(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023125054
(43)【公開日】2023-09-07
(54)【発明の名称】上柱の建込み支援装置、及び上柱の建込み支援方法
(51)【国際特許分類】
E04G 21/16 20060101AFI20230831BHJP
【FI】
E04G21/16
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022028964
(22)【出願日】2022-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000216025
【氏名又は名称】鉄建建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【弁理士】
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】林 郁夫
(72)【発明者】
【氏名】尻無濱 昭三
(72)【発明者】
【氏名】坂井 誠
(72)【発明者】
【氏名】野畑 茂雄
【テーマコード(参考)】
2E174
【Fターム(参考)】
2E174AA01
2E174BA03
2E174CA03
2E174CA12
2E174CA34
2E174CA38
2E174DA12
2E174DA32
2E174DA33
2E174DA63
(57)【要約】
【課題】下柱2の上方で上柱1を建て起こして、上柱1の建込みを支援できる上柱1の建込み支援装置5、及び上柱1の建込み支援方法を提供することを目的とする。
【解決手段】長手方向が略水平となるように寝かせた状態で搬入された上柱1の建込みを支援する上柱1の建込み支援装置5であって、寝かせた状態における上柱1の下端部の下側に設けた第1被支持部21を当接によって支持する第1当接部143と、第1当接部143よりも斜め上方の位置に設けられ、上端部が吊り上げられた上柱1を枢動させる枢動部(第2当接部144)とを備え、第1当接部143及び枢動部(第2当接部144)は、下柱2を挟んで配置されるとともに、下柱2に隣接する床版4に載置されることを特徴とする。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向が略水平となるように寝かせた状態で搬入された上柱の建込みを支援する上柱の建込み支援装置であって、
寝かせた状態における前記上柱の下端部の下側に設けた被支持部を当接によって支持する当接部と、
前記当接部よりも斜め上方の位置に設けられ、前記下端部とは逆側の上端部が吊り上げられた前記上柱を枢動させる枢動部とを備え、
前記当接部及び前記枢動部は、
下柱を挟んで配置されるとともに、前記下柱に隣接する床面に載置される
上柱の建込み支援装置。
【請求項2】
前記上柱の前記被支持部を第1被支持部とし、前記当接部を第1当接部として、
前記枢動部は、
前記第1被支持部に対向して前記上柱の下端部に設けられた第2被支持部を当接によって支持する第2当接部で構成された
請求項1に記載の上柱の建込み支援装置。
【請求項3】
前記第1当接部と前記第2当接部とが、前記下柱を跨いで連結された
請求項2に記載の上柱の建込み支援装置。
【請求項4】
前記枢動部は、
前記当接部が連結された一端側から斜め上方へ延びる橋架部と、該橋架部の他端側を支持する支柱部とを枢動可能に連結する構成であり、
前記橋架部の一端側を上方へ押圧する押圧機構部を備えた
請求項1に記載の上柱の建込み支援装置。
【請求項5】
前記下柱を中心に前記当接部と前記枢動部とを水平方向へ一体回転させる回転機構部を備えた
請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の上柱の建込み支援装置。
【請求項6】
前記上柱の降下速度を低減する減衰機構部を備えた
請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の上柱の建込み支援装置。
【請求項7】
長手方向が略水平となるように寝かせた状態で搬入された上柱の建込みを支援する上柱の建込み支援方法であって、
寝かせた状態における前記上柱の下端部の下側に設けた被支持部を、下柱に隣接する床面に載置された当接部に当接させる工程と、
前記下端部が前記当接部に支持された前記上柱の上端部を吊り上げて、前記当接部との当接箇所を中心に前記上柱を回動開始させる工程と、
前記下柱を挟んで前記当接部よりも斜め上方の位置に設けられるとともに、前記下柱に隣接する床面に載置された枢動部を中心に、前記上端部が吊り上げられた前記上柱を回動させる工程とを行う
