料は、典型的には、体内で消化されにくく、結果として摂り込まれるエネルギーが少なくなる性質を有するものを指し、2kcal/g未満、好ましくは1kcal/g未満、さらに好ましくは、0.5kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質を意味する。非カロリー性甘味料の非限定例としては、例えば、アルロース(プシコース)、アロースなどの非カロリー性ヘキソース、キシロース、アラビノースなどの非カロリー性ペントース、エリトロース、トレオースなどの非カロリー性テトロース、エリスリトール、アリトールなどの非カロリー性糖アルコール、等が挙げられる。
【0032】
また、甘味物質はエネルギー(カロリー)レベルで分類することもできる。例えば、甘味物質を、4kcal/g以上のエネルギーを有する甘味物質と、4kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質とに分類することができる。4kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質はさらに、3kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、2.5kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、2kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、1.5kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、1kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、0.5kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、1kcal/g以上かつ4kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、2kcal/g以上かつ4kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、3kcal/g以上かつ4kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、2kcal/g以上かつ3kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、1kcal/g以上かつ2kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、0kcal/g以上かつ2kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、0kcal/g以上かつ1kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質などに分類することができる。4kcal/g以上のエネルギーを有する甘味物質としては、ショ糖、乳糖、ブドウ糖、麦芽糖、水あめ、異性化糖、果糖などが、2kcal/g以上かつ4kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質としてはソルビトール、キシリトール、D-キシロース、D-リボース、D-タガトース、アラビノースなどが、0kcal/g以上かつ2kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質としては、D-アルロース、エリスリトール、アロース、エリトロース、トレオース、アリトールなどがそれぞれ挙げられる。
【0033】
「甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質」(本明細書中、「甘味物質(a)」または「成分(a)」と略すことがある)は、甘味受容体T1R2/T1R3を介した応答(例えば甘味応答)を阻害しても応答(例えば甘味応答)を惹起することができる甘味物質を意味する。ある甘味物質が甘味受容体T1R2/T1R3を介した甘味応答を阻害しても甘味応答を惹起することができるかどうかは、例えば、当該甘味物質のみを溶解した溶液(コントロール溶液)の甘味強度と、当該コントロール溶液に甘味受容体T1R2/T1R3を介した甘味応答を阻害するのに十分な量の甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤(例えば、ラクチゾール、ギムネマ酸など)を加えた溶液(試験溶液)の甘味強度(残存甘味強度)を官能評価や細胞アッセイなどにより測定し、コントロール溶液の甘味強度と、試験溶液の甘味強度とを比較することなどにより決定することができる。
【0034】
甘味受容体阻害剤において、甘味応答を阻害するのに十分な量とは、例えば、スクラロースに添加した場合には、ショ糖の甘味閾値未満の甘味強度しか感知されないが、ショ糖に添加した場合にはショ糖の甘味閾値以上の甘味強度が感知される量を指す。なお、ショ糖の甘味閾値は一般に約0.4~0.7w/v%である。例えば、後述の実施例1にて、ショ糖溶液12w/v%に甘味受容体阻害剤ラクチゾール100ppmを添加した際には、阻害剤非添加時の甘味強度を100%とした場合に、阻害剤添加により17%の甘味強度が残存し、それはショ糖溶液2.0w/v%の甘味濃度に相当し、閾値以上である。一方、スクラロース溶液200ppmは、阻害剤非添加時の甘味強度を100%とした場合に、阻害剤添加により1.2%の甘味強度が残存し、それはショ糖溶液0.144w/v%の甘味濃度に相当し、閾値未満である。このように上記内容を満たすものであれば、甘味物質や甘味受容体阻害剤の量は上記に限られるものではなく、任意にそれらの量を調整することができる。
【0035】
ショ糖Brix12相当の甘味強度となるように調製したコントロール溶液および甘味受容体阻害剤としてラクチゾール100ppmを用いた特定の態様において、コントロール溶液の甘味強度に対する、試験溶液の甘味強度の割合(例えば、コントロール溶液の甘味強度を100%とした場合のパーセンテージ)が、例えば、9%以上、10%以上、11%以上、12%以上、13%以上、14%以上、15%以上または16%以上である場合、その甘味物質が「甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質」であると決定することができる。
【0036】
ある甘味物質が甘味受容体T1R2/T1R3を介した甘味応答を阻害しても甘味応答を惹起することができるかどうかの別の決定方法としては、例えば、甘味受容体T1R2/T1R3を介した甘味応答を阻害したときのショ糖の残存甘味強度と、甘味受容体T1R2/T1R3を介した甘味応答を阻害したときの試験甘味物質の残存甘味強度とを比較し、試験甘味物質の残存甘味強度がショ糖の残存甘味強度に近い場合に、当該試験甘味物質を甘味受容体T1R2/T1R3を介した甘味応答を阻害しても甘味応答を惹起することができる甘味物質であると決定することが挙げられる。ショ糖および試験甘味物質の残存甘味強度は、例えば、ショ糖または試験甘味物質と、甘味受容体T1R2/T1R3を介した甘味応答を阻害するのに十分な量の甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤(例えば、ラクチゾール、ギムネマ酸など)とを溶解した溶液(試験溶液)の甘味強度を官能評価や細胞アッセイなどにより測定することにより得ることができる。また、ショ糖および試験甘味物質の残存甘味強度は、ショ糖または試験甘味物質のみを溶解した溶液(コントロール溶液)の甘味強度と、コントロール溶液に甘味受容体T1R2/T1R3を介した甘味応答を阻害するのに十分な量の甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤とを溶解した溶液(試験溶液)の甘味強度を官能評価や細胞アッセイなどにより測定し、コントロール溶液の甘味強度と、試験溶液の甘味強度とを比較することによっても得ることができる。
【0037】
甘味強度がショ糖Brix12相当であり、甘味受容体阻害剤としてラクチゾール100ppmを含む試験溶液を用いた特定の態様において、ショ糖の残存甘味強度に対する、試験溶液の残存甘味強度の割合(例えば、ショ糖の残存甘味強度を100%とした場合のパーセンテージ)が、例えば、50%以上、51%以上、52%以上、53%以上、54%以上、55%以上、56%以上、57%以上、58%以上または59%以上である場合、その甘味物質が「甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質」であると決定することができる。
【0038】
また、甘味強度がショ糖Brix12相当であり、甘味受容体阻害剤としてラクチゾール200ppmを含む試験溶液を用いた特定の態様において、ショ糖の残存甘味強度に対する、試験溶液の残存甘味強度の割合(例えば、ショ糖の残存甘味強度を100%とした場合のパーセンテージ)が、例えば、50%以上、51%以上、52%以上、53%以上、54%以上、55%以上、56%以上、57%以上、58%以上または59%以上である場合、その甘味物質が「甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質」であると決定することができる。
【0039】
ある甘味物質が「甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質」であるかどうかの別の決定方法としては、例えば、甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤を作用させたときに、当該甘味物質による甘味応答が低減するかどうかを基準に決定する方法が挙げられる。甘味応答が低減するかどうかは、例えば、試験甘味物質のみを溶解した溶液(コントロール溶液)の甘味強度と、当該コントロール溶液に甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤を加えた溶液(試験溶液)の甘味強度(残存甘味強度)を官能評価や細胞アッセイなどにより測定し、両者を比較することなどにより評価することができる。甘味応答の低減が所定の数値を上回った場合に、試験甘味物質を「甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質」であると決定することができる。
【0040】
「甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子」(「非T1R2/T1R3味覚関連分子」と略すこともある)は、味覚応答、特に甘味応答を惹起し得る、甘味受容体T1R2/T1R3以外の分子を指す。一部の態様において、非T1R2/T1R3味覚関連分子は、甘味受容体T1R2/T1R3を発現する細胞(例えば、味細胞)、特にその細胞表面に発現している。一部の態様において、非T1R2/T1R3味覚関連分子は、ナトリウム、ブドウ糖などにより、その活性が促進される。特定の態様において、非T1R2/T1R3味覚関連分子は、GLUT(GLUT1~12、14、HMITなど、特にGLUT2、4、8、9)、SGLT(SGLT1~6、特にSGLT1)などの糖輸送体、Kir6.1/SUR1複合体から選択される1以上の分子である。より特定の態様において、非T1R2/T1R3味覚関連分子は、GLUT(特にGLUT2、4、8、9)、SGLT(特にSGLT1)、Kir6.1/SUR1複合体から選択される1以上の分子である。
【0041】
非T1R2/T1R3味覚関連分子の阻害剤は、同分子の機能を阻害し得るものであれば特に限定されず、例えば、フロレチン、ファセンチン(Fasentin)、STF31、WZB117、BAY-876、サイトカラシンBなどのGLUT阻害剤、フロリジン、ソタグリフロジン、イプラグリフロジン、エンパグリフロジン、カナグリフロジン、ダパグリフロジン、トホグリフロジン、セルグリフロジン、ルセオグリフロジンなどのSGLT阻害剤などを包含する。
【0042】
甘味強度がショ糖Brix12相当であり、非T1R2/T1R3味覚関連分子の阻害剤としてフロリジン500μMを含む試験溶液を用いた特定の態様において、フロリジンを含まないコントロール溶液の甘味強度を100%とした場合の試験溶液の甘味強度の相対値が、例えば、94%未満、93.5%未満、93%未満、92.5%未満、92%未満、91.5%未満、91%未満、90.5%未満または90%未満である場合、すなわち、甘味強度の低減率が6%超、6.5%超、7%超、7.5%超、8%超、8.5%超、9%超、9.5%超または10%超である場合、その甘味物質が「甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質」であると決定することができる。
【0043】
甘味強度は、物質の呈する甘味の強さを意味する。例えば、単位濃度Brix1当たりのショ糖が呈する甘味強度を甘味度1と定めた場合、ブドウ糖の甘味度は0.6~0.7(中心値0.65)となる。この甘味度にブドウ糖の濃度Brix値を乗じて得られる数値がブドウ糖の甘味強度となる。したがって、ブドウ糖の濃度がBrix1.5の場合、ブドウ糖の甘味強度は0.65×1.5=0.975となる。
【表1】
【0044】
甘味物質(a)には、限定されずに、糖質系甘味料や低甘味度甘味料が含まれる。一部の態様において、甘味物質(a)は、非カロリー性の糖質系甘味料や低甘味度甘味料を含む。より好ましい態様において、甘味物質(a)は、非カロリー性の、ヘキソース、ペントース、テトロース、末端糖がアルドースまたはケトースである多糖、糖アルコール、またはその組み合わせを含む。特定の態様において、甘味物質(a)は、アルロース、アロース、キシロース、アラビノース、エリトロース、トレオース、エリスリトールまたはその組み合わせを含む。一部の態様において、甘味物質(a)は、希少糖を含む。より好ましい態様において、甘味物質(a)は、非カロリー性の希少糖を含む。特に好ましい態様において、甘味物質(a)は、エリスリトール、D-アルロースまたはその組合せを含む。別の態様において、甘味物質(a)は、カロリー性の糖質系甘味料や低甘味度甘味料を含む。好ましい態様において、甘味物質(a)は、ショ糖、ブドウ糖、果糖またはその組合せを含む。別の態様において、甘味物質(a)は、非カロリー性の糖質系甘味料や低甘味度甘味料と、カロリー性の糖質系甘味料や低甘味度甘味料の両方を含む。特定の態様において、甘味物質(a)は、エリスリトール、D-アルロース、ショ糖、ブドウ糖、果糖またはその組合せを含む。
【0045】
一部の態様において、甘味物質(a)は、4kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質を含む。別の態様において、甘味物質(a)は、4kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質と、4kcal/g以上のエネルギーを有する甘味物質との組合せを含む。これらの態様において、4kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質は、3kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、2.5kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、2kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、1.5kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、1kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、0.5kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、1kcal/g以上かつ4kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、2kcal/g以上かつ4kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、3kcal/g以上かつ4kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、2kcal/g以上かつ3kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、1kcal/g以上かつ2kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、0kcal/g以上かつ2kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質、0kcal/g以上かつ1kcal/g未満のエネルギーを有する甘味物質などを含み得る。
【0046】
一部の態様において、甘味物質(a)は、ヘキソース、ペントース、テトロースから選択される単糖またはその組み合わせを含む。ヘキソースは、アルロース、フルクトース、ソルボース、タガトースなどのケトヘキソース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロースなどのアルドヘキソース、フコース、フクロース、ラムノースなどのデオキシヘキソースから選択されてよい。ペントースはリブロース、キシルロースなどのケトペントース、リボース、アラビノース、キシロース、リキソースなどのアルドペントース、デオキシリボースなどのデオキシペントースから選択されてよい。テトロースはエリスルロースなどのケトテトロース、エリスロース、トレオースなどのアルドテトロースから選択されてよい。単糖はD体およびL体を含む。好ましい態様において、単糖は自然界でメジャーな立体異性体である。したがって、好ましい態様において、単糖は、D-アルロース、D-フルクトース、D-ソルボース、D-タガトース、D-アロース、D-アルトロース、D-グルコース、D-マンノース、D-グロース、D-イドース、D-ガラクトース、D-タロース、D-フコース、D-フクロース、D-ラムノース、D-リブロース、D-キシルロース、D-リボース、L-アラビノース、D-キシロース、D-リキソース、D-デオキシリボース、D-エリスルロース、D-エリスロース、D-トレオースから選択されてよい。特定の態様において、甘味物質(a)は、D-キシロース、D-リボース、L-アラビノース、D-ガラクトース、D-マンノース、D-タガトース、D-アルロースまたはその組合せを含む。特定の好ましい態様において、甘味物質(a)は、D-フルクトース、D-グルコース、D-キシロース、D-リボース、D-アルロースまたはその組合せを含む。
【0047】
一部の態様において、甘味物質(a)は、糖アルコールを含む。好ましい態様において、甘味物質(a)は、ヘキソース、ペントースまたはテトロースの糖アルコールを含む。特定の態様において、甘味物質(a)は、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、イノシトール、マンニトールまたはその組合せを含む。特定の好ましい態様において、甘味物質(a)は、エリスリトール、キシリトール、ソルビトールまたはその組合せを含む。
とりわけ好ましい甘味物質(a)の一態様は、ブドウ糖、ショ糖、果糖、エリスリトール、D-アルロース、ソルビトール、D-キシロース、キシリトール、D-リボースまたはその組合せを含む。
とりわけ好ましい甘味物質(a)の別の態様は、ブドウ糖、ショ糖、果糖、エリスリトール、D-アルロース、キシリトール、D-タガトースまたはその組合せを含む。
【0048】
本発明の飲食品に含まれる成分(a)の量は、成分(b)および(c)と組み合わせたときに、所定の甘味強度および/または所定のエネルギーが得られれば特に限定されない。特定の態様において、本発明の飲食品に含まれる成分(a)の量Pa(w/v%)は、例えば、約0.1~約20、約0.2~約20、約0.3~約19.5、約0.4~約19.5、約0.5~約19、約0.6~約19、約0.7~約18.5、約0.8~約18.5、約0.9~約18、約1.0~約18、約1.1~約17.5、約1.2~約17.5、約1.3~約17、約1.4~約17、約1.5~約16.5、約1.6~約16.5、約1.7~約16、約1.8~約16、約1.9~約15.5、約2.0~約15.5、約2.1~約15、約2.2~約15、約2.3~約14.5、約2.4~約14.5、約2.5~約14、約2.6~約14、約2.7~約13.5、約2.8~約13.5、約2.9~約13、約3.0~約13、約0.10~約1.6、約0.15~約1.6、約0.20~約1.6、約0.25~約1.6、約0.30~約1.6、約0.35~約1.6、約0.40~約1.6、約0.45~約1.6、約0.50~約1.6、約0.55~約1.6、約0.60~約1.6、約0.65~約1.6、約0.70~約1.6、約0.75~約1.6、約0.80~約1.6、約0.85~約1.6、約0.90~約1.6、約0.95~約1.6、約1.00~約1.6、約1.05~約1.6、約1.10~約1.6、約1.15~約1.6、約1.20~約1.6、約1.25~約1.6、約1.30~約1.6、約1.35~約1.6、約1.40~約1.6、約1.45~約1.6、約1.50~約1.6、約1.55~約1.6であってよい。
【0049】
ナトリウム源(成分(b)と称することがある)は、飲食品を口内に入れたときにナトリウムイオンを生成し得る化合物を意味する。一部の態様において、本発明の飲食品に含まれるナトリウム源の量は、ナトリウム(ナトリウム原子)の量Pb(mg/100ml)として、約11.5~約46mg/100mlである。本発明の飲食品に含まれるナトリウムの量は、実施態様に応じて、約11.5~約46mg/100ml、約12~約46mg/100ml、約12.5~約46mg/100ml、約13~約46mg/100ml、約13.5~約46mg/100ml、約14~約46mg/100ml、約14.5~約46mg/100ml、約15~約46mg/100ml、約15.5~約46mg/100ml、約16~約46mg/100ml、約16.5~約46mg/100ml、約17~約46mg/100ml、約17.25~約46mg/100ml、約17.5~約46mg/100ml、約18~約46mg/100ml、約18.5~約46mg/100ml、約19~約46mg/100ml、約19.5~約46mg/100ml、約20~約46mg/100ml、約11.5~約34.5mg/100ml、約12~約34.5mg/100ml、約12.5~約34.5mg/100ml、約13~約34.5mg/100ml、約13.5~約34.5mg/100ml、約14~約34.5mg/100ml、約14.5~約34.5mg/100ml、約15~約34.5mg/100ml、約15.5~約34.5mg/100ml、約16~約34.5mg/100ml、約16.5~約34.5mg/100ml、約17~約34.5mg/100ml、約17.25~約34.5mg/100ml、約17.5~約34.5mg/100ml、約11.5~約23mg/100ml、約12~約23mg/100ml、約12.5~約23mg/100ml、約13~約23mg/100ml、約13.5~約23mg/100ml、約14~約23mg/100ml、約14.5~約23mg/100ml、約15~約23mg/100ml、約15.5~約23mg/100ml、約16~約23mg/100ml、約16.5~約23mg/100ml、約17~約23mg/100ml、約17.25~約23mg/100ml、約17.5~約23mg/100ml、約11.5~約17.25mg/100ml、約12~約17.25mg/100ml、約12.5~約17.25mg/100ml、約13~約17.25mg/100ml、約13.5~約17.25mg/100ml、約14~約17.25mg/100ml、約14.5~約17.25mg/100ml、約15~約17.25mg/100ml、約15.5~約17.25mg/100ml、約16~約17.25mg/100ml、約16.5~約17.25mg/100ml、約17~約17.25mg/100mlの範囲であってもよい。
【0050】
別の態様において、本発明の飲食品に含まれるナトリウムの量は、約6~約46mg/100ml、約6.5~約46mg/100ml、約7~約46mg/100ml、約7.5~約46mg/100ml、約8~約46mg/100ml、約8.5~約46mg/100ml、約9~約46mg/100ml、約9.5~約46mg/100ml、約10~約46mg/100ml、約10.5~約46mg/100ml、約11~約46mg/100ml、約6~約34.5mg/100ml、約6.5~約34.5mg/100ml、約7~約34.5mg/100ml、約7.5~約34.5mg/100ml、約8~約34.5mg/100ml、約8.5~約34.5mg/100ml、約9~約34.5mg/100ml、約9.5~約34.5mg/100ml、約10~約34.5mg/100ml、約10.5~約34.5mg/100ml、約11~約34.5mg/100ml、約6~約23mg/100ml、約6.5~約23mg/100ml、約7~約23mg/100ml、約7.5~約23mg/100ml、約8~約23mg/100ml、約8.5~約23mg/100ml、約9~約23mg/100ml、約9.5~約23mg/100ml、約10~約23mg/100ml、約10.5~約23mg/100ml、約11~約23mg/100ml、約6~約17.25mg/100ml、約6.5~約17.25mg/100ml、約7~約17.25mg/100ml、約7.5~約17.25mg/100ml、約8~約17.25mg/100ml、約8.5~約17.25mg/100ml、約9~約17.25mg/100ml、約9.5~約17.25mg/100ml、約10~約17.25mg/100ml、約10.5~約17.25mg/100ml、約11~約17.25mg/100mlの範囲であってもよい。
