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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023124931
(43)【公開日】2023-09-07
(54)【発明の名称】換気システム
(51)【国際特許分類】
   F24F 7/007 20060101AFI20230831BHJP
   F24F 11/65 20180101ALI20230831BHJP
   F24F 11/77 20180101ALI20230831BHJP
   F24F 110/10 20180101ALN20230831BHJP
   F24F 110/20 20180101ALN20230831BHJP
【FI】
F24F7/007 B
F24F11/65
F24F11/77
F24F110:10
F24F110:20
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022028802
(22)【出願日】2022-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100131495
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 健児
(72)【発明者】
【氏名】宮部 竜太朗
(72)【発明者】
【氏名】東条 匠
(72)【発明者】
【氏名】服部 慎也
(72)【発明者】
【氏名】樋口 智之
(72)【発明者】
【氏名】清本 訓央
【テーマコード(参考)】
3L056
3L260
【Fターム(参考)】
3L056BD07
3L260AB15
3L260AB17
3L260BA13
3L260BA24
3L260CA12
3L260CA13
3L260CB53
3L260FC02
3L260FC03
(57)【要約】
【課題】本開示は、排気装置と換気装置を運転した場合であっても屋内空間が負圧になることを抑制し得る換気システムを提供する。
【解決手段】本開示における換気システムは、換気装置と、排気装置と、換気装置および排気装置の動作を制御するコントローラと、を備える。コントローラは、排気装置の運転が実行中であるか否かを判定する判定部を有する。コントローラは、排気装置の運転が実行中ではないと判定部が判定した場合、排気流が第一風量となるように排気送風機を運転制御する動作と給気流が第一風量となるように給気送風機を運転制御する動作とを含む第一運転モードを実行する。コントローラは、排気装置の運転が実行中であると判定部が判定した場合、排気流が第一風量より小さい第二風量となるように排気送風機を運転制御する動作と給気流が第一風量より大きい第三風量となるように給気送風機を運転制御する動作とを含む第二運転モードを実行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋内空間から屋外空間へ流通する排気流を生成する排気送風機と前記屋外空間から前記屋内空間へ流通する給気流を生成する給気送風機とを有する換気装置と、
前記屋内空間から前記屋外空間へ空気を排気する排気装置と、
前記換気装置および前記排気装置の動作を制御するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記排気装置の運転が実行中であるか否かを判定する判定部を有し、
前記排気装置の運転が実行中ではないと前記判定部が判定した場合、前記排気流が第一風量となるように前記排気送風機を運転制御する動作と前記給気流が前記第一風量となるように前記給気送風機を運転制御する動作とを含む第一運転モードを実行し、
前記排気装置の運転が実行中であると前記判定部が判定した場合、前記排気流が前記第一風量より小さい第二風量となるように前記排気送風機を運転制御する動作と前記給気流が前記第一風量より大きい第三風量となるように前記給気送風機を運転制御する動作とを含む第二運転モードを実行する、換気システム。
【請求項2】
前記屋内空間の温度を測定する第一温度センサと、
前記屋内空間の湿度を測定する湿度センサと、を備え、
前記換気装置は、
前記排気流と前記給気流との間で熱交換する熱交換素子と、
前記給気流の温度を測定する第二温度センサと、を有し、
前記コントローラは、
前記第一温度センサが測定した前記屋内空間の温度と前記湿度センサが測定した前記屋内空間の湿度とに基づき前記屋内空間の空気の露点温度を算出する露点温度算出部と、
前記露点温度算出部が算出した前記露点温度と前記第二温度センサが測定した前記給気流の温度とを比較する温度比較部と、を有し、
前記第二運転モードを実行中であり、且つ前記温度比較部が比較した結果、前記給気流の温度が前記露点温度より低い場合、前記第二運転モードを停止し、前記第一運転モードを開始する、請求項1記載の換気システム。
【請求項3】
前記第二温度センサは、
前記給気流が通る風路において前記熱交換素子の下流側に配置される、請求項2記載の換気システム。
【請求項4】
前記屋外空間から前記屋内空間へ空気を給気する給気装置を備え、
前記コントローラは、
