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特開2023-12437加熱調理器、容器、仕切り具、および加熱調理器セット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023012437
(43)【公開日】2023-01-25
(54)【発明の名称】加熱調理器、容器、仕切り具、および加熱調理器セット
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/21 20060101AFI20230118BHJP
【FI】
A47J27/21 101J
A47J27/21 101V
【審査請求】未請求
【請求項の数】30
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022108191
(22)【出願日】2022-07-05
(31)【優先権主張番号】P 2021115810
(32)【優先日】2021-07-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 掲載日及びウェブサイトのアドレス 製品公式Instagram 令和3年7月5日~令和4年7月4日 https://www.instagram.com/boniq.jp/ 製品公式twitter 令和3年7月5日~令和4年7月5日 https://twitter.com/BoniqJp 公式レシピサイト 令和4年5月11日 https://boniq.jp/recipe/ 公式販売サイト 令和4年5月11日 https://boniq.store/ その他 25
(71)【出願人】
【識別番号】517198045
【氏名又は名称】株式会社葉山社中
(74)【代理人】
【識別番号】230122390
【弁護士】
【氏名又は名称】石原 一樹
(72)【発明者】
【氏名】羽田 和広
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA37
4B055BA09
4B055BA38
4B055CB04
4B055CB07
4B055CC38
4B055CD02
4B055CD41
4B055CD51
4B055DA08
4B055GB01
4B055GC01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】湯の温度を所定の温度に制御することができる加熱調理器、容器、仕切り具、および加熱調理器セットを提供する。
【解決手段】本発明の加熱調理器1は、調理に必要な湯を沸かすための加熱調理器1であって、本体10と、本体10の内部に備えられ湯を沸かすための加熱可能な加熱部と、湯の温度を設定する温度設定部と、温度設定部により設定された湯の温度に基づいて加熱部の出力を制御する加熱制御部と、を有する。本体10は、底部10aに磁石11を設け、本体10を所定の容器100に取り付けるための取り付け部20を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理に必要な湯を沸かすための加熱調理器であって、
本体と、
前記本体の内部に備えられ前記湯を加熱する加熱部と、
前記湯の温度を設定する温度設定部と、
前記温度設定部により設定された湯の温度に基づいて前記加熱部の出力を制御する加熱制御部と、
を有することを特徴とする加熱調理器。
【請求項2】
前記本体の上端側に前記湯の温度を設定するための操作部を有し、前記操作部は、回動するとともに、押下可能とし、前記回動および前記押下により前記湯の温度を設定可能とすることを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項3】
前記本体は、底部に磁石を設けることを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項4】
前記本体を所定の容器の本体に取り付けるための取り付け部を有することを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項5】
前記取り付け部は、前記本体に対し着脱可能とすることを特徴とする請求項4に記載の加熱調理器。
【請求項6】
前記本体は、前記湯を前記本体の外部から前記本体の内部に流入させるための流入穴と、前記湯を前記本体の内部から前記本体の外部に流出させるための流出穴と、を設けることを特徴とする請求項1に記載の加熱調理器。
【請求項7】
前記流入穴は、前記流出穴に対し上方側の位置に設けることを特徴とする請求項6に記載の加熱調理器。
【請求項8】
前記流入穴は、複数設けられていることを特徴とする請求項6に記載の加熱調理器。
【請求項9】
前記流入穴は、傾斜するように設けられていることを特徴とする請求項6に記載の加熱調理器。
【請求項10】
前記流入穴から流入した湯を攪拌するための攪拌部を前記本体の内部に備えることを特徴とする請求項6に記載の加熱調理器。
【請求項11】
前記撹拌部は、軸体と、攪拌羽根と、を有し、前記攪拌羽根は、前記軸体の下端に設けられ、前記攪拌羽根を回転させることにより前記湯を攪拌しながら吐出することを特徴とする請求項10に記載の加熱調理器。
【請求項12】
前記本体は、前記本体の内部に前記攪拌羽根の周辺の空間を前記本体の他の内部の空間と隔てるための隔壁を有し、
前記流出穴は、前記隔壁により隔てられた空間と上下方向において対応する位置に設けられ、前記隔壁により隔てられた前記攪拌羽根の周辺の空間と、前記本体の外部と、を連通させることにより、前記攪拌羽根から吐出する湯を前記本体の外部に流出させることを特徴とする請求項11に記載の加熱調理器。
【請求項13】
前記隔壁は、第1の隔壁、第2の隔壁、および第3の隔壁を有し、
前記第1の隔壁は、前記攪拌羽根の側方側を覆うとともに、所定の高さ寸法を有して円弧形状をなし、
前記第2の隔壁は、前記円弧形状の第1の隔壁の一端部から連続するように前記流出穴に向かって延びて、
前記第3の隔壁は、前記円弧形状の第1の隔壁の他端部から連続するように前記流出穴に向かって延びて、
前記第2の隔壁と前記第3の隔壁は、並行するように延びるとともに、相互間の間隔を前記攪拌羽根から前記流出穴に向かって漸次狭くし、
前記円弧形状の開口を介して前記攪拌羽根から湯が吐出されるとともに、前記吐出された湯は前記第2の隔壁および前記第3の隔壁に案内されるように前記流出穴から前記本体の外部に流出することを特徴とする請求項12に記載の加熱調理器。
【請求項14】
前記流出穴は、前記本体の下端側であって、前記底部に設けられる磁石の上方側の近傍位置に設けることを特徴とする請求項6に記載の加熱調理器。
【請求項15】
前記流出穴は、前記本体の中央から左右のいずれか一方にずれた位置に設けることを特徴とする請求項6に記載の加熱調理器。
【請求項16】
請求項1乃至請求項15のいずれか一項に記載の加熱調理器の本体が取り付けられ、前記湯を満たすための容器であって、
前記加熱調理器の本体の高さ寸法が、前記容器の内面側の上端の間隔寸法と下端の間隔寸法の範囲に設定され、前記容器の内面側に前記加熱調理器の本体の上端および下端を係止するように収納することを特徴とする容器。
【請求項17】
上端縁部を閉塞するための蓋部を有することを特徴とする請求項16に記載の容器。
【請求項18】
請求項16に記載の容器に備えられる仕切り具であって、
前記仕切り具は、前記容器の内側空間を複数の空間に仕切るとともに、前記複数の空間に仕切るための仕切り部材と、前記仕切り部材の一端部と他端部を前記容器の相互に対向する内面側に保持するための複数の保持部材と、を有することを特徴とする仕切り具。
【請求項19】
前記複数の保持部材は、前記容器の相互に対向する内面側のそれぞれに相互に対向するように設けられるとともに、
前記仕切り部材は、前記相互に対向するように設けられる保持部材を介して前記一端部および前記他端部を前記容器の相互に対向する内面側に保持されて前記容器の内側空間を複数の空間に仕切ることを特徴とする請求項17に記載の仕切り具。
【請求項20】
前記保持部材は、上下方向に長尺に延びる長尺部と、前記長尺部の上端から前記容器の外側に延出する延出部と、を有し、前記延出部を介して前記容器の上端縁部に係止されることを特徴とする請求項17に記載の仕切り具。
【請求項21】
前記長尺部は、内面側に凹部を有し、前記凹部に前記仕切り部材の前記一端部および前記他端部を挟むように保持することを特徴とする請求項19に記載の仕切り具。
【請求項22】
前記凹部は、前後方向に延びる前後方向凹部を有し、
相互に対向する前記保持部材の長尺部の前後方向凹部により前記仕切り部材の一端部および他端部を保持することにより、前記容器の内側空間を前後方向に仕切るとともに、前記容器の内側空間を上下方向に複数の空間に区分けすることを特徴とする請求項20に記載の仕切り具。
【請求項23】
