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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023012428
(43)【公開日】2023-01-25
(54)【発明の名称】ストレス軽減用経口組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/197 20060101AFI20230118BHJP
   A61K 31/164 20060101ALI20230118BHJP
   A61K 36/28 20060101ALI20230118BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20230118BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20230118BHJP
   A61K 38/39 20060101ALI20230118BHJP
   A61K 31/728 20060101ALI20230118BHJP
   A23L 33/10 20160101ALI20230118BHJP
【FI】
A61K31/197
A61K31/164
A61K36/28
A61P25/00
A61P43/00
A61K38/39
A61K31/728
A23L33/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022096922
(22)【出願日】2022-06-15
(62)【分割の表示】P 2021115659の分割
【原出願日】2021-07-13
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 株式会社東洋新薬が消費者庁に刊行物を提出した日付:2021年4月21日,刊行物の情報を消費者庁が公開した日付:2021年6月4日,発行物名:株式会社東洋新薬による「メンテナイト」の機能性表示食品の届出書類,掲載アドレス:https://www.fld.caa.go.jp/caaks/cssc02/?recordSeq=42106090090200
(71)【出願人】
【識別番号】398028503
【氏名又は名称】株式会社東洋新薬
(72)【発明者】
【氏名】本岡 香奈
(72)【発明者】
【氏名】中島 千絵
(72)【発明者】
【氏名】岩崎 光司
【テーマコード(参考)】
4B018
4C084
4C086
4C088
4C206
【Fターム(参考)】
4B018LB10
4B018LE01
4B018LE02
4B018MD05
4B018MD10
4B018MD18
4B018MD19
4B018MD20
4B018MD27
4B018MD29
4B018MD30
4B018MD35
4B018MD36
4B018MD45
4B018MD61
4B018ME14
4B018MF01
4C084AA02
4C084BA44
4C084DC50
4C084MA02
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4C084NA14
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4C084ZC751
4C084ZC801
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4C086MA03
4C086MA04
4C086MA35
4C086MA37
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4C086MA52
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4C086ZC75
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4C088AB26
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4C088ZA01
4C088ZC75
4C088ZC80
4C206AA01
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4C206GA03
4C206GA25
4C206MA03
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4C206MA55
4C206MA57
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4C206MA72
4C206NA14
4C206ZA01
4C206ZC75
4C206ZC80
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、ストレス軽減作用成分であるγ-アミノ酪酸を有効活用した組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】γ-アミノ酪酸、及びカモミールを含有することを特徴とする経口組成物を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール、並びに、(C)セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される2種以上を含有することを特徴とする経口組成物であって、(C)のうち少なくとも1種はコラーゲンであることを特徴とする経口組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、γ-アミノ酪酸、及びカモミールを含有することを特徴とする経口組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
