(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023124210
(43)【公開日】2023-09-06
(54)【発明の名称】装填物管理システムおよび棒金処理装置
(51)【国際特許分類】
G07D 9/00 20060101AFI20230830BHJP
G06T 7/60 20170101ALI20230830BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20230830BHJP
G07D 11/34 20190101ALI20230830BHJP
G07D 11/30 20190101ALI20230830BHJP
【FI】
G07D9/00 Z
G06T7/60 110
G06T7/00 300F
G07D11/34
G07D11/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022027846
(22)【出願日】2022-02-25
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000001432
【氏名又は名称】グローリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上野 仁嗣
【テーマコード(参考)】
3E141
5L096
【Fターム(参考)】
3E141AA01
3E141AA08
3E141BA20
3E141CA02
3E141CA16
3E141CB01
3E141FC07
3E141FH05
3E141HA10
3E141KB02
3E141LA46
3E141LA70
3E141LA71
5L096BA08
5L096CA02
5L096DA02
5L096FA52
5L096JA11
(57)【要約】
【課題】媒体処理装置に装填された装填物を、媒体処理装置の構造を複雑にすることなく管理する。
【解決手段】装填物管理システムは、媒体処理装置に装填された状態の装填物が含まれる解析対象画像を有する画像データを取得する画像取得部と、前記画像データが真正であるか否かを判定する判定部と、前記画像データが真正である場合に、前記解析対象画像を解析して前記装填物に関する情報を取得する画像解析部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体処理装置に装填された状態の装填物が含まれる解析対象画像を有する画像データを取得する画像取得部と、
前記画像データが真正であるか否かを判定する判定部と、
前記画像データが真正である場合に、前記解析対象画像を解析して前記装填物に関する情報を取得する画像解析部と、
を備える装填物管理システム。
【請求項2】
前記媒体処理装置は、前記媒体処理装置を識別可能かつ撮像可能な装置識別子を有しており、
前記判定部は、前記解析対象画像に含まれる前記装置識別子の画像から取得される識別子情報に基づいて、前記画像データが真正であるか否かを判定する、
請求項1に記載の装填物管理システム。
【請求項3】
前記解析対象画像を撮像する撮像装置に対してトークンを発行するトークン発行部をさらに備え、
前記判定部は、前記画像データに前記トークンが付加されているか否かに基づいて、前記画像データが真正であるか否かを判定する、
請求項1または2に記載の装填物管理システム。
【請求項4】
前記トークン発行部は、前記トークンとして、前記撮像装置が撮像機能を有効にするために必要なトークンを発行する、
請求項3に記載の装填物管理システム。
【請求項5】
前記トークン発行部は、前記トークンとして有効期限があるトークンを発行する、
請求項3または4に記載の装填物管理システム。
【請求項6】
前記解析対象画像を撮像する撮像装置との有線接続または近距離無線通信を介した通信セッションを確立する通信部をさらに備え、
前記判定部は、前記通信セッションが確立している間に前記画像取得部が前記画像データを取得したか否かに基づいて、前記画像データが真正であるか否かを判定する、
請求項1または2に記載の装填物管理システム。
【請求項7】
前記画像データには、タイムスタンプ発行サーバーによって発行され、撮像装置によって前記解析対象画像が撮像された時刻を証明するタイムスタンプが付与されており、
前記判定部は、前記タイムスタンプに基づいて、前記画像データが真正であるか否かを判定する、
請求項1または2に記載の装填物管理システム。
【請求項8】
前記撮像装置をさらに備える、
請求項3から7のいずれか一項に記載の装填物管理システム。
【請求項9】
前記情報を記憶する記憶部をさらに備える、
請求項1から8のいずれか一項に記載の装填物管理システム。
【請求項10】
前記画像解析部は、前記判定部によって前記画像データが真正ではないと判定された場合、前記解析対象画像を解析して前記装填物に関する仮情報を生成し、
前記記憶部は、前記画像データが真正ではないことを示すフラグと関連付けて前記仮情報を記憶する、
請求項9に記載の装填物管理システム。
【請求項11】
前記媒体処理装置としての棒金処理装置をさらに備え、
前記装填物は棒金であり、
前記情報は、前記棒金の種類および数に関する情報である、
請求項1から10のいずれか一項に記載の装填物管理システム。
【請求項12】