上柱の建込み支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば寝かせた状態で搬入された上柱の建込みを支援するような上柱の建込み支援装置、及び上柱の建込み支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば線路上空に駅舎などの建築物を建設する場合、線路上空に設けた床版を貫通する下柱に上柱を連結して、建築物の柱を組付けることがある。
この際、建設現場では、長尺形状の上柱を長手方向が略水平となるように寝かせた状態で予め床版上に搬入し、線路閉鎖を行って上柱を下柱に組付けている。このため、建設現場では、寝かせた状態の上柱を床版上で建て起こす必要があった。
【0003】
このような上柱の建て起こしを支援する技術として、例えば特許文献1には、車輪を設けた柱受台を上柱の下端側に連結し、上柱の上端側の吊り上げに伴って、柱受台が床版上を走行することで、寝かせた状態の上柱の建て起こしを支援することが開示されている。
【0004】
ところで、特許文献1は、上柱の上端側の吊り上げに伴って柱受台が走行するため、下柱の上方で上柱の建て起こしを行うことができない。このため、特許文献1では、上柱を吊り上げて起立させたのち、重機を旋回して上柱を下柱の上方へ移動させる必要がある。
【0005】
しかしながら、起立させた上柱を下柱の上方へ移動させる際、重機の旋回に伴って上柱が大きく揺れ動くおそれがあり、安全性の観点から好ましくないという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述の問題に鑑み、下柱の上方で上柱を建て起こして、上柱の建込みを支援できる上柱の建込み支援装置、及び上柱の建込み支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明は、長手方向が略水平となるように寝かせた状態で搬入された上柱の建込みを支援する上柱の建込み支援装置であって、寝かせた状態における前記上柱の下端部の下側に設けた被支持部を当接によって支持する当接部と、前記当接部よりも斜め上方の位置に設けられ、前記下端部とは逆側の上端部が吊り上げられた前記上柱を枢動させる枢動部とを備え、前記当接部及び前記枢動部は、下柱を挟んで配置されるとともに、前記下柱に隣接する床面に載置されることを特徴とする。
【0009】
またこの発明は、長手方向が略水平となるように寝かせた状態で搬入された上柱の建込みを支援する上柱の建込み支援方法であって、寝かせた状態における前記上柱の下端部の下側に設けた被支持部を、下柱に隣接する床面に載置された当接部に当接させる工程と、前記下端部が前記当接部に支持された前記上柱の上端部を吊り上げて、前記当接部との当接箇所を中心に前記上柱を回動開始させる工程と、前記下柱を挟んで前記当接部よりも斜め上方の位置に設けられるとともに、前記下柱に隣接する床面に載置された枢動部を中心に、前記上端部が吊り上げられた前記上柱を回動させる工程とを行うことを特徴とする。
【0010】
上記床面は、例えば床版、コンクリート面、あるいは地面などのことをいう。
この発明によれば、上柱の建込み支援装置及び上柱の建込み支援方法は、下柱の上方で上柱を建て起こして、上柱の建込みを支援することができる。
【0011】
具体的には、上柱の被支持部が当接部に支持されているため、上柱の建込み支援装置及び上柱の建込み支援方法は、上柱の上端部が吊り上げられた際、被支持部と当接部との当接箇所を回転中心として、上柱を回動させることができる。
【0012】
さらに、当接部よりも斜め上方に対向配置された枢動部により、上柱の建込み支援装置及び上柱の建込み支援方法は、被支持部と当接部との当接箇所を中心に回動する上柱を、枢動部を中心とした回動に移行させることができる。
このため、上柱の建込み支援装置及び上柱の建込み支援方法は、回動する上柱の重心が回転中心を超えることがないため、起立直前の上柱の振れを抑制することができる。
【0013】
このようにして上柱を起立させる当接部と枢動部とが下柱を挟んで床面に載置されているため、上柱の建込み支援装置及び上柱の建込み支援方法は、上柱の下端部を常に下柱の上方に位置させながら、寝かせた状態の上柱を建て起こすことができる。
【0014】
これにより、上柱の建込み支援装置及び上柱の建込み支援方法は、起立した上柱が下柱に対して位置ズレした場合であっても、重機の旋回距離を小さくできるため、起立した上柱の揺れ動きを抑制することができる。
【0015】
したがって、上柱の建込み支援装置及び上柱の建込み支援方法は、下柱の上方で上柱を建て起こして、上柱の建込みを支援することができる。このため、上柱の建込み支援装置及び上柱の建込み支援方法は、寝かせた状態で搬入された上柱を、例えば線路閉鎖を行うことなく建て起こすことができる。
【0016】
この発明の態様として、前記上柱の前記被支持部を第1被支持部とし、前記当接部を第1当接部として、前記枢動部は、前記第1被支持部に対向して前記上柱の下端部に設けられた第2被支持部を当接によって支持する第2当接部で構成されてもよい。
【0017】
