(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023012418
(43)【公開日】2023-01-25
(54)【発明の名称】ヘッドホンおよびヘッドセット
(51)【国際特許分類】
H04R 1/10 20060101AFI20230118BHJP
【FI】
H04R1/10 103
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2022071217
(22)【出願日】2022-04-24
(71)【出願人】
【識別番号】520105164
【氏名又は名称】山崎 明美
(72)【発明者】
【氏名】山崎 貴志
【テーマコード(参考)】
5D005
【Fターム(参考)】
5D005BD01
(57)【要約】
【課題】装着したままで、ヘルメットや帽子をかぶることができる、ヘッドホンおよびヘッドセットを提供する。
【解決手段】ヘッドバンドが装着者頭部の上方に位置する構造のヘッドホンまたはヘッドセットを装着したまま、耳が露出するタイプのヘルメット6または耳が露出するタイプの帽子を装着した際に、少なくとも前記ヘルメット6または前記帽子が干渉する範囲において、ヘッドバンド2が装着者の頭部に略密着する形状であり、かつ、少なくとも前記干渉する範囲において、ヘッドバンド2が薄板状部材である、ことを特徴とする、ヘッドホンまたはヘッドセット1とする。または、ヘッドバンド2が、少なくとも、前記干渉する範囲において、塑性変形可能な材質とした、前記ヘッドホンまたはヘッドセット1とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドバンドが装着者頭部の上方に位置する構造のヘッドホンまたはヘッドセットを装着したまま、耳が露出するタイプのヘルメットまたは耳が露出するタイプの帽子を装着した際に、少なくとも前記ヘルメットまたは前記帽子が干渉する範囲において、ヘッドバンド(2)が装着者の頭部に略密着する形状であり、かつ、少なくとも前記干渉する範囲において、ヘッドバンド(2)が薄板状部材である、ことを特徴とする、ヘッドホンまたはヘッドセット(1)。
【請求項2】
ヘッドバンド(2)が、少なくとも前記干渉する範囲において、塑性変形可能な材質であることを特徴とする、請求項1に記載のヘッドホンまたはヘッドセット(1)。
【請求項3】
右耳用と左耳用のスピーカー(3)が、それぞれ別々にヘッドバンド(2)に着脱することができ、右耳用と左耳用のスピーカー(3)のうち少なくとも1つのスピーカー(3)がヘッドバンド(2)に装着されていれば、ヘッドホンまたはヘッドセットとして使用することができる、請求項1または請求項2に記載のヘッドホンまたはヘッドセット(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装着したままで、ヘルメットや帽子をかぶることができる、ヘッドホンおよびヘッドセットに関する。
【背景技術】
【0002】
作業時における通信やビデオ会議などで、ヘッドホンやヘッドセットを使用する場合でも、ヘルメットや帽子を装着したい状況は多くあるが、ヘッドホンやヘッドセットを装着したままだと、ヘルメットや帽子が干渉して、ヘルメットや帽子を装着しにくい。従来技術では、ヘルメットとヘッドセットを同時に使用できるものとして、特許文献1に、ヘルメットに取り付ける帽体用ヘッドセットが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
作業時における通信やビデオ会議などで、ヘッドホンやヘッドセットを使用する場合でも、ヘルメットや帽子を装着したい状況は多くあるが、ヘッドホンやヘッドセットを装着したままだと、ヘルメットや帽子が干渉して、ヘルメットや帽子を装着しにくい。
従来技術では、ヘルメットとヘッドセットを同時に使用できるものとして、特許文献1に、ヘルメットに取り付ける帽体用ヘッドセットが開示されているが、ヘッドセットはヘルメットに取り付けられているため、ヘッドセット単独では使用できないものとなっている。
【0005】
本発明は、装着したままで、ヘルメットや帽子をかぶることができる、ヘッドホンおよびヘッドセットを提供するものである。このため、本発明のヘッドホンまたはヘッドセットは、ヘッドホンまたはヘッドセット単独でも使用することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ヘッドバンドが装着者頭部の上方に位置する構造のヘッドホンまたはヘッドセットを装着したまま、耳が露出するタイプのヘルメット6または耳が露出するタイプの帽子を装着した際に、少なくとも前記ヘルメット6または前記帽子が干渉する範囲において、ヘッドバンド2が装着者の頭部に略密着する形状であり、かつ、少なくとも前記干渉する範囲において、ヘッドバンド2が薄板状部材である、ことを特徴とする、ヘッドホンまたはヘッドセット1とする。
