(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023125826
(43)【公開日】2023-09-07
(54)【発明の名称】メモ台付取付部材
(51)【国際特許分類】
A47C 7/62 20060101AFI20230831BHJP
【FI】
A47C7/62 B
A47C7/62 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022030145
(22)【出願日】2022-02-28
(71)【出願人】
【識別番号】000116596
【氏名又は名称】愛知株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】熊澤 工
【テーマコード(参考)】
3B084
【Fターム(参考)】
3B084JA10
3B084JB06
(57)【要約】
【課題】利便性の高いカップホルダを備えるメモ台付取付部材を提供する。
【解決手段】椅子に取り付け可能なメモ台付取付部材は、メモ台と、取付部と、支柱と、カップホルダと、を備える。取付部は、椅子に脱着可能に取り付けられる。支柱は、取付部から延び出し、メモ台を支持する。カップホルダは、支柱又は取付部に取り付けられる。また、カップホルダは、当該メモ台付取付部材が取り付けられた状態にある椅子の平面視において、当該カップホルダの中心部が使用できる状態にあるメモ台と重ならない位置に配置される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
椅子に取り付け可能なメモ台付取付部材であって、
メモ台と、
前記椅子に脱着可能に取り付けられる取付部と、
前記取付部から延び出し、前記メモ台を支持する支柱と、
前記支柱又は前記取付部に取り付けられるカップホルダと、
を備え、
前記カップホルダは、当該メモ台付取付部材が取り付けられた状態にある前記椅子の平面視において、使用できる状態にある前記メモ台と当該カップホルダの中心部が重ならない位置に配置される、メモ台付取付部材。
【請求項2】
請求項1に記載のメモ台付取付部材であって、
前記メモ台は、可動するように前記支柱に支持されており、
前記カップホルダは、前記支柱における前記メモ台の可動に干渉しない位置に配置される、メモ台付取付部材。
【請求項3】
請求項2に記載のメモ台付取付部材であって、
前記メモ台は、当該メモ台が使用できる使用状態と、当該メモ台が使用できない非使用状態と、の間を遷移するように可動する、メモ台付取付部材。
【請求項4】
請求項3に記載のメモ台付取付部材であって、
前記メモ台は、
第1回転軸を中心として、前記メモ台の主たる面が略水平となる水平位置と、前記メモ台の主たる面が略鉛直となる鉛直位置と、の間で回動可能に前記支柱に支持されており、
前記水平位置にあるときに前記使用状態にあり、前記鉛直位置にあるときに前記非使用状態にある、メモ台付取付部材。
【請求項5】
請求項4に記載のメモ台付取付部材であって、
前記メモ台は、
前記メモ台の主たる面と直交する第2回転軸を中心として回動可能に前記支柱に支持されており、
前記鉛直位置にあるときに、前記第2回転軸を中心として、前記鉛直位置と、前記鉛直位置よりも前記メモ台の重心が下方に移動する鉛直下方位置と、の間で回動する、メモ台付取付部材。
【請求項6】
請求項5に記載のメモ台付取付部材であって、
前記メモ台は、前記鉛直下方位置において、前記カップホルダと近接する部分が切欠かれた形状を有する、メモ台付取付部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、メモ台付取付部材に関する。
【背景技術】
【0002】
多目的ホールなどで用いられる椅子に取り付けられるテーブルに、カップやペットボトル等の飲料物を支持するカップホルダを設けることが知られている。
特許文献1には、椅子に取り付けて用いられ、使用位置と折畳位置とに遷移可能なテーブルに、カップホルダが設けられる構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、カップホルダがテーブルに直接設けられる構成では、カップホルダに支持された飲料物がテーブルを使用する際に邪魔になる場合があり、カップホルダが使いにくいという問題があった。また、引用文献1に開示されている構成では、テーブルが使用位置にあるときにはカップホルダを使用することはできるが、テーブルが折畳位置にあるときにはカップホルダを使用することができなくなるという問題があった。
【0005】
本開示の一局面は、利便性の高いカップホルダを備えるメモ台付取付部材を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、椅子に取り付け可能なメモ台付取付部材であって、メモ台と、取付部と、支柱と、カップホルダと、を備える。取付部は、椅子に脱着可能に取り付けられる。支柱は、取付部から延び出し、メモ台を支持する。カップホルダは、支柱又は取付部に取り付けられる。また、カップホルダは、当該メモ台付取付部材が取り付けられた状態にある椅子の平面視において、使用できる状態にあるメモ台と当該カップホルダの中心部が重ならない位置に配置される。
