(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126742
(43)【公開日】2023-09-12
(54)【発明の名称】Tフェアリング設置の工具アセンブリ
(51)【国際特許分類】
F01D 25/00 20060101AFI20230905BHJP
F02C 7/00 20060101ALI20230905BHJP
【FI】
F01D25/00 X
F02C7/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022185452
(22)【出願日】2022-11-21
(31)【優先権主張番号】17/668,643
(32)【優先日】2022-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(72)【発明者】
【氏名】トーマス アラン、モーグル、2世
(72)【発明者】
【氏名】サンドラ、ビバリー、コルヴィック
(72)【発明者】
【氏名】ダリル、ポール、カプリオッティ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】Tフェアリングを設置する工具アセンブリを提供する。
【解決手段】工具アセンブリ100は、第1のターボ機械構成要素に取外し可能に結合することができる軸方向取付部108を含む。軸方向取付部は、第1のプレート110と、第1のプレートから間隔を空けて配置された第2のプレート112と、第1のプレートと第2のプレートとの間に延在する少なくとも1つのターンバックルアセンブリ114であって、第1のプレートと第2のプレートに結合された少なくとも1つのターンバックルアセンブリとを含む。第1のプレートおよび第2のプレートのうちの少なくとも1つのプレートは半径方向加圧部116を含む。半径方向加圧部は、軸方向取付部に対して半径方向に移動可能な加圧バー128であって、第2のターボ機械構成要素に接触するように構成された加圧バーを含む。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1および第2のターボ機械構成要素に設置するための工具アセンブリであって、
第1のターボ機械構成要素に取外し可能に結合することができる軸方向取付部であって、前記軸方向取付部は、第1のプレートと、前記第1のプレートから間隔を空けて配置された第2のプレートと、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に延在する少なくとも1つのターンバックルアセンブリであって、前記第1のプレートと前記第2のプレートに結合された少なくとも1つのターンバックルアセンブリとを含み、前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの少なくとも1つのプレートは半径方向加圧部を含み、前記半径方向加圧部は、前記軸方向取付部に対して半径方向に移動可能な加圧バーであって、前記第2のターボ機械構成要素に接触するように構成された加圧バーを含む、軸方向取付部
を含む、工具アセンブリ。
【請求項2】
前記第1のプレート、前記第2のプレート、および前記加圧バーのうちの少なくとも1つは、円周方向の輪郭を含む、請求項1に記載の工具アセンブリ。
【請求項3】
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートの各々は、前記第1のターボ機械構成要素に接触するように構成された内側プレートと、外側プレートとを含む、請求項1に記載の工具アセンブリ。
【請求項4】
前記加圧バー、前記内側プレート、及び前記ターンバックルアセンブリのうちの1つ以上が、非金属材料を含む、請求項3に記載の工具アセンブリ。
【請求項5】
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの少なくとも一方のプレートに結合された1つ以上の半径方向スペーサをさらに含む、請求項1に記載の工具アセンブリ。
【請求項6】
前記半径方向加圧部が、第1のプレートまたは第2のプレートと加圧バーとに結合された少なくとも1つのねじ付きロッドをさらに備え、前記ねじ付きロッドが回転すると、前記加圧バーの半径方向位置が調整される、請求項1に記載の工具アセンブリ。
【請求項7】
前記加圧バーがスロットを画定し、前記ねじ付きロッドは前記加圧バーのスロット内に延在する、請求項6に記載の工具アセンブリ。
【請求項8】
前記半径方向加圧部は、前記第1プレートおよび前記第2プレートのうちの少なくとも一方のプレートに結合された取付け部材をさらに含み、前記ねじ付きロッドは、前記取付け部材および前記加圧バーに結合されている、請求項6に記載の工具アセンブリ。
【請求項9】
前記ターンバックルアセンブリは、ターンバックル本体と、前記ターンバックル本体から前記第1のプレートに延在する第1のロッドと、前記ターンバックル本体から前記第2のプレートに延在する第2ロッドとを含む、請求項1に記載の工具アセンブリ。
【請求項10】
前記第1の構成要素が圧縮機ブレードであり、前記第2の構成要素がTフェアリングである、請求項1に記載の工具アセンブリ。
【請求項11】
ターボ機械のTフェアリングと圧縮機ブレードに設置するための工具アセンブリであって、
前記圧縮機ブレードに取外し可能に結合することができる軸方向取付部であって、前記軸方向取付部は、第1のプレートと、前記第1のプレートから間隔を空けて配置された第2のプレートと、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に延在する少なくとも1つのターンバックルアセンブリであって、前記第1のプレートと前記第2のプレートに結合された少なくとも1つのターンバックルアセンブリとを含み、前記第1のプレート及び前記第2のプレートのうちの少なくとも1つのプレートは、半径方向加圧部を含み、前記半径方向加圧部は、前記軸方向取付部に対して半径方向に移動可能な加圧バーであって、前記ターボ機械のTフェアリング環に接触するように構成された加圧バーを含む、軸方向取付部
を含む、工具アセンブリ。
【請求項12】
前記第1のプレート、前記第2のプレート、および前記加圧バーのうちの少なくとも1つは、円周方向の輪郭を含む、請求項11に記載の工具アセンブリ。
【請求項13】
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートの各々は、前記圧縮機ブレードに接触するように構成された内側プレートと外側プレートとを含む、請求項11に記載の工具アセンブリ。
【請求項14】
前記加圧バー、前記内側プレート、及び前記ターンバックルアセンブリのうちの1つ以上が、非金属材料を含む、請求項13に記載の工具アセンブリ。
【請求項15】
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの少なくとも一方のプレートに結合された1つ以上の半径方向スペーサをさらに含む、請求項11に記載の工具アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、ターボ機械設置の工具アセンブリに関する。特に、本開示は、ターボ機械の圧縮機にTフェアリングを設置するための工具アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
ターボ機械は、エネルギー伝送を目的として様々な産業や用途に利用されている。例えば、ガスタービンエンジンは、一般に、圧縮機部、燃焼部、タービン部、および排気部を含む。圧縮機部は、ガスタービンエンジンに流入する作動流体(例えば、空気)の圧力を徐々に上昇させ、この圧縮された作動流体を燃焼部に供給する。圧縮された作動流体と燃料(例えば、天然ガス)は燃焼部内で混合され、燃焼室内で燃焼して、高温高圧の燃焼ガスを発生する。燃焼ガスは燃焼部からタービン部へ流れ、タービン部で膨張して仕事を発生する。例えば、タービン部で燃焼ガスが膨張すると、例えば発電機に接続されたローターシャフトが回転して、電気を発生させることができる。そして、燃焼ガスは排気部を通ってガスタービンの外に排出される。
【0003】
