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特開2023-125520個人活動支援管理システム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023125520
(43)【公開日】2023-09-07
(54)【発明の名称】個人活動支援管理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20230831BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022029648
(22)【出願日】2022-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】301063496
【氏名又は名称】東芝デジタルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087398
【弁理士】
【氏名又は名称】水野 勝文
(74)【代理人】
【識別番号】100128783
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 真
(74)【代理人】
【識別番号】100128473
【弁理士】
【氏名又は名称】須澤 洋
(72)【発明者】
【氏名】田中 尚
(72)【発明者】
【氏名】冷水 明
(72)【発明者】
【氏名】綿貫 貴文
(72)【発明者】
【氏名】加藤 英之
(72)【発明者】
【氏名】寺下 陽介
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】個人的な活動へのアプローチを支援すると共に活動した履歴を集約し、自律的な成長及び活躍を促すプラットフォームを提供する。
【解決手段】実施形態の個人活動支援管理システムは、複数の事業者から提供される、個人の自律的な成長、活躍に関する個人活動支援コンテンツ情報、及び個人活動支援コンテンツ情報に対するユーザの個人活動履歴を記憶する。ユーザ端末に個人活動支援コンテンツ情報を選択可能に提供するとともに、該当する事業者から個人活動履歴を受け付けて蓄積し、ユーザに、受け付けた個人活動履歴を閲覧可能に制御する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービス提供または活動募集を行う複数の事業者から提供される、個人の自律的な成長、活躍に関する個人活動支援コンテンツ情報を記憶する第1記憶部と、
前記個人活動支援コンテンツ情報に対するユーザの個人活動履歴を記憶する第2記憶部と、
前記ユーザ端末を通じて前記個人活動支援コンテンツ情報を選択可能に登録する個人活動支援情報管理部と、
該当する前記事業者から前記個人活動履歴を受け付けて蓄積し、前記ユーザ端末を通じて、受け付けた前記個人活動履歴を閲覧可能に制御する個人活動履歴管理部と、
を有することを特徴とする個人活動支援管理システム。
【請求項2】
ユーザ端末を通じた、前記事業者から提供される前記個人活動履歴の収集可否の設定制御を行うとともに、収集可否に関するユーザの同意認証を行い、前記事業者との間の第1データ連携情報を生成する第1データ連携制御部、をさらに備え、
前記個人活動履歴管理部は、前記第1データ連携情報に基づいて、該当する前記事業者から前記個人活動履歴を受け付けて蓄積することを特徴とする請求項1に記載の個人活動支援管理システム。
【請求項3】
ユーザの個人情報を記憶する第3記憶部と、
前記ユーザ端末を通じた、前記事業者に対する前記個人情報の提供可否の設定制御を行うとともに、提供可否に関するユーザの同意認証を行い、前記事業者との間の第2データ連携情報を生成する第2データ連携制御部と、
前記第2データ連携情報に基づいて該当する前記事業者に、ユーザの前記個人情報を提供する第1個人情報管理部と、
をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の個人活動支援管理システム。
【請求項4】
前記ユーザ端末を通じた、当該ユーザの雇用企業への前記個人活動履歴の提供可否の設定制御を行うとともに、前記雇用企業への前記個人活動履歴の提供可否に関するユーザの同意認証を行い、前記雇用企業との間の第3データ連携情報を生成する第3データ連携制御部、をさらに有し、
