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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126719
(43)【公開日】2023-09-08
(54)【発明の名称】容器支持具
(51)【国際特許分類】
   A62C 35/68 20060101AFI20230901BHJP
【FI】
A62C35/68
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023113524
(22)【出願日】2023-07-11
(62)【分割の表示】P 2022014970の分割
【原出願日】2022-02-02
(71)【出願人】
【識別番号】390010342
【氏名又は名称】エア・ウォーター防災株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】溝口 浩一郎
(72)【発明者】
【氏名】尾田 久典
(72)【発明者】
【氏名】西山 正洋
(57)【要約】
【課題】施工が容易な容器支持具を提供する。
【解決手段】容器支持具20は、火災の熱により溶融する感知チューブ24に流体を供給する消火剤貯蔵用容器1を保持する容器支持具本体15と、前記容器支持具本体15に設けられた、消火剤貯蔵用容器1内の圧力および消火剤貯蔵用容器1から供給される前記感知チューブ24内の圧力の少なくとも一方を表示する表示部14とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
火災の熱により溶融する感知チューブに流体を供給する消火剤貯蔵用容器を保持する容器支持具本体と、
前記容器支持具本体に設けられた、前記消火剤貯蔵用容器内の圧力および前記消火剤貯蔵用容器から供給される前記感知チューブ内の圧力の少なくとも一方を表示する表示部とを備えた、容器支持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、容器支持具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
実用新案登録第3160699号(特許文献1)および実用新案登録第3179000号(特許文献2)においては、火災探知チューブを用いた自動消火装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3160699号
【特許文献2】実用新案登録第3179000号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の装置では施工が困難であるという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明に従った容器支持具は、火災の熱により溶融する感知チューブに流体を供給する消火剤貯蔵用容器を保持する容器支持具本体と、前記容器支持具本体に設けられた、消火剤貯蔵用容器内の圧力および消火剤貯蔵用容器から供給される前記感知チューブ内の圧力の少なくとも一方を表示する表示部とを備える。
【0006】
このように構成された容器支持具においては、容器支持具本体と表示部とが一体とされているため、これらが別体の場合と比較して施工が容易となる。
【0007】
さらに、消火剤貯蔵用容器および表示部間の配線が短くなるため、耐震性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1に従ったケーブルトレイ消火設備60の概略図である。
図2】実施の形態1に従った容器支持具20の正面図である。
図3図2中の矢印IIIで示す方向から見た容器支持具20の平面図である。
図4図2中の矢印IVで示す方向から見た容器支持具20の底面図である。
図5図2中の矢印Vで示す方向から見た容器支持具20の側面図である。
図6図2中のVI-VI線に沿った容器支持具20の断面図である。
図7図1で示す表示部14の正面図である。
図8】実施の形態2に従った容器支持具20の模式図である。
図9】比較例の容器支持具20の模式図である。
図10図9中のX-X線に沿った断面図である。
図11】変形した固定用バー107の断面図である。
図12】実施の形態3に従った容器支持具20の模式図である。
図13】比較例の容器支持具20の模式図である。
図14】実施の形態4に従ったケーブルトレイ消火設備60の模式図である。
