(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023125825
(43)【公開日】2023-09-07
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20230831BHJP
G08G 1/00 20060101ALI20230831BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20230831BHJP
【FI】
G01C21/26 B
G08G1/00 D
G09B29/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022030141
(22)【出願日】2022-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】萩野谷 隼一
(72)【発明者】
【氏名】吉田 徹也
(72)【発明者】
【氏名】松本 大佑
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
5H181
【Fターム(参考)】
2C032HB22
2C032HC08
2F129AA03
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5H181AA01
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5H181FF04
5H181FF05
5H181FF10
5H181FF22
5H181FF32
5H181FF40
(57)【要約】
【課題】選択された一のアイテムに基づいて抽出された他のアイテム候補が所定範囲内に複数存在する場合に、当該アイテム候補の認識及び選択を容易に行えるようにする。
【解決手段】物体の時間ごとの位置を表すアイテムを物体の軌跡として地図上に表示し、アイテムのうちのいずれかを第一選択点として設定する。設定された第一選択点に基づいて他の前記アイテムから複数の第二選択点候補を抽出し表示する。第二選択点候補表示部は、所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在する場合に、第二選択点候補が複数個存在することを示す識別マークを表示することを特徴としている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体の時間ごとの位置を表すアイテムを前記物体の軌跡として地図上に表示する表示装置であって、
前記アイテムのうち、いずれかの選択を受け付け、第一選択点として設定する第一選択点設定部と、
設定された前記第一選択点に基づいて他の前記アイテムから複数の第二選択点候補を抽出し、選択可能な状態で表示する第二選択点候補表示部と、
前記第二選択点候補のうち、いずれかの選択を受け付け、選択された前記第二選択点候補に係る前記アイテムを第二選択点として設定するとともに、前記第一選択点として設定された前記アイテムと前記第二選択点として設定された前記アイテムとで定まる区間を指定区間として設定する区間設定部と、を備え、
前記第二選択点候補表示部は、所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在する場合に、前記第二選択点候補が複数個存在することを示す識別マークを表示することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記第二選択点候補表示部は、所定範囲内に複数の前記第二選択点候補が存在する場合に、その複数の第二選択点候補について、前記所定範囲内に複数の前記第二選択点候補が存在しない場合になされる表示に代えて前記識別マークを表示することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記識別マークは、前記所定範囲内に存在する複数の前記アイテムの構成に基づいて、第一状態と、第二状態と、第三状態と、を識別可能に設けられ、
前記第一状態は、前記所定範囲内に存在する複数の前記アイテムが、設定された前記第一選択点に係るアイテムに対応する時間よりも前の時間に対応するアイテムのみで構成されていることを示し、
前記第二状態は、前記所定範囲内に存在する複数の前記アイテムが、設定された前記第一選択点に係るアイテムに対応する時間よりも後の時間に対応するアイテムのみで構成されていることを示し、
前記第三状態は、前記所定範囲内に存在する複数の前記アイテムが、設定された前記第一選択点に係るアイテムに対応する時間よりも前の時間に対応するアイテムと、設定された前記第一選択点に係るアイテムに対応する時間よりも後の時間に対応するアイテムと、の両方で構成されていることを示すことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記区間設定部は、前記第二選択点候補のうち、いずれかの選択を受け付ける際に所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在する場合に、前記複数の第二選択点候補を選択可能な状態でリストとして表示することを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記区間設定部は、前記第二選択点候補のうち、いずれかの選択を受け付ける際に所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在する場合に、前記複数の第二選択点候補を選択可能な状態でリストとして表示するように設けられ、
前記識別マークは、前記リストが表示される際に、前記所定範囲内に存在する複数の前記アイテムの構成に基づいて、第一状態と、第二状態と、第三状態と、を識別可能に設けられ、
前記第一状態は、前記所定範囲内に存在する複数の前記アイテムが、設定された前記第一選択点に係るアイテムに対応する時間よりも前の時間に対応するアイテムのみで構成されていることを示し、
前記第二状態は、前記所定範囲内に存在する複数の前記アイテムが、設定された前記第一選択点に係るアイテムに対応する時間よりも後の時間に対応するアイテムのみで構成されていることを示し、
前記第三状態は、前記所定範囲内に存在する複数の前記アイテムが、設定された前記第一選択点に係るアイテムに対応する時間よりも前の時間に対応するアイテムと、設定された前記第一選択点に係るアイテムに対応する時間よりも後の時間に対応するアイテムと、の両方で構成されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記識別マークは、前記所定範囲内に存在する前記第二選択点候補の数を識別可能な候補数マークを含んで設けられ、
前記第二選択点候補表示部は、前記所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在する場合に、前記候補数マークを表示することを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第二選択点候補表示部は、設定された前記第一選択点に係る時間から所定時間間隔を単位として隔てた時間ごとにおける物体の位置を表す複数のアイテムを第二選択点候補として抽出し、選択可能な状態で表示し、その表示の際には、各第二選択点候補が前記第一選択点に係る時間からどのくらいの時間分、隔てられているかを示す時間間隔マークを表示することを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項8】
コンピュータで実行される情報処理方法であって、
物体の時間ごとの位置を表すアイテムを前記物体の軌跡として地図上に表示する軌跡点表示工程と、
前記アイテムのうち、いずれかの選択を受け付け、第一選択点として設定する第一選択点設定工程と、
設定された前記第一選択点に基づいて他の前記アイテムから複数の第二選択点候補を抽出し、選択可能な状態で表示する第二選択点候補表示工程と、
前記第二選択点候補のうち、いずれかの選択を受け付け、選択された前記第二選択点候補に係る前記アイテムを第二選択点として設定するとともに、前記第一選択点として設定された前記アイテムと前記第二選択点として設定された前記アイテムとで定まる区間を指定区間として設定する区間設定工程と、を備え、