前記媒体処理装置は、前記棒金が収納される少なくとも1つの収納部と、前記収納部の開口を覆う開閉可能な透明のカバーと、を備え、
前記解析対象画像には、前記カバーを介して視認される前記収納部に収納された前記棒金が含まれている、
請求項11に記載の装填物管理システム。
【請求項13】
前記媒体処理装置は、前記カバーの開閉状態の変化を検知するセンサーを備え、
前記判定部は、前記解析対象画像が撮像された時刻よりも後に、前記センサーによって前記カバーが開いたことが検知された場合、前記画像データは真正ではないと判定する、
請求項12に記載の装填物管理システム。
【請求項14】
前記解析対象画像には、複数の前記カバーを介して視認される複数の前記収納部に収納された前記棒金が含まれている、
請求項12または13に記載の装填物管理システム。
【請求項15】
前記媒体処理装置としての貨幣処理装置をさらに備え、
前記装填物は、貨幣を収納するカセットであり、
前記カセットは、前記カセットを識別可能かつ撮像可能なカセット識別子を有する、
請求項1から10のいずれか一項に記載の装填物管理システム。
【請求項16】
棒金が収納される収納部と、
前記収納部の開口を覆う開閉可能な透明のカバーと、
前記収納部の中に収納され、かつ、前記カバーを介して撮像可能な状態にある前記棒金とともに撮像可能な位置に表示されている識別子と、
を備える棒金処理装置。
【請求項17】
前記カバーの開閉状態の変化を検知するセンサーをさらに備える、
請求項16に記載の棒金処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、装填物管理システムおよび棒金処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
棒金、バラ硬貨および紙幣等の貨幣並びに小切手等の種々の媒体が媒体処理装置によって処理されている。媒体の適切な処理および管理のためには、処理すべき媒体または処理すべき媒体を収納している容器が媒体処理装置に適切に装填される必要がある。媒体処理装置の一例である棒金取扱装置が特許文献1に開示されている。この棒金取扱装置は、イメージ読み取り部を備えている。イメージ読み取り部が取得した画像に基づいて、装填された棒金の種類および数を得ることができ、得られた結果に基づいて、この棒金取扱装置は棒金を管理する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
媒体処理装置が撮像装置を備える場合、媒体処理装置は構造が複雑となり、また、大型化する。また、すでに稼働している媒体処理装置に撮像装置を後から取り付けることは一般に困難である。
【0005】
本開示は、媒体処理装置に装填された装填物を、媒体処理装置の構造を複雑にすることなく管理することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示にかかる装填物管理システムは、媒体処理装置に装填された状態の装填物が含まれる解析対象画像を有する画像データを取得する画像取得部と、前記画像データが真正であるか否かを判定する判定部と、前記画像データが真正である場合に、前記解析対象画像を解析して前記装填物に関する情報を取得する画像解析部と、を備える。
【0007】
前記媒体処理装置は、前記媒体処理装置を識別可能かつ撮像可能な装置識別子を有しており、前記判定部は、前記解析対象画像に含まれる前記装置識別子の画像から取得される識別子情報に基づいて、前記画像データが真正であるか否かを判定してもよい。
【0008】
本開示にかかる装填物管理システムは、前記解析対象画像を撮像する撮像装置に対してトークンを発行するトークン発行部をさらに備え、前記判定部は、前記画像データに前記トークンが付加されているか否かに基づいて、前記画像データが真正であるか否かを判定してもよい。
【0009】
前記トークン発行部は、前記トークンとして、前記撮像装置が撮像機能を有効にするために必要なトークンを発行してもよい。
【0010】
前記トークン発行部は、前記トークンとして有効期限があるトークンを発行してもよい。
【0011】
本開示にかかる装填物管理システムは、前記解析対象画像を撮像する撮像装置との有線接続または近距離無線通信を介した通信セッションを確立する通信部をさらに備え、前記判定部は、前記通信セッションが確立している間に前記画像取得部が前記画像データを取得したか否かに基づいて、前記画像データが真正であるか否かを判定してもよい。
【0012】
前記画像データには、タイムスタンプ発行サーバーによって発行され、撮像装置によって前記解析対象画像が撮像された時刻を証明するタイムスタンプが付与されており、前記判定部は、前記タイムスタンプに基づいて、前記画像データが真正であるか否かを判定してもよい。
【0013】
本開示にかかる装填物管理システムは、前記撮像装置をさらに備えてもよい。
【0014】
本開示にかかる装填物管理システムは、前記情報を記憶する記憶部をさらに備えてもよい。
【0015】
前記画像解析部は、前記判定部によって前記画像データが真正ではないと判定された場合、前記解析対象画像を解析して前記装填物に関する仮情報を生成し、前記記憶部は、前記画像データが真正ではないことを示すフラグと関連付けて前記仮情報を記憶してもよい。画像解析部は、各種の画像解析プログラムに基づいて動作する。
