(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023124747
(43)【公開日】2023-09-06
(54)【発明の名称】自在玩具
(51)【国際特許分類】
A63H 11/00 20060101AFI20230830BHJP
A63H 3/20 20060101ALI20230830BHJP
【FI】
A63H11/00 B
A63H3/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022040768
(22)【出願日】2022-02-25
(71)【出願人】
【識別番号】314016845
【氏名又は名称】株式会社サンスマイル
(72)【発明者】
【氏名】入江 誠
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150AA12
2C150BB01
2C150CA02
2C150DA25
2C150DA26
2C150EB41
2C150FC01
(57)【要約】
【課題】 ユーザーが関与して自由自在に操っていると言う感じを抱かせることが出来るものではあるものの、ユーザーにも予期することが出来ないような動作を行う、現代的な自在玩具を提供する。
【解決手段】 合成樹脂製の中空の恐竜は頭部1、胴部2、腰部3の3つの各々が独立した部位が軸によって左右方向に揺動自在に設けられており、内部にはコイルスプリング4が通されている。腰部3の下には拳銃の銃把30と引き金6が設けられており、コイルスプリング4が後側の端部で、引き金6を引くと後方に引かれるように引き金6に関連付けられている。コイルスプリング4の前側の端部は頭部1に固定されている。引き金6を引くと頭部1、胴部2、腰部3が予期しない動作を行う。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
具象体が前後方向に2分割された中空体から成り、隣り合う中空体が、天部に突設した軸受と底部に突設した軸受との間に渡した軸によって、左右方向に揺動自在に取り付けられており、屈曲かつ伸縮自在な線条体の、一端部が先頭の中空体に取り付けられていると共に、他端部が末尾の中空体に設けた牽引手段に取り付けられている、自在玩具。
【請求項2】
具象体が前後方向に少なくとも3分割された中空体から成り、隣り合う中空体が天部に突設した軸受と底部に突設した軸受との間に渡した軸によって左右方向に揺動自在に取り付けられており、屈曲かつ伸縮自在な線条体の、一端部が前後方向の先頭の中空体に取り付けられていると共に、他端部が先頭と二番目の中空体以外の中空体に設けた牽引手段に取り付けられている、自在玩具。
【請求項3】
具象体が前後方向に少なくとも3分割された中空体から成り、隣り合う中空体が天部に突設した軸受と底部に突設した軸受との間に渡した軸によって左右方向に揺動自在に取り付けられており、屈曲かつ伸縮自在な2本の線条体の内の、一方の線条体の一端部が前後方向の先頭の中空体に取り付けられており、かつ他方の線条体の一端部が末尾の中空体に取り付けられていると共に、2本の線条体の他端部が、先頭及び末尾の中空体以外の中空体に設けた牽引手段に取り付けられている、自在玩具。
【請求項4】
具象体が前後方向に少なくとも3分割された中空体から成り、隣り合う中空体が天部に突設した軸受と底部に突設した軸受との間に渡した軸によって左右方向に揺動自在に取り付けられていると共に、末尾の中空体に着脱自在となるように牽引部が設けられており、屈曲かつ伸縮自在な線条体の、一端部が前後方向の先頭の中空体に取り付けられていると共に、前記牽引部に前記線条体の他端部が取り付けられている、自在玩具。
【請求項5】
前記先頭の中空体が具象体としての動物の頭部であり、この頭部では上顎と下顎とが開閉自在に設けられており、上顎または下顎に前記線条体の一端部が取り付けられている、請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の自在玩具。
【請求項6】
前記牽引手段が銃把の引き金であり、この引き金に前記線条体の他端部が取り付けられている、請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の自在玩具。
