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特開2023-126217相互係止取り付け特徴を有するプラスチック製ダウンライト器具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126217
(43)【公開日】2023-09-07
(54)【発明の名称】相互係止取り付け特徴を有するプラスチック製ダウンライト器具
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/02 20060101AFI20230831BHJP
   F21V 17/00 20060101ALI20230831BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20230831BHJP
   F21V 7/24 20180101ALI20230831BHJP
   F21V 17/10 20060101ALI20230831BHJP
   F21V 17/16 20060101ALI20230831BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20230831BHJP
【FI】
F21S8/02 420
F21V17/00 200
F21V17/00 251
F21V5/00 600
F21V7/24
F21V17/10 200
F21V17/16 300
F21Y115:10
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023096907
(22)【出願日】2023-06-13
(62)【分割の表示】P 2021080869の分割
【原出願日】2017-02-20
(31)【優先権主張番号】15/054,737
(32)【優先日】2016-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】515286634
【氏名又は名称】テクニカル コンシューマー プロダクツ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 博子
(72)【発明者】
【氏名】ユーラー ジョージ ジェイ
(57)【要約】
【課題】相互係止取り付け特徴を有するプラスチック製ダウンライト器具を提供する。
【解決手段】ダウンライト器具が、開示されており、該ダウンライト器具は、少なくとも1つのレンズ開口部を構成するレンズ、反射器、および、ハウジングを含む。反射器は、少なくとも1つの第1の保持用特徴、および、少なくとも1つの第2の保持用特徴を構成する。少なくとも1つのレンズ開口部は、レンズおよび反射器を互いに相互係止させるために、対応する第1の保持用特徴を受け入れるように形状決めされている。ハウジングは、少なくとも1つのハウジング開口部を構成し、ハウジング開口部は、ハウジングおよび反射器を互いに相互係止させるために、対応する第2の保持用特徴を受け入れるように形状決めされている。レンズ、反射器、および、ハウジングは、各々プラスチックで作られている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダウンライト器具であって、該ダウンライト器具は、
少なくとも1つのレンズ開口部を構成するレンズと、
少なくとも1つの第1の保持用特徴、および、少なくとも1つの第2の保持用特徴を構成する反射器と、を含み、前記少なくとも1つのレンズ開口部は、前記レンズおよび前記反射器を互いに相互係止させるために、対応する第1の保持用特徴を受け入れるように形状決めされており、
少なくとも1つのハウジング開口部を構成するハウジングをさらに含み、前記ハウジング開口部は、前記ハウジングおよび前記反射器を互いに相互係止させるために、対応する第2の保持用特徴を受け入れるように形状決めされており、前記レンズ、前記反射器、および、前記ハウジングは、各々プラスチックで作られている、ダウンライト器具。
【請求項2】
前記反射器の前記少なくとも1つの第1の保持用特徴は、傾斜部分を含むフィンガであり、前記フィンガの前記傾斜部分は、前記レンズ開口部内に収容されている、請求項1に記載のダウンライト器具。
【請求項3】
前記反射器の前記少なくとも1つの第2の保持用特徴は、フィンガである、請求項1に記載のダウンライト器具。
【請求項4】
前記ハウジングは、内側面を構成する底壁を構成し、少なくとも1つの位置決めピンが、前記底壁の前記内側面から外方に突出している、請求項1に記載のダウンライト器具。
