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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023124676
(43)【公開日】2023-09-06
(54)【発明の名称】挿抜モジュール
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/20 20060101AFI20230830BHJP
   H05K 7/14 20060101ALI20230830BHJP
   H01L 23/40 20060101ALI20230830BHJP
   G06F 1/20 20060101ALI20230830BHJP
【FI】
H05K7/20 E
H05K7/20 F
H05K7/14 N
H01L23/40 Z
G06F1/20 A
G06F1/20 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022028594
(22)【出願日】2022-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福永 尚美
【テーマコード(参考)】
5E322
5E348
5F136
【Fターム(参考)】
5E322AA02
5E322AA05
5E322AB01
5E322AB04
5E322AB07
5E322AB11
5E322DA04
5E322EA11
5E322FA01
5E322FA04
5E348AA03
5E348AA08
5E348DD10
5E348DE13
5E348DE15
5E348EE07
5E348EE17
5E348EE28
5E348EE38
5E348EE39
5E348EE40
5E348EF06
5E348EF47
5F136EA70
(57)【要約】
【課題】ケージに冷却対象を挿入する場合の削れ屑の発生を抑制できる挿抜モジュールを提供する。
【解決手段】挿抜モジュール14は、ケージ44と、受熱部材62と、支持部材48と、第一バネ80と、連動部材(レバー86)と、コネクタ88と、を有する。コネクタ88の接触部材98には、ケージ44に挿入された冷却対象(入出力モジュール18)の被接触部材(接触片94)が接触する。レバー86は、被接触部材の先端がコネクタ88の開口部90を通過した状態で受熱部材62の押圧を開始する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却対象が挿抜されるケージと、
前記ケージに挿入された前記冷却対象に接触し前記冷却対象の熱を受ける受熱部材と、
前記受熱部材を支持する支持部材と、
前記受熱部材を前記冷却対象から離れると共に前記支持部材に接触する方向に付勢する第一バネと、
回転支点が前記支持部材に設けられ、前記ケージへの挿入途中の前記冷却対象に押されて回転し、前記受熱部材を前記冷却対象に向けて押圧し前記第一バネのバネ力に抗して前記支持部材から離隔させる連動部材と、
前記ケージに挿入された前記冷却対象の被接触部材が接触する接触部材と、前記接触部材よりも前記冷却対象の挿入方向の手前側の開口部と、を備えたコネクタと、
を有し、
前記連動部材は、前記被接触部材の先端が前記開口部を通過した状態で前記受熱部材の押圧を開始する、
挿抜モジュール。
【請求項2】
前記連動部材は、
前記冷却対象が接触する力点と、
前記受熱部材への押圧力を作用させる作用点と、
を備えたレバーを有する、請求項1に記載の挿抜モジュール。
【請求項3】
前記作用点は、前記受熱部材に接触し前記受熱部材を直接押圧する、
請求項2に記載の挿抜モジュール。
【請求項4】
前記作用点において前記受熱部材と向き合う部分が湾曲面である、
請求項3に記載の挿抜モジュール。
【請求項5】
前記作用点と前記受熱部材との間に第二バネが配置され、
前記作用点が前記第二バネに接触し前記第二バネを介して前記受熱部材を押圧する、
請求項2に記載の挿抜モジュール。
【請求項6】
前記回転支点から前記力点までの距離が、前記回転支点から前記作用点までの距離よりも長い、請求項2~請求項5のいずれか一項に記載の挿抜モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の開示する技術は、挿抜モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
基板収納部に挿し込まれる基板の動作に伴って回転アームが回転し、回転アーム部材の動きを受けたパッド支持部材及びパッド部が案内溝に沿って斜めに移動することでパッド部が放熱部材へ押し当てられる構造がある。
【0003】
また、光モジュールが筐体本体に収容されるときに、押圧部が放熱部の端部を押圧し、放熱部が回転して光モジュールの主面を被覆する構造がある。
【0004】
さらに、基板に接続されたレールと放熱フィンの間に光伝送モジュールを挿入すれば、光伝送モジュールの先端がカム部を押し、放熱フィンを押し下げて光伝送モジュールとの熱接続がなされる構造がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-28029号公報
