(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023124838
(43)【公開日】2023-09-06
(54)【発明の名称】医薬組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 31/167 20060101AFI20230830BHJP
A61K 31/195 20060101ALI20230830BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20230830BHJP
A61P 29/02 20060101ALI20230830BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20230830BHJP
A61K 9/48 20060101ALI20230830BHJP
A61K 9/14 20060101ALI20230830BHJP
A61K 9/16 20060101ALI20230830BHJP
【FI】
A61K31/167
A61K31/195
A61P29/00
A61P29/02
A61K9/20
A61K9/48
A61K9/14
A61K9/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023026137
(22)【出願日】2023-02-22
(31)【優先権主張番号】P 2022028543
(32)【優先日】2022-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】306014736
【氏名又は名称】第一三共ヘルスケア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(74)【代理人】
【識別番号】100129414
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 京
(72)【発明者】
【氏名】横溝 敦志
【テーマコード(参考)】
4C076
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA30
4C076AA31
4C076AA36
4C076AA53
4C076BB01
4C076CC05
4C076FF01
4C206AA01
4C206AA02
4C206FA01
4C206GA02
4C206GA31
4C206KA01
4C206MA02
4C206MA04
4C206MA55
4C206MA57
4C206MA61
4C206MA63
4C206MA72
4C206NA05
4C206ZB11
(57)【要約】
【課題】優れた解熱作用を有する医薬組成物を提供する。
【解決手段】(A)アセトアミノフェンと、(B)トラネキサム酸およびその塩からなる群から選択される少なくとも一種と、を含有し、成分(A)の含有量に対する成分(B)の含有量の質量比((B)/(A))が0.50以上1.0以下である、医薬組成物。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)アセトアミノフェンと、
(B)トラネキサム酸およびその塩からなる群から選択される少なくとも一種と、
を含有し、
前記成分(A)の含有量に対する前記成分(B)の含有量の質量比((B)/(A))が0.50以上1.0以下である、医薬組成物。
【請求項2】
イブプロフェンを含まない、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
当該医薬組成物中の前記成分(A)の含有量が、当該医薬組成物全体に対して20質量%以上66質量%以下である、請求項1または2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
経口医薬組成物である、請求項1または2に記載の医薬組成物。
【請求項5】
感冒薬または解熱鎮痛薬として用いられる、請求項1または2に記載の医薬組成物。
【請求項6】
固形製剤である、請求項1または2に記載の医薬組成物。
【請求項7】
前記固形製剤の剤形が、錠剤、細粒剤、顆粒剤またはカプセル剤である、請求項6に記載の医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
解熱鎮痛成分が配合された医薬製剤の例として、特許文献1(特開2020-105108号公報)に記載のものがある。同文献には、素錠と、素錠の表面を被覆するフィルムコーティング層と、フィルムコーティング層の表面を被覆する糖衣層とを有し、素錠がアセトアミノフェン、クロルフェニラミンマレイン酸塩又はd-クロルフェニラミンマレイン酸塩、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物又はデキストロメトルファン・フェノールフタリン塩、dl-メチルエフェドリン塩酸塩又はdl-メチルエフェドリンサッカリン塩、グアヤコールスルホン酸カリウムおよび無水カフェイン又はカフェイン水和物を含み、フィルムコーティング層がヒプロメロースを含む、糖衣錠について記載されている(請求項1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アセトアミノフェンは、副作用が少なく安全性の高い解熱鎮痛成分として小児から成人にまで用いられている。一方、アセトアミノフェンの作用は緩和であるため、より高い解熱効果を発揮するという点で改善の余地があった。
【0005】
そこで、本発明は、優れた解熱作用を有する医薬組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、以下の医薬組成物が提供される。
[1] (A)アセトアミノフェンと、
(B)トラネキサム酸およびその塩からなる群から選択される少なくとも一種と、
を含有し、
前記成分(A)の含有量に対する前記成分(B)の含有量の質量比((B)/(A))が0.50以上1.0以下である、医薬組成物。
[2] イブプロフェンを含まない、[1]に記載の医薬組成物。
[3] 当該医薬組成物中の前記成分(A)の含有量が、当該医薬組成物全体に対して20質量%以上66質量%以下である、[1]または[2]に記載の医薬組成物。
[4] 経口医薬組成物である、[1]乃至[3]いずれか一つに記載の医薬組成物。