この構成によれば、上柱の建込み支援装置は、第1当接部との当接箇所を中心に回動する上柱を、上柱の上端部の吊り上げに伴って第2当接部で支持することができる。このため、上柱の建込み支援装置は、第2当接部との当接箇所を中心に上柱を回動させることができる。
【0018】
さらに、上柱の建込み支援装置は、第1当接部から第2当接部への回転中心の移行を簡素な構成で実現できるため、重量増加を抑えることができる。このため、上柱の建込み支援装置は、例えば線路上空に設けた床版上であっても、上柱の建込みを容易に行うことができる。
【0019】
またこの発明の態様として、前記第1当接部と前記第2当接部とが、前記下柱を跨いで連結されてもよい。
この構成によれば、上柱の回動中心が第1当接部との当接箇所から第2当接部との当接箇所に移行する際、上柱の建込み支援装置は、上柱の重量によって第2当接部が第1当接部から離間するように移動することを防止できる。
【0020】
これにより、上柱の建込み支援装置は、第1当接部を中心に回動する上柱の第2被支持部を、第2当接部に確実に当接させることができる。このため、上柱の建込み支援装置は、上柱の建て起こしをより安全に支援することができる。
【0021】
さらに、上柱の建込み支援装置は、第1当接部と第2当接部とが連結されていない場合に比べて、第1当接部及び第2当接部の設置と撤去とを容易にすることができるため、作業効率の向上を図ることができる。
【0022】
またこの発明の態様として、前記枢動部は、前記当接部が連結された一端側から斜め上方へ延びる橋架部と、該橋架部の他端側を支持する支柱部とを枢動可能に連結する構成であり、前記橋架部の一端側を上方へ押圧する押圧機構部を備えてもよい。
【0023】
この構成によれば、橋架部の一端側を上方へ押圧する押圧機構部により、上柱の建込み支援装置は、枢動部を中心に上柱を回動させることができる。この際、上柱の建込み支援装置は、当接部との当接箇所を中心とする上柱の回動と、枢動部を中心とする上柱の回動とを同時に行わせることができる。このため、上柱の建込み支援装置は、上柱の建て起こしを効率よく支援することができる。
【0024】
さらに、上柱の建込み支援装置は、上柱の下端部が当接部によって支持されるため、枢動部を中心とした回動に伴う上柱の揺れ動きを抑えることができる。このため、上柱の建込み支援装置は、上柱のより安全な建て起こしを支援することができる。
【0025】
またこの発明の態様として、前記下柱を中心に前記当接部と前記枢動部とを水平方向へ一体回転させる回転機構部を備えてもよい。
この構成によれば、上柱の建込み支援装置は、上下方向を回転中心とした回転方向へ上柱を回転させながら、上柱を建て起こすことができる。
あるいは、上柱の建込み支援装置は、起立した上柱を、上下方向を回転中心として、下柱の直上で回転させることができる。
【0026】
このため、上柱の建込み支援装置は、上下方向を回転中心とした回転方向における上柱の向きを容易に下柱に一致させることができる。この際、当接部または枢動部が上柱を支持するため、上柱の建込み支援装置は、上下方向を回転中心とした回動による上柱の揺れ動きを抑えることができる。
【0027】
加えて、上柱の建込み支援装置は、寝かせた状態の上柱を、上下方向を回転中心として回転させる場合に比べて、狭いスペースで上柱を回転させることができる。このため、上柱の建込み支援装置は、下柱の上方での上柱の建て起こしをさらに容易にすることができる。
【0028】
またこの発明の態様として、前記上柱の降下速度を低減する減衰機構部を備えてもよい。
上記上柱の降下速度を低減するとは、吊り上げた上柱を降下させる際の降下速度を低減する、あるいは上柱が落下する際の落下速度を低減することをいう。
【0029】
この構成によれば、下柱を上柱に載置する際の降下速度を緩やかにできるため、上柱の建込み支援装置は、吊り上げた上柱を降下させて下柱に当接させる際、上柱が下柱に勢いよく衝突することを防止できる。
【0030】
さらに、万一上柱が揺れ動いた場合であっても、減衰機構部によって揺れ動きを軽減できるため、上柱の建込み支援装置は、例えば上柱との接触による床面の損傷を防止することができる。
これにより、上柱の建込み支援装置は、上柱の建込みにおける安全性の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明により、下柱の上方で上柱を建て起こして、上柱の建込みを支援できる上柱の建込み支援装置、及び上柱の建込み支援方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図5】上柱に装着された被支持部の概略を説明する説明図。
【
図6】下柱と上柱とがダンパーで連結された状態を示す正面図。
【
図7】上柱を支持架台に載置する工程を正面視で説明する説明図。
【
図8】上端部の吊り上げを開始した上柱の状態を正面視で説明する説明図。
【
図9】建て起こし過程における上柱の状態を正面視で説明する説明図。