飲食品に含まれるナトリウムの量は、原子吸光法により測定することができる。また、飲食品に含まれるナトリウムの量は、配合されたナトリウム源の配合量が判明している場合には、その配合量から算出してもよい。
【0051】
ナトリウム源の非限定例としては、例えば、リンゴ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウムなどの有機酸塩、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、二硫化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムなどの無機塩、アルギニン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム、カゼインナトリウムなどのアミノ酸塩などが挙げられる。これらのうち、有機酸塩および無機塩のナトリウム源が好ましく、飲食品原料としてのコストや汎用性などの観点から、塩化ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウムなどがより好ましい。
【0052】
「天然に存在する良味質の高甘味度甘味物質」(本明細書中、「甘味物質(c)」または「成分(c)」と略すことがある)は、RebAと比べ、(1)収斂味が少ない、(2)金属味が少ない、(3)甘味の後引きが少ない、(4)苦味が少ない、から選択される1以上の味質特性を有する、天然に存在する高甘味度甘味物質を意味する。ある甘味物質が上記味質特性を有するかどうかは既知であるか、官能評価などに基づき決定することができる。「天然に存在する」は、本発明の飲食品に含まれる高甘味度甘味物質が天然物であることを意味するのではなく、同じ物質が天然に存在していれば、本発明の飲食品に含まれる高甘味度甘味物質は人工的に(例えばバイオコンバージョンなどにより)生成されたもの(非天然物)であってもよい。
【0053】
甘味物質(c)の非限定例としては、例えば、RebD、RebM、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、グリチルリチン、ソーマチン、モネリン、モグロシド、ルブソシド、クルクリン、マビンリン、ブラゼイン、ペンタジン、フィロズルチン、ヘルナンズルチン、ミラクリン、良味質のStevia rebaudiana植物含有甘味成分、Siraitia grosvenorii植物含有甘味成分、Glycyrrhiza glabra植物含有甘味成分、Rubus suavissimus S. Lee植物含有甘味成分、Hydrangea macrophylla var. thunbergii植物含有甘味成分、Sclerochiton ilicifolius植物含有甘味成分、Thaumataococcus daniellii Benth植物含有甘味成分、Dioscoreophyllum volkensii植物含有甘味成分、Curculigo latifolia植物含有甘味成分、Richardella dulcifica植物含有甘味成分、Pentadiplandra brazzeana植物含有甘味成分、Capparis masaikai植物含有甘味成分、Lippia dulcis植物含有甘味成分またはそれらの誘導体、またはその組合せなどが挙げられる。甘味物質(c)には、RebA、ステビオシドなどのステビア甘味料の主要成分は含まれない。特定の態様において、甘味物質(c)は、RebD、RebM、モグロシド(例えば、モグロシドV)またはその組合せを含む。別の特定の態様において、甘味物質(c)は、RebD、RebM、モグロシド(例えば、モグロシドV)、ソーマチンまたはその組合せを含む。
【0054】
一部の態様において、甘味物質(c)は以下の組合せを含む:RebDとRebM、RebDとモグロシドV、RebMとモグロシドV、RebDとRebMとモグロシドV、RebDとネオヘスペリジンジヒドロカルコン、RebMとネオヘスペリジンジヒドロカルコン、RebDとRebMとネオヘスペリジンジヒドロカルコン、モグロシドVとネオヘスペリジンジヒドロカルコン、RebDとRebMとモグロシドVとネオヘスペリジンジヒドロカルコン、RebDとブラゼイン、RebMとブラゼイン、モグロシドVとブラゼイン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコンとブラゼイン、RebMとRebDとブラゼイン、RebMとRebDとブラゼインとモグロシドV、RebMとRebDとブラゼインとネオヘスペリジンジヒドロカルコン、RebMとRebDとブラゼインとモグロシドVとネオヘスペリジンジヒドロカルコン。
【0055】
別の態様において、甘味物質(c)は以下の組合せを含む:RebDとソーマチン、RebMとソーマチン、モグロシドVとソーマチン、RebDとRebMとソーマチン、RebDとモグロシドVとソーマチン、RebMとモグロシドVとソーマチン、RebDとRebMとモグロシドVとソーマチン。
【0056】
本発明の飲食品に含まれる成分(c)の量は、甘味閾値以上である。甘味閾値は、当該技術分野において周知の概念であり、甘味が感じられる最小の濃度を意味する。甘味物質の甘味閾値は既知であるか、官能評価などにより決定できる。成分(c)が複数の甘味物質の組合せを含む場合、それらすべての甘味物質を組み合わせた量が甘味閾値以上である。成分(c)の量をPc(ppm)とした場合、Pcは例えば、約20~約550、約25~約550、約30~約550、約35~約550、約40~約550、約45~約550、約50~約550、約55~約550、約20~約540、約25~約540、約30~約540、約35~約540、約40~約540、約45~約540、約50~約540、約55~約540、約20~約530、約25~約530、約30~約530、約35~約530、約40~約530、約45~約530、約50~約530、約55~約530、約20~約520、約25~約520、約30~約520、約35~約520、約40~約520、約45~約520、約50~約520、約55~約520、約20~約510、約25~約510、約30~約510、約35~約510、約40~約510、約45~約510、約50~約510、約55~約510、約20~約505、約25~約505、約30~約505、約35~約505、約40~約505、約45~約505、約50~約505、約55~約505、約20~約500、約25~約500、約30~約500、約35~約500、約40~約500、約45~約500、約50~約500、約55~約500、約20~約495、約25~約495、約30~約495、約35~約495、約40~約495、約45~約495、約50~約495、約55~約495、約20~約490、約25~約490、約30~約490、約35~約490、約40~約490、約45~約490、約50~約490、約55~約490の値を取り得る。
【0057】
成分(a)~(c)は任意に組み合わせることができる。後述の実施例に示すとおり、成分(a)は本質的にショ糖に近い甘味を有し、成分(c)の甘味質を改善し、成分(b)は、この本質的にショ糖に近い甘味を増強し、甘味質をショ糖により近しいものにすることができるため、成分(a)~(c)を組み合わせることにより、ショ糖を使用せずに、または、その使用量を低減しながら、本質的にショ糖に近い甘味を呈する飲食品等を製造することができる。このため、ショ糖様の新たな低カロリー甘味飲食品等の設計が可能となる。ゼロカロリーの設計の場合には、成分(c)にRebDやRebMなどの味質に特に優れた高甘味度甘味料を使い、成分(a)には、D-アルロースやエリスリトールなどを使い、低濃度ナトリウムで甘味を向上させる。飲食品のカロリーをゼロでなく、低カロリーなどに調整したい場合は、成分(a)としてカロリー性甘味料のショ糖、ブドウ糖、果糖、ソルビトールなども配合可能である。
【0058】
甘味物質または飲食品が「本質的にショ糖に近い甘味」を有するとは、甘味受容体T1R2/T1R3阻害剤の存在下で閾値以上の甘味強度を有し、かつ、当該甘味物質または飲食品の味質が、ショ糖の味質と近しいことを意味する。甘味物質または飲食品の味質が、ショ糖の味質と近しいかどうかは、例えば、甘味物質または飲食品を、甘味強度およびショ糖の味質に関連する項目について官能評価し、ショ糖の結果と比較することで決定することができる。かかる項目としては、限定されずに、例えば、後述の実施例4で使用した、「甘味の立ちの速さ」、「甘味の厚み」、「甘味の後引き」、「人工感」、「総合的な甘さの満足感」などが挙げられる。
【0059】
また、特定の理論に捉われることを望むものではないが、この「本質的にショ糖に近い甘味」を呈する甘味物質は、甘味受容体T1R2/T1R3を阻害しても甘味応答をもたらすことから、甘味応答に甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子が関与していること、すなわち、甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した甘味応答が存在し、前記甘味物質がそのような甘味応答を起こし得ることが考えられる。このことから、甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質は、「本質的にショ糖に近い甘味」を呈すると考えられる。
【0060】
成分(a)と成分(c)の組合せとしては、限定されずに、例えば、ブドウ糖、ショ糖、果糖、エリスリトールおよびD-アルロースから選択される1以上の甘味物質を含む成分(a)と、RebD、RebMおよびモグロシドVから選択される1以上の甘味物質を含む成分(c)との組み合わせなどが挙げられる。より具体的な成分(a)と成分(c)の組合せとしては、ブドウ糖をa1、ショ糖をa2、果糖をa3、エリスリトールをa4、D-アルロースをa5、RebDをc1、RebMをc2およびモグロシドVをc3とした場合、以下のリストの括弧内に示すものが挙げられる。以下のリストにおいて、例えば、(a1、c1)は、ブドウ糖とRebDの組合せを示す。
【0061】
(a1、c1)、(a1、c2)、(a1、c3)、(a1、c1、c2)、(a1、c2、c3)、(a1、c1、c3)、(a1、c1、c2、c3)、(a2、c1)、(a2、c2)、(a2、c3)、(a2、c1、c2)、(a2、c2、c3)、(a2、c1、c3)、(a2、c1、c2、c3)、(a3、c1)、(a3、c2)、(a3、c3)、(a3、c1、c2)、(a3、c2、c3)、(a3、c1、c3)、(a3、c1、c2、c3)、(a4、c1)、(a4、c2)、(a4、c3)、(a4、c1、c2)、(a4、c2、c3)、(a4、c1、c3)、(a4、c1、c2、c3)、(a5、c1)、(a5、c2)、(a5、c3)、(a5、c1、c2)、(a5、c2、c3)、(a5、c1、c3)、(a5、c1、c2、c3)、(a1、a2、c1)、(a1、a2、c2)、(a1、a2、c3)、(a1、a2、c1、c2)、(a1、a2、c2、c3)、(a1、a2、c1、c3)、(a1、a2、c1、c2、c3)、(a1、a3、c1)、(a1、a3、c2)、(a1、a3、c3)、(a1、a3、c1、c2)、(a1、a3、c2、c3)、(a1、a3、c1、c3)、(a1、a3、c1、c2、c3)、(a1、a4、c1)、(a1、a4、c2)、(a1、a4、c3)、(a1、a4、c1、c2)、(a1、a4、c2、c3)、(a1、a4、c1、c3)、(a1、a4、c1、c2、c3)、(a1、a5、c1)、(a1、a5、c2)、(a1、a5、c3)、(a1、a5、c1、c2)、(a1、a5、c2、c3)、(a1、a5、c1、c3)、(a1、a5、c1、c2、c3)、(a2、a3、c1)、(a2、a3、c2)、(a2、a3、c3)、(a2、a3、c1、c2)、(a2、a3、c2、c3)、(a2、a3、c1、c3)、(a2、a3、c1、c2、c3)、(a2、a4、c1)、(a2、a4、c2)、(a2、a4、c3)、(a2、a4、c1、c2)、(a2、a4、c2、c3)、(a2、a4、c1、c3)、(a2、a4、c1、c2、c3)、(a2、a5、c1)、(a2、a5、c2)、(a2、a5、c3)、(a2、a5、c1、c2)、(a2、a5、c2、c3)、(a2、a5、c1、c3)、(a2、a5、c1、c2、c3)、(a3、a4、c1)、(a3、a4、c2)、(a3、a4、c3)、(a3、a4、c1、c2)、(a3、a4、c2、c3)、(a3、a4、c1、c3)、(a3、a4、c1、c2、c3)、(a3、a5、c1)、(a3、a5、c2)、(a3、a5、c3)、(a3、a5、c1、c2)、(a3、a5、c2、c3)、(a3、a5、c1、c3)、(a3、a5、c1、c2、c3)、(a4、a5、c1)、(a4、a5、c2)、(a4、a5、c3)、(a4、a5、c1、c2)、(a4、a5、c2、c3)、(a4、a5、c1、c3)、(a4、a5、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、c1)、(a1、a2、a3、c2)、(a1、a2、a3、c3)、(a1、a2、a3、c1、c2)、(a1、a2、a3、c2、c3)、(a1、a2、a3、c1、c3)、(a1、a2、a3、c1、c2、c3)、(a1、a2、a4、c1)、(a1、a2、a4、c2)、(a1、a2、a4、c3)、(a1、a2、a4、c1、c2)、(a1、a2、a4、c2、c3)、(a1、a2、a4、c1、c3)、(a1、a2、a4、c1、c2、c3)、(a1、a2、a5、c1)、(a1、a2、a5、c2)、(a1、a2、a5、c3)、(a1、a2、a5、c1、c2)、(a1、a2、a5、c2、c3)、(a1、a2、a5、c1、c3)、(a1、a2、a5、c1、c2、c3)、(a1、a3、a4、c1)、(a1、a3、a4、c2)、(a1、a3、a4、c3)、(a1、a3、a4、c1、c2)、(a1、a3、a4、c2、c3)、(a1、a3、a4、c1、c3)、(a1、a3、a4、c1、c2、c3)、(a1、a3、a5、c1)、(a1、a3、a5、c2)、(a1、a3、a5、c3)、(a1、a3、a5、c1、c2)、(a1、a3、a5、c2、c3)、(a1、a3、a5、c1、c3)、(a1、a3、a5、c1、c2、c3)、(a1、a4、a5、c1)、(a1、a4、a5、c2)、(a1、a4、a5、c3)、(a1、a4、a5、c1、c2)、(a1、a4、a5、c2、c3)、(a1、a4、a5、c1、c3)、(a1、a4、a5、c1、c2、c3)、(a2、a3、a4、c1)、(a2、a3、a4、c2)、(a2、a3、a4、c3)、(a2、a3、a4、c1、c2)、(a2、a3、a4、c2、c3)、(a2、a3、a4、c1、c3)、(a2、a3、a4、c1、c2、c3)、(a2、a3、a5、c1)、(a2、a3、a5、c2)、(a2、a3、a5、c3)、(a2、a3、a5、c1、c2)、(a2、a3、a5、c2、c3)、(a2、a3、a5、c1、c3)、(a2、a3、a5、c1、c2、c3)、(a2、a4、a5、c1)、(a2、a4、a5、c2)、(a2、a4、a5、c3)、(a2、a4、a5、c1、c2)、(a2、a4、a5、c2、c3)、(a2、a4、a5、c1、c3)、(a2、a4、a5、c1、c2、c3)、(a3、a4、a5、c1)、(a3、a4、a5、c2)、(a3、a4、a5、c3)、(a3、a4、a5、c1、c2)、(a3、a4、a5、c2、c3)、(a3、a4、a5、c1、c3)、(a3、a4、a5、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、c1)、(a1、a2、a3、a4、c2)、(a1、a2、a3、a4、c3)、(a1、a2、a3、a4、c1、c2)、(a1、a2、a3、a4、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、c1、c3)、(a1、a2、a3、a4、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a5、c1)、(a1、a2、a3、a5、c2)、(a1、a2、a3、a5、c3)、(a1、a2、a3、a5、c1、c2)、(a1、a2、a3、a5、c2、c3)、(a1、a2、a3、a5、c1、c3)、(a1、a2、a3、a5、c1、c2、c3)、(a1、a2、a4、a5、c1)、(a1、a2、a4、a5、c2)、(a1、a2、a4、a5、c3)、(a1、a2、a4、a5、c1、c2)、(a1、a2、a4、a5、c2、c3)、(a1、a2、a4、a5、c1、c3)、(a1、a2、a4、a5、c1、c2、c3)、(a1、a3、a4、a5、c1)、(a1、a3、a4、a5、c2)、(a1、a3、a4、a5、c3)、(a1、a3、a4、a5、c1、c2)、(a1、a3、a4、a5、c2、c3)、(a1、a3、a4、a5、c1、c3)、(a1、a3、a4、a5、c1、c2、c3)、(a2、a3、a4、a5、c1)、(a2、a3、a4、a5、c2)、(a2、a3、a4、a5、c3)、(a2、a3、a4、a5、c1、c2)、(a2、a3、a4、a5、c2、c3)、(a2、a3、a4、a5、c1、c3)、(a2、a3、a4、a5、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、c1)、(a1、a2、a3、a4、a5、c2)、(a1、a2、a3、a4、a5、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、c1、c2)、(a1、a2、a3、a4、a5、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、c1、c3)または(a1、a2、a3、a4、a5、c1、c2、c3)。
【0062】
成分(a)と成分(c)の別の組合せとしては、限定されずに、例えば、ソルビトール、D-キシロース、キシリトールおよびD-リボースから選択される1以上の甘味物質を含む成分(a)と、RebD、RebMおよびモグロシドVから選択される1以上の甘味物質を含む成分(c)との組み合わせなどが挙げられる。より具体的な成分(a)と成分(c)の組合せとしては、ソルビトールをa6、D-キシロースをa7、キシリトールをa8、D-リボースをa9、RebDをc1、RebMをc2およびモグロシドVをc3とした場合、以下のリストの括弧内に示すものが挙げられる。以下のリストにおいて、例えば、(a6、c1)は、ソルビトールとRebDの組合せを示す。
【0063】
(a6、c1)、(a6、c2)、(a6、c3)、(a6、c1、c2)、(a6、c2、c3)、(a6、c1、c3)、(a6、c1、c2、c3)、(a7、c1)、(a7、c2)、(a7、c3)、(a7、c1、c2)、(a7、c2、c3)、(a7、c1、c3)、(a7、c1、c2、c3)、(a8、c1)、(a8、c2)、(a8、c3)、(a8、c1、c2)、(a8、c2、c3)、(a8、c1、c3)、(a8、c1、c2、c3)、(a9、c1)、(a9、c2)、(a9、c3)、(a9、c1、c2)、(a9、c2、c3)、(a9、c1、c3)、(a9、c1、c2、c3)、(a6、a7、c1)、(a6、a7、c2)、(a6、a7、c3)、(a6、a7、c1、c2)、(a6、a7、c2、c3)、(a6、a7、c1、c3)、(a6、a7、c1、c2、c3)、(a6、a8、c1)、(a6、a8、c2)、(a6、a8、c3)、(a6、a8、c1、c2)、(a6、a8、c2、c3)、(a6、a8、c1、c3)、(a6、a8、c1、c2、c3)、(a6、a9、c1)、(a6、a9、c2)、(a6、a9、c3)、(a6、a9、c1、c2)、(a6、a9、c2、c3)、(a6、a9、c1、c3)、(a6、a9、c1、c2、c3)、(a7、a8、c1)、(a7、a8、c2)、(a7、a8、c3)、(a7、a8、c1、c2)、(a7、a8、c2、c3)、(a7、a8、c1、c3)、(a7、a8、c1、c2、c3)、(a7、a9、c1)、(a7、a9、c2)、(a7、a9、c3)、(a7、a9、c1、c2)、(a7、a9、c2、c3)、(a7、a9、c1、c3)、(a7、a9、c1、c2、c3)、(a8、a9、c1)、(a8、a9、c2)、(a8、a9、c3)、(a8、a9、c1、c2)、(a8、a9、c2、c3)、(a8、a9、c1、c3)、(a8、a9、c1、c2、c3)、(a6、a7、a8、c1)、(a6、a7、a8、c2)、(a6、a7、a8、c3)、(a6、a7、a8、c1、c2)、(a6、a7、a8、c2、c3)、(a6、a7、a8、c1、c3)、(a6、a7、a8、c1、c2、c3)、(a6、a7、a9、c1)、(a6、a7、a9、c2)、(a6、a7、a9、c3)、(a6、a7、a9、c1、c2)、(a6、a7、a9、c2、c3)、(a6、a7、a9、c1、c3)、(a6、a7、a9、c1、c2、c3)、(a6、a8、a9、c1)、(a6、a8、a9、c2)、(a6、a8、a9、c3)、(a6、a8、a9、c1、c2)、(a6、a8、a9、c2、c3)、(a6、a8、a9、c1、c3)、(a6、a8、a9、c1、c2、c3)、(a7、a8、a9、c1)、(a7、a8、a9、c2)、(a7、a8、a9、c3)、(a7、a8、a9、c1、c2)、(a7、a8、a9、c2、c3)、(a7、a8、a9、c1、c3)、(a7、a8、a9、c1、c2、c3)、(a6、a7、a8、a9、c1)、(a6、a7、a8、a9、c2)、(a6、a7、a8、a9、c3)、(a6、a7、a8、a9、c1、c2)、(a6、a7、a8、a9、c2、c3)、(a6、a7、a8、a9、c1、c3)または(a6、a7、a8、a9、c1、c2、c3)。
【0064】
成分(a)と成分(c)の別の組合せとしては、限定されずに、例えば、ブドウ糖、ショ糖、果糖、エリスリトール、D-アルロース、ソルビトール、D-キシロース、キシリトールおよびD-リボースから選択される1以上の甘味物質を含む成分(a)と、RebD、RebMおよびモグロシドVから選択される1以上の甘味物質を含む成分(c)との組み合わせなどが挙げられる。より具体的な成分(a)と成分(c)の組合せとしては、ブドウ糖をa1、ショ糖をa2、果糖をa3、エリスリトールをa4、D-アルロースをa5、ソルビトールをa6、D-キシロースをa7、キシリトールをa8、D-リボースをa9、RebDをc1、RebMをc2およびモグロシドVをc3とした場合、以下のリストの括弧内に示すものが挙げられる。以下のリストにおいて、例えば、(a1、a6、c1)は、ブドウ糖とソルビトールとRebDの組合せを示す。
【0065】
(a1、a6、c1)、(a1、a6、c2)、(a1、a6、c3)、(a2、a6、c1)、(a2、a6、c2)、(a2、a6、c3)、(a3、a6、c1)、(a3、a6、c2)、(a3、a6、c3)、(a4、a6、c1)、(a4、a6、c2)、(a4、a6、c3)、(a5、a6、c1)、(a5、a6、c2)、(a5、a6、c3)、(a1、a2、a6、c1)、(a1、a2、a6、c2)、(a1、a2、a6、c3)、(a1、a3、a6、c1)、(a1、a3、a6、c2)、(a1、a3、a6、c3)、(a1、a4、a6、c1)、(a1、a4、a6、c2)、(a1、a4、a6、c3)、(a1、a5、a6、c1)、(a1、a5、a6、c2)、(a1、a5、a6、c3)、(a2、a3、a6、c1)、(a2、a3、a6、c2)、(a2、a3、a6、c3)、(a2、a4、a6、c1)、(a2、a4、a6、c2)、(a2、a4、a6、c3)、(a2、a5、a6、c1)、(a2、a5、a6、c2)、(a2、a5、a6、c3)、(a3、a4、a6、c1)、(a3、a4、a6、c2)、(a3、a4、a6、c3)、(a3、a5、a6、c1)、(a3、a5、a6、c2)、(a3、a5、a6、c3)、(a4、a5、a6、c1)、(a4、a5、a6、c2)、(a4、a5、a6、c3)、(a1、a6、a7、c1)、(a1、a6、a7、c2)、(a1、a6、a7、c3)、(a2、a6、a7、c1)、(a2、a6、a7、c2)、(a2、a6、a7、c3)、(a3、a6、a7、c1)、(a3、a6、a7、c2)、(a3、a6、a7、c3)、(a4、a6、a7、c1)、(a4、a6、a7、c2)、(a4、a6、a7、c3)、(a5、a6、a7、c1)、(a5、a6、a7、c2)、(a5、a6、a7、c3)、(a1、a2、a6、a7、c1)、(a1、a2、a6、a7、c2)、(a1、a2、a6、a7、c3)、(a1、a3、a6、a7、c1)、(a1、a3、a6、a7、c2)、(a1、a3、a6、a7、c3)、(a1、a4、a6、a7、c1)、(a1、a4、a6、a7、c2)、(a1、a4、a6、a7、c3)、(a1、a5、a6、a7、c1)、(a1、a5、a6、a7、c2)、(a1、a5、a6、a7、c3)、(a2、a3、a6、a7、c1)、(a2、a3、a6、a7、c2)、(a2、a3、a6、a7、c3)、(a2、a4、a6、a7、c1)、(a2、a4、a6、a7、c2)、(a2、a4、a6、a7、c3)、(a2、a5、a6、a7、c1)、(a2、a5、a6、a7、c2)、(a2、a5、a6、a7、c3)、(a3、a4、a6、a7、c1)、(a3、a4、a6、a7、c2)、(a3、a4、a6、a7、c3)、(a3、a5、a6、a7、c1)、(a3、a5、a6、a7、c2)、(a3、a5、a6、a7、c3)、(a4、a5、a6、a7、c1)、(a4、a5、a6、a7、c2)、(a4、a5、a6、a7、c3)、(a1、a6、a8、c1)、(a1、a6、a8、c2)、(a1、a6、a8、c3)、(a2、a6、a8、c1)、(a2、a6、a8、c2)、(a2、a6、a8、c3)、(a3、a6、a8、c1)、(a3、a6、a8、c2)、(a3、a6、a8、c3)、(a4、a6、a8、c1)、(a4、a6、a8、c2)、(a4、a6、a8、c3)、(a5、a6、a8、c1)、(a5、a6、a8、c2)、(a5、a6、a8、c3)、
