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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023124036
(43)【公開日】2023-09-06
(54)【発明の名称】発光装置及び発光装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 33/02 20060101AFI20230830BHJP
   H10K 50/10 20230101ALI20230830BHJP
   H05B 33/10 20060101ALI20230830BHJP
【FI】
H05B33/02
H05B33/14 A
H05B33/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022027582
(22)【出願日】2022-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000221926
【氏名又は名称】東北パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(74)【代理人】
【識別番号】100127236
【弁理士】
【氏名又は名称】天城 聡
(72)【発明者】
【氏名】中嶋 真滋
【テーマコード(参考)】
3K107
【Fターム(参考)】
3K107AA01
3K107BB01
3K107BB02
3K107CC36
3K107CC41
3K107DD12
3K107DD38
3K107DD39
3K107FF15
3K107GG11
3K107GG52
(57)【要約】
【課題】基板の全体の面積に対する発光領域の面積の割合を増加させる。
【解決手段】第3方向Zから見て、第1角C1は、第2外縁E2の第2方向Yの正方向側の端部と第3外縁E3の第1方向Xの負方向側の端部との交差部によって画定されている。第3方向Zから見て、第1角C1は、実質的に90°の角張った角となっている。第3方向Zから見て、第2角C2は、第2外縁E2の第2方向Yの負方向側の端部と第4外縁E4の第1方向Xの負方向側の端部との交差部によって画定されている。第3方向Zから見て、第2角C2は、実質的に90°の角張った角となっている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
凸状に丸みを帯びた第1外縁と、前記第1外縁の反対側に位置する第2外縁と、前記第1外縁と前記第2外縁との間に位置する発光領域と、前記発光領域と前記第2外縁との間に位置して外部素子が接続される接続領域と、を有する基板を備え、
前記基板が、前記第2外縁の両側の少なくとも一方に位置する角張った角を有する、発光装置。
【請求項2】
請求項1に記載の発光装置において、
前記接続領域から引き出された配線部材をさらに備える発光装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の発光装置において、
前記発光領域の外縁の前記第1外縁が位置する側の部分が丸みを帯びている、発光装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記発光領域は、有機EL素子を含む、発光装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記基板がガラスからなる、発光装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか一項に記載の発光装置において、
前記基板の前記角の角度が89°以上91°以下である、発光装置。
【請求項7】
少なくとも2箇所で丸みを帯びた第1カットラインを基材に形成する工程と、
少なくとも一部分が前記基材の前記少なくとも2箇所の間の領域を通過する第2カットラインを前記基材に形成する工程と、
前記基材の第1カットライン及び前記第2カットラインによって囲まれた領域から、少なくとも1つの発光領域を有する基板を取り出す工程と、
を備える、発光装置の製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載の発光装置の製造方法において、
前記第1カットラインを前記基材に形成する工程において、前記第1カットラインが少なくとも2つの発光領域を囲んでおり、
前記第2カットラインを前記基材に形成する工程において、前記第2カットラインの前記少なくとも一部分が前記少なくとも2つの発光領域の間を通過している、発光装置の製造方法。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の発光装置の製造方法において、
前記発光領域は、有機EL素子を含む、発光装置の製造方法。
【請求項10】
請求項7~9のいずれか一項に記載の発光装置の製造方法において、
前記基材がガラスからなる、発光装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置及び発光装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子を備える様々な発光装置が開発されている。発光装置は、有機EL素子が位置する発光領域と、FPC(Flexible Printed Circuits)等の外部素子が接続される接続領域を備えている。
【0003】