前記第二選択点候補表示工程では、所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在する場合に、前記第二選択点候補が複数個存在することを示す識別マークを表示することを特徴とする情報処理方法。
【請求項9】
請求項8に記載の情報処理方法を、コンピュータにより実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理プログラムを格納したことを特徴とするコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ドライブレコーダ等の装置が撮像した映像の中から、任意の映像を取得する映像管理システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1には、クライアント・コンピュータの要求に応じて、塵芥収集車の運行軌跡情報を地図画像上に表示し、表示された軌跡上で位置の指定を受け付け、指定された位置を塵芥収集車が通過した通過時刻と、その通過時刻の前後一定の時間範囲と、に対応する録画映像を抽出して配信する映像管理システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されているような映像管理システムにおいては、地図上に表示される車両の走行軌跡のうち、指定された位置と、その前後一定の範囲と、に対応する録画映像を抽出することとなるため、映像を取得できる範囲を細かく調整することが難しい場合がある。
【0006】
このような課題に対し、例えば、車両の時間ごとの位置を表すアイテムを走行軌跡として選択可能に地図上に表示し、一のアイテムと他のアイテムの選択を受け付け、指定されたアイテム間を映像取得のための指定区間することで指定区間の詳細な調整を可能とすることが考えられる。また、この場合、一のアイテムが選択された場合に、一のアイテム以外のアイテム中から他のアイテムの候補を複数抽出することで、選択するアイテムを検討する手間を削減し、ユーザビリティの向上を図ることも考えられる。
【0007】
しかしながら、車両が低速で走行していた、車両が停車していた等の理由で、他のアイテム候補が複数抽出される際に当該アイテム候補が所定範囲内に密集等することがあり、他のアイテム候補を選択することが困難となる場合がある。また、他のアイテム候補をユーザが認識すること自体が困難となる場合もあり、この場合、複数のアイテム候補が抽出されることを期待したユーザに不信感を与えるおそれがある。
【0008】
本発明が解決しようとする課題としては、選択された一のアイテムに基づいて抽出された他のアイテム候補が所定範囲内に複数存在する場合に、当該アイテム候補の認識及び選択を容易に行えるようにすることが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、物体の時間ごとの位置を表すアイテムを前記物体の軌跡として地図上に表示する表示装置であって、前記アイテムのうち、いずれかの選択を受け付け、第一選択点として設定する第一選択点設定部と、設定された前記第一選択点に基づいて他の前記アイテムから複数の第二選択点候補を抽出し、選択可能な状態で表示する第二選択点候補表示部と、前記第二選択点候補のうち、いずれかの選択を受け付け、選択された前記第二選択点候補に係る前記アイテムを第二選択点として設定するとともに、前記第一選択点として設定された前記アイテムと前記第二選択点として設定された前記アイテムとで定まる区間を指定区間として設定する区間設定部と、を備え、前記第二選択点候補表示部は、所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在する場合に、前記第二選択点候補が複数個存在することを示す識別マークを表示することを特徴としている。
【0010】
請求項8に記載の発明は、コンピュータで実行される情報処理方法であって、物体の時間ごとの位置を表すアイテムを前記物体の軌跡として地図上に表示する軌跡点表示工程と、前記アイテムのうち、いずれかの選択を受け付け、第一選択点として設定する第一選択点設定工程と、設定された前記第一選択点に基づいて他の前記アイテムから複数の第二選択点候補を抽出し、選択可能な状態で表示する第二選択点候補表示工程と、前記第二選択点候補のうち、いずれかの選択を受け付け、選択された前記第二選択点候補に係る前記アイテムを第二選択点として設定するとともに、前記第一選択点として設定された前記アイテムと前記第二選択点として設定された前記アイテムとで定まる区間を指定区間として設定する区間設定工程と、を備え、前記第二選択点候補表示工程では、抽出された前記第二選択点候補に係る前記アイテムが所定範囲内に複数存在する場合に、その範囲内に前記第二選択点候補が複数個存在することを示す識別マークを表示することを特徴としている。
【0011】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の情報処理方法を、情報処理プログラムとしてコンピュータにより実行させることを特徴としている。
【0012】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の情報処理プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体へ格納したことを特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本発明の一実施例にかかる映像取得システムの概略構成図である。
【
図2】出力部に表示された軌跡点情報の一例を示す図である。
【
図4】リスト内の軌跡点アイテムの削除の様子を示す図である。
【
図5】リスト内の軌跡点アイテムの統合の様子を示す図である。
【
図6】地図上に終点候補が表示された状態を示す図である。
【
図7】地図上に指定区間が表示された状態を示す図である。
【
図8】
図1に示された映像取得システムの動作のフローチャートである。
【
図9】
図8における、ステップS200の詳細な動作のフローチャートである。
【
図10】
図8における、ステップS300の詳細な動作のフローチャートである。
【
図11】
図8における、ステップS400の詳細な動作のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態に係る表示装置を説明する。本発明の一実施形態に係る表示装置は、物体の時間ごとの位置を表すアイテムを物体の軌跡として地図上に表示する表示装置である。表示装置は、第一選択点設定部が、アイテムのうち、いずれかの選択を受け付け、第一選択点として設定する。そして、第二選択点候補表示部が、設定された第一選択点に基づいて他のアイテムから複数の第二選択点候補を抽出し、選択可能な状態で表示する。そして、区間設定部が、第二選択点候補のうち、いずれかの選択を受け付け、選択された第二選択点候補に係るアイテムを第二選択点として設定するとともに、第一選択点として設定されたアイテムと第二選択点として設定されたアイテムとで定まる区間を指定区間として設定する。第二選択点候補表示部は、所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在する場合に、第二選択点候補が複数個存在することを示す識別マークを表示する。このようにすることにより、第一選択点に基づいて抽出された第二選択点候補が、例えば、密集又は重複するなどして第二選択点候補が認識し難くなる、又は選択し難くなる等した場合でも、識別マークを確認することでその状況を容易に確認することができる。したがって、選択された一のアイテムに基づいて抽出された他のアイテム候補が所定範囲内に複数存在する場合に、当該アイテム候補の認識及び選択を容易に行うことができる。
【0015】