現代社会はストレス社会であり、ストレスを溜めると、免疫力の低下、肥満、脱毛などを引き起こす。またアトピー性皮膚炎、喘息、慢性肝炎、狭心症、糖尿病においても、ストレスの原因が1つとなり得るといわれている。
【0003】
ストレス軽減成分としては、例えば忘憂草(特許文献1)、牛黄、人参、オウギ、甘草、生姜(特許文献2)が知られている。しかしながら、ストレス社会においては単にストレスを軽減させる成分自体ではなく、ストレス軽減の効果を向上させる組合せの開発が、強く望まれており、そのような組合せの研究については十分に行われていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11-158077号公報
【特許文献2】特開2009-126802号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明者らは、γ-アミノ酪酸に着目した。本発明は、γ-アミノ酪酸を有効活用した経口組成物を提供することを、本発明が解決しようとする課題とする。
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を積み重ねた結果、驚くべきことに、γ-アミノ酪酸にカモミールを組合せたところ、優れたストレス軽減作用を有することを見出した。本発明は、かかる知見に基づき、完成された発明である。
【0007】
本発明の概要は、以下の通りである。
[1](A)γ-アミノ酪酸をストレス軽減の有効成分とするストレス軽減用経口組成物であって、更に(B)カモミール、並びに、(C)テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される2種以上を含有することを特徴とするストレス軽減用経口組成物。
[2](A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール、並びに、(C)テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される2種以上を含有することを特徴とする経口組成物。
[3](A)γ-アミノ酪酸をストレス軽減の有効成分とするストレス軽減用経口組成物であって、更に(B)カモミール、並びに、(C)テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される1種以上を含有することを特徴とするストレス軽減用経口組成物。
[4](A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール、並びに、(C)テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される1種以上を含有することを特徴とする経口組成物。
[5](A)γ-アミノ酪酸、及び(B)カモミールを含有することを特徴とする経口組成物。
[6](A)γ-アミノ酪酸をストレス軽減の有効成分とするストレス軽減用経口組成物であって、更に(B)カモミールを含有することを特徴とするストレス軽減用経口組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明の組成物は、優れたストレス軽減作用を有する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施の形態に限定されるものではない。
【0010】
[A.γ-アミノ酪酸]
本発明の組成物は、γ-アミノ酪酸(GABA)を必須成分とする。γ-アミノ酪酸とは、動植物界に広く分布するアミノ酸の一種であり、哺乳類の脳や髄に存在する抑制系の神経伝達物質である。γ-アミノ酪酸としては、例えば、合成物や茶、大麦若葉、発芽玄米、大麦などの植物由来、乳酸菌などの微生物による発酵物由来のものを用いることができる。発酵物由来のγ-アミノ酪酸としては、大麦などの植物を乳酸菌などの微生物で発酵させたものも用いてもよい。ストレス軽減作用の観点から、大麦などの植物を乳酸菌などの微生物によって発酵させたものを用いることが特に好ましい。
【0011】
本発明の組成物に含有されるγ-アミノ酪酸の含有割合としては、特に制限はなく、目的や形状、使用対象等の様々な条件に応じて、広範囲でその含有割合を適宜設定できる。本発明の組成物が固形剤(粉末状、粒状、顆粒状、錠状、カプセル状、チュアブル状など)である場合には、0.1~90質量%が好ましく、1~80質量%がより好ましく、5~65質量%の範囲が特に好ましい。また、本発明の組成物が液剤(液状、ジェル状、ペースト状など)である場合には、0.00001~30質量%が好ましく、0.00005~20質量%がより好ましく、0.0001~10質量%が特に好ましい。
【0012】
[B.カモミール]