特許文献1には、発光装置の一例について記載されている。この発光装置は、フレキシブルディスプレイパネルを備えている。フレキシブルディスプレイパネルの基板の角には、切欠きが設けられている。
【0004】
特許文献2には、発光装置の一例について記載されている。この発光装置は、パネル基板としてフレキシブル基板を備えている。フレキシブル基板の外縁の一部は、凹状に丸みを帯びている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2019-15937号公報
【特許文献2】特開2015-87474号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発光装置の用途によっては、基板の外縁の一部分が凸状に丸みを帯びることがある。しかしながら、基板のすべての角が丸みを帯びている場合、例えば基板が四角形形状である場合と比較して、接続領域の所定面積を確保するための接続領域の所定方向の長さを増加させなければならないことがある。このため、基板のすべての角が丸みを帯びている場合、例えば基板が四角形形状である場合と比較して、基板の全体の面積に対する発光領域の面積の割合が低下することがある。
【0007】
本発明が解決しようとする課題としては、基板の全体の面積に対する発光領域の面積の割合を増加させることが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、
凸状に丸みを帯びた第1外縁と、前記第1外縁の反対側に位置する第2外縁と、前記第1外縁と前記第2外縁との間に位置する発光領域と、前記発光領域と前記第2外縁との間に位置して外部素子が接続される接続領域と、を有する基板を備え、
前記基板が、前記第2外縁の両側の少なくとも一方に位置する角張った角を有する、発光装置である。
【0009】
請求項7に記載の発明は、
少なくとも2箇所で丸みを帯びた第1カットラインを基材に形成する工程と、
少なくとも一部分が前記基材の前記少なくとも2箇所の間の領域を通過する第2カットラインを前記基材に形成する工程と、
前記基材の第1カットライン及び前記第2カットラインによって囲まれた領域から、少なくとも1つの発光領域を有する基板を取り出す工程と、
を備える、発光装置の製造方法である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係る発光装置の平面図である。
図2】実施形態に係る発光装置の側面図である。
図3】実施形態に係る発光装置の製造方法を説明するための図である。
図4】比較形態に係る発光装置の平面図である。
図5】比較形態に係る発光装置の製造方法を説明するための図である。
図6】変形例に係る発光装置の製造方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書において「AがB上に位置する」という表現は、例えば、AとBの間に他の要素(例えば、層)が位置せずにAがB上に直接位置することを意味してもよいし、又はAとBの間に他の要素(例えば、層)が部分的又は全面的に位置することを意味してもよい。さらに、「上」、「下」、「左」、「右」、「前」及び「後ろ」等の向きを示す表現は、基本的に図面の向きと合わせて用いるものであって、例えば本明細書に記載された発明品の使用する向きに限定して解釈されるものではない。
【0012】
本明細書において「凸」という表現は、特に断らない限り、ある面から出ばっている態様のことを意味し、当該態様を限定するために使用されない。例えば、凸の一様態は、ある面から単に真っ直ぐに出ばっている。別の一態様は、ある面から湾曲しながら出ばっている。
【0013】
本明細書において「角度」は、2つの線の交点に対して定義できる。「AとBのなす角度」という表現は、Aのある1点を通る1つの接線と、Bのある1点を通る1つの接線と、の交点がなす1つの角度を意味する。また、AとBは離間していてもよい。
【0014】
本明細書において「A及びBが重なる」という表現は、特に断らない限り、ある方向からの投影像において、Aの少なくとも一部がBの少なくとも一部と同じ場所にあることを意味する。このとき複数の要素同士は直接接していてもよいし、又は離間していてもよい。
【0015】
本明細書中における陽極とは、発光材料を含む層(例えば有機層)に正孔を注入する電極のことを示し、陰極とは、発光材料を含む層に電子を注入する電極のことを示す。また、「陽極」及び「陰極」という表現は、「正孔注入電極」及び「電子注入電極」又は「正極」及び「負極」等の他の文言を意味することもある。
【0016】
本明細書において「Aの端」という表現は、一方向から見たときのAとその他の要素との境界を意味し、「Aの端部」という表現は、当該境界を含むAの一部の領域を意味し、「Aの端点」という表現は、当該境界のある一点を意味する。
【0017】
本明細書における「発光装置」とは、ディスプレイや照明等の発光素子を有するデバイスを含む。また、発光素子と直接的、間接的又は電気的に接続された配線、IC(集積回路)又は筐体等も「発光装置」に含む場合もある。
【0018】
本明細書において、特に断らない限り、「膜」という表現と「層」という表現とは、状況及び場合に応じて適宜置換することが可能である。例えば、「絶縁膜」という文言は、「絶縁層」という文言に置換することが可能である。
【0019】