【請求項5】
前記ハウジング内に位置決めされたヒートシンクを含み、前記ヒートシンクは、対応する位置決めピンを受け入れるように形状決めされた少なくとも1つの孔を構成する、請求項4に記載のダウンライト器具。
【請求項6】
前記ハウジング内に位置決めされた発光ダイオード(LED)エンジンを含み、前記発光ダイオード(LED)エンジンは、前記対応する位置決めピンを受け入れるように形状決めされた少なくとも1つの孔を構成する、請求項5に記載のダウンライト器具。
【請求項7】
前記反射器は、第1の端部分と、第2の端部分と、截頭円錐形部分と、を構成し、リップが、前記第1の端部分に位置しており、前記発光ダイオード(LED)エンジンに当たって着座されている、請求項6に記載のダウンライト器具。
【請求項8】
前記ハウジング内に収容され、ダウンライトの電気的作動のためのエレクトロニクスを含むドライバボードを含む、請求項1に記載のダウンライト器具。
【請求項9】
前記ハウジングは、内側面を構成する底壁を構成し、少なくとも1つのボード保持用特徴が、前記ドライバボードを前記ハウジング内の所定位置に取り付けるために、前記底壁の前記内側面から突出し、前記ドライバボードに当接する、請求項8に記載のダウンライト器具。
【請求項10】
前記レンズ、前記反射器、および、前記ハウジングは、ポリカーボネートで作られている、請求項1に記載のダウンライト器具。
【請求項11】
発光ダイオード(LED)ダウンライト器具であって、該発光ダイオード(LED)ダウンライト器具は、
少なくとも1つのレンズ開口部を構成するレンズと、
少なくとも1つの第1の保持用特徴、および、少なくとも1つの第2の保持用特徴を構成する反射器と、を含み、前記少なくとも1つのレンズ開口部は、前記レンズおよび前記反射器を互いに相互係止させるために、対応する第1の保持用特徴を受け入れるように形状決めされており、
少なくとも1つのハウジング開口部を構成するハウジングをさらに含み、前記ハウジング開口部は、前記ハウジングおよび前記反射器を互いに相互係止させるために、対応する第2の保持用特徴を受け入れるように形状決めされており、前記レンズ、前記反射器、および、前記ハウジングは、各々プラスチックで作られており、
前記ハウジング内に位置決めされたLEDエンジンをさらに含む、発光ダイオード(LED)ダウンライト器具。
【請求項12】
前記反射器の前記少なくとも1つの第1の保持用特徴は、傾斜部分を含むフィンガであり、前記フィンガの前記傾斜部分は、前記レンズ開口部内に収容されている、請求項11に記載の発光ダイオード(LED)ダウンライト器具。
【請求項13】
前記反射器の前記少なくとも1つの第2の保持用特徴は、フィンガである、請求項11に記載の発光ダイオード(LED)ダウンライト器具。
【請求項14】
前記ハウジングは、内側面を構成する底壁を構成し、少なくとも1つの位置決めピンが、前記底壁の前記内側面から外方に突出している、請求項11に記載の発光ダイオード(LED)ダウンライト器具。
【請求項15】
前記ハウジング内に位置決めされたヒートシンクを含み、前記ヒートシンクは、対応する位置決めピンを受け入れるように形状決めされた少なくとも1つの孔を構成する、請求項14に記載の発光ダイオード(LED)ダウンライト器具。
【請求項16】
前記ハウジング内に位置決めされた発光ダイオード(LED)エンジンを含み、前記発光ダイオード(LED)エンジンは、前記対応する位置決めピンを受け入れるように形状決めされた少なくとも1つの孔を構成する、請求項15に記載の発光ダイオード(LED)ダウンライト器具。
【請求項17】
前記反射器は、第1の端部分と、第2の端部分と、截頭円錐形部分と、を構成し、リップが、前記第1の端部分に位置しており、前記発光ダイオード(LED)エンジンに当たって着座されている、請求項16に記載の発光ダイオード(LED)ダウンライト器具。
【請求項18】
前記ハウジング内に収容され、ダウンライトの電気的作動のためのエレクトロニクスを含むドライバボードを含む、請求項11に記載の発光ダイオード(LED)ダウンライト器具。
【請求項19】
ダウンライト器具を組み立てる方法であって、該方法は、
レンズによって構成されたレンズ開口部によって反射器の第1の保持用特徴を受け入れることを含み、前記レンズ開口部は、前記レンズおよび前記反射器を互いに係止させるために、前記反射器の前記第1の保持用特徴を受け入れるように形状決めされており、
ハウジングによって構成されたハウジング開口部によって前記反射器の第2の保持用特徴を受け入れることをさらに含み、前記ハウジング開口部は、前記ハウジングおよび前記反射器を互いに相互係止させるために、前記第2の保持用特徴を受け入れるように形状決めされている、方法。