【
図10】起立した上柱の状態を正面視で説明する説明図。
【
図11】上柱を下柱に接触させる工程を正面視で説明する説明図。
【
図12】実施例2における支持架台の外観を示す正面図。
【
図13】実施例2における支持架台の動作を説明する説明図。
【
図14】実施例3における支持架台の概略を説明する説明図。
【
図15】実施例4における支持架台の概略を説明する説明図。
【
図16】実施例4における支持架台の動作を説明する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0033】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
【実施例0034】
本実施形態では、寝かせた状態で搬入された上柱1の建込みを支援する建込み支援装置5について、
図1から
図6を用いて説明する。
なお、
図1は上柱1の概略を説明する説明図を示し、
図2は搬入時の上柱1の概略を説明する説明図を示し、
図3は支持架台10の正面図を示し、
図4は支持架台10の平面図を示している。
【0035】
さらに、
図5は上柱1に装着された被支持部の概略を説明する説明図であり、
図5(a)は寝かせた状態における上柱1の側面図を示し、
図5(b)は寝かせた状態における上柱1の正面図を示している。
加えて、
図6は下柱2と上柱1とがダンパー23で連結された状態の正面図を示している。
【0036】
また、
図1中の上側を本実施形態における上方とし、
図1中の下側を本実施形態における下方として、図中の矢印Xは支持架台10の前後方向(以下、前後方向Xとする)を示し、図中の矢印Yは支持架台10の幅方向(以下、幅方向Y)を示している。
【0037】
まず、上柱1は、
図1に示すように、下端が基礎などに固定された下柱2の上端に連結され、例えば線路上空に建設される駅舎などの建築物の鉄骨柱3を構成している。
この上柱1は、
図1に示すように、下柱2に連結された状態において、上下方向を長手方向とする筒状の鉄骨であって、水平方向(短手方向)に沿った断面形状が断面略矩形に形成されている(
図5参照)。
【0038】
さらに、上柱1には、
図1に示すように、下方の端部である下端部に配置された4つの下側エレクションピース1aと、上方の端部である上端部に配置された4つの上側エレクションピース1bとが、各外側面に接合されている。
加えて、上柱1には、
図1に示すように、上側エレクションピース1bよりも下方に配置された4つの梁ブラケット1cが、各外側面に接合されている。
【0039】
このような上柱1は、
図2に示すように、長手方向が略水平となるように寝かせた状態(横倒し状態)で後述する床版4上に搬入され、下柱2の上方において、後述する建込み支援装置5によって建て起こしが支援される。
【0040】
また、下柱2は、
図1に示すように、上下方向に延びる筒状の鉄骨であって、水平方向(短手方向)に沿った断面形状が、上柱1に略同じ大きさの断面略矩形に形成されている(
図4参照)。
この下柱2には、
図1に示すように、上方の端部である上端部に配置された4つの上側エレクションピース2aと、上側エレクションピース2aよりも下方に配置された4つの梁ブラケット2bとが、各外側面に接合されている。
【0041】
さらに、下柱2には、
図1に示すように、上側エレクションピース2aと梁ブラケット2bとの間に、建築物の床部分となる床版4が接合されている。このため、下柱2は、上端部が床版4よりも上方に突出するように配置されている。
なお、床版4は、詳細な図示を省略するが、例えばデッキプレートまたは覆工板などで構成されている。
【0042】
次に、寝かせた状態で搬入された上柱1の建込みを支援する建込み支援装置5について詳述する。
建込み支援装置5は、下柱2に跨って床版4上に載置される支持架台10(
図2参照)と、上柱1に取付けられた第1被支持部21及び第2被支持部22(
図5参照)と、上柱1を下柱2に連結する一対のダンパー23(
図6参照)とで構成されている。
【0043】
支持架台10は、
図3及び
図4に示すように、下柱2の上端部を跨ぐように床版4上に載置され、上柱1の下端部となる一端側を下柱2の上方で支持可能に構成されている。
この支持架台10は、
図3及び
図4に示すように、平面視井桁状の支持台座11と、支持台座11から上方へ延びる一対の第1支柱部12及び一対の第2支柱部13と、第1支柱部12及び第2支柱部13に支持された架台本体14とを備えている。
【0044】
詳述すると、支持台座11は、
図3及び
図4に示すように、前後方向Xに所定間隔を隔てて配置された一対の桁部111と、一対の桁部111を前後方向Xに連結する一対の梁部112とで平面視略井桁状に構成されている。
さらに、支持台座11は、
図3及び
図4に示すように、桁部111における幅方向Yの両端に設けた4つの車輪機構部113と、前後方向Xで対向する車輪機構部113を連結する連結棒材114とを備えている。
