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特開2023-126182金属層及び保護コーティング層を備える熱転写リボン集成体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126182
(43)【公開日】2023-09-07
(54)【発明の名称】金属層及び保護コーティング層を備える熱転写リボン集成体
(51)【国際特許分類】
   B41M 5/44 20060101AFI20230831BHJP
   B41M 5/385 20060101ALI20230831BHJP
   B41M 5/42 20060101ALI20230831BHJP
   B41F 16/00 20060101ALI20230831BHJP
   B41M 3/00 20060101ALI20230831BHJP
【FI】
B41M5/44 310
B41M5/385 300
B41M5/42 320
B41F16/00 M
B41M3/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023028237
(22)【出願日】2023-02-27
(31)【優先権主張番号】17/682,403
(32)【優先日】2022-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】591203428
【氏名又は名称】イリノイ トゥール ワークス インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【弁理士】
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】スウィット ジョン サングカラターナ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル スズムスキー
【テーマコード(参考)】
2H111
2H113
【Fターム(参考)】
2H111AA26
2H111AA52
2H111BA02
2H111BA03
2H111BA07
2H111BA32
2H111BA53
2H111BA75
2H113BA23
2H113BB22
2H113CA17
2H113CA25
2H113CA39
2H113CA46
2H113FA42
2H113FA43
(57)【要約】
【課題】改良した金属層及び保護コーティング層を備える熱転写リボン集成体の提供。
【解決手段】熱転写印刷の使用によって反射、屈折、及び/又は回折可変画像及び/又は非可変画像を基板に導入する方法が、保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の各々の画定部分を、転写リボンに熱を印加することによって転写リボンのキャリアフィルムから基板に同時に転写することを含む。画像層及び保護コーティング層の画定部分は、接着剤層を使用して基板に接着される。保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の転写に続いて、保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の画定部分がキャリアフィルムから転写された後に保護コーティング層を放射源に曝露することによって画像層の上を覆う保護コーティング層を架橋し、これにより耐久性が画像層に与えられる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱転写印刷の使用によって反射画像、屈折画像、又は回折画像のうちの1つ以上を基板に導入する方法であって、
前記方法は、
熱転写リボンが前記基板の表面に沿った方向に移動している間に、保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の各々の画定部分を、前記熱転写リボンの前記画定部分に熱を印加することによって、前記熱転写リボンのキャリアフィルムから前記基板に同時に転写することであって、前記画像層は、反射材料、屈折材料、又は回折材料のうちの1つ以上である材料を含むことと、
前記接着剤層を使用して、転写された前記画像層及び前記保護コーティング層の前記画定部分を前記基板に接着させることと、
前記保護コーティング層、前記画像層、及び前記接着剤層の前記画定部分の転写に続いて、前記保護コーティング層、前記画像層、及び前記接着剤層の前記画定部分が前記キャリアフィルムから転写された後に前記画定部分を放射源に曝露することによって、前記画像層の前記画定部分の上を覆う前記保護コーティング層の前記画定部分を架橋し、これにより、前記基板に転写される前記画像層の前記画定部分に耐久性を与えることと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記保護コーティング層、前記画像層、及び前記接着剤層の前記画定部分は、明確な縁部を有するように転写される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
転写される前記保護コーティング層、前記画像層、及び前記接着剤層の前記画定部分は、可変画像又は非可変画像のうちの1つ以上を前記基板上に形成するために必要な量だけの前記保護コーティング層及び前記画像層を含み、余分な量の前記保護コーティング層又は前記画像層を含んでいない、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
転写された前記保護コーティング層の前記画定部分を架橋することによって、転写された前記画像層の前記画定部分の上を覆うように、耐摩耗性層及び/又は耐薬品性層を形成する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記保護コーティング層の前記画定部分を転写することは、前記基板に転写される前記画像層の前記部分の上を覆う前記保護コーティング層の前記画定部分のみを転写することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記保護コーティング層は、前記画像層の前記画定部分を転写することによって、前記保護コーティング層の対応する前記画定部分が必ず転写されるように、前記画像層に結合される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記画像層の前記画定部分を前記基板に転写することは、転写される前記画像層の前記画定部分を使用して前記基板上に連続的な形状を形成することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記保護コーティング層、前記画像層、及び前記接着剤層の各々の非画定部分は、前記キャリアフィルムから前記基板に転写されない、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記熱転写リボンを前記基板の前記表面に平行な方向に移動させて、前記保護コーティング層、前記画像層、及び前記接着剤層の各々の前記画定部分を前記キャリアフィルムから前記基板に転写することを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
熱転写印刷の使用によって反射画像、屈折画像、又は回折画像のうちの1つ以上を基板に導入するシステムであって、該システムは、
保護コーティング層、画像層、及び接着剤層を備える熱転写リボンであって、前記画像層は、反射材料、屈折材料、又は回折材料のうちの1つ以上である材料を含み、前記保護コーティング層、前記画像層、及び前記接着剤層の各々の画定部分は、該熱転写リボンが前記基板の表面に沿った方向に移動している間に、該熱転写リボンの前記画定部分に熱を印加することによって、該熱転写リボンのキャリアフィルムから前記基板に同時に転写されるように構成される、熱転写リボン、
