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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023124654
(43)【公開日】2023-09-06
(54)【発明の名称】ライスストレージシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/02 20120101AFI20230830BHJP
【FI】
G06Q50/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022028546
(22)【出願日】2022-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】519002542
【氏名又は名称】株式会社カネガエ
(74)【代理人】
【識別番号】100080160
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 憲一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149205
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 泰央
(72)【発明者】
【氏名】鐘ヶ江 貴光
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC01
(57)【要約】
【課題】米農家が生産した米を米販売業者が運営するECサイトで米の味の特徴を明確にして1俵単位で消費者に販売し、消費者が購入した俵単位の玄米を、消費者が指定した配送先住所及び配送日時に、消費者が指定した量の米を精米したてで提供する。
【解決手段】米販売業者が運営するECサイトは、個人情報登録手段と、マイページ表示手段と、米の味の特徴を表示する味表示手段と、所定量単位の玄米を消費者に販売する米販売手段と、精米する玄米の量や精米した米の配送先住所及び配送日時を設定する精米設定手段とを備え、米販売業者は、ECサイトで販売する玄米や消費者が購入した玄米を、専用の保管倉庫により保管して玄米の鮮度維持を図るとともに、精米設定手段で受け付けた精米する玄米の量を、俵単位の玄米の残量の範囲内かつ一定量を最低量として何回でも繰り返し精米して消費者に商品として配送するライスストレージシステムとした。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
米の通信販売を行うために米販売業者が運営するECサイトが開設されたシステムサーバと、
複数の消費者がそれぞれ所持する消費者端末と、
が公衆通信回線網で互いに通信可能に接続されたライスストレージシステムであって、
前記ECサイトは、
会員となった消費者の個人情報を登録する個人情報登録手段と、
消費者毎に購入した玄米の残量を表示するとともに、当該ECサイトにおける消費者への各種サービスの提供を選択可能なマイページ表示手段と、
消費者が購入を所望する複数の銘柄の異なる米を所定量単位の玄米で販売する米販売手段と、
前記米販売手段で販売する米の味の特徴を銘柄ごとに消費者が視覚で分かるように表示する味表示手段と、
消費者が精米を所望する玄米の量や精米した米の配送先住所及び配送日時を設定する精米設定手段と、
を備え、
前記米販売業者は、
前記ECサイトで販売する玄米や消費者が購入した玄米を、専用の保管倉庫において銘柄ごとに適した温湿度管理を行うことで玄米の鮮度維持を図るとともに、前記精米設定手段で受け付けた精米する玄米の量を、消費者が所持する玄米の残量の範囲内かつ一定量を最低量として何回でも繰り返し精米して消費者に商品として配送することを特徴とするライスストレージシステム。
【請求項2】
前記精米設定手段は、銘柄の異なる玄米をブレンドする割合を設定可能とし、前記米販売業者は、消費者が設定した所定の割合で、銘柄の異なる玄米を精米したてでブレンドして消費者に商品として配送することを特徴とする請求項1に記載のライスストレージシステム。
【請求項3】
前記精米設定手段は、消費者が購入した玄米の精米度合いを設定可能とし、前記米販売業者は、消費者が設定した玄米の精米度合いで玄米を精米したてでブレンドして消費者に商品として配送することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のライスストレージシステム。
【請求項4】
前記マイページ表示手段で消費者に提供される各種サービスは、前記米販売手段で販売される複数の銘柄の異なる米の中から消費者が任意に選択した2種類の銘柄の異なる米のブレンドした結果をシミュレーションして、その結果を前記味表示手段により消費者が視覚で分かるように表示することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載のライスストレージシステム。
【請求項5】
前記マイページ表示手段で消費者に提供される各種サービスは、前記米販売手段で販売される複数の銘柄の異なる米の中から飲食店を営む消費者の業種に応じて、最適な銘柄の米又は最適な銘柄の異なる米のブレンドを提案することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のライスストレージシステム。
【請求項6】
前記個人情報登録手段は、消費者に配送される商品の配送先の住所を複数登録できる機能を有し、前記精米設定手段は、精米して消費者に商品として配送される配送先住所を複数登録された住所から消費者が任意に設定可能とし、前記米販売業者は、消費者が設定した配送先住所に精米したての米を消費者に商品として配送することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のライスストレージシステム。
【請求項7】
前記精米設定手段は、消費者により設定される精米した米の配送日時を週単位又は月単位で定期的な日時を設定可能とし、前記米販売業者は、消費者が購入した所定量単位の玄米の残量がある限り、前記精米設定手段で設定された精米する玄米の量を精米し、精米した米を定期的な日時に消費者に商品として配送することを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のライスストレージシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、米の販売をおこなうECサイトに関し、詳しくは、消費者に所定量の玄米を販売するとともに、消費者が購入した玄米を米販売業者が専用倉庫で保管管理し、消費者が指定した配送先住所及び配送日時に、消費者が指定した量の玄米を精米したてで提供するライスストレージシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ECサイトにおいて、様々な商品の販売やサービスの提供が行われている。EC(Electronic Commerce)サイトとは、電子商取引のことであり、インターネット上に開設したウェブサイトにおいて、消費者がPCやスマートフォンを使用して接続することで、インターネット上で商品やサービスを購入することができるものである。また、近年では、スマートフォン(以下、スマホという)等の携帯端末の普及が顕著であり、従来パーソナルコンピュータによりECサイトから商品やサービスを購入していた消費者は、自身が所持するスマホにより時間や場所を選ばずにECサイトにアクセスすることで、所望する商品の購入ができるため、ECサイトの市場規模は年々右肩上がりで伸びている。
【0003】
このため、ECサイトで販売される商品やサービスも多種多様なものがあり、各種地域の特産品である農産物(米、野菜、果物等)も消費者がECサイトで商品として購入可能となっている。特に、日本人の主食である米は、ス―パーや米小売店では、キロ単位(5Kg、10Kg等)で販売しているため、購入した消費者が持ち帰る際に重量物となり、コロナが蔓延して消費者の外出が規制される中では、ECサイトで米を購入した方が自宅まで配送してくれるため、子育て中の消費者や高齢者の消費者にとっては使い勝手がよい。
【0004】
このようなECサイトとしては、米農家が備蓄している縁故米を消費者に販売するために、米の仲介業者がインターネット上で米農家と消費者との縁故米の直接売買を仲介し、消費者が購入した縁故米を仲介業者が管理し、仲介業者は消費者が必要な時に必要な量の米を精米して製品化して消費者に提供するという米農家の縁故米の流通システムが提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-91488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に示す縁故米の流通システムは、米農家が親戚や知人に食用として譲渡する縁故米を、仲介業者が管理して消費者に販売するためのものである。しかしながら、米農家が提供できる縁故米は量が限られており、仲介業者による大量の米(玄米)の販売業務は困難であり収益を見込めない。
【0007】
また、近年では、改正食糧法により、米農家が玄米を消費者に直接販売することができるようになった。これに対応するためには、特許文献1の仲介業者は、米農家から購入した大量の俵単位の玄米の鮮度維持を図ることができる専用の保管倉庫を備えるとともに、
玄米を食用の白米に精米する精米機器を備えることが必須となる。すなわち、米農家が生産した大量の米を消費者に効率よく販売するためには、単に仲介業者が米農家と消費者を仲介するだけではなく、米農家が生産した米の特徴を消費者にアピールすることで消費者の購買意欲を高め、さらに、消費者に鮮度の良い精米したての白米を届けることができる新たな米の流通システムの提供が待望されている。
【0008】
