(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126129
(43)【公開日】2023-09-07
(54)【発明の名称】パレットの着脱操作が行い易い化粧品ケース
(51)【国際特許分類】
A45D 33/00 20060101AFI20230831BHJP
【FI】
A45D33/00 615B
A45D33/00 625A
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022199927
(22)【出願日】2022-12-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-31
(31)【優先権主張番号】10-2022-0025678
(32)【優先日】2022-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522487941
【氏名又は名称】シーティーケイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、イン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】イ、ウォン ウィ
(72)【発明者】
【氏名】オム、イン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】カン、ギョン ホ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】パレットの詰め替え使用が非常に手軽に行われるようにしたパレットの着脱操作が行い易い化粧品ケースを提供する。
【解決手段】下方に開かれた装着空間を有するケース本体110と、前記ケース本体に対してヒンジ部の連結を通じて開閉される蓋体120と、化粧料が充填される化粧料充填空間を有するパレット130と、を備え、前記パレット130の両側壁には弾発操作片134を相対向するように形成し、前記ケース本体110の両側壁対応内周面には弾発操作溝を相対向するように形成して前記装着空間に対して前記蓋体120が閉じられている状態で、ケース本体110を直接的に押圧する方式によりパレット130の取り付けが可能なようにし、前記弾発操作片134を係止解放操作することにより、前記装着空間からパレット130を分離可能なようにして、パレットの着脱操作が行い易い化粧品ケース。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に一つまたは一つ以上に画成される露出空間(112)を有するように画成枠(114)が一体に形成され、下方に開かれた形状の装着空間(116)を有するケース本体(110)と、
前記ケース本体に対して一方のヒンジ部(122)の連結を通じて開閉される蓋体(120)と、
前記ケース本体の装着空間に対して結合または解離され、同時に化粧料(140)が充填される一つまたは一つ以上に画成される化粧料充填空間(132)を有するパレット(130)と、
を備えてなり、
前記パレット(130)の両側壁には弾発操作片(134)を相対向するように形成し、前記ケース本体(110)の両側壁対応内周面には前記弾発操作片(134)に係止及び係止解放される弾発操作溝(118)を相対向するように形成して、前記下方に開かれた装着空間(116)に対して前記蓋体(120)が閉じられている状態で、ケース本体(110)を直接的に押圧する方式によりパレット(130)の結合が可能なようにし、かつ、前記弾発操作片(134)を人為的に係止解放操作することにより、前記ケース本体(110)の装着空間(116)からパレット(130)を分離可能なようにして、パレット(130)の詰め替え使用が行われ易いように構成されることを特徴とするパレットの着脱操作が行い易い化粧品ケース。
【請求項2】
前記弾発操作片(134)は、パレット(130)の対向側壁に対して離れる状態で、下端が自由状態で垂直に延びる弾発支持片(134a)と、前記弾発支持片の外周面に突設されるが、その上面が傾斜支持面(134c)からなる弾発係止爪(134b)と、からなり、
かつ、前記弾発操作溝(118)は、前記弾発係止爪(134b)が係止及び係止解放されるように構成されるとともに、初期傾斜進入部(118a)は、前記弾発係止爪(134b)の傾斜支持面(134c)と対応する傾斜面として形成して、パレット(130)の上部から下方に開かれた装着空間(116)を介してケース本体(110)を直接的に押圧して組み立てるか、あるいは、前記装着空間(116)の開放下部からパレット(130)を押して嵌め込むとき、前記初期傾斜進入部(118a)を介して前記弾発係止爪(134b)の傾斜支持面(134c)が滑り接触しながら弾発係止操作されるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のパレットの着脱操作が行い易い化粧品ケース。