を備え、
転写された前記画像層及び前記保護コーティング層の前記画定部分は、前記接着剤層を使用して前記基板に接着されるように構成され、
前記保護コーティング層、前記画像層、及び前記接着剤層の前記画定部分の転写に続いて、前記保護コーティング層の前記画定部分は、前記保護コーティング層、前記画像層、及び前記接着剤層の前記画定部分が前記キャリアフィルムから転写された後に前記保護コーティング層を放射源に曝露することによって架橋されるように構成され、前記保護コーティング層の前記画定部分を架橋することによって、前記基板に転写される前記画像層の前記画定部分に耐久性を与える、システム。
【請求項11】
前記保護コーティング層、前記画像層、及び前記接着剤層の前記画定部分は、明確な縁部を有するように転写される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
転写される前記保護コーティング層、前記画像層、及び前記接着剤層の前記画定部分は、可変画像又は非可変画像のうちの1つ以上を前記基板上に形成するために必要な量だけの前記保護コーティング層及び前記画像層を含み、余分な量の前記保護コーティング層又は前記画像層を含んでいない、請求項10に記載のシステム。
【請求項13】
転写された前記保護コーティング層の前記画定部分を架橋することによって、転写された前記画像層の前記画定部分の上を覆うように、耐摩耗性層及び/又は耐薬品性層を形成する、請求項10に記載のシステム。
【請求項14】
前記基板に転写される前記画像層の前記画定部分の上を覆う前記保護コーティング層の前記画定部分のみが転写されるように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項15】
前記保護コーティング層は、前記画像層の前記画定部分を転写することによって、前記保護コーティング層の対応する前記画定部分が必ず転写されるように、前記画像層に結合される、請求項10に記載のシステム。
【請求項16】
前記画像層の前記材料は前記反射材料であり、前記画像層の前記画定部分は、前記基板の前記表面上に反射画像を形成するように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項17】
前記画像層の前記材料は前記回折材料であり、前記画像層の前記画定部分は、前記基板の前記表面上に回折画像を形成するように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項18】
前記画像層の前記画定部分は、転写される前記画像層の前記画定部分を使用して前記基板上に連続的な形状を形成するように構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項19】
熱転写リボンが基板の表面に沿った方向に移動している間に、熱エネルギーを前記熱転写リボンに選択的に印加することによって、保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の各々の画定部分を前記熱転写リボンのキャリアフィルムから前記基板に同時に転写することであって、前記画像層は、反射材料、屈折材料、又は回折材料のうちの1つ以上である材料を含むことと、
前記接着剤層を使用して、転写された前記画像層及び前記保護コーティング層の前記画定部分を前記基板に接着させることであって、前記画像層の前記画定部分は、反射画像、屈折画像、又は回折画像のうちの1つ以上を形成するように構成されることと、
前記保護コーティング層、前記画像層、及び前記接着剤層の前記画定部分の転写に続いて、前記保護コーティング層の前記画定部分を放射源に曝露することによって、前記画像層の前記画定部分の上を覆う前記保護コーティング層の前記画定部分を架橋し、これにより、前記基板に転写される前記画像層の前記画定部分に耐久性を与えることと、
を含み、
転写される前記保護コーティング層、前記画像層、及び前記接着剤層の前記画定部分は、前記反射画像、前記屈折画像、又は前記回折画像のうちの1つ以上を前記基板上に形成するのに必要な量だけの前記保護コーティング層及び前記画像層を含み、余分な量の前記保護コーティング層又は前記画像層のうちの1つ以上を含んでいない、方法。
【請求項20】
前記画定部分は、前記熱転写リボンが前記基板の前記表面に沿った前記方向に移動している間に、前記熱エネルギーを前記熱転写リボンに選択的に印加することによって前記基板に転写され、不要な量の前記保護コーティング層及び前記画像層を画定する非画定部分は、前記熱転写リボンが前記基板の前記表面に沿った前記方向に移動している間に前記基板に転写されない、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年10月31日付で出願された米国仮特許出願第62/753,428号の利益を主張する、2019年10月29日付で出願された米国特許出願第16/667,190号の一部継続出願である。これらの出願の開示全体が引用することにより本明細書の一部をなす。
【0002】
本開示は、基板上への反射画像、屈折画像、及び/又は回折画像の熱転写リボン印刷に関する。
【背景技術】
【0003】
図1は、ドライメタリック層を用いて導入されたメタリック画像を含む既知の基板10の断面図を示している。基板10は、金属層14と、この金属層に接着された接着剤層16とを含む。金属層14及び接着剤層16は、基板の表面12上に画像の一部分として配置することができる。接着剤層16は、金属層14を基板10の表面12に接着し、表面12上に個々のメタリック印刷対象のそれぞれを形成する。代替の実施形態において、金属層14は、基板10の表面12上にインク印刷又はインク滴下することができるインク又は塗料とすることができる。
【0004】
しかしながら、識別カードの取り扱いは、金属層14の完全な状態に損傷を与える可能性がある。例えば、識別カードを財布又はポケットに出し入れするとき、金属層14は、基板10から剥がれるおそれがある。したがって、金属層14が基板10の表面12に接着された後、ラミネートフィルム18が、その後、金属層14及び基板10の表面12と結合されるように、金属層14の上部を覆うように配置される。例えば、ラミネートフィルム18は、カード上の表面全体を覆って広がるラミネート材料のパッチ又はストリップとすることができる。
【0005】
このラミネートフィルム18は、磁気ストリップ、ホログラム等の識別カードの他の構成要素と干渉する場合もあるし、審美的に不快である場合等もある。加えて、ラミネートフィルム18を付着させると、金属層14の輝度、反射性等が低減する。例えば、金属層14は、フィルム18の付着前は、ミラーと同様の反射性を有する場合もあるし、輝いているメタリック仕上げである場合もある。ラミネートフィルム18を付着させた後、ラミネートフィルム18は、金属層14のメタリック仕上げの輝度を低減したり、金属層14の反射性を低減したり、等をする。ラミネートフィルムは、カードの縁部から始まって時間とともに層状に剥離する場合もある。
【0006】
代替の実施形態において、メタリック画像は、基板上へ滴下又は塗装することができる塗料又はインクとして基板上へ導入することができる。メタリック画像は、メタリックインク又はメタリック塗料を基板の表面上に堆積させることによって基板上に導入することができる。しかしながら、インクの使用は乱雑なプロセスであり、余分なインクが基板の1つ以上の表面上へのはねとなる場合がある。加えて、輝く光沢のあるメタリック画像を生み出す金属粒子の量及びサイズが、吐出ノズルのサイズに制限される。またさらに、吐出ノズルは、塗布の間に乾いたインク又は塗料で詰まる場合がある。
【0007】