本明細書において「接続」とは、複数の要素が直接的又は間接的を問わずに接続している状態を表す。例えば、複数の要素の間に接着剤又は接合部材が介して接続している場合も単に「複数の要素は接続している」と表現することがある。また、複数の要素の間に、電流、電圧又は電位を供給可能又は伝送可能な部材が存在しており、「複数の要素が電気的に接続している」場合も単に「複数の要素は接続している」と表現することがある。
【0020】
本明細書において、特に断りがない限り「第1、第2、A、B、(a)、(b)」等の表現は要素を区別するためのものであり、その表現により該当要素の本質、順番、順序又は個数等が限定されるものではない。
【0021】
本明細書において、各部材及び各要素は単数であってもよいし、又は複数であってもよい。ただし、文脈上、「単数」又は「複数」が明確になっている場合はこれに限らない。
【0022】
本明細書において、「AがBを含む」という表現は、特に断らない限り、AがBのみによって構成されていることに限定されず、AがB以外の要素によって構成され得ることを意味する。
【0023】
本明細書において「有さない」、「含まない」、「位置しない」等の表現は、ある要素が完全に排除されていることを意味してもよいし、又はある要素が技術的な効果を有さない程度に存在していることを意味してもよい。
【0024】
本明細書において、「~後に」、「~に続いて」、「~次に」、「~前に」等の時間的前後関係を説明する表現は、相対的な時間関係を表しているものであり、時間的前後関係が用いられた各要素が必ずしも連続しているとは限らない。各要素が連続していることを表現する場合、「直ちに」又は「直接」等の表現を用いることがある。
【0025】
本明細書において、「実質的に平行」という表現は、特に断らない限り、技術的効果を有する程度に斜めになっている状態も含む。例えば、二つの要素A及びBが-10°以上10°以下の角度で位置されている状態で、-10°以上10°以下の角度において臨界的な技術的効果を有さない場合は「A及びBは実質的に平行」と表現する。製造上の誤差により2つの要素A及びBが-10°以上10°以下の角度で位置されている状態も「A及びBは実質的に平行」と表現する。「平行」という表現は、二つの要素が数学的な意味で平行であることを意味する。
【0026】
本明細書において「AがBを覆う」という表現は、特に断らない限り、AとBの間に他の要素(例えば、層)が位置せずにAがBに接触することを意味してもよいし、又はAとBの間に他の要素(例えば、層)が部分的又は全面的に位置することを意味してもよい。
【0027】
以下、本発明の実施形態及び変形例について、図面を用いて説明する。すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0028】
図1は、実施形態に係る発光装置10の平面図である。図2は、実施形態に係る発光装置10の側面図である。
【0029】
図1及び図2において、第1方向X、第2方向Y又は第3方向Zを示す矢印は、当該矢印の基端から先端に向かう方向が当該矢印によって示される方向の正方向であり、当該矢印の先端から基端に向かう方向が当該矢印によって示される方向の負方向であることを示している。図1において、第3方向Zを示すX付き白丸は、紙面の手前から奥に向かう方向が第3方向Zの正方向であり、紙面の奥から手前に向かう方向が第3方向Zの負方向であることを示している。図2において、第2方向Yを示す黒点付き白丸は、紙面の奥から手前に向かう方向が第2方向Yの正方向であり、紙面の手前から奥に向かう方向が第2方向Yの負方向であることを示している。
【0030】
図1及び図2において、第1方向Xは、後述する発光領域A1及び接続領域A2の配列方向である。第1方向Xの正方向は、接続領域A2が位置する側から発光領域A1が位置する側に向かう方向である。第1方向Xの負方向は、発光領域A1が位置する側から接続領域A2が位置する側に向かう方向である。第2方向Yは、第1方向Xに直交している。第3方向Zは、第1方向X及び第2方向Yの双方に直交している。第3方向Zは、基板100の厚さ方向に実質的に平行な方向である。第3方向Zの正方向は、後述する基板100が位置する側から後述する封止部材110が位置する側に向かう方向である。第3方向Zの負方向は、封止部材110が位置する側から基板100が位置する側に向かう方向である。
【0031】
図1及び図2に示すように、実施形態に係る発光装置10は、基板100、封止部材110、配線部材200及び電子部品300を備えている。
【0032】
実施形態において基板100は、ガラスからなっている。ただし、基板100は、樹脂からなっていてもよい。基板100が樹脂からなる場合、基板100は、例えば、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PES(ポリエーテルサルホン)、PET(ポリエチレンテレフタラート)又はポリイミド等の有機材料を含んでいる。基板100は、可撓性を有していてもよい。
【0033】
図1に示すように、第3方向Zから見て、基板100は、第1外縁E1、第2外縁E2、第3外縁E3及び第4外縁E4、第1角C1、第2角C2、発光領域A1及び接続領域A2を有している。
【0034】
第3方向Zから見て、第1外縁E1は、基板100の中心に対して第1方向Xの正方向側に位置している。第3方向Zから見て、第1外縁E1は、凸状に丸みを帯びている。具体的には、第3方向Zから見て、第1外縁E1は、実質的に半円形状となっている。ただし、第1外縁E1の形状は、この例に限定されない。
【0035】
