(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023012407
(43)【公開日】2023-01-25
(54)【発明の名称】インストールサーバ、インストール制御プログラム、インストール制御方法、及びインストールシステム
(51)【国際特許分類】
G06F 8/61 20180101AFI20230118BHJP
H04L 67/02 20220101ALI20230118BHJP
H04L 67/06 20220101ALI20230118BHJP
H04L 67/10 20220101ALI20230118BHJP
H04L 61/10 20220101ALI20230118BHJP
【FI】
G06F8/61
H04L67/02
H04L67/06
H04L67/10
H04L61/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021189363
(22)【出願日】2021-11-22
(31)【優先権主張番号】P 2021115726
(32)【優先日】2021-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180275
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 倫太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100161861
【弁理士】
【氏名又は名称】若林 裕介
(72)【発明者】
【氏名】平野 正樹
(72)【発明者】
【氏名】三木 茂生
【テーマコード(参考)】
5B376
【Fターム(参考)】
5B376AA21
5B376AB06
5B376AC01
5B376AD05
5B376AD09
5B376AD14
5B376AD19
5B376AE08
5B376AE42
5B376FA01
(57)【要約】
【課題】 複数のホストに対し、リモート制御で自動且つ同時並列的にソフトウェアのインストールと設定を実行できるサーバを提供する。
【解決手段】 本発明は、ネットワークを介して接続され、主要機能部と補助機能部から構成される複数のコンピュータにソフトウェアをインストールする制御を行うサーバであって、各補助機能部のIPアドレスと、各主要機能部に割り当てるインストール用IPアドレスの情報を含む管理情報を保持する保持手段と、各補助機能部を介して主要機能部のMACアドレスを取得する取得手段と、MACアドレスと、インストール用IPアドレスとを対応付けて保持し、各MACアドレスに対して対応するIPアドレスを割り当てる割当手段と、各補助機能部に対して各主要機能部にネットワークブートを実行するように指示する指示手段と、インストールするソフトウェアを送信する送信手段とを有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介して接続され、主要機能部と補助機能部から構成される複数のコンピュータにソフトウェアをインストールする制御を行うインストールサーバであって、
前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部に予め付与されたIPアドレスの情報と、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に割り当てるインストール用IPアドレスの情報とを含むコンピュータ管理情報を保持するコンピュータ管理情報保持手段と、
前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部を介して前記主要機能部のMACアドレスを取得するMACアドレス取得手段と、
取得した前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部のMACアドレスと、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に割り当てる前記コンピュータ管理情報に記載の前記インストール用IPアドレスとを対応付けて保持し、前記主要機能部からIPアドレスの割り当て要求があれば、各MACアドレスに対して対応する前記インストール用IPアドレスを割り当てるIPアドレス割当手段と、
前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部に対して、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部にネットワークブートを実行するように指示するネットワークブート指示手段と、
前記ネットワークブートを実行する前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に対して、前記IPアドレス割当手段を用いて前記インストール用IPアドレスを割り当てた後、前記主要機能部にインストールする前記ソフトウェアを送信するソフトウェア送信手段と
を有することを特徴とするインストールサーバ。
【請求項2】
前記コンピュータ管理情報には、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部にインストールされる前記ソフトウェアの種類毎に各々対応付けられた第1の識別子を含み、
前記ソフトウェア送信手段は、前記第1の識別子に基づいて前記主要機能部にインストールする前記ソフトウェアを送信する
ことを特徴とする請求項1に記載のインストールサーバ。
【請求項3】
前記主要機能部及び前記補助機能部は、コンソール入出力ポートを介して、前記第1の識別子の入出力が可能であり、
前記主要機能部が前記ネットワークブートを実行する際に、前記補助機能部を介して、当該インストールサーバの前記コンピュータ管理情報から前記複数のコンピュータの各々に該当する前記第1の識別子を取得した後、前記第1の識別子に基づく前記ソフトウェアをインストールするためのプログラムの送信を要求する
ことを特徴とする請求項2に記載のインストールサーバ。
【請求項4】
前記第1の識別子毎に、前記ソフトウェアをインストールするためのプログラムを保持する複数の第1の送信機能部の情報を含むソフトウェア送信管理情報を保持するソフトウェア送信管理情報保持手段を有し、
前記ソフトウェア送信手段は、
前記ネットワークブートに基づく前記ソフトウェアの送信要求を受けた場合に、前記コンピュータ管理情報から要求元である前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部のIPアドレスをキーとして、該当する前記第1の識別子を取得し、さらに、取得した前記第1の識別子をキーとして、前記ソフトウェア送信管理情報から該当する前記第1の送信機能部の情報を取得し、該当する前記第1の送信機能部に前記送信要求を振り分ける振り分け部と、
前記主要機能部に前記第1の識別子に基づく前記ソフトウェアをインストールするためのプログラムを送信する前記複数の第1の送信機能部とを有する
ことを特徴とする請求項2に記載のインストールサーバ。
【請求項5】
前記第1の識別子毎に、前記ソフトウェアをインストールするためのプログラムを保持する複数の第1の送信機能部の情報を含むソフトウェア送信管理情報を保持するソフトウェア送信管理情報保持手段を有し、
前記ソフトウェア送信手段は、前記複数の第1の送信機能部を有し、
前記IPアドレス割当手段は、前記ソフトウェア送信管理情報に基づいて、前記複数の第1の送信機能部の各々にもIPアドレスを割り当てると共に、前記ネットワークブートを実行する前記主要機能部に対して、前記複数の第1の送信機能部の各々に割り当てたIPアドレスを通知し、
前記複数の第1の送信機能部の各々は、自身のIPアドレス宛の前記ネットワークブートに基づく前記ソフトウェアの送信要求を受けた場合に、前記主要機能部に前記第1の識別子に基づく前記ソフトウェアをインストールするためのプログラムを送信する
ことを特徴とする請求項2に記載のインストールサーバ。
【請求項6】
前記コンピュータ管理情報には、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部にインストールする前記ソフトウェアに対して個別に適用する設定情報である個別設定情報を含み、