【請求項7】
前記具象体が動物であり、前記牽引手段が、接近方向に移動自在となるように中空体に設けられた両方の後ろ脚と、この後ろ脚が接近方向に移動した時にこの運動を回動運動に変換するギヤ列とから成ると共に、このギヤ列に前記線条体の他端部が取り付けられている、請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の自在玩具。
【請求項8】
前記具象体が尾部を有する動物であり、この尾部は前記末尾の中空体に着脱自在に設けられており、この尾部に前記線条体の他端部が取り付けられている、請求項1に記載の自在玩具。
【請求項9】
前記線条体がコイルスプリングである、請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の自在玩具。
【請求項10】
前記線条体がゴム紐である、請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の自在玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、前後方向に分割され左右方向に揺動自在に取り付けられた、複数個の中空体から成る動物などの具象体に、牽引手段を設けてこれをユーザーが操ることによって、この具象体全体に予期しない動作を行わせて遊ぶことが出来る自在玩具に係る。
【背景技術】
【0002】
従来より自在玩具と称して、天然の竹や竹を模した合成樹脂製になる素材を用いて蛇の形態を模しており、その一端部を手で持って揺らすことによりくねくねとした動作を行う玩具が存在している。蛇は、節と節間とから成る竹の節に相当する部位で節間毎に独立しており、節に於いて関節が構成されており、関節から自由に動く仕組みになっている。
【0003】
これを現代化させた玩具として、例えば特開昭62―129077号の蛇行玩具を上げる。このものは隣り合う複数の節体から構成され、節体同士は左右方向に回動自在に軸着連結されており、複数の節体を挿通する螺旋芯材を有し、頭部と成る節体に電気的な駆動部を備えて螺旋芯材を回転させることにより、蛇行運動を行わせると言うものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特開昭62―129077号の蛇行玩具は、旧来よりの自在玩具の現代化には成功しているものの、節体の動作にはモータや一次電池やスイッチや配線などによる電気的な駆動部を備える必要があり、旧来よりの自在玩具の簡素さを失っておりコストが高いものとなっている。また節体の動作ではユーザーはスイッチのON/OFFに関わるのみであり、自由自在な操作感のようなものは感じ難い。
【0006】
そこでこの発明は、上述したような問題を解決して、電気的な駆動部を備えることのない簡易な構造で、ユーザー自らが関与して自由自在に操っていると言う感じを抱かせることが出来て、ユーザーにも予期しない動作を行わせることが可能な、現代的な自在玩具の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題は、第1の発明では、具象体が前後方向に少なくとも2分割された中空体から成り、隣り合う中空体が天部に突設した軸受と底部に突設した軸受との間に渡した軸によって左右方向に揺動自在に取り付けられており、屈曲かつ伸縮自在な線条体の、一端部が先頭の中空体に取り付けられていると共に、他端部が末尾の中空体に設けた牽引手段に取り付けられている、自在玩具とすることにより達成される。
【0008】
この第1の発明ではユーザーが牽引手段を操るように構成されている。牽引手段によって線条体を引くことで、隣り合う中空体に左右の何れか一方への予期しない動作を行わせることが出来る。これにより実際に生きているような動きをユーザーが自らの操作で表現することが可能となっている。左右への動きが瞬時に切り替わるためである。
【0009】
