(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023124530
(43)【公開日】2023-09-06
(54)【発明の名称】シフトポジション検出装置
(51)【国際特許分類】
G05G 25/00 20060101AFI20230830BHJP
B60K 20/02 20060101ALI20230830BHJP
【FI】
G05G25/00 C
B60K20/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022028339
(22)【出願日】2022-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】000222934
【氏名又は名称】東洋電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【弁理士】
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【弁理士】
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】富田 悟
【テーマコード(参考)】
3D040
3J070
【Fターム(参考)】
3D040AA03
3D040AA10
3D040AA33
3D040AB01
3D040AC07
3D040AC36
3D040AC65
3J070AA03
3J070BA51
3J070BA90
3J070CC71
3J070DA01
(57)【要約】
【課題】シフトポジション検出の信頼性が低下すること。
【解決手段】本発明のシフトポジション検出装置は、複数のポジションに移動されるシフトレバーの各ポジションに応じた信号を検出する、それぞれ種類が異なる第一センサ31及び第二センサ32と、第一センサ31及び第二センサ32それぞれの出力信号に基づいてシフトレバーのポジションを検出する制御部40と、を備え、少なくとも1つの第一センサ31と、少なくとも1つの第二センサ32とを、シフトレバーのポジション毎に信号を検出可能なよう配置した。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のポジションに移動されるシフトレバーの各ポジションに応じた信号を検出する、それぞれ種類が異なる第一センサ及び第二センサと、
前記第一センサ及び前記第二センサそれぞれの出力信号に基づいて前記シフトレバーのポジションを検出する制御部と、を備え、
少なくとも1つの前記第一センサと、少なくとも1つの前記第二センサとを、前記シフトレバーのポジション毎に信号を検出可能なよう配置した、
シフトポジション検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載のシフトポジション検出装置であって、
合わせて少なくとも3つの前記第一センサ及び前記第二センサを、前記シフトレバーのポジション毎に信号を検出可能なよう配置した、
シフトポジション検出装置。
【請求項3】
請求項1に記載のシフトポジション検出装置であって、
前記シフトレバーの各ポジションが配置された経路に沿って、前記第一センサと前記第二センサとを交互に配置した、
シフトポジション検出装置。
【請求項4】
請求項2に記載のシフトポジション検出装置であって、
前記シフトレバーのポジション毎に、一のポジションに対応する1つの前記第一センサあるいは前記第二センサからなるメインセンサを配置し、当該メインセンサに隣接する位置に当該メインセンサとは異なる2つの前記第二センサあるいは前記第一センサからなるサブセンサを配置し、
1つの前記メインセンサに対応する一のポジションに前記シフトレバーが位置するときに、当該一のポジションに応じた信号を、1つの前記メインセンサと2つの前記サブセンサとがそれぞれ検出可能なよう配置されている、
シフトポジション検出装置。
【請求項5】
請求項1に記載のシフトポジション検出装置であって、
前記第一センサ及び前記第二センサが、各ポジションに応じた出力信号を前記制御部に出力可能であり、
前記制御部が、前記第一センサ及び前記第二センサそれぞれの出力信号に基づいて、前記シフトレバーのポジションを検出する、
シフトポジション検出装置。
【請求項6】
請求項1に記載のシフトポジション検出装置であって、
前記制御部が、前記第一センサ及び前記第二センサからの出力信号の数と、予めポジション毎に設定された出力信号を出力するセンサの数とが異なる場合に異常検出する、
シフトポジション検出装置。
【請求項7】
請求項1に記載のシフトポジション検出装置であって、
前記第一センサ及び第二センサが、第一の方向に沿った第一配列と、前記第一の方向に直交する第二の方向に沿った第二配列と、に配置され、
前記第一配列に沿った前記シフトレバーの少なくともいずれかのポジションを検出する際に、前記第一配列に配置された前記第一センサ又は前記第二センサに隣接する前記第二配列に配置された前記第二センサ又は前記第一センサが、出力信号を前記制御部に出力するように構成された、
シフトポジション検出装置。
【請求項8】
請求項1に記載のシフトポジション検出装置であって、
前記第一センサは、前記シフトレバーの各ポジションに応じた磁気を検出する磁気センサであり、
前記第二センサは、前記シフトレバーの各ポジションに応じた光を検出する光センサである、
シフトポジション検出装置。
【請求項9】
請求項8に記載のシフトポジション検出装置であって、
前記第一センサは、信号の強度を検出値として検出し、
前記第二センサは、信号のオンオフを検出値として検出するよう構成されている、
シフトポジション検出装置。
【請求項10】