【0007】
このような構成では、メモ台を支持する支柱又は当該支柱が延び出す取付部にカップホルダが取り付けられる。このため、取付部によって椅子に取り付けられるメモ台とカップホルダとを別々に使用することができる。また、メモ台付取付部材が取り付けられた状態にある椅子の平面視において、使用できる状態にあるメモ台とカップホルダの中心部が重ならない位置にカップホルダが配置される。このため、カップホルダにカップやペットボトル等の飲料物を入れたり、カップホルダから飲料物を取り出したりする際に、メモ台が邪魔になりにくい。したがって、利便性の高いカップホルダを備えるメモ台付取付部材を提供することができる。
【0008】
本開示の一態様では、メモ台は、可動するように支柱に支持されていてもよい。カップホルダは、支柱におけるメモ台の可動に干渉しない位置に配置されてもよい。このような構成によれば、カップホルダに干渉することなく、メモ台を可動させることができる。
【0009】
本開示の一態様では、メモ台は、当該メモ台が使用できる使用状態と、当該メモ台が使用できない非使用状態と、の間を遷移するように可動してもよい。このような構成によれ
ば、メモ台付取付部材が椅子に取り付けられている状態において、メモ台を使用しないときには、メモ台が邪魔にならないようにメモ台を使用状態から非使用状態へ遷移させることができる。また、メモ台の状態に関係なくカップホルダを使用することができる。
【0010】
本開示の一態様では、メモ台は、第1回転軸を中心として、メモ台の主たる面が略水平となる水平位置と、メモ台の主たる面が略鉛直となる鉛直位置と、の間で回動可能に支柱に支持されていてもよい。また、メモ台は、水平位置にあるときに使用状態にあり、鉛直位置にあるときに非使用状態にあってもよい。このような構成によれば、メモ台付取付部材が椅子に取り付けられている状態において、メモ台を使用しないときには、第1回転軸を中心として、メモ台を水平位置から鉛直位置へ回動させて、メモ台が邪魔にならないような位置に移動させることができる。また、メモ台の状態に関係なくカップホルダを使用することができる。
【0011】
本開示の一態様では、メモ台は、メモ台の主たる面と直交する第2回転軸を中心として回動可能に支柱に支持されていてもよい。また、メモ台は、鉛直位置にあるときに、第2回転軸を中心として、鉛直位置と、鉛直位置よりもメモ台の重心が下方に移動する鉛直下方位置と、の間で回動してもよい。このような構成によれば、メモ台付取付部材が椅子に取り付けられている状態において、メモ台を使用しないときには、第2回転軸を中心として、メモ台を鉛直位置から鉛直下方位置へ回動させて、メモ台が邪魔にならないような位置に移動させることができる。また、メモ台の状態に関係なくカップホルダを使用することができる。
【0012】
本開示の一態様では、メモ台は、鉛直下方位置において、カップホルダと近接する部分が切欠かれた形状を有してもよい。このような構成によれば、メモ台が鉛直下方位置にあるときに、当該メモ台のカップホルダと近接する部分が切り欠かれている。このため、鉛直下方位置にあるメモ台がカップホルダと干渉しにくくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】メモ台が使用状態にあり、ペットボトルをカップホルダが支持する状態にある椅子セットを示す斜視図である。
【
図3】メモ台付取付部材を左斜め前から見た斜視図である。
【
図4】メモ台付取付部材を右斜め後ろから見た斜視図である。
【
図5】メモ台付取付部材を左斜め後ろから見た斜視図である。
【
図13】メモ台が使用状態にある椅子セットを示す正面図である。
【
図15】メモ台が使用状態にある椅子セットを示す右側面図である。
【
図16】メモ台の水平位置から鉛直位置への回動を示す椅子セットの正面図である。
【
図17】メモ台の鉛直位置から鉛直下方位置への回動を示す椅子セットの右側面図である。
【
図18】メモ台が非使用状態にある椅子セットを示す平面図である。
【
図19】メモ台付取付部材の椅子への取付手順を説明する図である。
【
図20】椅子の平面視において、鉛直位置にあるメモ台とカップホルダの中心部が重ならない位置にカップホルダが配置される状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の例示的な実施形態について図面を参照しながら説明する。
[1.構成]
[1-1.全体構成]
図1に示す椅子セット1は、椅子2と、メモ台3を備えるメモ台付取付部材4と、を備える。
【0015】
メモ台付取付部材4は、カップホルダ5を更に備える。メモ台付取付部材4は、メモ台3及びカップホルダ5を後述する支柱45を介して椅子2に取り付け可能に構成されている。なお、
図1に示す椅子セット1は、メモ台3が使用できる使用状態にある。以下の説明では、椅子2に正常に着席した使用者を基準に、上下方向、前後方向及び左右方向を表現する。