典型的なターボ機械は、ロータシャフトに結合された回転構成要素(ロータブレード及びTフェアリングなど)と、ケーシングに結合された非回転構成要素(ステータベーン又はノズルなど)との両方を含む。回転構成要素及び非回転構成要素の両方は、典型的には、取り外し可能であり、したがって、ロータディスク(回転部品の場合)又はケーシング(非回転部品の場合)の周囲にある補完的な取付けスロットと係合するように構成された適切な取付け部分を含む。
【0004】
設置の間、回転構成要素の取付け部分は、取付けスロットの開口部又は窓から1つずつ取付けスロットに装填される。例えば、取付け部分を取付けスロットの窓に半径方向に挿入し、続いて、取付け部分を(ターボ機械の軸に対して)周方向に移動させて、取付けスロットと係合させる。このようにして、各回転構成要素が設置され、回転構成要素の周方向リングの全体が取付けスロットに設置される。
【0005】
多くのターボ機械は、最大の回転速度に満たない回転速度で運転されるため、運転中にスロット内で回転構成要素に十分な負荷がかからないことがある。そのため、回転構成要素には、最大の回転速度に満たない回転速度でもスロット内で回転構成要素に半径方向の負荷がかかるように、1つ以上のばねまたは負荷機構が備えられることが多い。
【0006】
しかしながら、設置の間に、1つ以上のばね又は負荷機構によって問題が生じ、その問題は、1つ以上のばね又は負荷機構が回転構成要素に半径方向の力を付与し、その力によって回転構成要素が窓から押し出されることがあるというものである。したがって、ターボ機械の回転構成要素の円周リングを設置して回転させるための工具を改良することが望まれ、工具を改良することは当技術分野で評価されると考えられる。
【発明の概要】
【0007】
本開示に係る工具アセンブリの態様及び利点は、以下の説明で部分的に記載されている、以下の説明から明らかである、又は技術を実施することによって知ることができる。
【0008】
一実施形態によれば、第1および第2のターボ機械構成要素に設置するための工具アセンブリである。工具アセンブリは、第1のターボ機械構成要素に取外し可能に結合することができる軸方向取付部を含む。前記軸方向取付部は、第1のプレートと、前記第1のプレートから間隔を空けて配置された第2のプレートと、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に延在する少なくとも1つのターンバックルアセンブリであって、前記第1のプレートと前記第2のプレートに結合された少なくとも1つのターンバックルアセンブリとを含む。前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの少なくとも1つのプレートは半径方向加圧部を含む。前記半径方向加圧部は、前記軸方向取付部に対して半径方向に移動可能な加圧バーであって、前記第2のターボ機械構成要素に接触するように構成された加圧バーを含む。
【0009】
別の実施形態によれば、ターボ機械のTフェアリングと圧縮機ブレードに設置するための工具アセンブリが提供される。工具アセンブリは、前記圧縮機ブレードに取外し可能に結合することができる軸方向取付部を含む。前記軸方向取付部は、第1のプレートと、前記第1のプレートから間隔を空けて配置された第2のプレートと、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に延在する少なくとも1つのターンバックルアセンブリであって、前記第1のプレートと前記第2のプレートに結合された少なくとも1つのターンバックルアセンブリとを含む。前記第1のプレート及び前記第2のプレートのうちの少なくとも1つのプレートは、半径方向加圧部を含む。前記半径方向加圧部は、前記軸方向取付部に対して半径方向に移動可能な加圧バーであって、前記ターボ機械のTフェアリング環に接触するように構成された加圧バーを含む。
【0010】
別の実施形態によれば、工具アセンブリを使用してターボ機械のスロットにTフェアリング環を設置する方法が提供される。本方法は、前記工具アセンブリの軸方向取付部によって前記工具アセンブリをターボ機械の1つ以上のロータブレードに取り付けることを含む。前記軸方向取付部は、第1のプレートと、前記第1のプレートから間隔を空けて配置された第2のプレートと、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に延在する少なくとも1つのターンバックルアセンブリであって、前記第1のプレートと前記第2のプレートに結合する少なくとも1つのターンバックルアセンブリとを含む。第1のプレートおよび第2のプレートのうちの少なくとも1つのプレートは半径方向加圧部を含む。本方法は、半径方向加圧部の加圧バーによって、前記Tフェアリング環の1つ以上のTフェアリングを加圧することを更に含む。本方法は、Tフェアリング環のどのTフェアリングもスロットの窓内に完全に配置されないように、スロット内でTフェアリング環を円周方向に回転させることを含む。
【0011】
本発明の工具アセンブリのこれらの特徴、態様、および利点、並びに他の特徴、態様、および利点は、以下の発明の詳細な説明と特許請求の範囲を参照することにより、更によく理解される。添付図面は、本明細書に組み込まれており、さらに本明細書の一部を構成し、添付図面は、本技術の実施形態を示し、発明の詳細な説明とともに、本技術の原理を説明する役目をする。
【0012】
工具アセンブリの詳細かつ実施可能な開示は、当業者に向けに、本システムおよび本方法の製造および使用の最良の態様を含んでおり、その開示は、本明細書に記載されており、本明細書では添付図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】本開示の実施形態によるターボ機械の概略図である。
【
図2】本開示の実施形態による圧縮機の一部の拡大断面平面図である。
【
図3】本開示の態様による圧縮機の一部の拡大斜視図である。
図3では、スロットの窓の詳細を示すためにTフェアリングは図示省略されている。
【
図4】本開示の実施形態による、工具アセンブリが結合された圧縮機の斜視図である。
【
図5】本開示の実施形態による、工具アセンブリが結合された圧縮機の斜視図である。
【
図6】本開示の実施形態による工具アセンブリの斜視図である。
【
図7】本開示の実施形態による工具アセンブリの斜視図である。
【
図8】本開示の実施形態による工具アセンブリの斜視図である。
【
図9】本開示の実施形態による工具アセンブリの斜視図である。
【
図10】本開示の実施形態による工具アセンブリの平面図である。
【
図11】本開示の実施形態による工具アセンブリの平面図である。
【
図12】本開示の実施形態による、ターボ機械のスロットにTフェアリング環を設置するための方法のフローチャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本工具アセンブリの実施形態を詳細に説明するが、1つ以上の実施例が図面に示されている。各実施例は、技術を限定するのではなく、説明の目的で記載されている。実際、請求された技術の範囲または趣旨から逸脱することなく、本技術において修正および変形できることは、当業者には明らかである。例えば、ある実施形態の一部として図示または説明された特徴を別の実施形態と共に使用して、さらに別の実施形態を作ることができる。したがって、本開示は、特許請求の範囲およびその等価物の範囲内に含まれる修正および変形を対象にしていることが意図される。
【0015】
本明細書では、単語「例示的」は、「一例、一例証、または一実例としての役割を果たす」という意味で使用される。本明細書において「例示的」なものとして説明される実装は、必ずしも、他の実装よりも好ましい又は有利であると解釈されるべきではない。さらに、別段の定めがない限り、本明細書で説明されるすべての実施形態は、例示的であると考えるべきである。
【0016】
詳細な説明では、数字の記号および文字の記号を使用して、図面中の特徴を参照している。図面および詳細の説明における同じ又は類似の記号は、本発明の同じ又は類似の構成要素を表すために使用されている。本明細書において、用語「第1」、「第2」、および「第3」は、構成要素どうしを互いに区別するために互換可能に使用することができ、個々の構成要素の位置または重要性を意味することを意図するものではない。