図15】実施の形態5に従ったケーブルトレイ消火設備60の模式図である。
図16】実施の形態6に従った容器支持具20の模式図である。
図17】窒素ボンベ201、減圧弁203および過流防止弁205が一体化されたユニット300の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。同一または相当する部分については同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない.各実施の形態を組み合わせることも可能である。
【0010】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に従ったケーブルトレイ消火設備60の概略図である。図1で示すように、実施の形態1に従ったケーブルトレイ消火設備60においては、消火剤貯蔵用容器1の上部に容器弁が取付けられている。消火剤貯蔵用容器1は容器支持具本体15によって支持されている。
【0011】
容器弁19には、消火剤放出用銅管25、感知チューブ24、感知チューブ用圧力スイッチ4、貯蔵容器用圧力スイッチ3が接続されている。感知チューブ用圧力スイッチ4は容器弁19に直接接続される場合に限られず、感知チューブ24の道中(圧力計付近)に接続されていてもよい。
【0012】
感知チューブ24内は常時加圧状態とされている。ケーブルトレイ31が工場、ビル、発電所などに設けられている。ケーブルトレイ31は筒状であり、その中にケーブルが設けられている。ケーブルトレイ31は難燃性シート32で覆われている。難燃性シート32は固定用バンド33によりケーブルトレイ31に固定されている。固定用バンド33と同じ位置にステンレスバンドがケーブルトレイ31に巻かれており、難燃性シート32のケーブルトレイ内への垂れ下がりを防止している。
【0013】
ケーブルトレイ31内に感知チューブ24が設けられている。感知チューブ24はケーブルと接触していてもよく、接触していなくてもよい。ケーブルトレイ31内に消火剤放出用銅管25が設けられている。消火剤放出用銅管25には消火剤放出用噴射ノズル34が取り付けられている。
【0014】
消火剤貯蔵用容器1には、たとえば、ハロゲン化物消火薬剤のFK-5-1-12が封入されている。この薬剤は消火剤貯蔵用容器1内の窒素によって加圧されている。この窒素が感知チューブ用圧力スイッチ4を介して感知チューブ24に供給されている。設置時、感知チューブ24内に窒素を供給する際、消火剤貯蔵容器1から窒素を入れると消火剤貯蔵容器内1の窒素が減少するため、消火剤貯蔵容器1外から、窒素を感知チューブ24内に充てんしてもよい。
【0015】
火災の熱により、感知チューブ24が溶解すると、感知チューブ24内の圧力が低下する。
【0016】
感知チューブ24内の圧力が低下すると、容器弁19が作動し、消火剤放出用銅管25を通じて、ケーブルトレイ31内の消火剤放出用噴射ノズル34から消火剤(FK-5-1-12)が放出される。
【0017】
感知チューブ24内の圧力が低下することで感知チューブ用圧力スイッチ4が作動し、移報信号が出る。
【0018】
消火剤貯蔵用容器1内の圧力が低下することで貯蔵容器用圧力スイッチ3が作動し、移報信号が出る。
【0019】
図2は、実施の形態1に従った容器支持具20の正面図である。図3は、図2中の矢印
IIIで示す方向から見た容器支持具20の平面図である。図4は、図2中の矢印IVで示す方向から見た容器支持具20の底面図である。図5は、図2中の矢印Vで示す方向から見た容器支持具20の側面図である。図6は、図2中のVI-VI線に沿った容器支持具20の断面図である。図7は、図1で示す表示部14の正面図である。
【0020】
ケーブルトレイ消火設備60においては、「電気的な起動信号で消火剤が放出できる機能」、「圧力を監視できる機能」も備えている。圧力状態を現場で表示させ、その状態を監視室等に伝送させる。監視室等には情報を集約させる盤があり、現場には圧力状態を表示させる盤(圧力監視用制御盤)が容器支持具20(ボンベラック)と同じ数量必要となる。現場での施工負荷を軽減させるため、予め、容器支持具20の側面に圧力監視用制御盤としての表示部14を取付けた構造とする。容器支持具20と表示部14を別にすると、表示部14の施工、表示部14から容器支持具20までの配線/電線管等の施工が別途必要となる。施工のための、耐震性検証も必要となる。これらを一体化することで、現場での施工負荷を軽減させる。