本発明の組成物は、カモミールを必須成分とする。カモミール(Matricaria recutita L)は、キク科シカギク属の一年生植物であり、別名をカモツレ、カミルレ、カミレ、ゼルマン、ドイツカミルレ、カモミール・ジャーマン、カモマイル、ドイツカモミレとも言う。カモミールの使用部位としては、全体を使用してもよく、植物の葉、花、根、茎、地下茎(根茎、球茎、塊茎、鱗茎)、種子、芽等の特定の部位を用いてもよく、特に制限はないが、ストレス軽減作用の観点から、地上部(花、葉、茎)が好ましく、花が特に好ましい。カモミールの処理方法としては特に制限はないが、ストレス軽減作用の観点から、粉砕物、搾汁物、抽出物が好ましく、搾汁物、抽出物が特に好ましい。カモミール抽出物を調製するための抽出溶媒は特に限定されないが、水、水溶性有機溶媒、水と水溶性有機溶媒の混合用液を用いることができる。水溶性有機溶媒としてはエタノール、メタノール等が例示でき、複数の溶媒の混合溶媒を抽出溶媒として用いてもよいが、ストレス軽減の観点から、カモミールの花を含水エタノール溶液で抽出したものが特に好ましい。また、カモミール抽出物は必要に応じてデキストリン、シクロデキストリンなどの賦形剤と混合してもよい。
【0013】
カモミールの含有割合としては、特に制限はなく、目的や形状、使用対象等の様々な条件に応じて、広範囲でその含有割合を適宜設定できる。本発明の組成物が固形剤(粉末状、粒状、顆粒状、錠状、カプセル状、チュアブル状など)である場合には、0.005~15質量%が好ましく、0.01~10質量%がより好ましく、0.05~5質量%の範囲が特に好ましい。また、本発明の組成物が液剤(液状、ジェル状、ペースト状など)である場合には、0.00001~15質量%が好ましく、0.00005~10質量%がより好ましく、0.0001~5質量%が特に好ましい。
【0014】
[C.テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸、コラーゲン]
本発明の組成物は、(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミールの他に、(C)テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される1種以上を含有することができる。
【0015】
[テアニン]
テアニンは、茶に含まれるアミノ酸の一種であり、別名として、γ-グルタミルエチルアミド、γ-(エチルアミド)L-グルタミン酸とも称される。本発明に用いられるテアニンは特に制限されないが、L-テアニンが特に好ましい。テアニンの製造方法は特に制限されないが、植物からの抽出により得られたもの、化学合成により得られたもの、発酵により得られたものを用いることができる。テアニンは、試薬、食品添加物等として市販されており、試薬を用いることが特に好ましい。
【0016】
テアニンの含有割合としては、特に制限はなく、目的や形状、使用対象等の様々な条件に応じて、広範囲でその含有割合を適宜設定できる。本発明の組成物が固形剤(粉末状、粒状、顆粒状、錠状、カプセル状、チュアブル状など)である場合には、0.005~30質量%が好ましく、0.01~20質量%がより好ましく、0.05~10質量%の範囲が特に好ましい。また、本発明の組成物が液剤(液状、ジェル状、ペースト状など)である場合には、0.00001~15質量%が好ましく、0.00005~10質量%がより好ましく、0.0001~5質量%が特に好ましい。
【0017】
[セラミド]
セラミドとは、スフィンゴシンと脂肪酸がアミド結合したものである。本発明に用いられるセラミドとしては特に制限されないが、セラミド1、セラミド2、セラミド3等のヒト型セラミドの他、牛、馬、豚等の脳、脊髄等から抽出した動物由来のセラミド、小麦、稲、大豆、ホウレンソウ、トウモロコシ、こんにゃく、パイナップル等から抽出した植物由来のセラミドを用いることができる。ストレス軽減作用の観点から、稲由来のセラミドが好ましく、稲の種子である米由来のセラミドであることが特に好ましい。また、本発明に用いられるセラミドとしては、糖セラミドであってもよく、具体的には、例えば、ガラクトシルセラミド、グルコシルセラミド等の単糖が結合したものや、オリゴ糖が結合したものを挙げることができるが、ストレス軽減作用の観点から、グルコシルセラミドが特に好ましい。本発明に用いられるセラミドの抽出に使用される溶媒としては、例えば、水;エタノール、メタノール、イソプロパノール、ブタノールなどの低級アルコール;酢酸エチル、酢酸メチルなどの低級エステル;アセトン;これらと水との混合溶媒などが挙げられる。抽出溶媒の温度は、使用する溶媒に応じて室温~沸点以下で適宜設定することができる。本発明における、抽出溶媒は、有効成分を効率よく抽出できることから、エタノール又は含水エタノールが特に好ましい。
【0018】
セラミドの含有割合としては、特に制限はなく、目的や形状、使用対象等の様々な条件に応じて、広範囲でその含有割合を適宜設定できる。本発明の組成物が固形剤(粉末状、粒状、顆粒状、錠状、カプセル状、チュアブル状など)である場合には、0.005~15質量%が好ましく、0.01~10質量%がより好ましく、0.05~5質量%の範囲が特に好ましい。また、本発明の組成物が液剤(液状、ジェル状、ペースト状など)である場合には、0.00001~15質量%が好ましく、0.00005~10質量%がより好ましく、0.0001~5質量%が特に好ましい。
【0019】
[エラスチン]
エラスチンは、哺乳類、鳥類、魚類等、特に哺乳動物の大動脈、項靭帯、黄色靭帯、肺、皮膚、子宮、弾性軟骨等に、コラーゲンと共に存在し、弾性を有する主要蛋白質であり、別名として、弾性繊維とも称される。本発明で用いるエラスチンには、水溶性エラスチンの他に加水分解エラスチン、α-エラスチン、κ-エラスチン及びエラスチンペプチド等も含まれる。本発明に用いられるエラスチンとしては特に制限されないが、タラ、サバ、サケ、ニシン、タイ、マグロ、イワシなどの魚類の皮や結合組織を加水分解したものを使用することができる。本発明においては、ストレス軽減作用の観点から、タラの皮を加水分解して得られるエラスチンが特に好ましい。