また、第二選択点候補表示部は、所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在する場合に、その複数の第二選択点候補について、所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在しない場合になされる表示に代えて識別マークを表示してもよい。このようにすることで、所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在する場合には、所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在しない場合になされる表示、すなわち通常表示に代えて、識別マークを表示できるので、第二選択点候補が複数存在することを強調することができ、ユーザの視認性を向上することができる。
【0016】
また、識別マークは、所定範囲内に存在する複数のアイテムの構成に基づいて、第一状態と、第二状態と、第三状態と、を識別可能に設けられてもよい。具体的に、第一状態とは、所定範囲内に存在する複数のアイテムが、設定された第一選択点に係るアイテムに対応する時間よりも前の時間に対応するアイテムのみで構成されていることを示すものである。第二状態とは、所定範囲内に存在する複数のアイテムが、設定された第一選択点に係るアイテムに対応する時間よりも後の時間に対応するアイテムのみで構成されていることを示すものである。第三状態とは、前記所定範囲内に存在する複数のアイテムが、設定された第一選択点に係るアイテムに対応する時間よりも前の時間に対応するアイテムと、設定された第一選択点に係るアイテムに対応する時間よりも後の時間に対応するアイテムと、の両方で構成されていることを示すものである。このようにすることで、識別マークが表示された第二選択点候補の種類を精査しなくても、識別マークの状態を確認するだけでどのような第二選択点候補が所定範囲内に密集又は重複しているかを確認することができる。このため、第二選択点を選択する際の検討の手間を低減することができる。
【0017】
また、区間設定部は、第二選択点候補のうち、いずれかの選択を受け付ける際に所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在する場合に、複数の第二選択点候補を選択可能な状態でリストとして表示してもよい。このようにすることで、リストを確認しながら、第二選択点を選択することができる。したがって、選択された一のアイテムに基づいて抽出された他のアイテム候補が所定範囲内に複数存在する場合に、当該アイテム候補の認識及び選択を容易に行うことができる。
【0018】
また、区間設定部は、第二選択点候補のうち、いずれかの選択を受け付ける際に所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在する場合に、複数の第二選択点候補を選択可能な状態でリストとして表示するように設けられ、識別マークは、リストが表示される際に、所定範囲内に存在する複数のアイテムの構成に基づいて、上述の第一状態と、第二状態と、第三状態と、を識別可能に設けられていてもよい。このようにすることで、リストが表示される際に識別マークの第一状態と、第二状態と、第三状態と、を識別可能にすることができる。
【0019】
また、識別マークは、所定範囲内に存在する第二選択点候補の数を識別可能な候補数マークを含んで設けられ、第二選択点候補表示部は、所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在する場合に、候補数マークを表示してもよい。このようにすることで、所定範囲内に存在する第二選択点候補の数が明確になり、第二選択点候補の数を容易に確認することができる。なお、この場合、候補数マークのみを識別マークとして表示することもできるので、地図上に表示されるマークが多くなりすぎることを抑制できる。
【0020】
また、第二選択点候補表示部は、設定された第一選択点に係る時間から所定時間間隔を単位として隔てた時間ごとにおける物体の位置を表す複数のアイテムを第二選択点候補として抽出し、選択可能な状態で表示し、その表示の際には、各第二選択点候補が第一選択点に係る時間からどのくらいの時間分、隔てられているかを示す時間間隔マークを表示するようにしてもよい。このようにすることで、各第二選択点候補が第一選択点に係る時間からどのくらいの時間分、隔てられているのかが明確になるので、第二選択点を選択する際の検討の手間を低減することができる。
【0021】
また、本発明の位置実施形態に係る情報処理方法は、コンピュータで実行される情報処理方法である。情報処理方法は、軌跡点表示工程が、物体の時間ごとの位置を表すアイテムを物体の軌跡として地図上に表示する。第一選択点設定工程が、アイテムのうち、いずれかの選択を受け付け、第一選択点として設定する。第二選択点候補表示工程が、設定された第一選択点に基づいて他のアイテムから複数の第二選択点候補を抽出し、選択可能な状態で表示する。区間設定工程が、第二選択点候補のうち、いずれかの選択を受け付け、選択された第二選択点候補に係るアイテムを第二選択点として設定するとともに、第一選択点として設定されたアイテムと第二選択点として設定されたアイテムとで定まる区間を指定区間として設定する。第二選択点候補表示工程では、所定範囲内に複数の第二選択点候補が存在する場合に、第二選択点候補が複数個存在することを示す識別マークを表示する。このようにすることにより、第一選択点に基づいて抽出された第二選択点候補が、例えば、密集又は重複するなどして第二選択点候補が認識し難くなる、又は選択し難くなる等した場合でも、識別マークを確認することでその状況を容易に確認することができる。したがって、選択された一のアイテムに基づいて抽出された他のアイテム候補が所定範囲内に複数存在する場合に、当該アイテム候補の認識及び選択を容易に行うことができる。
【0022】
また、上述した情報処理方法を、情報処理プログラムとしてコンピュータにより実行させてもよい。このようにすることにより、選択された一のアイテムに基づいて抽出された他のアイテム候補が所定範囲内に複数存在する場合にも、コンピュータを用いて当該アイテム候補の認識及び選択を容易に行うことができる。
【0023】
また、上述した情報処理プログラムを、コンピュータにより読み取り可能な記憶媒体格納してもよい。このようにすることにより、情報処理プログラムを機器に組み込む以外に単体でも流通させることができ、バージョンアップ等も容易に行える。
【実施例0024】
図1は、本発明の一実施例に係る映像取得システム100を示す図である。映像取得システム100は、車両用端末200と、サーバ装置300と、管理用端末400と、を備えている。車両用端末200は、例えば、車両(物体)に設置される装置(例えば、カーナビゲーション装置)や、人が携帯する装置(例えば、スマートフォン)である。サーバ装置300は、例えば、映像取得システム100をサービスとして提供する提供者(例えば、企業)が管理する装置である。管理用端末400は、例えば、映像システム100を利用する利用者(例えば、車両の管理者)が管理する装置である。サーバ装置300及び管理用端末400は、上記実施形態に係る表示装置の一例である。
【0025】
車両用端末200は、
図1に示したように、制御部210と、記憶部220と、通信部230と、を備えている。制御部210は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等で構成されている。記憶部220は、ハードディスクやメモリである。通信部230は、他の装置との間で情報の送受信を行うための通信装置である。
【0026】
制御部210は、車両用端末200が取得した軌跡点情報400や映像情報500等の情報を、記憶部220に記憶する処理を行う。また、制御部210は、軌跡点情報400や映像情報500等の情報を、通信部230を用いてサーバ装置300に送信する処理を行う。
【0027】
軌跡点情報400とは、主に車両の時間ごとの位置(緯度経度)を示す情報であり、日時等の時間の情報と、緯度経度を示す位置情報と、車両の進行方向の情報や車両の速度の情報を含む走行情報と、を備えている。この軌跡点情報400は、さらに、車両の車種の情報、ドライバーの情報、時間の情報に対応する天候の情報、渋滞の状況の情報、地名の情報、勾配の情報、車両の進行ルートにおける行き又は帰りを示す情報、等を含んでいてもよい。
【0028】
