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特開2023-126127マイクロカレント定電流出力回路及びマイクロカレントシャワーヘッド
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126127
(43)【公開日】2023-09-07
(54)【発明の名称】マイクロカレント定電流出力回路及びマイクロカレントシャワーヘッド
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/00 20060101AFI20230831BHJP
   A47K 3/28 20060101ALI20230831BHJP
【FI】
H02M3/00 Z
A47K3/28
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022198726
(22)【出願日】2022-12-13
(31)【優先権主張番号】202210191649.0
(32)【優先日】2022-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】518436504
【氏名又は名称】厦門松霖科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】陳▲ボ▼仁
(72)【発明者】
【氏名】王双九
(72)【発明者】
【氏名】李嘉南
(72)【発明者】
【氏名】張煉
【テーマコード(参考)】
2D132
5H730
【Fターム(参考)】
2D132FA17
2D132FJ04
5H730AS04
5H730BB14
5H730CC01
5H730EE59
5H730FD01
5H730XX50
(57)【要約】      (修正有)
【課題】シャワーと同時に使用することができる美容機器を提供する。
【解決手段】本発明は、昇圧モジュール、ロジックコントローラを含むマイクロカレント定電流出力回路を提供する。昇圧モジュールU2の入力端子は電源に接続され、ロジックコントローラの出力端子は昇圧モジュールの入力端子に接続される。ロジックコントローラは、マイクロカレントがサンプリング抵抗で発生させたサンプリング電圧を第1閾値電圧と比較する。そして、サンプリング電圧が第1閾値電圧よりも小さい場合、ロジックコントローラは、昇圧モジュールを駆動させて、サンプリング電圧が前記第1閾値電圧以上になるまで出力電圧を上昇させる。本発明は、更に、上述したマイクロカレント定電流出力回路を使用するマイクロカレントシャワーヘッドを提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
昇圧モジュール、及び、ロジックコントローラを含み、
前記昇圧モジュールの入力端子は電源に接続され、前記ロジックコントローラの出力端子は前記昇圧モジュールの入力端子に接続され、前記ロジックコントローラは、マイクロカレントがサンプリング抵抗で発生させたサンプリング電圧を第1閾値電圧と比較し、サンプリング電圧が第1閾値電圧よりも小さい場合、前記ロジックコントローラは、昇圧モジュールを駆動させて、前記サンプリング電圧が前記第1閾値電圧以上に上昇するまで出力電圧を上昇させることを特徴とするマイクロカレント定電流出力回路。
【請求項2】
更に、外部接続端子を含み、前記外部接続端子は、前記出力電圧に接続される第1端子と、前記サンプリング抵抗に接続される第2端子を有し、前記第1端子と前記第2端子とが外部の導電媒体を介して導電的に接続されるとマイクロカレントが発生することを特徴とする請求項1に記載のマイクロカレント定電流出力回路。
【請求項3】
更に、抵抗接続検出モジュールを含み、前記抵抗接続検出モジュールは、前記サンプリング電圧を第2閾値電圧と比較することで、前記第1端子と前記第2端子が導電媒体を介して電気的に接続されているか否かを判断するために用いられることを特徴とする請求項2に記載のマイクロカレント定電流出力回路。
【請求項4】
前記ロジックコントローラ及び抵抗接続検出モジュールは、それぞれ第1コンパレータ及び第2コンパレータを含み、前記第1コンパレータ及び前記第2コンパレータの出力端子はそれぞれORゲートに接続されることを特徴とする請求項3に記載のマイクロカレント定電流出力回路。
【請求項5】
更に、上限電圧検出モジュールを含み、前記上限電圧検出モジュールは、前記出力電圧を第3閾値電圧と比較することで、前記出力電圧が上限に達したか否かを判断するために用いられることを特徴とする請求項4に記載のマイクロカレント定電流出力回路。
