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特開2023-124111情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023124111
(43)【公開日】2023-09-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/00 20230101AFI20230830BHJP
【FI】
G06Q10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022027704
(22)【出願日】2022-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100140958
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 学
(74)【代理人】
【識別番号】100137888
【弁理士】
【氏名又は名称】大山 夏子
(74)【代理人】
【識別番号】100190942
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 竜司
(72)【発明者】
【氏名】三尾 恭史
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA02
(57)【要約】
【課題】ユーザの負担をより低減させる。
【解決手段】ユーザが利用するユーザ端末から支援を要請する動作に基づく要請情報を取得する取得部と、前記要請情報が取得された際に、他のユーザが利用する他のユーザ端末に入力された映像または音声のうち少なくともいずれか一方を、前記ユーザ端末に配信する配信部と、を備える、情報処理装置。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが利用するユーザ端末から支援を要請する動作に基づく要請情報を取得する取得部と、
前記要請情報が取得された際に、他のユーザが利用する他のユーザ端末に入力された映像または音声のうち少なくともいずれか一方を、前記ユーザ端末に配信する配信部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
前記支援を要請する動作は、
前記ユーザ端末を用いた支援を要請する操作を含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記他のユーザは、
前記要請情報が取得された際に、前記支援の対応が可能なユーザを含む、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記他のユーザは、
前記ユーザが対応する業務内容に基づき選定される、
請求項2または請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記他のユーザは、
前記ユーザ毎に登録された技能に関する技能情報に基づき選定される、
請求項2から請求項4までのうちいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記配信部は、
前記要請情報が取得された際に、前記他のユーザ端末に前記要請に係る通知情報を配信する、
請求項1から請求項5までのうちいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記配信部は、
前記要請情報が取得された際に前記他のユーザ端末に入力された映像を、前記ユーザ端末に配信する、
請求項1から請求項6までのうちいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記ユーザは、作業者と、前記作業者を管理する管理者の二種類を含み、
前記取得部は、
前記作業者が利用する端末から前記要請情報を取得する、
請求項1から請求項7までのうちいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記配信部は、
前記取得部により前記通知情報に基づく前記映像の配信許可に関する情報が取得された際に、前記他のユーザ端末に入力された映像を、前記ユーザ端末に配信する、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記支援は、電話対応業務に係る支援を含む、
請求項1から請求項9までのうちいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
ユーザが利用するユーザ端末から支援を要請する動作に基づく要請情報を取得することと、
前記要請情報が取得された際に、他のユーザが利用する他のユーザ端末に入力された映像または音声のうち少なくともいずれか一方を、前記ユーザ端末に配信することと、
