(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126715
(43)【公開日】2023-09-08
(54)【発明の名称】乾燥装置
(51)【国際特許分類】
F26B 21/00 20060101AFI20230901BHJP
F26B 3/06 20060101ALI20230901BHJP
D06F 58/00 20200101ALI20230901BHJP
【FI】
F26B21/00 D
F26B3/06
D06F58/00 H
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023110939
(22)【出願日】2023-07-05
(62)【分割の表示】P 2022013824の分割
【原出願日】2022-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】島田 茜
(72)【発明者】
【氏名】筒泉 佳菜子
(72)【発明者】
【氏名】奥村 明彦
(57)【要約】
【課題】乾燥対象物に温風を当て易くすることができる乾燥装置を提供する。
【解決手段】乾燥装置Xは、送風部21と加熱部22とを備える装置本体1と、ホース部31及びノズル部32を有し、装置本体1で生成された温風を吐出するホース体3と、ノズル部32の吐出口3bの向きを変更可能にホース体3を支持する支持体5とを備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送風部と加熱部とを備える装置本体と、
ホース部及びノズル部を有し、前記装置本体で生成された温風を吐出するホース体と、
前記ノズル部の吐出口の向きを変更可能に前記ホース体を支持する支持体と
を備える、
乾燥装置。
【請求項2】
送風部と加熱部とを備える装置本体と、
ホース部及びノズル部を有し、前記装置本体で生成された温風を吐出するホース体と、
前記ホース体を支持する支持体と
を備え、
前記支持体は、前記装置本体にスライド可能に設けられている、
乾燥装置。
【請求項3】
前記支持体は、前記ノズル部の吐出口の向きを変更可能に支持する、
請求項2に記載の乾燥装置。
【請求項4】
前記支持体は、前記ノズル部が載置される第1支持部と、前記第1支持部を支持する第2支持部とを有する、
請求項1~3のいずれかに記載の乾燥装置。
【請求項5】
前記支持体は、前記ノズル部と係合する係合部分を有する、
請求項1~4のいずれかに記載の乾燥装置。
【請求項6】
前記支持体は、前記装置本体の吸気口と対向する位置に設けられ、前記吸気口と対向する部位に1以上の開口を有する、
請求項1~5のいずれかに記載の乾燥装置。
【請求項7】
前記支持体は、前記ノズル部が前記装置本体の上面よりも上方に位置するように、前記ホース体を支持可能である、
請求項1~6のいずれかに記載の乾燥装置。
【請求項8】
前記装置本体は、前記ホース体を収容可能なホース収容領域を有し、前記支持体は前記ホース収容領域に配される、
請求項1~7のいずれかに記載の乾燥装置。
【請求項9】
前記ノズル部及び前記支持体が前記ホース収容領域に収容された状態で、前記送風部と前記ノズル部とが並ぶ方向において、前記送風部から前記ノズル部に向かう方向に、前記支持体、前記ノズル部の順に並ぶよう配される、
請求項8に記載の乾燥装置。
【請求項10】
前記第2支持部に対する前記第1支持部の角度が変更可能である、
請求項4に記載の乾燥装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾燥対象物を乾燥するための乾燥装置に関する。
【背景技術】
【0002】
乾燥装置として、「吸気口2と上部に開口部3とを有した箱形状の本体ケース1と、本体ケース1内に設けたファン6と、このファン6の吹き出し空気を加熱するヒータ部7と、このヒータ部7によって加熱された空気の送風路である筒形状の屈曲自在なホース8と、ホース8の先端に設けたノズル部10と、ノズル部10とホース8とを収納できる空間である収納部とを備え、ノズル部10は、吹出口9を備え、開口部3に着脱自在で、収納部11にホース8とノズル部10とを収納する場合に、ノズル部10が本体ケース1の一部となる構成とした」ふとん乾燥機が記載されている。
この布団乾燥機は、上下方向に回動可能な複数の風向変更板30が上下方向に並ぶよう吹出口9に設置されたノズル部10を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術は、ノズル部10の位置が筐体1に固定されるため、乾燥対象物に温風を当て難いといった問題がある。なお、風向変更板30の調整では、変更の限界がある。
本発明は、乾燥対象物に温風を当て易くすることができる乾燥装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る乾燥装置は、送風部と加熱部とを備える装置本体と、ホース部及びノズル部を有し、前記装置本体で生成された温風を吐出するホース体と、前記ノズル部の吐出口の向きを変更可能に前記ホース体を支持する支持体とを備える。
【発明の効果】
【0006】
上記構成によれば、乾燥対象物に温風を当て易くできる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態の乾燥装置の斜視図であり、(a)はホース体が収容された状態を前上方から見た図であり、(b)はホース体が装置本体から吐出する状態を前上方から見た図である。
【
図4】分解状態を右側後上方から見た斜視図である。
【
図5】分解状態を左側後上方から見た斜視図である。
【
図6】分解状態の右本体部の斜視図であり、(a)は右側後上方から見た図であり、(b)は左側後下方から見た図である。
【
図7】分解状態の右本体部の斜視図であり、(a)は右側前下方から見た図であり、(b)は左側前上方から見た図である。
【
図8】分解状態の左本体部の斜視図であり、(a)は左側前上方から見た図であり、(b)は右側後下方から見た図である。
【
図9】分解状態の左本体部の斜視図であり、(a)は左側後下方から見た図であり、(b)は右側前上方から見た図である。
【
図10】右外装体から第1保持部材、第2保持部材、表面材を外した状態の斜視図であり、(a)は左側前上方から見た図であり、(b)は右側前下方から見た図である。
【
図11】(a)は右外装体と第1保持部材と第2保持部材の拡大図斜視図であり、(b)は第1保時部材と第2保持部材の接続部分を右側前下方から見た斜視図であり、(c)は第1保時部材と第2保持部材の接続部分を右側前上方から見た斜視図である。
【
図12】(a)はホース体のノズル部側を下方から見た斜視図であり、(b)はノズル部が支持体により支持された状態を下方から見た斜視図である。
【
図13】(a)及び(b)は使用状態の支持体を上方と下方とから見た斜視図であり、(c)及び(d)は収容状態の支持体を上方と下方とから見た斜視図である。
【
図14】第1保持部材の外装体への取り付けを説明する図である。
【
図15】第2保持部材の外装体への取り付けを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<実施形態>
1.概要
乾燥装置Xは、
図1に示すように、装置本体1とホース体3とを備える。ホース体3は、収容状態では装置本体1のホース収容領域103に収容され(
図1の(a)参照)、使用状態(収容状態以外の状態)では装置本体1のホース収容領域103から取り出される(
図1の(b)参照)。
図1の(b)では、ホース体3は、その吐出口3bの向きを変更可能に支持体5により支持されている。なお、装置本体1は第2の発明の装置本体の一例に相当し、ホース体3は第2の発明のホース体の一例に相当し、支持体5は第2の発明の支持体の一例に相当する。
装置本体1は、
図2及び
図3に示すように、吸気口11aから吸い込んだ空気を加熱して送風口11bから温風を送風する。
ホース体3は、一端側が装置本体1に回動可能に接続され且つ他端側のノズル部32の吐出口3b(
図2参照)から温風を吐出する。
乾燥装置Xは、例えば、装置本体1から突出するホース体3の吐出口3bを布団、毛布、衣服等の乾燥対象物の中に挿入した状態、あるいは、ホース体3の吐出口3bをハンガーや物干し竿等に引掛けられた布団、毛布、衣服等の乾燥対象物に向けた状態で、ホース体3の吐出口3bから温風を吐出することで乾燥対象物を乾燥したり、温めたりする。
ここで、装置本体1のホース体3のホース収容領域103がある側を前側とし、装置本体1おけるホース体3の接続側を後側とし、装置本体1からホース体3が突出する面を上面とする。また、上下方向と前後方向と直交する方向を左右方向とし、装置本体1の前面に対向して乾燥装置Xを見た際の右側を左右方向の右側とする。
以下、各部について説明する。
【0009】
2.装置本体
装置本体1は、
図2に示すように、本体部11に、送風部21、加熱部22、接続部23、操作表示部24(
図1参照)、回路部25(
図5参照)等を備える。
なお、接続部23は、ホース体3の接続部33と区別するために、便宜上、本体側接続部とし、ホース体3の接続部33をホース側接続部33とする。
【0010】
(1)送風部
送風部21は、
図2に示すように、ファン211と、当該ファン211を回転駆動するモータ212と、ファン211を収容するケーシング213とを備え、
図4に示すように、取付板214を介して本体部11(右本体部11A)に取り付けられている。
ファン211として、例えば、シロッコファンを利用できる。ケーシング213は、
図4及び
図5に示すように、上方に送出口213aを有するスクロール形状をし、左側端面に吸入口213bを有し、右側端面にモータ212が取り付けられている。
ここでは、ファン211、モータ212の回転軸は左右方向に延伸している。
【0011】
(2)加熱部
加熱部22は、
図2に示すように、ヒータ221と、ヒータ221を収容する筒体223とを有し、送風部21の上側に取り付けられている。筒体223には、ヒータ221により加熱された空気の温度を測定する温度センサ224等が設けられている。
【0012】
(3)本体側接続部
本体側接続部23は、
図3に示すように、加熱部22の筒体223の上端に接続される。本体側接続部23は、ホース体3のホース側接続部33が左右方向の回動軸周りに回動可能とするために、ホース側接続部33の円柱状部分331に対応した円弧面部分231(
図4参照)を上端に有する。なお、円弧面部分231には、ホース体3へ温風を送り込む送風口11bが設けられている。
本体側接続部23は、上端部が本体部11(ユニット収容領域101A)の開口部分126a(126Aa,126Ba)に嵌合する状態で、本体部11に取り付けられている。
