(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023123889
(43)【公開日】2023-09-06
(54)【発明の名称】ポリビニルアルコールの製造方法
(51)【国際特許分類】
C08F 8/12 20060101AFI20230830BHJP
C08F 16/06 20060101ALI20230830BHJP
【FI】
C08F8/12
C08F16/06
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020130368
(22)【出願日】2020-07-31
(71)【出願人】
【識別番号】000003296
【氏名又は名称】デンカ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128381
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 義憲
(74)【代理人】
【識別番号】100185591
【弁理士】
【氏名又は名称】中塚 岳
(72)【発明者】
【氏名】山下 明宏
【テーマコード(参考)】
4J100
【Fターム(参考)】
4J100AG02P
4J100AG04P
4J100AG05P
4J100AG06P
4J100CA01
4J100CA31
4J100DA32
4J100HA09
4J100HB39
4J100HE08
4J100HE11
(57)【要約】
【課題】不純物の生成を抑えつつ、鹸化反応の反応速度を制御することが可能なPVAの製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の一側面は、ポリビニルエステル及びアルコールを含有する溶液に水を添加してポリビニルエステル溶液を得る工程と、ポリビニルエステル溶液にアルカリ触媒を添加して、ポリビニルエステルを鹸化することにより、ポリビニルアルコールを含有するポリビニルアルコール溶液を得る工程と、を備え、水の添加量が、ポリビニルエステル溶液の全量を基準として4.0質量%以下である、ポリビニルアルコールの製造方法である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリビニルエステル及びアルコールを含有する溶液に水を添加してポリビニルエステル溶液を得る工程と、
前記ポリビニルエステル溶液にアルカリ触媒を添加して、前記ポリビニルエステルを鹸化することにより、ポリビニルアルコールを含有するポリビニルアルコール溶液を得る工程と、を備え、
前記水の添加量が、前記ポリビニルエステル溶液の固形分を基準として4.0質量%以下である、ポリビニルアルコールの製造方法。
【請求項2】
前記水の添加量が、前記ポリビニルエステル溶液の固形分を基準として1.1質量%以上である、請求項1に記載のポリビニルアルコールの製造方法。
【請求項3】
前記ポリビニルアルコールがゲル状である、請求項1又は2に記載のポリビニルアルコールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリビニルアルコールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ポリビニルアルコール(以下「PVA」ともいう)は、一般的に、ポリビニルエステルのアルコール溶液に触媒を添加して、ポリビニルエステルを鹸化することにより得られる。より具体的には、PVAは、ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液中に、アルカリ触媒である水酸化ナトリウムを添加して、ポリ酢酸ビニルをアルカリ鹸化することにより製造されることが多い。
【0003】
PVAの製造においては、目的に応じてアルカリ鹸化の反応速度等を制御できることが望ましい。例えば特許文献1には、ナトリウムイオンを含まないPVAの鹸化方法について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
アルカリ鹸化反応では添加するアルカリ量が多いほど鹸化速度は速くなるが、鹸化速度が速いとPVAの鹸化度のコントロールが困難になるという問題がある。アルカリと水の混合溶液中で鹸化を行うことにより、PVAの鹸化度のコントロールのし易さは改善されるが、鹸化溶液中に水が存在すると副生成物として酢酸ナトリウムが生成するという問題がある。特許文献1に記載されているように、PVAの使用用途によっては、ナトリウムイオンの含有は好ましくなく、酢酸ナトリウムの含有量が少ないPVAが好ましい。
【0006】