【0016】
[1-2.椅子]
図2に示すように、椅子2は、右脚体10と、左脚体20と、連結杆30と、座体40と、背もたれ50と、を備える。
【0017】
右脚体10及び左脚体20は、管状の金属パイプを屈曲及び溶接して形成され、座体40及び背もたれ50を支持する支持体である。右脚体10及び左脚体20は、所定の間隔、本実施形態では、座体40の左右方向の幅程の間隔を空けて配列される。
【0018】
右脚体10は、座体40の下方右側に配置され、右前柱11と、右後柱12と、右下柱13と、右上柱14と、を有する。右前柱11は、右脚体10の前部に位置し、上下方向に長さを有する。右後柱12は、右脚体10の後部に位置し、上下方向に長さを有する。右下柱13は、右脚体10の下部に位置し、右前柱11の下端と右後柱12の下端とを連結し、椅子2が設置される床面に沿って配置される。右上柱14は、右脚体10の上部に位置し、右前柱11の上端と、右後柱12の上下方向における中央部よりもやや上部側と、を連結している。
【0019】
左脚体20は、座体40の下方左側に配置され、左前柱21と、左後柱22と、左下柱23と、左上柱24と、を有する。左前柱21は、左脚体20の前部に位置し、上下方向に長さを有する。左後柱22は、左脚体20の後部に位置し、上下方向に長さを有する。左下柱23は、左脚体20の下部に位置し、左前柱21の下端と左後柱22の下端とを連結し、椅子2が設置される床面に沿って配置される。左上柱24は、左脚体20の上部に位置し、左前柱21の上端と、左後柱22の上下方向における中央部よりもやや上部側と、を連結している。
【0020】
連結杆30は、左右方向、すなわち椅子2における右前柱11及び左前柱21が配列される方向に沿って延びる管状の金属パイプであり、右前柱11と左前柱21とを連結する。
【0021】
座体40は、略矩形であり、使用者が着席可能に構成されている。座体40は、右上柱14及び左上柱24に取り付けられている。
背もたれ50は、略矩形であり、着席する使用者の背中を支持可能に構成されている。背もたれ50は、座体40の後方に座体40に対して略垂直に配置され、右後柱12の上端側及び左後柱22の上端側に取り付けられている。
【0022】
[1-3.メモ台付取付部材]
<メモ台付取付部材の全体構成>
図3~
図12に示すように、メモ台付取付部材4は、第1の保持部41と、第2の保持部42と、連結部43と、付勢機構44と、支柱45と、メモ台3と、カップホルダ5と、を備える。メモ台付取付部材4は、第1の保持部41、第2の保持部42、連結部43及び付勢機構44により椅子2に脱着可能に取り付けられる。なお、
図4~
図6、
図10~
図12において、付勢機構44の図示は省略する。
【0023】
第1の保持部41は、右前柱11及び連結杆30に取り付けられる部材であり、第2の保持部42は、左前柱21及び連結杆30に取り付けられる部材である。なお、第1の保持部41及び第2の保持部42の詳細な構成は後述する。
【0024】
連結部43は、第1の保持部41及び第2の保持部42を連結する管状の金属パイプである。本実施形態では、連結部43の右側端部に第1の保持部41が固定され、連結部43の左側端部に第2の保持部42が固定される。連結部43は、
図3に示すように、第1の保持部41及び第2の保持部42の間隔が、第1間隔I1と、第2間隔I2と、に遷移可能に第1の保持部41及び第2の保持部42を連結する。
【0025】
本実施形態では、第1間隔I1は、縮小状態にある第1の保持部41及び第2の保持部42の間隔を示す。縮小状態とは、連結部43の軸方向に沿って外側から内側に向かって押し込む方向である圧縮方向F1に働く力である圧縮力が、第1の保持部41及び第2の保持部42に加わって、縮んだ状態である。また、第2間隔I2は、第1間隔I1とは異なり、通常状態にある第1の保持部41及び第2の保持部42の間隔を示す。通常状態とは、圧縮方向F1への圧縮力が、第1の保持部41及び第2の保持部42に加わっていない自然な状態である。
【0026】
付勢機構44は、第1の保持部41及び第2の保持部42における、第2間隔I2から第1間隔I1、及び、第1間隔I1から第2間隔I2への遷移を実現可能とする機構である。本実施形態では、付勢機構44として、例えばコイルバネが用いられる。
図3、
図7~9に示すように、付勢機構44は、例えば、第2の保持部42と連結部43との間に外部から見えないように内蔵されている。
【0027】
なお、付勢機構として、他の機構が採用されてもよい。付勢機構は、例えば、板バネを用いた機構、ゴムやエラストマーを用いた機構、又は、それら以外の弾性力を発揮するようなガス圧、液圧等を用いた機構であってもよい。
【0028】
本実施形態では、付勢機構44は、第1の保持部41及び第2の保持部42の間隔が、第2間隔I2となるように、第1の保持部41及び第2の保持部42を伸張方向F2に付勢する力である付勢力を有する。伸張方向F2とは、連結部43の軸方向に沿って内側から外側に向かって押し出す方向である。これにより、第1の保持部41及び第2の保持部42は、圧縮方向F1への圧縮力が加えられた場合に第2間隔I2から第1間隔I1へ縮んだ縮小状態となり、当該圧縮力が加えられなくなった場合に第1間隔I1から第2間隔I2へ戻ろうとする伸張方向F2への付勢力が発生して通常状態となる。