【0013】
(4)操作表示部
操作表示部24は、
図6及び
図7に示すように、例えば、電源のON・OFF、温風温度、風量、稼働時間、自動モードの選択等を行うための複数個の操作手段241と、操作した選択内容等を表示する複数個の表示手段242とを操作表示基板243に備える。
操作表示基板243は、取付具244を介して本体部11(右本体部11A)の上面に設けられている。
【0014】
(5)回路部
回路部25は、使用者の操作手段241の操作により設定された温風温度、風量、稼働時間になるように送風部21や加熱部22を駆動したり、使用者により選択された自動モードにしたがって送風部21と加熱部22とを制御したりする制御部と、コード255(
図3参照)を介して商用電源から受電して、送風部21、加熱部22、操作表示部24、制御部等に供給する電力を生成する電源部とを有し、
図5及び
図6に示すように、制御部及び回路部を構成する電子部品251が回路基板252に実装されている。
なお、コード255は本体部11から導出された部分のみを示し、電子部品251は便宜上1つの電子部品が示されている。
【0015】
(6)本体部
本体部11は、
図2及び
図3に示すように、内部に送風部21と加熱部22とを収容するユニット収容領域101と、ホース体3を収容するホース収容領域103とを有する。なお、
図5に示すように、ユニット収容領域101に回路部25が収容されている。
本体部11は、
図4及び
図5に示すように、支持体5を上下方向にスライド可能、つまり、昇降可能にガイドするガイド部171を有している。本体部11は、スライドする支持体5の位置を仮固定する仮固定部175を有している。本体部11は、ホース体3の一端、つまり、ホース側接続部33を回動可能に支持するホース支持部177を有している。本体部11は、収容状態のホース体3の他端、つまりノズル部32を仮止めするため仮止め部181を有している。
【0016】
本体部11は、複数の部材から構成されている。ここでは、左右方向に対向する右本体部11Aと左本体部11Bとが結合することで構成される。
右本体部11Aは、
図7に示すように、右フレーム12Aと右外装体13Aとを備え、右外装体13Aが右フレーム12Aにねじ等の固定具119により取り付けられている。
左本体部11Bは、
図9に示すように、左フレーム12Bと左外装体13Bとを備え、左外装体13Bが左フレーム12Bにねじ等の固定具119により取り付けられている。
右外装体13A及び左外装体13Bは、表面材14A及び表面材14Bにより表面が覆われ、表面材14A又は表面材14Bは、右外装体13A又は左外装体13Bに着脱可能に固定(保持)される。なお、表面材14A,14Bは、
図6及び
図8に示すように、上保持部材15、下保持部材15、前保持部材16及び後保持部材16により4辺が保持される。上保持部材と下保持部材は同じ構成であるため、第1保持部材とし、前保持部材と後保持部材は同じ構成であるため、第2保持部材とする。なお、表面材14に覆われた外装体(保持部材15,16を含む)をカバーとしてもよい。また、上保持部材と下保持部材は横保持部材としてもよいし、前保持部材と後保持部材は縦保持部材としてもよい。
なお、ガイド部171、仮固定部175、ホース支持部177等を構成する部位が、右本体部11Aにある場合はその符号に「A」を付し、左本体部11Bにある場合はその符号に「B」を付して表す。
【0017】
(6-1)ユニット収容領域
ユニット収容領域101は、本体部11の前側空間の後側であって上側空間の下側に設けられている。ユニット収容領域101は、左右方向から見ると、送風部21と加熱部22とが並ぶ方向(ここでは上下方向である)に長い矩形状又はこれに似た形状をしている。
ユニット収容領域101は前部分が開口しており、当該開口により吸気口11aが構成される。前部分は、上下に結合する送風部21と加熱部22と本体側接続部23と対向し、上下方向に長い。このため、ユニット収容領域101を大きくすることなく、吸気口11aを大きくできる。なお、前部分の開口(吸気口11a)には、ごみ、塵埃等の侵入を防止するためのフィルタ26が設けられている。
ユニット収容領域101は上部の後部分が開口しており、当該開口部分126aに本体側接続部23が嵌合する。本体側接続部23が後部分にあるため、ホース体3を長く構成できる。
【0018】
(6-2)ホース収容領域
ホース収容領域103は、ユニット収容領域101の前方と上方とに連続するように設けられている。換言すると、ユニット収容領域101の前側空間と、ユニット収容領域101の上側空間とが接続する「L」字状の空間により構成される。さらに換言すると、ユニット収容領域101の前側の下方に設けられ、ノズル部32の吐出口3bが上下方向(重力方向)のうち下方を向くようホース収容領域103に収容される。これにより、ホース収容領域103がユニット収容領域101の外周に沿って設けられることとなり、本体部11を全体として小型化できる。
ユニット収容領域101の前方であって下部側に本体部11の前面部分124があり、ホース収容領域103に凹入部分が形成される。これにより、ホース体3のノズル部32が凹入部分に上方から挿入されることとなり、ホース体3のノズル部32がホース収容領域103の外側に外れ難くできる。
【0019】
(6-3)ガイド部
支持体5は、
図3に示すように、右本体部11Aと左本体部11Bとで左右方向から挟持され、支持体5の前端と後端とに当接(又は近接)するようにガイド部171A,171Bが右本体部11Aと左本体部11Bとに設けられている。支持体5は、
図4及び
図5に示すように、ホース収容領域103に設けられている。より具体的には、支持体5はホース収容領域103の後部側に収容される。ガイド部171A,171Bは、支持体5の前面に対向する前ガイド部分172A,172Bと、支持体5の後面に対向する後ガイド部分173A,173Bとを有する。
前ガイド部分172A,172Bは、上下方向に延伸する突条部分より構成されている。前ガイド部分172A,172Bは、ホース収容領域103を下端側から上端側に亘って設けられている。
後ガイド部分173A,173Bは、ユニット収容領域101を区画する延伸板状部126A,126Bの前面と、ユニット収容領域101の前側であってユニット収容領域101の上方を延伸する突条部分173Aa,173Baとにより構成される。なお、突条部分173Aa,173Baの前面と、延伸板状部126A,126Bの前面とは、面一状に構成されている。また、延伸板状部126A,126Bは、ユニット収容領域101を区画するための区画板部ともいえる。
前ガイド部分172A,172Bの上端と後ガイド部分173A(突条部分173Aa),173B(173Ba)の上端の少なくとも一方には、支持体5を受け入れるために、上端間の間隔が上方に移るにしたがって広がる傾斜状をしている。
【0020】
(6-4)仮固定部
仮固定部175A,175Bは、
図4及び
図5に示すように、スライドする支持体5の左右端面の仮固定部分533(突出部分534)が嵌合する凹入部分176A,176B(
図7及び
図9参照)により構成され、上下方向に間隔を置いた複数個の凹入部分176A,176Bが右本体部11Aと左本体部11Bに設けられている。支持体5の仮固定部分533は、左右方向に弾性変形可能に構成され、支持体5をスライドさせると仮固定部分533の突出部分534が凹入部分176A,176Bに入り、さらにスライドさせると、弾性片部分535が左右方向の内方へ弾性変形して、突出部分534が凹入部分176A,176Bから出る。なお、突出部分と凹入部分は、少なくとも一方が左右方向に弾性変形可能であればよく、また、突出部分と凹入部分の設ける部材、凹凸関係は逆であってもよい。
凹入部分176A,176Bは、
図7及び
図9に示すように、ホース収容領域103の下部側に1個又は複数個(例えば3個)設けられ、上部側に1個又は複数個(2個)設けられている。これにより、支持体5が本体部11から上方に突出する状態、支持体5が収容された状態を維持できる。
【0021】
(6-5)ホース支持部
ホース支持部177A,177Bは、
図7及び
図9に示すように、ホース体3のホース側接続部33の軸部分332(
図4及び
図5参照)用の軸受け部分178A,178Bと、回動状態のホース体3の位置を仮固定するための仮固定部分179A,179Bとを有する。
仮固定部分179A,179Bは、ホース側接続部33の凸部分333(
図4及び
図5参照)が嵌合する凹入部分により構成されている。仮固定部分179A,179Bは、周方向に間隔を置いて1個又は複数個(例えば3個)設けられている。
なお、ホース体3の突状の軸部分332とホース支持部177A,177Bの凹入状の軸受け部分178A,178Bの凹凸関係は逆であってもよい。同様に、仮固定部分179A,179Bと、ホース側接続部33の凸部分333の凹凸関係は逆であってもよい。
【0022】
(6-6)仮止め部
仮止め部181は、
図1に示すように、本体部11の前面部分に設けられている。仮止め部181は、ホース体3のノズル部32の係合部分324(
図2参照)が係合する被係合部分であり、ここでは、上部が開放する欠け部分により構成され、ノズル部32の係合部分324が上方から係合する。
【0023】
(6-7)右フレーム
右フレーム12Aは、送風部21と加熱部22を支持する機能を有している。
右フレーム12Aは、
図6に示すように、左右方向と直交する右板状部121Aと、右板状部121Aの上端から右側(左右方向の外方)へ延伸する右上板状部122Aと、右板状部121Aの下端から右側(左右方向の外方)へ延伸する右下板状部123Aと、右板状部121Aの前端から左側(左右方向の内方)へ延伸する右前板状部124Aと、右板状部121Aから右側に凹入する凹入部125Aと、右板状部121Aにおける凹入部125Aの周縁に沿って左側に延伸する右延伸板状部126Aとを有する。
【0024】
右板状部121Aには、
図5に示すように、ガイド部171A、仮固定部175A、ホース支持部177Aが設けられている。
右上板状部122Aには、操作手段241や表示手段242のための貫通孔が設けられている。右上板状部122Aと凹入部125Aとの間に操作表示部24が配されている。これにより、右上板状部122Aと凹入部125Aとの間の空間を有効に利用できる。
【0025】
右前板状部124Aは、
図6及び
図7に示すように、右板状部121Aの前端であって上下方向の中央から下側に設けられている。右前板状部124Aは、左前板状部124Bとで、
図1の(a)に示すように、本体部11の前面部分124を構成し、ホース体3のノズル部32がホース収容領域103から前側に外れる(出る)のを規制する規制部としても機能する。
