(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023126748
(43)【公開日】2023-09-12
(54)【発明の名称】湾曲したカバーガラスとディスプレイまたはタッチパネルを有する乗り物内装システムおよびその形成方法
(51)【国際特許分類】
B60R 11/02 20060101AFI20230905BHJP
G06F 3/041 20060101ALI20230905BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20230905BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20230905BHJP
【FI】
B60R11/02 C
G06F3/041 650
G09F9/00 313
G09F9/00 362
G09F9/30 308A
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023086021
(22)【出願日】2023-05-25
(62)【分割の表示】P 2019552104の分割
【原出願日】2018-07-06
(31)【優先権主張番号】62/529,782
(32)【優先日】2017-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/530,579
(32)【優先日】2017-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/548,026
(32)【優先日】2017-08-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/599,928
(32)【優先日】2017-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/860,850
(32)【優先日】2018-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/615,200
(32)【優先日】2018-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/877,724
(32)【優先日】2018-01-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【弁理士】
【氏名又は名称】柳田 征史
(72)【発明者】
【氏名】ファビオ ロペス ブランダオ サルガド
(72)【発明者】
【氏名】トーマス マイケル クリアリー
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン エドワード デマルティーノ
(72)【発明者】
【氏名】ティモシー マイケル グロス
(72)【発明者】
【氏名】アチュール クマール
(72)【発明者】
【氏名】チォン-チュン リー
(72)【発明者】
【氏名】トルステン ナス
(72)【発明者】
【氏名】ウェンデル ポーター ウィークス
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ガラスの熱成形過程に関連する問題がなく、費用効率の良い様式で湾曲したガラス基板を組み込める乗り物内装システムを提供する。
【解決手段】乗り物内装システムの実施の形態が開示されている。1つ以上の実施の形態において、そのシステムは、曲面を有する基部、およびその曲面上に配置されたディスプレイ130またはタッチパネルを備える。そのディスプレイは、1.5mm以下の厚さおよび20mm以上の第1の曲率半径を有する冷間曲げガラス基板140、およびそのガラス基板に取り付けられた、第1の曲率半径の10%以内の第2の曲率半径を有するディスプレイモジュール150および/またはタッチパネルを備える。そのようなシステムを形成する方法も開示する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り物内装システム向けのカバーガラス・フレームシステムにおいて、
第1のフレーム表面、該第1のフレーム表面と反対の第2のフレーム表面、およびフレームエッジを備え、該第1のフレーム表面と該第2のフレーム表面との間の距離として定義されるフレーム厚、該フレーム厚に対して垂直な、該第1または第2のフレーム表面の一方の第1の寸法として定義されるフレーム幅、および該フレーム厚と該フレーム幅の両方に対して垂直な、該第1または第2のフレーム表面の一方の第2の寸法として定義されるフレーム長を有し;該第1のフレーム表面から該第2のフレーム表面まで延在し、該第1のフレーム表面と該第2のフレーム表面を接続する内部表面により取り囲まれたフレーム開口を有するフレームと;
前記第1のフレーム表面上に配置され、それに取り付けられた冷間曲げ湾曲ガラス基板であって、第1の主面、ディスプレイまたはタッチパネルに取り付けるための該第1の主面と反対の第2の主面、および該第1の主面と該第2の主面を接続する副面を有し、該第1の主面と該第2の主面との間の距離として定義される厚さ、該厚さに対して垂直な該第1または第2の主面の一方の第1の寸法として定義される幅、および該厚さと該幅の両方に対して垂直な該第1または第2の主面の一方の第2の寸法として定義される長さを有し、該ガラス基板の幅は前記フレーム幅以上であり、該ガラス基板の長さは前記フレーム長以上であり、該厚さは1.5mm以下である冷間曲げ湾曲ガラス基板と;
を備え、
前記ガラス基板は前記フレーム開口を完全に覆い、
前記フレームが、前記第2の主面から離れるように前記第1の主面または前記フレームエッジから延在し、前記ガラス基板の前記副面を少なくとも部分的に取り囲むベゼルを含む、
カバーガラス・フレームシステム。
【請求項2】
前記第1のフレーム表面および前記ガラス基板の内の一方または両方が、約20mmから約1500mmの範囲の第1の曲率半径を有する、請求項1記載のカバーガラス・フレームシステム。
【請求項3】
前記フレーム幅は、約5cmから約250cmの範囲内にあり、前記フレーム長は、約5cmから約250cmの範囲内にある、請求項1または2に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【請求項4】
前記フレーム幅が前記ガラス基板の幅の0.9倍以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【請求項5】
前記フレーム長が前記ガラス基板の長さの0.9倍以下である、請求項1から4のいずれか1項に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【請求項6】
前記ガラス基板に取り付けられたディスプレイモジュールをさらに含む、請求項1から5のいずれか1項に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【請求項7】
前記内部表面が、前記ディスプレイモジュールを前記フレーム開口中に位置付けるための機械的整列を与える、請求項6に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【請求項8】
前記副面が、四点曲げ試験により試験して、約200MPa以上のエッジ強度を有する、請求項1から7のいずれか1項記載のカバーガラス・フレームシステム。
【請求項9】
前記ディスプレイモジュールと前記ガラス基板との間に配置された光学的に透明な接着剤をさらに含む、請求項6から8のいずれか1項記載のカバーガラス・フレームシステム。
【請求項10】
前記第1の主面および前記第2の主面のいずれか一方または両方が、表面処理を含む、請求項6から9のいずれか1項記載のカバーガラス・フレームシステム。
【発明の詳細な説明】
【優先権】
【0001】
本出願は、一部継続出願であり、それらの内容が依拠され、ここに全て引用される、2017年12月18日に出願された米国仮特許出願第62/599928号、2017年8月21日に出願された米国仮特許出願第62/548026号、2017年7月10日に出願された米国仮特許出願第62/530579号、および2017年7月7日に出願された米国仮特許出願第62/529782号の米国法典第35編第119条の下での優先権の恩恵を主張する、2018年1月3日に出願された米国特許出願第15/860850号の米国法典第35編第120条の下での優先権の恩恵を主張する、2018年1月23日に出願された米国特許出願第15/877724号の米国法典第35編第120条の下の優先権の恩恵を主張するものである。
【0002】
本出願は、それらの内容が依拠され、ここに全て引用される、2018年1月9日に出願された米国仮特許出願第62/615200号、2017年12月18日に出願された米国仮特許出願第62/599928号、2017年8月21日に出願された米国仮特許出願第62/548026号、2017年7月10日に出願された米国仮特許出願第62/530579号、および2017年7月7日に出願された米国仮特許出願第62/529782号の米国法典第35編第119条の下での優先権の恩恵も主張するものである。
また、本願は、特願2019-552104号を原出願として令和5年 5月25日に分割したものである。
【技術分野】
【0003】
本開示は、湾曲したカバーガラスを備えた乗り物内装システムおよびその形成方法に関し、より詳しくは、湾曲したカバーガラスと共にディスプレイおよび/またはタッチパネルを備えた乗り物内装システムおよびその形成方法に関する。
【背景技術】
【0004】
乗り物内装は、ディスプレイおよび/またはタッチパネルを組み込んだ曲面を含むことができる。そのような曲面を形成するために使用される材料は、一般に、高分子に限定される。高分子は、ガラスの耐久性および光学性能は示さない。このように、湾曲したガラス基板は、特に、ディスプレイおよび/またはタッチパネル用のカバーとして使用される場合、望ましい。熱成形などの、湾曲したガラス基板を形成する既存の方法には、高コスト、および曲げまたは成形中に生じる光学的歪みおよび/または表面模様を含む欠点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、ガラスの熱成形過程に一般に関連する問題がなく、費用効率の良い様式で湾曲したガラス基板を組み込める乗り物内装システムが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様は、乗り物内装システムに関する。1つ以上の実施の形態において、その乗り物内装システムは、曲面を有する基部、およびその曲面上に配置されたディスプレイを備える。ここに用いられているように、特に明記のない限り、本開示の全体に亘り、ディスプレイまたはディスプレイモジュールが使用される場合、タッチパネルが、代わりに使用されても、もしくはそのディスプレイまたはディスプレイモジュールに加えて使用されてもよい。1つ以上の実施の形態のディスプレイは、第1の主面、その第1の主面と反対の第2の主面、およびその第1の主面と第2の主面を接続する副面を有し、その第1の主面と第2の主面との間の距離として定義される厚さ、その厚さに対して垂直な第1または第2の主面の一方の第1の寸法として定義される幅、および厚さと幅の両方に対して垂直な第1または第2の主面の一方の第2の寸法として定義される長さを有する冷間曲げガラス基板を備え、ここで、厚さは1.5mm以下であり、第2の主面は、20mm以上、60mm以上、または250mm以上の第1の曲率半径を有する。特に明記のない限り、ここに記載される曲率は、凸面、凹面であっても、互いに同じまたは異なる半径を有する、凸面部分と凹面部分の組合せを有してもよい。
【0007】
前記ディスプレイは、湾曲ガラス基板の第2の主面に取り付けられたディスプレイモジュールを備えることがある。1つ以上の実施の形態において、そのディスプレイモジュールは、平らである、湾曲している、または可撓性である。1つ以上の具体的な実施の形態において、そのディスプレイ(または第2のガラス基板などのその一部)は、第1の曲率半径の10%以内の第2の曲率半径を有する。1つ以上の具体的な実施の形態において、第1の曲率半径は、乗り物内装システムがその上に組み立てられる基部の曲面の曲率半径または第2の曲率半径の10%以内にあることがある。そのディスプレイは、ガラス基板とディスプレイモジュールとの間に接着剤をさらに含むことがある。1つ以上の実施の形態のディスプレイモジュールは、第2のガラス基板および随意的なバックライトユニットを備え、ここで、第2のガラス基板は、第1の主面に隣接して、随意的なバックライトユニットとその第1の主面との間に配置され、第2のガラス基板および随意的なバックライトユニットのいずれか一方または両方は、第2の曲率半径を示すように湾曲している。1つ以上の実施の形態において、第2のガラス基板のみが第2の曲率半径に湾曲されており、ディスプレイモジュールの残りの部分は平らである。
【0008】
本開示の第2の態様は、ディスプレイを形成する方法に関する。1つ以上の実施の形態において、その方法は、第1の主面およびその第1の主面と反対の第2の主面を有するガラス基板を、第2の主面に測定される第1の曲率半径に冷間曲げする工程、およびそのガラス基板に第1の曲率半径を維持しながらディスプレイモジュールを第1の主面に積層させて、ディスプレイを形成する工程を有してなる。1つ以上の実施の形態において、そのディスプレイモジュール(または第2のガラス基板などのその一部)は、第1の曲率半径の10%以内の第2の曲率半径を有する。1つ以上の実施の形態において、ガラス基板を冷間曲げする工程は、第2の主面を真空に引いて、第1の曲率半径を生じる工程を含むことがある。この方法は、接着剤がガラス基板とディスプレイモジュールとの間に配置されるように、ディスプレイモジュールを積層する前にガラス基板に接着剤を積層させる工程を含むことがある。1つ以上の実施の形態において、ディスプレイモジュールを積層させる工程は、前記ガラス基板に第2のガラス基板を積層させる工程、およびその第2のガラス基板にバックライトユニットを取り付ける工程を含むことがある。1つ以上の実施の形態において、その方法は、第2のガラス基板およびバックライトユニットのいずれか一方または両方を第2の曲率半径に湾曲させる工程を含む。1つ以上の実施の形態において、第2のガラス基板のみが第2の曲率半径に湾曲されており、ディスプレイモジュールの残りの部分(バックライトユニットなど)は平らである。
【0009】
本開示の別の態様は、ガラス基板を冷間曲げする方法に関する。その方法は、フレーム上にガラス基板を支持させる工程を有してなる。1つ以上の実施の形態において、そのガラス基板は、第1の主面およびその第1の主面と反対の第2の主面を有し、そのフレームは湾曲支持面を有する。そのガラス基板の第1の主面は、そのフレームの湾曲支持面に面することがある。1つ以上の実施の形態において、その方法は、フレームにより支持されている間にガラス基板に空気圧差を印加して、ガラス基板がフレームの湾曲支持面の湾曲形状に従うようにガラス基板を曲げ、湾曲ガラス基板を形成する工程を含む。この湾曲ガラス基板の第1の主面は、湾曲部を含み、湾曲ガラス基板の第2の主面は、湾曲部を含む。1つ以上の実施の形態において、空気圧差を印加する最中に、ガラス基板の最高温度は、そのガラス基板のガラス軟化点よりも低い。
【0010】
本開示のさらに別の態様は、乗り物内装システム用フレームに関する。1つ以上の実施の形態において、その乗り物内装システム用フレームは、第1のフレーム表面、その第1のフレーム表面と反対の第2のフレーム表面、およびフレームエッジを備え、その第1のフレーム表面と第2のフレーム表面との間の距離として定義されるフレーム厚、そのフレーム厚に対して垂直な、その第1または第2のフレーム表面の一方の第1の寸法として定義されるフレーム幅、およびそのフレーム厚とフレーム幅の両方に対して垂直な、その第1または第2のフレーム表面の一方の第2の寸法として定義されるフレーム長を有する。1つ以上の実施の形態において、その乗り物内装システム用フレームは、必要に応じて湾曲したディスプレイモジュールを収容するための、第1のフレーム表面から第2のフレーム表面まで延在するフレーム開口を備える。1つ以上の実施の形態において、第1のフレーム表面の少なくとも一部は、約20mm以上のフレーム曲率半径を有し、その第1のフレーム表面は、フレーム幅より大きい幅またはフレーム長より大きい長さを有するガラス基板に取り付けることができる。
【0011】
本開示の別の態様は、乗り物内装システム向けのカバーガラス・フレームシステムに関する。1つ以上の実施の形態において、そのカバーガラス・フレームシステムは、第1のフレーム表面、その第1のフレーム表面と反対の第2のフレーム表面、およびフレームエッジを備え、その第1のフレーム表面と第2のフレーム表面との間の距離として定義されるフレーム厚、そのフレーム厚に対して垂直な、その第1または第2のフレーム表面の一方の第1の寸法として定義されるフレーム幅、およびそのフレーム厚とフレーム幅の両方に対して垂直な、その第1または第2のフレーム表面の一方の第2の寸法として定義されるフレーム長を有するフレームと;その第1のフレーム表面から第2のフレーム表面まで延在し、その第1のフレーム表面と第2のフレーム表面を接続する内部表面により取り囲まれたフレーム開口と;その第1のフレーム表面上に配置され、それに取り付けられたガラス基板であって、第1の主面、その第1の主面と反対の第2の主面、およびその第1の主面と第2の主面を接続する副面を有し、その第1の主面と第2の主面との間の距離として定義される厚さ、その厚さに対して垂直な第1または第2の主面の一方の第1の寸法として定義される幅、および厚さと幅の両方に対して垂直な第1または第2の主面の一方の第2の寸法として定義される長さを有し、そのガラス基板の幅はフレーム幅以上であり、そのガラス基板の長さはフレーム長以上であり、その厚さは1.5mm以下であるガラス基板とを備える。1つ以上の実施の形態において、そのガラス基板はフレーム開口を完全に覆う。
【0012】
本開示の別の態様は、乗り物内装システム向けのカバーガラスシステムを形成する方法であって、ガラス基板を担体としてのフレームに取り付ける工程を有してなる方法に関する。そのフレームは、第1のフレーム表面、その第1のフレーム表面と反対の第2のフレーム表面、およびフレームエッジを備え、その第1のフレーム表面と第2のフレーム表面との間の距離として定義されるフレーム厚、そのフレーム厚に対して垂直な、その第1または第2のフレーム表面の一方の第1の寸法として定義されるフレーム幅、およびそのフレーム厚とフレーム幅の両方に対して垂直な、その第1または第2のフレーム表面の一方の第2の寸法として定義されるフレーム長を有し、その第1のフレーム表面から第2のフレーム表面まで延在し、その第1のフレーム表面と第2のフレーム表面を接続する内部表面により取り囲まれたフレーム開口を備える。1つ以上の実施の形態において、そのガラス基板はフレーム開口を完全に覆う。
【0013】
本開示の別の態様は、乗り物内装システム向けのカバーガラスシステムを形成する方法において、ここに記載された1つ以上の実施の形態によるカバーガラス・フレームシステムを提供する工程、および内部表面内のフレーム開口中にディスプレイモジュールを配置する工程を有してなり、そのディスプレイモジュールは、フレーム幅より小さいディスプレイ幅またはフレーム長より小さいディスプレイ長を有する、方法に関する。
【0014】
追加の特徴および利点は、以下の詳細な説明に述べられており、一部は、その説明から当業者に容易に明白となるか、または以下の詳細な説明、特許請求の範囲、並びに添付図面を含む、ここに記載されたような実施の形態を実施することによって、認識されるであろう。
【0015】
先の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方とも、例示に過ぎず、請求項の性質および特徴を理解するための概要または骨子を提供する目的であることが理解されよう。添付図面は、さらなる理解を与えるために含まれ、本明細書に包含され、その一部を構成する。図面は、1つ以上の実施の形態を示し、説明と共に、様々な実施の形態の原理および作動を説明する働きをする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】1つ以上の実施の形態による、乗り物内装システムを有する乗り物内装の斜視図
【
図2】1つ以上の実施の形態による、湾曲ガラス基板および湾曲ディスプレイモジュールを含むディスプレイの側面図
【
図3】
図2のディスプレイに使用されるガラス基板の側面図
【
図5】
図2のディスプレイモジュールの実施の形態の詳細図
【
図6】ディスプレイモジュールの代わりの実施の形態の詳細図
【
図8】1つ以上の実施の形態による、ディスプレイを形成する方法の工程系統図
【
図10】別の例示の実施の形態による、ディスプレイを形成する過程の系統図
【
図11】別の例示の実施の形態による、ディスプレイを形成する過程の系統図
【
図13】別の例示の実施の形態による、ディスプレイを形成する過程の系統図
【
図14】例示の実施の形態による、ディスプレイの斜視図
【
図15】例示の実施の形態による、
図14のディスプレイの側面図
【
図16A】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図16B】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図16C】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図16D】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図16E】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図16F】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図16G】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図16H】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図16I】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図17A】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図17B】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図17C】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図17D】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図17E】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図17F】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図17G】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図17H】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図17I】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図18A】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図18B】1つ以上の実施の形態によるキットの側面図
【
図19A】ディスプレイを形成する方法の実施の形態を示す側面図
【
図19B】ディスプレイを形成する方法の実施の形態を示す側面図
【
図19C】ディスプレイを形成する方法の別の実施の形態を示す側面図
【
図19D】ディスプレイを形成する方法の別の実施の形態を示す側面図
【
図19E】ディスプレイを形成する方法の別の実施の形態を示す側面図
【
図20B】乗り物内装システムと組み立てる前の、
図20Aに示されたフレームの正面分解図
【
図20C】乗り物内装システムと組み立てる前の、
図20Aに示されたフレームの背面分解図
【
図20D】
図20Bおよび20Cの組み立てられたフレームおよび乗り物内装システムを示す説明図
【
図21】1つ以上の実施の形態によるフレームの正面平面図
【
図22】1つ以上の実施の形態による例示のディスプレイの分解図
【
図23】1つ以上の実施の形態による、ベゼルを有する、
図21に示されたフレーム幅の側面図
【
図24】1つ以上の代わりの実施の形態による、ベゼルを有する、
図21に示されたフレーム幅の側面図
【
図25A】1つ以上の実施の形態による、乗り物内装システム向けのカバーガラスシステムを形成する方法を説明する概略図
【発明を実施するための形態】
【0017】
ここで、その例が添付図面に示されている、様々な実施の形態を詳しく参照する。一般に、乗り物内装システムは、表示面などの、透明であるように設計された様々な異なる曲面を備えることがあり、本開示は、ガラス材料からこれらの曲面を形成するための物品および方法を提供する。ガラス材料から湾曲した乗り物表面を形成することには、乗り物内装に従来見られる典型的な湾曲プラスチックパネルと比べて、数多くの利点がある。例えば、ガラスは、一般に、プラスチックカバー材料と比べて、ディスプレイ用途およびタッチスクリーン用途などの多くの湾曲カバー材料用途にとって、向上した機能性およびユーザ・エクスペリエンスを与えると考えられる。
【0018】
湾曲ガラス物品は、一般に、加熱成形法を使用して形成される。ここに述べるように、典型的なガラスの加熱成形法の欠陥を避けた様々な湾曲ガラス物品およびその製造過程が提供される。例えば、加熱成形法は、エネルギーを大量消費し、ここに述べられた冷間曲げ過程と比べて、湾曲ガラス部材を形成する費用を増加させる。それに加え、加熱成形法は、一般に、反射防止コーティングなどのコーティングの施用を著しく難しくしてしまう。何故ならば、コーティング材料は、一般に、加熱成形法の高温に耐えられないので、多くのコーティング材料は、加熱成形法の前にガラス材料の平らな材料片に施すことができないからである。さらに、性能要件も満たす、熱間曲げ後の湾曲ガラス基板の表面にコーティング材料を施すことは、平らなガラス基板への施用よりも著しく難しい。その上、熱成形に必要な追加の高温加熱工程を避けることによって、ここに述べられる冷間曲げ過程およびシステムにより製造されるガラス物品は、熱成形過程により製造された同様の形状のガラス物品よりも、改善された光学的性質および/または改善された表面特性を有するであろう。
【0019】
プラスチックカバーシートおよび加熱成形されたカバーガラスに対するこれらの利点に加え、ここに開示されたシステムおよびプロセスは、経済的かつ効率的なプロセスで薄いガラス基板の冷間曲げを行う。1つ以上の実施の形態において、空気圧(例えば、真空または超過気圧)を使用して、ガラス基板を曲げて、そのガラス基板を湾曲したフレームに迅速かつ正確に従わせる。さらに、いくつかの具体的な実施の形態において、ここに記載されたシステムおよびプロセスは、一般的な設備および/または一般的な加工段階の範囲内でそのような曲げおよび接着剤の追加の硬化を行う。その上、ここに述べられたプロセスおよびシステムは、一般的な設備および/または一般的な加工段階を使用した曲げ中に、ディスプレイ部品をガラスカバー基板に取り付けることもできる。
【0020】
本願の第1の態様は、乗り物内装システムに関する。その乗り物内装システムの様々な実施の形態は、列車、自動車(例えば、乗用車、トラック、バスなど)、船舶(ボート、船、潜水艦など)、および航空機(例えば、ドローン、飛行機、ジェット機、ヘリコプターなど)などの乗り物に組み込むことができる。
【0021】
図1は、乗り物内装システム100、200、300の3つの異なる実施の形態を含む例示の乗り物内装10を示している。乗り物内装システム100は、ディスプレイ130を含む曲面120を有するセンターコンソールベース110を備える。乗り物内装システム200は、ディスプレイ230を含む曲面220を有するダッシュボードベース210を備える。ダッシュボードベース210は、一般に、計器盤215を備え、この計器盤もディスプレイを備えることがある。乗り物内装システム300は、曲面320およびディスプレイ330を有するハンドルベース310を備える。1つ以上の実施の形態において、その乗り物内装システムは、アームレスト、ピラー、シートバック、床板、ヘッドレスト、ドアパネル、または曲面を含む乗り物の内装の任意の部分であるベースを備えることがある。
【0022】
ここに記載されたディスプレイの実施の形態は、乗り物内装システム100、200および300の各々において、相互に交換可能に使用することができる。さらに、ここに述べられた湾曲ガラス基板は、乗り物内装システム100、200および/または300における使用を含む、ここに述べられたディスプレイの実施の形態のいずれの湾曲カバーガラスとして使用してもよい。ここに用いられているように、「ガラス基板」という用語は、全てがまたは部分的にガラスでできている任意の物体を含むように、最も広い意味で使用される。ガラス基板は、ガラス材料と非ガラス材料の積層板、ガラス材料と結晶質材料の積層板、およびガラスセラミック(非晶相と結晶相を含む)を含む。そのガラス基板は、透明であっても、不透明であってもよい。1つ以上の実施の形態において、そのガラス基板は、特定の色を与える着色剤を含むことがある。
【0023】
図2に示されるように、1つ以上の実施の形態において、ディスプレイ130は、第1の曲率半径を有する冷間曲げ湾曲ガラス基板140およびそのガラス基板に取り付けられたディスプレイモジュール150を備え、ここで、ディスプレイモジュール150の少なくとも一部は、乗り物内装システムの曲面に組み込むことのできるカバーガラスとしての湾曲ガラス基板をディスプレイに与えるために、第1の曲率半径に近いまたはそれと一致する第2の曲率半径を有する。
【0024】
図3および4を参照すると、ガラス基板140は、第1の主面142およびその第1の主面と反対の第2の主面144を有する。前記冷間曲げガラス基板は、第2の主面144上で測定された第1の曲率半径を示す。
【0025】
ここに用いられているように、「冷間曲げされた」または「冷間曲げ」という用語は、ガラス(ここに記載されたような)の軟化点より低い冷間曲げ温度でガラス基板を湾曲させることを称する。「冷間曲げ可能な」という用語は、冷間曲げされるガラス基板の能力を称する。冷間曲げガラス基板の特徴は、第1の主面142と第2の主面144との間の非対称な表面圧縮応力である。副面146が第1の主面142と第2の主面144を接続する。1つ以上の実施の形態において、冷間曲げ工程の前または冷間曲げされる前に、ガラス基板の第1の主面142と第2の主面144におけるそれぞれの圧縮応力は、実質的に等しい。ガラス基板が強化されていない1つ以上の実施の形態において、第1の主面142と第2の主面144は、冷間曲げの前に、感知できるほどの圧縮応力を示さない。ガラス基板が強化されている(ここに記載されたように)1つ以上の実施の形態において、第1の主面142と第2の主面144は、冷間曲げの前に、互いに対して実質的に等しい圧縮応力を示す。1つ以上の実施の形態において、冷間曲げの後(例えば、
図2および7に示されている)、曲げ後に凹形状を有する面(例えば、
図2および7における第1の主面142)上の圧縮応力は増加している。言い換えると、その凹面(例えば、第1の主面142)上の圧縮応力は、冷間曲げ前よりも、冷間曲げ後のほうが大きい。理論により束縛されないが、冷間曲げ過程により、曲げおよび/または成形操作中に与えられる引張応力を相殺するように、成形されているガラス基板の圧縮応力が増加する。1つ以上の実施の形態において、冷間曲げ過程により、凹面(第2の主面144)が圧縮応力を経験し、一方で、冷間曲げ後に凸形状を形成する面(すなわち、
図2および7における第2の主面144)は、引張応力を経験する。冷間曲げ後の凸面(すなわち、第2の主面144)が経験する引張応力により、表面圧縮応力の正味の減少がもたらされ、よって、冷間曲げ後の強化ガラス基板の凸面(すなわち、第2の主面144)における圧縮応力は、ガラス基板が平らであるときの同じ面(すなわち、第2の主面144)での圧縮応力より小さい。
【0026】
強化ガラス基板が利用される場合、第1の主面と第2の主面(142、144)は、冷間曲げ前に、互いに実質的に等しい圧縮応力を有し、それゆえ、第1の主面は、破壊の危険を冒さずに、冷間曲げ中により大きい引張応力を経験することができる。これにより、その強化ガラス基板は、よりきつい曲面または湾曲形状に従うことができる。
【0027】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板の厚さは、そのガラス基板が、所望の曲率半径を得るためにより可撓性であるように調整される。さらに、より薄いガラス基板140はより容易に変形するであろう。これにより、ディスプレイモジュール150の形状(湾曲されたときの)により生じることのある形状の不一致および間隙を潜在的に補うことができるであろう。1つ以上の実施の形態において、薄い強化ガラス基板140は、特に冷間曲げ中に、より大きい可撓性を示す。ここに述べられたガラス基板の可撓性がより大きくなることにより、ここに述べられた空気圧を利用する曲げ過程により十分な程度の曲げを生じ、また加熱せずに一貫した曲げ成形が可能になるであろう。1つ以上の実施の形態において、ガラス基板140およびディスプレイモジュール150の少なくとも一部は、第1の主面142とディスプレイモジュール150との間に実質的に均一な距離(接着剤で満たされる)を提供するために、実質的に同じような曲率半径を有する。
【0028】
1つ以上の実施の形態において、冷間曲げガラス基板(および必要に応じて、湾曲ディスプレイモジュール)は、主半径および交差曲率を含む複合曲線を有することがある。1つ以上の実施の形態による複雑に湾曲した冷間曲げガラス基板(および必要に応じて、湾曲ディスプレイモジュール)は、2つの独立した方向に別個の曲率半径を有することがある。1つ以上の実施の形態によれば、複雑に湾曲したガラス基板(および必要に応じて、湾曲ディスプレイモジュール)は、それゆえ、「交差曲率」を有すると特徴付けられることがあり、ここで、冷間曲げガラス基板(および必要に応じて、湾曲ディスプレイモジュール)は、既定の寸法に平行な軸(すなわち、第1の軸)に沿って湾曲しており、またその同じ寸法に垂直な軸(すなわち、第2の軸)に沿って湾曲している。その冷間曲げガラス基板(および必要に応じて、湾曲ディスプレイモジュール)の曲率は、有意な最小半径が有意な交差曲率、および/または曲げの深さと組み合わされたときに、より一層複雑になり得る。
【0029】
図示された実施の形態において、前記ガラス基板は、実質的に一定であり、第1の主面142と第2の主面144との間の距離として定義される厚さ(t)を有する。ここに用いられている厚さ(t)は、ガラス基板の最大厚を称する。
図3~4に示された実施の形態において、そのガラス基板は、厚さ(t)に直角な第1または第2の主面の内の一方の第1の最大寸法として定義される幅(W)、およびその厚さと幅の両方に直角な第1または第2の主面の内の一方の第2の最大寸法として定義される長さ(L)を有する。他の実施の形態において、ここに述べられる寸法は、平均寸法であることがある。
【0030】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板は、約1.5mm以下の厚さ(t)を有する。例えば、その厚さは、約0.01mmから約1.5mm、0.02mmから約1.5mm、0.03mmから約1.5mm、0.04mmから約1.5mm、0.05mmから約1.5mm、0.06mmから約1.5mm、0.07mmから約1.5mm、0.08mmから約1.5mm、0.09mmから約1.5mm、0.1mmから約1.5mm、約0.15mmから約1.5mm、約0.2mmから約1.5mm、約0.25mmから約1.5mm、約0.3mmから約1.5mm、約0.35mmから約1.5mm、約0.4mmから約1.5mm、約0.45mmから約1.5mm、約0.5mmから約1.5mm、約0.55mmから約1.5mm、約0.6mmから約1.5mm、約0.65mmから約1.5mm、約0.7mmから約1.5mm、約0.01mmから約1.4mm、約0.01mmから約1.3mm、約0.01mmから約1.2mm、約0.01mmから約1.1mm、約0.01mmから約1.05mm、約0.01mmから約1mm、約0.01mmから約0.95mm、約0.01mmから約0.9mm、約0.01mmから約0.85mm、約0.01mmから約0.8mm、約0.01mmから約0.75mm、約0.01mmから約0.7mm、約0.01mmから約0.65mm、約0.01mmから約0.6mm、約0.01mmから約0.55mm、約0.01mmから約0.5mm、約0.01mmから約0.4mm、約0.01mmから約0.3mm、約0.01mmから約0.2mm、約0.01mmから約0.1mm、約0.04mmから約0.07mm、約0.1mmから約1.4mm、約0.1mmから約1.3mm、約0.1mmから約1.2mm、約0.1mmから約1.1mm、約0.1mmから約1.05mm、約0.1mmから約1mm、約0.1mmから約0.95mm、約0.1mmから約0.9mm、約0.1mmから約0.85mm、約0.1mmから約0.8mm、約0.1mmから約0.75mm、約0.1mmから約0.7mm、約0.1mmから約0.65mm、約0.1mmから約0.6mm、約0.1mmから約0.55mm、約0.1mmから約0.5mm、約0.1mmから約0.4mm、または約0.3mmから約0.7mmの範囲にあることがある。
