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特開2023-124921切削加工機及びこれに用いられる窓フレーム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023124921
(43)【公開日】2023-09-07
(54)【発明の名称】切削加工機及びこれに用いられる窓フレーム
(51)【国際特許分類】
   B23Q 1/01 20060101AFI20230831BHJP
   B23Q 11/08 20060101ALI20230831BHJP
【FI】
B23Q1/01 F
B23Q11/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022028784
(22)【出願日】2022-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】317009525
【氏名又は名称】DGSHAPE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095577
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 富雅
(74)【代理人】
【識別番号】100100424
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 知公
(72)【発明者】
【氏名】中林 昌基
【テーマコード(参考)】
3C011
3C048
【Fターム(参考)】
3C011DD02
3C048AA01
3C048BB01
3C048EE00
(57)【要約】
【課題】部品点数を削減し、組付けを容易にすることで、高機能の切削加工機を安価に提供する。
【解決手段】この発明の切削加工機は、複数の空間を規定するボディフレームとこの複数の窓部を画定する窓フレームを備える。ボディフレームには複数の窓部が備えられて、各窓部は前記空間をそれぞれ開放し、窓フレームはこれを一体物とする。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の空間を規定するボディフレームと、
前記ボディフレームには複数の窓部が備えられて、各窓部は前記空間をそれぞれ開放する、切削加工機において、
前記複数の窓部を画定する窓フレームが更に備えられ、該窓フレームは一体物である、切削加工機。
【請求項2】
前記複数の窓部のうちの第1窓部はこれを開閉する第1扉で被覆され、該第1扉には第1ガーニッシュが設けられ、
前記複数の窓部のうちの第2窓部には対応する扉が無く、該第2窓部の前記窓フレームにはリテーナが取り付けられて、該リテーナが第2ガーニッシュを支持して、該第2ガーニッシュが前記第1扉の第1ガーニッシュに位置合わせされる、切削加工機。
【請求項3】
前記切削加工機は歯科用の切削加工機であって、前記ボディフレームには4つの空間が備えられ、
前記窓フレームは田の字形の孔部を形成し、該田の字の孔部が第1~第4窓部であり、該第1~第4窓部が前記4つの空間にそれぞれ対向するように配置されて、前記窓フレームは前記ボディフレームに取付けられ、
前記1、第3及び第4窓部は第1、第3及び第4の扉でそれぞれ被覆され、
該第1、第3及び第4扉において、外縁に相当する縁にはガーニッシュが設けられ、
前記第2窓部には対応する扉がなく、該第2窓部の前記窓フレームにおいて前記田の字の外縁に相当する縁にはリテーナが設けられて、該リテーナが前記第2ガーニッシュを支持して、該第2ガーニッシュが前記第1扉の第1ガーニッシュ及び前記第3扉の第3ガーニッシュと位置合わせされる、請求項2に記載の切削加工機。
【請求項4】
前記ボディフレームには重力に対向する方向の支持面を備えた基準フレームが備えられ、
前記窓フレームには前記基準フレームの前記支持面に支持される被支持フレームが備えられ、
前記第1、第3、第4扉は前記ボディフレームに枢着されて開閉され、
前記窓フレームの被支持フレームを前記ボディフレームの支持面に支持させることで、前記第1、第3ガーニッシュと前記第2ガーニッシュとが位置合わせされる、請求項3に記載の切削加工機。
【請求項5】
複数の空間を規定するボディフレームを備える切削加工機に適用され、前記複数の空間を開放する窓部を規定する窓フレームであって、
一体物からなる、窓フレーム。
【請求項6】
前記窓フレームには、前記ボディフレームに設けられた基準フレームにおいて重力に対向する支持面に支持される、被支持フレームが備えられ、
扉で被覆されない第2窓の外縁に、第2ガーニッシュを支持するリテーナを備え、