を含む、コンピュータにより実行される情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータに、
ユーザが利用するユーザ端末から支援を要請する動作に基づく要請情報を取得する取得機能と、
前記要請情報が取得された際に、他のユーザが利用する他のユーザ端末に入力された映像または音声のうち少なくともいずれか一方を、前記ユーザ端末に配信する配信機能と、
を実現させる、プログラム。
【請求項13】
第1の情報処理端末と、第2の情報処理端末と、情報処理装置を有する情報処理システムであって、
前記第1の情報処理端末は、
ユーザの業務に関する情報を表示する表示部と、
前記ユーザが他のユーザに前記業務に係る支援を要請する動作に基づく要請情報を前記情報処理装置に送信する第1の通信部と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記要請情報を受信し、前記要請情報に基づく他のユーザが利用する前記第2の情報処理端末に入力された映像または音声のうち少なくともいずれか一方を、前記第1の情報処理端末に配信する配信部と、
を備える、
情報処理システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コールセンターやカスタマーセンター等の業務を従事するオペレータの負担を低減する技術が開発されている。例えば、特許文献1では、顧客の撮像画像、発話音声および対話情報に基づき、顧客の感情を推定し、当該推定の結果をオペレータの端末に送信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-29984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載した技術では、例えば、在宅でオペレータ業務を行っていた場合、他のオペレータやスーパーバイザーが付近にいないため、オペレータの心理的な負担が生じ得る。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ユーザの負担をより低減させることが可能な、新規かつ改良された情報処理装置、情報処理方法、プログラムおよび情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、ユーザが利用するユーザ端末から支援を要請する動作に基づく要請情報を取得する取得部と、前記要請情報が取得された際に、他のユーザが利用する他のユーザ端末に入力された映像または音声のうち少なくともいずれか一方を、前記ユーザ端末に配信する配信部と、を備える、情報処理装置が提供される。
【0007】
前記支援を要請する動作は、前記ユーザ端末を用いた支援を要請する操作を含んでもよい。
【0008】
前記他のユーザは、前記要請情報が取得された際に、前記支援の対応が可能なユーザを含んでもよい。
【0009】
前記他のユーザは、前記ユーザが対応する業務内容に基づき選定されてもよい。
【0010】
前記他のユーザは、前記ユーザ毎に登録された技能に関する技能情報に基づき選定されてもよい。
【0011】
前記配信部は、前記要請情報が取得された際に、前記他のユーザ端末に前記要請に係る通知情報を配信してもよい。
【0012】
前記配信部は、前記要請情報が取得された際に前記他のユーザ端末に入力された映像を、前記ユーザ端末に配信してもよい。
【0013】
前記ユーザは、作業者と、前記作業者を管理する管理者の二種類を含み、前記取得部は、
前記作業者が利用する端末から前記要請情報を取得してもよい。
【0014】
前記配信部は、前記取得部により前記通知情報に基づく前記映像の配信許可に関する情報が取得された際に、前記他のユーザ端末に入力された映像を、前記ユーザ端末に配信してもよい。
【0015】
前記支援は、電話対応業務に係る支援を含んでもよい。
【0016】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、ユーザが利用するユーザ端末から支援を要請する動作に基づく要請情報を取得することと、前記要請情報が取得された際に、他のユーザが利用する他のユーザ端末に入力された映像または音声のうち少なくともいずれか一方を、前記ユーザ端末に配信することと、を含む、コンピュータにより実行される情報処理方法が提供される。