また上記課題は、第2の発明では、具象体が前後方向に少なくとも3分割された中空体から成り、隣り合う中空体が天部に突設した軸受と底部に突設した軸受との間に渡した軸によって左右方向に揺動自在に取り付けられており、屈曲かつ伸縮自在な線条体の、一端部が前後方向の先頭の中空体に取り付けられていると共に、他端部が先頭と二番目の中空体以外の中空体に設けた牽引手段に取り付けられている、自在玩具とすることにより達成される。最小の構成単位では具象体は3分割であり、頭と二番目の中空体以外の中空体に牽引手段が設けられるが、これは末尾の中空体にと言う場合もあり得る。
【0010】
この第2の発明でもユーザーが牽引手段を操るように構成されている。牽引手段によって線条体を引くことで、後述するように隣り合う中空体に予期しない動作を行わせることが出来る。これにより恰も生命が吹き込まれて生きているような動きをユーザーが自らの操作で表現することが可能となっている。動きが瞬時に切り替わるのも興味深い。なお末尾の中空体以外の中空体に牽引手段が設けられている場合には、これより後方の中空体の動作は上述した従来の自在玩具のようなくねくねとしたフリーな動作となる。
【0011】
また上記課題は、第3の発明では、具象体が前後方向に少なくとも3分割された中空体から成り、隣り合う中空体が天部に突設した軸受と底部に突設した軸受との間に渡した軸によって左右方向に揺動自在に取り付けられており、屈曲かつ伸縮自在な2本の線条体の内の、一方の線条体の一端部が前後方向の先頭の中空体に取り付けられており、かつ他方の線条体の一端部が末尾の中空体に取り付けられていると共に、2本の線条体の他端部が先頭及び末尾の中空体以外の中空体に設けた牽引手段に取り付けられている、自在玩具とすることにより達成される。最小の構成単位では具象体は3分割であって、先頭及び末尾以外の中空体にすなわち二番目の中空体に牽引手段が設けられ、この牽引手段は先頭及び末尾の中空体を操る。このことから4分割以上の構成や動作も自ずと了解される。
【0012】
この第3の発明でもユーザーが牽引手段を操るように構成されている。牽引手段によって2本の線条体を同時に引くことで、牽引手段のある中空体から前後に分かれて、各々で隣り合う中空体に予期しない動作を行わせることが出来る。これにより極めて複雑であり恰も生命が吹き込まれたかのような動きをユーザーが自らの操作で表現することが可能となっている。前後方向共に動きが瞬時に切り替わるのも興味深い。
【0013】
また上記の課題は、第4の発明では、具象体が前後方向に少なくとも3分割された中空体から成り、隣り合う中空体が天部に突設した軸受と底部に突設した軸受との間に渡した軸によって左右方向に揺動自在に取り付けられていると共に、末尾の中空体に着脱自在となるように牽引具が設けられており、屈曲かつ伸縮自在な線条体の、一端部が前後方向の先頭の中空体に取り付けられていると共に、前記牽引具に前記線条体の他端部が取り付けられている、自在玩具とすることにより達成される。
【0014】
ユーザーは上記末尾の中空体を手で握るようにして構え、これに着脱自在に設けられた牽引具を後方へ引くように操作する。すると牽引具は線条体の他端部と共に末尾の中空体から後方に離れるが、この際に線条体が後方へと引かれることによって具象体に予期しない動作が生ずる。また線条体の戻る力を利用して牽引具を末尾の中空体の元の位置に戻すことが出来る。具象体が動物であれば、末尾の中空体を腰部として、牽引具を腰部に着脱自在な尾部とする構成が可能である。また牽引具をリング状にして、ここに指を掛けて、牽引部を後方へ引くように操作する方式を採用しても良い。
【0015】
なお上述の特開昭62―129077号の蛇行玩具でも同様であるが、第1から第4の発明のような玩具を子供が遊ぶ際に、節体同士すなわち中空体同士を握ったりすることがある。そもそも節体や中空体が連なる構造のものであるから、動きに反するような方向へ力を加えると、故障の原因ともなる。しかしながら第1から第4の発明では屈曲かつ伸縮自在な線条体を用いていることにより、不本意に加わる力があったとしてもこの力を線条体が和らげて、隣り合う中空体の軸受部分などに余計な力が加わり難いようになっている点も特長の一つとなっている。
【0016】
この線条体に金属製や合成樹脂製などのコイルスプリングを用いることが出来る。またこの線条体にゴム紐を用いることが出来る。ゴム紐は撚紐であっても良い。コイルスプリングもゴム紐も屈曲かつ伸縮自在な性質を備えている。