前記ソフトウェア送信手段は、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に前記ソフトウェアをインストール後、対応する前記複数のコンピュータの各々の前記個別設定情報を送信することを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載のインストールサーバ。
【請求項7】
前記ソフトウェアは、オペレーティングシステムであり、
前記IPアドレス割当手段は、DHCPを用いて実現されるものであり、
前記ソフトウェア送信手段は、TFTP及びHTTPを用いて実現されるものである
ことを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載のインストールサーバ。
【請求項8】
ネットワークを介して接続され、主要機能部と補助機能部から構成される複数のコンピュータにソフトウェアをインストールする制御を行うと共に、前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部に予め付与されたIPアドレスの情報と、前記各コンピュータの前記主要機能部に割り当てるインストール用IPアドレスの情報とを含むコンピュータ管理情報を保持するインストールサーバに搭載されるコンピュータを、
前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部を介して前記主要機能部のMACアドレスを取得するMACアドレス取得手段と、
取得した前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部のMACアドレスと、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に割り当てる前記コンピュータ管理情報に記載の前記インストール用IPアドレスとを対応付けて保持し、前記主要機能部からIPアドレスの割り当て要求があれば、各MACアドレスに対して対応する前記インストール用IPアドレスを割り当てるIPアドレス割当手段と、
前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部に対して、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部にネットワークブートを実行するように指示するネットワークブート指示手段と、
前記ネットワークブートを実行する前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に対して、前記IPアドレス割当手段を用いて前記インストール用IPアドレスを割り当てた後、前記主要機能部にインストールする前記ソフトウェアを送信するソフトウェア送信手段と
して機能させることを特徴とするインストール制御プログラム。
【請求項9】
前記コンピュータ管理情報には、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部にインストールされる前記ソフトウェアの種類毎に各々対応付けられた第1の識別子を含み、
前記ソフトウェア送信手段は、前記第1の識別子に基づいて前記主要機能部にインストールする前記ソフトウェアを送信する
ことを特徴とする請求項8に記載のインストール制御プログラム。
【請求項10】
ネットワークを介して接続され、主要機能部と補助機能部から構成される複数のコンピュータにソフトウェアをインストールする制御を行うと共に、前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部に予め付与されたIPアドレスの情報と、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に割り当てるインストール用IPアドレスの情報とを含むコンピュータ管理情報を保持するインストールサーバに使用するインストール制御方法であって、
前記インストールサーバは、MACアドレス取得手段、IPアドレス割当手段、ネットワークブート指示手段、及びソフトウェア送信手段を有し、
前記MACアドレス取得手段は、前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部を介して前記主要機能部のMACアドレスを取得し、
前記IPアドレス割当手段は、取得した前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部のMACアドレスと、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に割り当てる前記コンピュータ管理情報に記載の前記インストール用IPアドレスとを対応付けて保持し、前記主要機能部からIPアドレスの割り当て要求があれば、各MACアドレスに対して対応する前記インストール用IPアドレスを割り当て、
前記ネットワークブート指示手段は、前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部に対して、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部にネットワークブートを実行するように指示し、
前記ソフトウェア送信手段は、前記ネットワークブートを実行する前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に対して、前記IPアドレス割当手段を用いて前記インストール用IPアドレスを割り当てた後、前記主要機能部にインストールする前記ソフトウェアを送信する
ことを特徴とするインストール制御方法。
【請求項11】
前記コンピュータ管理情報には、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部にインストールされる前記ソフトウェアの種類毎に各々対応付けられた第1の識別子を含み、
前記ソフトウェア送信手段は、前記第1の識別子に基づいて前記主要機能部にインストールする前記ソフトウェアを送信する
ことを特徴とする請求項10に記載のインストール制御方法。
【請求項12】
ネットワークを介して接続され、主要機能部と補助機能部から構成される複数のコンピュータと、インストールサーバとを含むソフトウェアのインストールシステムであって、
前記インストールサーバとして、請求項1~7のいずれかに記載のインストールサーバを適用したことを特徴とするインストールシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インストールサーバ、インストール制御プログラム、インストール制御方法、及びインストールシステムに関し、例えば、複数のホストに対して同時並列的にOS(Operating System)をインストールするシステムに適用し得るものである。
【背景技術】
【0002】
従来、OSのインストール時に必要なユーザの操作を自動化し、インストール開始から終了までを自動で行う方法(方式)が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1では、遠隔からホストを制御することにより、2段階に分けてOSを自動でインストールする方法が示されている。
【0004】
また、特許文献2では、複数のホストに対し、OSを自動でインストールする方法が示されている。この特許文献2では、OSをインストールするホスト側の操作にて、PXE(Preboot Execution Environment)と呼ばれる業界標準のネットワークブート機能を起動した上で、インストールするOSの種類や構成が示されている選択項目の中からいずれかを選択することで、以後、OSのインストールと設定を自動で行う方法が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008-310712号公報
【特許文献2】特開2020-135190号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述の特許文献1に記載の技術は、任意の複数台のホストに対して、OSのインストール及び個別設定を適用する技術ではなかった。
【0007】
また、上述の特許文献2に記載の技術は、OSインストールを行う際に、ホスト側で操作する必要があった。即ち、上述の特許文献2に記載の技術は、複数台のホストのインストールを行う場合でも、OSインストールサーバ側からOSのインストールを実行したり、各ホストのインストール内容をOSインストールサーバ側からは制御できない問題が存在した。
【0008】
