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特開2023-123923コネクタ取付構造、コネクタ取付方法及び取付パネル
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  • 特開-コネクタ取付構造、コネクタ取付方法及び取付パネル 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023123923
(43)【公開日】2023-09-06
(54)【発明の名称】コネクタ取付構造、コネクタ取付方法及び取付パネル
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/74 20060101AFI20230830BHJP
【FI】
H01R13/74 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022027403
(22)【出願日】2022-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001025
【氏名又は名称】弁理士法人レクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大澤 利通
(57)【要約】
【課題】ケーブルアセンブリのケーブル長に影響を受けずに、且つ、組付順番をつけないでケーブルアセンブリを交換等する際の取り付け・取り外しが容易化できるコネクタ取付構造を提供する。
【課題を解決するための手段】ケーブルが接続され且つフランジ部を備えるコネクタを有するケーブル構造体を取り付けるコネクタ取付構造は、ケーブルの第1の径を超え且つコネクタを嵌合できる第2の径を有する取付孔及び取付孔の周囲に配されフランジ部を固定するための係合部を各々が有する複数の取付孔構造を備える取付パネルを有し、取付パネルは、取付孔を連結し取付孔の各々の間でケーブル構造体を取付パネルの主面に沿った方向に移動可能とする連結孔を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルが接続され且つフランジ部を備えるコネクタを有するケーブル構造体を取り付けるコネクタ取付構造であって、
前記ケーブルの第1の径を超え且つ前記コネクタを嵌合できる第2の径を有する取付孔及び前記取付孔の周囲に配され前記フランジ部を固定するための係合部を各々が有する複数の取付孔構造を備える取付パネルを有し、
前記取付パネルは、前記取付孔を連結し前記取付孔の各々の間で前記ケーブル構造体を前記取付パネルの主面に沿った方向に移動可能とする連結孔を有することを特徴とするコネクタ取付構造。
【請求項2】
前記連結孔は、前記ケーブルの第1の径を超え且つ前記取付孔の第2の径の径未満の幅を有し、前記取付孔の各々を並列分岐して連結することを特徴とする請求項1に記載のコネクタ取付構造。
【請求項3】
前記連結孔は、前記フランジ部が前記取付パネルの表裏に通り抜け可能に形成されたフランジ貫通孔を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のコネクタ取付構造。
【請求項4】
前記コネクタは、前記連結孔の幅を超え且つ前記取付孔の第2の径の径未満の第3の径を有することを特徴とする請求項2又は3に記載のコネクタ取付構造。
【請求項5】
ケーブルが接続され且つフランジ部を備えるコネクタを有するケーブル構造体を取付パネルに取り付けるコネクタ取付方法であって、
前記ケーブルの第1の径を超え且つ前記コネクタを嵌合できる第2の径を有する取付孔及び前記取付孔の周囲に配され前記フランジ部を固定するための係合部を各々が有する複数の取付孔構造、並びに、前記フランジ部が前記取付パネルの表裏に通り抜け可能に形成されたフランジ貫通孔を有しかつ前記取付孔を連結し前記取付孔の各々の間で前記ケーブル構造体を前記取付パネルの主面に沿った方向に移動可能とする連結孔を、前記取付パネルに予め、設けるステップと、
前記ケーブル構造体の前記フランジ部を前記フランジ貫通孔に貫通させるステップと、
前記ケーブル構造体の前記ケーブルを前記連結孔にて前記取付孔へ移動させるステップと、
前記ケーブル構造体の前記コネクタを前記取付孔に挿入するステップと、
前記ケーブル構造体の前記フランジ部を前記係合部によって固定するステップと、