【特許文献2】特開2015-153992号公報
【特許文献3】特開2009-92748号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ケージに挿入された冷却対象の熱をヒートシンク等の受熱部材で受ける構造において、ケージへの冷却対象の挿入に伴って、冷却対象の被接触部材をケージ側の接触部材に電気的に接触させることが行われる。また、このように冷却対象をケージに挿入する構造では、受熱部材を押圧して冷却対象に密着させることで、冷却対象から受熱部材に効率的に熱が移動する。
【0007】
この場合、ケージへの挿入方向と直交する方向に向けて冷却対象に受熱部材を押し付けると、冷却対象の一部が接触部材と干渉し、ケージへの挿入時に削れ屑が発生するおそれがある。
【0008】
そこで、本願の開示する技術は、一つの側面として、ケージに冷却対象を挿入する場合の削れ屑の発生を抑制できる挿抜モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本願の開示する技術の一観点によれば、ケージと、受熱部材と、支持部材と、第一バネと、連動部材と、コネクタと、を有する挿抜モジュールが提供される。コネクタは、接触部材と開口部と、を備える。受熱部材は、ケージに挿入された冷却対象に接触し冷却対象の熱を受ける。支持部材は、受熱部材を支持する。第一バネは、受熱部材を冷却対象から離れると共に支持部材に接触する方向に付勢する。連動部材は、回転支点が支持部材に設けられ、ケージへの挿入途中の冷却対象に押されて回転し、受熱部材を冷却対象に向けて押圧し第一バネのバネ力に抗して支持部材から離隔させる。接触部材には、ケージに挿入された冷却対象の被接触部材が接触する。開口部は、接触部材よりも冷却対象の挿入方向の手前側に位置している。連動部材は、被接触部材の先端が開口部を通過した状態で受熱部材の押圧を開始する。
【発明の効果】
【0010】
本願の開示する技術によれば、一例として、ケージに冷却対象を挿入する場合の削れ屑の発生を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本願の開示する技術の一実施形態に係る挿抜モジュールを備えた電子機器の平面図である。
図2】本願の開示する技術の一実施形態に係る挿抜モジュールを示す図1の2-2線断面図である。
図3図1に示される電子機器を入出力モジュールの挿入前の状態で部分的に示す斜視図である。
図4図1に示される電子機器を入出力モジュールの挿入後の状態で示す側面断面図である。
図5図1に示される電子機器を入出力モジュールの挿入後の状態で部分的に示す斜視図である。
図6図1に示される電子機器を入出力モジュールの挿入途中の状態で部分的に示す側面断面図である。
図7図1に示される電子機器を入出力モジュールの挿入途中の状態で部分的に示す側面断面図である。
図8図1に示される電子機器を入出力モジュールの挿入後の状態で部分的に示す側面断面図である。
図9】比較例の電子機器を入出力モジュールの挿入途中の状態で部分的に示す側面断面図である。
図10】本願の開示する技術の第二実施形態に係る挿抜モジュールを備えた電子機器を示す側面断面図である。
図11】本願の開示する技術の第二実施形態に係る挿抜モジュールを備えた電子機器を入出力モジュールの挿入後の状態で示す側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本願の開示する技術の一実施形態を説明する。
【0013】
図1には、本願の開示する技術の一実施形態に係る電子機器10が示されている。本実施形態に係る電子機器10は、図1に示されるように基板12を備える。基板12には、挿抜モジュール14及び電子部品モジュール16が搭載されている。図1に示される例では、1つの挿抜モジュール14と、2つの電子部品モジュール16が基板12に搭載されている。詳細は後述するが、挿抜モジュール14は、コールドプレート64を有している。コールドプレート64は、挿抜モジュール14に挿入された入出力モジュール18の熱を受ける。これにより、入出力モジュール18が冷却される。入出力モジュール18は、たとえば、電子機器10に対し、電気信号の送受信を行う部材であり、冷却対象の一例である。
【0014】
同様に、電子部品モジュール16はコールドプレート24を有している。コールドプレート24は、基板12に搭載された電子部品20の熱を受ける。これにより、電子部品20が冷却される。電子部品20としては、たとえばプロセッサ等の半導体部品を挙げることができるが、これに限定されない。
【0015】
基板12には、1つ又は複数、図1に示される例では、3つの電気コネクタ26が設けられている。電気コネクタ26には、たとえば電気プラグ(図示省略)が接続される。
【0016】
さらに、基板12には、取付片28によって、カプラヘッダ30が取り付けられている。カプラヘッダ30からは、冷媒配管32が延出されている。冷媒配管32は、2つの電子部品モジュール16のコールドプレート24及び挿抜モジュール14のコールドプレート64に冷媒を循環させる配管である。
