(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023012671
(43)【公開日】2023-01-26
(54)【発明の名称】軌道の異常検知システム及び異常検知方法
(51)【国際特許分類】
G01M 99/00 20110101AFI20230119BHJP
B61K 9/08 20060101ALI20230119BHJP
B61K 13/00 20060101ALI20230119BHJP
【FI】
G01M99/00 Z
B61K9/08
B61K13/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021116251
(22)【出願日】2021-07-14
(71)【出願人】
【識別番号】000173784
【氏名又は名称】公益財団法人鉄道総合技術研究所
(71)【出願人】
【識別番号】507254447
【氏名又は名称】国立大学法人政策研究大学院大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120237
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 良規
(72)【発明者】
【氏名】松本 麻美
(72)【発明者】
【氏名】三和 雅史
(72)【発明者】
【氏名】大山 達雄
【テーマコード(参考)】
2G024
【Fターム(参考)】
2G024AD16
2G024AD18
2G024BA27
2G024CA01
2G024CA02
2G024CA04
2G024CA26
2G024CA30
2G024FA01
(57)【要約】
【課題】軌道変位と保守実績の履歴データを用いて、大きな軌道変位の発生可能性が高い箇所を事前に予測する異常検知システム及び異常検知方法を提供する。
【解決手段】所定の区間の軌道に沿って走行する車両に搭載された測定手段によって、前記区間の所定のロット毎に測定された軌道検測の時系列データを用いた軌道の異常検知システムであって、前記測定手段は、前記軌道の高低変位、通り変位、軌間変位、水準変位及び平面性変位の少なくとも1つを含む軌道検測データを測定し、前記軌道検測データを時系列データとして測定履歴を記録する測定履歴記録手段と、前記測定手段によって測定された軌道検測データを入力する診断手段を備え、前記診断手段は、入力された軌道検測データをピーク値、標準偏差、最大偏差、改善回数及び急進回数の指標を用いて所定のクラスタに分類し、分類された前記クラスタを判定する判定手段を備える。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の区間の軌道に沿って走行する車両に搭載された測定手段によって、前記区間の所定のロット毎に測定された軌道検測の時系列データを用いた軌道の異常検知システムであって、
前記測定手段は、前記軌道の高低変位、通り変位、軌間変位、水準変位及び平面性変位の少なくとも1つを含む軌道検測データを測定し、
前記軌道検測データを時系列データとして測定履歴を記録する測定履歴記録手段と、
前記測定手段によって測定された軌道検測データを入力する診断手段を備え、
前記診断手段は、入力された軌道検測データをピーク値、標準偏差、最大偏差、改善回数及び急進回数の指標を用いて所定のクラスタに分類し、
分類された前記クラスタを判定する判定手段を備えることを特徴とする軌道の異常検知システム。
【請求項2】
請求項1に記載の軌道の異常検知システムにおいて、
前記判定手段は、所定のクラスタを注意が必要なロットとして抽出する抽出手段を備えることを特徴とする軌道の異常検知システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の軌道の異常検知システムにおいて、
前記測定履歴記録手段は、前記診断手段の前記クラスタを記録し、過去の履歴データと比較する比較手段を備えることを特徴とする軌道の異常検知システム。
【請求項4】
請求項3に記載の軌道の異常検知システムにおいて、
前記比較手段は、前記クラスタが前回の履歴データで判定されたクラスタに比べて悪化した場合に、当該ロットを監視ロットとして判定することを特徴とする軌道の異常検知システム。
【請求項5】
所定の区間の軌道に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、前記区間の所定のロット毎に測定された軌道検測の時系列データを用いた軌道の異常検知方法であって、
前記測定装置によって、前記軌道の高低変位、通り変位、軌間変位、水準変位及び平面性変位の少なくとも1つを含む軌道検測データを測定する測定工程と、
前記軌道検測データを時系列データとして測定履歴を記録する測定履歴記録工程と、
前記測定工程によって測定された軌道検測データを用いて診断を行う診断工程を備え、
前記診断工程は、入力された軌道検測データをピーク値、標準偏差、最大偏差、改善回数及び急進回数の指標を用いて所定のクラスタに分類し、
分類された前記クラスタを判定する判定工程を備えることを特徴とする軌道の異常検知方法。