【0029】
支柱45は、第1の保持部41に取り付けられる。支柱45は、第1の保持部41から延び出し、連結部43に対して垂直に延びる管状の金属パイプである。本実施形態では、支柱45と連結部43とは一体に形成されるL字状に屈曲したパイプである。
図4及び
図5に示すように、支柱45は、第1の保持部41に取り付けられる下方端部とは反対側の上方端部451にメモ台3が取り付けられる。支柱45の上方端部451は、後方に向か
って延びるように屈曲する。支柱45の上方端部451には、支柱45に対してメモ台3を回転可能に取り付ける回転機構452が配置されている。
【0030】
回転機構452は、上方端部451に固定された基部453と、基部453に対して第1回転軸Aを中心に回動自在な第1回動部454と、を備える。メモ台3は、第2回転軸Bを中心に回動自在に第1回動部454に取り付けられる。第1回転軸Aは、椅子2の前後方向に略平行となっている。第2回転軸Bは、後述するメモ台3の主面31と直交しており、第1回動部454の回動に伴って変位する。すなわち、第2回転軸Bは、メモ台3が使用状態にあるときには、椅子2の上下方向に略平行となり、メモ台3が後述する非使用状態にあるときには、椅子2の左右方向に略平行となる。
【0031】
メモ台3は、第1回動部454を第1回転軸Aを中心に回動させることにより、第1回転軸Aを中心として回動する。また、メモ台3は、第2回転軸Bを中心として回動する。メモ台3は、回転機構452により、当該メモ台3を回動させることで使用状態からメモ台3が使用できない非使用状態へ遷移させることが可能である。
図13~
図15に示す椅子セット1は、メモ台3が使用状態にあり、
図16~
図18に示す椅子セット1は、メモ台3が非使用状態にある。
【0032】
メモ台3は、ノートやメモなどを広げて筆記したり、ノート型のパーソナルコンピュータを置いて使用したりするための主面31を有する。メモ台3の主面31は、
図14Aに示すように、左方の端部32及び右方の端部33が前後方向に対して略平行であり、前方の端部34が左右方向に対して略平行であり、後方の端部35が左右方向に関して回転機構452から遠い側が前方となるように傾斜して形成されている。換言すると、
図17に示すように、メモ台3は、後述する鉛直下方位置において、カップホルダ5と近接する部分が切欠かれた形状を有する。すなわち、メモ台3における後方の端部35側の領域は、切欠かれている。メモ台3は、回転機構452により、支柱45が取り付けられている側、本実施形態では左側、かつ、後方の下側面において支持されている。
【0033】
図3~
図11に示すように、カップホルダ5は、メモ台3と所定の距離を空けて、支柱45の下方端部寄りに取り付けられる。カップホルダ5は、底面51、略円筒状の側壁52及び開口部53を有する、有底円筒状の部材である。カップホルダ5は、側壁52の一部が外側に突出する突出部54を有する。突出部54は、底面51から開口部53に向かう方向に沿って長さを有する。カップホルダ5は、U字状に屈曲した板状部材である台座6を介して支柱45に取り付けられる。具体的には、カップホルダ5の突出部54が台座6により形成されるU字状の溝に嵌るように取り付けられ、カップホルダ5及び台座6が共に、図示を省略するボルト等を用いて支柱45に固定される。カップホルダ5は、カップやペットボトル等の飲料物を保持する。
【0034】
カップホルダ5は、側壁52に第1貫通孔521を有する。第1貫通孔521は、側壁52において、突出部54と対向する位置に設けられ、底面51から開口部53に向かう方向に沿って長さを有する。第1貫通孔521は、底面51の一部も含むように、側壁52から底面51まで繋がるような孔であってもよい。また、カップホルダ5は、底面51に第2貫通孔511を有する。第2貫通孔511は、突出部54から第1貫通孔521に向かう方向に沿って長さを有する。
【0035】
カップホルダ5は、
図14Aに示すように、メモ台付取付部材4が取り付けられた状態にある椅子2の平面視において、使用できる状態にあるメモ台3と当該カップホルダ5の中心部Cが重ならない位置に配置される。中心部Cは、メモ台付取付部材4が取り付けられた状態にある椅子2の平面視において、カップホルダ5の実質的な開口部分である
図14Bにて斜線で示される開口領域Dの重心である。具体的には、カップホルダ5は、メモ