そこで、本発明の一側面は、副生成物の生成を抑えつつ、鹸化反応の反応速度を制御することが可能なPVAの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、ポリビニルエステルのアルコール溶液に対して、鹸化前に少量の水を添加することにより、副生成物の生成を抑えつつ、水の添加量に応じて鹸化速度を制御できることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明の一側面は、ポリビニルエステル及びアルコールを含有する溶液に水を添加してポリビニルエステル溶液を得る工程と、ポリビニルエステル溶液にアルカリ触媒を添加して、ポリビニルエステルを鹸化することにより、ポリビニルアルコールを含有するポリビニルアルコール溶液を得る工程と、を備え、水の添加量が、ポリビニルエステル溶液の固形分を基準として4.0質量%以下である、ポリビニルアルコールの製造方法である。
【0009】
水の添加量は、ポリビニルエステル溶液の固形分を基準として1.1質量%以上であってよい。この場合、鹸化の反応速度を向上させることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一側面によれば、不純物の生成を抑えつつ、鹸化反応の反応速度を制御することが可能なPVAの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施例における水の添加量とPVAのゲル化時間との相関を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されない。
【0013】
本発明の一実施形態は、ポリビニルエステル及びアルコールを含有する溶液に水を添加してポリビニルエステル溶液を得る工程(以下「第1の工程」ともいう)と、ポリビニルエステル溶液にアルカリ触媒を添加して、ポリビニルエステルを鹸化することにより、ポリビニルアルコールを含有するポリビニルアルコール溶液を得る工程(以下「第2の工程ともいう」)と、を備える、ポリビニルアルコールの製造方法である。
【0014】
第1の工程で用いられるポリビニルエステルは、ビニルエステルの単独重合体であってもよく、ビニルエステルと、ビニルエステルと共重合可能なビニルエステル以外の単量体との共重合体であってもよい。
【0015】
ビニルエステルとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、ピバリン酸ビニルなどが挙げられる。ビニルエステルは、重合容易性の観点から、好ましくは酢酸ビニルである。
【0016】
ビニルエステル以外の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレンなどのα-オレフィン単量体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体;(メタ)アクリルアミド、N-メチロールアクリルアミドなどの不飽和アミド単量体;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸などの不飽和カルボン酸単量体;不飽和カルボン酸のアルキル(メチル、エチル、プロピルなど)エステル単量体;無水マレイン酸などの不飽和カルボン酸の無水物;不飽和カルボン酸のナトリウム、カリウム、アンモニウムなどとの塩;アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレートなどのグリシジル基含有単量体;2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸などのスルホン酸基含有単量体又はその塩;アシッドホスホキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホキシプロピル(メタ)アクリレートなどのリン酸基含有単量体;アルキルビニルエーテル単量体;などが挙げられる。
【0017】
ポリビニルエステルは、得られるPVAの安定性の観点から、好ましくはビニルエステルの単独重合体であり、重合容易性の観点から、より好ましくはポリ酢酸ビニル(酢酸ビニルの単独重合体)である。
【0018】
ビニルエステルを含む単量体をラジカル重合する際の重合開始剤としては、特に限定されるものではないが、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス-2,4-ジメチルバレロニトリル、アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバレロニトリル)、アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスメトキシバレロニトリルなどのアゾ化合物、アセチルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、2,4,4-トリメチルペンチル-2-パーオキシフェノキシアセテートなどの過酸化物、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ-2-エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジエトキシエチルパーオキシジカーボネートなどのパーカーボネート化合物、t-ブチルパーオキシネオデカネート、α-クミルパーオキシネオデカネート、t-ブチルパーオキシネオデカネートなどのパーエステル化合物などを、一種単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。