請求項9に記載のシフトポジション検出装置であって、
前記制御部は、
少なくとも1つの前記第一センサによる出力信号の強度と、少なくとも2つの前記第二センサによる出力信号の有無と、に基づいて前記シフトレバーのポジションを検出する、
あるいは、
少なくとも2つの前記第一センサによる出力信号の強度と、少なくとも1つの前記第二センサによる出力信号の有無と、に基づいて前記シフトレバーのポジションを検出する、
シフトポジション検出装置。
【請求項11】
複数のポジションに移動されるシフトレバーのポジション毎にそれぞれ少なくとも1つ配置され、それぞれ種類が異なる第一センサ及び第二センサが、各ポジションに応じた出力信号を制御部に出力するステップと、
前記制御部が、前記第一センサ及び前記第二センサそれぞれの出力信号に基づいて、前記シフトレバーのポジションを検出するステップと、を備える、
シフトポジション検出方法。
【請求項12】
請求項11に記載のシフトポジション検出方法であって、
合わせて少なくとも3つの前記第一センサ及び前記第二センサが、前記シフトレバーのポジション毎に前記制御部に出力信号を出力するステップと、
前記制御部が、前記第一センサ及び前記第二センサの出力信号に基づいて、前記シフトレバーのポジションを検出するステップと、
を備える、
シフトポジション検出方法。
【請求項13】
請求項12記載のシフトポジション検出方法であって、
前記制御部が、前記第一センサ及び前記第二センサからの出力信号の有無と、予めポジション毎に設定された出力信号を出力する前記第一センサ及び前記第二センサの組み合わせと、を比較するステップと、
前記制御部が、出力信号の出力があった前記第一センサ及び前記第二センサが前記組み合わせにおいて2つ以上一致しているポジションを、前記シフトレバーのポジションとして検出するステップと、
を備える、
シフトポジション検出方法。
【請求項14】
請求項13に記載のシフトポジション検出方法であって、
前記制御部が、前記第一センサ及び前記第二センサからの出力信号の数と、予めポジション毎に設定された出力信号を出力するセンサの数と、が異なる場合に、異常検出するステップを備える、
シフトポジション検出方法。
【請求項15】
請求項14に記載のシフトポジション検出方法であって、
前記異常検出がされた場合に、前記制御部が、出力信号を出力した前記第一センサ及び前記第二センサが前記組み合わせにおいて複数一致するポジションを、前記シフトレバーのポジションとして検出するステップ、を備える、
シフトポジション検出方法。
【請求項16】
請求項15に記載のシフトポジション検出方法であって、
前記異常検出がされた場合に、前記制御部が、検出したポジションに対応する前記組み合わせにおいて、出力信号を出力した前記第一センサ及び前記第二センサと一致していないセンサを、異常センサとして検出するステップ、を備える、
シフトポジション検出方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されるシフトレバーのポジションを検出するシフトポジション検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動変速機を搭載した車両におけるシフトレバーのポジションを検出する装置として、特許文献1に記載のように、磁気センサを使用したものが知られている。特許文献1では、ケースに収容されたシフトレバーの端部に磁石が固定されており、ケースの底面に磁気センサであるホールICを配置することで、シフトレバーの変位を検出して、シフトレバーのポジションを検出している。
【0003】
具体的に、特許文献1のポジションセンサでは、「R,N,D,H」といった各ポジションが略T字状に配置されているシフトレバーにおいて、各ポジションに対応する位置や各ポジションの間の位置に、6つのホールICを配置している。そして、各ホールICによる検出結果のパターンに応じて、シフトレバーのポジションを検出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に記載のポジションセンサでは、ホールICといった同一のセンサを複数用いてシフトポジションを検出しているため、信頼性が低下する、という問題が生じる。つまり、同一のセンサを複数用いている場合には、同一の原因で全てのセンサが故障する可能性もあり、シフトポジションの検出が不可能となる場合が生じうる。
【0006】
このため、本発明の目的は、上述した課題である、シフトポジション検出の信頼性が低下する、ということを解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態であるシフトポジション検出装置は、
複数のポジションに移動されるシフトレバーの各ポジションに応じた信号を検出する、それぞれ種類が異なる第一センサ及び第二センサと、
前記第一センサ及び前記第二センサそれぞれの出力信号に基づいて前記シフトレバーのポジションを検出すると、を備え、
少なくとも1つの前記第一センサと、少なくとも1つの前記第二センサとを、前記シフトレバーのポジション毎に信号を検出可能なよう配置した、
という構成をとる。
【0008】
また、本発明の一形態であるシフトポジション検出方法は、
複数のポジションに移動されるシフトレバーのポジション毎にそれぞれ少なくとも1つ配置され、それぞれ種類が異なる第一センサ及び第二センサが、各ポジションに応じた出力信号を制御部に出力するステップと、
前記制御部が、前記第一センサ及び前記第二センサそれぞれの出力信号に基づいて、前記シフトレバーのポジションを検出するステップと、を備える、