そのため、複数台のホストに対し、リモート制御で自動且つ同時並列的にソフトウェアのインストールと設定を実行できるインストールサーバ、インストール制御プログラム、インストール制御方法、及びインストールシステムが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1の本発明は、(1)ネットワークを介して接続され、主要機能部と補助機能部から構成される複数のコンピュータにソフトウェアをインストールする制御を行うインストールサーバであって、(2)前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部に予め付与されたIPアドレスの情報と、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に割り当てるインストール用IPアドレスの情報とを含むコンピュータ管理情報を保持するコンピュータ管理情報保持手段と、(3)前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部を介して前記主要機能部のMACアドレスを取得するMACアドレス取得手段と、(4)取得した前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部のMACアドレスと、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に割り当てる前記コンピュータ管理情報に記載の前記インストール用IPアドレスとを対応付けて保持し、前記主要機能部からIPアドレスの割り当て要求があれば、各MACアドレスに対して対応する前記インストール用IPアドレスを割り当てるIPアドレス割当手段と、(5)前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部に対して、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部にネットワークブートを実行するように指示するネットワークブート指示手段と、(6)前記ネットワークブートを実行する前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に対して、前記IPアドレス割当手段を用いて前記インストール用IPアドレスを割り当てた後、前記主要機能部にインストールする前記ソフトウェアを送信するソフトウェア送信手段とを有することを特徴とする。
【0010】
第2の本発明のインストール制御プログラムは、(1)ネットワークを介して接続され、主要機能部と補助機能部から構成される複数のコンピュータにソフトウェアをインストールする制御を行うと共に、前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部に予め付与されたIPアドレスの情報と、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に割り当てるインストール用IPアドレスの情報とを含むコンピュータ管理情報を保持するインストールサーバに搭載されるコンピュータを、(2)前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部を介して前記主要機能部のMACアドレスを取得するMACアドレス取得手段と、(3)取得した前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部のMACアドレスと、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に割り当てる前記コンピュータ管理情報に記載の前記インストール用IPアドレスとを対応付けて保持し、前記主要機能部からIPアドレスの割り当て要求があれば、各MACアドレスに対して対応する前記インストール用IPアドレスを割り当てるIPアドレス割当手段と、(4)前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部に対して、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部にネットワークブートを実行するように指示するネットワークブート指示手段と、(5)前記ネットワークブートを実行する前記各コンピュータの前記主要機能部に対して、前記IPアドレス割当手段を用いて前記インストール用IPアドレスを割り当てた後、前記主要機能部にインストールする前記ソフトウェアを送信するソフトウェア送信手段として機能させることを特徴とする。
【0011】
第3の本発明は、(1)ネットワークを介して接続され、主要機能部と補助機能部から構成される複数のコンピュータにソフトウェアをインストールする制御を行うと共に、前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部に予め付与されたIPアドレスの情報と、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に割り当てるインストール用IPアドレスの情報とを含むコンピュータ管理情報を保持するインストールサーバに使用するインストール制御方法であって、(2)前記インストールサーバは、MACアドレス取得手段、IPアドレス割当手段、ネットワークブート指示手段、及びソフトウェア送信手段を有し、(3)前記MACアドレス取得手段は、前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部を介して前記主要機能部のMACアドレスを取得し、(4)前記IPアドレス割当手段は、取得した前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部のMACアドレスと、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に割り当てる前記コンピュータ管理情報に記載の前記インストール用IPアドレスとを対応付けて保持し、前記主要機能部からIPアドレスの割り当て要求があれば、各MACアドレスに対して対応する前記インストール用IPアドレスを割り当て、(5)前記ネットワークブート指示手段は、前記複数のコンピュータの各々の前記補助機能部に対して、前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部にネットワークブートを実行するように指示し、(6)前記ソフトウェア送信手段は、前記ネットワークブートを実行する前記複数のコンピュータの各々の前記主要機能部に対して、前記IPアドレス割当手段を用いて前記インストール用IPアドレスを割り当てた後、前記主要機能部にインストールする前記ソフトウェアを送信することを特徴とする。
【0012】
第4の本発明は、(1)ネットワークを介して接続され、主要機能部と補助機能部から構成される複数のコンピュータと、インストールサーバとを含むソフトウェアのインストールシステムであって、(2)前記インストールサーバとして、第1の本発明のインストールサーバを適用したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、複数台のホストに対し、リモート制御で自動且つ同時並列的にソフトウェアのインストールと設定を実行できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1の実施形態に係るOSインストールサーバの内部構成を示す内部構成図である。
【
図2】第1の実施形態に係るホストの内部構成を示す内部構成図である。
【
図3】第1の実施形態に係るOSインストールサーバシステムの全体構成を示す全体構成図である。
【
図4】第1の実施形態に係るホスト管理データの一例を示す説明図である。
【
図5】第1の実施形態に係るOSインストールシステムの特徴動作を示すシーケンス図(その1)である。
【
図6】第1の実施形態に係るOSインストールシステムの特徴動作を示すシーケンス図(その2)である。
【
図7】第2の実施形態に係るOSインストールサーバの内部構成を示す内部構成図である。
【
図8】第2の実施形態に係るホスト管理データの一例を示す説明図である。
【
図9】第2の実施形態に係るOSインストールプログラムの構成を示す説明図である。
【
図10】第2の実施形態に係るOSインストールデータの構成を示す説明図である。
【
図11】第2の実施形態に係るホストの内部構成を示す内部構成図である。
【
図12】第2の実施形態に係るOSインストールシステムの特徴動作を示すシーケンス図(その1)である。