【請求項6】
請求項5に記載の軌道の異常検知方法において、
前記判定工程は、所定のクラスタを注意が必要なロットとして抽出する抽出工程を備えることを特徴とする軌道の異常検知方法。
【請求項7】
請求項5または6に記載の軌道の異常検知方法において、
前記測定履歴記録工程は、前記診断工程の前記クラスタを記録し、過去の履歴データと比較する比較工程を備えることを特徴とする軌道の異常検知方法。
【請求項8】
請求項7に記載の軌道の異常検知方法において、
前記比較工程は、前記クラスタが前回の履歴データで判定されたクラスタに比べて悪化した場合に、当該ロットを監視ロットとして判定することを特徴とする軌道の異常検知方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軌道の異常検知システム及び異常検知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄道の軌道の保守管理を目的として、定期的に専用の軌道検測車等を用いて軌道検測データを取得し、これらの軌道検測データを検証して軌道の異常を検知することで保守が必要な軌道を特定して軌道の保守管理を精度良く且つ計画的に行うことが知られている。
【0003】
このような異常検知装置は、例えば特許文献1に記載されているように、軌道走行車両に設けられた駆動系の物理量の特徴量が閾値を超えた時刻を示す閾値超過時刻、および閾値超過時刻における駆動系の前記軌道走行車両に対する位置を示す駆動系位置を取得する取得部と、軌道走行車両に設けられた複数の駆動系にかかる取得部により取得された複数の閾値超過時刻および閾値超過時刻における駆動系位置に相関性があるか否かを判定する判定部と、判定部による判定結果に基づいて出力を行う出力部を備え、出力部は、判定部により相関性があると判定された場合、軌道に異常があることを示す軌道異常信号を出力する異常検知装置が知られている。
【0004】
このような異常検知装置によれば、記録データ量の削減、異常検知の精度の向上、異常誤検知の防止並びにより安全な車両運行を行うことが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の異常検知装置によると、軌道の異常箇所を検知することはできるが、軌道の劣化進行を予測することができないという問題があった。即ち、従来の異常検知装置は、リアルタイムでの異常の発生を検知するため、異常が発生してから修繕を行うこととなり、劣化進行の予測をもとに予防修繕を行うことが可能な異常検知装置が望まれていた。また、検測技術の向上に伴って、大量の履歴データを取得することが可能となっており、これらを活用して軌道の異常箇所を検知し、その劣化進行過程の予測結果に基づいて保守対応措置の期限を推定する異常把握及び管理方法が求められてきた。
【0007】
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、軌道変位と保守実績の履歴データを用いて、大きな軌道変位の発生可能性が高い箇所を事前に予測する異常検知システム及び異常検知方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る軌道の異常検知システムは、所定の区間の軌道に沿って走行する車両に搭載された測定手段によって、前記区間の所定のロット毎に測定された軌道検測の時系列データを用いた軌道の異常検知システムであって、前記測定手段は、前記軌道の高低変位、通り変位、軌間変位、水準変位及び平面性変位の少なくとも1つを含む軌道検測データを測定し、前記軌道検測データを時系列データとして測定履歴を記録する測定履歴記録手段と、前記測定手段によって測定された軌道検測データを入力する診断手段を備え、前記診断手段は、入力された軌道検測データをピーク値、標準偏差、最大偏差、改善回数及び急進回数の指標を用いて所定のクラスタに分類し、分類された前記クラスタを判定する判定手段を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る軌道の異常検知システムにおいて、前記判定手段は、所定のクラスタを注意が必要なロットとして抽出する抽出手段を備えると好適である。
【0010】
また、本発明に係る軌道の異常検知システムにおいて、前記測定履歴記録手段は、前記診断手段の前記クラスタを記録し、過去の履歴データと比較する比較手段を備えると好適である。
【0011】
また、本発明に係る軌道の異常検知システムにおいて、前記比較手段は、前記クラスタが前回の履歴データで判定されたクラスタに比べて悪化した場合に、当該ロットを監視ロットとして判定すると好適である。
【0012】