【請求項20】
プラスチック製の前記レンズ、前記反射器、および、前記ハウジングの各々を作ることを含む、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的には、ダウンライト器具に関し、さらに詳しくは、レンズ、反射器、および、ハウジングを有し、レンズ、反射器、および、ハウジングが、各々プラスチックで作られており、互いに相互係止されるダウンライト器具に関する。
【背景技術】
【0002】
照明システムに基づく発光ダイオード(LED)は、例えば、白熱または蛍光照明のような他のタイプの照明システムに対していくつかのエネルギーおよび信頼性の利点を提供することができる。かくして、照明システムに基づくLEDは、他の既存の照明技術に取って代わってますます使用されている。さらに、ダウンライト器具も、それらの美的魅力、光出力、および、汎用性により、ますます人気があることも理解すべきである。
【0003】
ダウンライト器具は、多くの利点を提供するけれども、いくつかの欠点もある。例えば、ダウンライトを製造するために使用される工程は、時間がかかり、費用が高く、いくつかの例では、比較的熟練した人員およびツーリングを必要とすることすらあり得る。さらに、現在入手可能なダウンライト器具は、金属で作られているハウジングを含む。かかるハウジングは、消費者の嗜好を満たすために、例えば、白またはベージュのような特定の色に塗られる必要があることがある。しかしながら、ハウジングに色を塗ることは、製造中に追加のステップを必要とし、これは、ダウンライト器具に費用と複雑さを付加する。最後に、ダウンライト器具は、典型的には、種々の構成要素を互いに接合するために使用される多くの留め具を含む。これらの留め具もまた、ダウンライト器具の全体的な費用と複雑さを増大させる。かくして、当業界では、組み立てが簡単な費用効率のよいダウンライト器具に対する引き続くニーズが存在する。
【発明の概要】
【0004】
1つの実施形態では、ダウンライト器具が開示されており、該ダウンライト器具は、少なくとも1つのレンズ開口部を構成するレンズ、反射器、および、ハウジングを含む。反射器は、少なくとも1つの第1の保持用特徴、および、少なくとも1つの第2の保持用特徴を構成する。少なくとも1つのレンズ開口部は、レンズおよび反射器を互いに相互係止させるために、対応する第1の保持用特徴を受け入れるように形状決めされている。ハウジングは、少なくとも1つのハウジング開口部を構成し、ハウジング開口部は、ハウジングおよび反射器を互いに相互係止させるために、対応する第2の保持用特徴を受け入れるように形状決めされている。レンズ、反射器、および、ハウジングは、各々プラスチックで作られている。
【0005】
もう1つの実施形態では、発光ダイオード(LED)ダウンライト器具が開示されており、該発光ダイオード(LED)ダウンライト器具は、少なくとも1つのレンズ開口部を構成するレンズ、反射器、ハウジング、および、ハウジング内に位置決めされた発光ダイオード(LED)エンジンを含む。反射器は、少なくとも1つの第1の保持用特徴、および、少なくとも1つの第2の保持用特徴を構成する。少なくとも1つのレンズ開口部は、レンズおよび反射器を互いに相互係止させるために、対応する第1の保持用特徴を受け入れるように形状決めされている。ハウジングは、少なくとも1つのハウジング開口部を構成する。ハウジング開口部は、ハウジングおよび反射器を互いに相互係止させるために、対応する第2の保持用特徴を受け入れるように形状決めされている。レンズ、反射器、および、ハウジングは、各々プラスチックで作られている。
【0006】
もう1つの実施形態では、ダウンライト器具を組み立てる方法が開示されている。該方法は、レンズによって構成されたレンズ開口部によって反射器の第1の保持用特徴を受け入れることを含み、レンズ開口部は、レンズおよび反射器を互いに係止させるために、反射器の第1の保持用特徴を受け入れるように形状決めされている。該方法は、ハウジングによって構成されたハウジング開口部によって反射器の第2の保持用特徴を受け入れることをさらに含み、ハウジング開口部は、ハウジングおよび反射器を互いに相互係止させるために、第2の保持用特徴を受け入れるように形状決めされている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】ハウジング、レンズ、反射器、ヒートシンク、発光ダイオード(LED)エンジン、および、ドライバボードを含む開示されているダウンライト器具の斜視図である。
