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特開2023-126509光起電力モジュール及光起電力モジュールの折り畳み方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126509
(43)【公開日】2023-09-07
(54)【発明の名称】光起電力モジュール及光起電力モジュールの折り畳み方法
(51)【国際特許分類】
   H02S 30/20 20140101AFI20230831BHJP
   H02S 40/36 20140101ALI20230831BHJP
   H02S 40/34 20140101ALI20230831BHJP
   H01L 31/048 20140101ALI20230831BHJP
【FI】
H02S30/20
H02S40/36
H02S40/34
H01L31/04 560
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2023116562
(22)【出願日】2023-07-18
(31)【優先権主張番号】202211215987.X
(32)【優先日】2022-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】522171073
【氏名又は名称】晶科能源(海▲寧▼)有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】519095522
【氏名又は名称】ジョジアン ジンコ ソーラー カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【弁理士】
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】李寧
(72)【発明者】
【氏名】肖鵬軍
(72)【発明者】
【氏名】戴智剛
(72)【発明者】
【氏名】楊森
(72)【発明者】
【氏名】孔維衝
(72)【発明者】
【氏名】李波
(72)【発明者】
【氏名】尹家祥
(72)【発明者】
【氏名】陶春華
(57)【要約】
【課題】本願の実施例は、太陽電池の技術分野に関し、特に光起電力モジュール及光起電力モジュールの折り畳み方法に関する。
【解決手段】複数の電池セルと、第1フレキシブル被覆層と、第2フレキシブル被覆層と、を含み、電池セルがアレイ状に配列され、ここで、各行の電池セルが第1方向に沿って間隔をあけて配列され、各列の電池セルが第2方向に沿って間隔をあけて配列され、電池セルは、第1表面及び第2表面を有し、第1フレキシブル被覆層が電池セルの第1表面側に位置し、第2フレキシブル被覆層が電池セルの第2表面側に位置し、光起電力モジュールは、隣接する2行の電池セル間の隙間に沿って折り畳まれるか、または隣接する2列の電池セル間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、隣接する2つの電池セル間の折り畳み角度は0°~180°である。本願の実施例は、光起電力モジュールの折り畳み性能を向上させることに有利である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルと、第1フレキシブル被覆層と、第2フレキシブル被覆層と、を含み、
前記電池セルがアレイ状に配列され、ここで、各行の前記電池セルが第1方向に沿って間隔をあけて配列され、各列の前記電池セルが第2方向に沿って間隔をあけて配列され、前記電池セルは、第1表面及び第2表面を有し、
前記第1フレキシブル被覆層が前記電池セルの第1表面側に位置し、
前記第2フレキシブル被覆層が前記電池セルの第2表面側に位置し、
光起電力モジュールは、隣接する2行の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳まれるか、または隣接する2列の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、隣接する2つの電池セル間の折り畳み角度は0°~180°である、
ことを特徴とする光起電力モジュール。
【請求項2】
複数本の支持プレートをさらに含み、前記支持プレートが間隔をあけて配列され、前記支持プレートの延在方向が各列の前記電池セルの配列方向または各行の前記電池セルの配列方向と同じであり、かつ、1つの前記支持プレートが1列の前記電池セルまたは1行の前記電池セルの第2表面に位置している、
ことを特徴とする請求項1に記載の光起電力モジュール。
【請求項3】
前記支持プレートの厚さは20μm~5000μmであり、隣接する2本の支持プレート間のピッチは10mm~200mmである、
ことを特徴とする請求項2に記載の光起電力モジュール。
【請求項4】
前記支持プレートの配列方向に沿って、最外側に位置する2つの前記支持プレートのうち、少なくとも1つの前記支持プレートの表面には前記電池セルが設けられていない、
ことを特徴とする請求項2に記載の光起電力モジュール。
【請求項5】
前記光起電力モジュールは隣接する2行の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、1本の前記支持プレートは1行の前記電池セルの第2表面に位置しており、前記光起電力モジュールは隣接する2列の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、1本の前記支持プレートは1列の前記電池セルの第2表面に位置している、
ことを特徴とする請求項2に記載の光起電力モジュール。
【請求項6】
1列の前記電池セルにおいて、隣接する2つの電池セルが直列に接続され、1列の電池セルが1つのセルストリングを構成することに用いられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の光起電力モジュール。
【請求項7】
前記光起電力モジュールは隣接する2行の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、隣接する2つの前記セルストリングは直列に接続される、
ことを特徴とする請求項6に記載の光起電力モジュール。
【請求項8】
隣接する2列のセルストリング間のピッチは10mm~200mmである、
ことを特徴とする請求項7に記載の光起電力モジュール。
【請求項9】
バスバーをさらに含み、前記バスバーが前記電池セルの第1表面または第2表面に位置し、前記バスバーが第1方向に沿って延在しており、前記バスバーが最外側の2つの前記セルストリングのうちの、1つの前記セルストリングの正極ともう1つの前記セルストリングの負極を電気的に接続し、かつ前記バスバーが隣接する2つのセルストリングを直列に接続することにも用いられる、
ことを特徴とする請求項7に記載の光起電力モジュール。
【請求項10】
前記セルストリングは隣接する2列の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、隣接する2つのセルストリングは並列に接続される、
ことを特徴とする請求項6に記載の光起電力モジュール。
【請求項11】
隣接する2列のセルストリング間のピッチは10mm~200mmである、
ことを特徴とする請求項10に記載の光起電力モジュール。
【請求項12】
バスバーをさらに含み、前記バスバーが前記電池セルの第1表面または第2表面に位置し、前記バスバーは、第2方向に沿って延在し、かつ1つのセルストリングにおける最外側の2つの電池セルに電気的に接続されることに用いられる、
ことを特徴とする請求項11に記載の光起電力モジュール。
【請求項13】
前記光起電力モジュールは、中心領域と、周辺領域と、を含み、前記セルストリングが前記中心領域に位置し、ジャンクションボックスをさらに含み、前記ジャンクションボックスが前記光起電力モジュールの周辺領域に位置し、かつ前記ジャンクションボックスが前記光起電力モジュールにおいて前記光起電力モジュールの折り畳み方向に沿う一方側に位置している、
ことを特徴とする請求項7または10に記載の光起電力モジュール。
【請求項14】