【請求項6】
前記上限電圧検出モジュールは第3コンパレータを含み、前記第3コンパレータの出力端子は前記ORゲートに接続されることを特徴とする請求項5に記載のマイクロカレント定電流出力回路。
【請求項7】
前記ロジックコントローラはワンチップマイコンであり、前記ワンチップマイコンの入力端子は前記サンプリング電圧に接続され、出力端子は前記昇圧モジュールに接続されることを特徴とする請求項2に記載のマイクロカレント定電流出力回路。
【請求項8】
前記ワンチップマイコンの入力端子は、更に、前記出力電圧に接続されて、前記出力電圧を第3閾値電圧と比較することで、前記出力電圧が上限に達したか否かを判断するために用いられることを特徴とする請求項7に記載のマイクロカレント定電流出力回路。
【請求項9】
更に、インジケータモジュールを含み、前記インジケータモジュールは前記ロジックコントローラの出力端子に接続され、
前記サンプリング電圧が前記第1閾値電圧以上のとき、前記インジケータモジュールのインジケータは点灯することを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のマイクロカレント定電流出力回路。
【請求項10】
前記インジケータモジュールはインジケータ及びスイッチングトランジスタを含み、前記スイッチングトランジスタのコントロールゲートは前記ロジックコントローラの出力端子に接続されることを特徴とする請求項9に記載のマイクロカレント定電流出力回路。
【請求項11】
シャワーヘッド本体と、出力されるマイクロカレントの大きさを調節するためのマイクロカレント定電流出力回路を含み、前記マイクロカレント定電流出力回路はサンプリング抵抗とロジックコントローラを含み、前記サンプリング抵抗はロジックコントローラの入力端子に接続され、ロジックコントローラの出力端子は昇圧モジュールに接続され、
前記ロジックコントローラは、マイクロカレントがサンプリング抵抗で発生させたサンプリング電圧を第1閾値電圧と比較し、サンプリング電圧が第1閾値電圧よりも小さい場合、前記ロジックコントローラは、前記昇圧モジュールを駆動させて出力電圧を上昇させることを特徴とするマイクロカレントシャワーヘッド。
【請求項12】
前記マイクロカレント定電流出力回路は、請求項2~10のいずれか1項に記載のマイクロカレント定電流出力回路であることを特徴とする請求項11に記載のマイクロカレントシャワーヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、定電流出力回路に関し、特に、マイクロカレント定電流出力回路に関する。
【背景技術】
【0002】
筋肉や皮膚の質感を向上させるために、市場には様々なタイプの美容機器が登場している。通常、美容機器は、例えばバッテリといった外部電源によって駆動され、本体を動作させることで筋肉及び皮膚をマッサージし、美容作用を奏する。
【0003】
しかし、従来の各種美容機器は外部電源で駆動させる必要がある。即ち、外部電源がなければ美容機器を動作させることができない。よって、大部分の美容機器は、水から離れた乾燥した環境で使用される。仮に、バッテリで駆動され、且つ水密構造が付与されていたとしても、水の進入リスクは依然として存在する。そのため、このような美容機器は水の少ない環境でしか動作させられず、シャワーと同時に使用する場合には大変大きな安全上の懸念が存在する。
【0004】
この問題を解決するために、市場にはマイクロカレントシャワーヘッドが登場している。これは、人体を導体として利用することで、微小な電流を人体に通して筋肉と皮膚を刺激及びマッサージし、美容効果を達成するものである。従来技術では、マイクロアンペアレベルの電流をマイクロカレントと称している。しかし、マイクロカレントの数値は小さいほどよいというわけではなく、マイクロカレントを作用させるには一定の値に達している必要がある。ところが、従来技術のマイクロカレントシャワーヘッドは、単純に人体を電源の正極と負極の間に接続しているにすぎないため、マイクロカレントの大きさが不足して美容効果を達し得ない可能性が高い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明で解決しようとする主な技術的課題は、マイクロカレント定電流の出力を実現可能であり、人体に作用するマイクロカレントが有効電流値範囲内となるよう保証するマイクロカレント定電流出力回路を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の技術的課題を解決するために、本発明は、昇圧モジュール、ロジックコントローラを含むマイクロカレント定電流出力回路を提供する。
