(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023124199
(43)【公開日】2023-09-06
(54)【発明の名称】加熱容器体
(51)【国際特許分類】
A47J 27/21 20060101AFI20230830BHJP
【FI】
A47J27/21 101K
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022027824
(22)【出願日】2022-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】000003702
【氏名又は名称】タイガー魔法瓶株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136319
【弁理士】
【氏名又は名称】北原 宏修
(74)【代理人】
【識別番号】100143498
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 健
(72)【発明者】
【氏名】家中 達朗
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA34
4B055BA09
4B055CA02
4B055CA64
4B055CB02
4B055CD02
(57)【要約】
【課題】本発明の課題は、電気ケトルのような加熱容器体において、温度センサが加熱源から生じる熱の影響を受けにくくすることである。
【解決手段】本発明に係る加熱容器体100は、底壁部322と前記底壁部から上側に向かって延びる側壁部321とを有する容器本体320と、前記容器本体の前記底壁部の下面側に配設される加熱源341と、温度感知部位BS1を有し、少なくとも前記温度感知部位が前記容器本体の内側に位置するように前記底壁部に貫設される温度検知器BSと、前記温度検知器を支持する支持部361と、を備え、前記支持部は、前記底壁部において前記加熱源の設置箇所よりも外周側に位置する加熱源外周部位OU、および、前記側壁部の少なくともいずれかに固定される。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底壁部と、前記底壁部から上側に向かって延びる側壁部とを有する容器本体と、
前記容器本体の前記底壁部の下面側に配設される加熱源と、
温度感知部位を有し、少なくとも前記温度感知部位が前記容器本体の内側に位置するように前記底壁部に貫設される温度検知器と、
前記温度検知器を支持する支持部と、を備え、前記支持部は、前記底壁部において前記加熱源の設置箇所よりも外周側に位置する加熱源外周部位、および、前記側壁部の少なくともいずれかに固定される、加熱容器体。
【請求項2】
前記底壁部は、前記加熱源外周部位の少なくとも一部が前記側壁部の下端よりも外側に突出するように前記側壁部に接合されており、
前記支持部は、前記側壁部の下端よりも外側に突出する前記加熱源外周部位の突出部位、および、前記側壁部のうちの少なくとも前記突出部位に固定される、請求項1に記載の加熱容器体。
【請求項3】
前記温度検知器は、前記加熱源外周部位において前記底壁部に貫設されており、
前記温度検知部と前記底壁部との間にはシール部材が配設されている、請求項1または2に記載の加熱容器体。
【請求項4】
前記温度検知器は、前記支持部および前記容器本体を介して接地されている
請求項1から3のいずれか1項に記載の加熱容器体。
【請求項5】
前記温度検知器のうち前記容器本体の外側に位置する部位の少なくとも一部を覆うカバー部をさらに備える、請求項1に記載の加熱容器体。
【請求項6】
前記カバー部のうち前記加熱源と反対側が開放されている、請求項5に記載の加熱容器体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気ケトル、電気ポット等の加熱容器体に関する。
【背景技術】
【0002】
過去に「容器本体の底壁の下面側に加熱源を配設すると共に、底壁に温度センサを貫設し、その温度センサを、支持部材を介して給電端子の外装体に支持する電気ケトル」が提案されている(例えば、中国実用新案第209678210号明細書等参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国実用新案第209678210号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述のような電気ケトルでは、加熱源の比較的近くに温度センサが配設されている。このため、温度センサが加熱源から生じる熱の影響を受けやすく、その計測値の正確さが疑わしかった。
【0005】
本発明の課題は、電気ケトルのような加熱容器体において、温度センサが加熱源から生じる熱の影響を受けにくくすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る加熱容器体は、
底壁部と、前記底壁部から上側に向かって延びる側壁部とを有する容器本体と、
前記容器本体の前記底壁部の下面側に配設される加熱源と、
温度感知部位を有し、少なくとも前記温度感知部位が前記容器本体の内側に位置するように前記底壁部に貫設される温度検知器と、
前記温度検知器を支持する支持部と、を備え、前記支持部は、前記底壁部において前記加熱源の設置箇所よりも外周側に位置する加熱源外周部位、および、前記側壁部の少なくともいずれかに固定される。
【0007】