任意選択的に、金属層14は、高度に架橋された基層を含むキャリアリボンから熱転写印刷することができる。この高度に架橋された基層は、リボンの支持キャリアと金属層14との間にあるポリマー層とすることができる。高度に架橋された基層は、金属層14を基板10に転写する前に架橋することができ、金属層14を保護するために、金属層14とともに基板10に転写することができる。しかし、高度に架橋された基層をキャリアリボンから転写することは、基層の架橋に起因して困難である可能性がある。したがって、転写される金属層14及び基層の部分は、基層が架橋されていない場合よりも鮮明度及び精細度が劣る可能性がある。
【発明の概要】
【0008】
本明細書に記載の主題の1つ以上の実施の形態において、熱転写印刷の使用によって反射、屈折、及び/又は回折メタリック可変画像及び/又は非可変画像を基板に導入する方法は、保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の各々の画定部分(defined portion)を、熱転写リボンに熱を印加することによって前記熱転写リボンのキャリアフィルムから前記基板に同時に転写することを含む。該方法は、転写された前記金属層及び前記保護コーティング層の前記画定部分を、前記接着剤層を使用して前記基板に接着することと、前記保護コーティング層、前記金属層、及び前記接着剤層の前記画定部分の転写に続いて、前記保護コーティング層、前記金属層、及び前記接着剤層の前記画定部分が前記キャリアフィルムから転写された後に前記保護コーティング層を放射源に曝露することによって、前記金属層の前記画定部分の上を覆う前記保護コーティング層の前記画定部分を架橋し、これにより、前記基板に転写される前記金属層の前記画定部分に耐久性を与えることとを含む。
【0009】
本明細書に記載の主題の1つ以上の実施の形態において、熱転写印刷の使用によって反射、屈折、及び/又は回折メタリック可変画像及び/又は非可変画像を基板に導入するシステムは、保護コーティング層、金属層、及び接着剤層を備える熱転写リボンを含む。前記保護コーティング層、前記金属層、及び前記接着剤層の各々の画定部分が、前記熱転写リボンに熱を印加することによって前記熱転写リボンのキャリアフィルムから前記基板に同時に転写される。転写された前記金属層及び前記保護コーティング層の前記画定部分は、前記接着剤層を使用して前記基板に接着される。前記保護コーティング層、前記金属層、及び前記接着剤層の前記画定部分の転写に続いて、前記保護コーティング層の前記画定部分は、前記保護コーティング層、前記金属層、及び前記接着剤層の前記画定部分が前記キャリアフィルムから転写された後に前記保護コーティング層を放射源に曝露することによって架橋される。前記保護コーティング層の前記画定部分を架橋することによって、前記基板に転写される前記金属層の前記画定部分に耐久性が与えられる。
【0010】
1つ以上の実施の形態において、方法は、保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の各々の画定部分を、熱転写リボンに熱を印加することによって前記熱転写リボンのキャリアフィルムから前記基板に同時に転写することを含む。該方法は、転写された前記金属層及び前記保護コーティング層の前記画定部分を、前記接着剤層を使用して前記基板に接着することと、前記保護コーティング層、前記金属層、及び前記接着剤層の前記画定部分の転写に続いて、前記保護コーティング層を放射源に曝露することによって、前記金属層の前記画定部分の上を覆う前記保護コーティング層の前記画定部分を架橋し、これにより、前記基板に転写される前記金属層の前記画定部分に耐久性を与えることとを含む。転写される前記保護コーティング層、前記金属層、及び前記接着剤層の前記画定部分は、前記基板上に導入される可変画像又は非可変画像のうちの1つ以上を形成するために必要な量だけの前記保護コーティング層及び前記金属層を含み、余分な量の前記保護コーティング層又は前記金属層を含んでいない。
【0011】
本発明の主題は、添付図面(必ずしも縮尺通りに描かれていない)を参照して、非限定的な実施形態の以下の説明を読むことによってよりよく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】既知の基板を示す図である。
図2】本明細書に記載の本発明の主題の1つ以上の実施形態による基板の上面図である。
図3図2の基板の断面図である。
図4】1つの実施形態による、図2の基板に転写される保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の画定部分の断面図である。
図5図4の画定部分の拡大断面図である。
図6】1つの実施形態による、画像を基板に導入する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の技術の幾つかの使用例が、金融カード、セキュリティカード、及び識別カード等のカードを代表する基板とともに説明されるが、本技術は、他の印刷用途にも使用することができる。例えば、本明細書に記載の本発明の主題の1つ以上の実施形態は、可変情報(例えば、情報が、印刷されている幾つかの個々のユニットのそれぞれについて異なる)及び/又は不変情報(例えば、情報が、印刷されている全ての個々のユニットについて同じである)を、医療容器(例えば、IVバッグ、薬物ボトル等)、パッケージング(例えば、箱、バッグ、封筒、出荷ラベル等)、衣類ラベル(例えば、衣類のサイズ、タグ等)、家財道具(例えば、皿、ボウル、カップ等の品物のラベル等)、電子機器(例えば、ロゴ、製造番号等)、消耗品(例えば、ワインボトル又はビールボトル、缶又はジャー等の容器ラベル等)、消費者製品(例えば、メガネ、サングラス、宝飾品等)、購買時点表示等に印刷するのに使用することができる。例えば、熱転写が行われる基板は、多様な表面のいずれも含むことができ、多様な表面は、セキュリティカード、識別カード、金融カード、パッケージング(例えば、豪華なパッケージング、封筒、箱等)、医療デバイス(例えば、薬瓶、IVバッグ等)等であるが、これらに限定されるものではない。本明細書において提供される印刷を行うことができる対象物の例は、本発明の主題を使用して画像を印刷することができる全ての可能な対象物であるとは限らない。本明細書に記載の本発明の主題を使用すると、熱転写印刷を行うことができる任意の対象物に印刷することができる。印刷される画像は、数字、文字、文字記号、ロゴ、形状等の1つ以上の画像を含むことができる。これらの画像は、基板上にドライ層として導入することができる。
【0014】
図2は基板102の上面図を示している。図3は基板102の側面図を示している。基板102は、画像106が熱転写リボン108を使用することから感熱印刷される表面104を有する。表面104は、基板102の前面であってもよいし、背面であってもよく、画像106は、基板102の前面上で可視である場合もあるし、背面上で可視である場合もある。基板102は、識別カード、セキュリティカード、又は金融カード等の平坦又は実質的に平坦なカードとすることができる。代替の実施形態において、基板102は、任意の代替の平坦でない形状及び/又はサイズを有することができる。例えば、基板102の表面104は、曲面又は波状面、基板102の本体に対して平坦でないもの等とすることができる。図示した実施形態において、画像106は文字「A」である。画像106は、可変画像(例えば、異なる文字が、印刷されている幾つかの個々の基板のそれぞれに印刷される)であってもよいし、非可変画像(例えば、同じ文字「A」が、印刷されている全ての個々の基板に印刷される)であってもよい。例えば、基板102は、識別カード又はセキュリティカードとすることができる。あらゆるカード上の画像106は、同じロゴ(例えば、非可変画像)を含むことができ、及び/又はカードの各所有者の一意の名称、番号等(例えば、可変画像)を含むことができる。1つ以上の実施形態において、画像106は、ホログラフィーとすることができ、反射ホログラム、屈折ホログラム、及び/又は回折ホログラムとすることができる。
【0015】
