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特開2023-126490ビーム障害報告に用いるユーザー装置およびビーム障報告方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126490
(43)【公開日】2023-09-07
(54)【発明の名称】ビーム障害報告に用いるユーザー装置およびビーム障報告方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20230831BHJP
   H04W 24/04 20090101ALI20230831BHJP
   H04W 24/08 20090101ALI20230831BHJP
   H04W 72/23 20230101ALI20230831BHJP
【FI】
H04W16/28
H04W24/04
H04W24/08
H04W72/23
【審査請求】有
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023116224
(22)【出願日】2023-07-14
(62)【分割の表示】P 2021129322の分割
【原出願日】2021-08-05
(31)【優先権主張番号】63/061,199
(32)【優先日】2020-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/371,246
(32)【優先日】2021-07-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】509024640
【氏名又は名称】エイサー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ACER INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110001494
【氏名又は名称】前田・鈴木国際特許弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】羅 立中
(72)【発明者】
【氏名】李 建民
(57)【要約】
【課題】ビーム障害検出に用いるUEを提供する。
【解決手段】UEは無線周波数(RF)信号処理デバイスを含む。RF信号処理デバイスは第1の候補ビーム参照信号(RS)リストおよび第2の候補ビームRSリストを受信すると共に、ビーム障害情報を報告する。第1の候補ビームRSリストは第1のビーム障害検出RS(BFD-RS)セットに関連付けられており、第2の候補ビームRSリストは第2のBFD-RSセットに関連付けられている。ビーム障害情報には、少なくとも1つのコンポーネントキャリア(CC)インデックス,少なくとも1つの新たな候補ビーム、BFD-RSセットのアイデンティティ、またはCORESETPoolIndexの内の少なくとも1つが含まれる。
【選択図】図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビーム障害報告に用いるユーザー装置(UE)であって、
第1の候補ビーム参照信号(RS)リストおよび第2の候補ビームRSリストを受信すると共に、前記第1の候補ビームRSリストおよび/または前記第2の候補ビームRSリストに関連付けられたビーム障害情報を報告する無線周波数(RF)信号処理デバイスを含み、
前記第1の候補ビームRSリストが第1のビーム障害検出RS(BFD-RS)セットに関連付けられており、前記第2の候補ビームRSリストが第2のBFD-RSセットに関連付けられており、
前記ビーム障害情報には、少なくとも1つのコンポーネントキャリア(CC)インデックス、少なくとも1つの新たな候補ビーム、BFD-RSセットのアイデンティティ(identity)、またはCORESETPoolIndexのうちのなくとも1つを含むユーザー装置。
【請求項2】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連するとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第2のBFD-RSセットに関連付けられた前記第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つける、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項3】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連するとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられた前記第1の候補ビームRSリストおよび前記第2のBFD-RSセットに関連付けられた前記第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つける、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項4】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられている前記第1の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つける、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項5】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられている前記第1の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して第1の候補ビームRSを見つけると共に、前記第2のBFD-RSセットに関連付けられている前記第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して第2の候補ビームRSを見つけ、このうち前記第1の候補ビームRSおよび前記第2の候補ビームRSは前記ユーザー装置に同時に受信されるものであるか、または、前記ユーザー装置の前記プロセッサが、全ての候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる第1の候補ビームRSおよび第2の候補ビームRSを見つけ、このうち前記第1の候補ビームRSおよび前記第2の候補ビームRSは前記ユーザー装置に同時に受信されるものである、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項6】
各候補ビームRSリストがそれぞれ異なるBFD-RSセットに関連付けられている、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項7】
前記RF信号処理デバイスがビーム障害回復(BFR)のための第1のスケジューリング要求を送信し、ビーム障害が前記第2のBFD-RSセットに関連しているとき、前記RF信号処理デバイスは、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられた前記第1のスケジューリング要求に対応する第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを送信するか、またはビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記RF信号処理デバイスは、前記第2のBFD-RSセットに関連付けられた前記第1のスケジューリング要求に対応する第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを送信する、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項8】
前記ユーザー装置のプロセッサが、ビーム障害回復(BFR)に関する情報を報告するために媒体アクセスチャネル制御エレメント(MAC CE)を収容するのに用いる物理アップリンク共用チャネル(PUSCH)リソースを送信するか否かを決定し、新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースが、ビーム障害が宣言されていない前記第1のBFD-RSセットに関連付けられている場合、前記プロセッサは、前記BFRに関する情報を報告するために前記MAC CEを収容するのに用いる前記PUSCHリソースを送信することを決定し、かつ、新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースが、ビーム障害が宣言された前記第2のBFD-RSセットに関連している場合、前記プロセッサは、前記BFRに関する情報を報告するために前記MAC CEを収容するのに用いる前記PUSCHリソースを送信しないことを決定する、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項9】
前記ユーザー装置のプロセッサが、PDSCHの少なくとも1つのDM-RSポートはビーム障害が宣言されていないBFD-RSセットに関連していると想定する、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項10】
ユーザー装置(UE)に適用されるビーム障害報告方法であって、
前記ユーザー装置の無線周波数(RF)信号処理デバイスが、第1のビーム障害検出RS(BFD-RS)セットに関連付けられている第1の候補ビーム参照信号(RS)リスト、および第2のBFD-RSセットに関連付けられている第2の候補ビームRSリストを受信するステップと、
前記RF信号処理デバイスが、少なくとも1つのコンポーネントキャリア(CC)インデックス、少なくとも1つの新たな候補ビーム、BFD-RSセットのアイデンティティ(identity)、またはCORESETPoolIndexのうちの少なくとも1つが含まれ、前記第1の候補ビームRSリストおよび/または前記第2の候補ビームRSリストに関連付けられたビーム障害情報を報告するステップと、
を含むビーム障害報告方法。
【請求項11】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第2のBFD-RSセットに関連付けられている前記第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つけるステップをさらに含む請求項10に記載のビーム障害報告方法。
【請求項12】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられている前記第1の候補ビームRSリスト、および前記第2のBFD-RSセットに関連付けられている前記第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つけるステップをさらに含む請求項10に記載のビーム障害報告方法。
【請求項13】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられている前記第1の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つけるステップをさらに含む請求項10に記載のビーム障害報告方法。
【請求項14】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられている前記第1の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して第1の候補ビームRSを見つけると共に、前記プロセッサが、前記第2のBFD-RSセットに関連付けられている前記第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して第2の候補ビームRSを見つけるステップであって、前記第1の候補ビームRSおよび前記第2の候補ビームRSは前記ユーザー装置に同時に受信されるものである、ステップ、または、
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、全ての候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる第1の候補ビームRSおよび第2の候補ビームRSを見つけるステップであって、前記第1の候補ビームRSおよび前記第2の候補ビームRSは前記ユーザー装置に同時に受信されるものである、ステップ
をさらに含む請求項10に記載のビーム障害報告方法。
【請求項15】
各候補ビームRSリストがそれぞれ異なるBFD-RSセットに関連付けられている、請求項10に記載のビーム障害報告方法。
【請求項16】
前記RF信号処理デバイスが、ビーム障害回復(BFR)に用いる第1のスケジューリング要求を送信するステップをさらに含む、請求項10に記載のビーム障害報告方法。
【請求項17】
ビーム障害が前記第2のBFD-RSセットに関連しているとき、前記RF信号処理デバイスが、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられた前記第1のスケジューリング要求に対応する第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを送信するステップ、または
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記RF信号処理デバイスが、前記第2のBFD-RSセットに関連付けられた前記第1のスケジューリング要求に対応する第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを送信するステップ
をさらに含む請求項16に記載のビーム障害報告方法。
【請求項18】
前記ユーザー装置のプロセッサが、ビーム障害回復(BFR)に関する情報を報告するために媒体アクセスチャネル制御エレメント(MAC CE)を収容するのに用いる物理アップリンク共用チャネル(PUSCH)リソースを送信するか否かを決定するステップ、
新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースが、ビーム障害が宣言されていない前記第1のBFD-RSセットに関連している場合、前記プロセッサが、前記BFRに関する情報を報告するために前記MAC CEを収容するのに用いる前記PUSCHリソースを送信することを決定するステップ、および
新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースが、ビーム障害が宣言された前記第2のBFD-RSセットに関連している場合、前記プロセッサが、前記BFRに関する情報を報告するために前記MAC CEを収容するのに用いる前記PUSCHリソースを送信しないことを決定するステップ、
をさらに含む請求項10に記載のビーム障害報告方法。
【請求項19】
前記ユーザー装置のプロセッサが、PDSCHの少なくとも1つのDM-RSポートは、ビーム障害が宣言されていないBFD-RSセットに関連していると想定するステップをさらに含む請求項10に記載のビーム障害報告方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はビーム障害報告技術に関し、より詳細には複数送受信ポイント(TRP)オペレーションに用いるビーム障害報告技術に関する。
【背景技術】
【0002】
New Radio(NR)移動体通信のための現行の第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd-Generation Partnership Project, 3GPP)(登録商標)仕様の下において、サービングビームが利用可能でないときに、ユーザー装置(UE)は、候補ビームのリストから別のビームを選択することができる。このオペレーションは、ビーム障害検出およびビーム障害回復(BFR)に関わる。
【0003】
しかしながら、BFRプロシージャ(手続き)が複数送受信ポイント(multi-TRP)オペレーションに適用されるとき、1つのTRPのコントロールビームに障害が生じた場合は、BFRプロシージャはトリガされ得ない。つまり、複数TRPオペレーションでは、全てのTRPsの全てのコントロールビームに障害が生じたときにのみ、BFRプロシージャがトリガされる。故に、UEは、切断されたTRPからのダウンリンク制御情報(DCI)を検出し損なう可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した問題を解決するため、ビーム障害報告に用いるユーザー装置(UE)およびビーム障害報告方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態は、ビーム障害報告に用いるユーザー装置(UE)を提供する。UEは無線周波数(RF)信号処理デバイスを含む。RF信号処理デバイスは、第1の候補ビーム参照信号(RS)リストおよび第2の候補ビームRSリストを受信し、ビーム障害情報を報告する。第1の候補ビームRSリストは第1のビーム障害検出RS(BFD-RS)セットに関連づけられ、第2の候補ビームRSリストは第2のBFD-RSセットに関連付けられている。ビーム障害情報には、少なくとも1つのコンポーネントキャリア(CC)インデックス、少なくとも1つの新たな候補ビーム、BFD-RSセットのアイデンティティ(identity)、またはCORESETPoolIndexのうち少なくとも1つが含まれる。
【0006】