制御部210は、これらの軌跡点情報400を、例えばGPS(Global Positioning System)受信機や、ジャイロセンサ、加速度センサ等の各種センサ、又は気象情報や交通情報を発信する外部装置等から取得し、所定時間(例えば、3秒)を1セットとして記憶部220に保存し、通信部230を用いて複数セット分(例えば、300秒分)をサーバ装置300に随時送信する処理を行う。
【0029】
映像情報500は、車両に搭載されたカメラ等の撮像装置によって撮像される映像に関する情報であり、車両によって常時撮影される車両外の映像データや車両内の映像データによって構成されている。制御部210は、この映像情報500を、記憶部220に保存し、サーバ装置300から要求があった場合には、その要求のあった映像情報500を、通信部230を用いてサーバ装置300に送信する処理をする。
【0030】
また、制御部210は、上述の軌跡点情報400の1セットを記憶部220に保存する際に、この1セットに対応する映像情報500を併せて記憶部220に保存し、複数セット分をサーバ装置300に送信する際に併せて送信することで、要求がない場合にも、映像情報500をサーバ装置300に送信してもよい。
【0031】
サーバ装置300は、
図1に示したように、制御部310と、記憶部320と、通信部330と、を備えている。制御部310は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等で構成されている。記憶部320は、ハードディスクやメモリである。通信部330は、他の装置との間で情報の送受信を行うための通信装置である。
【0032】
制御部310は、軌跡点情報取得部311と、軌跡点表示部312と、始点設定部313(第一選択点設定部)と、終点候補表示部314(第二選択点候補表示部)と、区間設定部315と、映像取得部316と、を備えている。
【0033】
軌跡点情報取得部311は、通信部330が車両用端末200から受信した軌跡点情報400を、車両の走行履歴として記憶部320に保存する処理をする。
【0034】
軌跡点表示部312は、通信部330及び管理用端末400の後述する通信部430を介して後述する入力部410からの操作を受け付ける。そして、当該操作を受け付けると、通信部330及び通信部430を介して、記憶部320に保存された走行履歴に対応する軌跡点情報400を管理用端末400の後述する出力部420に表示する。
図2は、管理用端末400の出力部420に表示された軌跡点情報400の一例を示す図である。ここでは、車両の時間ごとの位置が、車両の軌跡点アイテム401(アイテム)として地図上に表示される。
【0035】
各軌跡点アイテム401は、それぞれ3秒(第1時間間隔)ごとの車両の位置を表している。また、各軌跡点アイテム401は、一つが二等辺三角形に形成されており、頂角の向きが車両の進行方向を表している。また、各軌跡点アイテム401は、車両の速度によってそれぞれ色分けされており、車速の変化が視覚的に認識できるように構成されている。
【0036】
始点設定部313は、通信部330及び通信部430を介した管理用端末400の入力部410からの操作により、軌跡点アイテム401のうちいずれかの選択を受け付け、始点402として設定する。なお、本実施形態における始点402は、後述する終点408よりも前に選択される点をいうものであり、必ずしも終点408よりも前の時間を示す点とは限らない。始点402の選択をする際には、マウス等でカーソルを対象の軌跡点アイテム401に重ね、クリックする等して選択する。設定された始点402には、ピン状の始点ピンs1が表示されるとともに、その近傍にアルファベットでSと記された始点マークs2が表示されるようになっている。
【0037】
始点ピンs1および始点マークs2は、他の軌跡点アイテム401に移動可能となっており、移動後には、その始点ピンs1が表示されている軌跡点アイテム401が新たな始点402として設定される。すなわち、始点設定部313は、軌跡点アイテム401のいずれかを始点402として設定した後、他の軌跡点アイテム401への始点402の修正を第1時間間隔単位で受け付け、新たな始点402として設定する。このように、一度選択した始点402の修正が行えるようになっている。
【0038】
始点設定部313は、
図3に示すように、各軌跡点アイテム401のうちいずれかの選択を受け付ける際(すなわち、軌跡点アイテム401にマウスオーバー等する際)に、所定範囲内に複数の軌跡点アイテム401が存在する場合には、その複数の軌跡点アイテム401を選択可能な状態でリスト403として表示する。本実施例では、車両が一定時間停止していた、同じ位置を異なる方向に向かって移動していた等の理由で、複数の軌跡点アイテム401が地図上で重複して表示される場合に、リスト403が表示されるようになっている。
【0039】
リスト403には、
図3に示すように、時間の情報(2021/12/12、10:00:06や、2021/12/12、15:00:00)等、各軌跡点アイテム401に対応する上述の軌跡点情報400(日時等の時間の情報、緯度経度を示す位置情報、車両の進行方向の情報や車両の速度の情報を含む走行情報)のうち、少なくとも一つが含まれていてよい。また、リスト403に含まれる軌跡点情報400として、さらに、車両の車種の情報、ドライバーの情報、時間の情報に対応する天候の情報、渋滞の状況の情報、地名の情報、勾配の情報、車両の進行ルートにおける行き又は帰りを示す情報、等があってもよい。また、
図3に示すように、各軌跡点アイテム401を拡大してリスト403に表示することで、上述の走行情報、すなわち、車両の進行方向の情報や車両の速度の情報を視覚的に認識できるようにしてもよい。また、リスト403には、軌跡点アイテム401に対応する車両が撮像した映像が含まれていてもよい。この映像は、例えば、上述のサーバ装置300から要求がない場合に送信された映像情報500を基に作成されたサムネイル画像Gでもよい。
【0040】
なお、リスト403に車両の停止の開始から車両の停止の終了までの時間に対応する複数の軌跡点アイテム401が存在する場合(例えば車両の停止によって軌跡点アイテムが地図上に重複して表示されるような場合に起きる)は、始点設定部313は、
図4に示すように、リスト403内における車両の停止の開始から車両の停止の終了までの時間に対応する複数の軌跡点アイテム401のうち、一の軌跡点アイテム401以外をリスト403から削除してもよい。
【0041】
また、始点設定部313は、
図5に示すように、リスト403内における車両の停止の開始から車両の停止の終了までの時間に対応する複数の軌跡点アイテム401を統合し、車両の停止の開始から車両の停止の終了までの所定の時間に対応する一の軌跡点アイテム401としてリスト403に表示するようにしてもよい。このように、サーバ装置300は、車両の3秒ごとの位置を表す軌跡点アイテム401を車両の軌跡として地図上に表示する。
【0042】
終点候補表示部314は、通信部330及び通信部430を介して管理用端末400の入力部410からの操作を受け付け、設定された始点402に基づいて他の軌跡点アイテム401から複数の終点候補404を抽出し、選択可能な状態で管理用端末400の出力部420に表示する。この際、終点候補404は、
図6に示すように、設定された始点402に係る時間から第1時間間隔よりも長い第2時間間隔を単位として隔てた時間ごとにおける車両の位置を表す複数の軌跡点アイテム401を、終点候補404として抽出する。
【0043】
なお、前提として、例えば、運送会社などでは、踏切、一時停止位置、右左折のような特定の場所や、発進時、後退時などのような特定の走行状態において、様々なルールの順守が求められており、ドライバーによりルール順守が徹底されているかを、管理者により実際の映像を視聴し、ドライバーによるルール違反の有無を確認している。
【0044】
ここでは、映像取得システム100を利用する管理者が、取得を希望する映像の区間を指定する上で、始点402を指定する際は、上述の第1時間間隔を例えば3秒程度の短い単位とすることで、交差点付近、踏切付近、一時停止位置付近などのように、特定の場所の付近を細かく指定出来るとよく、こうすることで、映像視聴時にドライバーの運転状況確認を効率よく進めることが出来る。
【0045】