【0066】
(a1、a2、a6、a8、c1)、(a1、a2、a6、a8、c2)、(a1、a2、a6、a8、c3)、(a1、a3、a6、a8、c1)、(a1、a3、a6、a8、c2)、(a1、a3、a6、a8、c3)、(a1、a4、a6、a8、c1)、(a1、a4、a6、a8、c2)、(a1、a4、a6、a8、c3)、(a1、a5、a6、a8、c1)、(a1、a5、a6、a8、c2)、(a1、a5、a6、a8、c3)、(a2、a3、a6、a8、c1)、(a2、a3、a6、a8、c2)、(a2、a3、a6、a8、c3)、(a2、a4、a6、a8、c1)、(a2、a4、a6、a8、c2)、(a2、a4、a6、a8、c3)、(a2、a5、a6、a8、c1)、(a2、a5、a6、a8、c2)、(a2、a5、a6、a8、c3)、(a3、a4、a6、a8、c1)、(a3、a4、a6、a8、c2)、(a3、a4、a6、a8、c3)、(a3、a5、a6、a8、c1)、(a3、a5、a6、a8、c2)、(a3、a5、a6、a8、c3)、(a4、a5、a6、a8、c1)、(a4、a5、a6、a8、c2)、(a4、a5、a6、a8、c3)、(a1、a6、a9、c1)、(a1、a6、a9、c2)、(a1、a6、a9、c3)、(a2、a6、a9、c1)、(a2、a6、a9、c2)、(a2、a6、a9、c3)、(a3、a6、a9、c1)、(a3、a6、a9、c2)、(a3、a6、a9、c3)、(a4、a6、a9、c1)、(a4、a6、a9、c2)、(a4、a6、a9、c3)、(a5、a6、a9、c1)、(a5、a6、a9、c2)、(a5、a6、a9、c3)、(a1、a2、a6、a9、c1)、(a1、a2、a6、a9、c2)、(a1、a2、a6、a9、c3)、(a1、a3、a6、a9、c1)、(a1、a3、a6、a9、c2)、(a1、a3、a6、a9、c3)、(a1、a4、a6、a9、c1)、(a1、a4、a6、a9、c2)、(a1、a4、a6、a9、c3)、(a1、a5、a6、a9、c1)、(a1、a5、a6、a9、c2)、(a1、a5、a6、a9、c3)、(a2、a3、a6、a9、c1)、(a2、a3、a6、a9、c2)、(a2、a3、a6、a9、c3)、(a2、a4、a6、a9、c1)、(a2、a4、a6、a9、c2)、(a2、a4、a6、a9、c3)、(a2、a5、a6、a9、c1)、(a2、a5、a6、a9、c2)、(a2、a5、a6、a9、c3)、(a3、a4、a6、a9、c1)、(a3、a4、a6、a9、c2)、(a3、a4、a6、a9、c3)、(a3、a5、a6、a9、c1)、(a3、a5、a6、a9、c2)、(a3、a5、a6、a9、c3)、(a4、a5、a6、a9、c1)、(a4、a5、a6、a9、c2)、(a4、a5、a6、a9、c3)、
【0067】
(a1、a7、c1)、(a1、a7、c2)、(a1、a7、c3)、(a2、a7、c1)、(a2、a7、c2)、(a2、a7、c3)、(a3、a7、c1)、(a3、a7、c2)、(a3、a7、c3)、(a4、a7、c1)、(a4、a7、c2)、(a4、a7、c3)、(a5、a7、c1)、(a5、a7、c2)、(a5、a7、c3)、(a1、a2、a7、c1)、(a1、a2、a7、c2)、(a1、a2、a7、c3)、(a1、a3、a7、c1)、(a1、a3、a7、c2)、(a1、a3、a7、c3)、(a1、a4、a7、c1)、(a1、a4、a7、c2)、(a1、a4、a7、c3)、(a1、a5、a7、c1)、(a1、a5、a7、c2)、(a1、a5、a7、c3)、(a2、a3、a7、c1)、(a2、a3、a7、c2)、(a2、a3、a7、c3)、(a2、a4、a7、c1)、(a2、a4、a7、c2)、(a2、a4、a7、c3)、(a2、a5、a7、c1)、(a2、a5、a7、c2)、(a2、a5、a7、c3)、(a3、a4、a7、c1)、(a3、a4、a7、c2)、(a3、a4、a7、c3)、(a3、a5、a7、c1)、(a3、a5、a7、c2)、(a3、a5、a7、c3)、(a4、a5、a7、c1)、(a4、a5、a7、c2)、(a4、a5、a7、c3)、(a1、a7、a8、c1)、(a1、a7、a8、c2)、(a1、a7、a8、c3)、(a2、a7、a8、c1)、(a2、a7、a8、c2)、(a2、a7、a8、c3)、(a3、a7、a8、c1)、(a3、a7、a8、c2)、(a3、a7、a8、c3)、(a4、a7、a8、c1)、(a4、a7、a8、c2)、(a4、a7、a8、c3)、(a5、a7、a8、c1)、(a5、a7、a8、c2)、(a5、a7、a8、c3)、(a1、a2、a7、a8、c1)、(a1、a2、a7、a8、c2)、(a1、a2、a7、a8、c3)、(a1、a3、a7、a8、c1)、(a1、a3、a7、a8、c2)、(a1、a3、a7、a8、c3)、(a1、a4、a7、a8、c1)、(a1、a4、a7、a8、c2)、(a1、a4、a7、a8、c3)、(a1、a5、a7、a8、c1)、(a1、a5、a7、a8、c2)、(a1、a5、a7、a8、c3)、
【0068】
(a2、a3、a7、a8、c1)、(a2、a3、a7、a8、c2)、(a2、a3、a7、a8、c3)、(a2、a4、a7、a8、c1)、(a2、a4、a7、a8、c2)、(a2、a4、a7、a8、c3)、(a2、a5、a7、a8、c1)、(a2、a5、a7、a8、c2)、(a2、a5、a7、a8、c3)、(a3、a4、a7、a8、c1)、(a3、a4、a7、a8、c2)、(a3、a4、a7、a8、c3)、(a3、a5、a7、a8、c1)、(a3、a5、a7、a8、c2)、(a3、a5、a7、a8、c3)、(a4、a5、a7、a8、c1)、(a4、a5、a7、a8、c2)、(a4、a5、a7、a8、c3)、(a1、a7、a9、c1)、(a1、a7、a9、c2)、(a1、a7、a9、c3)、(a2、a7、a9、c1)、(a2、a7、a9、c2)、(a2、a7、a9、c3)、(a3、a7、a9、c1)、(a3、a7、a9、c2)、(a3、a7、a9、c3)、(a4、a7、a9、c1)、(a4、a7、a9、c2)、(a4、a7、a9、c3)、(a5、a7、a9、c1)、(a5、a7、a9、c2)、(a5、a7、a9、c3)、(a1、a2、a7、a9、c1)、(a1、a2、a7、a9、c2)、(a1、a2、a7、a9、c3)、(a1、a3、a7、a9、c1)、(a1、a3、a7、a9、c2)、(a1、a3、a7、a9、c3)、(a1、a4、a7、a9、c1)、(a1、a4、a7、a9、c2)、(a1、a4、a7、a9、c3)、(a1、a5、a7、a9、c1)、(a1、a5、a7、a9、c2)、(a1、a5、a7、a9、c3)、(a2、a3、a7、a9、c1)、(a2、a3、a7、a9、c2)、(a2、a3、a7、a9、c3)、(a2、a4、a7、a9、c1)、(a2、a4、a7、a9、c2)、(a2、a4、a7、a9、c3)、(a2、a5、a7、a9、c1)、(a2、a5、a7、a9、c2)、(a2、a5、a7、a9、c3)、(a3、a4、a7、a9、c1)、(a3、a4、a7、a9、c2)、(a3、a4、a7、a9、c3)、(a3、a5、a7、a9、c1)、(a3、a5、a7、a9、c2)、(a3、a5、a7、a9、c3)、(a4、a5、a7、a9、c1)、(a4、a5、a7、a9、c2)、(a4、a5、a7、a9、c3)、
【0069】
(a1、a8、c1)、(a1、a8、c2)、(a1、a8、c3)、(a2、a8、c1)、(a2、a8、c2)、(a2、a8、c3)、(a3、a8、c1)、(a3、a8、c2)、(a3、a8、c3)、(a4、a8、c1)、(a4、a8、c2)、(a4、a8、c3)、(a5、a8、c1)、(a5、a8、c2)、(a5、a8、c3)、(a1、a2、a8、c1)、(a1、a2、a8、c2)、(a1、a2、a8、c3)、(a1、a3、a8、c1)、(a1、a3、a8、c2)、(a1、a3、a8、c3)、(a1、a4、a8、c1)、(a1、a4、a8、c2)、(a1、a4、a8、c3)、(a1、a5、a8、c1)、(a1、a5、a8、c2)、(a1、a5、a8、c3)、(a2、a3、a8、c1)、(a2、a3、a8、c2)、(a2、a3、a8、c3)、(a2、a4、a8、c1)、(a2、a4、a8、c2)、(a2、a4、a8、c3)、(a2、a5、a8、c1)、(a2、a5、a8、c2)、(a2、a5、a8、c3)、(a3、a4、a8、c1)、(a3、a4、a8、c2)、(a3、a4、a8、c3)、(a3、a5、a8、c1)、(a3、a5、a8、c2)、(a3、a5、a8、c3)、(a4、a5、a8、c1)、(a4、a5、a8、c2)、(a4、a5、a8、c3)、(a1、a9、c1)、(a1、a9、c2)、(a1、a9、c3)、(a2、a9、c1)、(a2、a9、c2)、(a2、a9、c3)、(a3、a9、c1)、(a3、a9、c2)、(a3、a9、c3)、(a4、a9、c1)、(a4、a9、c2)、(a4、a9、c3)、(a5、a9、c1)、(a5、a9、c2)、(a5、a9、c3)、(a1、a2、a9、c1)、(a1、a2、a9、c2)、(a1、a2、a9、c3)、(a1、a3、a9、c1)、(a1、a3、a9、c2)、(a1、a3、a9、c3)、(a1、a4、a9、c1)、(a1、a4、a9、c2)、(a1、a4、a9、c3)、(a1、a5、a9、c1)、(a1、a5、a9、c2)、(a1、a5、a9、c3)、
【0070】
(a2、a3、a9、c1)、(a2、a3、a9、c2)、(a2、a3、a9、c3)、(a2、a4、a9、c1)、(a2、a4、a9、c2)、(a2、a4、a9、c3)、(a2、a5、a9、c1)、(a2、a5、a9、c2)、(a2、a5、a9、c3)、(a3、a4、a9、c1)、(a3、a4、a9、c2)、(a3、a4、a9、c3)、(a3、a5、a9、c1)、(a3、a5、a9、c2)、(a3、a5、a9、c3)、(a4、a5、a9、c1)、(a4、a5、a9、c2)、(a4、a5、a9、c3)、(a1、a8、a9、c1)、(a1、a8、a9、c2)、(a1、a8、a9、c3)、(a2、a8、a9、c1)、(a2、a8、a9、c2)、(a2、a8、a9、c3)、(a3、a8、a9、c1)、(a3、a8、a9、c2)、(a3、a8、a9、c3)、(a4、a8、a9、c1)、(a4、a8、a9、c2)、(a4、a8、a9、c3)、(a5、a8、a9、c1)、(a5、a8、a9、c2)、(a5、a8、a9、c3)、(a1、a2、a8、a9、c1)、(a1、a2、a8、a9、c2)、(a1、a2、a8、a9、c3)、(a1、a3、a8、a9、c1)、(a1、a3、a8、a9、c2)、(a1、a3、a8、a9、c3)、(a1、a4、a8、a9、c1)、(a1、a4、a8、a9、c2)、(a1、a4、a8、a9、c3)、(a1、a5、a8、a9、c1)、(a1、a5、a8、a9、c2)、(a1、a5、a8、a9、c3)、(a2、a3、a8、a9、c1)、(a2、a3、a8、a9、c2)、(a2、a3、a8、a9、c3)、(a2、a4、a8、a9、c1)、(a2、a4、a8、a9、c2)、(a2、a4、a8、a9、c3)、(a2、a5、a8、a9、c1)、(a2、a5、a8、a9、c2)、(a2、a5、a8、a9、c3)、(a3、a4、a8、a9、c1)、(a3、a4、a8、a9、c2)、(a3、a4、a8、a9、c3)、(a3、a5、a8、a9、c1)、(a3、a5、a8、a9、c2)、(a3、a5、a8、a9、c3)、(a4、a5、a8、a9、c1)、(a4、a5、a8、a9、c2)または(a4、a5、a8、a9、c3)。
【0071】
成分(a)と成分(c)の別の組合せとしては、限定されずに、例えば、ブドウ糖、ショ糖、果糖から選択される1以上のカロリー性甘味物質と、エリスリトール、D-アルロース、キシリトールおよびD-タガトースから選択される1以上の非カロリー性甘味物質とを含む成分(a)と、RebD、RebMおよびモグロシドVから選択される1以上の甘味物質を含む成分(c)との組合せなどが挙げられる。より具体的な成分(a)と成分(c)の組合せとしては、ブドウ糖をa1、ショ糖をa2、果糖をa3、エリスリトールをa4、D-アルロースをa5、キシリトールをa6、D-タガトースをa7、RebDをc1、RebMをc2およびモグロシドVをc3とした場合、以下のリストの括弧内に示すものが挙げられる。以下のリストにおいて、例えば、(a1、a4、c1)は、ブドウ糖とエリスリトールとRebDの組合せを示す。
【0072】
(a1、a4、c1)、(a1、a4、c2)、(a1、a4、c3)、(a1、a4、c1、c2)、(a1、a4、c2、c3)、(a1、a4、c1、c3)、(a1、a4、c1、c2、c3)、(a1、a5、c1)、(a1、a5、c2)、(a1、a5、c3)、(a1、a5、c1、c2)、(a1、a5、c2、c3)、(a1、a5、c1、c3)、(a1、a5、c1、c2、c3)、(a1、a6、c1)、(a1、a6、c2)、(a1、a6、c3)、(a1、a6、c1、c2)、(a1、a6、c2、c3)、(a1、a6、c1、c3)、(a1、a6、c1、c2、c3)、(a1、a7、c1)、(a1、a7、c2)、(a1、a7、c3)、(a1、a7、c1、c2)、(a1、a7、c2、c3)、(a1、a7、c1、c3)、(a1、a7、c1、c2、c3)、(a1、a4、a5、c1)、(a1、a4、a5、c2)、(a1、a4、a5、c3)、(a1、a4、a5、c1、c2)、(a1、a4、a5、c2、c3)、(a1、a4、a5、c1、c3)、(a1、a4、a5、c1、c2、c3)、(a1、a4、a6、c1)、(a1、a4、a6、c2)、(a1、a4、a6、c3)、(a1、a4、a6、c1、c2)、(a1、a4、a6、c2、c3)、(a1、a4、a6、c1、c3)、(a1、a4、a6、c1、c2、c3)、(a1、a4、a7、c1)、(a1、a4、a7、c2)、(a1、a4、a7、c3)、(a1、a4、a7、c1、c2)、(a1、a4、a7、c2、c3)、(a1、a4、a7、c1、c3)、(a1、a4、a7、c1、c2、c3)、(a1、a5、a6、c1)、(a1、a5、a6、c2)、(a1、a5、a6、c3)、(a1、a5、a6、c1、c2)、(a1、a5、a6、c2、c3)、(a1、a5、a6、c1、c3)、(a1、a5、a6、c1、c2、c3)、
【0073】
(a1、a5、a7、c1)、(a1、a5、a7、c2)、(a1、a5、a7、c3)、(a1、a5、a7、c1、c2)、(a1、a5、a7、c2、c3)、(a1、a5、a7、c1、c3)、(a1、a5、a7、c1、c2、c3)、(a1、a6、a7、c1)、(a1、a6、a7、c2)、(a1、a6、a7、c3)、(a1、a6、a7、c1、c2)、(a1、a6、a7、c2、c3)、(a1、a6、a7、c1、c3)、(a1、a6、a7、c1、c2、c3)、(a1、a4、a5、a6、c1)、(a1、a4、a5、a6、c2)、(a1、a4、a5、a6、c3)、(a1、a4、a5、a6、c1、c2)、(a1、a4、a5、a6、c2、c3)、(a1、a4、a5、a6、c1、c3)、(a1、a4、a5、a6、c1、c2、c3)、(a1、a4、a5、a7、c1)、(a1、a4、a5、a7、c2)、(a1、a4、a5、a7、c3)、(a1、a4、a5、a7、c1、c2)、(a1、a4、a5、a7、c2、c3)、(a1、a4、a5、a7、c1、c3)、(a1、a4、a5、a7、c1、c2、c3)、(a1、a4、a6、a7、c1)、(a1、a4、a6、a7、c2)、(a1、a4、a6、a7、c3)、(a1、a4、a6、a7、c1、c2)、(a1、a4、a6、a7、c2、c3)、(a1、a4、a6、a7、c1、c3)、(a1、a4、a6、a7、c1、c2、c3)、(a1、a5、a6、a7、c1)、(a1、a5、a6、a7、c2)、(a1、a5、a6、a7、c3)、(a1、a5、a6、a7、c1、c2)、(a1、a5、a6、a7、c2、c3)、(a1、a5、a6、a7、c1、c3)、(a1、a5、a6、a7、c1、c2、c3)、(a1、a4、a5、a6、a7、c1)、(a1、a4、a5、a6、a7、c2)、(a1、a4、a5、a6、a7、c3)、(a1、a4、a5、a6、a7、c1、c2)、(a1、a4、a5、a6、a7、c2、c3)、(a1、a4、a5、a6、a7、c1、c3)、(a1、a4、a5、a6、a7、c1、c2、c3)、
【0074】
(a2、a4、c1)、(a2、a4、c2)、(a2、a4、c3)、(a2、a4、c1、c2)、(a2、a4、c2、c3)、(a2、a4、c1、c3)、(a2、a4、c1、c2、c3)、(a2、a5、c1)、(a2、a5、c2)、(a2、a5、c3)、(a2、a5、c1、c2)、(a2、a5、c2、c3)、(a2、a5、c1、c3)、(a2、a5、c1、c2、c3)、(a2、a6、c1)、(a2、a6、c2)、(a2、a6、c3)、(a2、a6、c1、c2)、(a2、a6、c2、c3)、(a2、a6、c1、c3)、(a2、a6、c1、c2、c3)、(a2、a7、c1)、(a2、a7、c2)、(a2、a7、c3)、(a2、a7、c1、c2)、(a2、a7、c2、c3)、(a2、a7、c1、c3)、(a2、a7、c1、c2、c3)、(a2、a4、a5、c1)、(a2、a4、a5、c2)、(a2、a4、a5、c3)、(a2、a4、a5、c1、c2)、(a2、a4、a5、c2、c3)、(a2、a4、a5、c1、c3)、(a2、a4、a5、c1、c2、c3)、(a2、a4、a6、c1)、(a2、a4、a6、c2)、(a2、a4、a6、c3)、(a2、a4、a6、c1、c2)、(a2、a4、a6、c2、c3)、(a2、a4、a6、c1、c3)、(a2、a4、a6、c1、c2、c3)、(a2、a4、a7、c1)、(a2、a4、a7、c2)、(a2、a4、a7、c3)、(a2、a4、a7、c1、c2)、(a2、a4、a7、c2、c3)、(a2、a4、a7、c1、c3)、(a2、a4、a7、c1、c2、c3)、(a2、a5、a6、c1)、(a2、a5、a6、c2)、(a2、a5、a6、c3)、(a2、a5、a6、c1、c2)、(a2、a5、a6、c2、c3)、(a2、a5、a6、c1、c3)、(a2、a5、a6、c1、c2、c3)、(a2、a5、a7、c1)、(a2、a5、a7、c2)、(a2、a5、a7、c3)、(a2、a5、a7、c1、c2)、(a2、a5、a7、c2、c3)、(a2、a5、a7、c1、c3)、(a2、a5、a7、c1、c2、c3)、
【0075】
(a2、a6、a7、c1)、(a2、a6、a7、c2)、(a2、a6、a7、c3)、(a2、a6、a7、c1、c2)、(a2、a6、a7、c2、c3)、(a2、a6、a7、c1、c3)、(a2、a6、a7、c1、c2、c3)、(a2、a4、a5、a6、c1)、(a2、a4、a5、a6、c2)、(a2、a4、a5、a6、c3)、(a2、a4、a5、a6、c1、c2)、(a2、a4、a5、a6、c2、c3)、(a2、a4、a5、a6、c1、c3)、(a2、a4、a5、a6、c1、c2、c3)、(a2、a4、a5、a7、c1)、(a2、a4、a5、a7、c2)、(a2、a4、a5、a7、c3)、(a2、a4、a5、a7、c1、c2)、(a2、a4、a5、a7、c2、c3)、(a2、a4、a5、a7、c1、c3)、(a2、a4、a5、a7、c1、c2、c3)、(a2、a4、a6、a7、c1)、(a2、a4、a6、a7、c2)、(a2、a4、a6、a7、c3)、(a2、a4、a6、a7、c1、c2)、(a2、a4、a6、a7、c2、c3)、(a2、a4、a6、a7、c1、c3)、(a2、a4、a6、a7、c1、c2、c3)、(a2、a5、a6、a7、c1)、(a2、a5、a6、a7、c2)、(a2、a5、a6、a7、c3)、(a2、a5、a6、a7、c1、c2)、(a2、a5、a6、a7、c2、c3)、(a2、a5、a6、a7、c1、c3)、(a2、a5、a6、a7、c1、c2、c3)、(a2、a4、a5、a6、a7、c1)、(a2、a4、a5、a6、a7、c2)、(a2、a4、a5、a6、a7、c3)、(a2、a4、a5、a6、a7、c1、c2)、(a2、a4、a5、a6、a7、c2、c3)、(a2、a4、a5、a6、a7、c1、c3)、(a2、a4、a5、a6、a7、c1、c2、c3)、
【0076】
(a3、a4、c1)、(a3、a4、c2)、(a3、a4、c3)、(a3、a4、c1、c2)、(a3、a4、c2、c3)、(a3、a4、c1、c3)、(a3、a4、c1、c2、c3)、(a3、a5、c1)、(a3、a5、c2)、(a3、a5、c3)、(a3、a5、c1、c2)、(a3、a5、c2、c3)、(a3、a5、c1、c3)、(a3、a5、c1、c2、c3)、(a3、a6、c1)、(a3、a6、c2)、(a3、a6、c3)、(a3、a6、c1、c2)、(a3、a6、c2、c3)、(a3、a6、c1、c3)、(a3、a6、c1、c2、c3)、(a3、a7、c1)、(a3、a7、c2)、(a3、a7、c3)、(a3、a7、c1、c2)、(a3、a7、c2、c3)、(a3、a7、c1、c3)、(a3、a7、c1、c2、c3)、(a3、a4、a5、c1)、(a3、a4、a5、c2)、(a3、a4、a5、c3)、(a3、a4、a5、c1、c2)、(a3、a4、a5、c2、c3)、(a3、a4、a5、c1、c3)、(a3、a4、a5、c1、c2、c3)、(a3、a4、a6、c1)、(a3、a4、a6、c2)、(a3、a4、a6、c3)、(a3、a4、a6、c1、c2)、(a3、a4、a6、c2、c3)、(a3、a4、a6、c1、c3)、(a3、a4、a6、c1、c2、c3)、(a3、a4、a7、c1)、(a3、a4、a7、c2)、(a3、a4、a7、c3)、(a3、a4、a7、c1、c2)、(a3、a4、a7、c2、c3)、(a3、a4、a7、c1、c3)、(a3、a4、a7、c1、c2、c3)、(a3、a5、a6、c1)、(a3、a5、a6、c2)、(a3、a5、a6、c3)、(a3、a5、a6、c1、c2)、(a3、a5、a6、c2、c3)、(a3、a5、a6、c1、c3)、(a3、a5、a6、c1、c2、c3)、
【0077】
(a3、a5、a7、c1)、(a3、a5、a7、c2)、(a3、a5、a7、c3)、(a3、a5、a7、c1、c2)、(a3、a5、a7、c2、c3)、(a3、a5、a7、c1、c3)、(a3、a5、a7、c1、c2、c3)、(a3、a6、a7、c1)、(a3、a6、a7、c2)、(a3、a6、a7、c3)、(a3、a6、a7、c1、c2)、(a3、a6、a7、c2、c3)、(a3、a6、a7、c1、c3)、(a3、a6、a7、c1、c2、c3)、(a3、a4、a5、a6、c1)、(a3、a4、a5、a6、c2)、(a3、a4、a5、a6、c3)、(a3、a4、a5、a6、c1、c2)、(a3、a4、a5、a6、c2、c3)、(a3、a4、a5、a6、c1、c3)、(a3、a4、a5、a6、c1、c2、c3)、(a3、a4、a5、a7、c1)、(a3、a4、a5、a7、c2)、(a3、a4、a5、a7、c3)、(a3、a4、a5、a7、c1、c2)、(a3、a4、a5、a7、c2、c3)、(a3、a4、a5、a7、c1、c3)、(a3、a4、a5、a7、c1、c2、c3)、(a3、a4、a6、a7、c1)、(a3、a4、a6、a7、c2)、(a3、a4、a6、a7、c3)、(a3、a4、a6、a7、c1、c2)、(a3、a4、a6、a7、c2、c3)、(a3、a4、a6、a7、c1、c3)、(a3、a4、a6、a7、c1、c2、c3)、(a3、a5、a6、a7、c1)、(a3、a5、a6、a7、c2)、(a3、a5、a6、a7、c3)、(a3、a5、a6、a7、c1、c2)、(a3、a5、a6、a7、c2、c3)、(a3、a5、a6、a7、c1、c3)、(a3、a5、a6、a7、c1、c2、c3)、(a3、a4、a5、a6、a7、c1)、(a3、a4、a5、a6、a7、c2)、(a3、a4、a5、a6、a7、c3)、(a3、a4、a5、a6、a7、c1、c2)、(a3、a4、a5、a6、a7、c2、c3)、(a3、a4、a5、a6、a7、c1、c3)、(a3、a4、a5、a6、a7、c1、c2、c3)、
【0078】
(a1、a2、a4、c1)、(a1、a2、a4、c2)、(a1、a2、a4、c3)、(a1、a2、a4、c1、c2)、(a1、a2、a4、c2、c3)、(a1、a2、a4、c1、c3)、(a1、a2、a4、c1、c2、c3)、(a1、a2、a5、c1)、(a1、a2、a5、c2)、(a1、a2、a5、c3)、(a1、a2、a5、c1、c2)、(a1、a2、a5、c2、c3)、(a1、a2、a5、c1、c3)、(a1、a2、a5、c1、c2、c3)、(a1、a2、a6、c1)、(a1、a2、a6、c2)、(a1、a2、a6、c3)、(a1、a2、a6、c1、c2)、(a1、a2、a6、c2、c3)、(a1、a2、a6、c1、c3)、(a1、a2、a6、c1、c2、c3)、(a1、a2、a7、c1)、(a1、a2、a7、c2)、(a1、a2、a7、c3)、(a1、a2、a7、c1、c2)、(a1、a2、a7、c2、c3)、(a1、a2、a7、c1、c3)、(a1、a2、a7、c1、c2、c3)、(a1、a2、a4、a5、c1)、(a1、a2、a4、a5、c2)、(a1、a2、a4、a5、c3)、(a1、a2、a4、a5、c1、c2)、(a1、a2、a4、a5、c2、c3)、(a1、a2、a4、a5、c1、c3)、(a1、a2、a4、a5、c1、c2、c3)、(a1、a2、a4、a6、c1)、(a1、a2、a4、a6、c2)、(a1、a2、a4、a6、c3)、(a1、a2、a4、a6、c1、c2)、(a1、a2、a4、a6、c2、c3)、(a1、a2、a4、a6、c1、c3)、(a1、a2、a4、a6、c1、c2、c3)、(a1、a2、a4、a7、c1)、(a1、a2、a4、a7、c2)、(a1、a2、a4、a7、c3)、(a1、a2、a4、a7、c1、c2)、(a1、a2、a4、a7、c2、c3)、(a1、a2、a4、a7、c1、c3)、(a1、a2、a4、a7、c1、c2、c3)、(a1、a2、a5、a6、c1)、(a1、a2、a5、a6、c2)、(a1、a2、a5、a6、c3)、(a1、a2、a5、a6、c1、c2)、(a1、a2、a5、a6、c2、c3)、(a1、a2、a5、a6、c1、c3)、(a1、a2、a5、a6、c1、c2、c3)、(a1、a2、a5、a7、c1)、(a1、a2、a5、a7、c2)、(a1、a2、a5、a7、c3)、(a1、a2、a5、a7、c1、c2)、(a1、a2、a5、a7、c2、c3)、(a1、a2、a5、a7、c1、c3)、(a1、a2、a5、a7、c1、c2、c3)、