という構成をとる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、以上のように構成されることにより、シフトポジション検出の信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の第1の実施形態におけるシフト装置の構成の概略を示す図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態におけるシフトポジション検出装置の構成を示すブロック図である。
【
図3】
図2に開示したシフトポジション検出装置のセンサの配置を示す図である。
【
図4】
図3に開示したシフトポジション検出装置のセンサによる出力信号のパターンを示す図である。
【
図5】
図1に開示したシフトポジション検出装置の動作を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の第2の実施形態におけるシフト装置の構成の概略を示す図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態におけるシフトポジション検出装置のセンサの配置を示す図である。
【
図8】本発明の第2の実施形態におけるシフトポジション検出装置のセンサの配置を示す図である。
【
図9】
図7に開示したシフトポジション検出装置のセンサによる出力信号のパターンを示す図である。
【
図10】発明の第2の実施形態におけるシフトポジション検出装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態を、
図1乃至
図5を参照して説明する。
図1乃至
図4は、シフト装置及びシフトポジション検出装置の構成を説明するための図であり、
図5は、シフトポジション検出装置の動作を説明するための図である。
【0012】
[構成]
図1に、本実施形態で用いるシフト装置の一例を示す。本実施形態では、シフト装置は、シフトポジションである「P,R,N,D,L」が一直線状に配置された単方向シフト装置であることとする。このため、シフトレバー20の可動経路となる溝部10が、一直線状に形成されている。なお、
図1の符号1Aは、シフトレバー20がポジション「P」に位置し、符号1Bは、シフトレバー20がポジション「R」に位置している場合を例示している。なお、本発明が適用されるシフト装置は単方向シフト装置であることに限定されず、後述する実施形態2で示すようにシフトレバーの可動経路が複数方向に分岐する多方向シフト装置であってもよい。また、シフトポジションの配置やポジション自体も、上述したものに限定されない。
【0013】
図2に、
図1に示すシフト装置におけるシフトレバーのポジションを検出するシフトポジション検出装置の構成を示す。
図2に示すように、シフトポジション検出装置は、磁気センサ31と光センサ32からなるセンサ群30と、各センサ31,32の出力信号に基づいてシフトレバー20のポジションを検出する制御部40と、を備える。そして、センサ群30を構成する各センサ31,32は、シフト装置を構成するシフトレバー20の下端及び溝部10のさらに下方に設置されており、複数のポジションに移動されるシフトレバー20の各ポジションに応じた信号を検出するよう構成されている。
【0014】
図3に、センサ群30の配置の一例を示す。
図3の符号3Aに示すように、シフトレバーの各ポジション(P,R,N,D,L)が配置された溝部10に沿って、当該溝部10の下方に、磁気センサ31と光センサ32とが交互に配置されている。なお、
図3においては、磁気センサ31は四角形の図形で示し、センサ番号1,3,5,7が付されている。また、光センサ32は円形の図形で示し、センサ番号2,4,6が付されている。具体的に、
図3の符号3Aに示すように、各ポジションの対応する位置に1つのいずれかのセンサ31,32を配置し、さらに溝部10の端の延長上に、さらに1つのいずれかのセンサを配置している。つまり、溝部10のシフトポジション「P,R,N,D,L」にそれぞれ対応する位置に、「光センサ(2),磁気センサ(3),光センサ(4),磁気センサ(5),光センサ(6)」を配置し、溝部10の一端に位置するポジション「P」に対応する位置からさらに溝部10の延長上に「磁気センサ(1)」を配置し、溝部10の他端に位置するポジション「L」に対応する位置からさらに溝部10の延長上に「磁気センサ(7)」を配置している。
【0015】
磁気センサ31(第一センサ)は、例えば、ホールICであり、シフトレバー20の各ポジションに応じた磁気を検出するよう構成されている。このため、シフトレバー20の下端付近には、磁石が搭載されている。そして、磁気センサ31は、信号の強度を検出値として検出するよう構成されており、例えば、磁石の磁束密度およびセンサ間の間隔などに基づいて設定される所定の閾値を境に、磁気の強さが「強い」、「弱い」の2通りの強度を検出可能である。このため、磁気センサ31は、磁気の強さが「強い」、「弱い」を出力信号とする。
【0016】
ここで、磁気センサ31による磁気の検出例を説明する。
図3の符号3Bは、シフトレバー20がポジション「P」に位置する場合を示しており、この場合の磁気センサ31による磁気の検出範囲を点線で示している。すると、シフトレバー20がポジション「P」に位置するときには、ポジション「P」に隣接する両隣の位置にそれぞれ磁気センサ31(1),(3)が配置されており、かかる2つの磁気センサ31(1),(3)がそれぞれ「弱い」強度の磁気を検出可能である。また、
図3の符号3Cは、シフトレバー20がポジション「R」に位置する場合を示しており、この場合の磁気センサ31による磁気の検出範囲を点線で示している。すると、シフトレバー20がポジション「R」に位置するときには、ポジション「R」の位置に磁気センサ31(3)が配置されており、かかる1つの磁気センサ31(3)が「強い」強度の磁気を検出可能である。なお、