または、ヘッドバンド2が、少なくとも前記干渉する範囲において、塑性変形可能な材質とした、前記ヘッドホンまたはヘッドセット1とする。
また、右耳用と左耳用のスピーカー3が、それぞれ別々にヘッドバンド2に着脱することができ、右耳用と左耳用のスピーカー3のうち少なくとも1つのスピーカー3がヘッドバンド2に装着されていれば、ヘッドホンまたはヘッドセットとして使用することができるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明のヘッドホンまたはヘッドセット1では、ヘルメット6や帽子をかぶった際に干渉する部分のヘッドバンド2が、頭部に略密着しており、かつ、ヘッドバンド2が薄板状部材であるため、本発明のヘッドホンまたはヘッドセット1を装着したままでヘルメット6や帽子をかぶっても、ヘッドバンド2とヘルメット6や帽子の干渉が少ない。このため、本発明のヘッドホンまたはヘッドセット1を装着したままで、ヘルメット6や帽子をかぶることができる。
【0008】
また、本発明のヘッドホンまたはヘッドセット1において、ヘッドバンド2を塑性変形可能な材質とすることで、装着者の頭部形状にあわせてヘッドバンド2を変形させることができるため、よりヘッドバンド2を頭部に密着させることができる。このため、ヘッドバンド2とヘルメット6や帽子の干渉をより少なくすることができる。
【0009】
工事現場などでは、ヘッドホンやヘッドセットで両耳を塞いでしまうと周囲の音が聞こえにくくなり危険なため、片耳だけでの使用が望まれることが多い。
本発明のヘッドホンまたはヘッドセット1は、ヘッドバンド2が装着者の頭部に略密着していることで、スピーカー3が片方だけでも安定した装着を行えるため、片耳だけで使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施例1の側面図(a)および正面図(b)である。(b)ではヘルメット6のみA断面。
【
図2】実施例2の側面図(a)および正面図(b)である。
【
図3】実施例3の側面図(a)および正面図(b)である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
ヘッドバンドが装着者頭部の上方に位置する構造のヘッドホンまたはヘッドセットを装着したまま、耳が露出するタイプのヘルメット6または耳が露出するタイプの帽子を装着した際に、少なくとも前記ヘルメット6または前記帽子が干渉する範囲において、ヘッドバンド2が装着者の頭部に略密着する形状であり、かつ、少なくとも前記干渉する範囲において、ヘッドバンド2が薄板状部材である、ことを特徴とする、ヘッドホンまたはヘッドセット1とする。
または、ヘッドバンド2が、少なくとも前記干渉する範囲において、塑性変形可能な材質とした、前記ヘッドホンまたはヘッドセット1とする。
また、右耳用と左耳用のスピーカー3が、それぞれ別々にヘッドバンド2に着脱することができ、右耳用と左耳用のスピーカー3のうち少なくとも1つのスピーカー3がヘッドバンド2に装着されていれば、ヘッドホンまたはヘッドセットとして使用することができるようにしてもよい。
【0012】
図1に本発明の実施例1を示す。実施例1は請求項1に係るヘッドホンの実施例である。実施例1では、ヘッドバンド2を装着者の耳上部分で大きく曲げることで、ヘルメット6と干渉しない部分でヘッドバンド2を頭部から離して、スピーカー3を取り付けることができるようにしている。また、実施例1では、ヘッドバンド2を、薄板状部材2枚を組み合わせたスライド可能な構造として、サイズ調節を行えるようにしている。
【0013】
図2に本発明の実施例2を示す。実施例2は請求項1に係るヘッドホンの別の実施例である。実施例2では、装着者の耳上部でヘッドバンド2を2股に分岐し、装着者の耳をまたぐように耳横までヘッドバンド2を頭部に略密着させて、耳横部分のヘッドバンド2にスピーカー3を取り付けている。また、実施例2では、耳横部分のヘッドバンド2に、スピーカー3取り付け用の取付穴4を複数設けることで、サイズ調整を行えるようにしている。
【0014】
図3に本発明の実施例3を示す。実施例3は請求項2および請求項3に係るヘッドセットの実施例である。実施例3では、装着者の耳上部でヘッドバンド2を前方にオフセットし、耳横までヘッドバンド2を頭部に略密着させて、耳横部分のヘッドバンド2に右耳用のスピーカー3のみを取り付けている。また、実施例3では、スピーカー3が上下にスライドできる調節機構5を設けることで、サイズ調整を行えるようにしている。さらに、実施例3では、前記干渉する範囲の部分のヘッドバンド2を、塑性変形可能な材質として、ヘッドバンド2の頭部への密着度を高めている。