いくつかの実施形態において、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連しているとき、UEのプロセッサは、第2のBFD-RSセットに関連付けられている第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つける。
【0007】
いくつかの実施形態において、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連しているとき、UEのプロセッサは、第1のBFD-RSセットに関連付けられている第1の候補ビームRSリスト、および第2のBFD-RSセットに関連付けられている第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSsを見つける。
【0008】
いくつかの実施形態において、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連しているとき、UEのプロセッサは、全ての候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つける。
【0009】
いくつかの実施形態において、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連しているとき、UEのプロセッサは、第1のBFD-RSセットに関連付けられている第1の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSsを見つける。
【0010】
いくつかの実施形態において、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連しているとき、UEのプロセッサは、第2のBFD-RSセットに関連付けられている第2の候補ビームRSリストを除く全ての候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つける。
【0011】
いくつかの実施形態において、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連しているとき、UEのプロセッサは、第1のBFD-RSセットに関連付けられている第1の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、第1の候補ビームRSを見つけると共に、第2のBFD-RSセットに関連付けられている第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、第2の候補ビームRSを見つける。第1の候補ビームRSおよび第2の候補ビームRSはUEに同時に受信される。
【0012】
いくつかの実施形態において、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連付けられるとき、UEのプロセッサは、全ての候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる第1の候補ビームRSおよび第2の候補ビームRSを見つける。第1の候補ビームRSおよび第2の候補ビームRSはUEに同時に受信される。
【0013】
いくつかの実施形態において、各候補ビームRSリストはそれぞれ異なるBFD-RSセットに関連付けられる。
【0014】
いくつかの実施形態において、候補ビームRSリストは、全てのBFD-RSセットに関連付けられた全てのRSsを含む。
【0015】
いくつかの実施形態において、RF信号処理デバイスは、ビーム障害回復(BFR)に用いる第1のスケジューリング要求を送信する。第1のスケジューリング要求は第1のBFD-RSセットに関連付けられている。1実施形態において、ビーム障害が第2のBFD-RSセットに関連しているとき、RF信号処理デバイスは、第1のスケジューリング要求に対応する第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを送信する。別の実施形態では、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連しているとき、RF信号処理デバイスは、第1のスケジューリング要求に対応する第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを送信する。
【0016】
いくつかの実施形態において、UEのプロセッサは、ビーム障害回復(BFR)に関する情報を報告するために媒体アクセスチャネル制御エレメント(MAC CE)を収容するのに用いる物理アップリンク共用チャネル(PUSCH)リソースを送信するか否かを決定する。新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースが、ビーム障害が宣言されていない第1のBFD-RSセットに関連している場合、プロセッサは、BFRに関する情報を報告するためにMAC CEを収容するのに用いるPUSCHリソースを送信することを決定し、新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースが、ビーム障害が宣言された第2のBFD-RSセットに関連している場合、プロセッサは、BFRに関する情報を報告するためにMAC CEを収容するのに用いるPUSCHリソースを送信しないことを決定する。
【0017】
いくつかの実施形態において、UEのプロセッサは、PDSCHの少なくとも1つのDM-RSポートが、ビーム障害が宣言されていないBFD-RSセットに関連付していると想定する。
【0018】
本発明の実施形態は、ビーム障害報告方法も提供する。ビーム障害報告方法はユーザー装置(UE)に適用される。ビーム障害報告方法は、UEの無線周波数(RF)信号処理デバイスを用い、第1の候補ビーム参照信号(RS)リストおよび第2の候補ビームRSリストを受信するステップであって、第1の候補ビームRSリストは第1のビーム障害検出RS(BFD-RS)セットに関連付けられ、第2の候補ビームRSリストが第2のBFD-RSセットに関連付けられている、ステップと、RF信号処理デバイスを用い、ビーム障害情報を報告するステップとを含み、ビーム障害情報には、少なくとも1つのコンポーネントキャリア(CC)インデックス、少なくとも1つの新たな候補ビーム、BFD-RSセットのアイデンティティ、またはCORESETPoolIndexのうちの少なくとも1つが含まれる。
【0019】
ビーム障害報告に用いるUEおよびビーム障害報告方法の特定の実施形態についての以下の記載を読めば、当業者は、本発明の他の態様および特徴が明らかとなるであろう。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ビーム障害報告に用いるユーザー装置(UE)およびビーム障害報告方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
添付の図面を参照にしながら以下の詳細な記載を読むことによって、本発明をより十分に理解できるようになる。
図1図1は、本発明の実施形態によるユーザー装置(UE)110のブロック図である。
図2図2は、本発明の実施形態による無線通信システム200の概略図である。
図3図3は、本発明の実施形態によるビーム障害回復(BFR)プロシージャの概略図である。
図4図4は、本発明の実施形態による第1の報告周期PTRP#0および第2の報告周期PTRP#1の概略図である。
図5A図5Aは、本発明のBFDプロシージャの第1の実施形態による、TRP120におけるビーム障害発生の宣言の概略図である。
図5B図5Bは、本発明のBFDプロシージャの第1の実施形態による、TRP130におけるビーム障害発生の宣言の概略図である。
図5C図5Cは、本発明のBFDプロシージャの第1の実施形態による、第1のBFDタイマーTTRP,0および第2のBFDタイマーTTRP,1の満了の概略図である。
図6図6は、本発明のBFDプロシージャの第2の実施形態によるBFDオペレーションの概略図である。
図7図7は、本発明のBFDプロシージャの第3の実施形態によるTRP120およびTRP130のビーム障害の概略図である。
図8A図8Aは、本発明の実施形態による、設定された候補ビームRSリストの概略図である。
図8B図8Bは、本発明の別の実施形態による、設定された候補ビームRSリストの概略図である。
図9A図9Aは、本発明の実施形態による候補ビームRSの測定の概略図である。
図9B図9Bは、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定の概略図である。
図9C図9Cは、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定の概略図である。
図9D図9Dは、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定の概略図である。
図9E図9Eは、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定の概略図である。
図9F図9Fは、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定の概略図である。
図9G図9Gは、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定の概略図である。
図10図10は、本発明の実施形態による候補ビームRSの測定方法を説明するフローチャートである。
図11図11は、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定方法を説明するフローチャートである。
図12図12は、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定方法を説明するフローチャートである。
図13A図13Aは、本発明の実施形態による、スケジューリング要求に対応するPUCCHリソースの送信の概略図である。
図13B図13Bは、本発明の別の実施形態による、スケジューリング要求に対応するPUCCHリソースの送信の概略図である。
図14A図14Aは、本発明の実施形態によるPUSCHリソースの決定の概略図である。
図14B図14Bは、本発明の別の実施形態によるPUSCHリソースの決定の概略図である。
図15図15は、本発明の実施形態によるデフォルトビームの概略図である。
図16図16は、本発明の実施形態によるビーム障害報告方法を説明するフローチャート1600である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下の記載は、本発明を実施するための最良の形態である。この記載は 本発明の基本的な原則を説明する目的でなされたもので、限定の意味に解されてはならない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照にして決定されるべきである。
【0023】
本発明の実施形態において、本発明におけるビーム障害検出参照信号(BFD-RS)は、チャネル状態情報参照信号(Channel state information-reference signal,CSI-RS)、同期信号ブロック(synchronization signal block, SSB)、復調参照信号(demodulation reference signal, DMRS)または音声参照信号(sound reference signal, SRS)であり得るが、本発明はこれに限定されることはない。
【0024】
本発明の実施形態において、本発明におけるインデックスまたはアイデンティティ(identity)は、CORESETPoolIndex、TRP_ID、候補ビームRSリストID、Panel ID、グループ/セットID、グループ/セットインデックスであってよいが、本発明はこれに限定されない。
【0025】
本発明の実施形態において、UE110に、複数送受信ポイント(multi-transmission/reception point, TRP)オペレーションに用いられる以下の情報のうちの少なくとも1つが設定されていてよい。当該情報には、1組のCORESETPoolIndexes、1組のTRPs、1組の候補ビームRSリスト、および1組のパネルが含まれるが、本発明はこれに限定されない。
【0026】
本発明の実施形態において、本発明における基地局は、次世代ノードB(next Generation Node B, gNodeB)、セル(cell)、サービングセル(serving cell)、TRP、パネル、アンライセンスセル(unlicensed cell)、アンライセンスサービングセル(unlicensed serving cell)、アンライセンスTRP(unlicensed TRP)、進化型(evolved NodeB, eNodeB)であり得るが、本発明はこれに限定されない。
【0027】
本発明の実施形態において、UEは、TRPにおけるビーム障害が、該TRPに関連するビーム障害回復(BFR)プロシージャをUEがトリガし得ること、または該TRPに関連するランダムプロセスBFRをUEが起動し得ることを意味する旨の宣言をするが、本発明はこれに限定されない。
【0028】
図1は、本発明の実施形態によるユーザー装置(UE)110のブロック図である。図1に示されるように、UE110は少なくとも、ベースバンド信号処理デバイス111、無線周波数(RF)信号処理デバイス112、プロセッサ113、記憶装置114、および少なくとも1つのアンテナを含むアンテナモジュールを含んでいてよい。本発明概念を明確にするため、図1は、本発明に関する構成要素のみが示された簡潔化されたブロック図を表している、という点に注意されたい。本発明は、図1に示されるものに限定されない。
【0029】
本発明の実施形態において、UE110は、スマートフォン、パーソナルデータアシスタント(PDA)、ページャ(pager)、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワイヤレスハンドセット、または無線通信インターフェースを含む任意の計算装置であってよい。
【0030】
RF信号処理デバイス112は、アンテナを介してRF信号を受信し、この受信したRF信号を処理して、ベースバンド信号処理デバイス111によって処理されることとなるベースバンド信号に変更するか、またはベースバンド信号処理デバイス111からベースバンド信号を受信して、この受信したベースバンド信号を、ピア通信装置(peer communications apparatus)に伝送されることとなるRF信号に変換することができる。RF信号処理デバイス112は、無線周波数変換を行うための複数のハードウェア構成要素を含んでいてよい。例えば、RF信号処理デバイス112は、パワーアンプ、ミキサー、アナログ・デジタル・コンバータ(analog-to-digital,ADC)/デジタル・アナログ・コンバータ(digital-to-analog converter, DAC)等を含み得る。
【0031】
ベースバンド信号処理デバイス111は、ベースバンド信号をさらに処理して、ピア通信装置により伝送される情報またはデータを得ることができる。またベースバンド信号処理デバイス111は、ベースバンド信号処理を行うための複数のハードウェア構成要素を含んでいてもよい。
【0032】
プロセッサ113は、ベースバンド信号処理デバイス111およびRF信号処理デバイス112のオペレーションを制御することができる。本発明の実施形態によれば、プロセッサ113は、対応するベースバンド信号処理デバイス111および/またはRF信号処理デバイス112のソフトウェアモジュール(複数のソフトウェアモジュール)のプログラムコードを実行するように構成されていてもよい。データ構造中の特定のデータを伴うプログラムコードは、実行されているとき、プロセッサ論理ユニットまたはスタックインスタンスとも称することができる。よって、プロセッサ113は、複数のプロセッサ論理ユニットから構成されるものと見なすことができ、各々が、対応するソフトウェアモジュール(複数のソフトウェアモジュール)の1つまたはそれ以上の特定の機能もしくはタスクを実行する。
【0033】
記憶装置114は、UE110のソフトウェアおよびファームウェアプログラムコード、システムデータ、ユーザーデータ等を保存することができる。記憶装置114は、ランダムアクセスメモリ(RAM)のような揮発性メモリ、フラッシュメモリもしくは読み出し専用メモリ(ROM)のような不揮発性メモリ、ハードディスク、またはこれら任意の組み合わせであってよい。
【0034】
本発明の実施形態によれば、RF信号処理デバイス112およびベースバンド信号処理デバイス111は合わせて、所定の無線アクセス技術(RAT)にしたがって無線通信サービスを提供する、ワイヤレスネットワークによる通信が可能な無線モジュールであると見なすことができる。なお、本発明のいくつかの実施形態では、UE110は、複数のアンテナおよび/または複数の無線モジュールをさらに含むよう拡張されてもよく、本発明は図1に示されるものに限定されない。
【0035】
図2は、本発明の実施形態による無線通信システム200の概略図である。無線通信システム200は複数送受信ポイント(TRP)オペレーションに適用され得る。図2に示されるように、無線通信システム200は、UE110、第1の送信/受信ポイント(TRP)120および第2のTRP130を含んでいてよい。TRR120およびTRP130はバックホール接続により通信することができる。本発明概念を明確にするため、図2では簡潔化されたブロック図を示している、という点に注意されたい。本発明は図2に示されるものに限定されない。無線通信システム200には、複数TRPオペレーションに用いられるより多くのTRPsがある。さらに、本発明の実施形態において以下に述べられるビーム障害回復(BFR)プロシージャ(例えば、ビーム障害検出オペレーションおよびビーム障害報告オペレーション)を説明するためにTRP120およびTRP130が用いられているが、本発明はこれに限定されない。本発明の実施形態において述べられるBFRプロシージャはより多くのTRPsに適用されてもよい。