図3の符号3Dは符号3Bの場合と同様に、シフトレバー20がポジション「L」に位置するときには、ポジション「L」に隣接する両隣の位置にそれぞれ磁気センサ31(5),(7)が配置されており、かかる2つの磁気センサ31(5),(7)がそれぞれ「弱い」強度の磁気を検出可能である。
【0017】
光センサ32(第二センサ)は、例えば、受光素子であり、シフトレバー20の各ポジションに応じた光を検出するよう構成されている。このため、シフト装置は、シフトレバー20が各ポジションに位置したときに当該各ポジションに対応する光センサ32が受光可能な光を発光する発光素子を搭載したり、光センサ32が受光可能な光が外部から照射されるようケースに孔を形成するなどして構成されている。そして、光センサ32は、光のオンオフを検出可能なよう構成されており、光の「検出」を出力信号とする。
【0018】
ここで、光センサ32による光の検出例を説明する。
図3の符号3Bは、シフトレバー20がポジション「P」に位置する場合を示しており、この場合の光センサ32による光の検出範囲を点線で示している。すると、シフトレバー20がポジション「P」に位置するときには、ポジション「P」の位置に光センサ32(2)が配置されており、かかる1つの光センサ32(2)が光を検出可能である。また、
図3の符号3Cは、シフトレバー20がポジション「R」に位置する場合を示しており、この場合の光センサ32による光の検出範囲を点線で示している。すると、シフトレバー20がポジション「R」に位置するときには、ポジション「R」に隣接する両隣の位置にそれぞれ光センサ32(2),(4)が配置されており、かかる2つの光センサ32(2),(4)がそれぞれ光を検出可能である。そして、
図3の符号3Dは符号3Bの場合と同様に、ポジション「L」の位置に光センサ32(6)が配置されており、かかる1つの光センサ32(6)が光を検出可能である。
【0019】
このように、本実施形態では、シフトレバー20の可動経路に沿って磁気センサ31と光センサ32とを交互に配置することで、シフトレバー20が各ポジションに位置するときに、それぞれ同時に3つのセンサ31,32がそれぞれ信号を検出して、それに応じた出力信号を出力するよう構成されている。つまり、シフトレバー20の1つのポジションに対して、その位置に1つのメインセンサ(磁気センサ31あるいは光センサ32)を配置し、メインセンサの両隣に当該メインセンサとは異なるサブセンサ(光センサ32あるいは磁気センサ31)を配置している。そして、1つのポジションに対応する1つのメインセンサと2つのサブセンサとのセットとなる3つのセンサは、それぞれがそのポジションに応じた信号を同時に検出可能なよう配置されている。
【0020】
ここで、
図4の符号4Aに、シフトレバー20の各ポジション「P,R,N,D,L」において磁気センサ31と光センサ32とでそれぞれ検出されて出力される出力信号の一覧表を示す。ここでは、磁気センサ31と光センサ32をセンサ番号(1~7)で示し、磁気センサ31の出力信号については、磁気の強さが「強い」場合を「□」、「弱い」場合を「△」で示し、光センサ32の出力信号については、光を検出した場合を「●」で示している。この一覧表に示すように、1つのポジションに対して、各センサからの出力信号の組み合わせが異なることがわかる。つまり、各ポジションにおいて、それぞれ3つのセンサからそれぞれ異なる組み合わせの出力信号が得られることとなる。さらにこの一覧を見ると、ポジション間で各センサの出力信号の組み合わせを比較すると、2つの出力信号が同一となるポジションはないことがわかる。このため、各ポジションにおいて、2つのセンサから出力信号を得られれば、ポジションを特定することができることとなる。
【0021】
制御部40は、演算装置と記憶装置とを備えた情報処理装置にて構成される。そして、制御部40は、プログラムを実行することにより、以下に説明するように、センサ群30からの出力信号に基づいて、シフトレバー20のポジションを検出する機能を実現する。
【0022】
具体的に、制御部40は、まず、
図4の符号4Aに示すポジション毎の出力信号の一覧表を記憶している。そして、制御部40は、センサ群30つまり各磁気センサ31及び各光センサ32から出力信号を取得し、かかる出力信号の組み合わせと、一覧表とを比較する。制御部40は、取得した出力信号の組み合わせと一致する組み合わせが一覧表にある場合には、かかる組み合わせに対応するポジションを、シフトレバー20のポジションとして特定する。
【0023】
ここで、シフトレバー20のポジション検出の一例を、
図3乃至
図4を参照して説明する。まず、
図3の符号3Bに示すように、シフトレバー20がポジション「P」に位置する場合には、制御部40は、ポジション「P」の位置に配置された1つの光センサ32(2)から光を検出した出力信号を取得し、ポジション「P」の位置に隣接する2つの磁気センサ31(1),(3)からそれぞれ「弱い」磁気を検出した出力信号を取得する。そして、制御部40は、かかる出力信号の組み合わせを一覧表で調べると、
図4の符号4Bの点線で示すように、ポジション「P」の組み合わせと一致することがわかる。このため、制御部40は、シフトレバー20のポジションが「P」であることを検出する。また、
図3の符号3Cに示すように、シフトレバー20がポジション「R」に位置する場合には、制御部40は、ポジション「R」の位置に配置された1つの磁気センサ31(3)から「強い」磁気を検出した出力信号を取得し、ポジション「R」の位置に隣接する2つの光センサ32(2),(4)からそれぞれ光を検出した出力信号を取得する。そして、制御部40は、かかる出力信号の組み合わせを一覧表で調べると、