第3方向Zから見て、第2外縁E2は、基板100の中心に対して第1方向Xの負方向側に位置している。すなわち、第3方向Zから見て、第2外縁E2は、第1方向Xにおいて第1外縁E1の反対側に位置している。第3方向Zから見て、第2外縁E2は、第2方向Yに実質的に平行に延在している。
【0036】
第3方向Zから見て、第3外縁E3は、基板100の中心に対して第2方向Yの正方向側に位置している。第3方向Zから見て、第3外縁E3は、第1方向Xに実質的に平行に延在している。第3外縁E3の第1方向Xの正方向側の端は、第1外縁E1の第2方向Yの正方向側の端に接続されている。第3外縁E3の第1方向Xの負方向側の端は、第2外縁E2の第2方向Yの正方向側の端に接続されている。
【0037】
第3方向Zから見て、第4外縁E4は、基板100の中心に対して第2方向Yの負方向側に位置している。すなわち、第3方向Zから見て、第4外縁E4は、第2方向Yにおいて第3外縁E3の反対側に位置している。第3方向Zから見て、第4外縁E4は、第1方向Xに実質的に平行に延在している。第4外縁E4の第1方向Xの正方向側の端は、第1外縁E1の第2方向Yの負方向側の端に接続されている。第4外縁E4の第1方向Xの負方向側の端は、第2外縁E2の第2方向Yの負方向側の端に接続されている。
【0038】
第3方向Zから見て、第1角C1は、第2外縁E2の第2方向Yの正方向側の端部と第3外縁E3の第1方向Xの負方向側の端部との交差部によって画定されている。第3方向Zから見て、第1角C1は、実質的に90°の角張った角となっている。例えば、第1角C1の角度は、公差等の要因によって89°以上91°以下である。ただし、第1角C1の角度は、この例に限定されない。例えば、第1角C1は、角張った鋭角であってもよいし、又は角張った鈍角であってもよい。
【0039】
第3方向Zから見て、第2角C2は、第2外縁E2の第2方向Yの負方向側の端部と第4外縁E4の第1方向Xの負方向側の端部との交差部によって画定されている。第3方向Zから見て、第2角C2は、実質的に90°の角張った角となっている。例えば、第2角C2の角度は、公差等の要因によって89°以上91°以下である。ただし、第2角C2の角度は、この例に限定されない。例えば、第2角C2は、角張った鋭角であってもよいし、又は角張った鈍角であってもよい。
【0040】
第3方向Zから見て、発光領域A1は、第1方向Xにおいて第1外縁E1と第2外縁E2との間に位置している。また、第3方向Zから見て、発光領域A1は、第2方向Yにおいて第3外縁E3と第4外縁E4との間に位置している。
【0041】
発光領域A1は、有機EL素子を含んでいる。有機EL素子は、例えば、陽極と、陰極と、陽極と陰極との間に位置する有機層と、を含んでいる。実施形態においては、封止部材110が基板100の第3方向Zの正方向側の面の一部分を覆っている。これによって、基板100及び封止部材110は、封止領域を形成している。有機EL素子は、この封止領域の内部に位置している。なお、発光領域A1に設けられる発光素子は、有機EL素子に限定されない。例えば、発光領域A1は、無機EL素子、半導体発光ダイオード(LED)等の発光素子を含んでいてもよい。
【0042】
第3方向Zから見て、発光領域A1は、実質的に円形状となっている。具体的には、発光領域A1の外縁の第1外縁E1側の部分は、凸状に丸みを帯びている。したがって、第3方向Zから見て、発光領域A1の外縁の第1外縁E1側の部分は、第1外縁E1に沿って延在している。このため、第3方向Zから見て、発光領域A1が四角形等の多角形である場合と比較して、基板100の全体の面積に対する発光領域A1の面積の割合を大きくすることができる。ただし、発光領域A1の形状はこの例に限定されない。例えば、第3方向Zから見て、発光領域A1は四角形等の多角形であってもよい。或いは、第3方向Zから見て、発光領域A1は楕円形状であってもよい。
【0043】
第3方向Zから見て、接続領域A2は、第1方向Xにおいて発光領域A1と第2外縁E2との間に位置している。接続領域A2には、外部素子が接続されている。具体的には、図2に示すように、接続領域A2の第3方向Zの正方向側の面には、配線部材200の第1方向Xの正方向側の端部と、電子部品300と、が搭載されている。実施形態では、図1に示すように、第3方向Zから見て、配線部材200の第1方向Xの正方向側の端部と、電子部品300と、は第2方向Yに並んでいる。しかしながら、配線部材200及び電子部品300の配置はこの例に限定されない。例えば、発光領域A1の第1方向Xの負方向側の端部と、配線部材200の第1方向Xの正方向側の端部と、の間に電子部品300の少なくとも一部分が位置してもよい。
【0044】
図1に示すように、第3方向Zから見て、配線部材200は、接続領域A2から第1方向Xの負方向側に向けて引き出されている。配線部材200は、例えば、FPCである。配線部材200は、図示されていない樹脂膜を介して、基板100の第3方向Zの正方向の面側に位置する不図示の端子に電気的に接続されている。この端子は、発光領域A1に位置する有機EL素子に電気的に接続されている。樹脂膜は、導電性粒子を含有している。樹脂膜は、例えば、異方性導電フィルム(ACF)である。実施形態では、図2に示すように、保護コート202の一部分が第2外縁E2の少なくとも一部分を覆っている。このため、保護コート202は、配線部材200の第1方向Xの正方向側の端部と、基板100の第3方向Zの正方向の面側の上記端子と、の接続部を保護している。なお、保護コート202は、なくても構わない。また、図示されていない樹脂膜(例えば、異方性導電フィルム(ACF))の一部分が第2外縁E2の少なくとも一部を覆ってもよい。この場合、図示されていない樹脂膜は、配線部材200の第1方向Xの正方向側の端部と、基板100の第3方向Zの正方向の面側の上記端子と、の接続部を保護する保護コートとして機能している。
