(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023124685
(43)【公開日】2023-09-06
(54)【発明の名称】電力供給装置
(51)【国際特許分類】
H02J 1/00 20060101AFI20230830BHJP
H01R 31/02 20060101ALI20230830BHJP
【FI】
H02J1/00 306G
H02J1/00 309J
H01R31/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022028608
(22)【出願日】2022-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山下 浩崇
(72)【発明者】
【氏名】後藤 周作
(72)【発明者】
【氏名】藤居 直章
(72)【発明者】
【氏名】堀尾 渉
【テーマコード(参考)】
5G165
【Fターム(参考)】
5G165BB09
5G165EA06
5G165FA02
5G165GA06
5G165GA07
5G165HA01
5G165HA07
5G165HA09
5G165JA07
5G165LA01
5G165LA02
5G165LA03
5G165PA05
(57)【要約】
【課題】課題は、ケーブルの熱による負荷を低減させ、ケーブルの熱による早期の劣化を抑制する電力供給装置を提供することである。
【解決手段】電力供給装置10aは、給電部2と、給電部2と電気的に接続されるケーブル部5と、ケーブル部5が収納される収納部6と、ケーブル部5が収納部6に収納された状態を第1状態とし、第1状態と比較して、ケーブル部5が収納部6から引き出された状態を第2状態とした場合、第1状態において給電部2から供給される第1電力を、第2状態において給電部2が供給する第2電力よりも小さくなるように制御する制御部14とを備える。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電部と、
前記給電部と電気的に接続されるケーブル部と、
前記ケーブル部が収納される収納部と、
前記ケーブル部が前記収納部に収納された状態を第1状態とし、前記第1状態と比較して、前記ケーブル部が前記収納部から引き出された状態を第2状態とした場合、前記第1状態において前記給電部から供給される第1電力を、前記第2状態において前記給電部が供給する第2電力よりも小さくなるように制御する制御部とを備える電力供給装置。
【請求項2】
前記第1状態において、前記制御部は、前記給電部から電力を供給させないように制御する請求項1に記載の電力供給装置。
【請求項3】
前記第2状態は、前記ケーブル部の全長の1/2以上が収納部6から引き出された状態を含む、請求項1または2に記載の電力供給装置。
【請求項4】
前記収納部は、前記ケーブル部を少なくとも巻き取り可能に収納するリール部を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の電力供給装置。
【請求項5】
前記給電部が、前記第1状態において前記第1電力を供給させること、前記第1状態において前記給電部が電力を供給させないこと、および、前記第2状態において前記給電部が前記第2電力を供給させること、のうち少なくとも1以上を報知する報知部を更に備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の電力供給装置。
【請求項6】
前記ケーブル部は、前記ケーブル部が前記第2状態であることを外部に示す状態表示部を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の電力供給装置。
【請求項7】
前記ケーブル部が前記第2状態であることを検知する検知部を更に備える、請求項1~6のいずれか1項に記載の電力供給装置。
【請求項8】
前記ケーブル部は、前記ケーブル部が前記第2状態となる場合に、前記検知部により検知される位置に、前記検知部により検知可能な検知対象領域を有する、請求項7に記載の電力供給装置。
【請求項9】
筐体内の温度を測定する測定部を更に備える、請求項1~8のいずれか1項に記載の電力供給装置。
【請求項10】
前記給電部は、USBプラグである、
請求項1~9のいずれか1項に記載の電力供給装置。
【請求項11】
前記給電部は、USBレセプタクルである、
請求項1~9のいずれか1項に記載の電力供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力供給装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電力供給装置の中でも延伸式給電ユニットを備えた電源タップが開示されている。この電源タップは、本体と延伸式給電ユニットとの間に接続されるケーブルと、ケーブルを巻き取るためのコードリールを備える。ユーザは、必要に応じてケーブルを引き延ばして延伸式給電ユニットを使用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ユーザによってはケーブルを引き延ばすことなく延伸式給電ユニットを使用する場合がある。その際、延伸式給電ユニットのケーブルはコードリールに巻き取られた状態のまま通電されることになる。通電時において、ケーブルには電流が流れて熱が発生するため、ケーブルが巻き取られた状態の場合、ケーブルの放熱性が悪くなり巻き取られたケーブルの内部が蓄熱されて、ケーブルが熱による負荷を受ける可能性がある。その結果、ケーブルの劣化が早くなる可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、ケーブルの熱による負荷を低減させ、ケーブルの熱による早期の劣化を抑制する電力供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の電力供給装置は、給電部と、前記給電部と電気的に接続されるケーブル部と、前記ケーブル部が収納される収納部と、前記ケーブル部が収納部に収納された状態を第1状態とし、前記第1状態と比較して、前記ケーブル部が前記収納部から引き出された状態を第2状態とした場合、前記第1状態において前記給電部から供給される第1電力を、前記第2状態において前記給電部が供給する第2電力よりも小さくなるように制御する制御部とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の電力供給装置は、ケーブルの熱による負荷を低減させ、ケーブルの熱による早期の劣化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態1に係る電力供給装置の使用例を示す概略図である。
【
図2】
図2は、同上の電力供給装置の斜視図であり、電力供給装置の主筐体から副筐体が引き出された状態を示す。
【
図3】
図3は、同上の電力供給装置の正面図である。
【
図4】
図4は、同上の電力供給装置の取付対象物への取付構造を示す斜視図である。
【
図5】
図5は、同上の電力供給装置の保持部の部分断面図であり、電力供給装置の副筐体の前面が主筐体の前面と面一となる位置で嵌る状態を示す。
【
図6】
図6は、同上の電力供給装置の保持部の部分断面図であり、電力供給装置の副筐体の前面が主筐体の前面から突出する位置で嵌る状態を示す。
【
図7】
図7は、同上の電力供給装置を概念的に示すブロック図である。
【
図8】
図8は、同上の電力供給装置のケーブル部が収納部に収納される状態を示す電力供給装置の部分断面図である。
【
図9】
図9は、同上の電力供給装置のケーブル部が収納部から引き出された状態を示す電力供給装置の部分断面図である。
【
図10】
図10は、同上の電力供給装置の第1接点と第2接点の部分断面図であり、第1接点と第2接点が接触状態を示す。
【
図11】
図11は、同上の電力供給装置の第1接点と第2接点の部分断面図であり、第1接点と第2接点の非接触状態を示す。
【
図12】
図12は、実施形態2に係る電力供給装置を概念的に示すブロック図である。
【
図13】
図13は、同上の電力供給装置のケーブル部が収納部に収納される状態を示す電力供給装置の部分断面図である。
【
図14】
図14は、同上の電力供給装置のケーブル部が収納部から引き出された状態を示す電力供給装置の部分断面図である。
【
図15】
図15は、実施形態3の電力供給装置を概念的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、工程の順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0010】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0011】
(1)実施形態1
(1-1)概要
本実施形態に係る電力供給装置10aは、
図1に示すように、例えば建物の壁等の取付対象物81に設置される配線器具であり、本実施形態ではUSB(Universal Serial Bus)コンセント(Outlet)を例に挙げて説明を行う。
【0012】
電力供給装置10aは、機器9のUSBコネクタ91を接続可能な装置であり、USBコネクタ91が接続された状態で、USBコネクタ91を通して機器9(一例として、スマートフォン等)に電力を供給する装置である。機器9は、電力供給装置10aから供給される電力にて、例えば、機器9に含まれている蓄電池の充電を行う。
【0013】
また、本実施形態に係る電力供給装置10aは、
図2に示すように、USBコネクタ91を接続可能に構成されている給電部2と、給電部2と電気的に接続されるケーブル部5と、ケーブル部5を収納する収納部6と、を備える。さらに、
図7に示すように、電力供給装置10aは、ケーブル部5が収納部6に収納された状態を第1状態とし、第1状態と比較して、ケーブル部5が収納部6から引き出された状態を第2状態とした場合、第1状態において給電部2から供給される第1電力を、第2状態において給電部2が供給する第2電力よりも小さくなるように制御する制御部を備える。