図4の符号4Cの点線で示すように、ポジション「R」の組み合わせと一致することがわかる。このため、制御部40は、シフトレバー20のポジションが「R」であることを検出する。なお、他のポジションの検出例については説明を省略する。
【0024】
また、制御部40は、各磁気センサ31及び各光センサ32からの出力信号の組み合わせと、一覧表との比較により、センサが異常であることの検出(つまり、異常検出する)と、異常が生じているセンサの検出(つまり、センサ特定する)も行う。例えば、本実施形態において、制御部40が2つ以下のセンサからのみ出力信号を取得した場合には、いずれかのセンサに異常が生じていることを検出する。つまり、
図4の一覧表を見ると、各ポジションにおいて必ず3つのセンサから出力信号を得られるため、3つのセンサから出力信号を得られない場合には、いずれかのセンサに異常が生じていることを検出する。このとき、制御部40は、2つのセンサから出力信号を取得した場合には、これら2つのセンサの出力信号の組み合わせが一致するポジションを、シフトレバー20のポジションとして特定する。さらに、制御部40は、特定したポジションに対応する一覧表に設定された組み合わせについて、出力信号を取得していないセンサについては、かかるセンサが異常状態であると判断する。
【0025】
[動作]
次に、上述したシフトポジション検出装置の動作を、主に
図5のフローチャートを参照して説明する。まず、制御部40は、センサ群30を構成する各磁気センサ31及び各光センサ32から出力信号を取得する(ステップS1)。そして、制御部40は、取得した出力信号の組み合わせと、一覧表にある組み合わせと、を比較する(ステップS2)。制御部40は、取得した出力信号の組み合わせと一致する組み合わせが一覧表にある場合には(ステップS2でYes)、かかる組み合わせに対応するポジションを、シフトレバー20のポジションとして特定する(ステップS3)。
【0026】
一方で、制御部40は、取得した出力信号の組み合わせと一致する組み合わせが一覧表にない場合には(ステップS2でNo)、取得した2つの出力信号の組み合わせが一致する組み合わせが一覧表にあるかを調べる(ステップS4)。制御部40は、取得した2つの出力信号の組み合わせと一致する組み合わせが一覧表にある場合には(ステップS4でYes)、かかる組み合わせに対応するポジションを、シフトレバー20のポジションとして特定する(ステップS5)。さらに、制御部40は、特定したポジションに対応する一覧表に設定された組み合わせに対して、出力信号を出力したセンサと一致していないセンサ、つまり出力信号を取得していないセンサを特定する(ステップS6)。かかるセンサは、故障などの異常が生じているものとして特定(すなわち、異常センサとして検出)することができる。一方で、制御部40は、取得した2つの出力信号の組み合わせが一覧表にない場合や、1つ以下の出力信号しか取得していない場合には(ステップS4でNo)、検出装置自体が異常であることを検出する(ステップS7)。
【0027】
以上のように、本実施形態によると、種類が異なる磁気センサ31と光センサ32とをシフトレバー20の可動経路に沿って交互に配置して、シフトレバー20のポジション毎に3つの信号を取得するよう構成することで、センサの故障が生じた場合であっても、ポジションの検出が可能となり、信頼性の向上を図ることができる。
【0028】
ここで、上記では、異なる種類のセンサとして磁気センサ31と光センサ32を用いる場合を例示したが、一方をホールIC、他方をMRセンサとするなど、異なる種類の磁気センサを用いてもよい。また、センサは、上述したものに限定されず、異なる種類のセンサであれば、いかなるセンサを用いてもよい。
【0029】
<実施形態2>
次に、本発明の第2の実施形態を、
図6乃至
図10を参照して説明する。
図6乃至
図9は、シフト装置及びシフトポジション検出装置の構成を説明するための図であり、
図10は、シフトポジション検出装置の動作を説明するための図である。
【0030】
[構成]
図6に、本実施形態で用いるシフト装置の一例を示す。本実施形態では、シフト装置は、シフトポジションである「P,R,N,D,L」が、2つの直線が交わって形成された多方向シフト装置である。具体的に、本実施形態では、一直線状である第一の方向に沿った第一溝部11と、この第一溝部11の途中で直交して分岐する第二の方向に沿った直線状である第二溝部12と、により構成され、全体として略T字状に形成されている。なお、
図6の符号6Aは、シフトレバー20が第一溝部11上のポジション「P」に位置し、符号6Bは、シフトレバー20が第一溝部11と第二溝部12との分岐箇所に位置するポジション「N」に位置し、
図6の符号6Cは、シフトレバー20が第二溝部12上のポジション「R」に位置している場合を例示している。
【0031】
実施形態2の形状のシフト装置によれば、操作者はシフト装置の位置を明確的に認識することができる。つまり、車両の前進に関するシフトポジションについては第一の方向に沿った操作を行うこととなり、車両の後進に関するシフトポジションについては第二の方向に沿った操作を行うこととなる。したがって、操作者は明確にシフトポジションの認識を行うことができ、誤操作防止に寄与出来る。
【0032】
図7に、センサ群30の配置の一例を示す。
図7の符号7Aに示すように、まず、第一溝部11に沿ってシフトレバーのポジション「P,N,D,L」が形成されており、かかる第一溝部11に沿って、磁気センサ31と光センサ32とが交互に配置されている(第一配列)。なお、