前記排気装置の運転が実行中であると前記判定部が判定した場合、前記排気流が前記第一風量より小さい前記第二風量となるように前記排気送風機を運転制御する動作と前記給気流が前記第一風量より大きい前記第三風量となるように前記給気送風機を運転制御する動作と前記給気装置の運転を開始する動作とを含む第三運転モードを実行する、請求項1記載の換気システム。
【請求項5】
前記屋内空間の温度を測定する第一温度センサと、
前記屋内空間の湿度を測定する湿度センサと、を備え、
前記換気装置は、
前記排気流と前記給気流との間で熱交換する熱交換素子と、
前記給気流の温度を測定する第二温度センサと、を有し、
前記コントローラは、
前記第一温度センサが測定した前記屋内空間の温度と前記湿度センサが測定した前記屋内空間の湿度とに基づき前記屋内空間の空気の露点温度を算出する露点温度算出部と、
前記露点温度算出部が算出した前記露点温度と前記第二温度センサが測定した前記給気流の温度とを比較する温度比較部と、を有し、
前記第三運転モードを実行中であり、且つ前記温度比較部が比較した結果、前記給気流の温度が前記露点温度より低い場合、前記第三運転モードの実行を停止し、前記排気流が前記第一風量となるように前記排気送風機を運転制御する動作と前記給気流が前記第一風量となるように前記給気送風機を運転制御する動作と前記給気装置の運転を継続する動作とを含む第四運転モードを実行する、請求項4記載の換気システム。
【請求項6】
前記第二温度センサは、
前記給気流が通る風路において前記熱交換素子の下流側に配置される、請求項5記載の換気システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、屋内空間の空気を換気する換気システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、消費電力を軽減しつつ、室内に快適な空気を供給する換気システムを開示する。この換気システムは、給気送風部と、排気送風部と、熱交換器と、を備えた第1の換気装置と、浴室の空気を排気する第2の換気装置と、を備える。給気送風部は、給気用モータと、給気用ファンを含む。排気送風部は、排気用モータと、排気用ファンを含む。熱交換器は、室内へ給気される空気と室外へ排気される空気の間で熱交換を行う。第2の換気装置が排気運転を行う場合、第1の換気装置は、排気用モータの回転数を減少させつつ排気運転を継続する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-134121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
複数の換気装置を運転することにより屋内空間に対する総給気風量が総排気風量より小さくなる場合、屋内空間は負圧(陰圧とも呼ぶ)になる。屋内空間が負圧になると、建物の隙間など意図しない部分から屋外空間の空気が屋内空間へ侵入する場合がある。特許文献1に開示する技術は、排気装置と換気装置を運転した場合に屋内空間が負圧になることを抑制するという点で改善の余地があった。
【0005】
本開示の目的のひとつは、排気装置と換気装置を運転した場合であっても屋内空間が負圧になることを抑制し得る換気システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の換気システムは、屋内空間から屋外空間へ流通する排気流を生成する排気送風機と屋外空間から屋内空間へ流通する給気流を生成する給気送風機とを有する換気装置と、屋内空間から屋外空間へ空気を排気する排気装置と、換気装置および排気装置の動作を制御するコントローラと、を備える。コントローラは、排気装置の運転が実行中であるか否かを判定する判定部を有する。コントローラは、排気装置の運転が実行中ではないと判定部が判定した場合、排気流が第一風量となるように排気送風機を運転制御する動作と給気流が第一風量となるように給気送風機を運転制御する動作とを含む第一運転モードを実行する。コントローラは、排気装置の運転が実行中であると判定部が判定した場合、排気流が第一風量より小さい第二風量となるように排気送風機を運転制御する動作と給気流が第一風量より大きい第三風量となるように給気送風機を運転制御する動作とを含む第二運転モードを実行する。
【発明の効果】
【0007】
本開示における換気システムは、排気装置の運転が実行中であるか否かに応じて、換気装置の給気風量と排気風量を調整することができる。そのため、排気装置と換気装置を運転した場合であっても屋内空間が負圧になることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施の形態1における換気システムの構成を示す概要図である。
図2図2は、実施の形態1における換気装置の構成を示す概要図である。
図3図3は、実施の形態1におけるコントローラの構成を示す回路ブロック図である。
図4図4は、実施の形態1における換気装置と排気装置の動作制御の流れを示すフローチャートである。
図5図5は、実施の形態2における換気システムの構成を示す概要図である。
図6図6は、実施の形態2における換気装置の構成を示す概要図である。
図7図7は、実施の形態2におけるコントローラの構成を示す回路ブロック図である。