【0017】
次に、前記先頭の中空体が具象体としての動物の頭部であり、この頭部では上顎と下顎とが開閉自在に設けられており、上顎または下顎に前記線条体の一端部が取り付けられているものとすることが出来る。
【0018】
ユーザーが牽引手段によって線条体を引くように操作すると、線条体の一端部が上顎に取り付けられている場合には上顎を上げるように動作するし、逆に線条体の一端部が下顎に取り付けられている場合には下顎を下げるように動作する。これは隣り合う中空体同同士の予期しない動作と共に生ずるため、動物が恰も体をくねらせながら吠えたり食べたりするような動きに見える。
【0019】
さて、第1から第4の発明の前記牽引手段であるが、これが銃把の引き金であり、この引き金に前記線条体の他端部が取り付けられているものとすることが出来る。例えば具象体としての動物に具象体としての銃把が設けられていると言うような構造も興味深い。
【0020】
すると銃把を手で握ってこの発明の自在玩具を手に構える訳であるが、この状態で引き金を引くとこの力で線条体を引くことが出来る。拳銃のように構えながら動物をくねくねと動作させるのである。引き金は、専用のバネを設けておいて指を離すと元の状態に戻るように構成することが出来るが、線条体の戻る力を利用することが可能である。
【0021】
また第1から第4の発明に付いて、前記具象体が動物であって、前記牽引手段が、接近方向に移動自在となるように中空体に設けられた両方の後ろ脚と、この後ろ脚が接近方向に移動した時にこの運動を回動運動に変換するギヤ列と、から成ると共に、このギヤ列に前記線条体の他端部が取り付けられているものとすることが出来る。
【0022】
ユーザーはこの動物の後ろ脚を手で握るようにして構える訳であるが、この状態で後ろ脚を接近方向により強く握り込むと、この力はギヤ列により回動運動に変換される。すると線条体の他端部が引かれて、動物をくねくねと動作させるのである。この後ろ脚は専用のバネによって指を離すと元の状態に戻るように構成することが出来るが、やはり線条体の戻る力を利用することが可能である。
【0023】
さて第1の発明に付いて、前記具象体が尾部を有する動物であり、この尾部は前記末尾の中空体に着脱自在に設けられており、この尾部に前記線条体の他端部が取り付けられているものとすることが出来る。尾部は胴体から抜けたり元に戻ったりし得るように構成されている。
【0024】
ユーザーはこの動物の後ろ脚を手で握るようにして構え、尾部を後方へ引くように操作する。すると尾部は線条体の他端部と共に胴体から抜けるが、この際に線条体が後方へと引かれることによって、動物に予期しない動作が生ずる。また線条体の戻る力を利用して尾部を胴体の元の位置に戻すことが出来る。
【発明の効果】
【0025】
この発明によれば、ユーザー自らが関与して自由自在に操っていると言う感じを抱かせることが出来るものの、ユーザーにも予期しない動作を生ずると言うような、実に興趣ある自在玩具を提供することに成功している。なお動作中に中空体が握られて動作を止められたり動作方向とは逆の方向に無理矢理曲げられたりしたとしても、屈曲かつ伸縮自在な線条体がこの力を和らげてくれることによって、隣り合う中空体の軸受部分などに不本意な力が加わり難くなると言う作用効果もある。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】 実施例1の構成を模式的に表した説明図である。
【
図2】 実施例1の上顎の動作を表した説明図である。
【
図7】 実施例2の構成を模式的に表した説明図である。
【
図8】 実施例3の構成を模式的に表した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下では具象体が3分割された中空体から成り、末尾の中空体に牽引手段を設けた自在玩具を例に上げて説明するが、この実施例が了解されれば、具象体が3分割された中空体から成り、先頭及び末尾の中空体以外の中空体に牽引手段が設けられた構成は明白であるため、実施例の記載を省略する。
【実施例0028】
図1乃至
