(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126516
(43)【公開日】2023-09-07
(54)【発明の名称】管寸法測定システム
(51)【国際特許分類】
G01B 11/08 20060101AFI20230831BHJP
G01B 11/06 20060101ALI20230831BHJP
【FI】
G01B11/08 Z
G01B11/06 Z
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023116631
(22)【出願日】2023-07-18
(62)【分割の表示】P 2020528885の分割
【原出願日】2018-11-30
(31)【優先権主張番号】62/592,787
(32)【優先日】2017-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 秀明
(74)【代理人】
【識別番号】100163050
【弁理士】
【氏名又は名称】小栗 眞由美
(74)【代理人】
【識別番号】100224775
【弁理士】
【氏名又は名称】南 毅
(72)【発明者】
【氏名】ジェリー リー ヘプバーン
(72)【発明者】
【氏名】アニエッロ マリオ パルンボ
(57)【要約】
【課題】ガラス管の外径、内径、及び壁厚を、ガラス管の多数の位置で正確に測定する非接触寸法測定システムを提供し、寸法特性のフィードバックを提供する。
【解決手段】測定システムは、管を受け付けるマイクロメータアセンブリを含み、マイクロメータアセンブリは、管の周囲に配置された複数の非接触光学マイクロメータを含み、複数の非接触光学マイクロメータは、外径を、管の周囲に沿った第1の複数の位置で測定する。測定システムは、更に、管を光学マイクロメータアセンブリから受け付ける変位ゲージアセンブリを含み、変位ゲージアセンブリは、管の周囲に配置された複数の非接触ゲージを含み、複数の非接触ゲージは、壁厚を、管の周囲に沿った第2の複数の位置で測定する。制御部は、外径の測定値、および、壁厚の測定値を受け取り、ガラス管の内径および同心性を、ガラス管の屈折率、外径の測定値、および、壁厚の測定値に基づいて特定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定システムにおいて、
管を受け付けるように適合されたマイクロメータアセンブリであって、前記管の周囲に配置された複数の非接触光学マイクロメータを含み、前記複数の非接触光学マイクロメータは、外径を、該管の周囲に沿った第1の複数の各位置で測定するように構成されたものであるマイクロメータアセンブリと、
前記管を前記マイクロメータアセンブリから受け付けるように適合された変位ゲージアセンブリであって、該管の周囲に配置された複数の非接触ゲージを含み、前記複数の非接触ゲージは、壁厚を、該管の周囲に沿った第2の複数の各位置で測定するように構成されたものである変位ゲージアセンブリと、
前記マイクロメータアセンブリと前記変位ゲージアセンブリと動作可能の少なくとも1つの制御部であって、前記管の周囲に沿った前記第1の複数の各位置での前記外径の測定値、および、該管の周囲に沿った前記第2の複数の各位置での前記壁厚の測定値の各々を受け取る制御部と
を含むシステム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、米国特許法第119条の下、2017年11月30日出願の米国仮特許出願第62/592、787号の優先権の利益を主張し、その内容は依拠され、全体として参照により本明細書に組み込まれる。また、本出願は、2018年11月30日に出願された特願2020-528885号の分割出願である。
【技術分野】
【0002】
本開示は、概して、寸法測定システム分野、特に、透明なガラス管の寸法特性を特定する管測定システムに関する。
【背景技術】
【0003】
従来から、ガラス管は、「ダナー処理」と通常称される処理を用いて製作されうる。ダナー処理では、連続して流れる溶融ガラスを、送出装置から、縦軸を中心に回転するスチールシャフトに配置されたマンドレルの外面に供給する。マンドレルは水平に対して傾いて、溶融ガラスが、重力下で、更に、マンドレルの回転動作により、徐々に管の形状になるようにする。ガラスは、マンドレルを下流側端部に向かって流れ下る時に、徐々に冷却される。予備成形された管は、マンドレルの下流側端部から出た後に、空気を管の内側を通るように吹き込みながら、引出し機によって水平に引き出される。ダナー処理では、マンドレルに接触する溶融ガラス、つまり、マンドレルとガラス流との界面のガラスは、ガラス管の内面を形成することになる。
【0004】
ガラス管は、「ベロー処理」と通常称される処理を用いても製作されうる。ベロー処理では、ガラス管は、既知の直径の(「ベルヘッド」または「ベル」とも称される)ダイの周囲を流れる溶融ガラスによって形成される。ベルは、ベル配置装置を用いて、溶融ガラスを含むガラス送出槽の開口部内に配置される。ベル配置装置を用いて、ガラス送出槽の開口部内のベルの位置を調節して、そこから製造される管が、望ましい内径および(本明細書において、「サイディング」とも称する)壁厚を有するようにしうる。ベルを、一旦、ガラス送出槽の開口部内の望ましい位置に配置した後、ベルが開口部内で更に移動すると、管のサイディングが変化しうる。意図しないベルの移動は起こりうるものであるが、その場合には、サイディングが許容値を超えて変化した管となる。つまり、結果的に得られる管の壁厚が、仕様外のものとなる。そのような管は廃棄され、その結果、製造効率が低下し、製造コストが上昇する。
【0005】
そのような管欠陥を軽減するために、いくつかの従来のアプローチでは、ガラス管の形状欠陥を、形成工程の直ぐ下流側で、例えば、「非接触」測定によって測定し、それは、測定工程の直ぐ上流側の形成工程に介入するために行われる。更に、いくつかの従来のアプローチでは、ガラス管の厚さを特定して、それを用いて、そうでない場合には、自動製造ラインで管内に測定器のセンサ部を設置するのが困難なことから測定が難しい管の内径を、間接的に測定しうる。
【0006】
しかしながら、透明ガラス管の外径(OD)、内径(ID)、および、壁厚を測定するのに用いられる従来の測定技術は、正確さが不十分である。例えば、ハンドカリパスを用いた測定値、または、グレージング前の切断管を撮像するカメラを用いた測定値は、5μm未満の誤差で正確に測定したものではない。単軸の非接触マイクロメータを用いうるが、これらの種類のマイクロメータは、真円からのずれ(OOR)が直径の正確な読取りに影響を与えることが多いので、信頼性が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、OD、ID、および、壁厚を、透明ガラス管の多数の位置で確実に正確に測定する非接触寸法測定システムを提供して、ガラス管の寸法特性についてのフィードバックを提供するのが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一例において、測定システムは、管を受け付けるマイクロメータアセンブリであって、管の周囲に配置された複数の非接触光学マイクロメータを含み、複数の非接触光学マイクロメータは、外径を、管の周囲に沿った第1の複数の各位置で測定するものであるマイクロメータアセンブリを含みうる。測定システムは、更に、管を光学マイクロメータアセンブリから受け付ける変位ゲージアセンブリであって、管の周囲に配置された複数の非接触ゲージを含み、複数の非接触ゲージは、壁厚を、管の周囲に沿った第2の複数の各位置で測定するものである変位ゲージアセンブリを含みうる。測定装置は、更に、マイクロメータアセンブリと変位ゲージアセンブリと動作可能の少なくとも1つの制御部であって、管の周囲に沿った第1の複数の各位置で測定した外径の測定値、および、管の周囲に沿った第2の複数の各位置で測定した壁厚の測定値の各々を受け取る制御部を含みうる。
【0009】
本開示の他の例において、管寸法測定システムは、ガラス管を受け付けるマイクロメータアセンブリであって、ガラス管の周囲に配置された複数の非接触光学マイクロメータを含み、複数の非接触光学マイクロメータは、外径を、ガラス管の周囲に沿った第1の複数の各位置で測定するものであるマイクロメータアセンブリを含みうる。管寸法測定システムは、更に、ガラス管を、管引出し部に沿った下流側で、光学マイクロメータアセンブリから受け付ける変位ゲージアセンブリであって、ガラス管の周囲に配置された調節自在ゲージ台に各々が連結された複数の非接触ゲージを含み、複数の非接触ゲージは、壁厚を、ガラス管の周囲に沿った第2の複数の各位置で測定するものである変位ゲージアセンブリを含みうる。管寸法測定システムは、更に、少なくとも1つの制御部であって、ガラス管の周囲に沿った第1の複数の各位置で測定した外径の測定値を受け取り、更に、ガラス管の周囲に沿った第2の複数の各位置で測定した壁厚の測定値を受け取るように動作可能の少なくとも1つの制御部を含みうる。少なくとも1つの制御部は、更に、ガラス管の内径および同心性を、ガラス管の周囲に沿った第1の複数の各位置で測定した外径の測定値、および、ガラス管の周囲に沿った第2の複数の各位置で測定した壁厚の測定値から特定し、フィードバック信号を、ガラス管の内径および同心性に基づいて生成して、管形成装置の処理パラメータを調節するように動作可能である。