【0020】
エラスチンの含有割合としては、特に制限はなく、目的や形状、使用対象等の様々な条件に応じて、広範囲でその含有割合を適宜設定できる。本発明の組成物が固形剤(粉末状、粒状、顆粒状、錠状、カプセル状、チュアブル状など)である場合には、0.005~15質量%が好ましく、0.01~10質量%がより好ましく、0.05~5質量%の範囲が特に好ましい。また、本発明の組成物が液剤(液状、ジェル状、ペースト状など)である場合には、0.00001~15質量%が好ましく、0.00005~10質量%がより好ましく、0.0001~5質量%が特に好ましい。
【0021】
[ヒアルロン酸]
ヒアルロン酸は、ヒトや脊椎動物等の皮膚、関節、眼球の硝子体等に存在するムコ多糖の一種であり、別名としてヒアルロナンとも称される。本発明に用いられるヒアルロン酸としては特に制限されないが、鶏冠由来のもの、微生物由来のもの、合成品、酵素などを用いて加水分解したものを用いることができる。本発明におけるヒアルロン酸とはヒアルロン酸ナトリウム、ヒアルロン酸カリウムなどのヒアルロン酸の塩や、加水分解ヒアルロン酸のようにヒアルロン酸を低分子化した分解物も含む概念である。本発明のヒアルロン酸としては、ストレス軽減作用の観点から、ヒアルロン酸ナトリウムが特に好ましい。また、本発明に用いるヒアルロン酸の分子量は、繰り返し単位の数や、種類によって様々であり、限定されない。重量平均分子量において数百~数百万のヒアルロン酸を用いてもよく、平均分子量が一万以下の加水分解ヒアルロン酸を用いてもよい。
【0022】
ヒアルロン酸の含有割合としては、特に制限はなく、目的や形状、使用対象等の様々な条件に応じて、広範囲でその含有割合を適宜設定できる。本発明の組成物が固形剤(粉末状、粒状、顆粒状、錠状、カプセル状、チュアブル状など)である場合には、0.005~15質量%が好ましく、0.01~10質量%がより好ましく、0.05~5質量%の範囲が特に好ましい。また、本発明の組成物が液剤(液状、ジェル状、ペースト状など)である場合には、0.00001~15質量%が好ましく、0.00005~10質量%がより好ましく、0.0001~5質量%が特に好ましい。
【0023】
[コラーゲン]
コラーゲンは、主に脊椎動物の真皮、靱帯、腱、骨、軟骨などを構成するタンパク質の一種であり、多細胞動物の細胞外基質の主成分である。本発明に用いられるコラーゲンとしては特に制限されないが、動物由来のコラーゲン、合成コラーゲン、コラーゲンタンパク質、コラーゲンタンパク質を加水分解して得られる加水分解コラーゲン(コラーゲンペプチド)、コラーゲン分子をプロテアーゼで処理しテロペプチド部分を取り除いたアテロコラーゲンを用いることができる。本発明のコラーゲンとしては、ストレス軽減作用の観点から、加水分解コラーゲンが特に好ましい。また、本発明のコラーゲンの平均分子量(重量平均分子量)は、特に限定されないが、例えば、平均分子量の下限値は、100以上が好ましく、300以上がより好ましく、500以上が特に好ましい。分子量の上限値は、100000以下が好ましく、80000以下がより好ましく、50000以下が特に好ましい。
【0024】
コラーゲンの含有割合としては、特に制限はなく、目的や形状、使用対象等の様々な条件に応じて、広範囲でその含有割合を適宜設定できる。本発明の組成物が固形剤(粉末状、粒状、顆粒状、錠状、カプセル状、チュアブル状など)である場合には、0.005~15質量%が好ましく、0.01~10質量%がより好ましく、0.05~5質量%の範囲が特に好ましい。また、本発明の組成物が液剤(液状、ジェル状、ペースト状など)である場合には、0.00001~15質量%が好ましく、0.00005~10質量%がより好ましく、0.0001~5質量%が特に好ましい。
【0025】
本発明の組成物において、(C)テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される1種以上の成分としては、ストレス軽減作用の観点から、これらの中から1種以上含有させることが好ましく、2種以上を含有させることがより好ましく、3種以上を含有させることが特に好ましく、4種以上を含有させることがとりわけ好ましく5種を含有させることが最も好ましい。
【0026】
本発明の組成物において、(C)テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される1種以上の含有割合としては、特に制限はなく、目的や形状、使用対象等の様々な条件に応じて、広範囲でその含有割合を適宜設定できる。本発明の組成物が固形剤(粉末状、粒状、顆粒状、錠状、カプセル状、チュアブル状など)である場合には、0.005~60質量%が好ましく、0.01~40質量%がより好ましく、0.05~30質量%の範囲が特に好ましい。また、本発明の組成物が液剤(液状、ジェル状、ペースト状など)である場合には、0.00001~60質量%が好ましく、0.00005~40質量%がより好ましく、0.0001~20質量%が特に好ましい。なお、テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される2種以上を含有させる場合における(C)の含有割合とは、各成分の総量を意味する。
【0027】