【0045】
具体的には、一対の桁部111は、
図3及び
図4に示すように、所定方向に延びるH形鋼であって、下柱2の外形よりも大きい前後方向Xの間隔を隔てた位置で、長手方向が幅方向Yとなるように配置されている。なお、一対の桁部111は、ウェブ同士が前後方向Xで対向するように配置している。
【0046】
一対の梁部112は、
図3及び
図4に示すように、車輪機構部113よりも幅方向Yの中央側で一対の桁部111を連結している。この一対の梁部112は、
図3及び
図4に示すように、所定方向に延びるH形鋼であって、下柱2の外形よりも大きい幅方向Yの間隔を隔てた位置で、長手方向が前後方向Xとなるように配置されている。
なお、一対の梁部112は、ウェブ同士が幅方向Yで対向するように配置している。
【0047】
車輪機構部113は、
図3に示すように、幅方向Yに沿って並置されるとともに、前後方向Xを回転軸として回転可能な2つの車輪113aを備えている。
連結棒材114は、
図3及び
図4に示すように、所定方向に延びる鋼鉄製の丸棒材であって、幅方向Yにおける車輪機構部113の端部同士を前後方向Xに連結している。
【0048】
また、第1支柱部12及び第2支柱部13は、
図3に示すように、下柱2の外形よりも大きい幅方向Yの間隔を隔てて、支持台座11の桁部111の上面に接合されている。この第1支柱部12と第2支柱部13とは、正面視において、幅方向Yに対して約10度の角度で傾斜した状態で、架台本体14を支持する上下方向の長さで形成されている。
【0049】
具体的には、一対の第1支柱部12は、
図3に示すように、幅方向Yにおける桁部111の一端側(
図3中の右側)において、梁部112と略同じ幅方向Yの位置に配置されている。この第1支柱部12は、
図3に示すように、下柱2の上端よりも僅かに上方の位置に上端が位置する上下方向の長さに形成されている。
【0050】
また、一対の第2支柱部13は、
図3に示すように、幅方向Yにおける桁部111の他端側(
図3中の左側)において、梁部112と略同じ幅方向Yの位置に配置されている。この第2支柱部13は、
図3に示すように、第1支柱部12よりも長い上下方向の長さに形成されている。
【0051】
また、架台本体14は、
図3及び
図4に示すように、第1支柱部12と第2支柱部13とに橋架された一対の橋架部141と、一対の橋架部141を前後方向Xに連結する一対の連結部142と、連結部142の上面に立設された複数の第1当接部143及び第2当接部144とで構成されている。
【0052】
具体的には、一対の橋架部141は、
図3及び
図4に示すように、所定方向へ延びるH形鋼であって、長手方向が幅方向Yとなるように配置されている。なお、一対の橋架部141は、ウェブ同士が前後方向Xで対向するように配置している。
【0053】
一対の連結部142は、
図3に示すように、所定方向へ延びるH形鋼であって、下柱2の外形よりも大きい前後方向Xの間隔を隔てた位置で、一対の橋架部141を連結している。なお、一対の連結部142は、ウェブ同士が幅方向Yで対向するように配置している。
【0054】
より詳しくは、一対の連結部142は、
図3及び
図4に示すように、一方の連結部142が、第1支柱部12よりも第2支柱部13側で一対の橋架部141を連結し、他方の連結部142が第2支柱部13と略同じ位置で一対の橋架部141を連結している。
【0055】
また、複数の第1当接部143は、
図3及び
図4に示すように、第1支柱部12側の連結部142の上面に、前後方向Xに所定間隔を隔てて接合されている。
具体的には、第1当接部143は、
図3及び
図4に示すように、前後方向Xに厚みを有する板状であって、下方へ向けて正面視略半円状に凹設された切欠き部分143aを上端に有する形状に形成されている。この切欠き部分143aは、上柱1を建て起こすために上柱1に設けた第1被支持部21が当接する部分として形成されている。
【0056】
また、複数の第2当接部144は、
図3及び
図4に示すように、第2支柱部13側の連結部142の上面に、前後方向Xに所定間隔を隔てて接合されている。この第2当接部144は、下端部が第1当接部143に支持されるとともに、上端部が吊り上げられた上柱1を、第1当接部143よりも斜め上方の位置を中心に回動させる枢動部として設けられている。
【0057】
具体的には、第2当接部144は、
図3及び
図4に示すように、前後方向Xに厚みを有する板状であって、下方へ向けて正面視略半円状に凹設された切欠き部分144aを上端に有する形状に形成されている。この切欠き部分144aは、上柱1を建て起こすために上柱1に設けた第2被支持部22が当接する部分として形成されている。
【0058】
また、上柱1に設けた第1被支持部21及び第2被支持部22は、