上記構成によれば、温度検知器を支持する支持部が、容器本体の底壁部の加熱源外周部位、および、側壁部の少なくともいずれかに固定される。加えてこのため、この加熱容器体では、従前のものに比べて、加熱源の比較的遠い位置に温度センサが配設されている。したがって、この加熱容器体では、温度センサの位置ずれを少なく精度よく安定して固定できるとともに、温度センサが加熱源から生じる熱の影響を受けにくくすることができる。
【0008】
本発明では、
前記底壁部は、前記加熱源外周部位の少なくとも一部が前記側壁部の下端よりも外側に突出するように前記側壁部に接合されており、
前記支持部は、前記側壁部の下端よりも外側に突出する前記加熱源外周部位の突出部位、および、前記側壁部のうちの少なくとも前記突出部位に固定されると好適である。
【0009】
上記構成によれば、支持部を、突出部位に引っ掛けるだけでしっかりと固定することも可能となる。したがって、この加熱容器体では、容器本体への支持部の固定を簡単に行うことができる。
【0010】
本発明では、
前記温度検知器は、前記加熱源外周部位において前記底壁部に貫設されており、
前記温度検知部と前記底壁部との間にはシール部材が配設されていると好適である。
【0011】
上記構成によれば、シール部材により温度検知部への伝熱が軽減される。このため、この加熱容器体では、温度センサが加熱源から生じる熱の影響をより受けにくくすることができる。
【0012】
本発明では、
前記温度検知器は、前記支持部および前記容器本体を介して接地されていると好適である。
【0013】
上記構成によれば、温度検知部専用の接地(アース)配線が不要となり、加熱容器体の部品コストを抑制することができる。
【0014】
本発明では、
前記温度検知器のうち前記容器本体の外側に位置する部位の少なくとも一部を覆うカバー部をさらに備えると好適である。
【0015】
上記構成によれば、加熱源から放出される熱が温度検知器に伝わるのを軽減させることができる。このため、この加熱容器体では、温度センサが加熱源から生じる熱の影響をさらに受けにくくすることができる。
【0016】
本発明では、
前記カバー部のうち前記加熱源と反対側が開放されていると好適である。
【0017】
上記構成によれば、加熱源から放出される熱が温度検知器へ伝達されることを抑制する効果を著しく損なうことなく、温度検知器への配線作業を行いやすくさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の実施の形態に係る電気ケトルの外観斜視図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係る電気ケトルの平面図である。
【
図4】
図2のII-II断面図である。なお、本図では、蓋体付近が拡大表示されている。
【
図5】
図2のIII-III断面図である。なお、本図では、ケトル本体の下側部分および電源台が拡大表示されている。
【
図6】本発明の実施の形態に係る電気ケトルを構成する容器および給電ユニットを底側斜め方向からみた際の斜視図である。
【
図7】本発明の実施の形態に係る電気ケトルを構成するプリントヒータと温度センサの位置関係を示すための容器の底壁側の平面図である。
【
図8】本発明の実施の形態に係る電気ケトルを構成する温度センサの支持金具の斜視図である。
【
図9】本発明の実施の形態に係る電気ケトルを構成する温度センサの側面図である。
【
図10】本発明の実施の形態に係る電気ケトルを構成するカバー部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<本発明の実施形態に係る電気ケトルの構成>
本発明の実施形態に係る電気ケトル100は、
図1および
図3に示されるように、主に、ケトル本体200および電源台600などから構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。
【0020】
1.ケトル本体
ケトル本体200は、電源台600に着脱自在に載置される。電気ケトル100の使用者は、お湯を沸かしたいときにケトル本体200を電源台600上に載置する。一方、同使用者、ケトル本体200を電源台600から取り外してカップや湯飲みなどの容器にお湯を注ぐことができる。このケトル本体200は、
図1~
図3に示されるように、主に、本体300、取っ手400および蓋体500から構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。
【0021】
(1)本体
本体300は、
図1~
図3に示されるように、主に、側壁部材310、容器320、収容部材330、給電ユニット340、吐出口形成部350および液温センサBSなどから構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。
【0022】
(1-1)側壁部材
側壁部材310は、樹脂やステンレスなどの金属などで形成された略円筒状の部材であって、
図1および
図3に示されるように、本体300の外周壁を構成している。そして、
図3に示されるように、この側壁部材310は、容器320および吐出口形成部350などを収容している。また、
図3に示されるように、この側壁部材310は、収容部材330と協同して給電ユニット340を収容している。なお、ここで、側壁部材310の上端部は、
図1、
図3および
図4に示されるように、吐出口形成部350の上端部を支持している。また、側壁部材310の背面側の上端部には切り欠き部が形成されており、