本発明の組成物において、(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール、(C)テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される1種以上の合計の含有割合は、特に制限されず、目的や形状、使用対象等の様々な条件に応じて、広範囲でその含有割合を適宜設定できる。本発明の組成物が固形剤(粉末状、粒状、顆粒状、錠状、カプセル状、チュアブル状など)である場合には、0.1~99質量%が好ましく、1~85質量%がより好ましく、10~80質量%が特に好ましい。また、本発明の組成物が液剤(液状、ジェル状、ペースト状など)である場合には、0.00001~70質量%が好ましく、0.00005~60質量%がより好ましく、0.0001~50質量%が特に好ましい。なお、テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される2種以上を含有させる場合における(C)の含有割合とは、各成分の総量を意味する。
【0028】
本発明において、(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール、(C)テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される1種以上の合計質量に対する(A)の質量比は特に限定されないが、ストレス軽減作用の観点から、(A)~(C)の合計質量に対して(A)が0.0001~0.9倍が好ましく、0.0005~0.8倍より好ましく、0.001~0.5倍が特に好ましい。なお、テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される2種以上を含有させる場合における(C)の質量とは、各成分の総量を意味する。
【0029】
本発明において、(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール、(C)テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される1種以上の合計質量に対する(B)の質量比は特に限定されないが、ストレス軽減作用の観点から、(A)~(C)の合計質量に対して(B)が0.0001~0.9倍が好ましく、0.0005~0.8倍より好ましく、0.001~0.5倍が特に好ましい。なお、テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される2種以上を含有させる場合における(C)の質量とは、各成分の総量を意味する。
【0030】
本発明において、(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール、(C)テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される1種以上の合計質量に対する(C)の質量比は特に限定されないが、ストレス軽減作用の観点から、(A)~(C)の合計質量に対して(C)が0.0001~0.9倍が好ましく、0.0005~0.8倍より好ましく、0.001~0.5倍が特に好ましい。なお、テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される2種以上を含有させる場合における(C)の質量とは、各成分の総量を意味する。
【0031】
本発明の組成物において、(A)γ-アミノ酪酸と、(B)カモミールの合計質量に対する、(C)テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される1種以上の合計質量の比は特に限定されないが、ストレス軽減作用の観点から、(A)と(B)の合計質量に対して(C)が0.00001~10倍が好ましく、0.00005~5倍がより好ましく、0.0001~1倍が特に好ましい。なお、テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される2種以上を含有させる場合における(C)の質量とは、各成分の総量を意味する。
【0032】
本発明の組成物において、(A)γ-アミノ酪酸の質量に対する(B)カモミールの質量の比は特に限定されないが、ストレス軽減作用の観点から、(A)に対して(B)が0.000001~10倍が好ましく、0.000005~5倍がより好ましく、0.00001~1倍が特に好ましい。
【0033】
本発明の組成物において、(A)γ-アミノ酪酸の質量に対する(C)テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される1種以上の合計質量の比は特に限定されないが、ストレス軽減作用の観点から、(A)に対して(C)が0.00001~10倍が好ましく、0.00005~5倍がより好ましく、0.0001~1倍が特に好ましい。なお、テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される2種以上を含有させる場合における(C)の質量とは、各成分の総量を意味する。
【0034】
本発明の組成物において、(B)カモミールの質量に対する(C)テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される1種以上の合計質量の比は特に限定されないが、ストレス軽減作用の観点から、(B)に対して(C)が0.01~1000倍が好ましく、0.05~500倍がより好ましく、0.1~200倍が特に好ましい。なお、テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される2種以上を含有させる場合における(C)の質量とは、各成分の総量を意味する。