【0021】
容器支持具本体15は主として鋼の角パイプおよびアングル材により構成される。容器支持具本体15は鋼材を溶接して構成される。複数の消火剤貯蔵用容器1を保持するための十分な強度を有する。
【0022】
ボンベにより構成される消火剤貯蔵用容器1は、たとえばFK-5-1-12などの液体の消火剤を貯蔵する。消火剤貯蔵用容器1は、この実施の形態では3本が並列に設けられるが、さらに多いまたは少ない消火剤貯蔵用容器1が設けられていてもよい。
【0023】
消火剤貯蔵用容器1の容器弁はフレキシブルチューブ2により銅管接続継手6に接続されている。これにより、消火剤貯蔵用容器1内の消火剤はフレキシブルチューブ2を経由して銅管接続継手6に供給される。
【0024】
消火剤貯蔵用容器1内の圧力は常時監視されており、この圧力が低下するとことで貯蔵容器用圧力スイッチ3が作動し、移報信号が出る。移報信号は、監視室等に伝えられる。
【0025】
感知チューブ24内の圧力は常時監視されており、この圧力が低下することで感知チューブ用圧力スイッチ4が作動し、移報信号が出る。移報信号は、監視室等に伝えられる。
【0026】
これらの移報信号に基づいて、監視室等においては火災が発生したことを認識できる。
容器固定金具5は容器支持具本体15に係合して消火剤貯蔵用容器1を保持する働きを有する。容器固定金具5の端部の外周面にネジ山が設けられて、このネジ山にナットを螺合させることで、容器固定金具5を容器支持具本体15に固定することができる。
【0027】
銅管接続継手6は容器支持具本体15に取り付けられている。銅管接続継手6はフレキシブルチューブ2および消火剤放出用銅管25の間に介在してこれらと気密に接続される。銅管接続継手6内を消火剤が流れる。
【0028】
感知チューブ充填継手11には感知チューブ24が接続される。感知チューブ充填継手11には消火剤貯蔵用容器1から窒素が供給される。感知チューブ充填継手11は容器支持具本体15に取り付けられる。
【0029】
感知チューブ用電磁弁12は容器支持具本体15に取り付けられている。感知チューブ圧力低下用圧力スイッチ13は感知チューブ電磁弁に接続されている。消火剤貯蔵用容器1内の窒素ガス(流体)は感知チューブ圧力低下用圧力スイッチ13、感知チューブ用電磁弁12、感知チューブ充填継手11を経由して感知チューブ24に送られる。
【0030】
表示部14が容器支持具本体15に取り付けられている。表示部は遠隔起動/圧力監視システム制御盤である。表示部14は、複数の感知チューブ24の各々の圧力が正常であるか、または低下しているかを表示する。図7中の表示項目14aは、たとえば感知チューブの圧力を示している。表示部14は、さらに、複数の消火剤貯蔵用容器1内の各々の圧力が正常であり消火剤(FK-5-1-12)を放出できるかどうかを表示する。
【0031】
容器支持具20は、火災の熱により溶融する感知チューブ24に流体を供給する消火剤貯蔵用容器1を保持する容器支持具本体15と、前記容器支持具本体15に設けられた、消火剤貯蔵用容器1内の圧力および消火剤貯蔵用容器1から供給される前記感知チューブ24内の圧力の少なくとも一方を表示する表示部14とを備える。
【0032】
このように構成されたケーブルトレイ消火設備60においては、容器支持具本体15に表示部14が取り付けられているため、これらを一度に設置することができ、施工のコストを低下させることができる。
【0033】
(実施の形態2)
図8は、実施の形態2に従った容器支持具20の模式図である。実施の形態2に従った容器支持具20においては一対の容器拘束装置105,106間に消火剤貯蔵用容器1が挟まれている。容器拘束装置105,106には貫通孔が設けられており、その貫通孔に固定用バーが107が挿入されている。
【0034】
固定用バー107の両端はねじ切られており、各々の両端が貫通孔に挿入されている。両端にナット108が螺合している。ナットが容器拘束装置105,106に当接することにより一対の容器拘束装置105,106が互いに遠ざかることを防止できる。
【0035】
固定用バー107の両端のナット108間の距離を小さくすることで容器拘束装置105,106間の距離を小さくすることができ、これにより消火剤貯蔵用容器1を容器拘束装置105,106により位置決めすることができる。容器拘束装置105,106はそれぞれ容器支持具本体15に保持されている。
【0036】