本発明では、上記課題を解決するためのものであり、米農家が生産した玄米を、米販売業者が運営するECサイトで味の特徴を視認できる形で明確にして消費者に販売し、消費者が購入した所定量単位の玄米で購入した米を、米販売業者が専用の保管倉庫で鮮度を維持して管理するとともに、消費者が指定した配送先住所及び配送日時に、消費者が指定した量の米を精米したてで提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、米の通信販売を行うために米販売業者が運営するECサイトが開設されたシステムサーバと、複数の消費者がそれぞれ所持する消費者端末と、が公衆通信回線網で互いに通信可能に接続されたライスストレージシステムであって、前記ECサイトは、会員となった消費者の個人情報を登録する個人情報登録手段と、消費者毎に購入した玄米の残量を表示するとともに、当該ECサイトにおける消費者への各種サービスの提供を選択可能なマイページ表示手段と、消費者が購入を所望する複数の銘柄の異なる米を所定量単位の玄米で販売する米販売手段と、前記米販売手段で販売する米の味の特徴を銘柄ごとに消費者が視覚で分かるように表示する味表示手段と、消費者が精米を所望する玄米の量や精米した米の配送先住所及び配送日時を設定する精米設定手段と、を備え、前記米販売業者は、前記ECサイトで販売する玄米や消費者が購入した玄米を、専用の保管倉庫において銘柄ごとに適した温湿度管理を行うことで玄米の鮮度維持を図るとともに、前記精米設定手段で受け付けた精米する玄米の量を、消費者が所持する玄米の残量の範囲内かつ一定量を最低量として何回でも繰り返し精米して消費者に商品として配送することを特徴とするライスストレージシステムとした。
【0010】
また、前記精米設定手段は、銘柄の異なる玄米をブレンドする割合を設定可能とし、前記米販売業者は、消費者が設定した所定の割合で、銘柄の異なる玄米を精米したてでブレンドして消費者に商品として配送することを特徴とする。
【0011】
また、前記精米設定手段は、消費者が購入した玄米の精米度合いを設定可能とし、前記米販売業者は、消費者が設定した玄米の精米度合いで玄米を精米したてでブレンドして消費者に商品として配送することを特徴とする。
【0012】
また、前記マイページ表示手段で消費者に提供される各種サービスは、前記米販売手段で販売される複数の銘柄の異なる米の中から消費者が任意に選択した2種類の銘柄の異なる米のブレンドした結果をシミュレーションして、その結果を前記味表示手段により消費者が視覚で分かるように表示することを特徴とする。
【0013】
また、前記マイページ表示手段で消費者に提供される各種サービスは、前記米販売手段で販売される複数の銘柄の異なる米の中から飲食店を営む消費者の業種に応じて、最適な銘柄の米又は最適な銘柄の異なる米のブレンドを提案することを特徴とする。
【0014】
また、前記個人情報登録手段は、消費者に配送される商品の配送先の住所を複数登録できる機能を有し、前記精米設定手段は、精米して消費者に商品として配送される配送先住所を複数登録された住所から消費者が任意に設定可能とし、前記米販売業者は、消費者が設定した配送先住所に精米したての米を消費者に商品として配送することを特徴とする。
【0015】
また、前記精米設定手段は、消費者により設定される精米した米の配送日時を週単位又は月単位で定期的な日時を設定可能とし、前記米販売業者は、消費者が購入した所定量単位の玄米の残量がある限り、前記精米設定手段で設定された精米する玄米の量を精米し、精米した米を定期的な日時に消費者に商品として配送することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、米の通信販売を行うために米販売業者が運営するECサイトが開設されたシステムサーバと、複数の消費者がそれぞれ所持する消費者端末と、が公衆通信回線網で互いに通信可能に接続されたライスストレージシステムであって、前記ECサイトは、会員となった消費者の個人情報を登録する個人情報登録手段と、消費者毎に購入した玄米の残量を表示するとともに、当該ECサイトにおける消費者への各種サービスの提供を選択可能なマイページ表示手段と、消費者が購入を所望する複数の銘柄の異なる米を所定量単位の玄米で販売する米販売手段と、前記米販売手段で販売する米の味の特徴を銘柄ごとに消費者が視覚で分かるように表示する味表示手段と、消費者が精米を所望する玄米の量や精米した米の配送先住所及び配送日時を設定する精米設定手段と、を備え、前記米販売業者は、前記ECサイトで販売する玄米や消費者が購入した玄米を、専用の保管倉庫において銘柄ごとに適した温湿度管理を行うことで玄米の鮮度維持を図るとともに、前記精米設定手段で受け付けた精米する玄米の量を、消費者が所持する玄米の残量の範囲内かつ一定量を最低量として何回でも繰り返し精米して消費者に商品として配送することを特徴とするライスストレージシステムである。
【0017】
すなわち、米の通信販売を行うために米販売業者が運営するECサイト(以下、単にECサイトという。)において、消費者を会員として募集して会員登録を希望する消費者は、消費者の個人情報をECサイトに登録する。そして、マイページ表示手段により会員となった消費者毎に購入した玄米の残量を表示するとともに、当該ECサイトにおける消費者への各種サービスの提供を選択可能としている。また、ECサイトにおいては、味表示手段により販売する複数の銘柄の味の特徴を、消費者が米の銘柄ごとに味の特徴を視認できる形(例えば、レーダーチャート等)で紹介し、さらに、米販売手段により消費者が所望する複数の銘柄の異なる米を所定量単位(例えば、一俵、半俵単位)の玄米で販売する。そして、精米設定手段によりECサイトで消費者により精米を所望する玄米の量や配送先住所及び配送日時が設定される。
【0018】
米販売業者は、ECサイトにおいて、消費者に販売する複数の銘柄の所定量単位(例えば、一俵、半俵単位)の玄米や消費者が購入した玄米を、専用の保管倉庫において銘柄ごとに適した温湿度管理を行うことで玄米の鮮度維持を図る。例えば、米販売業者は専用の保管倉庫において、玄米の保管に最適な温度:15℃、湿度:70%~80%の範囲で管理する。そして、精米設定手段で受け付けた精米する玄米の量を、俵単位の玄米の残量の範囲内かつ一定量(例えば、2Kg)を最低量として何回でも繰り返し精米して、精米設定手段で受け付けた配送先住所及び配送日時に精米したてで消費者に商品として配送する。
【0019】
消費者に設定される精米する玄米の一定量は、例えば、2kgを最低値としている。そして、5kg又は10kgというように、消費者が指定した量の玄米が精米され、所定量(一俵の場合は精米した米60kg相当)が無くなるまで、何回でも繰り返し精米して商品として消費者に配送される。これにより、消費者は自身が購入した所定量単位の玄米の残量の範囲内で、消費者が所望するタイミングで、常に精米したての新鮮な白米の提供を受けることができる。
【0020】
また、精米設定手段は、銘柄の異なる玄米をブレンドする割合を設定可能とし、米販売業者は、消費者が設定した所定の割合で、銘柄の異なる玄米を精米したてでブレンドして消費者に商品として配送する。つまり、精米して配送される米は、1銘柄の米だけではなく複数銘柄の米を精米した後、所定の割合でブレンドして消費者に提供することができる。これは、本発明のライスストレージシステムでは、味表示手段(例えば、レーダーチャート)により販売する米の味を銘柄ごとに消費者が視覚で分かるように表示している。このように味表示手段により消費者が米の特徴や味を視認できる形であった場合、ある項目では消費者はAの米が好みであり、また、他の項目では消費者がBの米が好みであって、その他の項目はおおよそ同様であったとする。このように、消費者の好みに完全に一致する銘柄の米が無かった場合は、次善の手段として、消費者の好みに近い2銘柄の米を精米して、所定の割合(例えば、半々)でブレンドすることで、消費者の好みに可及的に近い、消費者にとってオリジナリティーのあるブレンド米を提供することができる。
【0021】
さらに、消費者が加齢等で米の好みが変化し、例えば、米の特徴や味の項目が柔らかく粘りの少ない米を求めた場合に、他の項目は従来の消費者の好みに嗜好に近く、柔らかく粘りの少ない米を購入し、段階的に従来購入した銘柄の米とブレンドすることで、変化した消費者の好みに対応したブレンド米を提供することができる。
【0022】
また、所定の銘柄の米だけではなく、雑穀(玄米、あわ、キビ、もち麦等)を精米した白米にブレンドした雑穀米を提供することもできる。この雑穀米は、白米に食物繊維やミネラル、ビタミン類を加味することができるので、健康志向の高い消費者の嗜好に対応することが可能となる。
【0023】
また、精米設定手段は、消費者が購入した玄米の精米度合いを設定可能とし、米販売業者は、消費者が設定した玄米の精米度合いで玄米を精米したてでブレンドして消費者に商品として配送する。つまり、本システムを運営するのは、玄米の精米度合いを変えてブレンドする機能を備えた専用の精米機器を有する米販売業者である。近年、炊飯器の高機能化により、玄米や精米度合いの異なる米でもおいしく炊ける炊飯器が登場している。また、米は精米度合いで栄養価が変化(玄米が最も栄養価が高く、白米が最も栄養価が低い)することも知られている。しかしながら、炊飯した玄米は食感が悪く(つまり、固め)、精米度合いの高い白米に慣れた消費者は敬遠しがちである。このため、玄米、3分精米(3分づき)、5分精米(5分づき)、7分精米(7分づき)、白米等の精米度合いの異なる米を提供することで、健康志向の高い消費者の好みに合わせることも可能となる。
【0024】
また、米販売手段で販売される複数の銘柄の異なる米の中から消費者が任意に選択した2種類の銘柄の異なる米のブレンドした結果をシミュレーションして、その結果を味表示手段により消費者が視覚で分かるように表示することもできる。これにより、予め消費者は、異なる米をブレンドした場合の味の特徴が視認できる形(例えば、レーダーチャート等)で表示されるため、このシミュレーション結果を確認して、購入する米の銘柄を決定することができる。
【0025】
また、米販売手段で販売される複数の銘柄の異なる米の中から飲食店を営む消費者の業種に応じて、最適な銘柄の米又は最適な銘柄の異なる米のブレンドを提案することもできる。例えば、消費者が飲食店を営業しており、その業種が寿司屋であった場合、酢飯に最適な銘柄の米又はブレンドした米を消費者に提案することで、消費者は、営業する飲食店に最適の米を購入することができる。
【0026】