図8図8は、実施の形態2における換気装置、排気装置及び給気装置の動作制御の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明、または、実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が必要以上に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0010】
なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図していない。
【0011】
(実施の形態1)
以下、図1図4を用いて、実施の形態1を説明する。
【0012】
[1-1.構成]
図1に示すように、換気システム1は、換気装置10と排気装置20とを連動して、住宅等の屋内空間Sから排気する風量と、屋内空間Sへ給気する風量と、を調整する。屋内空間Sは、リビング等の居住空間を指し示す。風量は、単位時間毎に屋内空間Sから排気される空気の体積(単位:m3/h)/単位時間毎に屋内空間Sへ給気される空気の体積(単位:m3/h)である。換気システム1は、第一温度センサ3と、湿度センサ4と、換気装置10と、排気装置20と、コントローラ30と、を備える。
【0013】
第一温度センサ3は、屋内空間Sの温度T1(単位:℃)を測定する。第一温度センサ3は、コントローラ30と一体に設けられる。
【0014】
湿度センサ4は、屋内空間Sの湿度H1(単位:%)を測定する。湿度センサ4は、コントローラ30と一体に設けられる。
【0015】
図1に示すように、換気装置10は、排気流AF1及び給気流AF2により屋内空間Sの空気を換気する。排気流AF1は、後述する排気送風機11により生成される屋内空間Sから屋外空間へ向かう空気の流れである。給気流AF2は、後述する給気送風機12により生成される屋外空間から屋内空間Sへ向かう空気の流れである。換気装置10は、排気流AF1及び給気流AF2を流通するためのダクト2aと接続することで、屋内空間Sと屋外空間とに連通する。換気装置10は、吊り金具を用いて屋内空間Sの天井裏に配置される。
【0016】
図2に示すように、換気装置10は、排気送風機11と、給気送風機12と、熱交換素子13と、RA開口14と、EA開口15と、OA開口16と、SA開口17と、第二温度センサ18と、を有する。
【0017】
排気送風機11は、排気流AF1を生成する。排気送風機11は、排気流AF1を流通する排気風路において、熱交換素子13より下流側に配置される。排気送風機11は、空気を昇圧するファンと、ファンを回動可能に軸支するモータと、を有し、公知の遠心送風機を採用する。
【0018】
給気送風機12は、給気流AF2を生成する。給気送風機12は、給気流AF2を流通する給気風路において、熱交換素子13より下流側に配置される。給気送風機12は、空気を昇圧するファンと、ファンを回動可能に軸支するモータと、を有し、公知の遠心送風機を採用する。
【0019】
熱交換素子13は、排気流AF1に含まれる全熱と給気流AF2に含まれる全熱とを交換する。熱交換素子13は、排気流AF1を流通する排気風路と給気流AF2を流通する給気風路の一部を構成する。
【0020】
RA開口14は、排気流AF1を換気装置10へ吸い込むための開口である。RA開口14は、排気流AF1を流通する排気風路の一部を構成する。RA開口14は、ダクト2aと接続することで屋内空間Sと連通する。RAは、Return Air(還気)の略である。
【0021】
EA開口15は、排気流AF1を換気装置10から吹き出すための開口である。EA開口15は、排気流AF1を流通する排気風路の一部を構成する。EA開口15は、ダクト2aと接続することで屋外空間と連通する。EAは、Exhaust Air(排気)の略である。
【0022】
OA開口16は、給気流AF2を換気装置10へ吸い込むための開口である。OA開口16は、給気流AF2を流通する給気風路の一部を構成する。OA開口16は、ダクト2aと接続することで屋外空間と連通する。OAは、Outside Air(外気)の略である。
【0023】
SA開口17は、給気流AF2を換気装置10から吹き出すための開口である。SA開口17は、給気流AF2を流通する給気風路の一部を構成する。SA開口17は、ダクト2aと接続することで屋内空間Sと連通する。SAは、Supply Air(給気)の略である。
【0024】
第二温度センサ18は、給気流AF2の温度T2(単位:℃)を測定する。第二温度センサ18は、給気流AF2を流通する給気風路において熱交換素子13より下流側に配置される。つまり、第二温度センサ18は、排気流AF1と熱エネルギーを交換した後の給気流AF2の温度T2を測定する。
【0025】
図1に示すように、排気装置20は、排気流AF3により屋内空間Sの空気を排気する。排気流AF3は、排気装置20が有する図示しない送風機により生成される屋内空間Sから屋外空間へ向かう気流である。排気装置20は、排気流AF3を流通するためのダクト2bと接続することで屋内空間Sと屋外空間とに連通する。排気装置20は、加熱調理器の上方において吊り金具により固定される。排気装置20は、調理によって発生する油煙を含む空気を屋内空間Sから屋外空間へ排気するレンジフードである。なお、加熱調理器は、換気システム1に含まれない。