[5] 感冒薬または解熱鎮痛薬として用いられる、[1]乃至[4]いずれか一つに記載の医薬組成物。
[6] 固形製剤である、[1]乃至[5]いずれか一つに記載の医薬組成物。
[7] 前記固形製剤の剤形が、錠剤、細粒剤、顆粒剤またはカプセル剤である、[6]に記載の医薬組成物。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、優れた解熱作用を有する医薬組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施例における解熱効果試験の結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態において、組成物は、各成分をいずれも単独でまたは2種以上を組み合わせて含むことができる。
本明細書において、数値範囲を示す「~」は、以上、以下を表し、両端の数値をいずれも含む。
【0010】
(医薬組成物)
本実施形態において、医薬組成物は、以下の成分(A)および(B)を含む。
(A)アセトアミノフェン
(B)トラネキサム酸およびその塩からなる群から選択される少なくとも一種
成分(A)の含有量に対する前記成分(B)の含有量の質量比((B)/(A))が0.50以上1.0以下である。
以下、各成分について説明する。
【0011】
(成分(A))
成分(A)は、アセトアミノフェン(別名パラセタモール)である。アセトアミノフェンは、第十八改正日本薬局方に収載されている。
成分(A)は公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。
【0012】
医薬組成物への成分(A)の配合量は、限定されず、服用者の性別、年齢、症状等に応じて、適宜検討して決定すればよい。たとえば、アセトアミノフェンの成人の1日量としては、通常150~4000mgであり、好ましくは300~1500mgである。たとえば、成分(A)の小児用の1日量としては、通常10~1500mgであり、好ましくは30~900mgである。なお、投与回数はたとえば1日1~3回である。
【0013】
また、医薬組成物中の成分(A)の含有量は、解熱効果向上の観点から、医薬組成物全体(全組成)に対して好ましくは20質量%以上であり、より好ましくは22質量%以上であり、25質量%以上であってもよい。
また、製剤物性をより好ましいものとする観点から、医薬組成物中の成分(A)の含有量は、医薬組成物全体(全組成)に対して、たとえば80質量%以下であってもよく、好ましくは66質量%以下であり、より好ましくは60質量%以下である。
また、医薬組成物が総合感冒薬として用いられるとき、医薬組成物中の成分(A)の含有量は、医薬組成物全体(全組成)に対して、好ましくは22質量%以上であり、また、好ましくは66質量%以下である。
医薬組成物が解熱鎮痛薬として用いられるとき、医薬組成物中の成分(A)の含有量は、医薬組成物全体(全組成)に対して、好ましくは20質量%以上であり、また、好ましくは60質量%以下である。
【0014】
(成分(B))
成分(B)は、トラネキサム酸およびその塩からなる群から選択される少なくとも一種であり、好ましくはトラネキサム酸である。
成分(B)は、公知の化合物であり、公知の方法により製造できるほか、市販のものを用いることができる。たとえば成分(B)は、トラネキサム酸として第18改正日本薬局方に掲載されている。
また、成分(B)のうち、トラネキサム酸塩の具体例として、フッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩等のハロゲン化水素酸塩;
硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩;
メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩等の炭素数1以上4以下のアルカンスルホン酸塩;
ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等のアリールスルホン酸塩;
酢酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;
ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;
カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;
N-メチルモルホリン塩、トリエチルアミン塩、トリブチルアミン塩、ジイソプロピルエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N-メチルピペリジン塩、ピリジン塩、4-ピロリジノピリジン塩、ピコリン塩等の有機アミン塩;および
グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩等のアミノ酸との塩からなる群から選択される一種または二種以上が挙げられる。
また、医薬組成物中の成分(B)の含有量は、たとえば、服用者の性別、年齢、症状等に応じて、適宜検討して決定してよく、1日量として、50~1500mgであってよく、好ましくは280~750mgである。なお、投与回数はたとえば1日1~3回である。
【0015】
医薬組成物中の成分(B)の配合量は、具体的には、質量比((B)/(A))が以下の範囲となる量とすることができる。
すなわち、医薬組成物における質量比((B)/(A))は、解熱効果向上の観点から、0.50以上である。また、たとえば0.60以上、または、たとえば0.70以上であってもよい。
また、製剤の服用性向上の観点、および、製剤の大きさをより好適なものとする観点から、質量比((B)/(A))は、1.0以下であり、好ましくは0.95以下、より好ましくは0.85以下である。
【0016】
また、医薬組成物中の成分(B)の含有量は、製剤物性をより好ましいものとする観点から、医薬組成物全体(全組成)に対して好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは12.5質量%以上である。
また、解熱効果向上の観点から、医薬組成物中の成分(B)の含有量は、医薬組成物全体(全組成)に対して好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは36質量%以下である。
【0017】