【0010】
本開示の更に他の例において、管の属性の測定方法は、管引出し部に沿って変位ゲージアセンブリに隣接したマイクロメータアセンブリを、提供する工程であって、マイクロメータアセンブリは、ガラス管の周囲に配置された複数の非接触光学マイクロメータを含み、変位ゲージアセンブリは、ガラス管の周囲に配置された複数の非接触ゲージを含むものである工程を含みうる。方法は、更に、外径を、複数の非接触光学マイクロメータを用いて、ガラス管の周囲に沿った第1の複数の各位置で測定する工程を含みうる。方法は、更に、壁厚を、複数の非接触ゲージを用いて、ガラス管の周囲に沿った第2の複数の各位置で測定する工程を含みうる。方法は、更に、ガラス管の内径および同心性を、ガラス管の屈折率、ガラス管の周囲に沿った第1の複数の各位置での外径の測定値、および、ガラス管の周囲に沿った第2の複数の各位置での壁厚の測定値に基づいて特定する工程を含みうる。
【0011】
限定するものではない本開示の実施形態を、縮尺通りではないことがありうる添付の図面を参照して、例として記載する。図面では、同一または略同一の各構成要素を、単一の番号で示している。明瞭にするために、全図において、符号を、構成要素の全てには振っておらず、当業者が本開示を理解するのに図示が必要でない場合には、各実施形態の構成要素の全ては、示していない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の実施形態による管処理システムのブロック図である。
【
図2】本開示の実施形態による管寸法測定システムのブロック図である。
【
図3】本開示の実施形態による管を示す斜視図である。
【
図4】本開示の実施形態によるマイクロメータアセンブリの動作を示す。
【
図5】本開示の実施形態によるマイクロメータアセンブリの動作を示す。
【
図6】本開示の実施形態による変位ゲージアセンブリの動作を示す。
【
図7】本開示の実施形態によるマイクロメータアセンブリおよび変位ゲージアセンブリの動作を示す。
【
図8】本開示の実施形態による測定システムの斜視図を示している。
【
図9】本開示の実施形態による測定システムの斜視図を示している。
【
図10】本開示の実施形態による測定システムの斜視図を示している。
【
図11】本開示の実施形態による
図8から10の測定システムのマイクロメータアセンブリの斜視図を示している。
【
図12】本開示の実施形態による
図8から10の測定システムのマイクロメータアセンブリの斜視図を示している。
【
図13】本開示の実施形態による変位ゲージアセンブリの斜視図を示している。
【
図14】本開示の実施形態による
図13の変位ゲージアセンブリの複数のゲージの斜視図を示している。
【
図15】本開示の実施形態による
図13の変位ゲージアセンブリの複数のゲージの斜視図を示している。
【
図16】本開示の実施形態による管の属性を測定する処理フローを示している。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書で用いる用語は、特定の実施形態を記載する目的のみで用いており、添付の請求項の範囲を超えて限定することを意図しない。更に、本開示は、本明細書に記載の特定の実施形態に限定されない。別段に定義しない限りは、本明細書で用いた全ての技術用語は、本開示が属する分野の当業者が一般的に理解するのと同じ意味を有する。
【0014】
本開示は、測定システムに関し、それは、管を受け付けるマイクロメータアセンブリを含み、マイクロメータアセンブリは、管の周囲に配置された複数の非接触光学マイクロメータを含み、複数の非接触光学マイクロメータは、外径を、管の周囲に沿った第1の複数の位置で測定する。測定システムは、更に、管を光学マイクロメータアセンブリから受け付ける変位ゲージアセンブリを含み、変位ゲージアセンブリは、管の周囲に配置された複数の非接触ゲージを含み、複数の非接触ゲージは、壁厚を、管の周囲に沿った第2の複数の位置で測定しうる。制御部は、OD測定値、および、厚さ測定値を受け取り、ガラス管の屈折率、OD測定値、および、厚さ測定値に基づいて、ガラス管の内径および同心性を特定する。
【0015】
本明細書の様々な実施形態は、透明ガラスの非接触測定を可能とするものであり、管を引出しながら、または、管を切断した後にオフラインで、管の周囲で90度ずつ位置を変えて測定する能力を含む。本開示の測定システムは、多数の監視部の組合せであり、それらは共に、管製作処理における配置および処理フィードバックのために、全ての寸法特性を出力しうる。測定システムは、更に、全ての測定を、管に沿った1つの長さ方向位置に仮想的に位置合わせする能力を有する。例えば、各測定システムの全ての要素を長さ方向について同じ位置に有するのは、物理的空間の制約により、物理的に不可能なので、全ての器具が同じ物理的位置にあるかのように、測定データを、同じ周囲環部に位置合わせする。
【0016】
いくつかの実施形態において、測定システムの複数の測定位置は、管を中心にした回転方向に離間している。このようにして、ガラスの厚さを、角度的に互いに離間した、より多くの位置で測定し、次に、管の厚さの円周方向の変化を取得することが可能であり、管の内面と外面の間での同心性の欠如など、潜在的な形状欠陥を検出しうる。
【0017】
その代わりに、または、それとの組合せで、複数の測定位置は、管の長さに沿って縦方向に互いに離間しうる。したがって、管の厚さを、縦方向に互いに離間した、より多くの位置で測定しうるものであり、したがって、測定位置の数を増加させ、テーパ度、平均壁厚、真円からのずれなどの属性を検出しうる。管が、管引出し部に沿って縦方向に進行する場合、本開示の実施形態は、管の厚さおよびODの変化を、時の経過と共に円周方向および縦方向の両方で取得しうる。
【0018】
寸法測定値に基づいた出力を、管の製造を制御する管形成装置に提供しうる。例えば、検出した壁厚の値に基づいて、管の形成工程を修正しうる。管形成部が中に配列された鋳造オリフィスを備えて、ガラス管を連続製造する場合、出力は、管形成部の位置のフィードバック制御を提供しうる。
【0019】
ここで、
図1を参照して、本開示の実施形態による管処理システム100を、非常に詳細に記載する。図示したように、管処理システム100は、管引出し部114の1つ以上の部分に沿って引き出される管112について、動作する。管112は、管形成装置116から管切断器118に、任意で、バーコード付与部119に向かって、連続して引き出される細長いガラス管でありうる。いくつかの実施形態において、管112は、回転せずに引き出されうる。本明細書の記載のために、管形成装置116を、管引出し部114に沿って「上流側」と考え、一方、管切断器118を、管引出し部114に沿って「下流側」と考えうる。
【0020】
いくつかの実施形態において、バーコード付与部119が、管処理システムの一部として備えられ、バーコードを、管112に、管112の外面に沿ってレーザエッチング、または、ラベル付与によって付与する。図示したように、バーコード付与部119は、管引出し部114に沿って測定システム115の下流側で、管切断器118の上流側に位置しうる。他の実施形態において、例えば、バーコードを、切断した後の管112に付与する場合、バーコード付与部119は、管切断器118の下流側に位置しうる。
【0021】
管処理システム100は、更に、測定システム115のマイクロメータアセンブリ120を含み、マイクロメータアセンブリ120は、管112を、管引出し部114に沿って、管形成装置116から受け付けるように構成されうる。いくつかの実施形態において、マイクロメータアセンブリ120は、管112の周囲に沿った第1の複数の各位置で外径(OD)を測定するために、管112の周囲に配置された複数の非接触光学マイクロメータ(以下、「マイクロメータ」)122A、Bを含みうる。以下に非常に詳細に記載するように、複数の各マイクロメータ122A、Bは、互いにずれた高速(例えば、16000サンプル/秒)二軸光学マイクロメータで、ODを、管112に沿った同じ周囲環部に沿って、例えば、45度で離間して、4つの(4)位置で測定しうる。
【0022】
測定システム115は、更に、管112を、管引出し部114に沿って下流側で、光学マイクロメータアセンブリ120から受け付ける変位ゲージアセンブリ(DGA)128を含みうる。変位ゲージアセンブリ128は、壁厚を、管112の周囲に沿った第2の複数の各位置で測定するために、管112の周囲に配置された複数の非接触ゲージ(以下「ゲージ」)を含みうる。以下に非常に詳細に記載するように、複数の各ゲージは、壁厚を、例えば、管の周囲の90度で離間した4つ(4)の位置で測定するように動作可能のレーザ三角測定ゲージでありうる。そのように複数のゲージを構成することで、壁厚を、管112を中心とする回転方向に互いに離間した4つの位置で測定し、可能性のある形状欠陥、特に、管112の内面と外面との間での非同心性を特定しうる。他の実施形態において、周囲に沿った測定位置の数を増加させて、測定の精密さ、したがって、次に製造のフィードバック制御工程の信頼性を高めることが可能でありうる。
【0023】