1つ以上の代替の実施形態において、基板102は、薬物ボトルとすることができ、あらゆる薬物ボトルが、同じ処方名(例えば、非可変情報)を含むことができ、及び/又は薬物の個々のユーザーごとに一意の処方プロトコル(例えば、可変情報)を含むことができる。代替の一実施形態において、基板102は、輸送容器とすることができ、あらゆる輸送容器が、同じ会社ロゴ(例えば、非可変情報)を含むことができ、及び/又は各輸送容器の宛先に一意の発送先住所(例えば、可変情報)を含むことができる。或いは、基板102は、製品が販売前に格納されるバッグ又は箱等の豪華なパッケージングの表面とすることができる。
【0016】
熱転写リボン108は、キャリアフィルム126上に基板102の表面104にわたって方向122に担持される複数の材料層を含む。熱転写リボン108は、接着剤層116、画像層114、及び保護コーティング層112を含む。1つ以上の実施形態において、画像層は、基板の表面上に画像を表示又は提示することができる金属、混合金属合金、金属酸化物、非金属材料等の1つ以上の材料を含むことができる。保護コーティング層112の構成要素については、以下でより詳細に説明する。熱転写リボン108のこれらの層は、図2及び図3に示す基板102とともに、単なる例示のためのものにすぎず、一律の縮尺で描かれていない場合がある。例えば、リボン108の複数の層のそれぞれは、共通とすることができる厚さ、又は、リボン108の他の各層の厚さに対して一意とすることができる厚さを有することができ、リボン108の各層は、基板102の厚さよりも小さな厚さを有することができる。
【0017】
熱転写リボン108が、基板102の表面104と実質的に平行な方向122に移動すると、熱124が熱転写リボン108に印加される。熱124の印加によって、保護コーティング層112、画像層114、及び接着剤層116の各々の画定部分110A、110Bが、熱転写リボン108のキャリアフィルム126から基板102の表面104に転写される。例えば、図2に示すように、画定部分110A、110Bは、画像106のエリアを画定し、非画定部分120は、画像106の外部のエリアを画定する。
【0018】
画像106を基板102上に形成するために必要とされるものは、画定部分110A、110Bだけであり、それ以上のものは必要とされない。例えば、保護コーティング層112の画定部分110A、110Bのみが、画像層114及び接着剤層116の画定部分とともに基板102上に転写される。保護コーティング層112は、例えば図1に示すように画像層114及び接着剤層116の側部を覆って広がらない。
【0019】
画像層114の画定部分110A、110Bを基板102に転写することによって、転写される画像層114の部分を使用した連続的な形状又は画像が基板102上に形成される。例えば、画像層は、材料(金属材料、非金属材料等)を含むことができ、この材料は、基板上に形状又は画像を表示するのに使用することができる。1つの実施形態において、連続的な形状は、単一の文字、単一の数字、又は単体の本体を有するロゴの対象物とすることができる。代替の実施形態において、連続的な形状は、基板102全体にわたる連続的なシート又はコーティングであってもよい。図示した図2の実施形態において、画像106は文字Aの画像であるが、画像は、任意の単数又は複数の異なる文字、数字、ロゴ又は装飾画像等であってもよい。画像層114の転写された画定部分110A、110Bは、基板102上で画像106の形状を形成する。
【0020】
1つ以上の実施形態において、画像は、セキュリティの詳細を表示することができ及び/又は含むことができる。例えば、画像は、1つの視点からこの画像を見ると、1つの表示を示すことができ、異なる視点からこの画像を見ると、異なる表示又は画像を示すことができるような光学可変画像とすることができる。任意選択的に、画像は、所定の配置で基板の表面上に配置することができる文字、数字、形状、シンボル等を表示することができ及び/又は含むことができる。例えば、画像は、基板の所有者についての個人情報、基板に関連した製品についての失効情報、基板に関連した製品についての消費及び/又は使用に関する指示、ロゴデザイン(例えば、企業ロゴ及び/又はチームロゴ等)等を表示することができる。
【0021】
基板102上に転写される画像層114の画定部分110A、110Bは、反射性、屈折性、及び/又は回折性を有する。例えば、1つ以上の実施形態において、基板の表面に転写される画像層の材料の画定部分は、反射性を有する部分、ミラー状の部分等とすることができる。例えば、材料は、光又は他の放射が画像層のこの材料から反射することができるような反射性を有することができる。画像106を形成する画像層114の画定部分110A、110Bは、画像層114の材料が反射光若しくは他の放射を提供することができるか又は光若しくは他の放射の反射を可能にし得るようなミラー状のものとすることができる。任意選択的に、画像層の材料のトポグラフィーは、変更(例えば、エンボス加工、刻印、エッチング、又は別の方法で操作)することができる。画像層の材料のトポグラフィーの変更は、画像層の材料を、屈折性及び/又は回折性を有するものにすることができる。例えば、光又は他の放射は、画像のいくつかの部分の周りを回折又は屈曲することができる。例えば、画像層114の材料の画定部分は、画像層114の端部の周りに波(例えば、光の波)を回折又は屈曲させることができる。別の例として、光又は他の放射の波は、画像層の画定部分を通って進んでいる間に方向を変えることができる。
【0022】
1つ以上の実施形態において、画像層又は金属層は、反射層、屈折層、及び/又は回折層と呼ばれる場合がある。例えば、画像層は、光又は他の放射を反射し、屈折させ、及び/又は回折させることができる1つ以上の材料又は材料組成物を含むことができる。基板に転写される画像層の材料又は材料組成物の画定部分は、基板の表面上に反射画像、屈折画像、及び/又は回折画像を形成することができる。画像層に含まれる材料のうちの1つ以上の非限定的な例は、アルミニウム、クロム、インジウム、ビスマス、スズ、鉄、銅、亜鉛、ニオブ、硫化亜鉛(ZnS)、ニクロム(NiCr)、ステンレス鋼、InSn又は他のはんだ付け材料、酸化スズ、酸化鉄、酸化亜鉛、インジウムスズ酸化物(ITO)等を含むことができる。任意選択的に、画像層は、代替の金属材料、金属合金、混合金属合金、金属酸化物等を含むことができる。任意選択的に、画像層は、1つ以上の非金属材料を含むことができる。
【0023】
1つ以上の実施形態において、画像層は、画像層内で互いに結合された複数の層を含むことができる。画像層の複数の層の各々の画定部分は、基板の表面上に反射画像、屈折画像、及び/又は回折画像を生成又は作成することができる。1つの実施形態において、画像層又は金属層の第1の層は、第1の材料を含むことができ、画像層又は金属層の第2の層は、異なる第2の材料を含むことができる。これらの第1の材料及び第2の材料は、光又は他の放射源の放射を反射し、屈折させ、及び/又は回折させることができる。
【0024】
接着剤層116、画像層114及び保護コーティング層112の各々の画定部分110A、110Bは、熱転写リボン108が基板102に対して方向122に移動するとき、キャリアフィルム126から基板102上に同時に転写される。例えば、接着剤層116、画像層114、及び保護コーティング層112の画定部分110A、110Bは、一度に全て一群として基板102上に転写される。加えて、非画定部分120は、熱転写リボン108が基板102に対して方向122に移動するとき、キャリアフィルム126から基板102上に転写されない。画像層114及び保護コーティング層112の画定部分110A、110Bは、接着剤層116を使用して基板102に接着される。
【0025】