【0031】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板は、約5cmから約250cm、約10cmから約250cm、約15cmから約250cm、約20cmから約250cm、約25cmから約250cm、約30cmから約250cm、約35cmから約250cm、約40cmから約250cm、約45cmから約250cm、約50cmから約250cm、約55cmから約250cm、約60cmから約250cm、約65cmから約250cm、約70cmから約250cm、約75cmから約250cm、約80cmから約250cm、約85cmから約250cm、約90cmから約250cm、約95cmから約250cm、約100cmから約250cm、約110cmから約250cm、約120cmから約250cm、約130cmから約250cm、約140cmから約250cm、約150cmから約250cm、約5cmから約240cm、約5cmから約230cm、約5cmから約220cm、約5cmから約210cm、約5cmから約200cm、約5cmから約190cm、約5cmから約180cm、約5cmから約170cm、約5cmから約160cm、約5cmから約150cm、約5cmから約140cm、約5cmから約130cm、約5cmから約120cm、約5cmから約110cm、約5cmから約110cm、約5cmから約100cm、約5cmから約90cm、約5cmから約80cm、または約5cmから約75cmの範囲の幅(W)を有する。
【0032】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板は、約5cmから約250cm、約10cmから約250cm、約15cmから約250cm、約20cmから約250cm、約25cmから約250cm、約30cmから約250cm、約35cmから約250cm、約40cmから約250cm、約45cmから約250cm、約50cmから約250cm、約55cmから約250cm、約60cmから約250cm、約65cmから約250cm、約70cmから約250cm、約75cmから約250cm、約80cmから約250cm、約85cmから約250cm、約90cmから約250cm、約95cmから約250cm、約100cmから約250cm、約110cmから約250cm、約120cmから約250cm、約130cmから約250cm、約140cmから約250cm、約150cmから約250cm、約5cmから約240cm、約5cmから約230cm、約5cmから約220cm、約5cmから約210cm、約5cmから約200cm、約5cmから約190cm、約5cmから約180cm、約5cmから約170cm、約5cmから約160cm、約5cmから約150cm、約5cmから約140cm、約5cmから約130cm、約5cmから約120cm、約5cmから約110cm、約5cmから約110cm、約5cmから約100cm、約5cmから約90cm、約5cmから約80cm、または約5cmから約75cmの範囲の長さ(L)を有する。
【0033】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板は、強化されることがある。1つ以上の実施の形態において、そのガラス基板は、表面から圧縮深さ(DOC)まで延在する圧縮応力を含むように強化されることがある。その圧縮応力領域は、引張応力を示す中央部分により釣り合わされている。DOCで、応力が圧縮応力から引張応力に交差する。その圧縮応力および引張応力は、ここでは絶対値として与えられる。
【0034】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板は、圧縮応力領域および引張応力を示す中央領域を作り出すために、物品の複数の部分の間の熱膨張係数の不一致を利用することによって、機械的に強化されることがある。いくつかの実施の形態において、そのガラス基板は、ガラスをガラス転移点より高い温度に加熱し、次いで、超急冷することによって、熱的に強化されることがある。
【0035】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板は、イオン交換によって化学強化されることがある。イオン交換過程において、ガラス基板の表面またはその近くにあるイオンが、同じ価数または酸化状態を有するより大きいイオンにより置換される-すなわち、交換される。ガラス基板がアルカリアルミノケイ酸塩ガラスから作られている実施の形態において、その物品の表面層中のイオンおよびより大きいイオンは、Li+、Ka+、K+、Rb+、およびCs+などの一価のアルカリ金属陽イオンである。あるいは、表面層中の一価陽イオンは、Ag+などの、アルカリ金属陽イオン以外の一価陽イオンにより置換されてもよい。そのような実施の形態において、ガラス基板中へと交換される一価イオン(または陽イオン)により、応力が生じる。
【0036】
イオン交換過程は、一般に、ガラス基板中のより小さいイオンにより交換されるべきより大きいイオンを含有する溶融塩浴(または2つ以上の溶融塩浴)中にガラス基板を浸漬することによって行われる。水性塩浴を利用してもよいことに留意すべきである。その上、その浴の組成は、複数のタイプのより大きいイオン(例えば、Na+およびK+)または1種類のより大きいイオンを含んでもよい。以下に限られないが、浴の組成と温度、浸漬時間、1種類の塩浴(複数の塩浴)中のガラス基板の浸漬回数、多数の塩浴の使用、徐冷、洗浄などの追加の工程を含む、イオン交換過程のパラメータが、ガラス基板(物品の構造および存在するいずれの結晶相も含む)の組成、および強化により生じるガラス基板の所望のDOCとCSによって一般に決まることが当業者に認識されるであろう。例示の溶融浴の組成は、より大きいアルカリ金属イオンの硝酸塩、硫酸塩、塩化物を含むことがある。典型的な硝酸塩としては、KNO3、NaNO3、LiNO3、NaSO4およびその組合せが挙げられる。溶融塩浴の温度は、一般に、約380℃から約450℃までの範囲にあり、一方で、浸漬時間は、ガラス基板の厚さ、浴の温度およびガラス(または一価イオン)の拡散性に応じて、約15分から約100時間に及ぶ。しかしながら、先に記載されたものと異なる温度および浸漬時間も使用してよい。
【0037】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板は、約370℃から約480℃の温度を有する、100%のNaNO3、100%のKNO3、またはNaNO3とKNO3の組合せの溶融塩浴中に浸漬されることがある。いくつかの実施の形態において、そのガラス基板は、約1%から約99%のKNO3および約1%から約99%のNaNO3を含む溶融混合塩浴中に浸漬されることがある。1つ以上の実施の形態において、そのガラス基板は、第1の浴中に浸漬された後、第2の浴中に浸漬されることがある。その第1と第2の浴は、互いに異なる組成および/または温度を有することがある。第1と第2の浴中の浸漬時間は様々であってよい。例えば、第1の浴中の浸漬は、第2の浴中に浸漬より長いことがある。
【0038】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板は、約5時間未満、またさらには約4時間以下に亘り、約420℃未満の温度(例えば、約400℃または約380℃)を有する、NaNO3とKNO3(例えば、49%/51%、50%/50%、51%/49%)を含む溶融混合塩浴中に浸漬されることがある。
【0039】
イオン交換条件は、結果として得られるガラス基板の表面またはその近くの応力プロファイルの勾配を増加させるために、または「スパイク」を与えるために、調整することができる。そのスパイクにより、より大きい表面CS値が得られるであろう。このスパイクは、1つの浴または複数の浴により達成することができ、その浴は、ここに記載されたガラス基板に使用されるガラス組成物の特異的性質のために、1つの組成または混合組成を有する。
【0040】
ガラス基板中に複数の一価イオンが交換される、1つ以上の実施の形態において、異なる一価イオンが、ガラス基板内の異なる深さまで交換され(異なる深さでガラス基板内に異なる大きさの応力が生じ)ることがある。その応力生成イオンの結果として生じる相対的な深さは、決定することができ、それにより、応力プロファイルの異なる特徴が生じる。
【0041】
CSは、有限会社折原製作所(日本国)により製造されているFSM-6000などの市販の計器を使用して、表面応力計(FSM)などにより、当該技術分野で公知の手段を用いて測定される。表面応力測定は、ガラスの複屈折に関連する、応力光学係数(SOC)の精密測定に依存する。次に、SOCは、その内容がここに全て引用される、「Standard Test Method for Measurement of Glass Stress-Optical Coefficient」と題する、ASTM基準C770-98(2013年)に両方とも記載されている、ファイバおよび4点曲げ法、並びにバルクシリンダ法などの、当該技術分野で公知の方法によって測定される。ここに用いられているように、CSは、圧縮応力層内で測定される最高の圧縮応力値である、「最大圧縮応力」であることがある。いくつかの実施の形態において、その最大圧縮応力は、ガラス基板の表面に位置している。他の実施の形態において、最大圧縮応力は、表面より下の深さに生じることがあり、その圧縮プロファイルに「埋め込まれたピーク」の見掛けが与えられる。
【0042】
DOCは、強化方法および条件に応じて、FSMにより、または散乱光偏光器(SCALP)(エストニア国、タリン所在のGlasstress Ltd.から入手できるSCALP-04散乱光偏光器など)により測定することができる。ガラス基板がイオン交換処理によって化学強化されている場合、ガラス基板中にどのイオンが交換されているかに応じて、FSMまたはSCALPが使用される。ガラス基板中の応力が、ガラス基板中へのカリウムイオンの交換により生じている場合、DOCを測定するために、FSMが使用される。応力が、ガラス基板中へのナトリウムイオンの交換により生じている場合、DOCを測定するために、SCALPが使用される。ガラス基板中の応力が、ガラス中にカリウムイオンとナトリウムイオンの両方を交換することによって生じる場合、DOCはSCALPにより測定される。何故ならば、ナトリウムイオンの交換深さはDOCを表し、カリウムイオンの交換深さは、圧縮応力の大きさの変化(圧縮から引張への応力の変化ではない)を表すと考えられるからである;そのようなガラス基板におけるカリウムイオンの交換深さは、FSMにより測定される。中央張力またはCTは、最大引張応力であり、SCALPにより測定される。
【0043】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板は、ガラス基板の厚さt(ここに記載されているような)の一部として記載されるDOCを示すように強化されることがある。例えば、1つ以上の実施の形態において、DOCは、約0.05t以上、約0.1t以上、約0.11t以上、約0.12t以上、約0.13t以上、約0.14t以上、約0.15t以上、約0.16t以上、約0.17t以上、約0.18t以上、約0.19t以上、約0.2t以上、約0.21t以上であることがある。いくつかの実施の形態において、DOCは、約0.08tから約0.25t、約0.09tから約0.25t、約0.18tから約0.25t、約0.11tから約0.25t、約0.12tから約0.25t、約0.13tから約0.25t、約0.14tから約0.25t、約0.15tから約0.25t、約0.08tから約0.24t、約0.08tから約0.23t、約0.08tから約0.22t、約0.08tから約0.21t、約0.08tから約0.2t、約0.08tから約0.19t、約0.08tから約0.18t、約0.08tから約0.17t、約0.08tから約0.16t、または約0.08tから約0.15tの範囲にあることがある。ある場合には、DOCは約20μm以下であることがある。1つ以上の実施の形態において、DOCは、約20μm以上、30μm以上、40μm以上(例えば、約20μmから約300μm、約25μmから約300μm、約30μmから約300μm、約35μmから約300μm、約40μmから約300μm、約50μmから約300μm、約60μmから約300μm、約70μmから約300μm、約80μmから約300μm、約90μmから約300μm、約100μmから約300μm、約110μmから約300μm、約120μmから約300μm、約140μmから約300μm、約150μmから約300μm、約20μmから約290μm、約20μmから約280μm、約20μmから約260μm、約20μmから約250μm、約20μmから約240μm、約20μmから約230μm、約20μmから約220μm、約20μmから約210μm、約20μmから約200μm、約20μmから約180μm、約20μmから約160μm、約20μmから約150μm、約20μmから約140μm、約20μmから約130μm、約20μmから約120μm、約20μmから約110μm、約20μmから約100μm、約20μmから約60μm、約20μmから約50μm、または約20μmから約40μm)であることがある。
【0044】
1つ以上の実施の形態において、前記強化ガラス基板は、約200MPa以上、300MPa以上、400MPa以上、約500MPa以上、約600MPa以上、約700MPa以上、約800MPa以上、約900MPa以上、約930MPa以上、約1000MPa以上、または約1050MPa以上のCS(ガラス基板の表面またはその中の深さに見られるであろう)を有することがある。1つ以上の実施の形態において、その強化ガラス基板は、約200MPaから約1050MPa、約250MPaから約1050MPa、約300MPaから約1050MPa、約350MPaから約1050MPa、約400MPaから約1050MPa、約450MPaから約1050MPa、約500MPaから約1050MPa、約550MPaから約1050MPa、約600MPaから約1050MPa、約200MPaから約1000MPa、約200MPaから約950MPa、約200MPaから約900MPa、約200MPaから約850MPa、約200MPaから約800MPa、約200MPaから約750MPa、約200MPaから約700MPa、約200MPaから約650MPa、約200MPaから約600MPa、約200MPaから約550MPa、または約200MPaから約500MPaのCS(ガラス基板の表面またはその中の深さに見られるであろう)を有することがある。
【0045】
1つ以上の実施の形態において、前記強化ガラス基板は、約20MPa以上、約30MPa以上、約40MPa以上、約45MPa以上、約50MPa以上、約60MPa以上、約70MPa以上、約75MPa以上、約80MPa以上、または約85MPa以上の最大引張応力または中央張力(CT)を有することがある。いくつかの実施の形態において、最大引張応力または中央張力(CT)は、約40MPaから約100MPa、約50MPaから約100MPa、約60MPaから約100MPa、約70MPaから約100MPa、約80MPaから約100MPa、約40MPaから約90MPa、約40MPaから約80MPa、約40MPaから約70MPa、または約40MPaから約60MPaの範囲内にあることがある。
【0046】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板は、約900MPa以上(例えば、約1000MPa)のCS、約20μmから約40μmのDOC、および約20MPa以上のCTを有する。
【0047】
いくつかの実施の形態において、前記強化ガラス基板は、ここに全てが引用される、「Glasses and glass ceramics including metal oxide concentration gradient」と題する米国特許第9593042号明細書に記載されているような、放物線状の形状を示す、その深さまたは厚さに沿った応力プロファイルを示す。「応力プロファイル」は、第1の主面から第2の主面までの応力の変化を称する。その応力プロファイルは、第1の主面または第2の主面からの厚さまたは深さの既定のマイクロメートルでのMPaの単位で記載されることがある。1つ以上の具体的な実施の形態において、応力プロファイルは、平らな応力(すなわち、圧縮または引張)部分または実質的に一定の応力(すなわち、圧縮または引張)を示す部分を実質的に含まない。いくつかの実施の形態において、引張応力を示すガラス基板の領域は、平らな応力を実質的に含まない、または実質的に一定の応力を含まない応力プロファイルを有する。1つ以上の実施の形態において、約0・tから約0.2・tおよび0.8・tを超える(または約0・tから約0.3・tおよび0.7・tを超える)の厚さ範囲の間の応力プロファイルの全ての点は、約-0.lMPa/マイクロメートル未満または約0.lMPa/マイクロメートル超の正接を有する。いくつかの実施の形態において、その正接は、約-0.2MPa/マイクロメートル未満または約0.2MPa/マイクロメートル超であることがある。いくつかのより具体的な実施の形態において、正接は、約-0.3MPa/マイクロメートル未満または約0.3MPa/マイクロメートル超であることがある。さらにより具体的な実施の形態において、正接は、約-0.5MPa/マイクロメートル未満または約0.5MPa/マイクロメートル超であることがある。言い換えると、これらの厚さ範囲(すなわち、0・tから約0.2・tおよび0.8・tを超える、または約0・tから約0.3・tおよび0.7・tを超える)に沿った1つ以上の実施の形態の応力プロファイルでは、ここに記載されたような正接を有する点が排除されている。対照的に、誤差関数または準線形形状を示す応力プロファイルは、これらの厚さ範囲(すなわち、0・tから約0.2・tおよび0.8・tを超える、または約0・tから約0.3・tおよび0.7・tを超える)に沿って、約-0.lMPa/マイクロメートルから約0.lMPa/マイクロメートル、約-0.2MPa/マイクロメートルから約0.2MPa/マイクロメートル、約-0.3MPa/マイクロメートルから約0.3MPa/マイクロメートル、または約-0.5MPa/マイクロメートルから約0.lMPa/マイクロメートルの正接を有する点を有する(
図2、220に示されるような、そのような厚さ範囲に沿った平らなまたはゼロの勾配の応力プロファイルを示す)。
【0048】
1つ以上の実施の形態において、前記強化ガラス基板は、約0.1・tから0.3・tおよび約0.7・tから0.9・tの厚さ範囲に沿って、最大正接および最小正接を含む応力プロファイルを示す。ある場合には、最大正接と最小正接との間の差は、約3.5MPa/マイクロメートル以下、約3MPa/マイクロメートル以下、約2.5MPa/マイクロメートル以下、または約2MPa/マイクロメートル以下である。
【0049】
1つ以上の実施の形態において、前記強化ガラス基板の応力プロファイルは、深さ方向に、またはガラス基板の厚さtの少なくとも一部に沿って延在するどのような線形セグメントも実質的に含まないことがある。言い換えると、その応力プロファイルは、厚さtに沿って実質的に連続的に減少または増加している。いくつかの実施の形態において、その応力プロファイルは、約10マイクロメートル以上、約50マイクロメートル以上、または約100マイクロメートル以上、または約200マイクロメートル以上の長さを有する深さまたは厚さ方向にどのような線形セグメントも実質的に含まない。ここに用いられているように、「線形」という用語は、その線形セグメントに沿って、約5MPa/マイクロメートル未満、または約2MPa/マイクロメートル未満の大きさを有する勾配を称する。いくつかの実施の形態において、深さ方向にどのような線形セグメントも実質的に含まない応力プロファイルの1つ以上の部分は、第1の主面または第2の主面のいずれか一方または両方から約5マイクロメートル以上(例えば、10マイクロメートル以上、または15マイクロメートル以上)の強化ガラス基板の深さに存在する。例えば、第1の表面より、約0マイクロメートルから約5マイクロメートル未満の深さまたは厚さに沿って、応力プロファイルは線形セグメントを含むことがあるが、第1の表面から約5マイクロメートル以上の深さからは、その応力プロファイルは線形セグメントを実質的に含まないことがある。
【0050】
いくつかの実施の形態において、前記応力プロファイルは、約0tから約0.1tの深さに線形セグメントを含むことがあり、約0.1tから約0.4tの深さで線形セグメントを実質的に含まないことがある。いくつかの実施の形態において、約0tから約0.1tの範囲の厚さからの応力プロファイルは、約20MPa/マイクロメートルから約200MPa/マイクロメートルの範囲の勾配を有することがある。ここに記載されているように、そのような実施の形態は、浴が、2種類以上のアルカリ塩を含む、または混合アルカリ塩浴である単一イオン交換過程、もしくは多数の(例えば、2以上の)イオン交換過程を使用して形成されることがある。
【0051】
1つ以上の実施の形態において、前記強化ガラス基板は、CT領域、または引張応力を示すガラス基板内の領域に沿った応力プロファイルの形状に関して記載されることがある。例えば、いくつかの実施の形態において、CT領域(応力が引張である)に沿った応力プロファイルは、式により近似されることがある。いくつかの実施の形態において、CT領域に沿った応力プロファイルは、式(1):
応力(x)=MaxCT-(((MaxCT・(n+1))/0.5
n)・|(x/t)-0.5|
n) (1)
により近似されることがある。式(1)において、応力(x)は位置xでの応力値である。ここで、応力は正(引張)である。MaxCTは、MPaで表された正の値としての最大引張応力である。値xは、マイクロメートルで表された厚さ(t)に沿った位置であり、範囲は0からtである;x=0は、ある表面であり(
図3の302)、x=0.5tは、ガラス基板の中心であり、応力(x)=MaxCT、x=tは、反対の表面(すなわち、第1の主面または第2の主面)である。式(1)に使用されるMaxCTは、約50MPaから約350MPa(例えば、60MPaから約300MPa、または約70MPaから約270MPa)の範囲にあることがあり、nは1.5から5(例えば、2から4、2から3、または1.8から2.2)のフィッティングパラメータであり、それによって、n=2は放物線応力プロファイルを与えることができ、n=2から逸れる指数は、準放物線の応力プロファイルを与える。
【0052】
1つ以上の実施の形態において、前記放物線状の応力プロファイルは、厚さの一部に沿って変動する金属酸化物の非ゼロ濃度のために生じる。濃度の変動は、ここでは、勾配と称されることがある。いくつかの実施の形態において、金属酸化物の濃度は、非ゼロであり、約0・tから約0.3・tの厚さ範囲に沿って変動する。いくつかの実施の形態において、その金属酸化物の濃度は、非ゼロであり、約0・tから約0.35・t、約0・tから約0.4・t、約0・tから約0.45・t、または約0・tから約0.48・tの厚さ範囲に沿って変動する。その金属酸化物は、強化ガラス基板に応力を生じさせると記載されることがある。濃度の変動は、上述した厚さ範囲に沿って連続的であることがある。濃度の変動は、約100マイクロメートルの厚さセグメントに沿って約0.2モル%の金属酸化物濃度の変化を含むことがある。この変化は、マイクロプローブを含む、当該技術分野で公知の方法によって測定されることがある。濃度が非ゼロであり、厚さの一部に沿って変動する金属酸化物は、強化ガラス基板に応力を生じると記載されることがある。
【0053】
濃度の変動は、上述した厚さ範囲に沿って連続的であることがある。いくつかの実施の形態において、濃度の変動は、約10マイクロメートルから約30マイクロメートルの範囲の厚さセグメントに沿って連続的であることがある。いくつかの実施の形態において、金属酸化物の濃度は、第1の表面から、第1の表面と第2の表面との間の点まで減少し、その点から第2の表面まで増加する。
【0054】
金属酸化物の濃度は、複数の金属酸化物(例えば、Na2OとK2Oの組合せ)を含むことがある。いくつかの実施の形態において、2種類の金属酸化物が利用され、そのイオンの半径が互いに異なる場合、半径がより大きいイオンの濃度は、浅い深さでは、半径がより小さいイオンの濃度より大きいのに対し、より深い深さでは、半径がより小さいイオンの濃度は、半径がより大きいイオンの濃度より大きい。例えば、イオン交換過程に1つのNaおよびK含有浴が使用される場合、強化ガラス基板におけるK+イオンの濃度は、より浅い深さでは、Na+イオンの濃度より大きいのに対し、Na+の濃度は、より深い深さでは、K+イオンの濃度より大きい。これは、一部には、イオンのサイズによる。そのような強化ガラス基板において、表面またはその近くの区域は、その表面またはその近くにあるより大きいイオンのより多い量のために、より大きいCSを有する。このより大きいCSは、その表面またはその近くでより急な勾配(すなわち、表面での応力プロファイルにおけるスパイク)を有する応力プロファイルにより示されるであろう。
【0055】
1種類以上の金属酸化物の濃度勾配または変動は、例えば、ガラス基板における複数の第1の金属イオンが、複数の第2の金属イオンにより交換される、この中に先に記載されたイオン交換過程によって、ガラス基板を化学強化することによって生じる。第1の金属イオンは、リチウム、ナトリウム、カリウム、およびルビジウムのイオンであることがある。第2の金属イオンは、第2のアルカリ金属イオンが第1のアルカリ金属イオンのイオン半径より大きいイオン半径を有するという条件で、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、およびセシウムの内の1つのイオンであることがある。第2の金属イオンは、その酸化物(例えば、Na2O、K2O、Rb2O、Cs2Oまたはその組合せ)としてガラス基板中に存在する。
【0056】
1つ以上の実施の形態において、金属酸化物の濃度勾配は、CT領域を含む、強化ガラス基板の厚さtのかなりの部分または全厚tを通じて延在する。1つ以上の実施の形態において、金属酸化物の濃度は、CT領域において約0.5モル%以上である。いくつかの実施の形態において、金属酸化物の濃度は、強化ガラス基板の全厚に沿って約0.5モル%以上(例えば、約1モル%以上)であることがあり、第1の主面および/または第2の主面で最大であり、第1の主面と第2の主面との間の点まで実質的に一定に減少する。その点では、金属酸化物の濃度は全厚tに沿って最小である;しかしながら、濃度はその点で非ゼロでもある。言い換えると、その特定の金属酸化物の非ゼロ濃度は、厚さtのかなりの部分(ここに記載されたような)または全厚tに沿って延在する。いくつかの実施の形態において、その特定の金属酸化物の最低濃度はCT領域にある。強化ガラス基板における特定の金属酸化物の総濃度は、約1モル%から約20モル%の範囲内にあることがある。
【0057】
1つ以上の実施の形態において、前記強化ガラス基板は第1の金属酸化物の濃度および第2の金属酸化物の濃度を有し、よって、第1の金属酸化物の濃度は、約0tから約0.5tの第1の厚さ範囲に沿って約0モル%から約15モル%の範囲にあり、第2の金属酸化物の濃度は、約0マイクロメートルから約25マイクロメートル(または約0マイクロメートルから約12マイクロメートル)の第2の厚さ範囲に沿って約0モル%から約10モル%の範囲にある。その強化ガラス基板は、随意的な第3の金属酸化物の濃度を有することがある。第1の金属酸化物はNa2Oを含むことがあるのに対し、第2の金属酸化物はK2Oを含むことがある。
【0058】
金属酸化物の濃度は、そのような金属酸化物の濃度勾配を有するように変更される前に、ガラス基板中の金属酸化物の基準量から決定されることがある。
【0059】
前記ガラス基板に使用するのに適したガラス組成物としては、ソーダ石灰ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸塩ガラス、アルカリ含有アルミノケイ酸塩ガラス、アルカリ含有ホウケイ酸ガラス、およびアルカリ含有アルミノホウケイ酸塩ガラスが挙げられる。
【0060】
特に明記のない限り、ここに開示されたガラス組成物は、酸化物基準で分析されたモルパーセント(モル%)で記載されている。
【0061】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス組成物は、約66モル%から約80モル%、約67モル%から約80モル%、約68モル%から約80モル%、約69モル%から約80モル%、約70モル%から約80モル%、約72モル%から約80モル%、約65モル%から約78モル%、約65モル%から約76モル%、約65モル%から約75モル%、約65モル%から約74モル%、約65モル%から約72モル%、または約65モル%から約70モル%の範囲、並びにそれらの間の全ての範囲および部分的な範囲の量でSiO2を含むことがある。
【0062】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス組成物は、約4モル%超、または約5モル%超の量でAl2O3を含む。1つ以上の実施の形態において、そのガラス組成物は、約7モル%から約15モル%、約7モル%から約14モル%、約7モル%から約13モル%、約4モル%から約12モル%、約7モル%から約11モル%、約8モル%から約15モル%、約9モル%から約15モル%、約9モル%から約15モル%、約10モル%から約15モル%、約11モル%から約15モル%、または約12モル%から約15モル%の範囲、並びにそれらの間の全ての範囲および部分的な範囲でAl2O3を含む。1つ以上の実施の形態において、Al2O3の上限は、約14モル%、14.2モル%、14.4モル%、14.6モル%、または14.8モル%であることがある。
【0063】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス物品は、アルミノケイ酸塩ガラス物品として、またはアルミノケイ酸塩ガラス組成物を含むとして記載されている。そのような実施の形態において、そのガラス組成物またはそれから形成された物品は、SiO2とAl2O3を含み、ソーダ石灰ケイ酸塩ガラスではない。この点に関して、そのガラス組成物またはそれから形成された物品は、約2モル%以上、2.25モル%以上、2.5モル%以上、約2.75モル%以上、約3モル%以上の量でAl2O3を含む。
【0064】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス組成物はB2O3(例えば、約0.01モル%以上)を含む。1つ以上の実施の形態において、そのガラス組成物は、約0モル%から約5モル%、約0モル%から約4モル%、約0モル%から約3モル%、約0モル%から約2モル%、約0モル%から約1モル%、約0モル%から約0.5モル%、約0.1モル%から約5モル%、約0.1モル%から約4モル%、約0.1モル%から約3モル%、約0.1モル%から約2モル%、約0.1モル%から約1モル%、約0.1モル%から約0.5モル%の範囲、並びにそれらの間の全ての範囲および部分的な範囲の量でB2O3を含む。1つ以上の実施の形態において、そのガラス組成物は、B2O3を実質的に含まない。
【0065】
ここに用いられているように、組成物の成分に関する「実質的に含まない」という句は、その成分は、最初のバッチ配合中にその組成物に能動的にまたは意図的に加えられないが、約0.001モル%未満の量で不純物として存在することがあることを意味する。
【0066】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス組成物は、必要に応じて、P2O5(例えば、約0.01モル%以上)を含む。1つ以上の実施の形態において、そのガラス組成物は、2モル%、1.5モル%、1モル%、または0.5モル%を含む、それまでの非ゼロの量のP2O5を含む。1つ以上の実施の形態において、そのガラス組成物は、P2O5を実質的に含まない。
【0067】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス組成物は、約8モル%以上、約10モル%以上、または約12モル%以上の総量のR2O(Li2O、Na2O、K2O、Rb2O、およびCs2Oなどのアルカリ金属酸化物の総量である)を含むことがある。いくつかの実施の形態において、そのガラス組成物は、約8モル%から約20モル%、約8モル%から約18モル%、約8モル%から約16モル%、約8モル%から約14モル%、約8モル%から約12モル%、約9モル%から約20モル%、約10モル%から約20モル%、約11モル%から約20モル%、約12モル%から約20モル%、約13モル%から約20モル%、約10モル%から約14モル%、または約11モル%から約13モル%の範囲、並びにそれらの間の全ての範囲および部分的な範囲の総量のR2Oを含む。1つ以上の実施の形態において、そのガラス組成物は、Rb2O、Cs2O、またはRb2OとCs2Oの両方を実質的に含まないことがある。1つ以上の実施の形態において、R2Oは、Li2O、Na2OおよびK2Oのみの総量を含むことがある。1つ以上の実施の形態において、そのガラス組成物は、Li2O、Na2OおよびK2Oから選択される少なくとも1種類のアルカリ金属酸化物を含むことがあり、そのアルカリ金属酸化物は約8モル%以上の量で存在する。
【0068】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス組成物は、約8モル%以上、約10モル%以上、または約12モル%以上の量でNa2Oを含む。1つ以上の実施の形態において、その組成物は、約8モル%から約20モル%、約8モル%から約18モル%、約8モル%から約16モル%、約8モル%から約14モル%、約8モル%から約12モル%、約9モル%から約20モル%、約10モル%から約20モル%、約11モル%から約20モル%、約12モル%から約20モル%、約13モル%から約20モル%、約10モル%から約14モル%、または11モル%から約16モル%の範囲、並びにそれらの間の全ての範囲および部分的な範囲のNa2Oを含む。
【0069】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス組成物は、約4モル%未満のK2O、約3モル%未満のK2O、または約1モル%未満のK2Oを含む。ある場合には、そのガラス組成物は、約0モル%から約4モル%、約0モル%から約3.5モル%、約0モル%から約3モル%、約0モル%から約2.5モル%、約0モル%から約2モル%、約0モル%から約1.5モル%、約0モル%から約1モル%、約0モル%から約0.5モル%、約0モル%から約0.2モル%、約0モル%から約0.1モル%、約0.5モル%から約4モル%、約0.5モル%から約3.5モル%、約0.5モル%から約3モル%、約0.5モル%から約2.5モル%、約0.5モル%から約2モル%、約0.5モル%から約1.5モル%、または約0.5モル%から約1モル%の範囲、並びにそれらの間の全ての範囲および部分的な範囲の量のK2Oを含むことがある。1つ以上の実施の形態において、そのガラス組成物は、K2Oを実質的に含まないことがある。
【0070】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス組成物は、約0.5モル%以上、約1モル%以上、または約1.5モル%以上の量のLi2Oを含む。1つ以上の実施の形態において、その組成物は、約0.5モル%から約12モル%、約1モル%から約12モル%、約1.5モル%から約12モル%、約2モル%から約12モル%、約2.5モル%から約12モル%、約3モル%から約12モル%、約4モル%から約12モル%、約5モル%から約12モル%、約6モル%から約12モル%、約0.5モル%から約11モル%、約0.5モル%から約10モル%、約0.5モル%から約9モル%、約0.5モル%から約8モル%、約0.5モル%から約7モル%、約0.5モル%から約6モル%、約3モル%から約8モル%、約4モル%から約8モル%、または約5モル%から約8モル%の範囲、およびそれらの間の全ての範囲および部分的範囲のNa2Oを含む。
【0071】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス組成物は、Li2Oを実質的に含まない。
【0072】
1つ以上の実施の形態において、前記組成物中のNa2Oの量は、Li2Oの量より多いことがある。ある場合には、Na2Oの量は、Li2OとK2Oの総量より多いことがある。1つ以上の代わりの実施の形態において、その組成物中のLi2Oの量は、Na2Oの量、またはNa2OとK2Oの総量より多いことがある。
【0073】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス組成物は、約0モル%から約2モル%の範囲の総量(CaO、MgO、BaO、ZnOおよびSrOなどのアルカリ土類金属酸化物の総量である)のROを含むことがある。いくつかの実施の形態において、そのガラス組成物は、約2モル%までの非ゼロの量のROを含む。1つ以上の実施の形態において、そのガラス組成物は、約0モル%から約1.8モル%、約0モル%から約1.6モル%、約0モル%から約1.5モル%、約0モル%から約1.4モル%、約0モル%から約1.2モル%、約0モル%から約1モル%、約0モル%から0.8約モル%、約0モル%から約0.5モル%、並びにそれらの間の全ての範囲および部分的な範囲の量のROを含む。
【0074】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス組成物は、約1モル%未満、約0.8モル%未満、または約0.5モル%未満の量のCaOを含む。1つ以上の実施の形態において、そのガラス組成物は、CaOを実質的に含まない。
【0075】