【0035】
本発明の組成物の1日の使用量は特に限定されず、本発明の組成物が固形剤(粉末状、粒状、顆粒状、錠状、カプセル状、チュアブル状など)である場合には、使用者の体重を基準として、0.1~1000mg/kgが好ましく、0.5~500mg/kgがより好ましく、ストレス軽減作用の観点から、1~100mg/kgが特に好ましい。また、本発明の組成物が液剤(液状、ジェル状、ペースト状など)である場合には、使用者の体重を基準として、100~40000mg/kgが好ましく、300~30000mg/kgがより好ましく、ストレス軽減作用の観点から、500~20000mg/kgが特に好ましい。
【0036】
本発明の組成物の1回の使用量は特に限定されず、本発明の組成物が固形剤(粉末状、粒状、顆粒状、錠状、カプセル状、チュアブル状など)である場合には、使用者の体重を基準として、0.1~1000mg/kgが好ましく、0.5~500mg/kgがより好ましく、ストレス軽減作用の観点から、1~100mg/kgが特に好ましい。また、本発明の組成物が液剤(液状、ジェル状、ペースト状など)である場合には、使用者の体重を基準として、100~40000mg/kgが好ましく、300~30000mg/kgがより好ましく、ストレス軽減作用の観点から、500~20000mg/kgが特に好ましい。
【0037】
本発明の組成物の1日の使用量は特に限定されず、本発明の組成物が固形剤(粉末状、粒状、顆粒状、錠状、カプセル状、チュアブル状など)である場合には、0.01~10gが好ましく、0.1~5gがより好ましく、ストレス軽減作用の観点から、0.2~3gが特に好ましい。また、本発明の組成物が液剤(液状、ジェル状、ペースト状など)である場合には、10~1000gが好ましく、30~750gがより好ましく、ストレス軽減作用の観点から、50~500gが特に好ましい。
【0038】
本発明の組成物の1回の使用量は特に限定されず、本発明の組成物が固形剤(粉末状、粒状、顆粒状、錠状、カプセル状、チュアブル状など)である場合には、0.01~10gが好ましく、0.1~5gがより好ましく、ストレス軽減作用の観点から、0.2~3gが特に好ましい。また、本発明の組成物が液剤(液状、ジェル状、ペースト状など)である場合には、10~1000gが好ましく、30~750gがより好ましく、ストレス軽減作用の観点から、50~500gが特に好ましい。
【0039】
本発明の組成物は、(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール、(C)テアニン、セラミド、エラスチン、ヒアルロン酸及びコラーゲンより選択される1種以上のみを含有するものであってもよいし、上記成分に加えて、その他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、例えば、種々の賦形剤、結合剤、滑沢剤、安定剤、希釈剤、増量剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香料、添加剤、化粧品原料、医薬品原料などを挙げることができる。その他の成分の含有量は、本発明の組成物の利用形態などに応じて適宜選択することができる。
【0040】
本発明の組成物は、ストレス軽減作用を得ることを目的とした種々の形態で利用され得る。
【0041】
本発明の組成物は、ストレス軽減作用に用いられる点において、製品として他の製品と区別することができるものであれば特に制限されるものではなく、例えば、本発明に係る製品の本体、包装、説明書、宣伝物のいずれかにストレス軽減作用の機能がある旨を表示したものが本発明の範囲に含まれる。例えば、医薬品(医薬部外品を含む)や、特定保健用食品、栄養機能食品、機能性表示食品等の所定機関より効能の表示が認められた機能性食品などのいわゆる健康食品や、飼料等を挙げることができる。いわゆる健康食品においては、「ストレスを和らげる」、「一時的なストレスを緩和する」、「仕事や勉強による一時的な精神的ストレスを緩和する」、「仕事などで生じる一時的なストレス(イライラ感)を緩和する」、「一過性のストレスの軽減に役立つ」等を表示したものを例示することができる。
【0042】
本発明の組成物の形態は特に限定されず、任意の形態とすることができる。例えば、経口組成物に適した形態、具体的には、粉末状、粒状、顆粒状、錠状、液状、ジェル状、ペースト状、ハードカプセルやソフトカプセルのようなカプセル状、カプレット状、チュアブル状などの各形態が挙げられ、使用する形態に合わせて、種々の賦形剤、結合剤、滑沢剤、安定剤、希釈剤、増量剤、増粘剤、ゲル化剤、乳化剤、着色料、香料、甘味料、添加剤などを含有することができる。本発明の組成物は、ストレス軽減作用の観点から、顆粒状、錠状、液状、ジェル状、カプセル状、チュアブル状が好ましく、顆粒状、錠状、カプセル状がより好ましい。ここで、顆粒状とは粉末を造粒した組成物のことを言い、ジェル状とは水とゲル化剤を含有し、粘性又は弾性を有する組成物のことを言う。
【0043】
本発明の組成物の包装形態は特に限定されず、剤形などに応じて適宜選択できるが、例えば、PTPなどのブリスターパック;ストリップ包装;ヒートシール;アルミパウチ;プラスチックや合成樹脂などを用いるフィルム包装;バイアルなどのガラス容器;アンプルなどのプラスチック容器などが挙げられる。
【実施例0044】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得る限り、本発明は種々の態様をとることができる。