(その他成分)
医薬組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、成分(A)および(B)以外の成分をさらに含んでもよい。たとえば医薬組成物には、通常総合感冒薬や解熱鎮痛薬に使用されているその他の成分を必要に応じて配合することができる。また、医薬組成物には、たとえば、一般用医薬品製造販売承認基準に記載されている成分を配合することができる。かかる成分として、具体的には、成分(A)以外の解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、鎮咳剤、ノスカピン類、気管支拡張剤、去痰剤、抗コリン剤、抗炎症剤、カフェイン類、ビタミン類、胃粘膜保護剤、生薬類、催眠鎮静剤および漢方処方からなる群から選択される一種または二種以上を配合することができる。
【0018】
成分(A)以外の解熱鎮痛剤としては、たとえば、アスピリン、アスピリンアルミニウム、エテンザミド、サザピリン、サリチルアミド、ラクチルフェネチジン、イブプロフェン、イソプロピルアンチピリン、ロキソプロフェンナトリウムおよびその塩(たとえば、ロキソプロフェンナトリウム水和物)からなる群から選択される少なくとも一種、プラノプフェン、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸、インドメタシンファルネシル、アセメタシン、エトドラク、ナプロキセン、メロキシカムおよびセレコキシブおよびチアラミド塩酸塩からなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0019】
ここで、胃腸に対する負担を軽減する観点から、医薬組成物は好ましくはイブプロフェンを含まない。
同様の観点から、医薬組成物はイブプロフェンを含むとき、医薬組成物中のイブプロフェンの含有量は、医薬組成物全体に対してたとえば0.01質量%以下であってもよい。
【0020】
抗ヒスタミン剤としては、たとえば、塩酸イソチペンジル、塩酸ジフェテロール、塩酸トリペレナミン、塩酸トンジルアミン、塩酸フェネタジン、塩酸メトジラジン、dl-クロルフェニラミンマレイン酸塩、d-クロルフェニラミンマレイン酸塩、ジフェニルジスルホン酸カルビノキサミン、ジフェニルピラリン塩酸塩、ジフェニルピラリンテオクル酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、酒石酸アリメマジン、タンニン酸ジフェンヒドラミン、トリプロリジン塩酸塩水和物、ナパジシル酸メブヒドロリン、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、マレイン酸カルビノキサミン、リン酸ジフェテロール、クレマスチンフマル酸塩、メキタジン、ケトチフェンフマル酸塩、プロメタジン塩酸塩、エピナスチン塩酸塩、エメダスチンフマル酸塩、フェキソフェナジン、アゼラスチン塩酸塩、セチリジン塩酸塩およびオロパタジン塩酸塩からなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0021】
鎮咳剤としては、たとえば、デキストロメトルファン、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物等のデキストロメトルファンおよびその塩ならびにその水和物、塩酸アロクラミド、クロペラスチン塩酸塩、クロペラスチンフェンジゾ酸塩、コデインリン酸塩水和物、ジヒドロコデインリン酸塩、ジブナートナトリウム、デキストロメトルファン、クエン酸チペピジン、チペピジンヒベンズ酸塩、ジメモルファンリン酸塩、エプラジノン塩酸塩、ペントキシベリンクエン酸塩、ベンプロペリンリン酸塩およびクロフェダノール塩酸塩からなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0022】
ノスカピン類としては、たとえば、ノスカピンおよびノスカピン塩酸塩水和物からなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0023】
気管支拡張剤としては、たとえば、dl-メチルエフェドリン塩酸塩、dl-メチルエフェドリンサッカリン塩、アミノフィリン、ジプロフィリン、テオフィリン、プロキシフィリン、dl-メチルエフェドリン、l-メチルエフェドリン塩酸塩、プソイドエフェドリン塩酸塩、トリメトキノール塩酸塩、フェニルプロパノールアミン塩酸塩、フェニレフリン塩酸塩、メトキシフェナミン塩酸塩およびイソプレナリン塩酸塩からなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0024】
去痰剤としては、たとえば、グアイフェネシン、グアヤコールスルホン酸カリウム、クレゾールスルホン酸カリウム、ブロムヘキシン塩酸塩、l-カルボシステイン、l-エチルシステイン塩酸塩、l-メチルシステイン塩酸塩、アンブロキソール塩酸塩、塩化アンモニウム、l-メントール、アンモニア・ウイキョウ精、桜皮エキス、メチルシステイン塩酸塩およびフドステインからなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0025】
抗コリン剤としては、たとえば、ベラドンナ総アルカロイド、ロートエキス、ダツラエキスおよびヨウ化イソプロパミドからなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0026】
抗炎症剤としては、たとえば、グリチルリチン酸及びその塩類、セラペプターゼ、ブロメライン、セミアルカリプロティナーゼ、プロナーゼ、セアプローゼ、プロクターゼおよびリゾチーム塩酸塩からなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0027】
カフェイン類としては、たとえば、安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェイン水和物および無水カフェインからなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0028】