【0036】
図3は、本発明の実施形態によるBFRプロシージャの概略図である。UE310はUE110と見なすことができ、TRP320はTRP120およびTRP130と見なすことができる。図3に示されるように、ステップS310において、TRP320は、ビーム障害検出のため、UE310に対し、ビーム障害検出参照信号(BFD-RS)を周期的に送信または設定することができる。
【0037】
本発明の実施形態において、基地局(例えば、TRP120およびTRP130)は、UE110に対し、上位層パラメータ(higher layer parameter)(例えば、failureDetectionResources)を設定することができる。サービングセルの各帯域幅部分(Bandwidth Part, BWP)に対し、1組の周期的なチャネル状態情報参照信号(Channel state information-reference signal, CSI-RS)リソース(つまり、BFD-RS)設定インデックスが上位層パラメータ(例えば、failureDetectionResources)に設定されてよく、このうち各CSI-RSリソース(つまり、BFD-RS)は、インデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_ID、グループ/セットID、もしくはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられていてよい。BFD-RSのインデックスまたはアイデンティティに基づいて、UE110は、BFD-RSがどのTRPに関連しているかを知ることができる。例えば、TRP120により設定されたBFD-RS#0およびBFD-RS#2は、TRP120に対応するTRP_ID TRP#0に関連付けられてよく、TRP130により設定されたBFD-RS#1およびBFD-RS#3は、TRP130に対応する別のTRP_IDTRP#1に関連付けられてよい。本開示の本実施形態では、UE110は、各BWPにつき最大2つのBFD-RSセット、各BFD-RSセットにつき最大N個のリソース(ただし、Nは{1,2}であり得る。)が設定され得る。異なるBFD-RSセットは、異なるTRPsまたは異なるCORESETpoolindexesに対応し得る。
【0038】
別の実施形態では、サービングセルのBWPに対し、基地局(例えば、TRP120およびTRP130)が、UE110に、上位層パラメータ(例えば、failureDetectionResourcesまたはbeamFailureDetectionResourcesList)により1組のBFD-RSsを設定しない場合、UE110は、設定された制御リソースセット(Control Resource Set, CORESET)情報に基づいて、少なくとも1つのBFD-RSセットを決定し得る。UE110は、設定されたCORESET情報に基づいて、受信したBFD-RSsを異なるBFD-RSセットに分類することができる。CORESET情報は、CORESETPoolIndexおよび/または送信設定指示状態(Transmission Configuration Indicator-state,TCI-state)が設定され得る。CORESETPoolIndexは、その対応するCORESETがどのTRPに属するかを指示することができる。TCI状態は、各々のCORESETsのRS中において対応するRSインデックスを指示することができる。例えば、CORESET#0にCORESETPoolIndex#0および/またはTCI-state#0が設定されると共に、疑似コロケーション(quasi co-located, QCL)タイプの空間RxパラメータのTCI-state#0によってRS#A0が指示され、かつ、CORESET#1にCORESETPoolIndex#1および/またはTCI-state#1が設定されると共に、疑似コロケーション(QCL)タイプの空間RxパラメータのTCI-state#1によりRS#A1が指示される場合、UE110は、RS#A0がCORESET#0に関連付けられ、かつRS#A1がCORESET#1に関連付けられていることを知ることができる。よって、UE110は、当該関連性に基づいて少なくとも1つのBFD-RSセットを決定することができる。この実施形態では、それぞれのCORESETsについてのTCI状態により指示されるRSセット中のRSインデックスと同じ値を有するBFD-RSインデックスの各々に、同じインデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_ID、グループ/セットID、もしくはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)が設定されてよい。例えば、UE110は、TRP120のBFDに、BFD-RSセット#0を決定することができ、このうち、BFD-RSセット#0中の各RSは、CORESETPoolIndex#0(またはTRP#0)に対応するCORSETに関連付けられたTCI状態中に設定されたRSと同じ空間情報を有する。言い換えると、サービングセルのBWPについて、UE110が、failureDetectionResourcesまたはbeamFailureDetectionResourceListによりセットq0(例えば、BFD-RSsのセット)が提供されない場合、UE110は、PDCCHモニタリングのためにUEが用いるそれぞれのCORESETsについてのTCI状態によって指示されるRSセット中のRSインデックスと同じ値の周期的なCSI-RSリソース設定インデックスを含むこととなるセットq0を決定し得る。このうち、TCI状態中に2つのRSインデックスがある場合、セットは、対応するTCI状態に用いるQCL-TypeD設定を有するRSインデックスを含む。加えて、UE110は、各CSI-RSリソース設定インデックスが、インデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP ID、グループ/セットID、もしくはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられると判断することができる。ここで、それぞれのCORESETsについてのTCI状態によって指示されるRSセット中のRSインデックスと同じ値を有する各BFD-RSインデックスは、同じインデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP ID、グループ/セットID、もしくはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)が設定されてよい。ここで、UE110は、PDCCHのモニタリングにCORESETsを用いる。
【0039】
本発明の別の実施形態では、基地局(例えば、TRP120およびTRP130)は、UE110に対し、上位層パラメータ(例えば、failureDetectionResources)を設定することができる。1組の周期的なCSI-RSリソース(つまりBFD-RS)設定インデックスが、上位層パラメータ(例えば、failureDetectionResources)にて設定され得る。しかし、本実施形態では、上位層パラメータ(例えば、failureDetectionResources)において、各CSI-RSリソース(つまりBFD-RS)はインデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_ID、グループ/セットID、もしくはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられていなくてよい。故に、本実施形態では、UE110は、各CSI-RSリソース(つまりBFD-RS)設定インデックスが、インデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_ID、グループ/セットID、またはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられていると判断することができる。ここで、CORESETに関連付けられているTCI状態によって指示されるRSセット中のRSインデックスと同じ値を有するBFD-RSインデックスの各々に、同じインデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_ID、グループ/セットID、もしくはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)が設定されてよい。言い換えると、サービングセルの各BWPについて、UE110は、failureDetectionResourcesによって、周期的なCSI-RSリソース設定インデックスのセットq0(例えば、BFD-RSsのセット)が提供され得る。UE110に、ControlResourceSetにおけるCORESETPoolIndexの少なくとも1つの値を含む上位層パラメータPDCCH-Configが設定される場合、および/または各CSI-RSリソースがインデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP ID、グループ/セットID、もしくはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられていない場合、UE110は、各CSI-RSリソース設定インデックスが、インデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP ID、グループ/セットID、またはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けらていれると判断し得る。ここで、それぞれのCORESETsについてのTCI状態により指示されるRSセット中のRSインデックスと同じ値を有する各BFD-RSインデックスは、同じインデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP ID、グループ/セットID、もしくはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)が設定されてよい。ここで、UE110は、PDCCHのモニタリングにCORESETsを用いる。
【0040】
本発明の別の実施形態では、基地局(例えば、TRP120およびTRP130)は、UE110に対し、上位層パラメータ(例えば、failureDetectionResources)を設定することができる。インデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_ID、グループ/セットID、もしくはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)は、上位層パラメータ(例えば、failureDetectionResources)中に設定されてよい。このうち、各インデックスまたはアイデンティティは、少なくとも1つのBFD-RSに関連付けられてよい。例えば、BFD-RS#0およびBFD-RS#2がTRP_ID TRP#0に対応するTRP120により設定され、かつBFD-RS#1およびBFD-RS#3がTRP_ID TRP#1に対応するTRP130により設定される場合、BFD-RS#0およびBFD-RS#2は、TRP_ID TRP#0に関連付けられたセットに設定され得、BFD-RS#1およびBFD-RS#3は、別のTRP_ID TRP#1に関連付けられた別のセットに設定され得る。本発明の実施形態では、UE110に、各BWPにつき最大2つのBFD-RSセット、各BFD-RSセットにつき最大N個のリソース(ただし、Nは{1,2}であり得る。)が設定されてよい。異なるBFD-RSセットは、異なるTRPsまたは異なるCORESETpoolindexesに対応し得る。
【0041】
本発明の実施形態において、UE110における物理層は、BFD-RSセットごとに無線リンクの品質を見積もることができる。UE110はBFD-RSを周期的にモニタする。周期的なBFD-RSの無線リンクの品質がしきい値よりも低いとき、UE110の下位層(例えば、物理層)においてビーム障害インスタンス(beam failure instance,BFI)(またはBFI指示)が検出され、UE110はBFI指示をUE110の上位層(例えば、MAC層)に送り得る。別の実施形態では、BFIはBFD-RSセットであり得る。異なるBFI指示は、異なるTRPs(例えば、TRP120およびTRP130)または異なるCORESETpoolindexesに対応していてよい。本発明の実施形態において、TRP120では、UE110の下位層(例えば、物理層)からUE110の上位層(例えば、MAC層)への第1のBFI指示BFITRP#0の第1の報告周期PTRP#0が、第1のCORESETPoolIndexまたはTRP_ID(例えば、TRP#0)に対応する第1のBFD-RSのセット(例えば、BFD-RS#0)に関連付けられてよい。第1の報告周期PTRP#0は次のように定義することができる。
PTRP#0=Max{P0,T0 ms}
式中、P0は、min[TRP120に関連付けられた、設定されたBFD-RS(s)の周期]と定義されてよく、T0は、固定かつ設定された時間(time duration)
であり得る。また、TRP130では、UE110の下位層(例えば、物理層)からUE110の上位層(例えば、MAC層)への第2のBFI指示BFITRP#1の第2の報告周期PTRP#1は、第2のCORESETPoolIndexまたはTRP_ID(例えば、TRP#1)に対応する第2のBFD-RSのセット(例えば、BFD-RS#1)に関連付けられてよい。第2の報告周期PTRP#1は次のように定義することができる。
PTRP#1=Max{P1,T1ms}
式中、P1は、min[TRP130に関連付けられた、設定されたBFD-RS(s)の周期]であってよく、T1は、固定かつ設定された時間であり得る。図4は、本発明の実施形態による第1の報告周期PTRP#0および第2の報告周期PTRP#1の概略図である。
【0042】
本発明のBFDプロシージャの第1の実施形態によれば、TRP120およびTRP130にそれぞれ対する個別のBFDタイマーが、UE110中に設定されてよい。UE110は、下位層(例えば、物理層)から上位層(例えば、MAC層)への対応する第1のBFI指示BFITRP#0を受信すると、第1のBFDタイマーTTRP,0を起動または再起動させ得る。第1のBFDタイマーTTRP,0は次のように定義され得る。
TTRP,0=NTRP#0*PTRP#0
式中、NTRP#0は整数であり得る。UE110は、下位層(例えば、物理層)から上位層(例えば、MAC層)への対応する第2のBFI指示BFITRP#1を受信すると、第2のBFDタイマーTTRP,1を起動または再起動させ得る。第2のBFDタイマーTTRP,1は、次のように定義され得る。
TTRP,1=NTRP#1*PTRP#1
式中、NTRP#1は整数であり得る。
【0043】
さらに、本発明の第1の実施形態おいて、UE110は、報告された第1のBFI指示BFITRP#0の数および報告された第2のBFI指示BFITRP#1の数に基づいて、BFIカウンターを決定することができる。第1の実施形態におけるBFIカウンターは次のように定義され得る。
BFI counter=nBFI,0*K+nBFI,1
式中、nBFI,0は報告された第1のBFI指示BFITRP#0の数であり、nBFI,1は報告された第2のBFI指示BFITRP#1の数であり、Kは事前に定義または事前に設定されたカウンターステップの値である。次の条件が満たされた場合、UE110はTRP120でビーム障害が発生したと宣言し得る。
Floor(BFI counter/K)≧Cmax,TRP0
式中、Cmax,TRP0は、TRP120に関連するビーム障害回復をトリガするための第1のしきい値である。第1のしきい値Cmax,TRP0は基地局(例えば、TRP120)によって設定され得る。次の条件が満たされた場合、UE110はTRP130でビーム障害が発生したと宣言し得る。
Mod(BFI counter,K)≧Cmax,TRP1
式中、Cmax,TRP1は、TRP130に関連するビーム障害回復をトリガするための第2のしきい値であり、Kは上記Cmax,TRP1である。第2のしきい値Cmax,TRP1は基地局(例えば、TRP130)によって設定され得る。次の条件が満たされた場合、UE110はTRP120およびTRP130の両方がビーム障害であると宣言し得る。
Floor(BFI counter/K)*K+Mod(BFI counter,K)≧Cmax
式中、Cmaxは、TRP120およびTRP130に関連するビーム障害回復をトリガするための第3のしきい値である。第3のしきい値Cmaxは基地局(例えば、TRP120および/またはTRP130)によって設定され得る。
【0044】