【0017】
用語「流体」は気体であってもよいし、液体であってもよい。用語「流体連通」は、指定された領域間を流体が連通できることを意味する。
【0018】
本明細書において、用語「上流」(または「前方」)および「下流」(または「後方」)は、流体経路における流体の流れに対する相対的な方向を表す。例えば、「上流」は、流体の源の方向を表し、「下流」は、流体が流れる方向を表す。ただし、本明細書で使用する用語「上流」及び「下流」は、電気の流れを指す場合もある。用語「半径方向」は、特定の構成要素の軸方向中心線に対して実質的に垂直である相対的な方向を表し、用語「軸方向」は、特定の構成要素の軸方向中心線に対して実質的に平行及び/又は同軸に並ぶ相対的な方向を表し、用語「周方向」は、特定の構成要素の軸方向中心線の周りに延在する相対的な方向を表す。
【0019】
「約」、「およそ」、「一般的に」、および「実質的に」などの近似を表す文言は、明記された厳密な値に限定されるものではない。少なくともいくつかの例では、近似を表す文言は、値を測定するための機器の精度に対応する場合や、構成要素及び/若しくはシステムを構築若しくは製造するための方法若しくは機械の精度に対応する場合がある。例えば、近似を表す文言は、個々の値、値の範囲、値の範囲を規定する端点のいずれかにおいて、1%、2%、4%、5%、10%、15%、または20%のマージン内にあることを表す場合がある。角度または方向の文脈で使用される場合、このような用語は、言及された角度または方向より10度大きいまたは小さい範囲内の値を含む。例えば、「概ね垂直」は、どの方向(時計回りや反時計回りなど)においても垂直から10度以内の方向を含む。
【0020】
用語「結合された」、「固定された」、「に取り付けられた」などは、本明細書で特段の記載が無い限り、直接的な結合、直接的な固定、又は直接的な取付けと、1つ以上の中間構成要素または特徴部分を介した間接的な結合、間接的な固定、又は間接的な取付けとの両方を表す。本明細書において、用語「備える」、「備えている」、「含む」、「含んでいる」、「有する」、「有している」、またはそれらの用語の他の変形は、非排他的に包含することを意図している。例えば、特徴部分のリストを含むプロセス、方法、物品、または装置は、必ずしもそれらの特徴部分のみに限定されるわけではなく、明示的にリストされていない他の特徴部分またはそのようなプロセス、方法、物品、または装置に固有の特徴部分を含むことができる。さらに、明示的に反対を表明しない限り、「または」は包括的な又はを意味し、排他的な又はを意味するものではない。例えば、条件AまたはBは、「Aが真(または存在する)でBが偽(または存在しない)」、「Aが偽(または存在しない)でBが真(または存在する)」、および「AおよびBの両方が真(または存在する)」、のいずれかを満たす。
【0021】
ここで、並びに本明細書および特許請求の範囲全体を通じて、範囲を限定する部分は、組み合わされ、交換され、そのような範囲は特定され、文脈または文言が他のことを示していない限り、その範囲に含まれるすべてのサブ範囲を含む。例えば、本明細書に開示されるすべての範囲は、エンドポイントを含み、エンドポイントは独立して互いに組み合わせることが可能である。
【0022】
ここで図面を参照すると、
図1は、ターボ機械の一実施形態の概略図を示しており、図示の実施形態では、ガスタービン10である。本明細書では、産業用または陸上用のガスタービンが示され、説明されているが、本開示は、特許請求の範囲に別段の定めがない限り、陸上用および/または産業用のガスタービンに限定されるものではない。例えば、本明細書に記載される本発明は、任意のタイプのターボ機械(蒸気タービン、航空機用ガスタービン、又は船舶用ガスタービンを含むがこれらに限定されることはない)に使用することができる。
【0023】
図示されるように、ガスタービン10は、一般に、ガスタービン10の上流端に配置された圧縮機14を含む圧縮機部12と、圧縮機14の下流にある少なくとも1つの燃焼器18を有する燃焼部16と、燃焼部16の下流にあるタービン22を含むタービン部20と、を含む。シャフト24は、圧縮機14及び/又はタービン22を少なくとも部分的に貫通して、ガスタービン10の軸方向中心線26に沿って延在する。特定の構成では、シャフト24は、互いに結合された複数の別々のシャフトで構成されてもよい。
【0024】
圧縮機部12は、一般に、複数のロータディスク28と、各ロータディスク28から半径方向外側に延在する複数のロータブレード32であって、各ロータディスク28に連結された複数のロータブレード32とを含むことができる。各ロータディスク28は、順番に、圧縮機部12を貫通するシャフト24の一部に結合されてもよいし、シャフト24の一部を形成してもよい。圧縮機部12は、シャフト24の一部及びロータブレード32を周方向に取り囲むケーシング38を更に含む。ステータベーン33は、ケーシング38に取り付けることができる。ロータブレード32およびステータベーン33は、ロータブレード32の間にステータベーン33が配置されるように、交互に配置することができる。
【0025】
タービン部20は、一般に、複数のロータディスク27と、各ロータディスク27から半径方向外側に延在する複数のロータブレード34であって、各ロータディスク27に相互接続された複数のロータブレード34とを含むことができる。各ロータディスク27は、順番に、タービン部20を貫通するシャフト24の一部に結合されてもよいし、シャフト24の一部を形成してもよい。タービン部20は、シャフト24の一部及びロータブレード34を周方向に取り囲むタービンケーシング40を更に含んでおり、それによってタービン部20を通る高温ガス経路49を少なくとも部分的に画定する。静止タービンノズル35は、タービンケーシング40に取り付けることができる。ロータブレード34及び静止タービンノズル35は、静止タービンノズル35がロータブレード34の間に配置されるように、交互に配置することができる。
【0026】
動作においては、空気などの作動流体44は、圧縮機14に導かれる。圧縮機14では、作動流体44は、燃焼部16に向かうときにロータブレード32によって部分的に次第に圧縮される。圧縮された作動流体46は、圧縮機14から流れ、燃焼部16に供給される。圧縮された作動流体46は、燃焼器18に供給され、燃料(図示せず)と混合され、可燃性混合物が得られる。可燃性混合物は燃焼し、比較的高温かつ高速で燃焼ガス48が生成される。燃焼ガス48はタービン22を通り、熱エネルギー及び運動エネルギーがロータブレード34に伝達され、それによってシャフト24が回転する。機械的な回転エネルギーを使用して、圧縮機部12に動力を供給することができる、及び/又は電気を生成することができる。例えば、特定の用途では、シャフト24は、電気を発生する発電機(図示せず)に結合される。タービン部20を出た燃焼ガス48は、排気部を通じてガスタービン10から排気することができる。
【0027】
圧縮機14及びタービン22の各々は、回転構成要素(ロータブレード32、ロータブレード34など)及び非回転構成要素又は静止構成要素(ステータベーン33、静止タービンノズル35など)を含むことができる。回転構成要素は、回転構成要素がシャフト24と共に回転するように、ロータディスク28、27に結合することができる。非回転構成要素は、ケーシング(例えば、ケーシング38又はタービンケーシング40)に結合することができ、ガスタービン10の運転中は非回転構成要素は固定される。回転構成要素及び非回転構成要素の両方は、ロータディスク28、27(回転構成要素の場合)又はケーシング38、40(非回転構成要素の場合)の周囲に画定された相補的な周方向スロットと係合するように構成された取付け部分を含むことができる。取付け部分は、対応する周方向スロットが受け入れるダブテール、フック、又は他の横方向の突起を含むことができる。例えば、周方向スロットは、非回転構成要素の場合はケーシング38、40に、回転構成要素の場合はロータディスク28、27に画定することができる。
【0028】
ガスタービン10は、軸方向中心線26に沿って延在する軸方向Aと、軸方向中心線26に垂直な半径方向Rと、軸方向中心線26の周りの円周方向Cとを有する円筒座標系を定めることができる。