【0007】
前記昇圧モジュールの入力端子は電源に接続され、前記ロジックコントローラの出力端子は前記昇圧モジュールの入力端子に接続される。前記ロジックコントローラは、マイクロカレントがサンプリング抵抗で発生させたサンプリング電圧を第1閾値電圧と比較する。そして、サンプリング電圧が第1閾値電圧よりも小さい場合、前記ロジックコントローラは、昇圧モジュールを駆動させて、前記サンプリング電圧が前記第1閾値電圧以上に上昇するまで出力電圧を上昇させる。
【0008】
好ましい実施例において、更に、外部接続端子を含む。前記外部接続端子は、前記出力電圧に接続される第1端子と、前記サンプリング抵抗に接続される第2端子を有する。前記第1端子と第2端子が外部の導電媒体を介して導電的に接続されるとマイクロカレントが発生する。
【0009】
好ましい実施例において、更に、抵抗接続検出モジュールを含む。前記抵抗接続検出モジュールは、前記サンプリング電圧を第2閾値電圧と比較することで、第1端子と第2端子が導電媒体を介して電気的に接続されているか否かを判断するために用いられる。
【0010】
好ましい実施例において、前記ロジックコントローラ及び抵抗接続検出モジュールは、それぞれ第1コンパレータ及び第2コンパレータを含む。前記第1コンパレータ及び第2コンパレータの出力端子はそれぞれORゲートに接続される。
【0011】
好ましい実施例において、更に、上限電圧検出モジュールを含む。前記上限電圧検出モジュールは、前記出力電圧を第3閾値電圧と比較することで、前記出力電圧が上限に達したか否かを判断するために用いられる。
【0012】
好ましい実施例において、前記上限電圧検出モジュールは第3コンパレータを含み、前記第3コンパレータの出力端子は前記ORゲートに接続される。
【0013】
好ましい実施例において、前記ロジックコントローラはワンチップマイコンである。前記ワンチップマイコンの入力端子は前記サンプリング電圧に接続され、出力端子は前記昇圧モジュールに接続される。
【0014】
好ましい実施例において、前記ワンチップマイコンの入力端子は、更に、前記出力電圧に接続されて、前記出力電圧を第3閾値電圧と比較することで、前記出力電圧が上限に達したか否かを判断するために用いられる。
【0015】
好ましい実施例において、更に、インジケータモジュールを含む。前記インジケータモジュールは前記ロジックコントローラの出力端子に接続される。前記サンプリング電圧が前記第1閾値電圧以上のとき、前記インジケータモジュールのインジケータは点灯する。
【0016】
好ましい実施例において、前記インジケータモジュールはインジケータ及びスイッチングトランジスタを含む。前記スイッチングトランジスタのコントロールゲートは前記ロジックコントローラの出力端子に接続される。
【0017】
本発明は、更に、マイクロカレントシャワーヘッドを提供する。当該マイクロカレントシャワーヘッドは、シャワーヘッド本体と、出力されるマイクロカレントの大きさを調節するためのマイクロカレント定電流出力回路を含む。前記マイクロカレント定電流出力回路はサンプリング抵抗とロジックコントローラを含む。前記サンプリング抵抗はロジックコントローラの入力端子に接続され、ロジックコントローラの出力端子は昇圧モジュールに接続される。
【0018】
前記ロジックコントローラは、マイクロカレントがサンプリング抵抗で発生させたサンプリング電圧を第1閾値電圧と比較する。そして、サンプリング電圧が第1閾値電圧よりも小さい場合、前記ロジックコントローラは、昇圧モジュールを駆動させて出力電圧を上昇させる。
【0019】
好ましい実施例において、前記マイクロカレント定電流出力回路は、上述したマイクロカレント定電流出力回路である。
【発明の効果】
【0020】
従来技術と比較して、本発明の技術方案は以下の有益な効果を有する。
【0021】
1.本発明は、マイクロカレント定電流出力回路を提供する。電気回路にはサンプリング抵抗が設けられており、ロジックコントローラによってサンプリング抵抗の電圧を取得する。そして、サンプリング電圧と閾値電圧を比較することで、当該現在のマイクロカレント値が有効電流値範囲内であるか否かを判定し、マイクロカレントが有効電流値範囲内でない場合には、出力電圧を調整して、出力されるマイクロカレントを常に有効電流値範囲内とする。
【0022】