【請求項3】
前記パレット(130)の化粧料充填空間(132)に対して充填される化粧料(140)は、直接的に充填される、または別途の皿(150)に充填・収納されることを特徴とする請求項1に記載のパレットの着脱操作が行い易い化粧品ケース。
【請求項4】
前記パレット(130)の化粧料充填空間(132)は、前記ケース本体(110)の画成枠(114)に形成される露出空間(112)と対応するように形成されることを特徴とする請求項1に記載のパレットの着脱操作が行い易い化粧品ケース。
【請求項5】
前記パレット(130)の下端の外周面の周りには係止端縁(136)が外側にさらに延びて形成され、かつ、前記ケース本体(110)の装着空間(116)の開放端の周りの内周面には前記係止端縁(136)の厚さに見合う分だけ内側に段付き状に形成されて前記係止端縁が安定して載置受け止められるようにする受け止め段差(117)がさらに形成されることを特徴とする請求項1に記載のパレットの着脱操作が行い易い化粧品ケース。
【請求項6】
前記ケース本体(110)の露出空間(112)に比べて、パレット(130)に形成される化粧料充填空間(132)の面積をさらに大きく形成して、ここに充填される化粧料の周縁部や皿の上面が画成枠(114)の下面に係止されて上部への脱離が防がれるように構成されることを特徴とする請求項1に記載のパレットの着脱操作が行い易い化粧品ケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パレットの着脱操作が行い易い化粧品ケースに係り、さらに詳しくは、パレットの両側壁に形成された弾発操作片と、装着空間が下部に開かれたケース本体の側壁対応内周面に形成された弾発操作溝とを用いて、化粧料が充填された状態でパレットに対して蓋体が閉じられている状態のケース本体を直接的に押圧して包装組み立てをすることが可能であり、かつ、パレットの入れ替えに際しては、前記弾発操作片を人為的にケース本体の下部から手軽に弾発操作することにより詰め替えが可能なようにすることで、製品の高い包装の利便性を提供するとともに、パレットの詰め替え使用が非常に手軽に行われるようにしたパレットの着脱操作が行い易い化粧品ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パレット付き化粧品ケースの場合、ほとんどの場合、ケース本体の上面からパレットを組み立てる構造を採用している。
【0003】
この理由から、従来の化粧品ケースの場合、ケース本体に対して蓋体が閉じられている状態で製品が入庫されれば、蓋体を開き、パレットの内部に化粧料を充填するか、あるいは、化粧料が充填された皿をパレットに別途に取り付けた後、再び蓋体は閉じて包装することを余儀なくされ、これに伴い、包装作業の煩雑さをはじめとして、賃加工コストが高騰してしまうという不都合がある。
【0004】
また、製品の包装に際して、化粧料が充填される皿がパレットに対して両面テープやボンド、またはホットメルト方式などにより接着されることにより、パレットの入れ替え使用、すなわち、取り替え使用が不可能になって、資源の無駄使いをはじめとして、環境汚染などの色々な環境問題を引き起こしている。
【0005】
また、皿がパレットに一体に接着されているため、分別回収もまた非常に行い難いだけではなく、分別回収に別途の人手や時間、コストなどがかかる問題もまた避け難いという不都合がある。
【0006】
このような事情に鑑みて、特に、従来より、特許文献3に開示されているように、「コンパクト詰め替え容器の着脱構造」が提案されているが、これは、保管皿の一方の側にのみ着脱片が備えられており、他方の側には収納具の支持爪に爪係止される長突起が備えられた構造であるが故に、ケース本体の収納具に対する保管皿の着脱が常に収納具の下方からしか行われないという不都合があり、特に、一方の側の長突起を収納具の支持爪に先に係止した後、他方の側の着脱片を弾性的に押して嵌め込んだり、弾性操作したりして、取り付けまたは取り外さなければならないという不便さと煩雑さが存在するのである。併せて、上記の特許文献3の技術は、詰め替え容器の着脱構造からみて、ケース本体に対して蓋体が閉じられている状態で供給が行われる場合には、ケース本体を直接的に保管皿に結合することが不可能であり、常に収納具の下部から保管皿を結合する方式により組み立てられることにより、前記保管皿をケース本体の収納具に対して先に結合した後、蓋体を開いた状態で前記保管皿に対して化粧料を充填し、その後、蓋体をケース本体に対して再び閉じた後、最終的に包装をすることを余儀なくされるため、収納皿への化粧料の充填や製品の包装の作業が非常に煩雑であり、かつ不便であるだけではなく、製品の組立て及び包装工程の追加により、その分だけ包装作業にかかる時間が長引いてしまうなどの色々な不都合を抱えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】KR2020090010381 U(2009年10月13日付け公開)
