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特開2023-124763光学的情報読取装置及び光学的情報読取システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023124763
(43)【公開日】2023-09-06
(54)【発明の名称】光学的情報読取装置及び光学的情報読取システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/62 20130101AFI20230830BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20230830BHJP
   G06K 7/14 20060101ALI20230830BHJP
   G06F 21/64 20130101ALI20230830BHJP
   G07B 15/00 20110101ALI20230830BHJP
【FI】
G06F21/62 309
G06K7/10 464
G06K7/14 017
G06F21/64
G07B15/00 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022097980
(22)【出願日】2022-06-17
(31)【優先権主張番号】P 2022028025
(32)【優先日】2022-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】100095795
【弁理士】
【氏名又は名称】田下 明人
(74)【代理人】
【識別番号】100143454
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 克彦
(72)【発明者】
【氏名】神戸 陽介
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 史朗
(72)【発明者】
【氏名】水野 夏輝
【テーマコード(参考)】
3E127
【Fターム(参考)】
3E127AA05
3E127BA26
3E127CA06
3E127DA23
3E127FA09
3E127FA12
3E127FA53
(57)【要約】
【課題】ネットワークに接続されることなく情報コードの不正利用をその読み取り時に判定可能な光学的情報読取装置を提供する。
【解決手段】携帯端末10にて画面表示される情報コードCには、少なくとも店舗情報及び連番情報が記録され、記憶部32には、読取装置20が設置される場所の情報が設置場所情報として予め記憶されるとともに、不正利用されていないと判定された情報コードCから読み取った連番情報が順次記憶される。そして、情報コードCから読み取られた店舗情報が記憶部32に記憶される設置場所情報に一致するとみなされない場合、又は、情報コードCから読み取られた連番情報が既に記憶部32に記憶されている場合に、情報コードCが不正利用されていると判定されて、エラー報知処理がなされる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報コードを光学的に読み取る読取部と、
前記読取部によって読み取られた前記情報コードが不正利用されているか否かについて判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に関する情報を報知可能な報知部と、
を備える光学的情報読取装置であって、
前記情報コードには、少なくとも読取場所情報及び固有の情報が記録され、
当該光学的情報読取装置が設置される場所の情報が設置場所情報として予め記憶されるとともに、前記判定部によって不正利用されていないと判定された前記情報コードから読み取った前記固有の情報が順次記憶される記憶部をさらに備え、
前記判定部は、前記読取部によって前記情報コードから読み取られた前記読取場所情報が前記記憶部に記憶される前記設置場所情報に一致するとみなされない場合、又は、前記読取部によって前記情報コードから読み取られた前記固有の情報が既に前記記憶部に記憶されている場合に、前記情報コードが不正利用されていると判定することを特徴とする光学的情報読取装置。
【請求項2】
前記情報コードには、少なくとも前記読取場所情報及び前記固有の情報に基づいて生成されたチェックデジットがさらに記録され、
前記判定部は、さらに前記読取部によって前記情報コードから読み取られた前記チェックデジットに基づいて当該情報コードが不正利用されているか否かについて判定することを特徴とする請求項1に記載の光学的情報読取装置。
【請求項3】
前記情報コードに記録される情報は、前記読取場所情報及び前記固有の情報が記録される第1データ部と所定の形式となるように所定の情報を暗号化した付加情報が記録される第2データ部とに区分けされ、
前記判定部は、前記読取部によって前記情報コードの前記第2データ部から読み取られた前記付加情報が前記所定の形式と異なる場合に、前記情報コードが不正利用されていると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の光学的情報読取装置。
【請求項4】
前記情報コードに記録される情報は、前記読取場所情報及び前記固有の情報が記録される第1データ部と所定の情報を暗号化した付加情報が記録される第2データ部とに区分けされ、
前記判定部は、前記付加情報の暗号解除が失敗した場合に、前記情報コードが不正利用されていると判定することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置。
【請求項5】
前記第1データ部に記録される情報は、前記付加情報に基づいて生成された暗号鍵にて解除可能に暗号化されることを特徴とする請求項3又は4に記載の光学的情報読取装置。
【請求項6】
前記情報コードは、当該情報コードを画面表示可能な携帯端末にて決済処理が完了した際に生成され、
前記所定の情報には、前記決済処理に関する情報が含まれることを特徴とする請求項3~5のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置。
【請求項7】
前記読取場所情報を変更するための情報コードが前記読取部によって読み取られると、前記読取部の読取結果に応じて前記記憶部に記憶される前記読取場所情報が変更されるとともに前記記憶部に記憶されている全ての前記固有の情報が削除されることを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置。
【請求項8】
情報コードを光学的に読み取る読取部と、
前記読取部によって読み取られた前記情報コードが不正利用されているか否かについて判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に関する情報を報知可能な報知部と、
を備える光学的情報読取装置であって、
前記情報コードには、少なくとも当該情報コードの生成日時に関連する情報が生成日時情報として記録され、
前記判定部によって不正利用されていないと判定された前記情報コードから読み取った前記生成日時情報が記憶される記憶部をさらに備え、
前記判定部は、前記読取部によって前記情報コードから読み取られた前記生成日時情報が前記記憶部に記憶される最新の前記生成日時情報に対して一定時間以上古い場合に、前記情報コードが不正利用されていると判定することを特徴とする光学的情報読取装置。
【請求項9】
前記情報コードは、当該情報コードを画面表示可能な携帯端末を利用した決済処理の完了後に生成され、
前記情報コードの生成日時に関連する情報は、前記決済処理の完了時刻の情報であることを特徴とする請求項8に記載の光学的情報読取装置。
【請求項10】
前記情報コードには、読取場所情報がさらに記録され、
前記記憶部には、当該光学的情報読取装置が設置される場所の情報が設置場所情報として予め記憶され、
前記判定部は、前記読取部によって前記情報コードから読み取られた前記読取場所情報が前記記憶部に記憶される前記設置場所情報に一致するとみなされない場合に、前記情報コードが不正利用されていると判定することを特徴とする請求項8又は9に記載の光学的情報読取装置。
【請求項11】
前記情報コードには、固有の情報がさらに記録され、
前記記憶部には、前記判定部によって不正利用されていないと判定された前記情報コードから読み取った前記固有の情報が順次記憶され、
前記判定部は、前記読取部によって前記情報コードから読み取られた前記固有の情報が既に前記記憶部に記憶されている場合に、前記情報コードが不正利用されていると判定することを特徴とする請求項8~10のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置。
【請求項12】
前記一定時間に関する情報は、当該一定時間を変更するための情報コードを前記読取部によって読み取った読取結果に応じて変更可能に前記記憶部に記憶されることを特徴とする請求項8~11のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置。
【請求項13】
前記判定部による判定方法を変更するための情報コードを前記読取部によって読み取った読取結果に応じて前記判定部による判定方法が変更されることを特徴とする請求項1~12のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置と、
前記情報コードを画面表示可能な携帯端末と、
サーバと、
を備える光学的情報読取システムであって、
前記サーバは、前記携帯端末からの要求に応じて生成した前記情報コードを前記携帯端末に送信し、
前記携帯端末は、前記サーバから受信した前記情報コードを前記光学的情報読取装置に読み取らせるために画面表示することを特徴とする光学的情報読取システム。
【請求項15】
携帯端末にて画面表示される情報コードを所定の監視エリアに設置される光学的情報読取装置にて読み取った読取結果に応じて前記所定の監視エリアでの入退場を監視する光学的情報読取システムであって、
前記携帯端末は、
入場時に、少なくとも入場を示す情報と当該携帯端末を識別するための端末IDとが記録された入場用の情報コードを生成し、退場時に、少なくとも退場を示す情報及び前記端末IDと前記入場用の情報コードの生成からの経過時間である端末側経過時間情報とが記録された退場用の情報コードを生成する情報コード生成部と、
前記情報コード生成部により生成された情報コードが画面表示される表示部と、
を備え、
前記光学的情報読取装置は、
前記携帯端末に画面表示される情報コードを光学的に読み取る読取部と、