図5に示すように、所定方向へ延びる鋼鉄製の丸棒材であって、橋架部141の長手方向に沿った第1当接部143と第2当接部144との間隔に略同じ間隔を隔てて対向配置されている。
【0059】
具体的には、第1被支持部21は、
図5に示すように、長手方向が略水平となるように上柱1を寝かせた状態において、上柱1の下方に配置されるとともに、下方へ突出する下側エレクションピース1aに装着部材24を介して固定されている。
この第1被支持部21は、
図5(a)に示すように、軸方向が前後方向Xに一致するように配置されている。
【0060】
また、第2被支持部22は、
図5に示すように、長手方向が略水平となるように上柱1を寝かせた状態において、上柱1の上方に配置されるとともに、上方へ突出する下側エレクションピース1aに装着部材24を介して固定されている。
この第2被支持部22は、
図5(a)に示すように、軸方向が前後方向Xに一致するように配置されている。
【0061】
なお、装着部材24は、例えば
図5に示すように、下側エレクションピース1aを挟持する板材であって、一端が下側エレクションピース1aに固定され、他端に第1被支持部21または第2被支持部22が接合されている。
【0062】
また、上柱1を下柱2に連結する一対のダンパー23は、例えば筒部及びピストンロッドからなる油圧ダンパーなどであって、建て起こしに伴って増大する下方成分の荷重を支持するとともに、上柱1の降下速度を抑えるために設けられている。
【0063】
この一対のダンパー23は、一方のダンパー23が上柱1の前面と下柱2の前面とを連結し、他方のダンパー23が上柱1の背面と下柱2の背面とを連結している。
具体的には、ダンパー23は、
図6に示すように、上端(筒部)が上柱取付部材25を介して上柱1の下側エレクションピース1aに取付けられ、下端(ピストンロッド)が下柱取付部材26を介して下柱2の上側エレクションピース2aに取付けられている。
なお、ダンパー23の上端及び下端は、前後方向Xを回転軸として回動自在な状態で、それぞれ上柱取付部材25及び下柱取付部材26に連結されている。
【0064】
引き続き、上述した構成の建込み支援装置5を用いて、寝かせた状態の上柱1を建て起こして下柱2に連結する工程について、
図7から
図11を用いて説明する。
なお、
図7は上柱1を支持架台10に載置する工程を正面視で説明する説明図を示し、
図8は上端部の吊り上げを開始した上柱1の状態を正面視で説明する説明図を示している。
【0065】
さらに、
図9は建て起こし過程における上柱1の状態を正面視で説明する説明図を示し、
図10は起立した上柱1の状態を正面視で説明する説明図を示し、
図11は上柱1を下柱2に接触させる工程を正面視で説明する説明図を示している。
【0066】
まず、作業者は、
図2に示すように、チェーンブロックやクレーンを用いて吊り上げた支持架台10を、下柱2の上端部を跨ぐように床版4上に載置する。この際、作業者は、
図4に示すように、支持台座11の平面視略中央に下柱2が位置するように位置を調整して、支持架台10を床版4に載置する。
【0067】
その後、作業者は、車輪113aに対する輪留めなどによって、支持架台10の移動を規制して、支持架台10の設置を完了する。
支持架台10が設置されると、作業者は、
図2に示すように、クレーンなどの重機を用いて、予め第1被支持部21及び第2被支持部22が装着された上柱1を、寝かせた状態のまま、支持架台10から大きく離間しない高さまで吊り上げる。
【0068】
さらに、作業者は、
図2に示すように、支持架台10の第1当接部143側に上柱1が位置するとともに、第1当接部143の上方に上柱1の第1被支持部21が位置するように、寝かせた状態の上柱1を水平移動させる。
【0069】
上柱1を水平移動させると、作業者は、
図7に示すように、寝かせた状態の上柱1を降下させて、第1当接部143の切欠き部分143aに上柱1の第1被支持部21を載置して当接させる。
なお、上柱1の梁ブラケット1c近傍は、
図2に示すように、予め床版4上に載置した適宜の治具6に支持されるものとする。
【0070】
その後、作業者は、
図6に示すように、下柱2と上柱1とをダンパー23で連結するとともに、上柱1の上端部を吊り上げるためのワイヤーを、上柱1の上側エレクションピース1bに連結して、上柱1の吊り上げ準備を完了する。
【0071】
上柱1の吊り上げ準備が完了すると、作業者は、
図8に示すように、クレーンなどの重機を用いて、上柱1の上端部の吊り上げを開始する。
上端部が吊り上げられると、上柱1は、
図8に示すように、支持架台10の第1当接部143と上柱1の第1被支持部21との当接箇所を回転中心として、上端部が上方へ向かうように正面視反時計周りに回動開始する。
【0072】
この際、ダンパー23は、
図6、
図8、及び
図9に示すように、上柱1との連結箇所及び下柱2との連結箇所が上柱1の回動に追従して回動するとともに、上柱1の回動に追従して縮むことで、上柱1の起立に伴って増大する下方成分の荷重を吸収する。