図2図1に示されているダウンライト器具のもう1つの図である。
図3図1に示されているハウジングおよびドライバボードの横断面立面図である。
図4A】ハウジングおよびドライバボードのもう1つの立面図である。
図4B図4Aに示されている保持用特徴の拡大図である。
図5】互いに相互係止されているレンズおよび反射器の例解図である。
図6】ハウジング、ヒートシンク、および、LED光エンジンの頂面図である。
図7】互いに相互係止されているハウジングおよび反射器の横断面図である。
図8】互いに相互係止されているレンズおよび反射器の横断面図である。
図9】2つの付勢要素および2つのクリップがハウジングに組み付けられている、ダウンライト組立体の底部分を示す。
図10】ハウジング、レンズ、並びに、図9に示されている付勢要素の1つ、および、クリップの1つの拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の詳細な説明は、本発明の一般的な原理を例解し、本発明の例が、添付の図面に追加的に示されている。図面では、同じ参照番号は、同一の、または、機能的に類似の要素を示している。
【0009】
図1は、例示的なダウンライト器具10の横断面斜視図である。ダウンライト器具10は、ハウジング20、レンズ22、反射器26、ヒートシンク28、発光ダイオード(LED)エンジン30、および、ドライバボード32を含むのがよい。以下で詳細に説明するように、ハウジング20、レンズ22、および、反射器26は、各々プラスチックで作られているのがよい。図1に示されているダウンライト器具10は、LEDエンジン30を含むけれども、本開示は、LED照明に制限されないことを理解すべきである。実際、本開示は、電界誘起エレクトロルミネッセント(FIPEL)照明、および、有機LED照明等のような他のタイプの照明にも適用されることができる。
【0010】
ハウジング20は、レンズ22、反射器26、ヒートシンク28、LEDエンジン30、および、ドライバボード32を収容している。ハウジング20は、例えば、ポリカーボネートのようなプラスチックで作られているのがよい。ハウジング20は、ハウジング20の周囲Cのまわりに延びるリム40を構成するのがよい。リム40は、ダウンライト器具10が設置された後に、見えることを理解すべきである。ハウジング20はまた、第1の傾斜部分42、および、第2の傾斜部分44を含む。ハウジング20の第1の傾斜部分42は、ハウジング20の底壁48に向かって内方にテーパする略環状の壁45によって構成されるのがよい。ハウジング20の第2の傾斜部分44は、ハウジング20の底壁48に向かって内方にテーパする略環状の壁46によって構成されるのがよい。
【0011】
図1および図2の両方に示されているように、複数の位置決めピン50が、ハウジング20の底壁48の内側面54から外方に突出するのがよい。位置決めピン50は各々、面53を構成する段部51を含むのがよい。図1および図2は、2つの位置ピン50を示しているけれども、この図は、性質上例示にすぎず、任意の数の位置決めピンをも使用することができることを理解すべきである。位置決めピン50は、ヒートシンク20とLEDエンジン30の両方を位置決めし、支持するのに使用することができる。図2を参照すると、ヒートシンク20とLEDエンジン30の両方は、位置決めピン50を受け入れるように形状決めされたそれぞれの特徴を構成している。位置決めピン50は、ヒートシンク20およびLEDエンジン30を位置決めし、支持するための留め具の必要をなくすことができる。
【0012】
図3は、ハウジング20の立面横断面図であり、レンズ22、反射器26、ヒートシンク28、LEDエンジン30はすべて、ハウジング20の底壁48、および、ドライバボード32を示すために、省略されている。図4Aは、ハウジング20、および、ドライバボード32のもう1つの図である。図4Aでわかるように、ドライバボーバ32は、LEDエンジン30およびダウンライト器具10の電気的作動に必要な種々の電力エレクトロニクス59を含むのがよい。
【0013】