2.本発明は、マイクロカレントが定電流状態に達したときにのみインジケータが点灯するマイクロカレント定電流出力回路を提供する。こうすることで、現在人体に作用しているマイクロカレントが有効なマイクロカレントであることをユーザに明確に知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明の好ましい実施例1における定電流回路の昇圧部分の回路図である。
図2図2は、本発明の好ましい実施例1における定電流回路の検出部分の回路図である。
図3図3は、本発明の好ましい実施例1における上限電圧検出部分の回路図である。
図4図4は、本発明の好ましい実施例2における定電流回路の検出部分の回路図である。
図5図5は、本発明の好ましい実施例2におけるワンチップマイコン部分の回路図である。
図6図6は、本発明の好ましい実施例2におけるインジケータ部分の回路図である。
図7図7は、本発明の好ましい実施例3におけるマイクロカレントシャワーヘッドの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に、本発明の実施例に係る図面を組み合わせて、本発明の実施例における技術方案について明瞭簡潔に記載する。なお、言うまでもなく、ここで記載する実施例は本発明の一部の実施例にすぎず、全ての実施例ではない。本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的労働を行わないことを前提に取得するその他全ての実施例は、いずれも本発明の保護の範囲に属する。
【0025】
本発明の記載において、説明すべき点として、「上」、「下」、「内」、「外」、「上/底端」等の用語で示される方向又は位置関係は、図示に基づく方向又は位置関係であって、本発明の記載の便宜上及び記載の簡略化のためのものにすぎず、対象となる装置又は部材が特定の方向を有し、特定の方向で構成及び操作されねばならないことを明示又は暗示するものではない。よって、本発明を制限するものと解釈すべきではない。また、「第1」、「第2」との用語は記載の便宜上のものにすぎず、相対的な重要性を明示又は暗示するものと解釈すべきではない。
【0026】
本発明の記載において、説明すべき点として、別途明確に規定及び限定している場合を除き、「装着する」、「設置されている」「覆設する/覆接する」、「接続する」等の用語は、広義に解釈すべきである。例えば、「接続する」とは、壁掛け接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよいし、一体的な接続であってもよいし、機械的な接続であってもよいし、電気的な接続であってもよい。また、直接的な連なりであってもよいし、中間媒体を介した間接的な連なりであってもよいし、2つの部材内部における連通であってもよい。当業者は、具体的な状況に応じて本発明における上記用語の具体的意味を解釈可能である。
【実施例0027】
図1~3を参照して、本発明は、整流モジュール、昇圧モジュールU2、ロジックコントローラを含むマイクロカレント定電流出力回路を提供する。本実施例では商用電源を電源とするため、整流モジュールが必要である。仮に、リチウム電池等の直流電源を電源とする場合には整流モジュールを省略してもよい。
【0028】
前記整流モジュールの入力端子は電源に接続され、出力端子は前記昇圧モジュールU2の入力端子に接続される。また、前記ロジックコントローラの出力端子は前記昇圧モジュールU2の入力端子に接続される。前記ロジックコントローラは、マイクロカレントがサンプリング抵抗R28で発生させたサンプリング電圧を第1閾値電圧VREF1と比較する。そして、サンプリング電圧が第1閾値電圧VREF1よりも小さい場合、前記ロジックコントローラは、昇圧モジュールU2を駆動させて、前記サンプリング電圧が前記第1閾値電圧VREF1以上に上昇するまで出力電圧VCC HVを上昇させる。
【0029】
マイクロカレントを実現するために、本実施例では外部接続端子J2を更に含む。前記外部接続端子J2は、前記出力電圧VCC HVに接続される第1端子と、前記サンプリング抵抗R28に接続される第2端子を有する。前記第1端子と第2端子が外部の導電媒体を介して導電的に接続されるとマイクロカレントが発生する。
【0030】