前記窓フレームの被支持フレームを前記ボディフレームの基準フレームの支持面に支持させることで、前記第2ガーニッシュが他の窓を被覆する第1扉の第1ガーニッシュに対して位置合わせされる、請求項5に記載の窓フレーム。
【請求項7】
前記窓フレームは田の字形状であり、田の字の一つの孔で構成される前記第2窓において、前記田の字の外縁に相当する外縁に沿って、前記リテーナが取付けられる、請求項6に記載の窓フレーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は切削加工機及びこれに用いられる窓フレームの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示す切削加工機としての歯科用ミリングマシンには、被加工物をストックするストック部と被加工物を切削加工する切削加工部とが備えられている。
ストック部が被加工物を保持する保持装置を収納し、切削加工部が切削加工装置を収納するように、切削加工機には各装置を収納するための空間が備えられる。
これらの空間は、オペレータに対面する側(即ち、正面側)で開放されており、この開放部分を窓部と称する。この窓部は窓フレームによって画定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-89763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
切削加工機においてストック部と切削加工部とでは、そもそも機能が異なる。従来の切削加工機ではそれぞれを独立して設計し、それを統合して一つの切削加工機に組み立てていた。換言すれば、一つの切削加工機において保持装置を収納する空間と切削加工装置を収納する空間とが独立して設計されていた。
その結果、各空間において正面側に開放される窓部は、それぞれ独立した窓フレームで画定された。
昨今の自動化要求に伴い切削加工機により高い機能が求められると、被加工物の保持や切削加工以外の機能が切削加工機に求められる。そのための機能を実行する装置を収納するための空間が切削加工機内に増設され、もって、その空間に応じて窓フレームも増設されることとなる。
このように、空間に応じて窓フレームの数が増加すると、部品点数が増加し、更には組付けにも手間がかかる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、かかる課題を解決すべくなされたものであり、その第1局面は次のように規定される。即ち、
複数の空間を規定するボディフレームと、
前記ボディフレームには複数の窓部が備えられて、各窓部は前記空間をそれぞれ開放する、切削加工機において、
前記複数の窓部を画定する窓フレームが更に備えられ、該窓フレームは一体物である、切削加工機。
【0006】
このように規定される第1局面の切削加工機によれば、複数の空間に対して窓フレームを一体物としたので、従来品に比べて部品点数が削減され、その組付けも容易になる。よって、高機能の切削加工機を安価に提供可能となる。
【0007】
切削加工機に収納されるべき機能装置に対して、その窓部を扉で開閉するのは安全性や防音性を確保しつつ、機能装置の動作を視認可能とするためである。
一方、切削加工機に収納される機能装置の中には扉を要しないものがある、例えば操作パネルが挙げられる。
切削加工機の意匠の見地からは、統一のとれた意匠性の扉を全ての窓部に配置することが好ましい。他方、扉のない窓部を配置するときは、当該窓部の意匠と扉の意匠とに統一性を持たせることが好ましい。そこでこの発明の第2局面は次のように規定される。
【0008】
第1局面に規定の切削加工機において、前記複数の窓部のうちの第1窓部はこれを開閉する第1扉で被覆され、該第1扉に第1ガーニッシュが設けられ、
前記複数の窓部のうちの第2窓部には対応する扉が無く、該第2窓部の前記窓フレームにはリテーナが取り付けられて、該リテーナが第2ガーニッシュを支持して、該第2ガーニッシュが前記第1扉の第1ガーニッシュに位置合わせされる。
このように規定される第2局面の切削加工機によれば、第1窓部と第2窓部との窓フレームが一体物であるので、第1窓部の窓フレームに取付けられる第1扉の位置と第2窓部
に取付けられるリテーナの位置との位置合わせが容易である。その結果、第1扉の第1ガーニッシュとリテーナに支持される第2ガーニッシュとの位置合わせも容易となる。ここに、位置合わせとは、少なくとも切削加工機を正面から見たときに、対象物がその連続性、一体性若しくは関連性等が損なわれないように整合されることを指す。
【0009】
切削加工機が田の字形に4つの窓部を持ち、そのうちの第2窓部にのみに扉がなく、他の扉には扉が配置されたとき、当該切削加工機は次の様に規定される(第3局面)。