【0014】
この構成によれば、ケーブル部5が収納部6に収納される状態(第1状態)において電力供給装置10aが機器9に対して供給する第1電力は、ケーブル部5が収納部6から引き出される状態(第2状態)において電力供給装置10aが機器9に供給する第2電力よりも小さい。したがって、ケーブル部5が収納部6に収納された状態において、ケーブル部5に通電する電力は小さい。そのため、収納部6に収納されているケーブル部5が熱による負荷を受ける可能性を低減させる。よって、電力供給装置10aによれば、ケーブル部5の熱による負荷を低減させ、ケーブル部5の熱による早期の劣化を抑制することが可能となる。
【0015】
(1-2)詳細
(1-2-1)前提
本実施形態でいう「USB」は、シリアルバス規格の1つであるUSB(Universal Serial Bus)の規格を意味する。本実施形態において、「USB」は、例えば、USB1.0、USB1.1、USB2.0、USB3.0、USB3.1、USB3.2、およびUSB4といった様々な世代(転送速度の規格)のUSBを含む。また、本実施形態において、USBの端子形状(給電部2の形状、およびUSBコネクタ91の形状)は、様々な形状を含む。USBの端子形状は、例えば、A端子(Type-A)、B端子(Type-B)およびC端子(Type-C)、並びに、ミニUSB(mini USB)およびマイクロUSB(micro USB)等、更にはこれらの組み合わせを含む。本実施形態では特に断りが無い限り、USBの端子形状がA端子(USB Type-A)である場合を例に説明する。本実施形態では、USBの端子形状の仕様を「USBコネクタ規格」ということもある。また、USBの転送速度の規格を「USB転送規格」ということもある。
【0016】
本実施形態でいう「機器のUSBコネクタ」は、
図1に示すような機器9に一体に設けられているコネクタであってもよいし、機器9に接続可能なUSBケーブルの先端に設けられているコネクタであってもよい。つまり、機器9のUSBコネクタ91は、機器9とは別体であって、機器9に対してケーブルを介して接続されるコネクタのように、機器9に付帯するコネクタ等を含む。また、本実施形態でいう「コネクタ」は、レセプタクルに挿入される「プラグ」であってもよいし、プラグが挿入される「レセプタクル」であってもよい。
【0017】
同様に、本実施形態でいう「給電部」は、機器9のUSBコネクタ91を電気的に接続可能な構造であればよく、プラグが挿入される「レセプタクル」であってもよいし、レセプタクルに挿入される「プラグ」であってもよい。
【0018】
本実施形態でいう「機器」は、電力供給装置10aに電気的に接続可能であって、電力供給装置10aから電力供給を受ける電気機器(装置、設備およびシステム)である。機器9は、例えば、スマートフォン、タブレット端末若しくはウェアラブル端末等の情報端末、モバイルバッテリ、携帯電話機、カメラ、扇風機、懐中電灯又はテレビジョン受像機等を含む。電力供給装置10aは機器9に対して直流の電圧を印加することで直流電力を供給するので、機器9は直流入力に対応した機器である。この種の機器9のうち、例えば、スマートフォン、タブレット端末又はウェアラブル端末等の機器9は、蓄電池を備え、電力供給装置10aから供給される電力を用いて蓄電池を充電する機能を有する。以下では、蓄電池を充電する機能を有する機器9を「充電式の機器」と呼ぶこともある。本実施形態では特に断りが無い限り、電力供給装置10aに接続される機器9が、充電式の機器9である場合を例に説明する。
【0019】
本実施形態では、電力供給装置10aは、取付対象物81に直接的または間接的に固定される。本実施形態でいう「取付対象物」は、電力供給装置10aが固定される部材であって、例えば、建物の壁、天井若しくは床等の造営物、又は机、棚、若しくはカウンタ台等の什器(建具を含む)等を含む。電力供給装置10aは、例えば、戸建住宅若しくは集合住宅等の住宅施設、又は事務所、店舗、学校、工場、病院若しくは介護施設等の非住宅施設に設置される。本実施形態では一例として、電力供給装置10aは、住宅施設の壁からなる取付対象物81に直接的または間接的に取り付けられる、埋込型の配線器具である。特に、電力供給装置10aは、建物の内部で使用される屋内用の配線器具である。
【0020】
以下、取付対象物81である住宅施設の壁に電力供給装置10aが固定された状態での、水平面に対して垂直な(直交する)方向を電力供給装置10aの「上下方向」として説明し、電力供給装置10aを正面から見て上方を電力供給装置10aの「上方」、下方を電力供給装置10aの「下方」として説明する場合がある。上下方向と直交し、かつ取付対象物81の表面(壁面)に平行な方向を電力供給装置10aの「左右方向」とし、電力供給装置10aを正面から見て右方を電力供給装置10aの「右方」、左方を電力供給装置10aの「左方」として説明する場合がある。さらに、上下方向と左右方向との両方に直交する方向、つまり取付対象物81の表面(壁面)に直交する方向を電力供給装置10aの「前後方向」とし、取付対象物81の表面側(壁表側)を電力供給装置10aの「前方」、取付対象物81の裏面側(壁裏側)を電力供給装置10aの「後方」として説明する場合がある。ただし、これらの方向は電力供給装置10aの使用時の方向を限定する趣旨ではない。
【0021】
また、電力供給装置10aにおける筐体3の前面301は、取付対象物81である住宅施設の壁に電力供給装置10aが固定された状態において、基本的には、前方を向くことになる。ただし、筐体3の前面301が前方に向けられることを限定する趣旨ではない。例えば、電力供給装置10aが天井に設置される場合には、筐体3の前面301は下方に向けられることになる。
【0022】
(1-2-2)構成
次に、本実施形態に係る電力供給装置10aの構成について、
図1~
図11を参照して説明する。
【0023】
上述したように、電力供給装置10aは一例として、住宅施設の壁からなる取付対象物81に直接的または間接的に取り付けられる、埋込型の配線器具(USBコンセント)である。つまり、
図2に示すように、電力供給装置10aは、取付対象物81に固定され、取付対象物81の裏側を通した配線を接続可能に構成された配線器具である。特に、
図4に示すように、電力供給装置10aは、取付対象物81に形成されている施工孔82に、筐体3の少なくとも一部が埋め込まれ、取付対象物81の裏側(壁裏)に配置されたスイッチボックス等の取付部材83を用いて取付対象物81に固定される、埋込型の配線器具である。
【0024】
図7に示すように、電力供給装置10aは、給電部2と、端子部11と、電源部12を備える。また、
図2に示すように電力供給装置10aは、筐体3と、ケーブル部5と、収納部6と、移動部7と、を備える。
【0025】
給電部2は、USBコネクタを接続可能に構成されている。
図2に示すように、本実施形態では、電力供給装置10aは、複数の給電部2を有している。複数の給電部2は、各々、機器9のUSBコネクタ91を電気的かつ機械的に接続するために用いられ、金属製のシェルおよびコンタクト等を含む。複数の給電部2は、同じUSBコネクタ規格、又は、互いに異なる複数のUSBコネクタ規格にそれぞれ準拠し得る。本実施形態では、複数の給電部2は同じUSBコネクタ規格に準拠している。複数の給電部2の各々は、レセプタクルとプラグのいずれであってもよい。本実施形態では、複数の給電部2は、第1給電部21と第2給電部22とを含む。ここで、第1給電部21および第2給電部22は、同じA端子のUSBコネクタの規格に準拠している。なお、第1給電部21は、USBプラグを接続可能なレセプタクル(USBレセプタクル)であり、第2給電部22は、USBレセプタクルを接続可能なプラグ(USBプラグ)である。なお、複数の給電部2は、いずれもレセプタクルであってもよいし、いずれもプラグであってもよいし、レセプタクルとプラグとをそれぞれ1以上設けてもよい。
【0026】
図7に示すように、端子部11は、系統電源等の電源と電気的に接続する配線L1を接続するために用いられる。例えば、壁(取付対象物81)内に引き回された配線L1が端子部11に接続されることで、電力供給装置10aが配線L1を介して系統電源等の電源に電気的に接続される。配線L1は、電源(系統電源等)に対して、直接的に接続されてもよいし、分電盤等を介して間接的に接続されてもよい。端子部11は、端子板等を含み、端子孔に配線L1の先端部(心線)が差し込まれると、配線L1の先端部(心線)を機械的に保持し、かつ配線L1と電気的に接続される。本実施形態では一例として、端子部11は、端子孔から配線L1を差し込むだけで配線L1が接続される、差込式のいわゆる速結端子である。
【0027】
また、端子部11は、後述する主筐体31内に収容されている。ここで、主筐体31の背面には、配線L1を接続するための端子孔(不図示)が形成されている。端子部11は、主筐体31内において端子孔に対応する位置に配置されている。本実施形態では一例として、電力供給装置10aは、端子部11に配線L1が接続されることにより、配線L1を介して、単相100V、60Hzの商用の交流電源(系統電源)に電気的に接続される。
【0028】
電源部12は、給電部2へと直流電力(以降、「電力」とする)を出力する。電源部12は、回路基板(プリント配線板)と、回路基板に実装された種々の電子部品と、を有している。電源部12は、交流電源(系統電源)から端子部11に印加される交流電圧を、直流電圧に変換し、ケーブル部5を通じて電力を給電部2に出力する。これにより、給電部2は、機器9に電力を供給することが可能になる。電源部12は、回路基板を1枚だけ含んでいてもよいし、複数枚の回路基板を含んでいてもよい。本実施形態では、電源部12は、交流電圧を直流電圧に変換するAC/DC変換回路を含んでいる。ここでは一例として、電源部12は、交流電源(系統電源)から端子部11に印加される100Vの交流電圧を5Vの直流電圧に変換する。これにより、端子部11に入力される100Vの交流電圧は、電源部12にて5Vの直流電圧に変換されて、給電部2に5Vの直流電圧に応じた電力が出力される。