前記個人活動履歴管理部は、前記第3データ連携情報に基づいて、前記雇用企業にユーザの前記個人活動履歴を提供することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の個人活動支援管理システム。
【請求項5】
前記ユーザ端末を通じて当該ユーザの雇用企業との間で認証された前記雇用企業から、前記雇用企業において管理された前記個人情報を受け取るための第4データ連携情報を生成する第4データ連携制御部と、
前記第4データ連携情報に基づいて該当する前記雇用企業から前記個人情報を受け付け、ユーザの個人情報を記憶する第4記憶部に、受け付けた前記個人情報を記憶する第2個人情報管理部と、
をさらに有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の個人活動支援管理システム。
【請求項6】
前記個人活動支援コンテンツ情報は、学び、資格取得に関する教育関連事業、社会貢献活動関連事業、雇用企業以外に従事して収入を得る副業関連事業に関する情報であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の個人活動支援管理システム。
【請求項7】
前記ユーザ端末から入力されるコメント情報に対して対話形式でのコミュニケーション処理を行うとともに、前記コメント情報と前記個人活動支援コンテンツ情報との関連度を判定し、ユーザに対して前記個人活動支援コンテンツ情報のレコメンド処理を行うコミュニケーション制御部、をさらに有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の個人活動支援管理システム。
【請求項8】
サービス提供または活動募集を行う複数の事業者から提供される、個人の自律的な成長、活躍に関する個人活動支援コンテンツ情報、及び前記個人活動支援コンテンツ情報に対するユーザの個人活動履歴をそれぞれ記憶する第1機能と、
前記ユーザ端末を通じて前記個人活動支援コンテンツ情報を選択可能に登録する第2機能と、
該当する前記事業者から前記個人活動履歴を受け付けて蓄積し、前記ユーザ端末を通じて、受け付けた前記個人活動履歴を閲覧可能に制御する第3機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、個人の自律的な成長、活躍を支援管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
個人の技能や能力などのスキルは、その個人にとっての財産であり、活躍する場を広げる。学びや資格の取得、ボランティア等の社会貢献活動への参加、スキルを活用した副業など、「個」を成長させる様々な手段がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6870175号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
個人的な活動へのアプローチを支援すると共に活動した履歴を集約し、自律的な成長及び活躍を促すプラットフォームを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の個人活動支援管理システム、サービス提供または活動募集を行う複数の事業者から提供される、個人の自律的な成長、活躍に関する個人活動支援コンテンツ情報を記憶する第1記憶部と、前記個人活動支援コンテンツ情報に対するユーザの個人活動履歴を記憶する第2記憶部と、備える。そして、前記ユーザ端末を通じて前記個人活動支援コンテンツ情報を選択可能に登録する個人活動支援情報管理部と、該当する前記事業者から前記個人活動履歴を受け付けて蓄積し、前記ユーザ端末を通じて、受け付けた前記個人活動履歴を閲覧可能に制御する個人活動履歴管理部と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1実施形態の個人活動支援管理システムのネットワーク構成図である。
図2】第1実施形態の個人活動支援管理装置の機能構成図である。
図3】第1実施形態のユーザ画面及び個人情報管理画面(プロフィール情報画面)の一例を示す図である。
図4】第1実施形態のデータ提供収集許可設定画面(コンテンツ別)の一例である。
