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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023125059
(43)【公開日】2023-09-07
(54)【発明の名称】キャンピングカー
(51)【国際特許分類】
   B60P 3/325 20060101AFI20230831BHJP
   B62D 33/06 20060101ALI20230831BHJP
【FI】
B60P3/325
B62D33/06 D
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022028970
(22)【出願日】2022-02-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-11-15
(71)【出願人】
【識別番号】313011076
【氏名又は名称】VANTECH株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082658
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 儀一郎
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 徹
(57)【要約】
【課題】一体型と称されるキャンピングカーに属するタイプであり、シェル先端部の突出によってもたらされる死角を緩和できて視界の拡大が図れ、キャンピングカー全体の形状が走行時において前方から或いは横方向からの空気流動による空気抵抗係数(Cd値)損失を減少させるキャンピングカーを提供する。
【解決手段】ピックアップトラックをベース車1とし、居住スペースとなるシェル2を荷台5に積載し架装するキャンピングカーであり、前記シェル2の内部とベース車1の内部は連通されてベース車1内部から直接ベース内部に移動可能とされ、前記シェル2の前方側に設けられた突出先端部9の外形状を直角に近似する上り急傾斜面に形成すると共に、前記突出先端部9の突出長をフロントガラス面10前後幅内に収まるよう形成して、運転席部上方に位置する突出先端部9の突出を緩和して視界拡大を可能とし、かつ空気抵抗係数損失を減少可能としたことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピックアップトラックをベース車とし、居住スペースとなるシェルを荷台に積載し架装するキャンピングカーであり、
前記シェルの内部と前記ベース車の内部は連通開口部により連通されてベース車内部から直接ベース内部に移動可能とされ、
前記シェルの前方側に設けられた突出先端部の外形状を、シェルの先端下端部から上端部に向かい直角に近似する上り急傾斜面に形成すると共に、前記突出先端部の突出長を前記ベース車のフロントガラス面前後幅内に収まるよう形成して、運転席部上方に位置する突出先端部の突出による死角箇所を緩和して視界拡大を可能とし、かつ前方からの空気流動による空気抵抗係数(Cd値)損失を減少可能とし、
前記突出先端部の先端面には、幅方向に連続する凹溝形状を複数箇所形成して、走行時に前記突出先端部周囲を流れる空気に対し、層流より粘性の高い小さな乱流を起こさせて空気抵抗係数(Cd値)損失を減少可能とし、
前記シェル幅をベース車の幅より広幅にして接合し、シェル内の居住空間を広げつつ、ベース車との接合部分の段差によって生じる空気抵抗抑制及び操縦安定性を確保すべく、シェル両側面の窓を内部側に退出させて形成すると共に、シェルの外側面から窓外周位置に向けて斜め勾配面として形成し、シェル外側面の断面変化率を少なくした、
ことを特徴とするキャンピングカー。
【請求項2】
前記窓の前方側縦端部略上端位置に対向する箇所を起点とし、該起点から凹凸条をなすボルテックスジェネレーター形成部材を分岐させ、一方のボルテックスジェネレーター形成部材を前記窓の上側横端部の上側に位置するよう上り傾斜をつけて設けると共に、前記窓の上側横端部の上側に位置した後は窓の上側横端部と平行するよう延出形成し、他方側のボルテックスジェネレーター形成部材は前記起点となる窓の前方側縦端部略上端位置に対向する箇所から下り傾斜させて設けると共に、傾斜させて設けた後、前記窓の下側横端部と略平行になるよう延出形成した、