いくつかの実施の形態において、前記ガラス組成物は、約0モル%から約7モル%、約0モル%から約6モル%、約0モル%から約5モル%、約0モル%から約4モル%、約0.1モル%から約7モル%、約0.1モル%から約6モル%、約0.1モル%から約5モル%、約0.1モル%から約4モル%、約1モル%から約7モル%、約2モル%から約6モル%、または約3モル%から約6モル%、並びにそれらの間の全ての範囲および部分的な範囲の量のMgOを含む。
【0076】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス組成物は、約0.2モル%以下、約0.18モル%未満、約0.16モル%未満、約0.15モル%未満、約0.14モル%未満、約0.12モル%未満の量のZrO2を含む。1つ以上の実施の形態において、そのガラス組成物は、約0.01モル%から約0.2モル%、約0.01モル%から約0.18モル%、約0.01モル%から約0.16モル%、約0.01モル%から約0.15モル%、約0.01モル%から約0.14モル%、約0.01モル%から約0.12モル%、または約0.01モル%から約0.10モル%の範囲、並びにそれらの間の全ての範囲および部分的な範囲のZrO2を含む。
【0077】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス組成物は、約0.2モル%以下、約0.18モル%未満、約0.16モル%未満、約0.15モル%未満、約0.14モル%未満、約0.12モル%未満の量のSnO2を含む。1つ以上の実施の形態において、そのガラス組成物は、約0.01モル%から約0.2モル%、約0.01モル%から約0.18モル%、約0.01モル%から約0.16モル%、約0.01モル%から約0.15モル%、約0.01モル%から約0.14モル%、約0.01モル%から約0.12モル%、または約0.01モル%から約0.10モル%の範囲、並びにそれらの間の全ての範囲および部分的な範囲のSnO2を含む。
【0078】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス組成物は、前記ガラス物品に色または色合いを与える酸化物を含むことがある。いくつかの実施の形態において、そのガラス組成物は、ガラス物品が紫外線に暴露されたときに、そのガラス物品の変色を防ぐ酸化物を含む、そのような酸化物の例としては、制限なく、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Ce、W、およびMoの酸化物が挙げられる。
【0079】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス組成物は、Fe2O3として表されるFeを含み、ここで、Feは、約1モル%(含む)までの量で存在する。いくつかの実施の形態において、そのガラス組成物は、Feを実質的に含まない。1つ以上の実施の形態において、そのガラス組成物は、約0.2モル%以下、約0.18モル%未満、約0.16モル%未満、約0.15モル%未満、約0.14モル%未満、約0.12モル%未満の量でFe2O3を含む。1つ以上の実施の形態において、そのガラス組成物は、約0.01モル%から約0.2モル%、約0.01モル%から約0.18モル%、約0.01モル%から約0.16モル%、約0.01モル%から約0.15モル%、約0.01モル%から約0.14モル%、約0.01モル%から約0.12モル%、または約0.01モル%から約0.10モル%の範囲、並びにそれらの間の全ての範囲および部分的な範囲のFe2O3を含む。
【0080】
前記ガラス組成物がTiO2を含む場合、TiO2は、約5モル%以下、約2.5モル%以下、約2モル%以下、または約1モル%以下の量で存在することがある。1つ以上の実施の形態において、そのガラス組成物は、TiO2を実質的に含まないことがある。
【0081】
例示のガラス組成物は、約65モル%から約75モル%の範囲の量のSiO2、約8モル%から約14モル%の範囲の量のAl2O3、約12モル%から約17モル%の範囲の量のNa2O、約0モル%から約0.2モル%の範囲の量のK2O、および約1.5モル%から約6モル%の範囲の量のMgOを含む。必要に応じて、SnO2が、ここで他に開示された量で含まれることがある。
【0082】
1つ以上の実施の形態において、冷間曲げガラス基板140は、ディスプレイモジュール150の少なくとも一部の曲率(第2の曲率半径)に一致する(または乗り物内装システムの基部の曲面の曲率半径に一致する)曲率(第1の曲率半径)を有する。1つ以上の実施の形態において、ディスプレイモジュール150の少なくとも一部は、冷間曲げガラス基板140の曲率に近づくまたは一致するように湾曲している。1つ以上の実施の形態において、ディスプレイモジュール150は、第2のガラス基板、バックライトユニットおよび他の部品を備え、その内のいずれが、可撓性であっても、または曲率を永久的に示してもよい。いくつかの実施の形態において、そのディスプレイモジュール全体が第2の曲率半径に湾曲している。1つ以上の実施の形態において、ガラス基板140は、ディスプレイモジュール150の少なくとも一部の曲率に近づくまたは一致する曲率に冷間曲げされている。1つ以上の実施の形態において、ディスプレイモジュール150の少なくとも一部が、冷間曲げガラス基板140の曲率に近づくまたは一致する曲率に冷間曲げされている。
【0083】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板の第1の曲率半径がその区域に亘り変動する場合、ここに称される第1の曲率半径は、そのガラス基板の最小の曲率半径である。同様に、1つ以上の実施の形態において、前記ディスプレイモジュールの第2の曲率半径がその区域に亘り変動する場合、ここに称される第2の曲率半径は、そのディスプレイモジュールの最小の曲率半径である。1つ以上の実施の形態において、第1の曲率半径は、ディスプレイモジュール(ここに記載されたような)またはタッチパネルに隣接する最小の曲率半径であることがある。1つ以上の実施の形態において、第1の曲率半径の位置は、第2の曲率半径の位置と同じまたは近い。言い換えると、湾曲したガラス基板の第1の曲率半径は、第2の曲率半径が第2のガラス基板上、または幅と長さに関して基部の曲面で測定される位置と同じまたは近くで測定される。1つ以上の実施の形態において、「近い」という用語は、第1と第2の曲率半径に関して使用される場合、第1の曲率半径および第2の曲率半径が、互いから10cm、5cm、または2cmの距離内の位置で測定されることを意味する。
【0084】
1つ以上の実施の形態において、ガラス基板140は、約20mm以上、40mm以上、50mm以上、60mm以上、100mm以上、250mm以上、または500mm以上の第1の曲率半径を有する。例えば、第1の曲率半径は、約20mmから約1500mm、約30mmから約1500mm、約40mmから約1500mm、約50mmから約1500mm、60mmから約1500mm、約70mmから約1500mm、約80mmから約1500mm、約90mmから約1500mm、約100mmから約1500mm、約120mmから約1500mm、約140mmから約1500mm、約150mmから約1500mm、約160mmから約1500mm、約180mmから約1500mm、約200mmから約1500mm、約220mmから約1500mm、約240mmから約1500mm、約250mmから約1500mm、約260mmから約1500mm、約270mmから約1500mm、約280mmから約1500mm、約290mmから約1500mm、約300mmから約1500mm、約350mmから約1500mm、約400mmから約1500mm、約450mmから約1500mm、約500mmから約1500mm、約550mmから約1500mm、約600mmから約1500mm、約650mmから約1500mm、約700mmから約1500mm、約750mmから約1500mm、約800mmから約1500mm、約900mmから約1500mm、約950mmから約1500mm、約1000mmから約1500mm、約1250mmから約1500mm、約20mmから約1400mm、約20mmから約1300mm、約20mmから約1200mm、約20mmから約1100mm、約20mmから約1000mm、約20mmから約950mm、約20mmから約900mm、約20mmから約850mm、約20mmから約800mm、約20mmから約750mm、約20mmから約700mm、約20mmから約650mm、約20mmから約200mm、約20mmから約550mm、約20mmから約500mm、約20mmから約450mm、約20mmから約400mm、約20mmから約350mm、約20mmから約300mm、約20mmから約250mm、約20mmから約200mm、約20mmから約150mm、約20mmから約100mm、約20mmから約50mm、約60mmから約1400mm、約60mmから約1300mm、約60mmから約1200mm、約60mmから約1100mm、約60mmから約1000mm、約60mmから約950mm、約60mmから約900mm、約60mmから約850mm、約60mmから約800mm、約60mmから約750mm、約60mmから約700mm、約60mmから約650mm、約60mmから約600mm、約60mmから約550mm、約60mmから約500mm、約60mmから約450mm、約60mmから約400mm、約60mmから約350mm、約60mmから約300mm、または約60mmから約250mmの範囲内にあることがある。1つ以上の実施の形態において、約0.4mm未満の厚さを有するガラス基板は、約100mm未満、または約60mm未満の曲率半径を示すことがある。
【0085】
1つ以上の実施の形態において、ディスプレイモジュール150(または乗り物内装システムの基部の曲面)は、約20mm以上、40mm以上、50mm以上、60mm以上、100mm以上、250mm以上、または500mm以上の第2の曲率半径を有する。例えば、第2の曲率半径は、約20mmから約1500mm、約30mmから約1500mm、約40mmから約1500mm、約50mmから約1500mm、60mmから約1500mm、約70mmから約1500mm、約80mmから約1500mm、約90mmから約1500mm、約100mmから約1500mm、約120mmから約1500mm、約140mmから約1500mm、約150mmから約1500mm、約160mmから約1500mm、約180mmから約1500mm、約200mmから約1500mm、約220mmから約1500mm、約240mmから約1500mm、約250mmから約1500mm、約260mmから約1500mm、約270mmから約1500mm、約280mmから約1500mm、約290mmから約1500mm、約300mmから約1500mm、約350mmから約1500mm、約400mmから約1500mm、約450mmから約1500mm、約500mmから約1500mm、約550mmから約1500mm、約600mmから約1500mm、約650mmから約1500mm、約700mmから約1500mm、約750mmから約1500mm、約800mmから約1500mm、約900mmから約1500mm、約950mmから約1500mm、約1000mmから約1500mm、約1250mmから約1500mm、約20mmから約1400mm、約20mmから約1300mm、約20mmから約1200mm、約20mmから約1100mm、約20mmから約1000mm、約20mmから約950mm、約20mmから約900mm、約20mmから約850mm、約20mmから約800mm、約20mmから約750mm、約20mmから約700mm、約20mmから約650mm、約20mmから約200mm、約20mmから約550mm、約20mmから約500mm、約20mmから約450mm、約20mmから約400mm、約20mmから約350mm、約20mmから約300mm、約20mmから約250mm、約20mmから約200mm、約20mmから約150mm、約20mmから約100mm、約20mmから約50mm、約60mmから約1400mm、約60mmから約1300mm、約60mmから約1200mm、約60mmから約1100mm、約60mmから約1000mm、約60mmから約950mm、約60mmから約900mm、約60mmから約850mm、約60mmから約800mm、約60mmから約750mm、約60mmから約700mm、約60mmから約650mm、約60mmから約600mm、約60mmから約550mm、約60mmから約500mm、約60mmから約450mm、約60mmから約400mm、約60mmから約350mm、約60mmから約300mm、または約60mmから約250mmの範囲内にあることがある。1つ以上の実施の形態において、約0.4mm未満の厚さを有するガラス基板は、約100mm未満、または約60mm未満の曲率半径を示すことがある。
【0086】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板は、ディスプレイモジュール150(または乗り物内装システムの基部の曲面)の第2の曲率半径の10%以内(例えば、約10%以下、約9%以下、約8%以下、約7%以下、約6%以下、または約5%以下)の第1の曲率半径を示すように冷間曲げされている。例えば、ディスプレイモジュール150(または乗り物内装システムの基部の曲面)が1000mmの曲率半径を示す場合、そのガラス基板は、約900mmから約1100mmの範囲の曲率半径を有するように冷間曲げされている。
【0087】
1つ以上の実施の形態において、
図5に示されたようなディスプレイモジュール150は、第2のガラス基板152およびバックライトユニット154を備える。
図6および
図7に示されるように、第2のガラス基板は、前記ガラス基板の第1の主面142に隣接して配置されている。したがって、第2のガラス基板152は、バックライトユニット154と第1の主面142との間に配置されている。図示された実施の形態において、バックライトユニット154は、必要に応じて、ディスプレイモジュール150の第2の曲率半径を示すように湾曲されている。1つ以上の実施の形態において、バックライトユニット154は、第2の曲率半径まで湾曲するように可撓性であることがある。1つ以上の実施の形態において、第2のガラス基板152は、第2の曲率半径まで湾曲されることがある。1つ以上の具体的な実施の形態において、第2のガラス基板は、第2の曲率半径を示すように冷間曲げされることがある。そのような実施の形態において、第2の曲率半径は、ガラス基板140に隣接した第2のガラス基板152の面上で測定される。1つ以上の実施の形態において、ディスプレイモジュール150(バックライトユニット、第2のガラス基板、およびフレームのいずれか1つ以上を含む)は、ディスプレイモジュール150の第2の曲率半径まで永久的に湾曲されている。1つ以上の実施の形態において、第2のガラス基板は、積層の前または最中に冷間曲げされることがある。前記バックライトユニットは、接着剤(ここに記載されたような)または当該技術分野に公知の機械的手段(例えば、ネジ、クランプ、クリップなど)により湾曲したガラス基板、第2のガラス基板、および/またはフレーム(ここに記載されたような)に取り付けられることがある。
【0088】
1つ以上の実施の形態において、前記第2のガラス基板は、前記ガラス基板の厚さより大きい厚さを有することがある。1つ以上の実施の形態において、その厚さは、1mm超、または約1.5mm以上である。1つ以上の実施の形態において、その第2のガラス基板の厚さは、前記ガラス基板と実質的に同じ厚さを有することがある。1つ以上の実施の形態において、第2のガラス基板は、約0.1mmから約1.5mm、約0.15mmから約1.5mm、約0.2mmから約1.5mm、約0.25mmから約1.5mm、約0.3mmから約1.5mm、約0.35mmから約1.5mm、約0.4mmから約1.5mm、約0.45mmから約1.5mm、約0.5mmから約1.5mm、約0.55mmから約1.5mm、約0.6mmから約1.5mm、約0.65mmから約1.5mm、約0.7mmから約1.5mm、約0.1mmから約1.4mm、約0.1mmから約1.3mm、約0.1mmから約1.2mm、約0.1mmから約1.1mm、約0.1mmから約1.05mm、約0.1mmから約1mm、約0.1mmから約0.95mm、約0.1mmから約0.9mm、約0.1mmから約0.95mm、約0.1mmから約0.9mm、約0.1mmから約0.85mm、約0.1mmから約0.8mm、約0.1mmから約0.75mm、約0.1mmから約0.7mm、約0.1mmから約0.65mm、約0.1mmから約0.6mm、約0.1mmから約0.55mm、約0.1mmから約0.5mm、約0.1mmから約0.4mm、または約0.3mmから約0.7mmの範囲の厚さを有する。
【0089】
前記第2のガラス基板が、ガラス基板140と同じガラス組成を有していても、またはガラス基板140に使用されたガラス組成と異なっていてもよい。1つ以上の実施の形態において、その第2のガラス基板は無アルカリガラス組成を有することがある。第2のガラス基板に使用するのに適したガラス組成物としては、ソーダ石灰ガラス、無アルカリアルミノケイ酸塩ガラス、無アルカリホウケイ酸ガラス、無アルカリアルミノホウケイ酸塩ガラス、アルカリ含有アルミノケイ酸塩ガラス、アルカリ含有ホウケイ酸ガラス、およびアルカリ含有アルミノホウケイ酸塩ガラスが挙げられるであろう。1つ以上の実施の形態において、第2のガラス基板は強化されていてもよい(ガラス基板140に関してここに記載されたように)。いくつかの実施の形態において、第2のガラス基板は、機械的および/または熱的強化のみにより強化されている(すなわち、化学強化により強化されていない)、または強化されていない。いくつかの実施の形態において、第2のガラス基板は、徐冷されることがある。
【0090】
1つ以上の実施の形態において、前記ディスプレイは、有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイを備える。そのような実施の形態において、前記ガラス基板の第1の曲率半径は、OLEDディスプレイまたはそれが組み込まれる曲面(基部など)の第2の曲率半径の10%以内にある。
【0091】
1つ以上の実施の形態において、ディスプレイモジュール150は、フレーム158を備える。図示された実施の形態において、フレーム158は、バックライトユニット154と第2のガラス基板152との間に位置している。そのフレームは、ディスプレイモジュール150から外側に延在するフランジ159を備え、そのフレームに対して「L」字形を形成することがある。1つ以上の実施の形態において、フレーム158は、バックライトユニット154を少なくとも部分的に取り囲む。
図6に示されるような1つ以上の実施の形態において、フレームは、第2のガラス基板152を少なくとも部分的に取り囲む。ディスプレイモジュールがOLEDディスプレイを備える1つ以上の実施の形態において、OLED構造は、フレームとガラス基板との間にある。
【0092】
1つ以上の実施の形態において、フレーム158は、ガラス基板140、第2のガラス基板152またはOLEDディスプレイの場合にはディスプレイモジュールの別の部品に関連している、またはそれと組み立てられる。1つ以上の実施の形態において、フレームは、ガラス基板140の副面146を少なくとも部分的に取り囲むことができるか、またはそのガラス基板の副面はフレームにより取り囲まれていなくてもよい。言い換えると、そのフレームは、第2のガラス基板152、ガラス基板140の副面、および/またはOLEDディスプレイの場合にはディスプレイモジュールの別の部品を部分的に取り囲むように延在する第2のフランジ157を備えることがある。
【0093】
1つ以上の実施の形態において、フレーム158は、1つ以上のスナップ取付け特徴、または乗り物内装においてディスプレイモジュール150の容易かつ迅速な取付けを可能にする他の特徴を備える。具体的に、前記ディスプレイモジュールを、曲面120を有するセンターコンソールベース110に、曲面220を有するダッシュボードベース210に、または曲面320を有するハンドルベース310に取り付けるために、そのスナップ取付け特徴または他の類似の特徴を使用することができる。1つ以上の実施の形態において、そのスナップ取付け特徴は、フレームに独立して加えることができる、またはフレームと一体であってもよい。そのスナップ取付け特徴は、組立て後に対応する部品と係合する、カンチレバー、ねじれ、環状などの様々なスナップ取付け接合部を備えられるであろう。そのようなスナップ取付け接合部は、乗り物内装との接合過程中に一時的に歪められ、乗り物内装システム上に配置された開口またはくぼみを含む第2の部品と結合する突出部分(フック、スタッドなど)を含む第1の部品を備えることができる。取付過程後、その突出部分は、応力の加えられていない状態に戻る。
【0094】
例示のフレーム158が、
図20Aに示されている。
図20Aにおいて、フレーム158は、突出部分(具体的に、カンチレバースナップ式接合部)の形態にある第1の部品156およびその第1の部品と結合する、開口123の形態にある、第2の部品122を備える曲面120を有するセンターコンソールベース110を備える。
図20Bおよび20Cにおいて、ディスプレイモジュール150は、組立て前の、第1の部品156を有するフレーム158および曲面120と第2の部品122を有するセンターコンソールベース110を備える。
図20Dは、組立て後のディスプレイモジュール150およびセンターコンソールベース110を示す。フレームのそのような実施の形態は、追加の部品を使用せずに組立てを容易にし、組立てにかかる時間および関連する加工費を減少させる。そのフレームは、第1の部品(およびスナップ取付け特徴)がダイ内に含まれる、射出成形法を使用して製造されることがある。1つ以上の実施の形態において、様々な乗り物内装に組み立てられるアフターマーケットのディスプレイモジュールを可能にするために、フレームが使用されることがある。
【0095】
1つ以上の実施の形態において、前記ディスプレイは、ガラス基板140とディスプレイモジュール150との間に接着剤または接着剤層160を備える。その接着剤は光学的に透明であることがある。いくつかの実施の形態において、その接着剤は、ガラス基板140および/またはディスプレイモジュール150の一部の上に位置される。例えば、
図4に示されるように、そのガラス基板は、内部148を画成する、副面146に隣接した外周147を含むことがあり、その接着剤は、その外周の少なくとも一部の上に配置されることがある。その接着剤の厚さは、ディスプレイモジュール150(およびより具体的に、第2のガラス基板)とガラス基板140との間の積層を確実にするために調整されることがある。例えば、その接着剤は、約1mm以下の厚さを有することがある。いくつかの実施の形態において、その接着剤は、約200μmから約500μm、約225μmから約500μm、約250μmから約500μm、約275μmから約500μm、約300μmから約500μm、約325μmから約500μm、約350μmから約500μm、約375μmから約500μm、約400μmから約500μm、約200μmから約475μm、約200μmから約450μm、約200μmから約425μm、約200μmから約400μm、約200μmから約375μm、約200μmから約350μm、約200μmから約325μm、約200μmから約300μm、または約225μmから約275μmの範囲の厚さを有する。
【0096】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板の第1の主面142および第2の主面144のいずれか一方または両方は、表面処理を含む。その表面処理は、第1の主面142および第2の主面144の少なくとも一部を覆うことがある。例示の表面処理としては、簡単に洗浄できる表面、防眩表面、反射防止表面、触覚表面、および装飾表面が挙げられる。1つ以上の実施の形態において、第1の主面142および/または第2の主面144の少なくとも一部は、防眩表面、反射防止表面、触覚表面、および装飾表面の内のいずれか1つ、いずれか2つ、または3つ全てを備えることがある。例えば、第1の主面142は防眩表面を備えることがあり、第2の主面144は反射防止表面を備えることがある。別の例では、第1の主面142は反射防止表面を備え、第2の主面144は防眩表面を備える。さらに別の例では、第1の主面142は防眩表面と反射防止表面のいずれか一方または両方を備え、第2の主面144は装飾表面を備える。
【0097】
反射防止表面は、エッチング法を使用して形成されることがあり、20%以下(例えば、約15%以下、または約10%以下)の透過ヘイズ、および約80以下の像の鮮明度(DOI)を示すことがある。ここに用いられているように、「透過ヘイズ」および「ヘイズ」という用語は、ASTM手順D1003にしたがう約±2.5°の角度の円錐の外側に散乱する透過光の割合を称する。光学的に滑らかな表面について、透過ヘイズは一般にほぼゼロである。ここに用いられているように、「像の鮮明度」という用語は、その内容がここに全て引用される、「Standard Test Methods for Instrumental Measurements of Distinctness-of-Image Gloss of Coating Surfaces」と題するASTM手順D5767(ASTM5767)の方法Aにより定義されている。ASTM5767の方法Aによれば、基板の反射係数の測定は、反射視角およびその反射視角からわずかに外れた角度で、反射防止表面に行われる。これらの測定から得られる値を組み合わせて、DOI値が与えられる。詳しくは、DOIは、
【0098】
【0099】
にしたがって計算され、式中、Rosは、正反射方向から0.2°と0.4°の間で離れた相対反射強度の平均であり、Rsは、正反射方向(正反射方向を中心として、+0.05°と-0.05°の間)における相対反射強度の平均である。入力光源角が試料の表面法線から+20°(本開示に亘るように)であり、試料に対する表面法線を0℃とすると、正反射光Rsの測定は、約-19.95°から-20.05°の範囲の平均として行われ、Rosは、約-20.2°から-20.4°(または-19.6°から-19.8°、もしくはこれらの2つの範囲の両方の平均)の範囲の平均反射強度として解釈される。ここに用いられているように、DOI値は、ここに定義されるようなRos/Rsの目標比を特定すると直接的に解釈されるべきである。いくつかの実施の形態において、防眩表面は、反射光パワーの95%超が±10°の円錐の範囲内に含まれるような反射散乱プロファイルを有し、ここで、その円錐は、任意の入力角について、正反射方向を中心とする。
【0100】
得られた防眩表面は、ざらざらした表面を含むことがあり、複数の凹面特徴は、その表面から外向きの開口を有する。その開口は、約30マイクロメートル以下の平均断面寸法を有することがある。1つ以上の実施の形態において、その防眩表面は、約6%以下のPPDrなど、低スパークル(低いピクセルパワー偏差基準(pixel power deviation reference)またはPPDrに関する)を示す。ここに用いられているように、「ピクセルパワー偏差基準(pixel power deviation reference)」および「PPDr」という用語は、ディスプレイのスパークルに関する定量的測定を称する。特に明記のない限り、PPDrは、60μm×180μmのネイティブなサブピクセルピッチおよび約44μm×約142μmのサブピクセル開口窓サイズを有するエッジライト式液晶表示画面(TN型液晶ディスプレイ)を備えた表示装置を使用して測定される。その液晶表示画面の前面は、光沢のある反射防止型直線偏光フイルムを有した。ディスプレイシステムまたはディスプレイシステムの一部を形成する防眩表面のPPDrを決定するために、画面を、「眼のシミュレータ」カメラの焦点領域に配置する。このカメラは、ヒトの観測者の目のパラメータを近似する。このように、このカメラシステムは、光の集束角を調節し、それゆえヒトの眼の瞳孔の開口を近似するために光路に挿入される開口(または「瞳孔開口」)を備える。ここに記載されたPPDr測定において、虹彩絞りは、18ミリラジアンの角度を限定する。
【0101】
前記反射防止表面は、高屈折率材料と低屈折率材料の交互の層から形成された多層コーティング積層体により形成されることがある。そのようなコーティング積層体は、6層以上を備えることがある。1つ以上の実施の形態において、その反射防止表面は、約400nmから約800nmの範囲内の光波長領域に亘る約2%以下(例えば、約1.5%以下、約1%以下、約0.75%以下、約0.5%以下、または約0.25%以下)の片面平均光反射率を示すことがある。その平均反射率は、約0度超から約10度未満の入射照射角で測定される。
【0102】
その装飾表面は、顔料(例えば、インク、塗料など)から形成されたどの美観デザインを含んでもよく、木目デザイン、艶消し金属デザイン、グラフィックデザイン、肖像画、またはロゴを含んでも差し支えない。1つ以上の実施の形態において、装飾表面は、装飾表面が、ディスプレイの電源が切られているときに、下にあるディスプレイを観察者から隠すまたは覆うが、ディスプレイの電源が入れられたときに、ディスプレイを見ることができるデッドフロント効果を示す。その装飾表面は、ガラス基板上に印刷されていてもよい。1つ以上の実施の形態において、防眩表面は、エッチングされた表面を含む。1つ以上の実施の形態において、反射防止表面は多層コーティングを含む。1つ以上の実施の形態において、洗浄し易い表面は、指紋防止特性を与える疎油性コーティングを含む。1つ以上の実施の形態において、触覚表面は、触れられたときにユーザに触覚フィードバックを与えるために、表面上に高分子またはガラス材料を堆積させることによって形成された隆起または窪み表面を含む。
【0103】
1つ以上の実施の形態において、表面処理(すなわち、洗浄し易い表面、防眩表面、反射防止表面、触覚表面および/または装飾表面)は外周147の少なくとも一部の上に配置され、内部148はその表面処理を実質的に含まない。
【0104】
1つ以上の実施の形態において、前記ディスプレイモジュールはタッチ機能性を備え、そのような機能性はガラス基板140を通じて利用できる。1つ以上の実施の形態において、ディスプレイモジュールにより示された表示画像または内容は、ガラス基板140を通じて見える。
【0105】
本開示の第2の態様は、基板140などのガラス基板を冷間曲げするための、および/またはディスプレイを形成するための、様々な方法およびシステムに関する。様々な実施の形態において、ここに述べられた方法およびシステムは、ガラス基板を曲げるために空気圧差を利用する。先に述べたように、これらのシステムおよび方法は、熱間曲げ法/加熱成形法に典型的な高温(例えば、ガラスの軟化点より高い温度)を使用せずに、ガラス基板を曲げる。
【0106】
図8および9を参照すると、例示の実施の形態による、ディスプレイを形成する方法1000が示されている。1つ以上の実施の形態において、その方法は、基板140などのガラス基板を第1の曲率半径(ここに記載されたような)に冷間曲げする工程1100、およびその第1の曲率半径をガラス基板に維持しながら、ディスプレイモジュール150を主面142または144(
図2および3参照)の第1の面に積層して、ディスプレイを形成する工程を含む。1つ以上の実施の形態において、そのディスプレイモジュールは、第1の曲率半径の10%以内の第2の曲率半径(ここに記載されたような)を有する。
図9に示されるように、1つ以上の実施の形態において、ガラス基板140を冷間曲げする工程は、そのガラス基板の第1第2の主面144を真空に引いて、第1の曲率半径1120を生じる工程を含む。したがって、
図9に示された実施の形態において、真空に引く工程は、第2の主面を真空に引く前に、ガラス基板を真空設備1110上に配置する工程を含む。1つ以上の実施の形態において、第1の曲率半径を維持するために、ガラス基板を真空に引いて、そのガラス基板を第1の曲率半径に冷間曲げしている間に、カラス基板およびディスプレイモジュールのその後の組立て(工程1150、1200)が行われる。言い換えると、ガラス基板140は、真空に引くことによって一時的に冷間曲げされており、その後のディスプレイモジュール150との積層により、ガラス基板が永久的に冷間曲げされ、ディスプレイが形成される。そのような実施の形態において、ディスプレイモジュールは、ガラス基板を永久的に冷間曲げするのに必要な剛性を与える。ガラス基板を一時的に冷間曲げするための他の機構を使用してもよい。例えば、ガラス基板を、所望の曲率を有する型に一時的に固定して、ガラス基板を冷間曲げしてもよい。ガラス基板は、粘着剤または他の機構によって一時的に固定されてもよい。
【0107】
ガラス基板を冷間曲げした後、1つ以上の実施の形態の方法は、第1の主面とディスプレイモジュールとの間に接着剤が配置されるように、ディスプレイモジュールを第1の主面に積層する前に、ガラス基板140の第1の主面142に接着剤を積層する工程を含む。1つ以上の実施の形態において、接着剤を積層する工程は、接着剤の層を施し、次いで、ローラまたは他の機構を使用して垂直力を印加する工程を含むことがある。模範的な例は、ディスプレイモジュール150の第2のガラス基板に前記ガラス基板を結合するために、任意の適切な光学的に透明な接着剤を含む。一例において、その接着剤は、商標名8215で3M Corporationから入手できる光学的に透明な接着剤を含んでよい。その接着剤の厚さは、ここにおいて他に記載された範囲内(例えば、約200μmから約500μm)にあることがある。
【0108】
1つ以上の実施の形態において、ディスプレイモジュールを積層する工程1200は、第2のガラス基板152をガラス基板140に積層し(
図9の工程1210)、次いで、バックライトユニット154を第2のガラス基板に取り付ける(
図9の工程1220)工程を含む。1つ以上の実施の形態において、この方法は、ガラス基板への積層中に第2のガラス基板を冷間曲げする工程を含む。1つ以上の実施の形態において、その第2のガラス基板は積層前に湾曲している。例えば、第2のガラス基板は、積層前に一時的に湾曲または冷間曲げされて、第2の曲率半径を示すことがある。別の例では、第2のガラス基板は、永久的に湾曲して(例えば、加熱成形により)、第2の曲率半径を示すことがある。1つ以上の実施の形態において、そのバックライトユニットは、第2の曲率半径を示すように湾曲している。1つ以上の実施の形態において、そのバックライトユニットは、可撓性であり、積層中に第2の曲率半径に湾曲される。1つ以上の実施の形態において、そのバックライトユニットは、積層前に湾曲していてもよい。例えば、バックライトユニットは、積層前に一時的に湾曲されて、第2の曲率半径を示すことがある。別の例において、バックライトユニットは、永久的に湾曲されて、第2の曲率半径を示すことがある。
【0109】
1つ以上の実施の形態において、工程1220は、バックライトユニットおよび第2のガラス基板の内の一方にフレームを取り付ける工程を含む。1つ以上の実施の形態において、前記方法は、ガラス基板140の第2の主面から真空を除去する工程1230を含む。例えば、第2の主面から真空を除去する工程は、真空設備からディスプレイを取り外す工程を含むことがある。
【0110】
1つ以上の実施の形態において、前記方法は、乗り物内装システム100、200、300内にディスプレイを配置するまたは組み込む工程を含む。フレームが使用される場合、この中に他に記載されているような乗り物内装システムにディスプレイを組み込むために、フレームが使用されることがある。
【0111】
図10~15を参照すると、冷間曲げにより湾曲ガラス基板を形成するための追加のシステムおよび方法が、示され、記載されている。示され記載された具体的な実施の形態において、湾曲ガラス基板が、乗り物内装システム100、200、300におけるカバーガラスとして利用される。ここに記載されたガラス基板、フレーム、およびディスプレイモジュールの実施の形態のいずれを、
図10~15に関して述べられた過程およびシステムにおいて形成しても、または利用してもよいことを理解すべきである。
【0112】
図10を参照すると、ガラス基板を冷間曲げする方法1300が示されている。工程1310では、ガラス基板140などのガラス基板が、湾曲フレーム上に支持および/または配置されている。そのフレームは、乗り物用ディスプレイのための外周および湾曲形状を画成するフレーム158(ここに記載されたような)などの、ディスプレイのフレームであることがある。一般に、湾曲フレームは、湾曲した支持面を備え、ガラス基板140の主面142または144の一方が、そのフレームの湾曲した支持面と接触するように配置されている。
【0113】
工程1320で、ガラス基板がフレームにより支持されている間に、ガラス基板に空気圧差が印加されて、ガラス基板が、フレームの湾曲した支持面の湾曲形状に従うように曲がる。このようにして、概して平らなガラス基板(
図3および4参照)から、湾曲したガラス基板が形成される。この構成において、平らなガラス材料片を曲げると、フレームに面する主面上に湾曲形状が形成されつつ、フレームと反対のガラス基板の主面に対応する(が相補的な)湾曲が生じる。本出願の出願人は、湾曲フレーム上でガラス基板を直接曲げることにより、別個の湾曲したダイまたは型(他のガラス曲げ過程において一般に必要とされる)の必要性がなくなることを見出した。さらに、出願人は、湾曲フレームに合うようにガラス基板を直接成形することによって、低複雑度の製造工程において、幅広いガラス半径範囲が達成されるであろうことを見出した。
【0114】