【特許文献2】KR200474872 Y1(2014年10月22日付け公告)
【特許文献3】KR200372921 Y1(2005年01月14日付け公告)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明は、従来の如き諸問題を解消するために案出された発明であって、本発明の目的は、パレットの両側壁には弾発操作片を相対向するように形成し、かつ、装着空間が下部に開かれたケース本体の側壁対応内周面に弾発操作溝を相対向するように形成して、包装ラインにおいて化粧料が充填された状態で、パレットに対して蓋体が閉じられている状態のケース本体を直接的に押圧して包装組み立てをすることが可能であり、かつ、パレットの入れ替えに際しては、前記弾発操作片を人為的にケース本体の下部から手軽に弾発操作することにより、詰め替えが可能なようにすることで、製品の高い包装の利便性を提供し、同時にパレットの詰め替え使用が非常に手軽に行われるようにしたパレットの着脱操作が行い易い化粧品ケースを提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するための本発明の詰め替え用パレットの着脱が行い易い化粧品ケースは、上面に一つまたは一つ以上に画成される露出空間を有する画成枠が一体に形成され、下方に開かれた形状の装着空間を有するケース本体と、前記ケース本体に対して一方のヒンジ連結を通じて開閉される蓋体と、前記ケース本体の装着空間に対して結合または解離され、同時に上面に化粧料が充填される一つまたは一つ以上に画成される化粧料充填空間を有するパレットと、を備えてなり、前記パレットの両側壁には弾発操作片を相対向するように形成し、前記ケース本体の側壁対応内周面には前記弾発操作片に係止及び係止解放される弾発操作溝を相対向するように形成して前記下方に開かれた装着空間に対して前記蓋体が閉じられている状態でケース本体を直接的に押圧する方式によりパレットの結合が可能なようにし、かつ、前記弾発操作片を人為的に係止解放操作することにより、前記ケース本体の装着空間からパレットを分離可能なようにして、パレットの詰め替えにより前記パレットと組み合わせられるようにし、かつ、前記弾発操作片を弾発操作することにより前記パレットを前記ケース本体の装着空間の開放下部に分離可能なようにして、前記パレットに対する詰め替え使用が非常に手軽に行われるように構成することを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、前記弾発操作片は、前記パレットの当該側壁に対して離れる状態で下端が自由状態で垂直に延びる弾発支持片と、前記弾発支持片の外周面に突設されるが、その上面が傾斜支持面からなる弾発係止爪と、からなり、かつ、前記弾発操作溝は、前記弾発係止爪が係止及び係止解放される形状を呈するとともに、初期傾斜進入部は、前記弾発係止爪の傾斜支持面と対応する傾斜面として形成してパレットの上部から下方に開かれた形状の装着空間を介してケース本体を直接的に押圧して組み立てるか、あるいは、前記装着空間の開放下部からパレットを押して嵌め込むとき、前記初期傾斜進入部を介して前記弾発係止爪の傾斜支持面が滑り接触しながら、弾発係止操作されるように構成されることを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、前記パレットの化粧料充填空間に対して収納される化粧料は、直接的に充填されるか、あるいは、別途の皿に充填・収納されることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、前記パレットの化粧料充填空間は、前記ケース本体の画成枠に形成される露出空間と対応するように形成されることを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、前記パレットの下端の外周面の周りには係止端縁が外側にさらに延びて形成され、かつ、前記ケース本体の装着空間の開放端の周りの内周面には前記係止端縁の厚さに見合う分だけ内側に段付き状に形成されて前記係止端縁が安定して載置受け止められるようにする受け止め段差がさらに形成されることを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、前記ケース本体の装着空間に装着されるパレットは、露出空間に比べて、パレットに形成される化粧料充填空間の面積をさらに大きく形成して、ここに充填される化粧料の周縁部や皿の上面が前記画成枠の下