図6を用いて具象体としての恐竜の自在玩具を説明する。合成樹脂製の中空の恐竜は頭部1、胴部2、腰部3の3つの各々が独立した部位から構成されている。頭部1の後部の天部と底部には軸受14が設けられており、この軸受14と胴部2の前部とは、回動軸15により左右方向に揺動自在に取り付けられている。同様に胴部2の後部の天部と底部には軸受20が設けられており、この軸受20と腰部3の前部とは、回動軸21により左右方向に揺動自在に取り付けられている。従って頭部1、胴部2、腰部3の3つの部位は全体として左右方向に揺動自在である。なお恐竜は4つの部位や更に多くの部位に分割構成することも可能である。
【0029】
腰部3の下には具象体としての拳銃の銃把30が設けられている。ユーザーはこの銃把30を手で握って持つと、恐竜を恰も拳銃のごとく構えることが出来る。この銃把30には引き金6が設けられており、引き金6は銃把30の内部に於いて回動軸60に設けられた図示しないコイルスプリングによって前方向に付勢されている。従って引き金6を引く操作を行っても、引く指の力を緩めれば、コイルスプリングが必ず引き金6を元に戻すように作用する。
【0030】
引き金6の回動軸60の向かい側には、ラックギヤ61が刻設されている。このラックギヤ61はピニオンギヤ51と噛合しており、ピニオンギヤ51はリール5と同軸に設けられている。そしてこのリール5に捲回が予定されている、屈曲かつ伸縮自在な線条体であるコイルスプリング4の一端部が、リール5の掛止具50固定されており、このコイルスプリング4は中空の腰部3から胴部2を抜けて頭部1に至る。頭部1は下顎10と上顎11とが回動軸12を以て口を開けたり閉じたりを模すことが出来るように構成されている。この回動軸12より上方の上顎11の内部に設けられた掛止具13に、上記のコイルスプリング4の他端部が固定されている。この実施例に於いては、上述した引き金6からリール5までの部位がコイルスプリング4の牽引手段となっている。
【0031】
ジュラ紀の恐竜のようなこの自在玩具の遊び方は、恰も拳銃を構えるように銃把30を握って恐竜を手に持ち、適時引き金6を引く。上述したように引き金6が引かれると、この力でコイルスプリング4が後方に引かれる。すると想定されたように頭部1の上顎11にある掛止具13が引かれるため、上顎11は回動軸12回りに上方に回動して下顎10との間が開き、恰も恐竜が吠えている動作を行っているように見える。と同時に、これはユーザーには想定されない動きなのであるが、頭部1、胴部2、腰部3の3つの独立した部位が
図3~
図6で表した4種の体位の内の何れか一を取って止まる。従ってユーザーは引き金6を引く度にどの体位になるかを楽しむことが出来る。なおコイルスプリング4は軸受14と軸受20との部位で屈曲している。なおコイルスプリング4の前方の端部であるが、上顎11の開閉を伴わないように頭部1に取り付ける構成もあり得る。
【0032】
この4種の何れかの体位を取っている状態で、ユーザーやこれを見ている他者が例えば頭部1を握って逆方向に向けようとしたり、また例えば頭部1と胴部2に跨る形で握った結果この部位が無理矢理直線状に揃わされるようなことになったりしたとしても、コイルスプリング4は屈曲かつ伸縮自在であることによって、この不本意に加わる力に逆らうことなく和らげることが出来る。従って軸受14や軸受20が損傷し難くなっており、この点もこの発明の特長として上げられる。
【0033】
続いて引き金6を引く力を止めると引き金6がバネ力で元に戻り、これに連れてコイルスプリング4も元の状態に戻るため、頭部1、胴部2、腰部3が
図1で表したようなほぼ直線状に揃うことになる。これと同時に上顎11は回動軸12回りに元の口を閉じた状態に復帰する。
この自在玩具の遊び方であるが、先ずユーザーは脚部70,70をそっと握って恐竜を構えるように持つ。そして脚部70,70を強く握ったり、握る力を緩めたりして遊ぶようにする。脚部70,70を強く握った時には、脚部70,70は各々回動軸71を以て接近方向に回動する。これに連れてピニオンギヤ72も回動し、これに噛合するクラウンギヤ80,80に連動してリール8が回動軸81回りに回動し、リール8に固定されているコイルスプリング40が後方に引かれる。この一連の動作によって腰部7を含む恐竜の全体が、上述した実施例と同様の動作を行うことになる。