いくつかの実施の形態において、空気圧差は、設備1110などの真空設備によって生成されることがある。いくつかの他の実施の形態において、フレームおよびガラス基板を包囲する気密収容器を真空に引くことによって、空気圧差が生じる。具体的な実施の形態において、その気密収容器は、プラスチック袋またはパウチなどの、可撓性高分子外皮である。他の実施の形態において、オートクレーブなどの過圧装置によりガラス基板およびフレームの周りに増加した空気圧を生じることによって、空気圧差が生じる。出願人は、空気圧は、一貫した、極めて均一な曲げ力(接触に基づく曲げ方法と比べて)を与え、それにより、堅牢な製造過程がさらにもたらされることをさらに見出した。
【0115】
工程1330では、前記ガラス基板の温度は、曲げ中にガラス基板の材料のガラス軟化点より低く維持される。このように、方法1300は、冷間曲げである。具体的な実施の形態において、ガラス基板の温度は、500℃、400℃、300℃、200℃または100℃より低く維持される。具体的な実施の形態において、そのガラス基板は、曲げ中に室温にまたはそれより低く維持される。具体的な実施の形態において、そのガラス基板は、ガラスを湾曲形状に加熱成形する場合のように、曲げ中に、加熱素子、炉、オーブンなどによって、能動的に加熱されない。
【0116】
先に述べたように、費用のかかるおよび/または時間がかかる加熱工程をなくすことなど、加工上の利点を提供することに加え、ここに述べられた冷間曲げ過程は、特にディスプレイ用のカバーガラス用途にとって、加熱成形されたガラス基板より優れた様々な性質を有する湾曲ガラス基板を作り出すと考えられる。例えば、出願人は、少なくともいくつかのガラス材料について、加熱成形過程中の加熱により、湾曲ガラス基板の光学的性質が低下し、それゆえ、ここに述べられた冷間曲げ過程/システムを利用して形成される湾曲ガラス基板は、熱間曲げ過程により達成できると考えられていない改善された光学品質とともに、湾曲したガラス形状の両方を与えると考えている。
【0117】
さらに、湾曲ガラス物品を被覆するのに一般に不適切なスパッタリング過程などの堆積過程によって、多くのガラス被覆材料(例えば、反射防止コーティング)が施される。その上、多くの被覆材料は、熱間曲げ過程に関連する高温に耐えることもできない。それゆえ、ここに述べられた具体的な実施の形態において、冷間曲げの前に(ガラス基板が平らであるときに)、ガラス基板140の主面142および/または主面144に1種類以上の被覆材料が施され、その被覆されたガラス基板が、ここに述べられたように、湾曲形状に曲げられる。このように、出願人は、ここに述べられた過程およびシステムは、典型的な加熱成形過程とは対照的に、1種類以上の被覆材料がガラスに施された後に、ガラスを曲げることができると考えている。
【0118】
図11を参照すると、ディスプレイを形成するための過程1400が示されている。工程1410では、フレームの湾曲した支持面とガラス基板140の第1の主面142との間に接着剤が施される。具体的な実施の形態において、その接着剤は、フレームの支持面上に最初に配置され、次いで、工程1420で、接着剤が被覆されたフレーム上にガラス基板140が配置される。別の実施の形態において、接着剤は第1の主面142上に配置されることがあり、次に、それが、フレームの支持面と接触するように配置される。
【0119】
前記接着剤は、様々な様式で施されることがある。1つ実施の形態において、接着剤は、塗布ガンおよび混合ノズルまたは予混合注射器を使用して施され、以下、例えば、ローラ、ブラシ、ドクターブレードまたはドローダウンバーのいずれかを使用して、均一に広げられる。
【0120】
1つ以上の実施の形態において、ここに使用できる接着剤は、様々な温度条件下でその引張強度(ASTM D897により測定されるような)に関して記載されることがある。引張強度を測定するために、試験装置のアルミニウム表面を、36グリットのアルミナ粒子でグリットブラスト処理して、約320±17マイクロインチ(約8.13±0.43μm)のSaを与え、次に、金属洗浄剤で洗浄して、水切れのない(water break-free)条件を与えた。その接着剤は、両方の洗浄済みアルミニウム表面に施すことができ、次に、両面にインクが塗布されたガラス基板を、2つの接着表面の間に配置する。次に、接着剤を、66℃の温度を有する環境内で硬化させる。インク/接着剤界面または金属/接着剤界面での凝集破壊または接着不良を、-40℃、24℃、および85℃の温度で評価して、引張強度(MPa)を測定した。1つ以上の実施の形態において、適切な接着剤は、表1に示されるような引張強度を有する。
【0121】
様々な実施の形態において、ここに述べられた接着剤は構造用接着剤である。具体的な実施の形態において、その構造用接着剤としては、以下に限られないが、(a)強化エポキシ(例えば、Masterbond EP21TDCHT-LO、3M Scotch Weld Epoxy DP460 Off-white)、(b)軟質エポキシ(例えば、Masterbond EP21TDC-2LO、3M Scotch Weld Epoxy 2216)、(c)アクリルおよび/または強化アクリル(例えば、LORD AP 134プライマー、LORD Adhesive 850または852/LORD Accelerator 25GB、Loctite HF8000、Loctite AA4800と共に、LORD Accelerator 19または19GBを含むLORD Adhesive 403、406または410 Acrylic接着剤)、(d)ウレタン(例えば、3M Scotch Weld Urethane DP640 Brown、Sikaflex 552およびTechnomelt PUR 9622-02 UVNA、Loctite HHD 3542、Loctite HHD 3580、3M Hotmelt接着剤3764および3748などのポリウレタン(PUR)Hot Melt接着剤)、および(e)シリコーン(Dow Corning 995、Dow Corning 3-0500 Silicone Assembly接着剤、Dow Corning 7091、SikaSil-GP)の分類の1つ以上から選択された接着剤が挙げられるであろう。ある場合には、シートまたはフイルムなどの構造用接着剤(例えば、以下に限られないが、3M Structural 接着剤フイルムAF126-2、AF163-2M、SBT9263および9214、Masterbond FLM36-LO)を利用してもよい。さらに、3M VHBテープなどの構造用粘着剤を利用してもよい。そのような実施の形態において、粘着剤を使用すると、硬化工程の必要なく、湾曲したガラス基板をフレームに結合することができる
【0122】
【0123】
工程1420では、ガラス基板をフレームに揃えるために、様々な異なる技術または機構を利用することができる。例えば、タブ、印およびクランプを利用して、ガラス基板をフレームの支持面に揃えることができる。
【0124】
工程1430では、工程1320に関して先に述べたように、空気圧差を印加して、ガラス基板140を、湾曲フレームの湾曲した支持面の形状と一致するように曲げる。工程1440では、今では湾曲したガラス基板を接着剤で湾曲したフレームの支持面に結合する。空気圧はガラス基板を永久的には変形させないので、結合工程は、空気圧差の印加中に行われる。様々な実施の形態において、空気圧差は、0.5気圧と1.5気圧(atm)(約51kPaと約153kPa)の間、具体的に0.7atmと1.1atm(約71kPaと約111kPa)の間であり、さらに具体的に0.8から1atm(約81から約101kPa)である。
【0125】
工程1440の性能は、ガラス基板とフレームとの間の結合を作るために使用される接着剤のタイプに基づく。例えば、温度を上昇させることにより、接着剤の硬化が加速する実施の形態において、接着剤を硬化させるために熱が印加される。そのような実施の形態の1つにおいて、熱硬化性接着剤は、圧力差によってカラス基板が湾曲フレームの湾曲した支持面の形状に一致するように曲がった状態で保持されている間に、ガラス基板のガラス軟化点よりも低い、接着剤の硬化温度に温度を上昇させることによって硬化させられる。具体的な実施の形態において、その熱は、オーブンまたは炉を使用して印加されることがある。別の実施の形態において、熱と圧力の両方が、オートクレーブなどの過圧装置によって印加されることがある。
【0126】
接着剤がUV硬化性接着剤である実施の形態において、その接着剤を硬化させるために、紫外線が印加される。他の実施の形態において、接着剤は粘着剤であり、ガラス基板とフレームとの間をその粘着剤で結合させるために、圧力が印加される。様々な実施の形態において、ガラス基板とフレームとの間の結合が形成される過程にかかわらず、接着剤は、液体の光学的に透明な接着剤など、光学的に透明な接着剤であることがある。
【0127】
工程1450では、ディスプレイモジュール150などのディスプレイモジュールが、今では湾曲し、結合されたガラス基板を支持するフレームに取り付けられる。具体的な実施の形態において、ガラス基板とフレームの組立体は、ディスプレイモジュールをフレームに取り付ける前に、圧力差を印加する装置から取り出せる。具体的な実施の形態において、ディスプレイモジュールは、光学的に透明な接着剤などの接着剤によって、フレームに取り付けられる。他の実施の形態において、ディスプレイモジュールは、ネジ、スナップ式またはスナップ嵌め部品などの様々な機械的連結装置によりフレームに取り付けられることがある。具体的な実施の形態において、E3 Displayから入手できる液体の光学的に透明な接着剤(LOCA)が125μmの厚さで施されて、ディスプレイモジュールをフレームに結合し、次いで、その接着剤をUV硬化させて、組立部品を得る。
【0128】
図12は、例示の実施の形態による追加の工程を含む過程1400のグラフィック描写を示す。工程1425では、フレーム上に支持されたガラス基板が、プラスチック製真空袋1426として示された気密収容器内に配置される。具体的な実施の形態において、部品表面の真空ポートへの接続性を与えるために、フレーム158/ガラス基板140上にブリーザクロスを配置する。それに加え、ブリーザクロスは、その過程中に部品から漏れるかもしれない過剰の接着剤を吸収するのに役立つ。
【0129】
次に、工程1430では、真空袋1426内が真空に引かれる。工程1440では、ガラス基板とフレームを収容する真空袋1426をオートクレーブ1442内に入れ、そのオートクレーブが熱を生じて、ガラス基板をフレームに結合する接着剤を硬化させる。具体的な実施の形態において、真空袋1426は、接着剤を硬化させるために、1時間の期間に亘り66℃/90psi(約621kPa)でオートクレーブ内に置かれる。工程1460では、工程1450でのディスプレイモジュールの取付後に、ガラス基板(例えば、カバーガラス)、ディスプレイフレーム、およびディスプレイモジュールを備えた組み立てられたディスプレイアセンブリ1470は、全ての部品が互いに取り付けられて完成し、乗り物内装に取り付ける準備ができている。
【0130】
図13を参照すると、別の実施の形態による、ディスプレイを形成する過程1500が示されている。過程1500は、ここに述べられることを除いて、過程1400と実質的に同じである。ガラス基板を曲げた後であって、ガラス基板をフレームに取り付けた後に、ディスプレイモジュールをフレームに取り付けるのではなく、過程1500では、工程1510で、ディスプレイモジュールをフレームに事前に取り付ける。そのような実施の形態のいくつかにおいて、ディスプレイモジュールは、接着剤でフレームに結合され、その接着剤は、ガラス基板をフレームに結合するのと同じ硬化工程中に硬化させられる。そのような実施の形態において、ディスプレイモジュールは、ガラス基板をフレームに合うように曲げる空気圧差の印加中にフレームに結合される。
【0131】
図14および15を参照すると、例示の実施の形態によるディスプレイアセンブリ1470が示されている。図示された実施の形態において、そのディスプレイアセンブリは、ディスプレイモジュール150と、ガラス基板140などのカバーガラス基板の両方を支持するフレーム158を備えている。
図14および15に示されるように、ディスプレイモジュール150とガラス基板140の両方がフレーム158に結合されており、ディスプレイモジュール150は、ユーザがガラス基板140を通じてディスプレイモジュール150を見ることができるように配置される。様々な実施の形態において、フレーム158は、以下に限られないが、ポリカーボネート(PC)、ポリプロピレン(PP)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、PC/ABSブレンドなどのプラスチック、金属(Al合金、Mg合金、Fe合金など)、ガラス充填樹脂、繊維強化プラスチックおよび繊維強化複合体を含む様々な材料から形成されることがある。フレーム158の湾曲形状を形成するために、注型、機械加工、スタンピング、射出成形、押出成形、引き抜き成形、樹脂トランスファー成形などの様々な過程を利用することができる。
【0132】
別の例において、塗布ガンおよび混合ノズルを使用して、ガラス基板の主面に、または湾曲フレーム上に強化エポキシ接着剤(商標名3M Scotch Weld Epoxy DP460 Off-whiteで3Mにより供給される)を施した。ローラまたはブラシを使用して、接着剤を均一に広げた。接着剤層がガラス基板とフレームとの間になるように、ガラス基板とフレームを積層させた、または組み立てた。次に、高温耐熱テープを施して、積層体の配置を一時的に維持した。次に、その積層体を真空袋内に入れた。この具体例において、真空袋に付着するのを防ぐために、積層体を覆って剥離布(随意的)を配置し、次いで、部品表面の真空ポートへの接続性を与えるために、ブリーザクロスを上に置き、最後に、積層体、剥離布およびブリーザクロスのアセンブリを真空袋に入れた。次に、760mmのHg(約101kPa)に耐えるように、真空袋を密封した。次いで、真空に引くことによって、真空袋を脱気し、その最中に、ガラス基板を、フレームの支持面の湾曲形状に一致するように曲げた。接着剤を硬化させるために、湾曲したガラス基板および支持フレームを含む真空袋を、1時間の期間に亘り66℃/90重量ポンド毎平方インチ(psi)(約621kPa)でオートクレーブ内に置いた。ガラス基板は、硬化した接着剤により湾曲フレームの支持面に結合している。次に、圧力が解放される前に、オートクレーブを45℃未満の温度まで冷ませた。真空袋から湾曲したガラス基板/フレームの積層体を取り出した。得られた湾曲したガラス基板は、フレームの湾曲形状を維持し、裸眼には剥離は見えなかった。ディスプレイアセンブリを提供するために、ディスプレイモジュールをその積層体に組み込んでもよい。
【0133】
接着剤を施してもよく、特定の接着剤の硬化スケジュールに応じて、接着剤の硬化は、室温または高温のいずれかで、もしくはUVを使用して、冷間曲げ積層体を組み立てられることを理解すべきである。いくつかの実施の形態において、熱と共に、圧力が印加されることがある。ある場合には、積層体に熱のみが印加されることがある。1つ以上の実施の形態において、積層体の温度が、室温(すなわち、23℃)超から300℃まで、約25℃から約300℃、約50℃から約300℃、約75℃から約300℃、約100℃から約300℃、約110℃から約300℃、約115℃から約300℃、約120℃から約300℃、約150℃から約300℃、約175℃から約300℃、約200℃から約300℃、約25℃から約250℃、約25℃から約200℃、約25℃から約150℃、約25℃から約125℃、約25℃から約115℃、約25℃から約110℃、または約25℃から約100℃の範囲内にあるように、熱が印加されることがある。積層体は、約2秒から約24時間、10秒から約24時間、約30秒から約24時間、約1分から約24時間、約10分から約24時間、約15分から約24時間、約20分から約24時間、約30分から約24時間、約1時間から約24時間、約1.5時間から約24時間、約2時間から約24時間、約3時間から約24時間、約2秒から約4.5時間、約2秒から約4時間、約2秒から約3時間、約2秒から約2時間、約2秒から約1.5時間、約2秒から約1時間、約2秒から約45分、約2秒から約30分、約2秒から約15分、約2秒から約10分、約10分から約45分、または約15分から約45分の期間に亘りそのような温度に加熱されることがある。
【0134】
様々な実施の形態において、ここに記載されたシステムおよび方法により、フレーム158が有することのある多種多様の湾曲形状にしたがうようにガラス基板を形成することができる。
図14に示されるように、フレーム158は、ガラス基板140が一致するように成形される湾曲形状を有する支持面155を有する。
図14および15に示された具体的な実施の形態において、支持面155は、凸面部分161および凹面部分163を含み、ガラス基板140は、それらの部分161と163の湾曲形状にしたがうように成形される。
【0135】
ガラス基板140の互いに反対の第1と第2の主面の両方が、フレームの支持面155の湾曲形状にしたがうようにガラス基板が曲げられるときに、湾曲形状を形成することが、一般に理解されるであろう。
図15を参照すると、ガラス基板140の第1の主面1471は、フレームの支持面155と接触する表面であり、曲げの最中に、フレームの支持面155の相補的形状を取り、一方で、ガラス基板140の外側の第2の主面1472は、フレームの支持面155の湾曲形状と概して一致する湾曲形状を取る。このように、この配置において、第2の主面1472は、フレームの支持面155の凸面部分161の位置で凸面部分を有し、フレームの支持面155の凹面部分163の位置で凹面部分を有する。反対に、第1の主面1471は、フレームの支持面155の凸面部分161の位置で凹面部分を有し、フレームの支持面155の凹面部分163の位置で凸面部分を有する。
【0136】
具体的な実施の形態において、凸面部分161の曲率半径は250mmであり、凹面部分163の曲率半径は60mmである。いくつかの実施の形態において、湾曲していない中央部分が、2つの湾曲部分の間に位置している。さらに、いくつかの実施の形態において、ガラス基板140は、厚さ0.4mmの化学強化されたアルミノケイ酸塩ガラスである。
【0137】
図14および15は、複数の湾曲部分を有するように形成されたガラス基板の具体例を与えているが、様々な実施の形態において、
図14および15に示されたものより多いか少ない湾曲部分を有する多種多様な湾曲基板を形成するために、ここに述べた過程およびシステムを使用できることを理解すべきである。さらに、ここに述べた例示の実施の形態は、主にディスプレイ用カバーガラスの曲げに関して記載されているが、ガラス基板140は、乗り物内の計器盤用のカバーガラスなど、どの非ディスプレイ用湾曲ガラス用途のために形成されてもよいことを理解すべきである。
【0138】
図16A~16Iを参照すると、本開示の別の態様は、ディスプレイを提供するためのキットおよびそのようなキットを組み立ててディスプレイを提供する方法に関する。
図16A~16Iは、観察者とディスプレイとの間に配置された冷間曲げガラス2010を示しており、そのガラス基板は、観察者の視点から凹面曲率を有する。1つ以上の実施の形態において、その曲率は、凸面であることがある、または互いに同じまたは異なる半径を有する凸面部分と凹面部分の組合せを有することがある。
図16A~16Cを参照すると、1つ以上の実施の形態によるキット2000は、冷間曲げガラス基板2010(1つ以上の実施の形態によりここに記載されたような)およびフレーム2020を含む。1つ以上の実施の形態において、その冷間曲げガラス基板は、第1の主面2012、その第1の主面と反対の第2の主面2014、およびその第1の主面と第2の主面を接続する副面2016、その第1の主面と第2の主面との間の距離として定義される厚さ、その厚さに対して垂直な第1または第2の主面の一方の第1の寸法として定義される幅、およびその厚さと幅の両方に対して垂直な第1または第2の主面の一方の第2の寸法として定義される長さを有し、第2の主面2014は第1の曲率半径を有する。
図16A~16Fに示された実施の形態において、第2の主面は、冷間曲げの前に同じ面が示すよりも大きい圧縮応力を示す凹面を形成する。いくつかの実施の形態において、その第2の主面は、第1の主面より大きい圧縮応力を示す。フレーム2020は、冷間曲げガラス基板の第2の主面に結合される曲面2022を有する。そのフレームは、接着剤または機械的手段によりガラス基板に結合されることがある。1つ以上の実施の形態において、曲面2022は、第1の曲率半径と実質的に同じ曲率半径を有することがある。1つ以上の実施の形態において、曲面2022は、第1の曲率半径と同じ曲率半径を有する。冷間曲げガラス基板の厚さは約1.5mm以下である。1つ以上の実施の形態において、冷間曲げガラス基板の幅は約5cmから約250cmの範囲にあり、冷間曲げガラス基板の長さは約5cmから約250cmである。1つ以上の実施の形態において、第1の曲率半径は500nm以上である。そのガラス基板は、ここに記載されたように強化されることがある。
【0139】
1つ以上の実施の形態において、前記キットはディスプレイモジュールを含む。
図16Bおよび16Cの実施の形態に示されるように、そのディスプレイモジュールは、第2のガラス基板2030、および随意的なバックライトユニット2040を備えたディスプレイを含む。いくつかの実施の形態において、そのディスプレイモジュールは、
図16Eに示されるように、ディスプレイのみ(バックライトユニット2040はない)を備える。そのような実施の形態において、そのバックライトユニットは、別に提供され、
図16Fに示されるように、ディスプレイに取り付けられることがある。1つ以上の実施の形態において、そのディスプレイは、液晶ディスプレイまたはOLEDディスプレイであることがある。1つ以上の実施の形態において、そのキットは、ディスプレイモジュールの代わりに、またはディスプレイモジュールに加え(タッチパネルは、冷間曲げガラス基板とディスプレイモジュールとの間に配置されることになる)、タッチパネルを含むことがある。
図16Bおよび16Cに示された実施の形態において、ディスプレイまたはタッチパネルは、湾曲した第2のガラス基板2030を備える。そのような実施の形態において、第2のガラス基板は、第1の曲率半径の10%以内にある第2の曲率半径を有する表示面または湾曲したタッチパネル面を有する。OLEDディスプレイが使用される実施の形態において、そのOLEDディスプレイまたは基部の曲面は、第1の曲率半径の10%以内にある第2の曲率半径を有する。
図16C、16E、16F、16Hおよび16Iに示されるような、いくつかの実施の形態において、キットは、第2のガラス基板2030を冷間曲げガラス基板またはフレームに取り付けるための接着剤層2050を含む。その接着剤層は、冷間曲げガラス基板上で、第2のガラス基板に取り付けられることになっているその面に配置されることがある。
図16A~16Iに示された実施の形態において、接着剤層は、第1の主面上に配置されている。1つ以上の実施の形態において、接着剤層は、第2のガラス基板上、または冷間曲げガラス基板と第2のガラス基板の両方の上に配置されることがある。接着剤2050は、ここに記載されたような光学的に透明な接着剤などの光学的に透明な接着剤であることがある。1つ以上の実施の形態において、冷間曲げガラス基板2010および湾曲した第2のガラス基板2030が積層された後、そのような積層は、その上に配置されるどの接着剤層にもより低い応力を与えると考えられる。1つ以上の実施の形態において、第2の曲率半径は、第1の曲率半径の5%以内、4%以内、3%以内または2%以内にあることがある。いくつかの実施の形態において、冷間曲げガラス基板(および対応するフレーム)および第2のガラス基板は、積層後に、冷間曲げガラス基板の幅の2%未満、長さの2%未満、または幅と長さの両方の2%未満が、湾曲した第2のガラス基板と揃っていない(すなわち、揃っていない部分が露出されている)ように実質的に揃えられている。1つ以上の実施の形態において、積層後に、第1の主面2012の表面積の5%未満が、第2のガラス基板と揃っていない、または露出されている。いくつかの実施の形態において、接着剤の厚さは、冷間曲げガラス基板と第2のガラス基板との間の整列を向上させるように増加させられることがある。
【0140】
図16C、16E、16F、16Hまたは16Iに示されるように、前記キットは、第1の主面2012に取り付けられた第2のガラス基板を含むことがある。1つ以上の実施の形態において、第2のガラス基板はフレーム2020(図示せず)に取り付けられている。フレーム2020は、ここに記載されたフレーム158の特徴を有してよいことを理解すべきである。
図16Dおよび16Gの実施の形態に示されるように、第2のガラス基板2030は、実質的に平らであり、第1の曲率半径の10%以内にある第2の曲率半径に冷間曲げ可能である。
図16Dから16Fに示されるように、第2のガラス基板は、第2の曲率半径に冷間曲げされ、冷間曲げガラス基板、または必要に応じて、フレーム(図示せず)に取り付けられることがある。そのような実施の形態において、第2のガラス基板2030または冷間曲げガラス基板2010は、第2のガラス基板を、冷間曲げガラス基板またはフレームに規定通りに取り付けるために接着剤層を備えることがある。1つ以上の具体的な実施の形態において、第1の主面2012はその上に配置された接着剤を備える。そのような実施の形態において、その接着剤は、複合体である、または第2のガラス基板と接触しているまたは接触する反対の面とは、第1の主面と接触するまたは隣接する面上で異なるヤング率値を示す、光学的に透明な接着剤であることがある。第2のガラス基板は、接着剤層上により低い応力を与えることがあり、それゆえ、第2のガラス基板を冷間曲げガラス基板に冷間曲げするために、より低い曲げ力しか必要ないであろうと考えられる。そのような実施の形態のいくつかにおいて、冷間曲げガラス基板および第2のガラス基板は、積層後に、冷間曲げガラス基板の幅の2%未満、長さの2%未満、または幅と長さの両方の2%未満が、第2のガラス基板と揃っていない(すなわち、揃っていない部分が露出されている)ように実質的に揃えられている。1つ以上の実施の形態において、積層後に、第1の主面2012の表面積の5%未満が、第2のガラス基板と揃っていない、または露出されている。
【0141】
図16B~16Cおよび16Fに示されるように、バックライトユニットが湾曲していることがある。いくつかの実施の形態において、そのバックライトユニットは、第1の曲率半径の10%以内、第2の曲率半径の10%以内、または第1の曲率半径と第2の曲率半径の10%以内にある第3の曲率半径を示す。
【0142】
図16H~16Iに示された実施の形態において、前記ディスプレイは、実質的に平らであり、第1の主面に取り付けられる第2のガラス基板を備える。そのような実施の形態において、第2のガラス基板または冷間曲げガラス基板は、第2のガラス基板を冷間曲げガラス基板に取り付ける(第1の主面またはフレームの一部のいずれかに直接)接着剤層2050を備える。そのような実施の形態において、その接着剤は、冷間曲げガラス基板を平らな第2のガラス基板に取り付ける。図から分かるように、1つ以上の実施の形態において、接着剤層は、実質的に平らな第1の表面および第1の曲率半径の10%以内にある第2の曲率半径を有する反対の第2の表面を有する。そのような実施の形態において、その接着剤は、液体の光学的に透明な接着剤であることがある。いくつかの実施の形態において、第1の曲率半径は、約500nmから約1000nmの範囲にある。
【0143】
1つ以上の実施の形態において、
図16A~16Iに示されたキットでは、第2のガラス基板と冷間曲げガラス基板(すなわち、第1の主面)との間に空隙が存在することがある。1つ以上の実施の形態において、その接着剤層は、冷間曲げガラス基板の一部と第2のガラス基板の一部との間に接続がない(そのような接続を形成する接着剤が存在しないので)ように、冷間曲げガラス基板および/または第2のガラス基板の一部にしか存在しないことがある。
【0144】
図17A~17Iは、冷間曲げガラス基板3010に取り外し可能にまたは一時的に取り付けられたフレーム3020を含むキット3000の様々な実施の形態を示している。
図17A~17Iは、観察者とディスプレイとの間に冷間曲げガラス基板3010が配置された、凸面曲率を示す。1つ以上の実施の形態において、その曲率は、凹面であってもまたは互いと同じまたは異なる半径を有する凸面部分と凹面部分の組合せを有してもよい。1つ以上の実施の形態において、そのキットは、第1の主面3012、その第1の主面と反対の、第1の曲率半径を有する第2の主面3014、およびその第1の主面と第2の主面を接続する副面、その第1の主面と第2の主面との間の距離として定義される厚さ、その厚さに対して垂直な第1または第2の主面の一方の第1の寸法として定義される幅、およびその厚さと幅の両方に対して垂直な第1または第2の主面の一方の第2の寸法として定義される長さを有し、その第2の主面は第1の曲率半径を有し、取り外し可能なフレーム3020がその第2の主面に取り外し可能に結合されている。フレーム3020は、ここに記載されたフレーム158の特徴を有してもよいことを理解すべきである。1つ以上の実施の形態において、そのフレームは、第2の主面に結合される曲面を有する。そのフレームの曲面は、第1の曲率半径と同じ曲率半径を有することがある。
図17A~17Iに示された実施の形態において、第2の主面は、冷間曲げの前に同じ面が示すよりも大きい圧縮応力を示す凹面を形成する。いくつかの実施の形態において、その第2の主面は、第1の主面より大きい圧縮応力を示す。
【0145】
前記冷間曲げガラス基板の厚さは、約1.5mm以下である。1つ以上の実施の形態において、冷間曲げガラス基板の幅は約5cmから約250cmの範囲にあり、冷間曲げガラス基板の長さは約5cmから約250cmである。1つ以上の実施の形態において、第1の曲率半径は500nm以上である。そのガラス基板は、ここに記載されたように強化されることがある。
【0146】
図17A~17Iに示された1つ以上の実施の形態において、前記キットはディスプレイモジュールを含む。
図17Bおよび17Cに示されるように、そのディスプレイモジュールは、第2のガラス基板3030、および随意的なバックライトユニット3040を備えたディスプレイを含む。いくつかの実施の形態において、そのディスプレイモジュールは、
図17Eに示されるように、ディスプレイのみ(バックライトユニット3040はない)を備える。そのような実施の形態において、そのバックライトユニットもしくは他の機構または構造は、別に提供され、取り外し可能なフレームが取り外された後に冷間曲げガラス基板および第2のガラス基板の湾曲形状を維持するように、
図17Fに示されるように取り付けられることがある。1つ以上の実施の形態において、そのディスプレイは、液晶ディスプレイまたはOLEDディスプレイであることがある。1つ以上の実施の形態において、そのキットは、ディスプレイモジュールの代わりに、またはディスプレイモジュールに加え(タッチパネルは、冷間曲げガラス基板とディスプレイモジュールとの間に配置されることになる)、タッチパネルを含むことがある。
図17Bおよび17Cに示された実施の形態において、ディスプレイまたはタッチパネルは、湾曲した第2のガラス基板3030を備える。そのような実施の形態において、第2のガラス基板は、第1の曲率半径の10%以内にある第2の曲率半径を有する湾曲した表示面または湾曲したタッチパネル面を有する。1つ以上の実施の形態において、その第2のガラス基板は、湾曲しており、取り外し可能なフレームが取り外された後に冷間曲げガラス基板の冷間曲げ形状を維持するのに十分な剛性または構造を有することがある。OLEDディスプレイが使用される実施の形態において、そのOLEDディスプレイまたは基部の曲面は、第1の曲率半径の10%以内にある第2の曲率半径を有する。
図17C、17E、17F、17Hおよび17Iに示されるような、いくつかの実施の形態において、キットは、第2のガラス基板を冷間曲げガラス基板(具体的に、第1の主面3012)に取り付けるための接着剤層3050を含む。その接着剤層は、冷間曲げガラス基板(すなわち、第1の主面)上、第2のガラス基板上、または冷間曲げガラス基板と第2のガラス基板の両方の上に設けられることがある。接着剤3050は、ここに記載されたような光学的に透明な接着剤などの光学的に透明な接着剤であることがある。
図17Bおよび17Cに示されるような1つ以上の実施の形態において、冷間曲げガラス基板3010および湾曲した第2のガラス基板3030が積層された後、そのような積層は、その上に配置されるどの接着剤層にもより低い応力を与えると考えられる。1つ以上の実施の形態において、冷間曲げガラス基板3010および湾曲した第2のガラス基板3030が積層された後、第2の曲率半径は、第1の曲率半径の5%以内、4%以内、3%以内または2%以内にあることがある。いくつかの実施の形態において、冷間曲げガラス基板および第2のガラス基板は、積層後に、冷間曲げガラス基板の幅の2%未満、長さの2%未満、または幅と長さの両方の2%未満が、第2のガラス基板と揃っていない(すなわち、揃っていない部分が露出されている)ように実質的に揃えられている。1つ以上の実施の形態において、積層後に、第1の主面3012の表面積の5%未満が、第2のガラス基板と揃っていない、または露出されている。いくつかの実施の形態において、接着剤の厚さは、冷間曲げガラス基板と第2のガラス基板との間の整列を向上させるように増加させられることがある。
【0147】
図17C、17E、17F、17Hまたは17Iに示されるように、前記キットは、第1の主面3012に取り付けられた第2のガラス基板を含むことがある。
図17Dおよび17Gに示されるように、第2のガラス基板3030は、実質的に平らであることがあり、第1の曲率半径の10%以内にある第2の曲率半径に冷間曲げ可能である。
図17Dから17Fに示されるように、第2のガラス基板は、第2の曲率半径に冷間曲げ可能であり、冷間曲げガラス基板(すなわち、第1の主面3012)に取り付けられることがある。そのような実施の形態において、第2のガラス基板3030または冷間曲げガラス基板3010は、第2のガラス基板を、冷間曲げガラス基板に規定通りに取り付けるために接着剤層を備えることがある。1つ以上の具体的な実施の形態において、接着剤層は第1の主面上に配置されることがある。そのような実施の形態において、その接着剤は、複合体である、または第2のガラス基板と接触しているまたは接触する反対の面より、第1の主面と接触するまたは隣接する面上に異なるヤング率値を示す、光学的に透明な接着剤であることがある。第2のガラス基板は、接着剤層上により低い応力を与えることがあり、それゆえ、第2のガラス基板を冷間曲げガラス基板に冷間曲げするために、より低い曲げ力しか必要ないであろうと考えられる。そのような実施の形態のいくつかにおいて、冷間曲げガラス基板および第2のガラス基板は、積層後に、冷間曲げガラス基板の幅の2%未満、長さの2%未満、または幅と長さの両方の2%未満が、第2のガラス基板と揃っていない(すなわち、揃っていない部分が露出されている)ように実質的に揃えられている。1つ以上の実施の形態において、積層後に、第1の主面3012の表面積の5%未満が、第2のガラス基板と揃っていない、または露出されている。
【0148】
図17B~17Cおよび17Fに示されるように、湾曲したバックライトユニット3040が第2のガラス基板3030に取り付けられることがある。いくつかの実施の形態において、バックライトユニット3040は、第1の曲率半径の10%以内、第2の曲率半径の10%以内、または第1の曲率半径と第2の曲率半径の10%以内にある第3の曲率半径を示す。そのような実施の形態において、バックライトユニット3040は、
図17Cおよび17Fに示されるように、取り外し可能なフレームが取り外された後、冷間曲げガラス基板および第2のガラス基板の湾曲形状を維持する構造を与える。タッチパネルが含まれる場合、その冷間曲げガラス基板に取り付けられているまたは取り付けられる表面と反対の第2のガラス基板に、対応する構造が取り付けられる。
【0149】
図17H~17Iに示された実施の形態において、前記ディスプレイは、実質的に平らであり、第1の主面に取り付けられる第2のガラス基板3030を備える。そのような実施の形態において、フレーム3020が冷間曲げガラス基板の湾曲形状を維持し、第2のガラス基板3030または冷間曲げガラス基板3010は、第2のガラス基板を第1の主面に取り付ける接着剤層3050を備える。そのような実施の形態において、その接着剤は、冷間曲げガラス基板を平らな第2のガラス基板に取り付ける。図から分かるように、1つ以上の実施の形態において、接着剤層は、実質的に平らな第1の表面および第1の曲率半径の10%以内にある第2の曲率半径を有する反対の第2の表面を有する。そのような実施の形態において、その接着剤は、液体の光学的に透明な接着剤であることがある。いくつかの実施の形態において、第1の曲率半径は、約500nmから約1000nmの範囲にある。そのような実施の形態において、接着剤層は、
図17Iに示されるように、フレームが取り外された後、冷間曲げガラス基板の湾曲形状を維持する構造を与える構造用接着剤である。
【0150】
1つ以上の実施の形態において、第2のガラス基板と冷間曲げガラス基板(すなわち、第1の主面)との間に空隙が存在することがある。1つ以上の実施の形態において、その接着剤層は、冷間曲げガラス基板の一部と第2のガラス基板の一部との間に接続がない(そのような接続を形成する接着剤が存在しないので)ように、冷間曲げガラス基板および/または第2のガラス基板の一部にしか存在しないことがある。
【0151】
図18A~18Bは、第1の主面、その第1の主面と反対の第2の主面、およびその第1の主面と第2の主面を接続する副面、その第1の主面と第2の主面との間の距離として定義される厚さ、その厚さに対して垂直な第1または第2の主面の一方の第1の寸法として定義される幅、およびその厚さと幅の両方に対して垂直な第1または第2の主面の一方の第2の寸法として定義される長さを有する可撓性ガラス基板4010と、