ビタミン類としては、たとえば、チアミン、チアミン塩化物塩酸塩、チアミン硝化物、ジセチアミン塩酸塩、セトチアミン塩酸塩、フルスルチアミン、フルスルチアミン塩酸塩、オクトチアミン、シコチアミン、チアミンジスルフィド、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、プロスルチアミンおよびベンフォチアミン等のビタミンB1およびその誘導体ならびにそれらの塩類;リボフラビン、リボフラビンリン酸エステル、リボフラビン酪酸エステルおよびリン酸リボフラビンナトリウム等のビタミンB2およびその誘導体ならびにそれらの塩類;パントテン酸、パンテノール、パンテチン、パントテン酸カルシウムおよびパントテン酸ナトリウム等のビタミンB5およびその誘導体ならびにそれらの塩類;ピリドキシン塩酸塩およびピリドキサールリン酸エステル等のビタミンB6およびその誘導体ならびにそれらの塩類;シアノコバラミンおよびメコバラミン等のビタミンB12およびその誘導体ならびにそれらの塩類;アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウムおよびアスコルビン酸カルシウム等のビタミンCおよびその誘導体ならびにそれらの塩類;ならびに、ヘスペリジンおよびその誘導体ならびにそれらの塩類からなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0029】
胃粘膜保護剤としては、たとえば、グリシン、ケイ酸マグネシウム、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化マグネシウム、ジヒドロキシアルミニウムアルノアセテート(アルミニウムグリシネート)、水酸化アルミニウムゲル、乾燥水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウムの共沈生成物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム混合乾燥ゲル、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウムの共沈物、水酸化マグネシウム・硫酸アルミニウムカリウムの共沈生成物、炭酸マグネシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、アルジオキサ、銅クロロフィリンナトリウム、銅クロロフィリンカリウム、メチルメチオニンスルホニウムクロリド、スクラルファート、セトラキサート塩酸塩、ソファルコン、ゲファルナート、テプレノンおよびレバミピドからなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0030】
生薬類としては、たとえば、マオウ、ナンテンジツ、オウヒ、オンジ、カンゾウ、キキョウ、シャゼンシ、シャゼンソウ、セキサン(石蒜)、セネガ、バイモ、ウイキョウ、オウバク、オウレン、ガジュツ、カミツレ、ケイヒ、ゲンチアナ、ゴオウ、獣胆(ユウタンを含む。)、シャジン、ショウキョウ、ソウジュツ、チョウジ、チンピ、ビャクジュツ、ジリュウ、チクセツニンジン、ニンジン、アカメガシワ、アセンヤク、インヨウカク、エンゴサク、オウゴン、オウセイ、カノコソウ、カロニン、キョウニン、クコシ、クコヨウ、ケイガイ、ケツメイシ、ゲンノショウコ、コウジン、コウブシ、ゴミシ、サイシン、サンショウ、シオン、ジコッピ、シャクヤク、ジャコウ、シンイ、センキュウ、ゼンコ、センブリ、ソウハクヒ、ソヨウ、タイサン、トウキ、トコン、バクモンドウ、ハンゲ、バンコウカ、ハンピ、ビャクシ、ブクリョウ、ボウイ、ボタンピ、ボレイ、ロクジョウ等の生薬およびこれらの抽出物(エキス、チンキ、乾燥エキス等)からなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0031】
催眠鎮静剤としては、たとえば、ブロムワレリル尿素(ブロモバレリル尿素)およびアリルイソプロピルアセチル尿素からなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0032】
また、漢方処方としては、たとえば、葛根湯、葛根湯加桔梗、桂枝湯、香蘇散、柴胡桂枝湯、小柴胡湯、小青竜湯、麦門冬湯、半夏厚朴湯、麻黄湯およびこれらの抽出物(エキス、チンキ、乾燥エキス等)を配合することができる。
【0033】
さらに、医薬組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、製剤を製造するために必要な医薬品添加物を配合することができる。たとえば、医薬品添加物として、薬食審査発1204第1号(薬事行政法令)、医薬品添加物辞典2021(日本医薬品添加剤協会編集、薬事日報社)および第8版食品添加物公定書(日本食品添加物協会)等に記載されているものを配合することができる。具体的には、賦形剤、結合剤、崩壊剤、崩壊補助剤、流動化剤、滑沢剤、可塑剤、コーティング剤、糖衣剤、光沢化剤、着色剤、矯味剤、甘味剤、香料、および、着香剤・香料からなる群から選択される一または二以上の成分を医薬組成物に配合することができる。
【0034】
賦形剤としては、たとえば、アメ粉、アルファー化デンプン、イソマルト、カカオ脂、加水分解デンプン乾燥物、カラメル、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、含水二酸化ケイ素、含水無結晶酸化ケイ素、乾燥水酸化アルミニウムゲル、乾燥バレイショデンプン、カンゾウ末、カンテン、カンテン末、寒梅粉、キシリトール、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、ケイヒ末、結晶セルロース、結晶セルロース・カルメロースナトリウム、結晶セルロース(微粒子)、結晶セルロース(粒)、合成ケイ酸アルミニウム、合成ケイ酸アルミニウム・ヒドロキシプロピルスターチ・結晶セルロース、合成ヒドロタルサイト、コムギデンプン、米粉、コメデンプン、β-シクロデキストリン、重質無水ケイ酸、水酸化アルミナマグネシウム、水酸化アルミニウムゲル、水酸化アルミニウム・炭酸水素ナトリウム共沈物、水酸化アルミニウム・炭酸マグネシウム・炭酸カルシウム共沈物、水酸化マグネシウム、D-ソルビトール、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、低置換度カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、トウモロコシデンプン、トウモロコシデンプン造粒物、トレハロース水和物、二酸化ケイ素、乳糖およびその水和物、乳糖造粒物、白糖、バレイショデンプン、微結晶セルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース(2208)、ヒプロメロース(2906)、ヒプロメロース(2910)、ヒプロメロースフタル酸エステル(200731)、ヒプロメロースフタル酸エステル(220824)、微粒二酸化ケイ素、部分アルファー化デンプン、プルラン、粉糖、粉末還元麦芽糖水アメ、粉末セルロース、粉末セルロース(平均重合度:800~1100)、ポビドン(K25)、ポビドン(K30)、ポビドン(K90)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリソルベート80、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール・ジエチレングリコール混合物、マルチトール、マルトース水和物、D-マンニトール、D-マンニトール・クロスポビドン・D-ソルビトール・含水二酸化ケイ素混合物、無水ケイ酸水和物、無水乳糖、無水リン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム造粒物、メタクリル酸コポリマーLD、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、メチルアクリレート・メタクリル酸コポリマー、メチルアクリレート・メチルメタクリレート、メチルセルロース、リン酸水素カルシウム水和物、リン酸水素カルシウム造粒物、リン酸水素ナトリウム水和物、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素カルシウム水和物、リン酸二水素ナトリウムおよびエリスリトールからなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0035】
結合剤としては、たとえば、アラビアゴム、アラビアゴム末、カンテン、カンテン末、寒梅粉、コポリビドン、ゼラチン、セラック、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロコシデンプン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、ヒプロメロース(2208)、ヒプロメロース(2906)、ヒプロメロース(2910)、ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル、ヒプロメロースフタル酸エステル(200731)、ヒプロメロースフタル酸エステル(220824)、フマル酸・ステアリン酸・ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート・ヒドロキシプロピルセルロース2910混合物、プルラン、ポビドン(K25)、ポビドン(K30)、ポビドン(K90)、ポリビニルアルコール(たとえば、ポリビニルアルコール(完全ケン化物)、ポリビニルアルコール(部分ケン化物))、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトポリマー、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマーLD、メタクリル酸コポリマーS、メタクリル酸ブチル・メタクリル酸メチルコポリマー、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムおよびメチルセルロースからなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0036】
崩壊剤としては、たとえば、アルファー化デンプン、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン、低置換度カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、ヒドロキシプロピルスターチおよび部分アルファー化デンプンからなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0037】
崩壊補助剤としては、たとえば、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、デンプングリコール酸ナトリウムおよびヒドロキシプロピルスターチからなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0038】
流動化剤としては、たとえば、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、合成ケイ酸アルミニウム、重質無水ケイ酸、水酸化アルミナマグネシウム、第三リン酸カルシウム、タルク、トウモロシデンプン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムおよびリン酸水素カルシウム造粒物からなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0039】
滑沢剤としては、たとえば、含水二酸化ケイ素、含水無晶形酸化ケイ素、グリセリン脂肪酸エステル、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、硬化油、重質無水ケイ酸、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ポリオキシル40、ステアリン酸マグネシウム、ダイズ硬化油、タルク、フマル酸ステアリルナトリウム、ミツロウ、無水ケイ酸水和物、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムおよびモノステアリン酸グリセリンからなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0040】
可塑剤としては、たとえば、クエン酸トリエチル、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、中鎖脂肪酸トリグリセリド、トリアセチン、濃グリセリン、ヒマシ油、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、ポリソルベート80、マクロゴール400、マクロゴール600、マクロゴール1500、マクロゴール4000、マクロゴール6000、マクロゴール6000NF、モノステアリン酸グリセリン、リノール酸イソプロピルおよび流動パラフィンからなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0041】