【0029】
図2に示すように、筐体3は、主筐体31と、複数(ここでは2つ)の副筐体32とを含む。主筐体31は、端子部11と、電源部12と、後述する収納部6と、移動部7と、を少なくとも収容する。また、複数の副筐体32は、それぞれ、複数の給電部2を収容する。本実施形態では、複数の副筐体32は、第1副筐体321と、第2副筐体322とを含む。第1副筐体321は第1給電部21を収容し、第2副筐体322は第2給電部22を収容する。主筐体31と副筐体32は別体であり、主筐体31は、副筐体32を取り外し可能に保持する保持部311を備える。この構成によれば、電力供給装置10aは、副筐体32に収容されている給電部2を主筐体31から取り外して使用することができる。
【0030】
図4に示すように、主筐体31は、取付対象物81に設置される。主筐体31は、電気絶縁性を有する合成樹脂製である。主筐体31は、直方体状であって、3個モジュール寸法の配線器具と同程度の寸法に形成されている。主筐体31は、主筐体31が取付対象物81に取り付けられた状態で前方に露出する前面310を有する。ここでは、主筐体31の前面310は、上下方向の寸法が左右方向の寸法よりも大きい長方形状である。また、主筐体31の前面310が、筐体3の前面301を構成する。
【0031】
また、
図2に示すように、主筐体31は、2つの保持部311(第1保持部3111、第2保持部3112)を有する。保持部311は、副筐体32を取り外し可能に保持するために形成されており、給電部2が主筐体31の前面310に露出するように副筐体32を取り外し可能に保持する。本実施形態では、第1保持部3111は、第1副筐体321を取り外し可能に保持し、第2保持部3112は、第2副筐体322を取り外し可能に保持する。
【0032】
図5に示すように、保持部311は、副筐体32を収容する収容空間311aを有する。収容空間311aは、副筐体32を収容した際に、副筐体32の前面320が主筐体31の前面310と面一となる位置で副筐体32が嵌る凹部である。
【0033】
また、
図2に示すように、収容空間311aの後方側の面である背面には、第1貫通孔312と、第2貫通孔313が形成されている。第1貫通孔312は、主筐体31の幅方向において、一対の第2貫通孔313の間にあり、少なくともケーブル部5を通す大きさの孔である。
【0034】
図3に示すように、主筐体31は、4つの操作孔314と2つの表示灯315を有する。1つの保持部311に、2つの操作孔314と1つの表示灯315が対応するように構成され、2つの操作孔314と1つの表示灯315は、保持部311の近傍に位置する。本実施形態では、複数の操作孔314と複数の表示灯は、主筐体31の前面310にあり、第1保持部3111に対応する2つの操作孔314および1つの表示灯315と、第2保持部3112に対応する2つの操作孔314と1つの表示灯315の間に2つの保持部311(第1保持部3111および第2保持部3112)が位置する。
【0035】
図2に示すように、2つの副筐体32は、主筐体31とは別体であり、それぞれ給電部2を収容する。本実施形態では、第1副筐体321は第1給電部21を収容し、第2副筐体322は第2給電部22を収容する。副筐体32は、電気絶縁性を有する合成樹脂製である。副筐体32は、直方体状であって、主筐体31の保持部311の収容空間311aに収まる大きさである。また、副筐体32は、その前面320に開口4を有し、給電部2を露出させる。つまり、給電部2は、副筐体32の前面320にある。また、副筐体32は、その背面に、ケーブル部5を通す大きさの貫通孔(不図示)を有する。
【0036】
図2に示すように、ケーブル部5は、給電部2と電気的に接続する。ケーブル部5は、給電部2と電源部12とを電気的に接続する。ケーブル部5は、絶縁被覆電線であり、可撓性を有している。ケーブル部5の長さは、特には限定されないが、一例として、0.1m~5mの範囲である。本実施形態では、ケーブル部5は、第1ケーブル部51と第2ケーブル部52とを含む。第1ケーブル部51は、第1給電部21と電源部12とを電気的に接続し、第2ケーブル部52は、第2給電部22と電源部12とを電気的に接続する。
【0037】
収納部6は、ケーブル部5を収納する。具体的には、収納部6は、ケーブル部5を収納する空間である。ここで、収納部6は筐体の一部の空間であってもよいし、筐体の内部に存在するケーブル部5収納用の筐体(不図示)に囲われた空間であってもよい。つまりケーブル部5は、収納部6によって主筐体31に収容可能となる。
【0038】
図2に示すように、収納部6は、ケーブル部5に合わせて複数(ここでは2つ)存在する。本実施形態では、複数の収納部6は、第1収納部61と第2収納部62とを含む。第1収納部61は、第1ケーブル部51を収納し、第2収納部62は、第2ケーブル部52を収納する。
【0039】
また、収納部6はケーブル部5を収納するための収納装置を含んでいてもよい。
図8に示すように、本実施形態では、収納装置としてケーブル部5を少なくとも巻き取りに収納するリール部を採用する。つまり、収納部6は、ケーブル部5を少なくとも巻き取り可能に収納するリール部63を含む。リール部63は、ケーブル部5が巻かれる筒体631と、筒体631の前後に設けた止め枠632と、を備える。また、リール部63を回転させる駆動手段としてのゼンマイ64が筒体631に内接されている。なお、一旦引き出されたケーブル部5が勝手に巻き取られないように、一方向にのみ引き出し可能なクラッチを備えてもよい。リール部63はゼンマイ64の回転力に抗してケーブル部5の巻き取りを解消するように回転し、ケーブル部5は収納部6から引き出される。また、ゼンマイ64の回転力によりケーブル部5を巻き取るように回転し、ケーブル部5は収納部に収納される。
【0040】
また、ゼンマイ64は操作ボタン641を有する。操作ボタン641は、主筐体の操作孔314を通じて押し操作可能に配置される。ゼンマイ64は、操作ボタン641の押し操作時に、ケーブル部5を巻き取る方向にリール部63を回転させる。これによって、ゼンマイ64は、主筐体31の操作孔314の押し操作を通じて、ケーブル部5の巻き取りを行う。このように、リール部63を備える収納部6によれば、ケーブル部5を効率的に収納可能となる。
【0041】
複数の移動部7(第1移動部71、第2移動部72)は、それぞれ副筐体32を収容空間311aから外方に移動させる。
図2に示すように、移動部7は、操作ボタン701と、一対のアーム702と、駆動機構(不図示)とを備える。操作ボタン701は、主筐体31の操作孔314を通じて押し操作可能に配置される。一対のアーム702は、保持部311の一対の第2貫通孔313を通して収容空間311a内に突出可能に配置される。つまり、アーム702は、収容空間311aに第2貫通孔313を通して突出しない第1位置(
図5参照)と、収容空間311aに第2貫通孔313を通して突出する第2位置(
図6参照)との間で移動可能である。駆動機構は、操作ボタン701の押し操作時に、一対のアーム702のそれぞれを第1位置から第2位置へ移動させる。これによって、移動部7は、アーム702で副筐体32を押圧して、副筐体32を収容空間311aから外方へ移動させる。駆動機構は、操作ボタン701の押し操作に応じてアーム702が第1位置から第2位置まで移動させた後は、自動的に、アーム702を第2位置から第1位置に戻してよい。あるいは、駆動機構は、アーム702が第2位置から第1位置まで移動させられた際に、アーム702を第1位置で保持したままであってもよい。
【0042】
このように、移動部7によれば、副筐体32の収容空間311aからの取り出しが容易になる。移動部7は、電力を利用して副筐体32を移動させる構成であってもよい。この場合、移動部7は、電源部12から出力される直流電力を利用して、副筐体32を移動させてよい。また、移動部7は、ユーザが加える力を利用して副筐体32を移動させる構成であってもよい。
【0043】
本実施形態では、筐体3は、
図4に示すように、筐体3を取付対象物81に固定するための取付枠84に対して、取外し可能に取り付けられている。さらに、取付枠84には、コンセントプレート8が取り付けられる。ここで、本実施形態では、取付枠84およびコンセントプレート8を、電力供給装置10aの構成要素に含まないこととする。ただし、取付枠84およびコンセントプレート8が、電力供給装置10aの構成要素に含まれないことは必須でなく、取付枠84およびコンセントプレート8の少なくとも一方は、電力供給装置10aの構成要素に含まれてもよい。
【0044】
本実施形態では、電力供給装置10aは、上述したように埋込型の配線器具であるので、例えば、埋込型のスイッチボックス等の取付部材83を用いて取付対象物81(ここでは壁)に取り付けられる。すなわち、取付対象物81には施工孔82が形成されており、取付対象物81の裏側(壁裏)にはスイッチボックス等の取付部材83が配置される。電力供給装置10aは、施工孔82に電力供給装置10aの少なくとも一部が埋め込まれ、取付部材83用いて取付対象物81に固定される。
【0045】
取付枠84は、例えば、日本工業規格によって規格化された大角形連用配線器具の取付枠である。具体的には、取付枠84は、正面視において矩形枠状に形成されている。この取付枠84の内側に筐体3が位置するように、筐体3が取付枠84に装着されている。
【0046】
取付枠84は、一例として、合成樹脂製である。取付枠84には、一対の取付孔841と、一対のプレート固定孔842と、が形成されている。一対の取付孔841を通して、一対の取付ねじ843がスイッチボックス等の取付部材83に締め付けられることで、取付枠84は、取付対象物81に取り付けられる。
【0047】
コンセントプレート8は、化粧プレート85と、固定プレート86と、を有している。つまり、本実施形態では、コンセントプレート8は、化粧プレート85および固定プレート86の2部材で構成されている。コンセントプレート8(化粧プレート85および固定プレート86)は、一例として、合成樹脂製である。
【0048】
固定プレート86は、取付枠84に固定される。化粧プレート85は、固定プレート86の前面を覆うように、固定プレート86に取り付けられる。このように、化粧プレート85は、筐体3が取り付けられている取付枠84に対し、固定プレート86を介して間接的に固定される。化粧プレート85には窓孔801が形成されており、コンセントプレート8が取付枠84に取り付けられた状態では、窓孔801から筐体3の前面301が露出することになる。
【0049】
つまり、コンセントプレート8は、窓孔801を有する枠状の部材であって、その窓孔801から筐体3の前面301を露出させるように、取付枠84と組み合わされる。言い換えれば、取付枠84とコンセントプレート8とが組み合われた状態では、正面視において、コンセントプレート8(化粧プレート85)の内側(窓孔801内)に筐体3の前面301が位置する。これにより、コンセントプレート8が筐体3と共に取付対象物81に取り付けられた状態で、筐体3の周囲をコンセントプレート8が覆うことになり、取付枠84および施工孔82等が露出せずに見映えがよくなる。
【0050】
より詳細には、化粧プレート85は、正面視において矩形枠状に形成されている。化粧プレート85の中央部には、化粧プレート85を前後方向に貫通する窓孔801が形成されている。化粧プレート85は、スナップフィット構造により、取外し可能な状態で、固定プレート86と機械的に結合される。すなわち、化粧プレート85および固定プレート86は、化粧プレート85と固定プレート86との少なくとも一方の弾性を利用して、化粧プレート85および固定プレート86一方の爪を、他方の孔に引っ掛けることにより、機械的に結合される。
【0051】
また、固定プレート86は、正面視において矩形枠状に形成されている。さらに、固定プレート86には、一対の透孔861が形成されている。一対の透孔861を通して、一対の固定ねじ844が取付枠84の一対のプレート固定孔842に締め付けられることで、固定プレート86は、取付枠84に取り付けられる。
【0052】
図7に示すように、電力供給装置10aは、報知部13と、制御部14と、を備える。
【0053】
報知部13は、給電部2が、第1状態において第1電力を供給させること、第1状態において電力を供給させないこと、および、第2状態において給電部2が第2電力を供給させること、のうち少なくとも1以上を報知する。本実施形態では、一例として、報知部13は、ケーブル部5が収納部6から引き出された状態である第2状態において、給電部2が第2電力を供給させる場合に報知を行う。
【0054】
報知部13は、例えば、発光素子と実装基板を備え、主筐体31の表示灯315を通じて点灯可能に配置される表示部である。発光素子は、例えばLED(Light Emitting Diode)である。実装基板は発光素子を点灯させる点灯回路等を構成する回路部品が実装されている。なお、発光素子の種類は、特に限定されず、表面実装型のチップLEDでもよいし、半導体レーザー(レーザーダイオード)でもよい。発光色について、特に限定されないが、例えば赤色である。
【0055】
表示部は、第2状態において給電部2が第2電力の供給をさせることを、表示灯315を点灯させることで報知する。つまり、表示灯315が点灯しているということは、給電部2が機器9に第2電力を供給可能ということ、もしくは給電部2が機器9に第2電力を供給しているということである。一方で、表示部は表示灯315を消灯させることで、第1状態において給電部2が第1電力を供給させること、もしくは第1状態において給電部2が電力を供給させないことを報知する。このように報知部13によれば、ユーザが給電部2の状況を外部から判断することができる。そのため、電力供給装置10aの使用性が向上する。
【0056】
制御部14は、制御基板に実装されており、例えば、マイクロコンピュータを主構成として備えている。マイクロコンピュータは、マイクロコンピュータのメモリに記録されているプログラムをCPU(Central Processing Unit)で実行することにより、制御部14としての機能を実現する。プログラムは、予めマイコンのメモリに記録されていてもよいし、メモリカードのような非一時的記録媒体に記録されて提供されたり、電気通信回線を通して提供されたりしてもよい。言い換えれば、上記プログラムは、マイクロコンピュータを、制御部14として機能させるためのプログラムである。
【0057】
制御部14は、給電部2が供給する電力を制御する機能を有する。ケーブル部5が収納部6に収納された状態を第1状態とし、第1状態と比較してケーブル部5が収納部6から引き出された状態を第2状態とした場合、制御部14は、ケーブル部5第1状態において、給電部2から供給される電力を、ケーブル部5第2状態において給電部2が供給する第2電力よりも小さくなるように制御する。また、制御部14は、第1状態において給電部2から電力を供給させないように制御する。
【0058】
なお、「第1電力/第2電力を給電部2に供給」というのは、機器9と給電部2を接続させたときに、機器9に第1電力/第2電力を供給することを意味する。また、「給電部2に電力を供給させない」というのは、機器9と給電部2を接続させたときにいずれの電力も供給しないことを意味する。
【0059】
ケーブル部5の第1状態と第2状態は任意で決めることができるが、少なくともケーブル部5の第2状態は第1状態よりもケーブル部5が引き出されている状態でなければならない。なお、ケーブル部5の第2状態は、特に限定されないが、ケーブル部5の異常加熱を防ぐことを考慮し、ケーブル部5の全長の1/2が収納部6から引き出されている状態を設定するとよい。つまり、第2状態は、ケーブル部5の全長の1/2以上が収納部6から引き出された状態を含む。
【0060】
第1電力の値は第2電力の値よりも小さい値が設定される。第1電力の値は、ケーブル部5が通電する状態で収納部6に巻き取られて収納されていたとしても、発熱しない値であればよく、例えば5V/0.1A~20V/0.05Aの間が好ましい。また、第2電力の値は、機器9に対して電力を供給することを考慮し、例えば5V/3A~20V/3Aの間が好ましい。
【0061】
本実施形態では、一例として、ケーブル部5の第1状態は、収納部6に収納可能な全てのケーブル部5が収納部6に収納される状態とし(
図8参照)、ケーブル部5の第2状態は、収納部6から引き出し可能な全てのケーブル部5が収納部6から引き出された状態(
図9参照)とする。また、制御部14は、第1状態において給電部2が電力を供給しないように制御し、第2状態において、給電部2が第2電力を供給するように制御する。つまり、制御部14は、収納部6から引き出し可能な全てのケーブル部5が収納部6から引き出されると、給電部2から第2電力を供給させるよう制御する。また、制御部14は、収納部6に収納可能な全てのケーブル部5が収納部に収納されると、給電部2に電力を供給させないように制御する。言い換えると、給電部2は、収納部6から引き出し可能な全てのケーブル部5が収納部6から引き出される第2状態になると、第2電力を供給し、収納部6に収納可能な全てのケーブル部5が収納部に収納される第1状態になると、電力を供給しない。
【0062】
このように制御部14によれば、ケーブル部5が収納部6に収納される状態(第1状態)において電力供給装置10aは、機器9に電力を供給しない。したがって、ケーブル部5が収納部6に収納された状態において、ケーブル部5への通電が行われない。そのため、収納部6に収納されているケーブル部5が熱による負荷を受ける可能性を低減させる。よって、電力供給装置10aによれば、ケーブル部5の熱による負荷を低減させ、ケーブル部5の熱による早期の劣化を抑制することが可能となる。
【0063】
また、
図9に示すように、ケーブル部5は、ケーブル部5が第2状態であることを外部に示す状態表示部53を有していてもよい。状態表示部53は、ケーブル部5の引き出し位置を視覚的に示す。本実施形態では、ケーブル部5が収納部6に収納されている状態から、収納部6から引き出し可能な全てのケーブル部5が引き出され、ケーブル部5が第2状態になると、ユーザは外部から状態表示部53を確認することができる。ユーザは、状態表示部53を目印にケーブル部5を引き出すことで、ケーブル部5を第2状態にすることができる。状態表示部53が、外部から確認できる場合に、給電部2は機器9に第2電力を供給する。したがって、状態表示部53によれば、ユーザは、電力供給装置10aを使用するために、どの位置までケーブル部5を引き出せばよいか一目で分かり、使用性が向上する。状態表示部53は、ケーブル部5にラベリングすることで構成され、ラベリングの方法は印刷加工、レーザ加工、テープの貼り付け等、従来周知技術を採用可能である。
【0064】
制御部14の構成について
図8と
図9を参照して具体的に説明する。
図8と
図9は、
図3に示す電力供給装置10aの2つの給電部2のうち上方に配される給電部2(第1給電部21)および周辺の構成を
図3に示す電力供給装置10aの上下方向の断面を右方から見た部分断面図である。
図8はケーブル部5が収納部6に収納される状態(第1状態)を示す電力供給装置10aの部分断面図であり、
図9はケーブル部5が収納部6から引き出された状態(第2状態)を示す電力供給装置10aの部分断面図である。
【0065】
制御部14は、給電部2と電源部12との間に電気的に接続される。また、制御部14は、第1接点141と第2接点142とを有している。第1接点141はケーブル部5と電気的に接続され、第2接点142は電源部12と電気的に接続される。第1接点141と第2接点142が接触しない場合(
図8参照)は、電力供給装置10aは遮断状態となり、給電部2は、機器9に電力の供給をしない。一方で、第1接点141と第2接点142が接触する場合(
図9参照)は、ケーブル部5と電源部12は電気的に接続され、給電部2は、機器9に第2電力を供給する。したがって、ケーブル部5が収納部6に収納された状態(第1状態)の場合、給電部2と電源部12は電気的に遮断(絶縁)し、給電部2は電力を供給しない。また、ケーブル部5が引き出された状態(第2状態)の場合、給電部2と電源部12は通電し、給電部2は第2電力を供給する。