管処理システム100は、更に、測定システム115と通信自在に連結された制御システム135を含みうる。いくつかの実施形態において、制御システム135は、マイクロメータアセンブリ120および変位ゲージアセンブリ128に各々が接続された1つ以上の制御部132、134を含み、管112の周囲に沿った第1の複数の各位置でのODの測定値を表す信号を受信し、管112の周囲に沿った第2の複数の各位置での壁厚の測定値を表す信号を受信しうる。いくつかの実施形態において、第1の制御部132は、OD測定値を受け取るように備えられ、一方、第2の制御部134は、壁厚測定値を受け取るように備えられる。不図示であるが、管処理システム100は、更に、高速データベースなど、1つ以上の記憶装置を含み、OD測定値および壁厚測定値を記憶および検索しうる。
【0024】
他の実施形態において、単一の制御部が、測定システム115によって観察された全ての寸法測定値を受け取り、処理しうる。ユーザインターフェ-ス(UI)136が、第1の制御部132および第2の制御部134に接続され、測定システム115からのフィードバックを表示して、オペレータに提供しうる。UI136は、スピーカー、プリンター、キーボードなど、様々な他の周辺入出力装置を含みうる。様々な実施形態において、UI136、第1の制御部132、および、第2の制御部134は、測定システム115に近接配置されるか、互いに遠隔配置されうる。
【0025】
第1および第2の制御部132、134は、各々、管112の寸法測定特性または属性に関する情報を受信、処理、および、送信可能な任意の電子装置を含みうることが分かるだろう。電子装置の例は、限定するものではないが、コンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ネットブックコンピュータ、手に持てるようなコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバ、サーバアレイまたはサーバファーム、ウェッブサーバ、ネットワークサーバ、インターネットサーバ、ワークステーション、メインフレームコンピュータ、スーパーコンピュータ、ネットワークアプライアンス、ウェブアプライアンス、分散計算システム、マルチプロセッサシステム、プロセッサ系システム、無線アクセスポイント、基地局、加入者局、無線ネットワーク制御部、ルータ、ハブ、ゲートウェイ、ブリッジ、スィッチ、マシン、または、それらの組合せを含みうる。本明細書の実施形態は、この文脈に限定されない。
【0026】
第1および第2の制御部132、134は、管112の寸法測定特性または属性を特定する処理動作またはロジックを実行しうる。第1および第2の制御部132、134は、各々、様々なハードウェア要素、ソフトウェア要素、または、それらの両方の組合せを含みうる。ハードウェア要素の例は、デバイス、ロジックデバイス、コンポーネント、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、プロセッサ回路、回路要素(例えば、トランジスタ、レジスタ、キャパシタ、インデューサなど)、集積回路、専用集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、メモリユニット、ロジックゲート、レジスタ、半導体装置、チップ、マイクロチップ、チップセットなどを含みうる。ソフトウェア要素の例は、ソフトウェアコンポーネント、プログラム、アプリケーション、コンピュータプログラム、アプリケーションプログラム、システムプログラム、ソフトウェア開発プログラム、マシンプログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、機能、方法、手順、ソフトウェアインターフェース、アプリケーションプログラムインターフェース(API)、命令セット、コンピューティングコード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、言葉、値、シンボル、または、それらの任意の組合せを含みうる。実施形態を、ハードウェア要素、および/または、ソフトウェア要素を、所定の実施態様に望ましいように用いて実施するかの決定は、任意の数の要因、例えば、望ましい計算速度、パワーレベル、熱許容度、処理サイクル予算、入力データ速度、出力データ速度、メモリのリソース、データバス速度、並びに、他の設計または性能の制限に応じて異なりうる。
【0027】
ここで、
図2、3を参照して、本開示の実施形態による管寸法測定システム205を非常に詳細に記載する。図示したように、管寸法測定システム205は、制御システム235の第1の制御部232および第2の制御部234と接続された測定システム215、更に、UI236を含みうる。いくつかの実施形態において、マイクロメータアセンブリ220は、管引出し部(
図1)に沿って変位ゲージアセンブリ228に隣接して備えられ、第1のマイクロメータ222Aおよび第2のマイクロメータ222Bが、管212の周囲に配置されうる。複数のゲージ238も、第1および第2の光学マイクロメータ222A、Bの下流側で、管212の周囲に配置されうる。
【0028】
使用中に、第1のマイクロメータ222Aおよび第2のマイクロメータ222Bは共に、ODを、管212の外面240に沿って延伸する周囲環部242の周囲の第1の複数の位置で測定しうる。いくつかの実施形態において、位置は、約45度で互いに離間する。管212が、管引出し部に沿って下流側に連続する時に、複数のゲージ238は、次に、壁厚も、周囲環部242に沿った第2の複数の各位置で測定しうる。複数のゲージ238は、第1および第2のマイクロメータ222A、Bの下流側に位置するので、第1の複数の位置と第2の複数の位置は、全て、管212に沿って、長さ方向について同じ円周位置になりうる。制御システム235は、管引出し部の線速度を受け取って、センサが同じ物理的位置に配置されたかのように、ODおよび壁厚測定データを位置合わせしうる。
【0029】
いくつかの実施形態において、複数のゲージ238、並びに、第1および第2のマイクロメータ222A、Bを、管引出し部に沿った各測定装置の間の所定の、または、計算した物理的距離に基づいて、仮想的に位置合わせしうる。例えば、第1の測定値を、第1のマイクロメータ222Aによって記録し、例えば、第1の制御部232によって、長さ方向の地点と関連付けうる。第1のマイクロメータ222Aと第2のマイクロメータ222Bの間の既知の距離、および、管212の既知の線速度に基づいて、その長さ方向の地点が、第2のマイクロメータ222Bに次に到着する時を予測して、第2のマイクロメータ222Bによって記録された第2の測定値を、長さ方向の地点と関連付けるのに用いうる。同様に、第3の測定値を、複数のゲージ238によって記録し、例えば、第2の制御部234によって、長さ方向の地点と関連付けうる。第2のマイクロメータ222Bと複数のゲージ238の間の既知の距離、および、管212の既知の線速度に基づいて、その長さ方向の地点が、複数のゲージ238に次に到着する時を予測して、複数のゲージ238によって記録された第3の測定値を、長さ方向の地点と関連付けるのに用いうる。その結果、第1、第2、および、第3の各測定が、長さ方向について管212の同じ位置で行われ、個々の測定要素の全てが、「仮想的に位置合わせされる」。
【0030】
管212の様々な他の寸法属性を特定するために、測定システム215の第1のマイクロメータ222Aおよび第2のマイクロメータ222Bは共に、ODおよび壁厚を、管212の外面240に沿って延伸する第2の周囲環部243の周囲の複数の位置、例えば、周囲環部242の上流側で測定しうる。様々な実施形態において、測定システム215は、制御システム235との組合せで、管212の平均壁厚を、例えば、周囲環部242の周囲の4つの位置、および、第2の周囲環部243に沿った4つの対応する位置で測定した壁厚から特定しうる。その代わりに、平均壁厚を、周囲環部242および第2の周囲環部243に沿った8つの(8)位置に亘る壁厚の組合せにより計算しうる。測定システム215および制御システム235は、更に、例えば、ポンド/時として報告される10秒の運転平均についての管引出し線速度に基づいて特定される流量、および、1つ以上の選択した測定位置について、最大壁厚から最小壁厚を減算することで計算しうるサイディングを特定しうる。測定システム215および制御システム235は、更に、管212について、真円からのずれを特定しうるものであり、真円からのずれは、周囲環部242または第2の周囲環部243について直径の差異が検出される場合に存在しうるものである。測定システム215および制御システム235は、管212の外面240に沿ったテーパ度も測定しうるものであり、例えば、管212の各測定位置での断面積を特定し、更に、全体の最大IDまたはODから、全体の最小IDまたはODを、各々、減算することによって測定しうる。
【0031】
第1の制御部232および第2の制御部234は、管212の内面244のIDおよび同心性を、制御システム235に供給されうる第1の複数の位置でのOD測定値、第2の複数の位置での壁厚測定値、および、管212のガラスの屈折率に基づいて特定するように構成される。例えば、選択した位置での壁厚を、選択した同じ位置で測定したODから減算して、内径を計算しうる。いくつかの実施形態において、制御システム235は、管212がマイクロメータアセンブリ220および変位ゲージアセンブリ228を通って引き出される時に、管212のIDおよび同心性を複数の所定の間隔(例えば、10ミリ秒)で特定するように動作可能である。有利なことに、制御システム235は、管212のIDおよび同心性を、管212を、例えば、管212を通って長さ方向に延伸する回転中心軸「AR」を中心に回転させずに特定することができる。