図1、
図2、
図4には、便宜上、方向の記号が記載されている。
【0029】
図2は、本開示の実施形態において、第1及び第2のターボ機械構成要素に工具アセンブリ100が設置された圧縮機14の一部の拡大断面平面図を示す。図示されるように、ケーシング38は、作動流体(例えば、空気)を収容するために圧縮機14を概ね取り囲んでいる。ケーシング38内に配置されたロータブレード32及びステータベーン33の交互の段は、運動エネルギーを作動流体に徐々に付与して、高いエネルギー状態において圧縮された作動流体を生成する。各ロータブレード32は、ロータディスク28の周囲に周方向に配置され(更に、ロータディスク28に結合され)、ケーシング38に向かって半径方向外側に延在することができる。逆に、各ステータベーン33は、ケーシング38の周りに周方向に配置され(更に、ケーシング38に結合され)、ロータブレード32の隣接する段を分離するスペーサディスク29に向かって半径方向内側に延在することができる。
【0030】
多くの実施形態において、ロータブレード32はそれぞれ、ローターディスク28にロータブレード32を接続及び/又は固定するように形成された取付け部分57を含むことができる。例えば、取付け部分57は、T字型構造、ダブテール、フック、1つ以上のラテラル突起、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。取付け部分57は、ロータディスク28に対して、軸方向A、半径方向R、及び/又は周方向Cに取り付けるように構成することができる。例えば、ロータディスク28は、取付け部分57の形状に概ね対応するスロット又は開口部56を画定することができる。スロット56は、軸方向のスロット又は開口部であってもよいし、径方向のスロット又は開口部であってもよいし、及び/又は周方向のスロット又は開口部であってもよい。例示的な実施形態では、スロット56は、ロータディスク28の全周囲に環状に(例えば、周方向に360°)画定することができる。
【0031】
同様に、ステータベーン33はそれぞれ、ステータベーン33をケーシング38に接続および/または固定するために形成された取付け部分59を含むことができる。例えば、取付け部分59は、T字型構造、ダブテール、フック、1つ以上のラテラル突起、又はそれらの任意の組合せを含むことができる。取付け部分59は、ケーシング38に対して、軸方向A、半径方向R、及び/又は周方向Cに取り付けるように構成することができる。例えば、ケーシング38は、取付け部分59の形状に概ね対応するスロット又は開口部58を画定することたできる。スロット58は、軸方向のスロット又は開口部であってもよいし、径方向のスロット又は開口部であってもよいし、及び/又は周方向のスロット又は開口部であってもよい。例示的な実施形態では、スロット58は、ケーシング38の全周囲に環状に(例えば、周方向に360°)画定することができる。
【0032】
図2に示すように、圧縮機14は、スペーサディスク29の周囲に周方向に配置され(スペーサディスク29に結合された)Tフェアリング50をさらに含むことができる。例えば、Tフェアリング50は、スペーサディスク29から半径方向外側にプラットフォーム52まで延在することができる。プラットフォーム52は、圧縮機14内を流れる圧縮された作動流体に対して境界を形成する。さらに、プラットフォーム52は、一般に、ステータベーン33の内側先端部54に適合し、ステータベーン33とスペーサディスク29との間の漏れを低減させる。多くの実施形態では、
図3及び
図4に示すように、Tフェアリング50は、一般にTセグメントとすることができる。
【0033】
例示的な実施形態では、Tフェアリング50はそれぞれ、Tフェアリング50をスペーサディスク29に接続および/または固定するように形成された取付け部分60を含むことができる。例えば、取付け部分60は、T字型構造、ダブテール、フック、1つ以上のラテラル突起、またはそれらの任意の組合せを含むことができる。取付け部分60は、スペーサディスク29に対して、軸方向A、半径方向R、及び/又は周方向Cに取り付けるように構成することができる。例えば、スペーサディスク29は、取付け部分60の形状に概ね対応するスロット又は開口部62を画定することができる。スロット62は、軸方向のスロット又は開口部であってもよいし、径方向のスロット又は開口部であってもよいし、及び/又は周方向のスロット又は開口部であってもよい。例示的な実施形態では、スロット62は、スペーサディスク29の全周囲に環状に(例えば、周方向に360°)画定することができる。
【0034】
図2に示すように、様々な圧縮機構成要素の取付け部分57、59、60はそれぞれ、取付け部分57、59、60によって画定される対応する孔、対応する空隙、または対応する開口部内に収容された機械ばね77を含むことができる。機械ばね77は、取付け部分57、59、60から対応するスロット56、58、62に負荷が加わるようにするため、少なくとも部分的に圧縮することができる。理解されるべきこととして、機械ばね77は、ターボ機械の任意の動作速度(例えば、最大速度に満たない速度)においてスロット内において圧縮機構成要素に負荷が加えられるように保持することができ、それによって圧縮機構成要素の摩耗やミスアライメントを低減することができる。
【0035】
圧縮機14は、ロータブレード32の第1のリング70、ロータブレード32の第2のリング72、及びロータブレード32の第3のリング74を含むことができる。さらに、圧縮機14は、ロータブレード32のリングの間(例えば、軸方向の間)に配置された1つ以上のTフェアリング環を含むことができる。例えば、圧縮機14は、第1のTフェアリング環71と第2のTフェアリング環73とを含むことができる。第1のTフェアリング環71は、ロータブレード32の第1のリング70と第2のリング72との間(例えば、軸方向の間)に配置することができ、第2のTフェアリング環73は、ロータブレード32の第2のリング72と第3のリング74との間(例えば、軸方向の間)に配置することができる。ロータブレード32の第1のリング70、第2のリング72、及び第3のリング74の各々は、対応するロータディスク28のスロット56内に周方向に配置することができる。同様に、第1のTフェアリング環71及び第2のTフェアリング環73は、対応するスペーサディスク29のスロット62内に周方向に配置することができる。
【0036】
図2に示すように、1つ以上の工具アセンブリ100は、第1のTフェアリング環71及び/又は第2のTフェアリング環73を容易に設置することができるように、圧縮機14に取外し可能に結合することができる。1つ以上の工具アセンブリ100は、第1の工具アセンブリ102と、第2の工具アセンブリ104と、第3の工具アセンブリ106とを含むことができる。図示されるように、第1の工具アセンブリ102は、第1のTフェアリング環71を容易に設置することができるように、ロータブレード32の第1のリング70において1つ以上のロータブレード32に取外し可能に結合することができる。第2の工具アセンブリ104は、第1のTフェアリング環71及び/又は第2のTフェアリング環73のいずれか一方のTフェアリング環(又は両方のTフェアリング環)を容易に設置できるように、ロータブレード32の第2のリング72において1つ以上のロータブレード32に取外し可能に結合することができる。第3の工具アセンブリ106は、第2のTフェアリング環73を容易に設置できるように、ロータブレード32の第3のリング76において1つ以上のロータブレード32に取外し可能に結合することができる。工具アセンブリ102、104、106を一緒に(すなわち、共同で)又は別々に(すなわち、個別に)使用して、Tフェアリング環を容易に取付けるようにしてもよい。
【0037】
図3は、本開示の実施形態による、圧縮機14の一部の拡大斜視図であり、スロット62の詳細を示すためにTフェアリング環75のTフェアリング50は省略されている。Tフェアリング環75は、第1のTフェアリング環71及び/又は第2のTフェアリング環73のいずれか一方のTフェアリング環を表してもよいし、両方のTフェアリング環を表してもよい。