ことを特徴とする請求項1記載のキャンピングカー。
【請求項3】
前記ベース車は、中古車両である、
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のキャンピングカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばピックアップトラックをベース車として居住スペース用シェルを荷台の上及び車両座席上の車両屋根の上に積載し、架装して構成したキャンピングカーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
キャンピングカーとしては、車載型と称され、例えばベース車となるトラックの荷台の上及び車両座席上の車両屋根の上に居住スペースとなるシェルを積載し、主にターンバックル等にて固定するもので、キャピングカー業界ではピックアップキャビン等と称したものが知られている。
【0003】
該ピックアップキャビンは、取り外しが可能である一方、一般的にベース車と居住スペースとなるシェルとの内部での往来はできず、往来には一度車外に出てそれぞれのドアから行う必要があるタイプである。従って、走行時は運転席側からシェル側への移動は出来ない。
【0004】
次に一体型と称されるタイプが一般に知られている。例えばトラックと居住スペースとなるシェルを取り付けフレームなどを使用して、あるいは直接ボディにボルトや接着等で結合して固定するもので、キャピングカー業界ではこのタイプのキャンピングカーをマイクロミニ等と呼称している。
【0005】
そして、前記マイクロミニは、一般的にベース車と居住スペースとなるシェルとを内部で連通する構造を持ち、かつ前記シェルは取り外しはできない構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2019-034649号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
かくして、本発明は、前記一体型と称されるキャンピングカーに属するタイプであり、従来の一体型と称されるキャンピングカーにさらに改良を加え、ベース車と該ベース車に搭載したシェルが一体化されて、全体的にまとまりがあり優れた外観形状となったキャンピングカーを提供でき、かつシェル先端部の突出によってもたらされる運転者の走行中における死角を緩和できて視界の拡大が図れ、さらにキャンピングカー全体の形状が走行時において前方からあるいは横方向からの空気流動による空気抵抗係数(Cd値)損失を減少させることが出来、例えば偏流などの影響を最小化できるキャンピングカーを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、
ピックアップトラックをベース車とし、居住スペースとなるシェルを荷台に積載し架装するキャンピングカーであり、
前記シェルの内部と前記ベース車の内部は連通開口部により連通されてベース車内部から直接ベース内部に移動可能とされ、
前記シェルの前方側に設けられた突出先端部の外形状を、シェルの先端下端部から上端部に向かい直角に近似する上り急傾斜面に形成すると共に、前記突出先端部の突出長を前記ベース車のフロントガラス面前後幅内に収まるよう形成して、運転席部上方に位置する突出先端部の突出による死角箇所を緩和して視界拡大を可能とし、かつ前方からの空気流動による空気抵抗係数(Cd値)損失を減少可能とし、
前記突出先端部の先端面には、幅方向に連続する凹溝形状を複数箇所形成して、走行時に前記突出先端部周囲を流れる空気に対し、層流より粘性の高い小さな乱流を起こさせて空気抵抗係数(Cd値)損失を減少可能とし、
前記シェル幅をベース車の幅より広幅にして接合し、シェル内の居住空間を広げつつ、ベース車との接合部分の段差によって生じる空気抵抗抑制及び操縦安定性を確保すべく、シェル両側面の窓を内部側に退出させて形成すると共に、シェルの外側面から窓外周位置に向けて斜め勾配面として形成し、シェル外側面の断面変化率を少なくした、
ことを特徴とし、
または、
前記窓の前方側縦端部略上端位置に対向する箇所を起点とし、該起点から凹凸条をなすボルテックスジェネレーター形成部材を分岐させ、一方のボルテックスジェネレーター形成部材を前記窓の上側横端部の上側に位置するよう上り傾斜をつけて設けると共に、前記窓の上側横端部の上側に位置した後は窓の上側横端部と平行するよう延出形成し、他方側のボルテックスジェネレーター形成部材は前記起点となる窓の前方側縦端部略上端位置に対向する箇所から下り傾斜させて設けると共に、傾斜させて設けた後、前記窓の下側横端部と略平行になるよう延出形成した、