複数の消火剤貯蔵用容器1の長手方向と直交する断面において、複数の消火剤貯蔵用容器1が並ぶ方向の両端には固定用バー107が設けられる。図2から6で示す容器支持具本体15で取り囲まれた空間に容器拘束装置105,106が配置されている。
【0037】
両端のナット108間において固定用バー107は直線形状であるため、固定用バー107に大きな引っ張り応力が加わっても固定用バー107が変形しにくい。その結果、容器支持具20の耐震性を向上させることができる。
【0038】
すなわち、容器支持具20は、消火剤貯蔵用容器1を保持する一対の容器拘束装置105,106と、前記一対の容器拘束装置105,106の間に介在して前記一対の容器拘束装置105,106が互いに遠ざかることを防止し、前記一対の容器拘束装置105,106間で引っ張り応力を受ける金属製の棒状部材としての固定用バー107とを備える。
【0039】
固定用バー107において前記一対の容器拘束装置105,106間で引っ張り応力を受ける部分は直線形状である。
【0040】
図9は、比較例の容器支持具20の模式図である。図10は、図9中のX-X線に沿った断面図である。図11は、変形した固定用バー107の断面図である。
【0041】
これらの図で示すように、比較例に従った固定用バー107の先端109は曲げられている。曲げられた部分が容器拘束装置105の貫通孔105hに挿入されている。そのため大きな力が固定用バー107に加わると曲げられた先端109が変形して先端109が貫通孔105hからはずれる可能性がある。図8の構造ではこのような問題を発生させることがない。
【0042】
(実施の形態3)
図12は、実施の形態3に従った容器支持具20の模式図である。図12で示すように、実施の形態3に従った容器拘束装置105と消火剤貯蔵用容器1とは点1a,1bで接触する。容器拘束装置106と消火剤貯蔵用容器1とは点1c,1dで接触する。このように4点で消火剤貯蔵用容器1を押さえているため、消火剤貯蔵用容器1は前後および左右に拘束される。その結果、容器支持具本体15の剛性が向上する。容器拘束装置105,106の締め付け管理が容器支持具本体15の剛性に大きく影響しない。消火剤貯蔵用容器1は円筒状であり、消火剤貯蔵用容器1内に消火剤が充填されている。
【0043】
図13は、比較例の容器支持具20の模式図である。図13で示すように、比較例に従った容器拘束装置105と消火剤貯蔵用容器1とは点1aで接触する。容器拘束装置106と消火剤貯蔵用容器1とは点1cで接触する。このように2点で消火剤貯蔵用容器1を押さえているため、消火剤貯蔵用容器1は前後に拘束されるが左右に動くことが可能である。そのため、容器支持具本体15の剛性が劣る。さらに容器拘束装置105,106の締め付け管理が容器支持具本体15の剛性に影響する。
【0044】
容器支持具20は、消火剤貯蔵用容器1を保持する一対の容器拘束装置105,106を備え、前記消火剤貯蔵用容器1の長手方向に直交する断面(図12)において前記一対の容器拘束装置105,106の少なくとも一方は前記消火剤貯蔵用容器1に2点以上で接触する。好ましくは、容器拘束装置105,106の両方が当該断面において消火剤貯蔵用容器1に2点以上で接触する。多くの点で容器拘束装置105,106が消火剤貯蔵容器1と接触する場合には、消火剤貯蔵容器1の製作誤差(外径のばらつき)を考慮すると消火剤貯蔵容器1の支持が不安定になるおそれがある。これに対して図12の構造では、消火剤貯蔵容器1の前後左右への移動がないため、より脆弱な鋼材サイズで剛性が保てる。
【0045】
(実施の形態4)
図14は、実施の形態4に従ったケーブルトレイ消火設備60の模式図である。図14で示すように、実施の形態4に従ったケーブルトレイ消火設備60においては、配管202,204,206,窒素ボンベ201、減圧弁203および過流防止弁205が設けられている。この実施の形態においては、容器支持具本体15に表示部14を設ける必要はない。
【0046】
この実施の形態においては、感知チューブ24の圧力を窒素ボンベ201および減圧弁203を用いて一定に保つ。長期的に微量な窒素ガスの漏れが感知チューブ24からあったとしても、窒素ボンベ201からの窒素ガスによって圧力を追加することが可能である。
【0047】
感知チューブ24が溶融した場合には、過流防止弁205が作動して、感知チューブ24への窒素ガスの供給が止められて容器弁が開く。
【0048】