【0079】
(a1、a2、a6、a7、c1)、(a1、a2、a6、a7、c2)、(a1、a2、a6、a7、c3)、(a1、a2、a6、a7、c1、c2)、(a1、a2、a6、a7、c2、c3)、(a1、a2、a6、a7、c1、c3)、(a1、a2、a6、a7、c1、c2、c3)、(a1、a2、a4、a5、a6、c1)、(a1、a2、a4、a5、a6、c2)、(a1、a2、a4、a5、a6、c3)、(a1、a2、a4、a5、a6、c1、c2)、(a1、a2、a4、a5、a6、c2、c3)、(a1、a2、a4、a5、a6、c1、c3)、(a1、a2、a4、a5、a6、c1、c2、c3)、(a1、a2、a4、a5、a7、c1)、(a1、a2、a4、a5、a7、c2)、(a1、a2、a4、a5、a7、c3)、(a1、a2、a4、a5、a7、c1、c2)、(a1、a2、a4、a5、a7、c2、c3)、(a1、a2、a4、a5、a7、c1、c3)、(a1、a2、a4、a5、a7、c1、c2、c3)、(a1、a2、a4、a6、a7、c1)、(a1、a2、a4、a6、a7、c2)、(a1、a2、a4、a6、a7、c3)、(a1、a2、a4、a6、a7、c1、c2)、(a1、a2、a4、a6、a7、c2、c3)、(a1、a2、a4、a6、a7、c1、c3)、(a1、a2、a4、a6、a7、c1、c2、c3)、(a1、a2、a5、a6、a7、c1)、(a1、a2、a5、a6、a7、c2)、(a1、a2、a5、a6、a7、c3)、(a1、a2、a5、a6、a7、c1、c2)、(a1、a2、a5、a6、a7、c2、c3)、(a1、a2、a5、a6、a7、c1、c3)、(a1、a2、a5、a6、a7、c1、c2、c3)、(a1、a2、a4、a5、a6、a7、c1)、(a1、a2、a4、a5、a6、a7、c2)、(a1、a2、a4、a5、a6、a7、c3)、(a1、a2、a4、a5、a6、a7、c1、c2)、(a1、a2、a4、a5、a6、a7、c2、c3)、(a1、a2、a4、a5、a6、a7、c1、c3)、(a1、a2、a4、a5、a6、a7、c1、c2、c3)、
【0080】
(a1、a3、a4、c1)、(a1、a3、a4、c2)、(a1、a3、a4、c3)、(a1、a3、a4、c1、c2)、(a1、a3、a4、c2、c3)、(a1、a3、a4、c1、c3)、(a1、a3、a4、c1、c2、c3)、(a1、a3、a5、c1)、(a1、a3、a5、c2)、(a1、a3、a5、c3)、(a1、a3、a5、c1、c2)、(a1、a3、a5、c2、c3)、(a1、a3、a5、c1、c3)、(a1、a3、a5、c1、c2、c3)、(a1、a3、a6、c1)、(a1、a3、a6、c2)、(a1、a3、a6、c3)、(a1、a3、a6、c1、c2)、(a1、a3、a6、c2、c3)、(a1、a3、a6、c1、c3)、(a1、a3、a6、c1、c2、c3)、(a1、a3、a7、c1)、(a1、a3、a7、c2)、(a1、a3、a7、c3)、(a1、a3、a7、c1、c2)、(a1、a3、a7、c2、c3)、(a1、a3、a7、c1、c3)、(a1、a3、a7、c1、c2、c3)、(a1、a3、a4、a5、c1)、(a1、a3、a4、a5、c2)、(a1、a3、a4、a5、c3)、(a1、a3、a4、a5、c1、c2)、(a1、a3、a4、a5、c2、c3)、(a1、a3、a4、a5、c1、c3)、(a1、a3、a4、a5、c1、c2、c3)、(a1、a3、a4、a6、c1)、(a1、a3、a4、a6、c2)、(a1、a3、a4、a6、c3)、(a1、a3、a4、a6、c1、c2)、(a1、a3、a4、a6、c2、c3)、(a1、a3、a4、a6、c1、c3)、(a1、a3、a4、a6、c1、c2、c3)、(a1、a3、a4、a7、c1)、(a1、a3、a4、a7、c2)、(a1、a3、a4、a7、c3)、(a1、a3、a4、a7、c1、c2)、(a1、a3、a4、a7、c2、c3)、(a1、a3、a4、a7、c1、c3)、(a1、a3、a4、a7、c1、c2、c3)、(a1、a3、a5、a6、c1)、(a1、a3、a5、a6、c2)、(a1、a3、a5、a6、c3)、(a1、a3、a5、a6、c1、c2)、(a1、a3、a5、a6、c2、c3)、(a1、a3、a5、a6、c1、c3)、(a1、a3、a5、a6、c1、c2、c3)、(a1、a3、a5、a7、c1)、(a1、a3、a5、a7、c2)、(a1、a3、a5、a7、c3)、(a1、a3、a5、a7、c1、c2)、(a1、a3、a5、a7、c2、c3)、(a1、a3、a5、a7、c1、c3)、(a1、a3、a5、a7、c1、c2、c3)、
【0081】
(a1、a3、a6、a7、c1)、(a1、a3、a6、a7、c2)、(a1、a3、a6、a7、c3)、(a1、a3、a6、a7、c1、c2)、(a1、a3、a6、a7、c2、c3)、(a1、a3、a6、a7、c1、c3)、(a1、a3、a6、a7、c1、c2、c3)、(a1、a3、a4、a5、a6、c1)、(a1、a3、a4、a5、a6、c2)、(a1、a3、a4、a5、a6、c3)、(a1、a3、a4、a5、a6、c1、c2)、(a1、a3、a4、a5、a6、c2、c3)、(a1、a3、a4、a5、a6、c1、c3)、(a1、a3、a4、a5、a6、c1、c2、c3)、(a1、a3、a4、a5、a7、c1)、(a1、a3、a4、a5、a7、c2)、(a1、a3、a4、a5、a7、c3)、(a1、a3、a4、a5、a7、c1、c2)、(a1、a3、a4、a5、a7、c2、c3)、(a1、a3、a4、a5、a7、c1、c3)、(a1、a3、a4、a5、a7、c1、c2、c3)、(a1、a3、a4、a6、a7、c1)、(a1、a3、a4、a6、a7、c2)、(a1、a3、a4、a6、a7、c3)、(a1、a3、a4、a6、a7、c1、c2)、(a1、a3、a4、a6、a7、c2、c3)、(a1、a3、a4、a6、a7、c1、c3)、(a1、a3、a4、a6、a7、c1、c2、c3)、(a1、a3、a5、a6、a7、c1)、(a1、a3、a5、a6、a7、c2)、(a1、a3、a5、a6、a7、c3)、(a1、a3、a5、a6、a7、c1、c2)、(a1、a3、a5、a6、a7、c2、c3)、(a1、a3、a5、a6、a7、c1、c3)、(a1、a3、a5、a6、a7、c1、c2、c3)、(a1、a3、a4、a5、a6、a7、c1)、(a1、a3、a4、a5、a6、a7、c2)、(a1、a3、a4、a5、a6、a7、c3)、(a1、a3、a4、a5、a6、a7、c1、c2)、(a1、a3、a4、a5、a6、a7、c2、c3)、(a1、a3、a4、a5、a6、a7、c1、c3)、(a1、a3、a4、a5、a6、a7、c1、c2、c3)、
【0082】
(a2、a3、a4、c1)、(a2、a3、a4、c2)、(a2、a3、a4、c3)、(a2、a3、a4、c1、c2)、(a2、a3、a4、c2、c3)、(a2、a3、a4、c1、c3)、(a2、a3、a4、c1、c2、c3)、(a2、a3、a5、c1)、(a2、a3、a5、c2)、(a2、a3、a5、c3)、(a2、a3、a5、c1、c2)、(a2、a3、a5、c2、c3)、(a2、a3、a5、c1、c3)、(a2、a3、a5、c1、c2、c3)、(a2、a3、a6、c1)、(a2、a3、a6、c2)、(a2、a3、a6、c3)、(a2、a3、a6、c1、c2)、(a2、a3、a6、c2、c3)、(a2、a3、a6、c1、c3)、(a2、a3、a6、c1、c2、c3)、(a2、a3、a7、c1)、(a2、a3、a7、c2)、(a2、a3、a7、c3)、(a2、a3、a7、c1、c2)、(a2、a3、a7、c2、c3)、(a2、a3、a7、c1、c3)、(a2、a3、a7、c1、c2、c3)、(a2、a3、a4、a5、c1)、(a2、a3、a4、a5、c2)、(a2、a3、a4、a5、c3)、(a2、a3、a4、a5、c1、c2)、(a2、a3、a4、a5、c2、c3)、(a2、a3、a4、a5、c1、c3)、(a2、a3、a4、a5、c1、c2、c3)、(a2、a3、a4、a6、c1)、(a2、a3、a4、a6、c2)、(a2、a3、a4、a6、c3)、(a2、a3、a4、a6、c1、c2)、(a2、a3、a4、a6、c2、c3)、(a2、a3、a4、a6、c1、c3)、(a2、a3、a4、a6、c1、c2、c3)、(a2、a3、a4、a7、c1)、(a2、a3、a4、a7、c2)、(a2、a3、a4、a7、c3)、(a2、a3、a4、a7、c1、c2)、(a2、a3、a4、a7、c2、c3)、(a2、a3、a4、a7、c1、c3)、(a2、a3、a4、a7、c1、c2、c3)、(a2、a3、a5、a6、c1)、(a2、a3、a5、a6、c2)、(a2、a3、a5、a6、c3)、(a2、a3、a5、a6、c1、c2)、(a2、a3、a5、a6、c2、c3)、(a2、a3、a5、a6、c1、c3)、(a2、a3、a5、a6、c1、c2、c3)、(a2、a3、a5、a7、c1)、(a2、a3、a5、a7、c2)、(a2、a3、a5、a7、c3)、(a2、a3、a5、a7、c1、c2)、(a2、a3、a5、a7、c2、c3)、(a2、a3、a5、a7、c1、c3)、(a2、a3、a5、a7、c1、c2、c3)、
【0083】
(a2、a3、a6、a7、c1)、(a2、a3、a6、a7、c2)、(a2、a3、a6、a7、c3)、(a2、a3、a6、a7、c1、c2)、(a2、a3、a6、a7、c2、c3)、(a2、a3、a6、a7、c1、c3)、(a2、a3、a6、a7、c1、c2、c3)、(a2、a3、a4、a5、a6、c1)、(a2、a3、a4、a5、a6、c2)、(a2、a3、a4、a5、a6、c3)、(a2、a3、a4、a5、a6、c1、c2)、(a2、a3、a4、a5、a6、c2、c3)、(a2、a3、a4、a5、a6、c1、c3)、(a2、a3、a4、a5、a6、c1、c2、c3)、(a2、a3、a4、a5、a7、c1)、(a2、a3、a4、a5、a7、c2)、(a2、a3、a4、a5、a7、c3)、(a2、a3、a4、a5、a7、c1、c2)、(a2、a3、a4、a5、a7、c2、c3)、(a2、a3、a4、a5、a7、c1、c3)、(a2、a3、a4、a5、a7、c1、c2、c3)、(a2、a3、a4、a6、a7、c1)、(a2、a3、a4、a6、a7、c2)、(a2、a3、a4、a6、a7、c3)、(a2、a3、a4、a6、a7、c1、c2)、(a2、a3、a4、a6、a7、c2、c3)、(a2、a3、a4、a6、a7、c1、c3)、(a2、a3、a4、a6、a7、c1、c2、c3)、(a2、a3、a5、a6、a7、c1)、(a2、a3、a5、a6、a7、c2)、(a2、a3、a5、a6、a7、c3)、(a2、a3、a5、a6、a7、c1、c2)、(a2、a3、a5、a6、a7、c2、c3)、(a2、a3、a5、a6、a7、c1、c3)、(a2、a3、a5、a6、a7、c1、c2、c3)、(a2、a3、a4、a5、a6、a7、c1)、(a2、a3、a4、a5、a6、a7、c2)、(a2、a3、a4、a5、a6、a7、c3)、(a2、a3、a4、a5、a6、a7、c1、c2)、(a2、a3、a4、a5、a6、a7、c2、c3)、(a2、a3、a4、a5、a6、a7、c1、c3)、(a2、a3、a4、a5、a6、a7、c1、c2、c3)、
【0084】
(a1、a2、a3、a4、c1)、(a1、a2、a3、a4、c2)、(a1、a2、a3、a4、c3)、(a1、a2、a3、a4、c1、c2)、(a1、a2、a3、a4、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、c1、c3)、(a1、a2、a3、a4、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a5、c1)、(a1、a2、a3、a5、c2)、(a1、a2、a3、a5、c3)、(a1、a2、a3、a5、c1、c2)、(a1、a2、a3、a5、c2、c3)、(a1、a2、a3、a5、c1、c3)、(a1、a2、a3、a5、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a6、c1)、(a1、a2、a3、a6、c2)、(a1、a2、a3、a6、c3)、(a1、a2、a3、a6、c1、c2)、(a1、a2、a3、a6、c2、c3)、(a1、a2、a3、a6、c1、c3)、(a1、a2、a3、a6、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a7、c1)、(a1、a2、a3、a7、c2)、(a1、a2、a3、a7、c3)、(a1、a2、a3、a7、c1、c2)、(a1、a2、a3、a7、c2、c3)、(a1、a2、a3、a7、c1、c3)、(a1、a2、a3、a7、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、c1)、(a1、a2、a3、a4、a5、c2)、(a1、a2、a3、a4、a5、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、c1、c2)、(a1、a2、a3、a4、a5、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、c1、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a6、c1)、(a1、a2、a3、a4、a6、c2)、(a1、a2、a3、a4、a6、c3)、(a1、a2、a3、a4、a6、c1、c2)、(a1、a2、a3、a4、a6、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a6、c1、c3)、(a1、a2、a3、a4、a6、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a7、c1)、(a1、a2、a3、a4、a7、c2)、(a1、a2、a3、a4、a7、c3)、(a1、a2、a3、a4、a7、c1、c2)、(a1、a2、a3、a4、a7、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a7、c1、c3)、(a1、a2、a3、a4、a7、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a5、a6、c1)、(a1、a2、a3、a5、a6、c2)、(a1、a2、a3、a5、a6、c3)、(a1、a2、a3、a5、a6、c1、c2)、(a1、a2、a3、a5、a6、c2、c3)、(a1、a2、a3、a5、a6、c1、c3)、(a1、a2、a3、a5、a6、c1、c2、c3)、
【0085】
(a1、a2、a3、a5、a7、c1)、(a1、a2、a3、a5、a7、c2)、(a1、a2、a3、a5、a7、c3)、(a1、a2、a3、a5、a7、c1、c2)、(a1、a2、a3、a5、a7、c2、c3)、(a1、a2、a3、a5、a7、c1、c3)、(a1、a2、a3、a5、a7、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a6、a7、c1)、(a1、a2、a3、a6、a7、c2)、(a1、a2、a3、a6、a7、c3)、(a1、a2、a3、a6、a7、c1、c2)、(a1、a2、a3、a6、a7、c2、c3)、(a1、a2、a3、a6、a7、c1、c3)、(a1、a2、a3、a6、a7、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c1)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c2)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c1、c2)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c1、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、a7、c1)、(a1、a2、a3、a4、a5、a7、c2)、(a1、a2、a3、a4、a5、a7、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、a7、c1、c2)、(a1、a2、a3、a4、a5、a7、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、a7、c1、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、a7、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a6、a7、c1)、(a1、a2、a3、a4、a6、a7、c2)、(a1、a2、a3、a4、a6、a7、c3)、(a1、a2、a3、a4、a6、a7、c1、c2)、(a1、a2、a3、a4、a6、a7、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a6、a7、c1、c3)、(a1、a2、a3、a4、a6、a7、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a5、a6、a7、c1)、(a1、a2、a3、a5、a6、a7、c2)、(a1、a2、a3、a5、a6、a7、c3)、(a1、a2、a3、a5、a6、a7、c1、c2)、(a1、a2、a3、a5、a6、a7、c2、c3)、(a1、a2、a3、a5、a6、a7、c1、c3)、(a1、a2、a3、a5、a6、a7、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、a7、c1)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、a7、c2)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、a7、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、a7、c1、c2)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、a7、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、a7、c1、c3)または(a1、a2、a3、a4、a5、a6、a7、c1、c2、c3)。
【0086】
成分(a)と成分(c)の別の組合せとしては、限定されずに、例えば、ブドウ糖、ショ糖、果糖、エリスリトール、D-アルロースおよびD-タガトースから選択される1以上の甘味物質を含む成分(a)と、RebD、RebM、モグロシドVおよびソーマチンから選択される1以上の甘味物質を含む成分(c)との組み合わせなどが挙げられる。より具体的な成分(a)と成分(c)の組合せとしては、ブドウ糖をa1、ショ糖をa2、果糖をa3、エリスリトールをa4、D-アルロースをa5、D-タガトースa6、RebDをc1、RebMをc2、モグロシドVをc3およびソーマチンをc4とした場合、以下のリストの括弧内に示すものが挙げられる。以下のリストにおいて、例えば、(a1、a6、c1)は、ブドウ糖とD-タガトースとRebDの組合せを示す。なお、以下のリストは、成分(c)としてソーマチンのみを含む組合せは含まない。
【0087】
(a1、c1)、(a1、c2)、(a1、c3)、(a1、c1、c2)、(a1、c1、c3)、(a1、c1、c4)、(a1、c2、c3)、(a1、c2、c4)、(a1、c3、c4)、(a1、c1、c2、c3)、(a1、c1、c2、c4)、(a1、c1、c3、c4)、(a1、c2、c3、c4)、(a1、c1、c2、c3、c4)、(a2、c1)、(a2、c2)、(a2、c3)、(a2、c1、c2)、(a2、c1、c3)、(a2、c1、c4)、(a2、c2、c3)、(a2、c2、c4)、(a2、c3、c4)、(a2、c1、c2、c3)、(a2、c1、c2、c4)、(a2、c1、c3、c4)、(a2、c2、c3、c4)、(a2、c1、c2、c3、c4)、(a3、c1)、(a3、c2)、(a3、c3)、(a3、c1、c2)、(a3、c1、c3)、(a3、c1、c4)、(a3、c2、c3)、(a3、c2、c4)、(a3、c3、c4)、(a3、c1、c2、c3)、(a3、c1、c2、c4)、(a3、c1、c3、c4)、(a3、c2、c3、c4)、(a3、c1、c2、c3、c4)、(a4、c1)、(a4、c2)、(a4、c3)、(a4、c1、c2)、(a4、c1、c3)、(a4、c1、c4)、(a4、c2、c3)、(a4、c2、c4)、(a4、c3、c4)、(a4、c1、c2、c3)、(a4、c1、c2、c4)、(a4、c1、c3、c4)、(a4、c2、c3、c4)、(a4、c1、c2、c3、c4)、(a5、c1)、(a5、c2)、(a5、c3)、(a5、c1、c2)、(a5、c1、c3)、(a5、c1、c4)、(a5、c2、c3)、(a5、c2、c4)、(a5、c3、c4)、(a5、c1、c2、c3)、(a5、c1、c2、c4)、(a5、c1、c3、c4)、(a5、c2、c3、c4)、(a5、c1、c2、c3、c4)、(a6、c1)、(a6、c2)、(a6、c3)、(a6、c1、c2)、(a6、c1、c3)、(a6、c1、c4)、(a6、c2、c3)、(a6、c2、c4)、(a6、c3、c4)、(a6、c1、c2、c3)、(a6、c1、c2、c4)、(a6、c1、c3、c4)、(a6、c2、c3、c4)、(a6、c1、c2、c3、c4)、
【0088】
(a1、a2、c1)、(a1、a2、c2)、(a1、a2、c3)、(a1、a2、c1、c2)、(a1、a2、c1、c3)、(a1、a2、c1、c4)、(a1、a2、c2、c3)、(a1、a2、c2、c4)、(a1、a2、c3、c4)、(a1、a2、c1、c2、c3)、(a1、a2、c1、c2、c4)、(a1、a2、c1、c3、c4)、(a1、a2、c2、c3、c4)、(a1、a2、c1、c2、c3、c4)、(a1、a3、c1)、(a1、a3、c2)、(a1、a3、c3)、(a1、a3、c1、c2)、(a1、a3、c1、c3)、(a1、a3、c1、c4)、(a1、a3、c2、c3)、(a1、a3、c2、c4)、(a1、a3、c3、c4)、(a1、a3、c1、c2、c3)、(a1、a3、c1、c2、c4)、(a1、a3、c1、c3、c4)、(a1、a3、c2、c3、c4)、(a1、a3、c1、c2、c3、c4)、(a1、a4、c1)、(a1、a4、c2)、(a1、a4、c3)、(a1、a4、c1、c2)、(a1、a4、c1、c3)、(a1、a4、c1、c4)、(a1、a4、c2、c3)、(a1、a4、c2、c4)、(a1、a4、c3、c4)、(a1、a4、c1、c2、c3)、(a1、a4、c1、c2、c4)、(a1、a4、c1、c3、c4)、(a1、a4、c2、c3、c4)、(a1、a4、c1、c2、c3、c4)、(a1、a5、c1)、(a1、a5、c2)、(a1、a5、c3)、(a1、a5、c1、c2)、(a1、a5、c1、c3)、(a1、a5、c1、c4)、(a1、a5、c2、c3)、(a1、a5、c2、c4)、(a1、a5、c3、c4)、(a1、a5、c1、c2、c3)、(a1、a5、c1、c2、c4)、(a1、a5、c1、c3、c4)、(a1、a5、c2、c3、c4)、(a1、a5、c1、c2、c3、c4)、
【0089】
(a1、a6、c1)、(a1、a6、c2)、(a1、a6、c3)、(a1、a6、c1、c2)、(a1、a6、c1、c3)、(a1、a6、c1、c4)、(a1、a6、c2、c3)、(a1、a6、c2、c4)、(a1、a6、c3、c4)、(a1、a6、c1、c2、c3)、(a1、a6、c1、c2、c4)、(a1、a6、c1、c3、c4)、(a1、a6、c2、c3、c4)、(a1、a6、c1、c2、c3、c4)、(a2、a3、c1)、(a2、a3、c2)、(a2、a3、c3)、(a2、a3、c1、c2)、(a2、a3、c1、c3)、(a2、a3、c1、c4)、(a2、a3、c2、c3)、(a2、a3、c2、c4)、(a2、a3、c3、c4)、(a2、a3、c1、c2、c3)、(a2、a3、c1、c2、c4)、(a2、a3、c1、c3、c4)、(a2、a3、c2、c3、c4)、(a2、a3、c1、c2、c3、c4)、(a2、a4、c1)、(a2、a4、c2)、(a2、a4、c3)、(a2、a4、c1、c2)、(a2、a4、c1、c3)、(a2、a4、c1、c4)、(a2、a4、c2、c3)、(a2、a4、c2、c4)、(a2、a4、c3、c4)、(a2、a4、c1、c2、c3)、(a2、a4、c1、c2、c4)、(a2、a4、c1、c3、c4)、(a2、a4、c2、c3、c4)、(a2、a4、c1、c2、c3、c4)、(a2、a5、c1)、(a2、a5、c2)、(a2、a5、c3)、(a2、a5、c1、c2)、(a2、a5、c1、c3)、(a2、a5、c1、c4)、(a2、a5、c2、c3)、(a2、a5、c2、c4)、(a2、a5、c3、c4)、(a2、a5、c1、c2、c3)、(a2、a5、c1、c2、c4)、(a2、a5、c1、c3、c4)、(a2、a5、c2、c3、c4)、(a2、a5、c1、c2、c3、c4)、(a2、a6、c1)、(a2、a6、c2)、(a2、a6、c3)、(a2、a6、c1、c2)、(a2、a6、c1、c3)、(a2、a6、c1、c4)、(a2、a6、c2、c3)、(a2、a6、c2、c4)、(a2、a6、c3、c4)、(a2、a6、c1、c2、c3)、(a2、a6、c1、c2、c4)、(a2、a6、c1、c3、c4)、(a2、a6、c2、c3、c4)、(a2、a6、c1、c2、c3、c4)、