右前板状部124Aと左前板状部124Bは、
図6の(b)及び
図9の(b)に示すように、右本体部11Aと左本体部11Bとが結合した際に、互いに係合する係合部分183A,183Bを有している。なお、ここでは、右前板状部124Aの係合部分183Aが凸状領域を有し、左前板状部124Bの係合部分183Bが凹状領域を有するが、凹凸関係は逆であってもよい。
【0026】
凹入部125Aと右延伸板状部126Aは、ユニット収容領域101の右側部分(15A)を構成する。凹入部125Aは、
図6に示すように、左右方向から見ると上下方向に長い矩形状をしている。右延伸板状部126Aは、吸気口11a用の欠け部11Aaを前板部分に、本体側接続部23用の欠け部126Aaを上板部分にそれぞれ有している。
右延伸板状部126Aの上板部分の後端部127Aは、ホース体3のホース側接続部33の後方の空間を埋めるように上方に突出している。これにより、意匠性を高めることができる。
右延伸板状部126Aの前板部分の下端部128Aは、ホース体3のノズル部32の下方の空間を埋めるように前方に突出している。これにより、意匠性を高めることができる。
【0027】
(6-8)左フレーム
左フレーム12Bは、
図8に示すように、左右方向と直交する左板状部121Bと、左板状部121Bの上端から左側(左右方向の外方)へ延伸する左上板状部122Bと、左板状部121Bの下端から左側(左右方向の外方)へ延伸する左下板状部123Bと、左板状部121Bの前端から右側(左右方向の内方)へ延伸する左前板状部124Bと、左板状部121Bから左側に凹入する凹入部125Bと、左板状部121Bにおける凹入部125Bの周縁に沿って右側に延伸する左延伸板状部126Bとを有する。
【0028】
左板状部121Bには、
図4に示すように、ガイド部171B、仮固定部175B、ホース支持部177Bが設けられている。
左前板状部124Bは、
図8及び
図9に示すように、左板状部121Bの前端であって上下方向の中央から下側に設けられている。左前板状部124Bは、右前板状部124Aとで本体部11の前面部分124を構成する。
【0029】
凹入部125Bと左延伸板状部126Bは、ユニット収容領域101の左側部分(15B)を構成する。凹入部125Bは、
図8に示すように、左右方向から見ると上下方向に長い矩形状をしている。左延伸板状部126Bは、吸気口11a用の欠け部11Baを前板部分に、本体側接続部23用の欠け部126Baを上板部分にそれぞれ有している。
左延伸板状部126Bの上板部分の後端部127Bは、ホース体3のホース側接続部33の後方の空間を埋めるように上方に突出している。これにより、意匠性を高めることができる。
左延伸板状部126Bの前板部分の下端部128Bは、ホース体3のノズル部32の下方の空間を埋めるように前方に突出している。これにより、意匠性を高めることができる。
【0030】
(6-9)外装体
右外装体13Aと左外装体13Bは同じような構成を有しているため、外装体13A,13Bや、フレーム12A,12Bとして以下説明する。なお、個別に説明が必要な場合は、「右」又は「左」を付す。
外装体13A,13Bは、
図6及び
図8に示すように、フレーム12A,12Bを左右方向の外方側から覆う状態で、フレーム12A,12Bに取り付けられている。
外装体13A,13Bの本体部130A,130Bは、
図10に示すように、平坦部分131と前後の湾曲部分132とを有し、表面材14A,14Bにより覆われる被覆部分である。
【0031】
外装体13A,13Bは、フレーム12A,12Bに取り付けるための取付部134を本体部130A,130Bに有している。取り付けには、螺合手段、係合手段、接着手段等を利用でき、ここでは、係合手段を利用している。つまり、取付部134は、フレーム12A,12Bの取付部184,185である係合部分(
図6及び
図9参照)に係合する係合部により構成されている。
外装体13A,13Bは、上下方向の両端部(上端部と下端部である)に、突出状の嵌合部135を本体部130A,130Bに有している。この嵌合部135には、表面材14A,14Bの裏側部分143を挟む状態で、第1保持部材の凹入状の嵌合部151が嵌合する。ここでの裏側部分143は、外装体13A,13Bの上下端で裏側に回り込んだ部分である。なお、裏側部分143を第1裏側部分143とし、第2保持部材16側の裏側部分144を第2裏側部分144とし、第1保持部材15側と第2保持部材16側との裏側部分143,144を区別する。
ここでの嵌合部135は、平坦部分131と、その前後の湾曲部分132とに亘って形成されている。これにより、表面材14A,14Bを広い範囲で挟持できる。
【0032】
外装体13A,13Bは、
図10に示すように、第1保持部材15を取り付けるための取付部136を本体部130A,130Bに有している。この取付部136を第1取付部136とし、第2保持部材16側の取付部138を第2取付部138とし、第2保持部材16側の取付部138と区別する。
第1取付部136は、本体部130A,130Bにおいて、上下の嵌合部135に対して上下方向の他方の嵌合部135側(上下方向の内方側)に設けられている。これにより、第1取付部136が表面材14A,14Bと干渉するのを防止できる。
取り付けには、螺合手段、係合手段、接着手段等を利用でき、ここでは螺合手段を利用している。つまり、第1取付部136は、ボス部分と、ボス部分に形成されたねじ穴とで構成される。
【0033】
外装体13A,13Bは、前後方向の両端部(前端部と後端部である)に、凹入状の受入部137を有している。この受入部137には、表面材14A,14Bの第2裏側部分144と隣接する状態で、第2保持部材16の隣接部161が嵌る。
ここでの第2裏側部分144は、外装体13A,13Bの前後端で裏側に回り込んだ部分である。
受入部137は、
図11の(a)に示すように、前後の端部に位置する湾曲部分132の裏面に設けられている。受入部137は、リブ状をし、第2保持部材16を受け入れる部位に欠け部分137aを有している。つまり、受入部137における欠け部分137aに対して本体部130A,130B(湾曲部分132)と反対側部分が、本体部130A,130B(湾曲部分132)の裏面と間隔をおいて対向する対向部分となる。
【0034】
外装体13A,13Bは、
図10に示すように、第2保持部材16を取り付けるための第2取付部138を本体部130A,130Bに有している。第2取付部138は、本体部130A,130Bにおいて、受入部137に対して前後方向の他方の受入部137側(前後方向の内方側)に設けられている。これにより、第2取付部138が表面材14A,14Bと干渉するのを防止できる。
取り付けには、螺合手段、係合手段、接着手段等を利用でき、ここでは螺合手段を利用している。つまり、第2取付部138は、ボス部分と、ボス部分に形成されたねじ穴とで構成される。
左外装体13Bは、
図8及び
図9に示すように、上部側に取手具139を備え、その部分に対応して表面材14Bに開口が設けられている。
【0035】
(6-10)表面材
表面材14A,14Bは、可撓性を有するシート状をしている。表面材14A,14Bは、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエステル繊維の平織り等を利用できる。
【0036】
(6-11)第1保持部材
第1保持部材15は、
図10に示すように、外装体13A,13Bの本体部130A,130Bの上端部及び下端部を上下方向と直交する前後方向に沿う長尺状をしている。なお、上下方向は、第1の発明の「第2方向」の一例であり、前後方向は、第1の発明の「第3方向」の一例である。
【0037】
第1保持部材15は、
図11に示すように、外装体13A,13Bの嵌合部135と嵌合する嵌合部151を有している。外装体13A,13Bの嵌合部135は突条をしているため、第1保持部材15の嵌合部151は、凹入状の一例である溝状をしている。なお、嵌合方向は、第1保持部材15と外装体13A,13Bとが近接する方向であり、左右方向となる。
【0038】
第1保持部材15は、
図11の(b)及び(c)に示すように、嵌合部151(溝状)を構成する側面に突起152を有している。ここでの突起152には、嵌合部151の上側面151aの突起152aと下側面151bの突起152bとがあり、両側面151a,151bから他方の側面151a,151bに向かって突出する。つまり、外装体13A,13Bの嵌合部135が嵌合した状態では、上側面151aの突起152aは外装体13A,13Bの嵌合部135に向かって下方に突出し、下側面151bの突起152bは外装体13A,13Bの嵌合部135に向かって上方に突出する。
ここでは、突起152a,152bは、前後方向(溝状の嵌合部151が延伸する方向)に沿って交互に突出するように設けられている。なお、交互とは、一方の突起152aが、前後方向に隣接する他方の突起152b間に位置するような状態をいう。
【0039】
第1保持部材15は、
図11の(a)及び(b)に示すように、外装体13A,13Bの嵌合部135と嵌合する際に、嵌合部151の内部と外部とを連通させる連通部153を嵌合部151に有している。連通部153は、嵌合部151を構成する底面151cに形成された貫通孔により構成される。連通部153は、
図11の(a)に示すように、前後方向に間隔をおいて複数個設けられている。
【0040】
第1保持部材15は、外装体13A,13Bに取り付けるための取付部154を有している。取付部154は、嵌合部151に対して、他の第1保持部材15側に設けられている。取り付けには、ねじを利用した螺合手段を利用している。これにより、表面材14A,14Bに皺が残った場合の修正の際に、第1保持部材15の取り外しを容易に行える。取付部154は、外装体13A,13Bの第1取付部136を覆う被覆部分154aと、被覆部分154aの天面に形成された貫通孔154bとにより構成されている。取付部154は、前後方向の両端と、その中間部位に設けられている。
【0041】
第1保持部材15は、第2保持部材16との位置決め部155を有している。位置決め部155は、前後方向の端部であって上下方向の内方側に突出する突起により構成されている。
【0042】
(6-12)第2保持部材
第2保持部材16は、
図10に示すように、外装体13A,13Bの本体部130A,130Bの前端部及び後端部を上下方向に沿う長尺状をしている。
第2保持部材16は、表面材14A,14Bの外周部において第1保持部材15により保持されていない部分を保持する。表面材14A,14Bは、上下方向に長い矩形状をし、外周部の上下方向の2辺(短辺)は第1保持部材15により保持され、外周部の前後方向の2辺(長辺)は第2保持部材16により保持される。