台3の右方の端部33よりも中心部Cが外側に位置するように配置されるように、支柱45の右方向の外周面側に取り付けられる。更に、カップホルダ5は、支柱45におけるメモ台3の可動に干渉しない位置に配置される。換言すると、カップホルダ5は、メモ台3が後述するように回動する可動範囲外の領域、すなわち、メモ台3の可動によって移動する空間から離れた位置に配置される。なお、メモ台3が可動するとは、メモ台3の位置が様々な位置に変位するようにメモ台3が動くことである。このため、メモ台3が後述する水平位置と、鉛直位置と、鉛直下方位置と、の間を遷移するように動いても、メモ台3はカップホルダ5と接触しない。なお、メモ台付取付部材4が取り付けられた状態にある椅子2の平面視において、メモ台3が後述する鉛直下方位置にある場合にも、
図18に示すように、メモ台3とカップホルダ5の中心部Cは重ならない。
【0036】
<メモ台の動作>
次に、メモ台3の動作について、
図13~
図18を用いて説明する。
メモ台3は、
図13~
図15に示す水平位置から、回転機構452の第1回転軸Aを中心として、
図16に示すように、矢印X1の方向に回動させると、鉛直位置に回動する。水平位置とは、メモ台3の主面31が略水平となる位置である。鉛直位置とは、メモ台3の主面31が略鉛直となる位置である。つまり、メモ台3は、第1回転軸Aを中心として、水平位置と、鉛直位置と、の間で回動可能に支柱45に支持されている。メモ台3は、主面31が水平位置にあるときに使用状態にあり、主面31が鉛直位置にあるときに非使用状態にある。このため、メモ台3は、第1回転軸Aを中心として、使用状態と、非使用状態と、の間を遷移するように動く。なお、回転機構452の内部に配置された図示を省略するストッパにより、メモ台3の第1回転軸Aを中心とした回動は、上述した水平位置と鉛直位置との間に制限されている。
【0037】
更に、メモ台3は、上述した鉛直位置から、回転機構452の第2回転軸Bを中心として、
図17に示すように、矢印X2の方向に回動させると、
図17及び
図18に示す鉛直下方位置に回動する。鉛直下方位置とは、鉛直位置よりもメモ台3の重心が下方に移動した位置である。つまり、メモ台3は、第2回転軸Bを中心として、鉛直位置と、鉛直下方位置と、の間で回動可能に支柱45に支持されている。なお、メモ台3が鉛直下方位置にあるときも、メモ台3の非使用状態に含まれる。
【0038】
<第1の保持部>
図3~
図12に示すように、第1の保持部41は、略5角柱状に形成され、5角柱の両側の底面が左右方向、すなわち連結部43の軸方向に配置される。第1の保持部41は、両側の底面のうち一方の底面の前方側に連結部43が固定され、他方の底面の前方側に支柱45が固定される。第1の保持部41は、右前柱保持部411と、第1連結杆保持部412と、押圧部413と、を備える。
【0039】
右前柱保持部411は、第1の保持部41における支柱45が固定される側、換言すると、第1の保持部41における第2の保持部42と対向する側とは反対側である右方側に配置される右底面に設けられる、上下方向に延びる溝である。具体的には、右前柱保持部411は、右底面の支柱45が固定される位置よりも後方に設けられている。右前柱保持部411は、右方向及び上下方向が開放され、左方側に向かって凹んだ湾曲面を有する。右前柱保持部411は、上方及び下方から見て、断面形状がU字型の溝である。右前柱保持部411は、メモ台付取付部材4が椅子2に取り付けられた状態において、右前柱11と対向する。右前柱11は、前後方向及び左方向の外周面が右前柱保持部411により取り囲まれるように、第1の保持部41に保持される。
【0040】
第1連結杆保持部412は、第1の保持部41におけるメモ台付取付部材4が椅子2に取り付けられた状態において連結杆30と対向する側、換言すると、第1の保持部41に
おける後方側に配置される後側面に設けられる、左右方向に延びる溝である。第1連結杆保持部412は、左右方向及び後方が開放され、前方側に向かって凹んだ湾曲面を有する。第1連結杆保持部412は、右方及び左方から見て、断面形状がU字型の溝である。第1連結杆保持部412は、メモ台付取付部材4が椅子2に取り付けられた状態において、連結杆30と対向する。連結杆30は、上下方向及び前方向の外周面が第1連結杆保持部412により取り囲まれるように、第1の保持部41に保持される。
【0041】
押圧部413は、第1の保持部41における第1連結杆保持部412に設けられる。押圧部413は、
図12に示すように、第1連結杆保持部412における連結杆30の前方向の外周面と対向する面から、連結部43の軸方向と垂直な方向、すなわち後方に向かって突出する凸状の形状を有する。押圧部413は、第1の保持部41及び第2の保持部42が右前柱11及び左前柱21に取り付けられた状態において、連結杆30と当接して連結杆30を押圧する。なお、押圧部413は、第1の保持部41と連結杆30との間隔のクリアランスがほぼゼロの状態の場合は、その大きさに関わらず連結杆30を押圧可能である。そして、押圧部413は、第1の保持部41と連結杆30との間隔においてクリアランスを有する場合は、当該クリアランスより大きく形成されることにより連結杆30を押圧可能である。また、押圧部413は、第1の保持部41及び第2の保持部42が右前柱11及び左前柱21に取り付けられた状態において、圧縮された状態となる構成であってもよい。
【0042】
<第2の保持部>
図3~