図7においては、磁気センサ31は四角形の図形で示し、センサ番号1,3,5が付されている。また、光センサ32は円形の図形で示し、センサ番号2,4,6が付されている。さらに、第二溝部12に沿ってシフトレバーのポジション「R」が形成されており、第一溝部11の分岐箇所から第二溝部12に沿って、磁気センサ31と光センサ32とが交互に配置されている(第二配列)。
図7の例では、磁気センサ31にはセンサ番号3,8が付されており、光センサ32にはセンサ番号7,8が付されている。
【0033】
ここで、上述した配置の磁気センサ31及び光センサ32による検出例を説明する。
図7の符号7Bは、シフトレバー20がポジション「P」に位置する場合を示しており、この場合の磁気センサ31による磁気の検出範囲と、光センサ32の光の検出範囲を点線で示している。すると、シフトレバー20がポジション「P」に位置するときには、ポジション「P」に隣接する2つの磁気センサ31(1),(3)がそれぞれ「弱い」強度の磁気を検出可能であり、ポジション「P」の位置とその斜め方向の隣接位置の2つの光センサ32(2),(7)がそれぞれ光を検出可能である。
図7の符号7Cは、シフトレバー20がポジション「N」に位置する場合を示しており、ポジション「N」に位置する磁気センサ31(3)が「強い」強度の磁気を検出可能であり、ポジション「N」に隣接する3つの光センサ32(2),(4),(7)がそれぞれ光を検出可能である。また、
図8の符号8Aは、シフトレバー20がポジション「D」に位置する場合を示しており、ポジション「D」に隣接する2つの磁気センサ31(3),(5)がそれぞれ「弱い」強度の磁気を検出可能であり、ポジション「D」の位置とその斜め方向の隣接位置の2つの光センサ32(4),(7)がそれぞれ光を検出可能である。このように、本実施形態における略T字状のシフト装置では、シフトレバー20が第一溝部11上のポジション「P,N,D」に位置する際には、かかる第一溝部11に沿って配置されたセンサ(この場合は、磁気センサ31と光センサ32)に加え、分岐する第二溝部12に沿って配置されたセンサ(この場合は光センサ32)の出力信号も検出可能である。
【0034】
また、
図8の符号8Bは、シフトレバー20がポジション「L」に位置する場合を示しており、ポジション「L」に位置する磁気センサ31(3)が「強い」強度の磁気を検出可能であり、ポジション「L」に隣接す2つの光センサ32(4),(6)がそれぞれ光を検出可能である。
図8の符号8Cは、シフトレバー20がポジション「R」に位置する場合を示しており、ポジション「R」に位置する磁気センサ31(8)が「強い」強度の磁気を検出可能であり、ポジション「R」に隣接す2つの光センサ32(7),(9)がそれぞれ光を検出可能である。
【0035】
このように、シフトレバー20の分岐する可動経路に沿って磁気センサ31と光センサ32とを交互に配置することで、シフトレバー20が各ポジションに位置するときに、それぞれ同時に4つ又は3つのセンサ31,32がそれぞれ信号を検出して、それに応じた出力信号を出力するよう構成されていることとなる。つまり、本実施形態では、1つのポジションに対応する1つのメインセンサと3つ又は2つのサブセンサとのセットとなる、4つ又は3つのセンサのそれぞれが、そのポジションに応じた信号を同時に検出可能なよう配置されていることとなる。
【0036】
ここで、
図9の符号9Aに、シフトレバー20の各ポジション「P,N,D,L,R」において磁気センサ31と光センサ32とでそれぞれ検出されて出力される出力信号の一覧表を示す。ここでは、磁気センサ31と光センサ32をセンサ番号(1~9)で示し、磁気センサ31の出力信号については、磁気の強さが「強い」場合を「□」、「弱い」場合を「△」で示し、光センサ32の出力信号については、光を検出した場合を「●」で示している。この一覧表に示すように、1つのポジションに対して、各センサからの出力信号の組み合わせが異なることがわかる。つまり、各ポジションにおいて、それぞれ4つ又は3つのセンサからそれぞれ異なる組み合わせの出力信号が得られることとなる。さらにこの一覧を見ると、ポジション間で各センサの出力信号の組み合わせを比較すると、3つの出力信号が同一のポジションはないことがわかる。このため、各ポジションにおいて、3つのセンサから出力信号が得られればポジションを特定することができることとなる。
【0037】
制御部40は、
図9の符号9Aに示すポジション毎の出力信号一覧表を記憶しており、各磁気センサ31及び各光センサ32から出力信号を取得し、かかる出力信号の組み合わせと、一覧表とを比較して、シフトレバー20のポジションを特定する。
【0038】
ここで、シフトレバー20のポジション検出の一例を、
図7乃至
図9を参照して説明する。まず、
図7の符号7Bに示すように、シフトレバー20がポジション「P」に位置する場合には、制御部40は、ポジション「P」の位置とそれに隣接する2つの光センサ32(2),(7)から光を検出した出力信号を取得し、ポジション「P」の位置に隣接する2つの磁気センサ31(1),(3)からそれぞれ「弱い」磁気を検出した出力信号を取得する。そして、制御部40は、かかる出力信号の組み合わせを一覧表で調べると、
図9の符号9Bの点線で示すように、ポジション「P」の組み合わせと一致することがわかる。このため、制御部40は、シフトレバー20のポジションが「P」であることを検出できる。また、
図8の符号8Cに示すように、シフトレバー20がポジション「R」に位置する場合には、制御部40は、ポジション「R」の位置の1つの磁気センサ31(3)から「強い」磁気を検出した出力信号を取得し、ポジション「R」の位置に隣接する2つの光センサ32(7),(9)からそれぞれ光を検出した出力信号を取得する。そして、制御部40は、かかる出力信号の組み合わせを一覧表で調べると、