前記ジャンクションボックスは前記バスバーの前記電池セルから離れた側に位置しており、かつ、前記セルストリングが隣接する2列の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられた時、前記ジャンクションボックスは前記バスバーの一端に正対する、
ことを特徴とする請求項13に記載の光起電力モジュール。
【請求項15】
上記の請求項1に記載の光起電力モジュールに適用される光起電力モジュールの折り畳み方法であって、
複数行の電池セルにおける行の配列方向に沿って、各行の前記電池セルを第1行の電池セル~第N行の電池セルに順次命名し、複数列の前記電池セルにおける列の配列方向に沿って、各列の前記電池セルを第1列の電池セル~第M列の電池セルに順次命名し、前記折り畳み方法は、
前記光起電力モジュールを隣接する2行の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳み、ここで、前記第n+1行の前記電池セルが、前記第n行の前記電池セルの上方に位置し、1≦n<Nであり、または、
前記光起電力モジュールを隣接する2列の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳み、ここで、第m+1列の前記電池セルが、前記第m列の前記電池セルの上方に位置し、1≦m<Mであることを含む、
ことを特徴とする光起電力モジュールの折り畳み方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の実施例は、太陽電池の技術分野に関し、特に光起電力モジュール及光起電力モジュールの折り畳み方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光起電力モジュールは、太陽電池パネルとも呼ばれ、「光起電力効果」によって発電し、太陽光発電システムの中核部分である。ダブルカーボン政策の普及に伴い、グリーン建築は業界のメインテーマとなり、折り畳み可能なフレキシブル光起電力モジュールは建物のドア、窓、レクリエーショナルビークル(Recreational Vehicle)の遮光カーテン、サンバイザーなどとすることができる。フレキシブル光起電力モジュールが展開されると、遮蔽作用を提供するだけでなく、発電することも可能である。折り畳んだ後の占用面積が小さく、収納が便利であり、フレキシブル光起電力モジュールがますます人気が高まっている。
【0003】
しかしながら、現在、光起電力モジュールは折り畳み性能がよくない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例には、少なくとも、光起電力モジュールの折り畳み性能を向上させることに有利である光起電力モジュール及光起電力モジュールの折り畳み方法が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願の実施例には、光起電力モジュールが提供され、この光起電力モジュールは、複数の電池セルと、第1フレキシブル被覆層と、第2フレキシブル被覆層と、を含み、前記電池セルがアレイ状に配列され、ここで、各行の前記電池セルが第1方向に沿って間隔をあけて配列され、各列の前記電池セルが第2方向に沿って間隔をあけて配列され、前記電池セルは、第1表面及び第2表面を有し、前記第1フレキシブル被覆層が前記電池セルの第1表面側に位置し、前記第2フレキシブル被覆層が前記電池セルの第2表面側に位置し、前記光起電力モジュールは、隣接する2行の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳まれるか、または隣接する2列の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、隣接する2つの電池セル間の折り畳み角度は0°~180°である。
【0006】
また、複数本の支持プレートをさらに含み、前記支持プレートが間隔をあけて配列され、前記支持プレートの延在方向が各列の前記電池セルの配列方向または各行の前記電池セルの配列方向と同じであり、かつ、1つの前記支持プレートが1列の前記電池セルまたは1行の前記電池セルの第2表面に位置している。
【0007】
また、前記支持プレートの厚さは20μm~5000μmであり、隣接する2本の支持プレート間のピッチは10mm~200mmである。
【0008】
また、前記支持プレートの配列方向に沿って、最外側に位置する2つの前記支持プレートのうち、少なくとも1つの前記支持プレートの表面には前記電池セルが設けられていない。
【0009】
また、前記光起電力モジュールは隣接する2行の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、1本の前記支持プレートは1行の前記電池セルの第2表面に位置しており、前記光起電力モジュールは隣接する2列の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、1本の前記支持プレートは1列の前記電池セルの第2表面に位置している。
【0010】
また、1列の前記電池セルにおいて、隣接する2つの電池セルが直列に接続され、1列の電池セルが1つのセルストリングを構成することに用いられる。
【0011】
また、前記光起電力モジュールは隣接する2行の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、隣接する2つの前記セルストリングは直列に接続される。
【0012】
また、隣接する2行の電池セル間のピッチは10mm~200mmである。
【0013】
また、バスバーをさらに含み、前記バスバーが前記電池セルの第1表面または第2表面に位置し、前記バスバーが第1方向に沿って延在しており、前記バスバーが最外側の2つの前記セルストリングのうちの、1つの前記セルストリングの正極ともう1つの前記セルストリングの負極を電気的に接続し、かつ前記バスバーが隣接する2つのセルストリングを直列に接続することにも用いられる。
【0014】
また、前記セルストリングは隣接する2列の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、隣接する2つのセルストリングは並列に接続される。
【0015】
また、隣接する2列の電池セル間のピッチは10mm~200mmである。
【0016】
また、バスバーをさらに含み、前記バスバーが前記電池セルの第1表面または第2表面に位置し、前記バスバーは、第2方向に沿って延在し、かつ1つのセルストリングにおける最外側の2つの電池セルに電気的に接続されることに用いられる。
【0017】
また、前記光起電力モジュールは、中心領域と、周辺領域と、を含み、前記セルストリングが前記中心領域に位置し、ジャンクションボックスをさらに含み、前記ジャンクションボックスが前記光起電力モジュールの周辺領域に位置し、かつ前記ジャンクションボックスが前記光起電力モジュールにおいて前記光起電力モジュールの折り畳み方向に沿う一方側に位置している。
【0018】
また、前記ジャンクションボックスは前記バスバーの前記電池セルから離れた側に位置しており、かつ、前記セルストリングが隣接する2列の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられた時、前記ジャンクションボックスは前記バスバーの一端に正対する。
【0019】
以上に対応して、本願の実施例には、上記のいずれか1項に記載の光起電力モジュールに適用される光起電力モジュールの折り畳み方法がさらに提供され、複数行の電池セルにおける行の配列方向に沿って、各行の前記電池セルを第1行の電池セル~第N行の電池セルに順次命名し、複数列の前記電池セルにおける列の配列方向に沿って、各列の前記電池セルを第1列の電池セル~第M列の電池セルに順次命名し、前記折り畳み方法は、前記光起電力モジュールを隣接する2行の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳み、ここで、前記第n+1行の前記電池セルが、前記第n行の前記電池セルの上方に位置し、1≦n<Nであり、または、前記光起電力モジュールを隣接する2列の前記電池セル間の隙間に沿って折り畳み、ここで、第m+1列の前記電池セルが、前記第m列の前記電池セルの上方に位置し、1≦m<Mであることを含む。具体的に、図2~3を参照することができ、各行の電池セルが順次折り畳まれ、または各列の電池セルが順次折り畳まれ、隣接する2つの電池セル間の折り畳み角度が0°である場合、積層構造を形成する。