図5】第1実施形態のデータ提供収集許可設定画面(情報別)の一例である。
図6】第1実施形態の情報提供/収集同意確認画面、及び同意撤回確認画面の一例を示す図である。
図7】第1実施形態の活動履歴画面の一例を示す図である。
図8】第1実施形態の対話型コミュニケーションによるレコメンド機能を説明するための図である。
図9】第1実施形態の個人活動支援管理システムの処理フローを示す図である。
図10】第1実施形態の第1変形例を示す図であり、ユーザを雇用する企業とのデータ連携を含む個人活動支援管理システムの一例を示す図である。
図11】第1実施形態の第1変形例における個人活動支援管理システムの処理フローを示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、実施形態につき、図面を参照して説明する。
【0008】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の個人活動支援管理システムのネットワーク構成図である。個人活動支援管理システムは、個人活動支援管理装置(以下、管理装置という)100を中心に、ユーザ端末300を介して、ユーザの自律的な成長及び活躍を促すプラットフォームを提供する。
【0009】
ユーザ端末300は、デスクトップ型コンピュータやノート型コンピュータなどであり、IP(Internet protocol)網又は移動通信回線網(Mobile communication network)を通じた有線又は無線通信でのデータ通信機能及び演算機能(CPU等)を備えている。また、ユーザ端末300は、管理装置100が提供する画面情報を含む各種情報を表示するブラウザ(表示制御機能)を備えている。ユーザ端末300の他の態様としては、例えば、スマートフォンなどの多機能携帯電話機やタブレット型端末などの持ち運び可能な携帯端末(モバイル端末)であってもよい。
【0010】
図1に示すように、サービス提供または活動募集を行う複数の事業者から、個人の自律的な成長、活躍に関する個人活動支援コンテンツ情報が提供され、管理装置100に集約される。ユーザは、ユーザ端末300を通じて管理装置100に接続することで、個人活動支援コンテンツ情報にアプローチすることができる。このとき、管理装置100は、個人活動支援コンテンツ情報に係る各事業者からユーザの個人活動履歴を取得して蓄積する。したがって、ユーザは、管理装置100を通じて、個人活動支援コンテンツ情報へのアプローチ支援と、個人活動履歴の管理(集約)とを行うことができる。
【0011】
図2は、管理装置100の機能構成図である。管理装置100は、通信装置110、制御装置120、記憶装置130を含んで構成される。
【0012】
制御装置120は、本実施形態のシステム全体の制御を司るアプリケーション制御部121を備え、個人情報管理部122、個人活動支援情報管理部123、データ連携制御部124、個人活動履歴管理部125、コミュニケーション制御部126を有する。
【0013】
記憶装置130は、個人情報(ユーザ情報を含む)131、個人活動支援情報132、データ連携マスタ133、個人活動履歴134、コミュニケーション関連情報135を含む。
【0014】
図3は、管理装置100が提供するユーザ画面及び個人情報管理画面(プロフィール情報画面)の一例を示す図である。
【0015】
図3のユーザ画面は、ユーザ端末300に提供されるログイン後のトップ画面であり、ユーザ自身の個人情報(プロフィール情報)、個人活動履歴(私が学んだこと)を閲覧することができ、各種個人活動支援コンテンツ情報(副業、社会貢献、学び、遊び、医業・子育て支援など)の一覧が表示される。
【0016】
個人活動支援コンテンツ情報には、例えば、学び、資格取得に関する教育関連事業、社会貢献活動関連事業、雇用企業以外に従事して収入を得る副業関連事業に関する情報があり、ユーザに対して、自律的な成長及び活躍を促すことができる情報である。また、医業・子育て支援などのサービス事業も、自律的な成長及び活躍を促すために利用する必要な支援として、個人活動支援コンテンツ情報に含まれる。
【0017】