ことを特徴とし、
または、
前記ベース車は、中古車両である、
ことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によるキャンピングカーによれば、ベース車と該ベース車に搭載したシェルが一体化されて、全体的にまとまりがあり優れた外観形状となったキャンピングカーを提供でき、かつシェル先端部の突出によってもたらされる運転者の走行中における死角を緩和できて視界の拡大が図れ、さらにキャンピングカー全体の形状が走行時において前方からあるいは横方向からの空気流動による空気抵抗係数(Cd値)損失を減少させることが出来、例えば偏流などの影響を最小化できるキャンピングカーを提供出来るなどの優れた効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下本発明を図に示す実施例に基づいて説明する。
本発明のキャンピングカーは、ピックアップトラックなど荷台5を有する車両をベース車1とし、居住スペースとなるシェル2を荷台5の上及び車両座席上の車両屋根7の上に積載し架装するキャンピングカーである。尚、ベース車1は、新車に限定されるものではなく、中古車であってもかまわない。
【0011】
そして、前記シェル2の内部と前記ベース車1の内部とは連通開口部3により連通されており、ベース車1の内部(例えば後部座席)から直接ベース2の内部(居住スペース部6)に移動出来る構造とされている。よって、通常、本発明のキャンピングカーにはシェル2側に外部に出るためのドアを有していないことが多い。
【0012】
ここで、シェル2は、図に示すように、荷台5の上に載置される居住スペース部6とベース車1の運転席及び後部座席上に設けられた車両屋根7の上に載置されるベッド空間部8を有して構成される。
【0013】
ここで、一般的に前記ベッド空間部8は、車両屋根7の前方からさらに前方に突出して形成される突出先端部9を含めて、ベッド空間部8の箇所が前記車両屋根7上に載積され、もってベッド空間部8の外形状は全体として略扁平形状になるよう形成されている。
【0014】
すなわち、図から理解されるように、荷台5と車両屋根7とは、その高さ位置が異なっている関係上、シェル2の上面に形成された屋根の高さを同じ高さに形成するには、ベッド空間部8の外形状を厚みを薄くした略扁平の形状にせざるを得ないのである。
【0015】
ここで、前記突出先端部9の先端面形状は、前記先端面の下端部から上端部に向かい略直角に近い上り急傾斜面16に形成すると共に、前記上端部からシェル2の後方に向かっては緩やかな上り傾斜面17に形成し、ベッド空間部8上の屋根部分後端側からはほぼ水平面18の屋根面にして居住スペース部6の屋根とし、上記のような形状にしてシェル2の屋根を構成するものとしている。
【0016】
また、前記突出先端部9はその突出長を前記ベース車1のフロントガラス面10の前後方向幅19の中間位置より前方へ突出しない長さに形成してある。
【0017】
このように突出長を短くして形成することにより、運転席11の上方に位置することとなる突出先端部9によって前方視界に大幅な死角箇所を生じさせることがなく、もって死角箇所の緩和が行え、良好な視界拡大が得られることとなるからである。しかしながら突出長を短くしたときは、走行時において大幅に空気抵抗を受けるものとなり、その結果車体の振動や横揺れなどを起こすことが危惧される。
【0018】
ここで、従来のキャンピングカーにおける突出先端部9の形状につき述べると、従来の突出先端部9の先端面は前方に長く伸びた鋭利な楔形に形成されていた。このような形状にして前方からの空気圧縮による空気抵抗係数(Cd値)損失を減少させるものとしていたのである。しかしながら、従来のような前方に長く伸びた鋭利な楔形の形状にすると、突出先端部9の突出長によって前方視界に大幅な死角箇所を生じさせること既に述べた。
【0019】
よって、本発明者は前記先端面の下端部から上端部に向かい略直角に近い上り急傾斜面16に形成すると共に、前記上端部からは緩やかな上り傾斜面17に形成し、ベッド空間部8上の屋根部分後端側からはほぼ水平面18の屋根面にしたのである。そして、突出先端部9が前記ベース車1のフロントガラス面10の前後方向幅19の中間位置より前方へ突出しない長さに形成した。