【0017】
カプラヘッダ30には、カプラ34、36が設けられている。カプラ34、36には、基板12の外部の液冷装置38が接続される。カプラ34、36に、液冷装置38のカプラ40、42がそれぞれ接続されることで、矢印F1で示すように冷媒が流れる流路が形成される。
【0018】
図2には、挿抜モジュール14が図1の2-2線断面で示されている。また、図3には、挿抜モジュール14が、一部を省略して斜視図にて示されている。
【0019】
図2に示されるように、挿抜モジュール14はケージ44を有している。ケージ44は扁平な直方体状に形成されており、1つの面には挿抜口46が設けられている。ケージ44の下面は基板12の上面と対向しており、この状態で、ケージ44は基板12に固定されている。
【0020】
ケージ44の挿抜口46は、図1にも示されるように、基板12を平面視した状態で基板12の外側を向いている。挿抜口46からは、入出力モジュール18が挿抜される。入出力モジュール18は、ケージ44に挿入された状態で、図示しないストッパにより係止されることで、挿入状態に維持される。そして、ストッパによる係止を解除することで入出力モジュール18はケージ44から抜き出すことが可能となる。
【0021】
図面において、入出力モジュール18の挿入方向を矢印M1で、抜去方向を矢印M2でそれぞれ示す。また、以下において単に「奥側」及び「手前側」とは、それぞれ、入出力モジュール18の挿入方向の奥側及び手前側をそれぞれ意味する。
【0022】
挿抜モジュール14は支持部材48を有している。支持部材48は、スタッド50及び取付板52を有している。
【0023】
スタッド50は、柱状の部材であり、下向きに図示しない雄ネジが突設されている。基板12の上面においてスタッド50の軸方向が基板12の法線方向と一致する姿勢で、雄ネジが基板12を貫通している。雄ネジの貫通部分に、基板12の下面側からナット54がねじ込まれることで、スタッド50が基板12に固定されている。
【0024】
スタッド50の上面は、支持面56である。支持面56の中央には雌ネジ(図示省略)が形成されており、この雌ネジにボルト58がねじ込まれるようになっている。
【0025】
取付板52は、スタッド50からケージ44の上側に向けて延在する板状の部材である。取付板52には取付孔(図示省略)が形成されており、この取付孔の近傍部分を支持面56に載せた状態で、雌ネジにボルト58をねじ込まれる。これにより、取付板52は支持面56とボルト58のネジ頭部との間に挟持され、スタッド50に固定されている。
【0026】
取付板52には受熱部材62が支持されている。受熱部材62は、基板12と取付板52との間に配置されている。図2に示される例では、受熱部材62は、コールドプレート64、伝熱部材66及びヒートシンク68を有している。
【0027】
コールドプレート64は、銅等の熱伝導性が高い金属で形成された平盤状の部材である。そして、前述したように、内部を冷媒が流れる。
【0028】
コールドプレート64には、スタッド50が挿通される保持孔70が形成されている。保持孔70の内周面は、全周にわたってスタッド50の外周面に接触している。これにより、コールドプレート64はスタッド50に対し所定の位置及び姿勢に保持され、コールドプレート64の不用意な回転及び傾斜が抑制されている。
【0029】
図2に示される例では、コールドプレート64の上面側に冷媒配管32が位置している。取付板52には、上に凸に曲げられた曲部72が形成されている。曲部72によって、取付板52は冷媒配管32を回避している。
【0030】
コールドプレート64には、上方に向けて1本又は複数本の支柱74が立設されている。図2には2本の支柱74が現れているが、1つのコールドプレート64あたりの支柱74の数は3本以上であってもよい。
【0031】
支柱74は、取付板52を貫通している。支柱74の上端には拡径部78が形成されている。取付板52と拡径部78の間には第一バネ80が装着されている。第一バネ80は拡径部78及び支柱74を介して、コールドプレート64を上方向に付勢している。第一バネ80がコールドプレート64を付勢する方向は、コールドプレート64が入出力モジュール18から離れると共に、取付板52に接触する方向である。
【0032】
ケージ44の上面には開口82が形成されている。ヒートシンク68は、この開口82に嵌り込む接触部(下側の幅狭の部分)と、接触部の上側の被支持部(接触部よりも幅広の部分)と、を有している。そして、被支持部によってヒートシンク68はケージ44に支持されている。このようにヒートシンク68がケージ44に支持されている状態で、ヒートシンク68の接触部はケージ44の内側に臨んでいる。ケージ44に入出力モジュール18が挿入された状態では、入出力モジュール18にヒートシンク68の接触部の下面が接触する。
【0033】
伝熱部材66は、コールドプレート64とヒートシンク68との間に介在されている。伝熱部材66は、熱伝導性が高く、且つコールドプレート64及びヒートシンク68に対する密着性が高い材料によってシート状に形成されている。