【0032】
ここで、
図4を参照して、本開示の実施形態による第1のマイクロメータ222A(
図2)の動作を、非常に詳細に記載する。図示したように、第1のマイクロメータ222Aは、管212の周囲に配置され、周囲環部(例えば、
図3の周囲環部242)に沿って、約90度で互いに離間して位置する2つの位置P1、P2でODを特定する。動作中に、管212が第1のマイクロメータ222Aの中心領域内に位置する状態で、1つ以上のLEDビームなど、第1および第2の照射光ビーム290、291が、管212の外面240に向けられる。管212の輪郭は、第1および第2の照射光ビーム290、291が管212によってブロックされる場所で、第1の陰影部284および第2の陰影部285を生成する。管212の外面240によって光が透過される領域と、影になる領域の間の境界をエッジと称する。第1のマイクロメータ222Aの第1および第2の受光部(不図示)は、第1および第2の照射光ビーム290、291を受光し、各々、OD1およびOD2を、第1の陰影部284および第2の陰影部285の各々のエッジ間の距離を測定することによって特定する。
【0033】
同様に、
図5に示すように、第2のマイクロメータ222B(
図2)は、管212の周囲に配置されて、ODを、周囲環部242(
図3)に沿って約90度で互いに離間して位置する2つの位置P3、P4で特定する。管212を、第2のマイクロメータ222Bの中心領域内に配置した状態で、1つ以上のLEDビームなど、第3および第4の照射光ビーム292、293を、管212の外面240に向ける。管212の輪郭は、第3および第4の照射光ビーム292、293がブロックされる場所で、第3の陰影部287および第4の陰影部288を生成する。第2のマイクロメータ222Bの第1および第2の受光部(不図示)は、第3および第4の照射光ビーム292、293を、各々、受光し、第3の陰影部287および第4の陰影部288の各々のエッジ間の距離を測定することによって、OD3およびOD4を特定する。
【0034】
いくつかの実施形態において、
図6に示すように、第1のマイクロメータ222A(
図2)と第2のマイクロメータ222Bは、互いに、角度を成すか、または、管212の中心を通って長さ方向に延伸する回転軸「AR」を中心に回転して位置する。その結果、各位置P1~P4は、直に隣接した他の位置から、45度、または、約45度で離間する。例えば、図示したように、P1は、P4から45度であり、P4は、P2から45度である。同様に、P3は、P2から45度である。次に、位置P1~P4でのOD測定値を、制御システム235の第1の制御部232に戻しうる。
【0035】
ここで、
図7を参照して、本開示の実施形態による管212の壁厚の測定を、非常に詳細に記載する。複数のゲージ238(
図2)は、レーザ295~298を出力し、レーザ光は、管212の外面240に向けられうる。レーザ295~298から透明の管212に発せられた光は、管212の外面240および内面244の両方から反射される。外面240および内面244からの反射を、別々に特定して、2つの面の間の距離を測定し、それにより、厚さ測定値を提供する。
【0036】
いくつかの実施形態において、複数のゲージ238は、壁厚を、管212の周囲に、例えば、90度で離間して位置する4つの(4)位置P5~P8で測定するレーザ三角測定ゲージでありうる。いくつかの場合において、レーザ295~298は、シリンドリカルレンズ(不図示)によって投射されて、管212上で拡散するように反射されうる。この反射光は、HSE3-CMOS上に形成されうるもので、更に、反射光の位置および形状を検出することによって、管212の変位および形状を測定する。更に、複数のゲージ238は、各レーザ295~298を管212の外面240に沿ってピークアークに保つように自動調節するx、yステージに載置されうる。次に、各位置P5~P8での壁厚測定値を、第2の制御部234(
図2)に戻しうる。
【0037】
いくつかの実施形態において、複数の各ゲージ238は、出力信号を第2の制御部234に出力し、第2の制御部234は、離散フーリエ変換(DFT)を含む所定のアルゴリズムを走らせて、各位置P5~P8での壁厚を特定するように動作可能である。DFTは、管212の屈折率と測定した壁厚との関係、更に、レーザ295~298の波長と、管212に直交しうる入射角との関係を特定しうる。屈折率は、第2の制御部234に提供されうるものであり、管212のガラスの組成に依存する。一例において、屈折率を特定するには、複数のゲージ238を、試験中の管ガラスと同様の屈折率を有するサンプル平坦ガラスを用いて較正する。サンプル平坦ガラスと、試験中の管212とは、2つの(2)異なる厚さで、較正されたNISTトレーサブル機械的マイクロメータを用いて測定されうる。次に、各ガラスを、複数のゲージ238によって測定し、勾配を第2の制御部234によって計算し、管212の屈折率を特定しうる。
【0038】
次に、壁厚を、次の式により特定しうる。
【0039】
【0040】
但し、λ0は、光源の波長であり、nは、透明ガラスの屈折率であり、sは、管212の内面244と外面240の間の壁厚であり、c0は、光速度であり、ΔλまたはΔfは、管212の進行速度である。
【0041】
ここで、
図8~10を参照して、本開示の実施形態による測定システム315を、非常に詳細に記載する。測定システム315は、上記測定システム115および測定システム215と同じか、同様でありうる。図示したように、測定システム315は、管312を受け付けるマイクロメータアセンブリ320を含みうるもので、管312は、透明ガラスか、アンバー色のガラスでありうる。マイクロメータアセンブリ320は、直に互いに隣接して位置する第1のマイクロメータ322Aおよび第2のマイクロメータ322Bを含み、それらは共に、管312を中に受け付ける中心開口部347を提供する。いくつかの実施形態において、第1および第2のマイクロメータ322A、Bは、物理的に可能な限り近接して配置されるが、各々が、独立に摺動して出ることができる十分な空間がある。図示したように、マイクロメータアセンブリ320は、ベースプラットフォーム350の上に載置されうる。使用中に、管312を、中心開口部347に、入口ローラ351を介して供給し、測定システム315から、出口ローラ352によって送出する。入口ローラ351は、ベースプラットフォーム350に連結された第1のローラ支持部353によって支持され、同様に、出口ローラ352は、ベースプラットフォーム350に連結された第2のローラ支持部354によって支持されうる。1つ以上の上側ローラ346(
図9)を備えて、管312を、入口ローラ351、および/または、出口ローラ352に対して押圧して、管312がV字状の溝の底部に確実に位置するようにし、ガラス管312の周囲に配置された複数のゲージ338A~Dからの測定値欠落を生じる位置ずれを減らしうる。上側ローラ346は、略均一な円筒形状を有するか、および/または、上側ローラ346は、管312と係合するように構成された1つ以上のV字状の溝を含みうる。
【0042】
いくつかの実施形態において、上側ローラ346は、ベースプラットフォーム350に連結された上側ローラ支持部348によって支持され、上側ローラ支持部348は、上側ローラ346を入口ローラ351に近くなるように、または、入口ローラ351から遠くなるように(例えば、上下に)調節自在でありうる。例えば、上側ローラ支持部348は、第2のセクション348Bに連結された第1のセクション348Aを含みうる。第1のセクション348Aと第2のセクション348Bの間に連結された作動部(例えば、シャフト)341は、第2のセクション348Bの中に引っ込んだり、そこから延伸したりして、第1のセクション348Aを第2のセクション348Bに対して調節しうる。いくつかの実施形態において、管312が測定システム315を通って通過した後に管312の位置を維持するために、他の上側ローラ(不図示)を、出口ローラ352の反対側に配置しうる。いくつかの実施形態において、入口ローラ351および出口ローラ352を、管の配置に用いうる。例えば、入口ローラ351および出口ローラ352は、各々、V字状の溝を含み、管が、ガラス管312の周囲に配置された複数のゲージ338A~D312の中心に位置するようにしうる。いくつかの実施形態において、複数のゲージ338A~Dを支持する各x、yステージ(不図示)を、入口ローラ351および出口ローラ352によって、複数のゲージ338A~Dと関連付けうる。「教師」または参考位置を生成し、制御システムに記憶して、任意の複数のゲージ338A~Dで検出された移動を、ステージ上の「x」および/または「y」方向の対応する移動に変換しうる。
【0043】