【0020】
このような突出先端部9の先端面形成、突出長さ及びシェル2の屋根形成によって前方からの空気圧縮による空気抵抗係数(Cd値)損失を大幅に減少させられるのである。しかも、突出先端部9によって、運転者に対して前方視界に大幅な死角箇所を生じさせることがなく、もって死角箇所の緩和が行え、良好な視界拡大が得られる。
【0021】
尚、本発明者は前方からの空気圧縮による空気抵抗係数(Cd値)損失の減少手段につき以下の手段をも採用している。
すなわち、前記突出先端部9の先端面に、その幅方向に連続する複数の凹溝形状12を形成した。ここで凹溝形状12の外形については何ら限定されないが、本実施例では略三角形状としてある。
【0022】
この様に、突出先端部9の先端面に、複数の凹溝形状12を形成すると、走行時には、突出先端部9の周囲を流れる空気に対し、層流より粘性の高い小さな乱流を起こすものとなり、前記凹溝形状12によって空気抵抗係数(Cd値)損失を減少させるものとなるからである。
【0023】
以上、本発明の突出先端部9のように決して長くないノーズであっても、微気圧波を軽減し、後方側で発生する音さえも緩和でき、さらに乗り心地にも大きく影響する横揺れを抑えることが可能となった。すなわち、特に高速での走行時においては、運転席周辺の空気が流れていくときに、車体の動揺さえも抑制出来ることが風洞実験によっても証明されている。
【0024】
このように、突出先端部9の先端面の断面積が少ない部分を鉛直に近い角度の面に構成し、周囲に圧力が分散することにより、空気の圧縮による空気抵抗係数(Cd値)損失を少なくすることが出来、またその部分を鉛直に近い角度の面としたので、空気抵抗係数を大きく損なうことなく突出先端部9の突出長を短くすることができるのである。さらに、それは材料の節減にもつながり、先端面を鋭角にしないことにより加工の容易性にもつながる。
【0025】
次に、本発明では、図に示すように、シェル2の横幅をベース車1の横幅より広幅にして接合してある。これよってシェル2内の居住空間をより広げ、快適な居住空間を設けることが出来るものとなる。
【0026】
ここで、シェル2内の居住空間を広げつつ、ベース車1との接合を企図すると、前記接合部21において、ベース車1の側面とシェル2の側面に生ずる段差24によって空気抵抗増大が懸念される。
【0027】
そこで、本発明では、前記懸念材料である空気抵抗増大抑制及び操縦安定性を確保すべく、シェル2の横幅側の両側面に窓13を設ける際に、該窓13及び窓13近傍位置の側面を奥側に凹ませた状態で形成することにした。そしてそれと共に、シェル2の横幅側の側面から窓外周位置に向けて下り斜め勾配面20として形成したのである。これにより、シェル2の横幅側の側面の断面変化率を少なくすることが出来、もっていわゆるエリアルール的効果を達成できるものとなっている。
【0028】
すなわち、動力部を受け持つベース車1の車両部分に対してキャンピングカーとしての居住部分であるシェル2は横幅が広くなることにより、その接合部分21に段差が生じることになり、走行時に接合部21の段差24周囲の圧力変化が大きくなって、該圧力変化による空気抵抗の増大や操縦安定性への影響が懸念される。しかるにその懸念をなくするべく、接合部21の断面変化率を少なくするため、シェル2の横幅側の側面から窓外周位置に向けて下り斜め勾配面20として形成したのである。
【0029】
次に、符号15は、シェル2の幅方向側面に形成されたボルテックスジェネレーター形成部材を示す。該ボルテックスジェネレーター形成部材15は、これによって意図的に乱流を生じさせ、もって車体周囲を流れる空気の境界層剥離を抑えることによって空気抵抗を減らす効果を有することとなる。
【0030】
速度を上げて車を走行させると、車に対する空気はオイルのように粘性を帯びる性質がある。ここで、車体が滑らかな曲面で形成されているとき、空気は車体の滑らかな曲面に沿ってスムースに流れるが、車体の凸凹部分や切り立った車両屋根エンド付近では、車体から剥がれた空気は複雑な乱気流となって停滞し、もって空気の流れを妨げ、空気の渦を発生させることとなる。
【0031】