図18Aに示されるような、第1の曲率半径を有する湾曲したディスプレイモジュール4020または湾曲したタッチパネルを含むキットを示している。
図18A~18Bは、可撓性ガラス基板4010が観察者とディスプレイとの間に配置された凸面曲率を示す。1つ以上の実施の形態において、その曲率は、凹面であることがある、または互いに同じまたは異なる半径を有する凸面部分と凹面部分の組合せを有することがある。
【0152】
可撓性ガラス基板4010の厚さは、約1.5mm以下である。1つ以上の実施の形態において、その可撓性ガラス基板の幅は、約5cmから約250cmの範囲にあり、可撓性ガラス基板の長さは約5cmから約250cmである。1つ以上の実施の形態において、第1の曲率半径は500nm以上である。1つ以上の実施の形態において、その可撓性ガラス基板は、ここに記載されたように強化されることがある。
【0153】
図18Aおよび
図18Bに示されるように、前記ディスプレイモジュールは、第2のガラス基板4030を含むディスプレイ、およびバックライトユニット4040または湾曲したディスプレイモジュール4020の湾曲形状を維持するための他の構造を備える。いくつかの実施の形態において、そのディスプレイモジュールは、
図16Eおよび
図18Fに示されるように、ディスプレイのみ(バックライトユニット4040はない)を備える。そのような実施の形態において、そのバックライトユニットは、別に提供され、
図18Gに示されるように、ディスプレイに取り付けられることがある。1つ以上の実施の形態において、そのディスプレイは、液晶ディスプレイまたはOLEDディスプレイであることがある。
図18Bに示された実施の形態において、そのディスプレイは、湾曲しており、第1の曲率半径を示す第2のガラス基板4030を備える。1つ以上の実施の形態において、そのキットは、湾曲したディスプレイモジュールの代わりに、または湾曲したディスプレイモジュールに加え(タッチパネルは、冷間曲げガラス基板と湾曲したディスプレイモジュールとの間に配置されることになる)、湾曲したタッチパネルを含む。そのような実施の形態において、湾曲したタッチパネルは、湾曲しており、その湾曲形状を維持する構造剛性を必要に応じて与えることがある(
図18Bに示されるように可撓性ガラス基板に取り付けられた後でさえも)第2のガラス基板を備える。いくつかの実施の形態において、前記キットは、第2のガラス基板4030を可撓性ガラス基板4010(すなわち、第1の主面4012)に取り付けるための接着剤層4050を含む。その接着剤層は、可撓性ガラス基板(すなわち、第1の主面)上、第2のガラス基板上、または可撓性ガラス基板と第2のガラス基板の両方の上に設けられることがある。接着剤4050は、ここに記載されたような光学的に透明な接着剤などの光学的に透明な接着剤であることがある。1つ以上の実施の形態において、可撓性ガラス基板が冷間曲げされ、湾曲したディスプレイモジュールまたはタッチパネルに積層された後、第2の主面4014は、第1の曲率半径の10%以内、5%以内、4%以内、3%以内または2%以内にある第2の曲率半径を示す。OLEDディスプレイが使用される実施の形態において、そのOLEDディスプレイまたは基部の曲面は、第1の曲率半径の10%以内にある第2の曲率半径を有する。
図18Bに示された実施の形態において、第2の主面は、冷間曲げの前に同じ面が示すよりも大きい圧縮応力を示す凹面を形成する。いくつかの実施の形態において、第2の主面は、第1の主面より大きい圧縮応力を示す。
【0154】
いくつかの実施の形態において、得られた冷間曲げガラス基板(および対応するフレーム)および第2のガラス基板は、積層後に、冷間曲げガラス基板の幅の2%未満、長さの2%未満、または幅と長さの両方の2%未満が、第2のガラス基板と揃っていない(すなわち、揃っていない部分が露出されている)ように実質的に揃えられている。1つ以上の実施の形態において、積層後に、第1の主面4012の表面積の5%未満が、第2のガラス基板と揃っていない、または露出されている。いくつかの実施の形態において、接着剤の厚さは、冷間曲げガラス基板と第2のガラス基板との間の整列を向上させるように増加させられることがある。
【0155】
1つ以上の実施の形態において、可撓性ガラス基板4010が、冷間曲げされ、湾曲した第2のガラス基板4030に積層された後、その中に配置されたどの接着剤層に加えられる応力も、その可撓性ガラス基板の厚さを最小に(すなわち、ここに記載された範囲に)することによって、最小にされるであろうと考えられる。1つ以上の実施の形態において、そのキットは、冷間曲げされたときに、可撓性ガラス基板への応力を減少させるためにその可撓性ガラス基板上に形成されたベゼルを含む。
【0156】
図18Bに示されるように、前記第2のガラス基板は、第1の主面4012に取り付けられている。
図18Aに示されるように、可撓性ガラス基板4010は、実質的に平らであり、第1の曲率半径の10%以内にある第2の曲率半径に冷間曲げ可能である。
図18Bに示されるように、その可撓性ガラス基板は、第2の曲率半径に冷間曲げされ、第2のガラス基板に取り付けられる。
図18A~18Bに示されるように、そのバックライトユニットは、湾曲しており、第2のガラス基板および可撓性ガラス基板(第2のガラス基板に冷間曲げされた後)の冷間曲げ形状を維持する構造を与える。いくつかの実施の形態において、そのバックライトユニットは、第1の曲率半径の10%以内、第2の曲率半径の10%以内、または第1の曲率半径と第2の曲率半径の10%以内にある第3の曲率半径を示す。いくつかの実施の形態において、その第2のガラス基板は、湾曲しており、バックライトユニットまたは他の構造と共に、冷間曲げガラス基板の湾曲形状を維持することができる。
【0157】
1つ以上の実施の形態において、第2のガラス基板と冷間曲げガラス基板(すなわち、第1の主面)との間に空隙が存在することがある。そのような実施の形態において、接着剤層は、冷間曲げガラス基板の一部と第2のガラス基板の一部との間に接続がない(そのような接続を形成する接着剤が存在しないので)ように、冷間曲げガラス基板および/または第2のガラス基板の一部にしか存在しないことがある。
【0158】
図19A~19Eは、ディスプレイを形成する方法の実施の形態を示している。
図19A~19Eは、凸面曲率を示している;しかしながら、その曲率は、凹面であっても、または互いに同じまたは異なる半径を有する凸面部分と凹面部分の組合せを有してもよい。1つ以上の実施の形態において、方法5000は、積層体5001を、その積層体の第1の表面5005上で測定される第1の曲率半径に冷間曲げする工程を含む。その積層体は、ディスプレイ積層体、タッチパネル積層体、またはタッチパネルとディスプレイを含む積層体であってよい。1つ以上の実施の形態において、そのディスプレイは、液晶ディスプレイまたはOLEDディスプレイであることがある。その積層体は、
図19Aに示されており、ディスプレイ積層体の第1の表面を形成する第1の主面5012およびその第1の主面の反対の第2の主面5014を有する第1のガラス基板5010、第2の主面5014上に配置されたディスプレイおよび/またはタッチパネルモジュールを含む。図示された実施の形態において、そのディスプレイおよび/またはタッチパネルは、第2のガラス基板5030を含む。
図19Aに示された実施の形態において、その積層体は、積層体の冷間曲げ形状を維持するために、冷間曲げの前および最中に、フレーム5020上に配置される。フレーム5020は、ここに記載されたフレーム158の特徴を有してよいことを理解すべきである。1つ以上の実施の形態において、その方法は、第2のガラス基板(またはディスプレイおよび/またはタッチパネルの他の部分)が、第1の曲率半径の10%以内にある第2の曲率半径を有するように、そのディスプレイおよび/またはタッチパネルモジュールを第2の主面に積層する工程を含む。1つ以上の実施の形態において、第1の曲率半径は、約20mmから約1500mmの範囲にある。
図19A~19Eに示された実施の形態において、冷間曲げの後、第2の主面は、冷間曲げの前に同じ面が示すよりも大きい圧縮応力を示す凹面を形成する。いくつかの実施の形態において、その第2の主面は、第1の主面より大きい圧縮応力を示す。1つ以上の実施の形態において、その方法は、第1の表面を真空に引いて、第1の曲率半径を生じることによって、その積層体を冷間曲げする工程を含む。1つ以上の実施の形態において、真空に引く工程は、第1の表面を真空に引く前に、積層体を真空設備上に配置する工程を含む。
図19Aに示された実施の形態において、その方法は、積層体を冷間曲げする前に、第2のガラス基板と第1のガラス基板の間の接着剤層5050を施す工程を含む。いくつかの実施の形態において、その接着剤層は、第2のガラス基板または第1のガラス基板の一部の上に配置される。
【0159】
図19Aに示された実施の形態において、前記ディスプレイモジュールは、第1のガラス基板と反対の第2のガラス基板上に配置された冷間曲げ可能なバックライトユニット5040を備えることがある。
図19Cから19Eに示された実施の形態において、そのモジュールは、ディスプレイまたはタッチパネルのみ(バックライトユニット5040はない)を備える。そのような実施の形態において、そのバックライトユニットもしくは他の機構または構造は、別に提供され、ディスプレイ積層体の湾曲形状を維持するために、
図19Eに示されるように、ディスプレイまたはタッチパネルに取り付けられることがある。いくつかの実施の形態において、バックライトユニット、第2のガラス基板、または他の部品が、冷間曲げガラス基板の湾曲形状を維持する適切な構造を与える場合、フレーム5020が取り外されることがある。いくつかの実施の形態において、そのフレームおよびバックライトユニットは、連携して冷間曲げ形状を維持する。したがって、1つ以上の実施の形態において、ディスプレイ積層体を冷間曲げおよび/または積層する工程は、バックライトユニットを、第1のガラス基板の反対の第2のガラス基板に取り付ける工程を含み、ここで、バックライトユニットは、第2の曲率半径を示すように必要に応じて湾曲している。
【0160】
1つ以上の実施の形態において、前記方法は、フレームを第1のガラス基板に取り付けて、第1の曲率半径を維持すると同時に、ディスプレイ積層体を冷間曲げし、積層する工程を含む。1つ以上の実施の形態において、この方法に使用される第1のガラス基板は強化されている。1つ以上の実施の形態において、第2のガラス基板は強化されていない。1つ以上の実施の形態において、第2のガラス基板の厚さは、前記ガラス基板の厚さより大きい。1つ以上の実施の形態において、前記方法は、前記ディスプレイを乗り物内装システム内に配置する工程を含む。
【0161】
本開示の第4の態様は、乗り物内装システム用フレーム(すなわち、乗り物内装システムに使用するためのフレーム)に関する。1つ以上の実施の形態において、
図21に示されたフレーム158は、第1のフレーム表面1581、その第1のフレーム表面と反対の第2のフレーム表面1582(
図23に示されているような)、およびフレームエッジ1583を備え、その第1のフレーム表面と第2のフレーム表面との間の距離として定義されるフレーム厚を有する。フレーム158は、そのフレーム厚に対して垂直な、その第1または第2のフレーム表面の一方の第1の寸法として定義されるフレーム幅1584、およびそのフレーム厚とフレーム幅の両方に対して垂直な、その第1または第2のフレーム表面の一方の第2の寸法として定義されるフレーム長1585を有する。そのフレームは、ここに記載されているような、高分子材料、金属材料、またはその組合せを含むことがある。そのフレームは、キャスティング法、機械加工、スタンピング、射出成形、押出し、引き抜き成形、樹脂トランスファー成形、および当該技術分野で公知の他の方法などの様々な過程によって形成することができる。1つ以上の実施の形態において、そのフレーム厚は、約1mmから約20mm、例えば、約2mmから約20mm、約3mmから約20mm、約4mmから約20mm、約5mmから約20mm、約6mmから約20mm、約7mmから約20mm、約8mmから約20mm、約9mmから約20mm、約10mmから約20mm、約12mmから約20mm、約14mmから約20mm、約1mmから約18mm、約1mmから約16mm、約1mmから約15mm、約1mmから約14mm、約1mmから約12mm、約1mmから約10mm、約1mmから約8mm、約1mmから約6mm、約1mmから約5mm、約1mmから約4mm、約1mmから約3mm、約1mmから約2mmの範囲内、並びにそれらの間の全ての範囲および部分的範囲にあることがある。
【0162】
1つ以上の実施の形態において、第1のフレーム表面1581は、約20mm以上のフレーム曲率半径を有する。1つ以上の実施の形態において、そのフレーム曲率半径は、約40mm以上、50mm以上、60mm以上、100mm以上、250mm以上、または500mm以上である。例えば、フレーム曲率半径は、約20mmから約1500mm、約30mmから約1500mm、約40mmから約1500mm、約50mmから約1500mm、60mmから約1500mm、約70mmから約1500mm、約80mmから約1500mm、約90mmから約1500mm、約100mmから約1500mm、約120mmから約1500mm、約140mmから約1500mm、約150mmから約1500mm、約160mmから約1500mm、約180mmから約1500mm、約200mmから約1500mm、約220mmから約1500mm、約240mmから約1500mm、約250mmから約1500mm、約260mmから約1500mm、約270mmから約1500mm、約280mmから約1500mm、約290mmから約1500mm、約300mmから約1500mm、約350mmから約1500mm、約400mmから約1500mm、約450mmから約1500mm、約500mmから約1500mm、約550mmから約1500mm、約600mmから約1500mm、約650mmから約1500mm、約700mmから約1500mm、約750mmから約1500mm、約800mmから約1500mm、約900mmから約1500mm、約950mmから約1500mm、約1000mmから約1500mm、約1250mmから約1500mm、約20mmから約1400mm、約20mmから約1300mm、約20mmから約1200mm、約20mmから約1100mm、約20mmから約1000mm、約20mmから約950mm、約20mmから約900mm、約20mmから約850mm、約20mmから約800mm、約20mmから約750mm、約20mmから約700mm、約20mmから約650mm、約20mmから約200mm、約20mmから約550mm、約20mmから約500mm、約20mmから約450mm、約20mmから約400mm、約20mmから約350mm、約20mmから約300mm、約20mmから約250mm、約20mmから約200mm、約20mmから約150mm、約20mmから約100mm、約20mmから約50mm、約60mmから約1400mm、約60mmから約1300mm、約60mmから約1200mm、約60mmから約1100mm、約60mmから約1000mm、約60mmから約950mm、約60mmから約900mm、約60mmから約850mm、約60mmから約800mm、約60mmから約750mm、約60mmから約700mm、約60mmから約650mm、約60mmから約600mm、約60mmから約550mm、約60mmから約500mm、約60mmから約450mm、約60mmから約400mm、約60mmから約350mm、約60mmから約300mm、または約60mmから約250mmの範囲内にあることがある。
【0163】
1つ以上の実施の形態において、前記フレーム曲率半径がその区域に亘り変動する場合、ここに称されているフレーム曲率半径は、第1のフレーム表面の最小曲率半径である。1つ以上の実施の形態において、そのフレーム曲率半径は、フレーム開口(ここに記載されたような)に隣接する最小曲率半径であることがある。フレーム曲率半径とガラス基板の第1の曲率半径を比較する場合、フレーム曲率半径の位置は、第1の曲率半径の位置と同じかまたは近い。言い換えると、フレームのフレーム曲率半径は、ガラス基板または比較の任意の他の表面上で第1の曲率半径が測定されるのと同じ位置またはほぼ同じ位置で測定される。1つ以上の実施の形態において、フレーム曲率半径および第1の曲率半径に関して使用される場合の「近い」という用語は、フレーム曲率半径および第1の曲率半径が、互いに10cm、5cm、または2cmの距離以内の位置で測定されることを意味する。
【0164】
1つ以上の実施の形態において、前記第1のフレーム表面は、フレーム幅1584より大きい幅(
図4のW)またはフレーム長1585より大きい長さ(
図4のL)を有するガラス基板(例えば、
図2~4および7に示されるような、140)に取り付けることができる。言い換えると、第1のフレーム表面は、ガラス基板(1つ以上の実施の形態にしたがってここに記載されたガラス基板140など)、またはより詳しくは、ガラス基板の第2の主面144(
図7に示されるような)に適合されている、またはそれに取り付けるように作られている。先に記載されたように、前記フレームは、ガラス基板に支持を与え、ガラス基板の副面のどの部分も取り囲まないことがある。1つ以上の実施の形態において、ガラス基板の副面に隣接して、ベゼルが加えられることがある。1つ以上の実施の形態において、そのベゼルは、フレームとは別の構成部材であることがあり、必要に応じて、乗り物内装のフレームまたは基部に取り付けることがある。
【0165】
図21に示された実施の形態において、前記フレームは、ディスプレイモジュールを収容するための、第1のフレーム表面1581から第2のフレーム表面に延在するフレーム開口1586を備え、そのディスプレイモジュールは、1つ以上の実施の形態にしたがってここに記載されたディスプレイモジュール150を含むことがある。
【0166】
1つ以上の実施の形態において、ガラス基板140が第1のフレーム表面1581に取り付けられる場合、そのガラス基板(すなわち第1または第2の主面のいずれか)は、フレーム曲率半径の20%以内の第1の曲率半径を有する。1つ以上の実施の形態において、そのガラス基板の第1の曲率半径は、フレーム曲率半径の約19%以下、約18%以下、約17%以下、約16%以下、約15%以下、約14%以下、約13%以下、約12%以下、約11%以下、約10%以下、約9%以下、約8%以下、約7%以下、約6%以下、または約5%以下である。例えば、フレーム曲率半径が1000mmである場合、ガラス基板の第1の曲率半径は、約800mmから約1200mmの範囲内にある。1つ以上の実施の形態において、そのガラス基板(すなわち第1または第2のフレーム表面のいずれか)は、フレームが約1mm以下のフレーム厚を有する場合、フレーム曲率半径の15%から約35%の第1の曲率半径を有する。
【0167】
1つ以上の実施の形態において、前記フレームは、その剛性に関して特徴付けられることがある。1つ以上の実施の形態において、その剛性は、フレーム厚、ガラス基板の曲率半径、およびガラス基板の厚さにしたがって特徴付けられることがある。例えば、ガラス基板が85mmの曲率半径および0.55mmの厚さを有する実施の形態において、フレームは、2GPaのヤング率を有することがあり、ガラス基板の曲率半径の20%以内、またさらには10%以内の曲率半径を達成するために使用されることがある。フレーム厚、フレーム剛性、ガラス厚、ガラス基板の曲率半径、およびフレームの目標曲率半径の間の関係が、表2~5に示されている
【0168】
【0169】
【0170】
【0171】
【0172】
【0173】
【0174】
【0175】
【0176】
1つ以上の実施の形態において、フレーム開口1586内にディスプレイモジュール(例えば、ここに記載されているような150)が配置される。1つ以上の実施の形態において、そのディスプレイモジュールは、フレーム幅より小さいディスプレイ幅またはフレーム長より小さいディスプレイ長を有する。1つ以上の実施の形態において、ディスプレイ幅およびディスプレイ長の両方が、それぞれ、フレーム幅およびフレーム長より小さい。例えば、フレーム幅は、約5cmから約250cm(例えば、約10cmから約250cm、約15cmから約250cm、約20cmから約250cm、約25cmから約250cm、約30cmから約250cm、約35cmから約250cm、約40cmから約250cm、約45cmから約250cm、約50cmから約250cm、約55cmから約250cm、約60cmから約250cm、約65cmから約250cm、約70cmから約250cm、約75cmから約250cm、約80cmから約250cm、約85cmから約250cm、約90cmから約250cm、約95cmから約250cm、約100cmから約250cm、約110cmから約250cm、約120cmから約250cm、約130cmから約250cm、約140cmから約250cm、約150cmから約250cm、約5cmから約240cm、約5cmから約230cm、約5cmから約220cm、約5cmから約210cm、約5cmから約200cm、約5cmから約190cm、約5cmから約180cm、約5cmから約170cm、約5cmから約160cm、約5cmから約150cm、約5cmから約140cm、約5cmから約130cm、約5cmから約120cm、約5cmから約110cm、約5cmから約110cm、約5cmから約100cm、約5cmから約90cm、約5cmから約80cm、または約5cmから約75)の範囲内にあることがある。
【0177】
1つ以上の実施の形態において、前記フレーム長は、約5cmから約250cm(例えば、約10cmから約250cm、約15cmから約250cm、約20cmから約250cm、約25cmから約250cm、約30cmから約250cm、約35cmから約250cm、約40cmから約250cm、約45cmから約250cm、約50cmから約250cm、約55cmから約250cm、約60cmから約250cm、約65cmから約250cm、約70cmから約250cm、約75cmから約250cm、約80cmから約250cm、約85cmから約250cm、約90cmから約250cm、約95cmから約250cm、約100cmから約250cm、約110cmから約250cm、約120cmから約250cm、約130cmから約250cm、約140cmから約250cm、約150cmから約250cm、約5cmから約240cm、約5cmから約230cm、約5cmから約220cm、約5cmから約210cm、約5cmから約200cm、約5cmから約190cm、約5cmから約180cm、約5cmから約170cm、約5cmから約160cm、約5cmから約150cm、約5cmから約140cm、約5cmから約130cm、約5cmから約120cm、約5cmから約110cm、約5cmから約110cm、約5cmから約100cm、約5cmから約90cm、約5cmから約80cm、または約5cmから約75)の範囲内にある。
【0178】
1つ以上の実施の形態において、前記フレーム幅は前記ディスプレイ幅より大きい。ある場合には、そのフレーム幅はディスプレイ幅の1.1倍以上または1.2倍以上である。ある場合には、フレーム幅はディスプレイ幅の1.2倍以上、1.25倍以上、1.3倍以上、1.4倍以上、1.5倍以上、または1.6倍以上である。1つ以上の実施の形態において、フレーム長はディスプレイ長より大きい。ある場合には、そのフレーム長はディスプレイ長の1.1倍以上または1.2倍以上である。ある場合には、フレーム長はディスプレイ長の1.2倍以上、1.25倍以上、1.3倍以上、1.4倍以上、1.5倍以上、または1.6倍以上である。
【0179】
1つ以上の実施の形態において、前記フレーム幅は前記ガラス基板の幅以下である。例えば、そのフレーム幅は、ガラス基板の幅の0.9倍以下(例えば、0.85倍以下、0.8倍以下、0.75倍以下、0.7倍以下、または約0.6倍以下)であることがある。言い換えると、そのガラス基板の幅は、フレーム幅以上(例えば、1.1倍以上、1.15倍以上、1.2倍以上、1.25倍以上、1.3倍以上、または1.4倍以上)であることがある。1つ以上の実施の形態において、フレーム幅はガラス基板の幅以下である。例えば、フレーム長はガラス基板の長さの0.9倍以下(例えば、0.85倍以下、0.8倍以下、0.75倍以下、0.7倍以下、または約0.6倍以下)であることがある。言い換えると、そのガラス基板の長さは、フレーム長以上(例えば、1.1倍以上、1.15倍以上、1.2倍以上、1.25倍以上、1.3倍以上、または1.4倍以上)であることがある。
【0180】
1つ以上の実施の形態において、前記フレームは、複数のディスプレイモジュールおよび/またはタッチパネルを収容するための複数のフレーム開口を備える。1つ以上の実施の形態において、そのフレーム開口は、1つ以上の湾曲したディスプレイモジュールを収容するように形成されている。1つ以上の実施の形態において、フレーム開口1586は、その開口を画成する内部表面1587を備える。内部表面1587は、そのフレーム開口中にディスプレイモジュール(および/またはタッチパネル)を配置するときに、ディスプレイモジュール(および/またはタッチパネル)の機械的整列を与えるまたは可能にすることができる。これにより、ディスプレイモジュール(および/またはタッチパネル)をガラス基板および乗り物内装に対して適切な位置に配置することができる。内部表面がなければ、ディスプレイモジュール(および/またはタッチパネル)は、視覚的または光学的整列手段を使用して、ガラス基板に対して適切な位置に配置されなければならない。これには、費用がかかり、生産時間の増加がもたらされ得る。したがって、フレーム158は、ここに記載された乗り物内装システムを形成するための担体としての機能を果たす。そのフレームは、ガラス基板を支持し、ディスプレイ130を形成するためのディスプレイモジュール(および/またはタッチパネル)との組立てを容易にする。1つ以上の実施の形態において、内部表面1587および第1のフレーム表面1581は、ディスプレイモジュール(および/またはタッチパネル)をフレーム開口中に配置すべき場合、それを取り囲む不透明境界を形成または画成する。そのような実施の形態において、その第1のフレーム表面および内部表面により、画像またはアイコンが示されるディスプレイ(すなわち、表示域)の周りに配置される装飾コーティングまたはフイルムの必要がなくなる。そのようなコーティングまたはフイルムは、その表示域を周囲区域から強調するために、多くの場合、不透明であり、大抵、黒色である。
【0181】
図22は、乗り物内装システム(100、200および/または300)に使用するための例示のディスプレイ(例えば、130、230、330)の分解図を示す。そのディスプレイは、背部筐体180、随意的なディスプレイモジュールホルダ170、ディスプレイモジュール150、フレーム158およびガラス基板140を備える。この実施の形態において、フレーム158は、ディスプレイの前部筐体としての機能を果たす。別の例では、フレームは、乗り物内装システムまたはディスプレイの背部筐体を形成することがある。1つ以上の実施の形態において、そのフレームは、乗り物内装システムまたはディスプレイの全体の筐体の機能を果たすこともある。いくつかの実施の形態において、フレームは、ディスプレイホルダ170の機能も果たすことがあり、別のディスプレイホルダの必要がなくなることがある。1つ以上の実施の形態において、そのフレームは、この中で他に記載されたような、乗り物基部への取付のための追加の取付システムを備えることがある。その取付システムは、接着剤、クリップ、クランプ、スナップ式構成部材などを備えることがある。
【0182】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板および前記フレームは、
図20A~20Cに示されるような、乗り物内装システムのためのカバーガラス・フレームシステムを形成する。1つ以上の実施の形態において、そのカバーガラス・フレームシステムは、ここに記載されたようなフレーム(第1のフレーム表面、その第1のフレーム表面と反対の第2のフレーム表面、フレームエッジ、フレーム厚、フレーム幅、フレーム長、およびフレーム開口を備える)、およびそのフレームの第1のフレーム表面上に配置され、それに取り付けられたガラス基板を備える。このガラス基板は、この中で他に記載されたようなガラス基板(例えば、第1の主面、その第1の主面と反対の第2の主面、副面、厚さ、幅、および長さを備える)を含むことがある。1つ以上の実施の形態において、そのガラス基板の幅はフレーム幅以上であり、ガラス基板の長さはフレーム長以上であり、厚さは1.5mm以下である。1つ以上の実施の形態において、そのガラス基板は、孔または開口を実質的に含まない。1つ以上の実施の形態において、そのガラス基板は、第1または第2の主面と、このガラス基板の下に配置されたタッチパネルとの間でタッチ機能を可能にするように薄い。1つ以上の実施の形態において、そのガラス基板はフレーム開口を完全に覆う。1つ以上の実施の形態において、そのガラス基板はそのフレームの全域に亘り延在する。1つ以上の実施の形態において、フレーム開口に亘り延在するガラス基板の部分は、湾曲していても、平らであってもよい。
【0183】
1つ以上の実施の形態において、前記第1のフレーム表面および前記ガラス基板の内の一方または両方が湾曲していることがある。1つ以上の実施の形態において、そのガラス基板は平らであっても湾曲していてもよい。湾曲したガラス基板が使用される場合、そのガラス基板は、ここに記載されたような、冷間曲げガラス基板であることがある。1つ以上の代わりの実施の形態において、そのガラスは、熱間成形され、フレームの特徴構造を使用して、カバーガラス・フレームシステムおよび/または乗り物内装システムの組立ておよび機能性を改善することがある。1つ以上の実施の形態において、その第1のフレーム表面およびガラス基板の内の一方または両方が平らである。1つ以上の実施の形態において、前記第2のフレーム表面が平らであることがある。
【0184】
前記第1のフレーム表面および前記ガラス基板の内の一方または両方が湾曲している場合、その第1のフレーム表面およびガラス基板の内の一方または両方が(第1と第2の主面の一方または両方で)、約20mm以上(例えば、約40mm以上、50mm以上、60mm以上、100mm以上、250mm以上、または500mm以上)の曲率半径を示すことがある。例えば、その第1のフレーム表面およびガラス基板の内の一方または両方は(第1と第2の主面の一方または両方で)、約20mmから約1500mm、約30mmから約1500mm、約40mmから約1500mm、約50mmから約1500mm、60mmから約1500mm、約70mmから約1500mm、約80mmから約1500mm、約90mmから約1500mm、約100mmから約1500mm、約120mmから約1500mm、約140mmから約1500mm、約150mmから約1500mm、約160mmから約1500mm、約180mmから約1500mm、約200mmから約1500mm、約220mmから約1500mm、約240mmから約1500mm、約250mmから約1500mm、約260mmから約1500mm、約270mmから約1500mm、約280mmから約1500mm、約290mmから約1500mm、約300mmから約1500mm、約350mmから約1500mm、約400mmから約1500mm、約450mmから約1500mm、約500mmから約1500mm、約550mmから約1500mm、約600mmから約1500mm、約650mmから約1500mm、約700mmから約1500mm、約750mmから約1500mm、約800mmから約1500mm、約900mmから約1500mm、約950mmから約1500mm、約1000mmから約1500mm、約1250mmから約1500mm、約20mmから約1400mm、約20mmから約1300mm、約20mmから約1200mm、約20mmから約1100mm、約20mmから約1000mm、約20mmから約950mm、約20mmから約900mm、約20mmから約850mm、約20mmから約800mm、約20mmから約750mm、約20mmから約700mm、約20mmから約650mm、約20mmから約200mm、約20mmから約550mm、約20mmから約500mm、約20mmから約450mm、約20mmから約400mm、約20mmから約350mm、約20mmから約300mm、約20mmから約250mm、約20mmから約200mm、約20mmから約150mm、約20mmから約100mm、約20mmから約50mm、約60mmから約1400mm、約60mmから約1300mm、約60mmから約1200mm、約60mmから約1100mm、約60mmから約1000mm、約60mmから約950mm、約60mmから約900mm、約60mmから約850mm、約60mmから約800mm、約60mmから約750mm、約60mmから約700mm、約60mmから約650mm、約60mmから約600mm、約60mmから約550mm、約60mmから約500mm、約60mmから約450mm、約60mmから約400mm、約60mmから約350mm、約60mmから約300mm、または約60mmから約250mmの範囲内の曲率半径を有することがある。
【0185】
1つ以上の実施の形態において、前記第1のフレーム表面は約20mm以上(約60mm以上、またはこの中で他に記載されたような)の曲率半径を有し、前記ガラス基板はフレーム曲率半径の10%以内(例えば、約9%以下、約8%以下、約7%以下、約6%以下、または約5%以下)の曲率半径を有する。
【0186】
1つ以上の実施の形態において、前記フレーム幅およびフレーム長の内の一方または両方は、約5cmから約250cmの範囲にある。1つ以上の実施の形態において、そのフレーム幅は、ガラス基板の幅以下である(この中で他に記載されたように)、および/またはそのフレーム長は、ガラス基板の長さ以下である(この中で他に記載されたように)。
【0187】
1つ以上の実施の形態において、前記カバーガラス・フレームシステムは、前記内部表面内のフレーム開口中に配置されたディスプレイモジュールを備える。1つ以上の実施の形態において、そのディスプレイモジュールは、ここに記載されたように、フレーム幅より小さいディスプレイ幅またはフレーム長より小さいディスプレイ長を有する。1つ以上の実施の形態において、そのフレームは、各々がディスプレイモジュールおよび/またはタッチパネルを含む、複数のフレーム開口を備える。1つ以上の実施の形態において、そのディスプレイモジュールは湾曲したディスプレイモジュールを含む。
【0188】
この中で他に記載されたように、前記フレーム幅はディスプレイ幅より大きい(ここに記載されたように)、および/または前記フレーム長はディスプレイ長より大きい。そのような実施の形態において、そのフレームにより、乗り物内装システムの設計に適合するようにガラス基板をカスタマイズしつつ、標準的なディスプレイ形状およびサイズの使用が可能になる。そのような実施の形態において、そのガラス基板は、ディスプレイモジュールおよび/またはタッチパネルを越えて延在することがある。そのガラス基板は、標準的なディスプレイモジュールおよびタッチパネルを使用することによって、費用を減少させつつ、規格外のまたは大きい形状を有し、それによって、特別注文の乗り物内装システムの外観をユーザに与えるように設計されることがある。さらに、複数のディスプレイモジュールおよび/またはタッチパネルが、1枚のガラス基板および潜在的に1つのフレーム(すなわち、1つのカバーガラス・フレームシステム)と組み合わされることがある。
【0189】
1つ以上の実施の形態において、前記カバーガラス・フレームシステムにおけるフレームの内部表面1587は、ここに記載されたように、フレーム開口中のディスプレイモジュールの機械的整列を与える。その内部表面および第1のフレーム表面は、ディスプレイモジュールを取り囲む不透明境界を形成することもある。そのような実施の形態において、そのガラス基板は、透明であることがあり、どのような不透明または半透明のコーティングまたはフイルム(例えば、約380nmから約720nmの可視スペクトルに亘り、50%以下、40%以下、30%以下、20%以下、または10%以下の平均光透過率を有するコーティングまたはフイルム)を実質的に含まないことがある。
【0190】
1つ以上の実施の形態において、前記フレームおよび前記ガラス基板は、一体成形されるか、密接に結合されている。1つ以上の実施の形態において、そのフレームおよびガラス基板は、単一ユニットとして作動する。理論で束縛されないが、ガラス基板の厚さが減少し、ガラス基板の曲率半径が減少する(すなわち、湾曲がきつくなるように)につれて、フレームとガラス基板との間にコンプライアンスの移動がある場合、そのガラス基板の破損確率が増すと考えられる。その結果、単一の一体ユニットとしてフレームとガラス基板を提供することによって、ガラス基板とフレームとの間のコンプライアンスの移動がなくなるか、最小になると考えられる。1つ以上の実施の形態において、ガラス基板とフレームとの間の取付けにより、そのフレームとガラス基板が、単一の一体ユニットとして働き、ガラス基板とフレームの一方または両方への衝撃に応答して単一の一体ユニットとして動くのに十分に迅速にまたは速くその一体ユニットが働くことができる。いくつかの実施の形態において、そのフレームとガラス基板は、低質量(すなわち、ディスプレイモジュールと比べて)の単一の一体ユニットである。1つ以上の実施の形態において、そのフレームとガラス基板は、一体成形されて、または密接に結合されて、フレーム開口を除いて、ガラス基板の全域に亘る単一の一体ユニットを形成する。1つ以上の実施の形態において、そのディスプレイモジュールは、フレーム開口でのガラス基板とフレームとの間のコンプライアンスの移動を最小にする。いくつかの実施の形態において、ディスプレイモジュールをガラス基板に取り付けるために使用される接着剤は、コンプライアンスの移動をさらに最小にすることができる。