一方で、終点408を指定する際には、管理者が視聴を希望する区間が含まれる終点候補404を選択できればよく、第1時間間隔ほどの細かい指定が不要なため、第1時間間隔よりも長い第2時間間隔とするとよい。このような理由から、本実施例では、一例として、第1時間間隔を3秒に設定し、第2時間間隔を60秒に設定することとした。また、終点候補表示部314は、上述のように始点402の修正が行われて新たな始点402が設定された場合、新たな始点402に係る時間から60秒(第2時間間隔)を単位として隔てた時間ごとの位置を表す複数の軌跡点アイテム401を終点候補404として再度抽出し、選択可能な状態で表示する。このように、始点402の修正に合わせて終点候補404が修正されるようになっている。
【0046】
終点候補表示部314は、所定範囲内に複数の終点候補404が存在する場合に、終点候補404が複数個存在することを示す識別マーク405を表示する。識別マーク405は所定範囲内の複数の終点候補404の近傍に表示してもよいし、所定範囲内に複数の終点候補404が存在しない場合(すなわち、識別マーク405が表示されない場合)になされる表示に代えて表示させてもよい。
【0047】
なお、始点402を設定する際には、「所定範囲内に複数の軌跡点アイテム401が存在する場合」を、「複数の軌跡点アイテム401が地図上で重複して表示される場合」とした。すなわち、始点402設定時の所定範囲は、軌跡点アイテム401が地図上で重複して表示される範囲となっていた。しかしながら、この所定範囲はあくまでも一例である。所定範囲は、例えば、一の軌跡点アイテム401に対して前後の軌跡点アイテム401の一部が接触して表示される範囲であってもよいし、一の軌跡点アイテム401に対して、前後の軌跡点アイテム401の一部が重なって表示される範囲であってもよい。そして、この所定範囲内は、始点402を設定する場合と、識別マーク405を表示する場合と、で異なっていてもよい。
【0048】
また、上述のように軌跡点アイテム401が接触する又は重なる場合、軌跡点アイテム401が表示される地図の縮尺に応じて、接触する又は重なる軌跡点アイテム401が変わる可能性があることから、始点設定部313や終点候補表示部314は、地図の縮尺が変わるごとに、リスト403や識別マーク405を表示するか否かを管理用端末400の利用者に確認するようにしてもよい。
【0049】
識別マーク405は、所定範囲内に複数の終点候補404が存在する場合(例えば、複数の終点候補404に係る軌跡点アイテム401が地図上に重複して表示される場合)に、その複数の軌跡点アイテム401の構成に基づいて、第一状態4011、第二状態4012、及び第三状態4013のいずれかの状態となる。
【0050】
第一状態4011は、所定範囲内に存在する複数の軌跡点アイテム401が、設定された始点402に係る軌跡点アイテム401に対応する時間よりも前の時間に対応する軌跡点アイテム401のみで構成されていることを示す。
【0051】
第二状態4012は、所定範囲内に存在する複数の軌跡点アイテム401が、設定された始点402に係る軌跡点アイテム401に対応する時間よりも後の時間に対応する軌跡点アイテム401のみで構成されていることを示す。
【0052】
第三状態4013は、所定範囲内に存在する複数の軌跡点アイテム401が、設定された始点402に係る軌跡点アイテム401に対応する時間よりも前の時間に対応する軌跡点アイテム401と、設定された始点402に係る軌跡点アイテム401に対応する時間よりも後の時間に対応する軌跡点アイテム401と、の両方で構成されていることを示す。このように、識別マーク405は、第一状態4011と、第二状態4012と、第三状態4013と、を識別可能に設けられている。
【0053】
また、識別マーク405は、例えば
図6に示すように、所定範囲内に存在する終点候補404の数を識別可能な候補数マーク406を含んで設けられてもよい。すなわち、識別マーク405は、所定範囲内に存在する終点候補404の数を識別可能に設けられている。
【0054】
終点候補表示部314は、所定範囲内に複数の終点候補404が存在する場合に、候補数マーク406を含んだ状態で識別マーク405を表示してもよいし、識別マーク405のうち候補数マーク406のみを表示してもよい。また、終点候補表示部314は、終点候補404を択可能な状態で表示する際には、各終点候補404が始点402に係る時間からどのくらいの時間分、隔てられているかを示す時間間隔マーク407を表示してもよい。なお、本実施形態では第2時間間隔は、60秒と設定したが、この60秒は、状況に合わせて動的に変更してもよい。
【0055】
具体的には、終点候補表示部314は、軌跡点アイテム401に対応する車両の情報を示す物体情報600及び軌跡点アイテム401に対応する車両の周辺の状況を示す周辺情報700の少なくとも一方に基づいて、第2時間間隔を設定してよい。物体情報600は、車両用端末200から取得した、軌跡点情報400のうち、例えば、走行情報(車両の進行方向の情報や車両の速度の情報)、車両の車種の情報、ドライバーの情報等をいう。この物体情報600は、例えばサーバ装置300の記憶部320に記憶しておく。そして、物体情報600のうち例えば、車両の速度の情報に応じて第2時間間隔を動的に設定する。
【0056】
この場合、例えば、終点候補表示部314は、車両の速度が速いほど第2時間間隔を小さく設定し、車両の速度が遅いほど第2時間間隔を大きく設定することができる。このようにすることにより、複数の終点候補404が離れすぎることや接近しすぎることが抑制される。
【0057】
一方、終点候補表示部314は、車両の速度が速いほど第2時間間隔を大きく設定し、車両の速度が遅いほど第2時間間隔を小さく設定することができる。このようにすることにより、映像取得システム100の利用者は、車両の速度が速いほど長い時間の映像を取得し、車両の速度が遅いほど短い時間の映像を取得する。
【0058】
周辺情報700は、車両用端末200から取得した、軌跡点情報400のうち、例えば、日時等の時間の情報、時間の情報に対応する天候の情報、渋滞の状況の情報、地名の情報、勾配の情報等をいう。この周辺情報700は、例えばサーバ装置300の記憶部320に記憶しておく。そして、例えば、周辺情報700を渋滞の状況の情報とした場合、終点候補表示部314は、渋滞の状況の情報が得られている場合に、渋滞の状況の情報が得られていない場合と比較して、第2時間間隔を大きく設定することができる。
【0059】
また、上述のように、リスト403内における車両の停止の開始から車両の停止の終了までの時間に対応する複数の軌跡点アイテム401が統合される場合、終点候補表示部314は、
図5に示すように、車両の停止の開始時刻に対応する軌跡点アイテム401、及び車両の停止の終了時刻に対応する軌跡点アイテム401のうち、少なくとも一方を基準として終点候補404を抽出し、選択可能な状態で表示してもよい。
【0060】
具体的には、終点候補表示部314は、車両の停止の開始時刻(
図5では、2021年12月12日10:00:00)を基準に60秒を単位として隔てた車両の停止の開始時刻よりも前の位置を表す軌跡点アイテム401、及び車両の停止の終了時刻(
図5では、2021年12月12日10:00:12)を基準に60秒を単位として隔てた車両の停止の前記終了時刻よりも後の位置を表す軌跡点アイテム401、の少なくとも一方を終点候補404として抽出する。
【0061】
区間設定部315は、通信部330および通信部430を介して、管理用端末400の入力部410により、終点候補404のうちいずれかの選択を受け付け、選択された終点候補404に係る軌跡点アイテム401を終点408として設定する。なお、本実施形態における終点408は、前述の始点402よりも後に選択される点をいうものであり、必ずしも始点402よりも後の時間を示す点とは限らない。
【0062】
終点408の選択をする際には、マウス等でカーソルを対象の終点候補404に重ね、クリックする等して選択する。設定された終点408には、
図7に示すように、ピン状の終点ピンe1が表示されるとともに、その近傍にアルファベットでEと記された終点マークe2が表示されるようになっている。そして、区間設定部315は、始点402として設定された軌跡点アイテム401と終点408として設定された軌跡点アイテム401とで定まる区間を指定区間409として設定する。