【0043】
第2保持部材16は、表面材14A,14Bにおける外装体13A,13Bの前後端で裏側に回り込んだ第2裏側部分144を、外装体13A,13Bの本体部130A,130B(湾曲部分132)とで挟むように、第2裏側部分144に隣接する隣接部161を有する。
隣接部161は、
図11の(a)に示すように、第2裏側部分144に沿って「コ」字状に膨出する。膨出方向は、外装体13A,13Bの前後方向の端部で折り返された表面材14A,14Bの端部(第2裏側部分144)が存在する側である。換言すると、第2保持部材16を外装体13A,13Bに取り付ける際に第2保持部材16が外装体13A,13Bに近づく方向である。なお、隣接部161における隣接面161aは、前後方向の端面である。
【0044】
第2保持部材16は、外装体13A,13Bに取り付けるための取付部162を有している。取付部162は、隣接部161に対して、他の第2保持部材16側(前後方向の内方側)に設けられている。取り付けには、ねじを利用した螺合手段を利用する。これにより、表面材14A,14Bに皺が残った場合の修正の際に、第2保持部材16の取り外しを容易に行える。取付部162は、隣接部161の前後方向の内方側端から、他の第2保持部材16側(隣接面161aと反対側)に延伸する板部分163に形成された貫通孔により構成されている。取付部162は、上下方向の両端と、その中間部位に設けられている。
【0045】
第2保持部材16は、第1保持部材15との位置決め部164を有している。位置決め部164は、上下方向の端部であって上下方向の内方側に凹入する凹入部分により構成され、第1保持部材15の突起状の位置決め部155と嵌合する。
【0046】
3.ホース体
ホース体3は、
図1に示すように、可撓性及び伸縮性を有するホース部31と、ホース部31の他端側に設けられたノズル部32と、ホース部31の一端側に設けられたホース側接続部33とを有する。
【0047】
ノズル部32は、
図12の(a)に示すように、筒状の本体部分321を有し、本体部分321の内部にホース部31の他端部が挿入されている。ホース部31の他端部は、本体部分321の内部をその筒軸方向に移動可能に取り付けられている。本体部分321は、ホース部31の他端部の筒軸周りに回動可能に取り付けられている。
ノズル部32は、本体部分321の筒軸と交差する第1方向(例えば上下方向)を回動軸として開閉可能な一対のウイング部分322と、本体部分321における第1方向の一方側に設けられ且つ筒軸と第1方向とに交差(直交)する第2方向(左右方向)を回動軸として開閉可能なウイング部分323とを本体部分321に有する。
ノズル部32は、ホース体3を装置本体1のホース収容領域103に収容する状態において、装置本体1の本体部11の前面部分124の仮止め部181に係合する係合部分324を有する。係合部分324は、本体部分321に設けられていればよいが、本実施形態においては本体部分321のホース部31側の端部に設けられている。係合部分324は、本体部分321において筒軸を挟んでウイング部分323と反対側に設けられている。
なお、係合部分324は、使用状態において、
図12の(b)に示すように、支持体5の第1支持部51の仮固定部分513に係合する。
【0048】
ホース側接続部33は、
図4及び
図5に示すように、本体部11のホース支持部177により回動可能に支持され、本体側接続部23と接続する。ここでの回動軸は、送風部のモータ212の回転軸と平行である。
ホース側接続部33は、本体側接続部23と当接状態で接続するため、回動軸を中心軸とする円柱状部分331を有し、当該円柱状部分331が本体側接続部23の円弧面部分231と対向又は当接する。円柱状部分331における中心軸と交差する端面には、本体部11のホース支持部177の軸受け部分178により支持される突条の軸部分332と、ホース支持部177の仮固定部分179に嵌合して仮固定されるための凸部分333とが形成されている。
ホース側接続部33は、円柱状部分331に連続する筒状部分334を有している。筒状部分334の内部にホース部31の一端部が挿入されている。ホース部31の一端部は、筒状部分334の内部をその筒軸方向に移動可能に取り付けられている。ホース側接続部33は、ホース部31の一端部の筒軸周りに回動可能に取り付けられている。
なお、円柱状部分331における筒状部分334の筒軸上には、貫通孔335が形成され、本体部11の送風口11bからの温風が流入する。
【0049】
4.支持体
支持体5は、例えば、ホース体3のノズル部32を乾燥対象物に向けて使用する際に、ノズル部32の位置を維持しつつホース体3を支持する(
図3参照)。支持体5は、ノズル部32の吐出口3bの向き及びノズル部32の位置の少なくとも一方を変更可能にホース体3を支持する。ここでの支持体5は、吐出口3bの向きとノズル部32の位置の両方を変更可能に支持する。
支持体5が支持するホース体3の部位は特に限定するものではないが、ここでは、
図3で示すように、ノズル部32を支持する。
支持体5は、
図2に示すように、ホース体3がホース収容領域103に収容された状態で、送風部21(吸気口11a)とノズル部32とが並ぶ方向(前後方向である)において、送風部21(吸気口11a)からノズル部32に向かう方向に、支持体5(第2支持部53)、ノズル部32の順で並ぶように配されている。
支持体5は、
図3~
図5に示すように、ノズル部32が載置される第1支持部51と、第1支持部51を支持する第2支持部53とを有している。
【0050】
(1)第1支持部
第1支持部51は、第2支持部53に対して、
図13に示すように、回動可能に支持されている。回動軸は、ホース体3のホース側接続部33の回動軸と平行である。これにより、第1支持部51に載置しているノズル部32の姿勢(吐出口の向き)を変更できる。例えば、吐出口3bが水平(前側)を向くような姿勢、吐出口3bが水平よりも上側に向くような姿勢、吐出口3bが水平よりも下側に向くような姿勢等に変更できる。
また、回動することで、
図13の(c)及び(d)のように折り畳み可能となり、収容状態の支持体5をコンパクトにまとめることができる。
【0051】
第1支持部51は、ノズル部32用の載置面511aを有する載置部分511を備える。これにより、ノズル部32(ホース体3)を安定した状態で支持できる。
第1支持部51は、載置面511aに載置されたノズル部32の移動を規制する規制部分512を有している。規制部分512は、載置部分511における、ノズル部32の移動を規制する方向の両端部から立設する状態で設けられている。ここでの規制部分512が規制する方向は左右方向(ノズル部32の幅方向であり、回動軸と平行な方向である)である。これにより、ノズル部32が左右方向に移動して載置部分511から落下するのを防止できる。
第1支持部51は、載置されているノズル部32を仮固定するための仮固定部分513を有している。仮固定には、ノズル部32の係合部分324を利用している。具体的には、仮固定部分513は、ノズル部32の係合部分324が係合する係合部により構成される。これにより、ノズル部32が載置部分511から落下するのを防止できる。
第1支持部51は、第2支持部53に対する回動位置を維持する位置維持部分514を有している。ここでの位置維持部分514は、第2支持部53の上端側の位置維持部分537である突起部分に嵌合する貫通孔又は凹みにより構成される。貫通孔又は凹みは、回動軸周りの円周上に1個又は複数個(例えば、2個)設けられているため、第1支持部51が第2支持部53に対して複数の角度となるよう第1支持部51を固定することが可能となる。なお、第1支持部51の位置維持部分514と第2支持部53の位置維持部分537との凹凸関係は逆であってもよい。
【0052】
第1支持部51は、平板部分521を有している。平板部分521は、ノズル部32における第1支持部51に載置される被載置面に対向する。なお、平板部分521は載置部分511を構成する。
平板部分521は、ノズル部32の被載置面の形状に対応して開口又は欠け部を有してもよい。ここでは、ノズル部32の凸部分325(
図12の(a)参照)に対応して開口521aを有している。これにより、ノズル部32(ホース体3)を安定した状態で支持できる。
なお、平板部分521は、方形状又は矩形状をしている。これにより、ノズル部32との接触面を広く確保できる。
【0053】
第1支持部51は、平板部分521における端部に一対の立設板部分522を有している。端部は、ノズル部32が載置される状態において、ノズル部32の本体部分321の筒軸が延伸する方向と、上下方向とに直交する方向であり、ここでは、左右方向である。
一対の立設板部分522は、載置状態において、平板部分521から平板部分521の厚み方向を上方へ立設する。なお、立設板部分522は規制部分512を構成する。
一対の立設板部分522は、支持体5を収容する際に、第2支持部53の一対の対向部分531と重なるように構成されている。これにより、収容時の支持体5をコンパクトにできる。
一対の立設板部分522におけるノズル部32の吐出口3bと反対側端部(ここでは後端部である)が、第2支持部53に回動可能に支持される。一対の立設板部分522は、第2支持部53の突状の支持部分(軸部分)536が嵌合する貫通孔522a又は凹みを有する。一対の立設板部分522と平板部分521との交差部分であって貫通孔522a側に、溝部分521bを有している。これにより、第1支持部51の回動時に第2支持部53と干渉するのを防止できる。
一対の立設板部分522には、回動位置を維持する位置維持部分514を構成する貫通孔が2個設けられている。また、一対の立設板部分522は、収容時に、第2支持部53の位置維持部分537と干渉するのを防止するための欠け部分515を有している。
【0054】
第1支持部51は、平板部分521の後端部分を利用して、ノズル部32の係合部分324が後方から挿入される収容部523を有している。例えば、収容部523は、平板部分521の裏側に「ロ」字状に突出するロ字状部分523を有している。
収容部523(ロ字状部分523)における平板部分521と対向する板部分には、一対の溝部分523aが形成されている。一対の溝部分523aの間に位置する部分は、厚み方向に弾性変形可能な弾性片部分523bとなり、当該弾性片部分523bに平板部分521に向かって突出する突起部分523cが設けられている。これにより、ノズル部32の係合部分324の進入に合わせて、弾性片部分523bが弾性変形し、係合部分324が突起部分523cを乗り越える。これにより、収容部523(ロ字状部分523)に挿入された係合部分324が仮固定される。なお、収容部523(ロ字状部分523)は仮固定部分513を構成する。