【0045】
電子部品300は、例えば、発光領域A1に位置する有機EL素子を制御している。電子部品300は、例えば、集積回路(IC)である。図1に示す例では、電子部品300の少なくとも一部分が基板100と第3方向Zに重なっている。ただし、電子部品300が搭載される位置はこの例に限定されない。例えば、電子部品300は、基板100と第3方向Zに重ならずに配線部材200と第3方向Zに重なっていてもよい。
【0046】
図3は、実施形態に係る発光装置10の製造方法を説明するための図である。実施形態に係る発光装置10は、以下のようにして製造されている。図3において、第3方向Zを示す矢印は、紙面の奥から手前に向かう方向が第3方向Zの正方向であり、紙面の手前から奥に向かう方向が第3方向Zの負方向であることを示している。
【0047】
まず、基材Bの第3方向Zの正方向側の面に複数の発光領域A1を形成する。基材Bは、例えば、ガラスからなっている。第3方向Zから見て、複数の発光領域A1は、行列状に配列されている。第3方向Zから見て、この行列は、第1方向X及び第2方向Yの一方に実質的に平行な行と、第1方向X及び第2方向Yの他方に実質的に平行な列と、を有している。
【0048】
実施形態において、発光領域A1には有機EL素子が形成される。この有機EL素子の形成においては、例えば、まず、リソグラフィによって陽極を形成する。次いで、塗布又は蒸着によって有機層を形成する。次いで、蒸着によって陰極を形成する。ただし、有機EL素子の形成方法はこの例に限定されない。
【0049】
次いで、基材Bの第3方向Zの正方向側の面に複数の第1カットラインL1を形成する。第1カットラインL1は、例えば、スクライバによって形成されている。第3方向Zから見て、各第1カットラインL1は、第1方向Xに並ぶ2つの発光領域A1を囲んでいる。第3方向Zから見て、各第1カットラインL1は、第1方向Xにおいて互いに反対側に位置する一対の湾曲ラインCL1を含んでいる。第3方向Zから見て、一対の湾曲ラインCL1の各々は、凸状に丸みを帯びている。第3方向Zから見て、各第1カットラインL1の一対の湾曲ラインCL1の間に位置する部分は、第1方向Xに実質的に平行に延在している。
【0050】
次いで、基材Bの第3方向Zの正方向側の面に複数の第2カットラインL2及び複数の第3カットラインL3を形成する。各第2カットラインL2及び各第3カットラインL3は、例えば、スクライバによって形成されている。
【0051】
第3方向Zから見て、複数の第2カットラインL2は実質的に格子状に延在している。具体的には、第3方向Zから見て、複数の第2カットラインL2は、第1方向Xに実質的に平行に延在した一群の第2カットラインL2と、第2方向Yに実質的に平行に延在した他の一群の第2カットラインL2と、を含んでいる。第3方向Zから見て、第1方向Xに実質的に平行に延在した一群の第2カットラインL2の各々は、第2方向Yに隣り合う第1カットラインL1の第2方向Yに対向する部分の間の領域を通過している。第3方向Zから見て、第2方向Yに実質的に平行に延在した他の一群の第2カットラインL2は、第1方向Xに隣り合う第1カットラインL1の第1方向Xに対向する部分の間の領域を通過する第2カットラインL2と、第1カットラインL1によって囲まれた2つの発光領域A1の間の領域を通過する第2カットラインL2と、を含んでいる。
【0052】
第3方向Zから見て、第1カットラインL1によって囲まれた2つの発光領域A1のうち第1方向Xの正方向側に位置する発光領域A1は、これら2つの発光領域A1に対して第2方向Yの両側の領域を第1方向Xに実質的に平行に延在した2つの第2カットラインL2と、これらの2つの発光領域A1の間の領域を第2方向Yに実質的に平行に延在した第2カットラインL2と、これらの2つの発光領域A1に対して第1方向Xの正方向側の領域を第2方向Yに実質的に平行に延在した第2カットラインL2と、によって実質的に四角形状に囲まれた領域に位置している。以下、必要に応じて、この領域を第1四角形領域R1という。
【0053】
第3方向Zから見て、第1カットラインL1によって囲まれた2つの発光領域A1のうち第1方向Xの負方向側に位置する発光領域A1は、これら2つの発光領域A1に対して第2方向Yの両側の領域を第1方向Xに実質的に平行に延在した2つの第2カットラインL2と、これらの2つの発光領域A1の間の領域を第2方向Yに実質的に平行に延在した第2カットラインL2と、これらの2つの発光領域A1に対して第1方向Xの負方向側の領域を第2方向Yに実質的に平行に延在した第2カットラインL2と、によって実質的に四角形状に囲まれた領域に位置している。以下、必要に応じて、この領域を第2四角形領域R2という。
【0054】