【0015】
図1~
図3に示した実施例1~実施例3は、本発明の実施例に過ぎず、ヘッドバンド2の形状、スピーカー3の形状、スピーカー3のヘッドバンド2への取付方法、サイズ調整方法、ヘッドバンド2に取り付けるスピーカー3の個数、等を限定するものではない。
【0016】
片耳専用のヘッドホンまたはヘッドセットとして、スピーカー3が左右どちらか一方のみのヘッドホンまたはヘッドセット1としてもよい。この場合、スピーカー3を取り付けた反対側のヘッドバンド2の端部は、スピーカー3の取り付け部分が必要ないため、短くすることができる。
【0017】
本発明における、ヘッドバンド2の材質としては、樹脂や金属の弾性材を想定し、ヘッドバンド2の塑性変形可能な材質としては、軟鉄や樹脂被覆した軟鉄を想定するが、これら以外の材質を排除するものではない。
【符号の説明】
【0018】
1 ヘッドホンまたはヘッドセット
2 ヘッドバンド
3 スピーカー
4 取付穴
5 調節機構
6 ヘルメット
【手続補正書】
【提出日】2022-07-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドバンドが装着者頭部の上方に位置する構造のヘッドホンまたはヘッドセットを装着したまま、耳が露出するタイプのヘルメットまたは耳が露出するタイプの帽子を装着した際に、少なくとも前記ヘルメットまたは前記帽子が干渉する範囲において、ヘッドバンド(2)が装着者の頭部に略密着する形状であり、かつ、少なくとも前記干渉する範囲において、ヘッドバンド(2)が塑性変形可能な材質の薄板状部材である、ことを特徴とする、ヘッドホンまたはヘッドセット(1)。
【請求項2】
ヘッドバンドが装着者頭部の上方に位置する構造のヘッドホンまたはヘッドセットを装着したまま、耳が露出するタイプのヘルメットまたは耳が露出するタイプの帽子を装着した際に、少なくとも前記ヘルメットまたは前記帽子が干渉する範囲において、ヘッドバンド(2)が装着者の頭部に略密着する形状であり、かつ、少なくとも前記干渉する範囲において、ヘッドバンド(2)が薄板状部材であり、右耳用と左耳用のスピーカー(3)が、それぞれ別々にヘッドバンド(2)に着脱することができ、右耳用と左耳用のスピーカー(3)のうち少なくとも1つのスピーカー(3)がヘッドバンド(2)に装着されていれば、ヘッドホンまたはヘッドセットとして使用することができる、ことを特徴とする、ヘッドホンまたはヘッドセット(1)。
【請求項3】
右耳用と左耳用のスピーカー(3)が、それぞれ別々にヘッドバンド(2)に着脱することができ、右耳用と左耳用のスピーカー(3)のうち少なくとも1つのスピーカー(3)がヘッドバンド(2)に装着されていれば、ヘッドホンまたはヘッドセットとして使用することができる、請求項1に記載のヘッドホンまたはヘッドセット(1)。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
図1に本発明の実施例1を示す。実施例1では、ヘッドバンド2を装着者の耳上部分で大きく曲げることで、ヘルメット6と干渉しない部分でヘッドバンド2を頭部から離して、スピーカー3を取り付けることができるようにしている。また、実施例1では、ヘッドバンド2を、薄板状部材2枚を組み合わせたスライド可能な構造として、サイズ調節を行えるようにしている。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
図2に本発明の実施例2を示す。実施例2では、装着者の耳上部でヘッドバンド2を2股に分岐し、装着者の耳をまたぐように耳横までヘッドバンド2を頭部に略密着させて、耳横部分のヘッドバンド2にスピーカー3を取り付けている。また、実施例2では、耳横部分のヘッドバンド2に、スピーカー3取り付け用の取付穴4を複数設けることで、サイズ調整を行えるようにしている。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
図3に本発明の実施例3を示す。実施例3は請求項
1および請求項3に係るヘッドセットの実施例である。実施例3では、装着者の耳上部でヘッドバンド2を前方にオフセットし、耳横までヘッドバンド2を頭部に略密着させて、耳横部分のヘッドバンド2に右耳用のスピーカー3のみを取り付けている。また、実施例3では、スピーカー3が上下にスライドできる調節機構5を設けることで、サイズ調整を行えるようにしている。さらに、実施例3では、前記干渉する範囲の部分のヘッドバンド2を、塑性変形可能な材質として、ヘッドバンド2の頭部への密着度を高めている。