前記凹部は、上下方向に延びる上下方向凹部を有し、
相互に対向する前記保持部材の長尺部の上下方向凹部により前記仕切り部材の一端部および他端部を保持することにより、前記容器の内側空間を上下方向に縦断するように仕切るとともに、前記容器の内側空間を前後方向に複数の空間に区分けすることを特徴とする請求項20に記載の仕切り具。
【請求項24】
前記長尺部は、内面側に内側に凸出する複数の凸部を有し、隣接する前記凸部間に前記凹部が形成されていることを特徴とする請求項21に記載の仕切り具。
【請求項25】
前記凸部は、上下方向に複数並んで設けられ、
前記上下方向に相互に隣接する凸部間に前記前後方向凹部が形成されていることを特徴とする請求項23に記載の仕切り具。
【請求項26】
前記凸部は、前後方向に複数並んで設けられ、
前記前後方向に相互に隣接する凸部間に前記上下方向凹部が形成されていることを特徴とする請求項23に記載の仕切り具。
【請求項27】
前記上下方向に複数並んで設けられる凸部は、相互に隣接する第1の上下方向凸部および第2の上下方向凸部を有し、前記第1の上下方向凸部と前記第2の上下方向凸部との間に前記前後方向凹部が形成されていることを特徴とする請求項24に記載の仕切り具。
【請求項28】
前記前後方向凹部を第1の前後方向凹部とするとともに、
前記相互に隣接する前記第1の上下方向凸部および前記第2の上下方向凸部を一対の上下方向凸部とし、
前記一対の上下方向凸部は、前記上下方向に複数並んで設けられるとともに、
相互に隣接する前記一対の上下方向凸部間に前後方向に延びる第2の前後方向凹部が形成され、
前記第2の前後方向凹部は、対向する長尺部の前記一対の上下方向凸部を嵌め込み可能に構成されていることを特徴とする請求項21に記載の仕切り具。
【請求項29】
前記相互に対向するように設けられる保持部材の長尺部は、連結部を介して下端側が相互に連結されていることを特徴とする請求項19に記載の仕切り具。
【請求項30】
請求項1乃至請求項15のいずれか一項に記載の加熱調理器と、請求項16に記載の容器と、請求項17乃至請求項28のいずれか一項に記載の仕切り具と、を有することを特徴とする加熱調理器セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱調理器、容器、仕切り具、および加熱調理器セットに関し、特に調理に必要な湯を沸かすための加熱調理器、容器、仕切り具、および加熱調理器セットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から加熱調理器が広く一般に利用されており、このような加熱調理器に関する技術は、例えば特許文献1に開示される技術を参照することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-187125号公報特開2002-112840
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年は調理に必要な湯を沸かすための加熱調理器において、湯の温度を所定に制御する技術の開発が望まれていた。
【0005】
本願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、湯の温度を所定の温度に制御することができる加熱調理器、容器、仕切り具、および加熱調理器セットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、加熱調理器に係る発明は、調理に必要な湯を沸かすための加熱調理器であって、本体と、前記本体の内部に備えられ前記湯を沸かすための加熱可能な加熱部と、前記湯の温度を設定する温度設定部と、前記温度設定部により設定された湯の温度に基づいて前記加熱部の出力を制御する加熱制御部と、を有することを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、温度設定部により湯の温度を設定しつつ加熱制御部により設定された湯の温度に基づいて加熱部の出力を制御することができる。これにより、湯の温度を所定の温度に制御することができる。
前記本体の上端側に前記湯の温度を設定するための操作部を有し、前記操作部は、回動するとともに、押下可能とし、前記回動および前記押下により前記湯の温度を設定可能とすることとすれば、ユーザが操作部の回動と押下を迅速に行いつつ湯の温度を迅速に設定することが可能となる。
【0008】
前記本体は、底部に磁石を設けることとすれば、例えば、本体が長尺な柱状の形状の場合等に、所定の容器に安定した姿勢で立設するように固定することが可能となる。
【0009】
前記本体を所定の容器に取り付けるための取り付け部を有することとすれば、本体を所定の容器に取り付けることができる。
前記取り付け部は、前記本体に対し着脱可能とすることができる。
【0010】
前記本体は、前記湯を前記本体の外部から前記本体の内部に流入させるための流入穴と、前記湯を前記本体の内部から前記本体の外部に流出させるための流出穴と、を設けることとすれば、流入穴を介して本体の内部に湯を流入させ、流出穴を介して本体の外部に湯を流出させることができる。
【0011】
前記流入穴は、前記流出穴に対し上方側の位置に設けることとすれば、湯温の相対的に低い上方側の湯を流入させて加熱することができ、湯の加熱効率を向上させることができる。
【0012】
前記流入穴は、複数設けられていることとすれば、湯の流入圧力を分散させることができる。これにより、流出穴に対し上方側に設けられる流入穴から湯を流入させる場合にあっても、流入圧力により本体が倒れるなどの不具合を少なくすることができる。
【0013】
前記流入穴は、傾斜するように設けられていることとすれば、湯の流入経路が複雑になって湯を効率よく混ぜながら流入させることができる。
【0014】
前記本体は、前記流入穴から流入した湯を攪拌するための攪拌部を前記本体の内部に備えることとすれば、湯を所定に攪拌することができる。
【0015】
前記撹拌部は、軸体と、攪拌羽根と、を有し、前記攪拌羽根は、前記軸体の下端に設けられ、前記攪拌羽根を回転させることにより前記湯を攪拌しながら吐出することができる。
【0016】
前記本体は、前記本体の内部に前記攪拌羽根の周辺の空間を前記本体の他の内部の空間と隔てるための隔壁を有し、前記流出穴は、前記隔壁により隔てられた空間と上下方向において対応する位置に設けられ、前記隔壁により隔てられた前記攪拌羽根の周辺の空間と、前記本体の外部と、を連通させることにより、前記攪拌羽根から吐出する湯を前記本体の外部に流出させることができる。
【0017】
前記隔壁は、第1の隔壁、第2の隔壁、および第3の隔壁を有し、前記第1の隔壁は、前記攪拌羽根の側方側を覆うとともに、所定の高さ寸法を有して円弧形状をなし、前記第2の隔壁は、前記円弧形状の第1の隔壁の一端部から連続するように前記流出穴に向かって延びて、前記第3の隔壁は、前記円弧形状の第1の隔壁の他端部から連続するように前記流出穴に向かって延びて、前記第2の隔壁と前記第3の隔壁は、並行するように延びるとともに、相互間の間隔を前記攪拌羽根から前記流出穴に向かって漸次狭くし、前記円弧形状の開口を介して前記攪拌羽根から湯が吐出されるとともに、前記吐出された湯は前記第2の隔壁および前記第3の隔壁に案内されるように前記流出穴から前記本体の外部に流出することとすれば、第2の隔壁および第3の隔壁により攪拌羽根から吐出される湯の圧力を徐々に高めながら本体の外部に高圧で流出することができる。
【0018】
前記流出穴は、前記本体の下端側であって、前記底部に設けられる磁石の上方側の近傍位置に設けることとすれば、湯が本体の外部に高圧で流出される場合にあっても本体が倒れる等の不具合を少なくすることができる。
【0019】
前記流出穴は、前記本体の中央から左右のいずれか一方にずれた位置に設けることとすれば、容器の壁面に衝突し易くなり、流れが乱れて混ざりやすくなる。
【0020】
上記目的を達成するために、容器に係る発明は、前記加熱調理器の本体の高さ寸法が、前記容器の内面側の上端の間隔寸法と下端の間隔寸法の範囲に設定され、前記容器の内面側に前記加熱調理器の本体の上端および下端を係止するように収納することを特徴とする。
【0021】
本発明によれば、容器の内面側に加熱調理器の本体の上端部および下端部を係止するように収納したときに、加熱調理器の本体が容器の内側空間内に隠れるようにすることができ、容器を収納容器としても有効活用することができる。なお、容器は、上端縁部を閉塞するための蓋部を有する。
【0022】
前記仕切り具は、前記容器の内側空間を複数の空間に仕切るとともに、前記複数の空間に仕切るための仕切り部材と、前記仕切り部材の一端部と他端部を前記容器の相互に対向する内面側に保持するための複数の保持部材と、を有することとすれば、保持部材により仕切り部材を保持しながら容器の内側空間を複数の空間に仕切ることができる。
【0023】