図3に示すように、スロット62は、Tフェアリング50の取付け部分60を半径方向に受け入れる大きさに形成された開口部または窓64を含むことができる。例えば、Tフェアリング環75の設置中に、Tフェアリング50の各々の取付け部分60は、窓64を通ってスロット62に挿入することができる。その後、Tフェアリング50の各々を、スロット62を通じて(ガスタービン10の軸方向中心線に対して)周方向に回転することによって、Tフェアリング50の全てが設置され、Tフェアリング環75が完成する。
【0038】
Tフェアリング環75の最後のTフェアリング50を窓64から挿入すると、Tフェアリング環75のTフェアリング50が左右に配置されているため、最後のTフェアリング50を周方向に回転させることができない。このように、Tフェアリング環75の最後のTフェアリング50を窓64に挿入する際に、単一のTフェアリング50が窓64の全体に配置されないようにTフェアリング環75の全体(すなわち、Tフェアリング環75の全てのTフェアリング50)を周方向に回転させてもよい(これによって、窓64を通じてスロット62からTフェアリングが一つずつ落下することがない)。
【0039】
図2に戻ると、本明細書に記載される工具アセンブリ100は、隣接するロータブレード32に損傷を与えることなく、この操作を有利に進めることができる。例えば、工具アセンブリ100は、1つ以上のロータブレード32に取外し可能に取り付けることができ、Tフェアリングのリング内の1つ以上のTフェアリング50に半径方向の力を加えることができる。工具アセンブリ100が1つ以上のTフェアリング50に及ぼす半径方向の力によって、Tフェアリング環のTフェアリング50がスロット62内で円周方向Cにスライドすることを可能にしながら、機械ばね77が及ぼすばね力を打ち消すことができる。
【0040】
図4及び
図5の各々は、本開示の実施形態において、Tフェアリング環を容易に設置するために、圧縮機14に取外し可能に結合される工具アセンブリ100を備えた圧縮機14の斜視図を示す。図示されるように、第1の工具アセンブリ102は、第1のTフェアリング環71を容易に設置するために、ロータブレード32の第1のリング70において1つ以上のロータブレード32に取外し可能に結合することができる。第2の工具アセンブリ104は、第1のTフェアリング環71及び/又は第2のTフェアリング環73のいずれか一方のTフェアリング環(又は両方のTフェアリング環)を容易に設置するために、ロータブレード32の第2のリング72において1つ以上のロータブレード32に取外し可能に結合することができる。第3の工具アセンブリ106は、第2のTフェアリング環73を容易に設置することができるように、ロータブレード32の第3のリング76において1つ以上のロータブレード32に取外し可能に結合することができる。工具アセンブリ102、104、106を一緒に(すなわち、共同で)又は別々に(すなわち、個別に)使用して、Tフェアリング環を容易に設置するようにしてもよい。
【0041】
工具アセンブリ100の各々は、第1のリング70、第2のリング72、又は第3のリング76の1つ以上のロータブレード32に取外し可能に結合するように構成された軸方向取付部108を含むことができる。例えば、軸方向取付部108は、第1のプレート110と、第1のプレート110から間隔を空けて(例えば、軸方向に間隔を空けて)配置された第2のプレート112とを含むことができる。軸方向取付部108は、第1のプレート110と第2のプレート112との間に延在する1つ以上のターンバックルアセンブリ114であって、第1のプレート110と第2のプレート112に結合された1つ以上のターンバックルアセンブリ114を更に含むことができる。以下に、より詳細に説明されるように、ターンバックルアセンブリ114は、軸方向取付部108を1つ以上のロータブレード32に結合するために、第1のプレート110と第2のプレート112の間の軸方向の間隔を調整するように構成することができる。このようにして、プレート110、112の軸方向の間隔を調整して、軸方向取付部108を1つ以上のロータブレード32にクランプすることができる。
【0042】
図4及び
図5に示すように、工具アセンブリ100がロータブレード32に結合されるとき、第1のプレート110の内面は、複数のロータブレード32のうちの1つ以上のロータブレード32(例えば、
図5に示す例では2つのロータブレード)に接触することができ、1つ以上のロータブレード32の前縁の近くで接触することができる。同様に、第2のプレート112の内面は、複数のロータブレード32のうちの1つ以上のロータブレード32(例えば、
図5に示される例では2つのロータブレード)に接触することができ、1つ以上のロータブレード32の後縁の近くで接触することができる。
【0043】
一つ以上のターンバックルアセンブリ114の各ターンバックルアセンブリは、第1のプレート110から第2のプレート112まで概ね軸方向に延在することができる。各ターンバックルアセンブリ114は、隣接する2つのロータブレード32の間において周方向に配置することができ、ターンバックルアセンブリがロータブレード32を貫通するのではなく、隣接する2つのロータブレード32の間の周方向の空間においてプレート110、112の間で軸方向に延びる。
【0044】
様々な実施形態において、工具アセンブリ100の第1のプレート110及び/又は第2のプレート112の一方のプレート又は両方のプレートは、半径方向加圧部116を含むことができる。例えば、半径方向加圧部116は、Tフェアリング環のTフェアリングに接触して半径方向の力を加えるために、Tフェアリング環に近接するプレート110、112に配置することができる。特に、
図4及び
図5に示すように、第1の工具アセンブリ102の第1のプレート110は半径方向加圧部116を含まないが、第1の工具アセンブリ102の第2のプレート112が、半径方向加圧部116を含んでいてもよい。第2の工具アセンブリ104の第1のプレート110及び第2のプレート112は、半径方向加圧部116を含んでもよい。第3の工具アセンブリ106の第1のプレート110は、半径方向加圧部116を含むことができ、第3の工具アセンブリ106の第2のプレート112は、半径方向加圧部116を含まなくてもよい。
【0045】
図6~
図9の各々は、本開示の実施形態による工具アセンブリ100の斜視図を示している。特に、
図6及び
図7は、本開示の実施形態による第1の工具アセンブリ102の透視図、
図8及び
図9は、本開示の実施形態による第2の工具アセンブリ104の斜視図である。
【0046】
図6~
図9の全体に示すように、工具アセンブリ100は、軸方向取付部108と半径方向加圧部116とを含むことができる。軸方向取付部108は、第1のプレート110と、第1のプレート110から(例えば、軸方向Aに)間隔を空けて配置された第2のプレート112とを含むことができる。プレート110、112は、互いに概ね平行とすることができ、各プレートは、第1の端部111から第2の端部113まで延在することができる。プレート110、112は、概ね台形(例えば、ガスタービン10の周方向Cの曲率に対応する湾曲した辺を有する長方形)の形状とすることができる。さらに、プレート110,112は、軸方向Aにおいて最も短く、周方向Cにおいて最も長くなるように、概ね平坦の形状にすることができる。
【0047】
図6~
図9に示すように、第1のプレート110及び第2のプレート112は、内側プレート124と外側プレート126とを含むことができる。第1のプレート110及び第2のプレート112の内側プレート124は、互いに向かい合うようにすることができる(すなわち、プレート24の間に介在する部品がないようにすることができる)。工具アセンブリ100が(
図4及び
図5に示すように)圧縮機14に結合されると、第1のプレート110及び第2のプレート112の内側プレート124がロータブレード32に接触することができる。内側プレート124は、第1の材料で構成することができ、外側プレート126は、第1の材料とは異なる第2の材料で構成することができる。例えば、外側プレート126は、金属材料で構成することとができる(これにより、有利な点として、工具アセンブリ100に構造的な完全性を実現することができる)。内側プレート124は、プラスチック、ゴム、または他の非摩耗性材料などの非金属材料で構成することができる。これにより、有利な点として、ロータブレード32と内側プレート124との間の接触から発生し得るロータブレード32の損傷を防止することができる。