第3方向Zから見て、複数の第3カットラインL3の各々は、第1カットラインL1の第1四角形領域R1に位置する部分と、第2カットラインL2の当該第1四角形領域R1を構成する部分と、を結び、又は第1カットラインL1の第2四角形領域R2に位置する部分と、第2カットラインL2の当該第2四角形領域R2を構成する部分と、を結んでいる。図3に示す例では、第1四角形領域R1において、発光領域A1の第1方向Xの正方向側に位置する第1方向Xに実質的に平行な第3カットラインL3と、発光領域A1の第2方向Yの正方向側に位置する第2方向Yに実質的に平行な第3カットラインL3と、発光領域A1の第2方向Yの負方向側に位置する第2方向Yに実質的に平行な第3カットラインL3と、が形成されている。また、第2四角形領域R2において、発光領域A1の第1方向Xの負方向側に位置する第1方向Xに実質的に平行な第3カットラインL3と、発光領域A1の第2方向Yの正方向側に位置する第2方向Yに実質的に平行な第3カットラインL3と、発光領域A1の第2方向Yの負方向側に位置する第2方向Yに実質的に平行な第3カットラインL3と、が形成されている。ただし、第3カットラインL3が形成される位置はこの例に限定されない。また、第3カットラインL3は形成されていなくてもよい。
【0055】
複数の第2カットラインL2及び複数の第3カットラインL3を形成する順序は、特に限定されない。例えば、第1方向Xに実質的に平行に延在した第2カットラインL2及び第1方向Xに実質的に平行に延在した第3カットラインL3を、基材Bの第2方向Yの正方向側から基材Bの第2方向Yの負方向側に向けて、又は基材Bの第2方向Yの負方向側から基材Bの第2方向Yの正方向側に向けて順に形成する。次いで、第2方向Yに実質的に平行に延在した第2カットラインL2及び第2方向Yに実質的に平行に延在した第3カットラインL3を、基材Bの第1方向Xの正方向側から基材Bの第1方向Xの負方向側に向けて、又は基材Bの第1方向Xの負方向側から基材Bの第1方向Xの正方向側に向けて順に形成する。
【0056】
次いで、基材Bの第2カットラインL2に沿ったブレイクによって、基材Bから第1四角形領域R1及び第2四角形領域R2を取り出す。次いで、第1四角形領域R1及び第2四角形領域R2の第1カットラインL1及び第3カットラインL3に沿ったブレイクによって、第1四角形領域R1及び第2四角形領域R2から基板100を取り出す。
【0057】
実施形態に係る方法では、図1に示した第1外縁E1、第3外縁E3及び第4外縁E4が、第1カットラインL1によって形成されている。これに対して、第2外縁E2は、第2カットラインL2によって形成されている。第1角C1及び第2角C2は、第1カットラインL1の発光領域A1の第2方向Yの両側において第1方向Xに実質的に平行に延在した部分と、第2カットラインL2の第1カットラインL1によって囲まれた2つの発光領域A1の間の領域を通過する部分と、の交差部によって形成されている。
【0058】
実施形態に係る発光装置10の製造方法は、上述した方法に限定されない。例えば、上述した例では、基材Bに発光領域A1を形成した後、基材Bに複数の第1カットラインL1、複数の第2カットラインL2及び複数の第3カットラインL3を形成している。しかしながら、基材Bに第1カットラインL1、第2カットラインL2及び第3カットラインL3を形成した後、基材Bに発光領域A1を形成してもよい。
【0059】
図4は、比較形態に係る発光装置10Kの平面図である。比較形態に係る発光装置10Kは、以下の点を除いて、実施形態に係る発光装置10と同様である。
【0060】
比較形態に係る発光装置10Kは、基板100K、封止部材110K、配線部材200K及び電子部品300Kを備えている。比較形態に係る基板100Kは、第1外縁E1K、第2外縁E2K、第3外縁E3K、第4外縁E4K、第1角C1K、第2角C2K、発光領域A1K及び接続領域A2Kを有している。第1角C1K及び第2角C2Kは、丸みを帯びている。接続領域A2において、電子部品300Kは、発光領域A1Kの第1方向Xの負方向側の端部と、配線部材200Kの第1方向Xの正方向側の端部と、の間に位置している。
【0061】
実施形態に係る発光装置10と、比較形態に係る発光装置10Kと、を比較する。
【0062】
比較形態においては、第1角C1K及び第2角C2Kの双方が丸みを帯びている。これに対して、実施形態においては、第1角C1及び第2角C2の双方が角張っている。また、実施形態に係る基板100の第2方向Yの長さと比較形態に係る基板100Kの第2方向Yの長さとは互いに等しくなっている。このため、実施形態において第3方向Zから見たときの接続領域A2の所定面積を確保するための接続領域A2の第1方向Xの長さは、比較形態において第3方向Zから見たときの接続領域A2Kの当該所定面積を確保するための接続領域A2Kの第1方向Xの長さより短くすることができる。したがって、実施形態において第3方向Zから見たときの基板100の全体の面積に対する発光領域A1の面積の割合は、比較形態において第3方向Zから見たときの基板100Kの全体の面積に対する発光領域A1Kの面積の割合より大きくすることができる。
【0063】
図5は、比較形態に係る発光装置10Kの製造方法を説明するための図である。比較形態に係る発光装置10Kは、以下のようにして製造されている。
【0064】
まず、実施形態と同様にして、基材Bの第3方向Zの正方向側の面に複数の発光領域A1Kを形成する。
【0065】
次いで、基材Bの第3方向Zの正方向側の面に複数の第1カットラインL1Kを形成する。第3方向Zから見て、各第1カットラインL1Kは1つの発光領域A1Kを囲んでいる。第3方向Zから見て、第1カットラインL1Kの発光領域A1Kの第1方向Xの正方向側の部分は、凸状に丸みを帯びている。また、第3方向Zから見て、第1カットラインL1Kの発光領域A1Kの第1方向Xの負方向側かつ第2方向Yの正方向側の角は、丸みを帯びている。同様にして、第3方向Zから見て、第1カットラインL1Kの発光領域A1Kの第1方向Xの負方向側かつ第2方向Yの負方向側の角は、丸みを帯びている。