転写される画定部分110A、110Bは、基板102上に導入されている可変画像及び/又は非可変画像106を形成するために必要な量だけの保護コーティング層112及び画像層114を含み、余分な量の保護コーティング層112又は画像層114を含んでいない。例えば、画像層114の部分の上を覆う保護コーティング層112の部分しか基板102に転写されない。1つの実施形態において、画像層114の画定部分を転写すると、保護コーティング層112の対応する画定部分が必ず転写されるように、保護コーティング層112は、画像層114と結合することができる。
【0026】
保護コーティング層112、画像層114、及び接着剤層116の画定部分110A、110Bは、鋭く薄膜状ではない縁部を有する。例えば、画定部分110A、110Bのみを転写することによって、不要な量の保護コーティング層112を基板102上に転写することに比べて画像106の画定された縁部の明瞭な輪郭又は明瞭な細部が残される。しるし(例えば、数字、文字、文字記号、装飾デザイン等)を基板102上に形成するのに使用される画像層114の画定部分110A、110Bのみが基板102に転写され、それよりも多くのものは転写されない。1つの例として、鋭角の縁部は、画像106を数字8として示すことができるが、非鋭角の又は薄膜状の縁部は、画像を雪だるまとして示す場合がある。例えば、数字8の内部の穴は、熱転写リボン108の層のそれぞれが鋭角の縁部(例えば、画像106の明瞭な細部又は輪郭)を保持して基板102に転写されるときにのみ画定することができる。或いは、熱転写リボン108の層が鋭角の縁部を有していないか、又はあまり鋭角でない縁部(例えば、画像106の不明瞭な細部又は不明瞭な輪郭)を有する場合には、数字8の内部の穴は可視でない場合がある。
【0027】
図4は、1つの実施形態による、基板102に転写される保護コーティング層112、画像層114、及び接着剤層116の画定部分110A、110Bの断面図を示している。図5は、これらの画定部分の拡大断面図を示している。熱転写リボン108の各層の画定部分110A、110Bは、基板102の表面104から或る距離まで延在して示されているが、図4及び図5は一律の縮尺で描かれておらず、画定部分110A、110Bの各層は、基板102から最小限の距離だけ延在する。例えば、画定部分110A、110Bは、画定部分110A、110Bが基板102の表面104とともに視覚的に実質的に平坦になることができるような厚さを有することができる。例えば、基板102の表面104上の画定部分110A、110Bの厚さは、拡大図でない限り見ることができないものとすることができる。
【0028】
保護コーティング層112、画像層114、及び接着剤層116の各々の画定部分110A、110Bの基板102への転写に続いて、画定部分110A、110Bは、放射源(図示せず)からの放射線140に曝露される。放射源は、紫外線、キセノン等を放出するランプ又は代替の光源とすることができる。画定部分110A、110Bを放射線140に曝露することは、画像層114の画定部分110A、110Bの上を覆う保護コーティング層112の画定部分110A、110Bを架橋することによって耐久性を画定部分110A、110Bに与える。保護コーティング層112は、単一の保護コーティング層112として組み合わされるポリマー転写材料及びポリマー基部材料を含む。1つの実施形態において、ポリマー転写材料は、熱転写リボン108が基板102を横切るときにキャリアフィルム126(図3)上に配置することができ、ポリマー基部材料は、ポリマー転写材料と画像層114との間に配置することができる。保護コーティング層112は、ポリマー基部材料及びポリマー転写材料の実質的に均等な部分から作製することができる。或いは、保護コーティング層112は、ポリマー転写材料又はポリマー基部材料のうちの一方の重量の割合を他方よりも大きくすることができる。1つ以上の実施形態において、保護コーティング層112は、ポリマー転写材料及びポリマー基部材料の個別の層を含むことができる。例えば、保護コーティング層112は、ポリマー転写材料及びポリマー基部材料の2つ以上の層の集成体とすることができる。
【0029】
1つ以上の実施形態において、保護コーティング層112の部分を架橋することによって、転写された保護コーティング層112の画定部分110A、110Bにおいてポリマー転写材料及びポリマー基部材料を互いに架橋することができる。例えば、保護コーティング層112の画定部分110A、110Bを放射線140に曝露することによって、ポリマー転写材料の分子は、ポリマー基部材料の分子と共有結合又は化学結合によって化学的に接合される。加えて、保護コーティング層112の画定部分110A、110Bは、放射線140の曝露時に、歪み、変化、融解等を起こさない。例えば、放射線140は、ポリマー転写材料及び/又はポリマー基部材料の完全な状態を変化させることなく保護コーティング層112を架橋し、それによって、保護コーティング層112の画定部分110A、110Bに対応する画像層114の完全な状態を維持する。
【0030】
保護コーティング層112を架橋することによって、耐摩耗性層及び/又は耐薬品性層が、転写された画像層114の画定部分110Aの上を覆うように形成される。例えば、転写材料及び基部材料の化学的に接合された分子は、画像層114の上を覆う耐摩耗性層を与え、架橋していない転写材料及び基部材料に対して又はそれ自体と架橋していない転写材料に対して、画像層114の耐久性を改善する。耐摩耗性層は、画像層114の画定部分110A、110Bの耐久性(例えば、耐摩損性、耐摩耗性、耐薬品性等)を改善する。例えば、耐摩耗性層及び耐薬品性層は、画像106が擦傷するリスク又は基板102から剥離するリスクを低減する。架橋された保護コーティング層112は、画像層114の画定部分110A、110Bの上にのみ耐久性を与え、画像106の外部の非画定部分120(図2及び図3)の上には耐久性を与えない。
【0031】
保護コーティング層112、画像層114、及び接着剤層116の画定部分110A、110Bが基板102に転写された後に保護コーティング層112を架橋することによって、画定部分110A、110Bは、より鋭く薄膜状ではない縁部を有する。例えば、保護コーティング層112を架橋することによって、保護コーティング層112の耐久性が高まり、それによって、画像のクリーンな輪郭又は細部の切断又は転写の困難さが増す。保護コーティング層112を架橋する前に熱転写リボン108の画定部分110A、110Bを基板102上に転写することによって、保護コーティング層112を架橋した後に画定部分110A、110Bを転写することに比べて、基板102上の画像106の鮮明さ、輪郭又は細部等が改善される。
【0032】
図6は、熱転写印刷の使用によって反射、屈折、及び/又は回折可変画像及び/又は非可変画像を基板102に導入する方法600の1つの実施形態のフローチャートを示している。方法600は、金融カード、セキュリティカード、及び識別カード等のカードに関して可変メタリック画像及び/又は非可変メタリック画像及び/又は非メタリック画像を導入するのに使用することができる。任意選択的に、方法600は、可変画像及び/又は非可変画像を医療容器、パッケージング材料、衣類ラベル、家財道具、電子機器等に導入するのに使用することもできる。画像は、メタリック画像とすることができるし、メタリックシルバー又はメタリックゴールドの色合い又は色調とすることもできるし、任意選択的に、メタリック画像を虹の任意の色のメタリック色合い又はメタリック色調にすることができるような染色又は着色を含むこともできる。これらの色合い又は色調は、メタリックレッド、メタリックオレンジ、メタリックイエロー、メタリックグリーン、メタリックブルー、メタリックインディゴ、メタリックバイオレット等であるが、これらに限定されるものではない。画像を形成するのに使用される材料は、反射材料、屈折材料、及び/又は回折材料とすることができる。例えば、画像を形成するのに使用される材料は、基板の表面上に反射画像、屈折画像、及び/又は回折画像を作成することができる。
【0033】