【0034】
図4に示されるように、コールドプレート64が第一バネ80のバネ力に抗して入出力モジュール18に接近すると、伝熱部材66はコールドプレート64とヒートシンク68とに挟まれて圧縮される。伝熱部材66はヒートシンク68及びコールドプレート64に密着するので、ヒートシンク68と伝熱部材66との接触面積、及び伝熱部材66とヒートシンク68との接触面積が広く確保される。たとえば、ヒートシンク68の上面及びコールドプレート64の下面に微小な凹凸等があっても、この凹凸を吸収し、ヒートシンク68とコールドプレート64とが熱的に密着させることができる。これにより、ヒートシンク68からコールドプレート64へ効率的に熱を伝えることが可能となる。
【0035】
取付板52には、上方に立ち上がる支持板76が形成されている。支持板76には回転軸84が設けられている。そして、回転軸84を回転支点Qとしてレバー86が取り付けられている。第一実施形態では、レバー86は連動部材の一例である。
【0036】
レバー86は、回転軸84を回転支点Qとして回転する棒状あるいは板状の部材である。レバー86の一端側(奥側)は、コールドプレート64の孔部64H及びケージ44の上面の孔部44Hを通り、ケージ44の内部に延出されている。入出力モジュール18がケージ44へ挿入される途中で、入出力モジュール18に形成された凸部18Tがレバー86に当たるようになっている。レバー86において、凸部18Tが当たる点が力点Pである。そして、さらに入出力モジュール18がケージ44内に挿入されることで、レバー86は凸部18Tに押されて矢印M3方向に回転する。
【0037】
レバー86の他端側(手前側)は略直角に屈曲されている。そして、レバー86の他端は取付板52の挿通孔52Hから、コールドプレート64に対向している。レバー86が矢印M3方向に回転すると、レバー86の他端はコールドプレート64に下向きの力を作用させる。レバー86の他端においてコールドプレート64に接触する点は、コールドプレート64を下向きに押す力を作用させる作用点Rである。本実施形態では、作用点Rがコールドプレート64を直接押圧する。この押圧力は、コールドプレート64に下向きに作用し、コールドプレート64を取付板52から離隔させると共に、入出力モジュール18に接近させる力である。
【0038】
レバー86の他端において、コールドプレート64に対し対向する部分は湾曲面86Bとされている。湾曲面86Bがコールドプレート64に接触することで、レバー86に回転角度に関わらず、作用点Rにおいて一定の接触状態が維持されるようになっている。
【0039】
また、レバー86の他端側は略直角に屈曲されていることで、図4に示されるように、レバー86が矢印M3方向に回転した状態で、屈曲部分から作用点Rまでの部分が、コールドプレート64に対し略垂直の姿勢をとるようになっている。
【0040】
レバー86は、回転支点Qから力点Pまでの距離L1が、回転支点Qから作用点Rまでの距離L2よりも長くなる形状である。
【0041】
ケージ44の内部には、挿入方向の奥側にコネクタ88が設けられている。図6にも詳細に示されるように、コネクタ88は、手前側に接続口90が設けられている。接続口90には、ケージ44内への入出力モジュール18の挿入量が所定量を超えた状態で、入出力モジュール18の基板92が挿入される。接続口90は、コネクタ88における開口部の一例である。基板92の先端部分(奥側の端部)は、奥側に向かって板厚が漸減されている。
【0042】
基板92の上面及び下面には接触片94が設けられている。接触片94は、導電性を有する材料、たとえば金属によって基板92に形成されている。接触片94は、たとえば配線パターンの一部として形成されていてもよい。接触片94は被接触部材の一例である。
【0043】
接続口90には、手前側から奥側に向かって開口高さが漸減するテーパ面96が形成されている。図6に示される例では、テーパ面96は、接続口90の上部において奥側に向かって下方に傾斜する面と、接続口90の下部において奥側に向かって上方に傾斜する面として現れている。接続口90はテーパ面96を含む。そして、テーパ面96よりも挿入方向の奥側には、テーパ面96に連なる孔部97が形成されている。図6に示される例では、孔部97は、上下に離隔し互いに平行な一対の面として現れている。本実施形態の挿抜モジュール14では、後述するように、接触片94の先端94Aがテーパ面96を通過した状態で、すなわち、接触片94の先端94Aが孔部97に達した状態で、レバー86が受熱部材62に対する下方への押圧を開始するようになっている。
【0044】
コネクタ88の内部には、孔部97よりも奥側の位置に、導電性を有する材料、たとえば金属で形成された、一対の接触部材98が設けられている。図6に示される例では、接触部材98は板バネ状に形成されており、互いに接近する方向に湾曲された湾曲部98Bを有している。
【0045】