【0017】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、ユーザが利用するユーザ端末から支援を要請する動作に基づく要請情報を取得する取得機能と、前記要請情報が取得された際に、他のユーザが利用する他のユーザ端末に入力された映像または音声のうち少なくともいずれか一方を、前記ユーザ端末に配信する配信機能と、を実現させる、プログラムが提供される。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、第1の情報処理端末と、第2の情報処理端末と、情報処理装置を有する情報処理システムであって、前記第1の情報処理端末は、ユーザの業務に関する情報を表示する表示部と、前記ユーザが他のユーザに前記業務に係る支援を要請する動作に基づく要請情報を前記情報処理装置に送信する第1の通信部と、を備え、前記情報処理装置は、前記要請情報を受信し、前記要請情報に基づく他のユーザが利用する前記第2の情報処理端末に入力された映像または音声のうち少なくともいずれか一方を、前記第1の情報処理端末に配信する配信部と、を備える、情報処理システムが提供される。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように本発明によれば、ユーザの負担をより低減させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本実施形態に係る情報処理システムの概要を説明するための説明図である。
図2】本実施形態に係る管理サーバ40の機能構成の一例を説明するための説明図である。
図3】本実施形態に係るアプリケーション画面の一例を説明するための説明図である。
図4】本実施形態に係る管理サーバ40の動作処理の一例を説明するための説明図である。
図5】本実施形態に係る管理サーバ40のハードウェア構成を示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0022】
<<1.情報処理システムの概要>>
まず、一般的なコールセンターやカスタマーセンターでは、オペレータとクライアントとの間で、例えば、トラブルが生じた場合に、オペレータが手を挙げて周囲のオペレータやスーパーバイザーに支援を要請する場合がある。
【0023】
一方、昨今普及が進められている在宅でのコールセンターを想定した場合、同じフロア内に他のオペレータやスーパーバイザーが周囲に存在する環境ではない。そのため、従業員同士での連帯感の欠如やオペレータが孤立感を感じ、心理的な負担が生じ得る。
【0024】
そこで、本発明の一実施形態は、このようなオペレータに生じ得る負担を低減することを可能とする情報処理システムに関する。以下、図1を参照し、本実施形態に係る情報処理システムの概要を説明する。
【0025】
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの概要を説明するための説明図である。本実施形態に係る情報処理システムは、ネットワーク1と、オペレータ端末10と、スーパーバイザー端末20と、アプリケーションサーバ30と、管理サーバ40と、を有する。
【0026】
(ネットワーク1)
本実施形態に係るネットワーク1は、任意の通信方式によりオペレータ端末10、スーパーバイザー端末20と、アプリケーションサーバ30と、管理サーバ40と、で相互にデータを送受信することを可能とする。ネットワーク1は、インターネット、衛星通信網、移動通信網、LAN(Local Area Network)、又はWAN(Wide Area Network)などであってもよい。
【0027】
(オペレータ端末10)
本実施形態に係るオペレータ端末10は、第1の情報処理端末の一例である。オペレータ端末10は、オペレータOPにより利用される端末である。ここで、オペレータOPは、作業者の一例であり、クライアントからの電話に対応する作業を行う。
【0028】
例えば、オペレータOPは、オペレータ端末10の表示部上に表示されたオペレータ業務に関する情報を確認しつつ、クライアントからの電話に対応する。
【0029】
また、オペレータ端末10は、例えば図1に示すように、カメラCと、ヘッドセットHを備えてもよい。
【0030】
カメラCは、オペレータOPの映像を取得し、オペレータ端末10に出力してもよい。
【0031】
ヘッドセットHは、音声を出力する出力部としての機能と、オペレータOPの発した声を入力する入力部としての機能を有する。なお、ヘッドセットHにより実現された出力部としての機能と、入力部としての機能を分離して構成されてもよい。
【0032】
例えば、出力部の機能は、イヤホンやスピーカにより実現される。また入力部としての機能は、マイクにより実現される。
【0033】
また、オペレータ端末10は、例えば、PC(Personal Computer)やスマートフォンやタブレット端末であってもよい。
【0034】
(スーパーバイザー端末20)
本実施形態に係るスーパーバイザー端末20は、第2の情報処理端末の一例である。スーパーバイザー端末20は、スーパーバイザーSVにより利用される端末である。ここで、スーパーバイザーSVは、管理者の一例であり、オペレータOPを管理する。
【0035】
例えば、スーパーバイザーSVは、スーパーバイザー端末20の表示部上に表示された複数のオペレータOPの状況を確認しつつ、オペレータOPを管理する。
【0036】
また、スーパーバイザー端末20は、例えば図1に示すように、カメラCと、ヘッドセットHを備えてもよい。カメラCおよびヘッドセットHの説明は、オペレータ端末10における説明と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0037】