【0063】
区間設定部315は、終点候補404のうち、いずれかの選択を受け付ける際に所定範囲内に複数の終点候補404が存在する場合(例えば、複数の終点候補404に係る軌跡点アイテム401が地図上に重複して表示される場合)に、複数の終点候補404を選択可能な状態で不図示のリストとして表示する。
【0064】
このリストは、上述の始点402を選択する際のリスト403と同様のものであり、このリストには、例えば、車両の進行方向の情報など、上述の軌跡点情報400のいずれかが含まれていてよい。なお、上述の終点候補表示部314は、このリストが表示される際にのみ、識別マーク405を、第一状態4011と、第二状態4012と、第三状態4013と、が識別可能な状態にするようにしてもよい。
【0065】
映像取得部316は、通信部330及び通信部430を介して管理用端末400の入力部410からの操作を受け付け、区間設定部315で指定された指定区間409に対応する映像情報500をサーバ装置300にアップロードするよう、車両用端末200に要求する。具体的には、映像取得部316は、指定区間409の始点402にかかる上述の時間の情報と、指定区間409の終点408にかかる時間の情報と、に基づいて取得すべき映像の開始から終了までの区間を特定し、その区間に該当する映像を車両用端末200に要求する。そして、映像取得部316は、当該要求に応じて車両用端末200から送信され通信部330が受信した映像情報500を、管理用端末400の通信部430に送信し、管理用端末400の出力部420に表示する。また、映像取得部316は、上述のように車両用端末200において、軌跡点情報400の1セットと併せて保存されており、要求がない場合にもサーバ装置300に送信される映像情報500がある場合には、その映像情報500を、通信部330を介して取得し、記憶部320に保存してもよい。この記憶部320に記憶された映像情報500は、リスト403を表示する際の、サムネイル画像G等に使用される。
【0066】
管理用端末400は、
図1に示したように、入力部410と、出力部420と、通信部430と、を備えている。入力部410は、キーボード等の入力装置である。出力部420は、ディスプレイ等の出力装置である。通信部430は、他の装置との間で情報の送受信を行うための通信装置である。
【0067】
入力装置410は、管理用端末400を操作する管理者の入力を受け付ける。出力部420は、サーバ装置300から通信部430が受信した情報を表示する。通信部430は、サーバ装置300の通信部330と通信を行い、入力部410に入力された情報をサーバ装置300に送信する。また、通信部430は、サーバ装置300の通信部330から送信される情報を受信する。
【0068】
次に、上述した構成の映像取得システム100の動作(情報処理方法)を
図8~11のフローチャートを参照して説明する。なお、
図8~11のフローチャートをCPU等を備えたコンピュータで実行されるプログラムとして構成することで映像取得プログラム(情報処理プログラム)とすることができる。また、この映像取得プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されてもよい。
【0069】
まず、
図8に示すように、管理用端末400の入力部410が操作を受け付け、当該操作によって映像を確認したい車両の走行履歴が選択されると、軌跡点表示部312が、選択された走行履歴に対応する軌跡点情報400を出力部420に表示する(ステップS100)。ステップS100は、上述の実施形態における軌跡点表示工程に該当するステップである。
【0070】
なお、走行履歴は、上述の車両用端末200からサーバ装置300に随時送信されている軌跡点情報400をもとに予め作成されている。ステップS100では、車両の3秒ごとの位置を表す軌跡点アイテム401が車両の軌跡として地図上に表示される。ここで、管理用端末400を操作する利用者は、軌跡点アイテム401を確認することで、車両の通行ルート、進行方向、及び車両の速度等を視覚的に確認する。
【0071】
次に、管理用端末400の入力部410が操作を受け付け、始点設定部313が軌跡点アイテム401のうちいずれかの軌跡点アイテム401を始点402として設定する(ステップS200)。ステップS200は、上述の実施形態における第一選択点設定工程に該当するステップである。
【0072】
図9に示すように、ステップS200では、まず、出力部420に表示された地図上で、軌跡点アイテム401のうちいずれかの選択を受け付ける状態とする(ステップS201)。ここでは、始点402の選択が、軌跡点アイテム401へのカーソルのマウスオーバーや、軌跡点アイテム401上にカーソルを併せた状態でのマウスのクリック等によって行われる。次に、所定範囲内に複数の軌跡点アイテム401が存在するか否かを判定する(ステップS202)。ここでは、例えば、軌跡点アイテム401が一部または全部重なっている等を条件としてもいい。そして、判定の結果がYESであればステップS203に進み、NOであればステップS204に進む。
【0073】
ステップS203では、所定範囲内に存在していると判定された複数の軌跡点アイテム401を選択可能な状態で出力部420にリスト403として表示する。リスト403には、上述のとおり軌跡点情報400や映像情報500が含まれているので、管理用端末400を操作する利用者は、リスト403に表示される軌跡点情報400等を参考に任意の軌跡点アイテム401を選択することができるようになる。このリスト403の表示が完了するとステップS204に進む。なお、このステップS203では、リスト403内の軌跡点アイテム401を整理してもよい。
【0074】
例えば、リスト403に車両の停止の開始から車両の停止の終了までの時間に対応する複数の軌跡点アイテム401が存在する場合(例えば車両の停止によって軌跡点アイテムが地図上に重複して表示されるような場合に起きる)は、
図4に示すように、リスト403内における車両の停止の開始から車両の停止の終了までの時間に対応する複数の軌跡点アイテム401のうち、一の軌跡点アイテム401以外をリスト403から削除してもよい。
【0075】
また、始点設定部313は、
図5に示すように、リスト403内における車両の停止の開始から車両の停止の終了までの時間に対応する複数の軌跡点アイテム401を統合し、車両の停止の開始から車両の停止の終了までの所定の時間に対応する一の軌跡点アイテム401としてリスト403に表示するようにしてもよい。
【0076】
ステップS204では、いずれかの軌跡点アイテム401の選択を受け付け、選択された軌跡点アイテム401を始点402として設定する。始点402が設定されると、出力部420に表示された地図上で、設定された始点402に、始点ピンs1が表示されるとともに、始点マークs2が表示される。これによりステップS200が終了し、ステップS300に進む。
【0077】
ステップS300では、設定された始点402に基づいて他の軌跡点アイテム401から複数の終点候補404を抽出し、出力部420に選択可能な状態で表示する。このステップS300は、上述の実施形態における第二選択点候補表示工程に該当するステップである。
【0078】
図10に示すように、ステップS300では、まず、設定された始点402に係る時間から60秒を単位として隔てた時間ごとにおける車両の位置を表す複数の軌跡点アイテム401を終点候補404として抽出し出力部420に表示する(ステップS301)。
【0079】
なお、この際、上述のステップS203で、リスト403内における車両の停止の開始から車両の停止の終了までの時間に対応する複数の軌跡点アイテム401が統合される場合、
図5に示すように、車両の停止の開始時刻に対応する軌跡点アイテム401、及び車両の停止の終了時刻に対応する軌跡点アイテム401のうち、少なくとも一方を基準として終点候補404を抽出し、選択可能な状態で表示してもよい。
【0080】
また、本実施例では、終点候補404を60秒、すなわち第2時間間隔を単位として抽出するとしたが、この第2時間間隔は、上述のように、物体情報600及周辺情報700の少なくとも一に合わせて動的に変更してもよい。例えば、物体情報600を車両の速度の情報とし、車両の速度が速いほど第2時間間隔を小さく設定し、車両の速度が遅いほど第2時間間隔を大きく設定してもよい。また、周辺情報700を、渋滞の状況の情報とし、渋滞の状況の情報が得られている場合に、渋滞の状況の情報が得られていない場合と比較して、第2時間間隔を大きく設定してもよい。