前記複数の保持部材は、前記容器の相互に対向する内面側のそれぞれに相互に対向するように設けられるとともに、前記仕切り部材は、前記相互に対向するように設けられる保持部材を介して前記一端部および前記他端部を前記容器の相互に対向する内面側に保持されて前記容器の内側空間を複数の空間に仕切ることができる。
【0024】
前記保持部材は、上下方向に長尺に延びる長尺部と、前記長尺部の上端から前記容器の外側に延出する延出部と、を有し、前記延出部を介して前記容器の上端縁部に係止される。
【0025】
前記長尺部は、内面側に凹部を有し、前記凹部に前記仕切り部材の前記一端部および前記他端部を挟むように保持することができる。
【0026】
前記凹部は、前後方向に延びる前後方向凹部を有し、相互に対向する前記保持部材の長尺部の前後方向凹部により前記仕切り部材の一端部および他端部を保持することにより、前記容器の内側空間を前後方向に仕切るとともに、前記容器の内側空間を上下方向に複数の空間に区分けすることとすれば、容器の内側空間を上下方向において複数の空間に区分けすることができる。
【0027】
前記凹部は、上下方向に延びる上下方向凹部を有し、相互に対向する前記保持部材の長尺部の上下方向凹部により前記仕切り部材の一端部および他端部を保持することにより、前記容器の内側空間を上下方向に縦断するように仕切るとともに、前記容器の内側空間を前後方向に複数の空間に区分けすることとすれば、容器の内側空間を前後方向において複数の空間に区分けすることができる。
【0028】
前記長尺部は、内面側に内側に凸出する複数の凸部を有し、隣接する前記凸部間に前記凹部が形成されている。
【0029】
前記凸部は、上下方向に複数並んで設けられ、前記上下方向に相互に隣接する凸部間に前記前後方向凹部が形成されている。
【0030】
前記凸部は、前後方向に複数並んで設けられ、前記前後方向に相互に隣接する凸部間に前記上下方向凹部が形成されている。
【0031】
前記上下方向に複数並んで設けられる凸部は、相互に隣接する第1の上下方向凸部および第2の上下方向凸部を有し、前記第1の上下方向凸部と前記第2の上下方向凸部との間に前記前後方向凹部が形成されている。
【0032】
前記前後方向凹部を第1の前後方向凹部とするとともに、前記相互に隣接する前記第1の上下方向凸部および前記第2の上下方向凸部を一対の上下方向凸部とし、前記一対の上下方向凸部は、前記上下方向に複数並んで設けられるとともに、相互に隣接する前記一対の上下方向凸部間に前後方向に延びる第2の前後方向凹部が形成され、前記第2の前後方向凹部は、対向する長尺部の前記一対の上下方向凸部を嵌め込み可能に構成されていることとすれば、第2の前後方向凹部に対向する長尺部の一対の上下方向凸部を嵌め込むことができ、対向する保持部材を一体として収納することができる。
【0033】
前記相互に対向するように設けられる保持部材の長尺部は、連結部を介して下端側が相互に連結されることとすれば、連結部を介して相互に対向するように設けられる保持部材を一体として容器の相互に対向する内面側に保持することができる。
【0034】
前記加熱調理器の本体の高さ寸法が、前記容器の内面側の上端の間隔寸法と下端の間隔寸法の範囲に設定され、前記容器の内面側に前記加熱調理器の本体の上端部および下端部を係止するように収納することとすれば、容器の内面側に加熱調理器の本体の上端部および下端部を係止するように収納したときに、加熱調理器の本体が容器の内側空間内に隠れるようにすることができ、容器を収納容器としても有効活用することができる。
【0035】
上記目的を達成するために、加熱調理器セットに係る発明は、上記の加熱調理器と、上記の容器と、上記の仕切り具と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、湯の温度を所定の温度に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本発明の実施形態に係る加熱調理器セットにおける加熱調理器と容器の使用例を示す右側面図である(取り付け部を容器に挟み込む前の状態)。
図2】同加熱調理器と容器の使用例を示す図1に続く右側面図である(取り付け部を容器に挟み込んだ後の状態)。
図3】同加熱調理器と容器の使用例を示す別の右側面図である。
図4】同加熱調理器の制御系を示すブロック図である。
図5】同加熱調理器の構成を示す正面図である。
図6】同加熱調理器の構成を示す背面図である。
図7】同加熱調理器の構成を示す右側面図である。
図8】同加熱調理器の構成を示す左側面図である。
図9】同加熱調理器の構成を示す平面図である。
図10】同加熱調理器の構成を示す底面図である。
図11】同加熱調理器の底面の蓋体を外した状態を示す正面図である。
図12】同加熱調理器の取り付け部の構成を示す図で、(a)は右側面図、(b)は背面図である。
図13】同加熱調理器の本体の隔壁の構成を示す蓋体を外した状態における本体の底面図である。
図14】同加熱調理器の本体の隔壁の構成を示す斜視図である。
図15】同加熱調理器の隔壁、加熱部、攪拌部、および流出穴の位置関係を説明するための右側面の破断図である。
図16】同加熱調理器と容器の使用方法を説明するためのフローチャートである。
図17】同加熱調理器の流出穴の技術的効果の一例を説明するための平面図である。
図18】本発明の変形例を説明するための図である。
図19】本発明の別の変形例を説明するための図である。
図20】本発明の他の変形例を説明するための図である。
図21】本発明の更に他の変形例を説明するための第1の図である。
図22】本発明の更に他の変形例を説明するための第2の図である。
図23】本発明の更に他の変形例を説明するための第3の図である。
図24】本発明の更に他の変形例を説明するための第4の図である。
図25】本発明の他の変形例を説明するための第5の図である。
図26】本発明の更に他の変形例を説明するための第6の図である。
図27】本発明の更に他の変形例を説明するための第7の図である。
図28】本発明の更に他の変形例を説明するための第8の図である。
図29】本発明の更に他の変形例を説明するための第9の図である。
図30】本発明の更に他の変形例を説明するための第10の図である。
図31】本発明の更に他の変形例を説明するための第11の図である。
図32】本発明の更に他の変形例を説明するための第12の図である。
図33】本発明の更に他の変形例を説明するための第13の図である。
図34】本発明の更に他の変形例を説明するための第14の図である。
図35】本発明の更に他の変形例を説明するための第15の図である。
図36】本発明の更に他の変形例を説明するための第16の図である。
図37】本発明の更に他の変形例を説明するための第17の図である。
図38】本発明の更に他の変形例を説明するための第18の図である。
図39】本発明の更に他の変形例を説明するための第19の図である。
図40】本発明の更に他の変形例を説明するための第20の図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明の実施形態に係る加熱調理器について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係る加熱調理器セットにおける加熱調理器と容器の使用例を示す右側面図、図2は、同加熱調理器と容器の使用例を示す図1に続く右側面図、図3は、同加熱調理器と容器の使用例を示す別の右側面図、図4は、同加熱調理器の制御系を示すブロック図、図5は、同加熱調理器の構成を示す正面図、図6は、同加熱調理器の構成を示す背面図、図7は、同加熱調理器の構成を示す右側面図、図8は、同加熱調理器の構成を示す左側面図、図9は、同加熱調理器の構成を示す平面図、図10は、同加熱調理器の構成を示す底面図、図11は、同加熱調理器の底面の蓋体を外した状態を示す正面図、図12は、同加熱調理器の取り付け部の構成を示す図、図13は、同加熱調理器の本体の隔壁の構成を示す蓋体を外した状態における本体の底面図、図14は、同加熱調理器の本体の隔壁の構成を示す斜視図、図15は、同加熱調理器の隔壁、加熱部、攪拌部、および流出穴の位置関係を説明するための右側面の破断図である。なお、以下の説明においては、本体10のランプ15がある側を前方(正面)、凸部10fがある側を後方(背面)、表示部90がある側を上方(上面)、蓋11´が設けられる側を下方(底面)、正面側から見て右側を右方(右側面)、正面側から見て左側を左方(左側面)として、各方向を図において明示するものとする。
【0039】