接触部材98の間隔D1は、挿入方向の手前側端部では、基板92の先端部分の厚みT1よりも広い。しかし、この間隔D1は、手前側端部から奥側に向かって漸減されており、湾曲部98Bにおける間隔D1は、接触片94の部分の厚みT2よりも狭くなっている。接触部材98の間に基板92が差入れられると、基板92の先端部分が接触部材98に接触する。ここで、さらに基板92を奥側に向けて押すことで、接触部材98の間隔が基板92によって弾性的に押し広げられ、基板92をさらに奥側に押し込むことができる。そして、基板92が所定位置まで押し込まれると、接触片94が接触部材98に接触し、入出力モジュール18と基板12とが電気的に接続される。
【0046】
テーパ面96はそれぞれ、挿入方向の奥側に向かうにしたがって接触部材98に向けて傾斜している。したがって、基板92の先端94Aがテーパ面96に接触した状態で基板92が奥側へ押されると、基板92はテーパ面96に沿って奥側へ移動しつつ、接続口90の上下方向の中心に向けて斜め方向に案内される。
【0047】
図2に示されるように、入出力モジュール18には凸部18Tが形成されている。凸部18Tは、奥側に向けて突出している。ケージ44内に入出力モジュール18が挿入されると、凸部18Tはレバー86に当たり、レバー86を矢印M3方向に回転させる。レバー86が矢印M3方向に回転することで、作用点Rにおいてレバー86はコールドプレート64を下方向に押圧する。
【0048】
本実施形態では、ケージ44内に入出力モジュール18が挿入され、接触片94の先端94Aがテーパ面96を通過した状態で、凸部18Tがレバー86に接触する。そして、この状態からさらに入出力モジュール18が奥側に押し込まれることで、凸部18Tがレバー86を押し、レバー86が矢印M3方向に回転する。すなわち、接触片94の先端94Aがテーパ面96を通過し、孔部97に達した状態で、レバー86がコールドプレート64の押圧を開始するように、レバー86の位置及び形状が設定されている。換言すれば、接触片94の先端94Aがテーパ面96を通過していない状態では、レバー86はコールドプレート64を押圧していない。
【0049】
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
【0050】
ケージ44に入出力モジュール18が挿入されていない状態では、第一バネ80のバネ力を受けて、コールドプレート64が上方向に付勢され、取付板52に接触している。この状態で、図2に示すように、ケージ44に入出力モジュール18が挿入されても、入出力モジュール18の凸部18Tがレバー86に接触していない状態では、レバー86は矢印M3方向に回転しない。レバー86が回転しないので、レバー86によってコールドプレート64が下向きに押されることもない。
【0051】
入出力モジュール18をケージ44のさらに奥側へ押し込んでも、接触部材98の先端94Aがテーパ面96を通過して孔部97に達するまでは、凸部18Tはレバー86に接触しない。レバー86は矢印M3方向に回転しないので、レバー86によってコールドプレート64が下向きに押されることはない。
【0052】
入出力モジュール18をケージ44のさらに奥側へ押し込むと、図7に示されるように、接触片94の先端94Aがテーパ面96を通過した状態となる。この状態で、図2に示されるように、入出力モジュール18の凸部18Tはレバー86に接触する。したがって、入出力モジュール18がさらに奥側へ押し込まれると、レバー86が凸部18Tに押されて矢印M3方向に回転され、レバー86の作用点Rはコールドプレート64を下方向に押す。これにより、コールドプレート64、伝熱部材66及びヒートシンク68が下方向に加圧されるので、ヒートシンク68は入出力モジュール18に強く接触する。伝熱部材66がヒートシンク68とコールドプレート64とに密着し、効率的な伝熱が可能な状態となる。なお、このようにレバー86によってコールドプレート64が押圧されていても、基板92はさらに奥側へ移動可能となるように、レバー86からコールドプレート64に作用する押圧力の大きさが設定されている。
【0053】
入出力モジュール18をケージ44のさらに奥側へ押し込むと、図8に示されるように、接触片94が接触部材98に接触し、電気的に接続される。
【0054】
なお、図5に示されるように、入出力モジュール18をケージ44から引き抜くと、凸部18Tはレバー86を押さなくなる。第一バネ80のバネ力により、コールドプレート64及び伝熱部材66は上方へ移動する。
【0055】
ここで、図9には、比較例の挿抜モジュールが、コネクタの部分において拡大して示されている。比較例の挿抜モジュールについて、第一実施形態と同様の部材については図9において同一符号を付している。
【0056】
比較例の挿抜モジュールは、ケージに対する入出力モジュールの位置に関わらず、コールドプレートが入出力モジュールに向けて押圧される構造である。たとえば、本実施形態のレバー86(図2参照)は有しておらず、ヒートシンクの下面が、あらかじめ入出力モジュールと接触する位置に配置され、バネ等によって下方に押圧されている。そして、入出力モジュールにより、バネ等の押圧力に抗してヒートシンク及び受熱部材を押し上げつつ、入出力モジュールをケージ内に押し込む構造である。