【0066】
第1接点141と第2接点142の接触および非接触を実現する機構は、以下の機構を採用する。
図9に示すように、第1接点141は、収納部6の筒体631に設置される。
図8に示すように、ケーブル部5が収納部6に収納された状態(第1状態)において、ケーブル部5は筒体631に巻かれている。つまり、筒体631に設置された第1接点141は、ケーブル部5に覆われる。第1接点141がケーブル部5に覆われることで、第1接点141と第2接点142は接触できず、給電部2と電源部12は電力的に遮断される(
図8参照)。したがって、ケーブル部5が収納部6に収納された状態(第1状態)において、給電部2は電力を供給しない。
【0067】
ここからケーブル部5を収納部6から引き出し、ケーブル部5が収納部6から引き出された状態(第2状態)になると、
図9に示すように、筒体631がケーブル部5に覆われない状態となり、第1接点141が主筐体31内で露出する。そのため、第1接点141と第2接点142は接触可能となり、給電部2と電源部12は通電する(
図9参照)。したがって、ケーブル部5が収納部6から引き出された状態(第2状態)において、給電部2は第2電力を供給する。
【0068】
また、詳しくは後述するが、ケーブル部5を収納部6に収納することで第2接点142は、第1接点141から離れる方向に移動する。その間にケーブル部5が収納部6に収納され(巻き取られ)、第1接点141は再びケーブル部5に覆われる。そのため、第1状態において第1接点と第2接点は接触できなくなり、給電部2と電源部12は再び電力的に遮断される。
【0069】
なお、第1接点141と第2接点142の接触および非接触を実現する機構は上記に限定されない。例えば、ケーブル部5を収納部6から引き出す回転に合わせてリール部63に設置される第1接点141が第2接点142に近づき、反対にケーブル部5を収納部6に収納する(巻き取る)回転に合わせて第1接点141が第2接点142から離れる機構であってもよい。この場合、ケーブル部5が収納部6から引き出された状態(第2状態)で第1接点141と第2接点142が接触するように設計することで、第2状態において、給電部2と電源部12は通電することが可能になる。また、第1接点141と第2接点142の少なくとも一方が、電力で接触および非接触を実現するように移動する構成であっても良く、後述の実施形態2で詳細を説明する。
【0070】
以下、第2接点142を移動させる機構について
図8~
図11を用いて詳細を説明する。
図8と
図9に示すように、制御部14は、操作ボタン641を備える。操作ボタン641は、主筐体31の操作孔314を通じて押し操作可能に配置される。なお、本実施形態では、操作ボタン641は、上述した収納部6の操作ボタン641と共通である。そのため、操作ボタン641を押し操作することで、ケーブル部5を収納部6に収納させる動作と、第2接点142を移動させる動作とを連動させることができる。
【0071】
また、
図10と
図11に示すように、制御部14は更に突出体144と、駆動機構とを備える。また、第2接点142は、第1端部1421と第2端部1422を有する。第1端部1421は第1接点141と対応する箇所を含み、第2端部1422は、後述する突出体144と対応する箇所を含む。
【0072】
一対の突出体144は、接点収納空間145に延伸可能に配置される。つまり、一対の突出体144は、接点収納空間145に突出する突出量が少ない収縮状態(
図10参照)と、収縮状態よりも接点収納空間145に突出する突出量が多い延伸状態(
図11参照)との間で延伸可能であり、延伸状態の突出体144は第2端部1422を接点収納空間145方向へ押すことができる。
【0073】
駆動機構は、操作ボタン641の押し操作を通じて操作可能に配置され、一対の突出体144のそれぞれを、例えば空気の力を用いて延伸させることができる。
図10および
図11に示すように、突出体144と駆動機構で構成される第2接点を移動させる移動機構は、突出体144で第2接点142の第2端部1422を押圧して、第1接点141と接触する第2接点142を接点収納空間145の方向へ移動させる。言い換えると、第2接点142は、突出体144によって第1接点141から離れる方向へ移動し、第2接点142と第1接点141は接触しない状態となる。「離れる方向」とは、本実施形態では、突出体144が延伸する方向であり、電力供給装置10aの前方方向である。操作ボタン641の押し操作に応じて突出体144を収縮状態(
図10参照)から延伸状態(
図11参照)延伸させた後は、例えば電力を用いて突出体144を延伸状態から収縮状態に戻してよい。
【0074】
以下、電力供給装置10aの動作について説明する。ケーブル部5が収納部6に収納された第1状態(
図8参照)からケーブル部5が収納部6から引き出された第2状態(
図9参照)になる場合の電力供給装置10aの動作を説明する。
【0075】
まず、ユーザは、操作ボタン701を押し操作する。操作ボタン701の押し操作により、副筐体32は、主筐体31の収容空間311aに嵌っている状態(
図5参照)から、収容空間311aから外方へ移動した状態になる(
図6参照)。そして、ユーザは、例えば外方に移動した副筐体32の一部を手に持ち、副筐体32を主筐体31から引き離すように移動させ、ケーブル部5を収納部6から引き出すことで、ケーブル部5を第1状態から第2状態にする。
【0076】
本実施形態では、収納部6から引き出し可能な全てのケーブル部5が収納部6から引き出された時に第2状態(
図9参照)となる。ケーブル部5が第2状態まで引き出されると、第1状態では収納部6に収納されたケーブル部5に覆われていた第1接点141が、主筐体31内で露出する。そして、主筐体31内で露出した第1接点141と第2接点142とが接触する。上述の通り、第1接点141と第2接点142が接触することで、ケーブル部5と電源部12は電気的に接続され、通電する。そのため、ケーブル部5が引き出された第2状態において、給電部2は、第2電力を機器9に供給することが可能になる。以上のように、制御部14は、第2状態において第2電力を給電部2に供給させるように制御することができる。
【0077】
続いて、ケーブル部5が収納部6から引き出された第2状態(
図9参照)から、ケーブル部5が収納部6に収納された第1状態(
図8参照)になる場合の、電力供給装置10aの動作を説明する。ケーブル部5の収納時に、ユーザは、操作ボタン641を押し、ケーブル部5を収納部6へ収納する。上述の通り、操作ボタン641は、リール部63をゼンマイ64により回転させてケーブル部5を巻き取る駆動機構と、第2端子の移動機構のトリガとなる。そのため、操作ボタン641を押し操作すると、ケーブル部5の巻き取りが行われると共に、第2接点142の第1端部1421が、ケーブル部5に接続された第1接点141に接触した状態(
図10参照)から突出体144によって、第1接点141と離れた状態(
図11参照)となる。
【0078】
また、第2接点142が第1接点141と離れたタイミングで、第1接点141を覆うようにケーブル部5が巻き取られる。そのため、第1接点141はケーブルによって第2接点142と直接接触できないようになる。上述の通り、第1接点141と第2接点142が離れることで、給電部2と電源部12は電気的に遮断される。そのため、ケーブル部5が収納された第1状態において、給電部2は、電力を機器9に供給しない。以上のように、制御部14は、第1状態において給電部2に電力を供給させないように制御することができる。
【0079】
また、操作ボタン641を押し操作するとケーブル部5の巻き取りが行われるが、副筐体32の前面320と主筐体31の前面310が面一となる位置で副筐体32を収容空間311aに嵌めるのはユーザにより行われる。ユーザは副筐体32を手に持ち、副筐体32の少なくとも一部を収容空間311aに嵌めた状態(
図6参照)から、例えば副筐体32の前面320を主筐体31側へ押し込むことで副筐体32の前面320と主筐体31の前面310が面一となる位置(
図5参照)で副筐体32を収容空間311aに収容することができる。
【0080】
以上より、制御部14によれば、ケーブル部5が収納部6に収納された状態(第1状態)において、電力供給装置10aは機器9に電力を供給しない。したがって、ケーブル部5が収納部6に収納された状態においてケーブル部5への通電が行われない。そのため、ケーブル部5収納部6に収納されているケーブル部5が異常加熱することを防ぐことができる。結果的に、ケーブル部5が損傷する可能性を低減させ、長期的に使用可能な電力供給装置10aを提供することができる。
【0081】
(2)実施形態2
実施形態2に係る電力供給装置10bについて、
図12~
図14を用いて説明する。なお、実施形態1と同一の構成については同一の符号を付している。電力供給装置10bは、
図12に示すように、更に検知部15を備える。検知部15は、ケーブル部5が収納部6から引き出された状態(第2状態)であることを検知する。また、制御部14は、検知部15が出力した検知信号を受けて、給電部2が供給する電力を制御する機能を有する。これらを除いて、上記実施形態に係る電力供給装置10bと同様であるため、共通点の説明は省略する。
【0082】
検知部15の構成について
図13と
図14を参照して具体的に説明する。
図13は、ケーブル部5が収納部6に収納される状態(第1状態)を示す電力供給装置10bの部分断面図であり、
図14は、ケーブル部5が収納部6から引き出された状態(第2状態)を示す電力供給装置10bの部分断面図である。
【0083】
検知部15は、ケーブル部5が第2状態であることを検知する。言い換えると、検知部15は、ケーブル部5が収納部6に収納する状態(第1状態)から、第2状態と比較してケーブル部5が収納部6から引き出される状態(第2状態)にケーブル部5の位置が変化したことを検知する。検知部15は、ケーブル部5が有する検知対象領域54を検知する非接触センサである。言い換えると、ケーブル部5は、ケーブル部5が第2状態となる場合に、検知部15により検知される位置に、検知部15により検知可能な検知対象領域54を有する。