602において、熱124を熱転写リボン108に印加することによって、保護コーティング層112、画像層114、及び接着剤層116の各々の画定部分が、熱転写リボン108のキャリアフィルム126から基板102に同時に転写される。例えば、転写される保護コーティング層112、画像層114、及び接着剤層116の画定部分は、基板102上に導入されている可変画像及び/又は非可変画像を形成するために必要な量だけの保護コーティング層112及び画像層114を含む。余分な量の保護コーティング層112又は画像層114は、基板102上に転写されない。例えば、画像層114の部分の上を覆う保護コーティング層112の画定部分のみが基板102に転写される。
【0034】
604において、画像層114及び保護コーティング層112の転写された画定部分が、接着剤層116を使用して基板102の表面104に接着される。画像層は、金属材料及び/又は非金属材料等の1つ以上の材料を含むことができる。1つ以上の実施形態において、1つ以上の材料は、画像層の材料の画定部分を転写することによって、基板の表面上に反射画像、屈折画像、及び/又は回折画像を作成又は形成することができるような反射材料、屈折材料、及び/又は回折材料とすることができる。
【0035】
606において、保護コーティング層112、画像層114、及び接着剤層116の画定部分の転写に続いて、保護コーティング層112の画定部分が、放射源からの放射線に曝露され、画像層114の画定部分の上を覆う保護コーティング層112の画定部分が架橋される。例えば、保護コーティング層112を架橋することによって、画像層114の画定部分に耐久性が与えられる。加えて、保護コーティング層112は、ポリマー転写材料と、このポリマー転写材料と画像層114との間に配置されたポリマー基部材料とを含む。保護コーティング層112を架橋することによって、ポリマー転写材料及びポリマー基部材料が互いに架橋される。任意選択的に、保護コーティング層112を架橋することによって、ポリマー転写材料がそれ自体と架橋される。加えて又は代替的に、保護コーティング層112を架橋することによって、転写された画像層114の画定部分の上に耐摩耗性層及び/又は耐薬品性層が形成される。
【0036】
上記説明は、文字、数字、文字記号、ロゴを形成するために必要な量だけの保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の材料を基板上に転写し、それよりも多くを転写しないことを述べているが、代替的に、熱転写リボン108は、画像層及び保護コーティング層の更に多くを基板に付着させることもできる。例えば、熱転写リボン108は、画像層及び保護コーティングを、例えば、基板の表面全体(例えば、金融カード又は識別カードの片側の面全体)、基板の表面の大部分、基板の表面の一部分のみ等といったより大きなエリア上に付着させることもできる。
【0037】
本明細書に記載の主題の1つ以上の実施形態において、熱転写印刷の使用によって反射及び/又は回折メタリック可変画像及び/又は非可変画像を基板に導入する方法は、保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の各々の画定部分を、熱転写リボンに熱を印加することによって熱転写リボンのキャリアフィルムから基板に同時に転写することを含む。本方法は、転写された金属層及び保護コーティング層の画定部分を、接着剤層を使用して基板に接着することと、保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の画定部分の転写に続いて、保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の画定部分がキャリアフィルムから転写された後に保護コーティング層を放射源に曝露することによって、金属層の画定部分の上を覆う保護コーティング層の画定部分を架橋し、これにより、基板に転写される金属層の画定部分に耐久性を与えることとを含む。
【0038】
任意選択的に、保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の画定部分は、鋭く明確でかつ薄膜状ではない縁部を有するように転写される。
【0039】
任意選択的に、転写される保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の画定部分は、基板上に導入されている可変画像及び/又は非可変画像を形成するために必要な量だけの保護コーティング層及び金属層を含み、余分な量の保護コーティング層又は金属層を含んでいない。
【0040】
任意選択的に、転写された保護コーティング層の画定部分を架橋することによって、転写された金属層の画定部分の上を覆うように、耐摩耗性層又は耐薬品性層のうちの1つ以上が形成される。
【0041】
任意選択的に、保護コーティング層は、キャリアフィルム上のポリマー転写材料と、ポリマー転写材料上のポリマー基部材料とを含み、保護コーティング層の部分を架橋することは、転写された保護コーティング層の画定部分においてポリマー転写材料及びポリマー基部材料を互いに架橋する。
【0042】
任意選択的に、保護コーティング層はポリマー転写コートを含む。保護コーティング層の部分を架橋することは、転写された保護コーティング層の画定部分のポリマー転写材料を架橋する。
【0043】
任意選択的に、保護コーティング層の画定部分を転写することは、基板に転写される金属層の部分の上を覆う保護コーティング層の画定部分のみを転写することを含む。
【0044】
任意選択的に、保護コーティング層は、金属層の画定部分を転写することによって、保護コーティング層の対応する画定部分が必ず転写されるように、金属層に結合される。
【0045】
任意選択的に、転写される金属層の画定部分は反射性を有する。
【0046】
任意選択的に、転写される金属層の画定部分は回折性を有する。
【0047】
任意選択的に、金属層の画定部分を基板に転写することは、転写される金属層の画定部分を使用して基板上に連続的な金属形状を形成することを含む。
【0048】
任意選択的に、金属層によって基板上に形成される画像は可変画像である。
【0049】
任意選択的に、金属層によって基板上に形成される画像は非可変画像である。
【0050】
任意選択的に、可変画像及び/又は非可変画像は、基板の前面又は背面上で可視である。
【0051】
任意選択的に、保護コーティング層、金属層及び接着剤層の画定部分を転写することは、識別カード、金融カード、セキュリティカード、医療容器、医療デバイス、パッケージング材料、衣類、電子機器、消耗品、又は消費者製品のうちの1つ以上に数字、文字、又はロゴを印刷することを含む。
【0052】
任意選択的に、保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の画定部分を転写することは、金属層及び保護コーティング層を基板の表面の大部分に転写することを含む。
【0053】
本明細書に記載の主題の1つ以上の実施形態において、熱転写印刷の使用によって反射、屈折、及び/又は回折メタリック可変画像及び/又は非可変画像を基板に導入するシステムは、保護コーティング層、金属層、及び接着剤層を備える熱転写リボンを含む。保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の各々の画定部分が、熱転写リボンに熱を印加することによって熱転写リボンのキャリアフィルムから基板に同時に転写される。転写された金属層及び保護コーティング層の画定部分は、接着剤層を使用して基板に接着される。保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の画定部分の転写に続いて、保護コーティング層の画定部分は、保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の画定部分がキャリアフィルムから転写された後に保護コーティング層を放射源に曝露することによって架橋される。保護コーティング層の画定部分を架橋することによって、基板に転写される金属層の画定部分に耐久性を与える。