【0066】
次いで、基材Bの第3方向Zの正方向側の面に複数の第2カットラインL2K及び複数の第3カットラインL3Kを形成する。
【0067】
第3方向Zから見て、複数の第2カットラインL2Kは実質的に格子状に延在している。具体的には、第3方向Zから見て、複数の第2カットラインL2Kは、第1方向Xに実質的に平行に延在した一群の第2カットラインL2Kと、第2方向Yに実質的に平行に延在した他の一群の第2カットラインL2Kと、を含んでいる。第3方向Zから見て、第1方向Xに実質的に平行に延在した一群の第2カットラインL2Kの各々は、第2方向Yに隣り合う第1カットラインL1Kの第2方向Yに対向する部分の間の領域を通過している。第3方向Zから見て、第2方向Yに実質的に平行に延在した他の一群の第2カットラインL2Kの各々は、第1方向Xに隣り合う第1カットラインL1Kの第1方向Xに対向する部分の間の領域を通過している。
【0068】
第3方向Zから見て、各発光領域A1Kは、各発光領域A1Kの第2方向Yの両側に位置する第1方向Xに実質的に平行な2つの第2カットラインL2と、各発光領域A1Kの第1方向Xの両側に位置する第2方向Yに実質的に平行な2つの第2カットラインL2と、によって実質的に四角形状に囲まれた領域に位置している。以下、必要に応じて、この領域を四角形領域RKという。
【0069】
第3方向Zから見て、複数の第3カットラインL3Kの各々は、第1カットラインL1Kの四角形領域RKに位置する部分と、第2カットラインL2Kの四角形領域RKを構成する部分と、を結んでいる。図5に示す例では、各四角形領域RKにおいて、発光領域A1Kの第1方向Xの正方向側に位置する第1方向Xに実質的に平行な第3カットラインL3Kと、発光領域A1Kの第1方向Xの負方向側に位置する第1方向Xに実質的に平行な第3カットラインL3Kと、発光領域A1Kの第2方向Yの正方向側に位置する第2方向Yに実質的に平行な第3カットラインL3Kと、発光領域A1Kの第2方向Yの負方向側に位置する第2方向Yに実質的に平行な第3カットラインL3Kと、が形成されている。
【0070】
次いで、基材Bの第2カットラインL2Kに沿ったブレイクによって、基材Bから四角形領域RKを取り出す。次いで、四角形領域RKの第1カットラインL1K及び第3カットラインL3Kに沿ったブレイクによって、四角形領域RKから基板100Kを取り出す。
【0071】
比較形態に係る方法では、図4に示した第1外縁E1K、第2外縁E2K、第3外縁E3、第4外縁E4、第1角C1K及び第2角C2Kが、第1カットラインL1Kによって形成されている。
【0072】
実施形態に係る発光装置10の製造方法と、比較形態に係る発光装置10Kの製造方法と、を比較する。
【0073】
比較形態では、四角形領域RKから基板100Kが取り出される際に、四角形領域RKのうち基板100Kの第2外縁E2Kと四角形領域RKの第1方向Xの負方向側の辺との間の部分が除去されている。これに対して、実施形態では、第1四角形領域R1又は第2四角形領域R2から基板100が取り出される際に、第1方向Xに隣り合う第1四角形領域R1及び第2四角形領域R2によって共有された辺が第2外縁E2となっている。このため、実施形態において基材Bのうち基板100として取り出されない部分の量は、比較形態において基材Bのうち基板100Kとして取り出されない部分の量より少なくすることができる。したがって、実施形態に係る発光装置10の量産のコストは、比較形態に係る発光装置10Kの量産のコストより低くすることができる。
【0074】
比較形態では、第2外縁E2Kを形成するためのカットラインを形成する工程が第1カットラインL1Kを形成する工程に含まれている。すなわち、比較形態では、第2外縁E2Kを形成するためのカットラインを形成する工程が、第2カットラインL2Kを形成する工程とは別に存在している。これに対して、実施形態では、第2外縁E2を形成するためのカットラインを形成する工程が、第2カットラインL2を形成する工程に含まれている。このため、実施形態に係る発光装置10の製造方法のタクトタイムは、比較形態に係る発光装置10Kの製造方法のタクトタイムより短くすることができる。
【0075】
図6は、変形例に係る発光装置10の製造方法を説明するための図である。変形例に係る発光装置10の製造方法は、以下の点を除いて、実施形態に係る発光装置10の製造方法と同様である。
【0076】
まず、実施形態と同様にして、基材Bの第3方向Zの正方向側の面に複数の発光領域A1を形成する。
【0077】
次いで、第1方向Xに並ぶ2つの発光領域A1の第1方向Xの両側に第1カットラインL1Aを形成する。第1カットラインL1Aは、一対の湾曲ラインCL1Aを含んでいる。一対の湾曲ラインCL1Aの各々は、凸状に丸みを帯びている。
【0078】
次いで、基材Bの第3方向Zの正方向側の面に複数の第2カットラインL2A及び複数の第3カットラインL3Aを形成する。
【0079】
第3方向Zから見て、複数の第2カットラインL2Aは実質的に格子状に延在している。具体的には、第3方向Zから見て、複数の第2カットラインL2Aは、第1方向Xに実質的に平行に延在した一群の第2カットラインL2Aと、第2方向Yに実質的に平行に延在した他の一群の第2カットラインL2Aと、を含んでいる。第3方向Zから見て、第1方向Xに実質的に平行に延在した一群の第2カットラインL2Aの各々は、第2方向Yに並ぶ発光領域A1の間の領域を通過している。第3方向Zから見て、第2方向Yに実質的に平行に延在した他の一群の第2カットラインL2Aは、第1方向Xに隣り合う第1カットラインL1Aの第1方向Xに対向する部分の間の領域を通過する第2カットラインL2Aと、第1カットラインL1Aによって囲まれた2つの発光領域A1の間の領域を通過する第2カットラインL2Aと、を含んでいる。
【0080】
第3方向Zから見て、複数の第3カットラインL3Aの各々は、第1カットラインL1Aの第1四角形領域R1Aに位置する部分と、第2カットラインL2Aの当該第1四角形領域R1Aを構成する部分と、を結び、又は第1カットラインL1Aの第2四角形領域R2Aに位置する部分と、第2カットラインL2Aの当該第2四角形領域R2Aを構成する部分と、を結んでいる。図6に示す例では、第1四角形領域R1Aにおいて、発光領域A1の第1方向Xの正方向側に位置する第1方向Xに実質的に平行な第3カットラインL3Aが形成されている。また、第2四角形領域R2Aにおいて、発光領域A1の第1方向Xの負方向側に位置する第1方向Xに実質的に平行な第3カットラインL3Aが形成されている。ただし、第3カットラインL3Aが形成される位置はこの例に限定されない。また、第3カットラインL3Aは形成されていなくてもよい。
【0081】
次いで、基材Bの第2カットラインL2Aに沿ったブレイクによって、基材Bから第1四角形領域R1A及び第2四角形領域R2Aを取り出す。次いで、第1四角形領域R1A及び第2四角形領域R2Aの第1カットラインL1A及び第3カットラインL3Aに沿ったブレイクによって、第1四角形領域R1A及び第2四角形領域R2Aから基板100を取り出す。
【0082】
変形例に係る方法では、図1に示した第1外縁E1が、第1カットラインL1Aによって形成されている。これに対して、第2外縁E2、第3外縁E3及び第4外縁E4は、第2カットラインL2Aによって形成されている。第1角C1及び第2角C2は、第1方向Xに実質的に平行に延在した第2カットラインL2Aと、第2方向Yに実質的に平行に延在した第2カットラインL2Aと、の交差部によって形成されている。
【0083】
変形例では、第1四角形領域R1A又は第2四角形領域R2Aから基板100が取り出される際に、第1方向Xに隣り合う第1四角形領域R1及び第2四角形領域R2によって共有された辺が第2外縁E2となっている。また、第2方向Yに隣り合う第1四角形領域R1Aによって共有された辺が第3外縁E3又は第4外縁E4となっている。同様にして、第2方向Yに隣り合う第2四角形領域R2Aによって共有された辺が第3外縁E3又は第4外縁E4となっている。このため、変形例において基材Bのうち基板100として取り出されない部分の量は、比較形態において基材Bのうち基板100Kとして取り出されない部分の量より少なくすることができる。したがって、変形例に係る発光装置10の量産のコストは、比較形態に係る発光装置10Kの量産のコストより低くすることができる。
【0084】
変形例では、第2外縁E2、第3外縁E3及び第4外縁E4を形成するためのカットラインを形成する工程が、第2カットラインL2Aを形成する工程に含まれている。このため、変形例に係る発光装置10の製造方法のタクトタイムは、比較形態に係る発光装置10Kの製造方法のタクトタイムより短くすることができる。
【0085】
以上、図面を参照して実施形態及び変形例について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【0086】
例えば、実施形態では、第3方向Zから見て、第1角C1及び第2角C2の双方が角張っている。しかしながら、第3方向Zから見て、第1角C1及び第2角C2の一方のみが角張っていてもよい。この場合、第3方向Zから見て、第1角C1及び第2角C2の他方は、例えば、丸みを帯びていてもよい。この例においても、第3方向Zから見たときの接続領域A2の所定面積を確保するための接続領域A2の第1方向Xの長さは、比較形態において第3方向Zから見たときの接続領域A2Kの当該所定面積を確保するための接続領域A2Kの第1方向Xの長さより短くすることができる。
【符号の説明】
【0087】
10 発光装置
10K 発光装置
100 基板
100K 基板
110 封止部材
110K 封止部材
200 配線部材
200K 配線部材
202 保護コート
300 電子部品
300K 電子部品
A1 発光領域
A1K 発光領域
A2 接続領域
A2K 接続領域
B 基材
C1 第1角
C1K 第1角
C2 第2角
C2K 第2角
CL1 湾曲ライン
CL1A 湾曲ライン
E1 第1外縁
E1K 第1外縁
E2 第2外縁
E2K 第2外縁
E3 第3外縁
E3K 第3外縁
E4 第4外縁
E4K 第4外縁
L1 第1カットライン
L1A 第1カットライン
L1K 第1カットライン
L2 第2カットライン
L2A 第2カットライン
L2K 第2カットライン
L3 第3カットライン
L3A 第3カットライン
L3K 第3カットライン
R1 第1四角形領域
R1A 第1四角形領域
R2 第2四角形領域
R2A 第2四角形領域
RK 四角形領域
X 第1方向
Y 第2方向
Z 第3方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6