第2局面の切削加工機において、前記切削加工機は歯科用の切削加工機であって、前記ボディフレームには4つの空間が備えられ、
前記窓フレームは田の字形の孔部を形成し、該田の字の孔部が第1~第4窓部であり、該第1~第4窓部が前記4つの空間にそれぞれ対向するように配置されて、前記窓フレームは前記ボディフレームに取付けられ、
前記1、第3及び第4窓部は第1、第3及び第4の扉でそれぞれ被覆され、
該第1、第3及び第4扉において、外縁に相当する縁にはガーニッシュが設けられ、
前記第2窓部には対応する扉がなく、該第2窓部の前記窓フレームにおいて前記田の字の外縁に相当する縁にはリテーナが設けられて、該リテーナが前記第2ガーニッシュを支持して、該第2ガーニッシュが前記第1扉の第1ガーニッシュ及び前記第3扉の第3ガーニッシュと位置合わせされる。
この局面は次にように記載することもできる。
第2局面の切削加工機において、前記切削加工機は歯科用の切削加工機であって、前記ボディフレームは矩形の4つの孔部をマス目状に確定し、
前記孔部が第1~第4窓部であり、該第1~第4窓部が前記4つの空間にそれぞれ対向するように配置されて、前記窓フレームは前記ボディフレームに取付けられ、
前記1、第3及び第4窓部は第1、第3及び第4の扉でそれぞれ被覆され、
該第1、第3及び第4扉において、外縁に相当する縁にはガーニッシュが設けられ、
前記第2窓部には対応する扉がなく、該第2窓部の前記窓フレームにおいて前記田の字の外縁に相当する縁にはリテーナが設けられて、該リテーナが前記第2ガーニッシュを支持して、該第2ガーニッシュが前記第1扉の第1ガーニッシュ及び前記第3扉の第3ガーニッシュと位置合わせされる。
【0010】
扉がドアタイプの場合、扉の一縁にヒンジが取り付けられる。機械的剛性を確保するためヒンジはボディフレームで支持される、即ちボディフレームに枢着される。
他方、扉は窓フレーム毎に配置されるので、ボディフレームと窓フレームとの位置合わせが不十分であると、各扉のガーニッシュと第2窓部のリテーナに支持されたガーニッシュとの位置合わせが不十分になるおそれがある。そこでこの発明の第4局面は次のように規定される。
第3局面の切削加工機において、前記ボディフレームには重力に対向する方向の支持面を備えた基準フレームが備えられ、
前記窓フレームには前記基準フレームの前記支持面に支持される被支持フレームが備えられ、
前記第1、第3、第4扉は前記ボディフレームに枢着されて開閉され、
前記窓フレームの被支持フレームを前記ボディフレームの支持面に支持させることで、前記第1、第3ガーニッシュと前記第2ガーニッシュとが位置合わせされる。
【0011】
このように規定される第4局面の切削加工機によれば、窓フレームの被支持フレームがボディフレームの基準フレームで下支えされるので、窓フレームとボディフレームとの位置が安定する。よって、ボディフレームに枢着される扉と第2窓部の窓フレームのリテーナの位置も安定し、もって、扉のガーニッシュとリテーナに支持されたガーニッシュとの位置合わせが安定する。
【0012】
この発明の第5局面は切削加工機に適用される窓フレームに着目したものであって、次のように規定される。即ち、
複数の空間を規定するボディフレームを備える切削加工機に適用され、前記複数の空間を開放する窓部を規定する窓フレームであって、
一体物からなる、窓フレーム。
同じく、第6局面は次の様に規定される。
第5局面に規定の窓フレームであって、前記窓フレームには、前記ボディフレームに設けられた基準フレームにおいて重力に対向する支持面に支持される、被支持フレームが備えられ、
扉で被覆されない第2窓部の外縁に、第2ガーニッシュを支持するリテーナを備え、
前記窓フレームの被支持フレームを前記ボディフレームの基準フレームの支持面に支持させることで、前記第2ガーニッシュが他の窓部を被覆する第1扉の第1ガーニッシュに対して位置合わせされる。
【0013】
同じく、この発明の第7局面は次のように規定される。
第6局面に規定の窓フレームであって、前記窓フレームは田の字形状であり、田の字の一つの孔で構成される前記第2窓部において、前記田の字の外縁に相当する外縁に沿って、前記リテーナが取付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は本発明の実施形態の切削加工機を示す斜視図である。
図2図2は同正面図である。
図3図3は切削加工機のフレーム構造を示す斜視図である。
図4図4はフレーム構造のなかの基台フレームを示す斜視図である。
図5図5は窓フレームの構造を示す斜視図である。
図6図6は窓フレームの正面図である。
図7図7は窓フレームの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1にこの発明の実施形態の切削加工機としての歯科用ミリングマシン1(以下、単に加工機1と略す)の斜視図を示す。図2は同正面図である。