図10に示すように、第2の保持部42は、円柱状の本体部421と略四角柱状の取付部422とが合体した形状に形成され、本体部421の両側の底面及び取付部422の両側の底面が左右方向、すなわち連結部43の軸方向に配置される。なお、取付部422は本体部421の後方に配置される。第2の保持部42は、本体部421における両側の底面のうち第1の保持部41と対向する側の底面に連結部43が固定される。第2の保持部42は、左前柱保持部423と、第2連結杆保持部424と、を備える。
【0043】
左前柱保持部423は、第2の保持部42における連結部43が固定される側とは反対側、換言すると、第2の保持部42における第1の保持部41と対向する側とは反対側である左方側に配置される左底面に設けられる、上下方向に延びる溝である。具体的には、左前柱保持部423は、取付部422の左底面に設けられている。左前柱保持部423は、左方向及び上下方向が開放され、右方側に向かって凹んだ湾曲面を有する。左前柱保持部423は、上方及び下方から見て、断面形状が略U字型の溝である。左前柱保持部423は、メモ台付取付部材4が椅子2に取り付けられた状態において、左前柱21と対向する。左前柱21は、前後方向及び右方向の外周面が左前柱保持部423により取り囲まれるように、第2の保持部42に保持される。
【0044】
第2連結杆保持部424は、第2の保持部42におけるメモ台付取付部材4が椅子2に取り付けられた状態において連結杆30と対向する側、換言すると、第2の保持部42における後方側に配置される後側面に設けられる、左右方向に延びる溝である。具体的には、第2連結杆保持部424は、取付部422の後側面に設けられている。第2連結杆保持部424は、左右方向及び後方が開放され、前方側に向かって凹んだ湾曲面を有する。第2連結杆保持部424は、右方及び左方から見て、断面形状がU字型の溝である。第2連結杆保持部424は、メモ台付取付部材4が椅子2に取り付けられた状態において、連結杆30と対向する。連結杆30は、上下方向及び前方向の外周面が第2連結杆保持部424により取り囲まれるように、第2の保持部42に保持される。なお、取付部422は、2つの同形状の板状部材が上下方向に間隔を空けて配置される構成とも言える。
【0045】
第2の保持部42は、取付部422の後側面の左側端部に当接面425を有する。当接
面425は、前方側かつ左方側に向かって傾斜する面である。当接面425は、後述する取付手順によりメモ台付取付部材4が椅子2へ取り付けられるときに、左前柱21に当接する面である。当接面425は、当接面425が左前柱21に当接することで、付勢機構44による伸張方向F2への付勢力に対する反力、すなわち圧縮方向F1への圧縮力を左前柱21から受ける。
【0046】
<メモ台付取付部材の椅子への取付手順>
次に、メモ台付取付部材4の椅子2への取付手順を、
図19を用いて説明する。
(a)まず、右前柱保持部411で右前柱11を保持するように、椅子2の前方から第1の保持部41を右前柱11に取り付ける。このとき、第1の保持部41が連結杆30の略正面に配置されるように取り付ける。このように、第1の保持部41が右前柱11に取り付けられた状態において、第2の保持部42が左前柱21に取り付けられていない状態を、第2の保持部42の非取付状態という。なお、第1の保持部41が右前柱11に取り付けられた状態において、第2の保持部42が左前柱21に取り付けられている状態を、第2の保持部42の取付状態という。
【0047】
メモ台付取付部材4は、上述したように、第1の保持部41が右前柱11に取り付けられた状態で、右前柱11を中心に回転可能である。
次に、第2の保持部42の非取付状態において、圧縮方向F1への圧縮力を第2の保持部42に加え、第1の保持部41及び第2の保持部42の間隔を通常状態から縮小状態に遷移させる。そして、第1の保持部41の第1連結杆保持部412及び第2の保持部42の第2連結杆保持部424が連結杆30と対向するように、メモ台付取付部材4を右前柱11を中心に回転させて、第2の保持部42を非取付状態から取付状態へ遷移させる。
【0048】
最後に、第2の保持部42に圧縮方向F1への圧縮力が加えられないようにして、左前柱保持部423で左前柱21を保持するように、第2の保持部42を左前柱21に取り付ける。上述したように、第2の保持部42が非取付状態から取付状態へ遷移したとき、当該取付状態において連結杆30が押圧部413により押圧される。そして、第2の保持部42が非取付状態において連結杆30が押圧部413により押圧されない。なお、押圧部413が圧縮された状態となる構成の場合は、上述したように、第2の保持部42が非取付状態から取付状態へ遷移するとき、押圧部413が圧縮される。具体的には、メモ台付取付部材4の右前柱11を中心とした回転により、連結部43が連結杆30に近づく。しかし、連結杆30が固定される右前柱11に対する第1の保持部41の前後方向の移動は、右前柱保持部411により制限される。このように、右前柱保持部411により右前柱11に対する前後方向への移動が規制された第1の保持部41を起点としたてこの原理を利用して、押圧部413が連結杆30と当接して連結杆30が押圧される、又は押圧部413が圧縮される。