【0016】
本開示にかかる装填物管理システムは、前記媒体処理装置としての棒金処理装置をさらに備え、前記装填物は棒金であり、前記情報は、前記棒金の種類および数に関する情報であってもよい。
【0017】
前記媒体処理装置は、前記棒金が収納される少なくとも1つの収納部と、前記収納部の開口を覆う開閉可能な透明のカバーと、を備え、前記解析対象画像には、前記カバーを介して視認される前記収納部に収納された前記棒金が含まれていてもよい。
【0018】
前記媒体処理装置は、前記カバーの開閉状態の変化を検知するセンサーを備え、前記判定部は、前記解析対象画像が撮像された時刻よりも後に、前記センサーによって前記カバーが開いたことが検知された場合、前記画像データは真正ではないと判定してもよい。
【0019】
前記解析対象画像には、複数の前記カバーを介して視認される複数の前記収納部に収納された前記棒金が含まれていてもよい。
【0020】
本開示にかかる装填物管理システムは、前記媒体処理装置としての貨幣処理装置をさらに備え、前記装填物は、貨幣を収納するカセットであり、前記カセットは、前記カセットを識別可能かつ撮像可能なカセット識別子を有してもよい。
【0021】
本開示にかかる棒金処理装置は、棒金が収納される収納部と、前記収納部の開口を覆う開閉可能な透明のカバーと、前記収納部の中に収納され、かつ、前記カバーを介して撮像可能な状態にある前記棒金とともに撮像可能な位置に表示されている識別子と、を備えてもよい。
【0022】
本開示にかかる棒金処理装置は、前記カバーの開閉状態の変化を検知するセンサーをさらに備えてもよい。
【発明の効果】
【0023】
本開示によれば、媒体処理装置に装填された装填物を、媒体処理装置の構造を複雑にすることなく管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】第1実施形態に係る装填物管理システムの概要図。
【
図2】第1実施形態における画像データのブロック図。
【
図3】第2実施形態に係る装填物管理システムの概要図。
【
図4】第2実施形態における画像データのブロック図。
【
図5】第3実施形態に係る装填物管理システムの概要図。
【
図6】第3実施形態における画像データのブロック図。
【
図7】第4実施形態に係る装填物管理システムの概要図。
【
図8】第4実施形態における画像データのブロック図。
【
図9】第5実施形態に係る装填物管理システムの概要図。
【
図10】第5実施形態における画像データのブロック図。
【
図11】媒体処理装置の構成例の1つを示す斜視図。
【
図12】媒体処理装置の構成例の他の1つ示す斜視図。
【
図13】第6実施形態に係る装填物管理システムの概要図。
【
図14】第6実施形態における画像データのブロック図。
【
図15】第7実施形態に係る装填物管理システムの概要図。
【
図16】第7実施形態における画像データのブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本開示の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0026】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る装填物管理システム1の概要図である。
図2は、第1実施形態における画像データ20を概念的に示すブロック図である。装填物管理システム1は、画像取得部2、判定部3および画像解析部4を備えている。装填物管理システム1は、撮像装置5と協働して、媒体処理装置10に装填された装填物を管理する。なお、装填物管理システム1は、自身の構成要素として撮像装置5または媒体処理装置10もしくは両方を備えてもよい。
【0027】
装填物管理システム1は、1つのコンピュータの中に構成されていてもよいし、複数のコンピュータの中に分散して構成されていてもよい。装填物管理システム1が複数のコンピュータの中に分散している場合、装填物管理システム1は複数のサーバーにより構成されてもよい。
【0028】
画像取得部2は、外部から情報を取得することができるように構成されているインターフェースであり、例えば、LANアダプタとLANドライバによって構成することができる。画像取得部2は、Bluetooth等の規格の近距離無線通信を行う無線通信アダプタによって構成されてもよい。
【0029】
判定部3は、メモリに記憶された判定プログラムを実行するプロセッサによって構成される。判定プログラムは画像解析機能を有していてもよい。
【0030】
画像解析部4は、メモリに記憶された画像解析プログラムを実行するプロセッサによって構成される。
【0031】
装填物管理システム1を構成する1つまたは複数のコンピュータの1つは、媒体処理装置10の制御装置を兼ねていてもよいし、媒体処理装置10に接続されて媒体処理装置10の操作に使用されるいわゆる上位装置であってもよい。
【0032】
本実施形態において、媒体処理装置10は、棒金処理装置である。媒体処理装置10は、スタッカー11を備えている。スタッカー11は、棒金12を収納する。棒金12は、媒体処理装置10によって処理される媒体であり、また、処理に先立って予め媒体処理装置10に装填され、装填物管理システム1によって管理される装填物である。棒金12は、複数のコインが柱状に積層されて構成されたものである。棒金12は、プラスチックフィルムまたは紙などのシートで包装されていてもよい。スタッカー11は、複数の棒金12を収納するトレー状の部材である。スタッカー11は、棒金12の底面(つまりコインのおもて面または裏面)が側方に面した状態で、棒金12を収納する。スタッカー11には、人手により棒金12が収納される。