【0081】
次に、抽出した終点候補404が所定範囲内に複数存在するか否かを判定する(ステップS302)。そして、判定の結果がYESであればステップS303に進み、NOであればステップS300を終了する。
【0082】
ステップS303では、所定範囲内に終点候補404が複数個存在することを示す識別マーク405を出力部420に表示する。この際、識別マーク405は、終点候補404の近傍に表示してもよいし、所定範囲内に終点候補404が存在しない場合になされる終点候補404の表示に代えて表示できるようにしてもよい。
【0083】
また、上述のように、識別マーク405は、第一状態4011、第二状態4012、及び第三状態4013を識別可能にしてもよい。また、この際、上述のように、複数の終点候補404の数を示す候補数マーク406を表示してもよいし、各終点候補404が始点402に係る時間からどのくらいの時間分、隔てられているかを示す時間間隔マーク407を表示してもよい。次にステップS400に進む。
【0084】
ステップS400では、管理用端末400の入力部410が操作を受け付け、区間設定部315が指定区間409を設定する。このステップS400は、本発明における区間設定工程に該当するステップである。
【0085】
図11に示すように、ステップS400では、まず、出力部420に表示された地図上で、終点候補404のうち、いずれかの選択を受け付ける状態とする(ステップS401)。次に、所定範囲内に複数の終点候補404が存在するか否かを判定する(ステップS402)。ここでは、例えば、終点候補404が一部または全部重なっている等を条件としてもいい。そして、判定の結果がYESであればステップS403に進み、NOであればステップS404に進む。
【0086】
ステップS403では、所定範囲内に存在していると判定された複数の終点候補404を選択可能な状態で出力部420にリストとして表示する。これにより、管理用端末400を操作する利用者は、リストに表示される軌跡点情報400等を参考に任意の終点候補404を選択できるようになる。この際、リストには、車両の進行方向の情報など、軌跡点情報400が含まれていてよい。また、リストが表示される際、上述の識別マーク405を、第一状態4011、第二状態4012、及び第三状態4013が識別可能な状態としてもよい。そして、リストの表示が完了するとステップS404に進む。
【0087】
ステップS404では、いずれかの終点候補404の選択を受け付け、選択された終点候補404を終点408として設定する。これにより、終点408が確定する。終点408が設定されると、出力部420に表示された地図上で、設定された終点408に、終点ピンe1が表示されるとともに、終点マークe2が表示される。そしてステップS405に進む。ステップS405では、始点402として設定された軌跡点アイテム401と終点408として設定された軌跡点アイテム401とで定まる区間を指定区間409として設定する。次にステップS406に進む。
【0088】
ステップS406では、始点402または終点408の修正を受け付けるか否かが判定される。そして、この状態で終点408の修正を受け付けると判定された場合、再び終点候補404が選択可能な状態となり、ステップS404に戻る。
【0089】
一方、始点402の修正を受け付けると判定された場合、ステップS407に進む。ステップS407では、始点402が修正される。具体的には、始点ピンs1が他の軌跡点アイテム401に移動させられ、その移動先が新たな始点402として設定される。次にステップS408に進む。
【0090】
ステップS408では、終点候補404の再計算が行われる。そして、再計算が終了すると、ステップS301に戻る。ステップS301では、再計算の結果に基づいて複数の軌跡点アイテム401を終点候補404として抽出し出力部420に表示する。その後、上述のステップS300の通りの動作をし、S400に進む。そして、上述のステップS400の通りの動作をし、ステップS406まで進む。これにより、ステップS404で終点408の再設定が行われ、ステップS405で指定区間409の再設定が行われる。
【0091】
なお、ステップS406で始点402の修正も、終点408の修正も、受け付けると判定されなかった場合(すなわち、変更なしと判定された場合)、ステップS400を終了する。そして、ステップS400が終了すると、ステップS500に進む。
【0092】
ステップS500では、管理用端末400の入力部410が操作を受け付け、映像取得部316が、指定区間409に対応する映像情報500を取得する。このステップS500では、まず通信部330を介して、区間設定部315で指定された指定区間409に対応する映像情報500をサーバ装置300にアップロードするよう、車両用端末200に要求する。次に、映像取得部316は、要求に応じて車両用端末200から送信され通信部330が受信した映像情報500を記憶部320に保存の上、通信部430に送信し、管理用端末400の出力部420に表示する。これにより、ステップS500が終了し、映像取得システム100が終了する。
【0093】
本実施例によれば、始点設定部313は、軌跡点アイテム401のうちいずれかの選択を受け付ける際に所定範囲内に複数の軌跡点アイテム401が存在する場合に、複数の軌跡点アイテム401を選択可能な状態でリスト403として表示する。このようにすることにより、リスト403を確認しながら、始点402を選択することができる。したがって、例えば、軌跡点アイテム401が密集又は重複するなど、所定範囲内に複数の軌跡点アイテム401が存在する場合にも、軌跡点アイテム401の選択を容易に行うことができる。
【0094】
また、リスト403には、軌跡点アイテム401に対応する時間の情報、天候の情報、渋滞の状況の情報、地名の情報、勾配の情報、車両の進行ルートにおける行き又は帰りを示す情報、車両の進行方向の情報、及び車両の速度の情報のうち少なくとも一つを含むことができる。このようにすることにより、軌跡点アイテム401に対応する日時、天候、渋滞の状況や、車両の進行方向、速度等の情報を確認した上で、軌跡点アイテム401を選択することができる。
【0095】
また、リスト403には、軌跡点アイテム401に対応する車両が撮像した映像を含むことができる。このようにすることにより、リスト403内の映像を確認した上で、軌跡点アイテム401を選択することができる。
【0096】
また、始点設定部313は、リスト403内における車両の停止の開始から車両の停止の終了までの時間に対応する複数の軌跡点アイテム401のうち、一の軌跡点アイテム401以外をリスト403から削除することができる。このようにすることにより、リスト403として表示される軌跡点アイテム401を整理し、少なくすることができる。これにより、一の軌跡点アイテム401以外をリスト403から削除しない構成と比較して、リスト403内の軌跡点アイテム401を選択する際に複数の軌跡点アイテム401の中から一の軌跡点アイテム401を選択する手間を削減することができる。
【0097】
また、始点設定部313は、リスト403内における車両の停止の開始から車両の停止の終了までの時間に対応する複数の軌跡点アイテム401を統合し、車両の停止の開始から車両の停止の終了までの所定の時間に対応する一の軌跡点アイテム401としてリスト403に表示することができる。このようにすることにより、リスト403として表示される軌跡点アイテム401を整理し、少なくすることができる。これにより、複数の軌跡点アイテム401を統合しない構成と比較して、リスト403内の軌跡点アイテム401を選択する際に複数の軌跡点アイテム401の中から一の軌跡点アイテム401を選択する手間を削減することができる。
【0098】