【0084】
本実施形態では、検知対象領域54はケーブル部5が第2状態の位置まで引き出されたことを検知部15が検知することが可能なケーブル部5の所定の位置に設けられている。本実施形態では、一例として、ケーブル部5の第1状態は収納部6に収納可能な全てのケーブル部5が収納部6に収納されている状態とし、ケーブル部5の第2状態は、ケーブル部5の所定の位置が収納部6から引き出された状態とする。そのため、検知対象領域54は、ケーブル部5が収納部6からケーブル部5の所定の位置まで引き出された時に検知部15が検知可能な位置に設けられる。このように、検知部15によれば、ケーブル部5が第2状態となることを検知することができる。
【0085】
また、検知部15は、検知対象領域54を検知すると、検知信号を制御部14に出力する。ここで検知信号は、制御部14が少なくともケーブル部5が所定の位置まで引き出されたことを認識できればよい。例えば、特定の符号によって検知対象領域54を検出したことを伝える信号(電気信号)でもよいし、検知対象領域54を検出したことでオン/オフ(又はハイレベル/ローレベル)の2値が切り替わる信号でもあってもよい。
【0086】
図14に示すように、検知部15は、一例としてケーブル部5の所定の位置を検知するセンサであり、具体的には、ケーブル部5の所定の位置に取り付けられた検知対象領域54の磁気力を検知する磁気センサである。ケーブル部5は、任意の位置(ケーブル部5が収納部6から所定の位置まで引き出された時に検知部15が検知可能な位置)に検知対象領域54を有する。検知部15は、主筐体31の第1貫通孔312の近傍であり、収容空間311aの側面に形成された第3貫通孔316に対応して設けられている。ケーブル部5が収納部6から所定の位置まで引き出されると、ケーブル部5の検知対象領域54は検知部15に近接する。すると、検知部15は、ケーブル部5の検知対象領域54の磁気力を検知し、制御部14に検知信号を出力する。したがって、検知部15は、検知対象領域54の取り付けられたケーブル部5の所定の位置が収納部6から引き出されたことを検出することができる。制御部14は、検知信号の入力に基づき、給電部2から第2電力を供給させるように制御する。
【0087】
このように、検知部15によれば、ケーブル部5の所定の位置が収納部6から引き出されることを正確に検知することができる。このような検知部15は、上記磁気センサに限定されず、電磁波を検知してケーブル部5の所定の位置を検知するカメラ型センサ、電磁波の反射を利用してケーブル部5の所定の位置を検知する距離センサ、ケーブル部5から生じる電磁波を検知してケーブル部5の所定の位置を検知するコイル型センサであってもよく、従来周知の技術が採用され得る。また、検知部15は、1つのセンサで構成しても、複数のセンサの組み合わせで構成してもよい。
【0088】
制御部14は、検知部15が出力した検知信号を受けて、給電部2が供給する電力を制御する。本実施形態では、一例として制御部14は、検知部15が出力した検知信号を受けて、給電部2が第2電力を供給するように制御する。
【0089】
制御部14は、第1接点141と、第2接点142と、操作ボタン641と、駆動機構と、を少なくとも備える。
図13と
図14に示すように、第1接点141は、リール部63の止め枠632に設置される。なお、第1接点141の設置場所は特に限定されず、第2接点142と接触可能な箇所に設置されていればよい。
【0090】
制御部14は、電源部12の直流電流を利用して、第1接点141と第2接点142の接触および非接触を実現する。制御部14は、第2接点142を電気的に移動させる移動機構を備えている。
【0091】
制御部14は、第1接点141と第2接点142が接触しない状態から、第2接点142を第1接点141に近づく方向に移動させることで、第1接点141と第2接点142を接触させる(
図14参照)。第1接点141と第2接点142が接触することで、給電部2と電源部12は通電し、給電部2は第2電力を供給可能となる。また、制御部14は、第1接点141と第2接点142が接触する状態から、第2接点142を第1接点141から離れる方向に移動させることで、第1接点141と第2接点142を接触できないようにする(
図13参照)。第1接点141と第2接点142が接触しないことで、給電部2と電源部12は通電せず、給電部2は電力を供給することはできない。
【0092】
検知部15は、ケーブル部5の所定の位置が収納部6から引き出されたことを検知し、制御部14に検知信号を出力する。制御部14は、検知部15が出力した検知信号に応じて、第2接点142の移動機構を制御する。具体的には、制御部14は、第1接点141と離れた位置にある第2接点142を、第1接点と近づける方向に移動させる。第2接点142は、第1接点141と接触し、ケーブル部5と電源部12は電気的に接続される(
図14参照)。そのため、ケーブル部5の所定の位置が収納部6から引き出された第2状態において、給電部2は、機器9に第2電力を供給する。言い換えると、制御部14は、第2状態において給電部2に第2電力を供給させる。
【0093】
操作ボタン641の押し操作によって、ケーブル部5は巻き取られて収納部6に収納される。また、制御部14は、操作ボタン641の押し操作に応じて、第2接点142の移動機構を制御する。具体的には、制御部14は、第1接点141と接触する第2接点142を第1接点141から離す方向に移動させる。最終的に、第2接点142は、第1接点と接触せず、給電部2と電源部12は電気的に遮断される(
図13参照)。そのため、ケーブル部5が収納部6に収納される第1状態において、給電部2は、機器9に電力を供給しない。言い換えると、制御部14は、第1状態において給電部2に電力を供給させない。
【0094】
以下、電力供給装置10bの動作について説明する。ケーブル部5が収納部6に収納された第1状態(
図13参照)から収納部6から引き出された第2状態(
図14参照)になる場合の動作について説明する。
【0095】
まず、ユーザは、操作ボタン701を押し操作する。操作ボタン701の押し操作により、副筐体32は、主筐体31の収容空間311aに嵌っている状態(
図5参照)から、収容空間311aから外方へ移動した状態になる(
図6参照)。そして、ユーザは、例えば外方に移動した副筐体32の一部を手に持ち、副筐体32を主筐体31から引き離すように移動させ、ケーブル部5を収納部6から引き出すことで、ケーブル部5を第1状態から第2状態にする。
【0096】
本実施形態では、ケーブル部5の所定の位置が収納部6から引き出された時に、第2状態(
図14参照)となる。ケーブル部5が第2状態になると、検知部15が検知対象領域54を検知し、制御部14に検知信号を出力する。検知信号を受けて、制御部14は、第2接点142の移動機構を制御する。具体的には、制御部14は、第1状態では第1接点141と離れていた第2接点142を、第1接点141に近付けるように移動させる。最終的には、第1接点141と第2接点142は接触する。上述の通り、第1接点141と第2接点142が接触することで、ケーブル部5と電源部12は電気的に接続され、通電が行われる。そのため、ケーブル部5が引き出された第2状態において、給電部2は、第2電力を機器9に供給することが可能になる。以上のように、制御部14は、第2状態において第2電力を給電部2に供給させるように制御することができる。
【0097】
続いて、ケーブル部5が収納部6から引き出された第2状態(
図14参照)から、ケーブル部5が収納部6に収納された第1状態(
図13参照)になる場合の、動作について説明する。ケーブル部5の収納時に、ユーザは、操作ボタン641を押し、ケーブル部5を収納部6へ収納する。操作ボタン641は、リール部63をゼンマイ64により回転させてケーブル部5を巻き取る駆動機構だけでなく、第2端子の移動機構と連動する。そのため、操作ボタン641を押し操作すると、ケーブル部5の巻き取りが行われると共に、第1接点141と接触していた第2接点142(
図14参照)が、第2接点の移動機構により、第1接点141と離れるように移動する。最終的には、第1接点141と第2接点142は離れる。上述の通り、第1接点141と第2接点142が離れることで、給電部2と電源部12は電気的に遮断される。そのため、ケーブル部5が収納された第1状態において、給電部2は、電力を機器9に供給しない。以上のように、制御部14は、第1状態において給電部2に電力を供給させないように制御することができる。
【0098】
また、操作ボタン641を押し操作するとケーブル部5の巻き取りが行われるが、副筐体32の前面320と主筐体31の前面310が面一となる位置で副筐体32を収容空間311aに嵌めるのはユーザにより行われる。ユーザは副筐体32を手に持ち、副筐体32の少なくとも一部を収容空間311aに嵌めた状態(
図6参照)から、例えば副筐体32の前面320を主筐体31側へ押し込むことで副筐体32の前面320と主筐体31の前面310が面一となる位置(
図5参照)で副筐体32を収容空間311aに収容することができる。
【0099】
以上より、制御部14によれば、ケーブル部5が収納部6に収納された状態(第1状態)において、電力供給装置10bは機器9に電力を供給しない。したがって、ケーブル部5が収納部6に収納された状態においてケーブル部5への通電が行われない。そのため、ケーブル部5収納部6に収納されているケーブル部5が異常加熱することを防ぐことができる。結果的に、ケーブル部5が損傷する可能性を低減させ、長期的に使用可能な電力供給装置10bを提供することができる。
【0100】