図示したように、第1のマイクロメータ322Aを、第1のマイクロメータ台355に載置し、第2のマイクロメータ322Bを、第2のマイクロメータ台356に載置する。いくつかの実施形態において、第2のマイクロメータ台356は、第1のマイクロメータ台355に対して45度または約45度の角度で向けられる。したがって、第2のマイクロメータ台356は、第1のマイクロメータ台355に平行なベースプラットフォーム350、および、床部(不図示)に対しても45度の角度で向けられうる。第1のマイクロメータ台355および第2のマイクロメータ台356は、各々、第1および第2のステージ支持部357、358によって、ベースプラットフォーム350に連結されうる。以下に非常に詳細に記載するように、第1および第2のマイクロメータ台355、356は、各々、第1および第2のステージ支持部357、358に対して移動自在でありうる。
【0044】
測定システム315は、更に、ガラス管312を、管引出し部に沿って下流側で、光学マイクロメータアセンブリ320から受け付ける変位ゲージアセンブリ328を含みうる。図示したように、変位ゲージアセンブリ328は、ガラス管312の周囲に配置された複数のゲージ338A~Dを含みうる。以下に非常に詳細に記載するように、複数のゲージ338A~Dは、ガラス管312の周囲に沿った様々な位置で壁厚を測定しうる。複数のゲージ338A~Dは、第2のマイクロメータ台356に載置されたブラケット360に、直に機械的に連結されうる。いくつかの実施形態において、第2のマイクロメータ322Bもブラケット360に、例えば、複数のゲージ338A~Dの反対側で、直に機械的に連結されうる。
【0045】
ここで、
図11、12を参照して、本開示の実施形態によるマイクロメータアセンブリ320を、非常に詳細に記載する。図示したように、マイクロメータアセンブリ320は、第2のマイクロメータ322Bに直に隣接して位置する第1のマイクロメータ322Aを含みうる。第1および第2のマイクロメータ322A、Bは、各々、互いにずれて位置する高速(例えば、16000サンプル/秒)二軸光学マイクロメータで、ODを、管(不図示)の周りの同じ周囲環部に沿った4つの(4)位置で測定しうる。第1のマイクロメータ322Aは、第1のマイクロメータ台355に、第1のマイクロメータ台355の第1のスレッド359から垂直に延伸するサイドブラケット361によって連結されうる。いくつかの実施形態において、第1のマイクロメータ台355は、第1のマイクロメータ台355の長さに沿って(例えば、x方向に)延伸する一連の交互のレール363および溝364を含む第1のプラットフォーム362を含みうる。第1のスレッド359は、第1のプラットフォーム362のレール363および溝364と係合し合うように構成されて、第1のスレッド359が、第1のプラットフォーム362に対してx方向に摺動するようにしうる。第1のマイクロメータ322Aは、開口部399を、少なくとも1つの側部に沿って含み、管が配置されている時に、第1のマイクロメータ322Aが摺動して出入りするようにしうる。
【0046】
同様に、第2のマイクロメータ322Bは、第2のマイクロメータ台356に、第2のスレッド365から延伸するブラケット360によって連結されうる。第2のマイクロメータ322Bは、ブラケット360の第1の側(つまり、上流側)366に、直に物理的に連結されうる。いくつかの実施形態において、ブラケット360は、第2のスレッド365から延伸する1組の支持ブレース370を含み、安定性および剛性を提供しうる。図示したように、第2のマイクロメータ台356は、第1のマイクロメータ台355の長さに沿って延伸する一連の交互のレール368および溝369を含む第2のプラットフォーム367を含みうる。第2のスレッド365は、第2のプラットフォーム367のレール368および溝369と係合し合うように構成されて、第2のスレッド365が、第2のプラットフォーム367に対して摺動するようにしうる。第2のマイクロメータ322Bは、開口部を、少なくとも1つの側部に沿って含み、管が配置されている時に、第2のマイクロメータ322Bが摺動して出入りするようにしうる。図示したように、第2のプラットフォーム367は、第1のプラットフォーム355に対して角度(例えば、45度)を成して向けられる。
【0047】
ここで、
図13を参照して、本開示の実施形態による変位ゲージアセンブリ328を、非常に詳細に記載する。図示したように、複数のゲージ338A~Dは、ブラケット360の第2の側(つまり、下流側)371に、直に機械的に連結されうる。いくつかの実施形態において、ブラケット360は、切込み部372を含み、変位ゲージアセンブリ328が、引出し線上の管に妨害されることなく、管の周囲を移動するようにしうる。図示したように、各ゲージ338A~Dは、管を中心に、等間隔で、例えば、90度で離間しうる。
【0048】
複数のゲージ338A~Dを、各々、複数の調節自在ゲージ台374A~Dに連結しうる。いくつかの実施形態において、複数の各ゲージ338A~Dは、50mmの焦点を有し、複数の各調節自在ゲージ台374A~Dは、X、Y線形ステージである。調節自在ゲージ台374A~Dを用いて、ビームを、第1および第2のマイクロメータ322A、Bからのフィードバックに基づいて配置しうる。例えば、第1および第2のマイクロメータ322A、Bは、ゼロと90度に位置合わせされて、管の位置を測定する。これにより、管直径(製品)の変更があった時に、複数のゲージ338A~Dを、調節自在ゲージ台374A~Dを用いて、自動で位置合わせすることが可能で、オペレータによる入力が不要である。
【0049】
図示したように、調節自在ゲージ台374A~Dは、各々、yステージ376A~Dに連結されたxステージ375A~Dを含む。xステージ375A~Dは、複数のゲージ338A~Dのx方向に沿った移動を可能にし、yステージ376A~Dは、複数のゲージ338A~Dのy方向に沿った移動を可能にする。いくつかの実施形態において、xステージ375A~Dおよびyステージ376A~Dは、独立に、制御システム(例えば、制御システム135、および/または、制御システム235)から移動信号/コマンドを受信しうる1つ以上のモータ345によって、動作されうる。
【0050】
ここで、
図14、15を参照して、本開示の実施形態による複数のゲージ338A~Dを、非常に詳細に記載する。図示したように、複数の各ゲージ338A~Dは、部分的にヘッド筐体378内に囲まれたレーザ三角測定ゲージヘッド377を含みうる。レーザ三角測定ゲージヘッド377は、ヘッド筐体378の壁部379に、例えば、壁部379を通って延伸する1つ以上の固定部380を用いて、直に機械的に連結されうる。ヘッド筐体378は、yステージ376の第1のゲージスレッド382に連結される。いくつかの実施形態において、yステージ376は、y方向に沿って延伸する一連の溝384を含むyプラットフォーム383を含みうる。第1のゲージスレッド382は、yプラットフォーム383の溝384と係合し合うように構成されて、第1のゲージスレッド382、したがって、ヘッド筐体378およびレーザ三角測定ゲージヘッド377が、y方向に沿って摺動するようにしうる。
【0051】
yステージ376は、更に、xステージ375に連結されうる。いくつかの実施形態において、xステージ375は、x方向に沿って延伸する一連の溝387を含むxプラットフォーム386を含みうる。第2のゲージスレッド388は、xプラットフォーム386の溝387と係合し合うように構成されて、第2のゲージスレッド388、したがって、ヘッド筐体378、レーザ三角測定ゲージヘッド377、および、yプラットフォーム383が、全て、x方向に沿って摺動するようにしうる。
【0052】
レーザ三角測定ゲージヘッド377は、管の壁厚を測定する。いくつかの実施形態において、レーザ三角測定ゲージヘッド377は、ガラス管と用いるのに最適である。例えば、1つだけのエッジ検出を用いた変位の測定に対して、管の外面の2つの(2)エッジを見つけうる。レーザ三角測定ゲージヘッド377は、0.05mm×2mmのビーム幅を含み、ビームの広い向き(2mm)がガラス管のエッジに垂直である通常のレーザスポット三角測定ゲージでありうる。使用中に、xステージ375、および、yステージ376は、レーザ三角測定ゲージヘッド377の位置を自動調整して、レーザを、ガラス管の周囲に沿って、ピークアークに維持しうる。いくつかの実施形態において、x-y配置は、マイクロメータアセンブリによってガラス管の周囲に沿った第1の複数の各位置で測定されたODの測定値に基づいて調整される。
【0053】
ここで、
図16を参照して、本開示の実施形態による管の属性の測定方法300を、非常に詳細に記載する。図示したように、ブロック301において、方法300は、管引出し部に沿って変位ゲージアセンブリに隣接したマイクロメータアセンブリを、提供する工程を含み、マイクロメータアセンブリは、ガラス管の周囲に配置された複数の非接触光学マイクロメータを含みうる。更に、変位ゲージアセンブリは、ガラス管の周囲に配置された複数の非接触ゲージを含みうる。
【0054】
ブロック303において、方法300は、外径を、複数の非接触光学マイクロメータを用いて、ガラス管の周囲に沿った第1の複数の各位置で測定する工程を含みうる。いくつかの例において、第1の非接触光学マイクロメータは、第1のマイクロメータ台に連結され、第2の非接触光学マイクロメータは、第2のマイクロメータ台に連結され、第1の非接触光学マイクロメータと第2の非接触光学マイクロメータは、直に互いに隣接し、第2のマイクロメータ台は、第1のマイクロメータ台に対して約45度の角度で向けられうる。
【0055】