【0057】
したがって、比較例では図9に示されるように、本実施形態と比較して、基板92は、接触片94の先端94Aがテーパ面96を通過していない状態、すなわち、接触片94の先端94Aが孔部97に達していない状態であっても、バネ等によって押圧されているため、本実施形態(図6参照)と比較して下側の位置にある。
【0058】
この状態で、入出力モジュール18をケージに押し込むと、接触片94の先端94Aはテーパ面96と干渉する。そして、さらに入出力モジュール18を奥側へ押し込むと、テーパ面96においてコネクタ88の樹脂が接触片94によって削られ、削れ屑が発生するおそれがある。一例として、接触片94は金属製であり、コネクタ88は樹脂製である場合、テーパ面96においてコネクタ88は接触片94によって削られやすい。そして、削れ屑がさらに奥側へ移動し、接触片94と接触部材98の間に挟まれると、接触不良となるおそれがある。
【0059】
比較例の構造において、接触片94の先端94Aがテーパ面96に接触しないようにするためには、たとえば、入出力モジュールとケージの内面との間に、入出力モジュールの上下位置を高くする治具(たとえばシート状の部材)を挿入することが考えられる。しかし、治具を用いると、入出力モジュール18をケージ44に挿入する前に治具を挿入するため、作業の工数が増える。さらに、入出力モジュール18をケージ44内の所定位置まで挿入した状態で治具を引き抜く作業が生じるおそれもある。
【0060】
これに対し、本実施形態の挿抜モジュール14では、接触片94の先端94Aがテーパ面96を通過した状態で、レバー86がコールドプレート64の押圧を開始する。換言すれば、接触片94の先端94Aがテーパ面96を通過する前の状態では、レバー86はコールドプレート64の押圧を開始していない。コールドプレート64は第一バネ80のバネ力を受けて、上方向の位置、すなわち入出力モジュール18から離れる位置にある。このため、入出力モジュール18がケージ44に押し込まれても、図6に示されるように、接触片94の先端94Aは、テーパ面96には接触しない高さにある。
【0061】
そして、このように接触片94の先端94Aがテーパ面96と接触しない高さにあるので、入出力モジュール18がケージ44に押し込まれても、接触片94がテーパ面96を削らないので、削れ屑が発生しない。
【0062】
また、第一実施形態の挿抜モジュール14では、レバー86の作用点Rがコールドプレート64に接触しており、コールドプレート64を直接押圧している。したがって、入出力モジュール18を奥側へ移動させる力を、レバー86から直接的にコールドプレート64に作用させることができる。
【0063】
第一実施形態では、コールドプレート64と向き合う部分が湾曲面86Bである。本願の開示の技術では、コールドプレート64と向き合う部分が湾曲していない形状、たとえば角部を有する形状のレバーであってもよい。湾曲面86Bが形成されていると、レバー86が回転により姿勢変化しても、レバー86の姿勢変化に関わらず、コールドプレート64に対する作用点Rの接触状態を一定の状態に維持できる。
【0064】
作用点Rは、取付板52に対し、コールドプレート64を含む受熱部材62と反対側に位置している。そして、取付板52の挿通孔52Hにレバー86の他端側が挿通され、作用点Rがコールドプレート64に接触している。これにより、作用点Rがコールドプレート64を直接的に押圧し、コールドプレート64を取付板52から離隔する方向へ移動させる構造を実現できる。
【0065】
レバー86は、回転支点Qから作用点Rまでの部分がコールドプレート64に向けて曲がっている。これにより、作用点Rがコールドプレート64の法線方向に近い方向でコールドプレート64を押圧する構造を実現できる。
【0066】
次に、第二実施形態について説明する。第二実施形態において、第一実施形態と同一の部材については、同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
【0067】
図10に示されるように、第二実施形態の挿抜モジュール114では、レバー86の作用点Rとコールドプレート64との間に、第二バネ116が配置されている。第二バネ116は、コールドプレート64の上面に形成された支柱118によって保持されており、第二バネ116の上端は支柱118の上端よりも上側に位置している。
【0068】
レバー86の作用点Rは第二バネ116の上端に接触している。そして、レバー86が矢印M3方向に回転すると、作用点Rが第二バネ116の上端を下方に押す。第二バネ116は圧縮され、第二バネ116の下端がコールドプレート64を下方に押すことで、コールドプレート64が下方に移動する。
【0069】
第二実施形態の挿抜モジュール114においても、第一実施形態の挿抜モジュール14と同様に、接触片94の先端94Aがテーパ面96を通過する前の段階では、レバー86はコールドプレート64の押圧を開始していない。接触片94の先端94Aがテーパ面96に接触しないので、入出力モジュール18がケージ44に押し込まれても、接触片94はテーパ面96を削らず、削れ屑が発生しない。