図1図10を参照して本発明の実施形態に係る加熱調理器1の概要を説明すると、加熱調理器1は、調理に必要な湯を沸かすための加熱調理器1であって、本体10と、取り付け部20と、攪拌部30と、加熱部40と、温度設定部50と、温度検知部60と、加熱制御部70と、時間計測部80と、表示部90と、を有している。温度設定部50、温度検知部60、加熱制御部70、時間計測部80、および表示部90は、加熱調理器1の制御系1´をなしており、制御系1は、コンピュータの機能を備えている。すなわち、制御系1は、所定のプログラムを実行することにより各部の機能を発揮することができる。加熱調理器1は、図1および図2に示すように、本体10を、鍋等の容器100に取り付け部20を介して取り付けて使用することができる。加熱調理器1は、図3に示すように、本体10を、鍋等の容器100に取り付け部20を介さず自立させて使用することもできる。加熱調理器1は、容器100に満たされた湯を所定の温度に加熱することができる。加熱調理器1は、湯の温度を100℃以下の比較的低い温度に加熱することができ、低温調理に適している。加熱調理器1は、容器100とともに加熱調理器セット200を構成している。容器100は、湯を満たすためのものである。すなわち、加熱調理器セット200は、所定の容器100に湯を満たしながら加熱調理器1の本体10を取り付けて湯を沸かすことができる。
【0040】
本体10は、長尺な円柱状をなしており、内部が中空となっている。本体10は、鍋等の容器100に満たされた湯に浸漬させて使用する。本体10は、ステンレス等の金属製の材料で形成することができる。
【0041】
本体10は、底部10aに磁石11が設けられている。本体10は、蓋体11´を有しており、蓋体11´は、図11に示すように、本体の底部10aに対し着脱可能となっている。すなわち、磁石11は、蓋体11´に内蔵することができる。磁石11は、蓋体11´を介して本体10の底部10aに着脱可能となっている。容器100が鉄等の磁石につく磁性体を含む場合には、底部10aに設けた磁石11が作用することにより取り付け部20を介さずに本体10を自立させることができる(図3)。本体10は、例えば外径寸法Aを50mm~60mm、高さ寸法Bを300mm~400mmとすることができる。
【0042】
本体10は、流入穴12と流出穴13を本体10の側周面10bに設けている。流入穴12は、湯を本体10の外部から本体10の中空内部の空間に流入させるためのものである。また、流出穴13は、湯を本体10の中空内部の空間から本体10の外部に流出させるためものである。流入穴12は、側周面10bに複数設けられており、流出穴13は、側周面10bに一つのみ設けられている。
【0043】
流入穴12は、流出穴13に対し上方側の位置に設けられている。より詳しくは、流入穴12は、本体10の全周にわたり多段に複数設けられている。流入穴13は、本体10の円筒軸方向に対し傾斜するように設けられている。流入穴12は、傾斜方向に沿って長尺となっており、略楕円形に形成されている。
【0044】
流出穴13は、本体10の下端側に一つ設けられている。流出穴13は、底部10aに設けられる磁石11の上方側の近傍位置に設けられている。流出穴13は、矩形状(四角形状)となっている。流出穴13は、正面側10Aの中央10Bから右側にずれた位置に設けられている。
【0045】
流出穴13の大きさ寸法(流出穴13の面積)は、流入穴12を構成する個々の孔12aの大きさ寸法(個々の孔12aの面積)よりも大きく設定されている。言い換えると、流入穴12を構成する個々の孔12aの大きさ寸法(個々の孔12aの面積)は、流出穴13の大きさ寸法(流出穴13の面積)よりも小さく設定されている。
【0046】
本体10の中間部における上部側には、凸部10fが設けられている。凸部10fは、背面側10Bから見て、上部が上方に突出する円弧形状であり、下部が下方に突出する円弧形状であり、上部と下部を結ぶ中間部が上下方向に延びる長方形状となっている。凸部10fの上部側からはコンセント10cと接続するケーブル10dが延びている。凸部10fは、本体10の背面側10Cの中央10Dに設けられている。本体10の凸部10fは、コンセント10cとケーブル10dの重みにより下方に引っ張られるため、本体10の底部10aが下方に押されて、本体10の容器100に対する安定した取り付け状態も確保することができる。
【0047】
取り付け部20は、本体10を所定の容器100に取り付けるためのものである。取り付け部20は、本体10の上下方向の中間部に設けられている。取り付け部20は、図12に示すように、容器100の上端縁部101を挟持するための第1の挟持片21と第2の挟持片22を有している。
【0048】
第1の挟持片21は、板状体21aと、板状体21aの中間部から板状に突出する突出片21bと、を有している。突出片21bの先端側は、軸体21cにより第2の挟持片22を回動可能に軸支している。軸体21cには、軸体21cを包囲するようにコイルバネ21dが設けられている。第2の挟持片22は、コイルバネ21dにより容器100の上端縁部101を挟み込む方向に付勢されている。すなわち、第2の挟持片22は、第1の挟持片21の板状体21aとの間で容器100の上端縁部101を挟み込むことができる。本体10を、取り付け部20を介して容器100に取り付けることにより、本体10の安定した姿勢を確保することができる。取り付け部20は、主に、磁石につく磁性体を含まない容器100に本体10を取り付ける場合に用いられる。
【0049】
取り付け部20は、本体10に対し着脱可能となっている。取り付け部20の第1の挟持片21の上部側には凹部21eが設けられている。凹部21eは、上方側に開放するとともに、下方側に延在するように設けられている。凹部21eは、下部側が下方に突出する円弧形状で上部側から下部側に至る部分は上下方向に延びる長方形状となっている。上記したように、本体10の中間部には、凸部10fが設けられており、凹部21eは、凸部10fの形状および大きさに対応した形状および大きさになっている。すなわち、第1の挟持片21の凹部21eを本体10の凸部10fに下方側からスライドするように嵌め込むことにより、取り付け部20を本体10の中間部に設けることができる。取り付け部20は、主に磁性体を含まない容器100の場合に取り付けられ、磁性体を含む容器100の場合には取り外すこととしてもよい。
本体10の上端には、所定のランプ15が設けられている。ランプ15は、加熱調理器1が使用中である場合に点灯可能となっている。
【0050】
攪拌部30は、流入穴12から流入した湯を攪拌するためのものである。撹拌部30は、図13乃至図15に示すように、軸体31と、攪拌羽根32と、を有している。攪拌羽根32は、軸体31の下端に設けられており、攪拌羽根32を回転させることにより湯を攪拌しながら所定の圧力で吐出させることができる。攪拌部30は、軸体31を介して攪拌羽根32に回転力を付与するためのモータを有している。
【0051】
ここで、本体10は、内部に隔壁14を有している。隔壁14は、本体10の中空内部に攪拌羽根32の周辺の空間を本体10の他の中空内部の空間と隔てるためのものである。上記した本体10の流出穴13は、隔壁14により隔てられた空間と上下方向において対応する位置に設けられており、流出穴13を介して隔壁14により隔てられた空間と本体10の外部とを連通させることができる。隔壁14により隔てられた攪拌羽根32の周辺の空間と、本体10の外部と、を連通させることにより、攪拌羽根32から吐出する湯を本体10の外部に流出させることができる。
【0052】
隔壁14は、第1の隔壁14a、第2の隔壁14b、第3の隔壁14c、および第4の隔壁14dを有している。
【0053】
第1の隔壁14aは、攪拌羽根32の側方側を覆うとともに、所定の高さ寸法を有して平面視がC字状で円弧形状をなしている。第1の隔壁14aは、上部側および下部側が開放しており、上部側の開口14a´から攪拌羽根32が挿通可能となっている。
【0054】
第2の隔壁14bは、円弧形状の第1の隔壁14aの一端部14a1から連続するようにかつ第1の隔壁14aの円弧形状に沿うように(第1の隔壁14aの円弧形状に接するように)、所定の高さ寸法Cをもって流出穴13に向かって帯状に延びている。
【0055】
第3の隔壁14cは、第2の隔壁14bと対称な形状であって、円弧形状の第1の隔壁14aの他端部14a2から連続するようにかつ第1の隔壁14aの円弧形状に沿うように(第1の隔壁14aの円弧形状に接するように)、所定の高さ寸法Cをもって流出穴13に向かって帯状に延びている。これら第2の隔壁14bと第3の隔壁14cは、並行するように延びるとともに、相互間の間隔Dを攪拌羽根32から流出穴13に向かって漸次狭くなるように設定されている。
【0056】
第2の隔壁14bおよび第3の隔壁14cの上端側には、第4の隔壁14dが設けられている。第2の隔壁14bおよび第3の隔壁14cは、第4の隔壁14dにより上端側が閉塞された構成となっている。
【0057】
すなわち、第1の隔壁14aの円弧形状の端部14a1,14a2の開口14a3を介して攪拌羽根32から湯が吐出されるとともに、吐出された湯は第2の隔壁14b、第3の隔壁14c、および第4の隔壁14dに案内されて吐出圧力を高めながら流出穴13から本体10の外部に流出される。