また、個人情報登録手段は、消費者に配送される商品の配送先の住所を複数登録できる機能を有し、精米設定手段は、精米して消費者に商品として配送される配送先住所を複数登録された住所から消費者が任意に設定可能とする機能を備え、米販売業者は、消費者が設定した配送先住所に精米したての米を消費者に商品として配送する。つまり、本システムでは、精米して配送される米の配送先住所は、個人情報として登録した消費者が居住する住所だけではなく、親、兄弟、親戚、友人等の複数の配送先住所が設定できるようにしている。これは、本システムで販売される米は、所定量単位(例えば、俵単位、半俵単位)の玄米であるため、当然のことながら高価で量も多い。また、近年では、一人暮らしの高齢者や核家族が増加しているため、所定量単位の玄米を購入しても期限内(例えば、新米と称される一年以内)に消費しきれない可能性がある。このため、複数の配送先住所が設定できるようにすることで、会員である消費者だけではなく、親、兄弟、親戚、友人等の複数の家族で購入した所定量単位の玄米を共有するシェアリングサービスを実現することができる。
【0027】
すなわち、シェアリングサービスを活用することで、会員となった消費者が代表して所定量単位の高価な玄米を購入した場合でも、複数の家族で所定量単位の玄米の購入価格を割り勘とすることにより、1家族当たりの米の購入価格も低く抑えることができるとともに、所定量単位の玄米であっても確実に新米のうちに消費することが可能となる。
【0028】
また、精米設定手段で複数の配送先住所から任意の配送先住所を消費者が設定できるので、例えば、一人暮らしの高齢者の親に、子供が定期的にお米を送ったり、逆に、一人暮らしの子供の食生活を心配した親が、子供に定期的にお米を送ったりすることができる。さらに、複数の親戚、友人等にお米を送ることで、会員である消費者が購入した所定量単位の玄米を贈答用とすることもできる。
【0029】
また、精米設定手段は、消費者により設定される精米した米の配送日時を週単位又は月単位で定期的な日時を設定可能とし、前記米販売業者は、消費者が購入した所定量単位の玄米の残量がある限り、前記精米設定手段で設定された精米する玄米の量を精米し、精米した米を定期的な日時に消費者に商品として配送する。このように消費者が定期的な配送日時を設定することで、米販売業者は、消費者が購入した所定量単位の玄米の残量がある限り、精米設定手段で設定された精米する玄米の量を精米し、精米した米を定期的な日時に消費者に商品として配送することが可能となる。このように、予め消費者が決まった日時を設定しておくことで、例えば、5kgの米(精米)を毎月5日に配送されるように設定しておけば、消費者は、毎月5日に5kgの常に精米したての新鮮な白米の提供を受けることができる。つまり、予め設定した日付で設定した量の精米したての米の自動チャージを受けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本実施形態のライスストレージシステムの構成を示す図である。
図2】本実施形態のライスストレージシステムのシステムサーバの電気的構成を示すブロック図である。
図3】本実施形態のライスストレージシステムの会員登録時の個人情報登録処理を説明するフローチャートである。
図4】本実施形態のライスストレージシステムの会員登録時の登録される個人情報を説明する図である。
図5】本実施形態のライスストレージシステムの会員による利用状態を説明するフローチャートである。
図6】本実施形態のライスストレージシステムの会員毎のマイページを説明する図である。
図7】本実施形態のライスストレージシステムの米の販売処理を説明するフローチャートである。
図8】本実施形態のライスストレージシステムで販売される米の銘柄の一覧を説明する図である。
図9】本実施形態のライスストレージシステムの販売される米の銘柄の詳細を説明する図である。
図10】本実施形態のライスストレージシステムの米の配送処理を説明するフローチャートである。
図11】本実施形態のライスストレージシステムの米の配送処理の各種設定を説明する図である。
図12】本実施形態のライスストレージシステムの販売される米のブレンドチャートを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明は、本発明は、米の通信販売を行うために米販売業者が運営するECサイトが開設されたシステムサーバと、複数の消費者がそれぞれ所持する消費者端末と、が公衆通信回線網で互いに通信可能に接続されたライスストレージシステムであって、前記ECサイトは、会員となった消費者の個人情報を登録する個人情報登録手段と、消費者毎に購入した玄米の残量を表示するとともに、当該ECサイトにおける消費者への各種サービスの提供を選択可能なマイページ表示手段と、消費者が購入を所望する複数の銘柄の異なる米を所定量単位の玄米で販売する米販売手段と、前記米販売手段で販売する米の味の特徴を銘柄ごとに消費者が視覚で分かるように表示する味表示手段と、消費者が精米を所望する玄米の量や精米した米の配送先住所及び配送日時を設定する精米設定手段と、を備え、前記米販売業者は、前記ECサイトで販売する玄米や消費者が購入した玄米を、専用の保管倉庫において銘柄ごとに適した温湿度管理を行うことで玄米の鮮度維持を図るとともに、前記精米設定手段で受け付けた精米する玄米の量を、消費者が所持する玄米の残量の範囲内かつ一定量を最低量として何回でも繰り返し精米して消費者に商品として配送することを特徴とするライスストレージシステムに関する。
【0032】
以下、本実施形態に係るライスストレージシステムの一例について、図面を参照して説明する。図1は本実施形態のライスストレージシステムの構成を示す図である。図2は本実施形態のライスストレージシステムのシステムサーバの電気的構成を示すブロック図である。図3は本実施形態のライスストレージシステムの会員登録時の個人情報登録処理を説明するフローチャートである。図4は本実施形態のライスストレージシステムの会員登録時の登録される個人情報を説明する図である。図5は本実施形態のライスストレージシステムの会員による利用状態を説明するフローチャートである。図6は本実施形態のライスストレージシステムの会員毎のマイページを説明する図である。図7は本実施形態のライスストレージシステムの米の販売処理を説明するフローチャートである。図8は本実施形態のライスストレージシステムで販売される米の銘柄の一覧を説明する図である。図9は本実施形態のライスストレージシステムの販売される米の銘柄の詳細を説明する図である。図10は本実施形態のライスストレージシステムの米の配送処理を説明するフローチャートである。図11は本実施形態のライスストレージシステムの米の配送処理の各種設定を説明する図である。図12は、本実施形態のライスストレージシステムの販売される米のブレンドチャートを説明する図である。
【0033】
[1.ライスストレージシステムの構成]
図1に示すように、ライスストレージシステム1は、このライスストレージシステム1を運営する米販売業者100が管理するシステムサーバ10と、このライスストレージシステム1を利用する複数の消費者200がそれぞれ所持する複数の消費者端末20とにより構成され、システムサーバ10と複数の消費者端末20とは、公衆通信回線網60を介してそれぞれ相互に通信可能に接続されている。
【0034】
システムサーバ10としては、周知のコンピュータ(サーバやデスクトップパソコン等)が好適に用いられるが、公衆通信回線網60を介して消費者端末20と相互に通信可能な機能を備えたものであればよい。また、消費者端末20は、公衆通信回線網60を介してシステムサーバ10と相互に通信可能な機能を備えた周知のデスクトップパソコン、ノートパソコン、スマートフォン、タブレット端末等であり、特に携帯に優れたスマートフォンが好適に用いられる。また、公衆通信回線網60は、周知のインターネット回線、携帯電話通信回線、電話回線、通信衛星回線等である。
【0035】
上記構成において、米販売業者100は、システムサーバ10において米の通信販売を行うための専用のECサイト(本実施形態における米の通信販売を行うための専用のWebサイトであり、以下、単にECサイトと言う。)を開設して運営している。そして、このECサイトで消費者200を会員として募集し、会員登録を希望する消費者は、消費者の個人情報をECサイトに登録する。具体的には、ECサイトに会員登録し、当該ECサイトで販売される米の購入を希望する消費者200は、所持する消費者端末20を介してシステムサーバ10のECサイトにアクセスして、自身の個人情報(住所、氏名、年齢、性別、職業、メルアド等)を入力して会員登録する。
【0036】
つまり、消費者200がライスストレージシステム1に会員登録する場合は、予めシステムサーバ10への各種情報の登録が必要となる。そして、消費者200が消費者端末20によりシステムサーバ10に会員登録のためにアクセスし、会員登録が完了すると、消費者端末20に対してシステムサーバ10から専用の会員IDとパスワードが発行される。以後、この会員IDやパスワードにより、消費者200は消費者端末20からシステムサーバ10にアクセスすることで、消費者200毎のマイページが消費者端末20の表示装置21に表示される。消費者200は、この消費者200毎のマイページからライスストレージシステム1におけるECサイトの利用、つまり、ECサイトで販売されている俵単位の玄米の購入や、購入した玄米の精米や配送サービス等の各種サービスの提供を受けることができる。
【0037】
また、消費者200がライスストレージシステム1に会員登録する際に、消費者200の消費者端末20に、専用のアイコンがシステムサーバ10からダウンロードされ、この専用のアイコンを選択することでシステムサーバ10とのアクセスが可能なように構成してもよい。これにより、消費者200は、消費者端末20を介したシステムサーバ10のECサイトへのアクセスが容易となる。
【0038】