【0191】
1つ以上の実施の形態において、前記フレームおよび前記ガラス基板は、そのフレームおよびガラス基板のいずれか一方または両方への衝撃の前、最中、および後に、互いに実質的に同じ応力を経験する一体ユニットを形成するように取り付けられている。1つ以上の実施の形態において、第2のフレーム表面の一部に対する衝撃によって生じる、フレームが示す最大応力は、その第2のフレーム表面の一部に隣接する第1の主面の一部に亘り測定される、ガラス基板が示す最大応力の10%以内である。1つ以上の実施の形態において、第1の主面の全体に亘り測定される、ガラス基板が示す最大応力は、前記衝撃により生じる、フレームが示す最大応力の10%以内である。1つ以上のそのような実施の形態において、ここに記載された衝撃は、6.8kgの質量を有する衝撃部材により与えられることがある。1つ以上の実施の形態において、そのフレームおよびガラス基板の内の一方または両方に対する衝撃区域での衝撃の前、最終および後に、そのガラス基板は、その衝撃区域での局所曲げに対して実質的に耐性である。
【0192】
1つ以上の実施の形態において、前記カバーガラス・フレームシステムは、ガラス基板140の副面146を少なくとも部分的に取り囲むベゼル1590を備えることがある。
図23に示されているように、ベゼル1590は、第2の主面1582から離れる方向に第1の主面1581から垂直に延在することがある。
図24に示されているように、ベゼル1590は、フレームエッジ1583の延長部を形成し、第1の主面から垂直に延在することがある。そのベゼルは、ガラス基板の厚さ以上の高さを有することがある。
図23に示されているように、1つ以上の実施の形態のベゼルは、そのベゼルがガラス基板の第1または第2の主面と同一平面にあるように、ガラス基板の厚さと等しい高さを有することがある。
図24に示されているように、そのベゼルは、当該ベゼルが突き出ており、ガラス基板の第1または第2の主面を越えて延在するように、ガラス基板の厚さより大きい高さを有することがある。
【0193】
1つ以上の実施の形態において、前記ベゼルは、ガラス基板またはフレームの剛性より大きい剛性を有する材料から作られている。例えば、そのベゼルは、アルミニウムなどの、軽量であることがある、金属から形成されることがある。1つ以上の実施の形態において、前記カバーガラス・フレームシステムは、
図23および24に示されるように、ベゼルとガラス基板との間に配置された緩衝材1592を備える。その緩衝材は、ガラス基板およびフレームの両方と比べて、低モジュラスで低硬度(low durometer)の材料を含むことがある。その緩衝材のコンプライアンスまたは緩衝材の厚さは、ガラス基板の曲率半径が減少している、または最低値にある場所(すなわち、曲率が最もきつい場所)で増加させられることがある。1つ以上の実施の形態において、ベゼル1590は、そのカバーガラス・フレームシステムとは別に機能する。そのような実施の形態において、ベゼルに衝撃が与えられたときに、その衝撃からのエネルギーは、ベゼルと緩衝材によって吸収され、ガラス基板および/またはフレームへのコンプライアンスの移動が最小になる。1つ以上の実施の形態において、衝撃からのエネルギーがガラス基板および/またはフレームに移動した場合、そのガラス基板およびフレームは、そのような移動に応答して、単一の一体ユニットとして動く。
【0194】
1つ以上の実施の形態において、前記ガラス基板の副面146は、四点曲げ試験で測定して、約200MPa以上(例えば、約250MPa以上、約300MPa以上、約350MPa以上、または約400MPa以上)のエッジ強度を有する。1つ以上の実施の形態において、そのエッジは、副面の表面傷のサイズを減少させることによって強化されている。1つ以上の実施の形態において、その傷サイズは、化学エッチング、機械的研磨または当該技術分野で公知の他の手段によって、副面の一部を除去することによって減少されている。1つ以上の実施の形態において、その副面は、15μm以下(例えば、約10μm以下、5μm以下、2.5μm以下、または0.4μm以下)の最大傷サイズを有する。1つ以上の実施の形態において、第1の主面および/または第2の主面も、(化学エッチング、機械的研磨または当該技術分野で公知の他の手段によって、主面の一部を除去することによって)減少させられる。1つ以上の実施の形態において、その第1および/または第2の主面は、15μm以下(例えば、約10μm以下、5μm以下、2.5μm以下、または0.4μm以下)の最大傷サイズを有する。
【0195】
1つ以上の実施の形態において、前記カバーガラス・フレームシステムは、前記ディスプレイモジュールと前記ガラス基板との間に配置された接着剤を備える。適切な接着剤の例がここに記載されている。1つ以上の実施の形態において、内部表面1587は、フレーム開口1586内にその接着剤を含んでいる。1つ以上の実施の形態において、内部表面1587によりフレーム開口内に接着剤を封じ込めると、使用される接着剤の量およびディスプレイモジュールとガラス基板との間の接着剤の厚さを制御することができる。これにより、光学性能が向上し、製造中の収率が高くなる。1つ以上の実施の形態において、その接着剤は、除去できるゲル接着剤を含むことがあり、コンプライアントおよび圧縮性であると特徴付けられることがある。
【0196】
1つ以上の実施の形態において、前記カバーガラス・フレームシステムは、この中で他に記載されたように、ディスプレイモジュールとガラス基板との間に空隙を含む。いくつかの実施の形態において、そのディスプレイモジュールに隣接するガラス基板の第2の主面は、反射防止コーティングを備える。ある場合には、第1の主面と第2の主面の両方が反射防止コーティングを備える。
【0197】
1つ以上の実施の形態において、前記カバーガラス・フレームシステムは、そのカバーガラス・フレームシステムを乗り物内装ベースに取り付けるための搭載システムを備える。その搭載システムは、その乗り物内装ベースおよびカバーガラス・フレームシステムのいずれか一方または両方に対する衝撃の後に、そのカバーガラス・フレームシステムを乗り物内装ベースに対して動かせるように作られることがある。1つ以上の実施の形態において、その搭載システムは、カバーガラス・フレームシステムを乗り物内装ベースに一時的に取り付ける。一例において、その搭載システムは、乗り物内装ベースの対応する金属表面に取り付けるための、第2のフレーム表面およびフレームエッジの一方または両方に取り付けられた1つ以上の磁石を含む磁石システムを備える。別の例では、その搭載システムは、乗り物内装ベースの対応する複数のピンに取り付けるための、第2のフレーム表面およびフレームエッジの一方または両方に取り付けられた複数のゴム製パッキングを含む。別の例では、その搭載システムは、乗り物内装ベースとカバーガラス・フレームシステムとの間に取り付けられた複数のバネを含む。
【0198】
1つ以上の実施の形態において、6.8kgの質量を有する衝撃部材が、5.35m/sから6.69m/sの衝撃速度でカバーガラス・フレームシステムのガラス基板の第1の主面(必要に応じて、ディスプレイモジュールを備える)に衝突したときに、衝撃部材の減速は120g(重力加速度)以下である。1つ以上の実施の形態において、衝撃部材の減速は、衝突の時間に亘るどの3ミリ秒の間隔についても、80g以下である。
【0199】
1つ以上の実施の形態において、前記カバーガラス・フレームシステムは、第1の主面上に配置された耐引掻性フイルムまたはコーティングを備える。1つ以上の実施の形態において、その耐引掻性フイルムは取り外しできる。
【0200】
本開示の別の態様は、乗り物内装システム向けのカバーガラスシステムを形成する方法に関する。1つ以上の実施の形態において、その方法は、
図25Aに示されるように、平らであっても、湾曲していてもよい、この中で他に記載されたフレームを提供する工程、および
図25Bに示されるように、ガラス基板140(ここに記載されたような)をそのフレームに取り付ける工程を含む。フレーム158は、さらに別の工程において、ガラス基板の担体の働きをする。1つ以上の実施の形態において、その方法は、
図25Bに示されるように、フレーム開口1586をガラス基板140で完全に覆う工程を含む。
図25Bは、(第2の主面が第1のフレーム表面1581と接触するように)フレームの第1のフレーム表面およびガラス基板の第1の主面を示している。1つ以上の実施の形態において、ガラス基板をフレームに取り付ける工程は、ガラス基板の第2の主面と第1のフレーム表面との間に接着剤を施す工程を含む。1つ以上の実施の形態において、その接着剤は、第2の主面の全てを覆う。1つ以上の実施の形態において、その接着剤は、フレーム開口を覆う部分を除いて、第2の主面の全てを覆う。
【0201】
1つ以上の実施の形態において、第1のフレーム表面およびガラス基板の内の一方または両方は平らである。1つ以上の実施の形態において、第2のフレーム表面は平らである。いくつかの実施の形態において、第1のフレーム表面およびガラス基板の内の一方または両方は、約20mm以上の曲率半径を有する。ガラス基板が湾曲しているそのような実施の形態において、ガラス基板は、フレームに取り付けられる前に、冷間曲げされている。ある場合には、第1のフレーム表面は約20mm以上の曲率半径を有し、ガラス基板は、その第1のフレーム表面の曲率半径の10%以内の曲率半径を有する。1つ以上の実施の形態において、ガラス基板をフレームに取り付ける工程は、第1のフレーム表面および第2の主面の一方または両方に接着剤を施す工程、およびその接着剤がガラス基板とフレームとの間にあるように、ガラス基板とフレームを積層する工程を含む。1つ以上の実施の形態において、その方法は、
図25Cに示されるように、前記内部表面内にあるフレーム開口1586中にディスプレイモジュール150またはタッチパネルを配置する工程を含む。
図25Cは、第2のフレーム表面1582の観点からの
図25Bのフレームおよびガラス基板の斜視図である。1つ以上の実施の形態において、ディスプレイモジュール150は、フレーム幅より小さいディスプレイ幅またはフレーム長より小さいディスプレイ長を有する。フレームが複数のフレーム開口を備える1つ以上の実施の形態において、その方法は、フレーム開口の各々の中に、複数のディスプレイモジュール、タッチパネル、またはディスプレイモジュールとタッチパネルを配置する工程を含む。1つ以上の実施の形態において、その方法は、ディスプレイモジュールまたはタッチパネルの他の構成部材(例えば、バックライトユニット154)と共に、
図25Dに示されるように、ガラス基板の第2の主面にそのディスプレイモジュールまたはタッチパネルを積層する工程を含む。1つ以上の実施の形態において、内部表面内にあるフレーム開口中にディスプレイモジュールまたはタッチパネルを配置する工程は、内部表面を使用して、ディスプレイモジュールを機械的に整列する工程を含む。ある場合には、その内部表面および第1のフレーム表面は、この中で他に記載されたように、ディスプレイモジュールを取り囲む不透明境界を形成または画成する。1つ以上の実施の形態において、その方法は、ガラス基板をフレームに取り付ける前に、ガラス基板の副面を強化する工程を含む。1つ以上の実施の形態において、副面を強化する工程は、化学エッチングまたは機械的研磨によって副面の一部を除去する工程を含む。1つ以上の実施の形態において、結果として得られた副面は、四点曲げ試験で測定して、約200MPa以上のエッジ強度を示す。
【0202】
1つ以上の実施の形態において、前記方法は、ガラス基板が担体としてのフレームに取り付けられている間に、ディスプレイモジュールをガラス基板に取り付ける工程を含む。1つ以上の実施の形態において、ディスプレイモジュールをガラス基板に取り付ける工程は、ディスプレイモジュールとガラス基板との間に接着剤を施す工程を含み、内部表面は、フレーム開口内に接着剤を含む。1つ以上の実施の形態において、その方法は、ディスプレイモジュールとガラス基板との間に空隙を形成する工程を含む。
【0203】
1つ以上の実施の形態において、前記方法は、フレームおよびガラス基板を取り付けて、フレームとガラス基板のいずれか一方または両方への衝撃の前、最中および後に、互いに実質的に同じ応力を経験する、この中で他に記載されたような単一の一体ユニットを形成する工程を含む。1つ以上の実施の形態において、第2のフレーム表面の一部への衝撃により生じる、フレームが示す最大応力は、その第2のフレーム表面の一部に隣接する第1の主面の一部に亘り測定される、ガラス基板が示す最大応力の10%以内である。1つ以上の実施の形態において、第1の主面の全体に亘り測定される、ガラス基板が示す最大応力は、前記衝撃により生じる、フレームが示す最大応力の10%以内である。1つ以上の実施の形態において、フレームおよびガラス基板のいずれか一方または両方の衝撃区域での衝撃の前、最中および後に、そのガラス基板は、その衝撃区域での局所曲げに耐える。
【0204】
1つ以上の実施の形態において、前記方法は、フレームおよびガラス基板を乗り物内装ベースに搭載する工程を含む。いくつかの実施の形態において、その方法は、ここに記載された搭載システムを使用することがある。1つ以上の実施の形態において、その方法は、第1の主面上に耐引掻性フイルムまたはコーティングを施す工程を含む。ある選択肢において、そのフイルムは取り外しできる。
【0205】
別の態様は、乗り物内装システム向けのカバーガラスシステムを形成する方法において、1つ以上の実施の形態による、ここに記載されたようなカバーガラス・フレームシステムを提供する工程、および内部表面内のフレーム開口中にディスプレイモジュールまたはタッチパネルを配置する工程を有してなり、そのディスプレイは、フレーム幅より小さいディスプレイ幅またはフレーム長より小さいディスプレイ長を有する、方法に関する。1つ以上の実施の形態において、フレーム開口中にディスプレイモジュールまたはタッチパネルを配置する工程は、内部表面を使用して、ディスプレイモジュールを機械的に整列する工程を含む。言い換えると、その内部表面は、フレーム開口中のディスプレイモジュールの配置を導く物的障壁である。1つ以上の実施の形態において、その方法は、そのディスプレイモジュールまたはタッチパネルをガラス基板の第2の主面に積層する工程を含む。1つ以上の実施の形態において、その方法は、ディスプレイモジュールとガラス基板との間に空隙を形成する工程を含む。
【0206】
1つ以上の実施の形態において、前記方法は、ガラス基板が担体としてのフレームに取り付けられている間に、ディスプレイモジュールをガラス基板に取り付ける工程を含む。ディスプレイモジュールをガラス基板に取り付ける工程は、ディスプレイモジュールとガラス基板との間に接着剤を施し、よって、内部表面がフレーム開口内にその接着剤を含む工程を含むことができる。1つ以上の実施の形態において、その方法は、フレームおよびガラス基板を取り付けて、フレームおよびガラス基板のいずれか一方または両方への衝撃の前、最中および後に、互いに実質的に等しい応力を経験する単一の一体ユニットを形成する工程を含む。1つ以上の実施の形態において、第2のフレーム表面の一部に対する衝撃によって生じる、フレームが示す最大応力は、その第2のフレーム表面の一部に隣接する第1の主面の一部に亘り測定される、ガラス基板が示す最大応力の10%以内である。1つ以上の実施の形態において、第1の主面の全体に亘り測定される、ガラス基板が示す最大応力は、前記衝撃により生じる、フレームが示す最大応力の10%以内である。いくつかの実施の形態において、フレームおよびガラス基板のいずれか一方または両方への衝撃区域での衝撃の前、最中および後に、ガラス基板は、その衝撃区域での局所曲げに耐える。
【0207】
前記方法は、前記カバーガラス・フレームシステムを乗り物内装ベースに搭載する工程を含む。1つ以上の実施の形態において、カバーガラス・フレームシステムを乗り物内装ベースに搭載する工程は、フレームに搭載システムを取り付ける工程を含み、その搭載システムにより、乗り物内装ベースおよびカバーガラス・フレームシステムのいずれか一方または両方への衝撃の後に、カバーガラス・フレームシステムが乗り物内装ベースに対して動くことができる。1つ以上の実施の形態において、その搭載システムは、カバーガラス・フレームシステムを乗り物内装ベースに一時的に取り付ける。その搭載システムは磁石システムを含むことがあり、その磁石システムは、乗り物内装ベースの対応する金属表面に取り付けるための、第2のフレーム表面およびフレームエッジの一方または両方に取り付けられた1つ以上の磁石を備える。別の例では、その搭載システムは、乗り物内装ベースの対応する複数のピンに取り付けるための、第2のフレーム表面およびフレームエッジの一方または両方に取り付けられた複数のゴム製パッキングを含む。さらに別の例では、その搭載システムは、乗り物内装ベースとカバーガラス・フレームシステムとの間に取り付けられた複数のバネを含む。1つ以上の実施の形態の方法は、第1の主面上に耐引掻性フイルムまたはコーティングを施す工程をさらに含む。その耐引掻性フイルムは取り外せることがある。
【実施例0208】
実施例1
実施例1は、化学強化され、約1000mmの第1の曲率半径を示す、0.55mm厚のガラス基板から形成されたディスプレイを含んだ。そのガラス基板は平らで与えられ、1つの主面(第2の主面)が、1000mmの曲率半径を有する真空チャック上に置かれた。そのガラス基板の主面を真空に引いて、約1000mmの第1の曲率半径を示すようにガラス基板を一時的に冷間成形し、真空チャックの曲率半径に一致させた。真空を除いた場合、そのガラス基板は、平らな状態に戻り、もはや冷間曲げされていないであろう。ガラス基板を真空チャック上に置き、一時的に冷間曲げしている間に、商標名8215で3M Corporationにより供給された、厚さ250μmの接着剤の層をガラス基板の第1の主面(すなわち、露出され、真空チャックと接触としてない面)に施した。垂直力をローラに印加して、冷間曲げされたガラス基板の第1の主面に接着剤を積層させた。この接着剤層は、担体フイルムを含み、これは、接着剤層を冷間曲げされたカラス基板に積層した後に、除去された。
【0209】
第2のガラス基板(液晶ディスプレイのガラス基板であった)をその接着剤層上に配置した。この第2のガラス基板は、ローラを使用し、垂直力を印加して、冷間曲げされ、接着剤層に積層された。第2のガラス基板の積層中、そのガラス基板は、真空を使用して、一時的に冷間曲げされ続けた。第2のガラス基板の積層後、第2のガラス基板にバックライトおよびフレームを施した。実施例1において、フレームとガラス基板との間に、両面テープを施した。この両面テープは、商標名VHB(商標)Tapeで3M Corporationにより供給された両面アクリル発泡テープであった。フレームは、L字形のベゼルを有した。そのフレームおよびバックライトユニットの組立てにより、ディスプレイの形成が完了した。次に、ガラス基板から真空を除き、ディスプレイを取り外した。冷間曲げされたガラス基板は、永久的に冷間曲げされており、第1の曲率半径を有した。そのディスプレイモジュール(および具体的に、第2のガラス基板)は、第1の曲率半径に近いまたは一致する第2の曲率半径を示した。
【0210】
態様(1)は、ガラス基板を冷間曲げする方法において、フレーム上にガラス基板を支持させる工程であって、そのガラス基板は、第1の主面およびその第1の主面と反対の第2の主面を有し、そのフレームは湾曲支持面を有し、そのガラス基板の第1の主面は、そのフレームの湾曲支持面に面している、工程;およびフレームにより支持されている間にガラス基板に空気圧差を印加して、ガラス基板がフレームの湾曲支持面の湾曲形状に従うようにガラス基板を曲げ、湾曲ガラス基板を形成する工程であって、この湾曲ガラス基板の第1の主面は湾曲部を含み、その湾曲ガラス基板の第2の主面は湾曲部を含む、工程を有してなり、その空気圧差を印加する最中に、ガラス基板の最高温度は、そのガラス基板のガラス軟化点よりも低い方法に関する。
【0211】
態様(2)は、フレームの湾曲支持面とガラス基板の第1の主面との間に接着剤を施す工程;および空気圧差の印加中に、ガラス基板の第1の主面をフレームの支持面に接着剤で結合する工程をさらに含む、態様(1)の方法に関する。
【0212】
態様(3)は、その接着剤が熱硬化性接着剤であり、結合する工程が、ガラス基板を、フレームにより支持されている間に、熱硬化性接着剤の硬化温度以上かつガラス基板のガラス軟化点未満の温度に加熱する工程を含む、態様(2)の方法に関する。
【0213】
態様(4)は、空気圧差を印加する工程が、ガラス基板とフレームの周りに真空を生じる工程を含む、態様(1)から(3)のいずれか1つの方法に関する。
【0214】
態様(5)は、その真空が、フレーム上にガラス基板を支持する真空設備により生じる、態様(4)の方法に関する。
【0215】
態様(6)は、ガラス基板およびフレームを気密収容器内に包囲する工程をさらに含み、その気密収容器が真空に引かれる、態様(4)の方法に関する。
【0216】
態様(7)は、その気密収容器が可撓性高分子外皮である、態様(6)の方法に関する。
【0217】
態様(8)は、空気圧差を印加する工程が、ガラス基板とフレームの周りの空気圧を上昇させる工程を含む、態様(1)から(3)のいずれか1つの方法に関する。
【0218】
態様(9)は、ガラス基板とフレームを過圧装置内に取り囲む工程を含み、その過圧装置内で気圧が上昇する、態様(8)の方法に関する。
【0219】
態様(10)は、フレームの湾曲支持面が、凹面湾曲部および/または凸面湾曲部を含み、第1の主面が凹面湾曲部および/または凸面湾曲部を含むように、ガラス基板が曲げられる、態様(1)から(9)のいずれか1つの方法に関する。
【0220】
態様(11)は、ガラス基板が、第1の主面が圧縮応力CS1下にあり、第2の主面が圧縮応力CS2下にあるようなガラス材料の強化片であり、曲げの前に、CS1はCS2と等しく、曲げの後に、CS1はCS2と異なる、態様(1)から(10)のいずれか1つの方法に関する。
【0221】
態様(12)は、第1の主面の湾曲部が凹面部であり、第2の主面の湾曲部が凸面部であり、曲げの後に、CS1はCS2より大きい、態様(11)の方法に関する。
【0222】
態様(13)は、ガラス基板が、化学強化されている、および熱的に強化されているの少なくとも一方である、態様(11)または態様(12)の方法に関する。
【0223】
態様(14)は、第1と第2の主面の間で測定されたガラス基板の最大厚さが1.5mm以下である、態様(1)から(13)のいずれか1つの方法に関する。
【0224】
態様(15)は、第1と第2の主面の間で測定されたガラス基板の最大厚さが0.3mmから0.7mmである、態様(1)から(13)のいずれか1つの方法に関する。
【0225】
態様(16)は、第1の主面の湾曲部が凹面部であり、第2の主面の湾曲部が凸面部であり、その第1の主面が、凸面形状を有する第2の湾曲部を含み、その第2の主面が、凹面形状を有する第2の凸面部を含む、態様(1)から(15)のいずれか1つの方法に関する。
【0226】
態様(17)は、そのフレームにディスプレイモジュールを取り付ける工程をさらに含む、態様(1)から(16)のいずれか1つの方法に関する。
【0227】
態様(18)は、ディスプレイモジュールを取り付ける工程が、空気圧差の印加中に、ディスプレイモジュールをフレームに接着剤で結合させる工程を含む、態様(17)の方法に関する。
【0228】
態様(19)は、ディスプレイモジュールをフレームに結合させる接着剤が、光学的に透明な接着剤である、態様(18)の方法に関する。
【0229】
態様(20)は、ガラス基板の温度が、曲げの最中または後に、ガラス軟化点より高く上昇させられず、湾曲ガラス基板が、ガラス軟化点より高い温度に加熱することにより湾曲形状に曲げられたガラス基板の光学的性質より優れた光学的性質を有する、態様(1)から(19)のいずれか1つの方法に関する。
【0230】
態様(21)は、乗り物内装システムにおいて、曲面を有する基部;その曲面上に配置されたディスプレイであって、第1の主面、その第1の主面と反対の第2の主面、およびその第1の主面と第2の主面を接続する副面、その第1の主面と第2の主面との間の距離として定義される厚さ、その厚さに対して垂直な第1または第2の主面の一方の第1の寸法として定義される幅、および厚さと幅の両方に対して垂直な第1または第2の主面の一方の第2の寸法として定義される長さを有する湾曲ガラス基板を含み、ここで、厚さは1.5mm以下であり、第2の主面は、20mm以上の第1の曲率半径を有する、ディスプレイ;および第2の主面に取り付けられ、第2の曲率半径を有するディスプレイモジュールを備え、第1の曲率半径が、曲面の曲率半径および第2の曲率半径の内の一方または両方の10%以内にある、乗り物内装システムに関する。
【0231】
態様(22)は、幅が約5cmから約250cmの範囲にあり、長さが約5cmから約250cmである、態様(21)の乗り物内装システムに関する。
【0232】
態様(23)は、湾曲ガラス基板が強化されている、態様(21)または(22)の乗り物内装システムに関する。
【0233】
態様(24)は、湾曲ガラス基板が冷間曲げされている、態様(21)から(23)のいずれか1つの乗り物内装システムに関する。
【0234】
態様(25)は、ガラス基板とディスプレイモジュールとの間に接着剤をさらに備える、態様(21)から(24)のいずれか1つの乗り物内装システムに関する。
【0235】
態様(26)は、ガラス基板が、副面に隣接した外周を含み、接着剤が、第2の主面の外周とディスプレイモジュールとの間に配置されている、態様(25)の乗り物内装システムに関する。
【0236】
態様(27)は、ディスプレイモジュールが第2のガラス基板およびバックライトユニットを含み、その第2のガラス基板が、第1の主面に隣接して、バックライトユニットと第1の主面との間に配置されており、バックライトユニットが、第2の曲率半径を示すように、必要に応じて湾曲している、態様(21)から(26)のいずれか1つの乗り物内装システムに関する。
【0237】
態様(28)は、第2のガラス基板が、必要に応じて冷間曲げされている湾曲した第2のガラス基板を含む、態様(27)の乗り物内装システムに関する。
【0238】
態様(29)は、ディスプレイモジュールが、バックライトユニットを少なくとも部分的に取り囲むフレームをさらに含む、態様(27)または(28)の乗り物内装システムに関する。
【0239】
態様(30)は、そのフレームが第2のガラス基板を少なくとも部分的に取り囲む、態様(29)の乗り物内装システムに関する。
【0240】
態様(31)は、そのフレームがガラス基板の副面を少なくとも部分的に取り囲む、態様(29)または(30)の乗り物内装システムに関する。
【0241】
態様(32)は、ガラス基板の副面が、フレームに取り囲まれていない、態様(29)または(30)の乗り物内装システムに関する。
【0242】
態様(33)は、フレームがL字形を有する、態様(29)の乗り物内装システムに関する。
【0243】
態様(34)は、第1の主面および第2の主面のいずれか一方または両方が、表面処理を含む、態様(21)から(33)のいずれか1つの乗り物内装システムに関する。
【0244】
態様(35)は、その表面処理が、第1の主面および第2の主面の少なくとも一部を覆う、態様(34)の乗り物内装システムに関する。
【0245】
態様(36)は、その表面処理が、簡単に洗浄できる表面、防眩表面、反射防止表面、触覚表面、および装飾表面の内のいずれか1つを含む、態様(34)または(35)の乗り物内装システムに関する。
【0246】
態様(37)は、その表面処理が、簡単に洗浄できる表面、防眩表面、反射防止表面、触覚表面、および装飾表面の内の少なくとも2つを含む、態様(36)の乗り物内装システムに関する。
【0247】
態様(38)は、第1の主面が防眩表面を備え、第2の主面が反射防止表面を備える、態様(37)の乗り物内装システムに関する。
【0248】
態様(39)は、第1の主面が反射防止表面を備え、第2の主面が防眩表面を備える、態様(37)の乗り物内装システムに関する。
【0249】
態様(40)は、第1の主面が防眩表面と反射防止表面のいずれか一方または両方を備え、第2の主面が装飾表面を備える、態様(37)の乗り物内装システムに関する。
【0250】
態様(41)は、その装飾表面が外周の少なくとも一部に配置され、その内部は、その装飾表面を実質的に含まない、態様(37)の乗り物内装システムに関する。
【0251】
態様(42)は、その装飾表面が、木目デザイン、艶消し金属デザイン、グラフィックデザイン、肖像画、およびロゴの内のいずれか1つを含む、態様(36)から(41)のいずれか1つの乗り物内装システムに関する。
【0252】
態様(43)は、防眩表面が、エッチングされた表面を含み、反射防止表面が多層コーティングを含む、態様(36)から(42)のいずれか1つの乗り物内装システムに関する。
【0253】
態様(44)は、タッチ機能をさらに備える、態様(21)から(43)のいずれか1つの乗り物内装システムに関する。
【0254】
態様(45)は、前記基部が、センターコンソール、ダッシュボード、アームレスト、ピラー、シートバック、床板、ヘッドレスト、ドアパネル、およびハンドルの内のいずれか1つを含む、態様(21)から(44)のいずれか1つの乗り物内装システムに関する。
【0255】
態様(46)は、その乗り物が、自動車、船舶、および航空機のいずれか1つである、態様(21)から(45)のいずれか1つの乗り物内装システムに関する。
【0256】
態様(47)は、ディスプレイを形成する方法において、その方法は、第1の主面およびその第1の主面と反対の第2の主面を有するガラス基板を、第2の主面に測定される第1の曲率半径に冷間曲げする工程、およびそのガラス基板に第1の曲率半径を維持しながらディスプレイモジュールを第1の主面に積層させて、ディスプレイを形成する工程であって、そのディスプレイモジュールは、第1の曲率半径の10%以内の第2の曲率半径を有する工程を有してなる方法に関する。
【0257】
態様(48)は、ガラス基板を冷間曲げする工程が、第2の主面を真空に引いて、第1の曲率半径を生じる工程を含む、態様(47)の方法に関する。
【0258】
態様(49)は、真空に引く工程が、第2の主面を真空に引く前に、ガラス基板を真空設備上に配置する工程を含む、態様(48)の方法に関する。
【0259】
態様(50)は、接着剤が第1の主面とディスプレイモジュールとの間に配置されるように、ディスプレイモジュールを第1の主面に積層する前に、第1の主面に接着剤を積層させる工程を含む、態様(47)から(49)のいずれか1つの方法に関する。
【0260】
態様(51)は、ディスプレイモジュールを積層させる工程が、前記ガラス基板に第2のガラス基板を積層させる工程、およびその第2のガラス基板にバックライトユニットを取り付ける工程を含み、そのバックライトユニットは、第2の曲率半径を示すように、必要に応じて湾曲している、態様(47)から(50)のいずれか1つの方法に関する。
【0261】
態様(52)は、第2のガラス基板を積層させる工程が、第2のガラス基板を冷間曲げする工程を含む、態様(51)の方法に関する。
【0262】
態様(53)は、バックライトユニットと共にフレームを第2のガラス基板に取り付ける工程をさらに含む、態様(51)または態様(52)の方法に関する。
【0263】
態様(54)は、接着剤が第2のガラス基板と前記ガラス基板との間に配置されている、態様(51)から(53)のいずれか1つの方法に関する。
【0264】
態様(55)は、第2の主面から真空を除去する工程をさらに含む、態様(48)から(54)のいずれか1つの方法に関する。
【0265】
態様(56)は、第2の主面から真空を除去する工程が、真空設備からディスプレイを取り出す工程を含む、態様(55)の方法に関する。
【0266】
態様(57)は、前記ガラス基板の厚さが約1.5mm以下である、態様(47)から(56)のいずれか1つの方法に関する。
【0267】
態様(58)は、前記ガラス基板が強化されている、態様(47)から(57)のいずれか1つの方法に関する。
【0268】
態様(59)は、前記第2のガラス基板が強化されていない、態様(47)から(58)のいずれか1つの方法に関する。
【0269】
態様(60)は、第2のガラス基板の厚さが、前記ガラス基板の厚さより大きい、態様(51)から(59)のいずれか1つの方法に関する。
【0270】
態様(61)は、第1の曲率半径が約20mmから約1500mmの範囲にある、態様(47)から(60)のいずれか1つの方法に関する。
【0271】
態様(62)は、接着剤の厚さが約1mm以下である、態様(50)から(61)のいずれか1つの方法に関する。
【0272】
態様(63)は、ディスプレイを乗り物内装システム内に配置する工程をさらに含む、態様(47)から(62)のいずれか1つの方法に関する。
【0273】
態様(64)は、乗り物内装システムを提供するためのキットにおいて、第1の主面、その第1の主面と反対の第2の主面、およびその第1の主面と第2の主面を接続する副面、その第1の主面と第2の主面との間の距離として定義される厚さ、その厚さに対して垂直な第1または第2の主面の一方の第1の寸法として定義される幅、および厚さと幅の両方に対して垂直な第1または第2の主面の一方の第2の寸法として定義される長さを有する湾曲ガラス基板であって、厚さは1.5mm以下であり、第2の主面は第1の曲率半径を有する、湾曲ガラス基板;および前記第1の曲率半径を有する曲面を有するフレームであって、その曲面が湾曲ガラス基板の第2の主面に結合されている、フレームを含むキットに関する。
【0274】
態様(65)は、第1の曲率半径が250nm以上であり、幅が約5cmから約250cmの範囲にあり、長さが約5cmから約250cmである、態様(64)のキットに関する。
【0275】
態様(66)は、湾曲ガラス基板が冷間曲げされている、態様(64)または(65)のキットに関する。
【0276】
態様(67)は、ディスプレイモジュール、タッチパネル、またはディスプレイモジュールとタッチパネルをさらに含む、態様(64)から(66)のいずれか1つのキットに関する。
【0277】
態様(68)は、ディスプレイモジュールがディスプレイおよびバックライトユニットを含む、態様(67)のキットに関する。
【0278】
態様(69)は、ディスプレイが液晶ディスプレイまたは有機発光ダイオードディスプレイである、態様(68)のキットに関する。
【0279】
態様(70)は、ディスプレイが、湾曲した第2のガラス基板を含む、態様(68)または(69)のキットに関する。
【0280】
態様(71)は、タッチパネルが、湾曲した第2のガラス基板を含む、態様(65)のキットに関する。
【0281】
態様(72)は、第2のガラス基板が、第1の曲率半径の10%以内の第2の曲率半径を有する表示面を含む、態様(70)または(71)のキットに関する。
【0282】
態様(73)は、第2のガラス基板が、湾曲ガラス基板またはフレームへの取付けのための接着剤層を含む、態様(70)から(72)のいずれか1つのキットに関する。
【0283】
態様(74)は、第2のガラス基板が第1の主面またはフレームに取り付けられ、バックライトユニットが、第2のガラス基板が湾曲ガラス基板とバックライトユニットとの間になるように、第2のガラス基板に取り付けられるように作られている、態様(70)から(73)のいずれか1つのキットに関する。
【0284】
態様(75)は、ディスプレイが、実質的に平らでありかつ第1の曲率半径の10%以内の第2の曲率半径に冷間曲げ可能である第2のガラス基板を含む、態様(68)から(69)のいずれか1つのキットに関する。
【0285】
態様(76)は、タッチパネルが、実質的に平らでありかつ第1の曲率半径の10%以内の第2の曲率半径に冷間曲げ可能である第2のガラス基板を含む、態様(67)のキットに関する。
【0286】
態様(77)は、第2のガラス基板が、冷間曲げガラス基板またはフレームへの取付けのための接着剤層を含む、態様(75)または(76)のキットに関する。
【0287】
態様(78)は、第2のガラス基板が、第2の曲率半径に冷間曲げされ、冷間曲げガラス基板またはフレームに取り付けられている、態様(75)から(77)のいずれか1つのキットに関する。
【0288】
態様(79)は、バックライトユニットが、湾曲しており、第1の曲率半径の10%以内の第3の曲率半径を示す、態様(68)から(69)、態様(71)から(75)、および態様(77)から(78)のいずれか1つのキットに関する。
【0289】
態様(80)は、バックライトユニットが、湾曲しており、第2の曲率半径の10%以内の第3の曲率半径を示す、態様(71)から(79)のいずれか1つのキットに関する。
【0290】
態様(81)は、バックライトユニットが、湾曲しており、第1の曲率半径および第2の曲率半径の10%以内の第3の曲率半径を示す、態様(71)から(80)のいずれか1つのキットに関する。
【0291】
態様(82)は、ディスプレイが、実質的に平らでありかつ第1の主面に取り付けられた第2のガラス基板を含み、バックライトユニットが、第2のガラス基板が湾曲ガラス基板とバックライトユニットとの間にあるように第2のガラス基板に取り付けられるように作られている、態様(68)または(69)のキットに関する。
【0292】
態様(83)は、タッチパネルが、実質的に平らでありかつ第1の主面に取り付けられた第2のガラス基板を含む、態様(67)のキットに関する。
【0293】
態様(84)は、第2のガラス基板が、第2のガラス基板を第1の主面に取り付ける接着剤層を含み、その接着剤層は、実質的に平らな第1の表面および第1の曲率半径の10%以内の第2の曲率半径を有する反対の第2の表面を有する、態様(82)または(83)のキットに関する。
【0294】
態様(85)は、第2のガラス基板と第1の主面との間に配置された空隙をさらに含む、態様(74)、および(78)から(84)のいずれか1つのキットに関する。