ケーブルトレイ消火設備60は、火災の熱により溶融する感知チューブ24と、前記感知チューブ24に流体を供給する第1の消火剤貯蔵用容器1と、前記感知チューブ24に
流体を供給する第2の容器としての窒素ボンベ201と、前記感知チューブ24と前記窒素ボンベ201との間に設けられるガスの流れが所定値を超えると流れを遮断するまたは減少させる過流防止弁205とを備える。
【0049】
(実施の形態5)
図15は、実施の形態5に従ったケーブルトレイ消火設備60の模式図である。図15で示すように、実施の形態5に従ったケーブルトレイ消火設備60においては、複数の感知チューブ24の各々に配管206が接続されて各々の配管206から窒素ガスが供給されている。各々の配管206に逆止弁209を設けている。逆止弁209を入れることで、火災ではない、消火剤貯蔵用容器1に接続されている感知チューブ24内の圧力が低下することがないので、無駄に消火剤を放出することがなく(火災でない場所には消火剤を放出しない)、火災が発生した場所のみの消火剤を放出することができる。
【0050】
このように構成されたケーブルトレイ消火設備60においては複数の感知チューブ24に1つの窒素ボンベ201から窒素ガスを供給できるため、装置のコストを低減することができる。
【0051】
(実施の形態6)
図16は、実施の形態6に従った容器支持具20の模式図である。図17は、窒素ボンベ201、減圧弁203および過流防止弁205が一体化されたユニット300の模式図である。図16および図17で示すように、実施の形態6に従った容器支持具20においては、ユニット300が取り付けられている。ユニット300が容器支持具20と一体化されることで、ユニット300が容器支持具20と別体とされている場合と比較してユニット300の設置および施工が容易となる。
[付記1]
火災の熱により溶融する感知チューブに流体を供給する消火剤貯蔵用容器を保持する容器支持具本体と、
前記容器支持具本体に設けられた、消火剤貯蔵用容器内の圧力および消火剤貯蔵用容器から供給される前記感知チューブ内の圧力の少なくとも一方を表示する表示部とを備えた、容器支持具。
[付記2]
消火剤貯蔵用容器を保持する一対の容器拘束装置と、
前記一対の容器拘束装置の間に介在して前記一対の容器拘束装置が互いに遠ざかることを防止し、前記一対の容器拘束装置間で引っ張り応力を受ける金属製の棒状部材とを備え、
前記棒状部材において前記一対の容器拘束装置間で引っ張り応力を受ける部分は直線形状である、容器支持具。
[付記3]
消火剤貯蔵用容器を保持する一対の容器拘束装置を備え、前記消火剤貯蔵用容器の長手方向に直交する断面において前記一対の容器拘束装置の少なくとも一方は前記消火剤貯蔵用容器に2点以上で接触する、容器支持具。
[付記4]
火災の熱により溶融する感知チューブと、
前記感知チューブに流体を供給する第1の消火剤貯蔵用容器と、
前記感知チューブに流体を供給する第2の容器と、
前記感知チューブと前記第2の容器との間に設けられる流体の流れが所定値を超えると流れを遮断するまたは減少させる過流防止弁とを備えた、消火設備。
[付記5]
前記第2の容器は複数の前記感知チューブに流体を供給する、付記4に記載の消火設備。
[付記6]
前記第2の容器および前記過流防止を有するユニットが取り付けられており、
前記第一消火剤貯蔵用容器を保持する容器支持具とを備えた、容器支持具。
【0052】
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0053】
1 消火剤貯蔵用容器、1a,1b,1c,1d 点、2 フレキシブルチューブ、3
貯蔵容器用圧力スイッチ、4 感知チューブ用圧力スイッチ、5 容器固定金具、6 銅管接続継手、11 感知チューブ充填継手、12 感知チューブ用電磁弁、13 感知チューブ圧力低下用圧力スイッチ、14 表示部、15 容器支持具本体、19 容器弁、20 容器支持具、24 感知チューブ、25 消火剤放出用銅管、31 ケーブルトレイ、32 難燃性シート、33 固定用バンド、34 消火剤放出用噴射ノズル、60
ケーブルトレイ消火設備、105,106 容器拘束装置、105h 貫通孔、107
固定用バー、108 ナット、109 先端、201 窒素ボンベ、202,204,206 配管、203 減圧弁、205 過流防止弁、300 ユニット。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17