また、スーパーバイザー端末20は、オペレータ端末10と同様、PC(Personal Computer)やスマートフォンやタブレット端末であってもよい。
【0038】
(アプリケーションサーバ30)
本実施形態に係るアプリケーションサーバ30は、コールセンターシステムを利用者が使いやすくするためのアプリケーションを管理するサーバである。なお、ここでの利用者は、オペレータOPと、スーパーバイザーSVとを含む。
【0039】
例えば、アプリケーションサーバ30は、アプリケーション画面をオペレータ端末10やスーパーバイザー端末20に送信する。アプリケーション画面の一例については後述する。
【0040】
(管理サーバ40)
本実施形態に係る管理サーバ40は、情報処理装置の一例である。管理サーバ40は、例えば、着信制御や履歴、また、顧客情報の管理を行うサーバである。
【0041】
また、管理サーバ40は、例えば、オペレータ端末10から、支援を要請する動作に基づく要請情報が取得された際に、他のオペレータOPが利用するオペレータ端末10や、スーパーバイザーSVが利用するスーパーバイザー端末20に入力された映像または音声のうち少なくともいずれか一方を、支援を要請したオペレータ端末10に配信する。
【0042】
以上、本実施形態に係る情報処理システムの概要を説明した。続いて、図2を参照し、本実施形態に係る管理サーバ40の機能構成の一例を説明する。
【0043】
<<2.管理サーバ40の機能構成の一例>>
図2は、本実施形態に係る管理サーバ40の機能構成の一例を説明するための説明図である。本実施形態に係る管理サーバ40は、例えば図2に示すように、制御部410と、通信部420と、記憶部430と、を備える。
【0044】
(制御部410)
本実施形態に係る制御部410は、管理サーバ40の動作全般を制御する。例えば、通信部420により要請情報が受信された際に、制御部410は、オペレータ端末10や、スーパーバイザー端末20に入力された映像または音声のうち少なくともいずれか一方を通信部420に送信させる。
【0045】
例えば、制御部410は、要請情報を送信したオペレータ端末10に対して、スーパーバイザー端末20に入力された映像を通信部420に送信させてもよい。
【0046】
また、制御部410は、支援を要請したオペレータの支援に適したスーパーバイザーまたは他のオペレータをACD(Automatic Call Distributor)により選定してもよい。
【0047】
より具体的には、制御部410は、要請情報が取得された際に、支援の対応が可能な(例えば、対応中でない)スーパーバイザーまたは他のオペレータを選定してもよい。
【0048】
また、制御部410は、要請情報が取得された際に、支援を要請したオペレータが対応する業務内容に基づき、スーパーバイザーまたは他のオペレータを選定してもよい。例えば、支援を要請したオペレータがクライアントからの問い合わせ対応を行う「問い合わせグループ」に所属していた場合、制御部410は、「問い合わせグループ」の管理者であるスーパーバイザーを選定してもよい。
【0049】
また、制御部410は、要請情報が取得された際に、オペレータやスーパーバイザー毎に登録された技能に関する技能情報に基づき、スーパーバイザーまたは他のオペレータを選定してもよい。例えば、オペレータにも技能による階層が存在する。この場合、制御部410は、より熟練度の高い技能を有するスーパーバイザーまたは他のオペレータを優先的に選定してもよい。
【0050】
そして、制御部410は、支援を要請したオペレータ端末10に対して、選定されたスーパーバイザーまたは他のオペレータが利用する端末に入力された映像または音声のうち少なくともいずれか一方を、通信部420に送信させてもよい。
【0051】
(通信部420)
本実施形態に係る通信部420は、オペレータ端末10、スーパーバイザー端末20およびアプリケーションサーバ30と各種通信を行う。
【0052】
例えば、通信部420は、取得部の一例であり、オペレータ端末10から支援を要請する動作に基づく要請情報を受信する。
【0053】
また、通信部420は、配信部の一例であり、オペレータ端末10から要請情報を受信した際に、他のオペレータが利用するオペレータ端末10や、スーパーバイザーが利用するスーパーバイザー端末20に入力された映像または音声のうち少なくともいずれか一方を、要請情報を送信したオペレータ端末10に配信する。
【0054】
(記憶部430)
本実施形態に係る記憶部430は、ソフトウェアおよび各種データを保持する。例えば、記憶部430は、各オペレータの氏名と、業務内容を対応付けて保持してもよい。また、例えば、記憶部430は、オペレータおよびスーパーバイザーの技能情報を保持してもよい。
【0055】