【0295】
態様(86)は、乗り物内装システムを提供するためのキットにおいて、第1の主面、その第1の主面と反対の第2の主面、およびその第1の主面と第2の主面を接続する副面、その第1の主面と第2の主面との間の距離として定義される厚さ、その厚さに対して垂直な第1または第2の主面の一方の第1の寸法として定義される幅、および厚さと幅の両方に対して垂直な第1または第2の主面の一方の第2の寸法として定義される長さを有する湾曲ガラス基板であって、厚さは1.5mm以下であり、第2の主面は第1の曲率半径を有する、湾曲ガラス基板;および前記第1の曲率半径を有する曲面を有する取外し可能なフレームであって、その曲面が湾曲ガラス基板の第2の主面に取外し可能に結合されている、取外し可能なフレームを含むキットに関する。
【0296】
態様(87)は、第1の曲率半径が250nm以上であり、幅が約5cmから約250cmの範囲にあり、長さが約5cmから約250cmである、態様(86)のキットに関する。
【0297】
態様(88)は、湾曲ガラス基板が冷間曲げされている、態様(86)または(87)のキットに関する。
【0298】
態様(89)は、ディスプレイモジュール、タッチパネル、またはディスプレイモジュールとタッチパネルをさらに含む、態様(86)から(88)のいずれか1つのキットに関する。
【0299】
態様(90)は、ディスプレイモジュールがディスプレイおよびバックライトユニットを含む、態様(89)のキットに関する。
【0300】
態様(91)は、ディスプレイが液晶ディスプレイまたは有機発光ダイオードディスプレイである、態様(90)のキットに関する。
【0301】
態様(92)は、ディスプレイが、湾曲した第2のガラス基板を含む、態様(90)または(91)のキットに関する。
【0302】
態様(93)は、タッチパネルが、湾曲した第2のガラス基板を含む、態様(89)のキットに関する。
【0303】
態様(94)は、第2のガラス基板が、第1の曲率半径の10%以内の第2の曲率半径を有する表示面を含む、態様(92)または(93)のキットに関する。
【0304】
態様(95)は、第2のガラス基板が、湾曲ガラス基板への取付けのための接着剤層を含む、態様(92)から(94)のいずれか1つのキットに関する。
【0305】
態様(96)は、第2のガラス基板が第1の主面に取り付けられ、バックライトユニットが、第2のガラス基板が湾曲ガラス基板とバックライトユニットとの間になるように、第2のガラス基板に取り付けられるように作られている、態様(90)から(95)のいずれか1つのキットに関する。
【0306】
態様(97)は、ディスプレイが、実質的に平らでありかつ第1の曲率半径の10%以内の第2の曲率半径に冷間曲げ可能である第2のガラス基板を含む、態様(90)または(91)のキットに関する。
【0307】
態様(98)は、タッチパネルが、実質的に平らでありかつ第1の曲率半径の10%以内の第2の曲率半径に冷間曲げ可能である第2のガラス基板を含む、態様(89)のキットに関する。
【0308】
態様(99)は、第2のガラス基板が、湾曲ガラス基板への取付けのための接着剤層を含む、態様(97)または(98)のキットに関する。
【0309】
態様(100)は、第2のガラス基板が、第2の曲率半径に冷間曲げされ、湾曲ガラス基板に取り付けられており、バックライトユニットが、第2のガラス基板が湾曲ガラス基板とバックライトユニットとの間にあるように第2のガラス基板に取り付けられるように作られている、態様(97)から(99)のいずれか1つのキットに関する。
【0310】
態様(101)は、バックライトユニットが、湾曲しており、第1の曲率半径の10%以内の第3の曲率半径を示す、態様(90)から(92)、態様(94)から(97)、および態様(99)から(100)のいずれか1つのキットに関する。
【0311】
態様(102)は、バックライトユニットが、湾曲しており、第2の曲率半径の10%以内の第3の曲率半径を示す、態様(97)から(101)のいずれか1つのキットに関する。
【0312】
態様(103)は、バックライトユニットが、湾曲しており、第1の曲率半径および第2の曲率半径の10%以内の第3の曲率半径を示す、態様(97)から(102)のいずれか1つのキットに関する。
【0313】
態様(104)は、ディスプレイが、実質的に平らでありかつ第1の主面に取り付けられた第2のガラス基板を含み、バックライトユニットが、第2のガラス基板が湾曲ガラス基板とバックライトユニットとの間にあるように第2のガラス基板に取り付けられるように作られている、態様(90)または(91)のキットに関する。
【0314】
態様(105)は、タッチパネルが、実質的に平らでありかつ第1の主面に取り付けられた第2のガラス基板を含む、態様(89)のキットに関する。
【0315】
態様(106)は、第2のガラス基板が、第2のガラス基板を第1の主面に取り付ける接着剤層を含む、態様(104)または(105)のキットに関する。
【0316】
態様(107)は、接着剤層が、実質的に平らな第1の表面および第1の曲率半径の10%以内の第2の曲率半径を有する反対の第2の表面を有する、態様(106)のキットに関する。
【0317】
態様(108)は、第2のガラス基板と第1の主面との間に配置された空隙をさらに含む、態様(96)、および(100)から(107)のいずれか1つのキットに関する。
【0318】
態様(109)は、乗り物内装システムを提供するためのキットにおいて、第1の主面、その第1の主面と反対の第2の主面、およびその第1の主面と第2の主面を接続する副面、その第1の主面と第2の主面との間の距離として定義される厚さ、その厚さに対して垂直な第1または第2の主面の一方の第1の寸法として定義される幅、および厚さと幅の両方に対して垂直な第1または第2の主面の一方の第2の寸法として定義される長さを有する可撓性ガラス基板であって、厚さが1.5mm以下である、可撓性ガラス基板;および第1の曲率半径を有する湾曲ディスプレイモジュールまたは湾曲タッチパネルを含むキットに関する。
【0319】
態様(110)は、第1の曲率半径が500nm以上である、態様(109)のキットに関する。
【0320】
態様(111)は、幅が約5cmから約250cmの範囲にあり、長さが約5cmから約250cmである、態様(109)または(110)のキットに関する。
【0321】
態様(112)は、ディスプレイモジュールがディスプレイおよびバックライトユニットを含む、態様(109)から(111)のいずれか1つのキットに関する。
【0322】
態様(113)は、ディスプレイが液晶ディスプレイまたは有機発光ダイオードディスプレイである、態様(112)のキットに関する。
【0323】
態様(114)は、ディスプレイモジュールが、第2のガラス表面を有する第2のガラス基板を含み、その第2のガラス表面が第1の曲率半径を有する、態様(112)から(113)のいずれか1つのキットに関する。
【0324】
態様(115)は、タッチパネルが、第2のガラス表面を有する第2のガラス基板を含み、その第2のガラス表面が第1の曲率半径を有する、態様(109)から(111)のいずれか1つのキットに関する。
【0325】
態様(116)は、可撓性ガラス基板が冷間曲げされており、その可撓性ガラス基板の第2の主面が、第1の曲率半径の10%以内の第2の曲率半径を有する、態様(114)または(115)のキットに関する。
【0326】
態様(117)は、第1の主面および第2のガラス表面のいずれか一方または両方が、可撓性ガラス基板および第2のガラス基板の取付けのための接着剤層を含む、態様(114)から(116)のいずれか1つのキットに関する。
【0327】
態様(118)は、第2のガラス基板が第1の主面に取り付けられ、バックライトユニットが、第2のガラス基板が湾曲ガラス基板とバックライトユニットとの間にあるように第2のガラス基板に取り付けられるように作られている、態様(114)から(117)のいずれか1つのキットに関する。
【0328】
態様(119)は、バックライトユニットが、湾曲しており、第1の曲率半径の10%以内の第3の曲率半径を示す、態様(112)から(114)、および態様(116)から(118)のいずれか1つのキットに関する。
【0329】
態様(120)は、バックライトユニットが、湾曲しており、第2の曲率半径の10%以内の第3の曲率半径を示す、態様(116)から(119)のいずれか1つのキットに関する。
【0330】
態様(121)は、バックライトユニットが、湾曲しており、第1の曲率半径および第2の曲率半径の10%以内の第3の曲率半径を示す、態様(116)から(120)のいずれか1つのキットに関する。
【0331】
態様(122)は、第2のガラス基板と第1の主面との間に配置された空隙をさらに含む、態様(118)から(121)のいずれか1つのキットに関する。
【0332】
態様(123)は、ディスプレイを形成する方法において、積層体を、第1の表面で測定した第1の曲率半径に冷間曲げする工程であって、この積層体は、積層体の第1の表面を形成する第1の主面およびその第1の主面と反対の第2の主面を有する第1のガラス基板と、その第2の主面上に、その第2の主面に隣接して配置された第2のガラス基板を含むディスプレイモジュールまたはタッチパネルとを含む、工程;および第2のガラス基板が、第1の曲率半径の10%以内の第2の曲率半径を有するようにディスプレイモジュールまたはタッチパネルを第2の主面に積層する工程を有してなる方法に関する。
【0333】
態様(124)は、積層体を冷間曲げする工程が、第1の表面を真空に引いて、第1の曲率半径を生じる工程を含む、態様(123)の方法に関する。
【0334】
態様(125)は、真空に引く工程が、第1の表面を真空に引く前に、積層体を真空設備上に配置する工程を含む、態様(124)の方法に関する。
【0335】
態様(126)は、積層体を冷間曲げする前に、第2のガラス基板と第1のガラス基板との間に接着剤層を施す工程をさらに含む、態様(123)から(125)のいずれか1つの方法に関する。
【0336】
態様(127)は、接着剤層が、第2のガラス基板または第1のガラス基板の一部の上に配置されている、態様(126)の方法に関する。
【0337】
態様(128)は、ディスプレイモジュールが、第1のガラス基板と反対の第2のガラス基板上に配置された冷間曲げ可能なバックライトユニットを含む、態様(123)から(127)のいずれか1つの方法に関する。
【0338】
態様(129)は、ディスプレイモジュールを積層する工程が、第1のガラス基板と反対の第2のガラス基板にバックライトユニットを取り付ける工程を含み、そのバックライトユニットが、第2の曲率半径を示すように必要に応じて湾曲している、態様(123)から(127)のいずれか1つの方法に関する。
【0339】
態様(130)は、第1のガラス基板にフレームを取り付けて、第1の曲率半径を維持する工程をさらに含む、態様(123)から(128)のいずれか1つの方法に関する。
【0340】
態様(131)は、第1のガラス基板の厚さが約1.5mm以下である、態様(123)から(130)のいずれか1つの方法に関する。
【0341】
態様(132)は、第1のガラス基板が強化されている、態様(123)から(131)のいずれか1つの方法に関する。
【0342】
態様(133)は、第2のガラス基板が強化されていない、態様(123)から(132)のいずれか1つの方法に関する。
【0343】
態様(134)は、第2のガラス基板の厚さが、前記ガラス基板の厚さより大きい、態様(123)から(133)のいずれか1つの方法に関する。
【0344】
態様(135)は、第1の曲率半径が約20mmから約1500mmの範囲にある、態様(123)から(134)のいずれか1つの方法に関する。
【0345】
態様(136)は、ディスプレイを乗り物内装システム内に配置する工程をさらに含む、態様(123)から(135)のいずれか1つの方法に関する。
【0346】
本開示の態様(137)は、乗り物内装システム用フレームにおいて、第1のフレーム表面、その第1のフレーム表面と反対の第2のフレーム表面、およびフレームエッジを備え、その第1のフレーム表面と第2のフレーム表面との間の距離として定義されるフレーム厚、そのフレーム厚に対して垂直な、その第1または第2のフレーム表面の一方の第1の寸法として定義されるフレーム幅、およびそのフレーム厚とフレーム幅の両方に対して垂直な、その第1または第2のフレーム表面の一方の第2の寸法として定義されるフレーム長を有し、必要に応じて湾曲したディスプレイモジュールを収容するための、第1のフレーム表面から第2のフレーム表面まで延在するフレーム開口を備え、第1のフレーム表面の少なくとも一部は、約20mm以上のフレーム曲率半径を有し、その第1のフレーム表面は、フレーム幅より大きい幅またはフレーム長より大きい長さを有するガラス基板に取り付けられる、乗り物内装システム用フレームに関する。
【0347】
本開示の態様(138)は、ガラス基板が第1のフレーム表面に取り付けられた場合、そのガラス基板が、フレーム曲率半径の10%以内の第1の曲率半径を有する、態様(137)の乗り物内装システム用フレームに関する。
【0348】
態様(139)は、フレーム開口中にディスプレイモジュールが配置され、そのディスプレイモジュールが、フレーム幅より小さいディスプレイ幅またはフレーム長より小さいディスプレイ長を有する、態様(137)または態様(138)の乗り物内装システム用フレームに関する。
【0349】
態様(140)は、フレーム幅が約5cmから約250cmの範囲にある、態様(137)から(139)のいずれか1つの乗り物内装システム用フレームに関する。
【0350】
態様(141)は、フレーム長が約5cmから約250cmの範囲にある、態様(137)から(140)のいずれか1つの乗り物内装システム用フレームに関する。
【0351】
態様(142)は、フレーム幅がディスプレイ幅の約1.2倍以上である、態様(137)から(141)のいずれか1つの乗り物内装システム用フレームに関する。
【0352】
態様(143)は、フレーム長がディスプレイ長の約1.2倍以上である、態様(137)から(142)のいずれか1つの乗り物内装システム用フレームに関する。
【0353】
態様(144)は、フレーム幅がガラス基板の幅の0.9倍以下である、態様(137)から(143)のいずれか1つの乗り物内装システム用フレームに関する。
【0354】
態様(145)は、フレーム長がガラス基板の長さの0.9倍以下である、態様(137)から(144)のいずれか1つの乗り物内装システム用フレームに関する。
【0355】
態様(146)は、フレーム開口が、ディスプレイモジュールをそのフレーム開口中に配置するための機械的整列を与える内部表面を含む、態様(137)から(145)のいずれか1つの乗り物内装システム用フレームに関する。
【0356】
態様(147)は、内部表面および第1のフレーム表面が、フレーム開口中に配置すべきディスプレイモジュールを取り囲む不透明境界を画成する、態様(146)の乗り物内装システム用フレームに関する。
【0357】
態様(148)は、乗り物内装システム向けのカバーガラス・フレームシステムにおいて、第1のフレーム表面、その第1のフレーム表面と反対の第2のフレーム表面、およびフレームエッジを備え、その第1のフレーム表面と第2のフレーム表面との間の距離として定義されるフレーム厚、そのフレーム厚に対して垂直な、その第1または第2のフレーム表面の一方の第1の寸法として定義されるフレーム幅、およびそのフレーム厚とフレーム幅の両方に対して垂直な、その第1または第2のフレーム表面の一方の第2の寸法として定義されるフレーム長を有し;その第1のフレーム表面から第2のフレーム表面まで延在し、その第1のフレーム表面と第2のフレーム表面を接続する内部表面により取り囲まれたフレーム開口を有するフレームと;その第1のフレーム表面上に配置され、それに取り付けられたガラス基板であって、第1の主面、その第1の主面と反対の第2の主面、およびその第1の主面と第2の主面を接続する副面を有し、その第1の主面と第2の主面との間の距離として定義される厚さ、その厚さに対して垂直な第1または第2の主面の一方の第1の寸法として定義される幅、および厚さと幅の両方に対して垂直な第1または第2の主面の一方の第2の寸法として定義される長さを有し、そのガラス基板の幅はフレーム幅以上であり、そのガラス基板の長さはフレーム長以上であり、その厚さは1.5mm以下であるガラス基板とを備え、そのガラス基板はフレーム開口を完全に覆う、カバーガラス・フレームシステムに関する。
【0358】
態様(149)は、第1のフレーム表面およびガラス基板の内の一方または両方が平らである、態様(148)のカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0359】
態様(150)は、第2のフレーム表面が平らである、態様(149)のカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0360】
態様(151)は、第1のフレーム表面およびガラス基板の内の一方または両方が、約20mm以下の曲率半径を有する、態様(148)から(150)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0361】
態様(152)は、第1のフレーム表面が約20mm以下のフレーム曲率半径を有し、ガラス基板が、そのフレーム曲率半径の10%以内の第1の曲率半径を有する、態様(148)から(151)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0362】
態様(153)は、フレーム幅が約5cmから約250cmの範囲にある、態様(148)から(152)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0363】
態様(154)は、フレーム長が約5cmから約250cmの範囲にある、態様(148)から(153)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0364】
態様(155)は、フレーム幅がガラス基板の幅の0.9倍以下である、態様(148)から(154)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0365】
態様(156)は、フレーム長がガラス基板の長さの0.9倍以下である、態様(148)から(155)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0366】
態様(157)は、内部表面内のフレーム開口中に配置されたディスプレイモジュールをさらに備え、そのディスプレイモジュールは、フレーム幅より小さいディスプレイ幅またはフレーム長より小さいディスプレイ長を有する、態様(148)から(156)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0367】
態様(158)は、フレーム幅がディスプレイ幅の約1.2倍以上である、態様(157)のカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0368】
態様(159)は、フレーム長がディスプレイ長の約1.2倍以上である、態様(157)または態様(158)のカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0369】
態様(160)は、内部表面が、ディスプレイモジュールをフレーム開口中に位置付けるための機械的整列を与える、態様(157)から(159)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0370】
態様(161)は、内部表面および第1のフレーム表面が、ディスプレイモジュールを取り囲む不透明境界を構成する、態様(157)から(160)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0371】
態様(162)は、ガラス基板が透明である、態様(148)から(161)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0372】
態様(163)は、ガラス基板の第2の主面が、約380nmから約720nmの可視スペクトルに亘り50%以下の平均光透過率を有するどのようなコーティングまたはフイルムも実質的に含まない、態様(148)から(162)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0373】
態様(164)は、フレームが、第2の主面から離れるように第1の主面またはフレームエッジから延在し、ガラス基板の副面を少なくとも部分的に取り囲むベゼルを含む、態様(148)から(163)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0374】
態様(165)は、そのベゼルが、ガラス基板の厚さ以上の高さを有する、態様(164)のカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0375】
態様(166)は、そのベゼルが、ガラス基板またはフレームの剛性より大きい剛性を有する材料から作られている、態様(164)または態様(165)のカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0376】
態様(167)は、そのベゼルとガラス基板との間に配置された緩衝材をさらに含む、態様(164)から(166)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0377】
態様(168)は、その緩衝材が高分子またはゴム材料を含む、態様(167)のカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0378】
態様(169)は、副面が、四点曲げ試験により試験して、約200MPa以上のエッジ強度を有する、態様(148)から(168)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0379】
態様(170)は、第1の主面、第2の主面、および副面のいずれか1つが、15μm以下の最大傷サイズを有する、態様(148)から(169)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0380】
態様(171)は、ディスプレイモジュールとガラス基板との間に配置された光学的に透明な接着剤をさらに含み、内部表面がその接着剤をフレーム開口内に収める、態様(148)から(170)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0381】
態様(172)は、ディスプレイモジュールとガラス基板との間に空隙をさらに含む、態様(148)から(171)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0382】
態様(173)は、そのフレームおよびガラス基板が一体成形されている、態様(148)から(172)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0383】
態様(174)は、フレームおよびガラス基板が取り付けられて、フレームおよびガラス基板のいずれか一方または両方に対する衝撃の前、最中および後に、互いに実質的に同じ応力を経験する一体ユニットを形成する、態様(148)から(173)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0384】
態様(175)は、第2のフレーム表面の一部に対する衝撃によって生じる、フレームが示す最大応力が、その第2のフレーム表面の一部に隣接する第1の主面の一部に亘り測定される、ガラス基板が示す最大応力の10%以内である、態様(174)のカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0385】
態様(176)は、第1の主面の全体に亘り測定される、ガラス基板が示す最大応力が、前記衝撃により生じる、フレームが示す最大応力の10%以内である、態様(175)のカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0386】
態様(177)は、フレームおよびガラス基板のいずれか一方または両方の衝撃区域での衝撃の前、最中および後に、そのガラス基板が、その衝撃区域での局所曲げに耐える、態様(174)から(176)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0387】
態様(178)は、そのカバーガラス・フレームシステムを乗り物内装ベースに取り付けるための搭載システムをさらに備える、態様(148)から(177)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0388】
態様(179)は、その搭載システムにより、カバーガラス・フレームシステムが、乗り物内装ベースおよびカバーガラス・フレームシステムのいずれか一方または両方に対する衝撃の後にその乗り物内装ベースに対して動くことができる、態様(178)のカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0389】
態様(180)は、その搭載システムが、カバーガラス・フレームシステムを乗り物内装ベースに一時的に取り付ける、態様(178)または態様(179)のカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0390】
態様(181)は、その搭載システムが磁石システムを含み、その磁石システムが、乗り物内装ベースの対応する金属表面に取り付けるための、第2のフレーム表面およびフレームエッジの一方または両方に取り付けられた1つ以上の磁石を含む、態様(178)から(180)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0391】
態様(182)は、その搭載システムが、乗り物内装ベースの対応する複数のピンに取り付けるための、第2のフレーム表面およびフレームエッジの一方または両方に取り付けられた複数のゴム製パッキングを含む、態様(178)から(181)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0392】
態様(183)は、その搭載システムが、乗り物内装ベースとカバーガラス・フレームシステムとの間に取り付けられた複数のバネを含む、態様(178)から(182)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0393】
態様(184)は、6.8kgの質量を有する衝撃部材が、5.35m/sから6.69m/sの衝撃速度で第1の主面に衝突したときに、その衝撃部材の減速が120g(重力加速度)以下である、態様(148)から(183)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0394】
態様(185)は、その衝撃部材の減速は、衝突の時間に亘るどの3ミリ秒の間隔についても、80g以下である、態様(148)から(184)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0395】
態様(186)は、第1の主面上に配置された耐引掻性フイルムまたはコーティングをさらに備える、態様(148)から(185)のいずれか1つのカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0396】
態様(187)は、その耐引掻性フイルムが取り外しできる、態様(186)のカバーガラス・フレームシステムに関する。
【0397】
態様(188)は、乗り物内装システム向けのカバーガラスシステムを形成する方法において、ガラス基板を担体としてのフレームに取り付ける工程を有してなり、そのフレームは、第1のフレーム表面、その第1のフレーム表面と反対の第2のフレーム表面、およびフレームエッジを備え、その第1のフレーム表面と第2のフレーム表面との間の距離として定義されるフレーム厚、そのフレーム厚に対して垂直な、その第1または第2のフレーム表面の一方の第1の寸法として定義されるフレーム幅、およびそのフレーム厚とフレーム幅の両方に対して垂直な、その第1または第2のフレーム表面の一方の第2の寸法として定義されるフレーム長を有し、その第1のフレーム表面から第2のフレーム表面まで延在し、その第1のフレーム表面と第2のフレーム表面を接続する内部表面により取り囲まれたフレーム開口を備え、そのガラス基板はそのフレーム開口を完全に覆う、方法に関する。
【0398】
態様(189)は、その第1のフレーム表面およびガラス基板の内の一方または両方が平らである、態様(188)の方法に関する。
【0399】
態様(190)は、その第2のフレーム表面が平らである、態様(189)の方法に関する。
【0400】
態様(191)は、その第1のフレーム表面およびガラス基板の内の一方または両方が、約20mm以上の曲率半径を有する、態様(188)から(190)のいずれか1つの方法に関する。
【0401】
態様(192)は、第1のフレーム表面が約20mm以下のフレーム曲率半径を有し、ガラス基板が、そのフレーム曲率半径の10%以内の第1の曲率半径を有する、態様(188)から(191)のいずれか1つの方法に関する。
【0402】
態様(193)は、ガラス基板をフレームに取り付ける工程が、第1のフレーム表面および第2の主面の一方または両方に接着剤を施す工程、およびその接着剤がガラス基板とフレームとの間にあるように、ガラス基板とフレームを積層する工程を含む、態様(188)から(192)のいずれか1つの方法に関する。
【0403】
態様(194)は、フレーム幅が約5cmから約250cmの範囲にある、態様(188)から(193)のいずれか1つの方法に関する。
【0404】
態様(195)は、フレーム長が約5cmから約250cmの範囲にある、態様(188)から(194)のいずれか1つの方法に関する。
【0405】
態様(196)は、フレーム幅がガラス基板の幅の0.9倍以下である、態様(188)から(195)のいずれか1つの方法に関する。
【0406】
態様(197)は、フレーム長がガラス基板の長さの0.9倍以下である、態様(188)から(196)のいずれか1つの方法に関する。
【0407】
態様(198)は、内部表面内のフレーム開口中にディスプレイモジュールを配置する工程をさらに含み、そのディスプレイモジュールは、フレーム幅より小さいディスプレイ幅またはフレーム長より小さいディスプレイ長を有する、態様(188)から(197)のいずれか1つの方法に関する。
【0408】
態様(199)は、そのディスプレイモジュールをガラス基板の第2の主面に積層する工程をさらに含む、態様(198)の方法に関する。
【0409】
態様(200)は、フレーム幅がディスプレイ幅の約1.2倍以上である、態様(198)または態様(199)の方法に関する。
【0410】
態様(201)は、フレーム長がディスプレイ長の約1.2倍以上である、態様(198)から(200)のいずれか1つの方法に関する。
【0411】
態様(202)は、内部表面内にあるフレーム開口中にディスプレイモジュールを配置する工程が、内部表面を使用して、ディスプレイモジュールを機械的に整列する工程を含む、態様(198)から(201)のいずれか1つの方法に関する。
【0412】
態様(203)は、内部表面および第1のフレーム表面が、ディスプレイモジュールを取り囲む不透明境界を構成する、態様(198)から(202)のいずれか1つの方法に関する。
【0413】
態様(204)は、ガラス基板が透明である、態様(188)から(203)のいずれか1つの方法に関する。
【0414】
態様(205)は、ガラス基板の第2の主面が、約380nmから約720nmの可視スペクトルに亘り50%以下の平均光透過率を有するどのようなコーティングまたはフイルムも実質的に含まない、態様(188)から(204)のいずれか1つの方法に関する。
【0415】
態様(206)は、ガラス基板が、第1の主面、その第1の主面と反対の第2の主面、およびその第1の主面と第2の主面を接続する副面を有し、その第1の主面と第2の主面との間の距離として定義される厚さ、その厚さに対して垂直な第1または第2の主面の一方の第1の寸法として定義される幅、および厚さと幅の両方に対して垂直な第1または第2の主面の一方の第2の寸法として定義される長さを有し、そのガラス基板の幅はフレーム幅以上であり、そのガラス基板の長さはフレーム長以上であり、その厚さは1.5mm以下である、態様(188)から(205)のいずれか1つの方法に関する。
【0416】
態様(207)は、フレームが、ガラス基板の副面を少なくとも部分的に取り囲むための、第2の主面から離れるように第1の主面から延在するベゼルを含む、態様(189)から(206)のいずれか1つの方法に関する。
【0417】
態様(208)は、そのベゼルが、ガラス基板の厚さ以上の高さを有する、態様(207)の方法に関する。
【0418】
態様(209)は、そのベゼルが、ガラス基板またはフレームの剛性より大きい剛性を有する材料から作られている、態様(207)または態様(208)の方法に関する。
【0419】
態様(210)は、そのベゼルとガラス基板との間に配置された緩衝材をさらに含む、態様(207)から(209)のいずれか1つの方法に関する。
【0420】
態様(211)は、その緩衝材が高分子またはゴム材料を含む、態様(210)の方法に関する。
【0421】
態様(212)は、副面が、四点曲げ試験により試験して、約200MPa以上のエッジ強度を有する、態様(188)から(211)のいずれか1つの方法に関する。
【0422】
態様(213)は、第1の主面、第2の主面、および副面のいずれか1つが、15μm以下の最大傷サイズを有する、態様(188)から(212)のいずれか1つの方法に関する。
【0423】
態様(214)は、ガラス基板が担体としてのフレームに取り付けられている間に、ディスプレイモジュールをガラス基板に取り付ける工程をさらに含む、態様(188)から(213)のいずれか1つの方法に関する。
【0424】
態様(215)は、ディスプレイモジュールをガラス基板に取り付ける工程が、ディスプレイモジュールとガラス基板との間に光学的に透明な接着剤を施す工程を含み、内部表面は、フレーム開口内に接着剤を含む、態様(214)の方法に関する。
【0425】
態様(216)は、ディスプレイモジュールとガラス基板との間に空隙を維持する工程をさらに含む、態様(202)の方法に関する。
【0426】
態様(217)は、フレームおよびガラス基板が取り付けられて、フレームおよびガラス基板のいずれか一方または両方に対する衝撃の前、最中および後に、互いに実質的に同じ応力を経験する一体ユニットを形成する、態様(188)から(216)のいずれか1つの方法に関する。
【0427】
態様(218)は、第2のフレーム表面の一部に対する衝撃によって生じる、フレームが示す最大応力が、その第2のフレーム表面の一部に隣接する第1の主面の一部に亘り測定される、ガラス基板が示す最大応力の10%以内である、態様(217)の方法に関する。
【0428】
態様(219)は、第1の主面の全体に亘り測定される、ガラス基板が示す最大応力が、前記衝撃により生じる、フレームが示す最大応力の10%以内である、態様(218)の方法に関する。
【0429】
態様(220)は、フレームおよびガラス基板のいずれか一方または両方の衝撃区域での衝撃の前、最中および後に、そのガラス基板が、その衝撃区域での局所曲げに耐える、態様(188)から(219)のいずれか1つの方法に関する。
【0430】
態様(221)は、フレームおよびガラス基板を乗り物内装ベースに搭載する工程をさらに含む、態様(188)から(220)のいずれか1つの方法に関する。
【0431】
態様(222)は、フレームおよびガラス基板を乗り物内装ベースに搭載する工程が、フレームに搭載システムを取り付ける工程を含み、その搭載システムにより、乗り物内装ベースおよびカバーガラス・フレームシステムのいずれか一方または両方への衝撃の後に、カバーガラス・フレームシステムが乗り物内装ベースに対して動くことができる、態様(221)の方法に関する。
【0432】
態様(223)は、その搭載システムが、ガラス基板およびフレームを乗り物内装ベースに一時的に取り付ける、態様(222)の方法に関する。
【0433】
態様(224)は、その搭載システムが、ガラス基板およびフレームを一時的に取り付け、その搭載システムが磁石システムを含み、その磁石システムが、乗り物内装ベースの対応する金属表面に取り付けるための、第2のフレーム表面およびフレームエッジの一方または両方に取り付けられた1つ以上の磁石を含む、態様(222)または態様(223)の方法に関する。
【0434】
態様(225)は、その搭載システムが、ガラス基板およびフレームを一時的に取り付け、その搭載システムが、乗り物内装ベースの対応する複数のピンに取り付けるための、第2のフレーム表面およびフレームエッジの一方または両方に取り付けられた複数のゴム製パッキングを含む、態様(222)から(224)のいずれか1つの方法に関する。
【0435】
態様(226)は、その搭載システムが、乗り物内装ベースとカバーガラス・フレームシステムとの間に取り付けられた複数のバネを含む、態様(222)から(225)のいずれか1つの方法に関する。
【0436】
態様(227)は、6.8kgの質量を有する衝撃部材が、5.35m/sから6.69m/sの衝撃速度で第1の主面に衝突したときに、その衝撃部材の減速が120g(重力加速度)以下である、態様(188)から(226)のいずれか1つの方法に関する。
【0437】
態様(228)は、その衝撃部材の減速が、衝突の時間に亘るどの3ミリ秒の間隔についても、80g以下である、態様(227)の方法に関する。