図3および図4Aを参照すると、複数の保持用特徴60、複数の位置決め特徴62、および、1対の対向壁63が、ハウジング20の底壁48の内側面54に沿って位置しているのがよい。壁63は、キャビティ65を構成し、ドライバボード32は、キャビティ65内に配置されている。1つの実施形態では、2つの保持用特徴60が、ドライバボード32の両側64に位置しているのがよいが、任意の数の保持用特徴60を使用することができることを理解すべきである。図4Aおよび図4Bでわかるように、各保持用特徴60は、ハウジング20の底壁48の内側面54から外方に突出する可撓性フィンガ70である。棚部72が、各フィンガ70の自由端に沿って位置するのがよい(図4B)。各フィンガ70の棚部72は、面78を構成している。ダウンライト10の組み立て中、ドライバボード32がハウジング20に取り付けられるときに、フィンガ70は、ドライバボード32上で曲がる、または、撓むことができる。次いで、フィンガ70の面78は、ドライバボード32の上側面80に当接する。フィンガ70とドライバボード32との当接により、ドライバボード32をハウジング20内の所定位置に取り付けるスナップ嵌め相互係止部が形成される。図3図4A、および、図4Bを参照すると、位置決め特徴62は、ドライバボード32のそれぞれの隅部82と対応するように形状決めされるのがよい。1つの実施形態では、4つの位置決め特徴62が、ドライバボード32の各隅部82のために設けられている。
【0014】
再び、図1-2、および、図4Aを参照すると、ヒートシンク28は、対向壁63の上側面84、および、位置決めピン50によって構成された面53に当たって着座されるのがよい。ドライバボード32、反射器26、および、LED光エンジン30は、各々ハウジング20の第2の傾斜部分44内に収容されているのがよい。ヒートシンク28は、金属で作られているのがよく、あるいは、代替的には、熱伝導性プラスチックで作られていてもよい。熱伝導性プラスチックの市販の例は、商標THERMA-TECHの下で販売されており、Avon Lake, OhioのPolyOne Corporationから入手可能である。図2を参照すると、ダウンライト器具10の組み立て中、サーマルグリース(図示せず)を、ヒートシンク28の下側面88に沿って塗布するのがよい。次いで、ヒートシンク28の下側面88に沿って位置するサーマルグリース上にLED光エンジン30を配置するのがよい。当業者は、サーマルグリースが、熱伝導体として作用することができ、ヒートシンクと熱源(すなわち、LED光エンジン30)との間のインターフェースとして一般的に使用されることを理解するであろう。
【0015】
反射器26は、例えば、ポリカーボネートのようなプラスチックで作られているのがよい。反射器26は、第1の端部分90、第2の端部分92、および、截頭円錐形部分100を含むのがよい。リップ96が、反射器26の第1の端部分90に位置するのがよく、LED光エンジン30の上側面98に当たって着座されている。例えば、金属化コーティングのような反射コーティングが、反射器26の截頭円錐形部分100の内側面102に沿って配置されているのがよい。当業者は、反射層が、LED光エンジン30によって発生される光を広げ、配向するために使用されるのがよいことを容易に理解するであろう。反射器26の截頭円錐形部分100は、反射器26の第1の端部分90と第2の端部分92との間に配置されている。反射器26の第1の端部分90は、第1の開口部103を構成するのがよく、反射器26の第2の端部分92は、第2の開口部105を構成するのがよく、第2の開口部105は、第1の開口部103の径よりも大きな径を含む。
【0016】
図5は、レンズ22に組み付けられた反射器26の例解図である。以下に詳細に説明するように、レンズ22は、1つまたはそれ以上の開口部または窓110を含むのがよい。窓110は、レンズ22のまわりに周方向に配置されているのがよい。レンズ22の窓110は、各々が反射器26の対応する保持用特徴またはフィンガ112を受け入れるように形状決めされているのがよく、反射器26の対応する保持用特徴またはフィンガ112は、レンズ22および反射器26を互いに取り付けるスナップ嵌め相互係止部を形成する。反射器26はまた、少なくとも1つの保持用特徴またはフィンガ114を含むのがよく、フィンガ114は、反射器26のまわりに周方向に配置されているのがよい。以下で詳細に説明するように、ハウジング20のまわりに周方向に配置されている対応する開口部または窓118(図6)は、各々が対応する反射器26の対応するフィンガ114を受け入れ、反射器26およびハウジング20を互いに取り付けるスナップ嵌め相互係止部(図7)を形成するように形状決めされているのがよい。かくして、反射器26は、ハウジング20とレンズ22の両方と相互係止する保持用特徴を構成し、これにより、ハウジング20、レンズ22、および、反射器26を互いに取り付けるためのいかなる留め具、または他のタイプの装置の必要をなくすことができることを理解すべきである。
【0017】