【0019】
ビニルエステルの重合方法は、特に限定されず、溶液重合、懸濁重合、バルク重合などの既知の方法であってよく、操作が容易であること及び次工程となる鹸化反応と共通の溶媒を使用可能であることから、好ましくは、アルコール中での溶液重合である。
【0020】
ポリビニルエステルは、アルコールを含有するアルコール溶液として第1の工程に供される。アルコールは、例えば、メタノール、エタノール、ブタノールなどであってよく、好ましくはメタノールである。アルコール溶液中のポリビニルエステルの濃度は、例えば、10質量%以上であってよく、80質量%以下であってよい。
【0021】
第1の工程では、上記のアルコール溶液に少量の水を添加して、ポリビニルエステル溶液を得る。「水を添加する」とは、純水を単独で添加することを意味し、溶質が溶解された溶媒としての水を添加することを含まない。純水は、水のみからなるもの、又は、水及び不可避的不純物のみからなるものである。
【0022】
水の添加量は、ポリビニルエステル溶液の固形分を基準として、アルカリ鹸化に伴う副生成物(アルカリ塩)の生成を抑える観点から、4.0質量%以下であり、当該副生成物の生成を更に抑える観点から、好ましくは3.5質量%以下、より好ましくは3.0質量%以下、更に好ましくは2.5質量%以下、特に好ましくは2.0質量%以下である。ポリビニルエステル溶液の「固形分」とは、ポリビニルエステル溶液から溶媒(例えばアルコール)を除いた成分を意味する。
【0023】
水の添加量を上記の範囲とすることにより、上記のとおり、アルカリ鹸化に伴う副生成物(アルカリ塩)の生成を抑えることができ、それに加えて、アルカリ鹸化の反応速度を制御することができ、PVAの鹸化度のコントロールが容易となる。具体的には、水の添加量が多いほど、反応速度が向上する。水の添加量は、ポリビニルエステル溶液の固形分を基準として、例えば、0.01質量%以上、0.1質量%以上、0.5質量%以上、又は1.0質量%以上であってよく、鹸化反応の反応速度を向上させる観点から、好ましくは1.1質量%以上、より好ましくは1.2質量%以上、更に好ましくは1.5質量%以上、特に好ましくは2.0質量%以上である。
【0024】
第2の工程では、ポリビニルエステル溶液にアルカリ触媒を添加して鹸化反応を行うことにより、ポリビニルアルコールを得る。アルカリ触媒は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラートなどのアルカリ金属の水酸化物、アルコラートなどであってよく、好ましくは水酸化ナトリウムである。アルカリ触媒の添加量は、特に限定されないが、ポリビニルエステルに対して、例えば、1mmol当量以上であってよく、100mmol当量以下であってよい。鹸化反応を行う温度は、例えば、10℃以上であってよく、70℃以下であってよい。鹸化反応を行う時間は、例えば、20分間以上であってよく、3時間以下であってよい。
【0025】
鹸化反応においては、例えば、ポリビニルエステルとしてポリ酢酸ビニル、アルカリ触媒として水酸化ナトリウムをそれぞれ使用し、無水メタノール中で鹸化した場合、副生成物として酢酸ナトリウムは生成しないが、鹸化反応が速いためPVAの鹸化度のコントロールが困難である。メタノール中での鹸化(メタノリシス)は触媒反応であるため、アルカリ触媒の添加量で反応速度を制御するのは困難である。この製造方法では、ポリビニルエステルのアルコール溶液に所定量の水を敢えて添加することにより、不純物の生成を抑えつつ、鹸化の反応速度を制御し、目的の鹸化度のPVAが得られる。
【0026】
本実施形態の製造方法では、第1の工程における水の添加量に応じて、鹸化反応により副生するアルカリ塩の含有量を、第2の工程で得られるポリビニルアルコールの固形分を基準として、0.3質量%以下、0.2質量%以下、又は0.15質量%以下に抑えることができる。
【0027】
鹸化反応を行う装置は、従来公知の装置であってよい。例えば、当該装置として、インライン式の混合機を備えたベルト型反応器を用いることができる。この場合、ポリビニルエステル溶液とアルカリ触媒とを混合容器内に投入し、スタティックミキサー(混合機)などにより混合する。その後、混合物をベルト上に載置し、ベルトを移動させながら所定温度条件下で鹸化反応を進行させることができる。ベルト型反応器以外としては、例えば、ニーダー型反応器、塔型反応器などを用いることもできる。