【0054】
任意選択的に、保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の画定部分は、鋭く明確でかつ薄膜状ではない縁部を有するように転写される。
【0055】
任意選択的に、転写される保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の画定部分は、基板上に導入されている可変画像及び/又は非可変画像を形成するために必要な量だけの保護コーティング層及び金属層を含み、保護コーティング層又は金属層の余分な材料を含まない。
【0056】
任意選択的に、転写された保護コーティング層の画定部分を架橋することによって、転写された金属層の画定部分の上を覆うように、耐摩耗性層又は耐薬品性層を形成する。
【0057】
任意選択的に、保護コーティング層は、キャリアフィルム上のポリマー転写材料と、ポリマー転写材料上のポリマー基部材料とを含む。保護コーティング層の部分を架橋することは、転写された保護コーティング層の画定部分においてポリマー転写材料及びポリマー基部材料を互いに架橋する。
【0058】
任意選択的に、保護コーティング層はポリマー転写材料を含む。保護コーティング層の部分を架橋することは、転写された保護コーティング層の画定部分のポリマー転写材料を架橋する。
【0059】
任意選択的に、基板に転写される金属層の部分の上を覆う保護コーティング層の画定部分のみが転写されるように構成される。
【0060】
任意選択的に、保護コーティング層は、金属層の画定部分を転写することによって、保護コーティング層の対応する画定部分が必ず転写されるように、金属層に結合される。
【0061】
任意選択的に、転写される金属層の画定部分は反射性を有する。
【0062】
任意選択的に、転写される金属層の画定部分は回折性を有する。
【0063】
任意選択的に、金属層の画定部分は、転写される金属層の画定部分を使用して基板上に連続的な金属形状を形成する。
【0064】
任意選択的に、金属層によって基板上に形成される画像は可変画像である。
【0065】
任意選択的に、金属層によって基板上に形成される画像は非可変画像である。
【0066】
任意選択的に、可変画像及び/又は非可変画像は、基板の前面又は背面上で可視である。
【0067】
任意選択的に、保護コーティング層、金属層及び接着剤層の画定部分を転写することは、識別カード、金融カード、セキュリティカード、医療容器、医療デバイス、パッケージング材料、衣類、電子機器、消耗品、又は消費者製品のうちの1つ以上に数字、文字、又はロゴを印刷することを含む。
【0068】
任意選択的に、保護コーティング層、金属層、及び接着剤層は、基板の表面の大部分に転写されるように構成される。
【0069】
本明細書に記載の主題の1つ以上の実施形態において、方法は、保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の各々の画定部分を、熱転写リボンに熱を印加することによって熱転写リボンのキャリアフィルムから基板に同時に転写することを含む。方法は、転写された金属層及び保護コーティング層の画定部分を、接着剤層を使用して基板に接着することと、保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の画定部分の転写に続いて、保護コーティング層を放射源に曝露することによって、金属層の画定部分の上を覆う保護コーティング層の画定部分を架橋し、これにより、基板に転写される金属層の画定部分に耐久性を与えることとを含む。転写される保護コーティング層、金属層、及び接着剤層の画定部分は、基板上に導入されている可変画像又は非可変画像のうちの1つ以上を形成するために必要な量だけの保護コーティング層及び金属層を含み、余分な量の保護コーティング層又は金属層を含んでいない。
【0070】
本明細書に記載の主題の1つ以上の実施形態において、熱転写印刷の使用によって反射画像、屈折画像、又は回折画像のうちの1つ以上を基板に導入する方法は、熱転写リボンが基板の表面に沿った方向に移動している間に、熱転写リボンの画定部分に熱を印加することによって、保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の各々の画定部分を熱転写リボンのキャリアフィルムから基板に同時に転写することを含むことができる。画像層は、反射材料、屈折材料、又は回折材料のうちの1つ以上である材料を含むことができる。基板に転写された画像層及び保護コーティング層の画定部分は、接着剤層を使用して接着することができる。保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の画定部分の転写に続いて、保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の画定部分がキャリアフィルムから転写された後に、画定部分を放射源に曝露することによって、画像層の画定部分の上を覆う保護コーティング層の画定部分を架橋し、これにより、耐久性が、基板に転写される画像層の画定部分に与えられる。
【0071】
任意選択的に、保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の画定部分は、明確な縁部を有するように転写される。
【0072】
任意選択的に、転写される保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の画定部分は、基板上の可変画像又は非可変画像のうちの1つ以上を形成するために必要な量だけの保護コーティング層及び画像層を含み、余分な量の保護コーティング層又は画像層を含んでいない。
【0073】
任意選択的に、転写された保護コーティング層の画定部分を架橋することによって、転写された画像層の画定部分の上を覆うように、耐摩耗性層及び/又は耐薬品性層を形成する。
【0074】
任意選択的に、保護コーティング層の画定部分を転写することは、基板に転写される画像層の部分の上を覆う保護コーティング層の画定部分のみを転写することを含む。
【0075】
任意選択的に、保護コーティング層は、画像層の画定部分を転写することによって、保護コーティング層の対応する画定部分が必ず転写されるように、画像層に結合される。
【0076】
任意選択的に、画像層の画定部分を基板に転写することは、転写される画像層の画定部分を使用して基板上に連続的な形状を形成することを含む。
【0077】
任意選択的に、保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の各々の非画定部分は、キャリアフィルムから基板に転写されない。
【0078】
任意選択的に、方法は、熱転写リボンを基板の表面に平行な方向に移動させて、保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の各々の画定部分をキャリアフィルムから基板に転写することを含むことができる。
【0079】
本明細書に記載の主題の1つ以上の実施形態において、熱転写印刷の使用によって反射画像、屈折画像、又は回折画像のうちの1つ以上を基板に導入するシステムは、保護コーティング層、画像層、及び接着剤層を含む熱転写を含む。画像層は、反射材料、屈折材料、又は回折材料のうちの1つ以上である材料を含む。保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の各々の画定部分は、熱転写リボンが基板の表面に沿った方向に移動している間に、熱転写リボンの画定部分に熱を印加することによって、熱転写リボンのキャリアフィルムから基板に同時に転写することができる。転写された画像層及び保護コーティング層の画定部分は、接着剤層を使用して基板に接着させることができる。保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の画定部分の転写に続いて、保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の画定部分がキャリアフィルムから転写された後に保護コーティング層を放射源に曝露することによって、保護コーティング層の画定部分を架橋することができる。保護コーティング層の画定部分を架橋することによって、基板に転写される画像層の画定部分に耐久性が与えられる。