なお、本変形例の検知部15は、ケーブル部5が収納部6から引き出された状態(第2状態)であることを検知するだけでなく、ケーブル部5が巻き取られ、ケーブル部5が収納部6に収納する状態(第1状態)であることを検知する構成でもよい。その場合、検知部15は、ケーブル部5が第1状態であることを検知し、制御部14に検知信号を出力する。すると、制御部14は第2接点142の移動機構を制御し、第1接点141と接触していた第2接点142を、第1接点141から離すように移動させ、第1接点141と第2接点142を接触しないようにする。上述の通り、第1接点141と第2接点142が接触しないことで、給電部2と電源部12は通電せず、それに伴いケーブル部5も通電しない。そのため、ケーブル部5が収納部6に収納される第1状態において、給電部2は、機器9に電力を供給しない。
【0101】
また、検知部15は、上述した非接触センサに限定されず、リール部63の回転の機械的変位量を検出するロータリエンコーダであってもよい。ロータリエンコーダは、リール部63の回転軸に取り付けられた駆動ギアと、駆動ギアと歯合し同じ回転数で回転する従動ギアを有する。ロータリエンコーダは、駆動ギアと従動ギアを介してリール部63の回転変化位を検出する。そして、予めケーブル部5の直径、筒体631、筒体631に1重にまかれるケーブル部5の巻き回数を設定しておくことにより、リール部63の回転角度を検出することで、引き出されたケーブル部5の長さが検出できる。そのため、検知部15は、ケーブル部5が第1状態になったこと、および第2状態になったことをそれぞれ検知することができる。いずれの構成であっても、検知部15によれば、ケーブル部5が所定の位置まで引き出されることを正確に検知することができる。
【0102】
(3)実施形態3
実施形態3に係る電力供給装置10cについて、
図15を用いて説明する。なお、実施形態2と同一の構成については同一の符号を付している。電力供給装置10cは、
図15に示すように、更に測定部16を備える。測定部16は、少なくとも電力供給装置10cの筐体3内の温度を測定し、本変形例では、例えば、ケーブル部5を巻き取る筒体631の温度を測定する。これらを除いて、実施形態2に係る電力供給装置10bと同様であるため、共通点の説明は省略する。
【0103】
測定部16は、少なくとも電力供給装置10cの筐体3内の温度を測定し、本実施形態では、例えば、ケーブル部5を巻き取る筒体631の温度を測定する。測定部16は、温度センサを有しており、温度センサは、例えば、サーミスタ、熱電対、サーモパイル等である。温度センサは、温度の測定箇所である筒体631に接触している。なお、温度センサと測定箇所との間に隙間(空間)が介在してもよい。
【0104】
また、測定部16は、温度センサで検出された検出温度に応じた検出信号を制御部14に出力する。検出信号は、特定の符号によって温度に応じた情報を伝える信号(電気信号)であればよく、例えば、温度に応じて、抵抗値、電圧値又は電流値等の電気量が変化する信号である。
【0105】
制御部14は、測定部16から取得する検出温度に基づいて電力供給装置10cの状態を判断する機能を更に備える。具体的には、制御部14は、測定部16から検出温度に応じた検出信号を受けることで、検出温度を取得する。制御部14は、取得した検出温度を温度閾値と比較し、検出温度が温度閾値未満であれば正常、温度閾値以上であれば異常と判断する。
【0106】
上記2つの実施形態で説明した通り、ケーブル部5が収納部6から引き出された状態(第2状態)では、制御部14は、給電部2に第2電力を供給させる構成である。しかし、筐体3内の温度が異常と判断すると、制御部14は、第2状態であっても、給電部2に第2電力を供給させない。この時、制御部14は、給電部2に第2電力よりも小さい第1電力を供給させるよう制御する。もしくは、給電部2に電力を供給させないよう制御する。つまり、検出温度が温度閾値以上であった場合、給電部2は、ケーブル部5が第1状態である場合と同様に、機器9に第1電力を供給させる、もしくは機器9に電力を供給させない。
【0107】
このように、測定部16によれば、ケーブル部5の周辺が高温になることを防ぐことができる。そのため、ケーブル部5が異常加熱することを防ぐことができる。結果的に、ケーブル部5が損傷する可能性を低減させ、長期的に使用可能な電力供給装置10aを提供することができる。なお。測定部16は、実施形態1の電力供給装置10aに構成されてもよい。
【0108】
(4)変形例
上記実施形態(実施形態1~3)は、本発明の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本発明の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。各実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさおよび厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。また、実施形態1に係る電力供給装置10aと実施形態2に係る電力供給装置10bと実施形態3に係る電力供給装置10cと同等の機能は、方法、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。
【0109】
以下、実施形態1に係る電力供給装置10aと、実施形態2に係る電力供給装置10bと、実施形態3に係る電力供給装置10c(以下、総称して電力供給装置10とする)に対応する変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0110】
上記実施形態では、複数の給電部2は、いずれもA端子のUSBコネクタの規格に対応する。複数の給電部2は、いずれもC端子のUSBコネクタの規格に対応してもよいし、複数のUSBコネクタ規格に対応してもよい。複数のUSBコネクタ規格は、例えば、A端子(Type-A)、B端子(Type-B)およびC端子(Type-C)、並びに、ミニUSB(mini USB)およびマイクロUSB(micro USB)等から適宜選択され得る。また、給電部2の数は、2つに限定されない。電力供給装置10は、少なくとも1つの給電部2を有していてよい。
【0111】
上記実施形態では、筐体3の主筐体31が3個モジュール寸法の配線器具と同程度の寸法であるが、2個モジュール寸法又は1個モジュール寸法の配線器具と同程度の寸法であってもよい。また、上記実施形態では、給電部2は、副筐体32が主筐体31の保持部311に保持された状態において、横向き(横長)に配置されているが、縦向き(縦長)に配置されていてもよい。すなわち、給電部2の向きは、特に限定されない。
【0112】
さらに、電力供給装置10は、筐体3が2個モジュール寸法又は1個モジュール寸法の配線器具と同程度の寸法であれば、付加装置とともに取付枠84にて取付対象物81に取り付けられてもよい。付加装置の例としては、コンセント装置、および、センサ装置が挙げられる。コンセント装置は、例えば、100Vの交流電圧を出力するコンセント装置であってよい。また、センサ装置の例としては、人感センサ、明るさセンサ、振動センサ、近接センサ若しくは音センサ、又はこれらの組み合わせが挙げられる。電力供給装置10aは、センサ装置の出力に基づいて更に動作を制御してもよい。例えば、センサ装置が人感センサである場合には、電力供給装置10は、周辺に人が存在しなければ、第2状態であっても給電部2への電力の供給をオフとする。
【0113】
電力供給装置10は、屋内用に限らず屋外用であってもよい。屋外用のUSBコンセントにおいては、防雨(防滴)構造等が適宜採用される。
【0114】
上記実施形態では、機器9が、充電式の機器である場合を例に説明したが、この例に限らず、電力供給装置10には、充電式でない機器(充電式の機器以外の機器)を接続することも可能である。
【0115】
電力供給装置10は、埋込型の配線器具に限らない。すなわち、電力供給装置10は、その全体が壁等の取付対象物81の表面から露出するように配置される「露出型」の配線器具であってもよい。この場合、電力供給装置10は、埋込型ではなく露出型のスイッチボックスを用いて取付対象物81に取り付けられる。また、電力供給装置10は、例えば、挟み金具等の、スイッチボックス以外の取付部材を用いて取付対象物81に取り付けられてもよい。
【0116】
上記実施形態では、筐体3が取付枠84に取り付けられるが、電力供給装置10に必須の構成ではなく、例えば、筐体3は取付枠84と一体化されていてもよい。さらに、取付枠84に、コンセントプレート8が取り付けられることも、電力供給装置10に必須の構成ではなく、コンセントプレート8は適宜省略されてもよい。
【0117】
上記実施形態では、電源部12と複数の給電部2の接続について規定していないが、1つの電源部12に対して、複数の給電部2が接続されていてもよいし、複数の給電部2の各々に対して個別の電源部12が設けられていてもよい。つまり、電力供給装置10は、複数の給電部2と、複数の給電部2に一対一に対応する複数の電源部12と、を備えていてもよい。この場合、複数の給電部2には、それぞれ個別の電源部12から電力が供給されるので、定格出力(電流又は電力)に関しても、各給電部2について個別に規定される。
【0118】
上記実施形態では、保持部311の収容空間311aは、副筐体32が嵌る凹部だが、必ずしも、副筐体32が嵌る凹部でなくてもよく、副筐体32の少なくとも一部を収容できる空間であればよい。つまり、副筐体32は、単に収容空間311aに配置されるだけであってよい。また、保持部311は、収容空間311aに加えて、収容空間311aを閉じる扉を有していてもよい。
【0119】
また、上記実施形態では、保持部311は、副筐体32の前面320が主筐体31の前面310と面一となる位置で副筐体32を保持するが、当該位置より前方または後方で副筐体32を保持してもよい。つまり、保持部311は、給電部2の先端が収容空間311a外にあるように副筐体32を保持してもよいし、給電部2の先端が収容空間311a内にあるように副筐体32を保持してもよい。
【0120】
保持部311は、必ずしも、収容空間311aを有している必要はない。保持部311は、副筐体32に設けた突起が嵌る凹部であってよい。逆に、保持部311は、副筐体32に設けた凹部に嵌る突起であってもよい。また、保持部311は、永久磁石や粘着剤等によって、副筐体32を保持してもよい。