【発明の効果】
【0020】
本願の実施例に係る技術案は、少なくとも以下の利点を有する。
【0021】
本願の実施例に係る光起電力モジュールの技術案では、第1フレキシブル被覆層と第2フレキシブル被覆層を設けることで、光起電力モジュールの折り畳みが容易になる。光起電力モジュールが折り畳まれる時に、隣接する2行の電池セル間の隙間または隣接する2列の電池セル間の隙間に沿って折り畳まれることができ、これにより、単一の光起電力モジュール内の折り畳みを実現できるだけでなく、光起電力モジュールの折り畳みが比較的規則的になり、光起電力モジュールを収納することに役立つ。また、隣接する2つの電池セル間の折り畳み角度を0°~180°とすることで、光起電力モジュールが折り畳まれた後、隣接する2行の電池セルまたは隣接する2列の電池セルを完全に重ねることができ、光起電力モジュールが折り畳まれた後の体積を小さくし、光起電力モジュールの収納にさらに寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
一つ又は複数の実施例は、対応する添付の図面における図で例示的に説明されるが、これらの例示的な説明は、実施例を限定するものではなく、特に断りのない限り、添付の図面における図は比例上の制限を形成しない。
図1図1は、本願の一実施例によって提供される光起電力モジュールの構成を示す図である。
図2図2は、本願の一実施例によって提供される光起電力モジュールの折り畳み構成を示す図である。
図3図3は、本願の一実施例によって提供される光起電力モジュールの折り畳み構成を示す図である。
図4図4は、本願の一実施例によって提供される光起電力モジュールの回路構成を示す図である。
図5図5は、本願の一実施例によって提供される光起電力モジュールの上面視構成を示す図である。
図6図6は、本願の一実施例によって提供される別の光起電力モジュールの回路構成を示す図である。
図7図7は、本願の一実施例によって提供される別の光起電力モジュールの上面視構成を示す図である。
図8図8は、本願の一実施例によって提供される別の光起電力モジュールの構成を示す図である。
図9図9は、本願の一実施例によって提供される別の光起電力モジュールの構成を示す図である。
図10図10は、本願の一実施例によって提供され別の光起電力モジュールの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
背景技術によれば、現在、光起電力モジュールの折り畳み性能は良くないという問題が存在していることがわかる。
【0024】
分析からわかるように、光起電力モジュールの折り畳み性能がよくない原因の1つとして、従来の折り畳み可能な光起電力モジュールでは、電池セルの2つの表面に位置するカバープレートをフレキシブルフロントプレートまたはフレキシブルリアプレートに置き換えるだけで、フレキシブルフロントプレートとフレキシブルリアプレートの曲率半径内でモジュールを曲げることができるが、この折り畳み方式の曲がり程度が限られており、折り畳んで収納することができず、一方、折り畳み可能な光起電力モジュールが主に接続部材を介して2つまたは複数の光起電力モジュールを接続しており、複数の光起電力モジュールを上下に折り畳むが、この折り畳み方式は単一の光起電力モジュール内の折り畳みを実現できず、折り畳んだ後の光起電力モジュールの体積が比較的大きくなり、搬送が困難になることである。
【0025】
本願の実施例では、光起電力モジュールが提供され、第1フレキシブル被覆層と第2フレキシブル被覆層を設けることで、光起電力モジュールの折り畳みが容易になる。光起電力モジュールが隣接する2行の電池セル間の隙間または隣接する2列の電池セル間の隙間に沿って折り畳まれるように設置することにより、単一の光起電力モジュール内の折り畳みを実現できるだけでなく、光起電力モジュールの折り畳みが比較的規則的になり、光起電力モジュールを収納することに役立つ。隣接する2つの電池セル間の折り畳み角度を0°~180°とすることで、光起電力モジュールが折り畳まれた後、隣接する2行の電池セルまたは隣接する2列の電池セルを完全に重ねることができ、光起電力モジュールが折り畳まれた後の体積を小さくし、光起電力モジュールの収納にさらに寄与する。
【0026】
以下、本願の各実施例について図面を結合して詳細に説明する。しかしながら、当業者は理解できるが、読者に本願をよりよく理解させるために、本願の各実施例において多数の技術的細部が提案されているが、これらの技術的細部及び以下の各実施例に基づく種々の変更や修正がなくても、本願が保護を要求している技術案を実現することができる。
【0027】
図1は、本願の一実施例によって提供される光起電力モジュールの構成を示す図である。
【0028】
図1に示すように、光起電力モジュールは、複数の電池セル100と、第1フレキシブル被覆層102と、第2フレキシブル被覆層103と、を含み、電池セル100がアレイ状に配列され、ここで、各行の電池セル100が第1方向Xに沿って間隔をあけて配列され、各列の電池セル100が第2方向Yに沿って間隔をあけて配列され、電池セル100は、第1表面及び第2表面を有し、第1フレキシブル被覆層102が電池セル100の第1表面側に位置し、第2フレキシブル被覆層103が電池セル100の第2表面側に位置し、光起電力モジュールは、隣接する2行の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれるか、または隣接する2列の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度は0°~180°である。
【0029】
電池セル100は入射光線中の光子を吸収し、電子正孔対を生成することに用いられ、電子正孔対は電池セル100に内蔵された電界によって分離され、PN接合の両端に電位を生じさせて、光エネルギーを電気エネルギーに変換する。いくつかの実施例では、電池セル100の第1表面は、受光面として入射光を吸収することに用いられる。また、いくつかの実施例では、電池セル100の2つの表面はいずれも、入射光を吸収するための受光面とすることができる。いくつかの実施例では、電池セル100は結晶シリコン太陽電池、例えば、単結晶シリコン太陽電池または多結晶シリコン太陽電池であってもよい。理解できるように、いくつかの実施例では、電池セル100は全体または複数の分割されたスライス(例えば、2分割、3分割、4分割など)であってよい。
【0030】
第1フレキシブル被覆層102と第2フレキシブル被覆層103はそれぞれ電池セル100の対向する2つの表面に位置している。第1フレキシブル被覆層102及び第2フレキシブル被覆層103は、柔軟性、絶縁性、耐水性及び耐劣化性に優れた材料を選ぶことができる。これにより、第1フレキシブル被覆層102と第2フレキシブル被覆層103は電池セル100に対して良好な保護及び封止作用を果たすことができる。同時に、第1フレキシブル被覆層102と第2フレキシブル被覆層103は柔軟性に優れているため、光起電力モジュール全体が折り畳まれやすくなる。
【0031】
具体的には、いくつかの実施例では、第1フレキシブル被覆層102はフレキシブルカバープレートであってもよい。これにより、第1フレキシブル被覆層102を設けることで、光起電力モジュールの折り畳みを実現できるだけでなく、電池セル100の第1表面に良好な保護作用を提供することができる。具体的には、いくつかの実施例では、フレキシブルカバープレートは、例えばPVF(polyvinyl fluoride、ポリフッ化ビニル)、PVDF(polyvinylidene fluoride、ポリフッ化ビニリデン)、ETFE(Ethylene-terafluoroethlene、エチレンテト-ラフルオロエチレン共重合体)などの耐劣化性、耐引っ掻き性の材料を選ぶことができる。
【0032】
いくつかの実施例では、第2フレキシブル被覆層103は絶縁布であってもよい。絶縁布は、電池セル100の漏電を防止し、電池セル100の正常な使用性能を維持する一方、高い柔軟性を有しており、電池セル100の折り畳み性能をさらに高めることができる。
【0033】
隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度を0°~180°に設定し、具体的には、隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度が180°である場合、光起電力モジュールは展開された状態にあり、隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度が0°である場合、隣接する2つの電池セル100は上下に積み重ねられた構造を形成する。これにより、光起電力モジュールは、隣接する2行の電池セル100間の隙間に沿って、さらに行の配列方向に沿って順次折り畳まれた後、各行の電池セル100と隣接する1行の電池セル100との間に積層構造が形成され、最終的に折り畳まれた光起電力モジュールでは、複数行の電池セル100が順次積み重ねられて、折り畳まれた後の光起電力モジュールの占用面積が実際に1行の電池セル100の面積だけになる。ひいては、折り畳まれた光起電力モジュールの面積を大幅に低減している。例えば、光起電力モジュールには、間隔をあけて配列された電池セル100が10行あり、光起電力モジュールが隣接する2行の電池セル100間の隙間に沿って、さらに行の配列方向に沿って順次折り畳まれた後、光起電力モジュールの占用面積は実際に1行の電池セル100の占用面積だけであり、折り畳まれた後の光起電力モジュールの占用面積は展開後の光起電力モジュールの占用面積の1/10となり、ひいては収納の難易度を大きく低下させている。同様に、光起電力モジュールは、隣接する2列電池セル100間の隙間に沿って、さらに列の配列方向に沿って順次折り畳まれた後、各列の電池セル100と隣接する1列電池セル100との間に積層構造が形成され、ひいては最終的に折り畳まれた後の光起電力モジュールでは、複数列の電池セル100が順次積層される。
【0034】
具体的には、隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度は、需要に応じて複数の角度に調整されることができる。例えば、図2に示すように、いくつかの実施例では、隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度は、0°~30°または30°~45°であってもよい。上記の角度範囲内では、光起電力モジュールの収納が便利になり、光起電力モジュール収納後の占用面積が小さい。図3に示すように、他のいくつかの実施例では、隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度は、45°~60°、60°~80°、80°~90°、90°~120°、120°~145°、145°~165°または165°~180°であってもよい。上記の角度範囲内では、隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度が大きく、隣接する電池セル100間が展開した後に大きな面積を有し、ひいては遮光カーテンまたは遮光シェルターとして利用することができ、また、隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度を調整することで、光起電力モジュールの展開面積を調整することができ、これにより、異なるニーズに対応する。
【0035】
いくつかの実施例では、1列の電池セル100において、隣接する2つの電池セル100が直列に接続され、1列の電池セル100が1つのセルストリング1を構成することに用いられる(図4及び図6では、点線のボックスで示されている)。いくつかの実施例では、さらに、隣接する2つの電池セル100を直列に接続することに用いられるフレキシブルPVリボンを含む。フレキシブルPVリボンは電池セル100の表面に設けられ、フレキシブルPVリボンは電池セル100におけるグリッド線表面に位置し、かつ隣接する2つの電池セル100を接続し、これによって、隣接する2つの電池セル100を電気的に接続することができる。フレキシブルPVリボンは柔軟性に優れており、これによって、1つのセルストリング1における隣接する2つの電池セル100を互いに折り畳むことを実現することができると同時に、フレキシブルPVリボンの正常な電流輸送性能を維持することができる。
【0036】
いくつかの実施例では、フレキシブルPVリボンは、一端が1つの電池セル100の第1表面に電気的に接続され、他端が隣接する電池セル100の第2表面に電気的に接続され、これによって、2つの電池セル100間の電気的接続が形成される。他のいくつかの実施例では、フレキシブルPVリボンは、一端が1つの電池セル100の第1表面に電気的に接続され、他端が隣接する電池セル100の第1表面に電気的に接続されか、または、フレキシブルPVリボンは、一端が1つの電池セル100の第2表面に電気的に接続され、他端が隣接する電池セル100の第2表面に電気的に接続され、これによって、隣接する電池セル100間の電気的接続が形成される。いくつかの実施例では、フレキシブルPVリボンの形状は、円形、矩形、台形または三角形のうちのいずれかであってもよい。上記の形状のフレキシブルPVリボンは厚さが大きくて、フレキシブルPVリボンの電流輸送性能を改善することができる。
【0037】
いくつかの実施例では、フレキシブルPVリボンの厚さは50μm~500μmであり、例えば、50μm~80μm、80μm~100μm、100μm~150μm、150μm~180μm、180μm~230μm、230μm~250μm、280μm~300μm、300μm~350μm、350μm~400μm、400μm~450μmまたは450μm~500μmであってもよい。この厚さの範囲内であれば、フレキシブルPVリボンの厚さが厚すぎず、1つのセルストリングにおける隣接する2つの電池セル100間の隙間に沿って折り畳む時に、フレキシブルPVリボンの厚さが大きすぎることに起因して隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度が制限されるという問題を防ぐことができる。一方、この範囲内では、フレキシブルPVリボンの厚さも小さすぎず、フレキシブルPVリボンの良好な電流輸送性能を維持し、光起電力モジュールの電流収集能力を高めることができる。
【0038】
図4に示すように、いくつかの実施例では、光起電力モジュールは隣接する2行の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、隣接する2つのセルストリングが直列に接続されている。つまり、光起電力モジュールでは、電池セル100間の電気的接続関係はいずれも直列接続であり、即ち、光起電力モジュールでは、複数の電池セル100から構成された回路は直列回路である。いくつかの実施例では、隣接する2つのセルストリング間は、フレキシブルPVリボンを介して電気的に接続されてもよい。
【0039】
1列の電池セル100は1つのセルストリングを構成することに用いられ、隣接する2つのセルストリングを直列接続するように設ける場合、光起電力モジュールは隣接する2行の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれる。即ち、1つのセルストリングの中で、隣接する2つの電池セル100は互いに折り畳まれる。このように設置することで、光起電力モジュールにおける他の回路に対する折り畳みを減らすことができ、ひいては光起電力モジュール回路の完全性を確保することができる。これは、光起電力モジュールの回路が直列回路の場合、光起電力モジュールの各電池セル100の電流を集める必要があるが、各電池セル100がいずれも直列接続であるため、間隔をあけて配列された複数のセルストリングのうち、最外側に位置する2つのセルストリングの電流入力端と電流出力端を接続するだけで、即ち、回路全体の電流を集めることができるからである。一般的に、合理的に配線し、配線用量を減らすために、光起電力モジュールにおける電流収集用回路の延在方向を、セルストリングの配列方向と同じように設定し、即ち1行の電池セル100のうちの各電池セル100の配列方向と同じように設定することで、最外側に位置する2つのセルストリングの電気信号を引き出すことができる。これに基づいて、光起電力モジュールが隣接する2行の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれるように設置することで、光起電力モジュールが折り畳まれる時に、電流を収集するための回路を折り畳むことなく、回路破断または電流輸送妨害の問題の発生を防止し、回路の完全性を保つことに役立つ。