図9の符号9Cの点線で示すように、ポジション「R」の組み合わせと一致することがわかる。このため、制御部40は、シフトレバー20のポジションが「R」であることを検出できる。なお、他のポジションの検出例については説明を省略する。
【0039】
また、制御部40は、各磁気センサ31及び各光センサ32から出力信号の組み合わせと、一覧表との比較により、センサの異常と、異常が生じているセンサの検出も行うことができる。例えば、本実施形態において、制御部40が2つ以下のセンサからのみ出力信号を取得した場合には、いずれかのセンサに異常が生じていることを検出する。つまり、
図7の一覧表を見ると、各ポジションにおいて必ず4つ又は3つのセンサから出力信号を得られるため、4つ又は3つのセンサから出力信号を得られない場合には、いずれかのセンサに異常が生じていることを検出する。このとき、制御部40は、3つのセンサから出力信号を取得した場合には、これら4つのセンサの出力信号の組み合わせが一致するポジションを、シフトレバー20のポジションとして特定する。さらに、制御部40は、特定したポジションに対応する一覧表に設定された組み合わせに対して、出力信号を取得していないセンサについては、かかるセンサが異常状態であると判断する。
【0040】
但し、制御部40は、2つのセンサからのみ出力信号を取得した場合であっても、その2つのセンサからの出力信号が一覧表内における唯一の組み合わせである場合には、かかる組み合わせに対するポジションを、シフトレバー20のポジションとして特定してもよい。例えば、
図9の例では、第二溝部12に沿った第二方向に位置するポジション「R」に対応する組み合わせは、いずれかの2つのセンサの組み合わせをとっても唯一である。このため、第二溝部12に沿った第二方向に位置するポジション「R」については、対応する組み合わせのうち、2つのセンサからの出力信号を取得できた場合には、ポジション「R」を検出してもよい。
【0041】
[動作]
次に、上述したシフトポジション検出装置の動作を、主に
図10のフローチャートを参照して説明する。制御部40は、センサ群30を構成する各磁気センサ31及び各光センサ32から出力信号を取得する(ステップS11)。そして、制御部40は、まず、取得した出力信号の組み合わせと、一覧表のうち第二溝部12に沿った第二方向に位置するポジション「R」の組み合わせと、を比較する(ステップS12)。制御部40は、取得した2つ以上の出力信号の組み合わせがポジション「R」の組み合わせと一致する場合には(ステップS12でYes)、シフトレバー20の位置がポジション「R」であることを特定する(ステップS13)。
【0042】
また、制御部40は、シフトレバー20の位置がポジション「R」でない場合には(ステップS12でNo)、取得した出力信号の組み合わせと、一覧表のうち第一溝部11に沿った第一方向に位置するポジションの組み合わせと、を比較する(ステップS14)。制御部40は、取得した出力信号の組み合わせが一覧表にある場合には(ステップS14でYes)、かかる組み合わせに対応するポジションを、シフトレバー20のポジションとして特定する(ステップS15)。
【0043】
一方で、制御部40は、取得した出力信号の組み合わせと一致する組み合わせが一覧表にない場合には(ステップS14でNo)、取得した3つの出力信号の組み合わせが一致する組み合わせが一覧表にあるかを調べる(ステップS16)。制御部40は、取得した3つの出力信号の組み合わせと一致する組み合わせが一覧表にある場合には(ステップS16でYes)、かかる組み合わせに対応するポジションを、シフトレバー20のポジションとして特定する(ステップS17)。さらに、制御部40は、特定したポジションに対応する一覧表に設定された組み合わせに対して、出力信号を出力したセンサと一致していないセンサ、つまり出力信号を取得していないセンサを特定する(ステップS18)。かかるセンサは、故障などの異常が生じているものとして特定(すなわち、異常センサとして検出)することができる。一方で、制御部40は、取得した3つの出力信号の組み合わせも一覧表にない場合や、2つ以下の出力信号しか取得していない場合には(ステップS16でNo)、検出装置自体が異常であることを検出する(ステップS19)。
【0044】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明におけるシフトポジション検出装置、シフトポジション検出方法の概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
(付記1)
複数のポジションに移動されるシフトレバーの各ポジションに応じた信号を検出する、それぞれ種類が異なる第一センサ及び第二センサと、
前記第一センサ及び前記第二センサそれぞれの出力信号に基づいて前記シフトレバーのポジションを検出する制御部と、を備え、
少なくとも1つの前記第一センサと、少なくとも1つの前記第二センサとを、前記シフトレバーのポジション毎に信号を検出可能なよう配置した、
シフトポジション検出装置。
(付記2)
付記1に記載のシフトポジション検出装置であって、
合わせて少なくとも3つの前記第一センサ及び前記第二センサを、前記シフトレバーのポジション毎に信号を検出可能なよう配置した、
シフトポジション検出装置。
(付記3)
付記1又は2に記載のシフトポジション検出装置であって、
前記シフトレバーの各ポジションが配置された経路に沿って、前記第一センサと前記第二センサとを交互に配置した、