【0073】
その後、上端部の吊り上げが進行すると、上柱1の第2被支持部22が、
図9に示すように、支持架台10の第2当接部144に載置されるように当接する。
さらに上端部の吊り上げが進行すると、上柱1は、
図9及び
図10に示すように、第2当接部144と第2被支持部22との当接箇所を回転中心として、上柱1の上端部が幅方向Yへ向かうように正面視反時計周りに回動する。
【0074】
重機を操作する作業者は、第2当接部144と第2被支持部22との当接箇所を中心に回動する上柱1が起立するまで上端部を吊り上げたのち、上柱1の吊り上げを停止する。
この際、上柱1は、
図10に示すように、下柱2に対して僅かに幅方向Yにオフセットした位置で、長手方向が略鉛直な起立状態となる。
【0075】
その後、作業者は、上柱1を吊り上げた状態において、上柱1及び下柱2からダンパー23を取外したのち、チェーンブロックなどを用いて支持架台10を床版4上から撤去する。
さらに、作業者は、
図11に示すように、上柱1から第1被支持部21及び第2被支持部22を、装着部材24とともに取外したのち、重機を僅かに旋回して、上柱1を下柱2の直上に位置させる。
【0076】
上柱1を下柱2の直上に移動させると、作業者は、上柱1を降下させて下柱2の上端に当接させたのち、上柱1の下側エレクションピース1aと下柱2の上側エレクションピース1bとを適宜の部材を用いて連結する。
【0077】
その後、作業者は、下柱2と上柱1とを溶接によって接合して鉄骨柱3を構成する。
このように、実施例1の建込み支援装置5は、下柱2の上空において、寝かせた状態の上柱1の建て起こしを可能にして、上柱1の建込みを支援している。
【0078】
以上のように、実施例1における上柱1の建込み支援装置5は、長手方向が略水平となるように寝かせた状態で搬入された上柱1の建込みを支援する装置である。
この上柱1の建込み支援装置5は、寝かせた状態における上柱1の下端部の下側に設けた第1被支持部21を当接によって支持する第1当接部143を備えたものである。
【0079】
さらに、上柱1の建込み支援装置5は、第1当接部143よりも斜め上方の位置に設けられ、下端部とは逆側の上端部が吊り上げられた上柱1を枢動させる枢動部(第2当接部144)を備えたものである。
そして、第1当接部143及び枢動部(第2当接部144)は、下柱2を挟んで配置されるとともに、下柱2に隣接する床版4に載置されるものである。
【0080】
また、実施例1における上柱1の建込み支援方法は、長手方向が略水平となるように寝かせた状態で搬入された上柱1の建込みを支援する方法である。
この上柱1の建込み支援方法は、寝かせた状態における上柱1の下端部の下側に設けた第1被支持部21を、下柱2に隣接する床版4に載置された第1当接部143に当接させる工程を行うものである。
【0081】
さらに、上柱1の建込み支援方法は、下端部が第1当接部143に支持された上柱1の上端部を吊り上げて、第1当接部143との当接箇所を中心に上柱1を回動開始させる工程を行うものである。
【0082】
その後、上柱1の建込み支援方法は、下柱2を挟んで第1当接部143よりも斜め上方の位置に設けられるとともに、下柱2に隣接する床版4に載置された枢動部(第2当接部144)を中心に、上端部が吊り上げられた上柱1を回動させる工程を行うものである。
【0083】
この構成によれば、上柱1の建込み支援装置5及び上柱1の建込み支援方法は、下柱2の上方で上柱1を建て起こして、上柱1の建込みを支援することができる。
具体的には、上柱1の第1被支持部21が第1当接部143に支持されているため、上柱1の建込み支援装置5及び上柱1の建込み支援方法は、上柱1の上端部が吊り上げられた際、第1被支持部21と第1当接部143との当接箇所を回転中心として、上柱1を回動させることができる。
【0084】
さらに、第1当接部143よりも斜め上方に対向配置された枢動部(第2当接部144)により、上柱1の建込み支援装置5及び上柱1の建込み支援方法は、第1被支持部21と第1当接部143との当接箇所を中心に回動する上柱1を、枢動部(第2当接部144)を中心とした回動に移行させることができる。
【0085】
このため、上柱1の建込み支援装置5及び上柱1の建込み支援方法は、回動する上柱1の重心が回転中心を超えることがないため、起立直前の上柱1の振れを抑制することができる。
【0086】
このようにして上柱1を起立させる第1当接部143と枢動部(第2当接部144)とが下柱2を挟んで床版4に載置されているため、上柱1の建込み支援装置5及び上柱1の建込み支援方法は、上柱1の下端部を常に下柱2の上方に位置させながら、寝かせた状態の上柱1を建て起こすことができる。
【0087】
これにより、上柱1の建込み支援装置5及び上柱1の建込み支援方法は、起立した上柱1が下柱2に対して位置ズレした場合であっても、重機の旋回距離を小さくできるため、起立した上柱1の揺れ動きを抑制することができる。