【0040】
図4に示すように、具体的には、いくつかの実施例では、バスバー10をさらに含み、バスバー10が電池セル100の第1表面または第2表面に位置し、バスバー10が第1方向Xに沿って延在しており、隣接する2つのセルストリング間が直列に接続される場合、バスバー10が最外側の2つのセルストリングのうちの、1つのセルストリングの正極ともう1つのセルストリングの負極を電気的に接続し、かつ前記バスバー10が隣接する2つのセルストリングを直列に接続することにも用いられる。また、バスバー10は光起電力モジュールにおける各電池セル100の電流を集める回路として使われることができる。セルストリングの正極とは、1つのセルストリングの中で電流を入力する端子を指し、セルストリングの負極とは、1つのセルストリングの中で電流を出力する端子を指す。セルストリングにおける電流入力端子は、1つのセルストリングのうち、ファーストステージに位置する電池セル100の中にあり、具体的には電池セル100の正極であってもよい。セルストリングにおける電流出力端子は、1つのセルストリングのうち、ファイナルステージに位置する電池セル100の中にあり、具体的には電池セル100の負極であってもよい。ファーストステージとは、1つのセルストリングの中で、電流入力端子が所在する電池セル100のことであり、ファイルクラスとは、1つのセルストリングの中で、電流出力端子が所在する電池セル100のことである。具体的には、各電池セル100にはいずれも電流入力端子と電流出力端子があり、即ち、各電池セル100にはいずれも正極と負極があり、1つの電池セル100の負極が隣接する1つの電池セル100の正極に電気的に接続されて直列回路を構成している。
【0041】
バスバー10は第1方向Xに沿って延在し、即ちバスバー10の延在方向が複数のセルストリングの配列方向と同じである。これにより、バスバー10の一端は最外側に配列された1つのセルストリングにおける正極または負極のうちのいずれか一方に電気的に接続され、バスバー10の他端は最外側に配列されたもう1つのセルストリングにおける正極と負極のうちのいずれか他方に電気的に接続され、光起電力モジュールの中の電池セル100から構成された回路全体の電流を集める。また、隣接する2つのセルストリング間もバスバーによって電気的に接続されて直列回路を形成する。かつ、隣接する2つのセルストリング間に位置するバスバーは、第1方向Xに沿って延在し、それぞれ1つのセルストリングのファーストステージと隣接する1つのセルストリングのファイナルステージとに接続される。
【0042】
理解できるように、バスバー10は第1方向に沿って延在し、バスバー10の延在方向が各行の電池セル100の配列方向と同じようになる。これにより、隣接する2行の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれた場合、バスバー10が折り畳まれることなく、バスバー10が折れたという問題を防止することができる。具体的には、図5に示すように、図5中の点線は光起電力モジュールの折り畳み線を示し、光起電力モジュールは折り畳み線に沿って折り畳まれている。
【0043】
また、光起電力モジュールを折り畳む過程において、バスバー10を折り畳まないため、いくつかの実施例では、バスバー10は硬くて厚さの大きな材料を選ぶことができ、バスバー10の良好な電流輸送性能を確保し、バスバー10の電流に対する良好な収集能力を確保することができる。他のいくつかの実施例では、バスバー10は柔軟性のある材料を選ぶこともできる。
【0044】
理解できるように、光起電力モジュールを折り畳む時、1行の電池セル100は隣接する1行の電池セル100に向かって折り畳まれるか、または1列の電池セル100は隣接する1列の電池セル100に向かって折り畳まれる。つまり、隣接する2行の電池セル100が互いに折り畳まれるか、または隣接する2列の電池セル100が互いに折り畳まれる。したがって、隣接する2行の電池セル100または隣接する2列の電池セル100が互いに折り畳まれる時に、電池セル100の厚さが大きすぎて隣接する電池セル100の側辺が当接し、光起電力モジュールがそれ以上折り畳まれることができず、折り畳み角度がそれ以上小さくならなくなるという問題を避けるように、電池セル100の厚さを大きすぎてはならいようにする必要がある。
【0045】
上記の観点から、いくつかの実施例では、電池セルの厚さは100μm~170μmであり、例えば、100μm~110μm、110μm~120μm、120μm~130μm、130μm~140μm、140μm~150μm、150μm~160μmまたは160μm~170μmであってもよい。この範囲内では、電池セル100の厚さが小さく、軽量化された光起電力モジュールの形成に役立つ一方、隣接する2行の電池セル100または隣接する2列の電池セル100が互いに折り畳まれる時に、隣接する電池セル100のうち、互いに近接する方向に沿った側辺同士が当接する確率を減らし、電池セル100間の折り畳みに支障が生じ、隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度がそれ以上小さくならない問題を防ぎ、光起電力モジュールの収納に役立つ。一方、この範囲内では、電池セル100の厚さは小さすぎず、電池セル100の光電変換性能を確保することができる。
【0046】
いくつかの実施例では、隣接する2つのセルストリング間が直列に接続される場合、隣接する2行の電池セル間のピッチは10mm~200mmであり、例えば、10mm~30mm、30mm~50mm、50mm~70mm、70mm~100mm、100mm~130mm、130mm~150mm、150mm~180mmまたは180mm~200mmであってもよい。理解できるように、光起電力モジュールが隣接する2行の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれた時、隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度は電池セル100の厚さと隣接する2行の電池セル100間のピッチに関わっている。隣接する2行の電池セル100が互いに向かって折り畳まれた時、隣接する2行の電池セル100間のピッチが小さすぎると、隣接する2つの電池セル100の側辺が当接するようになる。また、電池セル100の厚さが大きすぎると、隣接する2つの電池セル100の側辺が当接するようになり、ひいては隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度がそれ以上小さくならないという問題を引き起こしてしまう。
【0047】
上記の観点から、隣接する2行の電池セル100間のピッチがこの範囲内に設定されることで、隣接する2行の電池セル100間のピッチと電池セル100の厚さが互いにマッチングする関係になり、隣接する2行の電池セル100間のピッチが2つの電池セル100を重ね合わせた後の合計厚さを十分収納でき、ひいては隣接する2行の電池セル100間の折り畳み角度が0°に達するようにすることができる。一方、隣接する2行の電池セル100間の幅は大きすぎず、多すぎる入射光が隣接する2行の電池セル100間の隙間を通って室内に照射し、ひいては光起電力モジュールの遮光性能がユーザーの要求を満たすことができないという問題を防止することができる。
【0048】