図6は、ハウジング20、ヒートシンク28、および、LED光エンジン30の頂面図である。示されているような非制限的実施形態では、ハウジング20は、互いに等距離間隔を隔てて配置されている3つの開口部または窓118を含むが、任意の数の窓118および間隔構成を使用することもできる。図7は、互いに相互係止されたハウジング20の窓118の1つ、および、反射器26のフィンガ114の1つの横断面図である。図6-7でわかるように、反射器26の窓118は各々、ハウジング20の第1のテーパ部分42と第2のテーパ部分44の間に位置する棚部119に沿って位置するのがよい。
【0018】
図7でわかるように、ハウジング20の各窓118は、反射器26のフィンガ114の1つを受け入れるように形状決めされているのがよい。フィンガ114は、反射器26の第2の端部分92に位置するのがよい。フィンガ114の自由端124は、棚部120を構成するのがよい。棚部120は、面126を構成する。ダウンライト器具10の組み立て中、反射器26が、ハウジング20に取り付けられるときに、フィンガ114は、窓118によって構成される孔130内で曲がる、または、撓むことができる。次いで、フィンガ114の面126は、ハウジング120の下側面132に当接するのがよい。下側面132は、ハウジングの第1のテーパ部分42と第2のテーパ部分44の間に構成されるのがよい。フィンガ114とハウジング20の面132との当接により、反射器26およびハウジング20を互いに取り付けるスナップ嵌め相互係止部が形成される。フィンガ114はまた、フィンガ114から外方に突出する突出部134を構成する。突出部134は、ハウジング20の棚部119に当接するのがよい。
【0019】
図8は、互いに相互係止されたレンズ22の窓110の1つ、および、反射器26のフィンガ112の1つの断面図である。窓110は、レンズ22のまわりに周方向に延びる側壁136によって構成されるのがよい。フィンガ112は、反射器26の第2の端部分92に位置するのがよい。反射器26のフィンガ112は、反射器26の自由端140に位置するフレアまたは傾斜部分142を構成するのがよい。フィンガ112の傾斜部分142は、徐々に壁厚が増大し、平らな端148に終端するのがよい。ダウンライト器具10の組み立て中、レンズ22および反射器26が互いに取り付けられるときに、フィンガ112は、窓110によって構成される孔150内で曲がる、または、撓むことができる。次いで、フィンガ112の平らな端148は、レンズ22の開口部150によって構成される下側面152に当接するのがよく、フィンガ112の傾斜部分142は、反射器26およびレンズ22を互いに取り付けるスナップ嵌め相互係止部を形成するように、レンズ22の開口部150内に収容される。反射器26とレンズの間の相互係止部、および、(図7に示されているような)反射器26とレンズ22の間の相互係止部もまた、ハウジング20内の所定位置にヒートシンク28およびLED光エンジン30を取り付けるための留め具の必要をなくすことができることを理解すべきである。図9は、ダウンライト組立体10の底部分を示しており、2つの付勢要素160、および、2つのクリップ162が、ハウジング20に組み付けられている。付勢要素160およびクリップ162は、ハウジング20上で約180度互いに間隔を隔てて配置されているのがよい。付勢要素160は、建物または他の構造内でダウンライト器具10を設置するのに使用することができる。図10は、ハウジング20、レンズ22、反射器26、付勢要素160の1つ、および、クリップ162の1つの拡大断面図である。クリップ162は、金属で作られているのがよい。付勢要素160は、複数のコイル163、および、(図9に示されているような)直線部分165を構成するのがよい。
【0020】
図10でわかるように、1つの実施形態では、クリップ162は、2つの略対向アーム164を構成する略U字形輪郭を含むのがよい。クリップ162の各アーム164は、クリップ162の残りのクリップ164に向かって内方に延びる可撓性部材170を含む。クリップ162のアーム164の1つは、ハウジング20によって構成された開口部172によって受け入れられるのがよい。開口部172は、ハウジング20の棚部119に沿って位置するのがよい。アーム164の部材170は、開口部172の外側壁176に向かって付勢されるのがよく、開口部の底面182に当たって着座されている。
【0021】