【0048】
さらに、軸方向取付部108は、第1のプレート110と第2のプレート112との間に延在する少なくとも1つのターンバックルアセンブリ114であって、第1のプレート110と第2のプレート112に結合された少なくとも1つのターンバックルアセンブリ114を含むことができる。ターンバックルアセンブリ114は、プレート110、112の間の間隔(例えば、軸方向Aの間隔)を調整するように構成することができる。本明細書に例示される実施形態では、工具アセンブリ100は、軸方向Aに互いに概ね平行に延在する3つのターンバックルアセンブリ114を含むことができる。3つのターンバックルアセンブリ114は、周方向Cに関して互いに等間隔で離れるように配置することができる。特に、図示されるように、工具アセンブリ100は、第1のターンバックルアセンブリ、第2のターンバックルアセンブリ、及び第3のターンバックルアセンブリを含むことができる。第1のターンバックルアセンブリは、プレート110、112のそれぞれの第1の端部111(又は、第1の端部111の近く)においてプレート110、112を貫通することができる。第2のターンバックルアセンブリは、プレート110、112のそれぞれの中央部においてプレート110、112を貫通することができる。第3のターンバックルアセンブリは、プレート110、112のそれぞれの第2の端部113(又は第2の端部113の近く)においてプレート110、112を貫通することができる。しかしながら、
図6~
図9は、3つのターンバックルアセンブリ114を有する工具アセンブリ100の実施形態を示すが、工具アセンブリ100は任意の適切な数のターンバックルアセンブリ114を有することができ、請求項に特に記載されていない限り、ターンバックルアセンブリ114は任意の特定の数に限定されるべきではないことが理解される。
【0049】
図6~
図9に示すように、ターンバックルアセンブリ114は、ターンバックル本体118と、第1のロッド120と、第2のロッド122とを含むことができる。第1のロッド120及び第2のロッド122は、ねじ山が付けられていてもよい(例えば、第1のロッド120と第2のロッド122の両方が雄ねじを規定することができる)。ターンバックル本体118は、第1のロッド120及び第2のロッド122の両方の雄ねじに螺合可能に結合するように構成された雌ねじを規定することができる。ターンバックル本体118を第1の方向に回転させると、第1のプレート110と第2のプレート112との間のギャップ(例えば、軸方向のギャップ)を短くすることができ、ターンバックル本体118を第2の方向に回転させると、第1のプレート110と第2のプレート112との間のギャップ(例えば、軸方向のギャップ)を長くすることができる。第1のロッド120は、ターンバックル本体118から第1のプレート110まで延在することができ、第2のロッド122は、ターンバックル本体118から第2のプレート112まで延在することができる。例えば、第1のロッド120は、第1のプレート110を貫通することができ、ねじ付き締結具115(例えば、ナットなど)が第1のロッド120に螺合可能に結合することができ、それによって、第1のロッド120を第1のプレート110に結合することができる。同様に、第2のロッド122は、第2のプレート112を貫通することができ、ねじ付き締結具115が第2のロッド122に螺合可能に結合することができ、それによって第2のロッド122を第2のプレート112に結合することができる。
【0050】
さらに、
図6~
図9に示すように、半径方向加圧部116は、加圧バー128と、少なくとも1つの取付け部材130と、少なくとも1つのねじ付きロッド132とを含むことができる。加圧バー128は、軸方向取付部108に対して半径方向に移動させることができ、Tフェアリング環の1つ以上のTフェアリング50に接触するように構成される。例えば、
図2、
図4、及び
図5に全体的に示すように、工具アセンブリ100が圧縮機14に結合されるとき、加圧バー128は、Tフェアリング環の複数のTフェアリング50のうちの少なくとも2つのTフェアリング50に接触することができる。特に、加圧バー128がTフェアリング環の最大3つのTフェアリング50のプラットフォーム52に(例えば、同時に)接触することができるように、加圧バー128は円周方向に延在することができる。例えば、加圧バー128は、Tフェアリング50のプラットフォーム52に接触し、機械ばね77によって生成されるばね力を打ち消す半径方向内向きの力を加え、Tフェアリング環の全てのTフェアリング50が、単一のTフェアリング50が窓64内に完全には配置されないように周方向Cに移動できるようにしてもよい(
図3)。
【0051】
少なくとも1つの取付け部材130は、外側プレート126に結合することができる。例えば、少なくとも1つの取付け部材130は、概ねブロック形状であり、金属又は他の適切な材料で構成することができる。取付け部材130は、取付け部材130を貫通して外側プレート126に延在する1つ以上のボルト131(例えば、互いに間隔を空けて四角形のパターンに配置された4つのボルト)によって外側プレート126に螺合可能に結合することができる。代替的に又は追加的に、少なくとも1つの取付け部材130は、外側プレート126に溶接されてもよいし、外側プレート126に一体化されていてもよい。
【0052】
少なくとも1つのねじ付きロッド132は、ねじ付きロッド132を回転すると加圧バー128の半径方向の位置が調整されるように、第1のプレート110または第2のプレート112と加圧バー128とに結合することができる。様々な実施形態において、ねじ付きロッド132は、対応する取付け部材130と加圧バー128の両方に螺合可能に結合することができる。例えば、ねじ付きロッド132は、雄ねじを規定することができ、取付け部材130および加圧バー128は、ねじ付きロッド132を回転すると加圧バー128の半径方向位置が調節されるように、ねじ付きロッド132の雄ねじに対応する雌ねじを規定することができる。多くの実施形態において、各ねじ付きロッド132は、対応する取付け部材130を貫通して、加圧バー128にまで延在することができる。例示的な実施形態において、
図6~
図9に示されるように、加圧バー128は、スロット134を画定することができ、ねじ付きロッド132は、加圧バー128のスロット134にまで延在することができる。
【0053】
様々な実施形態において、工具アセンブリ100が圧縮機14に結合されるとき、
図2、
図4、及び
図5に示すように、ねじ付きロッド132は、ガスタービン10の中心軸に対して概ね半径方向に向けることができる。例示的な実施形態では、ねじ付きロッド132の数は、取付け部材130の数に対応させることができ、図示の実施形態では4つであるが、必ずしも4つに限定されるものではない。例示的な実施形態では、全てのねじ付きロッド132(例えば、4つのねじ付きロッド132の全て)が、加圧バー128のスロット134にまで延在することができる。
【0054】
図10及び
図11の各々は、第1の工具アセンブリ102の平面図を示している。例えば、
図10は、第1の工具アセンブリ102の第2のプレート112を図示しており、第2のプレート112に、半径方向加圧部116が備えられている。
図11は、第1の工具アセンブリ102の第1のプレート110の平面図を示しており、第1のプレート110には、半径方向加圧部116が備えられていない。特に、
図10に示された第2のプレート112は、取付け部材130、ねじ付きロッド132、およびねじ付きロッドに結合された加圧バー128を含み、
図11に示された第1プレート110は、これらの部材は含んでいない。
【0055】