いくつかの実施例では、光起電力モジュールが隣接する2行の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられた場合、第2方向Yに沿って、各電池セル100の幅は10mm~300mmであり、例えば、10mm~30mm、30mm~50mm、50mm~80mm、80mm~110mm、110mm~150mm、150mm~200mm、200mm~250mmまたは250mm~300mmであってもよい。第2方向Yは、1つのセルストリングにおける電池セル100の配列方向であり、光起電力モジュールは隣接する2行の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられる。即ち、1つのセルストリングのうち、隣接する2つの電池セル100間は互いに折り畳まれる。隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度が0°の場合、光起電力モジュールを折り畳んだ後の各行の電池セル100が順次積層され、第2方向Yに沿って、光起電力モジュールを折り畳んだ後の幅が実際に第2方向Yにおける各電池セル100の幅によって決められる。これに基づいて、第2方向Yにおいて、各電池セル100の幅が10mm~300mmであるように設定されることで、光起電力モジュールが折り畳まれた後、第2方向Yにおける幅が小さく、光起電力モジュールの収納に役立つ。また、この範囲内では、光起電力モジュールにおける電池セル100の占用面積が大きすぎず、第2方向Yにおいて隣接する2つの電池セル100間に大きなピッチがあり、2つの電池セル100間の折り畳み角度を小さくすることに役立つ。
【0049】
図6に示すように、いくつかの実施例では、セルストリングは隣接する2列の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、隣接する2つのセルストリングは並列に接続される。つまり、光起電力モジュールでは、電池セル100間の電気的接続関係は直列・並列接続である。このように設置することで、光起電力モジュールにおける残りの回路の折り畳みを低減し、ひいては光起電力モジュール回路の完全性を確保することができる。これは、各セルストリング間が並列接続関係であるため、各セルストリングの最外側の2つの電池セル100を電気的に接続して、各セルストリングに輸送される電流を集める必要があるからである。配線を合理的に配置し、配線の使用量を減らすため、通常、電流収集のための配線の延在方向がセルストリングにおける電池セル100の配列方向と一致するように設定され、即ち、1列の電池セル100のうちの電池セル100の配列方向と一致するように設定される。これに基づいて、光起電力モジュールが隣接する2列の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれるように設置することで、光起電力モジュールが折り畳まれた時、電流収集のための回路を避け、電流収集のための回路が折り畳まれることを防ぎ、回路破断または電流輸送妨害の問題を防止し、回路の完全性を保つことに役立つ。
【0050】
いくつかの実施例では、隣接する2つのセルストリング間はフレキシブルPVリボンによって電気的に接続されることができる。
【0051】
図6に示すように、いくつかの実施例では、隣接する2つのセルストリング間が並列に接続される場合、バスバー10が第2方向Yに沿って延在し、かつバスバー10が1つのセルストリングにおける最外側の2つの電池セル100に接続されている。
【0052】
1つのセルストリングにおける最外側の2つの電池セル100はそれぞれセルストリングの電流入力端子と電流出力端子とされ、ここで、電流入力端子である電池セル100は1つのセルストリングの中でファーストステージの位置にあり、電流出力端子である電池セル100は1つのセルストリングの中でファイナルステージの位置にある。つまり、バスバー10の一端は1つのセルストリングのファーストステージに電気的に接続されることに用いられ、バスバー10の他端は1つのセルストリングのファイナルステージに電気的に接続されることに用いられる。これにより、バスバー10は各セルストリングを輸送する電流を収集するために用いられることができる。具体的には、バスバーは、最外側の1つのセルストリングのファーストステージとファイナルステージのみに電気的に接続されることができる。いくつかの実施例では、隣接する2つのセルストリング間はバスバーによって並列接続を形成し、隣接する2つのセルストリング間のバスバーが第1方向Xに沿って延在してもよい。
【0053】
光起電力モジュールが折り畳まれた時、隣接する2つのセルストリング間の隙間に沿って折り畳まれることができる。これにより、光起電力モジュールを折り畳む過程において、同時にバスバー10を折り畳んでバスバー10をダメージしたり、破断させたりすることを防ぐことができる。具体的には、図7に示すように、図7における点線は光起電力モジュールの折り畳み線であり、光起電力モジュールは折り畳み線に沿って折り畳まれる。
【0054】
いくつかの実施例では、隣接する2つのセルストリング間が並列に接続された場合、隣接する2列の電池セル間のピッチは10mm~200mmであり、例えば、10mm~30mm、30mm~50mm、50mm~70mm、70mm~100mm、100mm~130mm、130mm~150mm、150mm~180mmまたは180mm~200mmであってもよい。この範囲内で、隣接する2列の電池セル100間のピッチと電池セル100の厚さとが互いにマッチングする関係であり、隣接する2列の電池セル100間のピッチが2つの電池セル100を重ね合わせた後の合計厚さを十分に収納することができ、隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度が0°に達することができ、光起電力モジュールの折り畳み及び収納性能を大幅に高めることができる。
【0055】
いくつかの実施例では、光起電力モジュールが隣接する2列の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられた場合、第1方向Xに沿って、各電池セル100の幅は10mm~300mmであり、例えば、10mm~30mm、30mm~50mm、50mm~80mm、80mm~110mm、110mm~150mm、150mm~200mm、200mm~250mmまたは250mm~300mmであってもよい。第1方向Xは、1行の電池セル100における電池セル100の配列方向であり、光起電力モジュールが隣接する2列の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、即ち、1行の電池セル100のうち、隣接する2つの電池セル100間は互いに折り畳まれる。隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度が0°の場合、光起電力モジュールが折り畳まれた後の各列の電池セル100は順次積層され、これによって、第1方向Xに沿って、光起電力モジュールが折り畳まれた後の幅は、実際に各電池セル100の第1方向Xにおける幅によって決められる。これに基づいて、第1方向Xに沿って、各電池セル100の幅が10mm~300mmとなるように設定され、光起電力モジュールを折り畳んだ後、第1方向Xにおける幅が小さく、光起電力モジュールを収納することに役立つ。また、この範囲内では、光起電力モジュールにおける電池セル100の占用面積が大きすぎず、第1方向Xにおいて隣接する2つの電池セル100間に大きなピッチを持たせ、2つの電池セル100間の折り畳み角度を小さくすることに役立つ。
【0056】
図4図7に示すように、いくつかの実施例では、光起電力モジュールは、中心領域と、周辺領域と、を含み、セルストリングが中心領域に位置し、ジャンクションボックス20をさらに含み、ジャンクションボックス20が光起電力モジュールの周辺領域に位置し、かつジャンクションボックス20が光起電力モジュールにおいて光起電力モジュールの折り畳み方向に沿う一方側に位置している。ジャンクションボックス20は接続デバイスとして、バスバー10と外部回線とを接続することに用いられ、バスバー10中の電流を外部回路に輸送する。ジャンクションボックス20が光起電力モジュールの周辺領域に位置するように設置することで、光起電力モジュールと窓の組み合わせが便利になり、ジャンクションボックス20を隠しやすく、回路の完全性に影響を与えない。
【0057】
ここでいう折り畳み方向とは、ジャンクションボックス20から遠い1行の電池セル100から、ジャンクションボックス20に近い1行の電池セル100に向かって順次折り畳まれるか、またはジャンクションボックス20から遠い1列の電池セル100から、ジャンクションボックス20に近い1列の電池セル100に向かって順次折り畳まれることを指す。これにより、光起電力モジュールを積層する過程において、ジャンクションボックス20を移動させる必要がなく、ジャンクションボックス20と外部回路との安定した接続を確保することができる。