【0033】
撮像装置5は、媒体処理装置10に装填された状態(つまりスタッカー11に収納された状態)の棒金12を撮像するために用いられる装置である。撮像装置5は、例えば、タブレットコンピュータ、スマートフォン、または、デジタルカメラである。撮像装置5は、媒体処理装置10の設置場所にある防犯カメラでもよい。
【0034】
撮像装置5は、棒金12を撮像すると、電子データである画像データ20を生成し、画像取得部2に送信する。画像データ20は、解析対象画像21と付随データ22を含んでいる。解析対象画像21は、撮像によって生成された画像そのものである。付随データ22は、解析対象画像21以外のデータであり、例えば、撮像装置5による撮像時間、撮像装置5の識別ID、または、撮像装置5の使用者(つまり、撮像者)の識別IDなどの情報を含み得る。画像データ20の処理態様に応じで、付随データ22の内容は適宜されてもよい。解析対象画像21が画像データ20のボディ部であり、付随データ22が画像データ20のヘッダ部であってもよい。
【0035】
画像取得部2は、撮像装置5から直接、若しくは、LANまたはインターネット等のネットワークを介して、画像データ20を取得する。
【0036】
画像取得部2によって画像データ20が取得されると、判定部3は判定を開始する。判定部3は、画像データ20が真正であるか否かを判定する。画像データ20が真正であるとは、撮像が行われたタイミング(つまり日時)、撮像対象、および、撮像装置の少なくとも1つが適切である、ということである。画像データ20が真正であれば、解析対象画像21を解析して取得される装填物に関する情報が、判定時点における実態を適切に反映していると判断すること、換言すれば、信頼することができる。撮像タイミング、撮像対象、及び撮像装置の2つ以上の条件が適切であれば、より確実に画像データ20が真正であると言うことができる。なお、画像データ20が真正であるとは、解析対象画像21が真正であると言い換えることができる。判定部3は、撮像タイミング、撮像対象、及び撮像装置の少なくとも1つの条件が適切である場合に、画像データ20を真正画像と判断する。
【0037】
判定部3は、例えば、付随データ22に含まれる撮像時刻と判定を行う現在時刻との差が所定値以下である場合、撮像が行われたタイミングが適切であると判定することができる。
【0038】
撮像対象が適切であるとは、撮像対象が媒体処理装置10に装填された棒金12である、ということである。撮像対象が媒体処理装置10に装填された棒金12であるとは、撮像対象が、(1)どこにも装填されてない棒金12、(2)媒体処理装置10以外の場所(例えば他の媒体処理装置)に装填された棒金12、および、(3)棒金12以外のもの、のいずれでもないということを意味する。
【0039】
判定部3は、例えば、画像データ20に含まれる撮像場所を示す情報が媒体処理装置10の設置場所と一致する場合、撮像対象が媒体処理装置10に装填された棒金12であると判定してもよい。なお、撮像場所を示す情報は、例えば、媒体処理装置10の近くに設置された発信機から撮像装置5がビーコン信号を受信したり、GPSによって撮像装置5を測位したりすることによって得ることができる。得られた撮像場所に関する情報(場合により撮像場所情報という)は撮像装置5が画像データ20に含ませる。また、撮像場所を示す情報は、解析対象画像21に映り込んでいる目印、例えば、媒体処理装置10の背後に配置された特徴的な物体の外観(例えば形状または模様)、若しくは、媒体処理装置10そのものの特徴的な外観(例えば形状または模様)であってもよい。この場合、判定部3は、解析対象画像21を画像解析すると共に解析対象画像21に目印が映り込んでいるか否かに基づいて、撮像対象が媒体処理装置10に装填された棒金12であるか否かを判定することができる。また、上記のように媒体処理装置10の撮像場所情報を用いた判定部3による判定に代え、撮像装置の固有情報(例えば装置ID)を用いた判定部3による判定を行うこともできるが、この点については実施形態2で詳細説明する。
【0040】
判定部3は、例えば、付随データ22に含まれる撮像装置5の識別IDが、事前に登録されている識別IDと一致する場合、撮像装置が適切であると判断することができる。
【0041】
判定部3によって、画像データ20が真正であると判定されると、画像解析部4は、解析対象画像21を解析し、装填物つまり棒金12に関する情報を取得する。具体的には、画像解析部4は、画像解析することによって、棒金12を構成しているコインの種類(通貨および額面の少なくとも一方)と、コインの種類毎の棒金12の数を取得する。判定部3によって画像データ20が真正であると判定されているので、画像解析で取得されたコインの種類毎の棒金12の数は、および、棒金12の装填先が他の装置ではなく、棒金12を装填すべき媒体処理装置10であるということを信頼することができる。よって、装填物管理システム1は、媒体処理装置10に装填された棒金12の種類および数を正確に取得し、管理することができる。また、棒金12を装填した作業者等が、装填した棒金12の種類および数を入力する作業を省くことができ、かつ、入力ミスの発生を未然に防止することができる。