【0070】
特に、第二実施形態では、レバー86が第二バネ116を押して圧縮させ、この第二バネ116のバネ力がコールドプレート64に作用する。レバー86の作用点が第二バネ116を介してコールドプレート64を押圧する。このため、レバー86によってコールドプレート64を直接押圧する構造と比較して、コールドプレート64を押す力が安定する。
【0071】
本願の開示の技術において、連動機構はレバー86に限定されず、たとえばリンク機構等であってもよい。レバー86は、回転支点Q、力点P及び作用点Rを有する。したがって、力点Pにおいて入出力モジュール18から受けた奥側への力により、回転支点Qを中心として回転させ、作用点Rではこの力を、コールドプレート64を押す下方への力に変換する構造を実現できる。
【0072】
レバー86において、回転支点Qから力点Pまでの距離L1は、回転支点Qから作用点Rまでの距離L2よりも長い。距離L1が距離L2よりも短い構造であってもよいが。距離L1が距離L2よりも長いと、入出力モジュール18から力点Pに作用する力よりも大きな力を、作用点Rからコールドプレート64に作用させることが可能である。
【0073】
いずれにしても、本願の開示の技術では、レバー86を用いることで、リンク等の複雑な機構を用いることなく、ケージ44への入出力モジュール18の挿入によって受熱部材62を入出力モジュール18に押し付ける構造を実現できる。レバー86の形状、及び距離L1、L2を適切に設定することで、レバー86が受熱部材62のコールドプレート64に対する押圧力や押圧量を容易に調整できる。
【0074】
本願の開示の技術では、基板12を有している。基板12にはケージ44が取り付けられている。さらに基板には、スタッド50が立設されている。そして、スタッド50に取付板52が取り付けられている。すなわち、基板12及びスタッド50を介して、ケージ44と取付板52とを所定の相対位置で保持することが可能である。特に、スタッド50は基板12に立設されているので、ケージ44と取付板52とを所定の間隔をあけて対向した状態に維持できる。
【0075】
スタッド50は、コールドプレート64の保持孔70に挿通されている。そして、スタッド50の外周面が保持孔70の内周面に接触している。これにより、コールドプレート64はスタッド50に対し所定の位置及び姿勢に保持され、コールドプレート64の不用意な回転及び傾斜が抑制される。
【0076】
本願の開示の技術では、受熱部材62はコールドプレート64を有する。コールドプレート64の内部には冷媒が流れるので、冷却対象である入出力モジュール18の熱を効率的に受けることができ、入出力モジュール18を効率的に冷却できる。
【0077】
このように、冷却対象を液冷で冷却する構成では、空冷で冷却する構成と比較して、高い冷却効果を得ることが可能である。本願の開示の技術では、入出力モジュール18だけでなく、基板12に搭載された電子部品20についても、液冷により冷却できる。これにより、基板12上で、入出力モジュール18及び電子部品20等の冷却対象を高密度で配置できる。
【0078】
受熱部材62はさらに、ヒートシンク68及び伝熱部材66を有する。伝熱部材66は、ヒートシンク68及びコールドプレート64に密着する。これにより、入出力モジュール18の熱をヒートシンク68及び伝熱部材66を介して、コールドプレート64に効率的に伝えることが可能である。
【0079】
コールドプレート64に対し冷媒を流入及び流出させる冷媒配管32は、コールドプレート64の上面、すなわちケージ44の反対側でコールドプレート64から突出している。冷媒配管32は、ケージ44側には位置していない。コールドプレート64の下面、すなわちケージ44側の面は平坦であるので、入出力モジュール18の熱を効率的に受ける構造を実現できる。
【0080】
取付板52には、冷媒配管32を囲む曲部72が形成されている。これにより、冷媒配管32を避けた位置で取付板52にコールドプレート64を取り付けできる。
【0081】
なお、冷媒配管32はコールドプレート64と一体化されているので、レバー86の作用点Rで冷媒配管32を押圧する構造とすることも可能である。この場合は、曲部72の一部に、作用点Rが冷媒配管32に接触するように挿通孔を形成しておけばよい。
【0082】
本願の開示の技術において、コネクタ88にはテーパ面96が形成されている。入出力モジュール18の基板92をコネクタ88内に挿入する際に、接触部材98に向けて基板92を案内できる。
【0083】
以上、本願の開示する技術の一実施形態について説明したが、本願の開示する技術は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
【0084】
なお、上述の本願の開示する技術の一実施形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
【0085】
(付記1)
冷却対象が挿抜されるケージと、