【
図13】第2の実施形態に係るOSインストールシステムの特徴動作を示すシーケンス図(その2)である。
【
図14】第2の実施形態に係るOSインストールシステムの特徴動作を示すシーケンス図(その3)である。
【
図15】第3の実施形態に係るOSインストールサーバの内部構成を示す内部構成図である。
【
図16】第3の実施形態に係るTFTP機能部管理データの一例を示す説明図である。
【
図17】第3の実施形態に係るOSインストールシステムの特徴動作を示すシーケンス図(その1)である。
【
図18】第3の実施形態に係るOSインストールシステムの特徴動作を示すシーケンス図(その2)である。
【
図19】第4の実施形態に係るOSインストールサーバの内部構成を示す内部構成図である。
【
図20】第4の実施形態に係るTFTP機能部管理データの一例を示す説明図である。
【
図21】第4の実施形態に係るホストの内部構成を示す内部構成図である。
【
図22】第4の実施形態に係るOSインストールシステムの特徴動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(A)第1の実施形態
以下では、本発明に係るインストールサーバ、インストール制御プログラム、インストール制御方法、及びインストールシステムの第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
(A-1)第1の実施形態の構成
[OSインストールシステムの全体構成]
図3は、第1の実施形態に係るOSインストールシステムの全体構成を示す全体構成図である。
【0017】
図3において、OSインストールシステム1は、OSインストールサーバ10と、ホスト20(20-1~20-n)とを有し、OSインストールサーバ10と各ホスト20とはIPネットワークMを介して接続されている。
【0018】
なお、
図3では、OSインストールサーバ10は1台のみ図示していてるが、OSインストールサーバ10の機能(後述するDHCP機能、TFTP機能等)を分散して、複数台のサーバで構成しても良い。
【0019】
IPネットワークMは、IP(Internet Protocol)に従うネットワークであり、LAN(Local Area Network)等である。この実施形態では、IPネットワークMは、例えば、社内ネットワーク(同一セグメント内のネットワーク)を想定している。
【0020】
OSインストールサーバ10は、複数のホスト20(数は限定されない)とIPネットワークMを介して接続し、各ホスト20に対してOSを含む所定のプログラムのインストール、及び各ホスト20に対する固有の設定処理を行うものである。
【0021】
ホスト20は、従来の汎用コンピュータに該当する機能(後述する主要機能部21)に加えて、OSインストールの際に使用する個別モジュール(制御モジュール22)が搭載されている。主要機能部21には、ネットワークブートの規格であるPXEに対応した機能も搭載され、主要機能部21とは独立して動作可能な制御モジュール22と連携することで、主要機能部21にOS、アプリケーション等のソフトウェアの自動インストールを可能にしている。
【0022】
[OSインストールサーバの構成]
図1は、第1の実施形態に係るOSインストールサーバの内部構成を示す内部構成図である。
【0023】
図1において、OSインストールサーバ10は、ホスト制御部11、DHCP機能部12、TFTP機能部13、HTTP機能部14、及び各構成要素と、他の機器との通信に使用される伝送ライン15を有している。
【0024】
OSインストールサーバ10は、すべてハードウェア的に構成(例えば、専用の半導体チップを用いて構成)するようにしても良いし、伝送ライン15等の通信インタフェース以外の一部または全部についてソフトウェア的に構成するようにしても良い。例えば、
図1に示すOSインストールサーバ10について、伝送ライン15以外の各構成要素についてコンピュータにプログラム(実施形態に係るインストール制御プログラム)をインストールすることにより構成するようにしても良い。
【0025】
ホスト制御部11は、コンピュータ管理情報としてのホスト管理データD1を保持し、IPネットワークMを介して接続する各ホスト20のOSのインストールと設定を統括的に制御する機能を具備する。
【0026】
図4は、第1の実施形態に係るホスト管理データの一例を示す説明図である。
【0027】
図4において、ホスト管理データD1は、各ホスト20を特定(識別)する情報である「ホスト名」と、後述する各ホスト20の制御モジュール22のIPアドレスを示す「制御モジュールIPアドレス」と、後述する各ホスト20本体(主要機能部21)のインストール時に使用するIPアドレスを示す「OSインストール用IPアドレス」と、各ホスト20に個別に設定する情報を示す「個別設定データ」とを備える。
【0028】
上述の「制御モジュールIPアドレス」には、例えば、各ホスト20の工場出荷時に付与された固有のIPアドレスがそのまま設定される。一方、「OSインストール用IPアドレス」には、例えば、システム管理者によって任意のIPアドレスが個別に設定される。
【0029】
また、「個別設定データ」には、種々様々な設定値を適用することが可能であり、例えば、システム設定、ファームウェア設定、アプリケーション設定等、各ホスト20の用途等によって個別に値が設定される。
【0030】
ホスト制御部11は、IPを使用して、各ホスト20と通信し、OSインストール時に使用するMACアドレス値をホスト20から取得する機能、取得したMACアドレスと、OSインストール用IPアドレスをDHCP機能部に登録する機能、ホスト20に対し、PXEブートと呼ばれる動作を指示する機能、ホスト20に対しSSH接続を確立する機能、ホスト20に対しOSの個別設定データを転送する機能、及び、ホスト20の再起動を行う機能を具備する。
【0031】
DHCP機能部12は、ホスト20からアドレス割り当て要求を受けた場合に、当該ホスト20のMACアドレスが登録済のMACアドレスである場合には、MACアドレスに対応するIPアドレス値を割り当てる機能を具備する。
【0032】
TFTP機能部13は、ホスト20からTFTP(Trivial File Transfer Protocol)にて、OSインストールプログラム(OSセットアッププログラム)30のダウンロード要求を受けた場合に、OSインストールプログラム30をTFTPで応答する機能を具備する。
【0033】
HTTP機能部14は、ホスト20からHTTP(HyperText Transfer Protocol)によりOSインストールデータ40のダウンロード要求を受けた場合に、OSインストールデータ40をHTTPで応答する機能を具備する。また、ホスト20にインストールされるOSは、起動の際、DHCPを使用してアドレス値を取得する機能、及び、他の装置からのSSH(Secure Shell)での接続要求を受け付けて、他の装置との通信を確立する機能を具備する。
【0034】
[ホストの構成]
図2は、第1の実施形態に係るホストの内部構成を示す内部構成図である。
【0035】
図2において、ホスト20は、主要機能部21、補助機能部としての制御モジュール22、主要機能部21と他の装置を接続するための1以上の伝送ライン23(23-1~23-n)、制御モジュール22と他の装置を接続するための伝送ライン24、及び制御モジュール22と主要機能部21間を接続する伝送ライン25を有している。
【0036】
主要機能部21は、マザーボード、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、ディスクドライブ、ネットワークカード等を具備し、一般的な汎用コンピュータに相当する機能を具備する。主要機能部21は、ディスクドライブにOSをインストールすることによって、OSの機能を発揮できる。
【0037】
また、主要機能部21は、伝送ラインを接続している各インタフェースにて、MACアドレスを具備しており、また、PXEと呼ばれる機能として、外部装置と接続するための伝送ライン23(23-1~23-n)を使用して、別の装置から起動プログラムを取得して装置を起動する機能を具備する。
【0038】
制御モジュール22は、主要機能部21とは独立して動作可能なモジュールである(CPU、ネットワークカード等を主要機能部21とは別に保持する)。
【0039】