【0026】
コントローラ30は、第一温度センサ3と、湿度センサ4と、換気装置10と、排気装置20と、に電気的に通信可能に接続し、換気システム1を統括的に制御する。コントローラ30は、第一温度センサ3及び湿度センサ4と一体に設けられる。コントローラ30は、屋内空間Sの壁面に設置される。
【0027】
図3に示す各機能ブロックは、ハードウエア的には、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)をはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウエア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウエア、ソフトウエアの組み合わせによっていろいろな形で実現できることは、本明細書に触れた当業者には理解されるところである。
【0028】
コントローラ30は、動作情報受信部31と、判定部32と、温湿度情報受信部33と、露点温度算出部34と、温度比較部35と、処理部36と、第一動作制御部37と、第二動作制御部38と、を有する。
【0029】
動作情報受信部31は、排気装置20の動作に係る情報を受信する。排気装置20の動作に係る情報は、排気装置20の運転ON/OFFを示す信号である。動作情報受信部31は、受信した排気装置20の動作に係る情報を判定部32へ送信する。
【0030】
判定部32は、動作情報受信部31から受信した情報に基づき排気装置20の運転が実行中されたか否かの判定を行う。判定部32は、排気装置20の運転が実行中であるか否かの判定結果に係る情報を処理部36へ送信する。
【0031】
温湿度情報受信部33は、第一温度センサ3が測定した屋内空間Sの温度T1に係る情報と、湿度センサ4が測定した屋内空間Sの湿度H1に係る情報と、第二温度センサ18が測定した給気流AF2の温度T2に係る情報と、を受信する。温度T1に係る情報は、温度の数値そのものでもよいし、電圧値等の別の値へ変換した値であってもよい。湿度H1に係る情報は、湿度の数値そのものでもよいし、電圧値等の別の値へ変換した値であってもよい。温度T2に係る情報は、温度の数値そのものでもよいし、電圧値等の別の値へ変換した値であってもよい。温湿度情報受信部33は、温度T1に係る情報及び湿度H1に係る情報の露点温度算出部34への送信と、温度T2に係る情報の温度比較部35へ送信と、を実行する。
【0032】
露点温度算出部34は、温湿度情報受信部33から送信された屋内空間Sの温度T1に係る情報及び屋内空間Sの湿度H1に係る情報に基づき、屋内空間Sの露点温度DPを算出する。露点温度DPは、屋内空間Sの空気中に含まれる水分の凝縮が開始される温度(単位:℃)である。温度T1が露点温度DPより低くなると空気中の水分の凝縮が開始され、屋内空間Sに結露が発生する可能性が高まる。露点温度算出部34は、算出した屋内空間Sの露点温度DPに係る情報を温度比較部35へ送信する。屋内空間Sの露点温度DPに係る情報は、温度の数値そのものでもよいし、電圧値等の別の値へ変換した値であってもよい。
【0033】
温度比較部35は、温湿度情報受信部33から送信された給気流AF2の温度T2に係る情報と、露点温度算出部より送信された屋内空間Sの露点温度DPに係る情報と、を受信する。温度比較部は、受信した温度T2に係る情報及び露点温度DPに係る情報に基づき、温度T2と露点温度DPの大小関係を比較する。温度比較部35は、温度T2と露点温度DPの大小関係を比較した結果を処理部36へ送信する。
【0034】
処理部36は、判定部32から送信された情報と、温度比較部35から送信された情報と、に基づく処理を実行し、第一動作制御部37及び第二動作制御部38のいずれか、または両方に対して処理の結果を出力する。
【0035】
第一動作制御部37は、処理部36から出力される情報に基づき、排気送風機11の動作を制御する。処理部36から出力される情報は、排気送風機11の運転ON/OFFを含む運転出力に係る情報を含む。
【0036】
第二動作制御部38は、処理部36から出力される情報に基づき、給気送風機12の動作を制御する。処理部36から出力される情報は、給気送風機12の運転ON/OFFを含む運転出力に係る情報を含む。
【0037】
[1-2.動作]
以上のように構成された換気システム1について、図4を用いてコントローラ30による換気装置10及び排気装置20の動作制御を説明する。
【0038】
(ステップS1)
コントローラ30は、換気装置10の運転を開始すると、排気流AF1が第一風量Q1[m3/h]となるように排気送風機11を運転制御する動作と、給気流AF2が第一風量Q1[m3/h]となるように給気送風機12を運転制御する動作と、を含む第一運転モードを実行する。コントローラ30は、第一運転モードを実行した後、ステップS2を実行する。
【0039】
(ステップS2)
コントローラ30は、判定部32を用いて排気装置20の運転が実行中であるか否かの判定を行う。コントローラ30は、排気装置20の運転が実行中ではないと判定部32が判定した場合(ステップS2のN)、ステップS2を繰り返す。コントローラ30は、排気装置20の運転が実行中であると判定部32が判定した場合(ステップS2のY)、ステップS3を実行する。