前記読取部によって読み取られた前記退場用の情報コードが不正利用されているか否かについて判定する判定部と、
前記判定部による判定結果に関する情報を報知可能な報知部と、
前記読取部によって前記入場用の情報コードが読み取られた時刻に関する情報が入場時刻情報として前記端末IDに関連付けられて記憶される記憶部と、
を備え、
前記判定部は、前記読取部によって前記退場用の情報コードから読み取られた前記端末IDに関連付けられて前記記憶部に記憶される前記入場時刻情報からの経過時間と当該退場用の情報コードから読み取られた前記端末側経過時間情報との時間差が一定時間以上となる場合に、前記退場用の情報コードが不正利用されていると判定することを特徴とする光学的情報読取システム。
【請求項16】
前記一定時間に関する情報は、当該一定時間を変更するための情報コードを前記読取部によって読み取った読取結果に応じて変更可能に前記記憶部に記憶されることを特徴とする請求項15に記載の光学的情報読取システム。
【請求項17】
前記判定部による判定方法を変更するための情報コードを前記読取部によって読み取った読取結果に応じて前記判定部による判定方法が変更されることを特徴とする請求項15又は16に記載の光学的情報読取システム。
【請求項18】
前記判定部は、前記読取部によって前記情報コードから読み取られた前記固有の情報が既に前記記憶部に記憶されている場合、当該固有の情報が前記記憶部に記憶される最新の固有の情報に一致すると前記情報コードが不正利用されていないと判定し、当該固有の情報が前記記憶部に記憶される最新の固有の情報に一致しないと前記情報コードが不正利用されていると判定することを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置。
【請求項19】
前記判定部は、前記読取部によって前記情報コードから読み取られた前記固有の情報が既に前記記憶部に記憶されている場合、当該固有の情報が前記記憶部に記憶されてからの経過時間が所定の許容時間内であると前記情報コードが不正利用されていないと判定し、当該固有の情報が前記記憶部に記憶されてからの経過時間が前記所定の許容時間内でないと前記情報コードが不正利用されていると判定することを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載の光学的情報読取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報コードなどの光学的情報を光学的に読み取る光学的情報読取装置及び光学的情報読取システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
セルフレジで客が精算を行ったか否かについて判定する場合や、娯楽施設で入場者が入場料金を支払ったか否かについて判定する場合など、利用者が所定の施設を入退場できる条件を満たしているか否かについて判定したい場合がある。このような場合、その入退時に店員等がレシートの内容を確認して、精算内容が正しいかをチェックすることもできるが、チェック作業に手間がかかるという問題がある。このため、料金を支払った利用者の携帯端末にQRコード(登録商標)などの情報コードを表示させて、その情報コードを入退時に読取装置に読ませて判定することで、チェック作業等の効率化を図ることができる。
【0003】
このように情報コードを利用することでチェック作業等の効率化を図る運用方法では、複製された情報コードの利用などの情報コードの不正利用時に、その不正利用を検知して所定の報知を行う必要がある。このような不正利用検知に関する技術として、例えば、下記特許文献1に開示されるゲート付チェックアウトシステムが知られている。このゲート付チェックアウトシステムでは、取引日時または取引日時に対して所定の通過許可時間進めた日時とゲート通過時刻とを比較して、その比較結果に基づいて通過可能か否かについて判定する。また、下記特許文献2に開示される精算監視装置では、ペイメントステーションに対応付けられた取引情報が登録された順番に実行されなかった場合に、管理サーバから警報通知が出力される。また、下記特許文献3に開示されるコード有効性判定システムでは、利用者端末にてQRコードとともに画面表示される変化情報を経時的に変化させ、QRコードとともに撮像した変化情報の経時的変化が検知される場合に、上記QRコードが有効であると判定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第5790145号公報
【特許文献2】特許第6102591号公報
【特許文献3】特開2020-030583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したゲート付チェックアウトシステムでは、取引日時を記録する装置とゲートの間で、時計が同期している必要がある。設置時に取引日時の記録装置とゲートの日時が一致するように時計を設定したとしても、機器内部の時計は誤差を持つため、時間経過とともに両者の時計はずれていく。そのため、読取装置として機能するゲートを、ネットワークに接続して時刻を同期する必要があり、ゲート自体やネットワーク構築等にコストがかかるという問題がある。また、上述した精算監視装置では、不正行為の次の取引が行われた時点で警報が通知されるため、警報が通知された時点では、不正行為を行った不正利用者が店外に出ている可能性があり、不正利用者に対してその場で対処できない恐れがある。また、上述したコード有効性判定システムでは、不正検知のために上位機器との通信が不要であるが、利用者端末の画面を動画としてキャプチャされてしまうと不正が検知できない恐れがある。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、ネットワークに接続されることなく情報コードの不正利用をその読み取り時に判定可能な光学的情報読取装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明は、
情報コード(C)を光学的に読み取る読取部(31,33)と、
前記読取部によって読み取られた前記情報コードが不正利用されているか否かについて判定する判定部(31)と、
前記判定部による判定結果に関する情報を報知可能な報知部(34,36,37)と、
を備える光学的情報読取装置(20)であって、
前記情報コードには、少なくとも読取場所情報及び固有の情報が記録され、
当該光学的情報読取装置が設置される場所の情報が設置場所情報として予め記憶されるとともに、前記判定部によって不正利用されていないと判定された前記情報コードから読み取った前記固有の情報が順次記憶される記憶部(32)をさらに備え、
前記判定部は、前記読取部によって前記情報コードから読み取られた前記読取場所情報が前記記憶部に記憶される前記設置場所情報に一致するとみなされない場合、又は、前記読取部によって前記情報コードから読み取られた前記固有の情報が既に前記記憶部に記憶されている場合に、前記情報コードが不正利用されていると判定することを特徴とする。
【0008】
また、請求項8に記載の発明は、
情報コード(C)を光学的に読み取る読取部(31,33)と、
前記読取部によって読み取られた前記情報コードが不正利用されているか否かについて判定する判定部(31)と、
前記判定部による判定結果に関する情報を報知可能な報知部(34,36,37)と、
を備える光学的情報読取装置(20)であって、
前記情報コードには、少なくとも当該情報コードの生成日時に関連する情報が生成日時情報として記録され、
前記判定部によって不正利用されていないと判定された前記情報コードから読み取った前記生成日時情報が記憶される記憶部(32)をさらに備え、
前記判定部は、前記読取部によって前記情報コードから読み取られた前記生成日時情報が前記記憶部に記憶される最新の前記生成日時情報に対して一定時間以上古い場合に、前記情報コードが不正利用されていると判定することを特徴とする。
【0009】
また、請求項15に記載の発明は、
携帯端末(10)にて画面表示される情報コード(C1,C2)を所定の監視エリアに設置される光学的情報読取装置(20)にて読み取った読取結果に応じて前記所定の監視エリアでの入退場を監視する光学的情報読取システム(1a)であって、
前記携帯端末は、
入場時に、少なくとも入場を示す情報と当該携帯端末を識別するための端末IDとが記録された入場用の情報コード(C1)を生成し、退場時に、少なくとも退場を示す情報及び前記端末IDと前記入場用の情報コードの生成からの経過時間である端末側経過時間とが記録された退場用の情報コード(C2)を生成する情報コード生成部(11)と、
前記情報コード生成部により生成された情報コードが画面表示される表示部(14)と、
を備え、
前記光学的情報読取装置は、
前記携帯端末に画面表示される情報コードを光学的に読み取る読取部(31,33)と、
前記読取部によって読み取られた前記退場用の情報コードが不正利用されているか否かについて判定する判定部(31)と、
前記判定部による判定結果に関する情報を報知可能な報知部(34,36,37)と、
前記読取部によって前記入場用の情報コードが読み取られた入場時刻に関する情報が前記端末IDに関連付けられて記憶される記憶部(32)と、
を備え、
前記判定部は、前記読取部によって前記退場用の情報コードから読み取られた前記端末IDに関連付けられて前記記憶部に記憶される前記入場時刻からの経過時間と当該退場用の情報コードから読み取られた前記端末側経過時間との時間差が一定時間以上となる場合に、前記退場用の情報コードが不正利用されていると判定することを特徴とする。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明では、情報コードには、少なくとも読取場所情報及び固有の情報が記録され、記憶部には、当該光学的情報読取装置が設置される場所の情報が設置場所情報として予め記憶されるとともに、判定部によって不正利用されていないと判定された情報コードから読み取った固有の情報が順次記憶される。そして、読取部によって情報コードから読み取られた読取場所情報が記憶部に記憶される設置場所情報に一致するとみなされない場合、又は、読取部によって情報コードから読み取られた固有の情報が既に記憶部に記憶されている場合に、情報コードが不正利用されていると判定部により判定される。
【0011】