本実施例では、より良好にサンプリング電圧を第1閾値電圧VREF1と比較するために、前記ロジックコントローラがオペアンプU5A及び第1コンパレータU4を含む。オペアンプのプラス端子は、抵抗R24を介してサンプリング抵抗R28の一端に接続され、マイナス端子は、抵抗R29を介してサンプリング抵抗R28の他端に接続される。マイクロカレントが通過すると、R28の電圧はOA_INとなり、オペアンプU5AによってOA_INがOA_OUTに増幅される。なお、増幅倍数はR30/R29である。これにより、サンプリング電圧を取得する。
【0031】
オペアンプU5Aの出力端子は第1コンパレータのプラス端子に接続され、第1コンパレータのマイナス端子は前記第1閾値電圧VREF1に接続される。
【0032】
本実施例では、更に、抵抗接続検出モジュールを含む。前記抵抗接続検出モジュールは、前記サンプリング電圧を第2閾値電圧VREF2と比較することで、第1端子と第2端子が導電媒体を介して電気的に接続されているか否かを判断するために用いられる。
【0033】
具体的に、前記抵抗接続検出モジュールは、マイナス端子が前記サンプリング電圧に接続され、プラス端子が前記第2閾値電圧VREF2に接続される第2コンパレータU6を含む。前記第1コンパレータU4及び第2コンパレータU6の出力端子は、それぞれORゲートに接続される。
【0034】
本実施例では、更に、上限電圧検出モジュールを含む。前記上限電圧検出モジュールは、前記出力電圧VCC HVを第3閾値電圧VREF3と比較することで、前記出力電圧VCC HVが上限に達したか否かを判断するために用いられる。具体的に、前記上限電圧検出モジュールは第3コンパレータU3を含み、前記第3コンパレータU3の出力端子も前記ORゲートに接続される。
【0035】
動作時は、次のいくつかの状況に分けられる。
【0036】
1)人体抵抗が接続されていないときには、VREF1>OA_OUT且つVREF2>OA_OUTとなるため、第1コンパレータU4がローレベル信号を出力するとともに、第2コンパレータU6がハイレベル信号を出力することで、ORゲートがハイレベル信号VFBを出力する。このとき、昇圧モジュールU2は昇圧しない。
【0037】
2)人体抵抗が接続されると(抵抗が増大)、VREF1>OA_OUT且つVREF2<OA_OUTとなるため、第1コンパレータU4と第2コンパレータU6がそれぞれローレベル信号を出力することで、ORゲートがローレベル信号VFBを出力する。このとき、昇圧モジュールU2は昇圧を続け、マイクロカレント回路のマイクロカレントが増大し続ける。
【0038】
3)人体がマイクロカレントの定電流値に達すると、VREF1<OA_OUT且つVREF2<OA_OUTとなるため、第1コンパレータU4がハイレベル信号を出力するとともに、第2コンパレータU6がローレベル信号を出力することで、ORゲートがハイレベル信号VFBを出力する。このとき、昇圧モジュールU2はそれ以上昇圧せず、マイクロカレント回路は定電流値の出力を維持する。
【0039】
4)人体に湿気等の理由が生じた場合には(抵抗が低下)、VREF1<OA_OUT且つVREF2<OA_OUTとなるため、第1コンパレータU4がハイレベル信号を出力するとともに、第2コンパレータU6がローレベル信号を出力することで、ORゲートがハイレベル信号VFBを出力する。このとき、昇圧モジュールU2はそれ以上昇圧せず、出力電圧VCC_HVは、VREF1>OA_OUT且つVREF2<OA_OUTとなるまでゆっくりと低下する。これにより、回路は状態2に戻って動作を継続する。
【0040】
5)人体抵抗が再び変化すると、回路は2~4の状態の循環を維持する。そして、人体抵抗が外れると、回路は1の状態に戻る。
【0041】
6)出力電圧VCC_HVが第3閾値電圧VREF3よりも大きくなると、VCC_HV*R14/(R13+R14)>VREF3となる。このとき、第3コンパレータはハイレベル信号HV_LIMITを出力する。また、この場合、ORゲートはハイレベル信号VFBを出力する。このとき、昇圧モジュールU2はそれ以上昇圧しない。
【0042】
7)出力電圧VCC_HVが第3閾値電圧VREF3よりも小さくなると、第3コンパレータはローレベル信号HV_LIMITを出力する。
【0043】
8)マイクロカレント回路が所定の定電流値に達すると、OA_OUT>VREF1となり、第1コンパレータU4がハイレベル信号をインジケータモジュールのスイッチングトランジスタQ1に出力する。これにより、スイッチングトランジスタQ1をオンとするよう制御することで、インジケータが点灯する。
【0044】