図3に示されるように、この切り欠き部に取っ手400の接合部402が嵌め込まれている。また、側壁部材310の正面側の上部には、背面側から正面側に向かうに従って上方に傾斜する部分逆円錐壁部311が形成されている。
【0023】
(1-2)容器
容器320は、その内部に、例えば、液体等の物体を貯留することができる部材であって、上述したように、側壁部材310の内部に収容されている。また、容器320は、
図3に示されるように、側壁部321およびヒータプレート322から形成されている。側壁部321は、ステンレスなどの金属などで形成された部材であって、略円筒状を呈しており、
図3に示されるように、容器320の側壁を構成している。また、
図3および
図4に示されるように、側壁部321の上端部には、吐出口形成部350の下端部が取り付けられている。なお、側壁部321の内周面には、フッ素樹脂等の耐蝕性樹脂(図示せず)が塗装されていてもよい。ヒータプレート322は、金属製の板材であって、
図3に示されるように、側壁部321の下側の開口を閉塞するように側壁部321の下端に接合されている。すなわち、ヒータプレート322は、容器320の底壁を構成している。なお、本発明の実施の形態において、ヒータプレート322の縁部322aは、
図3および
図5に示されるように全周に亘って側壁部321の下端から水平方向に沿って僅かにはみ出ている。なお、ここで、ヒータプレート322の縁部322aは、側壁部321に対するヒータプレート322の接合位置よりも外周側に位置している。また、
図3および
図7に示されるように、このヒータプレート322の下面には、プリントヒータ341が形成されている。また、
図3、
図5および
図7に示されるように、このヒータプレート322の外周部位OUのうち背面側の部位に、容器320の内側に向かって液温センサBSの温度感知部BS1が突出するように液温センサBSが貫設されている。なお、上述した外周部位OUは、プリントヒータ341の外周側に位置している。
【0024】
(1-3)収容部材
収容部材330は、
図3に示されるように、本体300の底壁を構成しており、側壁部材310の下側に取り付けられており、容器320や給電ユニット340などを下から覆っている。なお、収容部材330の中央部位には、給電端子342の下端を露出させる開口が形成されている。
【0025】
(1-4)給電ユニット
給電ユニット340は、
図3、
図5および
図6に示されるように、金具323(
図7参照)を介して容器320のヒータプレート322に取り付けられており、主に、給電端子342、一対のバイメタル式サーモスタット(図示せず)およびワンショットサーモスタットTSから構成される。ケトル本体200が電源台600に載置されると、給電端子342は、電源台600に設けられた接続端子602と電気的に接続される。そして、この状態で、電気ケトル100のダイヤルボタン403Aが押圧されると、接続端子602から給電端子342を介してプリントヒータ341へと給電が行われ、その結果、プリントヒータ341が加熱する。なお、プリントヒータ341の出力は、制御機構403によって制御される。
【0026】
また、この給電ユニット340は、上述の通り、金具(図示せず)を介して容器320のヒータプレート322に取り付けられている。このため、電源台600にケトル本体200が載置されて、電源台600の接続端子602に給電ユニット340の給電端子342が電気接続されると、ケトル本体200の給電端子342にアース接続されている各種部品は電源台600の接続端子602を介してアースされることになる。なお、電源台600の接続端子602のアース接続については後に詳述する。
【0027】
(1-5)吐出口形成部
吐出口形成部350は、略円筒状を呈する部材であって、
図1~
図4に示されるように、本体300の一部を構成している。上述したように、吐出口形成部350の上端部は側壁部材310の上端部に支持されており、吐出口形成部350の下端部は、容器320の側壁部321の上端部に取り付けられている。また、
図1~
図3に示されるように、吐出口形成部350の正面側の上部には、背面側から正面側に向かうに従って上方に傾斜する部分逆円錐壁状の注ぎ口部351が形成されている。注ぎ口部351は、
図1および
図3に示されるように、側壁部材310の部分逆円錐壁部311に支持されている。また、
図4に示されるように、吐出口形成部350の左右部の中間部には、外方に凹む爪受け部352が形成されている。この爪受け部352に蓋体500の係止機構LMの係止レバーRLが係止される(
図4参照)。また、
図4に示されるように、爪受け部352の上側には外側に向かって傾斜する傾斜部353が形成されている。傾斜部353は、本体300に蓋体500が装着される際や、本体300から蓋体500が取り外される際に蓋体500の係止機構LMの係止レバーRLと当接する。
【0028】
(1-6)液温センサ
液温センサBSは、本体300の容器320内の液体の温度を測定するための一般的なもの(例えば、熱電対やサーミスタなど)であって、
図7に示されるようにヒータプレート322の外周部位OUにおいてヒータプレート322に貫設されている。この液温センサBSは、
図9に示されるように温度感知部BS1、筐体BS2、位置決め部BS3およびリード線BS4等から構成されている。温度感知部BS1は、液体に直接接触し、温度に依拠する物理量を出力する部位である。筐体BS2は、温度感知部BS1の内部部品や、その他の部品、リード線等を収容している。位置決め部BS3は、温度感知部BS1の位置決めを行うための環状部位であって、