これにより、既に利用された情報コードを複製等して不正に利用する場合には、その情報コードの固有の情報が記憶部に記憶されているため、その情報コードの読み取り時に不正利用を報知することができる。また、その店舗等で利用が許可される情報コード、すなわち、設置場所情報に一致するとみなされる読取場所情報が記録される情報コードではその読み取り時に不正利用と判定されず、その店舗等で利用が許可されない情報コード、すなわち、設置場所情報に一致するとみなされない読取場所情報が記録される情報コードではその読み取り時に不正利用と判定される。このように、光学的情報読取装置では、サーバ等から判定用の情報を受信することなく、読取部の読取結果と記憶部に記憶される情報とを利用して読み取った情報コードが不正利用されているか否かについて判定することができる。したがって、ネットワークに接続されることなく情報コードの不正利用をその読み取り時に判定可能な光学的情報読取装置を実現することができる。
【0012】
請求項2の発明では、情報コードには、少なくとも読取場所情報及び固有の情報に基づいて生成されたチェックデジットがさらに記録され、判定部では、さらに読取部によって情報コードから読み取られたチェックデジットに基づいて当該情報コードが不正利用されているか否かについて判定される。
【0013】
これにより、不正に読取場所情報及び固有の情報が取得されたとしてもチェックデジットの計算方法を把握できない第三者では情報コードを偽造できないので、情報コードの不正利用検知精度を高めることができる。
【0014】
請求項3の発明では、情報コードに記録される情報は、読取場所情報及び固有の情報が記録される第1データ部と所定の形式となるように所定の情報を暗号化した付加情報が記録される第2データ部とに区分けされる。そして、判定部では、読取部によって情報コードの第2データ部から読み取られた付加情報が所定の形式と異なる場合に、情報コードが不正利用されていると判定する。
【0015】
このように、第2データ部の付加情報をも利用して情報コードの不正利用を判定するので、情報コードの不正利用検知精度を高めることができる。特に、付加情報が所定の形式であるか否かを判定基準とし付加情報の暗号解除を不要とするため、付加情報から所定の情報を暗号解除できない光学的情報読取装置であっても、情報コードの不正利用について判定することができる。そして、付加情報から所定の情報を暗号解除できる光学的情報読取装置であれば、所定の情報を利用した別の処理も実施できるので、光学的情報読取装置の利便性を高めることができる。
【0016】
請求項4の発明では、情報コードに記録される情報は、読取場所情報及び固有の情報が記録される第1データ部と所定の情報を暗号化した付加情報が記録される第2データ部とに区分けされ、判定部では、付加情報の暗号解除が失敗した場合に、情報コードが不正利用されていると判定される。
【0017】
これにより、光学的情報読取装置にて暗号解除可能に上記所定の情報を暗号化できない第三者では情報コードを偽造できないので、情報コードの不正利用検知精度を高めることができる。
【0018】
請求項5の発明では、第1データ部に記録される情報は、付加情報に基づいて生成された暗号鍵にて解除可能に暗号化される。
【0019】
これにより、第2データ部に記憶される付加情報で第1データ部の情報を暗号解除する暗号鍵が生成されることを把握できない第三者では情報コードを偽造できないので、情報コードの不正利用検知精度を高めることができる。また、光学的情報読取装置では、第1データ部に記録される情報を暗号解除するための暗号鍵を予め取得する必要が無く、情報コードごとに暗号鍵を変更することもできるので、情報コードの不正検知に関してセキュリティ性を高めることができる。
【0020】
請求項6の発明では、情報コードは、当該情報コードを画面表示可能な携帯端末にて決済処理が完了した際に生成され、所定の情報には、決済処理に関する情報が含まれる。
【0021】
これにより、決済処理完了時に画面表示された情報コードを光学的情報読取装置に読み取らせることで、情報コードが不正利用されていないこと、すなわち、決済処理が正常に完了していることを報知することができる。特に、所定の情報には、決済処理に関する情報が含まれるので、必要な場合にその決済の具体的内容等も確認することができる。
【0022】
請求項7の発明では、読取場所情報を変更するための情報コードが読取部によって読み取られると、読取部の読取結果に応じて記憶部に記憶される読取場所情報が変更されるとともに記憶部に記憶されている全ての固有の情報が削除される。
【0023】
これにより、光学的情報読取装置を別の店舗等に移動させる場合には、その別の店舗等に対応する読取場所情報に変更するための情報コードを読み取らせるだけで、読取場所情報が更新されるとともに以前の店舗等にて読み取った全ての固有の情報が削除される。このため、光学的情報読取装置の設置場所を容易に変更することができる。
【0024】
請求項8の発明では、情報コードには、少なくとも当該情報コードの生成日時に関連する情報が生成日時情報として記録され、記憶部には、判定部によって不正利用されていないと判定された情報コードから読み取った生成日時情報が記憶される。そして、読取部によって情報コードから読み取られた生成日時情報が記憶部に記憶される最新の生成日時情報に対して一定時間以上古い場合に、情報コードが不正利用されていると判定部により判定される。
【0025】
これにより、光学的情報読取装置にて直前に読み取られた正規の情報コードの生成日時情報が最新の生成日時情報として記憶部に記憶され、既に利用された情報コードを複製等して不正に利用する場合には、その情報コードの生成日時情報は記憶部に記憶されている最新の生成日時情報に対して確実に古くなる。このため、複製等された情報コードから読み取られた生成日時情報が記憶部に記憶される最新の生成日時情報に対して一定時間以上古くなることで、その情報コードの読み取り時に不正利用を報知することができる。このように、光学的情報読取装置では、サーバ等から判定用の情報を受信することなく、読取部の読取結果と記憶部に記憶される情報とを利用して読み取った情報コードが不正利用されているか否かについて判定することができる。特に、光学的情報読取装置が計時することもないので、日時情報を利用して判定する場合でも光学的情報読取装置での計時誤差が問題になることはない。したがって、ネットワークに接続されることなく情報コードの不正利用をその読み取り時に判定可能な光学的情報読取装置を実現することができる。
【0026】
請求項9の発明では、情報コードは、当該情報コードを画面表示可能な携帯端末を利用した決済処理の完了後に生成され、情報コードの生成日時に関連する情報は、決済処理の完了時刻の情報である。
【0027】
これにより、決済処理完了時に画面表示された情報コードを光学的情報読取装置に読み取らせることで、情報コードが不正利用されていないこと、すなわち、決済処理が正常に完了していることを報知することができる。
【0028】
請求項10の発明では、情報コードには、読取場所情報がさらに記録され、記憶部には、当該光学的情報読取装置が設置される場所の情報が設置場所情報として予め記憶される。そして、判定部により、読取部によって情報コードから読み取られた読取場所情報が記憶部に記憶される設置場所情報に一致するとみなされない場合に、情報コードが不正利用されていると判定される。
【0029】
これにより、その店舗等で利用が許可される情報コード、すなわち、設置場所情報に一致するとみなされる読取場所情報が記録される情報コードではその読み取り時に不正利用と判定されず、その店舗等で利用が許可されない情報コード、すなわち、設置場所情報に一致するとみなされない読取場所情報が記録される情報コードではその読み取り時に不正利用と判定される。このように日時情報に加えて場所情報をも考慮することで、情報コードの不正利用検知精度を高めることができる。
【0030】
請求項11の発明では、情報コードには、固有の情報がさらに記録され、記憶部には、判定部によって不正利用されていないと判定された情報コードから読み取った固有の情報が順次記憶される。そして、判定部により、読取部によって情報コードから読み取られた固有の情報が既に記憶部に記憶されている場合に、情報コードが不正利用されていると判定される。
【0031】
これにより、既に利用された情報コードを複製等して不正に利用する場合には、その情報コードの固有の情報が記憶部に記憶されているため、その情報コードの読み取り時に不正利用を報知することができる。このように日時情報に加えて情報コードの固有の情報をも考慮することで、情報コードの不正利用検知精度を高めることができる。
【0032】
請求項12の発明では、上記一定時間に関する情報は、当該一定時間を変更するための情報コードを読取部によって読み取った読取結果に応じて変更可能に記憶部に記憶される。
【0033】
これにより、判定基準となる上記一定時間を、光学的情報読取装置の利用環境等に応じて容易に変更できるので、光学的情報読取装置の利便性を高めることができる。
【0034】
請求項13の発明では、判定部による判定方法を変更するための情報コードを読取部によって読み取った読取結果に応じて判定部による判定方法が変更される。
【0035】
これにより、判定部による判定方法を、光学的情報読取装置の利用環境等に応じて容易に変更できるので、光学的情報読取装置の利便性を高めることができる。
【0036】
請求項14の発明では、サーバは、携帯端末からの要求に応じて生成した情報コードを携帯端末に送信し、携帯端末は、サーバから受信した情報コードを光学的情報読取装置に読み取らせるために画面表示する。
【0037】
このように光学的情報読取システムを構成する場合でも、光学的情報読取装置は、サーバ等から判定用の情報を受信することなく、読取部の読取結果と記憶部に記憶される情報とを利用して読み取った情報コードが不正利用されているか否かについて判定することができる。したがって、ネットワークに接続されることなく情報コードの不正利用をその読み取り時に判定可能な光学的情報読取装置を実現することができる。
【0038】
請求項15の発明では、携帯端末にて画面表示される情報コードを所定の監視エリアに設置される光学的情報読取装置にて読み取った読取結果に応じて所定の監視エリアでの入退場が監視される。携帯端末では、情報コード生成部により、入場時に、少なくとも入場を示す情報と当該携帯端末を識別するための端末IDとが記録された入場用の情報コードが生成され、退場時に、少なくとも退場を示す情報及び端末IDと入場用の情報コードの生成からの経過時間である端末側経過時間情報とが記録された退場用の情報コードが生成され、このように生成された情報コードが表示部にて画面表示される。光学的情報読取装置では、読取部によって入場用の情報コードが読み取られた時刻に関する情報が入場時刻情報として端末IDに関連付けられて記憶部に記憶され、読取部によって退場用の情報コードから読み取られた端末IDに関連付けられて記憶部に記憶される入場時刻情報からの経過時間と当該退場用の情報コードから読み取られた端末側経過時間情報との時間差が一定時間以上となる場合に、退場用の情報コードが不正利用されていると判定部により判定される。