この加工機1は側面視が将棋駒形であって正面が開放された筐体3を備える。筐体3の正面は田の字形に4つの窓部10、20、30及び40に分割されている。
【0016】
第1窓部10には第1扉11が取付けられる。この第1扉11は図面視右側縁を中心に回動する。符号13は取手である。第1扉11にはその外縁に沿って第1ガーニッシュ15A、15Bが取付けられている。この例では、第1ガーニッシュ15A、15Bとして額縁様の長尺な部材を採用している。第1扉11は第1ガーニッシュ15A、15Bを支持するフレーム16と、フレーム16に囲まれた透光板17とを備える。透光板17はガラス等から形成されて内部を視認可能としている。
この第1窓部10の内側の空間には切削加工に要する工具の保持具が配置される。
【0017】
第2窓部20には扉は取り付けられていない。
第2窓部20の外縁には第2ガーニッシュ25A、25Bが取付けられている。この第2ガーニッシュ25A、25Bは第1ガーニッシュ15A、15Bと同一の部材である。即ち、同一の横断面と表面テクスチャーを持ち、同一の材料で形成されている。
この第2窓部20にはコントロールパネルが配置される。コントロールパネルの表面には、第1扉11の取手13に連続する模様23が描かれている。
【0018】
第3窓部30には第3扉31が取付けられる。この第3扉31は図面視左側縁を中心に回動する。符号33は取手である。この取手33は、正面視で、コントロールパネルの模様23と連続する。第3扉31にはその外縁に沿って第3ガーニッシュ35A、35Bが取付けられている。この第3ガーニッシュ35A、35Bは第1ガーニッシュ15A、15Bと同一の部材である。第3扉31は第3ガーニッシュ35A、35Bを支持するフレーム36と、フレーム36に囲まれた透光板37とを備える。
この第3窓部30の内側の空間には切削加工装置(ミリングマシン)が配置される。
【0019】
第4窓部40には第4扉41が取付けられる。この第4扉41は図面視左側縁を中心に回動する。符号43は取手である。第4扉41にはその外縁に沿って第4ガーニッシュ45A、45Bが取付けられている。この第4ガーニッシュ45A、45Bは第1ガーニッシュ15A、15Bと同一の部材である。第4扉41は第4ガーニッシュ45A、45Bを支持するフレーム46と、フレーム46に囲まれた透光板47とを備える。
この第4窓部40の内側の空間には切削対象(ワーク)の保持装置及びそのチェインジャーが配置される。
【0020】
図3は加工機1から、外枠プレートと扉及び内部の機能装置を取り外した、いわゆる骨組み(フレーム構造)を示す斜視図である。
図3に示すように、加工機1の骨組みは窓フレーム100とボディフレーム200とから大略構成される。
ボディフレーム200は基台フレーム210に側壁パネル201、202を組付けてなる。側壁パネル201、202は側面視が将棋駒形である。基台フレーム210は、図4に示すように、基台プレート211に第1仕切り板213、第2仕切り板215及び第3仕切り板217を立設させた構造である。
【0021】
基台プレート211のほぼ中央から立設されている第1仕切り板213の上縁230に窓フレーム100が支持される。
第2仕切り板215及び第3仕切り板217は、ボディフレーム200内に収納する各種の機能装置の機能や重量等に応じて任意に設計される。
図4において、基台プレート210、第1仕切り板213、第2仕切り板215及び両者の間に架渡されたプレート220により区画される空間の正面側が第3窓部30になる。この第3窓部30を基準として、ボディフレーム200に4つの空間が形成され、それぞれの正面側に各窓部が形成されることは、当業者であれば理解できよう。
【0022】
図5に窓フレーム100を示す。
窓フレーム100は窓部を画定する平板部101と、平板部101の左右縦縁から図面視で奥側へ折り曲げられたフランジ部102及び103を備えている。
平板部101は縦方向3本の縦フレーム101Y1、101Y2及び101Y3と横方向2本の横フレーム101X1及び101X2とで第1~第4窓部を画定する。この例では、平板部101の上縁において、田の字を構成する横フレームは省略されている。上縁プレート120がその代用をすることができる。
縦フレーム101Y1、101Y2及び101Y3並びに横フレーム横フレーム101X1及び101X2、更にはフランジ部102及び103は一体物であり、一枚の鋼板からプレス打ち抜き、及びプレス加工により形成される。
【0023】
平板部101において、第1窓部10は第1縦フレーム101Y1、第2縦フレーム101Y2及び第1横フレーム101X1で画定される。