第1支持部51は、平板部分521の後端部分の周縁部から裏側に延伸してロ字状部分523につながれるリブ524を有している。これにより、ロ字状部分523が補強される。
【0055】
(2)第2支持部
第2支持部53は、装置本体1に対して、
図3に示すように、スライド可能に設けられている。スライド方向は上下方向であり、第2支持部53は装置本体1に対して昇降可能に設けられている。これにより、第1支持部51に載置されたノズル部32の高さを調整でき、ノズル部32の吐出口3bの位置を変更できる。例えば、ノズル部32は、ホース収容領域103(本体部11)内の位置、ホース収容領域103(本体部11)外であってホース収容領域103(本体部11)の上方に位置等に変更できる。
第2支持部53は、
図2に示すように、装置本体1の本体部11のホース収容領域103に配されている。具体的には、本体部11の右本体部11Aと左本体部11Bとの間の空間に配されている。ここでは、吸気口11aの前側に対向して配されている。
第2支持部53は、
図13に示すように、本体部11の右フレーム12Aと左フレーム12Bとに対向する一対の対向部分531と、一対の対向部分を連結し且つスライド方向に間隔を置いて複数個設けられた連結部分532とを有する。つまり、第2支持部53は、装置本体1の吸気口11aと対向する部位に1個以上の開口532aを有する。これにより、第2支持部53が、装置本体1の吸気口11aの前側に対向して配されているが、吸気口11aを塞ぐようなことを少なくできる。
【0056】
一対の対向部分531は、
図3に示すように、長い矩形状の板状をし、その主面が右フレーム12Aや左フレーム12Bと対向する。一対の対向部分531は、短手方向の両側がガイド部171によりガイドされる。
一対の対向部分531は、上端部に段差部分531aを有している。段差部分531aは、対向する他の対向部分531に近くように設けられている。これにより、収容時の支持体5において、第2支持部53の対向部分531の外面と、第1支持部51の立設板部分52の外面との段差が小さくなり、意匠性を高めることができる。また、支持体5をホース収容領域103に収容する際に、第1支持部51と第2支持部53との段差が小さいために、他の部材と干渉するのを抑制できる。
【0057】
第2支持部53は、本体部11の仮固定部175とで支持体5のスライド位置を仮固定する仮固定部分533を一対の対向部分531に有している。仮固定部分533は、
図4に示すように、左右方向に弾性変形可能な弾性片部分535と、弾性片部分535に設けられ且つ本体部11の仮固定部175(凹入部分176A,176B)に嵌合する突出部分534とを有する。第2支持部53は、仮固定部分533を1個又は複数個(例えば3個)有している。
なお、第2支持部53の仮固定部分533と本体部11の仮固定部175との凹凸関係、弾性片の設ける部位は逆であってもよい。
【0058】
第2支持部53は、第1支持部51を回動可能に支持する支持部分536を一対の対向部分531の上端部に有している。支持部分536は、左右方向の外方へ突出する軸部分により構成される。
第2支持部53は、第1支持部51の回動位置を維持する位置維持部分537を一対の対向部分531の少なくとも一方に有する。位置維持部分537は、左右方向の外方へ突出する突起部分により構成され、一対の対向部分531の両方に設けられている。
なお、第2支持部53の位置維持部分537と本体部11の仮固定部175との凹凸関係は逆であってもよい。
【0059】
第2支持部53のスライド方向の長さは、ユニット収容領域101の長さより短く、ユニット収容領域101と装置本体1の上面との距離よりも大きい。これにより、収容時にホース収容領域103側に支持体5が張り出すことがなく、ホース体3と干渉するのを防止できる。また、上方へスライドした際に、ノズル部32を装置本体1の上面よりも上方で支持できる。
【0060】
5.表面材の取り付けについて
外装体13に表面材14を取り付ける方法について説明する。
表面材14は、第2方向の端部側が第1保持部材15により保持され、第3方向の端部側が第2保持部材16により保持される。表面材14は、表面部分に第2方向のテンションを作用させながら第2方向の端部を外装体13に取り付けた後に、表面部分に第2方向のテンションよりも小さいテンションを作用させながら第3方向の端部を外装体13に取り付ける。
【0061】
(1)第1保持部材
図14を用いて説明する。なお、
図14は第3方向から見た断面図である。
外装体13の表面(外面)に表面材14を配し、外装体13の周囲から第2方向に張り出した表面材14の端部を、
図14の(a)に示すように、外装体13の嵌合部135を覆うように、外装体13の裏側に回り込ませる。表面材14における回り込ませた部分が第1裏側部分143である(
図10の(a)参照)。
表面材14の第2方向の端部を裏側に回り込ませた状態で、第1保持部材15の嵌合部151を、
図14の(b)に示すように、外装体13の嵌合部135に対向するように位置合わせする。
そして、位置合わせした第1保持部材15を外装体13に相対的に近づける(押し込む)。この状態が、
図14の(c)である。これにより、外装体13の嵌合部135を覆う裏側部分143が嵌合部135に沿うように押し付けられ、表面材14の表側部分141に対して第2方向のテンションが作用し、表側部分141の皺がなくなる。
最後に、第1保持部材15をねじにより外装体13に固定する。
【0062】
第1保持部材15を外装体13側に近づける際、第1保持部材15の嵌合部151に連通部153が設けられているため、嵌合部151内の空気が外部へ押し出される。このため、第1保持部材15を容易に外装体13に近づけることができる。
第1保持部材15は、嵌合部151の側面151a,151bに突起152a,152bを有しているが、突起152a,152bの延伸方向が、第1保持部材15を外装体13側に近づける方向(嵌合方向)に沿っているため、第1保持部材15を容易に外装体13に近づけることができる。
なお、突起152a,152bにより、表面材14の裏側部分143が第2方向の端部側に緩むのを防止できる。
【0063】
(2)第2保持部材
図15を用いて説明する。なお、
図15は第2方向から見た断面図である。
表面材14が第1保持部材15により保持された状態で、外装体13の周囲から第3方向に張り出した表面材14の端部を、
図15の(a)に示すように、外装体13の裏側に回り込ませる。表面材14における回り込ませた部分が第2裏側部分144である(
図10の(a)参照)。
表面材14の第3方向の端部を裏側に回り込ませた状態で、第2保持部材16の隣接部161を、
図15の(b)に示すように、外装体13(湾曲部分132)の裏面に沿うように位置合わせする。
そして、位置合わせした第2保持部材16を外装体13に相対的に近づける(押し込む)。この状態が、
図15の(c)である。これにより、外装体13の裏側を覆う裏側部分144が外装体13の裏面に沿うに隣接部161により押し付けられ、表面材14の表側部分141に対して第3方向のテンションが作用し、表側部分141の皺がなくなる。
最後に、第2保持部材16をねじにより外装体13に固定する。
【0064】
以上、実施形態を説明したが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、実施形態や変形例に記載していない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
【0065】
<変形例>
(1)実施形態では、右外装体13A及び左外装体13Bが表面材14A,14Bで覆われていたが、装置本体の形状によっては、前後方向や上下方向に位置する外装体が表面材により覆われてもよい。
(2)実施形態では、上下方向に長い矩形状の外装体13A,13Bの長手方向(上下方向)を第1の発明の第2方向としたが、外装体13A,13Bの短手方向を第2方向としてもよい。但し、皺の発生抑制の観点からは、長さの長い方向を第2方向とする方が好ましい。
(3)実施形態では、嵌合部151を有する第1保持部材15が第2方向の両端に設けられていたが、表面体の第2方向の一端を外装体に固定し、第2方向の他端が第1保持部材15により保持されてもよい。
(4)実施形態では、外装体13A,13Bの嵌合部135や第1保持部材15は、第3方向に連続していたが、嵌合部は第3方向に間隔をおいて複数個あってもよいし、第1保持部材は、嵌合部の個数に関係なく、第3方向に複数個あってもよい。
【0066】
(5)実施形態では、外装体13A,13Bの嵌合部135が突出状をし、第1保持部材15の嵌合部151が凹入状をしていたが、嵌合部の凹凸関係は逆であってもよい。
また、外装体13A,13Bの嵌合部135と第1保持部材15の嵌合部151との嵌合方向は、第1方向であったが、他の方向であってもよい。
嵌合部の変形例の一例を
図16を用いて説明する。
図16の(a)に示すように、外装体1013は凹入方向が第1方向の凹入状の嵌合部1135を有し、第1保持部材1015は突出状の嵌合部1151を有している。この場合、嵌合方向は第1方向となる。
図16の(b)に示すように、外装体2013は凹入方向が第1方向と交差する方向の凹入状の嵌合部2135を有し、第1保持部材2015は突出状の嵌合部2151を有している。この場合、嵌合方向は第1方向と交差する方向となる。
図16の(c)に示すように、外装体3013は突出方向が第2方向の突出状の嵌合部3135を有し、第1保持部材3015は凹入状の嵌合部3151を有している。この場合、嵌合方向は第2方向であって外装体3013の端部から離れる向きである。
図16の(d)に示すように、外装体4013は突出状の嵌合部4135を有し、第1保持部材4015は凹入状の嵌合部4151を有している。外装体4013の嵌合部4135は、表面材14が裏側に回り込ませる外装体4013の端部から離れる方向に突出している。この場合、嵌合方向は第2方向であって外装体4013の端部に近づく向きである。
【0067】
(6)実施形態では、隣接部161を有する第2保持部材16が第3方向の両端に設けられていたが、表面体の第3方向の一端を固定し、第3方向の他端が第2保持部材16により保持されてもよい。
(7)実施形態では、第2保持部材16及び隣接部161は、第2方向に連続していたが、第2保持部材及び隣接部は第2方向に間隔をおいて複数個あってもよいし、第2保持部材を1つで構成し、複数の隣接部を第2方向に間隔をおいて有してもよい。
【0068】
(8)実施形態では、第2保持部材16の隣接部161が、外装体13A,13Bの裏面に沿って移動するように設けられていたが、他の方向に移動するように設けられてもよい。