【0040】
(ステップS3)
コントローラ30は、排気流AF1が第一風量Q1[m3/h]より小さい第二風量Q2[m3/h]となるように排気送風機11の運転制御を行う動作と、給気流AF2が第一風量Q1[m3/h]より大きい第三風量Q3[m3/h]となるように給気送風機12の運転制御を行う動作と、を含む第二運転モードを実行する。第一風量Q1、第二風量Q2及び第三風量Q3の大小関係は、Q2<Q1<Q3である。コントローラ30は、第二運転モードを実行した後、ステップS4を実行する。
【0041】
(ステップS4)
コントローラ30は、温度比較部35を用いて給気流AF2の温度T2と屋内空間Sの露点温度DPの大小を比較する。コントローラ30は、温度比較部35が比較した結果、温度T2が露点温度DP以上である場合(ステップS4のN)、第二運転モードの実行を継続する(ステップS3へ戻る)。コントローラ30は、温度比較部35が比較した結果、温度T2が露点温度DPより低い場合、ステップS5を実行する。
【0042】
(ステップS5)
コントローラ30は、第二運転モードの実行を停止し、第一運転モードを実行する。
【0043】
[1-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、換気システム1は、屋内空間Sから屋外空間へ流通する排気流AF1を生成する排気送風機11と屋外空間から屋内空間Sへ流通する給気流AF2を生成する給気送風機12とを有する換気装置10と、屋内空間Sから屋外空間へ空気を排気する排気装置20と、換気装置10および排気装置20の動作を制御するコントローラ30と、を備える。コントローラ30は、排気装置20の運転が実行中であるか否かを判定する判定部32を有する。コントローラ30は、排気装置20の運転が実行中ではないと判定部32が判定した場合、排気流AF1が第一風量Q1[m3/h]となるように排気送風機11を運転制御する動作と給気流AF2が第一風量Q1[m3/h]となるように給気送風機12を運転制御する動作とを含む第一運転モードを実行する。コントローラ30は、排気装置20の運転が実行中であると判定部32が判定した場合、排気流AF1が第一風量Q1[m3/h]より小さい第二風量Q2[m3/h]となるように排気送風機11を運転制御する動作と給気流AF2が第一風量Q1[m3/h]より大きい第三風量Q3[m3/h]となるように給気送風機12を運転制御する動作とを含む第二運転モードを実行する。
【0044】
これにより、第二運転モードにおける排気流AF1及び排気流AF3の風量の総和は、排気流AF1の風量を第一風量Q1[m3/h]に維持した場合と比べて小さくなる。さらに、給気流AF2の風量は、第二運転モードにおいて、第一風量Q1[m3/h]から第三風量Q3[m3/h]へ上昇する。そのため、給気流AF2の風量を排気流AF1及び排気流AF3の風量の総和へ近づけることで、屋内空間Sの負圧状態を緩和することができる。または、給気流AF2の風量を排気流AF1及び排気流AF3の風量の総和より大きくすることで、屋内空間Sを正圧(陽圧とも呼ぶ)にすることができる。すなわち、換気システム1は、排気装置20と換気装置10を運転した場合であっても屋内空間Sが負圧になることを抑制することができる。
【0045】
また、本実施の形態において、換気システム1は、屋内空間Sの温度T1を測定する第一温度センサ3と、屋内空間Sの湿度H1を測定する湿度センサ4と、を備える。換気装置10は、排気流AF1と給気流AF2との間で熱交換する熱交換素子13と、給気流AF2の温度T2を測定する第二温度センサ18と、を有する。コントローラ30は、第一温度センサ3が測定した屋内空間Sの温度T1と湿度センサ4が測定した屋内空間Sの湿度H1とに基づき屋内空間Sの空気の露点温度DPを算出する露点温度算出部34と、露点温度算出部34が算出した露点温度DPと第二温度センサ18が測定した給気流AF2の温度T2とを比較する温度比較部35と、を有する。コントローラ30は、第二運転モードを実行中であり、且つ温度比較部35が比較した結果、給気流AF2の温度T2が露点温度DPより低い場合、第二運転モードを停止し、第一運転モードを開始する。
【0046】
これにより、第二運転モードよりも熱交換効率が高い第一運転モードを実行することで、露点温度DPより低い温度T2を有する給気流AF2が屋内空間Sへ入り込むことを抑制する。そのため、換気システム1は、屋内空間Sの天井面に設けた給気流AF2を屋内空間Sへ吹き出すための開口近傍で結露が発生し、結露した水滴が屋内空間Sの床面に落下して居住者に不快感を与える可能性を低減することができる。
【0047】
また、本実施の形態において、第二温度センサ18は、給気流AF2が通る風路において熱交換素子13の下流側に配置される。
【0048】
これにより、換気システム1は、屋内空間Sへ吹き出す給気流AF2の温度に近い温度T2を測定することができる。そのため、換気システム1は、屋内空間Sに設けた給気流AF2を吹き出すための開口近傍で結露が発生することを抑制することができる。
【0049】
(実施の形態2)
以下、図5図8を用いて、実施の形態2を説明する。
【0050】
[2-1.構成]