第2窓部20は第1縦フレーム101Y1、第2縦フレーム101Y2、第1横フレーム101X1及び第2横フレームX2で画定される。
第3窓部30は第2縦フレーム101Y2、第3縦フレーム101Y3、第1横フレーム101X1及び第2横フレームX2で画定される。
第4窓部40は第2縦フレーム101Y2、第3縦フレーム101Y3及び第1横フレーム101X1で画定される。
【0024】
平板部101の裏面には、対応する領域に配置される各種の機能装置に応じて補強部が付設される。符号130に示すボックス型の補強部は第1窓部10を画定する全フレーム101Y1、101Y2及び101X1に固定される。このボックス型補強部130の下面が基台フレーム210の第1仕切り版213の上縁230で支持される。ボックス型補強部130には高い剛性が確保されるので、基台フレーム210でこれを下支えすることにより、基台フレーム210と窓フレーム100との位置関係、ひいてはボディフレーム200と窓フレーム100との位置関係が安定する。
フランジ部102及び103にそれぞれ側壁パネル201、202が連結される。
【0025】
平板部101において第2窓部20を画定する第1縦フレーム101Y1と第2横フレーム101X2とには正面視で逆L字形のリテーナ160が取付けられる。符号161は第1縦フレーム101Y1とリテーナ160とをつなぐ第1連結部材、符号163は第2横フレーム101Y2とリテーナ160とをつなぐ第2連結部材である。
このリテーナに第2ガーニッシュ25A、25Bが固定される。
【0026】
このように構成される加工機1によれば、4つの窓部10、20、30及び40が一枚の窓フレーム100の平板部101で画定される。
更に、窓フレーム100の被支持フレーム(補強部130)がボディフレーム200の支持フレーム(第1仕切り板213)の支持面(230、重力に対向する方向の面)で下支えされるので、窓フレーム100とボディフレーム200との位置が安定する。
ここに、第1扉11、第3扉31及び第4扉41は、図示しないヒンジにより、ボディフレーム200に枢着される。各扉を枢着させる際、ヒンジは窓フレーム100に形成された切欠き105を介して、即ち、各切欠き15の周壁に干渉しないように位置決めされる。これにより、各扉と窓フレーム100との位置決めがなされることとなり、もって、各扉が窓フレーム100に対して整合される。窓フレーム100は一枚ものであるので、各扉の位置も整合され、もって、各ガーニッシュ15A及び15B、35A及び35B並びに45A及び45Bの位置が整合される。併せて、取手13、33、43の位置も整合される。
【0027】
窓フレーム100をボディフレーム200で下支えする構成を採用することで両者の位置合わせがなされて、かつ安定することは既述の通りであり、これによりボディフレームに枢着された第1扉11及び第3扉31と窓フレーム100において第2窓20を画定する第1縦フレーム101Y1及び第2横フレーム101Y2との位置合わせが安定する。更に、第1扉11及び第3扉31は窓フレーム100に設けられた切欠き105により、窓フレーム100に対する位置も整合されている。よって、第1扉11及び第3扉31と第2窓部20を画定する第1縦フレーム101Y1及び第2横フレーム101Y2との位置が更に精緻に整合される。
これにより、第1扉の第1ガーニッシュ15Aと第2窓部20を画定する第1縦フレーム101Y1に取付けられた第2ガーニッシュ25Aとの位置合わせがなされ、かつ、第3扉の第3ガーニッシュ35Aと第2窓部20を画定する第2横フレーム101X2に取付けられた第2ガーニッシュ25Bとの位置合わせがなされる。同様に、コントロールパネルに描かれた模様23と、取手13及び取手33との位置合わせもなされる。
【0028】
上記では4つの窓部を備えた加工機を例に採り説明をしてきたが、窓の数は4つに制限されるものではなく、複数の窓を備える加工機に本発明が適用可能なことは当業者であれば容易に把握できる。窓の位置が制限されないことも同様である。
扉及び窓フレームに取付けられたガーニッシュの形状も任意に選択可能である。
【0029】
本発明は、上記しかつ図面に示した実施形態のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。
【符号の説明】
【0030】
1 加工機
10、20、30、40 窓部
11、31、41 扉
15A、15B 第1ガーニッシュ
25A、25B 第2ガーニッシュ
35A、35A 第3ガーニッシュ
45A、45B 第4ガーニッシュ
100 窓フレーム
160 リテーナ
200 ボディフレーム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7