【0058】
加熱部40は、図15に示すように、本体10の中空内部の空間に備えられている。加熱部40は、容器100に満たされた湯を加熱することができる。加熱部40は、例えば発熱体(抵抗)であるニクロム線を金属パイプで覆った構成とすることができる。金属パイプの下部側は螺旋状に巻かれた構成となっている。加熱部40は、螺旋状の部分41が、上記した第1の隔壁14aの上端側の近傍に配置されるように備えられる。攪拌部30の攪拌羽根32は、加熱部40の螺旋状の部分41に挿通されつつ第1の隔壁14aの内部空間に備えられる。加熱部40は、発熱体に所定の電流を流すことによって所定の熱を発することができる。
【0059】
温度設定部50は、湯の温度を所定の温度に設定することができる。温度設定部50による湯の温度の設定は、ユーザが表示部90に表示された温度を見ながら上面10eの「+」、「-」、「>」等の操作部91を押下操作することにより行うことができる。操作部91を押下操作することにより所定の制御信号が生成され、温度設定部50は、生成された制御信号に応じて湯の温度を設定することができる。操作部91は、上面91aがタッチパネルにより構成されており押下操作つまりタッチ操作により温度の設定が可能となっている。
【0060】
温度検知部60は、湯の温度を検知することができる。温度検知部60は、所定の温度センサとすることができる。温度センサは、測定した温度を電気信号に変換して出力することができる。温度センサは、例えば接触式とすることができ、サーミスタや熱電対、測温抵抗体などを含むことができる。
【0061】
加熱制御部70は、温度設定部50により設定された湯の温度に基づいて加熱部40の出力を制御することができる。より詳しくは、加熱制御部70は、温度設定部50により設定された湯の温度と温度検知部60により検知された温度との差に基づいて加熱部40の出力を制御することができる。更に詳しくは、加熱制御部70は、温度設定部50により設定された湯の温度と温度検知部60により検知された温度との差を解消するように加熱部40の出力を制御することができる。加熱制御部70は、所定の制御信号を生成して加熱部40に出力し、制御信号に応じた電流を加熱部40に供給することができる。
【0062】
時間計測部80は、加熱部40により湯を加熱した時間を計測することができる。時間計測部80は所定の時計機能を有している。
【0063】
表示部90は、本体10の上面10e側に設けられている。表示部90は、温度検知部60により検知された温度と時間計測部80により計測された時間より詳しくは茹で時間を表示することができる。表示部90は、検知された温度と計測された時間を所定の時間間隔で交互に表示することができる。表示部90は、タッチパネル機能を有しており、温度設定部50により設定される温度をユーザが入力するための入力部としても機能する。ユーザは温度を表示部90に表示させながらタッチ操作で入力することができる。
【0064】
以上のように構成された加熱調理器1の使用方法を図16のフローチャートに基づいて説明すると次のようになる。すなわち、まず工程1として、鍋等の容器100に水を満たす。次いで、工程2として磁性体を含まない容器100の場合、加熱調理器1の本体10の凸部10fに取り付け部20を嵌め込み、取り付け部20を介して本体10を容器100の上端縁部101に取り付ける(磁性体を含む容器100の場合は、必ずしも本体10に取り付け部20を取り付ける必要はない)。本体10を容器100に取り付けたときには、流出穴13は、正面側10Aの中央10Bから右側にずれた位置に設けられているため、容器100の右側の壁面に対向するように配置される。取り付け部20を、本体10の背面側10Cの中央10Dの凸部10fに嵌め込むため、本体10の容器10に対する位置や向きが固定され、流出穴13を、正面側10Aの中央10Bから右側にずれた向きに確実に向けることができる。
【0065】
続いて、工程3として、ユーザが表示部90を介して所定の温度を入力する。次に、工程4として、温度設定部50が、ユーザが入力した温度を設定する。次いで、工程5として、湯の温度が工程4で設定された温度となるように加熱制御部70が加熱部40の出力を制御しながら、攪拌部30の攪拌羽根32により流出穴13から湯を本体10の外部に吐出させる。流出穴13から流出した湯は、流出穴13が、正面側10Aの中央10Bから右側にずれた位置に設けられているため、図17に示すように、容器100の右側の壁面に衝突し易くなり、流れが乱れて混ざりやすくなる。
【0066】
なお、工程2において、磁性体を含む容器100の場合に、取り付け部20を介さずに本体10を自立させる場合にあっても、本体10の背面側の凸部10fを容器100の内面に当接させることにより本体10の位置や向きが位置決めされて、流出穴13を正面側10Aの中央10Bから右側にずれた位置に確実に向けることができる。
【0067】
以上説明したように本発明によれば、上記の構成により、温度設定部50により湯の温度を設定しつつ加熱制御部70により設定された湯の温度に基づいて加熱部40の出力を制御することができる。これにより、湯の温度を所定の温度に制御することができる。
【0068】
また、本体10は、底部10aに磁石11を設けることとしたので、容器100が磁性体を含む場合には安定した姿勢で立設するように固定することが可能となる。
更に、本体10を所定の容器100に取り付けるための取り付け部20を有することとしたので、本体10を所定の容器100に取り付けることができる。
【0069】
更にまた、本体10は、湯を本体10の外部から本体10の内部に流入させるための流入穴12と、湯を本体10の内部から本体10の外部に流出させるための流出穴13と、を設けることとしたので、流入穴12を介して本体10の内部に湯を流入させ、流出穴13を介して本体10の外部に湯を流出させることができる。
【0070】
また更に、流入穴12は、流出穴13に対し上方側の位置に設けることとしたので、湯温の相対的に低い上方側の湯を流入させて加熱することができ、湯の加熱効率を向上させることができる。
【0071】
更にまた、流入穴12は、複数設けることとしたので、湯の流入圧力を分散させることができる。これにより、流出穴13に対し上方側に設けられる流入穴12から湯を流入させる場合にあっても、流入圧力により本体10が倒れるなどの不具合を少なくすることができる。
【0072】
また、流入穴12は、複数の孔12aを有する孔群12a´を複数有し、複数の孔群12a´は、相互に対称な位置に設けることとしたので、湯の流入圧力を更に分散させることができる。
【0073】
更に、流入穴12を構成する個々の孔12aの大きさ寸法は、流出穴13の大きさ寸法よりも小さく設定することとしたので、上方側にある流入穴12の流入圧力により本体10が倒れるなどの不具合を更に少なくすることができる。
【0074】
更にまた、本体10は、流入穴12から流入した湯を攪拌するための攪拌部30を本体10の内部に備えることとしたので、湯を所定に攪拌することができる。
【0075】
また更に、隔壁14において、第1の隔壁14aは、攪拌羽根32の側方側を覆うとともに、所定の高さ寸法を有して平面視が円弧形状をなし、第2の隔壁14bは、円弧形状の第1の隔壁14aの一端部14a1から連続するようにかつ第1の隔壁14aの円弧形状に接するように、所定の高さ寸法をもって流出穴13に向かって帯状に延びて、第3の隔壁14cは、第2の隔壁14bと対称な形状であって、円弧形状の第1の隔壁14aの他端部14a2から連続するようにかつ第1の隔壁14aの円弧形状に接するように、所定の高さ寸法をもって流出穴13に向かって帯状に延びて、第2の隔壁14bと第3の隔壁14cは、並行するように延びるとともに、相互間の間隔を攪拌羽根32から流出穴13に向かって漸次狭くし、前記円弧形状の開口を介して前記攪拌羽根から湯が吐出されるとともに、前記吐出された湯は前記第2の隔壁および前記第3の隔壁に案内されるように前記流出穴から前記本体の外部に流出することとしたので、湯の流路を徐々に狭くすることができる。これにより、第2の隔壁14bおよび第3の隔壁14cにより攪拌羽根32から吐出される湯の圧力を徐々に高めながら本体10の外部に高圧で流出することができ、湯の混合性能を高めることができる。
【0076】
更にまた、流出穴13は、本体10の下端側であって、底部10aに設けられる磁石11の上方側の近傍位置に設けることとしたので、湯が本体10の外部に高圧で流出される場合にあっても本体10が倒れる等の不具合を少なくすることができる。
【0077】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることなく特許請求の範囲内において種々の変形実施、応用実施が可能であることは勿論である。
【0078】