を含むことを特徴とするコネクタ取付方法。
【請求項6】
ケーブルが接続され且つフランジ部を備えるコネクタを有するケーブル構造体を取り付ける取付パネルであって、
前記ケーブルの第1の径を超え且つ前記コネクタを嵌合できる第2の径を有する取付孔及び前記取付孔の周囲に配され前記フランジ部を固定するための係合部を各々が有する複数の取付孔構造と、
前記取付孔を連結し前記取付孔の各々の間で前記ケーブル構造体を前記取付パネルの主面に沿った方向に移動可能とする連結孔と、
を有することを特徴とする取付パネル。
【請求項7】
フランジ部を備えるコネクタを取り付ける取付パネルであって、
前記コネクタを嵌合できる取付孔及び前記取付孔の周囲に配され前記フランジ部を固定するための係合部を各々が有する複数の取付孔構造と、
前記取付孔を連結し前記取付孔の各々の間で前記コネクタを前記取付パネルの主面に沿った方向に移動可能とする連結孔と、
を有することを特徴とする取付パネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル及び該ケーブルを囲むフランジ部を有するケーブル構造体(ケーブルアセンブリともいう)を取り付けるコネクタ取付構造、コネクタ取付方法及び取付パネルに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ケーブルアセンブリは単一のユニットケーブルであって、ケーブルとこれに接続されたコネクタがユニットになっているものである。ケーブルアセンブリは、すでにケーブルにコネクタが付いている状態なので、コネクタ付パネルにコネクタを抜き差しするだけでケーブルを交換でき、メンテナンスや交換に広く利用されている。ケーブルアセンブリとしての同軸ケーブルにおけるコネクタ取付構造には、例えば特許文献1~3に開示されるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平08-062450号公報
【特許文献2】特開平09-129316号公報
【特許文献3】実開昭60-009169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のコネクタ取付構造では、(1)取付パネルに組付けるケーブルアセンブリのケーブル長が数メートルと長い場合や、取付パネルに複数のコネクタが搭載されている場合、ケーブルアセンブリの組付時のケーブル配線組付工数が増え、作業者に負担となる、(2)特許文献1、2に記載されるように取付パネルに取り付けられたコネクタ(パネルアダプタ)を外線と内線との間に介在させる場合に、伝送信号の接触抵抗(ロス)が増え、品質影響因子が増える、(3)特許文献3に記載されるように取付パネルと装置内側からの回転止め支持金具でケーブル端部のレセプタクルを挟んでネジで固定する場合に、ネジ締め作業性が劣る、という問題点があった。
【0005】
本発明は、以上の従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、コネクタを交換等する際に取付パネルへの取り付け・取り外しが容易化できるコネクタ取付構造、コネクタ取付方法及び取付パネルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のコネクタ取付構造は、ケーブルが接続され且つフランジ部を備えるコネクタを有するケーブル構造体を取り付けるコネクタ取付構造であって、前記ケーブルの第1の径を超え且つ前記コネクタを嵌合できる第2の径を有する取付孔及び前記取付孔の周囲に配され前記フランジ部を固定するための係合部を各々が有する複数の取付孔構造を備える取付パネルを有し、前記取付パネルは、前記取付孔を連結し前記取付孔の各々の間で前記ケーブル構造体を前記取付パネルの主面に沿った方向に移動可能とする連結孔を有することを特徴とする。
【0007】
本発明のコネクタ取付方法は、ケーブルが接続され且つフランジ部を備えるコネクタを有するケーブル構造体を取付パネルに取り付けるコネクタ取付方法であって、前記ケーブルの第1の径を超え且つ前記コネクタを嵌合できる第2の径を有する取付孔及び前記取付孔の周囲に配され前記フランジ部を固定するための係合部を各々が有する複数の取付孔構造、並びに、前記フランジ部が前記取付パネルの表裏に通り抜け可能に形成されたフランジ貫通孔を有しかつ前記取付孔を連結し前記取付孔の各々の間で前記ケーブル構造体を前記取付パネルの主面に沿った方向に移動可能とする連結孔を、前記取付パネルに予め、設けるステップと、前記ケーブル構造体の前記フランジ部を前記フランジ貫通孔に貫通させるステップと、前記ケーブル構造体の前記ケーブルを前記連結孔にて前記取付孔へ移動させるステップと、前記ケーブル構造体の前記コネクタを前記取付孔に挿入するステップと、前記ケーブル構造体の前記フランジ部を前記係合部によって固定するステップと、を含むことを特徴とする。