【0028】
上記製造方法により得られるポリビニルアルコール溶液中のポリビニルアルコールは、ゲル状であってよい。ゲル状のポリビニルアルコールの硬度は、ゲル状のポリビニルアルコールを粉砕が容易となる観点から、好ましくは20以上、より好ましくは25以上、更に好ましくは30以上であり、好ましくは90以下、より好ましくは80以下である。ゲル状のポリビニルアルコールの硬度(硬さ)は、デュロメーターを用いて、JIS S6050「6.2 硬さ」に準拠して測定される。
【0029】
ポリビニルアルコールがゲル状である場合は、鹸化反応の反応速度は、アルカリ触媒を添加してからポリビニルアルコールのゲル化が完了するまでのゲル化時間から推察できる。ゲル化時間は、第1の工程における水の添加量に応じて、好ましくは30分間以下、より好ましくは25分間以下、更に好ましくは20分間以下である。鹸化反応においてベルト型反応器を用いる場合には、水の添加量でゲル化時間を調整することにより、ベルト上での限られた移動時間内にゲル化を完了させることができる。ここで、ゲル化とは、ポリビニルエステルのアルコール溶液にアルカリ触媒を添加し、そのアルコール溶液の流動性がなくなった状態を意味する。
【0030】
PVAの製造方法は、第2の工程の後に、ポリビニルアルコール(特にゲル状のポリビニルアルコール)を粉砕する工程を更に備えていてもよい。粉砕の方法は、公知の粉砕機を用いて行われる。PVAの製造方法は、第2の工程の後に、不純物(例えば、酢酸ナトリウムなどのアルカリ塩)を除去するための洗浄工程を更に備えていてもよく、ポリビニルアルコール溶液中の溶媒を揮発させる工程を更に備えていてもよい。
【0031】
以上説明した製造方法により得られるPVAは、例えば70モル%以上の鹸化度を有していてよい。PVAの鹸化度は、75モル%以上であってもよく、99モル%以下又は90モル%以下であってもよい。本明細書における「鹸化度」は、JIS K6726「3.5 けん化度」に準拠して測定及び算出される鹸化度を意味する。
【0032】
PVAの揮発分は、PVAの全量を基準として、5.0質量%以下、4.0質量%以下、又は3.0質量%以下であってよい。本明細書における「揮発分」は、JIS K6726-1994「3.4 揮発分」の記載に沿って測定及び算出される揮発分を意味する。揮発分は、例えば、PVAの製造の際に使用されるアルコールなどの溶媒成分である。
【実施例0033】
以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0034】
<PVAの調製>
[実施例1]
還流冷却器、滴下漏斗、撹拌機を備える重合缶に、酢酸ビニル100質量部、メタノール5.3質量部、及び開始剤としてパーロイルNPP(日本油脂社製)0.0005質量部を仕込み、窒素雰囲気下で攪拌しながら、65℃で5.0時間重合を行った。次いで、未反応の酢酸ビニル(モノマー)を重合系外に除去し、ポリ酢酸ビニルのメタノール溶液(ポリ酢酸ビニルの濃度:25~26質量%)を得た。このポリ酢酸ビニルのメタノール溶液に、水を0.02質量%となるように添加してポリ酢酸ビニル溶液を得た。
【0035】
続いて、ポリ酢酸ビニルに対して5mmol当量の水酸化ナトリウムを、ポリ酢酸ビニル溶液に添加した。その後、45℃で50分間鹸化反応を行い、鹸化度79.6モル%のPVAを得た。
【0036】
[実施例2~8、比較例1]
鹸化前の水の添加量を表1に示すように変更し、また、PVAの鹸化度が80±2モル%となるように水酸化ナトリウムの添加量を適宜調整した以外は、実施例1と同様の手順でPVAを得た。
【0037】
<ゲル化時間の測定>
ポリ酢酸ビニル溶液に水酸化ナトリウムを添加してから、PVAのゲル化が完了するまでの時間をゲル化時間として測定した。なお、水酸化ナトリウム添加後のポリ酢酸ビニル溶液の流動性がなくなったことの確認をもって、ゲル化が完了したと判断した。
【0038】
<酢酸ナトリウム含有量の測定>
PVA中の酢酸ナトリウム含有量(PVA中の固形分基準)を、JIS K6726「3.6 酢酸ナトリウム」に準拠して測定した。
【0039】
<揮発分の測定>
PVA中の揮発分を、JIS K6726「3.4 揮発分」に準拠して測定した。
【0040】
<PVAの鹸化度の測定>
PVAの鹸化度を、JIS K6726「3.5 けん化度」に準拠して測定及び算出した。
【0041】
【0042】
表1に示すように、実施例1~8では、鹸化反応に伴い副生する酢酸ナトリウムの含有量が抑えられている。
図1は、水の添加量とPVAのゲル化時間との相関を示すグラフである。
図1から分かるとおり、水の添加量とゲル化時間との間には高い相関が見られた。このように、水の添加量によって、ゲル化時間(すなわち鹸化反応の反応速度)を制御できることが分かった。