制御モジュール22は、固定のIPアドレス値が付与されており、他の装置と接続された伝送ライン24を経由して、他の装置と連携する機能として、他の装置からのMACアドレス値の問い合わせ要求を受け付けて、主要機能部21のMACアドレスを応答する機能、及び、他の装置からPXE起動の実行指示を受け付けることで、主要機能部21に対し、PXEでの起動を指示する機能を具備する。
【0040】
(A-2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態に係るOSインストールシステム1における特徴動作を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0041】
図5及び
図6は、第1の実施形態に係るOSインストールシステムの特徴動作を示すシーケンス図である。以下、
図5及び
図6を用いて、OSインストールサーバ10から複数台のホスト20に対し、同時並列的にOSインストール及び設定を行う動作について説明する。
【0042】
まず、初期状態として、OSインストールサーバ10は、IPネットワークMを介して各ホスト20の制御モジュール22と疎通可能な状態である。また、各ホスト20の主要機能部21は、伝送ライン23(IPネットワークM)を経由してOSインストールサーバ10と繋がっているが、何もインストールされておらず、自律して動作することができない状態である。この初期状態で以下の動作が開始される。
【0043】
OSインストールサーバ10のホスト制御部11は、OSインストール及び設定を行いたい複数台のホスト20の制御モジュール22に対し、OSインストール時に使用するインタフェースのMACアドレスの問い合わせを行う(S101)。当該ステップS101の処理内容は、MACアドレス取得手段の一例である。
【0044】
各ホスト20の制御モジュール22は、OSインストールで使用する主要機能部21のMACアドレス値をOSインストールサーバ10に応答する(S102)。
【0045】
次に、OSインストールサーバ10のホスト制御部11は、取得したMACアドレスと、対象ホスト20のOSインストール用IPアドレス(ホスト管理データD1に記載の対象ホスト20のOSインストール用IPアドレス)をDHCP機能部12に登録する(S103)。このステップS103の処理により、DHCP機能部12にて、指定したMACアドレスからのアドレス割り当て要求に対し、指定した(登録した)IPアドレスが割り当て可能となる。
【0046】
当該ステップS103及び後述するステップS107の処理内容は、IPアドレス割当手段の一例である。
【0047】
次にホスト制御部11は、OSインストールを行う全てのホスト20の制御モジュール22に対し、PXE実行を指示する(S104)。当該ステップS104の処理内容は、ネットワークブート指示手段の一例である。
【0048】
各ホスト20の制御モジュール22は、主要機能部21に対し、PXE実行を指示する(S105)。
【0049】
各ホスト20の主要機能部21は、PXEの動作を実行する上で(S106)、まず、DHCPを使用してアドレス取得要求を送信する(S106-1)。そして、アドレス取得要求を受信したOSインストールサーバ10のDHCP機能部12は、各ホスト20からのアドレス取得要求に対し、各ホスト20のMACアドレス値に対応したIPアドレス値を応答する(S107)。各ホスト20は、取得したIPアドレス値を主要機能部21のアドレス値に割り当てる。
【0050】
次に各ホスト20の主要機能部21は、OSインストールサーバ10に対し、TFTPを使用して、OSインストールプログラム30の取得要求をOSインストールサーバ10に送信する(S106-2)。OSインストールサーバ10のTFTP機能部13は、各ホスト20の主要機能部21に、OSインストールプログラム30を送信する(S108)。当該ステップS108及び後述するステップS110の処理内容は、ソフトウェア送信手段の一例である。
【0051】
そして、OSインストールプログラム30を取得した各ホスト20の主要機能部21は、OSインストールプログラム30を実行する(S109)。主要機能部21は、OSインストールプログラム30を実行中に、HTTPを使用して、OSインストールデータ40の取得要求をOSインストールサーバ10に送信する。
【0052】
OSインストールサーバ10のHTTP機能部14は、OSインストールデータ40を応答する(S110)。各ホスト20では、主要機能部21にて取得したOSインストールデータ40のインストールを実施する。
【0053】
主要機能部21でのOSインストールが完了すると、主要機能部21は、OSの起動処理を行う(S111)。当該処理中、主要機能部21は、最初にPXE実行時と同様に、DHCPを使用してアドレス取得要求を送信する(S111-1)。
【0054】
アドレス取得要求を受信したOSインストールサーバ10のDHCP機能部12は、各ホスト20からのアドレス取得要求に対し、ホスト20のMACアドレス値に対応したIPアドレス値を応答する(S112)。各ホスト20は取得したIPアドレス値を起動したOSのアドレス値に割り当てる。
【0055】
その後、各ホスト20は、OS上でSSHサービスを起動し、他の装置とSSHプロトコルで通信できる状態にする(S111-2)。
【0056】
一方、各ホスト20がOSインストール、及びOS起動処理を実施している間、OSインストールサーバ10のホスト制御部11は、各ホスト20の主要機能部21間で、SSHプロトコルで通信が確立できるまで待機する(S113)。そして、各ホスト20のOS起動処理(上述のステップS111の処理)が完了し、SSHサービスが起動すると、OSインストールサーバ10のホスト制御部11と各ホスト20間のSSHプロトコルの接続が完了する。
【0057】
その後、OSインストールサーバ10のホスト制御部11は、各ホスト20の主要機能部21に対し、接続したSSHプロトコルを使用して、各ホスト20の個別設定データを転送する(S114)。
【0058】
続けて、ホスト制御部11は、各ホスト20の主要機能部21に対し再起動を指示する(S115)。
【0059】
各ホスト20は、OSインストールサーバ10の指示に従い再起動処理を行う(個別設定データを反映し起動する)(S116)。
【0060】
(A-3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態によれば、以下の効果を奏する。
【0061】
ホスト側にて主要機能部21とは別に制御モジュール22を具備させた上で、制御モジュール22経由で、主要機能部21側のMACアドレスを取得できるようにすることで、OSインストールの際に、ホスト側に任意のIPアドレスを付与することが可能となる。その上で、OSインストールサーバ10から複数のホスト20に対し、制御モジュール22経由でPXE動作を指示することで、ホスト側で操作を何も行わずに、複数台同時にOSをインストールすることが可能となる。
【0062】
また、OSインストール終了後に各ホスト20の主要機能部21が起動した際も、OSインストールサーバ側で割り当てたIPアドレス値が付与されるため、OSインストールサーバ側は、各ホスト20の主要機能部21を正しく識別することができる。そして、OSインストールサーバ10は、各ホスト20とSSHで接続し、ホスト固有の設定データを転送することによって、全てのホスト20に対して固有の設定を適用することが可能となる。
【0063】
さらに、ホスト側の主要機能部21のOS設定内容を変更する場合でも、OSインストールサーバ側で、ホスト管理データD1を変更した上で、再度、インストール操作を行うことで、ホスト側での操作は必要なく、ホスト側の環境変更が可能である。
【0064】
また、ホスト20が物理的に故障して別の装置に入れ替わった場合でも、ホストの制御モジュールのIPアドレス(ホスト管理データD1の制御モジュールIPアドレス)の設定を行うだけで、OSインストールサーバ側の設定変更を行うことなく、再度、インストール操作を行うことでホストの復元が可能となる。
【0065】
(B)第2の実施形態
以下では、本発明に係るインストールサーバ、インストール制御プログラム、インストール制御方法、及びインストールシステムの第2の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0066】
第1の実施形態では、複数のホストに対して単一のOSしかインストールすることができなかったが、第2の実施形態では、各ホストに対して個別のOS(任意のOS)をインストールする例を示すものとする。