【0008】
本発明の取付パネルは、ケーブルが接続され且つフランジ部を備えるコネクタを有するケーブル構造体を取り付ける取付パネルであって、前記ケーブルの第1の径を超え且つ前記コネクタを嵌合できる第2の径を有する取付孔及び前記取付孔の周囲に配され前記フランジ部を固定するための係合部を各々が有する複数の取付孔構造と、前記取付孔を連結し前記取付孔の各々の間で前記ケーブル構造体を前記取付パネルの主面に沿った方向に移動可能とする連結孔と、を有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明の別の取付パネルは、フランジ部を備えるコネクタを取り付ける取付パネルであって、前記コネクタを嵌合できる取付孔及び前記取付孔の周囲に配され前記フランジ部を固定するための係合部を各々が有する複数の取付孔構造と、前記取付孔を連結し前記取付孔の各々の間で前記コネクタを前記取付パネルの主面に沿った方向に移動可能とする連結孔と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、コネクタを交換等する際に取付パネルへの取り付け・取り外しを容易化できるコネクタ取付構造、コネクタ取付方法及び取付パネルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施例のコネクタ取付構造におけるケーブルアセンブリを示す概略斜視図である。
図2】本発明の実施例のコネクタ取付構造における取付パネルを示す概略斜視図である。
図3】本発明の実施例のコネクタ取付構造におけるケーブルアセンブリと取付パネルを示す概略斜視図である。
図4】本実施例のコネクタ取付構造の動作を概念的に示す概略斜視図である。
図5】本実施例のコネクタ取付構造の動作を概念的に示す概略斜視図である。
図6】本実施例のコネクタ取付構造の動作を概念的に示す概略斜視図である。
図7】本実施例のコネクタ取付構造の動作を概念的に示す概略斜視図である。
図8】本実施例のコネクタ取付構造の動作を概念的に示す概略斜視図である。
図9】本実施例のコネクタ取付構造の動作を概念的に示す概略斜視図である。
図10】本実施例のコネクタ取付構造の動作を概念的に示す概略斜視図である。
図11】本実施例のコネクタ取付構造の動作を概念的に示す概略斜視図である。
図12】本実施例の変形例のコネクタ取付構造における取付パネルの概略正面図である。
図13】本実施例の変形例のコネクタ取付構造における取付パネルの概略正面図である。
図14】本実施例の変形例のコネクタ取付構造における取付パネルの概略正面図である。
図15】本実施例の変形例のコネクタ取付構造における取付パネルの概略正面図である。
図16】本実施例の変形例のコネクタ取付構造における取付パネルに取り付けるブラインドプレートの概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しつつ本発明による実施例のコネクタ取付構造、コネクタ取付方法及び取付パネル(以下、パネルともいう)について同軸ケーブルのケーブルアセンブリを一例として説明する。なお、実施例において、実質的に同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0013】
(構成の説明)
図1は、電子機器の装置外面に配置する複数の外線接続用同軸コネクタを装置内部配線に接続する取付パネル等に用いられる本実施例のコネクタ取付構造におけるケーブルアセンブリ11を示す概略斜視図である。
【0014】