個人活動支援コンテンツ情報は、個人活動支援コンテンツの説明情報、当該個人活動支援コンテンツ情報を提供する事業者側のWebサイト(Webサーバ)のリンク情報(URLなど)を含んで構成することができる。個人活動支援情報管理部123は、各事業者から受け付けた個人活動支援コンテンツ情報それぞれを、ユーザ端末300を通じて選択可能に登録する。例えば、トップ画面において個人活動支援コンテンツ情報毎にアイコンを表示するように制御する。ユーザがアイコンを選択すると、アプリケーション制御部121は、個人情報支援コンテンツ情報の説明情報を表示する。このとき、説明情報の表示と共にリンク情報を表示し、ユーザは、リンク情報を選択して事業者側のWebサイトに接続することができる。また、他の態様としては、アプリケーション制御部121は、ユーザがアイコンを選択すると、ユーザが事業者側のWebサイトに接続することができるように構成してもよい。ユーザは、ユーザ端末300で、事業者側のWebサイトから、個人活動支援コンテンツへの申し込み(参加)を行うことができる。
【0018】
個人活動支援情報管理部123は、個人活動支援コンテンツ情報の登録にあたり、例えば、事業者側のコンピュータ端末に、所定のコンテンツ登録画面を提供し、当該画面を通じた登録処理を行うように構成することができる。このとき、個人活動支援情報管理部123は、事業者登録を行うように制御したり、1つの事業者が複数の個人活動支援コンテンツ情報を登録できるように制御したりすることができる。なお、個人活動支援コンテンツ情報の登録方法については、公知の手法を適用することができ、本システムの運営管理者が、事業者から提供された個人活動支援コンテンツ情報を本システムに登録したりするなど、上記構成に限定されない。
【0019】
次に、ユーザは、「プロフィール情報」ボタンを選択し、図3右図のプロフィール情報画面を表示させて個人情報を登録することができる。プロフィール情報画面での個人情報の登録制御は、個人情報管理部122が行う。ユーザは、プロフィール情報画面において、氏名やプロフィール画像を入力し、基本情報として、生年月日、性別、血液型、住所などを入力する。また、図示していないが、キャリア情報(今まで経験してきた仕事・身分・地位・学業などの事柄や取得した資格など)、今後の目標として極めたいこと、嗜好(好きなこと、趣味など)を個人情報として入力することができる。プロフィール情報画面で入力された各種の個人情報は、個人情報131としてユーザ別に記憶装置130に記憶される。
【0020】
プロフィール情報画面には、「情報提供/収集同意確認」ボタンが設けられている。本実施形態では、ユーザによる同意アクションに基づき、事業者から提供される個人活動履歴の収集、及び事業者に対する個人情報の提供を、本システムを通じて行うことができる。具体的には、個人情報管理部(第1個人情報管理部)121は、後述するデータ連携制御部124によって生成されたデータ連携情報(第2データ連携情報)に基づいて、該当する事業者に、ユーザの個人情報を提供する処理を行うことができる。
【0021】
図4は、データ提供収集許可設定画面(コンテンツ別)の一例であり、図5は、データ提供収集許可設定画面(情報別)の一例である。図6は、情報提供/収集同意確認画面、及び同意撤回確認画面の一例を示す図である。
【0022】
本実施形態のデータ連携制御部124は、以下の制御部として構成される。
・ユーザ端末300を通じた、事業者から提供される個人活動履歴の収集可否の設定制御、および、収集可否に関するユーザの同意認証を行い、事業者との間のデータ連携情報(第1データ連携情報)を生成する第1データ連携制御部、
・ユーザ端末300を通じた、事業者に対する前記個人情報の提供可否の設定制御、および提供可否に関するユーザの同意認証を行い、前記事業者との間の第2データ連携情報を生成する第2データ連携制御部。
【0023】
図4に示すように、個人活動支援コンテンツ情報別に、個人情報の提供可否(ON/OFF)及び事業者からの収集可否(ON/OFF)を設定することができ、データ連携制御部124によって当該画面を通じた設定制御が行われる。
【0024】
また、図5の例は、情報種別毎に提供するデータ、収集するデータの可否を個別に設定することができる。つまり、図4に示す設定画面で、どの事業者(個人活動支援コンテンツ)とデータ連携を行うかを事業者別に設定することができ、図5に示す画面で、どのような情報を事業者に提供するかを個別に設定することができる。個人情報を事業者に提供するにしても、個人に意向に沿って、提供する情報ごとに提供可否を設定することができる。例えば、個人情報として登録した家族に関する情報は提供したくない(データ連携OFF)、個人情報の「極めたいこと」は、提供してもよい(データ連携ON)といった形で設定することができる。また、事業者から提供される情報も取捨選択することができ、例えば、受講履歴、修了証は受け取るが、各教科別成績は受け取らないようにする、といったことができる。