【0058】
図5に示すように、いくつかの実施例では、セルストリングが隣接する2行の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられた場合、光起電力モジュールは上下に折り畳まれることを実現できる。したがって、窓に適用して遮光カーテンとして使われることができる。光起電力モジュールの折り畳み方式はブラインドの折り畳み方式に類似しており、隣接する2行の電池セル100間の折り畳み角度を制御することで、光起電力モジュールの窓に対する遮光面積を調節し、ユーザーの要求を満たすことができる。ジャンクションボックス20が所在している光起電力モジュールの一方側は窓のトップに位置するように設置することで、ジャンクションボックス20を隠し、光起電力モジュールの美観を保つことに役立つ一方、ジャンクションボックス20を固定し、ジャンクションボックス20と外部回路との安定した接続を維持することに役立つ。具体的には、いくつかの実施例では、ジャンクションボックス20はバスバー10の電池セル100から離れた側に位置してもよく、ジャンクションボックス20はバスバー10の中央部に正対してもよいし、バスバー10の先端部に正対してもよい。本願の実施例では、バスバー10とジャンクションボックス20との間の具体的な位置関係を限定しない。
【0059】
図6に示すように、他のいくつかの実施例では、ジャンクションボックス20はバスバー10の電池セル100から離れた側に位置しており、かつ、セルストリングが隣接する2列の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられた時、ジャンクションボックス20はバスバー10の一端に正対する。セルストリングが隣接する2列の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられた場合、光起電力モジュールは左右に折り畳まれることができる。したがって、遮光シェルターや遮光板などとして使われることができ、具体的にはレクリエーショナルビークルまたは他の建物に適用されることができる。具体的には、ジャンクションボックス20が所在する光起電力モジュールの一方側はレクリエーショナルビークルまたは建物に接するように設置されることができる。通常、レクリエーショナルビークルまたは建物の外部回路はレクリエーショナルビークルの車室壁または建物の壁に沿って配置されているが、光起電力モジュールの一方側がレクリエーショナルビークルまたは建物に接する場合、バスバー10の端部は車室壁または壁に近接して設けられる。これに基づいて、ジャンクションボックス20がバスバー10の一端に正対するように設置することで、ジャンクションボックス20の所在する光起電力モジュールの一方側がレクリエーショナルビークルまたは建物に接する時、ジャンクションボックス20とレクリエーショナルビークルの車室壁または建物の壁との距離が近くなり、ジャンクションボックス20と外部回路との安定した接続を保ち、ジャンクションボックス20を隠すことに役立つ。
【0060】
図8図9に示すように、いくつかの実施例では、複数本の支持プレート101をさらに含み、支持プレート101が間隔をあけて配列され、支持プレート101の延在方向が各列の電池セル100の配列方向または各行の電池セル100の配列方向と同じであり、かつ、1つの支持プレート101が1列の電池セル100または1行の電池セル100の第2表面に位置している。
【0061】
1行の電池セル100または1列の電池セル100は支持プレート101の表面に設置され、かつ電池セル100は支持プレート101の表面に固定されている。いくつかの実施例では、電池セル100の第2表面と支持プレート101の表面は接着剤によって固定されることができる。つまり、支持プレート101は1列の電池セル100または1行の電池セル100に対して支持及び固定の役割を果たす。これにより、光起電力モジュールを折り畳んだ時、隣接する支持プレート101間の隙間に沿って折り畳むだけで、隣接する2列の電池セル100または隣接する2行の電池セル100を折り畳むことができる。このように設置することで、光起電力モジュールは折り畳み方式がブラインドの折り畳み方式に類似しており、ひいてはカーテンとして窓によりよく適用されやすくなり、ユーザーの需要を満たすことができる。
【0062】
いくつかの実施例では、光起電力モジュールは隣接する2行の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、1本の支持プレート101は1行の電池セル100の第2表面に位置している。光起電力モジュールは隣接する2列の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれることに用いられ、1本の支持プレート101は1列の電池セル100の第2表面に位置している。
【0063】
具体的には、図9に示すように、いくつかの実施例では、複数本の支持プレート101は第2方向Yに沿って間隔をあけて配列され、かつ各支持プレート101は第1方向Xに沿って延びており、各支持プレート101は1行の電池セル100の第2表面に位置している。
【0064】
図8に示すように、他のいくつかの実施例では、複数本の支持プレート101は、第1方向Xに沿って間隔をあけて配列され、かつ各支持プレート101は第2方向Yに沿って延びており、各支持プレート101は1列の電池セル100の第2表面に位置している。
【0065】
光起電力モジュールが隣接する2本の支持プレート101間の隙間に沿って折り畳まれた場合、2行の電池セル100が互いに折り畳まれ、即ち2行の電池セル100が互いに接近してもよいし、2本の支持プレート101が互いに折り畳まれ、即ち、2本の支持プレート101が互いに接近する方向に向かって折り畳まれてもよい。したがって、支持プレート101の厚さが大きすぎると、隣接する2本の支持プレート101の互いに近づく方向に向かう側壁縁が当接し、2本の支持プレート101間の折り畳み角度をそれ以上小さくすることができないという問題を引き起こしてしまう。また、支持プレート101の厚さが小さすぎると、電池セル100を十分に支持かつ保護することができなくなる。これに基づいて、いくつかの実施例では、支持プレートの厚さは20μm~5000μmであり、例えば、20μm~50μm、50μm~200μm、200μm~500μm、500μm~850μm、850μm~1000μm、1000μm~1500μm、1500μm~2000μm、2000μm~2500μm、2500μm~3000μm、3000μm~3500μm、3500μm~4000μm、4000μm~4500μmまたは4500μm~5000μmであってもよい。隣接する2本の支持プレート101間のピッチは10mm~200mmであり、例えば、10mm~30mm、30mm~50mm、50mm~80mm、80mm~100mm、100mm~140mm、140mm~180mmまたは180mm~200mmであってもよい。この厚さの範囲内では、支持プレート101の厚さが小さくなり、光起電力モジュールを折り畳む過程で、隣接する2つの支持プレート101の互いに近づく方向に向かう側壁間が当接してそれ以上折り畳まれないという問題を改善し、光起電力モジュールの折り畳み性能を高めることができる一方、この範囲内では、支持プレート101の厚さも小さすぎず、支持プレート101が電池セル100に対して良好な支持と保護作用を果たし、光起電力モジュールの品質を高めることができる。この厚さの範囲内では、支持プレート101の厚さは隣接する2列の電池セル100間のピッチまたは隣接する2行の電池セル100間のピッチにマッチングし、隣接する2つの電池セル100間のピッチは2本の支持プレート101を重ね合わせた後の合計厚さを十分に収納することができ、隣接する2つの支持プレート101間の折り畳み角度は0°に達することができ、光起電力モジュールの折り畳みと収納性能を大幅に高めることができる。また、隣接する2本の支持プレート間のピッチが10mm~200mmの範囲内にある場合、隣接する2本の支持プレート101間のピッチは、支持プレート101自体の厚さにマッチングし、隣接する2つの支持プレート101間のピッチは2本の支持プレート101を重ね合わせた後の合計厚さを十分収納でき、隣接する2つの支持プレート101間の折り畳み角度は0°に達することができる。