以上、本実施形態に係る管理サーバ40の機能構成の一例を説明した。続いて、図3を参照し、オペレータ端末10のディスプレイ上により表示されるアプリケーション画面の一例を説明する。
【0056】
<<3.アプリケーション画面の一例>>
図3は、本実施形態に係るアプリケーション画面の一例を説明するための説明図である。例えば、オペレータ端末10が備えるディスプレイは、図3に示すようなアプリケーション画面Dを表示する。
【0057】
例えば、オペレータは、アプリケーション画面Dをオペレータ端末10上で表示させながらクライアントと通話を行う。そして、オペレータは、アプリケーション画面D上で取引終了ボタンFを押下することでクライアントとの通話を終了してもよい。
【0058】
また、アプリケーション画面Dは、オペレータやスーパーバイザーの仮想的な座席MAを含んでもよい。図3に示す例では、例えば、「問い合わせグループ」と「アウトバウンドグループ」の二種類のグループが存在する。そして、アプリケーション画面Dは、「問い合わせグループ」に所属する各メンバー「A」~「D」の仮想的な座席MAと、「アウトバウンドグループ」に所属する各メンバー「E」、「F」の仮想的な座席MAをそれぞれ分けて含んでもよい。
【0059】
また、アプリケーション画面Dは、各グループに所属するオペレータやスーパーバイザーの状態Sを含んでもよい。例えば、「問い合わせグループ」に所属するオペレータ「D」が着信中であった場合、状態S上の着信中の項目でカウントされてもよい。
【0060】
また、図3に示す例では、「アウトバウンドグループ」に、スーパーバイザー「E」と、オペレータ「F」が所属しているとする。
【0061】
例えば、オペレータ「F」の仮想的な座席MAは、氏名(図3に示す「F」)と、状態(図3に示す「通話中」)と、当該状態が維持されている時間(図3に示す「00:32:30」)と、を含んでもよい。
【0062】
また、仮想的な座席MAは、状態によって色を分けて表示されてもよい。例えば、状態が「通話中」であるオペレータまたはスーパーバイザーの仮想的な座席は、水色で表示されてもよい。また、状態が「ワークタイム」であるオペレータまたはスーパーバイザーの仮想的な座席は、緑色で表示されてもよい。このように、状態によって色を分けることで、オペレータやスーパーバイザーの利便性が向上され得る。
【0063】
クライアントと通話しているオペレータは、トラブルが発生した際や対応に関する不明点が生じた際に、オペレータ端末10を用いた支援を要請する操作として要請ボタンHBを押下する。
【0064】
続いて、要請ボタンHBが押下されたオペレータ端末10は、要請ボタンHBを押下したことを含む要請情報を管理サーバ40に送信する。
【0065】
そして、管理サーバ40が備える制御部410は、要請情報が取得された際に、上述したACDによりスーパーバイザーまたは他のオペレータを選定してもよい。
【0066】
例えば、オペレータの「F」が要請ボタンHBを押下した場合、制御部410は、オペレータ「F」と同じアウトバウンドグループの管理者であるスーパーバイザー「E」を選定してもよい。
【0067】
続いて、管理サーバ40が備える通信部420は、選定されたスーパーバイザー「E」の映像または音声のうち少なくともいずれか一方を、オペレータ「F」が利用するオペレータ端末10に送信する。そして、オペレータ端末10は、例えば、管理サーバ40から送信されたスーパーバイザー「E」の映像SIを表示してもよい。
【0068】
また、通信部420は、選定されたスーパーバイザー「E」の利用するスーパーバイザー端末20に、要請に係る通知情報を送信してもよい。ここでの、通知情報とは、例えば、「オペレータから支援の要請がきました」や、「オペレータから要請がきたので映像を配信しています」といった表示画面や音声を含む情報であってもよい。
【0069】
そして、オペレータ「F」は、映像が表示されたスーパーバイザー「E」とリモートでも周囲にいるような感覚で相談し得る。例えば、スーパ―バイザー「E」は、チャット機能により、オペレータ「F」を会話のバックグラウンド上で支援してもよい。
【0070】
また、スーパーバイザー「E」は、オペレータ「F」とクライアントの会話に参加して、オペレータ「F」を支援してもよい。
【0071】
また、オペレータ「F」は、通話を保留した上で要請ボタンHBを押下してもよい。この場合、スーパーバイザー「E」は、オペレータ「F」に対話形式で支援をしてもよい。
【0072】
また、オペレータ端末10や、スーパーバイザー端末20は、支援を要請したオペレータ「F」の映像OIを更に表示してもよい。これにより、オペレータ「F」およびスーパーバイザー「E」は、より対面で相談している感覚を感じ得る。
【0073】
また、クライアントが利用する端末やオペレータ端末10や、スーパーバイザー端末20は、クライアントの映像CIを更に表示してもよい。これにより、クライアントは、オペレータ「F」やスーパーバイザー「E」に対し、より対面的な会話を行うことが可能になり、クライアントの利便性が向上され得る。