【0438】
態様(229)は、第1の主面上に耐引掻性フイルムまたはコーティングを施す工程をさらに含む、態様(188)から(228)のいずれか1つの方法に関する。
【0439】
態様(230)は、その耐引掻性フイルムが取り外しできる、態様(229)の方法に関する。
【0440】
態様(231)は、乗り物内装システム向けのカバーガラスシステムを形成する方法において、態様(148)から(156)、(162)から(170)または(173)から(187)のいずれか1つによるカバーガラス・フレームシステムを提供する工程、および内部表面内のフレーム開口中にディスプレイモジュールを配置する工程を有してなり、そのディスプレイモジュールは、フレーム幅より小さいディスプレイ幅またはフレーム長より小さいディスプレイ長を有する、方法に関する。
【0441】
態様(232)は、そのディスプレイモジュールをガラス基板の第2の主面に積層する工程をさらに含む、態様(231)の方法に関する。
【0442】
態様(233)は、フレーム幅がディスプレイ幅の約1.2倍以上である、態様(231)または態様(232)の方法に関する。
【0443】
態様(234)は、フレーム長がディスプレイ長の約1.2倍以上である、態様(231)から(233)のいずれか1つの方法に関する。
【0444】
態様(235)は、内部表面内にあるフレーム開口中にディスプレイモジュールを配置する工程が、内部表面を使用して、ディスプレイモジュールを機械的に整列する工程を含む、態様(231)から(234)のいずれか1つの方法に関する。
【0445】
態様(236)は、内部表面および第1のフレーム表面が、ディスプレイモジュールを取り囲む不透明境界を構成する、態様(231)から(235)のいずれか1つの方法に関する。
【0446】
態様(237)は、ディスプレイモジュールとガラス基板との間に空隙を維持する工程をさらに含む、態様(231)から(236)のいずれか1つの方法に関する。
【0447】
態様(238)は、ガラス基板が担体としてのフレームに取り付けられている間に、ディスプレイモジュールをガラス基板に取り付ける工程をさらに含む、態様(231)から(237)のいずれか1つの方法に関する。
【0448】
態様(239)は、ディスプレイモジュールをガラス基板に取り付ける工程が、ディスプレイモジュールとガラス基板との間に光学的に透明な接着剤を施す工程を含み、内部表面は、フレーム開口内に接着剤を含む、態様(238)の方法に関する。
【0449】
態様(240)は、フレームおよびガラス基板が取り付けられて、フレームおよびガラス基板のいずれか一方または両方に対する衝撃の前、最中および後に、互いに実質的に同じ応力を経験する一体ユニットを形成する、態様(231)から(239)のいずれか1つの方法に関する。
【0450】
態様(241)は、第2のフレーム表面の一部に対する衝撃によって生じる、フレームが示す最大応力が、その第2のフレーム表面の一部に隣接する第1の主面の一部に亘り測定される、ガラス基板が示す最大応力の10%以内である、態様(240)の方法に関する。
【0451】
態様(242)は、第1の主面の全体に亘り測定される、ガラス基板が示す最大応力が、前記衝撃により生じる、フレームが示す最大応力の10%以内である、態様(241)の方法に関する。
【0452】
態様(243)は、フレームおよびガラス基板のいずれか一方または両方の衝撃区域での衝撃の前、最中および後に、そのガラス基板が、その衝撃区域での局所曲げに耐える、態様(240)から(242)のいずれか1つの方法に関する。
【0453】
態様(243)は、カバーガラス・フレームシステムを乗り物内装ベースに搭載する工程をさらに含む、態様(231)から(242)のいずれか1つの方法に関する。
【0454】
態様(244)は、カバーガラス・フレームシステムを乗り物内装ベースに搭載する工程が、フレームに搭載システムを取り付ける工程を含み、その搭載システムにより、乗り物内装ベースおよびカバーガラス・フレームシステムのいずれか一方または両方への衝撃の後に、カバーガラス・フレームシステムが乗り物内装ベースに対して動くことができる、態様(243)の方法に関する。
【0455】
態様(245)は、その搭載システムが、カバーガラス・フレームシステムを乗り物内装ベースに一時的に取り付ける、態様(244)の方法に関する。
【0456】
態様(246)は、その搭載システムが、カバーガラス・フレームシステムを一時的に取り付け、その搭載システムが磁石システムを含み、その磁石システムが、乗り物内装ベースの対応する金属表面に取り付けるための、第2のフレーム表面およびフレームエッジの一方または両方に取り付けられた1つ以上の磁石を含む、態様(243)または態様(244)の方法に関する。
【0457】
態様(247)は、その搭載システムが、カバーガラス・フレームシステムを一時的に取り付け、その搭載システムが、乗り物内装ベースの対応する複数のピンに取り付けるための、第2のフレーム表面およびフレームエッジの一方または両方に取り付けられた複数のゴム製パッキングを含む、態様(243)から(246)のいずれか1つの方法に関する。
【0458】
態様(248)は、その搭載システムが、乗り物内装ベースとカバーガラス・フレームシステムとの間に取り付けられた複数のバネを含む、態様(243)から(247)のいずれか1つの方法に関する。
【0459】
態様(249)は、6.8kgの質量を有する衝撃部材が、5.35m/sから6.69m/sの衝撃速度で第1の主面に衝突したときに、その衝撃部材の減速が120g(重力加速度)以下である、態様(231)から(248)のいずれか1つの方法に関する。
【0460】
態様(250)は、その衝撃部材の減速が、衝突の時間に亘るどの3ミリ秒の間隔についても、80g以下である、態様(249)の方法に関する。
【0461】
態様(251)は、第1の主面上に耐引掻性フイルムまたはコーティングを施す工程をさらに含む、態様(231)から(250)のいずれか1つの方法に関する。
【0462】
態様(252)は、その耐引掻性フイルムが取り外しできる、態様(251)の方法に関する。
【0463】
本発明の精神または範囲から逸脱せずに、様々な改変および変更を行えることが、当業者に明白であろう。
【0464】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0465】
実施形態1
乗り物内装システム用フレームにおいて、
第1のフレーム表面、該第1のフレーム表面と反対の第2のフレーム表面、およびフレームエッジを備え、
前記第1のフレーム表面と前記第2のフレーム表面との間の距離として定義されるフレーム厚、該フレーム厚に対して垂直な、該第1または第2のフレーム表面の一方の第1の寸法として定義されるフレーム幅、および該フレーム厚と該フレーム幅の両方に対して垂直な、該第1または第2のフレーム表面の一方の第2の寸法として定義されるフレーム長を有し、
必要に応じて湾曲したディスプレイモジュールを収容するための、前記第1のフレーム表面から前記第2のフレーム表面まで延在するフレーム開口、
を備え、
前記第1のフレーム表面の少なくとも一部は、約20mm以上のフレーム曲率半径を有し、
前記第1のフレーム表面は、前記フレーム幅より大きい幅または前記フレーム長より大きい長さを有するガラス基板に取り付けられる、乗り物内装システム用フレーム。
【0466】
実施形態2
前記ガラス基板が前記第1のフレーム表面に取り付けられた場合、該ガラス基板が、前記フレーム曲率半径の10%以内の第1の曲率半径を有する、実施形態1に記載の乗り物内装システム用フレーム。
【0467】
実施形態3
前記フレーム開口中にディスプレイモジュールが配置され、該ディスプレイモジュールが、前記フレーム幅より小さいディスプレイ幅または前記フレーム長より小さいディスプレイ長を有する、実施形態1または2に記載の乗り物内装システム用フレーム。
【0468】
実施形態4
前記フレーム幅が約5cmから約250cmの範囲にある、実施形態1から3いずれか1つに記載の乗り物内装システム用フレーム。
【0469】
実施形態5
前記フレーム長が約5cmから約250cmの範囲にある、実施形態1から4いずれか1つに記載の乗り物内装システム用フレーム。
【0470】
実施形態6
前記フレーム幅が前記ディスプレイ幅の約1.2倍以上である、実施形態1から5いずれか1つに記載の乗り物内装システム用フレーム。
【0471】
実施形態7
前記フレーム長が前記ディスプレイ長の約1.2倍以上である、実施形態1から6いずれか1つに記載の乗り物内装システム用フレーム。
【0472】
実施形態8
前記フレーム幅が前記ガラス基板の幅の0.9倍以下である、実施形態1から7いずれか1つに記載の乗り物内装システム用フレーム。
【0473】
実施形態9
前記フレーム長が前記ガラス基板の長さの0.9倍以下である、実施形態1から8いずれか1つに記載の乗り物内装システム用フレーム。
【0474】
実施形態10
前記フレーム開口が、ディスプレイモジュールを該フレーム開口中に配置するための機械的整列を与える内部表面を含む、実施形態1から9いずれか1つに記載の乗り物内装システム用フレーム。
【0475】
実施形態11
前記内部表面および前記第1のフレーム表面が、前記フレーム開口中に配置すべきディスプレイモジュールを取り囲む不透明境界を画成する、実施形態10に記載の乗り物内装システム用フレーム。
【0476】
実施形態12
乗り物内装システム向けのカバーガラス・フレームシステムにおいて、
第1のフレーム表面、該第1のフレーム表面と反対の第2のフレーム表面、およびフレームエッジを備え、該第1のフレーム表面と該第2のフレーム表面との間の距離として定義されるフレーム厚、該フレーム厚に対して垂直な、該第1または第2のフレーム表面の一方の第1の寸法として定義されるフレーム幅、および該フレーム厚と該フレーム幅の両方に対して垂直な、該第1または第2のフレーム表面の一方の第2の寸法として定義されるフレーム長を有し;該第1のフレーム表面から該第2のフレーム表面まで延在し、該第1のフレーム表面と該第2のフレーム表面を接続する内部表面により取り囲まれたフレーム開口を有するフレームと;
前記第1のフレーム表面上に配置され、それに取り付けられたガラス基板であって、第1の主面、該第1の主面と反対の第2の主面、および該第1の主面と該第2の主面を接続する副面を有し、該第1の主面と該第2の主面との間の距離として定義される厚さ、該厚さに対して垂直な該第1または第2の主面の一方の第1の寸法として定義される幅、および該厚さと該幅の両方に対して垂直な該第1または第2の主面の一方の第2の寸法として定義される長さを有し、該ガラス基板の幅は前記フレーム幅以上であり、該ガラス基板の長さは前記フレーム長以上であり、該厚さは1.5mm以下であるガラス基板と;
を備え、
前記ガラス基板は前記フレーム開口を完全に覆う、カバーガラス・フレームシステム。
【0477】
実施形態13
前記第1のフレーム表面および前記ガラス基板の内の一方または両方が平らである、実施形態12に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0478】
実施形態14
前記第2のフレーム表面が平らである、実施形態13に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0479】
実施形態15
前記第1のフレーム表面および前記ガラス基板の内の一方または両方が、約20mm以下の曲率半径を有する、実施形態12から14いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0480】
実施形態16
前記第1のフレーム表面が約20mm以下のフレーム曲率半径を有し、ガラス基板が、そのフレーム曲率半径の10%以内の第1の曲率半径を有する、実施形態12から15いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0481】
実施形態17
前記フレーム幅が約5cmから約250cmの範囲にある、実施形態12から16いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0482】
実施形態18
前記フレーム長が約5cmから約250cmの範囲にある、実施形態12から17いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0483】
実施形態19
前記フレーム幅が前記ガラス基板の幅の0.9倍以下である、実施形態12から18いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0484】
実施形態20
前記フレーム長が前記ガラス基板の長さの0.9倍以下である、実施形態12から19いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0485】
実施形態21
前記内部表面内の前記フレーム開口中に配置されたディスプレイモジュールをさらに備え、該ディスプレイモジュールは、前記フレーム幅より小さいディスプレイ幅または前記フレーム長より小さいディスプレイ長を有する、実施形態12から20いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0486】
実施形態22
前記フレーム幅が前記ディスプレイ幅の約1.2倍以上である、実施形態21に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0487】
実施形態23
前記フレーム長が前記ディスプレイ長の約1.2倍以上である、実施形態21または22に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0488】
実施形態24
前記内部表面が、前記ディスプレイモジュールを前記フレーム開口中に位置付けるための機械的整列を与える、実施形態21から23いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0489】
実施形態25
前記内部表面および前記第1のフレーム表面が、前記ディスプレイモジュールを取り囲む不透明境界を構成する、実施形態21から24いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0490】
実施形態26
前記ガラス基板が透明である、実施形態12から25いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0491】
実施形態27
前記ガラス基板の前記第2の主面が、約380nmから約720nmの可視スペクトルに亘り50%以下の平均光透過率を有するどのようなコーティングまたはフイルムも実質的に含まない、実施形態12から26いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0492】
実施形態28
前記フレームが、前記第2の主面から離れるように前記第1の主面または前記フレームエッジから延在し、前記ガラス基板の前記副面を少なくとも部分的に取り囲むベゼルを含む、実施形態12から27いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0493】
実施形態29
前記ベゼルが、前記ガラス基板の厚さ以上の高さを有する、実施形態28に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0494】
実施形態30
前記ベゼルが、前記ガラス基板または前記フレームの剛性より大きい剛性を有する材料から作られている、実施形態28または29に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0495】
実施形態31
前記ベゼルと前記ガラス基板との間に配置された緩衝材をさらに含む、実施形態28から30いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0496】
実施形態32
前記緩衝材が高分子またはゴム材料を含む、実施形態31に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0497】
実施形態33
前記副面が、四点曲げ試験により試験して、約200MPa以上のエッジ強度を有する、実施形態12から32いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0498】
実施形態34
前記第1の主面、前記第2の主面、および前記副面のいずれか1つが、15μm以下の最大傷サイズを有する、実施形態12から33いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0499】
実施形態35
前記ディスプレイモジュールと前記ガラス基板との間に配置された光学的に透明な接着剤をさらに含み、前記内部表面が該接着剤を前記フレーム開口内に収める、実施形態21から34いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0500】
実施形態36
前記ディスプレイモジュールと前記ガラス基板との間に空隙をさらに含む、実施形態12から35いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0501】
実施形態37
前記フレームおよび前記ガラス基板が一体成形されている、実施形態12から36いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0502】
実施形態38
前記フレームおよび前記ガラス基板が取り付けられて、該フレームおよび該ガラス基板のいずれか一方または両方に対する衝撃の前、最中および後に、互いに実質的に同じ応力を経験する一体ユニットを形成する、実施形態12から37いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0503】
実施形態39
前記第2のフレーム表面の一部に対する衝撃によって生じる、前記フレームが示す最大応力が、該第2のフレーム表面の一部に隣接する前記第1の主面の一部に亘り測定される、前記ガラス基板が示す最大応力の10%以内である、実施形態38に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0504】
実施形態40
前記第1の主面の全体に亘り測定される、前記ガラス基板が示す最大応力が、前記衝撃により生じる、前記フレームが示す最大応力の10%以内である、実施形態39に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0505】
実施形態41
前記フレームおよび前記ガラス基板のいずれか一方または両方の衝撃区域での衝撃の前、最中および後に、該ガラス基板が、該衝撃区域での局所曲げに耐える、実施形態38から40いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0506】
実施形態42
前記カバーガラス・フレームシステムを乗り物内装ベースに取り付けるための搭載システムをさらに備える、実施形態12から41いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0507】
実施形態43
前記搭載システムにより、前記カバーガラス・フレームシステムが、前記乗り物内装ベースおよび該カバーガラス・フレームシステムのいずれか一方または両方に対する衝撃の後に該乗り物内装ベースに対して動くことができる、実施形態42に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0508】
実施形態44
前記搭載システムが、前記カバーガラス・フレームシステムを前記乗り物内装ベースに一時的に取り付ける、実施形態42または43に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0509】
実施形態45
前記搭載システムが磁石システムを含み、該磁石システムが、前記乗り物内装ベースの対応する金属表面に取り付けるための、前記第2のフレーム表面および前記フレームエッジの一方または両方に取り付けられた1つ以上の磁石を含む、実施形態42から44いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0510】
実施形態46
前記搭載システムが、前記乗り物内装ベースの対応する複数のピンに取り付けるための、前記第2のフレーム表面および前記フレームエッジの一方または両方に取り付けられた複数のゴム製パッキングを含む、実施形態42から45いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0511】
実施形態47
前記搭載システムが、前記乗り物内装ベースと前記カバーガラス・フレームシステムとの間に取り付けられた複数のバネを含む、実施形態42から46いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0512】
実施形態48
6.8kgの質量を有する衝撃部材が、5.35m/sから6.69m/sの衝撃速度で前記第1の主面に衝突したときに、該衝撃部材の減速が120g(重力加速度)以下である、実施形態12から47いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0513】
実施形態49
前記衝撃部材の減速が、衝突の時間に亘るどの3ミリ秒の間隔についても、80g以下である、実施形態12から48いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0514】
実施形態50
前記第1の主面上に配置された耐引掻性フイルムまたはコーティングをさらに備える、実施形態12から49いずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0515】
実施形態51
前記耐引掻性フイルムが取り外しできる、実施形態50に記載のカバーガラス・フレームシステム。
【0516】
実施形態52
乗り物内装システム向けのカバーガラスシステムを形成する方法において、
ガラス基板を担体としてのフレームに取り付ける工程を有してなり、
前記フレームは、第1のフレーム表面、該第1のフレーム表面と反対の第2のフレーム表面、およびフレームエッジを備え、該第1のフレーム表面と該第2のフレーム表面との間の距離として定義されるフレーム厚、該フレーム厚に対して垂直な、該第1または第2のフレーム表面の一方の第1の寸法として定義されるフレーム幅、および該フレーム厚と該フレーム幅の両方に対して垂直な、該第1または第2のフレーム表面の一方の第2の寸法として定義されるフレーム長を有し、該第1のフレーム表面から該第2のフレーム表面まで延在し、該第1のフレーム表面と該第2のフレーム表面を接続する内部表面により取り囲まれたフレーム開口を備え、
前記ガラス基板は前記フレーム開口を完全に覆う、方法。
【0517】
実施形態53
前記第1のフレーム表面および前記ガラス基板の内の一方または両方が平らである、実施形態52に記載の方法。
【0518】
実施形態54
前記第2のフレーム表面が平らである、実施形態53に記載の方法。
【0519】
実施形態55
前記第1のフレーム表面および前記ガラス基板の内の一方または両方が、約20mm以上の曲率半径を有する、実施形態52から54いずれか1つに記載の方法。
【0520】
実施形態56
前記第1のフレーム表面が約20mm以下のフレーム曲率半径を有し、前記ガラス基板が、該フレーム曲率半径の10%以内の第1の曲率半径を有する、実施形態52から55いずれか1つに記載の方法。
【0521】
実施形態57
前記ガラス基板を前記フレームに取り付ける工程が、前記第1のフレーム表面および前記第2の主面の一方または両方に接着剤を施す工程、および該接着剤が該ガラス基板と該フレームとの間にあるように、該ガラス基板と該フレームを積層する工程を含む、実施形態52から56いずれか1つに記載の方法。
【0522】
実施形態58
前記フレーム幅が約5cmから約250cmの範囲にある、実施形態52から57いずれか1つに記載の方法。
【0523】
実施形態59
前記フレーム長が約5cmから約250cmの範囲にある、実施形態52から58いずれか1つに記載の方法。
【0524】
実施形態60
前記フレーム幅が前記ガラス基板の幅の0.9倍以下である、実施形態52から59いずれか1つに記載の方法。
【0525】
実施形態61
前記フレーム長が前記ガラス基板の長さの0.9倍以下である、実施形態52から60いずれか1つに記載の方法。
【0526】
実施形態62
前記内部表面内の前記フレーム開口中にディスプレイモジュールを配置する工程をさらに含み、該ディスプレイモジュールは、前記フレーム幅より小さいディスプレイ幅または前記フレーム長より小さいディスプレイ長を有する、実施形態52から61いずれか1つに記載の方法。
【0527】
実施形態63
前記ディスプレイモジュールを前記ガラス基板の前記第2の主面に積層する工程をさらに含む、実施形態62に記載の方法。
【0528】
実施形態64
前記フレーム幅が前記ディスプレイ幅の約1.2倍以上である、実施形態62または63に記載の方法。
【0529】
実施形態65
前記フレーム長が前記ディスプレイ長の約1.2倍以上である、実施形態62から64いずれか1つに記載の方法。
【0530】
実施形態66
前記内部表面内にあるフレーム開口中にディスプレイモジュールを配置する工程が、該内部表面を使用して、前記ディスプレイモジュールを機械的に整列する工程を含む、実施形態62から65いずれか1つに記載の方法。
【0531】
実施形態67
前記内部表面および前記第1のフレーム表面が、前記ディスプレイモジュールを取り囲む不透明境界を構成する、実施形態62から66いずれか1つに記載の方法。
【0532】
実施形態68
前記ガラス基板が透明である、実施形態52から67いずれか1つに記載の方法。
【0533】
実施形態69
前記ガラス基板の前記第2の主面が、約380nmから約720nmの可視スペクトルに亘り50%以下の平均光透過率を有するどのようなコーティングまたはフイルムも実質的に含まない、実施形態52から68いずれか1つに記載の方法。
【0534】
実施形態70
前記ガラス基板が、第1の主面、該第1の主面と反対の第2の主面、および該第1の主面と該第2の主面を接続する副面を有し、該第1の主面と該第2の主面との間の距離として定義される厚さ、該厚さに対して垂直な該第1または第2の主面の一方の第1の寸法として定義される幅、および該厚さと該幅の両方に対して垂直な該第1または第2の主面の一方の第2の寸法として定義される長さを有し、該ガラス基板の幅は前記フレーム幅以上であり、該ガラス基板の長さは前記フレーム長以上であり、該厚さは1.5mm以下である、実施形態52から69いずれか1つに記載の方法。
【0535】
実施形態71
前記フレームが、前記ガラス基板の副面を少なくとも部分的に取り囲むための、前記第2の主面から離れるように前記第1の主面から延在するベゼルを含む、実施形態53から70いずれか1つに記載の方法。
【0536】
実施形態72
前記ベゼルが、前記ガラス基板の厚さ以上の高さを有する、実施形態71に記載の方法。
【0537】
実施形態73
前記ベゼルが、前記ガラス基板または前記フレームの剛性より大きい剛性を有する材料から作られている、実施形態71または72に記載の方法。
【0538】
実施形態74
前記ベゼルと前記ガラス基板との間に配置された緩衝材をさらに含む、実施形態71から73いずれか1つに記載の方法。
【0539】
実施形態75
前記緩衝材が高分子またはゴム材料を含む、実施形態74に記載の方法。
【0540】
実施形態76
前記副面が、四点曲げ試験により試験して、約200MPa以上のエッジ強度を有する、実施形態52から75いずれか1つに記載の方法。
【0541】
実施形態77
前記第1の主面、前記第2の主面、および前記副面のいずれか1つが、15μm以下の最大傷サイズを有する、実施形態52から75いずれか1つに記載の方法。
【0542】
実施形態78
前記ガラス基板が担体としての前記フレームに取り付けられている間に、前記ディスプレイモジュールを該ガラス基板に取り付ける工程をさらに含む、実施形態62から76いずれか1つに記載の方法。
【0543】
実施形態79
前記ディスプレイモジュールをガラス基板に取り付ける工程が、該ディスプレイモジュールと該ガラス基板との間に光学的に透明な接着剤を施す工程を含み、前記内部表面は、前記フレーム開口内に該接着剤を含む、実施形態78に記載の方法。
【0544】
実施形態80
前記ディスプレイモジュールと前記ガラス基板との間に空隙を維持する工程をさらに含む、実施形態66に記載の方法。
【0545】
実施形態81
前記フレームおよび前記ガラス基板が取り付けられて、該フレームおよび該ガラス基板のいずれか一方または両方に対する衝撃の前、最中および後に、互いに実質的に同じ応力を経験する一体ユニットを形成する、実施形態52から80いずれか1つに記載の方法。
【0546】
実施形態82
前記第2のフレーム表面の一部に対する衝撃によって生じる、前記フレームが示す最大応力が、該第2のフレーム表面の一部に隣接する前記第1の主面の一部に亘り測定される、前記ガラス基板が示す最大応力の10%以内である、実施形態81に記載の方法。
【0547】
実施形態83
前記第1の主面の全体に亘り測定される、前記ガラス基板が示す最大応力が、前記衝撃により生じる、前記フレームが示す最大応力の10%以内である、実施形態82に記載の方法。
【0548】
実施形態84
前記フレームおよび前記ガラス基板のいずれか一方または両方の衝撃区域での衝撃の前、最中および後に、該ガラス基板が、該衝撃区域での局所曲げに耐える、実施形態52から83いずれか1つに記載の方法。
【0549】
実施形態85
前記フレームおよび前記ガラス基板を乗り物内装ベースに搭載する工程をさらに含む、実施形態52から84いずれか1つに記載の方法。
【0550】
実施形態86
前記フレームおよびガラス基板を乗り物内装ベースに搭載する工程が、前記フレームに搭載システムを取り付ける工程を含み、該搭載システムにより、該乗り物内装ベースおよび前記カバーガラス・フレームシステムのいずれか一方または両方への衝撃の後に、該カバーガラス・フレームシステムが該乗り物内装ベースに対して動くことができる、実施形態85に記載の方法。
【0551】
実施形態87
前記搭載システムが、前記ガラス基板および前記フレームを前記乗り物内装ベースに一時的に取り付ける、実施形態86に記載の方法。
【0552】
実施形態88
前記搭載システムが、前記ガラス基板および前記フレームを一時的に取り付け、該搭載システムが磁石システムを含み、該磁石システムが、前記乗り物内装ベースの対応する金属表面に取り付けるための、前記第2のフレーム表面および前記フレームエッジの一方または両方に取り付けられた1つ以上の磁石を含む、実施形態86または87に記載の方法。
【0553】
実施形態89
前記搭載システムが、前記ガラス基板および前記フレームを一時的に取り付け、該搭載システムが、前記乗り物内装ベースの対応する複数のピンに取り付けるための、前記第2のフレーム表面および前記フレームエッジの一方または両方に取り付けられた複数のゴム製パッキングを含む、実施形態86から88いずれか1つに記載の方法。
【0554】
実施形態90
前記搭載システムが、前記乗り物内装ベースと前記カバーガラス・フレームシステムとの間に取り付けられた複数のバネを含む、実施形態86から89いずれか1つに記載の方法。
【0555】
実施形態91
6.8kgの質量を有する衝撃部材が、5.35m/sから6.69m/sの衝撃速度で第1の主面に衝突したときに、該衝撃部材の減速が120g(重力加速度)以下である、実施形態52から90いずれか1つに記載の方法。
【0556】
実施形態92
前記衝撃部材の減速が、衝突の時間に亘るどの3ミリ秒の間隔についても、80g以下である、実施形態91に記載の方法。
【0557】
実施形態93
前記第1の主面上に耐引掻性フイルムまたはコーティングを施す工程をさらに含む、実施形態52から92いずれか1つに記載の方法。
【0558】
実施形態94
前記耐引掻性フイルムが取り外しできる、実施形態93に記載の方法。
【0559】
実施形態95
乗り物内装システム向けのカバーガラスシステムを形成する方法において、実施形態12から20、26から34および37から51のいずれか1つに記載のカバーガラス・フレームシステムを提供する工程、および前記内部表面内の前記フレーム開口中にディスプレイモジュールを配置する工程を有してなり、該ディスプレイモジュールは、前記フレーム幅より小さいディスプレイ幅または前記フレーム長より小さいディスプレイ長を有する、方法。
【0560】
実施形態96
前記ディスプレイモジュールを前記ガラス基板の第2の主面に積層する工程をさらに含む、実施形態95に記載の方法。
【0561】
実施形態97
前記フレーム幅が前記ディスプレイ幅の約1.2倍以上である、実施形態95または96に記載の方法。
【0562】
実施形態98
前記フレーム長が前記ディスプレイ長の約1.2倍以上である、実施形態95から97いずれか1つに記載の方法。
【0563】
実施形態99
前記内部表面内にあるフレーム開口中にディスプレイモジュールを配置する工程が、該内部表面を使用して、該ディスプレイモジュールを機械的に整列する工程を含む、実施形態95から98いずれか1つに記載の方法。
【0564】
実施形態100
前記内部表面および前記第1のフレーム表面が、前記ディスプレイモジュールを取り囲む不透明境界を構成する、実施形態95から99いずれか1つに記載の方法。
【0565】
実施形態101
前記ディスプレイモジュールと前記ガラス基板との間に空隙を維持する工程をさらに含む、実施形態95から100いずれか1つに記載の方法。
【0566】
実施形態102
前記ガラス基板が担体としての前記フレームに取り付けられている間に、前記ディスプレイモジュールを該ガラス基板に取り付ける工程をさらに含む、実施形態95から101いずれか1つに記載の方法。
【0567】
実施形態103
前記ディスプレイモジュールをガラス基板に取り付ける工程が、該ディスプレイモジュールと該ガラス基板との間に光学的に透明な接着剤を施す工程を含み、前記内部表面は、前記フレーム開口内に該接着剤を含む、実施形態102に記載の方法。
【0568】
実施形態104
前記フレームおよび前記ガラス基板が取り付けられて、該フレームおよび該ガラス基板のいずれか一方または両方に対する衝撃の前、最中および後に、互いに実質的に同じ応力を経験する一体ユニットを形成する、実施形態95から103いずれか1つに記載の方法。
【0569】
実施形態105
前記第2のフレーム表面の一部に対する衝撃によって生じる、前記フレームが示す最大応力が、該第2のフレーム表面の一部に隣接する前記第1の主面の一部に亘り測定される、前記ガラス基板が示す最大応力の10%以内である、実施形態104に記載の方法。
【0570】
実施形態106
前記第1の主面の全体に亘り測定される、前記ガラス基板が示す最大応力が、前記衝撃により生じる、前記フレームが示す最大応力の10%以内である、実施形態105に記載の方法。
【0571】
実施形態107
前記フレームおよび前記ガラス基板のいずれか一方または両方の衝撃区域での衝撃の前、最中および後に、該ガラス基板が、該衝撃区域での局所曲げに耐える、実施形態104から106いずれか1つに記載の方法。
【0572】
実施形態108
前記カバーガラス・フレームシステムを乗り物内装ベースに搭載する工程をさらに含む、実施形態95から107いずれか1つに記載の方法。
【0573】
実施形態109
前記カバーガラス・フレームシステムを乗り物内装ベースに搭載する工程が、前記フレームに搭載システムを取り付ける工程を含み、該搭載システムにより、前記乗り物内装ベースおよび該カバーガラス・フレームシステムのいずれか一方または両方への衝撃の後に、該カバーガラス・フレームシステムが該乗り物内装ベースに対して動くことができる、実施形態108に記載の方法。
【0574】
実施形態110
前記搭載システムが、前記カバーガラス・フレームシステムを前記乗り物内装ベースに一時的に取り付ける、実施形態109に記載の方法。
【0575】
実施形態111
前記搭載システムが、前記カバーガラス・フレームシステムを一時的に取り付け、該搭載システムが磁石システムを含み、該磁石システムが、前記乗り物内装ベースの対応する金属表面に取り付けるための、前記第2のフレーム表面および前記フレームエッジの一方または両方に取り付けられた1つ以上の磁石を含む、実施形態109または110に記載の方法。
【0576】
実施形態112
前記搭載システムが、前記カバーガラス・フレームシステムを一時的に取り付け、該搭載システムが、前記乗り物内装ベースの対応する複数のピンに取り付けるための、前記第2のフレーム表面および前記フレームエッジの一方または両方に取り付けられた複数のゴム製パッキングを含む、実施形態109から111いずれか1つに記載の方法。
【0577】
実施形態113
前記搭載システムが、前記乗り物内装ベースと前記カバーガラス・フレームシステムとの間に取り付けられた複数のバネを含む、実施形態109から112いずれか1つに記載の方法。
【0578】
実施形態114
6.8kgの質量を有する衝撃部材が、5.35m/sから6.69m/sの衝撃速度で前記第1の主面に衝突したときに、該衝撃部材の減速が120g(重力加速度)以下である、実施形態95から113いずれか1つに記載の方法。
【0579】
実施形態115
前記衝撃部材の減速が、衝突の時間に亘るどの3ミリ秒の間隔についても、80g以下である、実施形態114に記載の方法。
【0580】
実施形態116
前記第1の主面上に耐引掻性フイルムまたはコーティングを施す工程をさらに含む、実施形態95から115いずれか1つに記載の方法。
【0581】
実施形態117
前記耐引掻性フイルムが取り外しできる、実施形態116に記載の方法。