ブロック305において、方法300は、壁厚を、複数の非接触ゲージを用いて、ガラス管の周囲に沿った第2の複数の各位置で測定する工程を含みうる。いくつかの例において、複数の各非接触ゲージは、ガラス管の周囲に、約90度で互いに離間して配列されうる。いくつかの例において、複数の非接触ゲージの少なくとも1つは、調節自在ゲージ台に連結されうる。いくつかの例において、方法300は、調節自在ゲージ台の位置を自動調整して、ガラス管の周囲に沿った複数の各非接触ゲージのレーザを、ピークアークに維持する工程を含み、位置は、ガラス管の周囲に沿った第1の複数の各位置での外径の測定値に基づいて調整されうる。
【0056】
ブロック307において、方法300は、ガラス管の内径および同心性を、ガラス管の屈折率、ガラス管の周囲に沿った第1の複数の各位置での外径の測定値、および、ガラス管の周囲に沿った第2の複数の各位置での壁厚の測定値に基づいて特定する工程を含みうる。いくつかの例において、ガラス管は、マイクロメータアセンブリおよび変位ゲージアセンブリを通って、管引出し部に沿って引き出される。いくつかの例において、ガラス管がマイクロメータアセンブリおよび変位ゲージアセンブリを通って引き出される時に、ガラス管の内径および同心性を、複数の所定の間隔で特定しうる。いくつかの例において、制御部は、ガラス管の1組の寸法属性を、特定しうるもので、1組の寸法属性は、平均壁厚、流量、サイディング、真円からのずれ、および、外面に沿ったテーパ度の少なくとも1つを含み、流量は、管引出し部の線速度に基づいて特定されうる。
【0057】
ブロック309において、方法300は、フィードバック信号を、制御部によって生成して、管形成装置の処理パラメータを調節する工程を含み、フィードバック信号は、ガラス管の内径、ガラス管の同心性、および、ガラス管の1組の寸法属性の少なくとも1つに基づいて生成されうる。
【0058】
方法300を、ブロック301、303、305、307、および、309の1つ以上を実行する1つ以上のプロセッサ要素、若しくは、第1の制御部132、232、および、第2の制御部134、234などの制御部を用いて、実行しうることが分かるだろう。方法300は、特定のロジックフローを示しているが、このロジックフローは、単に、本明細書に記載の概略的機能を実行しうる方法の例を提供したものにすぎない。更に、所定のロジックフローは、別段の記載がない限りは、必ずしも示した順序で実行されなくてよい。更に、所定のロジックフローは、ハードウェア要素、プロセッサによって実行されたソフトウェア要素、または、それらの任意の組合せによって実行されうる。例えば、ロジックフローは、記憶媒体など製造物品に記憶された命令を実行するプロセッサ要素によって実行されうる。記憶媒体は、任意の非一時的なコンピュータ読取可能媒体、若しくは、光学、磁気、または、半導体記憶部などの機械読取可能媒体を含みうる。記憶媒体は、1つ以上の開示されたロジックフローを実行する命令など、様々な種類のコンピュータで実行可能な命令を記憶しうる。コンピュータ読取可能または機械読取可能記憶媒体の例は、電子データを記憶可能な任意の有形媒体を含み、それは、揮発性メモリまたは非揮発性メモリ、取外し可能または不可能なメモリ、消去可能または不可能なメモリ、書込み可能または書換え可能なメモリなどを含みうる。コンピュータで実行可能な命令の例は、ソースコード、コンパイル済みコード、インタープリット済みコード、実行可能なコード、スタティックコード、ダイナミックコード、オブジェクト指向コード、ビジュアルコードなど、任意の適した種類のコードを含みうる。実施形態は、この文脈に限定されない。
【0059】
要するに、本開示の実施形態によって、少なくとも以下のような技術的利点が実現される。第1に、測定システムは、管のガラスと非接触にすること、および、管形成中に管を引き出す間、または、オフラインで、管の周囲で90度ずつ位置を変えて測定する能力を可能にする。複数の測定値は、OD、ID、および、壁厚を、透明ガラス管の4つの異なる位置で特定するのを助ける。これらの測定値から、制御システムは、ODおよびIDの同心性についてのフィードバックを生成しうるもので、測定システムおよび制御システムは、5μm未満の精確さで、3μmの併行精度を有する。
【0060】
第2に、本開示の実施形態は、ODおよび壁厚の測定を、管を回転することなく、角度的に互いに離間した多数の位置で行うことを可能にする。従来の測定システムは、典型的には、壁厚を測定するのに、管を1回以上回転させることを要する。
【0061】
第3に、測定システムは、全ての測定を、管に沿った1つの長さ方向の位置に仮想的に位置合わせしうる。各測定システムの全ての要素を長さ方向について同じ位置に有するのは、物理的空間の制約により、物理的に不可能なので、測定データを、有利なように、全ての器具が同じ物理的位置にあるかのように、同じ周囲環部に位置合わせする。
【0062】
実施形態の完全な理解のために、本明細書に、多数の具体的な詳細事項を示した。しかしながら、当業者には、実施形態を、これらの具体的な詳細事項を含まずに実施しうることが分かるだろう。他の場合において、実施形態を曖昧にしないために、既知の動作、構成要素、および、回路を詳細に記載していない。本明細書に開示の具体的な構造および機能の詳細は、代表的な例を示すものであり、必ずしも、実施形態の範囲を限定するものではないことも分かるだろう。
【0063】
本明細書で用いるように、原文の英語で、不定冠詞を用いるか、単数に定冠詞を付けた場合には、文脈からそうでないことが明らかでない限りは、複数の場合を含むことを意図する。更に、「備える」、および/または、「備え」、若しくは、「含む」、および/または、「含み」という用語を本明細書で用いた場合には、記載した特徴物、領域、工程要素、および/または、構成要素が存在することを特定するが、1つ以上の他の特徴物、領域、整数、工程、動作、要素、構成要素、および/または、それらの群の存在または追加を排除するものではない。
【0064】
便宜上、簡潔に示すために、「上部」、「底部」、「上側」、「下側」、「垂直」、「水平」、「横方向」、および、「縦方向」などの用語を本明細書で用いて、様々な構成要素、および、それらの構成部分の相対的な配置および向きを記載している。上記用語は、その具体的に記載した用語、派生語、および、同様の意味の用語を含む。
【0065】
更に、明細書、および/または、請求項において、「上に」、「上に重ねた」、「に配置した」、および、「上方に」という用語を用いて、2つ以上の要素が、直に物理的に互いに接触することを示しうる。しかしながら、「上に」、「上に重ねた」、「に配置した」、および、「上方に」という用語は、2つ以上の要素が、直に互いに接触しないことも意味しうる。例えば、「上方に」という用語は、1つの要素が、他の要素の上方にあり、互いに接触しないことを意味しうるものであり、更に、他の要素または複数の要素が、それらの2つの要素の間に位置しうる。更に、「および/または」という用語は、「および」を意味し、「または」を意味し、「排他的論理和」を意味し、「1つ」を意味し、「全てではなく、いくつか」を意味し、「いずれでもない」を意味し、並びに/若しくは、「両方」を意味しうるものであるが、請求した主題の範囲は、この点で限定されるものではない。
【0066】
いくつかの実施形態を、「連結された」、および、「接続された」という表現、並びに、それらの派生語を用いて記載しうる。これらの用語は、互いに同義語であることを意図しない。例えば、いくつかの実施形態を、「接続された」、および/または、「連結された」という用語を用いて記載し、2つ以上の要素が、直に物理的または電気的に互いに接触することを示しうる。しかしながら、「連結された」という用語は、2つ以上の要素が直に互いに接触しないが、互いに協働または相互作用することも意味しうる。
【0067】
具体的な別段の記載がない限りは「処理する」、「計算」、「計算する」、「特定する」などの用語は、計算システムのレジスタおよび/またはメモリ内の(例えば、電子の)物理的量として表されたデータを、操作するか、および/または、計算システムのメモリ、レジスタ、または、他のそのような情報記憶、送信または表示装置内で同様に物理的量として表される他のデータに変形するコンピュータまたは計算システム、若しくは、同様の電子計算装置の作用および/または処理を称することが分かるだろう。実施形態は、この文脈に限定されない。
【0068】
本明細書に記載の方法は、記載した順序でも、任意の特定の順序でも実行されなくてよいことに留意すべきである。更に、本明細書に特定した方法について記載した様々な動作は、直列または並列で実行しうる。
【0069】
本明細書において、具体的な実施形態を図示および記載したが、同じ目的を実現するように計算された任意の配列を、示した特定の実施形態の代わりに用いることが分かるだろう。本開示は、様々な実施形態の任意および全ての適合例または変形例を網羅することを意図する。上記記載は、例示であり、限定するものでないことを理解すべきである。当業者には、上記記載を分析すれば、上記実施形態、および、本明細書に具体的に記載していない他の実施形態を組み合わせることが、明らかだろう。したがって、様々な実施形態の範囲は、上記構成、構造、および、方法を用いた任意の他の利用例を含む。
【0070】