コーティング剤としては、たとえば、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液、アセチルグリセリン脂肪酸エステル、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、アラビアゴム、アラビアゴム末、アンモニオアルキルメタクリレートコポリマー、エチルセルロース、エチルセルロース水分散液、オクチルデシルトリグリセリド、オパドライOY-6950、オパドライOY-L-28900、オパドライOY-LS-20291、オパドライOY-LS-23016、オパドライOY-S-7135、オパドライOY-S-8471、オパドライOY-S-9607、オパドライOY-S-22829、オパドライOY-S-22835、オパドライOY-S-22961、オパドライOY-S-28924、オパドライYS-1-7003白、オパドライYS-1-12524-A、オパドライYS-1-14762-A、オパドライYS-1-15585-A、オパドライYS-1-19025A、オパドライYS-2-19114-A、オパドライIIイエロー、オパドライクリアー(YS-2-19114-A)、オパドライIIグレイ85F17659、オパドライ白03K280000、オパドライピンク(02F34337)、オパドライIIピンク、オパドライIIピンク85F97191、オパドライIIブルー(85G20427)、オパドライIIベージュ85F17438、オパドライホワイト(15B180002)、オパドライホワイトOY-LS-28914、オパドライホワイトYS-1-18177-A、オパドライホワイト(YS-1-18202-A)、オパドライIIホワイト(33G28523)、オパドライIIホワイト(85F28751)、オパドライIIホワイト(OY-LS-28914)、オパドライIIライトブルー(85G20426)、オパドライIIライトベージュ85F17498、オパドライIIレッド(32K15441)、カルナウバロウ、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、含水二酸化ケイ素、乾燥水酸化アルミニウムゲル、乾燥メタクリル酸コポリマーLD、クエン酸トリエチル、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、軽質無水ケイ酸含有ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、合成ケイ酸アルミニウム、合成ヒドロタルサイト、酸化チタン、酸化マグネシウム、ジメチルアミノエチルメタアクリレート・メチルメタアクリレートコポリマー、ショ糖脂肪酸エステル、水酸化アルミニウムゲル、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ポリオキシル40、ステアリン酸マグネシウム、精製ゼラチン、精製セラック、精製白糖、ゼラチン、セラック、D-ソルビトール、D-ソルビトール液、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、濃グリセリン、白色セラック、白糖、パラフィン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910・酸化チタン・マクロゴール混合物、ヒプロメロース(2208)、ヒプロメロース(2906)、ヒプロメロース(2910)、ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル、ヒプロメロースフタル酸エステル(200731)、ヒプロメロースフタル酸エステル(220824)、フマル酸・ステアリン酸・ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート・ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910混合物、プルラン、プレミックス添加剤Opadry White、ベントナイト、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム、ポリソルベート80、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール(部分ケン化物)、マクロゴール300、マクロゴール400、マクロゴール600、マクロゴール1500、マクロゴール1540、マクロゴール4000、マクロゴール6000、マクロゴール6000EP、マクロゴール20000、マクロゴール35000、D-マンニトール、無水クエン酸、無水ケイ酸水和物、無水フタル酸、無水リン酸水素カルシウム、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマーLD、メタクリル酸コポリマーS、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、メチルメタクリレート・メタアクリル酸・メチルメタアクリレートコポリマー、モノステアリン酸アルミニウム、モノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、硫酸カルシウム、フマル酸およびDL-リンゴ酸からなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0042】
糖衣剤としては、たとえば、アラビアゴム、アラビアゴム末、エチルセルロース、カルナウバロウ、カルメロースナトリウム、結晶セルロース、酸化チタン、ステアリン酸、ステアリン酸ポリオキシル40、精製ゼラチン、精製セラック、精製白糖、ゼラチン、セラック、タルク、沈降炭酸カルシウム、白色セラック、白糖、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース(2208)、ヒプロメロース(2910)、プルラン、ポビドン(K25)、ポビドン(K30)、ポビドン(K90)、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、ポリビニルアルコール(部分ケン化物)、マクロゴール1500、マクロゴール4000、マクロゴール6000およびD-マンニトールからなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0043】