ここで、本実施形態の米販売業者100は、ECサイトにおいて、消費者200に販売する複数の銘柄の所定量単位(例えば、一俵、半俵単位)の玄米を鮮度維持して保管する専用の保管倉庫を有する。この専用の保管倉庫では、例えば、玄米の保管に最適な温度:15℃、湿度:70%~80%の範囲で玄米が保管される。そして、消費者200の要望に応じて、消費者200が購入した所定量単位(1俵又は半俵単位)の米を精米する専用の精米機器を有している。この専用の精米機器は、玄米、3分精米(3分づき)、5分精米(5分づき)、7分精米(7分づき)、白米等の精米度合いの異なる米を精米可能な機能を有している。
【0039】
なお、米販売業者100がECサイトで販売する米の仕入れは、契約した個人の米農家から直接仕入れてもよいし、同じく契約した各地域の農協から仕入れることもできる。また、本実施形態の消費者200は、個人、スーパーや小売店等の米の販売店、又は、業種の異なる飲食店を営む業者等が対象である。
【0040】
上記構成のライスストレージシステム1におけるECサイトは、消費者200毎に購入した玄米の残量を表示するとともに、当該ECサイトにおける消費者200への各種サービスの提供を選択可能なマイページ表示手段と、消費者200が購入を所望する複数の銘柄の異なる米を所定量単位の玄米で販売する米販売手段と、米販売手段で販売する米の味の特徴を銘柄ごとに消費者が視覚で分かるように表示する味表示手段と、消費者が精米を所望する玄米の量や精米した米の配送先住所及び配送日時を設定する精米設定手段とを備えている。
【0041】
米販売業者100は、ECサイトで販売する俵単位の玄米や消費者200が購入した俵単位の玄米を、上述した専用の保管倉庫において玄米の鮮度を保つのに適した温湿度管理(例えば、気温15℃、湿度70%~80%)を行うことで玄米の鮮度維持を図る。そして、精米設定手段で受け付けた精米する玄米の量を、俵単位の玄米の残量の範囲内かつ一定量(例えば、2kg)を最低量として何回でも繰り返し上述した専用の精米機器で精米して消費者200に商品として配送する。
【0042】
本実施形態のライスストレージシステム1は、会員登録した消費者200がECサイトにアクセスすると、消費者200毎に専用のマイページ(図6参照)が表示される。このマイページには、詳細は後述するが、会員となった消費者200毎に購入した玄米の残量が表示されるとともに、当該ECサイトにおける消費者への各種サービス(例えば、後述の米販売手段等)の提供をうけるための各種ボタンが表示され、消費者200の選択に応じて、ECサイトにおける消費者への各種サービスが提供される。そして、マイページにおいて、お米購入ボタン(図6の符号27)を消費者200が選択すると、ECサイトにおける米販売手段が実行される。消費者200は、米販売業者100が販売する複数の銘柄の米のなかから、ECサイトの味表示手段により好みの米の特徴を把握して購入する米の銘柄を決定し、所定量単位で玄米を購入することができる。なお、本実施形態においては、俵単位又は半俵単位の所定量単位で玄米を販売するが、以下では、理解を容易にするため、仮に所定量単位を俵単位として説明する。
【0043】
俵単位の玄米を購入した消費者200は、ECサイトのマイページにおいて、配送依頼(図6の符号28)を消費者200が選択することで、後述の精米設定手段により精米する玄米の量や精米した米の配送先住所及び配送日時を設定する。米販売業者100は、消費者200が設定した精米する玄米の量を精米し、所定の袋に精米した米粒の鮮度維持を図るために窒素ガスを充填することで、袋の中の空気(主に酸素)を窒素に置換してパッケージ化し、消費者200が設定した配送先住所に、消費者200が設定した配送日時に配送する。このとき、消費者200が購入した俵単位の玄米のうち、未精米の玄米の残量はECサイトにより管理され、消費者200はECサイトのマイページにおいて自身が購入した俵単位の玄米の残量を確認することができる。
【0044】
ECサイトの米販売手段は、消費者200が複数の銘柄の異なる俵単位の玄米を購入可能としている。また、精米設定手段は、銘柄の異なる玄米を所定の割合でブレンドすることを設定可能とし、米販売業者100は、消費者が設定した所定の割合で、銘柄の異なる玄米を精米したてでブレンドして消費者に商品として配送する。これにより、消費者200の好みに完全に一致する銘柄の米が無かった場合でも、消費者の好みに近い複数(例えば、2種類)の銘柄の米を精米して、所定の割合でブレンドすることで、消費者200の好みに可及的に近い、オリジナリティーのあるブレンド米を提供することができる。
【0045】
ECサイトの精米設定手段は、消費者200が購入した玄米の精米度合いを設定可能とし、米販売業者100は、消費者が設定した玄米の精米度合いで玄米を精米したてでブレンドして消費者に商品として配送する。つまり、米は精米度合いで栄養価が変化(玄米が最も栄養価が高く、白米が最も栄養価が低い)するので、健康志向の高い消費者200の嗜好に合わせて、玄米、3分精米(3分づき)、5分精米(5分づき)、7分精米(7分づき)、白米等の精米度合いの異なる米の精米を消費者200が設定可能としている。
【0046】
ECサイトのマイページにおいて、ブレンドシミュレーション(図6の符号29a)を消費者200が選択することで、ECサイトの米販売手段で販売される複数の銘柄の異なる米の中から消費者200が任意に選択した2種類の銘柄の異なる米のブレンドした結果をシミュレーションして、その結果を味表示手段により消費者が視覚で分かるように表示する。これにより、予め消費者200は、異なる米をブレンドした場合の味の特徴が視認できる形(例えば、レーダーチャート等)で表示されるため、このシミュレーション結果を参考にして、購入する米の銘柄を決定することができる。
【0047】
ECサイトのマイページにおいて、飲食店別(図6の符号29b)を消費者200が選択することで、ECサイトの米販売手段で販売される複数の銘柄の異なる米の中から飲食店を営む消費者200の業種(例えば、寿司屋、ラーメン屋、カレー屋)に応じて、最適な銘柄の米又は最適な銘柄の異なる米のブレンドを提案する。例えば、消費者200が飲食店を営業しており、その業種が寿司屋であった場合、酢飯に最適な銘柄の米又はブレンドした米を消費者に提案することで、消費者200は、自身が営業する飲食店に最適の米を購入することができる。
【0048】
ECサイトの個人情報登録手段は、消費者200に配送される商品の配送先の住所を複数登録できる機能を有し、精米設定手段は、精米して消費者200に商品として配送される配送先住所を複数登録された住所から消費者200が任意に設定可能としている。米販売業者100は、消費者が設定した配送先住所に精米したての米を消費者に商品として配送する。つまり、本システムでは、精米して配送される米の配送先を複数設定できるようにしており、例えば、親、兄弟、親戚、友人等の複数の配送先を設定することで、会員である消費者200が購入した俵単位の玄米を、親、兄弟、親戚、友人等の複数の家族で共有してシェアリングすることができる。
【0049】
ECサイトの精米設定手段は、消費者200により設定される精米した米の配送日時を週単位又は月単位で定期的な日時を設定可能としている。このように消費者200が定期的な配送日時を設定することで、米販売業者100は、消費者200が購入した俵単位の玄米の残量がある限り、精米設定手段で設定された精米する玄米の量を精米し、精米した米を定期的な日時に消費者200に商品として配送することが可能となる。すなわち、ライスストレージシステム1の会員である消費者200は、常に精米したての新鮮な米を定期的に受け取ることができる。
【0050】
[2.システムサーバの電気的構成]
以下、図2を参照して、本実施形態のライスストレージシステム1におけるシステムサーバ10の電気的構成を説明する。図2に示すように、システムサーバ10は、記憶部11、入出力制御部12、制御部13、外部通信制御部14などから構成されている。本システムの米販売業者100は、システムサーバ10において消費者200に米の通信販売を含む各種サービスを行うための専用のECサイトを運営している。
【0051】
記憶部11は、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の大容量記憶装置により構成されている。記憶部11は、会員登録した消費者200の個人情報を記憶する会員の個人情報記憶領域、システムサーバ10で運営されるECサイトで販売する複数の銘柄の米の情報を記憶する商品情報記憶領域、消費者200が購入した玄米の残量を消費者200毎に記憶する在庫管理記憶領域等が設けられている。
【0052】
入出力制御部12は、システムサーバ10に接続されている図示しない液晶表示装置、キーボード/マウス、プリンタなどの外部入出力装置との通信を制御する。
【0053】
制御部13は、図示しないCPU(中央演算装置)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどで構成されている。また、この制御部13のCPUは、ROM又は記憶部11に予め記憶されている各種プログラムを実行することにより、本実施形態における後述する各種処理(後述の個人情報登録処理、米の販売処理、米の配送処理等)として機能することになる。
【0054】
外部通信制御部14は、外部の公衆通信回線網60と接続され、制御部13の指示に基づいて、ライスストレージシステム1における複数の消費者端末20との通信を制御する。すなわち、外部通信制御部14は、詳細は後述するが、制御部13の指示に基づいて、各捜索者が所持する消費者端末20からのECサイトへのアクセスに応じて、会員登録した消費者200からの個人情報、消費者200が購入した俵単位の玄米の銘柄、精米する玄米の量や配送先住所及び配送日時の受信等を制御する。
【0055】
[3.ライスストレージシステムの会員登録処理]
以下、図3及び図4を参照して、本実施形態のライスストレージシステム1のECサイトへの消費者200の会員登録処理を説明する。なお、この処理が本実施形態における会員となった消費者200の個人情報を登録する個人情報登録手段として機能する。
【0056】