図9に示されるように、筐体BS2の高さ方向略中央に取り付けられている。リード線BS4は、温度感知部BS1の内部部品から筐体BS2を通って外部まで延びており、インターフェイス等を介して制御機構403に含まれるマイクロコンピュータCOに接続されている。なお、この液温センサBSは、支持金具361(後述)および容器320を介してアース(接地)されているため、アース線を有していない。そして、上述の通り、液温センサBSは、容器320の内側に向かってその温度感知部BS1が突出するようにヒータプレート322の背面側の部位に貫設されている。なお、
図5に示されるように、液温センサBSとヒータプレート322の開口の縁部との間にはシール部材XLが介在しており、その間に生じる僅かな隙間を密閉している。また、液温センサBSは、
図5に示されるように支持金具361を介してヒータプレート322の縁部322aおよび側壁部321に支持されると共に、
図5および
図6に示されるように位置決め部BS3から基端側の部位がカバー部材362によって部分的に覆われている。
【0029】
支持金具361は、
図8に示されるように、主に、主板部361a、突起部361b、爪部361c、フック部361dおよび斜柱部361eから形成されている。主板部361aは、
図8に示されるように、略矩形の板状部位である。
図8に示されるように、この主板部361aには、略中央部に円形の開口APが形成されている。なお、この開口APには、液温センサBSが挿通される。突起部361bは、本実施の形態において3つ設けられており、開口APの縁から開口APの中心軸に向かって斜め上方に延びており、開口APに挿通される液温センサBSを支持する。爪部361cは、板バネとして利用される部位であって、
図8に示されるように、主板部361aのフック部形成側の幅方向両端部に一対形成されており、フック部形成側に向かうに従って上方に向かって傾斜している。フック部361dは、
図8に示されるように略半円筒状の部位であって、主板部361aの後端から上側に延びるように形成されている。斜柱部361eは、
図8に示されるようにフック部361dの幅方向中央部から主板部側に向かうに従って上方に向かって延びている。なお、この支持金具361は、
図5に示されるように、爪部361cとフック部361dとによりヒータプレート322の縁部322aが挟み込まれることによって(すなわち、ヒータプレート322の縁部322aの上面側からフック部361dが引っ掛けられると共に、板バネとしての爪部361cで下面側からヒータプレート322の縁部322aを押えることによって)ヒータプレート322に固定されている。また、この際、斜柱部361eは、側壁部321に当接しており、支持金具361の姿勢を安定化させている。
【0030】
カバー部材362は、上述の通り、位置決め部BS3から基端側の部位を覆う樹脂製の部材であって、
図6および
図10に示されるように、主に、天壁部Wa、底壁部Wb、左側壁部Wl、右側壁部Wr、背壁部Wkおよび位置決め壁部Wpから形成されている。なお、このカバー部材362は、前壁部は存在しない。すなわち、このカバー部材362の前側はほぼ完全に開放されている。なお、
図5および
図6に示されるように、このカバー部材362は、背壁部Wkがプリントヒータ側に位置するように配置されている。すなわち、このカバー部材362では、プリントヒータ341の配設側の反対側がほぼ完全に開放されている。また、底壁部Wbは、
図5に示されるように、収容部材330の底壁部331に当接している。このため、使用者が液温センサBSの温度感知部BS1に触れた場合であっても液温センサBSが傾くことがない。
【0031】
(2)取っ手
取っ手400は、
図1~
図3に示されるように、主に、把持部401、接合部402、制御機構403および蒸気温度センサSSなどから構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。
【0032】
(2-1)把持部
把持部401は、樹脂や金属などで形成された筒状の部材であって、使用者がケトル本体200を持ち上げる際の持ち手としての役目を担う。把持部401は、
図3に示されるように、接合部402の背面側の部位から外側(本体側の反対側)に向かう従って下方に傾斜するように延びている。
【0033】
(2-2)接合部
接合部402は、取っ手400を本体300に接合させると共に、制御機構403を構成する部品の一部を載置する部位であって、上述の通り、本体300の側壁部材310の背面側の切り欠き部に嵌め込まれている。なお、
図3に示されるように、接合部402の正面側にはセンサ配設空間402aが形成されている。
図3に示されるように、センサ配設空間402aには蒸気温度センサSSが配設されている。また、
図3に示されるように、センサ配設空間402aは、蓋体500の収容部材520の側壁部521の蒸気誘導孔OPを介して蓋体500の内部空間と連通している。
【0034】
(2-3)制御機構
制御機構403は、プリントヒータ341の温度(すなわち、容器320内の物体の温度)を調節するためのものであって、
図1~
図3に示されるように接合部402の背面側の内部空間に配設されている。なお、