【0042】
なお、撮像装置5は、棒金12の撮像を行った時に、ネットワークを介してタイムスタンプ発行サーバーにアクセスし、撮像装置5によって解析対象画像21が撮像された時刻を証明する(つまり、解析対象画像21が存在していた時刻を示す)タイムスタンプを受け取ってもよい。この場合、撮像装置5は、受け取ったタイムスタンプを付随データ22に含ませる。そして、判定部3は、タイムスタンプが示す時刻と判定を行う現在時刻との差が所定値以下である場合、撮像が行われたタイミングが適切であると判定してもよい。
【0043】
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態に係る装填物管理システム1の概要図である。
図4は、第2実施形態における画像データ20を概念的に示すブロック図である。第1実施形態と共通する事項の説明は省略する。
【0044】
本実施形態は、媒体処理装置10が装置識別子13を有していることを前提としている。装置識別子13は、媒体処理装置10に固有の情報が埋め込まれた媒体処理装置10に固有の識別子である。媒体処理装置10は、媒体処理装置10に固有の情報に基づいて識別することができる。装置識別子13は、例えば2次元バーコードである。装置識別子13は、装填された棒金12とともに撮像装置5によって撮像することが可能な位置、例えば、スタッカー11の外面、または、媒体処理装置10の筐体に配置されている。
【0045】
判定部3は、解析対象画像21を解析し、解析対象画像21に装置識別子13が含まれているか否かを判定し、含まれている場合、装置識別子13から識別子情報を取得する。識別子情報は、装置識別子13が付された装置が媒体処理装置10であることを示す。判定部3は、解析対象画像21の中の装置識別子13から媒体処理装置10に固有の識別子情報を読み取ることができた場合に、撮像対象が適切であると判定する。
【0046】
(第3実施形態)
図5は、第3実施形態に係る装填物管理システム1の概要図である。
図6は、第3実施形態における画像データ20を概念的に示すブロック図である。第1実施形態または第2実施形態と共通する事項の説明は省略する。
【0047】
本実施形態は、管理対象の棒金12が装填される媒体処理装置10が、スタッカー11を複数個備えており、各スタッカー11が装置識別子13を有していることを前提としている。装置識別子13は、スタッカー11に固有の情報が埋め込まれたスタッカー11に固有の識別子である。スタッカー11は、スタッカー11に固有の情報に基づいて識別することができる。つまり、装置識別子13に埋め込まれた情報に基づいて、その装置識別子13が付されたスタッカー11がどの媒体処理装置10の何段目のスタッカー11であるのかということを知ることができる。
【0048】
判定部3は、解析対象画像21を解析し、解析対象画像21に1つ以上の装置識別子13が含まれているか否かを判定し、含まれている場合、1つ以上の装置識別子13から識別子情報を取得する。いずれの装置識別子13から取得された識別子情報も、装置識別子13が付されたスタッカー11が、媒体処理装置10に取り付けられたスタッカー11であることを示す。判定部3は、解析対象画像21の中の1つ以上の装置識別子13から、媒体処理装置10に取り付けられたスタッカー11に固有の識別子情報を取得することができた場合に、撮像対象が適切であると判定する。第3実施形態では、基本的には、すべてのスタッカー11及びすべての装置識別子13が1つの画像に収まった画像を用いて判定部3による判定が行われる。撮像状況により、すべてのスタッカー11のうち一部のスタッカー11及びすべての装置識別子13のうち一部の装置識別子13が1つの画像に収まった画像を用い、判定部3による判定が行われてもよい。
【0049】
続いて、画像解析部4は、解析対象画像21を解析し、各スタッカー11に収納されている棒金12に関する情報を取得する。つまり、スタッカー11毎に、スタッカー11に収納されている棒金12を構成しているコインの種類と、コインの種類毎の棒金12の数を取得する。よって、本実施形態に係る装填物管理システム1は、媒体処理装置10に装填された棒金12の種類および数を、撮像装置5による1度の撮像で、棒金12を収納するスタッカー11毎に正確に取得し、管理することができる。第3実施形態では、基本的には、すべてのスタッカー11及びすべての装置識別子13が1つの画像に収まった画像が用いられ、画像解析部4による画像解析が行われる。画像解析には、すべてのスタッカー11のうち一部のスタッカー11及びすべての装置識別子13のうち一部の装置識別子13が1つの画像に収まった画像を用いてもよく、この場合は、複数の画像により、すべてのスタッカー11及びすべての装置識別子13をカバーして、画像解析が行われる。
【0050】
(第4実施形態)
図7は、第4実施形態に係る装填物管理システム1の概要図である。
図8は、第4実施形態における画像データ20を概念的に示すブロック図である。上述の各実施形態と共通する事項の説明は省略する。
【0051】