最初に、消費者200は、消費者端末20により公衆通信回線網60(例えば、インターネット回線)を介して、システムサーバ10にアクセス(接続)する(ステップS1)。本実施形態のライスストレージシステム1の利用を希望する消費者200は、予めシステムサーバ10で開設されているECサイトに会員登録する必要がある。このため、消費者200が消費者端末20によりシステムサーバ10にアクセスすると、ECサイトの初期画面(図示せず)が消費者端末20に表示される(ステップS2)。このECサイトの初期画面は、例えば、本実施形態のライスストレージシステム1のシステム構成、ECサイトの利用方法、会員登録の案内等で構成されている。
【0057】
本実施形態のライスストレージシステム1の利用を希望する消費者200は、消費者端末20の表示装置21に表示される初期画面から会員登録を選択する(ステップS3)。消費者端末20からの会員登録を受信したシステムサーバ10は、会員登録のための個人情報入力フォーマットを消費者端末20に送信する(ステップS4)。
【0058】
個人情報入力フォーマットを受信した消費者端末20は、図4に示すように消費者端末20の表示装置21(液晶表示装置等)に個人情報入力フォーマットを表示する。個人情報入力フォーマットは、左側に複数の入力項目が表示され、右側に消費者200による複数の入力項目に対応した入力欄から形成される一覧表21aとして表示される。一覧表21aの左側の複数の入力項目に応じた個人情報を消費者200が右側の入力欄に入力する。なお、図4中の右側の入力欄における下線部は、消費者200が入力した個人情報を示している。また、一覧表21aの下部には、入力完了ボタン21bが表示されている。
【0059】
左側の複数の入力項目は、最上段から下段に、消費者200の「氏名」、「読み仮名(カナ)」、「住所」、消費者200の消費者端末20の「電話番号」、消費者200の消費者端末20の「メールアドレス」、消費者200が設定する「パスワード」、「生年月日」、「性別」、「職業」の順で表示されている。消費者200は複数の入力項目に対応した入力欄に各種個人情報(図中下線部)を入力する。上記複数の項目のうちの「パスワード」は、消費者200が会員登録した後に、システムサーバ10のECサイトを利用(接続)するためのものである。
【0060】
左側の複数の入力項目の「職業」の下段には、ECサイトの運営のための消費者200への問い合わせ項目「当サイトを何で知りましたか?」が設定されている。そして、消費者200が入力した回答(図4中では下線部の新聞の広告)は、ECサイトの運営のためのデータとして参照される。その下段には、「当サイトからのお知らせを希望しますか?」の項目が設定されており、その右側の入力欄には、「希望する」、「希望しない」の選択ボタンが設けられており、消費者200が「希望する」を選択すると、消費者200が所持する消費者端末20のメールアドレスに、ECサイトからの各種新着情報等が送信される。
【0061】
そして、「当サイトからのお知らせを希望しますか?」の下段には、「配送先住所1」、「配送先住所2」、「配送先住所3」の項目が設けられている。本実施形態においては、米販売業者100により配送される商品の配送先の住所を複数登録できるようにしている。そして、精米して商品として配送される配送先を複数登録された住所から消費者200が任意に設定できるようにしている。つまり、本システムでは、精米して配送される米の配送先は、個人情報として登録した消費者200が居住する住所だけではなく、親、兄弟、親戚、友人等の複数の配送先が設定できるようにしている。これにより、消費者200が購入した俵単位の玄米を、親、兄弟、親戚、友人等の複数の家族でシェアリングすることができる。また、親、兄弟、親戚、友人等の家族への贈答品とすることができる。
【0062】
なお、図4に示す実施形態では、精米の配送先を、個人情報として登録した消費者200が居住する「住所」、「配送先住所1」、「配送先住所2」、「配送先住所3」の4箇所の配送先住所から消費者200が任意に選択できるようにしたが、「配送先住所」は、3住所に限定されるものではなく、3住所以上設定可能としてもよい。
【0063】
消費者200が一覧表21aの左側の複数の入力項目に応じた右側の複数の入力欄への個人情報の入力を終了して、その下部の入力完了ボタン21bを選択(クリック)すると、消費者200の個人情報を入力した個人情報入力フォーマットは、消費者端末20からシステムサーバ10に送信される(ステップS5)。
【0064】
システムサーバ10は、消費者端末20から受信した消費者200の個人情報を、記憶部11の会員の個人情報記憶領域に登録する(ステップS6)。このステップS4~S6の処理が本実施形態の個人情報登録手段として機能する。
【0065】
システムサーバ10は、消費者200の会員としての登録が完了すると、消費者200の消費者端末20に会員登録の完了を送信する(ステップS7)。このとき、正規会員の会員ID及びパスワードも送信する。会員IDは、ECサイトにおいて会員毎に自動で割り当てられる番号(例えば、5桁の数字)である。パスワードは、個人情報入力フォーマットにおいて、消費者200が任意に「パスワード」として設定した8桁の英数字である。なお、消費者200が個人情報入力フォーマットの「パスワード」を設定しなかった場合は、ECサイトにおいて会員毎に「パスワード」として、8桁の英数字が自動で割り当てられる場合がある。
【0066】
消費者200は、消費者端末20で会員登録の完了、会員ID、パスワードを受信(ステップS8)すると、会員登録を終了して、システムサーバ10との接続を切断する。そして、次回以降受信した会員ID、パスワードを用いてシステムサーバ10にアクセス(接続)すると、ECサイトの会員専用の消費者端末20毎のマイページ(図6参照)が表示され、このマイページに設けられている各種ボタンを消費者200が選択することで、ライスストレージシステム1の利用、つまり、ECサイトで販売されている俵単位の玄米の購入、購入した玄米の精米・配送のサービスを受けることが可能となる。
【0067】
[4.ライスストレージシステムの各種サービスの提供]
以下、図5図11を参照して、本実施形態のライスストレージシステム1の消費者200に対するECサイトによる各種サービス(米の販売、精米配送の依頼等)の提供を説明する。
【0068】
図5に示すように、まず、本実施形態のライスストレージシステム1の会員となった消費者200は、消費者端末20により公衆通信回線網60(例えば、インターネット回線)を介してシステムサーバ10にアクセス(接続)して、発行された会員ID・パスワードを入力する(ステップS10)。会員である消費者200が消費者端末20により、システムサーバ10にアクセスすると、ECサイトの会員毎(消費者200毎)の専用のマイページが消費者端末20に送信される(ステップS11)。マイページを受信した消費者端末20は、表示装置21(液晶表示装置等)にマイページを表示する(ステップS12)。この処理が本実施形態におけるマイページ表示手段として機能する。
【0069】
図6に示すように、会員専用のマイページには、会員となった消費者200がライスストレージシステム1を利用するための各種ボタンが設けられている。つまり、消費者200は、マイページに設けられている各種ボタンを選択することで、ライスストレージシステム1で提供される各種サービス(例えば、ECサイトで販売される俵単位の米の購入、購入した米の精米及び配送の設定等)の提供を受けることができる。
【0070】
マイページの中央上部には、消費者200のマイページであることを示す「日本大和様のマイページ」が表示されている。マイページの左側上部には、「お取引の履歴ボタン22」が表示され、その下段には、「お届け先一覧ボタン23」、「登録情報の変更ボタン24」の順で配設されている。マイページの右側上部には、ECサイトからの会員である消費者200への各種メッセージの「メッセージ表示領域25」が設けられている。このメッセージ表示領域25は、ECサイトから会員である消費者200へのお知らせする最新情報がある場合にポップアップ方式でランダムに表示される。
【0071】
マイページの略中央部には、消費者200が俵単位で購入済みの米の一覧が表示されている。本実施形態においては、消費者200は複数の銘柄の米を俵単位で購入可能としているため、購入済みの米は1俵単位のイメージ図で、銘柄名、残量(精米可能な玄米の残量)が「残量イメージ図26」として表示される。残量イメージ図26は俵を側面視した図に重ねて、購入した米の商品名(銘柄名)と玄米の残量(kg単位)が表示されている。また、俵を側面視した図の左側には、玄米の残量に合わせて残量メータは10kg刻みで上下に表示されている。この残量は、記憶部11の在庫管理記憶領域に消費者200毎に管理されているものであり、消費者200が米を俵単位で購入した当初は、満量(60kg)で表示され、その後、精米して消費者200に提供された玄米の量が減算されて玄米の残量として表示される。
【0072】
本実施形態においては、残量イメージ図26で消費者200が購入した玄米の商品名及びその残量を視覚的に認識しやすく表示している。なお、図中においては、消費者200が購入した2種類の異なる銘柄の残量イメージ図26(26a、26b)が表示されている。なお、当然のことながら消費者200が米を購入していない場合や、購入した米の残量がなくなった場合は、この残量イメージ図26は表示されない。残量イメージ図26の右側には、「お米購入ボタン27」、「配送依頼ボタン28」、「ブレンドシミュレーションボタン29a」、「飲食店別ボタン29b」が上段から下段に向けて配設されている。
【0073】
消費者端末20の表示装置21にマイページが表示された状態で、消費者200が「お取引の履歴ボタン22」を選択(つまり、クリック)する(ステップS13)と、その旨が消費者端末20からシステムサーバ10に送信され、直近の消費者200のECサイトの利用履歴(米の購入履歴や精米・配送手配の履歴)がシステムサーバ10において編集され消費者端末20に送信されて表示装置21に表示(図示せず)する直近の取引履歴表示処理(ステップS14)が行われる。この消費者200によるECサイトの利用履歴は、一例として、俵単位の米の購入日、精米した米の量や配送日、配送先の住所、配送済み又は手配中等の進捗状況で構成されている。この処理が終了すると、消費者端末20の表示装置21にはマイページが表示される状態に戻る。