例えば、上述した実施形態において、料理や材料ごとあるいはモードごとに予め温度を設定しておき、ユーザが表示部90を介して料理や材料あるいはモードを指定し、温度設定部50が、ユーザが指定した料理や材料あるいはモードに応じた湯の温度を設定することとしてもよい。また、温度設定部50が設定する温度は、単一の温度に限らず図18に示すように経時的に連続して変化するように設定あるいは図19に示すように段階的に変化するように設定することとしてもよい。湯温を段階的に変化させる調理手法は特にステップ調理と称される。
【0079】
また、上述した実施形態においては、流出穴13は、正面側10Aの中央10Bから右側にずれた位置に設けることとしているが、正面側10Aの中央10Bから左側にずれた位置に設けることとしても所要の効果を奏する。すなわち、流出穴13は、本体10の正面側10Aの中央10Bから左右のいずれか一方にずれた位置に設けることとすれば、容器100の壁面に衝突し易くなり、流れが乱れて混ざりやすくなる。
【0080】
更に、上述した実施形態においては、温度設定部50による湯の温度の設定は、上面10eの「+」、「-」、「>」等の操作部91を押下操作することにより行うこととしているが、図20に示す操作部92を操作することにより行うこととしてもよい。
【0081】
すなわち、図20においては、本体10の上端10´側に温度設定部50による湯の温度を設定するための操作部92を有し、操作部92は、短尺な円柱形状で所定の回動軸92aの周りを所定の回動方向92bに沿って回動するとともに、回動軸92aの方向に沿って押下可能とし、回動および押下により湯の温度を設定可能とすることができる。操作部92は、回動させることによって上面10eが面内回転し表示されるメニュー92cが変更され、押下することによって変更されたメニューに対応する設定温度に確定することができる。操作部92は押し釦の如く構成されており、内蔵するバネにより上方に付勢されている。したがって、操作部92は、下方に押下したときにはバネの付勢力に抗して没するように押下されて所定の押下位置で係止される。また、操作部92は、没した状態から更に押下したときには係止した状態が解除されるとともに、バネの付勢力により上方に上がるように構成されている。
【0082】
つまり、上述した操作部91による「+」、「-」、「>」の押下操作は、煩雑で時間を要することがあるが、操作部92においては、ユーザが回動と押下を迅速に行いつつ湯の温度を迅速に設定することが可能となる。
また、本発明の加熱調理器セット200は、以下のように仕切り具110を有することとしてもよい。
すなわち、所定の容器100は、図21乃至図30に示すように、容器100の内側空間100´を複数の空間100a´,100b´に仕切るための仕切り具110を備えている。仕切り具110は、複数の空間100a´,100b´に仕切るための仕切り部材111と、仕切り部材111の一端部111aと他端部111bを容器100の相互に対向する内面100a,100b側に保持するための複数の保持部材120と、を有している。
【0083】
仕切り部材111は、矩形の柵状または格子状となっている(図においては矩形の柵状となっている)。
複数の保持部材120は、全体がシリコンにより形成されている。複数の保持部材120は、第1の保持部材121乃至第4の保持部材124を有している。
【0084】
第1の保持部材121と第2の保持部材122および第3の保持部材123と第4の保持部材124は、容器100の相互に対向する内面100a,100b側のそれぞれに相互に対向するように設けられている。また、第1の保持部材121と第3の保持部材123および第2の保持部材122と第4の保持部材124は、前後方向に並ぶように設けられている。第1の保持部材121乃至第4の保持部材124は、容器100に対し着脱可能に設けられている。
【0085】
すなわち、仕切り部材111は、第1の保持部材121乃至第4の保持部材124を介して一端部111aおよび他端部11bを容器100の相互に対向する内面100a,100b側に保持されて容器100の内側空間100´を複数の空間100a´,100b´に仕切ることができる。
【0086】
第1の保持部材121乃至第4の保持部材124は、容器100の内面100a,100b側において上下方向にスライド移動させながら着脱することができる。第1の保持部材121乃至第4の保持部材124は、上下方向に長尺に延びる長尺部121a乃至124aと、長尺部121a乃至124aの上端121a´乃至124a´から容器100の外側に延出する延出部121b乃至124bと、を有している。長尺部121a乃至124aおよび延出部121b乃至124bは、板状となっている。
【0087】
保持部材121乃至124は、長尺部121a乃至124aが容器100の内面100a,100b側において上下方向にスライド移動するとともに、延出部121b乃至124bを介して容器100の上端縁部101に係止することができる。
【0088】
長尺部121a乃至124aは、内面121a´´乃至124a´´側に凹部121c乃至124cを有している。長尺部121a乃至124aは、凹部121c乃至124cに仕切り部材111の一端部111aおよび他端部111bを挟むように保持することができる。
すなわち、凹部121c乃至124cは、前後方向に延びる第1の前後方向凹部121c1乃至124c1を有している。
つまり、長尺部121a乃至124aは、相互に対向する第1の保持部材121の長尺部121aと第2の保持部材122の長尺部122aの第1の前後方向凹部121c1,122c1および第3の保持部材123の長尺部123aと第4の保持部材124の長尺部124aの第1の前後方向凹部123c1,124c1により仕切り部材111の一端部111aおよび他端部111bを挟むように保持することができる。これにより、容器100の内側空間100´を前後方向に横断するように仕切るとともに、容器100の内側空間100´を上下方向に複数の空間110a´,100b´に区分けすることができる。
【0089】
より詳しくは、長尺部121a乃至124aは、内面121a´´乃至124a´´側に内側に凸出する複数の凸部121d1,121d2乃至124d1,124d2を有している。凸部121d1,121d2乃至124d1,124d2は内側に突出する板状となっている。そして、上下方向に隣接する凸部121d1~121d2乃至124d1~124d2間に狭小な間隔の第1の前後方向凹部121c1乃至124c1が形成されている。
【0090】
更に詳しくは、凸部121d1,121d2乃至124d1,124d2は、上下方向に複数並んで設けられており、上下方向に相互に隣接する凸部121d1~121d2乃至124d1~124d2間に第1の前後方向凹部121c1乃至124c1が形成されている。
【0091】
また更に詳しくは、上下方向に複数並んで設けられる凸部121d1,121d2乃至124d1,124d2は、相互に隣接する第1の上下方向凸部121d1乃至124d1および第2の上下方向凸部121d2乃至124d2を有している。第1の上下方向凸部121d1乃至124d1と第2の上下方向凸部121d2乃至124d2との間に第1の前後方向凹部121c1乃至124c1が形成されている。
【0092】
ここで、相互に隣接する第1の上下方向凸部121d1乃至124d1および第2の上下方向凸部121d2乃至124d2を一対の上下方向凸部121d乃至124dとしたとき、一対の上下方向凸部121d乃至124dは、一定の間隔で上下方向に複数並んで設けられている。そして、相互に隣接する一対の上下方向凸部121d1~121d1乃至124d1~124d1間に前後方向に延びる第2の前後方向凹部121c2乃至124c2が形成されている。第2の前後方向凹部121c2乃至124c2の間隔は、第1の前後方向凹部121c1乃至124c1の間隔よりも大きく設定されている。第2の前後方向凹部121c2乃至124c2は、対向する長尺部121a乃至124aの一対の上下方向凸部121d乃至124dを嵌め込み可能に構成されている。
【0093】
相互に対向するように設けられる第1の保持部材121の長尺部121aと第2の保持部材122の長尺部122aおよび第3の保持部材123の長尺部123aと第4の保持部材124の長尺部124aは、第1の連結部130を介して下端121a´´´乃至124a´´´側が相互に連結されている。
【0094】
また、前後方向に隣接する第1の保持部材121の延出部121bと第3の保持部材123の延出部123bおよび第2の保持部材122の延出部122bと第4の保持部材124の延出部124bは、第2の連結部140を介して相互に連結されている。つまり、連結部130,140を介して第1の保持部材121乃至第4の保持部材124は一体となっている。連結部130,140は、板状となっている。
【0095】