隣接部の変形例の一例を
図17を用いて説明する。
図17の(a)に示すように、外装体5013は、厚み方向の段差部分を端部に有し、当該段差部分の凹入側面に沿って第2保持部材5016の隣接部5161を移動させるようにしてもよい。この場合、隣接面5161aは、段差部分の凹入側面に沿う方向であり、外装体5013の厚み方向と平行になる。
図17の(b)に示すように、外装体6013は、端部から離れるにしたがって厚みが大きくなる傾斜面を裏側に有し、当該傾斜面に沿って第3保持部材6016の隣接部6161を移動させるようにしてもよい。この場合、隣接面6161aは、傾斜面と平行となる。
【0069】
(9)実施形態では、外装体13A,13Bは平坦部分131と湾曲部分132を有していたが、平坦部分又は湾曲部分の少なくとも一方を有しなくてもよい。
(10)実施形態では、表面材14A,14Bは、第1保持部材15と第2保持部材16で保持されていたが、例えば、表面材14A,14Bと外装体13A,13Bとを粘着テープ、接着剤等でさらに固着してもよい。
(11)実施形態では、第1保持部材15と第2保持部材16はねじにより外装体13A,13Bに取り付けられていたが、係合手段、接着剤(樹脂の融着)、ピン、リベット等を利用してもよい。
【0070】
(12)実施形態では、突起152は、第1保持部材15の嵌合部151に設けられていたが、第1保持部材の嵌合部及び外装体の嵌合部の少なくとも一方に設けられていればよい。突起152a,152bは、嵌合部151を構成する一対の側面151a,151bの両面に設けられていたが、一対の側面の一方にのみ設けられてもよい。突起152は、嵌合方向に延伸する突条をしていたが、円錐状、多角錐状であってもよい。突起152a,152bは、側面151a,151bから交互に突出するように設けられていたが、突出位置が重なるように突出してもよい。
【0071】
(13)実施形態では、連通部153としての貫通孔が第1保持部材15の嵌合部151の底面151cに設けられていたが、第1保持部材の嵌合部と外装体の嵌合部とが嵌合する際に、嵌合部内の空気が抜ければよく、例えば、底面と側面に連続する溝を設け、当該溝に接続する貫通孔を側面に有してもよい。
連通部153は、凹入状の嵌合部151の底面151cに設けられていたが、突出状の嵌合部の突出先端側の面に設けられてもよい。なお、表面材の嵌合部内への進入を考慮すると、表面材を受け入れる側であって表面材と対向する部位に連通部を設けるのが好ましい。
【0072】
(14)実施形態では、送風部21と加熱部22が隣接する方向が上下方向であったが、隣接する方向が前後方向であってもよいし、左右方向であってもよい。また、送風部21のファン211やモータ212の回転軸は左右方向に延伸してもよいし、前後方向、上下方向、これらと交差する方向に延伸してもよい。ただし、送風部と加熱部を上下方向に重ねる場合は、重量物である送風部を下に配置した方がよい。
【0073】
(15)実施形態では、ホース体3は、伸縮可能であって湾曲可能なホース部31を備えるが、伸縮不可能であって湾曲不可能なホース部を備えてもよい。この場合、ホース部の一端が回動可能に支持されることで、支持体によりノズル部の吐出口の向きを変更可能としてもよい。
【0074】
(16)実施形態では、ホース体3は、装置本体1に対して回動可能なホース側接続部33を備えていたが、ホース部が装置本体に直接接続されてもよい。この場合、ホース部を伸縮可能であって湾曲可能に構成することで、支持体によりノズル部の吐出口の向きを変更可能としてもよい。
また、ホース体3は、「L」字状の状態でホース収容領域103に収容されていたが、例えば、本体部から上方へ突出した後に下方に折り返された「U」字状の状態で収容されてもよいし、本体部から上方へ突出した後に下方に折り返され「U」字状をし且つノズル部が支持されても(ホース収容領域に収容されていない)よい。
【0075】
(17)実施形態では、ホース体3のノズル部32は、ホース部31に対して、ホース部31の他端部の筒軸方向に移動可能であって筒軸周りに回動可能に設けられているが、ホース部に固定されてもよい。ノズル部の吐出口の向きを変更可能とする場合、伸縮可能、湾曲可能又は伸縮可能であって湾曲可能なホース部の一端を装置本体に対して回動可能に接続することで、実施できる。
(18)実施形態では、ホース体3のノズル部32は、ウイング部分322,323を有していたが、有しなくてもよい。ノズル部32は、係合部分324を有していたが、有しなくてもよい。但し、支持体5への取り付け、装置本体1の前面部分124への仮止め等を考慮すると、係合部分を有しているのが好ましい。
【0076】
(19)実施形態では、支持体5は、第1支持部51と第2支持部53を有していたが、第1支持部及び第2支持部の少なくとも一方を有していればよい。
但し、第1支持部のみを有する場合は、第1支持部を回動可能に備える必要がある。これにより、ホース体(例えばノズル部)の姿勢を変更可能となる。なお、この際、ノズル部は、本体部内に位置してもよいし、本体部外に位置してもよい。
同様に、第2支持部のみを有する場合は、第2支持部をスライド可能に備える必要がある。これにより、ホース体(例えばノズル部)のスライド方向の位置を変更可能となる。この際、ノズル部は、本体部内に位置してのよいし、本体部外に位置してもよい。
(20)実施形態では、支持体5は、第1支持部51(一対の立設板部分522)の後端部が回動可能に支持されていたが、ノズル部32の筒軸方向(例えば前後方向)の中間部や前端部で回動可能に支持されてもよい。収容時の支持体5のコンパクト性を考慮すると、前端部又は後端部で支持されるのが好ましい。
また、第1支持部51は、第2支持部53に対して着脱可能な構成とし、第2支持部53に対して角度が変更可能に第2支持部53に装着されてもよい。
【0077】
(21)実施形態では、第1支持部51は、ノズル部32におけるホース部31側を載置しているが、例えば、ノズル部の筒軸方向の中間や前端部を載置してもよい。
(22)実施形態では、第1支持部51は、規制部分512、仮固定部分513を有していたが、有しなくてもよい。但し、ホース体のノズル部の支持を考慮すると、有するのが好ましい。
第1支持部51の載置部分511は、方形状又は矩形状の板状をしていたが、ノズル部を載置できればよく、例えば、網状等であってもよいし、下方に向かう湾曲状をしてもよい。
第1支持部51は、ホース体3のノズル部32を後方から載置するように構成されているが、例えば、前方や上方から載置するように構成してもよい。
(23)実施形態では、第2支持部53は、主面が右本体部11A(右フレーム12A)や左本体部11B(左フレーム12B)と対向する一対の対向部分531を有し、スライド方向と直交する断面形状が「コ」字状をしていたが、例えば、全体を矩形板状で構成し、短手方向と直交する端部がガイド部171により厚み方向から支持されるようにしてもよい。
【0078】
(24)実施形態では、第1支持部51の回動軸は左右方向と平行であったが、ホース体の形態によっては、前後方向、左右方向、上下方向、これらと交差する方向と平行であってもよい。第2支持部53のスライド方向は上下方向であったが、ホース体の形態によっては、前後方向、左右方向、上下方向、これらと交差する方向であってもよい。
(25)実施形態では、支持体5は、ホース収容領域103の後部側(ユニット収容領域側)に配されていたが、ホース収容領域外に配されてもよいし、ホース収容領域内であって前部側に配されてもよい。保持体の取り出し等の操作性を考慮すると、ホース収容領域の後部側が好ましい。
【0079】
<最後に>
上記実施形態及び変形例について説明したが、「発明を実施するための形態」には、少なくとも以下のような発明が記載されている。なお、発明を実施するための形態には、以下の発明以外の発明も記載されている。
【0080】
1.第1の発明
第1の発明は、外装部を覆う表面材の保持構造に着目している。
つまり、背景技術は、乾燥装置のデザインを向上させるために、加飾用布等の表面材を設ける場合がある。表面材を設けるために、「芯材を外周縁が自由状態で支持されるように芯材保持台に保持せしめる工程と、前記芯材上に可撓性表皮材を載置する工程と、不通気性または低通気性の柔軟シートをたるませ、かつ前記芯材保持台下部のベース面との間に閉空間が形成されるようにして前記可撓性表皮材上に被せる工程と、前記閉空間を真空吸引により減圧にして前記柔軟シートを可撓性表皮材とともに芯材側に巻き込むことにより、前記可撓性表皮材を芯材に密着せしめて芯材外周縁の裏側に巻き込む工程とよりなることを特徴とする可撓性表皮材を芯材に貼着する方法」(例えば、特開平8-47975号公報)や、「少なくとも基材の表面に表皮材が貼り付けられた該基材を支持する治具を具備する載置台と、載置台上で治具の側方にてスライド自在な入れ子と、入れ子のスライドの駆動制御を実行する制御手段と、を少なくとも備え、表皮材が基材の表面から入れ子の端面に貼り付けられた状態で入れ子がスライドして表皮材を基材の表面から裏面に亘って貼り付けるようになっている表皮材の貼り付け装置」(特開2012-148445号公報)等が提案されている。
この方法や装置では、閉空間を真空吸引したり、入れ子をスライドさせたり、いずれも大掛かりな装置を必要する。
第1の発明は、大掛かりな装置を利用せずに表面材を設けることが可能な乾燥装置を提供することを目的とする。
【0081】
(1)第1の乾燥装置
第1の発明の一態様に係る第1の乾燥装置は、送風部と加熱部とを備える装置本体と、前記装置本体の外装部の表面を第1方向から覆う可撓性の表面材と、前記外装部を覆う表面材を保持する保持部材とを備え、前記外装部は、前記第1方向と直交する面内の第2方向の少なくとも一方の端部に、突出状又は凹入状の嵌合部を有し、前記保持部材は、前記嵌合部に嵌合する凹入状又は突出状の嵌合部を有し、前記表面材における前記外装部の前記嵌合部を覆う部分が、前記外装部の嵌合部と前記保持部材の嵌合部との間に配されている。
これにより、外装部の嵌合部を覆う状態に表面材を配し、保持部材の嵌合部を外装部の嵌合部に嵌合させることで、第2方向のテンションが作用した状態で表面材を保持できる。このように、大掛かりな装置を利用せずに、表面材を外装部に設けることができる。
なお、第1方向は、換言すると、外装部における表面と直交する方向である。
【0082】
(1-1)装置本体について
装置本体は、送風部と加熱部を備えればよく、その構造は特に限定するものではなく、実施形態及び実施形態以外の形態を含む。