【0025】
そして、図4及び図5において設定されたデータ連携の可否は、ユーザ別にデータ連携情報として生成され、データ連携マスタ133に登録される。このとき、データ提供収集許可設定では、ユーザに対し、同意確認を行う。図6に示すように、アプリケーション制御部121は、図4図5に示した設定画面で設定操作が行われた後、設定内容を保存する際に、図6に示す情報提供/収集同意確認画面を表示する。データ連携制御部124は、図6における「同意する」ボタンが押下されたこと、すなわち、ユーザの同意が得られたことに基づいて、図4及び図5において設定されたデータ連携の可否に関するデータ連携情報を生成する。「同意しない」ボタンが選択された場合は、データ連携情報を生成しない。したがって、データ連携マスタ133には、データ連携情報と共にユーザの同意履歴が保持される。
【0026】
一方、ユーザは、任意のタイミングで同意の撤回、すなわち、同意の解除を行うことができる。図6に示すように、アプリケーション制御部121は、同意撤回確認画面を表示し、「解除する」ボタンが選択された場合は、データ連携制御部124は、データ連携マスタ133に登録されている該当のデータ連携情報を削除したり、削除せずにデータ連携情報を非アクティブ状態に遷移させ、事業者との間のデータ連携制御自体を無効にしたりすることができる。なお、後者の場合、同意解除した後に、再度ユーザが図4図5に示した設定画面で設定操作を行う際、過去に設定した履歴としてその設定状態を再現した設定画面の表示制御を行うように構成することもできる。
【0027】
図7は、活動履歴画面の一例を示す図である。図7に示すように、ユーザが活動した履歴が、個人活動支援コンテンツ別に表示されている。ユーザが活動した履歴は、個人活動履歴管理部125によって収集、管理される。
【0028】
上述のように、個人活動履歴管理部125は、データ連携情報(第1データ連携情報)に基づいて該当する事業者からユーザの個人活動履歴を受け付けて蓄積する。つまり、事業者が提供する個人活動履歴をユーザ別に蓄積し、図7の例のように、事業者から受け付けた各個人活動履歴を閲覧可能に制御する。
【0029】
個人活動履歴管理部125は、個人活動履歴の登録にあたり、例えば、事業者側のコンピュータ端末に、所定の個人活動履歴登録画面を提供し、当該画面を通じた登録処理を行うように構成することができる。個人活動履歴の登録方法については、公知の手法を適用することができ、本システムの運営管理者が、事業者から提供された個人活動履歴を本システムに登録したりするなど、上記構成に限定されない。
【0030】
個人活動履歴の一例として、図7に示すように、例えば、副業であれば、活動開始日、活動結果(日付、成果物)などが記録される。また、依頼者の評価なども記録することができる。学びであれば、受講開始日、活動結果(日付、受講名、試験名)などが記録される。そして、その結果として取得した資格やスキルも記録される。
【0031】
また、サービスの他の利用例としては、例えば、一時保育などの子育て支援もある。ユーザは、本システムを通じて一時保育の申し込みを行うことができ、サービス利用の活動結果として、一時保育を利用した日付やその機関(保育所等)が記録される。
【0032】
なお、個人活動履歴は、上述の例に限らず、サービス提供または活動募集を行う複数の事業者に対し、これらを利用した様々な履歴を含むことができる。また、事業者から履歴として提供される情報は任意である。
【0033】
一方で、個人活動履歴については、ユーザ個人が自ら入力することもできる。個人活動履歴管理部125は、所定の個人活動入力画面をユーザ端末300に提供することができる。例えば、事業者からの個人活動履歴の提供(収集)を「否(OFF)」に設定した場合、ユーザ自ら活動履歴を入力して、「個人活動」の足跡を蓄積するように制御してもよい。また、本システムが提供する個人活動支援コンテンツ以外の個人活動を、登録可能に制御することもできる。この場合、活動名、活動履歴などを登録(入力)することができる。