全体的に図面を参照すると、開示されているダウンライト組立体は、互いに相互係止されるレンズ、反射器、および、ハウジングを含み、それにより、機械的留め具の必要をなくすことができる。さらに、金属で作られている現在入手可能なハウジングとは異なり、開示されているハウジングは、ハウジングが特定の色として成形されるようにプラスチックで作られているのがよい。かくして、開示されているハウジングは、製造中費用および複雑さを増大させる色塗りの必要をなくすことができる。開示されているダウンライト組立体もまた、労働時間および費用を減少させることができる。さらに、開示されているダウンライト組立体は、比較的組み立てが容易かつ簡単であり、ダウンライトを組み立てるのに使用される人員は、現在ダウンライトを組み立てる個々人の幾人かと同じように熟練であることを必要としないことができる。最後に、開示されているダウンライト組立体は、実質的にプラスチック構成要素で作られることができるので、これは、電磁妨害(EMI)を抑制するための追加のコンデンサまたはモードチョークを含む必要をなくすことができる。
【0022】
本願で記載されている装置および方法の形態は、本発明の好ましい実施形態を構成するけれども、本発明は、装置および方法のこれらの形態に制限されず、本発明の範囲を逸脱することなく変更を行うことができることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0023】
10 ダウンライト器具
20 ハウジング
22 レンズ
26 反射器
28 ヒートシンク
30 LEDエンジン
32 ドライバボード
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2023-07-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダウンライト器具であって、該ダウンライト器具は、
少なくとも1つのレンズ開口部を含むレンズと、
截頭円錐形部分によって分離された第1の端部分、および、第2の端部分、並びに、少なくとも1つの第1の保持用特徴、および、少なくとも1つの第2の保持用特徴を含む反射器と、を含み、前記第1の保持用特徴および前記第2の保持用特徴の各々は、該反射器の前記第2の端部分に位置決めされ、
内側面、前記内側面から突出する複数の位置決めピン、および、少なくとも1つのハウジング開口部を含むハウジングをさらに含み、前記レンズ、前記反射器、および、前記ハウジングは、各々プラスチックで作られており、
前記ハウジングの前記複数の位置決めピンを受け入れるように形状決めされた複数の孔を含むヒートシンクをさらに含み、前記レンズ、前記反射器、および、前記ヒートシンクは、前記ハウジング内に位置しており、
前記反射器の前記少なくとも1つの第1の保持用特徴は、前記レンズおよび前記反射器を互いに相互係止するために前記少なくとも1つのレンズ開口部によって受け入れられるように構成されており、
前記反射器の前記少なくとも1つの第2の保持用特徴は、前記ハウジングおよび前記反射器を互いに相互係止するために前記少なくとも1つのハウジング開口部によって受け入れられるように構成されており、
前記少なくとも1つの第1の保持用特徴および前記少なくとも1つの第2の保持用特徴は、それぞれ、前記レンズおよび前記反射器、並びに、前記ハウジングおよび前記反射器の相互係止を介して前記ヒートシンクを前記ハウジング内に保持するように構成されている、ダウンライト器具。
【請求項2】
前記反射器の前記少なくとも1つの第1の保持用特徴は、傾斜部分を含むフィンガであり、前記フィンガの前記傾斜部分は、前記レンズ開口部内に収容されている、請求項1に記載のダウンライト器具。
【請求項3】
前記反射器の前記少なくとも1つの第2の保持用特徴は、フィンガである、請求項1に記載のダウンライト器具。
【請求項4】
前記ハウジング内に位置決めされた発光ダイオード(LED)エンジンを含み、前記LEDエンジンは、前記対応する位置決めピンを受け入れるように形状決めされた少なくとも1つの第2の孔を構成する、請求項1に記載のダウンライト器具。
【請求項5】
前記反射器は、第1の端部分と、第2の端部分と、截頭円錐形部分と、を構成し、リップが、前記第1の端部分に位置しており、前記LEDエンジンに当たって着座されている、請求項4に記載のダウンライト器具。
【請求項6】
前記ハウジング内に収容され、前記ダウンライト器具の電気的作動のためのエレクトロニクスを含むドライバボードを含み、
前記反射器の前記第1の端部分は、第1の開口部を構成し、
前記反射器の前記第2の端部分は、前記第1の開口部よりも大きい径を有する第2の開口部を構成する、
請求項1に記載のダウンライト器具。
【請求項7】
前記ハウジングの前記内側面は、底壁を構成し、少なくとも1つのボード保持用特徴が、前記ドライバボードを前記ハウジング内の所定位置に取り付けるために、前記底壁の前記内側面から突出し、前記ドライバボードに当接する、請求項6に記載のダウンライト器具。