シフトポジション検出装置。
(付記4)
付記1乃至3のいずれかに記載のシフトポジション検出装置であって、
前記シフトレバーのポジション毎に、一のポジションに対応する1つの前記第一センサあるいは前記第二センサからなるメインセンサを配置し、当該メインセンサに隣接する位置に当該メインセンサとは異なる2つの前記第二センサあるいは前記第一センサからなるサブセンサを配置し、
1つの前記メインセンサに対応する一のポジションに前記シフトレバーが位置するときに、当該一のポジションに応じた信号を、1つの前記メインセンサと2つの前記サブセンサとがそれぞれ検出可能なよう配置されている、
シフトポジション検出装置。
(付記5)
付記1乃至4のいずれかに記載のシフトポジション検出装置であって、
前記第一センサ及び前記第二センサが、各ポジションに応じた出力信号を前記制御部に出力可能であり、
前記制御部が、前記第一センサ及び前記第二センサそれぞれの出力信号に基づいて、前記シフトレバーのポジションを検出する、
シフトポジション検出装置。
(付記6)
付記1乃至5のいずれかに記載のシフトポジション検出装置であって、
前記制御部が、前記第一センサ及び前記第二センサからの出力信号の数と、予めポジション毎に設定された出力信号を出力するセンサの数とが異なる場合に異常検出する、
シフトポジション検出装置。
(付記7)
付記1乃至6のいずれかに記載のシフトポジション検出装置であって、
前記第一センサ及び第二センサが、第一の方向に沿った第一配列と、前記第一の方向に直交する第二の方向に沿った第二配列と、に配置され、
前記第一配列に沿った前記シフトレバーの少なくともいずれかのポジションを検出する際に、前記第一配列に配置された前記第一センサ又は前記第二センサに隣接する前記第二配列に配置された前記第二センサ又は前記第一センサが、出力信号を前記制御部に出力するように構成された、
シフトポジション検出装置。
(付記8)
付記1乃至7のいずれかに記載のシフトポジション検出装置であって、
前記第一センサは、前記シフトレバーの各ポジションに応じた磁気を検出する磁気センサであり、
前記第二センサは、前記シフトレバーの各ポジションに応じた光を検出する光センサである、
シフトポジション検出装置。
(付記9)
付記8に記載のシフトポジション検出装置であって、
前記第一センサは、信号の強度を検出値として検出し、
前記第二センサは、信号のオンオフを検出値として検出するよう構成されている、
シフトポジション検出装置。
(付記10)
付記9に記載のシフトポジション検出装置であって、
前記制御部は、
少なくとも1つの前記第一センサによる出力信号の強度と、少なくとも2つの前記第二センサによる出力信号の有無と、に基づいて前記シフトレバーのポジションを検出する、
あるいは、
少なくとも2つの前記第一センサによる出力信号の強度と、少なくとも1つの前記第二センサによる出力信号の有無と、に基づいて前記シフトレバーのポジションを検出する、
シフトポジション検出装置。
(付記11)
複数のポジションに移動されるシフトレバーのポジション毎にそれぞれ少なくとも1つ配置され、それぞれ種類が異なる第一センサ及び第二センサが、各ポジションに応じた出力信号を制御部に出力するステップと、
前記制御部が、前記第一センサ及び前記第二センサそれぞれの出力信号に基づいて、前記シフトレバーのポジションを検出するステップと、を備える、
シフトポジション検出方法。
(付記12)
付記11に記載のシフトポジション検出方法であって、
合わせて少なくとも3つの前記第一センサ及び前記第二センサが、前記シフトレバーのポジション毎に前記制御部に出力信号を出力するステップと、
前記制御部が、前記第一センサ及び前記第二センサの出力信号に基づいて、前記シフトレバーのポジションを検出するステップと、
を備える、
シフトポジション検出方法。
(付記13)
付記12記載のシフトポジション検出方法であって、
前記制御部が、前記第一センサ及び前記第二センサからの出力信号の有無と、予めポジション毎に設定された出力信号を出力する前記第一センサ及び前記第二センサの組み合わせと、を比較するステップと、
前記制御部が、出力信号の出力があった前記第一センサ及び前記第二センサが前記組み合わせにおいて2つ以上一致しているポジションを、前記シフトレバーのポジションとして検出するステップと、
を備える、
シフトポジション検出方法。
(付記14)
付記13に記載のシフトポジション検出方法であって、
前記制御部が、前記第一センサ及び前記第二センサからの出力信号の数と、予めポジション毎に設定された出力信号を出力するセンサの数と、が異なる場合に、異常検出するステップを備える、
シフトポジション検出方法。
(付記15)
付記14に記載のシフトポジション検出方法であって、
前記異常検出がされた場合に、前記制御部が、出力信号を出力した前記第一センサ及び前記第二センサが前記組み合わせにおいて複数一致するポジションを、前記シフトレバーのポジションとして検出するステップ、を備える、
シフトポジション検出方法。
(付記16)
付記15に記載のシフトポジション検出方法であって、
前記異常検出がされた場合に、前記制御部が、検出したポジションに対応する前記組み合わせにおいて、出力信号を出力した前記第一センサ及び前記第二センサと一致していないセンサを、異常センサとして検出するステップ、を備える、
シフトポジション検出方法。
【0045】
以上、上記実施形態等を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0046】
10 溝部
11 第一溝部
12 第二溝部
20 シフトレバー
30 センサ群
31 磁気センサ
32 光センサ
40 制御部