図5Aは、本発明のBFDプロシージャの第1の実施形態による、TRP120におけるビーム障害発生の宣言の概略図である。図5Aでは、カウンター係数K=10、第1のしきい値Cmax,TRP0=3と想定されている。図5Aにおいて、記号“×”は、BFD-RSの無線リンクの品質がしきい値よりも低いことを意味し(つまり、BFI指示が検出される)、記号“v”は、BFD-RSの無線リンクの品質がしきい値よりも良好であることを意味する(つまり、ビーム障害インスタンスの指示が検出されない)。図5Aに示されるように、第1の報告周期PTRP#0の第1のモニタリング時点においてBFD-RS#0の無線リンクの品質がしきい値よりも低いとき、UE110の下位層(例えば、物理層)で第1のBFI指示BFITRP#0が検出され、UE110は、UE110の上位層(例えば、MAC層)に第1のBFI指示BFITRP#0を送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第1のBFI指示BFITRP#0を受信すると、UE110は第1のBFDタイマーTTRP,0を起動して、現在のBFIカウンターの値を10だけ増やす(つまりBFI counter=1*10+0)。第1のBFDタイマーTTRP,0がイネーブルされると、第1のBFDタイマーTTRP,0の値は次第に0に戻る。第1の報告周期PTRP#0の第2のモニタリング時点においてBFD-RS#0の無線リンクの品質がしきい値より低いとき、UE110の下位層(例えば、物理層)で第1のBFI指示BFITRP#0が再び検出され、UE110は、UE110の上位層(例えば、MAC層)に第1のBFI指示BFITRP#0を送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第1のBFI指示BFITRP#0を受信すると、UE110は第1のBFDタイマーTTRP,0を再起動して、現在のBFIカウンターの値を10だけ増やす(つまり、BFI counter=2*10+0)。第1の報告周期PTRP#0の第3のモニタリング時点においてBFD-RS#0の無線リンクの品質がしきい値より低いとき、UE110の下位層(例えば、物理層)で第1のBFI指示BFITRP#0が再び検出され、UE110は、UE110の上位層(例えば、MAC層)に第1のBFI指示BFITRP#0を送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第1のBFI指示BFITRP#0を受信すると、UE110は第1のBFDタイマーTTRP,0を再起動して、現在のBFIカウンターの値を10だけ増やす(つまり、BFI counter=3*10+0)。BFIカウンター=30は、条件:Floor(BFI counter/K)≧Cmax, TRP0を満たしているため、UE110は、TRP120においてビーム障害が発生したこと、つまりTRP120について新たな候補ビームを見つける必要があることを宣言することとなる。
【0045】
図5Bは、本発明のBFDプロシージャの第1の実施形態による、TRP130におけるビーム障害発生の宣言の概略図である。図5Bでは、カウンター係数K=10、第2のしきい値Cmax,TRP1=3と想定されている。図5Bにおいて、記号“×”は、BFD-RSの無線リンクの品質がしきい値よりも低いことを意味し(つまり、BFI指示が検出される)、記号“v”は、BFD-RSの無線リンクの品質がしきい値よりも良好であることを意味する(つまり、ビーム障害インスタンスの指示が検出されない)。図5Bに示されるように、第2の報告周期PTRP#1の第1のモニタリング時点においてBFD-RS#1の無線リンクの品質がしきい値よりも低いとき、UE110の下位層(例えば、物理層)で第2のBFI指示BFITRP#1が検出され、UE110は、UE110の上位層(例えば、MAC層)に第2のBFI指示BFITRP#1を送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第2のBFI指示BFITRP#1を受信すると、UE110は第2のBFDタイマーTTRP,1を起動して、現在のBFIカウンターの値を1だけ増やす(つまり、BFI counter=0*10+1)。第2のBFDタイマーTTRP,1がイネーブルされると、第2のBFDタイマーTTRP,1の値は次第に0に戻る。第2の報告周期PTRP#1の第2のモニタリング時点においてBFD-RS#1の無線リンクの品質がしきい値より低いとき、UE110の下位層(例えば、物理層)で第2のBFI指示BFITRP#1が再び検出され、UE110は、UE110の上位層(例えば、MAC層)に第2のBFI指示BFITRP#1を送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第2のBFI指示BFITRP#1を受信すると、UE110は第2のBFDタイマーTTRP,1を再起動して、現在のBFIカウンターの値を1だけ増やす(つまり、BFI counter=0*10+2)。第2の報告周期PTRP#1の第3のモニタリング時点においてBFD-RS#1の無線リンクの品質がしきい値より低いとき、UE110の下位層(例えば、物理層)で第2のBFI指示BFITRP#1が再び検出され、UE110は、UE110の上位層(例えば、MAC層)に第2のBFI指示BFITRP#1を送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第2のBFI指示BFITRP#1を受信すると、UE110は第2のBFDタイマーTTRP,1を再起動して、現在のBFIカウンターの値を1だけ増やす(つまり、BFI counter=0*10+3)。BFIカウンター=3は、条件:Mod(BFI counter,K)≧Cmax,TRP1を満たしているため、UE110は、TRP130においてビーム障害が発生したこと、つまりTRP130について新たな候補ビームを見つける必要があることを宣言することとなる。
【0046】
図5Cは、本発明のBFDプロシージャの第1の実施形態による、第1のBFDタイマーTTRP,0および第2のBFDタイマーTTRP,1の満了の概略図である。図5Cでは、カウンター係数K=10と想定されている。図5Cにおいて、記号“×”は、BFD-RSの無線リンクの品質がしきい値よりも低いことを意味し(つまり、BFI指示が検出される)、記号“v”は、BFD-RSの無線リンクの品質がしきい値よりも良好であることを意味する(つまり、ビーム障害インスタンスの指示が検出されない)。本発明の第1の実施形態において、第2のBFDタイマーTTRP,1が満了すると、UE110は、BFI counter=Floor(BFI counter/K)*Kと設定し得る。さらに、第1のBFDタイマーTTRP,0が満了すると、UE110は、BFI counterー=Mod(BFI counter,K)と設定し得る。図5Cに示されるように、上位層(例えば、MAC層)が第2のBFI指示BFITRP#1を受信すると、UE110は第2のBFDタイマーTTRP,1を起動して、現在のBFIカウンターの値を1だけ増やす(つまり、BFI counter=0*10+1)。第2のBFDタイマーTTRP,1がイネーブルされると、第2のBFDタイマーTTRP,1の値は次第に0に戻る。第2の報告周期PTRP#1の第2のモニタリング時点においてBFD-RS#1の無線リンクの品質がしきい値よりも低いとき、UE110の下位層(例えば、物理層)で第2のBFI指示BFITRP#1が再び検出され、UE110は、UE110の上位層(例えば、MAC層)に第2のBFI指示BFITRP#1を送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第2のBFI指示BFITRP#1を受信すると、UE110は第2のBFDタイマーTTRP,1を再起動して、現在のBFIカウンターの値を1だけ増やす(つまり、BFI counter=0*10+2)。そして、第1の報告周期PTRP#0の第2のモニタリング時点においてBFD-RS#0の無線リンクの品質がしきい値よりも低いとき、UE110の下位層(例えば、物理層)で第1のBFI指示BFITRP#0が検出され、UE110は、UE110の上位層(例えば、MAC層)に第1のBFI指示BFITRP#0を送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第1のBFI指示BFITRP#0を受信すると、UE110は第1のBFDタイマーTTRP,0を起動して、現在のBFIカウンターの値を10だけ増やす(つまり、BFI counter=1*10+2)。時点T1で第2のBFDタイマーTTRP,1が満了すると、UE110は、BFI counter=Floor(BFI counter/K)*Kと設定し得る(つまり、時点T1においてBFIカウンターの2桁の値が12から10に変わる)。時点T2で第1のBFDタイマーTTRP,0が満了すると、UE110は、BFI counter=Mod(BFI counter,K)と設定し得る(つまり、時点T2においてBFIカウンターの2桁の値が10から00に変わる)。
【0047】
本発明のBFDプロシージャの第2の実施形態によれば、UE110に1つのBFDタイマーだけが設定される。UE110は、下位層(例えば、物理層)から上位層(例えば、MAC層)への第1のBFI指示BFITRP#0および/または第2のBFI指示BFITRP#1を受信すると、BFDタイマーを更新(またはセット、リセット、起動、再起動)し得る。UE110が第1のBFI指示BFITRP#0を受け取ったとき、UE110は次のようにBFDタイマーを更新することができる。
BFD timer=T’TRP,0*M+Mod(BFD timer,M)
式中、T’TRP,0は、事前に定義または設定された、TRP120に関連付けられたBFDの第1の時間係数であってよく、Mは、事前に定義または設定された時間ステップ係数(time step factor)の値であり得る。加えて、T’TRP,0はNTRP#0*PTRP#0(ただし、NTRP#0は整数であり得る)に等しくてよい。UE110が第2のBFI指示BFITRP#1を受け取ったとき、UE110はBFDタイマーを次のように更新することができる。
BFD timer=Floor(BFD timer/M)*M+T’TRP,1
式中、T’TRP,1は、事前に定義または設定された、TRP130に関連付けられたBFDの第2の時間係数であってよい。加えて、T’TRP,1はNTRP#1*PTRP#1(ただし、NTRP#1は整数であり得る)に等しくてよい。例えば、BFDタイマーが4桁の値(x1x0y1y0)を有し、第1の時間係数T’TRP,0=6、第2の時間係数T’TRP,1=3、タイマーステップ係数M=100と想定される。UE110が第1のBFI指示BFITRP#0を受け取ったとき、UE110は、式:BFD timer=T’TRP,0*M+Mod(BFD timer,M)により、BFDタイマーの値を(x1x0y1y0)から(06y1y0)に更新することができる。UE110が第2のBFI指示BFITRP#1を受け取ったとき、UE110は、式:BFD timer=Floor(BFD timer/M)*M+T’TRP,1により、BFDタイマーの値を(x1x0y1y0)から(x1x003)に更新することができる。
【0048】
本発明の第2の実施形態において、UE110は、1つの第1の報告周期(または第1のカウントダウン周期)PTRP#0の後に、第1のカウントダウンステップ係数STRP#0に基づいて、BFDタイマー値を決定することができる。BFDタイマー値は、次の条件に基づいて決定され得る。
If [Floor(BFD timer/M)-STRP#0]>0,
BFD timer=[Floor(BFD timer/M)- STRP#0]*M+Mod(BFD timer,M),
else
BFD timer=Mod(BFD timer,M)
式中、第1のカウントダウンステップ係数STRP#0は、事前に定義または設定された、TRP120に関連付けられたカウントダウンステップ係数であり得る。例えば、BFDタイマーが4桁の値(x1x0y1y0)を有し、第1のカウントダウンステップ係数STRP#0=2、第1のカウントダウン周期PTRP#0=2、時間ステップ係数M=100であり、現在のBFDタイマーの値が(06y1y0)と想定される。第1のカウントダウン周期PTRP#0の後、第1のBFI指示BFITRP#0が検出されず、かつ[Floor(BFD timer/M)-STRP#0]>0である場合、現在のBFDタイマーの値は(06y1y0)から(04y1y0)に変わることになる。
【0049】
加えて、本発明の第2の実施形態において、UE110は、1つの第2の報告周期(または第2のカウントダウン周期)PTRP#1の後に、第2のカウントダウンステップ係数STRP#1に基づいて、BFDタイマー値を決定することができる。BFDタイマーの値は次の条件により決定され得る。
If[Mod(BFD timer,M)-STRP#1]>0,
BFD timer=Floor(BFD timer/M)]*M+
[Mod(BFD timer,M)-STRP#1],
else
BFD timer = Floor(BFD timer/M)]*M,
式中、第2のカウントダウンステップ係数STRP#1は、事前に定義または設定された、TRP130に関連付けられたカウントダウンステップ係数であり得る。例えば、BFDタイマーが4桁の値(x1x0y1y0)を有し、第2のカウントダウンステップ係数STRP#1=1、第2のカウントダウン周期PTRP#1=1、時間ステップ係数M=100であり、かつ現在のBFDタイマーの値が(x1x003)であると想定される。第2のカウントダウン周期PTRP#1の後、第2のBFI指示BFITRP#1が検出されず、かつ、[Mod(BFD timer,M)-STRP#1]>0である場合、現在のBFDタイマーの値は(x1x003)から(x1x002)に変わることになる。
【0050】
本発明の第2の実施形態において、UE110は、報告された第1のBFI指示BFITRP#0の数および報告された第2のBFI指示BFITRP#1の数に基づいて、BFIカウンターを決定することができる。BFIカウンターの定義およびオペレーションは第1の実施形態と類似する。よって、再び詳述はしない。
【0051】
図6は、本発明のBFDプロシージャの第2の実施形態によるBFDオペレーションの概略図である。図6では、時間ステップ係数M=10、第1のカウントダウンステップ係数STRP#0=2、第2のカウントダウンステップ係数STRP#1=1、第1の時間係数T’TRP,0=6、第2の時間係数T’TRP,1=3、カウンター係数K=10と想定されている。図6において、記号“×”は、BFD-RSの無線リンクの品質がしきい値よりも低いことを意味し(つまり、BFI指示が検出される)、記号“v”は、BFD-RSの無線リンクの品質がしきい値よりも良好であることを意味する(つまり、ビーム障害インスタンスの指示が検出されない)。第2の実施形態では、Mod(BFD timer,M)=0のとき、UE110は、BFI counter=Floor(BFI counter/K)*Kと設定し得る。加えて、Floor(BFD timer/M)=0のとき、UE110は、BFI counter=Mod(BFI counter,K)と設定し得る。図6に示されるように、上位層(例えば、MAC層)が第2のBFI指示BFITRP#1を受信すると、UE110は、BFD timer=Floor(BFD timer/M)*M+T’TRP,1に基づいて、BFDタイマーを起動すると共に更新し(つまり、BFD timer=3)、かつ現在のBFIカウンターの値を1だけ増やす(つまり、BFI counter=0*10+1)。第2の報告周期PTRP#1の第2のモニタリング時点においてBFD-RS#1の無線リンクの品質がしきい値より低いとき、UE110の下位層(例えば、物理層)で第2のBFI指示BFITRP#1が再び検出され、UE110は、UE110の上位層(例えば、MAC層)に第2のBFI指示BFITRP#1を送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第2のBFI指示BFITRP#1を受信すると、UE110は、式:BFD timer=Floor(BFD timer/M)*M+T’TRP,1に基づいてBFDタイマーを再起動すると共に更新し(つまり、BFD timer=3)、かつ現在のBFIカウンターの値を1だけ増やす(つまりBFI counter=0*10+2)。第2の報告周期PTRP#1の第3のモニタリング時点においてBFD-RS#1の無線リンクの品質がしきい値より低くないとき、UE110は、BFDタイマーを第2のカウントダウンステップ係数STRP#1だけ減じることによって、BFDタイマーを更新することができる(つまり、BFD timerが2に変わる)。
【0052】
第2の報告周期PTRP#1の第4のモニタリング時点においてBFD-RS#1の無線リンクの品質はしきい値より低くないが、第1の報告周期PTRP#0の第2のモニタリング時点においてBFD-RS#0の無線リンクの品質がしきい値よりも低いとき、UE110の下位層(例えば、物理層)で第1のBFI指示BFITRP#0が検出され、UE110は、UE110の上位層(例えば、MAC層)に第1のBFI指示BFITRP#0を送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第1のBFI指示BFITRP#0を受信すると、UE110は、第2のカウントダウンステップ係数STRP#1だけ減じることによってBFDタイマーを更新すると共に、式:BFD timer=T’TRP,0*M+Mod(BFD timer,M)に基づいてBFDタイマーを更新することができ(つまり、BFDタイマーが61に変わる)、かつ、UE110は現在のBFIカウンターの値を10だけ増やし得る(つまり、BFI conter=1*10+2)。