【0121】
上記実施形態では、1つの保持部311に対して2つの操作孔314と1つの表示灯315が構成されるが、操作孔314と表示灯315の数は特に限定されない。また、操作孔314と表示灯315は必須ではない。
【0122】
収納部6は、ケーブル部5の巻き取りが可能な構成であればよく、従来周知の構成を採用可能である。例えば、リール部63を電力で回転させる駆動手段としてのモータとモータを制御する回路が収納部6の構成に含まれてもよい。この場合、回路がモータを制御することで、ケーブル部5を収納部6から所定の長さまで引き出すこと、また、収納部6から引き出されたケーブル部5を巻き取ることを自動で行うことができる。
【0123】
移動部7は、上記実施形態の構成に限定されず、副筐体32を収容空間311aから外部に移動させることが可能な構成であればよく、従来周知の構成を採用可能である。また、移動部7は、必須ではない。
【0124】
報知部13は、外部に報知することが可能な構成であればよく、従来周知の構成を採用可能である。上記実施形態では、報知部13は、光を出力する表示部だが、表示部は、文字や画像を表示するものであってもよい。また、上記実施形態では、第2状態において給電部2が第2電力の供給をすることを、表示灯315を点灯することで報知していたが、表示部は、表示灯315を点滅させることで報知してもよい。また、給電部2の給電状態が変化したタイミングで一定期間、表示灯315が点灯する構成であってもよい。ここで、給電部2の給電状態が変化したタイミングとは、給電部2が第2電力を供給する状態から第1電力を供給する状態に変化したタイミング、給電部2が第2電力を供給する状態から電力を供給させない状態に変化したタイミング、給電部2が第1電力を供給する状態から第2電力を供給する状態に変化したタイミング、給電部2が電力を供給しない状態から第2電力を供給する状態に変化したタイミングを含む。
【0125】
また、報知部13は、スピーカを通じて音を出力可能に配置される音響部であってもよい。例えば、音響部は、第2状態において給電部2が第2電力の供給をさせる時(給電部2が機器9に第2電力を供給可能な時または給電部2が機器9に第2電力を供給している時)に、一定期間、音を出力する。音は、外部に給電部2の状態を報知できればよく、アラーム音や音声メッセージを含む。このように音響部によれば、ユーザが給電部2の状況を外部から判断することができる。そのため、電力供給装置10の使用性が向上する。
【0126】
制御部14は、給電部2に供給する電力を制御する構成であればよく、従来周知の構成を採用可能である。上記実施形態では、制御部14は、ケーブル部5が収納部6に収納される状態(第1状態)では、給電部2に電力を供給させないように制御する構成であった。しかし、制御部14は、第1状態において、給電部2にケーブル部5が収納部6から引き出される状態(第2状態)の時に給電部に供給させる第2電力よりも小さい第1電力を供給させるように制御する構成であってもよい。つまり、制御部14は、電源部12が出力した直流電力を給電部2に出力する際に、第1電力と第2電力に制限したうえで出力する機能を備える。ここで、第1電力の値は、第2電力の値よりも小さい値が設定される。上述の通り、第1電力の値は、ケーブル部5が通電状態で収納部6に巻き取られて収納されていたとしても、発熱しない値であればよく、例えば5V/0.1A~20V/0.05Aの間がよい。また、第2電力の値は、機器9に対して電力を供給することを考慮し、例えば5V/3A~20V/3Aの間がよい。このような制御部14は、給電部2が、ケーブル部5が収納部6に収納された第1状態において第1電力を供給するように、ケーブル部5が収納部6から引き出された第2状態において、機器9に第2電力を供給するように制御する。したがって、給電部2は、ケーブル部5が収納部6に収納された状態(第1状態)の場合、機器9に第1電力を供給し、ケーブル部5が引き出された状態(第2状態)の場合、機器9に第2電力を供給する。
【0127】
また、本実施形態において、2値の比較において、「以上」としているところは、2値が等しい場合、および2値の一方が他方を超えている場合との両方を含む。ただし、これに限らず、ここでいう「以上」は、2値の一方が他方を超えている場合のみを含む「より大きい」と同義であってもよい。つまり、2値が等しい場合を含むか否かは、基準値等の設定次第で任意に変更できるので、「以上」か「より大きい」かに技術上の差異はない。同様に、「未満」においても「以下」と同義であってもよい。
【0128】
(5)態様
第1の態様は、電力供給装置(10)であって、給電部(2)と、給電部(2)と電気的に接続されるケーブル部(5)と、ケーブル部(5)が収納される収納部(6)と、制御部(14)を備える。ケーブル部(5)が収納部(6)に収納される状態を第1状態とし、第1状態と比較して、ケーブル部(5)が収納部(6)から引き出された状態を第2状態とする。制御部(14)は、第1状態において、給電部(2)から供給される第1電力を、第2状態において給電部(2)が供給する第2電力よりも小さくなるように制御する。この態様によれば、ケーブル部(5)が収納部(6)に収納された状態において、ケーブル部(5)に通電する電力は小さい。したがって、収納部(6)に収納されているケーブル部(5)が異常加熱することを防ぐことができ、結果的にケーブル部(5)が異常加熱を起こし、ケーブル部(5)損傷する可能性を低減させた電力供給装置(10)を提供することができる。
【0129】
第2の態様は、第1の態様に基づく電力供給装置(10)である。第2の態様では、第1状態において、制御部(14)は、給電部(2)から電力を供給させないように制御する。この態様によれば、ケーブル部(5)が収納部(6)に収納された状態において、ケーブル部(5)への通電が行われない。したがって、収納部(6)に収納されているケーブル部(5)が異常加熱することを防ぐことができ、結果的にケーブル部(5)が異常加熱を起こし、ケーブル部(5)損傷する可能性を低減させた電力供給装置(10)を提供することができる。
【0130】
第3の態様は、第1又は第2の態様に基づく電力供給装置(10)である。第3の態様では、第2状態は、ケーブル部(5)の全長の1/2以上が収納部(6)から引き出された状態を含む。この態様によれば、収納部(6)に収納されているケーブル部(5)をある程度減らした状態でのみ通電が行われるため、結果的にケーブル部(5)が異常加熱を起こし、ケーブル部(5)が損傷する可能性をより低減させた電力供給装置(10)を提供することができる。
【0131】
第4の態様は、第1~第3の態様のいずれか一つに基づく電力供給装置(10)である。第4の態様では、収納部(6)は、ケーブル部(5)を少なくとも巻き取り可能に収納するリール部(63)を含む。この態様によれば、比較的長いケーブル部(5)であったとしても、効率的にケーブル部(5)を収納することができる。そのため、利便性の向上を図りやすい電力供給装置(10)を提供することができる。
【0132】
第5の態様は、第1~第4の態様のいずれか一つに基づく電力供給装置(10)である。第5の態様では、給電部(2)が第1状態において第1電力を供給させること、第1状態において給電部(2)が電力を供給させないこと、および、第2状態において給電部(2)が第2電力を供給させること、の少なくとも1以上を報知する報知部(13)を更に備える。この態様によれば、ユーザは外部から給電部(2)の状態を知ることができる。そのため、利便性の向上を図りやすい電力供給装置(10)を提供することができる。
【0133】
第6の態様は、第1~第5の態様のいずれか一つに基づく電力供給装置(10)である。第6の態様では、ケーブル部(5)が第2状態であることを外部に示す状態表示部(53)を有する。この態様によれば、ケーブル部5の引き出し位置を視覚的に表示することができる。そのため、利便性の向上を図りやすい電力供給装置(10)を提供することができる。
【0134】
第7の態様は、第1~第6の態様のいずれか一つに基づく電力供給装置(10)である。第7の態様では、ケーブル部(5)が第2状態であることを検知する検知部(15)を更に備える。この態様によれば、ケーブル部(5)が収納部(6)から引き出されたことを正確に検知することができる。そのため、制御性が向上した電力供給装置(10)を提供することができる。
【0135】
第8の態様は、第7の態様に基づく電力供給装置(10)である。第8の態様では、ケーブル部(5)は、ケーブル部(5)が第2状態となる場合に、検知部(15)により検知される位置に、検知部(15)により検知可能な検知対象領域(54)を有する。この態様によれば、収納部(6)から引き出されたケーブル部(5)の位置をより検知部(15)が正確に検知することができる。そのため、制御性が向上した電力供給装置(10)を提供することができる。
【0136】
第9の態様は、第1~第8の態様のいずれか一つに基づく電力供給装置(10)である。第9の態様では、筐体(3)内の温度を測定する測定部(16)を更に備える。この態様によれば、収納部(6)に収納されているケーブル部(5)が異常加熱することを更に防ぐことができ、結果的にケーブル部(5)が異常加熱を起こし、損傷する可能性を低減させた電力供給装置(10)を提供することができる。
【0137】
第10の態様は、第1~第9の態様のいずれか一つに基づく電力供給装置(10)である。第10の態様では、前記給電部(2)は、USBプラグである。この態様によれば、利便性の向上を図りやすい電力供給装置(10)を提供することができる。
【0138】
第11の態様は、第1~第9の態様のいずれか一つに基づく電力供給装置(10)である。第11の態様では、前記給電部(2)は、USBレセプタクルである。この態様によれば、利便性の向上を図りやすい電力供給装置(10)を提供することができる。
【符号の説明】
【0139】
10a 電力供給装置
2 給電部
11 端子部
12 電源部
13 報知部
14 制御部
L1 配線
9 機器
91 USBコネクタ