また、本発明に係る軌道の異常検知方法は、所定の区間の軌道に沿って走行する車両に搭載された測定装置によって、前記区間の所定のロット毎に測定された軌道検測の時系列データを用いた軌道の異常検知方法であって、前記測定装置によって、前記軌道の高低変位、通り変位、軌間変位、水準変位及び平面性変位の少なくとも1つを含む軌道検測データを測定する測定工程と、前記軌道検測データを時系列データとして測定履歴を記録する測定履歴記録工程と、前記測定工程によって測定された軌道検測データを用いて診断を行う診断工程を備え、前記診断工程は、入力された軌道検測データをピーク値、標準偏差、最大偏差、改善回数及び急進回数の指標を用いて所定のクラスタに分類し、分類された前記クラスタを判定する判定工程を備えることを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る軌道の異常検知方法において、前記判定工程は、所定のクラスタを注意が必要なロットとして抽出する抽出工程を備えると好適である。
【0014】
また、本発明に係る軌道の異常検知方法において、前記測定履歴記録工程は、前記診断工程の前記クラスタを記録し、過去の履歴データと比較する比較工程を備えると好適である。
【0015】
また、本発明に係る軌道の異常検知方法において、前記比較工程は、前記クラスタが前回の履歴データで判定されたクラスタに比べて悪化した場合に、当該ロットを監視ロットとして判定すると好適である。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る軌道の異常検知システム及び異常検知方法は、時系列データを診断手段によって所定のクラスタに分類するため、軌道の異常が発生する可能性を予測することができ、軌道の異常が発生する前に軌道の保守管理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施形態に係る異常検知システムによって測定される軌道の概要を示す図。
【
図2】本発明の実施形態に係る異常検知システムの構成を示すブロック図。
【
図3】本発明の実施形態に係る異常検知システムのデータ処理方法を説明するための概要図。
【
図4】本発明の実施形態に係る異常検知システムで測定された時系列データを示す図。
【
図5】本発明の実施形態に係る異常検知システムで記録される測定履歴の一例を示す図。
【
図6】本発明の実施形態に係る異常検知システムの診断手段で用いられる指標を説明するための図。
【
図7】本発明の実施形態に係る異常検知システムの診断手段で求められた各指標をロット毎にまとめた表。
【
図8】本発明の実施形態に係る異常検知システムの判定手段によるクラスタ分類を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係る異常検知システムによって測定される軌道の概要を示す図であり、
図2は、本発明の実施形態に係る異常検知システムの構成を示すブロック図であり、
図3は、本発明の実施形態に係る異常検知システムのデータ処理方法を説明するための概要図であり、
図4は、本発明の実施形態に係る異常検知システムで測定された時系列データを示す図であり、
図5は、本発明の実施形態に係る異常検知システムで記録される測定履歴の一例を示す図であり、
図6は、本発明の実施形態に係る異常検知システムの診断手段で用いられる指標を説明するための図であり、
図7は、本発明の実施形態に係る異常検知システムの診断手段で求められた各指標をロット毎にまとめた表であり、
図8は、本発明の実施形態に係る異常検知システムの判定手段によるクラスタ分類を説明するための図である。
【0020】
図1に示すように、本実施形態に係る異常検知システム10は、軌道2上を走行する鉄道車両1に搭載される測定手段11によって検測される軌道検測データを用いる。軌道検測データは、軌道2の高低変位、通り変位、軌間変位、水準変位及び平面性変位の少なくとも一つを含む波形データを測定する。測定手段11の具体的な構成は、従来周知の種々の測定装置を用いることができるため、詳細な説明は省略するが、複数の変位センサを備え、正矢法や偏心矢法等に代表される差分法、あるいは慣性正矢法又は慣性矢法等を用いて検測すると好適である。なお、測定される波形データは、上述した測定項目以外にもレール凹凸や列車動揺といった項目を連続的に測定できるように構成しても構わない。
【0021】
図2に示すように、本実施形態に係る異常検知システム10は、上述した測定手段11と、測定手段11で測定した軌道検測データを時系列データとして測定履歴を記録する測定履歴記録手段12と、時系列データを入力して所定のクラスタに分類する診断手段13と、分類されたクラスタを判定する判定手段14とを備えている。
【0022】
測定履歴記録手段12は、従来周知の記録装置を用いることができ、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリやSSD(Solid State Drive)などのフラッシュメモリ、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気テープ、紙テープ、パンチカードなどが好適に用いられる。
【0023】
図3に示すように、診断手段13は測定履歴記録手段12から入力された時系列データの分析を行い、判定手段14は、当該時系列データ分析の結果から、将来の高低変位等の予測を行う。
【0024】