【0053】
第2の報告周期PTRP#1の第5のモニタリング時点においてBFD-RS#1の無線リンクの品質がしきい値より低くないとき、UE110は、BFDタイマーを第2のカウントダウンステップ係数STRP#1だけ減じることによって、BFDタイマーを更新することができる(つまり、BFDタイマーの2桁の値が61から60に変わる)。加えて、モニタリング時点(つまり時点T1)においてMod(BFD timer,M)=0であるため、UE110は、BFI counter=Floor(BFIcounter/K)*Kと設定することができる(つまり、時点T1においてBFDカウンターの2桁の値が12から10に変わる)。
【0054】
第1の報告周期PTRP#1および第2の報告周期PTRP#1における、次に続くモニタリング時点において、UE110の下位層(例えば、物理層)で第1のBFI指示BFITRP#0および第2のBFI指示BFITRP#1が検出されないとき、第1の報告周期PTRP#1における、次に続くモニタリング時点の各々において、UE110は、BFDタイマーが0に戻るまで、BFDタイマーを第1のカウントダウンステップ係数STRP#0だけ減じることにより、BFDタイマーを更新することができる。時点T2においてBFDタイマーが満了すると、Floor(BFD timer/M)=0であるため、UE110は、BFI counter=Mod(BFI counter,K)と設定することができる(つまり、時点T2において、BFIカウンターの2桁の値が10から00に変わる)。
【0055】
本発明のBFDプロシージャの第3の実施形態によれば、TRP120およびTRP130に対するそれぞれ個別のBFDタイマーがUE110に設定されてよい。UE110は、下位層(例えば、物理層)から上位層(例えば、MAC層)への、対応する第1のBFI指示BFITRP#0を受信したときに、第1のBFDタイマーTTRP,0を起動または再起動し、かつ下位層(例えば、物理層)から上位層(例えば、MAC層)への、対応する第2のBFI指示BFITRP#1を受信したときに、第2のBFDタイマーTTRP,1を起動または再起動することができる。第1のBFDタイマーおよび第2のBFDタイマーの定義およびオペレーションは第1の実施形態に類似する。よって、再び詳述はしない。加えて、第3の実施形態では、TRP120およびTRP130に対するそれぞれ個別のBFIカウンターがUE110によって決定されてよい。UE110は、報告された第1のBFI指示BFITRP#0の数に基づいてTRP120の第1のBFIカウンターを決定し(つまり、第1のBFIカウンター=nBFI,0)、かつ報告された第2のBFI指示BFITRP#1の数に基づいてTRP130の第2のBFIカウンターを決定する(つまり、第2のBFIカウンター=nBFI,1)ことができる。第3の実施形態において、報告された第1のBFI指示BFITRP#0の数が第1のしきい値Cmax,TRP0以上である(つまりnBFI,0≧Cmax,TRP0)(ただし、Cmax,TRP0は、TRP120に関連するビーム障害回復をトリガする第1のしきい値である)ときに、UE110は、TRP120でビーム障害が発生したと宣言し得る。さらに、報告された第2のBFI指示BFITRP#1の数が第2のしきい値Cmax,TRP1以上である(つまりnBFI,1≧Cmax,TRP1)(ただし、Cmax,TRP1は、TRP130に関連するビーム障害回復をトリガする第2のしきい値である)ときに、UE110は、TRP130でビーム障害が発生したと宣言し得る。さらに、報告された第1のBFI指示BFITRP#0の数が第1のしきい値Cmax,TRP0以上であり、かつ報告された第2のBFI指示BFITRP#1の数が第2のしきい値Cmax,TRP1以上である(つまりnBFI,0≧CmaxかつnBFI,1≧Cmax)場合、UE110は、TRP120およびTRP130の両方でビーム障害が発生したと宣言し得る。
【0056】
図7は、本発明のBFDプロシージャの第3の実施形態によるTRP120およびTRP130のビーム障害の概略図である。図7では、第1のしきい値Cmax,TRP0=3、第2のしきい値Cmax,TRP1=3と想定されている。図7において、記号“×”は、BFD-RSの無線リンクの品質がしきい値よりも低いことを意味し(つまり、BFI指示が検出される)、記号“v”は、BFD-RSの無線リンクの品質がしきい値よりも良好であることを意味する(つまり、ビーム障害インスタンスの指示が検出されない)。図7に示されるように、第1の報告周期PTRP#0の第1のモニタリング時点において、BFD-RS#0の無線リンクの品質がしきい値よりも低いとき、第1のBFI指示BFITRP#0がUE110の下位層(例えば、物理層)で検出され、UE110は第1のBFI指示BFITRP#0をUE110の上位層(例えば、MAC層)に送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第1のBFI指示BFITRP#0を受信すると、UE110は、第1のBFDタイマーTTRP,0を起動すると共に、現在の第1のBFIカウンターの値を1だけ増やす(つまり、第1のBFI counter=1)。第1の報告周期PTRP#0の第2のモニタリング時点において、BFD-RS#0の無線リンクの品質がしきい値よりも低いとき、第1のBFI指示BFITRP#0がUE110の下位層(例えば、物理層)で再び検出され、UE110は第1のBFI指示BFITRP#0をUE110の上位層(例えば、MAC層)に送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第1のBFI指示BFITRP#0を受信すると、UE110は、第1のBFDタイマーTTRP,0を再起動すると共に、現在の第1のBFIカウンターの値を1だけ増やす(つまり、第1のBFI counter=2)。第1の報告周期PTRP#0の第3のモニタリング時点において、BFD-RS#0の無線リンクの品質がしきい値よりも低いとき、第1のBFI指示BFITRP#0がUE110の下位層(例えば、物理層)で再び検出され、UE110は第1のBFI指示BFITRP#0をUE110の上位層(例えば、MAC層)に送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第1のBFI指示BFITRP#0を受信すると、UE110は、第1のBFDタイマーTTRP,0を再起動すると共に、現在の第1のBFIカウンターの値を1だけ増やす(つまりBFI counter=3)。第1のBFIカウンター=3は条件:nBFI,0≧Cmax,TRP0を満たしているため、UE110は、ビーム障害がTRP120で発生していること、つまりTRP120について新たな候補ビームを見つける必要があることを宣言することとなる。
【0057】
さらに、図7に示されるように、第2の報告周期PTRP#1の第1のモニタリング時点において、BFD-RS#1の無線リンクの品質がしきい値よりも低いとき、第2のBFI指示BFITRP#1がUE110の下位層(例えば、物理層)で検出され、UE110は第2のBFI指示BFITRP#1をUE110の上位層(例えば、MAC層)に送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第2のBFI指示BFITRP#1を受信すると、UE110は、第2のBFDタイマーTTRP,1を起動すると共に、現在の第2のBFIカウンターの値を1だけ増やす(つまり、第2のBFI counter=1)。第2の報告周期PTRP#1の第2のモニタリング時点において、BFD-RS#1の無線リンクの品質がしきい値よりも低いとき、第2のBFI指示BFITRP#1がUE110の下位層(例えば、物理層)で再び検出され、UE110は第2のBFI指示BFITRP#1をUE110の上位層(例えば、MAC層)に送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第2のBFI指示BFITRP#1を受信すると、UE110は、第2のBFDタイマーTTRP,1を再起動すると共に、現在の第2のBFIカウンターの値を1だけ増やす(つまり、第2のBFI counter=2)。第2の報告周期PTRP#1の第3のモニタリング時点において、BFD-RS#1の無線リンクの品質がしきい値よりも低いとき、第2のBFI指示BFITRP#1がUE110の下位層(例えば、物理層)で再び検出され、UE110は第2のBFI指示BFITRP#1をUE110の上位層(例えば、MAC層)に送り得る。上位層(例えば、MAC層)が第2のBFI指示BFITRP#1を受信すると、UE110は、第2のBFDタイマーTTRP,1を再起動すると共に、現在の第2のBFIカウンターの値を1だけ増やす(つまり、BFI counter=3)。第2のBFIカウンター=3は条件:nBFI,1≧Cmax,TRP1を満たしているため、UE110は、ビーム障害がTRP130で発生していること、つまりTRP130について新たな候補ビームを見つける必要があることを宣言することとなる。
【0058】
本発明のBFDプロシージャの第4の実施形態によれば、1つのBFDタイマーのみがUE110に設定され、UE110は、報告された第1のBFI指示BFITRP#0の数および報告された第2のBFI指示BFITRP#1の数に基づいてBFIカウンターを決定することができる。第2の実施形態と第4の実施形態との相異は、第4の実施形態においてBFDタイマーがUE110の下位層(例えば、物理層)に設定される点である。よって、第4の実施形態では、UE110が下位層で第1のBFI指示BFITRP#0および/または第2のBFI指示BFITRP#1を検出すると、UE110は下位層においてBFDタイマーを更新することができる。BFDタイマーおよびBFIカウンターの定義およびオペレーションは第2の実施形態と類似する。よって、再び詳述はしない。
【0059】
図3に戻ると、ステップS320において、UE310は、ビーム障害がTRP320で発生していることを宣言し、次いでTRP320に対し新たな候補ビームが見つけることができる。
【0060】
本発明の1実施形態では、UE110は、基地局(複数の基地局)(例えば、TRP120、TRP130)により、少なくとも1つの候補ビームRSリストが設定されてよい。各候補ビームRSリストはインデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_IDまたはBFD-RSセットID/indexであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられてよい。図8Aは、本発明の実施形態による、設定された候補ビームRSリストの概略図である。図8Aに示されるように、TRP120に関連付けられた候補ビームRSリスト#0、TRP130に関連付けられた候補ビームRSリスト#1、および別の1つTRP(またはその他のTRP(s))に関連付けられた候補ビームRSリスト#2が、UE110に、TRP120、TRP130および別のTRPによってそれぞれ設定され得る。候補ビームRSリスト#0は、RS#A0およびRS#A2を含み得る。候補ビームRSリスト#1はRS#A1およびRS#A3を含み得る。候補ビームRSリスト#2はRS#A4およびRS#A5を含み得る。図8Aの候補ビームRSリストは、単に本発明の実施形態を説明するために用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0061】
本発明の別の実施形態では、UE110は、基地局(例えば、TRP120、TRP130)により、1つの候補ビームRSリストだけが設定されてよい。候補ビームRSリスト中の各RSはインデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_IDまたはBFD-RSセットID/indexであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられてよい。図8Bは、本発明の別の実施形態による、設定された候補ビームRSリストの概略図である。図8Bに示されるように、UE110に、候補ビームRSリストが設定され得る。候補ビームRSリストは、TRP120に関連付けられたRS#A0およびRS#A2、TRP130に関連付けられたRS#A1およびRS#A3、ならびに、別のTRP(またはその他のTRP(s))に関連付けられたRS#A4およびRS#A5を含む。図8Bの候補ビームRSリストは、単に本発明の実施形態を説明するために用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0062】
本発明の実施形態において、UE110は、次の情報、つまりデフォルト測定報告および報告タイプ、上位層の構成(例えば、ランダムリソース制御(RRC)および/または媒体アクセス制御・制御エレメント(MAC CE))、ならびにUEの能力のうちの少なくとも1つに基づいて、候補ビームRSの測定報告(measurement report)および報告タイプ(reporting type)を判断することができる。加えて、本発明の実施形態において、測定報告および報告タイプは、単一TRPまたは複数TRPオペレーションをサポートすることができる。
【0063】
本発明の実施形態では、インデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_IDもしくはBFD-RSセットID/indexであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられたビーム障害イベントが宣言される場合、UE110は、ビーム障害が宣言されないかもしれないTRP(s)に関連付けられた候補ビームRSリスト(s)から候補ビームを決定する(または見つける)ことができる。図9Aを例にとる。図9Aは、本発明の実施形態による候補ビームRSの測定の概略図である。図9Aに示されるように、TRP120でビーム障害が発生したとき、UE110は、TRP130に関連付けられた候補ビームRSリスト#1内のRS(s)の測定を実行して、候補ビームを見つける、または決定することができる。図9Aは単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0064】
本発明の別の実施形態では、インデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_IDもしくはBFD-RSセットID/indexであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられたビーム障害イベントが宣言される場合、UE110は、サービングTRPsに関連付けられた全ての候補ビームRSリストから候補ビームを決定することができる。図9Bを例にとる。図9Bは、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定の概略図である。図9Bに示されるように、TRP120でビーム障害が発生したとき、UE110は、TRP120に関連付けられた候補ビームRSリスト#0およびTRP130に関連付けられた候補ビームRSリスト#1内のRS(s)の測定を実行して、候補ビームを見つける、または決定することができる。図9Bは単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0065】
本発明の別の実施形態では、インデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_IDもしくはBFD-RSセットID/indexであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられたビーム障害イベントが宣言される場合、UE110は、全ての候補ビームRSリストから候補ビームを決定することができる。図9Cを例にとる。図9Cは、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定の概略図である。図9Cに示されるように、TRP120でビーム障害が発生したとき、UE110は、TRP120に関連付けられた候補ビームRSリスト#0、TRP130に関連付けられた候補ビームRSリスト#1、サービングTRPではない別のTRPに関連付けられた候補ビームRSリスト#2内のRS(s)の測定を実行して、候補ビームを見つける、または決定することができる。図9Cは単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0066】
本発明の別の実施形態では、インデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_IDもしくはBFD-RSセットID/indexであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられたビーム障害イベントが宣言される場合、UE110は、可能な候補ビームを決定するために測定を実行しなくてよい、つまり、UEは単一TRPオペレーションにフォールバック(fall back)し得る。例えば、TRP120でビーム障害が発生したとき、UE110は、全ての候補ビームRSリスト内のRS(s)の測定を行わなくてよい。
【0067】