【0090】
(a3、a4、c1)、(a3、a4、c2)、(a3、a4、c3)、(a3、a4、c1、c2)、(a3、a4、c1、c3)、(a3、a4、c1、c4)、(a3、a4、c2、c3)、(a3、a4、c2、c4)、(a3、a4、c3、c4)、(a3、a4、c1、c2、c3)、(a3、a4、c1、c2、c4)、(a3、a4、c1、c3、c4)、(a3、a4、c2、c3、c4)、(a3、a4、c1、c2、c3、c4)、(a3、a5、c1)、(a3、a5、c2)、(a3、a5、c3)、(a3、a5、c1、c2)、(a3、a5、c1、c3)、(a3、a5、c1、c4)、(a3、a5、c2、c3)、(a3、a5、c2、c4)、(a3、a5、c3、c4)、(a3、a5、c1、c2、c3)、(a3、a5、c1、c2、c4)、(a3、a5、c1、c3、c4)、(a3、a5、c2、c3、c4)、(a3、a5、c1、c2、c3、c4)、(a3、a6、c1)、(a3、a6、c2)、(a3、a6、c3)、(a3、a6、c1、c2)、(a3、a6、c1、c3)、(a3、a6、c1、c4)、(a3、a6、c2、c3)、(a3、a6、c2、c4)、(a3、a6、c3、c4)、(a3、a6、c1、c2、c3)、(a3、a6、c1、c2、c4)、(a3、a6、c1、c3、c4)、(a3、a6、c2、c3、c4)、(a3、a6、c1、c2、c3、c4)、(a4、a5、c1)、(a4、a5、c2)、(a4、a5、c3)、(a4、a5、c1、c2)、(a4、a5、c1、c3)、(a4、a5、c1、c4)、(a4、a5、c2、c3)、(a4、a5、c2、c4)、(a4、a5、c3、c4)、(a4、a5、c1、c2、c3)、(a4、a5、c1、c2、c4)、(a4、a5、c1、c3、c4)、(a4、a5、c2、c3、c4)、(a4、a5、c1、c2、c3、c4)、(a4、a6、c1)、(a4、a6、c2)、(a4、a6、c3)、(a4、a6、c1、c2)、(a4、a6、c1、c3)、(a4、a6、c1、c4)、(a4、a6、c2、c3)、(a4、a6、c2、c4)、(a4、a6、c3、c4)、(a4、a6、c1、c2、c3)、(a4、a6、c1、c2、c4)、(a4、a6、c1、c3、c4)、(a4、a6、c2、c3、c4)、(a4、a6、c1、c2、c3、c4)、
【0091】
(a5、a6、c1)、(a5、a6、c2)、(a5、a6、c3)、(a5、a6、c1、c2)、(a5、a6、c1、c3)、(a5、a6、c1、c4)、(a5、a6、c2、c3)、(a5、a6、c2、c4)、(a5、a6、c3、c4)、(a5、a6、c1、c2、c3)、(a5、a6、c1、c2、c4)、(a5、a6、c1、c3、c4)、(a5、a6、c2、c3、c4)、(a5、a6、c1、c2、c3、c4)、(a1、a2、a3、c1)、(a1、a2、a3、c2)、(a1、a2、a3、c3)、(a1、a2、a3、c1、c2)、(a1、a2、a3、c1、c3)、(a1、a2、a3、c1、c4)、(a1、a2、a3、c2、c3)、(a1、a2、a3、c2、c4)、(a1、a2、a3、c3、c4)、(a1、a2、a3、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、c1、c2、c4)、(a1、a2、a3、c1、c3、c4)、(a1、a2、a3、c2、c3、c4)、(a1、a2、a3、c1、c2、c3、c4)、(a1、a2、a4、c1)、(a1、a2、a4、c2)、(a1、a2、a4、c3)、(a1、a2、a4、c1、c2)、(a1、a2、a4、c1、c3)、(a1、a2、a4、c1、c4)、(a1、a2、a4、c2、c3)、(a1、a2、a4、c2、c4)、(a1、a2、a4、c3、c4)、(a1、a2、a4、c1、c2、c3)、(a1、a2、a4、c1、c2、c4)、(a1、a2、a4、c1、c3、c4)、(a1、a2、a4、c2、c3、c4)、(a1、a2、a4、c1、c2、c3、c4)、(a1、a2、a5、c1)、(a1、a2、a5、c2)、(a1、a2、a5、c3)、(a1、a2、a5、c1、c2)、(a1、a2、a5、c1、c3)、(a1、a2、a5、c1、c4)、(a1、a2、a5、c2、c3)、(a1、a2、a5、c2、c4)、(a1、a2、a5、c3、c4)、(a1、a2、a5、c1、c2、c3)、(a1、a2、a5、c1、c2、c4)、(a1、a2、a5、c1、c3、c4)、(a1、a2、a5、c2、c3、c4)、(a1、a2、a5、c1、c2、c3、c4)、
【0092】
(a1、a2、a6、c1)、(a1、a2、a6、c2)、(a1、a2、a6、c3)、(a1、a2、a6、c1、c2)、(a1、a2、a6、c1、c3)、(a1、a2、a6、c1、c4)、(a1、a2、a6、c2、c3)、(a1、a2、a6、c2、c4)、(a1、a2、a6、c3、c4)、(a1、a2、a6、c1、c2、c3)、(a1、a2、a6、c1、c2、c4)、(a1、a2、a6、c1、c3、c4)、(a1、a2、a6、c2、c3、c4)、(a1、a2、a6、c1、c2、c3、c4)、(a1、a3、a4、c1)、(a1、a3、a4、c2)、(a1、a3、a4、c3)、(a1、a3、a4、c1、c2)、(a1、a3、a4、c1、c3)、(a1、a3、a4、c1、c4)、(a1、a3、a4、c2、c3)、(a1、a3、a4、c2、c4)、(a1、a3、a4、c3、c4)、(a1、a3、a4、c1、c2、c3)、(a1、a3、a4、c1、c2、c4)、(a1、a3、a4、c1、c3、c4)、(a1、a3、a4、c2、c3、c4)、(a1、a3、a4、c1、c2、c3、c4)、(a1、a3、a5、c1)、(a1、a3、a5、c2)、(a1、a3、a5、c3)、(a1、a3、a5、c1、c2)、(a1、a3、a5、c1、c3)、(a1、a3、a5、c1、c4)、(a1、a3、a5、c2、c3)、(a1、a3、a5、c2、c4)、(a1、a3、a5、c3、c4)、(a1、a3、a5、c1、c2、c3)、(a1、a3、a5、c1、c2、c4)、(a1、a3、a5、c1、c3、c4)、(a1、a3、a5、c2、c3、c4)、(a1、a3、a5、c1、c2、c3、c4)、(a1、a3、a6、c1)、(a1、a3、a6、c2)、(a1、a3、a6、c3)、(a1、a3、a6、c1、c2)、(a1、a3、a6、c1、c3)、(a1、a3、a6、c1、c4)、(a1、a3、a6、c2、c3)、(a1、a3、a6、c2、c4)、(a1、a3、a6、c3、c4)、(a1、a3、a6、c1、c2、c3)、(a1、a3、a6、c1、c2、c4)、(a1、a3、a6、c1、c3、c4)、(a1、a3、a6、c2、c3、c4)、(a1、a3、a6、c1、c2、c3、c4)、
【0093】
(a1、a4、a5、c1)、(a1、a4、a5、c2)、(a1、a4、a5、c3)、(a1、a4、a5、c1、c2)、(a1、a4、a5、c1、c3)、(a1、a4、a5、c1、c4)、(a1、a4、a5、c2、c3)、(a1、a4、a5、c2、c4)、(a1、a4、a5、c3、c4)、(a1、a4、a5、c1、c2、c3)、(a1、a4、a5、c1、c2、c4)、(a1、a4、a5、c1、c3、c4)、(a1、a4、a5、c2、c3、c4)、(a1、a4、a5、c1、c2、c3、c4)、(a1、a4、a6、c1)、(a1、a4、a6、c2)、(a1、a4、a6、c3)、(a1、a4、a6、c1、c2)、(a1、a4、a6、c1、c3)、(a1、a4、a6、c1、c4)、(a1、a4、a6、c2、c3)、(a1、a4、a6、c2、c4)、(a1、a4、a6、c3、c4)、(a1、a4、a6、c1、c2、c3)、(a1、a4、a6、c1、c2、c4)、(a1、a4、a6、c1、c3、c4)、(a1、a4、a6、c2、c3、c4)、(a1、a4、a6、c1、c2、c3、c4)、(a1、a5、a6、c1)、(a1、a5、a6、c2)、(a1、a5、a6、c3)、(a1、a5、a6、c1、c2)、(a1、a5、a6、c1、c3)、(a1、a5、a6、c1、c4)、(a1、a5、a6、c2、c3)、(a1、a5、a6、c2、c4)、(a1、a5、a6、c3、c4)、(a1、a5、a6、c1、c2、c3)、(a1、a5、a6、c1、c2、c4)、(a1、a5、a6、c1、c3、c4)、(a1、a5、a6、c2、c3、c4)、(a1、a5、a6、c1、c2、c3、c4)、(a2、a3、a4、c1)、(a2、a3、a4、c2)、(a2、a3、a4、c3)、(a2、a3、a4、c1、c2)、(a2、a3、a4、c1、c3)、(a2、a3、a4、c1、c4)、(a2、a3、a4、c2、c3)、(a2、a3、a4、c2、c4)、(a2、a3、a4、c3、c4)、(a2、a3、a4、c1、c2、c3)、(a2、a3、a4、c1、c2、c4)、(a2、a3、a4、c1、c3、c4)、(a2、a3、a4、c2、c3、c4)、(a2、a3、a4、c1、c2、c3、c4)、
【0094】
(a2、a3、a5、c1)、(a2、a3、a5、c2)、(a2、a3、a5、c3)、(a2、a3、a5、c1、c2)、(a2、a3、a5、c1、c3)、(a2、a3、a5、c1、c4)、(a2、a3、a5、c2、c3)、(a2、a3、a5、c2、c4)、(a2、a3、a5、c3、c4)、(a2、a3、a5、c1、c2、c3)、(a2、a3、a5、c1、c2、c4)、(a2、a3、a5、c1、c3、c4)、(a2、a3、a5、c2、c3、c4)、(a2、a3、a5、c1、c2、c3、c4)、(a2、a3、a6、c1)、(a2、a3、a6、c2)、(a2、a3、a6、c3)、(a2、a3、a6、c1、c2)、(a2、a3、a6、c1、c3)、(a2、a3、a6、c1、c4)、(a2、a3、a6、c2、c3)、(a2、a3、a6、c2、c4)、(a2、a3、a6、c3、c4)、(a2、a3、a6、c1、c2、c3)、(a2、a3、a6、c1、c2、c4)、(a2、a3、a6、c1、c3、c4)、(a2、a3、a6、c2、c3、c4)、(a2、a3、a6、c1、c2、c3、c4)、(a2、a4、a5、c1)、(a2、a4、a5、c2)、(a2、a4、a5、c3)、(a2、a4、a5、c1、c2)、(a2、a4、a5、c1、c3)、(a2、a4、a5、c1、c4)、(a2、a4、a5、c2、c3)、(a2、a4、a5、c2、c4)、(a2、a4、a5、c3、c4)、(a2、a4、a5、c1、c2、c3)、(a2、a4、a5、c1、c2、c4)、(a2、a4、a5、c1、c3、c4)、(a2、a4、a5、c2、c3、c4)、(a2、a4、a5、c1、c2、c3、c4)、(a2、a4、a6、c1)、(a2、a4、a6、c2)、(a2、a4、a6、c3)、(a2、a4、a6、c1、c2)、(a2、a4、a6、c1、c3)、(a2、a4、a6、c1、c4)、(a2、a4、a6、c2、c3)、(a2、a4、a6、c2、c4)、(a2、a4、a6、c3、c4)、(a2、a4、a6、c1、c2、c3)、(a2、a4、a6、c1、c2、c4)、(a2、a4、a6、c1、c3、c4)、(a2、a4、a6、c2、c3、c4)、(a2、a4、a6、c1、c2、c3、c4)、
【0095】
(a2、a5、a6、c1)、(a2、a5、a6、c2)、(a2、a5、a6、c3)、(a2、a5、a6、c1、c2)、(a2、a5、a6、c1、c3)、(a2、a5、a6、c1、c4)、(a2、a5、a6、c2、c3)、(a2、a5、a6、c2、c4)、(a2、a5、a6、c3、c4)、(a2、a5、a6、c1、c2、c3)、(a2、a5、a6、c1、c2、c4)、(a2、a5、a6、c1、c3、c4)、(a2、a5、a6、c2、c3、c4)、(a2、a5、a6、c1、c2、c3、c4)、(a3、a4、a5、c1)、(a3、a4、a5、c2)、(a3、a4、a5、c3)、(a3、a4、a5、c1、c2)、(a3、a4、a5、c1、c3)、(a3、a4、a5、c1、c4)、(a3、a4、a5、c2、c3)、(a3、a4、a5、c2、c4)、(a3、a4、a5、c3、c4)、(a3、a4、a5、c1、c2、c3)、(a3、a4、a5、c1、c2、c4)、(a3、a4、a5、c1、c3、c4)、(a3、a4、a5、c2、c3、c4)、(a3、a4、a5、c1、c2、c3、c4)、(a3、a4、a6、c1)、(a3、a4、a6、c2)、(a3、a4、a6、c3)、(a3、a4、a6、c1、c2)、(a3、a4、a6、c1、c3)、(a3、a4、a6、c1、c4)、(a3、a4、a6、c2、c3)、(a3、a4、a6、c2、c4)、(a3、a4、a6、c3、c4)、(a3、a4、a6、c1、c2、c3)、(a3、a4、a6、c1、c2、c4)、(a3、a4、a6、c1、c3、c4)、(a3、a4、a6、c2、c3、c4)、(a3、a4、a6、c1、c2、c3、c4)、(a3、a5、a6、c1)、(a3、a5、a6、c2)、(a3、a5、a6、c3)、(a3、a5、a6、c1、c2)、(a3、a5、a6、c1、c3)、(a3、a5、a6、c1、c4)、(a3、a5、a6、c2、c3)、(a3、a5、a6、c2、c4)、(a3、a5、a6、c3、c4)、(a3、a5、a6、c1、c2、c3)、(a3、a5、a6、c1、c2、c4)、(a3、a5、a6、c1、c3、c4)、(a3、a5、a6、c2、c3、c4)、(a3、a5、a6、c1、c2、c3、c4)、
【0096】
(a4、a5、a6、c1)、(a4、a5、a6、c2)、(a4、a5、a6、c3)、(a4、a5、a6、c1、c2)、(a4、a5、a6、c1、c3)、(a4、a5、a6、c1、c4)、(a4、a5、a6、c2、c3)、(a4、a5、a6、c2、c4)、(a4、a5、a6、c3、c4)、(a4、a5、a6、c1、c2、c3)、(a4、a5、a6、c1、c2、c4)、(a4、a5、a6、c1、c3、c4)、(a4、a5、a6、c2、c3、c4)、(a4、a5、a6、c1、c2、c3、c4)、(a1、a2、a3、a4、c1)、(a1、a2、a3、a4、c2)、(a1、a2、a3、a4、c3)、(a1、a2、a3、a4、c1、c2)、(a1、a2、a3、a4、c1、c3)、(a1、a2、a3、a4、c1、c4)、(a1、a2、a3、a4、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、c2、c4)、(a1、a2、a3、a4、c3、c4)、(a1、a2、a3、a4、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、c1、c2、c4)、(a1、a2、a3、a4、c1、c3、c4)、(a1、a2、a3、a4、c2、c3、c4)、(a1、a2、a3、a4、c1、c2、c3、c4)、(a1、a2、a3、a5、c1)、(a1、a2、a3、a5、c2)、(a1、a2、a3、a5、c3)、(a1、a2、a3、a5、c1、c2)、(a1、a2、a3、a5、c1、c3)、(a1、a2、a3、a5、c1、c4)、(a1、a2、a3、a5、c2、c3)、(a1、a2、a3、a5、c2、c4)、(a1、a2、a3、a5、c3、c4)、(a1、a2、a3、a5、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a5、c1、c2、c4)、(a1、a2、a3、a5、c1、c3、c4)、(a1、a2、a3、a5、c2、c3、c4)、(a1、a2、a3、a5、c1、c2、c3、c4)、
【0097】
(a1、a2、a3、a6、c1)、(a1、a2、a3、a6、c2)、(a1、a2、a3、a6、c3)、(a1、a2、a3、a6、c1、c2)、(a1、a2、a3、a6、c1、c3)、(a1、a2、a3、a6、c1、c4)、(a1、a2、a3、a6、c2、c3)、(a1、a2、a3、a6、c2、c4)、(a1、a2、a3、a6、c3、c4)、(a1、a2、a3、a6、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a6、c1、c2、c4)、(a1、a2、a3、a6、c1、c3、c4)、(a1、a2、a3、a6、c2、c3、c4)、(a1、a2、a3、a6、c1、c2、c3、c4)、(a1、a2、a4、a5、c1)、(a1、a2、a4、a5、c2)、(a1、a2、a4、a5、c3)、(a1、a2、a4、a5、c1、c2)、(a1、a2、a4、a5、c1、c3)、(a1、a2、a4、a5、c1、c4)、(a1、a2、a4、a5、c2、c3)、(a1、a2、a4、a5、c2、c4)、(a1、a2、a4、a5、c3、c4)、(a1、a2、a4、a5、c1、c2、c3)、(a1、a2、a4、a5、c1、c2、c4)、(a1、a2、a4、a5、c1、c3、c4)、(a1、a2、a4、a5、c2、c3、c4)、(a1、a2、a4、a5、c1、c2、c3、c4)、(a1、a2、a4、a6、c1)、(a1、a2、a4、a6、c2)、(a1、a2、a4、a6、c3)、(a1、a2、a4、a6、c1、c2)、(a1、a2、a4、a6、c1、c3)、(a1、a2、a4、a6、c1、c4)、(a1、a2、a4、a6、c2、c3)、(a1、a2、a4、a6、c2、c4)、(a1、a2、a4、a6、c3、c4)、(a1、a2、a4、a6、c1、c2、c3)、(a1、a2、a4、a6、c1、c2、c4)、(a1、a2、a4、a6、c1、c3、c4)、(a1、a2、a4、a6、c2、c3、c4)、(a1、a2、a4、a6、c1、c2、c3、c4)、
【0098】
(a1、a2、a5、a6、c1)、(a1、a2、a5、a6、c2)、(a1、a2、a5、a6、c3)、(a1、a2、a5、a6、c1、c2)、(a1、a2、a5、a6、c1、c3)、(a1、a2、a5、a6、c1、c4)、(a1、a2、a5、a6、c2、c3)、(a1、a2、a5、a6、c2、c4)、(a1、a2、a5、a6、c3、c4)、(a1、a2、a5、a6、c1、c2、c3)、(a1、a2、a5、a6、c1、c2、c4)、(a1、a2、a5、a6、c1、c3、c4)、(a1、a2、a5、a6、c2、c3、c4)、(a1、a2、a5、a6、c1、c2、c3、c4)、(a1、a3、a4、a5、c1)、(a1、a3、a4、a5、c2)、(a1、a3、a4、a5、c3)、(a1、a3、a4、a5、c1、c2)、(a1、a3、a4、a5、c1、c3)、(a1、a3、a4、a5、c1、c4)、(a1、a3、a4、a5、c2、c3)、(a1、a3、a4、a5、c2、c4)、(a1、a3、a4、a5、c3、c4)、(a1、a3、a4、a5、c1、c2、c3)、(a1、a3、a4、a5、c1、c2、c4)、(a1、a3、a4、a5、c1、c3、c4)、(a1、a3、a4、a5、c2、c3、c4)、(a1、a3、a4、a5、c1、c2、c3、c4)、(a1、a3、a4、a6、c1)、(a1、a3、a4、a6、c2)、(a1、a3、a4、a6、c3)、(a1、a3、a4、a6、c1、c2)、(a1、a3、a4、a6、c1、c3)、(a1、a3、a4、a6、c1、c4)、(a1、a3、a4、a6、c2、c3)、(a1、a3、a4、a6、c2、c4)、(a1、a3、a4、a6、c3、c4)、(a1、a3、a4、a6、c1、c2、c3)、(a1、a3、a4、a6、c1、c2、c4)、(a1、a3、a4、a6、c1、c3、c4)、(a1、a3、a4、a6、c2、c3、c4)、(a1、a3、a4、a6、c1、c2、c3、c4)、
【0099】
(a1、a3、a5、a6、c1)、(a1、a3、a5、a6、c2)、(a1、a3、a5、a6、c3)、(a1、a3、a5、a6、c1、c2)、(a1、a3、a5、a6、c1、c3)、(a1、a3、a5、a6、c1、c4)、(a1、a3、a5、a6、c2、c3)、(a1、a3、a5、a6、c2、c4)、(a1、a3、a5、a6、c3、c4)、(a1、a3、a5、a6、c1、c2、c3)、(a1、a3、a5、a6、c1、c2、c4)、(a1、a3、a5、a6、c1、c3、c4)、(a1、a3、a5、a6、c2、c3、c4)、(a1、a3、a5、a6、c1、c2、c3、c4)、(a1、a4、a5、a6、c1)、(a1、a4、a5、a6、c2)、(a1、a4、a5、a6、c3)、(a1、a4、a5、a6、c1、c2)、(a1、a4、a5、a6、c1、c3)、(a1、a4、a5、a6、c1、c4)、(a1、a4、a5、a6、c2、c3)、(a1、a4、a5、a6、c2、c4)、(a1、a4、a5、a6、c3、c4)、(a1、a4、a5、a6、c1、c2、c3)、(a1、a4、a5、a6、c1、c2、c4)、(a1、a4、a5、a6、c1、c3、c4)、(a1、a4、a5、a6、c2、c3、c4)、(a1、a4、a5、a6、c1、c2、c3、c4)、(a2、a3、a4、a5、c1)、(a2、a3、a4、a5、c2)、(a2、a3、a4、a5、c3)、(a2、a3、a4、a5、c1、c2)、(a2、a3、a4、a5、c1、c3)、(a2、a3、a4、a5、c1、c4)、(a2、a3、a4、a5、c2、c3)、(a2、a3、a4、a5、c2、c4)、(a2、a3、a4、a5、c3、c4)、(a2、a3、a4、a5、c1、c2、c3)、(a2、a3、a4、a5、c1、c2、c4)、(a2、a3、a4、a5、c1、c3、c4)、(a2、a3、a4、a5、c2、c3、c4)、(a2、a3、a4、a5、c1、c2、c3、c4)、
【0100】
(a2、a3、a4、a6、c1)、(a2、a3、a4、a6、c2)、(a2、a3、a4、a6、c3)、(a2、a3、a4、a6、c1、c2)、(a2、a3、a4、a6、c1、c3)、(a2、a3、a4、a6、c1、c4)、(a2、a3、a4、a6、c2、c3)、(a2、a3、a4、a6、c2、c4)、(a2、a3、a4、a6、c3、c4)、(a2、a3、a4、a6、c1、c2、c3)、(a2、a3、a4、a6、c1、c2、c4)、(a2、a3、a4、a6、c1、c3、c4)、(a2、a3、a4、a6、c2、c3、c4)、(a2、a3、a4、a6、c1、c2、c3、c4)、(a2、a3、a5、a6、c1)、(a2、a3、a5、a6、c2)、(a2、a3、a5、a6、c3)、(a2、a3、a5、a6、c1、c2)、(a2、a3、a5、a6、c1、c3)、(a2、a3、a5、a6、c1、c4)、(a2、a3、a5、a6、c2、c3)、(a2、a3、a5、a6、c2、c4)、(a2、a3、a5、a6、c3、c4)、(a2、a3、a5、a6、c1、c2、c3)、(a2、a3、a5、a6、c1、c2、c4)、(a2、a3、a5、a6、c1、c3、c4)、(a2、a3、a5、a6、c2、c3、c4)、(a2、a3、a5、a6、c1、c2、c3、c4)、(a2、a4、a5、a6、c1)、(a2、a4、a5、a6、c2)、(a2、a4、a5、a6、c3)、(a2、a4、a5、a6、c1、c2)、(a2、a4、a5、a6、c1、c3)、(a2、a4、a5、a6、c1、c4)、(a2、a4、a5、a6、c2、c3)、(a2、a4、a5、a6、c2、c4)、(a2、a4、a5、a6、c3、c4)、(a2、a4、a5、a6、c1、c2、c3)、(a2、a4、a5、a6、c1、c2、c4)、(a2、a4、a5、a6、c1、c3、c4)、(a2、a4、a5、a6、c2、c3、c4)、(a2、a4、a5、a6、c1、c2、c3、c4)、
【0101】
(a3、a4、a5、a6、c1)、(a3、a4、a5、a6、c2)、(a3、a4、a5、a6、c3)、(a3、a4、a5、a6、c1、c2)、(a3、a4、a5、a6、c1、c3)、(a3、a4、a5、a6、c1、c4)、(a3、a4、a5、a6、c2、c3)、(a3、a4、a5、a6、c2、c4)、(a3、a4、a5、a6、c3、c4)、(a3、a4、a5、a6、c1、c2、c3)、(a3、a4、a5、a6、c1、c2、c4)、(a3、a4、a5、a6、c1、c3、c4)、(a3、a4、a5、a6、c2、c3、c4)、(a3、a4、a5、a6、c1、c2、c3、c4)、(a1、a2、a3、a4、a5、c1)、(a1、a2、a3、a4、a5、c2)、(a1、a2、a3、a4、a5、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、c1、c2)、(a1、a2、a3、a4、a5、c1、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、c1、c4)、(a1、a2、a3、a4、a5、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、c2、c4)、(a1、a2、a3、a4、a5、c3、c4)、(a1、a2、a3、a4、a5、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、c1、c2、c4)、(a1、a2、a3、a4、a5、c1、c3、c4)、(a1、a2、a3、a4、a5、c2、c3、c4)、(a1、a2、a3、a4、a5、c1、c2、c3、c4)、(a1、a2、a3、a4、a6、c1)、(a1、a2、a3、a4、a6、c2)、(a1、a2、a3、a4、a6、c3)、(a1、a2、a3、a4、a6、c1、c2)、(a1、a2、a3、a4、a6、c1、c3)、(a1、a2、a3、a4、a6、c1、c4)、(a1、a2、a3、a4、a6、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a6、c2、c4)、(a1、a2、a3、a4、a6、c3、c4)、(a1、a2、a3、a4、a6、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a6、c1、c2、c4)、(a1、a2、a3、a4、a6、c1、c3、c4)、(a1、a2、a3、a4、a6、c2、c3、c4)、(a1、a2、a3、a4、a6、c1、c2、c3、c4)、