このような異常検知システム10は、診断手段13及び判定手段14として機能する処理プログラムを実行する処理装置を用いると好適であり、処理装置は、当該処理プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)などの演算装置と、処理プログラムを格納するROM(Read Only Memory)と、CPUの処理に必要なデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)とを備えている。また、処理装置は、キーボード、マウス、タッチパネルなどの入力装置、CRT(Cathode-Ray-Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、プリンタなどの出力装置、通信インタフェイスなどを備えると好適である。
【0025】
このような処理装置は、計算機内に構築されたコンピュータシステムであると好適であり、このような計算機は、例えば、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、サーバ、タブレットコンピュータなどが好適に用いられ、記憶装置に記録されたアプリケーションソフトなどのプログラムに従って動作する計算機であれば種々の計算機を用いることができ、単独の計算機であってもよいし、複数台の計算機をネットワークなどで通信可能に接続したコンピュータ群を用いても構わない。
【0026】
次に、本実施形態に係る異常検知システム10の動作について説明を行う。なお、以下の説明において、時系列データとして用いる軌道検測データは、軌道の高低変位のデータを用いる場合について説明を行う。
【0027】
図4に示すように、軌道検測データは、軌道2の延設方向に沿って測定され、キロ程などによって所定のロットに区分けされる。また、ロット毎に高低変位のピーク値としての最小値を抽出する。
【0028】
測定履歴記録手段12では、
図5に示すように、測定手段11で測定して抽出された軌道検測データの高低変位の最小値の測定履歴をロット毎に記録する。このように測定履歴を記録することで、測定手段11で測定した軌道検測データを時系列データとして記録することができる。
【0029】
図6に示すように、診断手段13は、時系列データからロット毎に高低変位の推移を作図し、最小値、標準偏差、最大偏差、改善回数及び急進回数を用いてクラスタに分類する。ここで、最小値は、測定期間中の高低変位ロット最小値の最小値をいい、標準偏差は、測定期間中の高低変位ロット最小値の標準偏差をいい、最大偏差は、測定期間中の高低変位ロット最小値の最大値と最小値の差をいい、改善回数は、連続する測定日の高低変位ロット最小値が例えば1mm以上改善した回数をいい、急進回数は、連続する測定日の高低変位ロット最小値が例えば2mm以上急進した回数をいう。
【0030】
診断手段13は、従来周知のクラスタ分析手法を用いてロット毎にクラスタ分類を行うことができるが、例えば、最小値、標準偏差、最大偏差、改善回数及び急進回数の5つの指標の重心を算出し、当該重心からの距離によって例えば、
図8に示すような5つのクラスタに分類する。
【0031】
図8に示すように、判定手段14は、ロット毎に分類されたクラスタを判定する。例えば、クラスタ1は要注意、クラスタ2は準要注意、クラスタ3は注意、クラスタ4は安定推移、クラスタ5は極安定推移とのクラスタと判定すると好適である。また、判定手段14によって判定されたクラスタのうち、クラスタ1から3に分類されたロットは、注意が必要なロットとして抽出する抽出手段を備えると好適である。このような抽出手段によって要注意ロットを抽出することで、巡回等で軌道変位や材料状態の変化に注意して確認を行うことができ、異常値の発生や事後保守の防止に有効となる。
【0032】
また、測定履歴記録手段12は、ロット毎の分類されたクラスタを記録すると好適である。さらに、判定手段14は、過去の履歴データ及び診断結果と今回の診断結果を比較する比較手段を備えると好適である。このように、分類されたクラスタの履歴との比較を行うことで、前回の検測時と比べて今回の検測値が注意を要する上位のクラスタに接近又は移動したロットを抽出することができ、急進などに注意すべきロットを事前に検知することが可能となる。
【0033】
なお、上述した本実施形態に係る軌道の異常検知システム10は、軌道検測データのうち、高低変位を用いた場合について説明を行ったが、異常検知システムに用いるデータはこれに限らず、例えば、通り変位、軌間変位、水準変位及び平面性変位などのデータを用いても構わない。この場合、ピーク値は各々の最大値を用いると好適である。このように、本実施形態に係る軌道の異常検知システムに種々の変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれうることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0034】
1 鉄道車両, 2 軌道, 10 異常検知システム, 11 測定手段, 12 測定履歴記録手段, 13 診断手段, 14 判定手段。