【0039】
これにより、光学的情報読取装置では、サーバ等から判定用の情報を受信することなく、入場用の情報コードを読み取ることで記憶部に記憶される入場時刻情報と退場用の情報コードから読み取った端末側経過時間情報とを利用して読み取った退場用の情報コードが不正利用されているか否かについて判定することができる。したがって、ネットワークに接続されることなく情報コードの不正利用をその読み取り時に判定可能な光学的情報読取装置を実現することができる。
【0040】
請求項16の発明では、上記一定時間に関する情報は、当該一定時間を変更するための情報コードを読取部によって読み取った読取結果に応じて変更可能に記憶部に記憶される。
【0041】
これにより、判定基準となる上記一定時間を、光学的情報読取装置の利用環境等に応じて容易に変更できるので、光学的情報読取装置及び光学的情報読取システムの利便性を高めることができる。
【0042】
請求項17の発明では、判定部による判定方法を変更するための情報コードを読取部によって読み取った読取結果に応じて判定部による判定方法が変更される。
【0043】
これにより、判定部による判定方法を、光学的情報読取装置の利用環境等に応じて容易に変更できるので、光学的情報読取装置及び光学的情報読取システムの利便性を高めることができる。
【0044】
請求項18の発明では、判定部は、読取部によって情報コードから読み取られた固有の情報が既に記憶部に記憶されている場合、当該固有の情報が記憶部に記憶される最新の固有の情報に一致すると情報コードが不正利用されていないと判定し、当該固有の情報が記憶部に記憶される最新の固有の情報に一致しないと情報コードが不正利用されていると判定する。
【0045】
情報コードが連続して読み取られてしまう二度読みが生じた場合に、読み取った固有の情報が既に記憶部に記憶されていることで、不正利用されているとの判定結果が報知されることを防止する必要がある。このため、情報コードから読み取られた固有の情報が既に記憶部に記憶されている場合に、当該固有の情報が記憶部に記憶される最新の固有の情報に一致すると、二度読みが生じているとして情報コードが不正利用されていないと判定することで、二度読みの問題を解消することができる。
【0046】
請求項19の発明では、判定部は、読取部によって情報コードから読み取られた固有の情報が既に記憶部に記憶されている場合、当該固有の情報が記憶部に記憶されてからの経過時間が所定の許容時間内であると情報コードが不正利用されていないと判定し、当該固有の情報が記憶部に記憶されてからの経過時間が上記所定の許容時間内でないと情報コードが不正利用されていると判定する。
【0047】
不正利用されていないとの判定結果が報知(正常報知)された情報コードを再び読み取らせて正常報知を確認したい場合に、読み取った固有の情報が既に記憶部に記憶されていることで、不正利用されているとの判定結果が報知(エラー報知)されることを防止する必要がある。このため、情報コードから読み取られた固有の情報が既に記憶部に記憶されている場合に、当該固有の情報が記憶部に記憶されてからの経過時間が所定の許容時間内であると情報コードが不正利用されていないと判定することで、正常報知された情報コードを数回程度読み取らせてもその都度正常報知を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】第1実施形態に係る読取装置及び光学的情報読取システムの概要を示す説明図である。
図2】携帯端末の表示画面に情報コードが表示された状態を説明する説明図である。
図3図1の携帯端末の電気的構成を例示するブロック図である。
図4図1の読取装置の電気的構成を例示するブロック図である。
図5】第1実施形態において読取装置の制御部により実行される不正利用判定処理の流れを示すフローチャートである。
図6】第1実施形態の変形例において読取装置の制御部により実行される不正利用判定処理の流れを示すフローチャートである。
図7】第2実施形態において読取装置の制御部により実行される不正利用判定処理の流れを示すフローチャートである。
図8】第3実施形態において読取装置の制御部により実行される不正利用判定処理の流れを示すフローチャートである。
図9】最新記憶日時情報と生成日時情報との時間差とその時間差に基づく判定結果とを説明する説明図である。
図10】第4実施形態に係る光学的情報読取システムの概要を示すタイムチャートである。
図11】第5実施形態において読取装置の制御部により実行される不正利用判定処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0049】
[第1実施形態]
以下、本発明の光学的情報読取装置及び光学的情報読取システムを具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
本発明に係る光学的情報読取システム1は、光学的情報読取装置にて読み取られる情報コードが不正利用されているか否かについて判定するシステムである。本実施形態では、光学的情報読取システム1は、セルフレジにて決済処理を完了した携帯端末10にて画面表示される正規の情報コードCを光学的情報読取装置(以下、読取装置20ともいう)に読み取らせた際、情報コードCが不正利用されていない場合にその携帯端末10での決済処理が正常に完了していることを読取装置20を利用して周囲に報知するように構成されている。
【0050】
図1及び図2に示す携帯端末10は、例えば、利用者が所持する決済可能なスマートフォン等の携帯型の情報処理端末であって、セルフレジでの決済後に決済処理を完了したことを示す情報コードCをサーバ2から取得して画面表示するためのアプリケーションプログラム(以下、情報コード表示アプリともいう)がインストールされて構成されるものである。この携帯端末10は、略薄板状に形成される筐体によって外郭が構成され、筐体の表面の中央には、情報コードCを表示可能な表示画面14aが配置されている。この表示画面14aに表示された情報コードCを読取装置20にかざすことで、読取装置20にて情報コードCが不正利用されているか否か(携帯端末10による決済処理が正常に完了しているか否か)を判定するための不正利用判定処理がなされる。
【0051】
携帯端末10は、主に、図3に示すように、CPU等からなる制御部11、ROM,RAM、不揮発性メモリなどからなる記憶部12、受光センサ(例えば、C-MOSエリアセンサ、CCDエリアセンサ等)を備えたカメラとして構成される撮像部13、タッチパネル式の表示部14、タッチパネルに対するタッチ操作や各種操作キーに対する操作に応じた信号を制御部11に出力する操作部15、サーバ2等の外部機器とインターネット等の所定のネットワークNを介して通信可能な通信インタフェースとして構成される通信部16などを備えている。
【0052】
このように構成される携帯端末10では、利用者がセルフレジにて決済を完了して退店する際に上記情報コード表示アプリを起動することで、サーバ2から受信した情報コードCの画像が表示画面14aに画面表示される。具体的には、上記情報コード表示アプリの起動に応じて制御部11により情報コード表示処理が開始されると、来店している店舗等の場所に関する店舗情報が取得されて、その店舗情報がセルフレジでの決済に関する決済情報とともにサーバ2に送信され、この送信に応じてサーバ2から受信した情報コードCの画像が表示画面14aに画面表示される。なお、店舗情報は、「読取場所情報」の一例に相当し、GPS情報やBluetooth(登録商標)通信等を利用して自動的に取得されてもよいし、店舗情報が記録される情報コードを読み取ることで取得されてもよい。また、携帯端末10にて店舗情報が記録される情報コードを読み取ることで、上記情報コード表示アプリが自動的に起動されてもよい。
【0053】
店舗情報及び決済情報を受信したサーバ2では、その店舗情報と連番情報とチェックデジットとを所定の暗号鍵にて暗号解除可能に暗号化して記録した情報コードCを生成して、その情報コードCのコード画像を携帯端末10に送信する。ここで、連番情報は、固有の情報の一例に相当するもので、以前に生成された情報コードCと識別するためのシリアル番号等として設定される。チェックデジットは、店舗情報の数値と連番情報の数値とから所定のチェックデジット計算式に基づいて生成されるもので、本実施形態では、偽造判定用に用いられる。なお、サーバ2にて設定される連番情報は、他と識別可能であれば常に連続する番号として設定される必要は無く、また、読取装置20にて記憶可能な数値を上限値として採用することができ、上限値を超えると0に戻すようにしてもよい。読取装置20における連番情報の保存メモリの容量は、例えば1年分の利用を全て保存する場合、1日の来店者が1,000人とすると、1件あたり365,000まで格納可能なメモリが、365,000件分あればよい。読取装置20にて365,000までの連番情報を格納する場合、1件あたり19bitのメモリが必要である。それを365,000件保存すると、必要なメモリ容量は約867kBとなる。
【0054】
読取装置20は、QRコードやバーコード等の情報コードを光学的に読み取る据え置き型の情報コード読取装置であって、本実施形態では、セルフレジでの決済を終えて退店する際に客が通過する通路沿いに設置されている。
【0055】
この読取装置20は、図4に示すように、CPUからなる制御部31、ROM,RAM、不揮発性メモリなどからなる記憶部32、撮像部33、液晶表示器などからなる表示部34、各種操作キー(図示略)によって構成される操作部35、LEDなどからなる発光部36、ブザー37などを備えている。
【0056】
記憶部32には、上記不正利用判定処理を実行するためのプログラムや撮像部33及び表示部34等の各ハードウェアを制御可能なシステムプログラム等が制御部31により実行可能に予め格納されている。また、記憶部32には、情報コードCの暗号解除に利用する所定の暗号鍵と、当該読取装置20が設置される店舗等の場所の情報である設置場所情報と、サーバ2にて採用される上記所定のチェックデジット計算式とが、予め記憶されている。なお、本実施形態では、同じ店舗での設置場所情報と上述した店舗情報とが一致するように設定されている。
【0057】