本発明の主題を、構造的特徴物、および/または、方法的動作を表す特有の言葉で記載したが、添付の請求項に記載の主題は、必ずしも、上記具体的な特徴物にも動作にも限定されないと、理解すべきである。そうではなく、上記具体的な特徴物および動作は、請求項を実施する例示的態様として開示されている。
【0071】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0072】
実施形態1
測定システムにおいて、
管を受け付けるように適合されたマイクロメータアセンブリであって、前記管の周囲に配置された複数の非接触光学マイクロメータを含み、前記複数の非接触光学マイクロメータは、外径を、該管の周囲に沿った第1の複数の各位置で測定するように構成されたものであるマイクロメータアセンブリと、
前記管を前記マイクロメータアセンブリから受け付けるように適合された変位ゲージアセンブリであって、該管の周囲に配置された複数の非接触ゲージを含み、前記複数の非接触ゲージは、壁厚を、該管の周囲に沿った第2の複数の各位置で測定するように構成されたものである変位ゲージアセンブリと、
前記マイクロメータアセンブリと前記変位ゲージアセンブリと動作可能の少なくとも1つの制御部であって、前記管の周囲に沿った前記第1の複数の各位置での前記外径の測定値、および、該管の周囲に沿った前記第2の複数の各位置での前記壁厚の測定値の各々を受け取る制御部と
を含むシステム。
【0073】
実施形態2
前記複数の非接触光学マイクロメータは、
第1のマイクロメータ台に連結された第1の非接触光学マイクロメータと、
第2のマイクロメータ台に連結された第2の非接触光学マイクロメータと
を含み、
前記第2のマイクロメータ台は、前記第1のマイクロメータ台に対して約45度の角度で向けられたものである、実施形態1に記載の測定システム。
【0074】
実施形態3
前記マイクロメータアセンブリは、更に、前記第2のマイクロメータ台から延伸するブラケットを含むものであり、前記第2の非接触光学マイクロメータが、前記ブラケットの第1の側に連結され、前記変位ゲージアセンブリが、該ブラケットの第2の側に連結されたものである、実施形態2に記載の測定システム。
【0075】
実施形態4
前記第1の非接触光学マイクロメータと前記第2の非接触光学マイクロメータとは、管引出し部に沿って、直に互いに隣接して位置するものである、実施形態2に記載の測定システム。
【0076】
実施形態5
前記管の周囲に沿った前記第1の複数の各位置は、約45度で互いに離間したものである、実施形態1に記載の測定システム。
【0077】
実施形態6
前記管の周囲に沿った前記第2の複数の各位置は、約90度で互いに離間したものである、実施形態1に記載の測定システム。
【0078】
実施形態7
前記複数の非接触ゲージは、調節自在ゲージ台に各々が連結された4つの非接触ゲージを含むものである、実施形態1に記載の測定システム。
【0079】
実施形態8
前記管は、内径を画定する内面、および、前記外径を画定する外面を有する透明ガラス管を含むものである、実施形態1に記載の測定システム。
【0080】
実施形態9
前記管にバーコードを付与するように適合され、管引出し部に沿って前記変位ゲージアセンブリの下流側に配置されたバーコード付与部を、
更に含む、実施形態1に記載の測定システム。
【0081】
実施形態10
管寸法測定システムにおいて、
ガラス管を受け付けるように適合されたマイクロメータアセンブリであって、前記ガラス管の周囲に配置された複数の非接触光学マイクロメータを含み、前記複数の非接触光学マイクロメータは、外径を、該ガラス管の周囲に沿った第1の複数の各位置で測定するように構成されたものであるマイクロメータアセンブリと、
前記ガラス管を、管引出し部に沿った下流側で、前記マイクロメータアセンブリから受け付けるように適合された変位ゲージアセンブリであって、該ガラス管の周囲に配置された調節自在ゲージ台に各々が連結された複数の非接触ゲージを含み、前記複数の非接触ゲージは、壁厚を、該ガラス管の周囲に沿った第2の複数の各位置で測定するように構成されたものである変位ゲージアセンブリと、
少なくとも1つの制御部であって、
前記ガラス管の周囲に沿った前記第1の複数の各位置での前記外径の測定値を受け取り、更に、該ガラス管の周囲に沿った前記第2の複数の各位置での前記壁厚の測定値を受け取り、
前記ガラス管の内径および同心性を、該ガラス管の周囲に沿った前記第1の複数の各位置での前記外径の測定値、および、該ガラス管の周囲に沿った前記第2の複数の各位置での前記壁厚の測定値から特定し、更に、
フィードバック信号を、前記ガラス管の前記内径および前記同心性に基づいて生成して、管形成装置の処理パラメータを調節するように、
動作可能の制御部と
を含むシステム。
【0082】
実施形態11
前記複数の非接触光学マイクロメータは、
第1のマイクロメータ台に載置された第1の非接触光学マイクロメータと、
第2のマイクロメータ台に載置された第2の非接触光学マイクロメータと
を含み、
前記第1の非接触光学マイクロメータと前記第2の非接触光学マイクロメータとは、前記管引出し部に沿って、直に互いに隣接して位置するものであり、
前記第2のマイクロメータ台は、前記第1のマイクロメータ台に対して約45度の角度で向けられたものである、実施形態10に記載の管寸法測定システム。
【0083】
実施形態12
前記マイクロメータアセンブリは、更に、前記第2のマイクロメータ台から延伸するブラケットを含むものであり、前記第2の非接触光学マイクロメータが、前記ブラケットの第1の側に連結され、前記変位ゲージアセンブリが、該ブラケットの第2の側に連結されたものである、実施形態11に記載の管寸法測定システム。
【0084】
実施形態13
前記管の周囲に沿った前記第1の複数の各位置は、約45度で互いに離間したものであり、
前記管の周囲に沿った前記第2の複数の各位置は、約45度で互いに離間したものである、実施形態10に記載の管寸法測定システム。
【0085】
実施形態14
前記ガラス管にバーコードを付与するように適合され、前記管引出し部に沿って前記変位ゲージアセンブリの下流側に配置されたバーコード付与部を、
更に含む、実施形態10に記載の管寸法測定システム。
【0086】
実施形態15
管の属性の測定方法において、
管引出し部に沿って変位ゲージアセンブリに隣接したマイクロメータアセンブリを、提供する工程であって、前記マイクロメータアセンブリは、ガラス管の周囲に配置された複数の非接触光学マイクロメータを含み、前記変位ゲージアセンブリは、前記ガラス管の周囲に配置された複数の非接触ゲージを含むものである工程と、
外径を、前記複数の非接触光学マイクロメータを用いて、前記ガラス管の周囲に沿った第1の複数の各位置で測定する工程と、
壁厚を、前記複数の非接触ゲージを用いて、前記ガラス管の周囲に沿った第2の複数の各位置で測定する工程と、
前記ガラス管の内径および同心性を、該ガラス管の屈折率、該ガラス管の周囲に沿った前記第1の複数の各位置での前記外径の測定値、および、該ガラス管の周囲に沿った前記第2の複数の各位置での前記壁厚の測定値に基づいて特定する工程と
を含む方法。
【0087】
実施形態16
前記ガラス管を、前記マイクロメータアセンブリおよび前記変位ゲージアセンブリを通って、前記管引出し部に沿って引き出す工程と、
前記ガラス管が前記マイクロメータアセンブリおよび前記変位ゲージアセンブリを通って引き出される時に、該ガラス管の前記内径および前記同心性を、制御部によって、複数の所定の間隔で特定する工程と
を更に含む、実施形態15に記載の方法。
【0088】
実施形態17
前記ガラス管の1組の寸法属性を、前記制御部によって、特定する工程であって、前記1組の寸法属性は、平均壁厚、流量、サイディング、真円からのずれ、および、外面に沿ったテーパ度の少なくとも1つを含み、前記流量は、前記管引出し部の線速度に基づいて特定されるものである工程と、
フィードバック信号を、前記制御部によって生成して、管形成装置の処理パラメータを調節する工程であって、前記フィードバック信号は、前記ガラス管の前記内径、該ガラス管の前記同心性、および、該ガラス管の前記1組の寸法属性の少なくとも1つに基づいて生成されるものである工程と
を更に含む、実施形態16に記載の方法。
【0089】
実施形態18
前記複数の非接触光学マイクロメータの第1の非接触光学マイクロメータを、第1のマイクロメータ台に連結する工程と、
前記複数の非接触光学マイクロメータの第2の非接触光学マイクロメータを、第2のマイクロメータ台に連結する工程と、
を更に含み、
前記第1の非接触光学マイクロメータと前記第2の非接触光学マイクロメータとは、前記管引出し部に沿って、直に互いに隣接して位置するものであり、
前記第2のマイクロメータ台は、前記第1のマイクロメータ台に対して約45度の角度で向けられたものである、実施形態15に記載の方法。
【0090】
実施形態19
前記複数の各非接触ゲージを、前記ガラス管の周囲に、約90度で互いに離間して配置する工程を
更に含む、実施形態15に記載の方法。
【0091】
実施形態20
前記複数の非接触ゲージの少なくとも1つを、調節自在ゲージ台に連結する工程と、
前記調節自在ゲージ台の位置を自動調整して、前記ガラス管の周囲に沿った前記複数の各非接触ゲージのレーザを、ピークアークに維持する工程であって、前記位置は、該ガラス管の周囲に沿った前記第1の複数の各位置での前記外径の測定値に基づいて調整されるものである工程と
を更に含む、実施形態15に記載の方法。
【0092】