【0066】
いくつかの実施例では、支持プレート101の配列方向に沿って、最外側に位置する2つの支持プレート101のうち、少なくとも1つの支持プレート101の表面には電池セル100が設けられていない。いくつかの実施例では、間隔をあけて配列された支持プレート101のうち、最外側に位置する1つの支持プレート101の表面に電池セル100を設けないように設置することができる。他のいくつかの実施例では、間隔をあけて配列された支持プレート101のうち、最外側に位置する2つの支持プレート101の表面に電池セル100を設けないように設置することができる。各支持プレート101の表面のいずれにも電池セル100を設けることに比べて、最外側の2つの支持プレート101のうちの少なくとも1つの支持プレート101の表面に電池セル100を設けないことで、最外側の1列の電池セル100と光起電力モジュールの側辺との距離を大きくし、光起電力モジュールの沿面距離を大きくすることができる。理解できるように、ここでいう光起電力モジュールの側辺とは、最外側の1列の電池セル100に正対する光起電力モジュールの側辺である。
【0067】
他のいくつかの実施例では、各支持プレート101は、各列の電池セル100または各行の電池セル100に1対1で対応してもよい。具体的には、支持プレート101の配列方式が1列の電池セル100の配列方式と同じである場合、支持プレート101は各列の電池セル100の第2表面に位置する。支持プレート101の配列方式が1行の電池セル100の配列方式と同じである場合、支持プレート101は各行の電池セル100の第2表面に位置する。
【0068】
いくつかの実施例では、支持プレートの材料は金属材料またはガラス繊維複合材料のいずれかを含む。
【0069】
図10に示すように、いくつかの実施形態では、第1接着フィルム104と第2接着フィルム105をさらに含み、第1接着フィルム104が第1フレキシブル被覆層102と電池セル100との間に位置し、第2接着フィルム105が第2フレキシブル被覆層103と電池セル100との間に位置する。第1接着フィルム104と第2接着フィルム105は、電池セル100を封止することに用いられ、かつ電池セル100と第1フレキシブル被覆層102及び電池セル100と第2フレキシブル被覆層103を接着することができる。
【0070】
いくつかの実施例では、光起電力モジュールは、支持プレート101をさらに含む場合、第2接着フィルム105が支持プレート101と電池セル100の間に位置し、支持プレート101と電池セル100を接着することに用いられる。いくつかの実施例では、第1接着フィルム104及び第2接着フィルム105はPOE接着フィルムまたはEVA接着フィルムのうちの少なくとも一方である。
【0071】
他のいくつかの実施例では、第3接着フィルム106をさらに含んでもよく、第3接着フィルム106が支持プレート101と第2フレキシブル被覆層103の間に位置し、支持プレート101と絶縁布とを接着することに用いられる。第3接着フィルム106の材料は第2接着フィルム105及び第1接着フィルム104の材料と同じであってもよい。
【0072】
上記の実施例における光起電力モジュールには、第1フレキシブル被覆層102と第2フレキシブル被覆層103を設けることで、光起電力モジュールの折り畳みが容易になる。光起電力モジュールが隣接する2行の電池セル100間の隙間または隣接する2列の電池セル100間の隙間に沿って折り畳まれるように設置することにより、単一の光起電力モジュール内の折り畳みを実現できるだけでなく、光起電力モジュールの折り畳みが比較的規則的になり、光起電力モジュールを収納することに役立つ。隣接する2つの電池セル100間の折り畳み角度を0°~180°とすることで、光起電力モジュールが折り畳まれた後、隣接する2行の電池セル100または隣接する2列の電池セル100を完全に重ねることができ、光起電力モジュールが折り畳まれた後の体積を小さくし、光起電力モジュールの収納にさらに寄与する。
【0073】
以上に対応して、本願の実施例では、さらに、上記の実施例における光起電力モジュールに適用される光起電力モジュールの折り畳み方法が提供され、図2及び図3に示すように、複数行の前記電池セル100における行の配列方向に沿って、各行の前記電池セル100を第1行の電池セル100~第N行の電池セル100に順次命名し、複数列の前記電池セル100における列の配列方向に沿って、各列の前記電池セル100を第1列の電池セル100~第M列の電池セル100に順次命名し、前記折り畳み方法は、前記光起電力モジュールを隣接する2行の前記電池セル100間の隙間に沿って折り畳み、ここで、前記第n+1行の前記電池セル100が、前記第n行の前記電池セル100の上方に位置し、1≦n<Nであり、または、前記光起電力モジュールを隣接する2列の前記電池セル100間の隙間に沿って折り畳み、ここで、第m+1列の前記電池セル100が、前記第m列の前記電池セル100の上方に位置し、1≦m<Mであることを含む。
【0074】
いくつかの実施例では、第2フレキシブル被覆層103は絶縁布であってもよい。これにより、光起電力モジュールの柔軟性を大幅に高めることができる。
【0075】
図10に示すように、いくつかの実施例では、複数本の支持プレート101と第2フレキシブル被覆層103の間は第3接着フィルム106で接着されることができる。支持プレート101の第2フレキシブル被覆層103の表面における安定性を高めるために、支持プレート101の第2フレキシブル被覆層103に向かう表面に高温テープを設けることもできる。高温テープは支持プレート101をさらに固定することに用いられ、第3接着フィルム106は高温テープと支持プレート101を接着することにも用いられる。
【0076】
いくつかの実施例では、電池セル100と支持プレート101の間は第2接着フィルム105で接着されることができ、まず、支持プレート101の表面に第2接着フィルム105を形成し、次に、第2接着フィルム105の表面に電池セル100を敷設する。1本の支持プレート101の表面に複数の電池セル100を敷設し、敷設が完了した後、複数の支持プレート101の表面に位置する電池セル100はアレイ状に配列され、各行の電池セル100は第1方向Xに沿って間隔をあけて配列され、各列の電池セル100は第2方向Yに沿って間隔をあけて配列される。
【0077】
いくつかの実施例では、電池セル100と第1フレキシブル被覆層102の間は第1接着フィルム104で接着されることができ、まず、電池セル100の表面に第1接着フィルム104を形成し、次に、第2接着フィルム105の表面に電池セル100を敷設する。いくつかの実施例では、第1フレキシブル被覆層102はフレキシブルカバープレートであってもよい。これにより、第1フレキシブル被覆層102は柔軟性を有すると同時に、ある程度の靭性を有し、第1フレキシブル被覆層102は光起電力モジュールの折り畳みを実現できるだけでなく、電池セル100の第1表面に比較的良好な保護作用を提供することができる。具体的には、いくつかの実施例では、フレキシブルカバープレートはPVF、PVDFまたはETFEであってもよい。
【0078】
本願は、好適な実施例で上記のように開示されているが、特許請求の範囲を限定するものではなく、いずれの当業者も、本願の着想から逸脱することなく、若干の可能な変動及び修正を加えることができるため、本願の保護範囲は、本願の請求項によって規定される範囲に従うべきである。
【0079】
当業者であれば、前記の各実施形態は本願を実現する具体的な実施例であるが、実用上では本願の精神と範囲を逸脱することなく、形態及び細部において様々な変更が可能であることが理解できる。いずれの当業者も、本願の精神と範囲を逸脱しない限り、それぞれ変更及び修正を行うことが可能であるため、本願の保護範囲は、請求項に限定された範囲を基準にすべきである。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10