図1において、ケーブルアセンブリ11は、一端のフランジ付き同軸コネクタ12(単にコネクタともいう)と他端のコネクタ15を接続する同軸ケーブル(単にケーブルともいう)16で構成される。コネクタ12は例えば一体成形されたフランジ13を有し、当該フランジ13には四隅に通し孔14が設けられている。4個の通し孔14は、コネクタ12のフランジ13をパネルにネジ止めするために設けられている。同軸コネクタ12、15と他のケーブルアセンブリ又はアダプタ等との結合方式は、スナップオン方式、ネジ嵌合方式、バイヨネット方式等が挙げられるが、それらのコネクタ形状を概略的に図示している。また、コネクタ12、15の形態には、ジャックコネクタとプラグコネクタがある。一般的にジャックコネクタにフランジ付きのものが多い。また、ケーブルアセンブリ11には、ケーブル両端に同種コネクタを設けたり、異種コネクタを設けたり、一端を電子装置に直付けし他端にのみにコネクタを設けるものもある。本実施例では少なくとも一端にフランジ付きコネクタがある場合を例示する。
【0015】
図2は、本実施例のコネクタ取付構造における複数、例えば6本のケーブルアセンブリ11を装置内部配線に接続し固定するためのパネル30を示す概略斜視図である。
【0016】
パネル30は複数の取付孔構造31を有する。各取付孔構造31は、ケーブルアセンブリ11のケーブル16(図1、参照)の第1の径Φ1を超える第2の径Φ2を有する取付孔31a(これはコネクタ12に対応する)と、取付孔31aの周囲に配されフランジ13を係合部材であるネジ41(図1、参照)によって固定するための係合孔であるネジ孔31b(これはコネクタ12のフランジ13の通し孔14に対応する)とを有する。
【0017】
パネル30はまた、それぞれの取付孔31aを連結し、取付孔31aの各々の間でケーブルアセンブリ11のケーブル16(図1、参照)をパネル30の主面に沿った方向に移動可能とする連結孔136を有する。
【0018】
連結孔136は、ケーブル16の第1の径Φ1を超え取付孔31aの第2の径Φ2未満の幅Wを有し、取付孔31aの各々を並列分岐して連結する。
【0019】
連結孔136は、フランジ13がパネル30の表裏に通り抜け可能に形成されたフランジ貫通孔である組付用貫通孔135をその片側一端に有する。このように、パネル30は、取り付けるケーブルアセンブリ11の数量に合わせた数の取付用嵌合孔である取付孔31aと、各取付孔31aの中心から四方に配置したネジ孔31bと、フランジ13の外形が通過できるサイズの組付用貫通孔135と、ケーブルアセンブリ11のケーブル16を通し、且つ、フランジ13を通さない幅に設定した各コネクタ12の取付位置まで移動を可能とした連結孔136と、から構成される。
【0020】
図1に示すように、ケーブルアセンブリ11のコネクタ12は、連結孔136の幅Wを超え取付孔31aの第2の径Φ2未満の第3の径Φ3を有している。よって、ケーブルアセンブリ11のコネクタ部分は連結孔136内にて移動できないが、ケーブル部分が連結孔136を通ることができる。これにより、パネル30がスチール等の板金で作成される場合、板金の曲げ加工を連結孔13や組付用貫通孔135の開口縁部に施すことができ、これにより、パネル30の強度を高めることができる。パネル30は、装置外装面自体、或いは、外装面に別部品として取り付けられるものでもよい。また、パネル30は、内装面に取り付けられるものでもよい。
【0021】
図3は、本実施例のコネクタ取付構造における6本のケーブルアセンブリ11が、各4本のネジ41により、それぞれのコネクタ12のフランジ13が固定され装置内部配線に接続されたパネル30を示す概略斜視図である。
【0022】
(動作の説明)
ケーブルアセンブリ11をパネル30に取り付けるコネクタ取付方法は、以下の順で行われる。
【0023】
先ず、図2に示すパネル30を予め作製し、電子機器の装置外面の所定位置に配置する(パネル設定ステップ)。
【0024】
次に、図4図5に示すように、装置内部配線のケーブルアセンブリ11を装置内部からパネル30の組付用貫通孔135からコネクタ12の部分全体を一度、装置外部に引き出す。すなわち、アセンブリ11のフランジ13を組付用貫通孔135に貫通させる(フランジ貫通ステップ)。
【0025】
次に、図6図7に示すように、アセンブリ11のケーブル16を連結孔136に通してアセンブリ11のコネクタ12の部分を所定の取付孔31aへ移動させる(コネクタ移動ステップ)。
【0026】
次に、ケーブル16の部分を組付用貫通孔135に通して所定の取付孔31aまで移動させた後、図8に示すように、アセンブリ11のコネクタ12を所定の取付孔31aに挿入・嵌合する(コネクタ挿入ステップ)。
【0027】
次に、図9に示すように、アセンブリ11のコネクタ12のフランジ13のフランジ(接触)面とパネル30外面を突合せて、図10に示すように、フランジ13を4個のネジ孔31bに係合する各ネジ41によって固定し取り付ける(コネクタ固定ステップ)。