実施形態21
測定システムにおいて、
管を受け付けるように適合されたマイクロメータアセンブリであって、前記管の周囲に配置された複数の非接触光学マイクロメータを含み、前記複数の非接触光学マイクロメータは、外径を、該管の周囲に沿った第1の複数の各位置で測定するように構成されたものであるマイクロメータアセンブリと、
前記管を前記マイクロメータアセンブリから受け付けるように適合された変位ゲージアセンブリであって、該管の周囲に配置された複数の非接触ゲージを含み、前記複数の非接触ゲージは、壁厚を、該管の周囲に沿った第2の複数の各位置で測定するように構成されたものである変位ゲージアセンブリと、
前記マイクロメータアセンブリと前記変位ゲージアセンブリと動作可能の少なくとも1つの制御部であって、前記管の周囲に沿った前記第1の複数の各位置での前記外径の測定値、および、該管の周囲に沿った前記第2の複数の各位置での前記壁厚の測定値の各々を受け取る制御部と
を含むシステム。
【0093】
実施形態22
前記複数の非接触光学マイクロメータは、
第1のマイクロメータ台に連結された第1の非接触光学マイクロメータと、
第2のマイクロメータ台に連結された第2の非接触光学マイクロメータと
を含み、
前記第2のマイクロメータ台は、前記第1のマイクロメータ台に対して約45度の角度で向けられたものである、実施形態21に記載の測定システム。
【0094】
実施形態23
前記マイクロメータアセンブリは、更に、前記第2のマイクロメータ台から延伸するブラケットを含むものであり、前記第2の非接触光学マイクロメータが、前記ブラケットの第1の側に連結され、前記変位ゲージアセンブリが、該ブラケットの第2の側に連結されたものである、実施形態22に記載の測定システム。
【0095】
実施形態24
前記第1の非接触光学マイクロメータと前記第2の非接触光学マイクロメータとは、管引出し部に沿って、直に互いに隣接して位置するものである、実施形態22に記載の測定システム。
【0096】
実施形態25
前記管の周囲に沿った前記第1の複数の各位置は、約45度で互いに離間したものである、実施形態21に記載の測定システム。
【0097】
実施形態26
前記管の周囲に沿った前記第2の複数の各位置は、約90度で互いに離間したものである、実施形態21に記載の測定システム。
【0098】
実施形態27
前記複数の非接触ゲージは、調節自在ゲージ台に各々が連結された4つの非接触ゲージを含むものである、実施形態21に記載の測定システム。
【0099】
実施形態28
前記管は、内径を画定する内面、および、前記外径を画定する外面を有する透明ガラス管を含むものである、実施形態21に記載の測定システム。
【0100】
実施形態29
前記管にバーコードを付与するように適合され、管引出し部に沿って前記変位ゲージアセンブリの下流側に配置されたバーコード付与部を、
更に含む、実施形態21に記載の測定システム。
【0101】
実施形態30
管寸法測定システムにおいて、
ガラス管を受け付けるように適合されたマイクロメータアセンブリであって、前記ガラス管の周囲に配置された複数の非接触光学マイクロメータを含み、前記複数の非接触光学マイクロメータは、外径を、該ガラス管の周囲に沿った第1の複数の各位置で測定するように構成されたものであるマイクロメータアセンブリと、
前記ガラス管を、管引出し部に沿った下流側で、前記マイクロメータアセンブリから受け付けるように適合された変位ゲージアセンブリであって、該ガラス管の周囲に配置された調節自在ゲージ台に各々が連結された複数の非接触ゲージを含み、前記複数の非接触ゲージは、壁厚を、該ガラス管の周囲に沿った第2の複数の各位置で測定するように構成されたものである変位ゲージアセンブリと、
少なくとも1つの制御部であって、
前記ガラス管の周囲に沿った前記第1の複数の各位置での前記外径の測定値を受け取り、更に、該ガラス管の周囲に沿った前記第2の複数の各位置での前記壁厚の測定値を受け取り、
前記ガラス管の内径および同心性を、該ガラス管の周囲に沿った前記第1の複数の各位置での前記外径の測定値、および、該ガラス管の周囲に沿った前記第2の複数の各位置での前記壁厚の測定値から特定し、更に、
フィードバック信号を、前記ガラス管の前記内径および前記同心性に基づいて生成して、管形成装置の処理パラメータを調節するように、
動作可能の制御部と
を含むシステム。
【0102】
実施形態31
前記複数の非接触光学マイクロメータは、
第1のマイクロメータ台に載置された第1の非接触光学マイクロメータと、
第2のマイクロメータ台に載置された第2の非接触光学マイクロメータと
を含み、
前記第1の非接触光学マイクロメータと前記第2の非接触光学マイクロメータとは、前記管引出し部に沿って、直に互いに隣接して位置するものであり、
前記第2のマイクロメータ台は、前記第1のマイクロメータ台に対して約45度の角度で向けられたものである、実施形態30に記載の管寸法測定システム。
【0103】
実施形態32
前記マイクロメータアセンブリは、更に、前記第2のマイクロメータ台から延伸するブラケットを含むものであり、前記第2の非接触光学マイクロメータが、前記ブラケットの第1の側に連結され、前記変位ゲージアセンブリが、該ブラケットの第2の側に連結されたものである、実施形態31に記載の管寸法測定システム。
【0104】
実施形態33
前記管の周囲に沿った前記第1の複数の各位置は、約45度で互いに離間したものであり、
前記管の周囲に沿った前記第2の複数の各位置は、約45度で互いに離間したものである、実施形態30に記載の管寸法測定システム。
【0105】
実施形態34
前記ガラス管にバーコードを付与するように適合され、前記管引出し部に沿って前記変位ゲージアセンブリの下流側に配置されたバーコード付与部を、
更に含む、実施形態30に記載の管寸法測定システム。
【0106】
実施形態35
管の属性の測定方法において、
管引出し部に沿って変位ゲージアセンブリに隣接したマイクロメータアセンブリを、提供する工程であって、前記マイクロメータアセンブリは、ガラス管の周囲に配置された複数の非接触光学マイクロメータを含み、前記変位ゲージアセンブリは、前記ガラス管の周囲に配置された複数の非接触ゲージを含むものである工程と、
外径を、前記複数の非接触光学マイクロメータを用いて、前記ガラス管の周囲に沿った第1の複数の各位置で測定する工程と、
壁厚を、前記複数の非接触ゲージを用いて、前記ガラス管の周囲に沿った第2の複数の各位置で測定する工程と、
前記ガラス管の内径および同心性を、該ガラス管の屈折率、該ガラス管の周囲に沿った前記第1の複数の各位置での前記外径の測定値、および、該ガラス管の周囲に沿った前記第2の複数の各位置での前記壁厚の測定値に基づいて特定する工程と
を含む方法。
【0107】
実施形態36
前記ガラス管を、前記マイクロメータアセンブリおよび前記変位ゲージアセンブリを通って、前記管引出し部に沿って引き出す工程と、
前記ガラス管が前記マイクロメータアセンブリおよび前記変位ゲージアセンブリを通って引き出される時に、該ガラス管の前記内径および前記同心性を、制御部によって、複数の所定の間隔で特定する工程と
を更に含む、実施形態35に記載の方法。
【0108】
実施形態37
前記ガラス管の1組の寸法属性を、前記制御部によって、特定する工程であって、前記1組の寸法属性は、平均壁厚、流量、サイディング、真円からのずれ、および、外面に沿ったテーパ度の少なくとも1つを含み、前記流量は、前記管引出し部の線速度に基づいて特定されるものである工程と、
フィードバック信号を、前記制御部によって生成して、管形成装置の処理パラメータを調節する工程であって、前記フィードバック信号は、前記ガラス管の前記内径、該ガラス管の前記同心性、および、該ガラス管の前記1組の寸法属性の少なくとも1つに基づいて生成されるものである工程と
を更に含む、実施形態36に記載の方法。
【0109】
実施形態38
前記複数の非接触光学マイクロメータの第1の非接触光学マイクロメータを、第1のマイクロメータ台に連結する工程と、
前記複数の非接触光学マイクロメータの第2の非接触光学マイクロメータを、第2のマイクロメータ台に連結する工程と、
を更に含み、
前記第1の非接触光学マイクロメータと前記第2の非接触光学マイクロメータとは、前記管引出し部に沿って、直に互いに隣接して位置するものであり、
前記第2のマイクロメータ台は、前記第1のマイクロメータ台に対して約45度の角度で向けられたものである、実施形態35に記載の方法。
【0110】
実施形態39
前記複数の各非接触ゲージを、前記ガラス管の周囲に、約90度で互いに離間して配置する工程を
更に含む、実施形態35に記載の方法。
【0111】
実施形態40
前記複数の非接触ゲージの少なくとも1つを、調節自在ゲージ台に連結する工程と、
前記調節自在ゲージ台の位置を自動調整して、前記ガラス管の周囲に沿った前記複数の各非接触ゲージのレーザを、ピークアークに維持する工程であって、前記位置は、該ガラス管の周囲に沿った前記第1の複数の各位置での前記外径の測定値に基づいて調整されるものである工程と
を更に含む、実施形態35に記載の方法。
【符号の説明】
【0112】
100 管処理システム
115 測定システム
116 管形成装置
118 管切断器
119 バーコード付与部
120、220、320 マイクロメータアセンブリ
128、228、328 変位ゲージアセンブリ
135、235 制御システム