図5において、実施の形態2に係る換気システム101は、換気装置110が第三温度センサ119を有する点と、給気装置140を備える点と、で少なくとも実施の形態1に係る換気システム1と異なる。また、これに伴い換気装置110、排気装置20及び給気装置140の制御方法が実施の形態1のそれと異なるため、換気システム101は、コントローラ30ではなく、コントローラ130を備える。
【0051】
給気装置140は、給気流AF4により屋内空間Sへ空気を供給する。給気流AF4は、給気装置140が有する図示しない送風機により生成される屋外空間から屋内空間Sへ向かう気流である。給気装置140は、給気流AF4を流通するためのダクト2cと接続することで屋内空間Sと屋外空間とに連通する。給気装置140は、吊り金具によって屋内空間Sの天井裏に設置される。
【0052】
図6に示すように、第三温度センサ119は、換気装置110に配置される。第三温度センサ119は、給気流AF2の温度T3(単位:℃)を測定する。第三温度センサ119は、給気流AF2を流通する給気風路において熱交換素子13より上流側に配置される。つまり、第三温度センサ119は、排気流AF1と熱エネルギーを交換する前の給気流AF2の温度T3を測定する。
【0053】
図7において、コントローラ130は、第一温度センサ3と、湿度センサ4と、換気装置110と、排気装置20と、第三温度センサ119と、給気装置140と、に電気的に通信可能に接続する。コントローラ130は、温湿度情報受信部133と、温度比較部135と、処理部136と、第三動作制御部139と、を有する。
【0054】
温湿度情報受信部133は、第一温度センサ3が測定した屋内空間Sの温度T1に係る情報と、湿度センサ4が測定した屋内空間Sの湿度H1に係る情報と、第二温度センサ18が測定した給気流AF2の温度T2に係る情報と、第三温度センサ119が測定した給気流AF2の温度T3に係る情報と、を受信する。温度T3に係る情報は、温度の数値そのものでもよいし、電圧値等の別の値へ変換した値であってもよい。温湿度情報受信部133は、温度T1に係る情報及び湿度H1に係る情報の露点温度算出部34への送信と、温度T2及び温度T3に係る情報の温度比較部135への送信と、を実行する。
【0055】
温度比較部135は、温湿度情報受信部133から送信された給気流AF2の温度T2に係る情報と、給気流AF2の温度T3に係る情報と、露点温度算出部34より送信された屋内空間Sの露点温度DPに係る情報と、を受信する。温度比較部135は、受信した温度T2に係る情報及び露点温度DPに係る情報に基づき、温度T2と露点温度DPの大小関係を比較する。温度比較部135は、温度T2と露点温度DPの大小関係を比較した結果を処理部136へ送信する。温度比較部135は、受信した温度T3に係る情報及び露点温度DPに係る情報に基づき、温度T3と露点温度DPの大小関係を比較する。温度比較部135は、温度T3と露点温度DPの大小関係を比較した結果を処理部136へ送信する。
【0056】
処理部136は、判定部32から送信された情報と、温度比較部135から送信された情報と、に基づく処理を実行し、第一動作制御部37、第二動作制御部38及び第三動作制御部139のいずれか、または複数に対して処理の結果を出力する。
【0057】
第三動作制御部139は、処理部136から出力される情報に基づき、給気装置140の動作制御を実行する。処理部136から出力される情報は、給気装置140の運転ON/OFFを含む運転出力に係る情報を含む。
【0058】
[2-2.動作]
以上のように構成された換気システム101について、図8を用いてコントローラ130による換気装置110、排気装置20及び給気装置140の動作制御を説明する。
【0059】
(ステップS101)
コントローラ130は、換気装置110の運転を開始すると、排気流AF1が第一風量Q1[m3/h]となるように排気送風機11を運転制御する動作と、給気流AF2が第一風量Q1[m3/h]となるように給気送風機12を運転制御する動作と、を含む第一運転モードを実行する。第一運転モードは、給気装置140の運転を停止する。コントローラ130は、第一運転モードを実行した後、ステップS102を実行する。
【0060】
(ステップS102)
コントローラ130は、判定部32を用いて排気装置20の運転が実行中であるか否かの判定を行う。コントローラ130は、排気装置20の運転が実行中ではないと判定部32が判定した場合(ステップS102のN)、ステップS2を繰り返す。コントローラ130は、排気装置20の運転が実行中であると判定部32が判定した場合(ステップS102のY)、ステップS103を実行する。
【0061】
(ステップS103)
コントローラ130は、排気流AF1が第一風量Q1[m3/h]より小さい第二風量Q2[m3/h]となるように排気送風機11の運転制御を行う動作と、給気流AF2が第一風量Q1[m3/h]より大きい第三風量Q3[m3/h]となるように給気送風機12の運転制御を行う動作と、給気装置140の運転を実行する動作と、を含む第三運転モードを実行する。第一風量Q1、第二風量Q2及び第三風量Q3の大小関係は、Q2<Q1<Q3である。コントローラ130は、第三運転モードを実行した後、ステップS104を実行する。