多くの実施形態において、図示されるように、1つ以上の半径方向スペーサ136は、第1のプレート110及び第2のプレート112のうちの一方のプレート(又は両方のプレート)に結合することができる。特に、半径方向スペーサ136は、1つ以上のボルト142によって外側プレート126に螺合可能に結合することができる。半径方向スペーサ136は、一般に、(ガスタービン10の半径方向に関して)半径方向を向く直方体として形成することができる。半径方向スペーサは、プレート110、112の第1の端部111に配置された又は第1の端部111の近くに配置された第1の半径方向スペーサ138と、プレート110、112の第2の端部113に配置された又は第2の端部113の近くに配置された第2の半径方向スペーサ140とを含むことができる。半径方向スペーサ136は、工具アセンブリ100を圧縮機14に結合するときに圧縮機14の一つ以上の構成要素に接触して、向きとアライメントを適切に行うようにすることができる。
【0056】
図10及び
図11に全体として示されるように、第1のプレート110、第2のプレート112、及び加圧バー128は、(ガスタービン10の周方向Cに関して)周方向に沿う輪郭を含むことができる。すなわち、第1のプレート110及び第2のプレート112は、第1の端部111から第2の端部113に向かって、ガスタービン10の周方向Cに連続的に湾曲することができる。同様に、加圧バー128は、第1の端部127から第2の端部129に向かって、周方向Cに湾曲することができる。加圧バー128の周方向の湾曲は、加圧バー128が接触するTフェアリング50の外面に一致してもよく、それによって、Tフェアリング50の間で半径方向の力を均等に分配することができる。
【0057】
様々な実施形態において、加圧バー128、内側プレート124、半径方向スペーサ136、および/またはターンバックルアセンブリ114のうちの1つ以上は、非金属材料で構成することができる。特に、ターンバックルアセンブリ114の第1のロッド120及び/又は第2のロッド122は、非金属材料で構成することができる。代替的に又は追加的に、ターンバックルアセンブリ114の第1のロッド120及び/又は第2のロッド122は、非金属材料で構成されるカバー(外側スリーブなど)を含むことができる。例示的な実施形態において、非金属材料は、プラスチック、ゴム、または他の非摩耗性材料とすることができる。これにより、工具アセンブリ100が接触する圧縮機の構成要素の損傷を防止することができる。さらに、加圧バー128を非金属材料(プラスチックなど)から形成すると、Tフェアリング50と加圧バー128との間の摩擦係数を低減し、それによって、Tフェアリング50を、設置中に必要に応じてスロット62内で円周方向に回転することができる。
【0058】
ここで
図12を参照すると、本対象の態様に従って、ターボ機械のスロットにTフェアリング環を設置する方法1200の一実施形態のフロー図が示されている。一般に、方法1200は、
図1~11を参照して記載されたガスタービン10、圧縮機14、および工具アセンブリ100を参照して、本明細書で説明される。しかしながら、開示された方法1200は、一般に、任意の適切なターボ機械と共に利用することができ、および/または任意の他の適切なシステム構成を有するシステムに対して利用できることが、当業者には理解される。さらに、
図12は、説明および議論のために特定の順序で実行されるステップを示しているが、本明細書で議論される方法は、特許請求の範囲に別段の定めがない限り、任意の特定の順序または配置に限定されるものではない。当業者は、本明細書に記載された開示を使用して、本明細書で開示される方法の様々なステップを、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な方法で省略し、順番の変更を行い、組み合わせて、及び/又は変更できることを理解する。
【0059】
図示されるように、方法1200は、1202において(方法1200の最初のステップであってもよいし、最初のステップでなくてもよい)、工具アセンブリの軸方向取付部を用いて工具アセンブリをターボ機械の1つ以上のロータブレードに取り付けることを含むことができる。軸方向取付部は、第1のプレートと、第1のプレートから間隔を空けて配置された第2のプレートと、第1のプレートと第2のプレートの間に延在する少なくとも1つのターンバックルアセンブリであって、第1のプレートと第2のプレートに結合された少なくとも1つのターンバックルアセンブリとを含むことができる。第1のプレート及び/又は第2のプレートの少なくとも一方は、半径方向加圧部を含む。本方法は、1204において、半径方向加圧部の加圧バーによって、Tフェアリング環の1つ以上のTフェアリングを加圧することをさらに含むことができる。例えば、1つ以上のTフェアリングを加圧することは、Tフェアリング環の少なくとも2つのTフェアリングを同時に加圧することを含むことができる。加圧することは、Tフェアリング環の少なくとも2つのTフェアリングに加圧バーで半径方向に均一の力を加えることとすることができる。いくつかの実施態様では、加圧バーは、Tフェアリング環の少なくとも2つのTフェアリングのプラットフォームに接触し、Tフェアリングの取付け部分に配置された機械ばねの半径方向の力を打ち消す半径方向の力を加えることができる。しかしながら、加圧バーと接触している少なくとも2つのTフェアリングは、加圧バーが半径方向の力を加えている間、円周方向に移動可能とすることができる。例示的な実施態様では、方法1200は、1206において、Tフェアリング環のどのTフェアリングもスロットの窓内に完全には配置されないように、スロット内でTフェアリング環を円周方向に回転させることをさらに含むことができる。このようにして、加圧バーと接触しているTフェアリングが加圧バーに対して周方向にスライドするように、かつ、Tフェアリング環が周方向に回転している間に加圧バーがTフェアリング環の新しい(または異なる)Tフェアリングに接触することができるように、Tフェアリング環の全体を、工具アセンブリに対して周方向に回転することができる。
【0060】
本明細書の説明は、実施例を使用して、ベストモードを含む本発明を開示し、また、本開示を当業者が実施できるようにする(任意の装置又はシステムを製造及び使用すること並びに組み込まれた任意の方法を実行することなど)ものである。本開示の特許性のある範囲は、特許請求の範囲で規定されており、当業者が思い浮かぶ他の例を含むことができる。そのような他の例は、特許請求の範囲の字義通りの文言と異ならない構造要素を含む場合、又は特許請求の範囲の字義通りの文言と実質的な差異がない等価な構造要素を含む場合、特許請求の範囲内にあることが意図されるものである。
【0061】
本発明のさらなる態様は、以下の対象によって提供される。
[実施形態1]
第1および第2のターボ機械構成要素に設置するための工具アセンブリであって、第1のターボ機械構成要素に取外し可能に結合することができる軸方向取付部であって、前記軸方向取付部は、第1のプレートと、前記第1のプレートから間隔を空けて配置された第2のプレートと、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に延在する少なくとも1つのターンバックルアセンブリであって、前記第1のプレートと前記第2のプレートに結合された少なくとも1つのターンバックルアセンブリとを含み、前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの少なくとも1つのプレートは半径方向加圧部を含み、前記半径方向加圧部は、前記軸方向取付部に対して半径方向に移動可能な加圧バーであって、前記第2のターボ機械構成要素に接触するように構成された加圧バーを含む、軸方向取付部
を含む、工具アセンブリ。
[実施形態2]
前記第1のプレート、前記第2のプレート、および前記加圧バーのうちの少なくとも1つは、円周方向の輪郭を含む、上記の態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態3]
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートの各々は、前記第1のターボ機械構成要素に接触するように構成された内側プレートと、外側プレートとを含む、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態4]
前記加圧バー、前記内側プレート、および前記ターンバックルアセンブリのうちの1つ以上は、非金属材料を含む、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態5]