【0049】
なお、押圧部が設けられる位置、押圧部の形状及び押圧部の押圧方法は、本実施形態で例示した構成に限定されるものではない。押圧部は、第1の保持部41及び第2の保持部42が右前柱11及び左前柱21に取り付けられた状態において、連結杆30と当接して連結杆30を押圧する構成であれば、他の位置に設けられていてもよく、他の形状であってもよく、他の押圧方法であってもよい。また、押圧部は、上述したようなてこの原理を利用して押圧可能な構成において、他の位置に設けられていてもよく、他の形状であってもよい。
【0050】
(b)上述した(a)の手順により、第1の保持部41及び第2の保持部42が右前柱11及び左前柱21に取り付けられた状態となる。このような状態において、第1の保持部41及び第2の保持部42は、付勢機構44により、右前柱11及び左前柱21を配列方向、すなわち左右方向に沿って内側から外側に向かって付勢する。このとき、第1の保
持部41及び第2の保持部42は、第1間隔I1及び第2間隔I2の間の間隔である固定状態で右前柱11及び左前柱21に固定される。このようにして、メモ台付取付部材4が伸張方向F2への付勢力により椅子2に固定され、メモ台付取付部材4の椅子2への取り付けが完了する。
【0051】
メモ台付取付部材4を椅子2から取り外す場合は、上述した手順と逆の操作をすればよい。具体的には、圧縮方向F1への圧縮力を第2の保持部42に加え、第1の保持部41及び第2の保持部42の間隔を固定状態から縮小状態に遷移させる。これにより、メモ台付取付部材4の椅子2への固定を解除し、第2の保持部42を左前柱21から取り外す。そして、メモ台付取付部材4を右前柱11を中心に回転させて、第2の保持部42を取付状態から非取付状態へ遷移させつつ、第1の保持部41及び第2の保持部42の間隔を縮小状態から通常状態に遷移させる。最後に、第1の保持部41を右前柱11から取り外す。このようにして、メモ台付取付部材4の椅子2からの取り外しが完了する。
【0052】
[2.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(2a)本実施形態では、メモ台3を支持する支柱45にカップホルダ5が取り付けられる。このため、第1の保持部41、第2の保持部42、連結部43及び付勢機構44によって椅子2に取り付けられるメモ台3とカップホルダ5とを別々に使用することができる。
【0053】
(2b)本実施形態では、メモ台付取付部材4が取り付けられた状態にある椅子2の平面視において、水平位置、すなわち使用状態にあるメモ台3とカップホルダ5の中心部Cが重ならない位置にカップホルダ5が配置される。また、このように配置されるカップホルダ5の中心部Cは、メモ台付取付部材4が取り付けられた状態にある椅子2の平面視において、鉛直下方位置、すなわち非使用状態にあるメモ台3とも重ならない。このため、使用状態及び非使用状態のいずれの状態においても、カップホルダ5にカップやペットボトル等の飲料物を入れたり、カップホルダ5から飲料物を取り出したりする際に、メモ台3が邪魔になりにくい。したがって、利便性の高いカップホルダ5を備えるメモ台付取付部材4を提供することができる。
【0054】
(2c)本実施形態では、メモ台3が、使用状態と、非使用状態と、の間を遷移するように動く。このため、メモ台付取付部材4が椅子2に取り付けられている状態において、メモ台3を使用しないときには、メモ台3が邪魔にならないようにメモ台3を使用状態から非使用状態へ遷移させることができる。具体的には、メモ台3が、水平位置と、鉛直位置と、鉛直下方位置と、の間を遷移するように動く。このため、メモ台付取付部材4が椅子2に取り付けられている状態において、メモ台3を使用しないときには、第1回転軸Aを中心として、メモ台3を水平位置から鉛直位置へ回動させ、更に第2回転軸Bを中心として、メモ台3を鉛直位置から鉛直下方位置へ回動させて、メモ台3が邪魔にならないような位置に移動させることができる。
【0055】
また、カップホルダ5は、メモ台3の上述した動きに干渉しない位置に配置される。このため、カップホルダ5に干渉することなく、つまりメモ台3が水平位置、鉛直位置及び鉛直下方位置のいずれの位置に移動した場合にもカップホルダ5と接触することなく、メモ台3を動かすことができる。また、メモ台3の状態に関係なくカップホルダ5を使用することができる。すなわち、メモ台3が水平位置にある使用状態にある場合にも、メモ台3の使用と同時に、カップホルダ5を使用することができ、メモ台3が鉛直位置又は鉛直下方位置にある非使用状態にある場合にも、カップホルダ5を単独で使用することができる。
【0056】
(2d)本実施形態では、メモ台3が鉛直下方位置にあるときに、当該メモ台3のカップホルダ5と近接する部分、すなわち、メモ台3における後方の端部35側の領域が切り欠かれている。このため、鉛直下方位置にあるメモ台3がカップホルダ5と干渉しにくくすることができる。