【0067】
(B-1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態のOSインストールシステム1の構成については、基本的に第1の実施形態と同様に
図3を用いて示すことができる。ただし、第2の実施形態では、第1の実施形態のOSインストールサーバ10の代わりに、OSインストールサーバ10A(
図7)が、第1の実施形態のホスト20の代わりに、ホスト20A(
図11)が適用される点が異なる。以下では、異なる点を中心に説明を行う。
【0068】
[OSインストールサーバの構成]
図7は、第2の実施形態に係るOSインストールサーバの内部構成を示す内部構成図である。
【0069】
図7において、OSインストールサーバ10Aは、ホスト制御部11A、DHCP機能部12、TFTP機能部13A、HTTP機能部14A、及び各構成要素と、他の機器との通信に使用される伝送ライン15を有している。以下では、第1の実施形態のOSインストールサーバ10と異なる点を中心に各構成を説明する。
【0070】
OSインストールサーバ10Aは、すべてハードウェア的に構成(例えば、専用の半導体チップを用いて構成)するようにしても良いし、伝送ライン15等の通信インタフェース以外の一部または全部についてソフトウェア的に構成するようにしても良い。例えば、
図7に示すOSインストールサーバ10Aについて、伝送ライン15以外の各構成要素についてコンピュータにプログラム(実施形態に係るインストール制御プログラム)をインストールすることにより構成するようにしても良い。
【0071】
ホスト制御部11Aは、コンピュータ管理情報としてのホスト管理データD2を保持する。
図8は、第2の実施形態に係るホスト管理データの一例を示す説明図である。
【0072】
図8において、ホスト管理データD2は、上述のホスト管理データD1の各項目に加えて、「インストールOS識別番号」を有する。インストールOS識別番号は、各ホスト20AにインストールするOSを識別するために利用される識別子である。
図8では、ホスト名「aaaaa」のホスト20Aには、インストールOS識別番号として「1」が設定され、ホスト名「bbbbb」のホスト20Aには、インストールOS識別番号が「2」が設定され、ホスト名「ccccc」のホスト20Aには、インストールOS識別番号が「3」が設定された例が示されている。上記例では、各ホスト20Aに異なるインストールOS識別番号が設定さている例が示されているが、複数の一部ホスト20Aに同じOS識別番号を設定しても良いし、インストールするOSが一種類であれば、全てのホスト20Aに同じOS識別番号を設定しても良い。いずれにしてもどのホスト20AにどのOSをインストールかは当該ホスト管理データD2の設定次第である。
【0073】
TFTP機能部13Aは、ホスト20AからTFTPにて、OSインストールプログラム(OSセットアッププログラム)30Aのダウンロード要求を受けた場合に、OSインストールプログラム30AをTFTPで応答する機能を具備する。
【0074】
図9は、第2の実施形態に係るOSインストールプログラムの構成を示す説明図である。
図9では、各ホスト20AがインストールOS識別番号に応じて実行するOSインストールプログラムP(P1~P3)が示されている。OSインストールプログラム30Aは、ホスト20AがOSインストールプログラム30Aを実行すると、OSインストールサーバ10Aに、インストールOS識別番号の文字列を要求し、取得した識別番号に応じた下位のOSインストールプログラムPを実行するようになっている。
【0075】
HTTP機能部14Aは、ホスト20AからHTTPによりOSインストールデータ40Aのダウンロード要求を受けた場合に、要求に応じたOSインストールデータ40AをHTTPで応答する機能を具備する。
【0076】
図10は、第2の実施形態に係るOSインストールデータの構成を示す説明図である。
図10に示すように、OSインストールデータ40Aは、インストールするOSの種類ごとにOSインストールデータを有する。例えば、HTTP機能部14Aは、ホスト20A(OSインストールプログラムP1)からOS1のインストールデータのダウンロード要求を受けた場合には、OS1のOSインストールデータを応答する。
【0077】
[ホストの構成]
図11は、第2の実施形態に係るホストの内部構成を示す内部構成図である。
【0078】
図11において、ホスト20Aは、主要機能部21A、制御モジュール22A、主要機能部21Aと他の装置を接続するための1以上の伝送ライン23(23-1~23-n)、制御モジュール22Aと他の装置を接続するための伝送ライン24、及び制御モジュール22Aと主要機能部21A間を接続する伝送ライン25と、制御モジュール22Aのコンソール入出力ポート27と主要機能部21Aのコンソール入出力ポート26間を接続する伝送ライン29とを有している。
【0079】
第2の実施形態の主要機能部21Aは、コンソール入出力ポート26を有する。同様に、第2の実施形態の制御モジュール22Aは、コンソール入出力ポート27を有する。制御モジュール22Aと主要機能部21A間は、上述の伝送ライン25とは別に、コンソール入出力ポート26及び27(伝送ライン29)を介して接続している。コンソール入出力ポート26及び27は、例えば、シリアルポートである。
【0080】
制御モジュール22Aは、このコンソール入出力ポート26及び27を使用して、主要機能部21Aへの文字列の入力と、主要機能部21Aからの文字列の取得が可能となっている。制御モジュール22A及び主要機能部21AがインストールOS識別番号(文字列)をホスト20Aから取得して、コンソール入出力ポート26及び27を使用してインストールOS識別番号を利用する詳細については、動作の項で述べる。
【0081】
(B-2)第2の実施形態の動作
次に、第2の実施形態に係るOSインストールシステム1における特徴動作を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0082】
図12~
図14は、第1の実施形態に係るOSインストールシステムの特徴動作を示すシーケンス図である。以下、OSインストールサーバ10Aから複数台のホスト20Aに対し、同時並列的に複数種類のOSインストール及び設定を行う動作について説明する。なお、
図12におけるステップS101~ステップS108の処理は、上述の
図5で説明を行った処理と同様であるので説明を省略する。
【0083】
以下では、第2の実施形態のOSインストールシステム1の特有の処理であるステップS201~ステップS204の処理(
図13)を中心に説明を行う。
【0084】
上述のステップS108の後、OSインストールプログラム30Aを取得した各ホスト20Aの主要機能部21Aは、OSインストールプログラム30Aを実行する(S201)。
【0085】
まず、主要機能部21A(OSインストールプログラム30A)は、インストールOS識別番号の文字列を、コンソール入出力ポート26を介して制御モジュール22Aに要求する(S201-1)。
【0086】
制御モジュール22Aは、コンソール入出力ポート27を介して取得した要求をOSインストールサーバ10Aに転送する(S202)。
【0087】
OSインストールサーバ10Aは、上記要求に対して、ホスト管理データD2に従ったインストールOS識別番号を指定(返信)する(S203)。制御モジュール22Aは、コンソール入出力ポート27を介して指定されたインストールOS識別番号の文字列を主要機能部21AのOSインストールプログラム30Aに入力する。
【0088】
続いて、OSインストールプログラム30Aは、インストールOS識別番号に応じたOSインストールプログラムPの実行を開始し、HTTPを使用して各OSインストールプログラムPに記載されたOSインストールデータ40Aの取得要求をOSインストールサーバ10Aに送信する(S201-2)。
【0089】
OSインストールサーバ10AのHTTP機能部14Aは、要求に応じたOSインストールデータ40Aを応答する(S204)。各ホスト20Aでは、主要機能部21にて取得した各OSインストールデータ40Aのインストールを実施する(S201-3)。これ以降の動作(
図14)は、第1の実施形態と同様であるので、説明を省略する。
【0090】
(B-3)第2の実施形態の効果
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、以下の効果を奏する。