【0034】
さらに、個人活動履歴管理部125は、結果としての履歴以外にも、将来のスケジュールを入力可能に制御することもできる。例えば、活動予定を入力できるようにし、活動予定に対する活動結果の状況、すなわち、予定通りに個人活動を実施したのかなどを把握できるように、活動毎に表示することができる。
【0035】
図8は、本実施形態の対話型コミュニケーションによるレコメンド機能を説明するための図である。コミュニケーション制御部126によって遂行される。
【0036】
コミュニケーション制御部126は、図3に示した「コミュニケーション」ボタンが選択されると、図8の例のようなコミュニケーション画面(アバターや他のユーザと対話形式でコミュニケーションを図る場)をユーザ端末300に提供する。コミュニケーション制御部126は、ユーザ端末300からコメントを入力可能に制御し、ユーザ端末300から入力されたコメント情報に対して対話形式でのコミュニケーション処理を行う。コミュニケーション制御部126は、例えばアバターとのコミュニケーションの場合は、予め用意された対話マスタから、適切な対話コメントを抽出してコミュニケーション画面に表示する。なお、コミュニケーション処理は、公知の手法を適用することができる。複数のユーザがコミュニケーション画面を呼び出している場合は、他のユーザとの対話も可能である。
【0037】
そして、コミュニケーション制御部126は、ユーザが入力したコメント情報と、登録された個人活動支援コンテンツ情報との関連度を判定し、ユーザに対して個人活動支援コンテンツ情報のレコメンド処理を行うことができる。例えば、登録された個人活動支援コンテンツ情報に対して所定のキーワード等を予め割り当てておき、ユーザのコメント情報とキーワードとの類似性や関連性から関連度を判定(算出)する。所定値以上の関連度の個人活動支援コンテンツ情報を抽出し、図8に示すように、抽出された個人活動支援コンテンツ情報を提供する事業者側のWebサイト(Webサーバ)のリンク情報を、コミュニケーション画面に表示し、レコメンドを行うことができる。ユーザは、レコメンドされたリンク情報を選択することで、事業者側のWebサイトを閲覧することができる。ユーザ同士のコミュニケーションにおいても、ユーザ間の対話中のキーワードから上記と同様にコミュニケーション制御部126で判定し、レコメンド処理をすることができる。
【0038】
このように本実施形態の個人活動支援管理システムは、ユーザの個人情報、サービス提供または活動募集を行う複数の事業者から提供される、個人の自律的な成長、活躍に関する個人活動支援コンテンツ情報、及び個人活動支援コンテンツ情報に対するユーザの個人活動履歴をそれぞれ記憶・保持する。そのため、ユーザは、ユーザ端末300を通じて各個人活動支援コンテンツ情報にアプローチできる。さらに、個人活動支援管理システムは、該当する事業者から個人活動履歴を受け付けて蓄積し、ユーザが、ユーザ端末300を通じて受け付けた個人活動履歴を閲覧可能に制御する。これにより、個人的な活動へのアプローチを支援すると共に活動した履歴を集約し、自律的な成長及び活躍を促すプラットフォームを実現することができる。
【0039】
また、ユーザ端末300を通じた、事業者から提供される個人活動履歴の収集可否の設定制御を行うとともに、収集可否に関するユーザの同意認証を行い、事業者との間のデータ連携情報(第1データ連携情報)を生成する。そして、データ連携情報に基づいて、該当する事業者から個人活動履歴を受け付けて蓄積する。これにより、ユーザは、個人活動の結果、すなわち、個人活動ログを容易に収集・管理することができる。
【0040】
また、事業者に対する個人情報の提供可否の設定制御を行い、事業者に対してユーザの個人情報を提供し、ユーザと事業者との間で情報のやり取りの円滑化を図ることができる。
【0041】
図9は、本実施形態の個人活動支援管理システムの処理フローを示す図である。
【0042】
管理装置100は、各事業者の個人活動支援コンテンツ情報の登録処理を行う(S101)。ユーザは、ユーザ端末300を介して初回の利用者登録を行い(S301)、管理装置100は、本システムを利用するためのユーザIDを発行し、パスワード等を含む認証情報の登録を行う(S102)。ユーザは、本システムにログインすると(S302)、ユーザ端末300に図3に示した画面が提供される(S103)。