【0074】
なお、オペレータ端末10およびスーパーバイザー端末20は、カメラCの撮影により得られた映像や、ヘッドセットHにより得られた音声を含む情報を常時、管理サーバ40に送信してもよい。この場合、管理サーバ40は、要請情報を受信した際に、支援者(例えば、オペレータやスーパーバイザー)を選定し、選定されたオペレータまたはスーパーバイザーの映像または音声を、支援を要請したオペレータのオペレータ端末10に対して送信してもよい。
【0075】
または、管理サーバ40は、要請情報が取得された際に、支援者を選定し、支援者が利用する端末に映像または音声を要求する要求信号を送信してもよい。そして、管理サーバ40は、要求信号に対する応答として支援者が利用する端末から受信した映像または音声を、支援を要請したオペレータのオペレータ端末10に送信してもよい。
【0076】
また、オペレータが支援を要請する動作の一例として、オペレータが要請ボタンHBを押下する操作を説明したが、オペレータが支援を要請する動作は係る例に限定されない。例えば、オペレータが支援を要請する動作は、カメラCにより得られたオペレータの映像に基づく動作(例えば、下を向く動作)であってもよいし、ヘッドセットHにより得られた音声に基づく動作(例えば、クライアントの怒鳴る動作)であってもよい。
【0077】
また、通信部420は、オペレータから要請情報を受信した際に、スーパーバイザーの映像または音声の送信に先行して、スーパーバイザーのスーパーバイザー端末20に通知情報を送信してもよい。そして、スーパーバイザーは、スーパーバイザー端末20を用いて、映像や音声の配信許可に関する情報を送信してもよい。そして、管理サーバ40は、配信許可に関する情報が取得された際に、スーパーバイザー端末20に入力された映像や音声をオペレータ端末10に送信してもよい。
【0078】
以上、本実施形態に係るアプリケーション画面の一例を説明した。続いて、図4を参照し、本実施形態に係る管理サーバ40の動作処理の一例を説明する。
【0079】
<<4.管理サーバ40の動作処理の一例>>
図4は、本実施形態に係る管理サーバ40の動作処理の一例を説明するための説明図である。まず、通信部420は、オペレータ端末10から支援を要請する要請情報を受信する(S101)。
【0080】
続いて、制御部410は、支援するスーパーバイザーを選定する(S105)。
【0081】
次に、通信部420は、選定されたスーパーバイザーの映像をオペレータ端末10に送信する(S109)。
【0082】
そして、通信部420は、選定されたスーパーバイザーが利用するスーパーバイザー端末20に通知情報を送信し(S113)、本実施形態に係る管理サーバ40は動作処理を終了する。
【0083】
<<5.本実施形態の作用効果>>
以上説明した本実施形態によれば、多様な作用効果が得られる。例えば、通信部420は、要請情報を受信した際に、スーパーバイザーや他のオペレータが利用する端末に入力された映像または音声のうち少なくともいずれか一方を、要請情報を送信した端末に配信する。これにより、支援を要請したオペレータは、リモート対面で直ぐにスーパーバイザーや他のオペレータに相談することが可能になり、オペレータの心理的負担が軽減され得る。また、その結果、例えばオペレータの離職率を低減させ得る。
【0084】
また、オペレータは、能動的に支援を要請することが可能になり、支援を要請される側の他のオペレータやスーパーバイザーは、支援の要請がいつ到着するかが分からないため、無断での離席や業務中に怠けてしまう恐れを低減し得る。
【0085】
<<6.本実施形態に係る管理サーバ40のハードウェア構成>>
以上説明した情報処理は、ソフトウェアと以下に説明する管理サーバ40のハードウェアとの協働により実現される。なお、以下に説明するハードウェア構成はオペレータ端末10、スーパーバイザー端末20およびアプリケーションサーバ30にも適用可能である。
【0086】
図5は、本実施形態に係る管理サーバ40のハードウェア構成を示したブロック図である。管理サーバ40は、CPU(Central Processing Unit)4002と、ROM(Read Only Memory)4004と、RAM(Randome Access Memory)4006と、内部バス4008と、入出力インターフェース4010と、表示部4012と、入力部4013と、音声出力部4014と、記憶部430と、ドライブ4016と、ネットワークインターフェース4017と、外部インターフェース4018と、を備えることができる。
【0087】
CPU4002は、演算処理装置及び制御装置として機能し、各種プログラムに従って管理サーバ40内の動作全般を制御する。CPU4002が後述するROM4004、RAM4006及びソフトウェアと協働することにより、例えば、制御部410などの機能が実現され得る。
【0088】