【0091】
第2の実施形態では、主要機能部21Aと制御モジュール22A間にコンソール入出力ポート26及び27を具備させ、制御モジュール22Aが主要機能部21Aからの文字列要求(インストールOS識別番号)をOSインストールサーバ10Aに中継できるようにすることで、主要機能部21Aからの文字列要求をOSインストールサーバ10Aが認識できるようになった。また、制御モジュール22が主要機能部21Aへの文字列入力を転送できるようにすることでOSインストールサーバ10Aから主要機能部21Aへの文字列入力ができるようになった。
【0092】
そして、OSインストールプログラム30Aの構成を、インストールOS識別番号をOSインストールサーバ10Aに要求し、当該サーバから指定されたインストールOS識別番号に応じてOSをインストールすることが可能なプログラムとすることで、各ホストに異なる種類のOSをインストールすることが可能となった。
【0093】
(C)第3の実施形態
以下では、本発明に係るインストールサーバ、インストール制御プログラム、インストール制御方法、及びインストールシステムの第3の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0094】
第2の実施形態では、ホストにコンソール入出力ポートを具備させることで複数種類のOSインストールを実現させる例を示したが、第3の実施形態では、OSインストールサーバに個々に複数のTFTP機能部と、各TFTP機能部に要求を振り分けるTFTP振分部とを持たせることでも実現させる例を示すものとする。
【0095】
(C-1)第3の実施形態の構成
第3の実施形態のOSインストールシステム1の構成については、基本的に第1の実施形態と同様に
図3を用いて示すことができる。ただし、第3の実施形態では、第1の実施形態のOSインストールサーバ10の代わりに、OSインストールサーバ10B(
図15)が適用される点が異なる。以下では、異なる点を中心に説明を行う。
【0096】
[OSインストールサーバの構成]
図15は、第3の実施形態に係るOSインストールサーバの内部構成を示す内部構成図である。
【0097】
図15において、OSインストールサーバ10Bは、ホスト制御部11A、DHCP機能部12、TFTP振分部16、TFTP機能部13B、HTTP機能部14A、及び各構成要素と、他の機器との通信に使用される伝送ライン15を有している。以下では、第1、第2の実施形態のOSインストールサーバ10、10Aと異なる点を中心に各構成を説明する。
【0098】
OSインストールサーバ10Bは、すべてハードウェア的に構成(例えば、専用の半導体チップを用いて構成)するようにしても良いし、伝送ライン15等の通信インタフェース以外の一部または全部についてソフトウェア的に構成するようにしても良い。例えば、
図15に示すOSインストールサーバ10Bについて、伝送ライン15以外の各構成要素についてコンピュータにプログラム(実施形態に係るインストール制御プログラム)をインストールすることにより構成するようにしても良い。
【0099】
TFTP振分部16は、ホスト20からのパケット(TFTPパケット)を一旦受信し、受信パケットの情報(送信元IPアドレス等)、TFTP機能部管理データ50及び上述のホスト管理データD2に基づき、各TFTP機能部13Bにパケットを割り振る機能を具備する。
【0100】
図16は、第3の実施形態に係るTFTP機能部管理データの一例を示す説明図である。
図16において、TFTP機能部管理データ50は、上述の「インストールOS識別番号」と、インストールOS識別番号に基づきパケットを割り振るTFTP機能部13Bを示す「TFTP機能部割り当て」と、各TFTP機能部13Bが保持するOSインストールプログラムを示す「OSインストールプログラム」とを備える。
【0101】
TFTP振分部16は、受信パケットの送信元IPアドレスをキーとして、ホスト管理データD2から該当するインストールOS識別番号を取得して、次に当該インストールOS識別番号をキーとして、TFTP機能部管理データ50から該当するTFTP機能部13Bを取得することで、パケットを振り分けることができる(ヒットしたTFTP機能部13Bにパケットを振り分ける)。
【0102】
TFTP機能部13Bは、TFTP振分部16から振り分けられたパケットに基づき、OSインストールプログラムP(P1~Pn)のダウンロード要求を受けた場合に、各TFTP機能部13が保持するOSインストールプログラムPをTFTPで応答する機能を具備する。複数あるTFTP機能部13B(13B-1~13B-n)は、それぞれ応答するOSインストールプログラムPを異なるものにすることが可能である。
【0103】
(C-2)第3の実施形態の動作
次に、第3の実施形態に係るOSインストールシステム1における特徴動作を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0104】
図17、
図18は、第3の実施形態に係るOSインストールシステムの特徴動作を示すシーケンス図である。以下、
図17、
図18を用いて、OSインストールサーバ10Bから複数台のホスト20に対し、同時並列的に複数種類のOSインストール及び設定を行う動作について説明する。なお、
図17におけるステップS101~ステップS107の処理は、上述の
図5で説明を行った処理と同様であるので説明を省略する。
【0105】
以下では、第3の実施形態のOSインストールシステム1の特有の処理であるステップS301~ステップS304の処理(
図17、
図18)を中心に説明を行う。
【0106】
上述のステップS106-2の後、OSインストールサーバ10BのTFTP振分部16は、ホスト20からOSインストールプログラムの取得要求を受け、ホスト20のIPアドレス(受信パケットの送信元アドレス)をキーとして取得したホスト管理データD2に記載のインストールOS識別番号と、TFTP機能部管理データ50とに従って各TFTP機能部13Bにパケットの振り分けを行う(S301)。
【0107】
TFTP振分部16によって取得要求を振り分けられた各TFTP機能部13Bは、自身が保持するOSインストールプログラムP(
図17の例では、OSインストールプログラムP1、P2)を送信する(S302)。
【0108】
そして、OSインストールプログラムPを取得した各ホスト20の主要機能部21は、OSインストールプログラムPを実行する(S303)。ここで、上述のステップS106のPXE実行で各々が異なるOSインストールプログラムPを取得しており、ここでは、各々取得したOSインストールプログラムPを実行することになる。
【0109】
各主要機能部21は、OSインストールプログラムPを実行中に、HTTPを使用して、各々異なるOSインストールデータ40Aの取得要求をOSインストールサーバ10に送信する(S303-1)。
【0110】
OSインストールサーバ10のHTTP機能部14Aは、OSインストールデータ40Aを応答する(S304)。各ホスト20では、主要機能部21にて取得したOSインストールデータ40Aのインストールを実施する(S303-2)。これ以降の動作は、第2の実施形態と同様(
図14と同様)であるので、説明を省略する。
【0111】
(C-3)第3の実施形態の効果
第3の実施形態によれば、OSインストールサーバの実装のみで、第2の実施形態と同様の効果(各ホストに異なる種類のOSをインストール可能)を奏することができる。
【0112】
(D)第4の実施形態
以下では、本発明に係るインストールサーバ、インストール制御プログラム、インストール制御方法、及びインストールシステムの第4の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0113】
第3の実施形態では、TFTP振分部と複数のTFTP機能部を具備させることで複数種類のOSインストールを実現させる例を示したが、第4の実施形態では、複数の各TFTP機能部にIPアドレスを割り当てて、複数種類のOSインストールを実現させる例を示すものとする。
【0114】
(D-1)第4の実施形態の構成
第4の実施形態のOSインストールシステム1の構成については、基本的に第1の実施形態と同様に
図3を用いて示すことができる。ただし、第4の実施形態では、第1の実施形態のOSインストールサーバ10の代わりに、OSインストールサーバ10C(
図19)が、第1の実施形態のホスト20の代わりに、ホスト20C(