撮像部33は、C-MOSやCCD等の固体撮像素子を二次元に配列したエリアセンサ(図示略)やカメラレンズ(結像レンズ)を備えるカメラとして構成されている。この撮像部33は、読取装置20の外郭を構成する筐体21の上面中央に設けられる読取口22を介して外方を撮像するように筐体21内に配置されている。
【0058】
このように構成される読取装置20では、制御部31にてなされる不正利用判定処理により、撮像部33により読取口22を介して撮像された情報コードCの読取結果に基づいて、携帯端末10による決済処理が正常に完了しているか否か(情報コードCが不正利用されているか否か)について判定される。
【0059】
以下、本実施形態において、読取装置20の制御部31にて行われる不正利用判定処理について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
制御部31にて不正利用判定処理が開始されると、図5のステップS101に示す撮像処理がなされて、読取口22にかざされる情報コードを撮像部33にて撮像するための処理がなされ、情報コードが撮像されるまでステップS103の判定処理にてNoと判定されて、上記撮像処理が繰り替えされる。
【0060】
情報コードが撮像されると(S103でYes)、ステップS105に示すデコード処理にて、撮像した情報コードを記憶部32に記憶される所定の暗号鍵を利用して暗号解除してデコード(解読)するための処理がなされる。なお、上述した撮像処理及びデコード処理を行う制御部31及び撮像部33は、情報コードCを光学的に読み取る「読取部」の一例に相当し得る。
【0061】
次に、ステップS107に示す判定処理にて、暗号解除が成功しているか否かについて判定される。携帯端末10に画面表示された情報コードCが読取口22にかざされている場合には、記憶部32に記憶される所定の暗号鍵を利用した暗号解除が成功する(S107でYes)。この場合には、上記デコード処理によって、情報コードCに記録されている店舗情報と連番情報とチェックデジットとが解読されて取得される。
【0062】
次に、ステップS109に示す判定処理にて、読み取った店舗情報と記憶部32に記憶される設置場所情報とが一致するか否かについて判定される。読取装置20が設置される店舗等で取得された店舗情報を記録した情報コードCが読取口22にかざされている場合には、店舗情報と設置場所情報とが一致すると判定される(S109でYes)。
【0063】
次に、ステップS111に示す判定処理にて、読み取ったチェックデジットが正しいか否かについて判定される。携帯端末10に画面表示された情報コードCが読取口22にかざされている場合には、上述のように取得した店舗情報の数値及び連番情報の数値から記憶部32に記憶される所定のチェックデジット計算式を利用して計算されたチェックデジットが、上述のように取得したチェックデジットに一致するため、チェックデジットが正しいと判定される(S111でYes)。
【0064】
次に、ステップS113に示す判定処理にて、読み取った連番情報が記憶部32に記憶されているか否かについて判定される。以前に読み取られた連番情報は後述するようにその都度記憶部32に記憶されるようになっており、携帯端末10に画面表示された情報コードCが初めて読み取られている場合には、連番情報が記憶部32に記憶されていないと判定される(S113でNo)。
【0065】
続いて、ステップS115に示す連番情報記憶処理がなされ、上述のように読み取った連番情報が、不正利用されていない情報コードCの連番情報として記憶部32に記憶される。そして、ステップS117に示す正常報知処理がなされ、読取口22にかざされた携帯端末10にて決済処理が正常に完了していることを周囲に報知するように、発光部36が正常報知用の発光状態になるとともにブザー37が正常報知用の鳴動状態になる。このような報知により、携帯端末10にて決済処理が正常に完了していることがその読み取り時に周囲に対して報知されて、本不正利用判定処理が終了する。なお、上述した各判定処理を行う制御部31は、「判定部」の一例に相当し、各判定処理は、上述した順番で実施されることに限らず、例えば、ステップS111の判定処理をステップS109の判定処理の前に実施するなど、上述した順番と異なるように実施されてもよい。また、発光部36及びブザー37は、判定部による判定結果に関する情報を報知可能な「報知部」の一例に相当し得る。
【0066】
携帯端末10に画面表示された情報コードCが連続して読み取られてしまう二度読みが生じたために、読み取った連番情報が既に記憶部32に記憶されていると判定された場合には(S113でYes)、ステップS119に示す判定処理にて、上述のように読み取った連番情報が、記憶部32に記憶される最新の連番情報に一致しているか否かについて判定される。上述した二度読みが生じた場合には、上述のように読み取った連番情報が、記憶部32に記憶される最新の連番情報に一致するため、ステップS119にてYesと判定されて、上述した連番情報記憶処理や正常報知処理を行うことなく、本不正利用判定処理が終了する。これにより、二度読みの問題を解消することができる。
【0067】
一方、情報コードCと異なる情報コード、例えば、適当な連番情報等を暗号化するように偽造した情報コードでは、記憶部32に記憶される所定の暗号鍵を利用した暗号解除が成功することもないので、情報コードCが不正利用されていると判定されて(S107でNo)、ステップS121に示すエラー報知処理がなされる。この処理では、読取口22にかざされた携帯端末10にて決済処理が正常に完了していないことを周囲に報知するように、発光部36がエラー報知用の発光状態になるとともにブザー37がエラー報知用の鳴動状態になる。このような報知により、携帯端末10にて決済処理が正常に完了していないことがその読み取り時に周囲に対して報知される。これにより、情報コードの不正利用をその読み取り時に判定して周囲に報知することができる。なお、上述したエラー報知処理では、さらに表示部34による画面表示を利用して決済処理が正常に完了していないことを周囲に報知してもよく、同様に、上述した正常報知処理では、さらに表示部34による画面表示を利用して決済処理が正常に完了していることを周囲に報知してもよい。このように判定結果に関する情報を報知する表示部34は、「報知部」の一例に相当し得る。
【0068】
また、別の店舗で利用された情報コードCを複製した複製コードでは、暗号解除に成功しても(S107でYes)、読み取った別店舗等の店舗情報と記憶部32に記憶される設置場所情報とが一致しないので、情報コードCが不正利用されていると判定されて(S109でNo)、上述したステップS121に示すエラー報知処理がなされる。
【0069】
また、その店舗等の店舗情報と適当な連番情報とを上記所定の暗号鍵を利用して暗号化するように偽造された情報コードでは、店舗情報と設置場所情報とが一致しても(S109でYes)、チェックデジット自体が記録されていないか正しいチェックデジットが記録できないため、情報コードCが不正利用されていると判定されて(S111でNo)、上述したステップS121に示すエラー報知処理がなされる。
【0070】
また、同じ店舗で既に利用された情報コードCを複製した複製コードでは、チェックデジットが正しいと判定されても(S111でYes)、読み取った連番情報が最新でない状態で既に記憶部32に記憶されているため(S113でYes,S119でNo)、情報コードCが不正利用されていると判定されて、上述したステップS121に示すエラー報知処理がなされる。
【0071】
以上説明したように、本実施形態に係る読取装置20では、携帯端末10にて画面表示される情報コードCには、少なくとも店舗情報(読取場所情報)及び連番情報(固有の情報)が記録され、記憶部32には、読取装置20が設置される場所の情報が設置場所情報として予め記憶されるとともに、不正利用されていないと判定された情報コードCから読み取った連番情報が順次記憶される(S115)。そして、情報コードCから読み取られた店舗情報が記憶部32に記憶される設置場所情報に一致するとみなされない場合(S109でNo)、又は、情報コードCから読み取られた連番情報が既に記憶部32に記憶されている場合に(S113でYes,S119でNo)、情報コードCが不正利用されていると判定されて、エラー報知処理がなされる(S121)。
【0072】
そして、本実施形態に係る光学的情報読取システム1では、サーバ2は、携帯端末10からの要求に応じて生成した情報コードCを携帯端末10に送信し、携帯端末10は、サーバ2から受信した情報コードCを読取装置20に読み取らせるために画面表示する。
【0073】
これにより、既に利用された情報コードCを複製等して不正に利用する場合には、その情報コードの連番情報が記憶部32に記憶されているため、その情報コードの読み取り時に不正利用を報知することができる。また、その店舗等で利用が許可される情報コード、すなわち、設置場所情報に一致するとみなされる店舗情報が記録される情報コードCではその読み取り時に不正利用と判定されず、その店舗等で利用が許可されない情報コード、すなわち、設置場所情報に一致するとみなされない店舗情報が記録される情報コードではその読み取り時に不正利用と判定される。このように、読取装置20では、サーバ2等から判定用の情報を受信することなく、読取部の読取結果と記憶部32に記憶される情報とを利用して読み取った情報コードが不正利用されているか否かについて判定することができる。したがって、ネットワークに接続されることなく情報コードの不正利用をその読み取り時に判定可能な読取装置20を実現することができる。
【0074】
特に、情報コードCには、少なくとも店舗情報及び連番情報に基づいて生成されたチェックデジットがさらに記録され、情報コードCから読み取られたチェックデジットに基づいて当該情報コードCが不正利用されているか否かについて判定される。
【0075】
これにより、不正に店舗情報及び連番情報が取得されたとしてもチェックデジットの計算方法を把握できない第三者では情報コードCを偽造できないので、情報コードCの不正利用検知精度を高めることができる。
【0076】
なお、上述した不正利用判定処理では、二度読みの問題を解消するため、読み取った連番情報が既に記憶部32に記憶されていると判定された場合に(S113でYes)、その連番情報が記憶部32に記憶される最新の連番情報に一致しているか否かについて判定することに限らず(S119)、例えば、連番情報に関連付けられて記憶部32に記憶される連番情報の取得時刻からの経過時間が所定の許容時間内であるか否かについて判定してもよい。
【0077】