9)マイクロカレント回路が所定の定電流値に達していないときには、OA_OUT<VREF1となり、第1コンパレータU4がローレベル信号をインジケータモジュールのスイッチングトランジスタQ1に出力する。これにより、スイッチングトランジスタQ1をオフとするよう制御することで、インジケータが消灯する。
【0045】
説明すべき点として、人体にとって安全な電流は10mA以下である。これに対し、所定のマイクロカレントの定電流値は50~1000μAにすぎないため、定電流出力回路から出力されるマイクロカレントは非常に安全である。
【実施例0046】
図4図6を参照して、実施例1は、コンパレータによりサンプリング電圧と所定の閾値電圧との比較を実現しており、純ハードウェア方式に属する。一方、本実施例ではソフトウェア方式で上記の効果を実現する。具体的に、前記ロジックコントローラはワンチップマイコンU4である。前記ワンチップマイコンU4の入力端子は前記サンプリング電圧に接続され、出力端子は前記昇圧モジュールU2に接続される。ワンチップマイコンU4でサンプリング電圧のADC値と予め設定された閾値電圧を読み取って比較することでも、実施例1の効果を同様に達成可能である。
【0047】
且つ、前記ワンチップマイコンU4の入力端子は、更に、前記出力電圧VCC HVに接続されて、前記出力電圧VCC HVを第3閾値電圧VREF3と比較することで、前記出力電圧VCC HVが上限に達したか否かを判断するために用いられる。
【0048】
使用時には、以下のいくつかの状況が含まれる。
【0049】
1)人体抵抗が接続されていないときには、OA_OUTが0VであることをワンチップマイコンU4が検出することで、FBはハイレベルを出力する。このとき、昇圧モジュールU2は昇圧しない。
【0050】
2)人体抵抗が接続されたとき(抵抗が増大)、ワンチップマイコンU4が微小な電圧差を検出し、且つそれが第1閾値電圧よりも小さい場合、FBはローレベルを出力する。このとき、昇圧モジュールU2は昇圧を続け、マイクロカレント回路の電流が増大し続ける。
【0051】
3)人体がマイクロカレントの定電流値に達すると、OA_OUTの電圧が第1閾値電圧と等しいことをワンチップマイコンU4が検出することで、FBは3.3Vを出力する。このとき、U2はそれ以上昇圧せず、マイクロカレント回路は定電流値を維持する。
【0052】
4)人体抵抗が低下したときには、OA_OUTの電圧が第1閾値電圧よりも大きいことをワンチップマイコンU4が検出することで、FBはハイレベルを出力する。このとき、昇圧モジュールU2はそれ以上昇圧せず、出力電圧VCC_HVは、OA_OUTの電圧が第1閾値電圧よりも小さくなるまでゆっくりと低下する。これにより、回路は状態2に戻って動作を継続する。
【0053】
5)人体抵抗が再び変化すると、回路は2~4の状態の循環を維持する。そして、人体抵抗が外れると、回路は1の状態に戻る。
【0054】
6)出力電圧VCC_HVが所定の第3閾値電圧よりも大きくなると、HV_LIMITがハイレベルを出力することで、FBはハイレベルを出力する。このとき、昇圧モジュールU2はそれ以上昇圧しない。
【0055】
7)出力電圧VCC_HVが所定の第3閾値電圧よりも小さくなると、HV_LIMITはローレベルを出力する。
【0056】
8)マイクロカレント回路が所定の定電流値に達すると、LED_BLUEがハイレベルをインジケータモジュールのスイッチングトランジスタQ1のコントロールゲートに出力する。これにより、スイッチングトランジスタQ1をオンとするよう制御することで、インジケータが点灯する。
【0057】
9)マイクロカレント回路が所定の定電流値に達していないときには、LED_BLUEがローレベルをインジケータモジュールのスイッチングトランジスタQ1のコントロールゲートに出力する。これにより、スイッチングトランジスタQ1をオフとするよう制御することで、インジケータが消灯する。
【実施例0058】
図7を参照して、本発明は、更に、上述したマイクロカレント定電流出力回路を使用するマイクロカレントシャワーヘッドを提供する。外部接続端子J2の第1端子はシャワーヘッドの吐水水流に接続され、第2端子は人体に接続される。水が人体の表面を覆うと、第1端子と第2端子が導電的に接続されてマイクロカレントが発生する。
【0059】
以上の記載は本発明の好ましい具体的実施形態にすぎず、本発明の設計思想はこれに限らない。本発明で開示する技術範囲において、当業者が上記の思想を利用して本発明に対して行う実質的でない変更は、いずれも本発明の保護範囲を侵害する行為に属する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7