面に係止されて上部への脱離が自然に防がれるように構成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、パレットの両側壁には弾発操作片が、かつ、装着空間が下部に開かれたケース本体の対応内周面には弾発操作溝がそれぞれ相対向するように備えられることにより、包装ラインにおいて化粧料が充填された状態で、パレットに対してケース本体に配備された蓋体を開かなくても、前記装着空間を介してケース本体を直接的にパレットに対して組み立てることが可能になることから、製品の組立て性の向上及び組立て工程の改善を両立させることが可能になり、かつ、前記弾発操作片を人為的にケース本体の下部から手軽に弾発操作することにより、パレットの詰め替え使用が速やかに、手軽に、しかも簡単に行えるという効果を奏する。
【0016】
併せて、本発明の場合、たとえパレットの内部に化粧料が充填される皿が収納されるとしても、別途の接着剤などを用いて接着されないことから、使用後に分別回収が行われ易くなる結果、資源のリサイクル率や再利用率を高めることができ、それによる環境汚染を低減することが可能になるなどのエコ効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明に係るパレットが結合された状態の斜視図である。
【
図2】本発明に係るパレットが分離された状態の斜視図である。
【
図3】本発明に係るパレットが分離された状態で、蓋体が開かれた状態の前面の斜視図である。
【
図4】本発明に係るパレットが分離された状態で、蓋体が開かれた状態の背面の斜視図である。
【
図5】
図1の「5A-5A」線に沿った断面図である。
【
図6】本発明に係るパレットに対してケース本体が結合される前の断面図である。
【
図7】本発明に係るパレットの分離状態の側断面図である。
【
図8】
図7の状態で、パレットの化粧料充填空間に化粧料が直接的に充填された状態を示す側断面図である。
【
図9】
図7の状態で、パレットの化粧料充填空間に化粧料の充填された皿が収納された状態を示す側断面図である。
【
図10】
図1の「10A-10A」線に沿った断面図である。
【
図11】
図10の状態で、蓋体が開かれた状態の断面図である。
【
図12】本発明に係る露出空間が一つ以上に形成された例を示す化粧品ケースの斜視図である。
【
図13】本発明に係るヒンジが一体に形成された例を示す化粧品ケースの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面に基づいて、本発明に係る好適な実施形態について詳しく説明する。
【0019】
図1から
図7を参照すると、本発明に係る下部からの入れ替え型パレットを有する化粧品ケース100は、上面に一つまたは一つ以上に画成される露出空間112を有するように画成枠114が一体に形成され、下方に開かれた形状の装着空間116を有するケース本体110と、前記ケース本体に対して一方のヒンジ部122の連結を通じて開閉される蓋体120と、前記ケース本体の装着空間に対して結合または解離され、同時に化粧料200が充填される一つまたは一つ以上に画成される化粧料充填空間132を有するパレット130と、を備えてなり、前記パレット130の両側壁には弾発操作片134を相対向するように形成し、前記ケース本体110の側壁対応内周面には弾発操作溝118を相対向するように形成して、前記下方に開かれた装着空間116に対して前記蓋体120が閉じられている状態で、ケース本体110を直接的に押圧する方式によりパレット130の結合が可能なようにし、かつ、前記弾発操作片134を人為的に弾発操作することにより、前記ケース本体110の装着空間116からパレット130を分離可能なようにして、パレット130の詰め替え使用が非常に行われ易いように構成されたものである。
【0020】
前記ケース本体100に対して蓋体120が開閉されるようにするヒンジ部122は、様々な形態を有することができる。
【0021】
例えば、
図4、
図10、及び
図11に例示されたように、射出ピンタイプに組み立て構成されてもよい。射出ピンタイプにヒンジを組み立て構成する場合には、射出ピンが従来のように金属製のものではないため、分別回収に伴う不便さや煩雑さがなく、たとえそのままで廃棄するとしても、環境汚染などの懸念がないので、環境にやさしい。
【0022】
また、
図13に例示されたように、一体形に形成されてもよい。この場合、前記ヒンジ部122は、ケース本体100及び蓋体120と同一の素材の一つの射出物から成形されてもよい。
【0023】
上記のように、ヒンジ122が一体形に形成される場合には、ケース本体110及び蓋体120と一つの射出物から成形することが可能になることから、関連する金型の製作コストの節減をはじめとして、部品の組立てが全く不要になり、その結果、製品の製作コストを格段に削減できるという製造上のメリットを有することができる。