また、始点設定部313が、リスト403内における車両の停止の開始から車両の停止の終了までの時間に対応する複数の軌跡点アイテム401を統合し、車両の停止の開始から車両の停止の終了までの所定の時間に対応する一の軌跡点アイテム401としてリスト403に表示する場合、終点候補表示部314は、車両の停止の開始時刻に対応する軌跡点アイテム401、及び車両の停止の終了時刻に対応する軌跡点アイテム401のうち、少なくとも一方を基準として終点候補404を抽出し、選択可能な状態で表示することができる。このようにすることにより、リスト403内における車両の停止の開始から車両の停止の終了までの時間に対応する複数の軌跡点アイテム401を統合する場合には、車両の停止の開始時刻に対応する軌跡点アイテム401、及び車両の停止の終了時刻に対応する軌跡点アイテム401のうち、少なくとも一方を基準として終点候補404を抽出することができる。
【0099】
また、始点設定部313は、軌跡点アイテム401のいずれかを始点402として設定した後、他の軌跡点アイテム401への始点402の修正を第1時間間隔単位で受け付け、新たな始点402として設定する。終点候補表示部314は、新たな始点402に係る時間から第2時間間隔を単位として隔てた時間ごとの位置を表す複数の軌跡点アイテム401を終点候補404として再度抽出し、選択可能な状態で表示する。このようにすることにより、始点402として設定する軌跡点アイテム401に比べて終点408として設定する軌跡点アイテム401を検討する手間を削減することができる。さらに、始点402が修正された場合、第2時間間隔を単位として終点候補404が再度抽出されるので、指定区間を細かく調整しつつも、選択する軌跡点アイテム401の検討の手間は削減することができる。したがって、地図上に表示された物体の移動軌跡の中から映像取得のための区間を指定する際の当該区間の細かな調整を可能としつつ、その調整のための手間を削減して、ユーザビリティを向上することができる。
【0100】
また、終点候補表示部314は、軌跡点アイテム401に対応する車両の情報を示す物体情報600及び軌跡点アイテム401に対応する物体の周辺の状況を示す周辺情報700の少なくとも一方に基づいて、第2時間間隔を設定することができる。このようにすることにより、軌跡点アイテム401に対応する物体の状態や、軌跡点アイテム401に対応する物体の周辺の状況に応じて第2時間間隔を動的に変更することができる。
【0101】
また、物体情報600を車両の速度の情報とした場合、終点候補表示部314は、車両の速度が速いほど第2時間間隔を小さく設定し、車両の速度が遅いほど第2時間間隔を大きく設定することができる。このようにすることにより、例えば、車両が高速道路上を高速走行していた際の映像を取得するような場合に、取得した映像から得られる情報が多くなりすぎることを防ぐことができる。また、例えば、車両が一般道を低速走行していた際の映像を取得するような場合に、取得した映像から得られる情報が少なくなりすぎることを防ぐことができる。また、このようにすることにより、複数の終点候補404が離れすぎることや接近しすぎることが抑制される。
【0102】
また、周辺情報700を、渋滞の状況の情報とした場合、終点候補表示部314は、渋滞の状況の情報が得られている場合に、渋滞の状況の情報が得られていない場合と比較して、第2時間間隔を大きく設定することができる。このようにすることにより、渋滞の発生で車両が進行方向に進み難い状況にある場合の映像を取得する際に、取得した映像から得られる情報が少なくなりすぎることを防ぐことができる。
【0103】
また、終点候補表示部314は、所定範囲内に複数の終点候補404が存在する場合に、終点候補404が複数個存在することを示す識別マーク405を表示する。このようにすることにより、始点402に基づいて抽出された終点候補404が、例えば、密集又は重複するなどして終点候補404が認識し難くなる、又は選択し難くなる等した場合でも、識別マーク405を確認することでその状況を容易に確認することができる。したがって、選択された一の軌跡点アイテム401に基づいて抽出された他の軌跡点アイテム401候補が所定範囲内に複数存在する場合に、当該軌跡点アイテム401候補の認識及び選択を容易に行うことができる。
【0104】
また、終点候補表示部314は、所定範囲内に複数の終点候補404が存在する場合に、その複数の終点候補404について、所定範囲内に複数の終点候補404が存在しない場合になされる表示に代えて識別マーク405を表示することができる。このようにすることで、所定範囲内に複数の終点候補404が存在する場合には、所定範囲内に複数の終点候補404が存在しない場合になされる表示、すなわち通常表示に代えて、識別マーク405を表示できるので、終点候補404が複数存在することを強調することができ、ユーザの視認性を向上することができる。
【0105】
また、識別マーク405は、所定範囲内に存在する複数の軌跡点アイテム401の構成に基づいて、第一状態4011と、第二状態4012と、第三状態4013と、を識別可能に設けることができる。このようにすることで、識別マーク405が表示された終点候補404の種類を精査しなくても、識別マーク405の状態を確認するだけでどのような終点候補404が所定範囲内に密集又は重複しているかを確認することができる。このため、終点408を選択する際の検討の手間を低減することができる。
【0106】
また、区間設定部315は、終点候補404のうち、いずれかの選択を受け付ける際に所定範囲内に複数の終点候補404が存在する場合に、複数の終点候補404を選択可能な状態でリスト403として表示することができる。このようにすることで、リスト403を確認しながら、終点408を選択することができる。したがって、選択された一の軌跡点アイテム401に基づいて抽出された他の軌跡点アイテム401候補が所定範囲内に複数存在する場合に、当該軌跡点アイテム401候補の認識及び選択を容易に行うことができる。
【0107】
また、識別マーク405は、所定範囲内に存在する終点候補404の数を識別可能に設けられているので、所定範囲内に存在する終点候補404の数が明確になり、終点候補404の数を容易に確認することができる。
【0108】
また、区間設定部315は、終点候補404のうち、いずれかの選択を受け付ける際に所定範囲内に複数の終点候補404が存在する場合に、複数の終点候補404を選択可能な状態でリストとして表示するようにし、識別マーク405は、リストが表示される際に、所定範囲内に存在する複数の軌跡点アイテム401の構成に基づいて、上述の第一状態4011と、第二状態4012と、第三状態4013と、を識別可能に設けることができる。このようにすることで、リスト403が表示される際に識別マーク405の第一状態4011と、第二状態4012と、第三状態4013と、を識別可能にすることができる。
【0109】
また、識別マーク405は、所定範囲内に存在する終点候補404の数を識別可能な候補数マーク406を含んで設けられ、終点候補表示部313は、所定範囲内に複数の終点候補404が存在する場合に、候補数マーク406を表示することができる。このため、所定範囲内に存在する終点候補404の数が明確になり、終点候補404の数を容易に確認することができる。なお、この場合、候補数マーク406のみを識別マーク405として表示することもできるので、地図上に表示されるマークが多くなりすぎることを抑制できる。
【0110】
また、終点候補表示部314は、設定された始点402に係る時間から所定時間間隔を単位として隔てた時間ごとにおける車両の位置を表す複数の軌跡点アイテム401を終点候補404として抽出し、選択可能な状態で表示し、その表示の際には、各終点候補404が始点402に係る時間からどのくらいの時間分、隔てられているかを示す時間間隔マーク407を表示することができる。このようにすることで、各終点候補404が始点402に係る時間からどのくらいの時間分、隔てられているのかが明確になるので、終点408を選択する際の検討の手間を低減することができる。
【0111】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではない。すなわち、当業者は従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の表示装置を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。