図21)が適用される点が異なる。以下では、異なる点を中心に説明を行う。
【0115】
[OSインストールサーバの構成]
図19は、第4の実施形態に係るOSインストールサーバの内部構成を示す内部構成図である。
【0116】
図19において、OSインストールサーバ10Cは、ホスト制御部11C、DHCP機能部12、TFTP機能部13C(13C-1~13C-n)、HTTP機能部14A、及び各構成要素と、他の機器との通信に使用される伝送ライン15を有している。以下では、第1~第3の実施形態のOSインストールサーバ10(10A、10B)と異なる点を中心に各構成を説明する。
【0117】
OSインストールサーバ10Cは、すべてハードウェア的に構成(例えば、専用の半導体チップを用いて構成)するようにしても良いし、伝送ライン15等の通信インタフェース以外の一部または全部についてソフトウェア的に構成するようにしても良い。例えば、
図19に示すOSインストールサーバ10Cについて、伝送ライン15以外の各構成要素についてコンピュータにプログラム(実施形態に係るインストール制御プログラム)をインストールすることにより構成するようにしても良い。
【0118】
第4の実施形態のホスト制御部11Cは、TFTP機能部管理データ60を有する。
図20は、第4の実施形態に係るTFTP機能部管理データの一例を示す説明図である。
【0119】
このTFTP機能部管理データ60は、上述のTFTP機能部管理データ50の項目に加えて、各TFTP機能部13Cに割り当てるIPアドレスの情報である「TFTP機能部IPアドレス」を保持する。ホスト制御部11Cは、このTFTP機能部管理データ60のIPアドレス情報を基に、DHCP機能部12Cを介して、各TFTP機能部13Cに個別のIPアドレスを割り当てる。
【0120】
TFTP機能部13Cは、個別にIPアドレスが割り当てられる点以外は、上述のTFTP機能部13Bと同様の機能を備える。
【0121】
DHCP機能部12Cは、各ホスト20CにIPアドレスを割り当てると共に、ホスト制御部11Cからの要求に従い、各TFTP機能部13Cに個別のIPアドレスを割り当てる。また、DHCP機能部12Cは、各ホスト20Cに割り当てたIPアドレスを通知する際には、ホスト管理データD2及びTFTP機能部管理データ60に従い、各ホスト20Cが該当するインストールOS識別番号に基づくTFTP機能部13CのIPアドレスも通知する。
【0122】
[ホストの構成]
図21は、第4の実施形態に係るホストの内部構成を示す内部構成図である。
【0123】
図21において、ホスト20Cは、主要機能部21C、制御モジュール22、主要機能部21Cと他の装置を接続するための1以上の伝送ライン23(23-1~23-n)、制御モジュール22と他の装置を接続するための伝送ライン24、及び制御モジュール22と主要機能部21C間を接続する伝送ライン25を有している。
【0124】
第3の実施形態の主要機能部21は、PXE機能を実行する際に自身へのIPアドレスの割り当ての他に、次の宛先のIPアドレスとして、TFTP機能部13CのIPアドレスを取得する。そして、取得したTFTP機能部13CのIPアドレスを宛先としてOSインストールプログラムの取得要求を行う。OSインストールプログラム取得後の動作は上述の各実施形態と同様である。
【0125】
(D-2)第4の実施形態の動作
次に、第4の実施形態に係るOSインストールシステム1における特徴動作を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0126】
図22は、第4の実施形態に係るOSインストールシステムの特徴動作を示すシーケンス図である。以下、
図22を用いて、OSインストールサーバ10Cから複数台のホスト20Cに対し、同時並列的に複数種類のOSインストール及び設定を行う動作について説明する。なお、
図22におけるステップS101~ステップS105(ステップS103を除く)の処理は、上述の
図5で説明を行った処理と同様であるので説明を省略する。
【0127】
以下では、第4の実施形態のOSインストールシステム1の特有の処理であるステップS401~ステップS404の処理を中心に説明を行う。
【0128】
上述のステップS102の後、OSインストールサーバ10Cのホスト制御部11Cは、取得したMACアドレスと、対象ホスト20CのOSインストール用IPアドレス(ホスト管理データD2に記載の対象ホスト20CのOSインストール用IPアドレス)と、各TFTP機能部13CのIPアドレス(TFTP機能部管理データ60に記載の各TFTP機能部13CのIPアドレス)をDHCP機能部12に登録する(S401)。
【0129】
そして、上述のステップS105の後、各ホスト20Cの主要機能部21Cは、PXEの動作を実行する上で(S402)、まず、DHCPを使用してアドレス取得要求を送信する(S402-1)。そして、アドレス取得要求を受信したOSインストールサーバ10CのDHCP機能部12は、各ホスト20Cからのアドレス取得要求に対し、各ホスト20CのMACアドレス値に対応したIPアドレス値を応答すると共に、TFTP機能部13Cに割り当てたIPアドレスを通知する(S403)。各ホスト20Cは、取得したIPアドレス値を主要機能部21のアドレス値に割り当てる。
【0130】
次に各ホスト20Cの主要機能部21Cは、通知されたTFTP機能部13Cに対し、TFTPを使用して、OSインストールプログラムPの取得要求をOSインストールサーバ10CのTFTP機能部13Cに送信する(S402-2)。OSインストールサーバ10Cの各TFTP機能部13Cは、各ホスト20Cの主要機能部21Cに、OSインストールプログラムPを送信する(S404)。これ以降の動作は、第3の実施形態と同様(
図18、
図14と同様)であるので、説明を省略する。
【0131】
(D-3)第4の実施形態の効果
第4の実施形態によれば、OSインストールサーバの実装のみで、第3の実施形態のようなTFTP振分部16を設けずに、第3の実施形態の効果と同様の効果を奏することができる。特にTFTP振分部16が排除できる分、処理リソース(CPUやメモリ等)が限られるサーバにも適用しやすい利点がある。
【0132】
(E)他の実施形態
上述した各実施形態においても種々の変形実施形態を言及したが、本発明は、以下の変形実施形態にも適用できる。
【0133】
(E-1)上述した各実施形態では、IPネットワークMがLAN(同一セグメント内のネットワーク)であることを前提としたが、インターネット等の広域ネットワークを適用しても良い。この場合、OSインストールシステム1において、ホスト20とIPネットワークMの間にルータを配置し、該ルータがOSインストールサーバ10のDHCP機能部12の機能を備えれば良い。
【0134】
(E-2)上述した各実施形態では、ホスト20(20A、20C)の主要機能部21(21A、21C)と制御モジュール22(22A)は、ハードウェア的に独立したものであることを前提に説明を行ったが、ネットワークカード等の一部の構成については共通しても良い。
【0135】
(E-3)上述した各実施形態では、OSインストールサーバ10(10A~10C)及び各ホスト20(20A、20C)で使用するプロトコルとして、DHCP、HTTP、TFTP、及びSSH等を例に挙げて説明したが、使用するプロトコルはこれに限定されず、各プロトコルと同様の機能を有するプロトコルを使用しても良い。
【0136】
(E-4)上述した各実施形態では、ホスト20(20A、20C)にインストールするOSの種類については特に述べなかったが、インストールするOSの種類は限定されず、例えば、UNIX(登録商標)、Windows(登録商標)等のOSを適用することができる。また、インストールするソフトウェアは、OSに限定されず、種々様々なソフトウェアを適用しても良い。
【符号の説明】
【0137】
1…OSインストールシステム、10、10A~10C…OSインストールサーバ、11、11A、11C…ホスト制御部、12、12C…DHCP機能部、13、13A~13B…TFTP機能部、14、14A…HTTP機能部、15…伝送ライン、16…TFTP振分部、20、20A、20C…ホスト、21…主要機能部、22、22A…制御モジュール、23~25、29…伝送ライン、26、27…コンソール入出力ポート、30、30A、P…OSインストールプログラム、40、40A…OSインストールデータ、50、60…TFTP機能部管理データ、D1、D2…ホスト管理データ、M…IPネットワーク。