図3に示されるように、この制御機構403には、ダイヤルボタン403A、ポジションセンサ403G、タクトスイッチ403I、マイクロコンピュータCO等が設けられている。ダイヤルボタン403Aは、回転操作のみならず、押下操作も可能とされている。本発明の実施の形態に係る電気ケトル100では、ケトル本体200が電源台600に載置された状態において、ダイヤルボタン403Aが押下操作されると、その押下げを検知したタクトスイッチ403Iにより電気ケトル100の電源のオン・オフが切り換えられ、ダイヤルボタン403Aが回転操作されると、その回転を検知したポジションセンサ403Gによりプリントヒータ341の出力が調節される。マイクロコンピュータCOは、液温センサBS、蒸気温度センサSS、ポジションセンサ403Gおよびタクトスイッチ403Iなどに接続されており、それらから検知信号等を受信し、その検知信号に基づいて電気ケトル100の発停を制御したり、プリントヒータ341の出力を制御したりする。なお、マイクロコンピュータCOにはメモリ(図示せず)が搭載されており、そのメモリに、上記制御を実現するための各種プログラムやデータなどが格納されている。
【0035】
(2-4)蒸気温度センサ
蒸気温度センサSSは、本体300の容器320内の液体から生じた蒸気の温度を測定するための一般的な温度センサ(例えば、熱電対やサーミスタなど)であって、上述の通り、接合部402のセンサ配設空間402aに配設されている。
【0036】
(3)蓋体
蓋体500は、本体300に対して着脱自在である略円柱状部品であって、
図1~
図4に示されるように本体300に対して装着されている状態で本体300の上方を覆う。使用者は、蓋体500の操作レバー560を介してロック部材550(後述)を操作することで、本体300から蓋体500を取り外すことができる。使用者は、本体300から蓋体500を取り外した後、容器320内に液体等の物体を入れることが可能になる。そして、使用者は、容器320内に入れた物体を加熱するとき、蓋体500を本体300に装着して容器320内を閉空間とする。蓋体500は、
図1~
図4に示されるように、主に、天壁部材510、収容部材520、開閉ボタン530、開閉弁540、ロック部材550、係止機構LM、操作レバー560、蒸気経路形成部570、シール部材590およびパッキンPKなどから構成される。以下、これらの構成要素についてそれぞれ詳述する。
【0037】
(3-1)天壁部材
天壁部材510は、
図1~
図4に示されるように、略円環形状を呈する部材であって、蓋体500の天壁を構成している。
図3および
図4に示されるように、この天壁部材510の中央部には開口が形成されている。この開口には、開閉ボタン530、ロック部材550の円筒壁部、操作レバー560の基体部561などが挿入されている。また、
図4に示されるように、天壁部材510の下面の左右端部にはバネ位置決め部512が形成されている。
図4に示されるように、このバネ位置決め部512には、ロック部材550を下方に向かって付勢するコイルバネCS2の一端が嵌め込まれている。
【0038】
(3-2)収容部材
収容部材520は、
図3および
図4に示されるように、主に蓋体500の底側部分を構成しており、側壁部521、底壁部522、流路形成部523および円筒壁部524から形成されている。
【0039】
側壁部521は、略円筒形状を呈する部位である。
図3および
図4に示されるように、側壁部521の上側は天壁部材510で覆われている。また、
図4に示されるように、側壁部521の下部の左右に開口521aが形成されている。この開口521aには、係止機構LMの係止レバーRLの先端部が突出するように付勢された状態で収容されている。また、
図3に示されるように、側壁部521の背面側には蒸気誘導孔OPが形成されている。
図3に示されるように、この蒸気誘導孔OPは、蓋体500が本体300に装着されている状態において、取っ手400の接合部402のセンサ配設空間402aと蓋体500の内部空間とを連通させる。すなわち、天壁部材510、収容部材520および取っ手400の接合部402によって蒸気流通空間SP1が形成される(
図3参照)。蒸気流通空間SP1には、容器320内で発生した蒸気が流れる蒸気経路が形成されている。
【0040】
底壁部522は、平面視において略円環形状を呈する部位である。なお、底壁部522は、縦断面視において段構造を形成している。また、
図3および
図4に示されるように、底壁部522の下側には開閉弁540が配設されている。開閉弁540が閉状態のとき、開閉弁540のパッキン543が、底壁部522の下面と密着する(
図3および
図4参照)。これにより、開閉弁540は、閉状態であるときに容器320内の物体が吐出流路DP(後述)を流れることを防止する。そして、開閉弁540が開状態のとき、開閉弁540のパッキン543と底壁部522の下面との間に隙間が生じる。これにより、容器320内の物体が吐出流路DPを流れることを可能な状態となる。また、
図3および
図4に示されるように、底壁部522の中央部には中央開口(図示せず)が形成されており、この中央開口の縁から上方に延びる円筒壁部524が形成されている。また、
図3に示されるように、底壁部522のうち中央開口よりやや後側の部位には第1連通穴522aが形成されている。第1連通穴522aは、開閉弁540が閉状態のとき開閉弁540のパッキン543と当接して閉じられた状態となり、開閉弁540が開状態のとき開かれた状態となって容器320の内部空間と蒸気流通空間SP1とを連通させる。また、