【0028】
次に、図11に示すように、組付用貫通孔135と連結孔136に対し、異物侵入を防止する為、パネル30自体の強度を確保する為に、ブラインドプレート145は必要に応じて、その固定用ネジ146でパネル30に固定する。組付用貫通孔135と連結孔136を塞ぐブラインドプレート145の固定用ネジ146は、適数配置する。
【0029】
(効果の説明)
以上のように本実施例によれば、装置外面に配置する複数の外線接続用同軸コネクタ(コネクタ12)を組付ける際、取り付けるケーブルアセンブリ11のケーブル長に影響を受けることなく、且つ、組付順番をつけないでケーブルアセンブリ11を交換等する際の取り付け・取り外しが容易に可能となり組付の効率化を図ることができる。また、パネルアダプタ等の中継素子の抵抗を介さないので伝送損失を抑えることが維持できる効果が得られる。
【0030】
(変形例1)
本実施例ではフランジ貫通孔の組付用貫通孔135を有する連結孔136を備えたパネル30の取付構造の例を説明したが、コネクタ取付用嵌合孔の取付孔31aの複数に組立導入孔(連結孔136)が連結されているだけでも、ケーブルアセンブリ11のコネクタ12の取付位置を移動する必要がある場合に、作業性を高めることができる。例えば、図12に示すように、フランジ貫通孔の組付用貫通孔を省略して連結孔136のみを備えた以外、上記実施例と同一なパネル30の取付構造としてもよい。
【0031】
(変形例2)
更に、コネクタ取付用嵌合孔の取付孔31aの複数に組立導入孔(連結孔136)が連結されているだけでも、ケーブルアセンブリ11のコネクタ12をパネルの側面側から挿入できる場合に、作業性を高めることができる。例えば、図13に示すように、フランジ貫通孔の組付用貫通孔に代えて、パネル外部空間とつながる開放端OPを、連結孔136の一端に設けた以外、上記実施例と同一なパネル30の取付構造としてもよい。この場合、開放端OPと連結孔136を塞ぐブラインドプレート145の固定用ネジ146を適数配置することにより、パネル30自体の強度を確保することができる。この場合、図示しない補強部材を開放端OPに沿わせることにより更なる強度を確保することができる。
【0032】
(変形例3)
また更に、作業者の右利き左利きや、複数の取付孔31aを考慮すると、フランジ貫通孔の組付用貫通孔135は複数あってもよく、また、組付用貫通孔135の配置パターンは必ずしもパネル30の端になくてもよい。これらにより、作業性を高めることができる。例えば、図14に示すように、組付用貫通孔135を連結孔136の両端に設けた以外、上記実施例と同一なパネル30の取付構造としてもよい。さらに、図15に示すように、組付用貫通孔135を連結孔136の中央に設けた以外、上記実施例と同一なパネル30の取付構造としてもよい。
【0033】
(変形例4)
更に、組付用貫通孔135と連結孔136を設けた分、パネル30の強度が下がる恐れがあるため、強度対策として、ブラインドプレート145に蓋形状を施すこともできる。例えば、ブラインドプレート145を金属やプラスチックなどの剛体で構成して、図16に示すように、パネル30の内側に組付用貫通孔135と連結孔136に嵌合する凸部PTを有する蓋形状にブラインドプレート145を形成して用いた以外、上記実施例と同一なコネクタ取付構造としてもよい。
【0034】
本実施例では同軸ケーブルにおけるケーブルアセンブリ11の外線接続部の取付構造に適用した例を説明したが、取付金具形状を持つパネルに貫通して取り付ける様々なケーブルアセンブリにも適用可能である。また、パネル30が板金打ち抜きで形成されている例を説明したが、これには限定されず、複数の剛性部材の組合せでパネル30が形成されてもよい。
【符号の説明】
【0035】
11 ケーブルアセンブリ
12、15 コネクタ
13 フランジ
14 通し孔
16 ケーブル(同軸ケーブル)
30 取付パネル
31a コネクタ取付孔
31b ネジ孔
41 ネジ
135 組付用貫通孔(フランジ貫通孔)
136 連結孔
145 ブラインドプレート
146 固定用ネジ
Φ1 ケーブルの第1の径
Φ2 取付孔の第2の径
Φ3 コネクタの第3の径
W 連結孔の幅

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16