装置本体の外装部は、表面材を設けない場合に外部に現われる領域をいい、フレームに着脱可能な外装体、フレームに固定された外装体、フレームと外装体とが一体化(例えば、樹脂材料の場合の一体成形品である)した本体部の外装部等を含む。一体化した本体部は、例えば、横断面が矩形状(例えば、前後方向に長い矩形状である)の筒状をし、その側板部を外装部とするような場合である。なお、この場合、第2方向は、筒軸を含む面内の方向である。
装置本体の外装部の位置、数は、特に限定するものでない。つまり、実施形態では、主要部が左右方向と直交する外装体が左右に2個あったが、1個であってもよい。さらに、外装部は、主要部が前後方向と直交し、その数は、1個でもよいし、複数個でもよい。また、本体部の横断面形状が多角形状の場合、すべての側板部を外装部としてもよいし、複数の側板部の一部及び1つの側板部の一部を外装部としてもよい。なお、ここでの主要部は、外装部における表面材に覆われる面積に対して1/2以上の面積を有する領域を指す。
送風部は、吸気口から吸気した空気を送風口から送出する機能を備えればよく、その構造及び配置等は特に限定するものではなく、実施形態及び実施形態以外の形態を含む。
加熱部は、吸気した空気を加熱する機能を備えればよく、その構造及び配置等は特に限定するものではなく、実施形態及び実施形態以外の形態を含む。
【0083】
第2方向は、第1方向と直交する面内にあればよく、その方向は特に限定するものではない。実施形態では、外装部(外装体)が上下方向に長い矩形状又はこれに似た形状をし、第2方向が上下方向(長手方向でもある)であったが、第2方向は、外装部の厚み方向と上下方向とに直交する方向(実施形態では前後方向であり、短手方向でもある)であってもよいし、上下方向、前後方向とに交差する方向であってもよい。
外装部は、実施形態において上下方向に長い矩形状又はこれに似た形状をしていたが、上下方向に短い矩形状又はこれに似た形状であってもよいし、方形状であってもよいし、上下方向に長軸又は短軸を有する楕円状、長円状、これらに似た形状であってもよい。
外装部は、厚み方向に湾曲してもよく、この場合、第1方向は複数ある。
外装部は、実施形態において嵌合部を裏面に有していたが、嵌合部を表面に有してもよいし、外装部に十分な厚みがある場合には外装部の端面に嵌合部を有してもよい。
外装部は、実施形態において第2方向の両端部に嵌合部を有していたが、第2方向の一方の端部に嵌合部を有してもよい。一方の端部にのみ嵌合部を有する形態は、例えば、表面材における第2方向の他方側が接着剤、ねじ、リベット等で固定されているような場合である。
第2方向は、実施形態の上下方向の1つの方向であったが、例えば、実施形態の上下方向と前後方向(矩形状の外装体の長手方向と短手方向である)の2つの方向であってもよい。
外装部の嵌合部は、保持部材の嵌合部が嵌合する際に、外装部の表面を覆う表面材に対して第2方向に沿ってテンションが作用するような構造であればよく、嵌合方向は、実施形態の第1方向に嵌合する形態、変形例のような第2方向やこれらに対して交差する方向に嵌合する形態を含む。嵌合部は、実施形態の突出状の形態、変形例の凹入状の形態、突出状と凹入状との両方を有する形態を含む。
外装体の嵌合部の個数は、特に限定するものではなく、第1方向と第2方向との直交する第3方向に沿って1本の嵌合部であってもよいし、第3方向に沿って間隔をおいて形成された複数本の嵌合部であってもよい。
【0084】
(1-2)表面材
表面材は、実施形態のポリエステル繊維の平織りの他、ポリエステル繊維以外であってレーヨン繊維、ポリアクリル繊維等の化学繊維の織物、綿、絹等の自然繊維の織物(平織、綾織り、朱子織り等である)により構成されたシート状体等を含む。
第1方向は、外装部の表面に対して直交する方向である。
表面材は、外装部の表面に対して、接着剤、両面テープ等で固定されてもよいし、固定されなくてもよい。
【0085】
(1-3)保持部材
保持部材は、嵌合部を有していればよく、実施形態及び実施形態以外の形態を含む。
保持部材の嵌合部は、外装部の嵌合部に嵌合する際に、外装部の表面を覆う表面材に対して第2方向に張力が作用するような構造であればよく、嵌合方向は、実施形態の第1方向に嵌合する形態、変形例の第2方向や第1方向や第2方向と交差する方向に嵌合する形態を含む。嵌合部は、実施形態の凹入状(溝状)の形態、変形例の突出状の形態、突出状と凹入状との両方を有する形態を含む。
保持部材の嵌合部の個数は、特に限定するものではなく、第1方向と第2方向との直交する第3方向に沿って1本の嵌合部であってもよいし、第3方向に沿って間隔をおいて形成された複数本の嵌合部であってもよい。また、保持部材は、実施形態の保持部材が1個の形態、複数個の保持部材が第3方向に沿って間隔おいて配される形成を含む。
保持部材は、実施形態のように外装体に固定される形態、本体部のフレームに固定される形態の他、本体部のフレームの一部により構成される形態を含む。本体部のフレームにより構成される形態は、外装体の嵌合部に嵌合する嵌合部をフレームに設け、外装体の嵌合部とフレーム(保持部材)の嵌合部が嵌合することで、外装体がフレームに取り付けられるような形態である。
【0086】
(2)第2の乾燥装置
第1の発明に係る第2の乾燥装置は、第1の乾燥機において、前記外装部の嵌合部及び前記保持部材の嵌合部の少なくとも一方の嵌合部は、嵌合方向に沿った面に、他方の嵌合部側に突出する突起を有する。
これにより、表面材を確実に保持できる。
突起部は、実施形態のように保持部材の嵌合部に設けられる形態、外装部の嵌合部に設けられる場合、保持部材の嵌合部と外装部の嵌合部との両方に設けられる形態を含む。
突起部は、一方の嵌合部において、嵌合方向に沿った一対の側面の両方に設けられる形態、一対の側面の片方に設けられる形態を含む。突起部は、保持部材及び外装部の両方の嵌合部に設けられる場合、一方の嵌合部における嵌合方向に沿った一対の面の少なくとも一方に設けられ、他方の嵌合部における嵌合方向に沿った一対の面の少なくとも一方に設けられてもよい。また、両方の嵌合部に設けられる場合、突起部は、両嵌合部における互いに対向する面に設けられてもよいし、一対の対向する側面の内、一方の対向する側面では一方の嵌合部に設けられ、他方の対向する側面では他方の嵌合部に設けられてもよい。
突起は、一方の嵌合部に設けられる場合、実施形態のように、嵌合方向に沿った一対の側面に、第3方向に沿って交互に複数個設けられてもよい。
突起は、実施形態のような嵌合方向に延伸する突条の形態、円錐状、多角錐状等の形態を含む。
【0087】
(3)第3の乾燥装置
第1の発明に係る第3の乾燥装置は、第1又は第2の乾燥機において、前記外装部の嵌合部及び前記保持部材の嵌合部の少なくとも一方の嵌合部は、当該一方の嵌合部の内部と外部とを連通させる連通部を有する。
これにより、嵌合部内に空気が滞留するのを防止でき、外装部の嵌合部と保持部材の嵌合部との嵌合を確実に行うことができる。
連通部は、外装部の嵌合部と保持部材の嵌合部とが嵌合する際に、嵌合部内の空気が外部へ流出できればよく、その構造及び位置は特に限定するものではない。
連通部は、実施形態のように保持部材の嵌合部に設けられる形態、外装部の嵌合部に設けられる場合、保持部材の嵌合部と外装部の嵌合部とに設けられる形態を含む。
連通部は、一方の嵌合部において、嵌合方向に沿った面(底面)に設けられる形態、嵌合方向と直交又は交差する側面に設けられる形態、嵌合方向に沿った底面と嵌合方向と直交する又は交差する側面の両方に設けられる形態を含む。
連通部は、一方の嵌合部に設けられる場合、実施形態のように嵌合方向と略直交する面に、第3方向に沿って間隔をおいて複数個設けられてもよい。
連通部は、貫通孔を有する形態、溝部分と当該溝部分に連続する貫通孔とを有する形態、外部につながる溝や欠けを有する形態、これらの形態を2以上有する形態を含む。
【0088】
(4)第4の乾燥装置
第1の発明に係る第4の乾燥装置は、第1~第3の何れかの乾燥機において、前記外装部を覆う表面材であって前記保持部材により保持されていない部分を保持する第2保持部材をさらに備え、前記表面材は、前記外装部における前記第1方向と前記第2方向とに直交する第3方向の端部で表側から裏側に回り込む状態で配され、前記第2保持部材は、前記表面材における前記外装部の前記第3方向の端部で裏側に回り込んだ裏側部分を前記外装部とで挟むように、前記裏側部分に隣接する隣接部を有する。
これにより、外装部の第2方向と第3方向の端部に嵌合部を設ける場合(実施形態における第1保持部材を第2方向と第3方向との両方に設ける場合である)に比べて、容易に表面材を保持できる。また、第2方向と第3方向の端部に嵌合部を設ける場合に比べて、表面材の皺を少なくできる。
第2保持部材は、表面材の裏側部分を挟むように隣接する隣接部を有していればよく、実施形態及び実施形態以外の形態を含む。
第2保持部材の隣接部は、表面材の裏側部分に隣接すればよく、第3方向の端部に近い位置で隣接してもよいし、端部から離れた位置で隣接してもよい。
第2保持部材の隣接部の個数は、特に限定するものではなく、実施形態のように第3方向の端部に沿った1つの隣接部を有してもよいし、端部に沿って間隔をおいて複数の隣接部を有してもよい。また、第2保持部材は、実施形態の第2保持部材が1個の形態、複数個の第2保持部材が第3方向の端部に沿って間隔おいて配される形成を含む。
第2保持部材は、実施形態では外装部の第3方向の端部と平行(第2方向である)に配されているが、端部に対して交差(45°以内である)するように配されてもよい。
隣接部は、外装部の被覆部分の裏面とで表面材を挟む形態、外装部の被覆部分の裏面に設けられた突出部分又は凹入部分とで表面材を挟む形態を含む。
【0089】
(5)第5の乾燥装置
第1の発明に係る第5の乾燥装置は、第4の乾燥機において、前記外装部は、前記表面材に覆われる被覆部分と、前記表面材の裏側部分に対して間隔をおいて対向する対向部分とを有し、前記第2保持部材の隣接部は、前記被覆部分の裏面と前記対向部分との間に配される。
これにより、第2保持部材の隣接部が、外装部の被覆部分から離れるのを防止でき、より確実に表面材を保持できる。
対向部分は、実施形態のように隣接部に沿って間隔をおいて複数個存在する形態、隣接部の全領域に沿って1個存在する形態を含む。
対向部分は、実施形態のように本体部分から「L」字状に突出するL字状部分に構成されてもよいし、被覆部分の裏面から裏側に突出する突出部分に形成された溝部分に構成されてもよい。
【0090】
(6)第6の乾燥装置
第1の発明に係る第6の乾燥装置は、第4又は第5の乾燥機において、前記保持部材は、ねじにより前記外装部に固定される。
これにより、表面材を外装部に取り付けた際に皺が発生しても、容易に取り外すことができ、皺を解消できる。
【0091】
2.第2の発明