なお、長尺部121a乃至124aと延出部121b乃至124bは、長尺部121a乃至124aと延出部121b乃至124bの境界に設けられたスリット150を介して相互に屈曲可能に構成されている。
【0096】
また、第1の連結部130は、前後方向に延びるスリット160が第1の連結部130の長手方向に複数設けられ、スリット160を介して屈曲可能に構成されている。なお、スリット150,160は、スリット150,160の深さhが、長尺部121a乃至124a、延出部121b乃至124b、第1の連結部130の厚みtよりも小さく設定されており、薄肉部分を残余させつつ屈曲可能な構成となっている。
【0097】
ここで、容器100は、上端縁部101に延出部121b乃至124bおよび第2の連結部140を係止する凹状の係止部104を有している。容器100は、凹状の係止部104に延出部121b乃至124bおよび第2の連結部140を嵌め込んで係止することができる。そして、容器100は、延出部121b乃至124bおよび第2の連結部140を係止部104に嵌め込んで係止した状態で延出部121b乃至124bおよび第2の連結部140と容器100の上端縁部101とが面一となるように構成されている。
【0098】
容器100は、容器100の上端縁部101を閉塞するための蓋部107を有しており、延出部121b乃至124bと容器100の上端縁部101とが面一となるように延出部121b乃至124bを係止部104により係止することで、容器100の上端縁部101を蓋部107により閉塞したときにがたつくことを防止することができる。これにより、容器100の上端縁部101と蓋部107との間に隙間が形成されることなく隙間を介して熱が散逸することを防止することができる。
【0099】
なお、蓋部107は、加熱調理器1を挿通するための穴107aが設けられている。穴107aは、U字状に形成されており、加熱調理器1の側面1aと接触する上端縁部107a´には弾性変形可能な材料が設けられている。これにより、加熱調理器1の側面1aと蓋部107の上端縁部107a´との間に隙間が形成されることなく隙間を介して熱が散逸することを防止することができる。蓋部107は、全体がポリプロピレン(PP)により形成され、上端縁部107a´に設けられている弾性変形可能な材料はシリコンにより形成されている。
【0100】
また、容器100は、側壁102の内面100a,100b側に長尺部121a乃至124aを嵌め込んで保持するための凹部102aを設けている。保持部材120は、凹部102aを介して上下方向にスライド移動することができる。更に、容器100は、底壁103の内面100c側に第1の連結部130を嵌め込んで保持するための凹部(図示せず)を設けている。容器100は、凹部102a、係止部104により保持部材120の位置を固定することができる。
【0101】
容器100は、容器100の内面100a,100b側がテーパ状に形成されて、容器100の内面100a,100b側の間隔寸法が上端105から下端106に行くにしたがって漸次減少するように構成されている。すなわち、加熱調理器1の本体10の高さ寸法が、容器100の内面100a,100b側の上端105の間隔寸法と下端106の間隔寸法の範囲に設定され、容器100の内面100a,100b側に加熱調理器1の本体10の上端10´および下端10´´を係止するように収納することができる。
【0102】
このように、容器100の内面100a,100b側に加熱調理器1の本体10の上端10´および下端10´´を係止するように収納したときに、加熱調理器1の本体10が容器100の内側空間100´内に隠れるようにすることができる。これにより、加熱調理器1を見栄え良く収納することができる等、容器100を収納容器としても有効活用することができる。
【0103】
このように図21乃至図30の変形例によれば、所定の容器100は、容器100の内側空間100´を複数の空間に仕切るための仕切り具110を有し、仕切り具110は、複数の空間に仕切るための仕切り部材111と、仕切り部材111の一端部111aと他端部111bを容器100の相互に対向する内面100a,100b側に保持するための複数の保持部材112と、を有することとしたので、保持部材112により仕切り部材111を保持しながら容器100の内側空間100´を複数の空間100a´,100b´に仕切ることができる。
【0104】
また、凹部121c乃至124cは、前後方向に延びる第1の前後方向凹部121c2乃至124c2を有し、相互に対向する第1の保持部材121乃至第4の保持部材124の長尺部121a乃至124aの第1の前後方向凹部121c1乃至124c1により仕切り部材111の一端部111aおよび他端部111bを保持することにより、容器100の内側空間100´を前後方向に仕切るとともに、容器100の内側空間100´を上下方向に複数の空間100a´,100b´に区分けすることとしたので、容器100の内側空間100´を上下方向において複数の空間100a´,100b´に区分けすることができる。
【0105】
更に、一対の上下方向凸部121d乃至124dは、上下方向に複数並んで設けられるとともに、相互に隣接する一対の上下方向凸部121d~121d乃至124d~124d間に前後方向に延びる第2の前後方向凹部121c2乃至124c2が形成され、第2の前後方向凹部121c2乃至124c2は、対向する長尺部121a乃至124aの一対の上下方向凸部121d乃至124dを嵌め込み可能に構成されていることとしたので、第2の前後方向凹部121c2乃至124c2に対向する長尺部121a乃至124aの一対の上下方向凸部121d乃至124dを嵌め込むことができ、対向する保持部材121a,121bおよび121c,121dを一体として収納することができる。
【0106】
更にまた、相互に対向するように設けられる保持部材121乃至124の長尺部121a乃至121dは、連結部130を介して下端121a´´´乃至124a´´´側が相互に連結されることとしたので、連結部130を介して相互に対向するように設けられる保持部材121乃至124を一体として容器100の相互に対向する内面100a´,100b´側に保持することができる。
【0107】
また更に、容器100は、上端面102に延出部112bを係止する凹状の係止部104を有し、凹状の係止部104に延出部112bを係止し、延出部112bを係止部104に係止した状態で延出部112bと容器100の上端面102とが面一となるように構成されることとしたので、容器100の上端面102に延出部112bを段差なく係止することができる。
【0108】
なお、容器100の保持部材は、図31乃至図33に示す保持部材121乃至124のように、凹部121c乃至124cは、前後方向凹部121c1,121c2乃至124c1,124c2とともに、更に上下方向に延びる上下方向凹部121c3乃至124c3を有し、相互に対向する保持部材121乃至124の長尺部121a乃至124aの上下方向凹部121c3乃至124c3により仕切り部材111の一端部111aおよび他端部111bを保持することにより、容器100の内側空間100´を上下方向に縦断するように仕切るとともに、容器100の内側空間100´を前後方向に複数の空間100c´,100d´に区分けすることとしてもよい。
【0109】
この場合にあっては、凸部121d1,121d2乃至124d1,124d2は、凸部121d1´,121d1´´,121d2´,121d2´´乃至124d1´,124d1´´,124d2´,124d2´´の如く上下方向とともに更に前後方向にも複数並んで設けられ、前後方向に相互に隣接する凸部121d1´~121d1´´,121d2´~121d2´´乃至124d1´~124d1´´,124d2´~124d2´´間に上下方向凹部121c3乃至124c3が形成される。
【0110】
このように、凹部121c乃至124cは、上下方向に延びる上下方向凹部121c3乃至124c3を有し、相互に対向する第1の保持部材121乃至第4の保持部材124の長尺部121a乃至124aの上下方向凹部121c3乃至124c3により仕切り部材111の一端部111aおよび他端部111bを保持することにより、容器100の内側空間100´を上下方向に仕切るとともに、容器100の内側空間100´を前後方向に複数の空間100c´,100d´に区分けすることができ、容器100の内側空間100´を前後方向において複数の空間100c´,100d´に区分けすることができる。
【0111】