本実施形態に係る装填物管理システム1は、トークン発行部6を備えている。トークン発行部6は、画像取得部2、判定部3および画像解析部4を構成するコンピュータとは別のコンピュータの中に構成されてもよいし、画像取得部2、判定部3および画像解析部4の1つ以上を構成するコンピュータの中に構成されてもよい。
【0052】
トークン発行部6は、メモリに記憶されたトークン発行プログラムを実行するプロセッサによって構成される。
【0053】
トークン発行部6は、電子データであるトークン23を生成し、撮像装置5に送信する。つまり、トークン発行部6は、撮像装置5に対してトークン23を発行する。トークン23の発行は、撮像装置5の使用者が撮像装置5を操作することによって行われる発行要求に従って発行されてもよいし、装填物管理システムの使用者による発行要求に従って発行されてもよい。あるいは、媒体処理装置10が、装填物が装填されたことを検知したときに装填完了信号を送信するように構成されており、トークン発行部6が装填完了信号を受信したときに、トークン23が発行されてもよい。
【0054】
撮像装置5は、トークン23を受信した後、装填物(本実施形態の場合、棒金12)を撮像し、トークン23が付加された画像データ20を生成し、画像取得部2に送信する。
【0055】
判定部3は、画像データ20に、トークン発行部6によって発行されたトークン23が付加されているか否かに基づいて、画像データ20が真正であるか否かを判定する。つまり、判定部3は、トークン23が付加されていることを条件として、画像データ20が真正であると判定する。
【0056】
判定部3は、取得した画像データ20に含まれるトークン23の発行時刻を、トークン発行部6から得てもよい。この場合、判定部3は、トークン23の発行時刻と判定を行う現在時刻との差が所定値以下であることを条件として、撮像が行われたタイミングが適切であると判定することができる。
【0057】
トークン23には有効期限が設定されていてもよい。この場合、判定部3は、取得した画像データ20に含まれるトークン23が、判定を行う時点で有効であることを条件として、撮像が行われたタイミングが適切であると判定することができる。
【0058】
トークン23は、撮像装置5の撮像機能を有効にする情報を含んでいてもよい。つまり、トークン23は、撮像装置5に撮像権限を与える情報であってもよい。この場合、撮像装置5は、トークン23を受信しなければ装填物の撮像を行うことができない。よって、任意の撮像装置5を用いて撮像することが可能となる。例えば、媒体処理装置10が設置されている銀行の店員が所持する撮像装置5、および、媒体処理装置10に棒金12を装填する警備輸送会社の作業者が所持する撮像装置5を用いることが可能となる。よって、装填物管理システム1の導入および運用が容易になる。この場合、画像データ20にトークン23が付加されていることから、撮像装置5が適切であると判定することも可能である。
【0059】
(第5実施形態)
図9は、第5実施形態に係る装填物管理システム1の概要図である。
図10は、第5実施形態における画像データ20を概念的に示すブロック図である。上述の各実施形態と共通する事項の説明は省略する。
【0060】
本実施形態に係る装填物管理システム1は、通信部7を備えている。通信部7は、画像取得部2、判定部3および画像解析部4を構成するコンピュータとは別のコンピュータの中に構成されてもよいし、画像取得部2、判定部3および画像解析部4の1つ以上を構成するコンピュータの中に構成されてもよい。
【0061】
ただし、通信部7は、媒体処理装置10の制御装置、または、媒体処理装置10の近傍に配置されると共に媒体処理装置10に接続されて媒体処理装置10の操作に使用されるいわゆる上位装置の中に構成される。
【0062】
通信部7は、通信部7の近くに存在する撮像装置5と通信接続される。例えば、通信部7は撮像装置5と物理的に接続される。つまり、通信部7は有線で、若しくは、媒体処理装置10または上位装置が備えるコネクタと撮像装置5が備えるコネクタが接続されることで、撮像装置5と接続される。または、通信部7は撮像装置5と近距離無線通信によって接続される。
【0063】
よって、撮像装置5は、通信部7つまり媒体処理装置10の近くに存在している間にのみ、通信部7とセキュリティが担保された通信セッションを確立することができる。したがって、判定部3は、通信部7と撮像装置5との間の通信セッションが確立している間に、画像取得部2が撮像装置5から画像データ20を取得した場合、この画像データ20は真正であると判定することができる。この場合、媒体処理装置10の近くで通信接続が維持されている状態の撮像装置5から画像データ20を取得したことになる。よって、判定部3は、撮像が行われたタイミング、撮像対象および撮像装置5が適切であると判定することができる。なお、本実施形態に係る装填物管理システム1において、媒体処理装置10に装置識別子13が付されており、他の実施形態と同様に判定に用いられてもよいことは言うまでもない。
【0064】
(媒体処理装置の構成例)
図11は、媒体処理装置10の構成例の1つを示す斜視図である。媒体処理装置10は、媒体処理装置10の内部に配置されたスタッカー11(スタッカを含む内部ユニット)を、一方向側例えば後側に引き出すことができるように構成されている。
図11には、スタッカー11が後側に引き出された状態が示されている。