【0062】
(ステップS104)
コントローラ130は、温度比較部135を用いて給気流AF2の温度T2と屋内空間Sの露点温度DPの大小を比較する。コントローラ130は、温度比較部135が比較した結果、温度T2が露点温度DP以上である場合(ステップS104のN)、第三運転モードの実行を継続する(ステップS104を繰り返す)。コントローラ130は、温度比較部135が比較した結果、温度T2が露点温度DPより低い場合、ステップS105を実行する。
【0063】
(ステップS105)
コントローラ130は、排気流AF1が第一風量Q1[m3/h]となるように排気送風機11を運転制御する動作と、給気流AF2が第一風量Q1[m3/h]となるように給気送風機12を運転制御する動作と、給気装置140の運転を継続する動作と、を含む第四運転モードを実行する。コントローラ130は、第四運転モードを実行した後、ステップS106を実行する。
【0064】
(ステップS106)
コントローラ130は、温度比較部135を用いて給気流AF2の温度T3と屋内空間Sの露点温度DPの大小を比較する。コントローラ130は、温度比較部135が比較した結果、温度T2が露点温度DP以上である場合(ステップS106のN)、第四運転モードの実行を継続する(ステップS106を繰り返す)。コントローラ130は、温度比較部135が比較した結果、温度T3が露点温度DPより低い場合、ステップS107を実行する。
【0065】
(ステップS107)
コントローラ130は、排気流AF1が第一風量Q1[m3/h]となるように排気送風機11を運転制御する動作と、給気流AF2が第一風量Q1[m3/h]となるように給気送風機12を運転制御する動作と、給気装置140の運転を停止する動作と、を含む第一運転モードを実行する。
【0066】
[2-3.効果等]
以上のように、本実施の形態において、換気システム101は、屋外空間から屋内空間Sへ空気を給気する給気装置140を備える。コントローラ130は、排気装置20の運転が実行中であると判定部32が判定した場合、排気流AF1が第一風量Q1[m3/h]より小さい第二風量Q2[m3/h]となるように排気送風機11を運転制御する動作と給気流AF2が第一風量Q1[m3/h]より大きい第三風量Q3[m3/h]となるように給気送風機12を運転制御する動作と給気装置140の運転を開始する動作とを含む第三運転モードを実行する。
【0067】
これにより、第三運転モードにおける排気流AF1及び排気流AF3の風量の総和は、排気流AF1の風量を第一風量Q1[m3/h]に維持した場合と比べて小さくなる。さらに、第三運転モードにおいて、給気流AF2の風量は、第一風量Q1[m3/h]から第三風量Q3[m3/h]へ上昇する。さらに、第三運転モードにおいて、屋内空間Sへ供給される空気の量は、第一運転モード(給気装置140の運転を開始する前)と比べて大きくなる。そのため、給気流AF2及び給気流AF4の風量の総和を排気流AF1及び排気流AF3の風量の総和へ近づけることで、屋内空間Sの負圧状態を緩和することができる。または、給気流AF2及び給気流AF4の風量の総和を排気流AF1及び排気流AF3の風量の総和より大きくすることで、屋内空間Sを正圧(陽圧とも呼ぶ)にすることができる。すなわち、換気システム1は、排気装置20と換気装置110を運転した場合であっても屋内空間Sが負圧になることを抑制することができる。
【0068】
また、本実施の形態において、換気システム101は、屋内空間Sの温度T1を測定する第一温度センサ3と、屋内空間Sの湿度H1を測定する湿度センサ4と、を備える。換気装置110は、排気流AF1と給気流AF2との間で熱交換する熱交換素子13と、給気流AF2の温度T2を測定する第二温度センサ18と、を有する。コントローラ130は、第一温度センサ3が測定した屋内空間Sの温度T1と湿度センサ4が測定した屋内空間Sの湿度H1とに基づき屋内空間Sの空気の露点温度DPを算出する露点温度算出部34と、露点温度算出部34が算出した露点温度DPと第二温度センサ18が測定した給気流AF2の温度T2とを比較する温度比較部135と、を有する。コントローラ130は、第三運転モードを実行中であり、且つ温度比較部135が比較した結果、給気流AF2の温度T2が露点温度DPより低い場合、第三運転モードの実行を停止し、排気流AF1が第一風量Q1[m3/h]となるように排気送風機11を運転制御する動作と給気流AF2が第一風量Q1[m3/h]となるように給気送風機12を運転制御する動作と給気装置140の運転を継続する動作とを含む第四運転モードを実行する。
【0069】
これにより、第三運転モードよりも熱交換効率が高い第四運転モードを実行することで、露点温度DPより低い温度T2を有する給気流AF2が屋内空間Sへ入り込むことを抑制する。さらに、給気装置140の運転を継続することで、給気流AF2及び給気流AF4の風量の総和を排気流AF1及び排気流AF3の風量の総和へ近づけることで、屋内空間Sの負圧状態を緩和することができる。または、給気流AF2及び給気流AF4の風量の総和を排気流AF1及び排気流AF3の風量の総和より大きくすることで、屋内空間Sを正圧にすることができる。そのため、換気システム101は、屋内空間Sの天井面に設けた給気流AF2を屋内空間Sへ吹き出すための開口近傍で結露が発生し、結露した水滴が屋内空間Sの床面に落下して居住者に不快感を与える可能性を低減しつつ、排気装置20と換気装置110を運転した場合であっても屋内空間Sが負圧になることを抑制することができる。