【0024】
また、ケース本体110に対して開閉される蓋体120は、
図3、
図10から明らかなように、ケース本体及び蓋体にそれぞれ対応するように形成された係止爪119、124間の係合により任意的な開きが防がれるように結合されてもよい。
【0025】
前記係止爪119、124は、その機能に代替可能であれば、その他にも種々の結合方式が採用可能であるということはいうまでもない。
【0026】
本発明によれば、前記弾発操作片134は、パレット130の相対向する両側壁に対して離れる状態で、下端が自由状態で垂直に延びる弾発支持片134aと、前記弾発支持片134aの外周面に突設されるが、その上面が傾斜支持面134cからなる弾発係止爪134bと、からなり、かつ、前記弾発操作溝118は、前記弾発係止爪134bが弾性的に係止及び係止解放するように構成されるとともに、初期傾斜進入部118aは、前記弾発係止爪134bの傾斜支持面134cと対応する傾斜面として形成して、パレット130の上部から前記装着空間132に対してケース本体110を直接的に押圧して組み立てるか、あるいは、装着空間116の開放下部からパレット130を押して嵌め込むとき、前記初期傾斜進入部118aを介して前記弾発係止爪134bの傾斜支持面134cが安定して滑り接触しながら、弾発係止操作されるように構成されてもよい。
【0027】
また、本発明によれば、前記パレット130の化粧料充填空間132に対して充填される化粧料140は、
図8のように直接的に充填されて、あるいは、
図9のように別途の皿150に充填されて、化粧料充填空間132に皿が収納使用されてもよい。
【0028】
ここで、皿150を用いて化粧料を入れて収納する場合には、前記皿は、分別回収やリサイクルなどのメリットを提供するために、パレットと同一の素材を用いてもよく、あるいは、リサイクル可能な合成樹脂または金属素材を用いてもよい。
【0029】
本発明によれば、前記パレット130の上面に対して一つまたは一つ以上に画成される化粧料充填空間132は、例えば、
図12に例示されたように、前記ケース本体110の画成枠114に形成される露出空間112と対応するように形成されてもよく、かつ、様々な形状を呈してもよい。
【0030】
したがって、前記化粧料充填空間132は、前記ケース本体110の露出空間112を介してそのまま外部に晒されることにより、化粧料の使用にいかなる支障も招かないように、ケース本体110の蓋体120を開いた状態で、前記露出空間112を介してメイク道具を用いて化粧をすることが可能になる。
【0031】
本発明によれば、パレット130の下端の外周面の周りには係止端縁136が外側にさらに延びて形成され、かつ、前記ケース本体110の装着空間116の開放端の周りの内周面には前記係止端縁136が嵌入・載置される受け止め段差117をさらに形成して、前記パレット130の結合に際して、前記係止端縁136が安定して嵌め込まれて係止されるように構成されてもよい。
【0032】
上記のように、装着空間116内へのパレット130の結合に際して、前記係止端縁136が受け止め段差117内に受け止められる状態で載置・支持されることにより、なお一層安定した結合状態の保持が可能になる。
【0033】
また、本発明によれば、前記ケース本体110の露出空間112に比べて、パレット130に形成される化粧料充填空間132の面積をさらに大きく形成して、ここに収納される化粧料140の周縁部や化粧料が入れられる別途の皿150の上面が前記ケース本体110の画成枠114の下面に係止されて上部への脱離が防がれるように構成されてもよい。
【0034】
上記のように構成することにより、パレット130の化粧料充填空間132に収納される化粧料140が、特に、皿150に入れられた状態で収納される場合、前記皿150は、
図5から明らかなように、画成枠114の下面に対してその上面が係止されて上部への脱離が防がれることにより、従来のように、接着剤などを用いて化粧料充填空間132の底面に接着する方式を用いなくても、安定した収納・支持が可能になり、それにより、環境汚染や接着に伴う別途の組み立て工程が求められない。
【0035】
併せて、皿150が別途の取り付け手段なしにパレット130の化粧料充填空間132に収納・支持されることにより、化粧料を使い尽くした後、ケース本体110からのパレット130及び皿150の分離及び回収がその分だけ速やかに、手軽に、しかも簡単に行われる。
【0036】
上記のように構成される本発明のパレットの着脱操作が行い易い化粧品ケース100において、ケース本体110に形成された装着空間116に対する、化粧料が充填された状態にあるパレット130の組み立て状態について述べると、下記の通りである。
【0037】