【0080】
任意選択的に、保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の画定部分は、明確な縁部を有するように転写させることができる。
【0081】
任意選択的に、転写される保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の画定部分は、基板上の可変画像又は非可変画像のうちの1つ以上を形成するために必要な量だけの保護コーティング層及び画像層を含み、保護コーティング層又は画像層の余分な材料を含まない。
【0082】
任意選択的に、転写された保護コーティング層の画定部分を架橋することによって、転写された画像層の画定部分の上を覆うように、耐摩耗性層及び/又は耐薬品性層を形成する。
【0083】
任意選択的に、基板に転写される画像層の画定部分の上を覆う保護コーティング層の画定部分のみを転写させることができる。
【0084】
任意選択的に、保護コーティング層は、画像層の画定部分を転写することによって、保護コーティング層の対応する画定部分が必ず転写されるように、画像層に結合させることができる。
【0085】
任意選択的に、画像層の材料は、反射材料とすることができる。画像層の画定部分は、基板の表面上に反射画像を形成することができる。
【0086】
任意選択的に、画像層の材料は、回折材料とすることができる。画像層の画定部分は、基板の表面上に回折画像を形成することができる。
【0087】
任意選択的に、画像層の画定部分は、転写される画像層の画定部分を使用して基板上に連続的な形状を形成することができる。
【0088】
本明細書に記載の主題の1つ以上の実施形態において、方法は、熱転写リボンが基板の表面に沿った方向に移動している間に、熱エネルギーを熱転写リボンに選択的に印加することによって、保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の各々の画定部分を熱転写リボンのキャリアフィルムから基板に同時に転写することを含むことができる。画像層は、反射材料、屈折材料、又は回折材料のうちの1つ以上である材料を含むことができる。基板に転写された画像層及び保護コーティング層の画定部分は、接着剤層を使用して、基板に接着させることができる。画像層の画定部分は、反射画像、屈折画像、又は回折画像のうちの1つ以上を形成することができる。保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の画定部分の転写に続いて、保護コーティング層の画定部分を放射源に曝露することによって、画像層の画定部分の上を覆う保護コーティング層の画定部分を架橋し、これにより、基板に転写される画像層の画定部分に耐久性を与えることができる。転写される保護コーティング層、画像層、及び接着剤層の画定部分は、反射画像、屈折画像、又は回折画像のうちの1つ以上を基板上に形成するのに必要な量だけの保護コーティング層及び画像層を含み、余分な量の保護コーティング層又は画像層のうちの1つ以上を含まないものとすることができる。
【0089】
任意選択的に、画定部分は、熱転写リボンが基板の表面に沿った方向に移動している間に、熱エネルギーを熱転写リボンに選択的に印加することによって基板に転写させることができる。不要な量の保護コーティング層及び画像層を画定する非画定部分は、熱転写リボンが基板の表面に沿った方向に移動している間に基板に転写させないことができる。
【0090】
上記記載は、限定的ではなく例示的であることが意図されていることが理解されるべきである。例えば、上述した実施形態(及び/又はその態様)は、互いに組み合わせて使用することができる。さらに、本発明の主題の範囲から逸脱することなく、その教示に対して特定の状況又は材料を適合させるように、多くの変更を行うことができる。本明細書に記載する材料の寸法及びタイプは、本発明の主題のパラメーターを定義するように意図されているが、決して限定するものではなく、例示的な実施形態である。上記記載を検討して、当業者には他の多くの実施形態が明らかとなろう。したがって、本発明の主題の範囲は、添付の請求項を、こうした請求項に権利が与えられる均等物の全範囲とともに参照することにより、判断されるべきである。添付の請求項において、「including」及び「in which」という用語は、それぞれ「comprising」及び「wherein」という用語のプレインイングリッシュの同義語として用いられている。さらに、添付の請求項において、「第1の」、「第2の」及び「第3の」等の用語は、単に標識(labels)として用いられており、それらの対象物に対して数値的要件を課すようには意図されていない。さらに、添付の請求項の限定は、ミーンズプラスファンクション(means-plus-function)形式で書かれておらず、こうした請求項の限定が更なる構造を記述しない機能的表現に伴い「~手段(means for)」という句を明示的に使用しない限り、米国特許法第112条(f)に基づいて解釈されるようには意図されていない。例えば、「~機構」、「~モジュール」、「~デバイス」、「~ユニット」、「~構成要素」、「~要素」、「~部材」、「~装置」、「~機械」又は「~システム」の列挙は、米国特許法第112条(f)を行使するものとして解釈されるべきではなく、これらの用語のうちの1つ以上を列挙するいかなる請求項も、ミーンズプラスファンクションクレームとして解釈されるべきではない。
【0091】
この記述(written description)は、例を用いて、本発明の主題の幾つかの実施形態を開示するとともに、当業者が、任意のデバイス又はシステムを作製し使用し、任意の組み込まれた方法を実行することを含めて、本発明の主題の実施形態を実施するのを可能にする。本発明の主題の特許可能な範囲は、請求項によって定義され、当業者が想到する他の例を含むことができる。こうした他の例は、請求項の文字通りの言語と相違のない構造的要素を有する場合、又は請求項の文字通りの言語と実質的には相違のない均等の構造的要素を含む場合、請求項の範囲内にあるように意図される。
【0092】
本発明の主題の幾つかの実施形態の上述した記載は、添付の図面とともに読まれるときによりよく理解されるであろう。図が様々な実施形態の機能ブロックの図を示す範囲内で、機能ブロックは、ハードウェア回路部間の分割を必ずしも示すものではない。様々な実施形態は、図面に示す配置及び手段(instrumentality)に限定されない。
【0093】
本明細書で用いる、単数で列挙され「1つの(a又はan)」といった語が先行する要素又はステップは、複数の上記要素又はステップの排除が明示的に述べられていない限り、これらを排除しないものとして理解されるべきである。さらに、本明細書に記載する本発明の主題の「1つの実施形態」又は「一実施形態」に言及する場合、それは、列挙された特徴を同様に組み込む更なる実施形態の存在を排除するものとして解釈されるようには意図されていない。さらに、明示的に述べられていない限り、特定の特性を有する単数又は複数の要素を「備えている」、「備える」、「含んでいる」、「含む」、「有している」又は「有する」実施形態は、その特性を有していない更なるこうした要素を含む可能性がある。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【外国語明細書】