すなわち、凹部121c乃至124cは、上下方向に延びる上下方向凹部121c3乃至124c3および前後方向に延びる前後方向凹部121c1,121c2乃至121c2,124c2の少なくともいずれか一方を有し、相互に対向する第1の保持部材121の長尺部121aと第2の保持部材122の長尺部122aの上下方向凹部121c3,122c3により、および第3の保持部材123の長尺部123aと第4の保持部材124の長尺部124aの上下方向凹部123c3,124c3により、仕切り部材111の一端部111aおよび他端部111bを挟むように保持することにより、容器100の内側空間100´を上下方向に縦断するように仕切るとともに、容器100の内側空間100´を前後方向に複数の空間100c´,100d´に区分けし、相互に対向する第1の保持部材121の長尺部121aと第2の保持部材122の長尺部122aの前後方向凹部121c1,122c1および第3の保持部材123の長尺部123aと第4の保持部材124の長尺部124aの前後方向凹部123c1,124c1により仕切り部材111の一端部111aおよび他端部111bを挟むように保持することにより、容器100の内側空間100´を前後方向に横断するように仕切るとともに、容器100の内側空間100´を上下方向に複数の空間100a´,100b´に区分けすることができる。
【0112】
また、凸部121d乃至124dは、上下方向および前後方向の少なくともいずれか一方の方向に複数並んで設けられ、上下方向に相互に隣接する凸部121d1~121d2乃至124d1~124d2間に前後方向凹部121c1乃至124c1が形成され、前後方向に相互に隣接する凸部121d1´~121d1´´,121d2´~121d2´´乃至124d1´~124d1´´,124d2´~124d2´´間に上下方向凹部121c3乃至124c3が形成されている。
【0113】
更に、容器100の保持部材は、図34に示す保持部材121乃至124のように、連結部130,140により連結することなくそれぞれ個々に容器100に設けることとしてもよい。
【0114】
更にまた、容器100の保持部材は、図35に示す保持部材121乃至126のように、第5の保持部材125、第6の保持部材26を容器100の相互に対向する内面100a,100b側のそれぞれに相互に対向するように更に設けることとしてもよい。
【0115】
また更に、上述した実施形態にあっては、第1の保持部材121と第3の保持部材123および第2の保持部材122と第4の保持部材124は、前後方向に並ぶように設けられているが、例えば、保持部材120は、第3の保持部材123および第4の保持部材124を省略することとして、第1の保持部材121および第2の保持部材122のみとし、第1の保持部材121および第2の保持部材122の前後方向の寸法を大きく設定して凸部121d1,121d2乃至122d1,122d2および第1の前後方向凹部121c1乃至122c1の前後方向の寸法を大きくし、容器100の相互に対向する内面100a,100b側のそれぞれに一つずつ相互に対向するように保持部材121,122を設けて仕切り部材111を保持することとしてもよい。
【0116】
また、上述した加熱調理器1のランプ15を、図36に示すように、上下方向に長尺な形状とすることとしてもよい。
【0117】
更に、取り付け部20を図37および図38の変形例に示す構成とすることとしてもよい。すなわち、本変形例においては、突出片21bの先端側の軸体21cから上方に板状に延びるように、かつ、第1の挟持片21の上部側と対向するように、押圧部23を設けることとしている。
【0118】
つまり、押圧部23は、軸体21cを介して第2の挟持片21と連続しており、押圧部23に加熱調理器1の本体10に向かって押圧力を付与することにより軸体21cを介して回動し、第2の挟持片21を本体10から離間するように開放させることができる。このような押圧部23の操作により、加熱調理器1を容器100に取り付けたり、外したりすることができる。
【0119】
ここで、図37および図38の変形例においてはケーブル10dの基端10d´側は、本体10に対し着脱可能となっている。ケーブル10dの基端10d´側を本体10に対し装着したときには、加熱調理器1がコンセント10cが差し込まれる電源と電気的に接続された状態となる。押圧部23には、ケーブル10dを挿通するための穴23aが設けられており、ケーブル10dの基端10d´側は穴23aに挿通することができ、穴23aを介して本体10に対し着脱することができる。
【0120】
なお、上記した加熱調理器1は、上記以外の他の容器、他の仕切り具と組み合わせて使用可能なことは勿論である。また、上記した容器100は、上記以外の他の加熱調理器、他の仕切り具と組み合わせて使用可能なことは勿論である。更に、上記した仕切り具110は、上記以外の他の加熱調理器、他の容器と組み合わせて使用可能であることは勿論である。
【0121】
更にまた、上述した実施形態にあっては、流入穴12は、本体10の全周にわたり多段に複数設けられることとしているが、図39に示すように、流入穴12は、複数(より詳しくは9)の孔12aを有する所定の孔群12a´を複数(より詳しくは3)有することとして、複数の孔群12a´は、相互に上下方向の位置を同じ位置としつつ本体10の側周面10bの周方向に沿って相互に対称な位置に設けることとしても所要効果を奏する。より詳しくは、孔群12a´は、本体10の側周面10bの3か所に120°の等間隔で設け、流入穴12を構成する個々の孔12aは、いずれも円形かつ同寸法とすることとしても所要の効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0122】
A:外径寸法
B:高さ寸法
C:高さ寸法
D:間隔
h:スリットの深さ
t:厚み
1:加熱調理器
1a:側面
1´:制御系
10:本体
10´:上端
10´´:下端
10A:正面側
10B:中央
10C:背面側
10D:中央
10a:底部
10b:側周面
10c:コンセント
10d:ケーブル
10d´:基端
10e:上面
10f:凸部
11:磁石
11´:蓋体
12:流入穴
12a:孔
12a´:孔群
13:流出穴
14:隔壁
14a:第1の隔壁
14a´:開口
14a1:一端部
14a2:他端部
14a3:開口
14b:第2の隔壁
14c:第3の隔壁
14d:第4の隔壁
15:ランプ
20:取り付け部
21:第1の狭持片
21a:板状体
21b:突出片
21c:軸体
21d:コイルバネ
21e:凹部
22:第2の狭持片
23:押圧部
23a:穴
30:攪拌部
31:軸体
32:攪拌羽根
40:加熱部
41:螺旋状の部分
50:温度設定部
60:温度検知部
70:加熱制御部
80:時間計測部
90:表示部
91:操作部
92:操作部
92a:回動軸
92b:回動方向
92c:メニュー
100:容器
100a,100b:内面
100´:内側空間
100a´,100b´,100c´,100d´:空間
101:上端縁部
102:側壁
102a:凹部
103:底壁
104:係止部
105:上端
106:下端
107:蓋部
107a:穴
107a´:上端縁部
110:仕切り具
111:仕切り部材
111a:一端部
111b:他端部
120:保持部材
121:第1の保持部材
121a:長尺部
121a´:上端
121a´´:内面
121a´´´:下端
121b:延出部
121c:凹部
121c1:第1の前後方向凹部
121c2:第2の前後方向凹部
121c3:上下方向凹部
121d:一対の上下方向凸部
121d1:凸部(第1の上下方向凸部)
121d2:凸部(第2の上下方向凸部)
121d1´,121d1´´,121d2´,121d2´´:凸部
122:第2の保持部材
122a:長尺部
122a´:上端
122a´´:内面
122a´´´:下端
122b:延出部
122c:凹部
122c1:第1の前後方向凹部
122c2:第2の前後方向凹部
122c3:上下方向凹部
122d:一対の上下方向凸部
122d1:凸部(第1の上下方向凸部)
122d2:凸部(第2の上下方向凸部)
122d1´,121d1´´,121d2´,121d2´´:凸部
123:第3の保持部材
123a:長尺部
123a´:上端
123a´´:内面
123a´´´:下端
123b:延出部
123c:凹部
123c1:第1の前後方向凹部
123c2:第2の前後方向凹部
123c3:上下方向凹部
123d:一対の上下方向凸部
123d1:凸部(第1の上下方向凸部)
123d2:凸部(第2の上下方向凸部)
123d1´,121d1´´,121d2´,121d2´´:凸部
124:第4の保持部材
124a:長尺部
124a´:上端
124a´´:内面
124a´´´:下端
124b:延出部
124c:凹部
124c1:第1の前後方向凹部
124c2:第2の前後方向凹部
124c3:上下方向凹部
124d:一対の上下方向凸部
124d1:凸部(第1の上下方向凸部)
124d2:凸部(第2の上下方向凸部)
124d1´,121d1´´,121d2´,121d2´´:凸部
125:第3の保持部材
126:第4の保持部材
130:第1の連結部
140:第2の連結部
150,160:スリット
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40