【0102】
(a1、a2、a3、a5、a6、c1)、(a1、a2、a3、a5、a6、c2)、(a1、a2、a3、a5、a6、c3)、(a1、a2、a3、a5、a6、c1、c2)、(a1、a2、a3、a5、a6、c1、c3)、(a1、a2、a3、a5、a6、c1、c4)、(a1、a2、a3、a5、a6、c2、c3)、(a1、a2、a3、a5、a6、c2、c4)、(a1、a2、a3、a5、a6、c3、c4)、(a1、a2、a3、a5、a6、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a5、a6、c1、c2、c4)、(a1、a2、a3、a5、a6、c1、c3、c4)、(a1、a2、a3、a5、a6、c2、c3、c4)、(a1、a2、a3、a5、a6、c1、c2、c3、c4)、(a1、a2、a4、a5、a6、c1)、(a1、a2、a4、a5、a6、c2)、(a1、a2、a4、a5、a6、c3)、(a1、a2、a4、a5、a6、c1、c2)、(a1、a2、a4、a5、a6、c1、c3)、(a1、a2、a4、a5、a6、c1、c4)、(a1、a2、a4、a5、a6、c2、c3)、(a1、a2、a4、a5、a6、c2、c4)、(a1、a2、a4、a5、a6、c3、c4)、(a1、a2、a4、a5、a6、c1、c2、c3)、(a1、a2、a4、a5、a6、c1、c2、c4)、(a1、a2、a4、a5、a6、c1、c3、c4)、(a1、a2、a4、a5、a6、c2、c3、c4)、(a1、a2、a4、a5、a6、c1、c2、c3、c4)、(a1、a3、a4、a5、a6、c1)、(a1、a3、a4、a5、a6、c2)、(a1、a3、a4、a5、a6、c3)、(a1、a3、a4、a5、a6、c1、c2)、(a1、a3、a4、a5、a6、c1、c3)、(a1、a3、a4、a5、a6、c1、c4)、(a1、a3、a4、a5、a6、c2、c3)、(a1、a3、a4、a5、a6、c2、c4)、(a1、a3、a4、a5、a6、c3、c4)、(a1、a3、a4、a5、a6、c1、c2、c3)、(a1、a3、a4、a5、a6、c1、c2、c4)、(a1、a3、a4、a5、a6、c1、c3、c4)、(a1、a3、a4、a5、a6、c2、c3、c4)、(a1、a3、a4、a5、a6、c1、c2、c3、c4)、
【0103】
(a2、a3、a4、a5、a6、c1)、(a2、a3、a4、a5、a6、c2)、(a2、a3、a4、a5、a6、c3)、(a2、a3、a4、a5、a6、c1、c2)、(a2、a3、a4、a5、a6、c1、c3)、(a2、a3、a4、a5、a6、c1、c4)、(a2、a3、a4、a5、a6、c2、c3)、(a2、a3、a4、a5、a6、c2、c4)、(a2、a3、a4、a5、a6、c3、c4)、(a2、a3、a4、a5、a6、c1、c2、c3)、(a2、a3、a4、a5、a6、c1、c2、c4)、(a2、a3、a4、a5、a6、c1、c3、c4)、(a2、a3、a4、a5、a6、c2、c3、c4)、(a2、a3、a4、a5、a6、c1、c2、c3、c4)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c1)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c2)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c1、c2)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c1、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c1、c4)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c2、c4)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c3、c4)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c1、c2、c3)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c1、c2、c4)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c1、c3、c4)、(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c2、c3、c4)または(a1、a2、a3、a4、a5、a6、c1、c2、c3、c4)。
【0104】
一部の態様において、本発明の飲食品における成分(c)と成分(a)の質量比c:aは、例えば、約1:100000~約1:5、約1:50000~約1:5、約1:25000~約1:5、約1:10000~約1:2、約1:9600~約1:3、約1:9400~約1:4、約1:9200~約1:5、約1:9000~約1:6、約1:8800~約1:7、約1:8600~約1:8、約1:8400~約1:9、約1:8200~約1:10、約1:8000~約1:11、約1:7800~約1:12、約1:7600~約1:13、約1:7400~約1:14、約1:7200~約1:15、約1:7000~約1:16、約1:6800~約1:17、約1:6600~約1:18、約1:6400~約1:19、約1:6200~約1:20、約1:6000~約1:21、約1:5800~約1:22、約1:5600~約1:23、約1:5400~約1:24、約1:5200~約1:25、約1:5000~約1:26、約1:4800~約1:27、約1:4600~約1:28、約1:4400~約1:29、約1:4200~約1:30、約1:4000~約1:31、約1:3800~約1:32、約1:3600~約1:33、約1:3400~約1:34、約1:3200~約1:35、約1:3000~約1:36、約1:2800~約1:37、約1:2600~約1:38、約1:2400~約1:39、約1:2200~約1:40、約1:2000~約1:41、約1:1800~約1:42、約1:1600~約1:43、約1:1400~約1:44、約1:1200~約1:45、約1:1000~約1:46、約1:800~約1:47、約1:600~約1:48、約1:400~約1:49、または約1:200~約1:50であってよい。
【0105】
一部の態様において、本発明の飲食品における成分(a)と成分(b)の質量比a:b(bはナトリウムの質量)は、例えば、約2:1~約1750:1、約4:1~約1720:1、約6:1~約1690:1、約8:1~約1660:1、約10:1~約1630:1、約12:1~約1600:1、約14:1~約1570:1、約16:1~約1540:1、約18:1~約1510:1、約20:1~約1480:1、約22:1~約1450:1、約24:1~約1420:1、約26:1~約1390:1、約28:1~約1360:1、約30:1~約1330:1、約32:1~約1300:1、約34:1~約1270:1、約36:1~約1240:1、約38:1~約1210:1、約40:1~約1180:1、約42:1~約1150:1、約44:1~約1120:1、約46:1~約1090:1、約48:1~約1060:1、約50:1~約1030:1、約52:1~約1000:1、約54:1~約970:1、約56:1~約940:1、約58:1~約910:1、約60:1~約880:1、約62:1~約850:1、約64:1~約820:1、約66:1~約790:1、約68:1~約760:1、約70:1~約730:1、約72:1~約700:1、約74:1~約670:1、約76:1~約640:1、約78:1~約610:1、約80:1~約580:1、約82:1~約550:1、約84:1~約520:1、約86:1~約490:1、約88:1~約460:1、約90:1~約430:1、約92:1~約400:1、約94:1~約370:1、約96:1~約340:1、約98:1~約320:1、または約100:1~約300:1であってよい。
【0106】
一部の態様において、本発明の飲食品における成分(c)と成分(b)の質量比c:b(bはナトリウムの質量)は、例えば、約1:25~約5:1、約1:24.5~約4.96:1、約1:24~約4.92:1、約1:23.5~約4.88:1、約1:23~約4.84:1、約1:22.5~約4.8:1、約1:22~約4.76:1、約1:21.5~約4.72:1、約1:21~約4.68:1、約1:20.5~約4.64:1、約1:20~約4.6:1、約1:19.5~約4.56:1、約1:19~約4.52:1、約1:18.5~約4.48:1、約1:18~約4.44:1、約1:17.5~約4.4:1、約1:17~約4.36:1、約1:16.5~約4.32:1、約1:16~約4.28:1、約1:15.5~約4.24:1、約1:15~約4.2:1、約1:14.5~約4.16:1、約1:14~約4.12:1、約1:13.5~約4.08:1、約1:13~約4.04:1、約1:12.5~約4:1、約1:12~約3.96:1、約1:11.5~約3.92:1、約1:11~約3.88:1、約1:10.5~約3.84:1、約1:10~約3.8:1、約1:9.5~約3.76:1、約1:9~約3.72:1、約1:8.5~約3.68:1、約1:8~約3.64:1、約1:7.5~約3.6:1、約1:7~約3.56:1、約1:6.5~約3.52:1、約1:6~約3.48:1、約1:5.5~約3.44:1、約1:5~約3.4:1、約1:4.5~約3.36:1、約1:4~約3.32:1、約1:3.5~約3.28:1、約1:3~約3.24:1、約1:2.5~約3.2:1、約1:2~約3.16:1、約1:1.5~約3.12:1、約1:1.25~約3.08:1、または約1:1~約3:1であってよい。
【0107】
一部の態様において、本発明の飲食品における成分(c)と成分(a)の質量比と、成分(a)と成分(b)の質量比の範囲の組合せ(c1:a1~c2:a2、a1’:b1’~a2’:b2’)は、例えば、(1:10000~1:2、2:1~3000:1)、(1:9600~1:3、4:1~2900:1)、(1:9400~1:4、6:1~2800:1)、(1:9200~1:5、8:1~2700:1)、(1:9000~1:6、10:1~2600:1)、(1:8800~1:7、12:1~2500:1)、(1:8600~1:8、14:1~2450:1)、(1:8400~1:9、16:1~2400:1)、(1:8200~1:10、18:1~2350:1)、(1:8000~1:11、20:1~2300:1)、(1:7800~1:12、22:1~2250:1)、(1:7600~1:13、24:1~2200:1)、(1:7400~1:14、26:1~2150:1)、(1:7200~1:15、28:1~2100:1)、(1:7000~1:16、30:1~2050:1)、(1:6800~1:17、32:1~2000:1)、(1:6600~1:18、34:1~1950:1)、(1:6400~1:19、36:1~1900:1)、(1:6200~1:20、38:1~1850:1)、(1:6000~1:21、40:1~1800:1)、(1:5800~1:22、42:1~1750:1)、(1:5600~1:23、44:1~1700:1)、(1:5400~1:24、46:1~1650:1)、(1:5200~1:25、48:1~1600:1)、(1:5000~1:26、50:1~1550:1)、(1:4800~1:27、52:1~1500:1)、(1:4600~1:28、54:1~1450:1)、(1:4400~1:29、56:1~1400:1)、(1:4200~1:30、58:1~1350:1)、(1:4000~1:31、60:1~1300:1)、(1:3800~1:32、62:1~1250:1)、(1:3600~1:33、64:1~1200:1)、(1:3400~1:34、66:1~1150:1)、(1:3200~1:35、68:1~1100:1)、(1:3000~1:36、70:1~1050:1)、(1:2800~1:37、72:1~1000:1)、(1:2600~1:38、74:1~950:1)、(1:2400~1:39、76:1~900:1)、(1:2200~1:40、78:1~850:1)、(1:2000~1:41、80:1~800:1)、(1:1800~1:42、82:1~750:1)、(1:1600~1:43、84:1~700:1)、(1:1400~1:44、86:1~650:1)、(1:1200~1:45、88:1~600:1)、(1:1000~1:46、90:1~550:1)、(1:800~1:47、92:1~500:1)、(1:600~1:48、94:1~450:1)、(1:400~1:49、96:1~400:1)、(1:200~1:50、98:1~350:1)、または(1:200~1:50、100:1~300:1)であってよい。
【0108】
本発明の飲食品の甘味や味質は、官能に関して訓練を受けたパネラーにより評価することができる。その際に、具体的な測定条件については後述の実施例を参照することができる。また、甘味の基準となる基準飲食品(例えばショ糖水)を、甘味強度1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、13、14、15という具合にショ糖濃度を振って調製し、パネリストが本発明の飲食品の甘味と当該基準飲食品の甘味とを比較することにより、本発明の飲食品の甘味を測定することもできる。
さらには、上記測定において本発明の飲食品よりも甘味が少ない基準飲食品のうち、本発明の飲食品と最も甘味の近い基準飲食品を選択し、当該選択された基準飲食品にショ糖を追加することによって本発明の飲食品と同じ甘味を呈するように調整し、その際に、調整後の基準飲食品に含まれるショ糖量から、本発明の飲食品の甘味強度を測定することができる。
【0109】
他に本発明の飲食品の甘味を測定する方法としては例えば、Visual Analogue Scaleを用いた甘味強度評定(VAS法)やLabeled Magnitude Scaleを用いた(LMS法)が挙げられる。VAS法については、Toyota et al., J Jpn Soc Stomatognath Funct. 2014;20:115-29、LMS法については、Green et al., Chem Senses. 1996;21:323-334などを参照することができる。具体的には甘味強度のVAS法による測定では、例えば、評価者は、甘味の強度を、下端が「全く甘くない」とし、上端を「これ以上甘いものは考えられない」と定め、甘みの強度を直線上に表した垂直線が描かれた紙を用いて、その時に感じられる甘味強度を直線上の位置で表すことによって評価する。
【0110】
本発明の飲食品の甘味強度は、飲食品として許容されるものであれば特に限定されず、例えば、甘味度として、4.0~20、4.0~15、4.0~12.5、4.0~10、4.5~20、4.5~15、4.5~12.5、4.5~10、5.0~20、5.0~15、5.0~12.5、5.0~10、5.5~20、5.5~15、5.5~12.5、5.5~10、6.0~20、6.0~15、6.0~12.5、6.0~10、6.5~20、6.5~15、6.5~12.5、6.5~10、7.0~20、7.0~15、7.0~12.5、7.0~10、7.5~20、7.5~15、7.5~12.5、7.5~10、7.5~9、7.5~8、8.0~20、8.0~20、8.0~15、8.0~12.5、8.0~10、8.5~20、8.5~15、8.5~12.5、8.5~10、9.0~20、9.0~15、9.0~12.5、9.0~10、9.5~20、9.5~15、9.5~12.5、9.5~10、10.0~20、10.0~15、10.0~12.5、10.5~20、10.5~15、10.5~12.5であってもよい。ここで、飲食品の甘味強度をX、成分(a)の甘味強度をXa、成分(c)の甘味強度をXcとした場合、例えば、0.1<(Xa+Xc)<X≦20、0.5<(Xa+Xc)<X≦19、1<(Xa+Xc)<X≦18、1.5<(Xa+Xc)<X≦18、2<(Xa+Xc)<X≦17、2.5<(Xa+Xc)<X≦16、3<(Xa+Xc)<X≦15、3.5<(Xa+Xc)<X≦14、または、4<(Xa+Xc)<X≦13の関係が成り立ってもよい。
【0111】
本発明の飲食品の一部の態様は、上記成分(a)~(c)以外に甘味物質を含む。上記成分(a)~(c)以外の甘味物質としては、限定されずに、アスパルテーム、ネオテーム、アドバンテーム、スクラロース、アセスルファムK、サッカリン、サッカリンナトリウム、サイクラミン酸ナトリウム、ズルチン、グリチルリチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸三ナトリウム等の合成甘味料、RebA、RebB、RebC、RebE、RebF、ステビオシド、ルブソシド、ステビオールモノシド、ステビオールビオシド、ズルコシドA、ステビア抽出物などが挙げられる。本発明の飲食品の別の態様は、上記成分(a)~(c)以外に甘味物質を含まない。
【0112】
成分(c)としてRebDおよび/またはRebM、成分(a)~(c)以外の甘味物質としてRebAまたはRebAを含むステビア抽出物を含む本発明の飲食品の特定の態様において、飲食品に含まれるRebDおよび/またはRebMとRebAとの質量比は、60:40以下(すなわち、RebDおよび/またはRebMとRebAの合計質量を100%とした場合に、RebAの質量が40%以下、RebDおよび/またはRebMの質量が60%以上、以下同様)、70:30以下、80:20以下、85:15以下、90:10以下、95:5以下、97:3以下、98:2以下、99:1以下、99.5:0.5以下などであってよい。
【0113】
本発明の飲食品のエネルギー(総エネルギー量)は、実施態様によって0~50Kcal/100ml、0~45Kcal/100ml、0~40Kcal/100ml、0~35Kcal/100ml、0~30Kcal/100ml、0~24Kcal/100ml、0~22Kcal/100ml、0~20Kcal/100ml、0~15Kcal/100ml、0~10Kcal/100ml、0~5Kcal/100ml、0.1~50Kcal/100ml、0.1~45Kcal/100ml、0.1~40Kcal/100ml、0.1~35Kcal/100ml、0.1~30Kcal/100ml、0.1~24Kcal/100ml、0.1~22Kcal/100ml、0.1~20Kcal/100ml、0.1~15Kcal/100ml、0.1~10Kcal/100ml、0.1~5Kcal/100ml、1~50Kcal/100ml、1~45Kcal/100ml、1~40Kcal/100ml、1~35Kcal/100ml、1~30Kcal/100ml、1~24Kcal/100ml、1~22Kcal/100ml、1~20Kcal/100ml、1~15Kcal/100ml、1~10Kcal/100ml、1~5Kcal/100ml、5~50Kcal/100ml、5~45Kcal/100ml、5~40Kcal/100ml、5~35Kcal/100ml、5~30Kcal/100ml、5~24Kcal/100ml、5~20Kcal/100ml、5~15Kcal/100ml、5~10Kcal/100ml、10~50Kcal/100ml、10~45Kcal/100ml、10~40Kcal/100ml、10~35Kcal/100ml、10~30Kcal/100ml、10~24Kcal/100ml、10~20Kcal/100ml、10~15Kcal/100ml、15~50Kcal/100ml、15~45Kcal/100ml、15~40Kcal/100ml、15~35Kcal/100ml、15~30Kcal/100ml、15~24Kcal/100ml、15~20Kcal/100ml、20~50Kcal/100ml、20~45Kcal/100ml、20~40Kcal/100ml、20~35Kcal/100ml、20~30Kcal/100ml、20~24Kcal/100ml、24~50Kcal/100ml、24~45Kcal/100ml、24~40Kcal/100ml、24~35Kcal/100ml、24~30Kcal/100mlとなり得る。
【0114】
また、本発明の飲食品のエネルギー(総エネルギー量、TE)は、実施態様(例えば、カロリー性甘味料を含む態様など)によって0<TE≦50Kcal/100ml、0<TE≦45Kcal/100ml、0<TE≦40Kcal/100ml、0<TE≦35Kcal/100ml、0<TE≦30Kcal/100ml、0<TE≦24Kcal/100ml、0<TE≦22Kcal/100ml、0<TE≦20Kcal/100ml、0<TE≦15Kcal/100ml、0<TE≦10Kcal/100ml、0<TE≦5Kcal/100mlとなり得る(すなわち、完全に0にはならない)。
【0115】
本発明において、「飲食品」は固体、流動体、および液体、ならびにそれらの混合物であって、経口摂食可能なものの総称である。本発明の飲食品の例としては、栄養補助飲食品、健康飲食品、機能性飲食品、幼児用飲食品、乳児用調製乳、未熟児用調製乳、老人用飲食品等が挙げられる。
【0116】
栄養補助飲食品とは、特定の栄養成分が強化されている飲食品をいう。健康飲食品とは、健康的なまたは健康によいとされる飲食品をいい、栄養補助飲食品、自然飲食品、ダイエット飲食品等を含む。機能性飲食品とは、体の調節機能を果たす栄養成分を補給するための飲食品をいい、特定保健用途食品と同義である。幼児用飲食品とは、約6歳までの子供に与えるための飲食品をいう。老人用飲食品とは、無処理の飲食品と比較して消化および吸収が容易であるように処理された飲食品をいう。乳児用調製乳とは、約1歳までの子供に与えるための調製乳をいう。未熟児用調製乳とは、未熟児が生後約6ヶ月になるまで与えるための調製乳をいう。
【0117】
飲食品の形態は特に限定されず、種々の形態とすることができる。このような形態の例としては、例えば、飲料、菓子類、サプリメント等が挙げられる。飲料は、アルコール飲料またはノンアルコール飲料のいずれであってもよい。ノンアルコール飲料として、例えば、ノンアルコールビール、麦芽飲料、乳酸菌飲料、ココア、スポーツドリンク、栄養ドリンク、茶系飲料、コーヒー飲料、炭酸飲料、機能性飲料、果実・野菜系飲料、乳性飲料、豆乳飲料、フレーバーウォーター等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0118】
本明細書におけるノンアルコールビールとは、ビール様の風味をもつ炭酸飲料を意味し、非発酵のノンアルコールタイプのものであり、これはアルコールを実質的に含まない。ここで、ノンアルコールビールは、検出できない程度の極く微量のアルコールを含有する飲料を除くものではない。
【0119】
本発明の組成物が茶系飲料である場合、紅茶飲料または無糖茶飲料であることが好ましい。無糖茶飲料として、緑茶飲料、ウーロン茶飲料、麦茶飲料、玄米茶飲料、ハト麦茶飲料、無糖の紅茶飲料等が挙げられる。コーヒー飲料は容器詰コーヒーまたはリキッドコーヒーのいずれであってもよい。
【0120】
炭酸飲料の形態には、コーラフレーバー飲料、透明炭酸飲料、ジンジャエール、果汁系炭酸飲料、乳類入炭酸飲料または無糖炭酸飲料であることが好ましい。機能性飲料には、スポーツドリンク、エナジードリンク、健康サポート飲料およびパウチゼリー飲料が含まれる。
【0121】
果実・野菜系飲料としては、100%果汁飲料、果実入り飲料、低果汁入清涼飲料、果粒含有果実飲料または果肉飲料が挙げられる。乳性飲料には牛乳、ドリンクヨーグルト、乳酸菌飲料または乳類入清涼飲料が含まれ、豆乳飲料には豆乳または大豆飲料が含まれる。
【0122】
アルコール飲料とは、アルコール原料を含有する飲料をさす。チューハイであってもよい。アルコール原料としては、例えば、醸造酒、蒸留酒、および混成酒等が挙げられる。醸造酒としては、例えば、ワインおよびビール等が挙げられる。蒸留酒といえば、例えば、スピリッツ類(例えばジン、ウオツカ、ラム、テキーラ、ニュースピリッツ等、および原料用アルコール等)、リキュール類、ウイスキー類(例えばウイスキー、ブランデー等)、焼酎、等が挙げられる。ここでアルコール飲料は、検出可能な程度のアルコールを含むものであればよく、例えば、1体積%以上、2体積%以上、3体積%以上、4体積%以上、5体積%以上のアルコールを含む。
【0123】
加工食品の例としては、穀類、魚介および肉類の加工食品(パン、麺類、トルティーヤ、パスタ、ハム、ベーコン、ソーセージ、かまぼこ、揚げ天、はんぺん等)が挙げられる。
乳製品の例としてはバター、チーズ、ヨーグルト、ギイ等が挙げられる。