本発明の別の実施形態では、インデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_IDもしくはBFD-RSセットID/indexであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられたビーム障害イベントが宣言される場合、UE110は、ビーム障害が宣言され得るTRPに関連付けられた候補ビームRSリストから候補ビームを決定することができる。本実施形態において、UE110は、サービングビームRSと同時に受信され得る候補ビームRSを決定することができる。つまり、本実施形態では、複数TRPオペレーションに回復するため、UE110は、ビーム障害が宣言されていないTRP以外の他のTRPとの接続を再確立しようと試みることができる。図9Dを例にとる。図9Dは、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定の概略図である。図9Dに示されるように、TRP120でビーム障害が発生したとき、UE110は、TRP120に関連付けられた候補ビームRSリスト#0内のRS(s)の測定を実行して、サービングBFD-RS#1と同時に受信され得る候補ビームRSを見つける、または決定することができる。図9Dは単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0068】
本発明の別の実施形態では、インデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_IDもしくはBFD-RSセットID/indexであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられたビーム障害イベントが宣言される場合、UE110は、ビーム障害が宣言されていないTRPを除くTRPsに関連付けられた候補ビームRSリストから候補ビームを決定することができる。本実施形態では、UE110は、ビーム障害が宣言されていないTRPに関連付けられたサービングビームRSと同時に受信され得る候補ビームRSを決定することができる。つまり、本実施形態では、複数TRPオペレーションに回復するため、UE110は、ビーム障害が宣言されていないTRP以外の他のTRPとの接続を再確立しようと試みることができる。図9Eを例にとる。図9Eは、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定の概略図である。図9Eに示されるように、TRP120でビーム障害が発生したとき、UE110は、TRP120に関連付けられた候補ビームRSリスト#0および別のTRPに関連付けられた候補ビームRSリスト#2内のRS(s)の測定を実行して、サービングBFD-RS#1と同時に受信され得る候補ビームRSを見つける、または決定することができる。図9Eは単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0069】
本発明の別の実施形態では、インデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_IDもしくはBFD-RSセットID/indexであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられたビーム障害イベントが宣言される場合、UE110は、サービングTRPsに関連付けられた全ての候補ビームRSリストから少なくとも2つの候補ビームを決定することができる。本実施形態では、UE110は、少なくとも2つの同時に受信され得る候補ビームRSsを決定することができる。つまり、本実施形態では、複数TRPオペレーションに回復するため、UE110は、ビーム障害が宣言されていないTRP以外の他のTRPとの接続を再確立しようと試みることができる。図9Fを例にとる。図9Fは、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定の概略図である。図9Fに示されるように、TRP120でビーム障害が発生したとき、UE110は、TRP120に関連付けられた候補ビームRSリスト#0およびTRP130に関連付けられた候補ビームRSリスト#1内のRS(s)の測定を実行して、UEに同時に受信され得る少なくとも2つの候補ビームRSs(例えば、RS#A2およびRS#A1)を見つける、または決定することができる。図9Fは単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0070】
本発明の別の実施形態では、インデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_IDもしくはBFD-RSセットID/indexであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられたビーム障害イベントが宣言される場合、UE110は、全ての候補ビームRSリストから少なくとも2つの候補ビームを決定することができる。本実施形態では、UE110は、少なくとも2つの同時に受信され得る候補ビームRSsを決定することができる。つまり、本実施形態では、複数TRPオペレーションに回復するため、UE110は、ビーム障害が宣言されていないTRP以外の他のTRPとの接続を再確立しようと試みることができる。図9Gを例にとる。図9Gは、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定の概略図である。図9Gに示されるように、TRP120でビーム障害が発生したとき、UE110は、TRP120に関連付けられた候補ビームRSリスト#0、TRP130に関連付けられた候補ビームRSリスト#1、および別のTRPに関連付けられた候補ビームRSリスト#2内のRS(s)の測定を実行して、UE110に同時に受信され得る少なくとも2つの候補ビームRSs(例えば、RS#A2およびRS#A1)を見つける、または決定することができる。図9Gは単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0071】
図10は、本発明の実施形態による候補ビームRSの測定方法を説明するフローチャートである。本測定方法は無線通信システム200に適用され得る。ステップS1010において、ビーム障害がTRP120で発生したことがUE110により宣言されると、UE110は、TRP130に関連付けられたBFD-RS#1と同時に受信され得る候補ビームRSが見つかるか否かを判断し得る。本測定方法において、図9Dまたは図9Eで述べたオペレーションをステップS1010に適用することができる。
【0072】
TRP130に関連付けられたBFD-RS#1と同時に受信され得る候補ビームRSが見つからない場合、ステップS1020が実行される。ステップS1020において、UE110は、全ての候補ビームRSリストから、同時に受信され得る少なくとも2つの候補ビームRSsが見つかるか否かを判断し得る。本測定方法において、図9Fまたは図9Gで述べたオペレーションをステップS1020に適用することができる。
【0073】
全ての候補ビームRSリストから、同時に受信され得る少なくとも2つの候補ビームRSsが見つからなかった場合、ステップS1030が実行される。ステップS1030において、UE110は単一TRPオペレーションで候補ビームRSを決定し得る。本測定方法においては、図9A図9Bまたは図9Cで述べたオペレーションをステップS1030に適用することができる。
【0074】
図11は、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定方法を説明するフローチャートである。本測定方法はUE110に適用され得る。ステップS1110において、UE110によりTRP120についてビーム障害が宣言されると、UE110は、TRP130に関連付けられたBFD-RS#1と同時に受信され得る候補ビームRSが見つかるか否かを判断し得る。本測定方法において、図9Dまたは図9Eで述べたオペレーションをステップS1110に適用することができる。
【0075】
TRP130に関連付けられたBFD-RS#1と同時に受信され得る候補ビームRSが見つからない場合、ステップS1120が実行される。ステップS1120において、UE110は、単一TRPオペレーションで候補ビームRSを決定することができる。本測定方法において、図9A図9Bまたは図9Cで述べたオペレーションをステップS1120に適用することができる。
【0076】
図12は、本発明の別の実施形態による候補ビームRSの測定方法を説明するフローチャートである。本測定方法はUE110に適用され得る。ステップS1210において、UE110によりTRP120についてビーム障害が宣言されると、UE110は、全ての候補ビームRSリストから、同時に受信され得る少なくとも2つの候補ビームRSsが見つかるか否かを判断し得る。本測定方法において、図9Fまたは図9Gで述べたオペレーションをステップS1210に適用することができる。
【0077】
全ての候補ビームRSリストから、同時に受信され得る少なくとも2つの候補ビームRSsが見つからなかった場合、ステップS1220が実行される。ステップS1220において、UE110は、単一TRPオペレーションで候補ビームRSを決定することができる。本測定方法において、図9A図9Bまたは図9Cで述べたオペレーションをステップS1220に適用することができる。
【0078】
図3に戻る。ステップS330において、UE310はBFRのスケジューリング要求をTRP320に伝送し得る。
【0079】
本発明の実施形態において、BFRに関する情報を報告するため、対応するスケジューリング要求に関連付けられた少なくとも1つの物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースが、UE110に設定されてよく、各PUCCHリソースはインデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_IDもしくはBFD-RSセットID/indexであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられていてよい。本実施形態では、UE110は、ビーム障害が宣言されないかもしれないTRPに関連付けられたスケジューリング要求に対応するPUCCHリソースを送信することができる。加えて、本実施形態では、UE110に、少なくとも1つのschedulingRequestIDForBFRが設定または提供されてよく、各schedulingRequestIDForBFRはPUCCHリソースIDと関連付けられていてよく、UE110は、PUCCHリソースIDを有するPUCCHリソース中でスケジューリング要求を送信することができる。図13Aを例にとる。図13Aは、本発明の実施形態による、スケジューリング要求に対応するPUCCHリソース送信の概略図である。図13Aに示されるように、BFRに関する情報を報告するため、対応するスケジューリング要求#0およびスケジューリング要求#1にそれぞれ関連付けられている2つのPUCCHリソースが、UE110に設定され得る。ビーム障害がTRP120で発生したことをUE110が宣言する場合、UE110は、BFRに関する情報を報告するため、スケジューリング要求#1(RRCにより設定されるものであるが、本発明はこれに限定されない。)をトリガし得る。次いで、UE110は、TRP130に関連付けられたスケジューリング要求#1に対応するPUCCHリソースをTRP130に送信し得る。図13Aは単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0080】
本発明の別の実施形態では、BFRに関する情報を報告するため、対応するスケジューリング要求に関連付けられた少なくとも1つの物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースがUE110に設定されてよく、各PUCCHリソースはインデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_IDもしくはBFD-RSセットID/indexであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられていてよい。本実施形態において、ビーム障害がTRPで発生したことがUE110により宣言されると、UE110は、TRPに関連付けられたスケジューリング要求に対応するPUCCHリソースを送信することができる。図13Bを例にとる。図13Bは、本発明の別の実施形態による、スケジューリング要求に対応するPUCCHリソース伝送の概略図である。図13Bに示されるように、BFRに関する情報を報告するため、対応するスケジューリング要求#0およびスケジューリング要求#1にそれぞれ関連付けられている2つのPUCCHリソースが、UE110に設定され得る。ビーム障害がTRP120で発生したことをUE110が宣言する場合、UE110は、BFRに関する情報を報告するため、スケジューリング要求#0(RRCにより設定されるものであるが、本発明はこれに限定されない。)をトリガし得る。次いで、UE110は、TRP120に関連付けられたスケジューリング要求#0に対応するPUCCHリソースをTRP130に伝送し得る。図13Bは単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0081】
図3に戻る。ステップS340において、UE310は、BFRに関する情報をTRP320に報告し得る。
【0082】
本発明の実施形態において、UE110は、PUSCHリソースの空間関連情報
に基づき、BFRに関する情報を報告するため、MAC CEを収容するのに用いる物理アップリンク共用チャネル(PUSCH)リソースを送信するか否かを決定することができる。本実施形態では、PUSCHリソースは、ダウンリンク制御情報(DCI)によりスケジューリングされ得る、または上位層パラメータ(例えば、configuredGrantConfigであるが、本発明はこれに限定されない。)により半静的に(semi-statically)設定され得る。
【0083】
DCIによりスケジューリングされるPUSCHリソースについて、DCIはインデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_ID、グループ/セットID、もしくはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられていてよい。例えば、PUSCHリソース#0は、CORESETPoolIndex 0を有するCORESET#A中のDCIによってスケジューリングされてよく、PUSCHリソース#1は、CORESETPoolIndex 1を有するCORESET#B中のDCIによってスケジューリングされてよい。
【0084】
上位層パラメータconfiguredGrantConfigにより半静的に設定されるPUSCHリソースに対し、configuredGrantConfigはインデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_ID、グループ/セットID、またはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられていてよい。さらに、configuredGrantConfigはsrs-ResourceIndicatorを含み得る。ConfiguredGrantConfigによって設定された、指示された音声参照信号(SRS)リソースは、インデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_ID、グループ/セットID、またはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)に関連付けられていてよい。
【0085】
新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースが、ビーム障害が宣言されていないTRPに関連付けられている場合、UE110は、BFRに関する情報を報告するため、MAC CEを収容するのに用いるPUSCHリソースを伝送し得る。図14Aを例にとる。図14Aは、本発明の実施形態によるPUSCHリソースの決定の概略図である。図14Aに示されるように、UE110によりTRP120についてビーム障害が宣言され、かつ新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースが、ビーム障害が宣言されていないTRP130に関連付けられている場合、UE110は、BFRに関する情報を報告するため、MAC CEを収容するのに用いるTRP130に関連付けられたPUSCHリソースを送信し得る。図14Aは単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0086】
新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースが、ビーム障害が宣言されたTRPに関連付けられている場合、UE110は、BFRに関する情報を報告するためMAC CEを収容するのに用いるPUSCHリソースを送信しなくてよく、かつUE110はBFRに対するスケジューリング要求をトリガし得る。図14Bを例にとる。図14Bは、本発明の別の実施形態によるPUSCHリソース決定の概略図である。図14Bに示されるように、UE110によりTRP120についてビーム障害が宣言され、かつ新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースがTRP120に関連付けられているとき、UE110は、BFRに関する情報を報告するためMAC CEを収容するのに用いるTRP120に関連付けられたPUSCHリソースを送信しなくてよい。UE110は、BFRに対するスケジューリング要求をトリガし得る。図14Bは単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0087】