図3に示されるように、底壁部522のうち第1連通穴522aより後側の部位には蒸気口522cが形成されている。蒸気口522cは、第1連通穴522aとは異なり常に開かれた状態となっており、容器320の内部空間と蒸気流通空間SP1とを連通させている。また、
図3に示されるように、底壁部522の中央開口より正面側且つ流路形成部523より後側の部位には第2連通穴522bが形成されている。第2連通穴522bは、パッキンPKにより開状態とされているとき、蒸気流通空間SP1と吐出流路DPとを連通させる(
図3参照)。
【0041】
流路形成部523は、容器320内の物体をケトル本体200の注ぎ口部351へ導いて外部に吐出するための吐出流路DPを形成する部位である。開閉弁540が開状態である時に注ぎ口部351が下方に向くようにケトル本体200が正面側に傾けられると、容器320内の物体は、流路形成部523の後端側から吐出流路DPを介して注ぎ口部351へと導かれて吐出される。すなわち、流路形成部523の後端側の部位が、容器320内の液体の吐出時において、吐出流路DPの入口として機能する。
【0042】
円筒壁部524は、上述の通り、底壁部522の中央部に形成されており、底壁部522の中央開口の縁から上方に延びている。
図3および
図4に示されるように、円筒壁部524の内部には、開閉弁540の軸部542が嵌め込まれる。
【0043】
(3-3)開閉ボタン
開閉ボタン530は、
図3および
図4に示されるように、天壁部材510の開口に挿通されており、開閉弁540の軸部542の先端に連結されている。
図3および
図4に示されるように、開閉ボタン530の側壁部の周囲にはロック部材550の円筒壁部が配置されている。また、開閉ボタン530は、開閉弁540の軸部542を取り囲むように配置されたコイルバネCS1(
図3および
図4参照)によって上方に向かって付勢されている。そして、使用者によってコイルバネCS1の付勢力に逆らって開閉ボタン530が下方に向かって押圧されると、その押圧動作に連動して開閉弁540が下方に移動する。これにより、開閉弁540が開状態となる。
【0044】
(3-4)開閉弁
開閉弁540は、
図3および
図4に示されるように、弁本体部541、軸部542およびパッキン543から構成されている。弁本体部541は、略円盤形状を呈しており、
図3および
図4に示されるように、蓋体500の収容部材520の下側に配置されている。軸部542は、
図3および
図4に示されるように、弁本体部541の上面の背面側部位から上方に向かって延びる棒状部材である。上述したように、軸部542は収容部材520の底壁部522の中央開口に挿通され、軸部542の先端は開閉ボタン530と連結されている。パッキン543は、略円環形状を呈しており、
図3および
図4に示されるように、弁本体部541の外縁部に取り付けられている。
【0045】
(3-5)ロック部材
ロック部材550は、本体300に蓋体500が装着された状態において本体300に対して蓋体500をロック(
図4参照)させるためのものである。なお、本体300に対して蓋体500がロックされている状態(以下、「ロック状態」という。)において、ロック部材550は、コイルバネCS2によって下方に向かって付勢され、係止機構LMの係止レバーRLと嵌合している。また、ロック部材550の中心部から上方に延びる円筒壁部は、
図3および
図4に示されるように、開閉ボタン530と操作レバー560との間に挟まれており、操作レバー560とのみ連結されている。このため、操作レバー560およびロック部材550は互いに連動するが、開閉ボタン530およびロック部材550は互いに連動しない。
【0046】
(3-6)係止機構
係止機構LMは、主に、係止レバーRL(
図4参照)およびトーションバネ(図示せず)から構成される。係止レバーRLは、蓋体500内において固定される軸AX(
図4参照)を中心として回動可能であり、本体300の吐出口形成部350の爪受け部352に対して係止することができる(
図4参照)。なお、ロック状態では、係止レバーRLは、ロック部材550と嵌合するため、本体300の吐出口形成部350の爪受け部352に対して係止している状態から回動することができない。トーションバネは、係止レバーRLを本体300の吐出口形成部350の爪受け部352に係止させる方向に付勢するためのものであり、軸AXの外周に配設されている。
【0047】
ここで、本発明の実施形態に係る電気ケトル100におけるロック状態を解除する操作について説明する。まず、使用者は、操作レバー560の鍔部562に片方の手の指を引っ掛け、もう片方の手で本体300を押さえながら、操作レバー560を上方向に持ち上げる。なお、このとき、操作レバー560の動きに連動して、ロック部材550もコイルバネCS2の付勢力に逆らって上方向に持ち上げられる。これにより、ロック部材550および係止機構LMの係止レバーRLの嵌合状態が解除され、係止機構LMの係止レバーRLが軸AXを中心として回動可能となり、ロック状態が解除される。そして、使用者は、操作レバー560の鍔部562に指を引っ掛けたまま、操作レバー560をさらに上方向に持ち上げることで蓋体500全体を上方向に持ち上げて、蓋体500を本体300から取り外すことができる。
【0048】
(3-7)操作レバー
操作レバー560は、ロック状態を解除する際に使用者に操作されるものであり、上述したように、ロック部材550と連結されている。操作レバー560は、
図3および