菓子類の例としては、飴、ジャム、チューインガム、アイスクリーム、スナック菓子、クッキー、ビスケット、ケーキ、ウェハース、菓子パン、チョコレート、和菓子等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0124】
本発明の飲食品はまた、細粒剤、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤、ハードカプセル剤を含む)、チュアブル剤、シロップ剤、マウスウォッシュ、歯磨き粉、口腔用軟膏、うがい薬、喉スプレー等の医薬品または医薬部外品の形態にあってもよく、またはタンパク質、糖類、脂肪、微量元素、ビタミン類、乳化剤、香料等に本発明の組成物が配合された自然流動食、半消化態栄養食、および成分栄養食、ドリンク剤、経腸栄養剤等の加工形態であってもよい。したがって、本発明は、成分(a)~(c)を含み、前記成分(b)の量がナトリウムとして11.5~46mg/100mlであり、前記成分(c)の量が甘味閾値以上である、医薬品、医薬部外品、自然流動食、半消化態栄養食、成分栄養食、ドリンク剤、経腸栄養剤等の経口物も提供する。なお、経口物は、摂取の如何に関わらず口中に導入されるものの総称である。
さらに、本発明の飲食品は容器詰め殺菌されたものであってもよい。
【0125】
本発明は、第2の態様として、以下の飲食品(以下、「本発明の飲食品B」という)を提供する。なお、「本発明の飲食品A」と「本発明の飲食品B」を「本発明の飲食品」と総称することがある。
(a)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質、および
(b)ナトリウム源
を含み、
前記成分(b)の量がナトリウムとして11.5~46mg/100mlである飲食品。
【0126】
本発明の飲食品Bは、本発明の飲食品Aにおける成分(c)が必須ではないこと以外は、本発明の飲食品Aと同様であり、本発明の飲食品Aについて上記した事項は、成分(c)が必須ではないことを条件に、本発明の飲食品Bにも適用される。後述の実施例に示すとおり、成分(a)はショ糖の本質的甘さを有し、成分(b)は、このショ糖の本質的甘さを増強し、甘味質をショ糖により近しいものにすることができるため、成分(a)~(b)を組み合わせることにより、ショ糖を使用せずに、または、その使用量を低減しながら、本質的にショ糖に近い甘味を呈する飲食品を製造することができる。このため、ショ糖様の新たな低カロリー甘味飲食品等の設計が可能となる。一部の態様において、本発明の飲食品Bは、本発明の飲食品Aにおける成分(c)を含んでいてもよい。
【0127】
2.甘味料組成物
本発明は、第3の態様として、以下の甘味料組成物(以下、「本発明の組成物A」という)を提供する。
(a)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質、
(b)ナトリウム源、および
(c)天然に存在する良味質の高甘味度甘味物質
を含み、
前記成分(b)の量がナトリウムとして11.5~46mg/100ml、前記成分(c)の量が甘味閾値以上となるように使用される、甘味料組成物。
【0128】
本発明の組成物Aの形態は特に限定されないが、粉末、混合粉末、結晶物、顆粒、液体、濃縮液、混合液、ペースト、タブレットなどの形態にあってもよい。
本発明の組成物Aは、本発明の飲食物Aの原料として使用することができる。例えば、本発明の組成物Aを他の原料と配合することにより、本発明の飲食品Aを製造することができる。本発明の組成物Aは「他の原料」と任意の体積比で混合することができ、それによって生じる飲食品は、11.5~46mg/100mlのナトリウムを含む。一部の態様において、本発明の組成物Aは、本発明の飲食物Aにおける唯一の甘味成分となる。したがって、この態様において、上記「他の原料」には、甘味に寄与する成分は含まれない。
【0129】
本発明は、第4の態様として、以下の甘味料組成物(以下、「本発明の組成物B」という)を提供する。なお、「本発明の組成物A」と「本発明の組成物B」を「本発明の組成物」と総称することがある。
(a)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質、および
(b)ナトリウム源
を含み、
前記成分(b)の量がナトリウムとして11.5~46mg/100mlとなるように使用される、甘味料組成物。
【0130】
本発明の組成物Bは、本発明の組成物Aにおける成分(c)が必須ではないこと以外は、本発明の組成物Aと同様であり、本発明の組成物Aについて上記した事項は、成分(c)が必須ではないことを条件に、本発明の組成物Bにも適用される。一部の態様において、本発明の組成物Bは、本発明の組成物Aにおける成分(c)を含んでいてもよい。
【0131】
本発明の組成物(本発明の組成物AまたはB)は、飲食品等の経口物にショ糖様の甘味を付与するためのものであってもよい。また、本発明は、飲食品等の経口物にショ糖様の甘味を付与するための本発明の組成物(本発明の組成物AまたはB)の使用を提供する。
【0132】
3.飲食品の製造方法
上述のとおり、成分(a)、所定量の成分(b)および所定量の成分(c)を配合することにより、飲食品に本質的にショ糖に近い甘味を付与することが可能である。したがって、本発明は、さらなる態様として、以下の飲食品の製造方法(以下、「本発明の製造方法A」という)を提供する。
原材料に対し
(i)(a)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質および(c)甘味閾値以上の量の天然に存在する良味質の高甘味度甘味物質を添加する工程と、
(ii)(b)ナトリウム源を、11.5~46mg/100mlのナトリウム濃度が得られるように添加する工程と、
を含む、本質的にショ糖に近い甘味を呈する飲食品を製造する方法。
【0133】
本発明の製造方法Aにより製造される飲食品は、上記項目「1.飲食品」で述べた本発明の飲食品Aである。また、本発明の製造方法における「原材料」とは、飲食品の製造に必要な各材料またはその混合物であってもよく、さらに保存料、香料、担体、果汁等の追加の成分を含んでいてもよい。また、「原材料」は複数からなるものであってもよい。一部の態様において、本発明の製造方法Aにより製造された飲食品は、成分(a)~(c)以外に甘味に寄与する成分を含まない。
【0134】
本発明の方法において、以下の(i)および(ii)の工程は、いずれが先に行われてもよいし、同時に行われてもよい。
(i)(a)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質および(c)甘味閾値以上の量の天然に存在する良味質の高甘味度甘味物質を添加する工程
(ii)(b)ナトリウム源を、11.5~46mg/100mlのナトリウム濃度が得られるように添加する工程
【0135】
工程(i)では(a)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質および(c)甘味閾値以上の量の天然に存在する良味質の高甘味度甘味物質が原材料に添加されることになるが、(a)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質と(c)甘味閾値以上の量の天然に存在する良味質の高甘味度甘味物質とは別々に添加してもよい。
さらに(a)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質を添加する場合であっても、一度に添加する必要はなく、数回に分けて添加してよい。同様に(c)甘味閾値以上の量の天然に存在する良味質の高甘味度甘味物質を添加する場合であっても、一度に全量を添加する必要はなく、数回に分けて添加してよい。
また、別の態様として、甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質と甘味閾値以上の量の天然に存在する良味質の高甘味度甘味物質の混合物を数回に分けて添加することも可能である。
【0136】
工程(ii)において(b)ナトリウム源を添加するときも、一度に11.5~46mg/100mlのナトリウム濃度が得られるようにナトリウム源を添加する必要はなく、数回に分けて添加してよい。
工程(ii)において原材料に加えるナトリウム源は、例えば、塩化ナトリウム、リンゴ酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、二硫化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、アルギニン酸ナトリウム、グルコヘプタン酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、酒石酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、カゼインナトリウム、アスコルビン酸ナトリウムおよびその混合物からなる群より選択される少なくとも1つであってもよい。
【0137】
ここで「添加」とは、実際に成分(a)、(b)および(c)のいずれかを原材料に追加する操作を意味するだけではなく、本発明の飲食品の製造過程を通じて最終的に製造される飲食品において成分(a)、(b)および(c)が存在するように調製する操作も意味する。
例えば、第1の原材料に果汁、穀類、豆類やその抽出物が含まれ、そのために原材料に予め成分(a)、(b)および(c)のいずれか1つ以上が含まれ、第1の原材料と混合するための第2の原材料においても成分(a)、(b)および(c)が含まれ、第1および第2の原材料を混合することにより本発明の飲食品が製造できた場合、成分(a)、(b)および(c)を個別に原材料に追加する操作は存在していないが、本発明の方法では、最終的に製造される本発明の飲食品が(a)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質、(b)11.5~46mg/100mlのナトリウム、および(c)甘味閾値以上の量の天然に存在する良味質の高甘味度甘味物質を含む限り、工程(i)および(ii)は行われたものとみなす。
【0138】
本発明は、さらなる態様として、以下の飲食品の製造方法(以下、「本発明の製造方法B」という)を提供する。なお、「本発明の製造方法A」と「本発明の製造方法B」を「本発明の製造方法」と総称することがある。
原材料に対し
(i)(a)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質を添加する工程と、
(ii)(b)ナトリウム源を、11.5~46mg/100mlのナトリウム濃度が得られるように添加する工程と、
を含む、本質的にショ糖に近い甘味を呈する飲食品を製造する方法。
【0139】
本発明の製造方法Bは、本発明の製造方法Aにおける成分(c)の添加が必須ではないこと以外は、本発明の製造方法Aと同様であり、本発明の製造方法Aについて上記した事項は、成分(c)の添加が必須ではないことを条件に、本発明の製造方法Bにも適用される。一部の態様において、本発明の製造方法Bは、本発明の製造方法Aにおける成分(c)の添加を含んでいてもよい。
【0140】
4.スクリーニング方法
本発明は、さらなる態様として、以下のスクリーニング方法(以下、「本発明のスクリーニング方法」という)を提供する。
甘味物質をスクリーニングする方法であって、甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤または甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤の存在下における、候補物質による味覚応答を評価する工程を含む、方法。
【0141】
本発明のスクリーニング方法において、「甘味物質」、「甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤」、「甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤」については、本発明の飲食品Aについて上記したとおりである。
本発明のスクリーニング方法における味覚応答(好ましくは甘味応答)の評価は、既知の種々の手法によって行うことができる。かかる手法としては、限定されずに、例えば、官能パネルによる官能評価、動物(例えばマウス)を用いた味覚神経応答または行動試験、単離味細胞や、味覚関連分子発現細胞等を用いたin vitroアッセイ(例えばYoshida et al, Diabetes. 2015 ;64(11):3751-62、Bissonnette et al, J Physiol. 1999 15;520 Pt 2:359-71参照)などが挙げられる。
【0142】
本発明のスクリーニング方法により、甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質(本質的にショ糖に近い甘味を有する甘味物質)、および、甘味受容体T1R2/T1R3に実質的に特異的に作用する甘味物質をスクリーニングすることができる。甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質は、甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤の存在下での甘味強度(残存甘味強度)が所定の水準以上であり、かつ/または、甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤の存在下での甘味強度(残存甘味強度)が所定の水準未満であるものとして選定することができる。あるいは、甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質は、甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤の存在下での味質(残存味質)、および/または、甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤の存在下での味質(残存味質)が、同様の条件下でのショ糖の味質(残存味質)に近しいものとして選定することができる。
【0143】
一方、甘味受容体T1R2/T1R3に実質的に特異的に作用する甘味物質は、甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤の存在下での甘味強度(残存甘味強度)が所定の水準未満であり、かつ/または、甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤の存在下での甘味強度(残存甘味強度)が所定の水準以上であるものとして選定することができる。あるいは、甘味受容体T1R2/T1R3に実質的に特異的に作用する甘味物質は、甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤の存在下での味質(残存味質)、および/または、甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤の存在下での味質(残存味質)が、同様の条件下でのショ糖の味質(残存味質)から遠いものとして選定することができる。
本発明のスクリーニング方法で選定した「甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす甘味物質」は、例えば、本発明の飲食品や組成物の成分(a)として使用することができる。また、本発明のスクリーニング方法で選定した「甘味受容体T1R2/T1R3に実質的に特異的に作用する甘味物質」は、例えば、本発明の飲食品Bや組成物Bにおいて、成分(a)および(b)と組み合わせて使用することができる。
【0144】
一部の態様において、本発明のスクリーニング方法は以下の工程を含んでもよい。
(1)スクリーニング方法A
(i)甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤の非存在下における、候補甘味物質の甘味強度を官能的に測定する工程、
(ii)甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤の存在下における、候補甘味物質の甘味強度を官能的に測定する工程、および
(iii)工程(i)で得られた甘味強度と工程(ii)で得られた甘味強度とを比較し、工程(ii)で得られた甘味強度が、工程(i)で得られた甘味強度に対し所定水準以上である場合に、前記候補甘味物質を本質的にショ糖に近い甘味を有する甘味物質として選定し、および/または、所定水準未満である場合に、前記候補甘味物質を甘味受容体T1R2/T1R3に実質的に特異的な甘味物質として選定する工程。
所定水準としては、限定されずに、例えば、甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤の非存在下における、候補甘味物質の甘味強度がショ糖Brix12相当であり、甘味受容体阻害剤としてラクチゾール100ppmを用いた場合、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%または16%等であってよい。また、工程(i)と工程(ii)はいずれか一方を先に行っても、両方を同時行ってもよい。
【0145】
(2)スクリーニング方法B
(i)甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤の非存在下における、候補甘味物質およびショ糖の甘味強度を官能的に測定する工程、
(ii)甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤の存在下における、候補甘味物質およびショ糖の甘味強度を官能的に測定する工程、および
(iii)(a)工程(i)で得られた候補甘味物質の甘味強度に対する工程(ii)で得られた候補甘味物質の甘味強度の割合と、(b)工程(i)で得られたショ糖の甘味強度に対する工程(ii)で得られたショ糖の甘味強度の割合とを比較し、割合(b)を基準とした場合の割合(a)が所定水準以上である場合に、前記候補甘味物質を本質的にショ糖に近い甘味を有する甘味物質として選定し、および/または、所定水準未満である場合に、前記候補甘味物質を甘味受容体T1R2/T1R3に実質的に特異的な甘味物質として選定する工程。
【0146】
所定水準としては、限定されずに、例えば、甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤の非存在下における、候補甘味物質の甘味強度がショ糖Brix12相当であり、甘味受容体阻害剤としてラクチゾール100ppmまたは200ppmを用いた場合、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%または59%等であってよい。また、工程(i)と工程(ii)はいずれか一方を先に行っても、両方を同時行ってもよい。
工程(i)は、例えば、甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤の非存在下におけるショ糖の甘味強度が分かっている場合などにおいて、省略することができる。この場合、スクリーニング方法Bは、以下の工程を含むことになる。
(i)甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤の存在下における、候補甘味物質およびショ糖の甘味強度を官能的に測定する工程、および
(ii)工程(i)で得られたショ糖の甘味強度に対する候補甘味物質の甘味強度の割合が所定水準以上である場合に、前記候補甘味物質を本質的にショ糖に近い甘味を有する甘味物質として選定し、および/または、所定水準未満である場合に、前記候補甘味物質を甘味受容体T1R2/T1R3に実質的に特異的な甘味物質として選定する工程。
【0147】
(3)スクリーニング方法C
(i)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤の非存在下における、候補甘味物質の甘味強度を官能的に測定する工程、
(ii)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤の存在下における、候補甘味料の甘味強度を官能的に測定する工程、および
(iii)工程(i)で得られた甘味強度と工程(ii)で得られた甘味強度とを比較し、工程(ii)で得られた甘味強度が、工程(i)で得られた甘味強度に対し所定水準未満である場合に、前記候補甘味物質をショ糖様の甘味を提供する甘味物質として選定し、および/または、所定水準以上である場合に、前記候補甘味物質を甘味受容体T1R2/T1R3に実質的に特異的な甘味物質として選定する工程。
所定水準としては、限定されずに、例えば、甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤の非存在下における、候補甘味物質の甘味強度がショ糖Brix12相当であり、甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤としてフロリジン500μMを含む試験溶液を用いた場合、例えば、94%、93.5%、93%、92.5%、92%、91.5%、91%、90.5%または90%等であってよい。工程(i)と工程(ii)はいずれか一方を先に行っても、両方を同時行ってもよい。
【0148】
スクリーニング方法D
(i)甘味受容体以外の味覚関連分子の阻害剤の非存在下における、候補甘味物質とショ糖の甘味強度を官能的に測定する工程、
(ii)甘味受容体以外の味覚関連分子の阻害剤の存在下における、候補甘味物質とショ糖の甘味強度を官能的に測定する工程、および
(iii)(a)工程(i)で得られた候補甘味物質の甘味強度に対する工程(ii)で得られた候補甘味物質の甘味強度の割合と、(b)工程(i)で得られたショ糖の甘味強度に対する工程(ii)で得られたショ糖の甘味強度の割合とを比較し、割合(b)を基準とした場合の割合(a)が所定水準未満である場合に、前記候補甘味物質をショ糖様の甘味を提供する甘味物質として選定し、および/または、所定水準以上である場合に前記候補甘味物質を甘味受容体T1R2/T1R3に実質的に特異的な甘味物質として選定する工程。
【0149】
工程(i)と工程(ii)はいずれか一方を先に行っても、両方を同時行ってもよい。
また、工程(i)は、例えば、甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤の非存在下におけるショ糖の甘味強度が分かっている場合などにおいて、省略することができる。この場合、スクリーニング方法Dは、以下の工程を含むことになる。
(i)甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤の存在下における、候補甘味物質とショ糖の甘味強度を官能的に測定する工程、および
(ii)工程(i)で得られたショ糖の甘味強度に対する候補甘味物質の甘味強度の割合が所定水準未満である場合に、前記候補甘味物質をショ糖様の甘味を提供する甘味物質として選定し、および/または、所定水準以上である場合に前記候補甘味物質を甘味受容体T1R2/T1R3に実質的に特異的な甘味物質として選定する工程。
【0150】
(5)スクリーニング方法E
(i)甘味受容体T1R2/T1R3の阻害剤または甘味受容体T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤の存在下における、候補甘味物質およびショ糖の味質(残存味質)を官能的に測定する工程、および
(ii)工程(i)で得られた候補甘味物質の残存味質と、ショ糖の残存味質とが近しい場合に、前記候補甘味物質をショ糖様の甘味を有する甘味物質として選定し、および/または、工程(i)で得られた候補甘味物質の残存味質が、ショ糖の残存味質から遠い場合に、前記候補甘味物質を甘味受容体T1R2/T1R3に実質的に特異的な甘味物質として選定する工程。
【0151】
本願において、「少なくとも」との文言は、特定の項目の数が、挙げられた数以上であってよいことを意味する。また、本願内において、「約」との文言は、主体が「約」に続く数値の±25%、±10%、±5%、±3%、±2%または±1%の範囲に存在することを意味する。例えば「約10」は、7.5~12.5の範囲を意味する。
【実施例0152】
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
【0153】
[実施例1]甘味受容体(T1R2/T1R3)阻害剤共存下におけるショ糖とスクラロースの評価
実験方法
官能に関して訓練を受けた者(5名)がパネラーとなって評価を実施した。下記の表2に示した比率でショ糖、スクラロース、ラクチゾールを純水に溶解して、飲料サンプル(サンプル溶液1~4)を調製した。なお、各サンプル溶液は、スクラロースの甘味強度をショ糖の600倍として、甘味強度が同程度となるように設計した。また、ラクチゾールを添加していない以外はサンプル溶液1、2と同じ組成の溶液をそれぞれコントロール溶液1、2とした。官能評価は吐きだし試験にて行った。甘味強度はVASスケールで評点し、ラクチゾールを添加していない溶液の強度を100%とし、ラクチゾールを添加した溶液の甘味強度を相対値(%)として算出した。これらによりラクチゾールによる甘味抑制効果を検証した。なお、エネルギー(kcal/100ml)はショ糖を4kcal/g、スクラロースを0kcal/gとして、それぞれ算出した。
【0154】
【表2】
【0155】
結果
結果を図1に示す(n=5の平均値)。図1に示すとおり、スクラロースは、ラクチゾール未添加(0ppm)の場合の甘味強度を100%とした場合、ラクチゾールを100ppm添加時には、甘味強度がほぼ消失した(1.2%)。しかしながら、ショ糖溶液は、ラクチゾール未添加の場合の甘味強度を100%とした場合、ラクチゾールを100ppm添加時においても17%もの甘味強度が残存した。これにより、甘味受容体(T1R2/T1R3)の阻害剤であるラクチゾールの共存下でも、ヒトの官能で甘味料の甘味を知覚できることが示された。