本発明の実施形態において、UE110によりTRPについてビーム障害が宣言される場合、UE110は、TRPに関連付けされたアップリンク(UL)伝送を実行しなくてよい。UL伝送は、PUCCH、ランダムアクセスチャネル(RACH)、PUSCH(例えば、設定グラント(configured grant)、ダイナミックグラント(dynamic grant))、音声参照信号(SRS)および/または復調参照信号(DM-RS)を含み得るが、本発明はこれに限定されない。
【0088】
本発明の実施形態において、UE110が、ビーム障害が宣言されないかもしれないTRP(s)に関連付けられた候補ビームRSリスト(s)から候補ビームを決定した(または見つけた)とき、UEは、次の情報のうち少なくとも1つを基地局に報告し得る。当該情報には、ビーム障害が宣言されているTRPに関連付けられたインデックスまたはアイデンティティ(例えば、少なくとも1つのコンポーネントキャリア(CC)インデックス、少なくとも1つの新たな候補ビーム、CORESETPoolIndex、TRP_ID、グループ/セットID、もしくはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)、候補ビームRS IDおよびサービングセルインデックスが含まれ得るが、本発明はこれに限定されない。本実施形態では、報告された候補ビームRS IDを有する候補ビームRSの無線リンクの品質は、サービングBFD-RSよりも高いものであり得る。図9Aを例にとる。図9Aに示されるように、UE110は、ビーム障害がTRP120で発生したことを宣言してよく、かつ、UE110は、TRP130に関連付けられた候補ビームRSリスト#1内のRS(s)の測定を実行することができる。UE110が、候補ビームRSリスト#1内のRS#A1がBFR情報を報告するのに用いる候補ビームRSであると判断したとき、候補ビームRSリスト#1内のRS#A1の無線リンクの品質は、TRP130に関連付けられたサービングBFD-RS#1の無線リンクの品質よりも高いものであり得る。上述の例は単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0089】
本発明の別の実施形態では、UE110が全ての候補ビームRSリストから候補ビームを決定したとき、UEは、次の情報のうち少なくとも1つを基地局に報告し得る。当該情報には、ビーム障害が宣言されているTRPに関連付けられたインデックスまたはアイデンティティ(例えば、少なくとも1つのコンポーネントキャリア(CC)インデックス、少なくとも1つの新たな候補ビーム、CORESETPoolIndex、TRP_ID、グループ/セットID、もしくはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)、候補ビームRS ID、およびサービングセルインデックスが含まれ得るが、本発明はこれに限定されない。本実施形態では、報告された候補ビームRS IDを有する候補ビームRSの無線リンクの品質は、サービングBFD-RSよりも高いものであり得る。図9Aを例にとる。図9Aに示されるように、UE110は、ビーム障害がTRP120で発生したことを宣言してよく、かつ、UE110は、TRP120に関連付けられた候補ビームRSリスト#0およびTRP130に関連付けられた候補ビームRSリスト#1内のRS(s)の測定を実行することができる。UE110が、候補ビームRSリスト#1内のRS#A1が、BFR情報を報告するのに用いる候補ビームRSであると判断したとき、候補ビームRSリスト#1内のRS#A1の無線リンクの品質は、TRP130に関連付けられたサービングBFD-RS#1の無線リンクの品質よりも高いものであり得る。上述の例は単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0090】
本発明の別の実施形態では、UE110が、可能な候補ビームを判断するために測定を実行しないとき、つまり、UEが単一TRPオペレーションにフォールバックし得るとき、UEは、次の情報のうちの少なくとも1つを基地局に報告し得る。当該情報には、ビーム障害が宣言されているTRPに関連付けられたインデックスまたはアイデンティティ(例えば、少なくとも1つのコンポーネントキャリア(CC)インデックス、少なくとも1つの新たな候補ビーム、CORESETPoolIndex、TRP_ID、グループ/セットID、もしくはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)、およびサービングセルインデックスが含まれ得るが、本発明はこれに限定されない。例えば、TRP120でビーム障害が発生したとき、UE110は、全ての候補ビームRSリスト内のRS(s)の測定を実行しなくてよい。そして、UE110は、TRP120に関連付けられたインデックスもしくはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP_ID、グループ/セットID、もしくはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)、および/またはサービングセルインデックスを報告し得る。上述の例は単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0091】
本発明の別の実施形態では、UE110が、ビーム障害が宣言され得るTRPに関連付けられた候補ビームRSリストから候補ビームを決定した(または見つけた)とき、UEは、次の情報のうちの少なくとも1つを基地局に報告し得る。当該情報には、ビーム障害が宣言されているTRPに関連付けられたインデックスまたはアイデンティティ(例えば、少なくとも1つのコンポーネントキャリア(CC)インデックス、少なくとも1つの新たな候補ビーム、CORESETPoolIndex、TRP_ID、グループ/セットID、もしくはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)、候補ビームRS ID、およびサービングセルインデックスが含まれ得るが、本発明はこれに限定されない。本実施形態では、本実施形態では、報告された候補ビームRS IDを有する候補ビームRSの無線リンクの品質は、サービングBFD-RSよりも高いものであり得る。図9Dを例にとる。図9Dに示されるように、UE110は、ビーム障害がTRP120で発生したことを宣言してよく、かつ、UE110は、TRP120に関連付けられた候補ビームRSリスト#0内のRS(s)の測定を実行することができる。UE110が、候補ビームRSリスト#0内のRS#A2がBFR情報を報告するのに用いる候補ビームRSであると判断したとき、候補ビームRSリスト#0内のRS#A2の無線リンクの品質は、TRP130に関連付けられたサービングBFD-RS#1の無線リンクの品質よりも高いものであり得る。上述の例は単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0092】
本発明の別の実施形態では、UE110が、サービングTRPsに関連付けられた全ての候補ビームRSリストから少なくとも2つの候補ビームを決定した(または見つけた)とき、UEは、次の情報のうちの少なくとも1つを基地局に報告し得る。当該情報には、ビーム障害が宣言されているTRPに関連付けられたインデックスまたはアイデンティティ(例えば、少なくとも1つのコンポーネントキャリア(CC)インデックス、少なくとも1つの新たな候補ビーム、CORESETPoolIndex、TRP_ID、グループ/セットID、またはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)、同時に受信され得る候補ビームRSsの少なくとも2つの候補ビームRS IDs、およびービングセルインデックスが含まれ得るが、本発明はこれに限定されない。本実施形態では、UE110は、生存BFD-RSと同時に受信され得るいかなる候補ビームRSも見つけることができない。図9Fを例にとる。図9Fに示されるように、UE110は、ビーム障害がTRP120で発生したことを宣言してよく、かつ、UE110は、TRP120に関連付けられた候補ビームRSリスト#0およびTRP130に関連付けられた候補ビームRSリスト#1内のRS(s)の測定を実行することができる。UE110は、生存BFD-RS#1と同時に受信され得るいかなる候補ビームRSも見つけることができない。次いで、UE110は、BFR情報を報告するのに用いられる候補ビームRSsとして、同時に受信され得る候補ビームRSリスト#0内のRS#A2および候補ビームRSリスト#1内のRS#A1を見つける。上述の例は単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0093】
本発明の実施形態において、UE110がビーム障害回復要求を基地局に報告した後、UE110は、デフォルトビームが、ビーム障害が宣言されないかもしれないTRPに対応するインデックスまたはアイデンティティ(例えば、CORESETPoolIndex、TRP ID、グループ/セットID、またはグループ/セットインデックスであるが、本発明はこれに限定されない。)と関連する想定し得る。本実施形態では、UE110がビーム障害回復要求を有するPUCCHリソースを送信した後、UE110がBFR関連情報を報告するためMAC CEを収容するのに用いるPUSCHリソースを送信した後、またはUE110がCORESETのTCI状態の更新情報を受信する前に、DCIの受信と対応するPDSCHとの間のオフセットがしきい値timeDurationForQCLよりも低い場合、UE110は、サービングセルのCORESETPoolIndexの値と関連付けられたPDSCHのDM-RSポートが、同じの値のCORESETPoolIndexが設定される、CORESETsのうちで最も低いcontrolResourceSetIdを有する監視検索空間(monitored search space)に関連付けられたCORESETのPDCCH疑似コロケーション(quasi co-location)指示に用いられるQCLパラメータ(複数のQCLパラメータ)に関し、RS(s)と疑似コロケートされている(quasi co-located)と想定することができる。CORESETPoolIndexは、ビーム障害が宣言されないかもしれないTRPに関連付けられる。図15を例にとる。図15は、本発明の実施形態によるデフォルトビームの概略図である。図15においては、第1のRxビーム#0が、TRP120から伝送されるPDSCHリソースを受信するためのアンテナパネル#Aにあり、かつ第2のRxビーム#1が、TRP130から伝送されるPDSCHリソースを受信するためのアンテナパネル#Bにあると想定されている。図15に示されるように、UE110は、ビーム障害がTRP120で発生したことを宣言し得る。UE110がビーム障害回復要求を報告した後、デフォルトRxビーム(第2のRxビーム#1)が、UE110によってビーム障害が宣言されていないTRP130に関連付けられ得る。図15は単に本発明の実施形態を説明するのに用いられるに過ぎず、本発明はこれに限定されないという点に留意されたい。
【0094】
図16は本発明の実施形態によるビーム障害報告方法を説明するフローチャート1600である。本ビーム障害報告方法はUE110に適用することができる。図16に示されるように、S1610において、UE110の無線周波数(RF)信号処理デバイスが、第1の候補ビームRSリストおよび第2の候補ビーム参照信号(RS)リストを受信する。このうち、第1の候補ビームRSリストは第1のビーム障害検出RS(BFD-RS)セットに関連付けられ、第2の候補ビームRSリストは第2のBFD-RSセットに関連付けられている。
【0095】
ステップS162において、UE110のRF信号処理デバイスがビーム障害情報を報告する。このうち、ビーム障害情報には、少なくとも1つのコンポーネントキャリア(CC)インデックス、少なくとも1つの新たな候補ビーム、BFD-RSセットのアイデンティティ、またはCORESETPoolIndexのうちの少なくとも1つが含まれる。
【0096】
本発明のいくつかの実施形態によれば、ビーム障害報告方法は、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連しているとき、UE110のプロセッサが、第2のBFD-RSセットに関連付けられている第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つけることをさらに含む。
【0097】
本発明のいくつかの実施形態によれば、ビーム障害報告方法は、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連しているとき、UE110のプロセッサが、第1のBFD
-RSセットに関連付けられている第1の候補ビームRSリストおよび第2のBFD-RSセットに関連付けられている第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つけることをさらに含む。
【0098】
本発明のいくつかの実施形態によれば、ビーム障害報告方法は、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連しているとき、UE110のプロセッサが、全ての候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つけることをさらに含む。
【0099】
本発明のいくつかの実施形態によれば、ビーム障害報告方法は、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連しているとき、UE110のプロセッサが、第1のBFD-RSセットに関連付けられている第1の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つけることをさらに含む。
【0100】
本発明のいくつかの実施形態によれば、ビーム障害報告方法は、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連しているとき、UE110のプロセッサが、第2のBFD-RSセットに関連付けられている第2の候補ビームRSリストを除く全ての候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つけることをさらに含む。
【0101】
本発明のいくつかの実施形態によれば、ビーム障害報告方法は、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連しているとき、UE110のプロセッサが、第1のBFD-RSセットに関連付けられている第1の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して第1の候補ビームRSを見つけると共に、第2のBFD-RSセットに関連付けられている第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して第2の候補ビームRSを見つけることをさらに含み、このうち、第1の候補ビームRSおよび第2の候補ビームRSはUEに同時に受信される。
【0102】
本発明のいくつかの実施形態によれば、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連しているとき、UE110のプロセッサは、全ての候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる第1の候補ビームRSおよび第2の候補ビームRSを見つける。このうち、第1の候補ビームRSおよび第2の候補ビームRSはUEに同時に受信される。
【0103】
本発明のいくつかの実施形態によれば、ビーム障害報告方法において、各候補ビームRSリストはそれぞれ異なるBFD-RSセットに関連付けられる。
【0104】
本発明のいくつかの実施形態によれば、ビーム障害報告方法において、候補ビームRSリストは、全てのBFD-RSセットに関連付けられた全てのRSsを含む。
【0105】
本発明のいくつかの実施形態によれば、ビーム障害報告方法は、UE110のRF信号処理デバイスがビーム障害回復(BFR)のための第1のスケジューリング要求を伝送することをさらに含んでいてよく、このうち、第1のスケジューリング要求は第1のBFD-RSセットに関連付けられている。1実施形態では、ビーム障害が第2のBFD-RSセットに関連しているとき、RF信号処理デバイスは、第1のスケジューリング要求に対応する第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを送信する。別の実施形態では、ビーム障害が第1のBFD-RSセットに関連しているとき、RF信号処理デバイスは、第1のスケジューリング要求に対応する第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを送信する。
【0106】