具体的には、本第1実施形態の変形例として、図6に示すフローチャートのように、連番情報が記憶部32に記憶されていないと判定された後(S113でNo)、ステップS115aに示す連番情報・取得時刻記憶処理にて、連番情報を取得した時刻(連番情報を読み取った時刻)が取得時刻としてその連番情報に関連付けられて記憶部32に記憶される。そして、読み取った連番情報が既に記憶部32に記憶されていると判定された場合に(S113でYes)、ステップS119aに示す判定処理にて、その連番情報に関連付けられて記憶部32に記憶される取得時刻からの経過時間が所定の許容時間内であるか否かについて判定される。上述した二度読みが生じた場合には、取得時刻からの経過時間が所定の許容時間内になるため、ステップS119aにてYesと判定されて、上述した連番情報・取得時刻記憶処理や正常報知処理を行うことなく、本不正利用判定処理が終了する。このようにしても、二度読みの問題を解消することができる。
【0078】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る光学的情報読取装置及び光学的情報読取システムについて、図面を参照して説明する。
本第2実施形態では、情報コードCに記録される情報は、店舗情報及び連番情報等が記録される第1データ部と他のデータが記録される第2データ部とに区分けされる点が、上記第1実施形態と主に異なる。したがって、第1実施形態と実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0079】
本実施形態では、情報コードCの第2データ部には、店舗情報及び連番情報やチェックデジットと異なる所定の情報を所定の形式となるように暗号化した付加情報が記録される。ここで、所定の形式とは、例えば、文字数や文字種、何番目に特定のキャラクタが入るなどの文字の並びを特定するためのものであり、所定の形式に関する情報を取得している読取装置20であれば、付加情報を暗号解除することなく、暗号解除前の付加情報が上記所定の形式で生成されているか否かに基づいて、第2データ部に正しい情報が記録されているか否か、すなわち、情報コードCが不正利用されているか否かについて判定することができる。本実施形態では、上記所定の形式に関する情報は、記憶部32に予め記憶されている。
【0080】
このため、本実施形態における不正利用判定処理では、さらに第2データ部に記録される情報を利用して、携帯端末10による決済処理が正常に完了しているか否か(情報コードCが不正利用されているか否か)について判定する。
【0081】
以下、本実施形態において、読取装置20の制御部31にて行われる不正利用判定処理について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。
上記第1実施形態と同様に制御部31にて不正利用判定処理が開始されて、情報コードCの第1データ部に記録されている店舗情報と連番情報とチェックデジットとが暗号解除されて取得されるとともに第2データ部に記録されている暗号解除前の付加情報が取得されると(図7のS107でYes)、ステップS123に示す判定処理にて、第2データ部に記録される情報が所定の形式であるか否かについて判定される。
【0082】
ここで、携帯端末10に画面表示された情報コードCが読取口22にかざされている場合には、第2データ部から暗号解除前の付加情報が取得されるため、第2データ部に記録される情報(暗号解除前の付加情報)が記憶部32に記憶される所定の形式であると判定される(S123でYes)。この場合には、第2データ部に記録される情報を考慮しても情報コードCが不正利用されていないと判定されて、上記ステップS109以降の処理がなされる。
【0083】
一方、適当な情報を暗号化して第2データ部に記録するように偽造した情報コードでは、第2データ部に記録される情報が所定の形式でないと判定されるため(S123でNo)、情報コードが不正利用されていると判定されて、ステップS121に示すエラー報知処理がなされる。
【0084】
以上説明したように、本実施形態に係る読取装置20及び光学的情報読取システム1では、情報コードCに記録される情報は、店舗情報(読取場所情報)及び連番情報(固有の情報)等が記録される第1データ部と所定の形式となるように所定の情報を暗号化した付加情報が記録される第2データ部とに区分けされる。そして、制御部31にて行われる不正利用判定処理では、情報コードの第2データ部から読み取られた付加情報が所定の形式と異なる場合に(S123でNo)、情報コードが不正利用されていると判定する。
【0085】
このように、第2データ部の付加情報をも利用して情報コードCの不正利用を判定するので、情報コードCの不正利用検知精度を高めることができる。特に、付加情報が所定の形式であるか否かを判定基準とし付加情報の暗号解除を不要とするため、付加情報から所定の情報を暗号解除できない読取装置20であっても、情報コードCの不正利用について判定することができる。
【0086】
そして、付加情報から所定の情報を暗号解除できる読取装置20であれば、所定の情報を利用した別の処理も実施できるので、読取装置20及び光学的情報読取システム1の利便性を高めることができる。例えば、上記所定の情報に決済処理に関する情報を含めることで、必要な場合に読取装置20を利用してその決済の具体的内容等も確認することができる。また、付加情報から所定の情報を暗号解除できる他の読取装置を利用して、その決済の具体的内容等も確認することもできる。
【0087】
本実施形態の第1変形例として、第2データ部の付加情報から所定の情報を暗号解除するための第2データ部用の暗号鍵が記憶部32に予め記憶されていることを前提に、上記不正利用判定処理にて上記第2データ部用の暗号鍵を利用して第2データ部の付加情報の暗号解除を行い、付加情報の暗号解除が失敗した場合に、情報コードが不正利用されていると判定してもよい。
【0088】
これにより、読取装置20にて暗号解除可能に上記所定の情報を暗号化できない第三者では情報コードCを偽造できないので、情報コードCの不正利用検知精度を高めることができる。
【0089】
本実施形態の第2変形例として、第1データ部に記録される情報(店舗情報、連番情報、チェックデジット)は、第2データ部に記憶される付加情報に基づいて生成された第1データ部用の暗号鍵にて解除可能に暗号化されてもよい。このような場合には、情報コードCの第2データ部に記録される情報を利用して、第1データ部に暗号化して記録される情報を暗号解除することができる。
【0090】
これにより、第2データ部に記憶される付加情報で第1データ部の情報を暗号解除する暗号鍵が生成されることを把握できない第三者では情報コードCを偽造できないので、情報コードCの不正利用検知精度を高めることができる。また、読取装置20では、第1データ部に記録される情報を暗号解除するための第1データ部用の暗号鍵を予め取得する必要が無く、情報コードCごとに暗号鍵を変更することもできるので、情報コードCの不正検知に関してセキュリティ性を高めることができる。
【0091】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係る光学的情報読取装置及び光学的情報読取システムについて、図面を参照して説明する。
本第3実施形態では、情報コードCの生成日時に関連する情報が情報コードCに記録される点が、上記第1実施形態と主に異なる。したがって、第1実施形態と実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0092】
本実施形態では、情報コードCは、当該情報コードCを画面表示可能な携帯端末10を利用した決済処理の完了後に生成される。サーバ2から受信した情報コードCには、上述した店舗情報及び連番情報等に代えて、情報コードCの生成日時に関連する情報、具体的には、携帯端末10を利用した決済処理の完了時刻の情報等が生成日時情報として記録される。
【0093】
そして、読取装置20の制御部31にてなされる不正利用判定処理では、不正利用されていないと判定された情報コードCから読み取った生成日時情報がその都度記憶部32に記憶され、情報コードから読み取られた生成日時情報が記憶部32に記憶される最新の生成日時情報(以下、最新記憶日時情報ともいう)に対して一定時間以上古い場合に、その情報コードが不正利用されていると判定する。既に利用された情報コードCを複製した情報コードに記憶される生成日時情報は、少なくとも複製時点よりも古くなる日時となるため、前回読み取られた他の正規の情報コードCに記録される生成日時情報(最新記憶日時情報)に対して確実に古くなるからである。
【0094】
以下、本実施形態において、読取装置20の制御部31にて行われる不正利用判定処理について、図8に示すフローチャートを参照して説明する。
制御部31にて不正利用判定処理が開始されると、図8のステップS201に示す撮像処理がなされて、読取口22にかざされる情報コードを撮像部33にて撮像するための処理がなされ、情報コードが撮像されるまでステップS203の判定処理にてNoと判定されて、上記撮像処理が繰り替えされる。
【0095】
そして、情報コードが撮像されると(S203でYes)、ステップS205に示すデコード処理にて、撮像した情報コードをデコード(解読)するための処理がなされる。なお、上述した撮像処理及びデコード処理を行う制御部31及び撮像部33は、情報コードCを光学的に読み取る「読取部」の一例に相当し得る。
【0096】
上述したデコード処理が成功して生成日時情報が読み取られると(S207でYes)、ステップS209の判定処理にて、読み取った生成日時情報が記憶部32に記憶される最新記憶日時情報に対して一定時間以上古くなっている否かについて判定される。
【0097】
ここで、サーバ2から受信して携帯端末10に画面表示される情報コードCを正規利用者Aが読取装置20にかざしている場合には、図9に例示するように、読み取った生成日時情報が最新記憶日時情報よりも新しい日時情報(進んだ日時情報)となる。このため、上記ステップS209の判定処理にてNoと判定されて、ステップS211に示す生成日時情報記憶処理がなされ、上述のように読み取った生成日時情報が、不正利用されていない情報コードCの生成日時情報として記憶部32に記憶される。この場合には、読み取った生成日時情報が新たな最新記憶日時情報となる。そして、ステップS213に示す正常報知処理がなされ、上述したステップS117に示す正常報知処理と同様に発光部36及びブザー37等を利用して、携帯端末10にて決済処理が正常に完了していることがその読み取り時に周囲に対して報知されて、本不正利用判定処理が終了する。