【0088】
したがって、上柱1の建込み支援装置5及び上柱1の建込み支援方法は、下柱2の上方で上柱1を建て起こして、安全な上柱1の建込みを支援することができる。このため、上柱1の建込み支援装置5及び上柱1の建込み支援方法は、寝かせた状態で搬入された上柱1を、例えば線路閉鎖を行うことなく建て起こすことができる。
【0089】
また、枢動部は、第1被支持部21に対向して上柱1の下端部に設けられた第2被支持部22を当接によって支持する第2当接部144で構成されたものである。
【0090】
この構成によれば、上柱1の建込み支援装置5は、第1当接部143との当接箇所を中心に回動する上柱1を、上柱1の上端部の吊り上げに伴って第2当接部144で支持することができる。このため、上柱1の建込み支援装置5は、第2当接部144との当接箇所を中心に上柱1を回動させることができる。
【0091】
さらに、上柱1の建込み支援装置5は、第1当接部143から第2当接部144への回転中心の移行を簡素な構成で実現できるため、重量増加を抑えることができる。このため、上柱1の建込み支援装置5は、線路上空に設けた床版4上であっても、上柱1の建込みを容易に行うことができる。
【0092】
また、第1当接部143と第2当接部144とが、下柱2を跨いで連結されたものである。
この構成によれば、上柱1の回動中心が第1当接部143との当接箇所から第2当接部144との当接箇所に移行する際、上柱1の建込み支援装置5は、上柱1の重量によって第2当接部144が第1当接部143から離間するように移動することを防止できる。
【0093】
これにより、上柱1の建込み支援装置5は、第1当接部143を中心に回動する上柱1の第2被支持部22を、第2当接部144に確実に当接させることができる。このため、上柱1の建込み支援装置5は、上柱1の建て起こしをより安全に支援することができる。
【0094】
さらに、上柱1の建込み支援装置5は、第1当接部143と第2当接部144とが連結されていない場合に比べて、第1当接部143及び第2当接部144の設置と撤去とを容易にすることができるため、作業効率の向上を図ることができる。
【0095】
また、上柱1の建込み支援装置5は、上柱1の降下速度を低減するダンパー23を備えたものである。
この構成によれば、下柱2を上柱1に載置する際の降下速度を緩やかにできるため、上柱1の建込み支援装置5は、吊り上げた上柱1を降下させて下柱2に当接させる際、上柱1が下柱2に勢いよく衝突することを防止できる。
【0096】
さらに、万一上柱1が揺れ動いた場合であっても、ダンパー23によって揺れ動きを軽減できるため、上柱1の建込み支援装置5は、例えば上柱1との接触による床版4の損傷を防止することができる。
これにより、上柱1の建込み支援装置5は、上柱1の建込みにおける安全性の向上を図ることができる。
まず、作業者は、実施例1と同様に、クレーンなどの重機を用いて寝かせた状態の上柱1の第1被支持部21を、下柱2に跨って配置された支持架台30の第1当接部143に載置する。
幅方向Yに対して上柱1の長手方向が傾斜した状態まで上柱1の上端部が吊り上げられると、作業者は、油圧ジャッキ31を作動させて、橋架部141を介して第1当接部143を上方へ押し上げる。
そして、下柱2に対して僅かに幅方向Yにオフセットした位置で、長手方向が略鉛直な起立状態になるまで上柱1を吊り上げると、作業者は、実施例1と同様にして、下柱2の上端に上柱1の下端を接合して鉄骨柱3を構成する。
以上のように、実施例2における上柱1の建込み支援装置5及び上柱1の建込み支援方法は、第1当接部143と枢動部33とが、下柱2を挟んで対向配置されるとともに、下柱2に隣接する床版4に載置されているため、上述した実施例1と同様の効果を奏することができる。
また、枢動部33は、第1当接部143が連結された一端側から斜め上方へ延びる橋架部141と、橋架部141の他端側を支持する支柱部32とを枢動可能に連結する構成である。さらに、上柱1の建込み支援装置5は、橋架部141の一端側を上方へ押圧する油圧ジャッキ31を備えたものである。
この構成によれば、橋架部141の一端側を上方へ押圧する油圧ジャッキ31により、上柱1の建込み支援装置5は、枢動部33を中心に上柱1を回動させることができる。
この際、上柱1の建込み支援装置5は、第1当接部143との当接箇所を中心とする上柱1の回動と、枢動部33を中心とする上柱1の回動とを同時に行わせることができる。このため、上柱1の建込み支援装置5は、上柱1の建て起こしを効率よく支援することができる。
さらに、上柱1の建込み支援装置5は、上柱1の下端部が第1当接部143によって支持されるため、枢動部33を中心とした回動に伴う上柱1の揺れ動きを抑えることができる。このため、上柱1の建込み支援装置5は、上柱1のより安全な建て起こしを支援することができる。