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの少なくとも一方のプレートに結合された1つ以上の半径方向スペーサをさらに含む、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態6]
前記半径方向加圧部が、第1のプレートまたは第2のプレートと加圧バーとに結合された少なくとも1つのねじ付きロッドをさらに備え、前記ねじ付きロッドが回転すると、前記加圧バーの半径方向位置が調整される、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態7]
前記加圧バーがスロットを画定し、前記ねじ付きロッドは前記加圧バーのスロット内に延在する、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態8]
前記半径方向加圧部は、前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの少なくとも一方のプレートに結合された取付け部材をさらに含み、前記ねじ付きロッドは、前記取付け部材および前記加圧バーに結合されている、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態9]
前記ターンバックルアセンブリは、ターンバックル本体と、前記ターンバックル本体から前記第1のプレートに延在する第1のロッドと、前記ターンバックル本体から前記第2のプレートに延在する第2ロッドとを含む、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態10]
前記第1の構成要素が圧縮機ブレードであり、前記第2の構成要素がTフェアリングである、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態11]
ターボ機械のTフェアリングと圧縮機ブレードに設置するための工具アセンブリであって、
前記圧縮機ブレードに取外し可能に結合することができる軸方向取付部であって、前記軸方向取付部は、第1のプレートと、前記第1のプレートから間隔を空けて配置された第2のプレートと、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に延在する少なくとも1つのターンバックルアセンブリであって、前記第1のプレートと前記第2のプレートに結合された少なくとも1つのターンバックルアセンブリとを含み、前記第1のプレート及び前記第2のプレートのうちの少なくとも1つのプレートは、半径方向加圧部を含み、前記半径方向加圧部は、前記軸方向取付部に対して半径方向に移動可能な加圧バーであって、前記ターボ機械のTフェアリング環に接触するように構成された加圧バーを含む、軸方向取付部
を含む、工具アセンブリである。
[実施形態12]
前記第1のプレート、前記第2のプレート、および前記加圧バーのうちの少なくとも1つは、円周方向の輪郭を含む、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態13]
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートの各々は、前記圧縮機ブレードに接触するように構成された内側プレートと外側プレートとを含む、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態14]
前記加圧バー、前記内側プレート、及び前記ターンバックルアセンブリのうちの1つ以上が、非金属材料を含む、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態15]
前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの少なくとも一方のプレートに結合された1つ以上の半径方向スペーサをさらに含む、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態16]
前記半径方向加圧部が、第1のプレートまたは第2のプレートと加圧バーとに結合された少なくとも1つのねじ付きロッドをさらに備え、前記ねじ付きロッドが回転すると、前記加圧バーの半径方向位置が調整される、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態17]
前記半径方向加圧部は、前記第1のプレートおよび前記第2のプレートのうちの少なくとも一方のプレートに結合された取付け部材をさらに含み、前記ねじ付きロッドは、前記取付け部材および前記加圧バーに結合されている、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態18]
前記ターンバックルアセンブリは、ターンバックル本体と、前記ターンバックル本体から前記第1のプレートに延在する第1のロッドと、前記ターンバックル本体から前記第2のプレートに延在する第2ロッドとを含む、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態19]
前記Tフェアリング環は複数のTフェアリングを含み、前記加圧バーは、前記複数のTフェアリングのうちの少なくとも2つのTフェアリングに接触する、上記の態様のうちのいずれかの態様に記載の工具アセンブリ。
[実施形態20]
工具アセンブリを使用してターボ機械のスロットにTフェアリング環を設置する方法であって、前記工具アセンブリの軸方向取付部によって前記工具アセンブリをターボ機械の1つ以上のロータブレードに取り付けることであって、前記軸方向取付部は、第1のプレートと、前記第1のプレートから間隔を空けて配置された第2のプレートと、前記第1のプレートと前記第2のプレートとの間に延在する少なくとも1つのターンバックルアセンブリであって、前記第1のプレートと前記第2のプレートに結合する少なくとも1つのターンバックルアセンブリとを含み、第1のプレートおよび第2のプレートのうちの少なくとも1つのプレートは半径方向加圧部を含む、取り付けること、半径方向加圧部の加圧バーによって、前記Tフェアリング環の1つ以上のTフェアリングを加圧すること、及びTフェアリング環のどのTフェアリングもスロットの窓内に完全に配置されないように、スロット内でTフェアリング環を円周方向に回転させることを含む。
【符号の説明】
【0062】
10 ガスタービン
12 圧縮機部
14 圧縮機
16 燃焼部
18 燃焼器
20 タービン部
22 タービン
24 シャフト
24 プレート
26 軸方向中心線
27、28 ロータディスク
29 スペーサディスク
32 ロータブレード
33 ステータベーン
34 ロータブレード
35 静止タービンノズル
38 ケーシング
40 タービンケーシング
44、46 作動流体
46 作動流体
48 燃焼ガス
49 高温ガス経路
50 Tフェアリング
52 プラットフォーム
54 内側先端部
56 開口部
56 スロット
57 取付け部分
58 開口部
58 スロット
59、60 取付け部分
62 開口部
62 スロット
64 窓
70 第1のリング
71 Tフェアリング環
72 第2のリング
73 Tフェアリング環
74 第3のリング
75 Tフェアリング環
76 第3のリング
77 機械ばね
100 工具アセンブリ
102 第1の工具アセンブリ
102 工具アセンブリ
104 第2の工具アセンブリ
106 第3の工具アセンブリ
108 軸方向取付部
110 第1のプレート
111 第1の端部
112 第2のプレート
113 第2の端部
114 ターンバックルアセンブリ
115 ねじ付き締結具
116 半径方向加圧部
118 ターンバックル本体
120 第1のロッド
122 第2のロッド
124 内側プレート
126 外側プレート
127 第1の端部
128 加圧バー
129 第2の端部
130 取付け部材
131 ボルト
132 ねじ付きロッド
134 スロット
136 半径方向スペーサ
138 第1の半径方向スペーサ
140 第2の半径方向スペーサ
142 ボルト
1200 方法
【外国語明細書】