【0045】
(被験物質)
被験物質として、γ-アミノ酪酸(大麦を乳酸菌で発酵したもの)、カモミール抽出物(カモミールの花を50%含水エタノール溶液で抽出したもの)、米由来グルコシルセラミド(米をエタノールで抽出したもの)、エラスチン(タラの皮を加水分解したもの)、ヒアルロン酸ナトリウム(平均分子量120万)、加水分解コラーゲン(平均分子量2000)を使用した(いずれも市販品)。また、テアニンとしては、試薬(L-テアニンの合成品)を使用した。
【0046】
(試験方法)
ラット副腎褐色細胞腫細胞(PC12、JCRB細胞バンク)を10容量%FBS-RPMI 1640培地で培養し、コラーゲンコートされた96ウェルプレートに4×10^4cells/wellとなるように100μL/well播種し、37℃、5容量%CO2インキュベーター内で24時間前培養した。
【0047】
24時間培養後、既にウェルに入っている培地の上から被験物質含有培地を100μL/well添加し、37℃、5容量%CO2インキュベーター内で24時間培養した。培地は10容量%FBS-RPMI 1640培地を用いた。被験物質中の各成分の濃度(μg/mL)を表1、2に示す。実施例1~10、比較例1~9における被験物質の総量の培地中の濃度は2.5μg/mLである。
【0048】
24時間培養後、過酸化水素を10容量%FBS-RPMI 1640培地で2.2mMに希釈し、既にウェルに入っている培地の上から20μL/well添加した(終濃度200μM)。37℃、5容量%CO2インキュベーター内で2時間培養した。
【0049】
各wellより培地を除去後、CellAmp Direct RNA Prep Kit for RT-PCR(Takara製)を用いてRNAを回収した。得られたRNAより、One Step TB Green(登録商標) PrimeScript RT-PCR Kit II(Takara製)を用いて定量リアルタイムPCR を実施した。HO-1遺伝子(Hmox1)のプライマー(QIAGEN製、商品名:Rn_Hmox1_1_SG QuantiTectPrimerAssay(QT00175994))を用いてHO-1遺伝子の遺伝子発現量を測定した。内在性コントロールとして、GAPDHのプライマー(QIAGEN製、商品名:Rn_Gapd_1_SG QuantiTect Primer Assay(QT00199633))を用いて、GAPDHの遺伝子発現量を測定した。被験物質を投与しなかった群(コントロール)の発現量を1とした場合のHO-1遺伝子発現量の相対値を算出した。
【0050】
結果を表1、2に示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
精神的ストレスを感じる原因としては、種々のストレスによって、酸化ストレスやミトコンドリア障害が引き起こされ、神経細胞障害が誘導されることが一因であると考えられている。Heme Oxygenase 1(以下、「HO-1」ともいう。)は酸化ストレス下でミトコンドリア保護作用を有することが知られている。このことから、HO-1の遺伝子発現を亢進させる組成物は、種々のストレスへの耐性向上に役立つと考えられる。
【0054】
比較例1、2の各成分はコントロールに比べてHO-1遺伝子量の増加が確認されなかったが、驚くべきことに(A)γ-アミノ酪酸に(B)カモミールを組合せた実施例1は、HO-1の発現量の増加が確認された。また、比較例8、9のように(A)γ-アミノ酪酸と(C)テアニン又は米由来グルコシルセラミドと組合せた場合には、HO-1遺伝子量の増加が確認されなかったことから、(A)γ-アミノ酪酸と(B)カモミールの2成分を組合せることがHO-1遺伝子の増加には特に有効であることが分かり、そのような組合せの組成物がストレス軽減作用に有効であることが分かった。
【0055】
比較例1~3、8から分かるように、(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール及び(C)テアニンそれぞれ単独、又は、(A)γ-アミノ酪酸及び(C)テアニンの組合せにおいてHO-1遺伝子量の増加が確認されなかったが、これら3成分を組合せた実施例2は、優れたHO-1遺伝子量の増加を示した。特に、実施例1に比べてHO-1遺伝子量が増加したことは、驚くべきことである。また、比較例1、2、4、9から分かるように、(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール及び(C)米由来グルコシルセラミドそれぞれ単独又は、(A)γ-アミノ酪酸及び(C)米由来グルコシルセラミドの組合せにおいてHO-1遺伝子量の増加が確認されなかったが、これら3成分を組合せた実施例3は、優れたHO-1遺伝子量の増加を示した。特に、実施例1に比べてHO-1遺伝子量が増加したことは、驚くべきことである。さらに、比較例1、2、5から分かるように、(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール及び(C)エラスチンそれぞれ単独においてHO-1遺伝子量の増加が確認されなかったが、これら3成分を組合せた実施例4は、優れたHO-1遺伝子量の増加を示した。特に、実施例1に比べてHO-1遺伝子量が増加したことは、驚くべきことである。
【0056】