【0156】
T1R2/T1R3は、ヒトの舌で甘味を感じる唯一の甘味受容体と言われており、ヒトが甘味料を感じる閾値より十分に高い甘味度下(約12Brix)において、スクラロースの甘味強度がほぼ消失するラクチゾール濃度(100ppm)でも、ショ糖では高い割合で甘味が残存したことは驚くべきことである。本発明者らは、これを単に、T1R2/T1R3受容体、甘味料、阻害剤との相互作用の違いに起因すると考えるよりも、ショ糖がT1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こしている可能性があり、ラクチゾール添加時に残存しているこの甘さがショ糖の本質的甘さなのではないかと考えた。
【0157】
[実施例2]甘味受容体(T1R2/T1R3)阻害剤共存下における様々な甘味物質の評価
実験方法
実施例1で用いたサンプル溶液1(ショ糖12w/v%と、ラクチゾール100ppmの純水溶解液。ショ糖由来Brix約12(48kcal/100ml))と、各種甘味物質溶液(各種甘味物質と、ラクチゾール100ppmの純水溶解液)であるサンプル溶液を調製した。各種甘味物質は、ショ糖12w/v%の甘味度(Brix約12相当)と同等となるように、各種甘味物質の公知の甘味度から換算して配合した。具体的には、ブドウ糖18.46w/v%、果糖8.28 w/v%、エリスリトール17.14 w/v%、D-アルロース17.14 w/v%、RebA(純度99%)516.41ppm、RebD(純度95%以上)430.16ppm、RebM(純度94%)456.07ppm、アセスルファムK 600ppmと、ラクチゾール100ppmとを純水に溶解して、サンプル溶液を調製した。官能評価は、官能に関して訓練を受けた者(4~8名)がパネラーとなり、実施例1と同様に吐きだし試験にて行った。各サンプル溶液の甘味強度をVASスケールで評点し、サンプル溶液1(ショ糖12w/v%+ラクチゾール100ppm)の甘味強度を100%としたときのそれぞれの溶液の甘味強度を相対値(%)として算出した。50%以上でショ糖と味わいが近しいショ糖様の物質、50%未満でショ糖と味わいが遠い物質と判定した。
【0158】
結果
結果を図2に示す(n=4~8の平均値)。図2に示すとおり、ラクチゾール存在下で残存しているショ糖溶液(サンプル溶液1)の甘味強度を100%としたときに、RebA、RebD、RebMおよびアセスルファムKは、実施例1のスクラロースと同様に、甘味強度の相対値が50%未満(40%以下)と低かった。しかし、ブドウ糖、果糖は、甘味強度の相対値が50%以上であったことから、ショ糖様の本質的甘さを有する甘味物質と考えられた。そして、驚くべきことに、非カロリー性甘味料であるエリスリトール、D-アルロースの甘味強度の相対値は50%以上で、同様にショ糖様の本質的甘さを有する甘味物質であることが判明した。
【0159】
以上のように、本発明者らは、ヒトが甘味料を感じる閾値より十分に高い甘味度下(約12 Brix)において、所定濃度のラクチゾールの共存下でも、ヒトが、ブドウ糖や果糖などのカロリー性甘味料や、D-アルロースやエリスリトールなどの非カロリー性甘味料の甘味を感じることを見出した。
甘味受容体(T1R2/T1R3)の阻害剤共存下で甘味強度が高かった甘味料(ここでは、カロリー性甘味料としてブドウ糖、果糖、非カロリー性甘味料としてエリスリトール、D-アルロース)は、甘味受容体(T1R2/T1R3)以外の味覚関連分子を介した応答を起こすと考えられる、ショ糖様の本質的甘さを有する甘味料であり、特に、ショ糖様の甘味を有しながら飲食品の低カロリー設計を行うには、本検討で見出したショ糖様の本質的甘さを有する非カロリー性甘味料を組み合わせることが有用と考えられた。
【0160】
[実施例3]グルコン酸ナトリウムの甘味への影響の検証
実験方法
下記の表3に示した比率で、エリスリトール、RebD、グルコン酸ナトリウムを純水に溶解して、コントロール溶液(3-0)とサンプル溶液(3-1~3-9)を調製した。
【表3】
【0161】
グルコン酸ナトリウムを添加していないコントロール溶液と、それぞれのサンプル溶液との甘味強度を官能により比較した。また同時に、各サンプル溶液の塩味強度を評価した。評価基準は下記の通りとした。
<甘味増大効果>
○(2点):あり
×(0点):なし
<塩味強度>
◎(3点):味を感じない
○(2点):味を感じるが塩味と識別できない
△(1点):塩味を感じる
×(0点):塩味を強く感じる
<総合評価>
×、△、○、◎をそれぞれ0点、1点、2点、3点とし、甘味増大効果と塩味強度の得点を合算して、総合評価点とした。
上記評価基準に沿い、官能に関して訓練を受けた者(8名)がパネラーとなって評価を実施した。なお、総合評価においては、4点以上であれば本発明の効果を有すると判断した。
【0162】
結果
下記表4に結果をまとめる。
【表4】
【0163】
11.5mg/100ml以上、46mg/100ml以下の範囲のナトリウムを含有することで、ナトリウムを含有しない溶液に対して甘味増大効果が見られる。一方、92mg/100ml以上のナトリウムを含有すると塩味が感じられる。以上から、ショ糖様の本質的甘さを有する甘味物質と、高甘味度甘味料と、11.5mg/100ml以上46mg/100ml以下のナトリウムを含有していることが飲料として好ましいことが明らかとなった。また、少なくとも上記範囲の配合であれば、甘味強度1.6の非カロリー性甘味料および甘味強度6.4の高甘味度甘味料しか配合していないにも関わらず、飲料として、甘味強度8を超える甘味を付与できることが分かった。
【0164】
[実施例4]ナトリウム添加時の味質の官能評価
実験方法
下記の表5に示した比率でエリスリトール、RebD(純度95%以上)、スクラロース、グルコン酸ナトリウムを純水に溶解して、サンプル溶液A~Eを調製した。8%ショ糖溶液をコントロール溶液として、これらサンプル溶液の甘味質を、「甘味の立ちの速さ」、「甘味の厚み」、「甘味の後引き」、「人工感」、「総合的な甘さの満足感」の評価項目により評価した。各評価項目において、コントロール溶液と差がない場合を0点とし、-3点から3点まで点数付けを行った。コントロールよりも甘味の立ちが速い、甘味に厚みがある、甘味の後引きが短い、人工感がない、非常に満足感が得られる場合は3点に近い点数をつけ、コントロールよりも甘味の立ちが遅い、甘味に厚みがない、甘味の後引きが長い、人工感がある、満足感がない場合には-3点に近い点数をつけた。すなわち、0点に近いほど、コントロールに近いことを指す。評価は、官能に関して訓練を受けた者(7名)がパネラーとなって実施した。なお、各サンプル溶液に含まれる甘味物質の量は、計算上コントロール溶液と同等(Brix8程度)になるよう設定してある。
【0165】
【表5】
【0166】
結果
結果を図3-1~3-2および表6にまとめる。表6は、図3-1~3-2に示す各溶液の評価項目の点数、その平均値およびレーダーチャートの面積比を示す。面積比は、コントロール溶液を100とした場合の数値を示す。
【表6】

サンプル溶液AとBの結果から、ナトリウムを添加することで全ての評価項目がショ糖の味質に近づくこと、サンプル溶液CとDの結果から、ショ糖様の本質的甘さを有する甘味物質(エリスリトール)にナトリウムを添加したものが、そうではない甘味物質(RebD)にナトリウムを添加したものよりも味質がショ糖に近いことが示された。
【0167】
[実施例5]容器詰め飲料形態でのナトリウム添加時の味質の官能評価
実験方法
下記の表7に示した比率で濃縮カシス果汁(6倍濃縮)、クエン酸、アスコルビン酸、ショ糖、エリスリトール、RebD(純度95%以上)、グルコン酸ナトリウムを純水に溶解して、容器(ガラス瓶)に充填し、85℃で10分保持して殺菌を行い、容器詰め飲料であるコントロール溶液、飲料サンプルA、Bを調製した。これら飲料サンプルの甘味質を実施例4と同様に評価した。なお、各サンプル溶液に含まれる甘味物質の量は、計算上コントロール溶液と同等(Brix9.6程度)になるよう設定してある。
【0168】
【表7】
【0169】
結果
結果を図4にまとめる。
飲料サンプルAとBの結果から、飲料形態においてもナトリウムを添加することで全ての評価項目がコントロールの味質に近づくことが示された。
【0170】
[実施例6] 動物モデルを用いたナトリウムによる甘味増大効果の評価
実験方法
ナトリウムによる甘味増大効果を、マウスの味覚(鼓索)神経応答試験により評価した。試験は、8~16週齢のC57BL/6Jマウスにウレタン麻酔を施し、Kawai K, et al., PNAS. 2000: 97(20):11044-9に記載の方法に倣って実施した。サンプル溶液に添加する甘味物質として、実施例2の結果から、T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こすと考えられるエリスリトールおよびD-アルロース、ならびに、高甘味度甘味物質としてスクラロースおよびRebDを使用した。サンプル溶液は、各甘味物質を純水に溶解して作製した。サンプル溶液中の各甘味物質の濃度は、ショ糖7w/v%の甘味度(Brix約7相当)と同等となるように設定した(具体的には、スクラロース130ppm、ソルビトール10.8%、エリスリトール10%、RebD(純度95%以上)250.9ppm、D-アルロース10%)。また、上記各サンプル溶液にグルコン酸ナトリウム(GluNa)7.5mM(ナトリウム量として17.5mg/100ml)を添加したサンプル溶液も準備した。サンプル溶液による舌刺激開始5秒~25秒後までの神経応答の大きさの平均値を求め、同様に求めた0.1M NH4Clに対する応答を1とした相対値を算出した。甘味増大効果の解析法はYamamoto T, et al., Chem Senses. 2009:34(9): 809-18に記載の解析法に倣って行った。具体的には、甘味物質のみを含む溶液の応答値とグルコン酸ナトリウムのみを含む溶液の応答値の和(計算値)と、それらの混合溶液の応答値(実測値)を比べ、混合溶液の応答値が高い値を示したとき(すなわち、実測値÷計算値×100(%)>100(%))、応答の増大がみられたと判定した。
一連の動物実験は、動物愛護管理法他関連法令を遵守し、社内動物実験委員会の審査を経て機関の長が承認した計画に基づき実施した。
【0171】
結果
結果を図5に示す(n=1)。図5に示すとおり、スクラロース以外の甘味物質(RebD、ソルビトール、エリスリトール、D-アルロース)について、ナトリウム(ここでは、ナトリウム源としてグルコン酸ナトリウムを使用)の添加により鼓索神経応答の増大(120%以上)がみられた 。
実施例2の結果から、ソルビトールは「T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こすカロリー性甘味物質」、エリスリトールやD-アルロースは、「T1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答を起こす非カロリー性甘味物質」と考えられるが、これらの甘味物質がもたらす甘味が、低濃度のナトリウムの存在により増大することが見出された。
【0172】
本実施例の結果から、動物モデルを用いた場合でも、パネラーによるヒト官能評価の結果と同様に、低濃度のナトリウム添加による甘味増大効果が生じることが確認された。
【0173】
[実施例7]様々な甘味物質のナトリウムによる甘味増大効果の評価
実験方法
T1R2/T1R3を介した応答とT1R2/T1R3以外の味覚関連分子を介した応答の両方を起こす甘味物質としてD-アルロース、T1R2/T1R3を介した応答を起こす甘味物質としてRebDを用いて下記の表8に示した比率でサンプル溶液(7-1~7-9)を調製した。甘味強度はショ糖Brix8%相当に合わせた。
【0174】
グルコン酸ナトリウムを添加していない溶液をコントロールとし、それぞれのサンプル溶液との甘味強度を官能により比較した。また同時に、各サンプル溶液の塩味強度を評価した。評価基準は下記の通りとした。
<甘味増大効果>
○(2点):あり
×(0点):なし
<塩味強度>
◎(3点):味を感じない
○(2点):味を感じるが塩味と識別できない
△(1点):塩味を感じる
×(0点):塩味を強く感じる
<総合評価>
×、△、○、◎をそれぞれ0点、1点、2点、3点とし、甘味増大効果と塩味強度の得点を合算して、総合評価点とした。
上記評価基準に沿い、官能に関して訓練を受けた者(5~8名)がパネラーとなって評価を実施した。総合評価において、4点以上であれば本発明の効果を有すると判定した。
【0175】
結果
下記表8に結果をまとめる。
【表8】

上記のとおり、D-アルロースとRebDとを含むサンプル溶液においても、実施例3と同様の結果が得られた。
【0176】
[実施例8]ナトリウム添加時の味質の官能評価
実験方法
下記の表9に示した比率でD-アルロース、ショ糖、ブドウ糖、果糖、RebM(純度94%)、グルコン酸ナトリウムを純水に溶解して、サンプル溶液A~Hを調製した。8%ショ糖溶液をコントロール溶液として、これらサンプル溶液の甘味質を、「甘味の立ちの速さ」、「甘味の厚み」、「甘味の後引き」、「人工感」、「総合的な甘さの満足感」の評価項目により評価した。各評価項目において、コントロール溶液と差がない場合を0点とし、-3点から3点まで点数付けを行った。コントロールよりも甘味の立ちが速い、甘味に厚みがある、甘味の後引きが短い、人工感がない、非常に満足感が得られる場合は3点に近い点数をつけ、コントロールよりも甘味の立ちが遅い、甘味に厚みがない、甘味の後引きが長い、人工感がある、満足感がない場合には-3点に近い点数をつけた。すなわち、0点に近いほど、コントロールに近いことを指す。評価は、官能に関して訓練を受けた者(4名)がパネラーとなって実施した。なお、各サンプル溶液に含まれる甘味物質の量は、計算上コントロール溶液と同等(Brix8程度)になるよう設定した。
【0177】
【表9】
【0178】
結果
結果を図6-1~6-4および表10にまとめる。表10は、図6-1~6-4に示す各溶液の評価項目の点数、その平均値およびレーダーチャートの面積比を示す。面積比は、コントロール溶液を100とした場合の数値を示す。
【表10】
【0179】
[実施例9]T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤の検証
実験方法
T1R2/T1R3以外の味覚関連分子の阻害剤として、SGLT1の阻害剤であるフロリジンを使用し、その効果を検証した。
官能に関して訓練を受けた者(4名)がパネラーとなって評価を実施した。下記の表11に示した比率でショ糖、グルコン酸ナトリウム、フロリジンを純水に溶解して、サンプル溶液を調製した。また、フロリジンを添加していない溶液をコントロール溶液とし、吐きだし試験にて、甘味強度をVASスケールで評点した。コントロール溶液の甘味強度を100%とし、各サンプル溶液の甘味強度を相対値(%)として算出した。これらによりフロリジンによる甘味抑制効果を検証した。また、同時に各サンプル溶液の苦味強度も評価した。フロリジン由来の苦味を感じる場合は×、感じない場合を○とした。なお、表11におけるエネルギーは、ショ糖のエネルギー換算係数を4(kcal/100ml)として算出した。
【0180】
結果
下記表11および図7に結果をまとめる(n=4の平均値)。
【表11】
【0181】
500μM以上のフロリジンを添加することで、10%以上の甘味抑制効果が見られた。一方、1000μMのフロリジンではフロリジン由来の苦味が感知されることが分かった。以上から、500μM程度のフロリジンであれば、苦味を付与せずに甘味抑制効果を得られることが示された。
【0182】
[実施例10]フロリジン存在下における様々な甘味物質の評価
実験方法
実施例9で用いたサンプル溶液9-4(ショ糖12w/v%、グルコン酸ナトリウム7.5mM、フロリジン500μMの混合液、Brix12、48kcal/100ml)に、ショ糖に代えて、各種甘味物質を、ショ糖12w/v%の甘味度(Brix約12相当)と同等となるように、各種甘味物質の公知の甘味度から換算して配合した。具体的には、ブドウ糖18.46w/v%、エリスリトール17.14w/v%、D-アルロース17.14w/v%、RebM(純度94%)456.07ppm、スクラロース200ppmを使用した。各成分を純水に溶解して、サンプル溶液を調製した。それぞれの甘味強度をVASスケールで評点し、フロリジンを含まないコントロール溶液の甘味強度を100%として相対値(%)を算出した。
【0183】
結果
結果を図8に示す(n=3~8の平均値)。図8に示すとおり、ショ糖、ブドウ糖、エリスリトール、D-アルロースにおいて、フロリジン添加により甘味強度がコントロール溶液の90%未満に低下した。一方、RebM、スクラロースはフロリジンを添加しても、95%以上の甘味強度が残存した。以上より、ショ糖、ブドウ糖、エリスリトール、D-アルロースは、SGLT1(甘味受容体以外の味覚関連分子)を介しても応答を起こすことが示唆された。
【0184】
[実施例11] 動物モデルでのナトリウムによる甘味増大効果の評価
(1)エリスリトールに対するグルコン酸ナトリウムの最適濃度の検証
実験方法
サンプル溶液として、実施例3で実施したサンプル溶液に加え、エリスリトール2.29w/v%、RebD 284.2ppm、および、種々の濃度のグルコン酸Na(2.61mM、3.48mM、4.35mM、5.65mM、6.09mM、6.52mM、7.87mM、それぞれNa量として6、8、10、13、14、15、18mg/100ml)を含むもの、コントロール溶液としてエリスリトール2.29w/v%、RebD 284.2ppmの混合液を使用して、実施例6と同様に、マウスの味覚(鼓索)神経応答を計測し、甘味増大効果を解析した。
【0185】
結果
結果を図9に示す(n=5の平均値)。図9に示すとおり、エリスリトール(E)+RebD溶液において、グルコン酸Na(GluNa)混合により概ね鼓索神経応答の増大がみられた。特にGluNaとして2.5~12.5mM(Na量として5.75~28.75mg/100ml)の濃度範囲で、実測値が計算値の120%以上となる強い増大がみられた。(他の濃度では実測値は計算値の120%以未満)。なお、棒グラフ上の%は、実測値÷計算値×100(%)を示す。
【0186】
(2)D-アルロースに対するグルコン酸ナトリウムの最適濃度の検証
実験方法
サンプル溶液として、実施例3で実施したサンプル溶液に加え、D-アルロース2.29w/v%、RebD 284.2ppm、および、種々の濃度のグルコン酸Na(2.61mM、3.48mM、4.35mM、5.65mM、6.09mM、6.52mM、7.87mM、それぞれNa量として6、8、10、13、14、15、18mg/100ml)を含むもの、コントロール溶液としてD-アルロース2.29w/v%、RebD 284.2ppmの混合液を使用して、上記実験(1)と同様にマウス鼓索神経応答の計測および甘味増大効果の解析を行った。
【0187】
結果
結果を図10に示す(n=5の平均値)。図10に示すとおり、D-アルロース(A)+RebD溶液において、グルコン酸ナトリウム(GluNa)混合により概ね鼓索神経応答の増大がみられた 。特にGluNaとして2.5~15.0mM(Na量として5.75~34.5mg/100ml)の濃度範囲で、実測値が計算値の120%以上となる強い増大がみられた。(他の濃度では実測値は計算値の120%以未満)。なお、棒グラフ上の%は、実測値÷計算値×100(%)を示す。
【0188】
[実施例12]甘味受容体(T1R2/T1R3)阻害剤共存下における様々な甘味物質の評価
実験方法
ショ糖12w/v%と、ラクチゾール200ppmの純水溶解液(ショ糖由来Brix約12、48kcal/100ml)と、各種甘味物質溶液(各種甘味物質と、ラクチゾール200ppmの純水溶解液)であるサンプル溶液を調製した。各種甘味物質は、ショ糖12w/v%の甘味度(Brix約12相当)と同等となるように、各種甘味物質の公知の甘味度から換算して配合した。具体的には、スクラロース200ppm、ソルビトール16.5 w/v%、D-キシロース17.91 w/v%、キシリトール13 w/v%、D-リボース17 w/v%と、ラクチゾール200ppmとを純水に溶解して、サンプル溶液を調製した。官能評価は、官能に関して訓練を受けた者(5~6名)がパネラーとなり、実施例1と同様に吐きだし試験にて行った。各サンプル溶液の甘味強度をVASスケールで評点し、サンプル溶液(ショ糖12w/v%+ラクチゾール200ppm)の甘味強度を100%としたときのそれぞれの溶液の甘味強度を相対値(%)として算出した。50%以上でショ糖と味わいが近しいショ糖様の物質、50%未満でショ糖と味わいが遠い物質と判定した。
【0189】
結果
結果を図11に示す(n=5~6の平均値)。図11に示すとおり、ラクチゾール存在下で残存しているショ糖溶液の甘味強度を100%としたときに、ソルビトール、D-キシロース、キシリトール、D-リボースは、甘味強度の相対値が50%以上であったことから、これらの甘味物質もショ糖様の本質的甘さを有する甘味物質と考えられた。
【0190】
[実施例13] 動物モデルを用いたナトリウムによる甘味増大効果の評価
実験方法
実施例6と同じ方法で、試験個体数を増やしてナトリウムによる甘味増大効果を評価した(n=2~5)。
結果
結果を図12に示す。図12に示すとおり、試験個体数を増やしても実施例6と同様の結果が得られた。
【0191】
[実施例14]ラクチゾールおよびフロリジン共存下における甘味物質の評価
実験方法
下記の表12に示した比率でショ糖、ラクチゾール、フロリジンを純水に溶解して、サンプル溶液を調製した。官能評価は、官能に関して訓練を受けた者(3名)がパネラーとなり、実施例1と同様に吐きだし試験にて行った。各サンプルの甘味強度をVASスケールで評点し、ショ糖12w/v%溶液の甘味強度を100%としたときのそれぞれの溶液の甘味強度を相対値(%)として算出した。
【0192】
【表12】
【0193】
結果
結果を図13に示す(n=3の平均値)。図13に示すとおり、ラクチゾールの添加により甘味強度が24.8%まで低下した。さらに、ラクチゾールとフロリジンの両方を添加することで、全体の甘味強度が14.1%まで低下した。ラクチゾール添加時と比較すると、フロリジン添加により甘味強度が約60%低下した。以上から、甘味受容体以外の応答にSGLT1が関与していることが示唆された。
【0194】
[実施例15]異なる濃度の甘味受容体(T1R2/T1R3)阻害剤による甘味物質の評価
実験方法
下記の表13に示した比率でショ糖、スクラロースまたはソルビトールと、ラクチゾールとを純水に溶解して、サンプル溶液を調製した。官能評価は、官能に関して訓練を受けた者(3~4名)がパネラーとなり、実施例1と同様に吐きだし試験にて行った。各サンプル溶液の甘味強度をVASスケールで評点し、ラクチゾール100ppmを使用した溶液14-3および14-5については、溶液14-1(ショ糖12w/v%+ラクチゾール100ppm)の甘味強度を100%としたときの甘味強度の相対値(%)を、ラクチゾール200ppmを使用した溶液14-4および14-6については溶液14-2(ショ糖12w/v%+ラクチゾール200ppm)の甘味強度を100%としたときの甘味強度の相対値(%)をそれぞれ算出した。
【0195】
【表13】

結果
結果を図14に示す(n=3~4の平均値)。図14に示すとおり、ラクチゾールを100ppmまたは200ppmの濃度で使用しても、残存甘味強度の傾向は変わらなかった。
【0196】
[実施例16]甘味受容体(T1R2/T1R3)阻害剤によるタガトースの評価
実験方法
下記の表14に示した比率でショ糖またはD-タガトースと、ラクチゾールとを純水に溶解して、サンプル溶液を調製した。D-タガトースは、ショ糖12w/v%の甘味度(Brix約12相当)と同等となるように、公知の甘味度から換算して配合した。官能評価は、官能に関して訓練を受けた者(4名)がパネラーとなり、実施例1と同様に吐きだし試験にて行った。各サンプル溶液の甘味強度をVASスケールで評点し、溶液15-1(ショ糖12w/v%+ラクチゾール100ppm)の甘味強度を100%としたときのそれぞれの溶液の甘味強度を相対値(%)として算出した。50%以上でショ糖と味わいが近しいショ糖様の物質、50%未満でショ糖と味わいが遠い物質と判定した。
【0197】
結果
下記表14に結果を示す(n=4の平均値)。
【表14】

ラクチゾール存在下で残存しているショ糖溶液の甘味強度を100%としたときに、D-タガトースの相対甘味強度が50%以上であったことから、D-タガトースもショ糖様の本質的甘さを有する甘味物質と考えられた。
【0198】
[実施例17]ナトリウム添加時の味質の官能評価
実験方法
下記の表15に示した比率で各種甘味物質の組合せを純水に溶解し、サンプル溶液15-1~15-8を調製した。8%ショ糖溶液をコントロール溶液として、これらサンプル溶液の甘味質を、実施例4と同様に評価した。評価は、官能に関して訓練を受けた者(3~7名)がパネラーとなって実施した。なお、各サンプル溶液に含まれる甘味物質の量は、計算上コントロール溶液と同等(Brix8程度)になるよう設定した。
【0199】
【表15】
【0200】
結果
結果を図15-1~15-4および表16にまとめる。表16は、図15-1~15-4に示す各溶液の評価項目の点数、その平均値およびレーダーチャートの面積比を示す。面積比は、コントロール溶液を100とした場合の数値を示す。
【表16】

上記の結果から、ナトリウムを添加することにより、いずれの甘味物質の組合せもショ糖の味質に近づくことが示された。

図1
図2
図3-1】
図3-2】
図4
図5
図6-1】
図6-2】
図6-3】
図6-4】
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15-1】
図15-2】
図15-3】
図15-4】
【手続補正書】
【提出日】2023-08-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
明細書又は図面に記載の発明