なお、本実施形態では、第1の保持部41、第2の保持部42、連結部43及び付勢機構44が取付部の一例に相当する。
【0057】
[3.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0058】
(3a)上記実施形態では、カップホルダ5が支柱45に取り付けられる構成を例示したが、カップホルダが取り付けられる場所は支柱45に限定されるものではない。例えば、カップホルダは、第1の保持部41に取り付けられてもよい。カップホルダが第1の保持部に取り付けられる場合、第1の保持部とカップホルダとが樹脂や金属などの同一素材で一体的に形成されてもよい。
【0059】
(3b)上記実施形態では、メモ台3が使用状態と非使用状態との間を遷移するように支柱45に動くように支持される構成を例示した。しかし、メモ台は、動かない、すなわち所定の位置に固定された構成であってもよい。
【0060】
(3c)上記実施形態では、メモ台3が第1回転軸Aを中心として、水平位置から鉛直位置へ回動し、更に第2回転軸Bを中心として、メモ台3が鉛直位置から鉛直下方位置へ回動する構成を例示したが、メモ台の回動はこれに限定されるものではない。例えば、メモ台は、水平位置から鉛直位置へのみ回動する構成、すなわち鉛直位置から鉛直下方位置へ回動しない構成であってもよい。
【0061】
(3d)上記実施形態では、メモ台3における後方の端部35側の領域が切欠かれた形状を有する構成を例示したが、メモ台の形状はこれに限定されるものではない。メモ台は、鉛直下方位置において、カップホルダ5に干渉しない形状であれば様々な形状を取り得る。
【0062】
(3e)上記実施形態では、カップホルダ5が有底円筒状の形状であったが、カップホルダの形状はこれに限定されるものではない。例えば、カップホルダは、筒状、リング状等のカップやペットボトル等の飲料物を保持可能な形状であってもよい。
【0063】
(3f)上記実施形態では、第1の保持部41が右前柱11に取り付けられ、第2の保持部42が左前柱21に取り付けられるように、椅子2の前方からメモ台付取付部材4が取り付けられた椅子セット1を例示した。しかし、椅子2に対するメモ台付取付部材の取り付け向きはこれに限定されるものではない。例えば、椅子2の内側、具体的には、椅子2の右脚体10及び左脚体20の内側から前方に向かってメモ台付取付部材が取り付けられてもよい。また、例えば、右前柱及び右後柱と、左前柱及び左後柱と、をそれぞれ連結する2つの連結杆を有する椅子の側方から、メモ台付取付部材が取り付けられてもよい。また、例えば、椅子2の右上柱14及び左上柱24の内側から上方に向かってメモ台付取付部材が取り付けられてもよい。
【0064】
(3g)上記実施形態では、メモ台付取付部材4が取り付けられた状態にある椅子2の平面視において、メモ台3が水平位置及び鉛直下方位置にある場合に、メモ台3とカップホルダ5の中心部Cが重ならない位置にカップホルダ5が配置される構成を例示した。しかし、例えば、
図20に示すように、メモ台付取付部材4が取り付けられた状態にある椅
子2の平面視において、メモ台3が鉛直位置にある場合に、メモ台3とカップホルダ5aの中心部Cが重ならない位置にカップホルダ5aが配置される構成であってもよい。このような構成は、カップホルダ5aと支柱45又は第1の保持部41との間に連結部55が設けられることによって実現可能である。連結部55は、カップホルダ5aと支柱45又は第1の保持部41との間の間隔を空けつつ、カップホルダ5aと支柱45又は第1の保持部41とを連結する機能を有する。また、このような構成は、カップホルダに設けられる突出部が長さを有することによって実現可能であってもよい。なお、このような構成では、メモ台付取付部材4が取り付けられた状態にある椅子2の平面視において、メモ台3が水平位置及び鉛直下方位置にある場合にも、メモ台3とカップホルダ5aの中心部Cは重ならない。
【0065】
(3h)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
【符号の説明】
【0066】
1…椅子セット、2…椅子、3…メモ台、4…メモ台付取付部材、5,5a…カップホルダ、6…台座、10…右脚体、11…右前柱、12…右後柱、13…右下柱、14…右上柱、20…左脚体、21…左前柱、22…左後柱、23…左下柱、24…左上柱、30…連結杆、31…主面、40…座体、41…第1の保持部、42…第2の保持部、43…連結部、44…付勢機構、45…支柱、50…背もたれ、51…底面、52…側壁、53…開口部、54…突出部、55…連結部、411…右前柱保持部、412…第1連結杆保持部、413…押圧部、421…本体部、422…取付部、423…左前柱保持部、424…第2連結杆保持部、425…当接面、451…上方端部、452…回転機構、453…基部、454…第1回動部、511…第2貫通孔、521…第1貫通孔、A…第1回転軸、B…第2回転軸、C…中心部、F1…圧縮方向、F2…伸張方向、I1…第1間隔、I2…第2間隔。