【請求項8】
前記レンズ、前記反射器、および、前記ハウジングは、ポリカーボネートで作られている、請求項1に記載のダウンライト器具。
【請求項9】
発光ダイオード(LED)ダウンライト器具であって、該発光ダイオード(LED)ダウンライト器具は、
LEDエンジンと、
少なくとも1つのレンズ開口部を含むレンズと、
截頭円錐形部分によって分離された第1の端部分、および、第2の端部分、並びに、少なくとも1つの第1の保持用特徴、および、少なくとも1つの第2の保持用特徴を含む反射器と、を含み、前記第1の保持用特徴および前記第2の保持用特徴の各々は、該反射器の前記第2の端部分に位置決めされ、
内側面、前記内側面から突出する複数の位置決めピン、および、少なくとも1つのハウジング開口部を含むハウジングをさらに含み、前記レンズ、前記反射器、および、前記ハウジングは、各々プラスチックで作られており、
前記ハウジングの前記複数の位置決めピンを受け入れるように形状決めされた複数の孔を含むヒートシンクをさらに含み、前記レンズ、前記反射器、前記LEDエンジン、および、前記ヒートシンクは、前記ハウジング内に位置しており、
前記反射器の前記少なくとも1つの第1の保持用特徴は、前記レンズおよび前記反射器を互いに相互係止するために前記少なくとも1つのレンズ開口部によって受け入れられるように構成されており、
前記反射器の前記少なくとも1つの第2の保持用特徴は、前記ハウジングおよび前記反射器を互いに相互係止するために前記少なくとも1つのハウジング開口部によって受け入れられるように構成されており、
前記少なくとも1つの第1の保持用特徴および前記少なくとも1つの第2の保持用特徴は、それぞれ、前記レンズおよび前記反射器、並びに、前記ハウジングおよび前記反射器の相互係止を介して前記ヒートシンクを前記ハウジング内に保持するように構成されている、発光ダイオード(LED)ダウンライト器具。
【請求項10】
前記反射器の前記少なくとも1つの第1の保持用特徴は、傾斜部分を含むフィンガであり、前記フィンガの前記傾斜部分は、前記レンズ開口部内に収容されている、請求項9に記載の発光ダイオード(LED)ダウンライト器具。
【請求項11】
前記反射器の前記少なくとも1つの第2の保持用特徴は、フィンガである、請求項9に記載の発光ダイオード(LED)ダウンライト器具。
【請求項12】
前記LEDエンジンは、前記対応する位置決めピンを受け入れるように形状決めされた第2の孔を構成する、請求項9に記載の発光ダイオード(LED)ダウンライト器具。
【請求項13】
前記反射器の前記第1の端部分は、第1の開口部を構成し、
前記反射器の前記第2の端部分は、前記第1の開口部よりも大きい径を有する第2の開口部を構成し、
リップが、前記第1の端部分に位置しており、前記発光ダイオード(LED)エンジンに当たって着座されている、請求項12に記載の発光ダイオード(LED)ダウンライト器具。
【請求項14】
前記ハウジング内に収容され、ダウンライトの電気的作動のためのエレクトロニクスを含むドライバボードを含む、請求項9に記載の発光ダイオード(LED)ダウンライト器具。
【請求項15】
ダウンライト器具を組み立てる方法であって、該方法は、
レンズに含まれるレンズ開口部によって反射器の第1の保持用特徴を受け入れることを含み、
ハウジングに含まれるハウジング開口部によって前記反射器の第2の保持用特徴を受け入れることをさらに含み、前ハウジングは、内側面、および、前記内側面から突出する複数の位置決めピンを含み、前記第1の保持用特徴および前記第2の保持用特徴の各々は、該反射器の前記第2の端部分に位置決めされ、
前記ハウジングの前記複数の位置決めピンを受け入れるように形状決めされた複数の孔を構成するヒートシンクを受け入れ、
前記レンズ、前記反射器、および、前記ヒートシンクは、前記ハウジング内に位置しており、
前記レンズ開口部は、前記レンズおよび前記反射器を互いに相互係止するために前記反射器の前記第1の保持用特徴を受け入れるように形状決めされており、
前記ハウジング開口部は、前記ハウジングおよび前記反射器を互いに相互係止するために前記第2の保持用特徴を受け入れるように形状決めされており、
前記ヒートシンクは、それぞれ、前記レンズおよび前記反射器、並びに、前記ハウジングおよび前記反射器の相互係止を介して前記ハウジング内に保持されるように構成されている、方法。
【請求項16】
プラスチック製の前記レンズ、前記反射器、および、前記ハウジングの各々を作ることを含む、請求項15に記載の方法。
【外国語明細書】