【0098】
その後に、サーバ2から受信して携帯端末10に画面表示される情報コードCを正規利用者Bが読取装置20にかざしている場合でも、図9に例示するように、読み取った生成日時情報が最新記憶日時情報(前回の正規利用者Aがかざす情報コードCから読み取られた生成日時情報)よりも新しい日時情報となる。この場合でも、上記ステップS209の判定処理にてNoと判定されて、上記ステップS211以降の処理がなされる。
【0099】
一方、既に利用された情報コードCを複製した情報コードを不正利用者Cが読取装置20にかざしている場合には、図9に例示するように、読み取った生成日時情報が最新記憶日時情報(前回の正規利用者Bがかざす情報コードCから読み取られた生成日時情報)よりも一定時間以上古い日時情報となる。この場合には、上記ステップS209の判定処理にてYesと判定されて、ステップS215に示すエラー報知処理がなされ、上述したステップS121に示すエラー報知処理と同様に発光部36及びブザー37等を利用して、携帯端末10にて決済処理が正常に完了していないことがその読み取り時に周囲に対して報知される。これにより、情報コードの不正利用をその読み取り時に判定して周囲に報知することができる。
【0100】
以上説明したように、本実施形態に係る読取装置20及び光学的情報読取システム1では、情報コードCには、少なくとも当該情報コードCの生成日時に関連する情報が生成日時情報として記録され、記憶部32には、不正利用されていないと判定された情報コードCから読み取った生成日時情報が記憶される。そして、情報コードから読み取られた生成日時情報が記憶部32に記憶される最新の生成日時情報(最新記憶日時情報)に対して一定時間以上古い場合に(S209でYes)、情報コードが不正利用されていると判定される。
【0101】
これにより、読取装置20にて直前に読み取られた正規の情報コードCの生成日時情報が最新の生成日時情報として記憶部32に記憶され、既に利用された情報コードCを複製等して不正に利用する場合には、その情報コードの生成日時情報は記憶部32に記憶されている最新の生成日時情報に対して確実に古くなる。このため、複製等された情報コードから読み取られた生成日時情報が記憶部32に記憶される最新の生成日時情報に対して一定時間以上古くなることで、その情報コードの読み取り時に不正利用を報知することができる。このように、読取装置20では、サーバ2等から判定用の情報を受信することなく、読取部の読取結果と記憶部32に記憶される情報とを利用して読み取った情報コードが不正利用されているか否かについて判定することができる。特に、読取装置20が計時することもないので、日時情報を利用して判定する場合でも読取装置20での計時誤差が問題になることはない。したがって、ネットワークに接続されることなく情報コードCの不正利用をその読み取り時に判定可能な読取装置20を実現することができる。
【0102】
本実施形態の第1変形例として、情報コードCには、上記第1実施形態にて述べた店舗情報(読取場所情報)がさらに記録され、記憶部32には上記第1実施形態と同様に設置場所情報が予め記憶されてもよい。この場合には、上記不正利用判定処理にて、情報コードCから読み取られた店舗情報が記憶部32に記憶される設置場所情報に一致するとみなされない場合に、情報コードCが不正利用されていると判定することができる。
【0103】
これにより、その店舗等で利用が許可される情報コードC、すなわち、設置場所情報に一致するとみなされる店舗情報が記録される情報コードCではその読み取り時に不正利用と判定されず、その店舗等で利用が許可されない情報コードC、すなわち、設置場所情報に一致するとみなされない店舗情報が記録される情報コードCではその読み取り時に不正利用と判定される。このように日時情報に加えて場所情報をも考慮することで、情報コードCの不正利用検知精度を高めることができる。
【0104】
本実施形態の第2変形例として、情報コードCには、上記第1実施形態にて述べた連番情報(固有の情報)がさらに記録され、記憶部32には、上記第1実施形態と同様に不正利用されていないと判定された情報コードCから読み取った連番情報が順次記憶されてもよい。この場合には、上記不正利用判定処理にて、情報コードCから読み取られた連番情報が既に記憶部32に記憶されている場合に、情報コードCが不正利用されていると判定することができる。
【0105】
これにより、既に利用された情報コードCを複製等して不正に利用する場合には、その情報コードCの連番情報が記憶部32に記憶されているため、その情報コードの読み取り時に不正利用を報知することができる。このように日時情報に加えて情報コードCの連番情報をも考慮することで、情報コードCの不正利用検知精度を高めることができる。
【0106】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係る光学的情報読取システムについて、図面を参照して説明する。
本第4実施形態では、入場時に生成される入場用の情報コードと退場時に生成される退場用の情報コードとを利用して所定の監視エリアでの入退場が監視される点が、上記第1実施形態と主に異なる。したがって、第1実施形態と実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0107】
本実施形態に係る光学的情報読取システム1aは、所定の監視エリア、例えば、スーパー銭湯等の娯楽施設への入場時に携帯端末10にて画面表示される入場用の情報コード(以下、入場コードC1ともいう)を読取装置20に読み取らせ、その後の退場時に同じ携帯端末10にて画面表示される退場用の情報コード(以下、退場コードC2ともいう)を読取装置20に読み取らせて、入退時の読取結果等を利用して入退場を監視するシステムとして構成されている。
【0108】
本実施形態に係る携帯端末10は、上記第1実施形態にて述べた携帯端末10と同等の機能を有する携帯型の情報処理端末であって、上述した入場コードC1及び退場コードC2を画面表示するためのアプリケーションプログラム(以下、入退場コード表示アプリともいう)がインストールされて構成されるものである。また、記憶部12には、当該携帯端末10を識別するための端末IDが予め記憶されている。
【0109】
この携帯端末10では、入場時に上記入退場コード表示アプリを起動して入場用の操作を行うことで、制御部11にて入場コード生成処理がなされる。この入場コード生成処理では、入場を示す情報と記憶部12に記憶される端末IDとが記録される入場コードC1が生成されて、その入場コードC1が表示部14の表示画面14aに一定時間(例えば、30秒間)画面表示される。その際、入場コードC1が生成された時刻が、入場コード生成時刻情報として記憶部12に記憶される。
【0110】
また、携帯端末10では、退場時に上記入退場コード表示アプリを起動して退場用の操作を行うことで、制御部11にて退場コード生成処理がなされる。この退場コード生成処理では、退場を示す情報と記憶部12に記憶される端末IDと記憶部12に記憶される入場コード生成時刻からの経過時間である端末側経過時間とが記録される退場コードC2が生成されて、その退場コードC2が表示部14の表示画面14aに一定時間(例えば、10秒間)画面表示される。退場コードC2は上記一定時間ごとに更新表示されるようになっており、上記一定時間が経過すると、前回表示時よりも端末側経過時間が上記一定時間だけ長くなった退場コードC2が新たに生成されて、その退場コードC2が表示画面14aに上記一定時間画面表示される。なお、入場コード生成処理及び退場コード生成処理を行う制御部11は、「情報コード生成部」の一例に相当し得る。
【0111】
そして、読取装置20では、入場を示す情報を記録した入場コードC1が読み取られた際、当該入場コードC1が読み取られた時刻に関する情報が入場時刻情報としてその入場コードC1に記録される端末IDに関連付けられて記憶部32に記憶される。
【0112】
その後、読取装置20では、退場を示す情報を記録した退場コードC2が読み取られた際、制御部31にて不正利用判定処理が開始され、退場コードC2から読み取られた端末IDに関連付けられて記憶部32に記憶される入場時刻情報からの経過時間と当該退場コードC2から読み取られた端末側経過時間情報との時間差に基づいて、退場コードC2が不正利用されているか否かについて判定する処理がなされる。なお、上述した不正利用判定処理を行う制御部31は、「判定部」の一例に相当し得る。
【0113】
以下、本実施形態の光学的情報読取システム1aにおいて、入退場時に携帯端末10及び読取装置20のそれぞれにてなされる処理について、図10に例示するタイムチャートを参照して具体的に詳述する。
正規利用者が入場時に携帯端末10にて上記入退場コード表示アプリを起動して入場用の操作を行うことで、図10に例示するように、時刻t1から時刻t3まで入場コードC1が表示画面14aに画面表示される。その際、時刻t1は入場コード生成時刻として記憶部12に記憶される。この入場コードC1を読み取った読取装置20では、時刻t1と時刻t3との間となる時刻t2が入場時刻情報としてその入場コードC1に記録される端末IDに関連付けられて記憶部32に記憶される。
【0114】
その後、正規利用者が退場時に携帯端末10にて上記入退場コード表示アプリを起動して退場用の操作を行うことで、記憶部12に入場コード生成時刻として記憶される時刻t1からの経過時間(時刻t4-時刻t1)である端末側経過時間ΔT1や退場を示す情報及び端末IDが記録された退場コードC2が時刻t4から時刻t6まで表示画面14aに画面表示される。
【0115】
この時刻t4から時刻t6との間となる時刻t5で退場コードC2を読み取った読取装置20では、退場コードC2から読み取られた端末IDに関連付けられて記憶部32に記憶される入場時刻情報(時刻t2)からの経過時間ΔT2と当該退場コードC2から読み取られた端末側経過時間ΔT1との時間差が一定時間以上とならないことで、退場コードC2が不正利用されていないと判定される。
【0116】
ここで、携帯端末10では、どのタイミングで入場コードC1と退場コードC2とが読取装置20に読み取られているか把握できないため、上記一定時間は、入場コードC1の表示間隔(時刻t1から時刻t3まで)と退場コードC2の更新間隔(時刻t4から時刻t6まで)との和に基づいて設定される。例えば、入場コードC1を30秒間表示していた場合、入場コードC1は表示中のいずれかの時点で読み取られたはずであり、読取装置20で計測される経過時間ΔT2は、実際に入場コードC1が読み取られた時間の差に対して最大30秒の誤差を持つことになるからである。また、退場コードC2の更新間隔については、例えば10秒に1回更新していると、退場コードC2に記録された、端末側経過時間ΔT1は最大10秒の誤差を持つことになるからである。