【0043】
ユーザは、上述のようにプロフィール情報画面から個人情報を入力し(S303)、管理装置100は、ユーザ別に個人情報の登録処理を行う(S104)。また、図4から図6に示すように、事業者から提供される個人活動履歴の収集可否の設定操作、及び収集可否に関するユーザの同意認証に基づくデータ連携情報(第1データ連携情報)、事業者に対する個人情報の提供可否の設定操作、及び提供可否に関するユーザの同意認証に基づくデータ連携情報(第2データ連携情報)を生成し、これらのデータ連携情報をユーザ別に登録する(S304,S105)。
【0044】
図3に示した画面において、ユーザが個人活動支援コンテンツ情報を選択すると(S305)、管理装置100は、選択された個人活動支援コンテンツ情報に係る事業者に対して個人情報を提供するか否かを、データ連携情報(第2データ連携情報)を参照して判定する(S106)。データ提供設定が「ON」である場合、管理装置100は、当該データ提供設定が「ON」である個人情報のみを、事業者に提供する(S107)。
【0045】
次に、管理装置100は、図3に示した画面において選択された個人活動支援コンテンツ情報に係る事業者からのデータ収集設定(第1データ連携情報)を確認し(S108)、データ収集設定が「ON」である場合(S109のYES)、事業者に対して情報提供依頼(個人活動履歴の提供依頼)を出力する(S110)。事業者側では、ユーザが行った個人活動の履歴(活動結果に対する資格等の授与を含む)又は受けた支援の履歴を任意のタイミングで蓄積しており(S501)、各ユーザの個人活動履歴を管理装置100に提供する(S502)。
【0046】
管理装置100は、事業者から提供された個人活動履歴をユーザ別に登録すると共に(S111)、ユーザからの個人活動履歴の閲覧要求に応じて(S306)、ユーザ端末300での個人活動履歴の閲覧制御を行う(S112)。
【0047】
図10及び図11は、本実施形態の変形例を説明するための図である。図10は、ユーザを雇用する企業とのデータ連携を含む個人活動支援管理システムの一例を示す図である。
【0048】
本変形例は、ユーザを雇用する企業との連携機能が追加されている。ユーザの個人的な成長は、企業にとっても活躍してもらうフィールドが広がったり、人材強化の面でも企業の成長にも繋がったりする。そこで、図10に示すように、自律的な成長及び活躍を促すプラットフォームを提供する本システムから、本システムに蓄積された個人活動履歴を雇用企業に提供する仕組みを導入している。また、企業側では、人事情報として雇用するユーザの個人情報を保持している。そこで、本システムに登録される個人情報を、雇用企業から提供してもらう仕組み(雇用企業からユーザの個人情報を収集できる仕組み)も備えるようにしている。
【0049】
なお、雇用企業とのデータ連携は、管理装置100が、企業が備える人事システム600とネットワークを介して接続する態様であってもよい。また、電子メールなどのコミュニケーション手段で情報のやり取りを行い、双方の各システムの別途の入力手段で受け取った情報を入力したりするように構成してもよい。
【0050】
データ連携制御部124は、以下の制御部として機能することができる。
図4図6の例と同様に、ユーザ端末300を通じた、ユーザの雇用企業への個人活動履歴の提供可否の設定制御、および雇用企業への個人活動履歴の提供可否に関するユーザの同意認証を行い、雇用企業との間のデータ連携情報(第3データ連携情報)を生成する第3データ連携制御部。
図5図6の例と同様に、ユーザ端末300を通じてユーザの雇用企業との間で認証された雇用企業から、雇用企業において管理された個人情報を受け取るためのデータ連携情報(第4データ連携情報)を生成する第4データ連携制御部。
【0051】
そして、個人活動履歴管理部125は、データ連携情報(第3データ連携情報)に基づいて、雇用企業にユーザの個人活動履歴を提供する。また、個人情報管理部122は、第2の個人情報管理処理として、データ連携情報(第4データ連携情報)に基づいて該当する雇用企業から個人情報を受け付け、ユーザの個人情報を記憶する。
【0052】
図11は、本変形例における個人活動支援管理システムの処理フローを示す図である。以下の説明では、図9との相違点を中心に説明し、重複する処理について上記説明をもって代える。