図11中の矢印は引き出し方向を示している。なお、媒体処理装置10の前側とは、媒体処理装置10が棒金12を出金する出金口(図示省略)が形成されている側であり、後側とはその逆側である。また、媒体処理装置10の下側とは、媒体処理装置10が設置される面に近い側であり、上側とはその逆側である。また、媒体処理装置10の右側および左側とは、媒体処理装置10の前側から見て右側および左側である。つまり、
図11は媒体処理装置10を右上から見た斜視図である。
【0065】
スタッカー11の側面、例えば右側面には、棒金12を収納する際に棒金12が通過する開口が形成されている。この開口を覆うように、スタッカー11には透明な素材で形成されたカバー14が取り付けられている。カバー14は例えば樹脂またはガラスで形成することができる。カバー14は開閉可能であれば、スタッカー11にどのように取り付けられていてもよく、例えば、ヒンジ15を介して取り付けられていてもよい。
【0066】
以上のように構成された媒体処理装置10に棒金12を装填すると、スタッカー11に収納されている棒金12は、カバー14を介して外部から視認される。よって、以上のように構成された媒体処理装置10を装填物管理システム1とともに用いると、撮像装置5によって、媒体処理装置10に装填された状態の棒金12を撮像することができる。媒体処理装置10が装置識別子13を備えている場合、媒体処理装置10に装填された状態の棒金12と装置識別子13を1つの画像(つまり解析対象画像21)の中に含ませることができる。
【0067】
また、スタッカー11には、カバー14の開閉状態の変化を検知するセンサー16が取り付けられており、判定部3は、センサー16の検知結果を取得できるように構成されてもよい。この場合、判定部3は、解析対象画像21が撮像された時刻よりも後に、センサー16によってカバー14が開いたことが検知された場合、画像データ20は真正ではないと判定してもよい。例えば、撮像後にカバー14が開かれ、スタッカー11から棒金12が取り出された場合、装填物管理システム1に届いた解析対象画像21には、その時点における実際の数よりも多い棒金12が装填された状態で写っていることになる。このような解析対象画像21から情報を取得してしまうと、棒金12の数を適切に管理することができなくなる。しかしながら、判定部3がセンサー16の検出結果を判定に用いることにより、解析対象画像21の撮像後に媒体処理装置10に装填された棒金12の状態に変化が生じることによる、不適切な管理を防止することができる。
【0068】
媒体処理装置10は、
図12のように構成されていてもよい。すなわち、媒体処理装置10は、媒体処理装置10の側面(
図12の場合右側面)を開閉可能な扉17を備えていてもよい。
図12中の矢印は開方向を示している。この場合、扉17を開けば、撮像装置5によって、媒体処理装置10に装填された状態の棒金12を撮像することができる。
【0069】
なお、
図11および
図12には、スタッカー11が1つしか示されていないが、媒体処理装置10は、カバー14を備えるスタッカー11を複数個備えていてもよい。換言すれば、
図5に示される第3実施形態に係る装填物管理システム1は、カバー14を備えるスタッカー11を複数個備えている媒体処理装置10とともに用いられてもよい。また、媒体処理装置10は、カバー14及びセンサー16を備えるスタッカー11を複数個備えていてもよい。換言すれば、
図5に示される第3実施形態に係る装填物管理システム1は、カバー14及びセンサー16を備えるスタッカー11を複数個備えている媒体処理装置10とともに用いられてもよい。
【0070】
また、
図7に示される第4実施形態とともに使用される媒体処理装置10がカバー14およびセンサー16を備える場合、センサー16がカバー14が閉じられたことを検知したことを契機として、媒体処理装置10は装填完了信号をトークン発行部6に送信してもよい。
【0071】
(第6実施形態)
図13は、第6実施形態に係る装填物管理システム1の概要図である。
図14は、第6実施形態における画像データ20を概念的に示すブロック図である。上述の各実施形態と共通する事項の説明は省略する。
【0072】
本実施形態は、管理対象の装填物がカセット18であり、媒体処理装置10が、カセット18を装填することができるように構成されていることを前提としている。
【0073】
カセット18は、貨幣(つまり硬貨または紙幣)を収納する容器である。カセット18は、カセット18を識別可能であるカセット識別子19を有している。カセット18を識別可能とは、カセット18を他のカセットおよび他の物体と区別して認識することができるということである。カセット識別子19は、カセット18の外側表面に、媒体処理装置10に装填した状態で媒体処理装置10の周囲から視認可能に配置されている。つまり、カセット識別子19は、カセット18の外側表面に撮像可能な状態で配置されている。
【0074】
媒体処理装置10は、貨幣を処理する貨幣処理装置である。媒体処理装置10は、カセット18から貨幣を受け取る、または、カセット18に貨幣を収納するように構成されている。
【0075】
撮像装置5は、媒体処理装置10に装填された状態のカセット18を撮像するために用いられる。
【0076】
判定部3は、上述の各実施形態における判定部3と同様にして画像データ20が真正であるか否かを判定する。