【0117】
具体的な例をあげると、入場時の時刻t1が「2021/12/22 16:22:05」、時刻t3が「2021/12/22 16:22:35」、時刻t2が「2021/12/22 16:22:30」であって、退場時の時刻t4が「2021/12/22 16:32:10」、時刻t5が「2021/12/22 16:32:30」である場合、退場コードC2には、端末側経過時間ΔT1として「10m5s」の情報が記録され、入場時刻情報(時刻t2)からの経過時間ΔT2が「10m0s」と算出される。このため、入場時刻情報からの経過時間ΔT2と端末側経過時間ΔT1との時間差がわずかであり一定時間以上とならないため、退場コードC2が不正利用されていないと判定される。
【0118】
一方、不正利用者が、複製等した入場コードC1及び退場コードC2を読取装置20に読み取らせて入退場する場合には、退場コードC2の読み取り時に読取装置20にて計測される経過時間ΔT2と退場コードC2から読み取られた端末側経過時間ΔT1とが大きく乖離して両者の時間差が一定時間以上となるため、退場コードC2が不正利用されていると判定することができる。このような判定時に、上述したエラー報知処理を行うことで、退場コードC2の不正利用をその読み取り時に判定して周囲に報知することができる。
【0119】
以上説明したように、本実施形態に係る光学的情報読取システム1aでは、携帯端末10にて画面表示される情報コードを所定の監視エリアに設置される読取装置20にて読み取った読取結果に応じて所定の監視エリアでの入退場が監視される。携帯端末10では、入場時に、少なくとも入場を示す情報と当該携帯端末10を識別するための端末IDとが記録された入場コードC1が生成され、退場時に、少なくとも退場を示す情報及び端末IDと入場コードC1の生成からの経過時間である端末側経過時間情報とが記録された退場コードC2が生成され、このように生成された情報コードが表示部14にて画面表示される。読取装置20では、入場コードC1が読み取られた時刻に関する情報が入場時刻情報として端末IDに関連付けられて記憶部32に記憶され、退場コードC2から読み取られた端末IDに関連付けられて記憶部32に記憶される入場時刻情報からの経過時間と当該退場コードC2から読み取られた端末側経過時間情報との時間差が一定時間以上となる場合に、退場コードC2が不正利用されていると判定される。
【0120】
これにより、読取装置20では、サーバ2等から判定用の情報を受信することなく、入場コードC1を読み取ることで記憶部32に記憶される入場時刻情報と退場コードC2から読み取った端末側経過時間情報とを利用して読み取った退場コードC2が不正利用されているか否かについて判定することができる。したがって、ネットワークに接続されることなく情報コードの不正利用をその読み取り時に判定可能な読取装置20を実現することができる。
【0121】
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係る光学的情報読取システムについて、図面を参照して説明する。
本第5実施形態では、連番情報が既に記憶部32に記憶されている情報コードを読み取った場合でも所定の条件下で正常報知する点が、上記第1実施形態と主に異なる。したがって、第1実施形態と実質的に同一の構成部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。
【0122】
上記第1実施形態における不正利用判定処理では、情報コードCから読み取られた連番情報が既に記憶部32に記憶されている場合(図5のS113でYes)、当該連番情報が記憶部32に記憶される最新の連番情報に一致すると(S119でYes)、情報コードCが不正利用されていないと判定され、当該連番情報が記憶部32に記憶される最新の連番情報に一致しないと(S119でNo)、情報コードCが不正利用されていると判定される。
【0123】
情報コードCが連続して読み取られてしまう二度読みが生じた場合に、読み取った連番情報が既に記憶部32に記憶されていることで、不正利用されているとの判定結果が報知されることを防止する必要がある。このため、上記第1実施形態では、情報コードCから読み取られた連番情報が既に記憶部32に記憶されている場合に、当該連番情報が記憶部32に記憶される最新の連番情報に一致すると、二度読みが生じているとして情報コードCが不正利用されていないと判定することで、二度読みの問題を解消している。
【0124】
そして、上記第1実施形態の変形例における不正利用判定処理では、情報コードCから読み取られた連番情報が既に記憶部32に記憶されている場合(図6のS113でYes)、当該連番情報が記憶部32に記憶されてからの経過時間(その連番情報に関連付けられて記憶部32に記憶される取得時刻からの経過時間)が所定の許容時間内であると(S119aでYes)、情報コードCが不正利用されていないと判定され、当該連番情報が記憶32部に記憶されてからの経過時間が上記所定の許容時間内でないと(S119でYes)、情報コードCが不正利用されていると判定される。このようにしても、二度読みの問題を解消することができる。
【0125】
これに対して、本実施形態における不正利用判定処理では、不正利用されていないとの判定結果が報知(正常報知)された情報コードCを再び読み取らせて正常報知を確認したい場面を想定して、短時間で同じ情報コードCが読み取られている(例えば、二度読みが生じている)と判定される場合でも、その都度正常報知を行うことを特徴とする。この場合でも、読み取った連番情報が既に記憶部32に記憶されていることで、不正利用されているとの判定結果が報知(エラー報知)されることを防止する必要がある。
【0126】
このため、本実施形態における不正利用判定処理では、図11に示すフローチャートのように、情報コードCから読み取られた連番情報が既に記憶部32に記憶されており最新の連番情報(すなわち、最後に記憶した連番情報)に一致する場合(S113でYes,S119でYes)、当該連番情報が記憶部32に記憶されてからの経過時間(その連番情報に関連付けられて記憶部32に記憶される取得時刻からの経過時間)が所定の許容時間内であると(S119aでYes)、情報コードCが不正利用されていないと判定されて、上記ステップS117の正常報知処理がなされる。これにより、正常報知された情報コードCを数回程度読み取らせても、その都度正常報知を行うことができる。
【0127】
なお、上記ステップS119aの判定処理では、同じ連番情報が記憶部32に記憶されてからの経過時間が所定の許容時間内であるか否かについて判定することに限らず、同じ連番情報及び異なる連番情報の双方を含めた最新の連番情報が記憶部32に記憶されてからの経過時間が所定の許容時間内であるか否かについて判定してもよい。また、上記第1実施形態における不正利用判定処理において、上述したステップS119の判定処理にてYesと判定される場合に、上述したステップS117の正常報知処理がなされてもよい。
【0128】
なお、連番情報が既に記憶部32に記憶されている情報コードCを読み取った場合(二度読みが生じた場合)でも所定の条件下で正常報知する本実施形態等の特徴的構成は、他の実施形態等にも適用することができる。
【0129】
なお、本発明は上記各実施形態等に限定されるものではなく、例えば、以下のように具体化してもよい。
(1)本発明は、セルフレジでの決済処理を終えた携帯端末10に表示される情報コードCの不正利用について判定する光学的情報読取装置及び光学的情報読取システムに採用されることにかぎらず、例えば、施設入場料等の決済処理を終えた携帯端末10に表示される情報コードCの不正利用について判定する光学的情報読取装置及び光学的情報読取システムに採用されてもよい。また、本発明は、セキュリティエリアへの入場時の処理など、決済とは異なる処理に応じて表示される情報コードCの不正利用について判定する光学的情報読取装置及び光学的情報読取システムに採用されてもよい。
【0130】
(2)上記第1実施形態等において、他の店舗等に読取装置20の設置場所を変更する場合、その読取装置20に店舗情報(読取場所情報)を変更するための情報コードを読み取らせることで、その読取結果に応じて記憶部32に記憶される店舗情報が変更されるとともに記憶部に記憶されている全ての連番情報(固有の情報)が削除されてもよい。これにより、読取装置20を別の店舗等に移動させる場合には、その別の店舗等に対応する店舗情報に変更するための情報コードを読み取らせるだけで、店舗情報が更新されるとともに以前の店舗等にて読み取った全ての連番情報が削除される。このため、読取装置20の設置場所を容易に変更することができる。
【0131】
(3)上述した不正利用判定処理では、各判定処理による判定方法を変更するための所定の情報コードを読み取った読取結果に応じて、その判定方法が変更されてもよい。例えば、サーバ2でのチェックデジットの計算方法を変更する場合に、その計算方法の変更を反映させるための所定の情報コードを読取装置20に読み取らせることで、チェックデジットに関する判定方法が自動的に変更される。これにより、不正利用判定処理での各種の判定方法を、読取装置20の利用環境等に応じて容易に変更できるので、読取装置20の利便性を高めることができる。
【0132】
(4)上記第3実施形態等において、上記ステップS209での判定基準となる上記一定時間に関する情報は、当該一定時間を変更するための所定の情報コードを撮像部33にて撮像することで読み取った読取結果に応じて変更可能に記憶部32に記憶されてもよい。これにより、判定基準となる上記一定時間を、読取装置20の利用環境等に応じて容易に変更できるので、読取装置20及び光学的情報読取システム1の利便性を高めることができる。同様に、他の判定基準となる時間に関する情報も、所定の情報コードの読取結果に応じて変更してもよい。
【0133】
1,1a…光学的情報読取システム
2…サーバ
10…携帯端末
11…制御部(情報コード生成部)
14…表示部
20…読取装置(光学的情報読取装置)
31…制御部(読取部,判定部)
32…記憶部
33…撮像部(読取部)
34…表示部(報知部)
36…発光部(報知部)
37…ブザー(報知部)
C…情報コード
C1…入場コード(入場用の情報コード)
C2…退場コード(退場用の情報コード)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11