比較例1~4、8、9から分かるように、(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール及び(C)テアニン、米由来グルコシルセラミドそれぞれ単独、又は、(A)γ-アミノ酪酸及び(C)テアニン、又は、(A)γ-アミノ酪酸及び(C)米由来グルコシルセラミドの組合せにおいてHO-1遺伝子量の増加が確認されなかったが、これら4成分を組合せた実施例5は、優れたHO-1遺伝子量の増加を示した。特に、実施例1~4に比べてHO-1遺伝子量が増加したことは驚くべきことである。また、比較例1、2、4、5、9から分かるように、(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール及び(C)米由来グルコシルセラミド、エラスチンそれぞれ単独、又は、(A)γ-アミノ酪酸及び(C)米由来グルコシルセラミドの組合せにおいてHO-1遺伝子量の増加が確認されなかったが、これら4成分を組合せた実施例6は、優れたHO-1遺伝子量の増加を示した。特に、実施例1~4に比べてHO-1遺伝子量が増加していたことは、驚くべきことである。
【0057】
比較例1~5、8、9から分かるように、(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール及び(C)テアニン、米由来グルコシルセラミド、エラスチンそれぞれ単独、又は、(A)γ-アミノ酪酸及び(C)テアニン、又は、(A)γ-アミノ酪酸及び(C)米由来グルコシルセラミドの組合せにおいてHO-1遺伝子量の増加が確認されなかったが、これら5成分を組合せた実施例7は、優れたHO-1遺伝子量の増加を示した。特に、実施例1~6に比べてHO-1遺伝子量が増加したことは驚くべきことである。また、比較例1、2、4~6、9から分かるように、(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール及び(C)米由来グルコシルセラミド、エラスチン、ヒアルロン酸ナトリウムそれぞれ単独、又は、(A)γ-アミノ酪酸及び(C)米由来グルコシルセラミドの組合せにおいてHO-1遺伝子量の増加が確認されなかったが、これら5成分を組合せた実施例8は、優れたHO-1遺伝子量の増加を示した。特に、実施例1~6に比べてHO-1遺伝子量が増加したことは驚くべきことである。
【0058】
比較例1、2、4~7、9から分かるように、(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール及び(C)米由来グルコシルセラミド、エラスチン、ヒアルロン酸ナトリウム、加水分解ナトリウムそれぞれ単独、又は、(A)γ-アミノ酪酸及び(C)米由来グルコシルセラミドの組合せにおいてHO-1遺伝子量の増加が確認されなかったが、これら6成分を組合せた実施例9は、優れたHO-1遺伝子量の増加を示した。特に、実施例1~8に比べてHO-1遺伝子量が増加したことは驚くべきことである。
【0059】
比較例1~9から分かるように、(A)γ-アミノ酪酸、(B)カモミール及び(C)テアニン、米由来グルコシルセラミド、エラスチン、ヒアルロン酸ナトリウム、加水分解ナトリウムそれぞれ単独、又は、(A)γ-アミノ酪酸及び(C)テアニン、又は、(A)γ-アミノ酪酸及び(C)米由来グルコシルセラミドの組合せにおいてHO-1遺伝子量の増加が確認されなかったが、これら7成分を組合せた実施例10は、優れたHO-1遺伝子量の増加を示した。特に、実施例1~9に比べてHO-1遺伝子量が増加したことは驚くべきことである。
【0060】
以上より、本発明の(A)γ-アミノ酪酸、及び(B)カモミールを含有する組成物はストレス軽減作用を有することや、(C)テアニン、米由来グルコシルセラミド、エラスチン、ヒアルロン酸ナトリウム、加水分解コラーゲンより選択される1種以上、好ましくは2種以上、さらに好ましくは3種以上、特に好ましくは4種以上、最も好ましくは5種を更に組合せることで、優れたストレス軽減作用を奏し得ることが分かった。
【0061】
(製造例)
以下に本発明の製造例を示す。なお、表3~9における%とは、質量%を表す。
【0062】
[製造例1-4:顆粒剤]
表3の通り原料を混合後、造粒機を用いて流動層造粒を行い、製造例1-4に記載の顆粒剤を製造した。製造例1-4に記載の顆粒剤は、1日あたり3gを摂取すればよく、100mlの水などの溶媒に溶かして摂取してもよく、溶かさずにそのまま摂取してもよい。製造例1-4のいずれの顆粒剤も、ストレス軽減に有効である。
【0063】
【表3】
【0064】
[製造例5-8:錠剤]
表4の通り原料を混合後、ロータリー打錠機を用いて打錠を行い、製造例5-8の錠剤を製造した。錠剤は、錠径8mmφ、錠厚4.5mm、重量300mg、硬度5kgf以上で製造した。製造例5-8に記載の錠剤は1日あたり1~2粒を摂取すればよく、100mlの水などと共に摂取することができる。製造例5-8のいずれの錠剤もストレス軽減に有効である。
【0065】
【表4】
【0066】
[製造例9-34:ハードカプセル]
表5-9の通り原料を混合し、ゼラチン又はヒドロキシプロピルセルロースを含有する被膜で被包することで、ハードカプセルを製造した。ハードカプセルは1粒300mg(内容物230mg、皮膜70mg)で製造した。1日あたり1~2粒摂取すればよく、100mlの水などと共に摂取することができる。また、製造例9-34のいずれのハードカプセルもストレス軽減に有効である。
【0067】
【表5】
【0068】
【表6】
【0069】
【表7】
【0070】
【表8】
【0071】
【表9】
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明の組成物は、優れたストレス軽減作用を有することから、産業上の有用性は高い。