【0077】
判定部3によって、画像データ20が真正であると判定されると、画像解析部4は、解析対象画像21を解析し、装填物つまりカセット18に関する情報を取得する。具体的には、画像解析部4は、装置識別子13に埋め込まれている情報とカセット識別子19に埋め込まれている情報を解析対象画像21から取得することができたということに基づいて、判定時点においてカセット18が媒体処理装置10に装填された状態にあるという情報を生成することができる。
【0078】
カセット識別子19および装置識別子13は、カセット18が媒体処理装置10に装填された状態で同じ方向を向くように、カセット18および媒体処理装置10に配置されていてもよい。この場合、解析対象画像21の中にカセット識別子19および装置識別子13が含まれるように撮像装置5で撮像することが容易になる。
【0079】
(第7実施形態)
図15は、第7実施形態に係る装填物管理システム1の概要図である。
図16は、第6実施形態における画像データ20を概念的に示すブロック図である。上述の各実施形態と共通する事項の説明は省略する。
【0080】
本実施形態に係る装填物管理システム1は、記憶部8を備えている。記憶部8は、画像取得部2、判定部3および画像解析部4のいずれか1つ以上を構成するコンピュータが備えるハードディスクドライブ等の記憶装置によって構成されていてもよい。また、記憶部8は、画像取得部2、判定部3および画像解析部4のいずれか1つ以上を構成するコンピュータとは独立した記憶装置によって構成されていてもよい。
【0081】
記憶部8は、画像解析部4による解析の結果得られた、装填物に関する情報を記憶する。よって、装填物管理システム1は、記憶部8に記憶された情報に基づいて、媒体処理装置10に装填された装填物(例えば、棒金12またはカセット18)を適切に管理することができる。例えば、装填物管理システム1は、媒体処理装置10から棒金12が出金された後に、媒体処理装置10の中に残っている棒金の種類および数を正確に導出することができる。また、装填物管理システム1は、いつどのカセット18から媒体処理装置10に貨幣が移されたのか、または、いつのどのカセット18に媒体処理装置10から貨幣が移されたのかを正確に導出することができる。
【0082】
また、判定部3によって、画像データ20が真正ではないと判定された場合、画像解析部4は、解析対象画像21を解析することで得られる装填物に関する情報を仮情報として生成してもよい。この場合、記憶部8は、画像データ20が真正ではないことを示すフラグと関連付けて仮情報を記憶する。このように構成することにより、真正ではない画像データ20から得られた仮情報を、真正な画像データ20から得られた情報と区別して取り扱うことができる。よって、誤った情報に基づいて装填物管理システム1が装填物を管理することを防止することができる。また、仮情報が記憶される場合、仮情報の生成元となった画像データ20を送信した撮像装置5に関する情報(例えば撮像装置5またはその使用者を特定することができるID等)が付随データ22から読み取られてもよい。そして、読み取られた撮像装置5に関する情報を仮情報に対応付けて記憶部8が記憶してもよい。この場合、撮像装置5の使用者に真正ではない画像データ20が生成された原因を聞き、対策を講じることができる。
【0083】
なお、これまでに説明したいずれの実施形態においても、装填物管理システム1は記憶部8を備えてもよいし、また、記憶部8は、画像データ20が真正ではないことを示すフラグと関連付けて仮情報を記憶してもよい。
【0084】
本開示はこれまでに説明された実施形態に限定されないことは言うまでもなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が加えられたものも本開示に含まれる。例えば、これまでに説明された実施形態の任意の組み合わせも本開示に含まれる。例えば、第4実施形態または第5実施形態が、第3実施形態と同様、複数のスタッカー11を備える媒体処理装置10を前提としたものであってもよい。また、第6実施形態に係る装填物管理システム1が、トークン発行部6または通信部7を備えてもよい。
【0085】
また、装填物管理システム1は、棒金12およびカセット18のみならず、媒体処理装置10に装填することができ、かつ、撮像装置5によって撮像することが可能な種々の装填物を管理対象とすることができる。
【0086】
また、装填物管理システム1の構成要素が1つのコンピュータによって構成される場合、このコンピュータは装填物管理装置となる。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本開示は、流通、金融その他各種産業分野で使用される媒体処理装置に装填される装填物の管理システムとして、またはそのような管理システムの機能を有する管理装置として利用することができる。
【符号の説明】
【0088】
1 装填物管理システム
2 画像取得部
3 判定部
4 画像解析部
5 撮像装置
6 トークン発行部
7 通信部
8 記憶部
10 媒体処理装置
11 スタッカー
12 棒金
13 装置識別子
14 カバー
15 ヒンジ
16 センサー
17 扉
18 カセット
19 カセット識別子
20 画像データ
21 解析対象画像
22 付随データ
23 トークン