【0074】
消費者端末20の表示装置21にマイページが表示された状態で、消費者200が「お届け先一覧ボタン23」又は「登録情報の変更ボタン24」を選択すると、その旨が消費者端末20からシステムサーバ10に送信(ステップ15、ステップS16:Yes)され、個人情報の表示・変更処理(ステップS17)が行われる。システムサーバ10は、記憶部11の会員の個人情報記憶領域に登録した消費者200毎の個人情報を個人情報入力フォーマット(図4参照)として消費者端末20に送信する。消費者端末20が受信し表示装置21に表示される個人情報入力フォーマットにより設定している複数の住所、配送先住所1~3を確認することで、精米して商品として配送されるお届け先を確認することができる。また、登録情報の変更を行う場合は、消費者端末20の表示装置21に表示されている個人情報入力フォーマットの入力欄の情報を消費者200が変更することで、変更された個人情報入力フォーマットは、消費者端末20からシステムサーバ10に送信されて、記憶部11の会員(消費者200)毎の個人情報記憶領域が記憶更新される。この処理が終了すると、消費者端末20の表示装置21にはマイページが表示される状態に戻る。
【0075】
消費者端末20の表示装置21にマイページが表示された状態で、消費者200が「お米購入ボタン27」を選択すると、その旨が消費者端末20からシステムサーバ10に送信(ステップS18:Yes)され、システムサーバ10のECサイトにおける米の販売処理(ステップS19)が行われる。この米の販売処理は、詳細は後述するが、本実施形態のECサイトにおいて消費者200が購入を所望する銘柄の米を俵単位の玄米で販売する米販売手段として機能する。この処理が終了すると、消費者端末20の表示装置21にはマイページが表示される状態に戻る。
【0076】
消費者端末20の表示装置21にマイページが表示された状態で、消費者200が「配送依頼ボタン28」を選択すると、その旨が消費者端末20からシステムサーバ10に送信(ステップS20:Yes)され、システムサーバ10のECサイトにおける米の配送処理(ステップS21)が行われる。この米の配送処理は、詳細は後述するが、本実施形態における消費者200が購入した俵単位の玄米のうち、消費者が精米を所望する玄米の量や精米した米の配送先住所及び配送日時を設定する精米設定手段として機能する。この処理が終了すると、消費者端末20の表示装置21にはマイページが表示される状態に戻る。
【0077】
消費者端末20の表示装置21にマイページが表示された状態で、消費者200が「ブレンドシミュレーションボタン29a」を選択(つまり、クリック)すると、その旨が消費者端末20からシステムサーバ10に送信(ステップS22:Yes)され、ECサイトで販売される異なる銘柄の米のブレンドシミュレーション処理(ステップS23)が行われる。このブレンドシミュレーション処理では、一例として、消費者200が表示装置21に表示されたECサイトで購入可能な複数の銘柄の異なる米の中から消費者200が任意に選択した複数(2種類)の銘柄の異なる米のブレンドを選択してブレンド割合を設定すると、そのブレンドのシミュレーション結果が、味表示手段(例えば、レーダーチャート等)により消費者が視覚で分かるように表示(図12参照)される。
【0078】
具体的には、消費者200が「ブレンドシミュレーションボタン29a」を選択すると、消費者200の消費者端末20の表示装置21にECサイトで購入可能な複数の銘柄の商品一覧(図8参照)が表示される。この状態で、消費者200は2種類の銘柄の異なる米を任意に選択し、この2種類の銘柄の異なる米のブレンド割合を設定する。一例として、本実施形態では、図8に示す商品一覧のうち、消費者200が商品概要301と商品概要302とをブレンド対象として選択し、さらに、ブレンド割合として商品概要301を70(つまり、70/100)、商品概要302を30(つまり、30/100)として設定したものとする。これにより、ブレンドのシミュレーションの結果が消費者端末20の表示装置21に表示される。
【0079】
シミュレーションの結果は、図12に示すように、消費者200が視覚で分かるように表示する味表示手段としての五角形のレーダーチャート61で表示される。レーダーチャート61は、正五角形で構成されており、米の味の特徴を5項目(苦味・雑味」、「旨味」、「渋味」、「旨味コク」、「甘味」)ごとに5段階で評価している。この5項目の詳細は後述する。図12のレーダーチャート61中一点鎖線は、商品概要301のレーダーチャートであり、二点鎖線は、商品概要302のレーダーチャートである。そして、商品概要301と商品概要302とを70:30の割合でブレンドした結果が、実線のブレンドチャートBCで表示される。レーダーチャート61の下方には、ブレンド情報62が表示される。このブレンド情報62は、上段から順に下段に向けて、ブレンドする商品概要の番号である「商品概要」:「301、302」、「商品名」:「魚沼産コシヒカリ、山形産つや姫」、「ブレンド割合」:「70、30」で構成されている。ブレンド情報62の下部の「戻るボタン63」を消費者200が選択すると、消費者端末20の表示装置21にはマイページが表示される状態に戻る
【0080】
このように、ECサイトで販売される異なる銘柄の2種類の米のブレンドシミュレーションを行うことで、消費者200は、米の購入前にブレンドシミュレーションの結果を確認して、購入する米の銘柄を決定の一助とすることができる。なお、ブレンドシミュレーションは2種類の米に限定するものではなく、3種類以上の米のブレンドシミュレーションを行ってもよい。
【0081】
消費者端末20の表示装置21にマイページが表示された状態で、消費者200が「飲食店別ボタン29b」を選択(つまり、クリック)すると、その旨が消費者端末20からシステムサーバ10に送信(ステップS24:Yes)され、ECサイトで販売される複数の銘柄の異なる米の中から飲食店を営む消費者200の業種に応じて、最適な銘柄の米又は最適な銘柄の異なる米のブレンドが表示される飲食店別推奨米表示処理(ステップS25)が行われる。この飲食店別推奨米表示処理では、一例として、消費者200が飲食店を営業しており、その業種が寿司屋であった場合、酢飯に最適な銘柄の米又はブレンドした米の銘柄が消費者200に消費者端末20に表示されて提案される。この飲食店に最適な米は、単体の銘柄のレーダーチャート(図9参照)でもよいし、ブレンドされた複数の銘柄のブレンドチャート(図12参照)で消費者200が視覚で分かるように表示することもできる。これにより、消費者200は、自身が営む飲食店の業種に最適な銘柄の米を購入することができる。これにより、飲食店における売り上げの向上を図ることができる。この処理が終了すると、消費者端末20の表示装置21にはマイページが表示された状態に戻る。
【0082】
上述してきたように、本実施形態においては、会員となった消費者200は、消費者端末20により公衆通信回線網60を介してシステムサーバ10にアクセス(接続)して、消費者毎に発行された会員ID・パスワードを入力することで、会員専用の消費者200毎のマイページ(図6参照)が消費者端末20に送信され、消費者端末20の表示装置21(液晶表示装置等)に表示される。会員専用のマイページには、会員となった消費者200がライスストレージシステム1の各種サービスの提供を受けるための各種ボタンが設けられている。つまり、会員である消費者200は、マイページに設けられている各種ボタンを選択することで、ライスストレージシステム1のECサイトにおける各種サービス(俵単位の米の購入、購入した米の精米及び配送手配、取引の履歴情報の確認、お届け先(配送先)の一覧の確認、会員としての登録情報の更新、異なる銘柄の米のブレンドシミュレーション、飲食店別に最適な銘柄の米の提案等)の提供を受けることができる。
【0083】
[5.ライスストレージシステムにおける米の販売]
以下、図7図9を参照して、本実施形態のライスストレージシステム1のECサイトにおける消費者200への米の販売処理(ECサイトで販売する複数の銘柄の米の紹介、俵単位の米の購入等)を説明する。この処理が、本実施形態における消費者200が購入を所望する銘柄の米を俵単位の玄米で販売する米販売手段として機能する。
【0084】
図7に示すように、消費者200が消費者端末20の表示装置21に表示されているマイページの「お米購入ボタン27」を選択(図5、ステップS18参照)すると、その旨がシステムサーバ10に送信(ステップS30)される。システムサーバ10のECサイトは、販売する複数の米の銘柄の商品一覧を、消費者端末20に送信する(ステップS31)。システムサーバ10からの商品一覧を受信した消費者端末20は、表示装置21に商品一覧を表示する(ステップS32)。この商品一覧は、記憶部11の商品情報記憶領域に記憶されているECサイトで販売可能な米の商品一覧であり、米販売業者100がECサイトで販売する新しい米を仕入れた場合や取り扱っている米の販売を中止した場合に、記憶部11の商品情報記憶領域を随時記憶更新する。
【0085】
図8に示すように、システムサーバ10のECサイトで消費者200に販売される商品は、複数種類の銘柄の異なる俵単位の米で構成されている。表示装置21に表示される商品一覧は、3列2段の合計6種類の異なる銘柄の商品概要301~306が表示される。一例として、商品概要301は、俵単位の玄米で商品が販売(消費者200側では購入)されることを表示する俵のイラスト、その下方に商品名(例えば、魚沼産コシヒカリ)、その下方に消費者200に商品アピールするためのメッセージ(例えば、お米マイスター特選米)、最下部に設けられた商品の詳細を表示するための「商品詳細ボタン30a」で構成されている。
【0086】
商品一覧は、複数のページで構成されており、最初は先頭のページが表示される。なお、この先頭ページに表示される商品一覧は、過去に消費者200による購入頻度が高い商品が優先的に表示される。つまり、システムサーバ10は、会員である消費者200毎に過去の商品の購入履歴を記憶しており、消費者200に需要の多い商品を優先的に先頭のページに表示する。これにより、消費者200は、普段好んで購入している商品を探すことなく購入することができる。