光沢化剤としては、たとえば、カルナウバロウ、精製セラック、マクロゴール400、マクロゴール1500、マクロゴール4000、マクロゴール6000およびミツロウからなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0044】
着色剤としては、たとえば、黄酸化鉄、黄色5号プレミックス、褐色酸化鉄、カーボンブラック、カラメル、β-カロテン、カンゾウエキス、黒酸化鉄、酸化チタン、三二酸化鉄、三二酸化鉄・グリセリン懸濁液、食用青色1号、食用青色2号アルミニウムレーキ、食用黄色4号、食用黄色4号アルミニウムレーキ、食用黄色5号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号、銅クロロフィリンナトリウム、銅クロロフィル、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンリン酸エステルナトリウム、緑茶末およびローズ油からなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0045】
矯味剤としては、たとえば、エリスリトール、塩化ナトリウム、オウバク末、オウヒエキス、オウレン、オウレン末、オノニス根乾燥エキス、オレンジ、オレンジ油、カカオ末、果糖、カラメル、カンゾウ、カンゾウエキス、カンゾウ粗エキス、カンゾウ末、キシリトール、クエン酸カルシウム、クエン酸水和物、クエン酸ナトリウム水和物、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸三ナトリウム、グリチルリチン酸二アンモニウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、L-グルタミン酸、L-グルタミン酸L-アルギニン、L-グルタミン酸塩酸塩、L-グルタミン酸ナトリウム、グレープフルーツエキス、黒砂糖、ケイヒチンキ、ケイヒ末、ケイヒ油、コンブ末、サッカリン、サッカリンナトリウム水和物、サフラン、サフランチンキ、サンショウチンキ、サンショウ末、酒石酸、D-酒石酸、酒石酸水素カリウム、DL-酒石酸ナトリウム、ショウキョウチンキ、ショウキョウ末、スクラロース、ステビアエキス、ステビア抽出精製物、精製カンゾウエキス末、精製白糖、センブリ、ソヨウ末、D-ソルビトール、タイソウ末、タウリン、タラクサシ根・草乾燥エキス、タンニン酸、チョウジチンキ、チョウジ油、チンピチンキ、トウガラシ、トウガラシチンキ、トウガラシ末、トウヒチンキ、トウヒ末、トレハロース水和物、ニガキ末、梅肉エキス、白糖、フラクトオリゴ糖、粉糖、タウマチン、ペパーミントパウダー、マルトース水和物、D-マンニトール、dl-メントール、l-メントール、メントールパウダー、リュウノウ、リュウノウ末、緑茶末、DL-リンゴ酸、DL-リンゴ酸ナトリウム、レモン油およびローズ油からなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0046】
甘味剤としては、たとえば、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、アマチャ、アマチャ末、還元麦芽糖水アメ、カンゾウ、カンゾウエキス、カンゾウ末、キシリトール、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸二ナトリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチン酸モノカリウム、サッカリン、サッカリンナトリウム水和物、スクラロース、ステビアエキス、ステビア抽出精製物、精製白糖、精製白糖球状顆粒、白糖、粉末還元麦芽糖水アメ、タウマチン、マルチトール、D-マンニトールおよびエリスリトールからなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0047】
香料としては、たとえば、オレンジフレーバー、オレンジフレーバーパウダーSH-1171-A、オレンジミクロンH-800092、ガラナエキス、香料(スイートオレンジ)、香料(ストロベリー)、香料(レモン)、黒糖フレーバー、ストロベリーエッセンス、ストロベリーフレーバーB86173、チェリーフレーバー181612、デントミント1148J、バナナパウダーフレーバー、ピーチエッセンス、ヒノキ6E-84211、ブラックカレントフレーバー290012SYM、フルーツエッセンス、ペパーミントNAEFCOPO551957685、ペパーミントミクロンH-81550、ミックスフレーバーパウダー、メロンパウダーフレーバー、l-メントールおよびメントールL163592SYMからなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0048】
着香剤・香料としては、たとえば、ウイキョウ末、ウイキョウ油、エチルバニリン、オレンジ、オレンジエキス、オレンジエッセンス、オレンジ油、カミツレ油、カラメル、カンゾウ末、d-カンフル、dl-カンフル、ケイヒ末、ケイヒ油、シトロネラー油、シュガーフレーバー、スペアミント油、チェリーフレーバー、チョウジ油、チリフレーバー、トウヒチンキ、トウヒ油、パインオイル、ハッカ油、バニラフレーバー、バニリン、ビターエッセンス、ビタベース、ヒマラヤスギ油、フルーツフレーバー、フレーバーG1、ヘスペリジンペパーミントエッセンス、ベルガモット油、ベルモットフレーバー、d-ボルネオール、dl-ボルネオール、マッチャ、ミックスフレーバー、ミントフレーバー、dl-メントール、l-メントール、ユーカリ油、ラベンダー油、リュウノウ、リュウノウ末、レモンパウダー、レモン油、ローズ水、ローズ油、ロート油およびローマカミツレ油からなる群から選択される一または二以上の成分を配合することができる。
【0049】
次に、医薬組成物の性状等を説明する。
医薬組成物は、医薬組成物の保存安定性向上の観点から、具体的には固形製剤である。