ROM4004は、CPU4002が使用するプログラムおよび演算パラメータ等を記憶する。RAM4006は、CPU4002の実行において使用するプログラム、およびその実行において適宜変化するパラメータ等を一時記憶する。
【0089】
CPU4002、ROM4004、RAM4006は、内部バス4008によって相互に接続され、さらに入出力インターフェース4010を介して後述する表示部4012、入力部4013、音声出力部4014、記憶部430、ドライブ4016、ネットワークインターフェース4017、外部インターフェース4018と接続される。
【0090】
表示部4012は、例えば、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)、OLED装置などの表示装置であり、映像データを映像に変換して出力する。また、入力部4013は、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイクロフォン、センサ、スイッチ及びレバーなどメンバーが情報を入力するための入力手段と、メンバーによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU4002に出力する入力制御回路などから構成され得る。また、音声出力部4014は、スピーカ及びヘッドホンなどの音声出力装置であり、音声データなどを音声に変換して出力する。
【0091】
記憶部430は、データ記憶用の装置である。記憶部430は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置及び記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含んでもよい。記憶部430は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid Strage Drive)、あるいは同等の機能を有するメモリ等で構成される。この記憶部430は、ストレージを駆動し、CPU4002が実行するプログラムや各種データを記憶する。
【0092】
ドライブ4016は、記憶媒体用リーダライタであり、管理サーバ40に内蔵、または外付けされる。ドライブ4016は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブル記憶媒体に記憶されている情報を読み出して、RAM4006に出力する。また、ドライブ4016は、リムーバブル記憶媒体に情報を書き込むことも可能である。
【0093】
ネットワークインターフェース4017は、例えば、インターネットなどの通信網に接続するためのデバイス等で構成された通信インターフェースである。また、ネットワークインターフェース4017は、有線LAN(Local Area Network)または無線LAN対応通信装置であってもよいし、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0094】
外部インターフェース4018は、例えばUSB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート、RS-232Cポートまたは光オーディオ端子などのような外部接続機器を接続するための接続ポートで構成された接続インターフェースである。
【0095】
<<7.補足>>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0096】
例えば、本実施形態に係る管理サーバ40の動作の処理におけるステップは、必ずしも説明図として記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、管理サーバ40の動作の処理における各ステップは、説明図として記載した順序と異なる順序で処理されてもよい。
【0097】
また、管理サーバ40、オペレータ端末10、スーパーバイザー端末20およびアプリケーションサーバ30に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアに、上述した管理サーバ40、オペレータ端末10、スーパーバイザー端末20およびアプリケーションサーバ30の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。
【0098】
また、本明細書では、管理サーバ40がオペレータ端末10から要請情報を取得する一例を主に説明したが、管理サーバ40は、スーパーバイザー端末20から要請情報を取得してもよい。この場合、管理サーバ40は、オペレータや他のスーパーバイザーが利用する端末に入力された映像または音声のうち少なくともいずれか一方を、要請情報を送信したスーパーバイザー端末20に送信してもよい。
【符号の説明】
【0099】
1 ネットワーク
10 オペレーション端末
20 スーパーバイザー端末
30 アプリケーションサーバ
40 管理サーバ
410 制御部
420 通信部
430 記憶部

図1
図2
図3
図4
図5