【0053】
管理装置100は、個人情報の登録要求をユーザ端末300から受け取ったとき(S303)、企業側の人事システム600の個人情報を利用するか否かをユーザに提示する。例えば、図3に示したプロフィール情報画面において、「企業人事情報と連携」などのボタンを設ける。そして、「企業人事情報と連携」ボタンが選択された場合(S104aのYES)、ユーザ端末300、管理装置100及び企業側の人事システム600との間で、認証処理を行う(S303a,S104b)。例えば、人事システム600は、本システムとのデータ連携用の認証画面をユーザ端末300に提供し、ユーザは、予め雇用企業から提供されたID及びパスワード等を用いて認証する。この認証結果は、人事システム600から管理装置100に通知され、雇用企業において管理された個人情報を受け取るためのデータ連携情報(第4データ連携情報)を生成する。
【0054】
ユーザは、上述の個人活動支援コンテンツ情報に係る事業者を対象にしたデータ提供収集設定と共に、ユーザの雇用企業を対象にした個人活動履歴の提供及び雇用企業からの個人情報の収集の各設定を行う(S304A)。個人情報管理部122は、データ連携情報(企業側の認証OKに関する情報を含む)に基づいて該当する雇用企業から提供される個人情報を受け付け、ユーザの個人情報を記憶する(S104c)。
【0055】
また、個人活動履歴管理部125は、雇用企業への個人活動履歴の提供可否に関するデータ連携情報(第3データ連携情報)に基づいて(S113のYES)、雇用企業に対し、個人活動履歴の提供する(S114)。
【0056】
なお、人事システム600側では、データ連携に際して、提供する個人情報を制限する機能を設けることができ、企業側で提供できる個人情報の範囲を制御することができる。一方、管理装置100側では、ユーザが企業から受け取る個人情報を、図5の例のように選別して設定することもできる。各データ連携情報は、データの授受を許容するか、データの授受を許容するにしても、どのデータの授受を許容し、どのデータの授受は許容しないかを規定した情報を含むことができる。
【0057】
また、以上、実施形態について説明したが、上述の個人活動支援管理装置100を構成する各機能は、プログラムによって実現可能であり、各機能を実現するために予め用意されたコンピュータプログラムが補助記憶装置に格納され、CPU等の制御部が補助記憶装置に格納されたプログラムを主記憶装置に読み出し、主記憶装置に読み出された該プログラムを制御部が実行することで、各部の機能を動作させることができる。
【0058】
また、上記プログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体に記録された状態で、コンピュータに提供することも可能である。コンピュータ読取可能な記録媒体としては、CD-ROM等の光ディスク、DVD-ROM等の相変化型光ディスク、MO(Magnet Optical)やMD(Mini Disk)などの光磁気ディスク、フロッピー(登録商標)ディスクやリムーバブルハードディスクなどの磁気ディスク、コンパクトフラッシュ(登録商標)、スマートメディア、SDメモリカード、メモリスティック等のメモリカードが挙げられる。また、本発明の目的のために特別に設計されて構成された集積回路(ICチップ等)等のハードウェア装置も記録媒体として含まれる。
【0059】
なお、本発明の実施形態を説明したが、当該実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0060】
100 個人活動支援管理装置
110 通信装置
120 制御装置
121 アプリケーション制御部
122 個人情報管理部
123 個人活動支援情報管理部
124 データ連携制御部
125 個人活動履歴管理部
126 コミュニケーション制御部
130 記憶装置
131 個人情報(ユーザ情報を含む)
132 個人活動支援情報
133 データ連携マスタ
134 個人活動履歴
135 コミュニケーション関連情報
300 ユーザ端末
500 個人活動/支援コンテンツ
600 人事システム(ユーザの雇用企業)
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