固形製剤の剤形は、限定されず、たとえばカプセル剤、丸剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、および錠剤が挙げられ、服用容易性に優れる観点から、好ましくは錠剤、細粒剤、顆粒剤またはカプセル剤である。これらの固形製剤は、必要に応じて公知の方法により、糖衣やフィルムコーティング等により被覆されていてもよい。たとえば、錠剤は、素錠、フィルムコーティング錠または糖衣錠であってもよい。
【0050】
また、医薬組成物は、容易に摂取できるという観点から、たとえば経口医薬組成物である。
医薬組成物は、優れた解熱効果を有することから、たとえば総合感冒薬等の感冒薬または解熱鎮痛薬として好適に用いられる。たとえば、各種成分を添加することで、かぜの諸症状、中でも発熱、悪寒、頭痛、のどの痛み、鼻水、鼻づまり、せき、たん、関節の痛み、筋肉の痛み、くしゃみ等の症状を有する患者に対し、これらの症状を緩和するために投与することができる。
【0051】
(製造方法)
本実施形態において、医薬組成物は、たとえば成分(A)、(B)および適宜その他の成分を配合する工程を含む。
さらに具体的には、医薬組成物は、その剤形に応じて第十八改正日本薬局方等に記載された方法に従って製造し、製剤とすることができる。
たとえば、医薬組成物の剤形が錠剤の場合、日本薬局方製剤総則「錠剤」の項に準じて製造することができる。また、医薬組成物の剤形が顆粒剤の場合、日本薬局方製剤総則「顆粒剤」の項に準じて製造することができる。
また、医薬組成物に配合される成分・添加物の配合禁忌等を回避する観点、および、組成物の保存安定性をさらに向上する観点から、適宜、顆粒分け、多層化等により、所定の成分が互いに接触しないように製剤化してもよい。
【0052】
医薬組成物、具体的には固形製剤の包装形態については、適宜、瓶包装、SP包装(Strip Package)、スティック包装、PTP(Press Through Package)、パウチ包装等とすることができる。これらにより一旦包装して気密保存してもよい。さらにそれらをピロー包装してもよい。また、それらを箱等に格納してもよい。SP包装、スティック包装、PTP包装、ピロー包装に用いられる材料としては、限定されず、たとえば、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリエチレン、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム等の単層の樹脂フィルムやこれら樹脂フィルムを組み合わせた複層のフィルムやこれら樹脂フィルムにアルミニウム箔を付着させたものを用いることができる。複層のフィルムはたとえばラミネートフィルムとしてもよい。さらに、必要に応じて乾燥剤、脱酸素剤や脱臭剤とともに封入することができる。
【0053】
本実施形態において得られる医薬組成物は、成分(A)および(B)を特定の割合で含むため、優れた解熱作用が発揮される。
【0054】
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【実施例0055】
以下、実施例を挙げて本実施形態を具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0056】
(試験例1)解熱効果試験
(1)被検物質
アセトアミノフェンはSpecGX LLC社製のものを、トラネキサム酸は協和ファーマケミカル社製のものをそれぞれ使用した。
これらの被験物質は、カルボキシメチルセルロースナトリウム中に懸濁または溶解させて調製した。
【0057】
(2)発熱誘発物質
発熱誘発物質としてSigma-Aldrich社製のパン酵母を使用した。パン酵母を生理食塩水に溶解して20%(w/v)懸濁液として調製した。
【0058】
(3)使用動物
Slc:SD雄性ラット6週齢(日本エスエルシー社製)を7日間の検疫期間及び7日間の馴化後に使用した。動物は温度22±3℃、湿度50±20%、照明時間8~20時に制御されたラット飼育室内で飼育した。固形試料(ラボMRストック、日本農産工業社製)及び水道水を自由に摂取させ、1週間予備飼育した後、体重推移及び一般状態に異常の認められなかった7週齢のラットについて、体温測定用プローブを直腸に挿入して馴化を行い、翌日、直腸温を測定した。得られた直腸温を基に層別連続無作為化法により群分けを行った。
【0059】
(4)試験方法
群分け後、直腸温を測定し、その直後にラットの頸背部に酵母を皮下投与して発熱を誘発後、各被験物質を投与し、その1.5時間後に直腸温を測定することで被験物質の解熱効果を評価した。各群について3匹のラットを用い、3匹の直腸温の平均値を算出した。
【0060】
(5)試験結果
試験結果を
図1に示す。
図1に示したように、対照群では酵母投与後39.2℃まで直腸温が上昇したが、アセトアミノフェンの単独投与(100mg/kg:比較例1)により38.7℃まで発熱が抑制された。トラネキサム酸単独投与(28mg/kg:比較例2、および、50mg/kg:比較例3)では、いずれも、解熱効果は全く認められなかった。
しかし、アセトアミノフェン100mg/kgに対して、解熱作用の知られていないトラネキサム酸を50~100mg/kgの量で併用することでアセトアミノフェンの解熱効果が更に高まり、38.2~38.3℃まで抑制された(実施例1~3)。
【0061】
(製剤例)錠剤
以下の表1および表2に示す組成で、常法により錠剤を製造する。なお、所望により剤皮を塗布する。表1に総合感冒薬の製剤例(単位:9錠中(mg))を示し、表2に解熱鎮痛薬の製剤例(単位:1回量中(mg))を示す。
【0062】
(製剤例)錠剤
以下の表3~表12に示す組成で、常法により錠剤を製造する。なお、所望により剤皮を塗布する。表3~表12ともに、解熱鎮痛薬の製剤例(製剤例1A~150Aにおいては単位:1回量(1錠)中(mg))である。
【0063】
(製剤例)細粒剤
以下の表13~表18に示す組成で、常法により細粒剤を製造する。表13~表18ともに、解熱鎮痛薬の製剤例(製剤例1B~108Bにおいては単位:1回量(1包)中(mg))である。
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【0076】
【0077】
【0078】
【0079】
【0080】
【0081】
【0082】
以上、本発明の好ましい実施形態および実施例を説明したが、本発明はこれらに限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。