図4に示されるように、基体部561および鍔部562から形成される。基体部561は、略円筒状を呈しており、
図3および
図4に示されるように天壁部材510の開口に挿通されている。鍔部562は、使用者が操作レバー560を指で支えるための略円盤形状部位であって、
図3および
図4に示されるように基体部561の上端部から外方に向かって延びている。
図3および
図4に示されるように、この鍔部562の中央部には開孔が形成されており、この開孔を通じて開閉ボタン530が露出している。また、鍔部562の下面には溝部が形成されている。この溝部は、使用者の指の滑り止めとして機能する。
【0049】
(3-8)蒸気経路形成部
蒸気経路形成部570は、蒸気流通空間SP1における蒸気経路の一部を形成するための樹脂製部材であり、
図3に示されるように収容部材520の底壁部522の上側に配置される。なお、このとき、蒸気経路形成部570に形成される上側に凹む受け部に、収容部材520の後方突起部、前方突起部および周囲突起部がそれぞれ嵌まり込むことで、蒸気経路形成部570が収容部材520の底壁部522に固定される。
【0050】
(3-9)シール部材
シール部材590は、ゴムやエラストマー等の弾性材料から形成される円環状の部材であって、
図3および
図4に示されるように収容部材520の底壁部522の外周部に取り付けられている。そして、シール部材590は、
図3および
図4に示されるように、本体300に蓋体500が装着されている場合において容器320と収容部材520との間の隙間を塞ぐ(言い換えれば、容器320と収容部材520とを密に保つ)役目を担っている。
【0051】
(3-10)パッキン
パッキンPKは、可撓性を有する材料から形成される部材であって、収容部材520の第2連通穴522bを下側から塞ぐ逆止弁としての役目を担っている(
図3参照)。なお、容器320内で発生した蒸気が、収容部材520の第2連通穴522bを通過しようとする時、パッキンPKは、蒸気に押されて下側に撓垂れ、収容部材520の第2連通穴522bを開状態とする。
【0052】
2.電源台
電源台600は、ケトル本体200へ電気を供給する給電部品である共に、ケトル本体200の台座の役割を果たす。電源台600は、
図1および
図3に示されるように、主に、電源コード601、電源プラグ(図示せず)、接続端子602から構成される。ケトル本体200が電源台600に載置され、給電ユニット340の給電端子342と接続端子602とが接続されると、電源供給回路が形成される。そして、電気ケトル100の電源がオンにされると、給電ユニット340およびマイクロコンピュータCOに通電することができる。なお、電源台600については、従来公知の電気ケトルの電源台と同様の構成が適用できる。また、電源プラグにはアース端子が含まれており、このアース端子にはアース線が接続されている。そして、このアース線は、電源コード601内に含まれており、接続端子602に接続されている。このため、この電源台600にケトル本体200が載置されて、電源台600の接続端子602に給電ユニット340の給電端子342が電気接続されると、ケトル本体200の給電端子342にアース接続されている各種電気・電子部品(ここでは特に液温センサBS)は電源台600を介してアースされることになる。
【0053】
<本発明の実施形態に係る電気ケトルの特徴>
(1)
本発明の実施形態にかかる電気ケトル100では、液温センサBSを支持する支持金具361がヒータプレート322の縁部322aに固定されており、支持金具361の斜柱部361eが側壁部321に当接している。このため、この電気ケトル100では、従前のものに比べて、プリントヒータ341の比較的遠い位置に液温センサBSが配設されている。したがって、この電気ケトル100では、液温センサBSがプリントヒータ341から生じる熱の影響を受けにくくなっている。また、この電気ケトル100では、液温センサBSとヒータプレート322の開口の縁部との間にはシール部材XLが挟み込まれている。このため、シール部材XLにより液温センサBSへの伝熱が軽減される。さらに、この電気ケトル100では、液温センサBSがカバー部材362で覆われている。このため、ヒータプレート322から放出される熱が液温センサBSに伝わるのを軽減させることができる。以上より、液温センサBSは、従前よりも正確に容器320内の物体の温度を計測することができる。
【0054】
ところで、プリントヒータ341は、昇温性能が非常に高いことが知られている。このため、液温センサBSがプリントヒータ341の近くに配設されると、プリントヒータ341から生じる熱が液温センサBSに伝わってしまい、液温センサBSが液温を正確に計測することができないおそれがあった。しかし、この電気ケトル100では、上述の通り、プリントヒータ341の比較的遠い位置に液温センサBSが配設されている。このため、電気ケトル100では、上記懸念点も解消されている。
【0055】
(2)
本発明の実施形態にかかる電気ケトル100では、爪部361cとフック部361dとによりヒータプレート322の縁部322aが挟み込まれることによって支持金具361がヒータプレート322に固定されている。したがって、この電気ケトル100では、容器320への支持金具361の固定を簡単に行うことができる。
【0056】
(3)
本発明の実施形態にかかる電気ケトル100では、液温センサBSは、支持金具361(後述)、ヒータプレート322、給電ユニット340および電源台600の接続端子602等を介してアース(接地)されている。このため、この電気ケトル100では、液温センサBS専用のアース配線が不要となり、電気ケトル100の部品コストを抑制することができる。