【0087】
商品一覧の最下部には、左から右に、表示ページ数31、キャンセルボタン32、戻るボタン33、次へボタン34が表示されている。表示ページ数31は、1/20のように、商品一覧の全ページ(20ページ)のうちの表示されているページ数(つまり、1ページ)を表示している。キャンセルボタン32を消費者200が選択(クリック)すると、商品一覧の表示から上述したマイページ(図6参照)の表示に戻る。戻るボタン33を消費者200が選択(クリック)すると、現在のページから商品一覧の一つ前のページの表示に切り替わる。次へボタン34を消費者200が選択(クリック)すると、現在のページから商品一覧の一つ次のページの表示に切り替わる。
【0088】
図8に示すように、消費者端末20の表示装置21に商品一覧が表示されている状態で、消費者200が商品概要301~306の商品詳細ボタン30aを選択すると、その旨がシステムサーバ10に送信(ステップS33:Yes)される。システムサーバ10のECサイトは、販売する複数の米の銘柄の商品詳細を、消費者端末20に送信する(ステップS34)。システムサーバ10からの商品詳細を受信した消費者端末20は、表示装置21に商品詳細を表示する(ステップS35)。
【0089】
図9に示すように、システムサーバ10のECサイトで消費者200に販売される俵単位の米(玄米)の商品詳細は、中央上部に販売する米の味の特徴を銘柄ごとに消費者200が視覚で分かるように表示する味表示手段としての五角形のレーダーチャート41により表示される。このレーダーチャート41は、正五角形で構成されており、米の味の特徴を5項目ごとに5段階で評価している。米の味の特徴を表示する五項目は、まず、中央上部に米の「苦味・雑味」、以下右回りに、米の「旨味」、米の「渋味」、米の「旨味コク」(酸味、甘味、苦味等が混在することで生まれる味のコク)、米の「甘味」の順で設定されている。そして、それぞれの項目が5段階で評価されており、評価ポイントが中心から外側に位置するほど高評価になるように表示されている。
【0090】
本実施形態においては、米の味の特徴を示すレーダーチャート41は、米販売業者100がECサイトで販売する米を仕入れた時に、1年ごとに米販売業者100が味の評価を行って更新するようにしている。これは、米の生産において、前年収穫した米を種もみとして繰り返して使用するうちに米に先祖返りが生じ、味が落ちることがあるからである。この場合、米販売業者100は、仕入れ先(米農家や各地域の農協)に対して米の味が変化(つまり、劣化)したことを伝え新たな種もみの購入を進言する。これにより、ライスストレージシステム1のECサイトで販売するために仕入れる米の一定の水準を保つことにも繋がる。
【0091】
図9に示すように、ECサイトで取り扱う複数の銘柄の米の味の特徴を、レーダーチャート41により消費者200に紹介することで、消費者200は、米の銘柄ごとの味の特徴を視認することができ、自身が好む米の銘柄を選択することができる。このレーダーチャート41は、ECサイトで販売する米の味の特徴を銘柄ごとに消費者200が視覚で分かるように表示する味表示手段として機能する。なお、図9に示すレーダーチャート41では、米の味の特徴を5項目ごとに5段階で評価しているが、これはあくまで一例であり、消費者200が米の味の特徴を視認できればよく、評価項目や評価段階は任意に変更可能である。また、米の味の特徴を表示する味表示手段は、上述したレーダーチャート41に限定されるものではなく、消費者200が米の銘柄ごとの味の特徴を視認することができる態様であれば他の表示態様でもよい。
【0092】
レーダーチャート41の下方には、消費者200に販売される俵単位の米(玄米)の商品詳細情報42が表示される。この商品詳細情報42は、ECサイトで販売される米に関する詳細情報であり、上段から順に下段に向けて、「商品名」:「魚沼産コシヒカリ」、「生産地」:「新潟県魚沼市□□町」、「生産者氏名」:「魚沼タロウ」、「等級」:「1等級」、「価格」:「¥30,000」、「在庫」:「50俵」で構成されている。
【0093】
商品詳細情報42の「等級」は、米の評価基準であり、農産物検査法第3条に基づいて公的機関で米の等級が格付けされたものである。等級は、1等級、2等級、3等級、規格外の4区分に分類される。米の評価基準は、玄米の整粒割合(%)や含有水分割合(%)、異物(異種穀粒等)の混入割合(%)に基づいて格付けされる。この米の等級は、卸売流通業者の評価基準であり等級が高いものが高評価である。
【0094】
なお、米の評価基準としては、米の等級とは別に「特A」などのランク付けがされている「食味ランキング」による格付を用いることもできる。食味ランキングは、複数産地のコシヒカリのブレンド米を基準に味や香り、粘りなどを判断して格付けされるものである。つまり、米の等級と食味ランキングの違いは、等級は目視による米の外観の評価に基づいた格付けであるのに対し、食味ランキングは実際に炊き上げた米の味や香り、粘り等の米の食感の評価に基づいた格付である。
【0095】
商品詳細情報42の「価格」は、商品とした販売される米(玄米)の1俵単位の販売価格である。本実施形態のECサイトで販売される米は、所定量単位(1俵又は半俵単位)の玄米で消費者200に販売される。また、「在庫」は、本実施形態のECサイトにおいて、消費者200が購入可能な俵単位の米(玄米)の在庫数である。
【0096】
商品詳細の商品詳細情報42の下部には、戻るボタン43、商品購入ボタン44が表示されている。戻るボタン43を消費者200が選択(クリック)すると、商品一覧(図8参照)の表示に切り替わる。商品購入ボタン44を消費者200が選択(クリック)すると、1俵単位の米(玄米)の購入画面の表示に切り替わる。この米の購入画面は、図示はしないが、1俵単位の米(玄米)の購入に関する複数の決済方法を消費者200が選択可能な構成としている。本実施形態においては、例えば、カード決済(クレジットカード)、電子マネー決済、後払い決済(着払い、商品受領後の振込)等の複数の決済から消費者200が望む決済方法を選択的に設定可能としている。
【0097】
[6.消費者による精米する玄米の量や精米した米の配送先住所及び配送日時の設定]
以下、図10及び図11を参照して、本実施形態のライスストレージシステム1における消費者200による精米する玄米の量や精米した米の配送先住所及び配送日時を設定する米の配送処理を説明する。この処理は、消費者200が購入した俵単位の玄米のうち、消費者200が精米する玄米の量や精米した米の配送先住所及び配送日時を設定する精米設定手段として機能する。また、この処理は上述した消費者200の専用のマイページ(図6参照)が消費者端末20の表示装置21に表示されている状態において、消費者200が配送依頼ボタン28を選択した場合に実行される処理である。
【0098】
図10に示すように、消費者200が消費者端末20の表示装置21にマイページ(図6参照)が表示されている状態で、配送依頼ボタン28を選択(クリック)すると、消費者端末20からお米の配送依頼がシステムサーバ10に送信される(ステップS40)。お米の配送依頼を受信したシステムサーバ10は、配送設定画面を消費者端末20に送信する(ステップS41)。配送設定画面を受信した消費者端末20は表示装置21に配送設定画面を表示する(ステップS42)。
【0099】
配送設定画面は、図11に示すように、会員となった消費者200がライスストレージシステム1のECサイトで購入した俵単位の米(玄米)のうち、消費者200が精米を所望する玄米の量や精米したての米の配送先住所及び配送日時を設定するためものである。配送設定画面の左側には、消費者200が俵単位で購入済みの米の一覧が表示されている。本実施形態においては、消費者200は複数の銘柄の米を俵単位で購入可能としているため、購入済みの複数(図中は2銘柄)の米は、1俵単位のイメージ図で、銘柄名、残量(精米可能な玄米の残量、単位Kg)が「残量イメージ図26a、26b」として表示される。残量イメージ図26の右側には、精米量入力エリア52、配送住所日時入力エリア53、精米度合い入力エリア54、ブレンド割合入力エリア55、自動チャージ入力エリア56が上段から下部に順次設けられている。自動チャージ入力エリア56の下部には、戻るボタン57、設定終了ボタン58が左右に設けられている。
【0100】
消費者端末20の表示装置21に配送設定画面が表示されている状態で、消費者200が精米量入力エリア52を選択(クリック)すると、消費者200が精米を所望する玄米の量を設定(入力)することができる(ステップS43)。精米量入力エリア52は、消費者200が購入した俵単位の玄米の残量(残量イメージ図26a、26bに表示されている残量)のうち、消費者200が精米を所望する玄米の量を設定するための入力エリアである。本実施形態においては、最小の一定量を2kgとし、kg単位で消費者200が任意に設定可能としている。図11中の精米量入力エリア52においては、下線部の10(kg)が設定されている。
【0101】
消費者200が配送住所日時入力エリア53を選択(クリック)すると、消費者200が所望する精米したての米の配送先住所及び配送日時を設定(入力)することができる(ステップS44。配送住所日時入力エリア53は、消費者200が所望する精米したての米の配送先住所及び配送日時を設定するための入力エリアである。本実施形態においては、配送先住所は、上述した個人情報登録手段でシステムサーバ10に登録された消費者200の個人情報(図4参照)から、3行目の住所、12行目の配送先住所1、13行目の配送先住所2、14行目(最下段)の配送先住所3から消費者200が選択した住所が任意に設定される。また、配送日時は、消費者200が希望する配送日時(月・日・時間)が任意に設定される。図11中の配送住所日時入力エリア53においては、配送住所としては下線部(図4の12行目の住所1)が設定され、配送日時としては下線部(1月10日13:00)が設定されている。
【0102】