特許文献である特開2016-182322号公報には、「吸気口2と上部に開口部3とを有した箱形状の本体ケース1と、本体ケース1内に設けたファン6と、このファン6の吹き出し空気を加熱するヒータ部7と、このヒータ部7によって加熱された空気の送風路である筒形状の屈曲自在なホース8と、ホース8の先端に設けたノズル部10と、ノズル部10とホース8とを収納できる空間である収納部とを備え、ノズル部10は、吹出口9を備え、開口部3に着脱自在で、収納部11にホース8とノズル部10とを収納する場合に、ノズル部10が本体ケース1の一部となる構成とした」ふとん乾燥機が記載されている。この布団乾燥機は、上下方向に回動可能な複数の風向変更板30が上下方向に並ぶよう吹出口9に設置されたノズル部10を備える。
しかしながら、上記従来技術は、ノズル部10の位置が筐体1に固定されるため、乾燥対象物に温風を当て難いといった問題がある。なお、風向変更板30の調整では、変更の限界がある。
第2の発明は、乾燥対象物に温風を当て易くすることができる乾燥装置を提供することを目的とする。
【0092】
(1)第2の発明における第1の乾燥装置
第1の乾燥装置は、送風部と加熱部とを備える装置本体と、ホース部及びノズル部を有し、前記装置本体で生成された温風を吐出するホース体と、前記ノズル部の吐出口の向きを変更可能に前記ホース体を支持する支持体とを備える。これにより、乾燥対象物に温風を当て易くできる。
(1-1)装置本体
装置本体は、送風部と加熱部を備えればよく、実施形態及び実施形態以外の形態を含む。
送風部は、実施形態ではファンとしてシロッコファンを備えているが、例えば、軸流ファンや遠心ファン等の他の種類のファンを備えてもよい。送風部は、実施形態ではファンを回転駆動する駆動手段としてモータを備える。ファン及びモータの位置、ファン及びモータの回転軸の向き等は、実施形態以外の位置や向きであってもよい。
加熱部は、送風部に吸引される空気又は送風部から排出される空気を加熱する機能を有していればよく、実施形態では加熱部としてPTCヒータを送風部の下流側に備えているが、例えば、加熱手段を送風手段の下流側又は上流側に備えてもよい。
装置本体は、ホース体を収容可能な収容領域を有してもよいし、収容領域を有しなくてもよい。
【0093】
(1-2)ホース体
ホース体は、ホース部とノズル部を有し且つノズル部の吐出口の向きを変更可能な構成であればよく、実施形態及び実施形態以外の形態を含む。ホース部は、伸縮可能又は伸縮不可能であってもよいし、湾曲可能又は湾曲不可能であってもよい。但し、ホース部が伸縮及び湾曲が不可能な形態は、例えば、ノズル部の吐出口の向きを変更可能なように、ホース部に対してノズル部が姿勢変更可能に設けられるような形態や、ノズル部の姿勢変更可能に装置本体にホース体が接続されるような形態である。
ホース体は、ホース部とノズル部とを別体で備える形態、ホース部とノズル部とが一体成形により一体で備える形態、ホース部とノズル部以外の部材や部位を備える形態を含む。ホース部とノズル部以外の部材として、例えば、ホース部の一端に設けられる接続部等がある。なお、接続部等は装置本体側の構成としてもよい。
【0094】
(1-3)支持体
支持体は、ノズル部の吐出口の向きを変更可能にホース体を支持する構成であればよく、実施形態(の第1支持部)及び実施形態以外の形態を含む。支持体は、ノズル部が載置されること、ホース部が載置されること、ノズル部とホース部とが載置されることでホース体を支持する形態、ホース体の装置本体への接続部(当該接続部は装置本体の構成である場合を含む)を支持する形態等を含む。
吐出口の向きを変更可能に支持する形態は、ノズル部、ホース部、ノズル部とホース部が載置される載置部分(実施形態の第1支持部に相当する)が所定軸周りに回動することで、吐出口の向きを変更可能とする形態を含む。なお、軸の延伸方向は、ホース体の配置状態によるが、上下方向、左右方向、前後方向、これらの方向と交差する方向を含む。
支持体は、装置本体の吸気口と対向する位置に設けられる形態、吸気口と対向しない位置に設けられる形態を含む。
支持体は、装置本体の上面よりも上方に位置するノズル部を支持してもよいし、位置しないノズル部を支持してもよい。また、装置本体の側面よりも側方に位置するノズル部を支持してもよいし、装置本体の前面又は後面よりも前方又は後方に位置するノズル部を支持してもよい。
【0095】
(2)第2の発明における第2の乾燥装置
第2の乾燥装置は、送風手段と加熱手段とを備える装置本体と、ホース部及びノズル部を有し、前記装置本体で生成された温風を吐出するホース体と、前記ホース体を支持する支持体とを備え、前記支持体は、前記装置本体にスライド可能に設けられている。これにより、ホース体のスライド方向の位置を変更でき、乾燥対象物に温風を当て易くできる。
【0096】
(2-1)装置本体、吐出部
装置本体及びホース体は、上述した第2の発明における第1の乾燥装置と同様の形態を含む。
(2-2)支持体
支持体は、装置本体にスライド可能に設けられている構造であればよく、実施形態及び実施形態以外の形態を含む。
支持体は、実施形態の上下にスライド(昇降)可能な形態、前後にスライド可能な形態、左右方向にスライド可能な形態、上下、前後、左右の何れかの方向に対して交差する方向にスライド可能な形態を含む。
支持の方法は、特に限定するものではなく、例えば、ホース体を下方から支持する方法、係合構造を利用する方法、嵌合構造を利用する方法、ピン等の固定具を利用して支持する方法等を含む。
支持体は、装置本体の吸気口と対向する位置に設けられる形態、吸気口に対向しない位置に設けられる形態を含む。
支持体は、装置本体の上面よりも上方に位置するノズルを支持してもよいし、位置しないノズル部を支持してもよい。また、装置本体の側面よりも側方に位置するノズル部を支持してもよいし、装置本体の前面又は後面よりも前方又は後方に位置するノズル部を支持してもよい。
【0097】
(3)第2の発明における第3の乾燥装置
第3の乾燥装置は、第2の発明における第2の乾燥装置において、前記支持体は、前記ノズル部の吐出口の向きを変更可能に支持する。
これにより、乾燥対象物に温風を当て易くできる。また、吐出口の向きを変更可能に支持することで、温風の吐出領域を広い範囲で調整することができる。
【0098】
(4)第2の発明における第4の乾燥装置
第4の乾燥装置は、第2の発明における第1~第3の何れかの乾燥装置において、前記支持体は、前記ノズル部が載置される第1支持部と、前記第1支持部を支持する第2支持部とを有する。
これにより、簡単な構造で吐出部を支持できる。
【0099】
(5)第2の発明における第5の乾燥装置
第5の乾燥装置は、第2の発明における第1~第4の何れかの乾燥装置において、前記支持体は、前記ノズル部と係合する係合部分を有する。
これにより、ノズル部が支持体から外れるのを防止でき、温風の吐出方向を調整した状態が維持され易くなる。
【0100】
(6)第2の発明における第6の乾燥装置
第6の乾燥装置は、第2の発明における第1~第5の何れかの乾燥装置において、前記支持体は、前記装置本体の吸気口と対向する位置に設けられ、前記吸気口と対向する部位に1以上の開口を有する。
これにより、装置本体の吸気口が塞がるのを防止できる。
【0101】
(7)第2の発明における第7の乾燥装置
第7の乾燥装置は、第2の発明における第1~第6の何れかの乾燥装置において、前記支持体は、前記ノズル部が前記装置本体の上面よりも上方に位置するように、前記ホース体を支持可能である。
これにより、温風を装置より高い位置において吐出することが可能となる。例えば、ハンガー等に掛けた衣類等の乾燥対象物を乾燥できる。
【0102】
(8)第2の発明における第8の乾燥装置
第8の乾燥装置は、第2の発明における第1~第7の何れかの乾燥装置において、前記装置本体は、前記ホース体を収容可能なホース収容領域を有し、前記支持体は前記ホース収容領域に配される。
これにより、支持体用の収容領域をホース収容領域以外に別途設ける必要がなくなる。
【0103】
(9)第2の発明における第9の乾燥装置
第9の乾燥装置は、第2の発明における第8の乾燥装置において、前記ノズル部及び前記支持体が前記ホース収容領域に収容された状態で、前記送風部と前記ノズル部とが並ぶ方向において、前記送風部から前記ノズル部に向かう方向に、前記支持体、前記ノズル部の順に並ぶよう配される。
これにより、支持体がノズル部よりも送風部側に位置するため、支持体に異物が接触し難くなり、支持体の破損を防止できる。
(10)第2の発明における第10の乾燥装置
第10の乾燥装置は、第2の発明における第4の乾燥装置において、前記第2支持部に対する前記第1支持部の角度が変更可能である。
これにより、ノズル部の吐出口の向きの変更が容易である。
【0104】
3.第3の発明
第3の発明は、外装体を覆う表面材の保持構造に着目している。
つまり、「背景技術」で説明した特許文献の方法や装置では、表面材を設けるのに大掛かりな装置が必要となる。
第3の発明は、大掛かりな装置を利用せずに外装体に表面材が設けられた装飾体を提供することを目的とする。
つまり、第3の発明は、第1の発明の外装体と表面材との着目した発明である。
第3の発明の装飾体は、外装体と、前記外装体の表面を第1方向から覆う可撓性の表面材と、前記外装体を覆う表面材を保持する保持部材とを備え、前記外装体は、前記第1方向と直交する面内の第2方向の少なくとも一方の端部に、突出状又は凹入状の嵌合部を有し、前記保持部材は、前記外装体の前記嵌合部に嵌合する凹入状又は突出状の嵌合部を有し、前記表面材における前記外装体の前記嵌合部を覆う部分が、前記外装体の嵌合部と前記保持部材の嵌合物との間に配されている。
これにより、外装体の嵌合部を覆う状態に表面材を配し、保持部材の嵌合部を外装体の嵌合部に嵌合させることで、外装体に対して第2方向のテンションが作用した状態で、表面材を保持できる。このように、大掛かりな装置を利用せずに、表面材を外装体に設けることができる。
なお、第1の発明の外装部の構成は第3発明の外装体にも適用でき、第1の発明の保持部材は第3発明の保持部材にも適用でき、第1の発明の第2保持部材は第3の発明にも適用できる。
【0105】
4.その他
第1~第3の発明について説明したが、各発明の特徴的な構成でない構成、例えば、特徴的な構成に付加されるような構成は、他の発明にその構成のみを付加してもよい。つまり、各発明の一部の構成を他の発明に適用してもよい。また、各発明の構成の効果であって実施形態に記載された効果は、当該構成が他の発明に適用された場合でも得られる。
【符号の説明】
【0106】
X 乾燥装置
1 装置本体
3 ホース体
5 支持体
11 本体部
13 外装体
14 表面材
15 第1保持部材
16 第2保持部材
21 送風部
22 加熱部
31 ホース部
32 ノズル部
51 第1支持部
53 第2支持部