本発明のいくつかの実施形態によれば、ビーム障害報告方法は、UE110のプロセッサが、ビーム障害回復(BFR)に関する情報を報告するために媒体アクセスチャネル制御エレメント(MAC CE)を収容するのに用いる物理アップリンク共用チャネル(PUSCH)リソースを送信するか否かを決定することをさらに含んでいてよい。新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースが、ビーム障害が宣言されていない第1のBFD-RSセットに関連している場合、プロセッサは、BFRに関する情報を報告するためにMAC CEを収容するのに用いるPUSCHリソースを送信することを決定する。新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースが、ビーム障害が宣言された第2のBFD-RSセットに関連している場合、プロセッサは、BFRに関する情報を報告するためにMAC CEを収容するのに用いるPUSCHリソースを送信しないことを決定する。
【0107】
本発明のいくつかの実施形態によれば、ビーム障害報告方法はさらに、UEのプロセッサが、PDSCHの少なくとも1つのDM-RSポートが、ビーム障害が宣言されていないBFD-RSセットに関連していると想定することを含んでいてよい。
【0108】
本開示および特許請求の範囲における順序を示す用語、例えば“第1”、“第2”、“第3”等の使用は、説明のためのものである。それは、それ自体何らかの順番や関係を示唆するものではない。
【0109】
本明細書に開示された態様に関して記載された方法のステップは、ハードウェア中、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュール中、または両者の組み合わせの中で直接具体化され得るものである。ソフトウェアモジュール(例えば、実行可能命令および関連データを含む)およびその他のデータは、データメモリ、例えば、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバルディスク、CD-ROM、または当該分野で周知のコンピュータ可読記憶媒体に常駐するものであってよい。サンプルの記憶媒体が、例えば、コンピュータ/プロセッサ(本明細書では、便宜上、“プロセッサ”と称され得るもの)のような機器に接続されて、プロセッサが記憶媒体から情報(例えば、コード)を読み出すと共に、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにすることができる。サンプルの記憶媒体はプロセッサにとって不可欠なものであり得る。プロセッサおよび記憶媒体はASICに常駐していてよい。ASICはユーザー装置に常駐していてよい。あるいは、プロセッサおよび記憶媒体は、ディスクリートコンポーネントとしてユーザー装置に存在し得る。また、いくつかの態様では、任意の適したコンピュータプログラム製品が、本開示の1つまたはそれ以上の態様に関するコードを含むコンピュータ可読媒体を含むものであり得る。いくつかの態様では、コンピュータプログラム製品は包装材を含んでいてよい。
【0110】
以上の段落には、多数の態様が記載されている。本発明の開示は多くの方法によって成すことができ、かつ開示された実施形態中の特定の構成または機能は単に代表的な様子を提示するものにすぎないということは、明らかである。当業者は、本発明において開示されたすべての態様が、独立に適用可能である、または組み込まれることが可能である旨を理解するであろう。
【0111】
本発明を、例を用い、好ましい実施形態により説明したが、本発明はこれ限定されないということが理解されるべきである。当業者であれば、本発明の範囲および精神を逸脱することなく、様々な変化や変更を加えることもできる。よって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲およびそれらの均等物によって定義および保護されなければならない。
【符号の説明】
【0112】
110、310…ユーザー装置(UE)
111…ベースバンド信号処理デバイス
112…RF信号処理デバイス112
113…プロセッサ
114…記憶装置
120…TRP
130…TRP
200…無線通信システム200
320…TRP
BFD-RS#0、BFD-RS#1…ビーム障害検出参照信号
RS#A0、RS#A1、RS#A2、RS#A3、RS#A4…参照信号
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図9D
図9E
図9F
図9G
図10
図11
図12
図13A
図13B
図14A
図14B
図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2023-08-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビーム障害報告に用いるユーザー装置(UE)であって、無線周波数(RF)信号処理デバイスを有し、前記無線周波数(RF)信号処理デバイスは、
第1のビーム障害検出参照信号(BFD-RS)セットに関連付けられた第1の候補ビーム参照信号(RS)リストおよび第2のBFD-RSセットに関連付けられた第2の候補ビームRSリストを受信する手段と、
前記第1のBFD-RSセットおよび/または前記第2のBFD-RSセットに含まれるBFD-RSの品質を検出する手段と、
前記検出した品質が第1のしきい値よりも低いとき、ビーム障害インスタンス(BFI)を提供し、前記BFIの数が第2のしきい値以上のとき、ビーム障害回復をトリガし、前記受信した前記第1の候補ビームRSリストおよび/または前記受信した前記第2の候補ビームRSリスト内の参照信号(RSs)の測定を実行して新たな候補ビームを見つける手段と、
前記第1の候補ビームRSリストおよび/または前記第2の候補ビームRSリストに関連付けられたビーム障害情報を報告する手段と、を有し、
前記ビーム障害情報は前記ビーム障害が発生した送受信ポイント(TRP)に関連付けられた少なくとも1つのコンポーネントキャリア(CC)インデックス、少なくとも1つの前記新たな候補ビーム、BFD-RSセットのアイデンティティ(identity)、または前記ビーム障害が発生したTRPに関連付けられたCORESETPoolIndexのうちのなくとも1つを含むユーザー装置。
【請求項2】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連するとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第2のBFD-RSセットに関連付けられた前記第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つける、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項3】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連するとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられた前記第1の候補ビームRSリストおよび前記第2のBFD-RSセットに関連付けられた前記第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つける、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項4】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられている前記第1の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つける、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項5】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられている前記第1の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して第1の候補ビームRSを見つけると共に、前記第2のBFD-RSセットに関連付けられている前記第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して第2の候補ビームRSを見つけ、このうち前記第1の候補ビームRSおよび前記第2の候補ビームRSは前記ユーザー装置に同時に受信されるものであるか、または、前記ユーザー装置の前記プロセッサが、全ての候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる第1の候補ビームRSおよび第2の候補ビームRSを見つけ、このうち前記第1の候補ビームRSおよび前記第2の候補ビームRSは前記ユーザー装置に同時に受信されるものである、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項6】
各候補ビームRSリストがそれぞれ異なるBFD-RSセットに関連付けられている、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項7】
前記RF信号処理デバイスがビーム障害回復(BFR)のための第1のスケジューリング要求を送信し、ビーム障害が前記第2のBFD-RSセットに関連しているとき、前記RF信号処理デバイスは、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられた前記第1のスケジューリング要求に対応する第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを送信するか、またはビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記RF信号処理デバイスは、前記第2のBFD-RSセットに関連付けられた前記第1のスケジューリング要求に対応する第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを送信する、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項8】
前記ユーザー装置のプロセッサが、ビーム障害回復(BFR)に関する情報を報告するために媒体アクセスチャネル制御エレメント(MAC CE)を収容するのに用いる物理アップリンク共用チャネル(PUSCH)リソースを送信するか否かを決定し、新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースが、ビーム障害が宣言されていない前記第1のBFD-RSセットに関連付けられている場合、前記プロセッサは、前記BFRに関する情報を報告するために前記MAC CEを収容するのに用いる前記PUSCHリソースを送信することを決定し、かつ、新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースが、ビーム障害が宣言された前記第2のBFD-RSセットに関連している場合、前記プロセッサは、前記BFRに関する情報を報告するために前記MAC CEを収容するのに用いる前記PUSCHリソースを送信しないことを決定する、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項9】
前記ユーザー装置のプロセッサが、PDSCHの少なくとも1つのDM-RSポートはビーム障害が宣言されていないBFD-RSセットに関連していると想定する、請求項1に記載のユーザー装置。
【請求項10】
ユーザー装置(UE)に適用されるビーム障害報告方法であって、
前記ユーザー装置の無線周波数(RF)信号処理デバイスにより、第1のビーム障害検出参照信号(BFD-RS)セットに関連付けられ第1の候補ビーム参照信号(RS)リスト、および第2のBFD-RSセットに関連付けられ第2の候補ビームRSリストを受信するステップと、
前記RF信号処理デバイスにより、前記第1のBFD-RSセットおよび/または前記第2のBFD-RSセットに含まれるBFD-RSの品質を検出するステップと、
前記RF信号処理デバイスにより、前記検出した品質が第1のしきい値よりも低いとき、ビーム障害インスタンス(BFI)を提供し、前記BFIの数が第2のしきい値以上のとき、ビーム障害回復をトリガし、前記受信した前記第1の候補ビームRSリストおよび/または前記受信した前記第2の候補ビームRSリスト内の参照信号(RSs)の測定を実行して新たな候補ビームを見つけるステップと、
前記RF信号処理デバイスにより前記ビーム障害が発生した送受信ポイント(TRP)に関連付けられた少なくとも1つのコンポーネントキャリア(CC)インデックス、少なくとも1つの新たな候補ビーム、BFD-RSセットのアイデンティティ(identity)、または前記ビーム障害が発生した送受信ポイント(TRP)に関連付けられたCORESETPoolIndexのうちの少なくとも1つが含まれ、前記第1の候補ビームRSリストおよび/または前記第2の候補ビームRSリストに関連付けられたビーム障害情報を報告するステップと、
を含むビーム障害報告方法。
【請求項11】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第2のBFD-RSセットに関連付けられている前記第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つけるステップをさらに含む請求項10に記載のビーム障害報告方法。
【請求項12】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられている前記第1の候補ビームRSリスト、および前記第2のBFD-RSセットに関連付けられている前記第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つけるステップをさらに含む請求項10に記載のビーム障害報告方法。
【請求項13】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられている前記第1の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる候補ビームRSを見つけるステップをさらに含む請求項10に記載のビーム障害報告方法。
【請求項14】
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられている前記第1の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して第1の候補ビームRSを見つけると共に、前記プロセッサが、前記第2のBFD-RSセットに関連付けられている前記第2の候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して第2の候補ビームRSを見つけるステップであって、前記第1の候補ビームRSおよび前記第2の候補ビームRSは前記ユーザー装置に同時に受信されるものである、ステップ、または、
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記ユーザー装置のプロセッサが、全ての候補ビームRSリスト内のRSsの測定を実行して、ビーム障害報告に用いる第1の候補ビームRSおよび第2の候補ビームRSを見つけるステップであって、前記第1の候補ビームRSおよび前記第2の候補ビームRSは前記ユーザー装置に同時に受信されるものである、ステップ
をさらに含む請求項10に記載のビーム障害報告方法。
【請求項15】
各候補ビームRSリストがそれぞれ異なるBFD-RSセットに関連付けられている、請求項10に記載のビーム障害報告方法。
【請求項16】
前記RF信号処理デバイスが、ビーム障害回復(BFR)に用いる第1のスケジューリング要求を送信するステップをさらに含む、請求項10に記載のビーム障害報告方法。
【請求項17】
ビーム障害が前記第2のBFD-RSセットに関連しているとき、前記RF信号処理デバイスが、前記第1のBFD-RSセットに関連付けられた前記第1のスケジューリング要求に対応する第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを送信するステップ、または
ビーム障害が前記第1のBFD-RSセットに関連しているとき、前記RF信号処理デバイスが、前記第2のBFD-RSセットに関連付けられた前記第1のスケジューリング要求に対応する第1の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを送信するステップ
をさらに含む請求項16に記載のビーム障害報告方法。
【請求項18】
前記ユーザー装置のプロセッサが、ビーム障害回復(BFR)に関する情報を報告するために媒体アクセスチャネル制御エレメント(MAC CE)を収容するのに用いる物理アップリンク共用チャネル(PUSCH)リソースを送信するか否かを決定するステップ、
新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースが、ビーム障害が宣言されていない前記第1のBFD-RSセットに関連している場合、前記プロセッサが、前記BFRに関する情報を報告するために前記MAC CEを収容するのに用いる前記PUSCHリソースを送信することを決定するステップ、および
新たな伝送に利用可能なPUSCHリソースが、ビーム障害が宣言された前記第2のBFD-RSセットに関連している場合、前記プロセッサが、前記BFRに関する情報を報告するために前記MAC CEを収容するのに用いる前記PUSCHリソースを送信しないことを決定するステップ、
をさらに含む請求項10に記載のビーム障害報告方法。
【請求項19】
前記ユーザー装置のプロセッサが、PDSCHの少なくとも1つのDM-RSポートは、ビーム障害が宣言されていないBFD-RSセットに関連していると想定するステップをさらに含む請求項10に記載のビーム障害報告方法。