この場合、車体にボルテックスジェネレーター形成部材15が形成されていると、特に図1図2に示すような凹凸条で形成された流線形状のボルテックスジェネレーター形成部材15であると前記空気の渦を整った渦に揃えて空気を整流できる。したがって、図に示すように、ボルテックスジェネレーター形成部材15をシェル2の幅方向両側面部分に取りつけることで、乱気流にゆすられて発生していた振動が小さくなり、車がスッと落ち着いた挙動をみせるようになる。
【0032】
このようにシェル2の側面周囲を流れる空気に対して層流よりも粘性の高い小さな乱流を起こし、大きな空気抵抗の原因となる現象を図に示すようにボルテックスジェネレーター形成部材15をシェル2の側面に設けることで解消した。
【0033】
すなわち、車の走行中において、空気が車体から剥離する際に発生した乱気流は、車体を振動させるとともに、発生した負圧は車体を後ろ向きに引っ張る力が発生する。しかしながら、図に示すようなボルテックスジェネレーター形成部材15をシェル2の側面に設けることにより車体にまとわりついていた乱気流を効率よく後方へ流すことができるのである。
【0034】
ここで、ボルテックスジェネレーター形成部材15を設ける効果は、その形状や数、取り付け位置で効果は変わることとなる。
本発明ではシェル2の幅方向両側面に凹ませて設けた窓13の周囲を囲むようにしてシェル2の側面と、この側面に形成された下り斜め勾配面20との境界線上に凹凸条をなすボルテックスジェネレーター形成部材15を設けた。
【0035】
すなわち、窓13の前方側縦端部22の略上端位置に対向して若干離間した箇所に起点を設け、該起点から凹凸条をなすボルテックスジェネレーター形成部材15を分岐させて一方のボルテックスジェネレーター形成部材15を窓13の上側横端部25の上側に位置するよう上り傾斜をもって設け、さらにその後窓13の上側横端部25と平行するよう延出形成したものである。
【0036】
また、他方側のボルテックスジェネレーター形成部材15は前記起点とされる窓13の前方側縦端部22の略上端位置に対向する箇所から下り傾斜を有した状態で延出形成し、さらに前記窓13の下側横端部23と略平行になるよう延出形成してあるのである。
【0037】
すなわち、前記窓13の前方側縦端部略上端位置に対向する箇所を起点とし、該起点から凹凸条をなすボルテックスジェネレーター形成部材15を二方向に分岐させ、一方のボルテックスジェネレーター形成部材15を前記窓13の上側横端部25の上側に位置するよう上り傾斜をつけて延出形成すると共に、前記窓13の上側横端部25の上側に位置した後は窓13の上側横端部25と平行するよう延出形成してなり、他方側のボルテックスジェネレーター形成部材15は前記起点となる窓13の前方側縦端部22の略上端位置に対向する箇所から下り傾斜させて延出形成すると共に、前記下り傾斜させて延出形成した後、前記窓13の下側横端部23と略平行になるよう延出形成したである。
【0038】
しかして、このようにボルテックスジェネレーター形成部材15を延出形成することにより、前記シェル2の横幅側の側面から窓外周位置に向けて、換言すれば車体の前方向から後方向に向けて下り斜め勾配面20として形成したことも相俟って、キャンピングカーの直進安定性向上と負圧による空気抵抗の低減させる効果を有するのである。すなわちボルテックスジェネレーター効果を得られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
図1】本発明によるキャンピングカーの構成説明図(1)である。
図2】本発明によるキャンピングカーの構成説明図(2)である。
図3】本発明によるキャンピングカーの構成説明図(3)である。
図4】本発明によるキャンピングカーの構成説明図(4)である。
図5】本発明によるキャンピングカーの構成説明図(5)である。
図6】本発明によるキャンピングカーの構成説明図(6)である。
【符号の説明】
【0040】
1 ベース車
2 シェル
3 連通開口部
5 荷台
6 居住スペース部
7 車両屋根
8 ベッド空間部
9 突出先端部
10 フロントガラス面
11 運転席
12 凹溝形状
13 窓
15 ボルテックスジェネレーター形成部材
16 上り急斜面
17 緩やかな上り傾斜面
18 水平面
19 前後方向幅
20 下り斜め勾配面
21 接合部
22 前方側縦端部
23 下側横端部
24 段差
25 上側横端部
図1
図2
図3
図4
図5
図6