前記ケージに挿入された前記冷却対象に接触し前記冷却対象の熱を受ける受熱部材と、
前記受熱部材を支持する支持部材と、
前記受熱部材を前記冷却対象から離れると共に前記支持部材に接触する方向に付勢する第一バネと、
回転支点が前記支持部材に設けられ、前記ケージへの挿入途中の前記冷却対象に押されて回転し、前記受熱部材を前記冷却対象に向けて押圧し前記第一バネのバネ力に抗して前記支持部材から離隔させる連動部材と、
前記ケージに挿入された前記冷却対象の被接触部材が接触する接触部材と、前記接触部材よりも前記冷却対象の挿入方向の手前側の開口部と、を備えたコネクタと、
を有し、
前記連動部材は、前記被接触部材の先端が前記開口部を通過した状態で前記受熱部材の押圧を開始する、
挿抜モジュール。
(付記2)
前記連動部材は、
前記冷却対象が接触する力点と、
前記受熱部材への押圧力を作用させる作用点と、
を備えたレバーを有する、付記1に記載の挿抜モジュール。
(付記3)
前記作用点は、前記受熱部材に接触し前記受熱部材を直接押圧する、
付記2に記載の挿抜モジュール。
(付記4)
前記作用点において前記受熱部材と向き合う部分が湾曲面である、
付記3に記載の挿抜モジュール。
(付記5)
前記作用点は、前記支持部材に対し前記受熱部材と反対側に位置し、
前記支持部材に、前記作用点を前記受熱部材に接触させる挿通孔が形成されている、付記3又は付記4に記載の挿抜モジュール。
(付記6)
前記レバーは、前記回転支点から前記作用点までにおいて前記受熱部材に向けて曲がっている、付記3~付記5のいずれか一項に記載の挿抜モジュール。
(付記7)
前記作用点と前記受熱部材との間に第二バネが配置され、
前記作用点が前記第二バネに接触し前記第二バネを介して前記受熱部材を押圧する、
付記2に記載の挿抜モジュール。
(付記8)
前記回転支点から前記力点までの距離が、前記回転支点から前記作用点までの距離よりも長い、付記2~付記7のいずれか一項に記載の挿抜モジュール。
(付記9)
前記ケージが取り付けられる基板と、
前記基板に立設され前記支持部材が取り付けられるスタッドと、
を有する付記1~付記8のいずれか一項に記載の挿抜モジュール。
(付記10)
前記スタッドは前記受熱部材の保持孔に挿通されており、前記スタッドの外周面が前記保持孔の内周面に接触している、付記9に記載の挿抜モジュール。
(付記11)
前記受熱部材は、
内部を冷媒が流れるコールドプレート、
を有する付記1~付記10のいずれか一項に記載の挿抜モジュール。
(付記12)
前記受熱部材は、さらに、
前記冷却対象に接触するヒートシンクと、
前記ヒートシンクと前記コールドプレートとの間に配置され前記コールドプレートが前記冷却対象に接近することで前記ヒートシンクとの間で圧縮されて前記ヒートシンクに密着する伝熱部材と、
を有する付記11に記載の挿抜モジュール。
(付記13)
前記ケージの反対側で前記コールドプレートから突出し、前記コールドプレートに前記冷媒を流入及び流出させるための冷媒配管、
を有し、
前記支持部材に、前記冷媒配管を囲む曲部が形成されている、付記11又は付記12に記載の挿抜モジュール。
(付記14)
前記開口部は、
前記挿入方向の奥側に向かうにしたがって前記接触部材に向けて傾斜するテーパ面を含む付記1~付記13のいずれか一項に記載の挿抜モジュール。
(付記15)
前記コネクタは、前記テーパ面よりも前記冷却対象の挿入方向の奥側の孔部を有し、
前記連動部材は、前記被接触部材の先端が前記孔部に達した状態で前記受熱部材の押圧を開始する、
付記14に記載の挿抜モジュール。
(付記16)
冷却対象が挿抜されるケージと、
前記ケージに挿入された前記冷却対象に接触し前記冷却対象の熱を受ける受熱部材と、
前記受熱部材を前記冷却対象に向けて押圧する押圧部材と、
前記ケージに挿入された前記冷却対象の被接触部材が接触する接触部材と、
前記接触部材よりも前記冷却対象の挿入方向の手前側に位置し、前記受熱部材が前記押圧部材から押圧されている状態では前記被接触部材の先端と前記挿入方向で対向する対向部と、
を有し、
前記押圧部材は、前記ケージへの前記冷却対象の挿入と連動し前記被接触部材の先端が前記対向部を通過している状態で前記受熱部材の押圧を開始する、
挿抜モジュール。
【符号の説明】
【0086】
10 電子機器
12 基板
14 挿抜モジュール
16 電子部品モジュール
18 入出力モジュール(冷却対象の一例)
24 コールドプレート
32 冷媒配管
34 カプラ
38 液冷装置
44 ケージ
48 支持部材
50 スタッド
52 取付板
62 受熱部材
64 コールドプレート
66 伝熱部材
68 ヒートシンク
70 保持孔
76 支持板
80 第一バネ
84 回転軸
86 レバー(連動部材の一例)
86B 湾曲面
88 コネクタ
90 接続口
92 基板
94 接触片(被接触部材の一例)
94A 先端
96 テーパ面(対向部の一例)
98 接触部材
98B 湾曲部
114 挿抜モジュール
116 第二バネ
P 力点
Q 回転支点
R 作用点
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11