【0070】
また、本実施の形態において、第二温度センサ18は、給気流AF2が通る風路において熱交換素子13の下流側に配置される。
【0071】
これにより、換気システム101は、屋内空間Sへ吹き出す給気流AF2の温度に近い温度T2を測定することができる。そのため、換気システム101は、屋内空間Sに設けた給気流AF2を吹き出すための開口近傍で結露が発生することを抑制することができる。
【0072】
また、本実施の形態において、換気装置110は、給気流AF2の温度T3を測定する第三温度センサ119を有する。第三温度センサ119は、給気流AF2が通る風路において熱交換素子13の上流側に配置される。コントローラ130は、第四運転モードを実行中であり、且つ温度比較部135が比較した結果、給気流AF2の温度T3が露点温度DPより低い場合、第四運転モードの実行を停止し、第一運転モードを実行する。
【0073】
これにより、換気システム101は、給気流AF4の温度に近い給気流AF2の温度T3を測定することができる。そのため、換気システム101は、屋内空間Sの天井面に設けた給気流AF4を屋内空間Sへ吹き出すための開口近傍で結露が発生し、結露した水滴が屋内空間Sの床面に落下して居住者に不快感を与える可能性を低減することができる。
【0074】
(他の実施の形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施の形態1及び2を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用できる。また、上記実施の形態1及び2で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
【0075】
そこで、以下、他の実施の形態を例示する。
【0076】
第一温度センサ3及び湿度センサ4は、コントローラ30と一体に設けたが、これに限定されない。第一温度センサ3及び湿度センサ4の少なくとも一方をコントローラ30と別体として屋内空間Sに配置してもよい。
【0077】
換気装置110は、屋内空間Sの天井裏に設けたが、これに限定されない。換気装置110は、屋内空間Sの床下に設置してもよい。
【0078】
排気装置20は、浴室の空気を排気する浴室用換気扇としてもよい。
【0079】
給気装置140は、屋内空間Sの天井裏に設けたが、これに限定されない。給気装置140は、屋内空間Sの床下に設置してもよい。
【0080】
換気装置110により換気される空間と排気装置20により排気される空間とは、互いの空間を出入りする扉や、互いの空間の空気が流通可能な程度の開口を設けた壁面で仕切られていてもよい。
【0081】
なお、換気システム1及び換気システム101は、屋内空間Sの空気に含まれる塵埃等を捕集し、屋内空間Sの空気を浄化する空気清浄機を備えてもよい。空気清浄機は、屋内空間Sの天井面に配置される。空気清浄機は、屋内空間Sの空気に含まれる塵埃等の量を測定するセンサを有する。センサは、単位体積当たりの空気に含まれる塵埃等の量を測定する。コントローラ30及びコントローラ130は、センサが測定した塵埃等の量が所定値を越えたと判定した場合、所定値を越えたと判定する前と比較して排気送風機11及び給気送風機12の運転出力を上げてもよい。これにより、換気システム1及び換気システム101は、屋内空間Sの空気に含まれる塵埃等の量が所定値を越える前と比較して、屋内空間Sに対する換気回数(屋内空間Sの空気が単位時間当たりに入れ替わる回数)を上げることができる。そのため、換気システム1及び換気システム101は、屋内空間Sの空気質を良好な状態に維持することができる。
【0082】
なお、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本開示は、排気装置と換気装置を運転した場合に屋内空間が負圧となり得る換気システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0084】
1 換気システム
2a ダクト
2b ダクト
2c ダクト
3 第一温度センサ
4 湿度センサ
10 換気装置
11 排気送風機
12 給気送風機
13 熱交換素子
14 RA開口
15 EA開口
16 OA開口
17 SA開口
18 第二温度センサ
20 排気装置
30 コントローラ
31 動作情報受信部
32 判定部
33 温湿度情報受信部
34 露点温度算出部
35 温度比較部
36 処理部
37 第一動作制御部
38 第二動作制御部
101 換気システム
110 換気装置
119 第三温度センサ
130 コントローラ
133 温湿度情報受信部
135 温度比較部
136 処理部
139 第三動作制御部
140 給気装置
AF1 排気流
AF2 給気流
AF3 排気流
AF4 給気流
S 屋内空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8