消費者200が精米度合い入力エリア54を選択(クリック)すると、消費者200が所望する精米したての米の精米度合いを設定(入力)することができる(ステップS45)。米は精米度合いで栄養価が変化(玄米が最も栄養価が高く、白米が最も栄養価が低い)する。このため、健康志向の高い消費者200は、自身の好みに合わせて、玄米、3分精米(3分づき)、5分精米(5分づき)、7分精米(7分づき)、白米等の精米度合いの中から、消費者200が所望する精米度合いを設定する。図11中の精米度合い入力エリア54においては、精米度合いとしては下線部(7分づき)が設定されている。
【0103】
消費者200がブレンド割合入力エリア55を選択(クリック)すると、消費者200が購入した複数の銘柄の異なる俵単位の玄米を精米してブレンドする所定の割合を設定(入力)することができる(ステップS46)。ブレンド割合入力エリア55は、消費者200が複数の銘柄の異なる俵単位の玄米を、それぞれ精米してブレンドする割合の入力エリアである。本実施形態においては、一例として、図11に示すように、残量イメージ図26aと残量イメージ図26bの2銘柄の俵単位の玄米を消費者200が購入していた場合は、この2銘柄の精米後のブレンド割合が設定される。図11中のブレンド割合入力エリア55においては、ブレンド割合としては下線部(70/30)が設定されており、精米量10kgのうち残量イメージ図26aの銘柄の米が7kg、残量イメージ図26bの銘柄の米が3kgでブレンドされて、10kgの精米したての米が商品として消費者200に配送されることになる。
【0104】
消費者200が自動チャージ入力エリア56を選択(クリック)すると、消費者200が購入した俵単位の玄米を定期的に精米して配送する配送日を設定(入力)することができる(ステップS47)。自動チャージ入力エリア56は、消費者200が購入した俵単位の玄米の、定期的な配送日の入力エリアである。本実施形態においては、一例として、図11に示すように、配送日として毎月決まった日付(10日)が設定されている。これにより、毎月の設定された10日に消費者200が購入した銘柄の米が、消費者200が精米量入力エリア52で設定(入力)した精米を所望する玄米の量(10kg)を精米したての米が定期的に商品として消費者200に配送されることになる。
【0105】
なお、上述した自動チャージ入力エリア56における定期的な配送日は、月単位に限らず、例えば、毎週月曜日というように週単位で設定するようにしてもよい。また、月単位でも隔月単位としてもよいし、週単位でも隔週単位で定期的な配送日を設定できるようにすることもできる。
【0106】
消費者端末20の表示装置21に配送設定画面が表示されている状態で、自動チャージ入力エリア56の下部の設定終了ボタン58を消費者200が選択(クリック)された否かを判別(ステップS48)して、設定終了ボタン58を消費者200が選択したと判断すると、上述した精米量入力エリア52、配送住所日時入力エリア53、精米度合い入力エリア54、ブレンド割合入力エリア55及び自動チャージ入力エリア56において、消費者200が設定した各種データ(以下、配送設定情報という)が、消費者端末20からシステムサーバ10に送信(ステップS48:Yes)される。
【0107】
消費者端末20から配送設定情報を受信したシステムサーバ10は、配送設定情報に基づいて、消費者200が所有する俵単位の玄米の精米量を指示する精米伝票、精米した米を消費者200に配送する配送伝票等を、システムサーバ10に付設されているプリンタ(図示せず)で印刷して出力する設定データ出力処理を実行する(ステップS49)。
【0108】
本実施形態の米販売業者100は、ECサイトにおいて、消費者200に販売する複数の銘柄の表単位の玄米や消費者200が購入した俵単位の玄米を、専用の保管倉庫において銘柄ごとに適した温湿度管理を行うことで玄米の鮮度維持を図っている。そして、ECサイトの精米設定手段である米の配送処理で消費者200が精米量入力エリア52で設定した精米を所望する玄米の量を精米して、所定の商品袋に精米した米粒の鮮度維持を図るために窒素ガスを充填してパッケージし、消費者200が配送住所日時入力エリア53で設定した配送先住所及び配送日時に配送されるように手配する。
【0109】
具体的には、設定データ出力処理において出力された配送伝票は、消費者200が配送住所日時入力エリア53で設定した配送先住所及び配送日時に基づいて作成されており、米販売業者100は、この配送伝票をパッケージ化した商品とともに、提携(契約)した宅配事業者に配送を依頼することで、消費者200が所望する配送先住所及び配送日時に精米したての米が配送されることになる。
【0110】
ここで、本実施形態のライスストレージシステム1においては、商品の配達は契約した宅配事業者に依頼している。このとき、配送料金は、商品の重量に応じて離島を除いて一律に設定されている。この配送料金は、例えば、東北から東京又は九州から東京へと日本で最も米の配送依頼が多い東京を基準として設定されている。このため、東京在住の消費者200はともかく、九州在住の消費者200が九州産の米を購入する場合(つまり、近場の産地の米を近場に居住する消費者200が購入する場合)は、配送料金に不公平感(つまり、割高)を与える恐れがある。これを解消するために、例えば、近場の産地の米を近場に居住する消費者200が購入する場合は、配送料金を割り引く代わりに、所定のポイントを消費者200に付与するシステムが考えられる。そして、消費者200に付与されるポイントを、ECサイトにおける米の購入に充填できるようにすれば、消費者200に対して近場で生産された米の購入の促進を図ることができ、地産地消にも繋げることができる。
【0111】
消費者200が購入した俵単位の玄米のうちの未精米の玄米の残量は、ECサイトにより消費者200ごとに管理され、消費者200はECサイトのマイページに残量イメージ図26(26a、26b)(図6参照)、又は、ECサイトの配送設定画面に表示されている残量イメージ図26(26a、26b)(図11参照)に表示されている残量で、消費者200が購入した俵単位の玄米の残量を視覚的に容易に確認できるようにしている。
【0112】
設定終了ボタン58を消費者200が選択(クリック)しなかった場合(ステップS48:No)は、戻るボタン57を消費者200が選択(クリック)したか否かを判別(ステップS50)し、戻るボタン57を消費者200が選択(クリック)したと判断(ステップS50:Yes)は米の配送処理を終了し、配送設定画面の表示から上述したマイページ(図6参照)の表示に切り替える。
【0113】
また、上述した配送設定画面では、消費者200がブレンド割合入力エリア55を選択(クリック)して消費者200が購入した複数の銘柄の異なる俵単位の玄米を精米してブレンドする所定の割合を設定(入力)できるようにしたが、所定の銘柄の米だけではなく、雑穀(玄米、あわ、キビ、もち麦等)を精米した白米にブレンドした雑穀米を提供することもできる。つまり、精米した米に所定の割合で雑穀をブレンドする割合をブレンド割合入力エリア55で設定可能とする。例えば、2kgの雑穀を18kgの精米(白米)とブレンドすることにより、白米に食物繊維やミネラル、ビタミン類を加味した商品を、健康志向の高い消費者200に対して提供することができる。
【0114】
上述してきたように、本実施形態のライスストレージシステム1によれば、俵単位の玄米を購入した消費者200は、ECサイトの精米設定手段(配送設定画面)により精米する玄米の量や精米した米の配送先住所及び配送日時を設定する。米販売業者100は、消費者200が設定した精米する玄米の量を精米し、所定の袋に精米した白米と米粒が傷付かないように窒素ガスを充填して商品化し、消費者200が設定した配送先住所に、消費者200が設定した配送日時に配送する。このように、消費者200は自身が購入した俵単位の玄米の残量の範囲内で、何回でも精米する玄米の量(但し、最低の一定量2kg)や精米した米の配送先住所及び配送日時を設定することで、消費者が設定した配送先住所に、消費者200が設定した日時(タイミング)で、常に精米したての新鮮な白米の提供を受けることができる。このとき、消費者200が購入した俵単位の玄米のうち、未精米の玄米の残量はECサイトにより消費者200毎に管理(記憶部11の在庫管理記憶領域)され、消費者200はECサイトにおいて自身が購入した俵単位の玄米の残量を確認することができるようにしている。
【0115】
また、会員となった消費者200の個人情報登録手段は、商品の配送先の住所を複数登録できる。そして、精米設定手段(配送設定画面)により、精米して消費者に商品として配送される配送先住所を複数登録された住所から消費者200が任意に設定可能としているため、消費者200は、自身が居住する住所だけではなく、親、兄弟、親戚、友人等の複数の配送先住所が設定できる。これにより、会員である消費者200だけではなく、親、兄弟、親戚、友人等の家族で購入した俵単位の玄米を共有するシェアリングサービスを実現することができる。また、消費者200が購入した俵単位の玄米のうち、消費者200が設定した量の玄米を、親、兄弟、親戚、友人等に対する贈答品として使用することもできる。
【0116】
また、米販売手段(米の販売処理)により消費者200が複数の銘柄の異なる俵単位の玄米を購入可能とし、さらに、精米設定手段(配送設定画面)により、所定量の銘柄の異なる玄米を所定の割合でブレンドすることを設定可能としている。これにより、銘柄の異なる玄米を精米したてでブレンドして消費者に商品として配送できるため、消費者200の嗜好に可及的に近い、消費者200にとってオリジナリティーのあるブレンド米を商品として提供することができる。
【0117】
以上、上記実施形態を通して本発明を説明してきたが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、上述した各効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0118】
1 ライスストレージシステム
10 システムサーバ
11 記憶部
12 入出力制御部
13 制御部
14 外部通信制御部
20 消費者端末
100 米販売業者
200 消費者
図1
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