本発明の場合、ケース本体110の装着空間116が下方に開かれた形状を呈している。したがって、必要に応じて、前記装着空間116に対してパレット130を下部から押して嵌め込むことも可能であるものの、根本的には、前記パレット130に対してケース本体110を直接的に押圧して組み立てられるように構成したところに核心ポイントがあると言える。
【0038】
すなわち、上記のように、装着空間がケース本体の下方に開かれた形状を呈しているため、前記パレット130の化粧料充填空間132に対して化粧料を先に充填するか、あるいは、前記化粧料充填空間132に対して化粧料140が充填された別途の皿150を収納した状態で、
図6に例示されたように、ケース本体110の蓋体120が閉じられている状態で、前記ケース本体110を直接的に前記パレット130に対して押圧する工程を通じて、前記下方に開かれた装着空間116に対してパレット130の組み立てが行われることが可能になるのである。
【0039】
そして、前記パレット130に対してケース本体110を直接的に押圧する方式により組み立てられる場合、パレット130に形成された両側の弾発操作片134は、弾発支持片134aの弾発係止爪134bに形成された傾斜支持面134cに対して弾発操作溝118の初期傾斜進入部118aが互いに接触して移動しながら、内側に強制的に押圧され、同時に前記初期傾斜進入部の区間を通りながら、弾発支持片134aの弾発係止爪134bは前記弾発操作溝118内にそれぞれ弾性係止される。
【0040】
したがって、本発明の場合、ケース本体110に対して装着空間116が下方に開かれて形成された構造を有しているので、たとえ蓋体120が閉じられている状態で、ケース本体110が供給されるとしても、前記蓋体120を開かなった状態で、直接的にケース本体110を押圧してパレット130の組み立てが可能になることから、パレット130の包装組立てを速やかに、手軽に、かつ簡単に行うことが可能になるなどの顕著なメリットを提供することが可能になり、また、装着空間116の内部に組み立てられるパレット130は、両側の弾発操作片134が弾発操作溝118に対して強制的に弾性係止されているので、記弾発操作片134を人為的に係止解放操作しない限り、常に安定した弾性係止状態を保持することが可能になる。
【0041】
そして、上記のように、ケース本体110の装着空間116に対して組み立てられたパレット130の化粧料を用いて化粧をしようとする場合には、
図11のように、蓋体120を開いた後、画成枠116の露出空間114を介して外部に晒される化粧料を用いて化粧をすればよい。
【0042】
一方、パレット130に充填された化粧料を使い尽くした場合には、パレットを新たなものに取り替えなければならないが、この場合には、外部に晒された弾発操作片134の弾発支持片134aを内側に(
図5の拡大図における矢印方向)に押圧することにより、当該弾発係止爪134bが当該弾発操作溝118から係止解放されることにより、ケース本体110の装着空間116からの分離・入れ替えが可能になる。
【0043】
このとき、前記弾性操作片134の弾発支持片134aは、どちらか一方の側のみを内側に押圧操作しても、あるいは、両側を同時に押圧操作しても、パレットの分離及び入れ替えが可能になる。
【0044】
したがって、本発明の場合、蓋体120付きケース本体110は、使い続け、パレット130のみを入れ替えて使用することが可能になることから、一部の構成品のリサイクルによる廃棄部品数の低減、資源の無駄使いを防ぎ、それによる資源のリサイクル率や再利用率を高め、環境汚染を低減することが可能であり、かつ、消費者にとっては、パレットのみを購入すれば済むので、その分だけ化粧品の購入コストを多少なりとも低減できるなど経済的な利益を取ることが可能になる。
【0045】
一方、パレット130の化粧料充填空間132に対して化粧料140が入れられた皿150を収納して使用する場合には、必要に応じて、皿のみを入れ替えて使用することが可能であり、この場合には、パレット130もまた使い続けることが可能になることから、資源のリサイクル率を大幅に高めることが可能になる。
【0046】
たとえ、本発明は、添付図面に基づいて説明したが、本発明は、これに何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱しない範囲内において多くの修正及び変更があり得るということはいうまでもない。
【符号の説明】
【0047】
110 ケース本体
112 露出空間
114 画成枠
116 装着空間
117 受け止め段差
118 弾発操作溝
118a 初期傾斜進入部
120 蓋体
122 ヒンジ
130 パレット
132 化粧料充填空間
134 弾発操作片
134a 弾発支持片
134b 弾発係止爪
134c 傾斜支持面
136 係止端縁
140 化粧料
150 皿