【0057】
(4)
本発明の実施形態にかかる電気ケトル100では、カバー部材362においてプリントヒータ341の配設側の反対側がほぼ完全に開放されている。このため、この電気ケトル100では、プリントヒータ341から放出される熱が液温センサBSへ伝達されることを抑制する効果を著しく損なうことなく、液温センサBSへの配線作業を行いやすくさせることができる。
【0058】
<変形例>
(A)
先の実施形態に係る電気ケトル100ではヒータプレート322の縁部322aが側壁部321の下端から僅かにはみ出ており、その縁部322aに支持金具361の爪部361cおよびフック部361dで引っ掛けられることにより支持金具361が容器320(ヒータプレート322)に固定されていたが、容器320に支持金具361を固定する方法としてはこのような方法に限られず、別の方法で容器320に支持金具361が固定されてもかまわない。なお、かかる場合、容器320は、ヒータプレート322の縁部322aが側壁部321の下端からはみ出ないものであってもかまわない(すなわち、側壁部321の下端の径と、ヒータプレート322の径とが同一である通常の形状の容器であってもかまわない)。容器320に支持金具361を固定する別の方法としては、例えば、ビスやリベット等の締結部材により支持金具361をヒータプレート322および側壁部321の少なくとも一方に固定する方法や、支持金具361をヒータプレート322および側壁部321の少なくとも一方に溶接する方法、ヒータプレート322および側壁部321のいずれかに支持金具361を溶接すると共に、残りのものに上記締結部材により支持金具361を固定する方法などが挙げられる。
【0059】
(B)
先の実施形態に係る電気ケトル100では支持金具361がヒータプレート322に固定されていたが、支持金具361が側壁部321にのみ固定されてもよい。
【0060】
(C)
先の実施形態に係る電気ケトル100では支持金具361の斜柱部361eは側壁部321に当接しているだけであったが、支持金具361の斜柱部361eが側壁部321に溶接されていてもよいし、支持金具361の斜柱部361eがビスやリベット等の締結部材で側壁部321に固定されてもよい。
【0061】
(D)
先の実施形態に係る電気ケトル100では支持金具361の斜柱部361eが側壁部321に当接していたが、斜柱部361eが側壁部321に当接していなくてもかまわない。かかる場合、斜柱部361eが省かれてもかまわない。
【0062】
(E)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、ヒータプレート322の縁部322aが全周に亘って側壁部321の下端から水平方向に沿って僅かにはみ出ていたが、ヒータプレート322の縁部322aの一部のみが側壁部321の下端から水平方向に沿って僅かにはみ出ていてもよい。かかる場合、そのはみ出ている部分に支持金具361が固定される。
【0063】
(F)
先の実施形態に係る電気ケトル100では液温センサBSとヒータプレート322の開口の縁部との間にシール部材XLが介在していたが、このシール部材XLが省かれてもよい。なお、かかる場合、液温センサBSとヒータプレート322の開口の縁部との間をロウ材等で封じる等の処理を行う必要が生じる。
【0064】
(G)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、カバー部材362においてプリントヒータ341と反対側がほぼ完全に開放されていたが、カバー部材362のうちプリントヒータ341と反対側の部位に窓等の開口を形成して、その一部のみを開放してもよい。
【0065】
(H)
先の実施形態に係る電気ケトル100では、支持金具361(後述)、ヒータプレート322、給電ユニット340および電源台600の接続端子602等を介して液温センサBSがアース(接地)されていたが、液温センサBSにアース線を加えて、そのアース線を適当な箇所に接続することによって、液温センサBSをアースしてもよい。
【0066】
(I)
先の実施形態に係る電気ケトル100では液温センサBSの位置決め部BS3から基端側の部位がカバー部材362で部分的に覆われていたが、このカバー部材362は省かれてもよい。
【0067】
(J)
先の実施形態に係る電気ケトル100では液温センサBSの位置決め部BS3から基端側の部位がカバー部材362で部分的に覆われていたが、液温センサBSの同部位がカバー部材362で全方位完全に覆われていてもよい。
【0068】
(K)
先の実施形態に係る電気ケトル100では加熱源としてプリントヒータ341が採用されていたが、加熱源は特に限定されず、例えば、シーズヒータ等の一般的なヒータが採用されてもよい。
【0069】
なお、上記変形例は、単独で適用されてもよいし、本発明の主旨を損なわない範囲で組み合わせて適用されてもよい。
【符号の説明】
【0070】
100 電気ケトル(加熱容器体)
320 容器(容器本体)
321 側壁部
322 ヒータプレート(底壁部)
322a 縁部(突出部位)
341 プリントヒータ(加熱源)
361 支持金具(支持部)
362 カバー部材(カバー部)
BS1 温度感知部位(温度感知部)
BS 液温センサ(温度検知器)
OU 外周部位(加熱源外周部位)
XL シール部材